IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オカド・イノベーション・リミテッドの特許一覧

特表2024-536506ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ
<>
  • 特表-ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ 図1
  • 特表-ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ 図2a
  • 特表-ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ 図2b
  • 特表-ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ 図2c
  • 特表-ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ 図3
  • 特表-ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ 図4
  • 特表-ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ 図5
  • 特表-ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/08 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
B25J15/08 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522345
(86)(22)【出願日】2022-10-12
(85)【翻訳文提出日】2024-05-28
(86)【国際出願番号】 EP2022078399
(87)【国際公開番号】W WO2023062076
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】2114638.6
(32)【優先日】2021-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】アザド、モルテザ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】デル・ソル・アーチェロ、エンリケ
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707ES03
3C707ET08
3C707EU02
3C707EU18
3C707HS27
(57)【要約】
【要約】
本発明は、ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリに関する。グリッパアセンブリは、2つのフィンガーアセンブリと、第1のフィンガーアセンブリに接続された第1のボールねじナットと、第1のボールねじナットが移動可能に取り付けられた第1のセクションを備えるボールねじシャフトとを備えるボールねじアセンブリとを含む。アクチュエータは、ボールねじシャフトに直接接続され、ボールねじシャフトが時計回り方向又は反時計回り方向の一方に回転されるときに、第1のフィンガーアセンブリを第2のフィンガーアセンブリの方向に移動させるように、ボールねじシャフトをその長手方向軸の周りで回転させ、ボールねじシャフトが時計回り方向又は反時計回り方向の他方に回転されるときに、第1のフィンガーアセンブリを第2のフィンガーアセンブリから離れる方向に移動させるように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリであって、
第1及び第2のフィンガーアセンブリと、
ボールねじアクチュエータアセンブリとを備え、前記ボールねじアクチュエータアセンブリは、
前記第1のフィンガーアセンブリに接続された第1のボールねじナットと、
前記第1のボールねじナットが移動可能に取り付けられる第1のセクションを備えるボールねじシャフトと、前記ボールねじシャフトは、その長手方向軸の周りを回転可能であり、
前記ボールねじシャフトに直接接続され、前記ボールねじシャフトをその長手方向軸回りに回転させるように構成されたアクチュエータとを備え、
ここで、前記ボールねじナット及び前記ボールねじシャフトは、前記ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向の一方に回転されるときに前記第1のフィンガーアセンブリを前記第2のフィンガーアセンブリの方向に移動させ、前記ボールねじシャフトが前記時計回り又は反時計回りの方向の他方に回転されるときに前記第1のフィンガーアセンブリを前記第2のフィンガーアセンブリから離れる方向に移動させるように構成される、グリッパアセンブリ。
【請求項2】
1つ以上のガイドレールと、
前記1つ以上のガイドレールに移動可能に取り付けられた第1のキャリッジアセンブリと、
前記第1のボールねじナット及び前記第1のフィンガーアセンブリを前記キャリッジアセンブリに接続するように構成された第1の支持アセンブリとを更に備える、請求項1に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の支持アセンブリは、前記第1のフィンガーアセンブリと前記第1のキャリッジアセンブリとの間の剛性接続、及び前記第1のボールねじナットと前記第1のキャリッジアセンブリとの間の可動接続を提供するように構成される、請求項2に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項4】
前記ボールねじアクチュエータアセンブリは、前記第2のフィンガーアセンブリに接続された第2のボールねじナットをさらに備え、前記ボールねじシャフトは、前記第2のボールねじナットが移動可能に取り付けられた第2のセクションをさらに備え、前記第1及び第2のボールねじナットならびに前記ボールねじシャフトは、前記ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されるときに前記第1及び第2のフィンガーアセンブリを互いに向かって移動させ、前記ボールねじシャフトが前記時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに前記第1及び第2のフィンガーアセンブリを互いから離れるように移動させるように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項5】
1つ以上のガイドレールに移動可能に取り付けられた第2のキャリッジアセンブリと、
前記第2のボールねじナット及び前記第2のフィンガーアセンブリを前記第2のキャリッジアセンブリに接続するように構成された第2の支持アセンブリとをさらに備える、請求項2又はそれに従属するいずれかの請求項に従属する請求項4に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項6】
前記第2の支持アセンブリは、前記第2のフィンガーアセンブリと前記第2のキャリッジアセンブリとの間の剛性接続と、前記第2のボールねじナットと前記第2のキャリッジアセンブリとの間の可動接続とを提供するように構成される、請求項5に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項7】
前記1つ以上のガイドレールは、2つのガイドレールを備え、前記2つのガイドレールの各ガイドレールは、前記ボールねじシャフトの両側に位置付けられる、請求項2又はそれに従属する請求項のいずれかに記載のグリッパアセンブリ。
【請求項8】
前記アクチュエータは、前記ボールねじシャフトの前記第1のセクションと第2のセクションとの間に配置される、請求項4から7のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項9】
前記アクチュエータは、前記ボールねじシャフトの一端に配置されている、請求項1から8のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項10】
前記ボールねじシャフトの第1のセクションは、右回り又は左回りの螺旋軌道のうちの1つを備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項11】
前記ボールねじシャフトの第2のセクションは、前記右回り又は左回りの螺旋軌道の他方を含む、請求項4又はそれに従属する請求項のいずれかの請求項に従属する請求項10に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項12】
前記ボールねじアクチュエータアセンブリは、
前記第2のフィンガーアセンブリに接続された第2のボールねじナットと、
前記第2のボールねじナットが移動可能に取り付けられるセクションを備える第2のボールねじシャフトと、前記第2のボールねじシャフトはその長手方向軸の周りを回転可能であり、
前記第2のボールねじシャフトに直接接続され、前記第2のボールねじシャフトをその長手方向軸の周りで回転させるように構成された第2のアクチュエータとを備え、ここで、前記第2のボールねじナット及び前記第2のボールねじシャフトは、前記第2のボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されるときに前記第2のフィンガーアセンブリを前記第1のフィンガーアセンブリの方向に移動させ、前記第2のボールねじシャフトが前記時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに前記第2のフィンガーアセンブリを前記第1のフィンガーアセンブリから離れる方向に移動させるように構成される、請求項1に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリを備えるロボットマニピュレータ。
【請求項14】
請求項13に記載のロボットマニピュレータを備えるマニピュレータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリに関する。本発明の態様は、グリッパアセンブリ、及びグリッパアセンブリを備えるロボットマニピュレータに関する。
【背景技術】
【0002】
公知のロボットグリッパは、位置制御方式、又は力プラス位置制御方式のいずれかを使用する間接的な力制御方式で動作する。位置制御方式では、グリッパのフィンガーアセンブリのそれぞれの位置は、フィンガーアセンブリに加えられる把持力とは無関係に制御される。力プラス位置制御方式では、フィンガーアセンブリのそれぞれの位置は、力の限界に対して制御される。すなわち、力プラス位置制御方式は、把持力を維持又は調整せず、単に、フィンガーアセンブリに印加され得る最大力を制限する。これらの間接的な力制御方式の問題は、把持力を測定するために、フィンガーアセンブリの接触領域に余分な力センサを必要とすることである。また、力制御は位置を介して間接的に行われるので、把持力のフィードバックがあっても、制御は接触モデリング誤差のために不安定になりやすい。また、市場のグリッパのほとんどは、逆駆動可能ではなく、相互作用する安全性が低い。このような制御方式は、不安定さ及び制御性能の低下の原因でもある。
【0003】
本発明の目的は、既知のロボットグリッパに関連する1つ以上の欠点に対処することである。
【発明の概要】
【0004】
したがって、第1の態様において、ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリが提供され、グリッパアセンブリは、第1及び第2のフィンガーアセンブリと、ボールねじアクチュエータアセンブリとを備え、ボールねじアクチュエータアセンブリは、第1のフィンガーアセンブリに接続された第1のボールねじナットと、第1のボールねじナットが移動可能に取り付けられる第1のセクションを備えるボールねじシャフトと、ボールねじシャフトは、その長手方向軸の周りを回転可能であり、ボールねじシャフトに直接接続され、ボールねじシャフトをその長手方向軸回りに回転させるように構成されたアクチュエータとを備え、ここで、ボールねじナット及びボールねじシャフトは、ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向の一方に回転されるときに第1のフィンガーアセンブリを第2のフィンガーアセンブリの方向に移動させ、ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向の他方に回転されるときに第1のフィンガーアセンブリを第2のフィンガーアセンブリから離れる方向に移動させるように構成される。
【0005】
この構成は、第1に、位置制御方式を使用するのとは対照的に、直接力制御方式を使用してグリッパアセンブリを制御することができるという点で有利である。位置制御方式を使用する場合、フィンガーアセンブリの目標位置は、操作又は把持されるアイテムに基づいて決定され、アイテムに加えられる力は目標位置の関数である。このような制御方式は、操作されるアイテムが一般的に類似した又は同じ特性を有する用途に適している。しかしながら、様々な特性(例えば、形状、サイズ、重量、剛性、摩擦係数など)の1,000又は10,000のアイテムを有するオンライン食料品小売操作などの他の用途では、類似のサイズの2つのアイテムが他の点で非常に異なる可能性があり、したがって、それぞれの位置の関数として決定される、フィンガーアセンブリによってそれらに加えられる力が不適切である可能性があるので、そのような制御方式は不適切である。すなわち、ほとんどの場合、位置制御方式を使用するとき、加えられる力とフィンガーアセンブリの位置との間の関係は未知である。しかしながら、直接力制御方式に適した本発明の構成では、目標位置、又はフィンガーアセンブリの位置に関するフィードバックは必要ない。その代わりに、アクチュエータの出力トルクは、操作されるアイテムに対してフィンガーアセンブリによって加えられる所望の力に一致するように制御される。これは、フィンガーアセンブリを移動させるためにアクチュエータとボールねじシャフトとの間の直接接続を含むボールねじアクチュエータアセンブリを使用する新規な構成によって可能になる。ボールねじアクチュエータアセンブリは、低摩擦伝達デバイスであり、この例では、アクチュエータの出力トルクをフィンガーアセンブリの軸方向往復運動に変換するために使用される。低摩擦伝達デバイスであるため、アクチュエータとボールねじシャフトとの間の歯車配置などの他の伝達機構がない場合、フィンガーアセンブリの印加力はアクチュエータのトルク出力に比例し、印加力をトルク出力に対して正確にマッピングして、外力測定を必要とせずに正確な直接力制御能力を提供することができることを意味する。
【0006】
第2に、ボールねじアクチュエータアセンブリは、アクチュエータアセンブリとフィンガーアセンブリとの間に低摩擦伝達を提供するので、グリッパアセンブリは機械的に逆駆動可能である。すなわち、フィンガーアセンブリは、ボールねじシャフトの回転をもたらすために、互いに向かって又は互いから離れて手動で移動されることができる。これにより、グリッパアセンブリがある程度のコンプライアンスを有し、その作業空間との安全な物理的相互作用を可能にすることが確実になる。
【0007】
最後に、ボールねじアクチュエータアセンブリは、第1及び第2のボールねじナットの軌道とボールねじシャフトの第1及び第2のセクションとの間の任意のクリアランスを低減するように予め負荷をかけることができ、アセンブリ内の「軸方向の遊び」又は「緩み」を最小限にし、そうでなければ、操作されるアイテムに対してフィンガーアセンブリによって加えられる力の誤差をもたらす可能性がある。
【0008】
任意選択的に、グリッパアセンブリは、1つ以上のガイドレールと、1つ以上のガイドレールに移動可能に取り付けられた第1のキャリッジアセンブリと、第1のボールねじナット及び第1のフィンガーアセンブリをキャリッジアセンブリに接続するように構成された第1の支持アセンブリとをさらに備える。1つ以上のガイドレールは、第1のフィンガーアセンブリの移動をガイドし、ボールねじシャフトが回転されるときに第1のボールねじナットが回転することを防止し、第1のボールねじナットの回転位置を固定する。
【0009】
任意選択的に、第1の支持アセンブリは、第1のフィンガーアセンブリと第1のキャリッジアセンブリとの間の剛性接続と、第1のボールねじナットと第1のキャリッジアセンブリとの間の可動接続とを提供するように構成される。この構成は、アイテムを操作する結果としてグリッパアセンブリに加えられる任意の力からボールねじアクチュエータアセンブリを隔離し、それらを第1のキャリッジアセンブリ及び1つ以上のガイドレールに伝達する。特に、ボールねじシャフトを曲げ、その結果、ボールねじとボールねじシャフトとの間の摩擦を増大させる可能性のある任意の半径方向の力がボールねじシャフトに加わらないことが保証される。
【0010】
任意選択的に、ボールねじアクチュエータアセンブリは、第2のフィンガーアセンブリに接続された第2のボールねじナットをさらに備え、ここで、ボールねじシャフトは、第2のボールねじナットが移動可能に取り付けられた第2のセクションをさらに備え、ここで、第1及び第2のボールねじナット及びボールねじシャフトは、ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向の一方に回転されるときに第1及び第2のフィンガーアセンブリを互いに向かって移動させ、ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向の他方に回転されるときに第1及び第2のフィンガーアセンブリを互いから離れるように移動させるように構成される。この構成は、2つの対向する可動フィンガーアセンブリを提供し、広範囲の位置を提供する。
【0011】
任意選択的に、グリッパアセンブリは、1つ以上のガイドレールに移動可能に取り付けられた第2のキャリッジアセンブリと、第2のボールねじナット及び第2のフィンガーアセンブリを第2のキャリッジアセンブリに接続するように構成された第2の支持アセンブリとをさらに備える。この構成によれば、ボールねじシャフトが回転したときに第2ボールねじナットが回転することを防止して、第2ボールねじナットの回転位置を固定することができる。
【0012】
任意選択的に、第2の支持アセンブリは、第2のフィンガーアセンブリと第2のキャリッジアセンブリとの間の剛性接続と、第2のボールねじナットと第2のキャリッジアセンブリとの間の可動接続とを提供するように構成される。この配置は、特に、ボールねじシャフトを、アイテムの操作中に生じる半径方向の負荷から隔離する。
【0013】
任意選択的に、1つ以上のガイドレールは2つのガイドレールを備え、2つのガイドレールの各ガイドレールはボールねじシャフトの両側に位置決めされる。この構成は、アイテムを操作するときに、グリッパアセンブリにわたって均一な力の分布を提供する。
【0014】
任意選択的に、アクチュエータは、ボールねじシャフトの第1のセクションと第2のセクションとの間に配置される。この構成は、ボールねじシャフトのより均一な回転を提供し、シャフトが受けるあらゆるねじれ運動を制限する。
【0015】
あるいは、アクチュエータは、ボールねじシャフトの一端に配置される。
【0016】
任意選択的に、ボールねじシャフトの第1のセクションは、右回り又は左回りの螺旋軌道のうちの一方を含み、ボールねじシャフトの第2のセクションは、右回り又は左回りの螺旋軌道のうちの他方を含む。
【0017】
任意選択的に、ボールねじアクチュエータアセンブリは、第2のフィンガーアセンブリに接続された第2のボールねじナットと、第2のボールねじナットが移動可能に取り付けられるセクションを備える第2のボールねじシャフトと、第2のボールねじシャフトはその長手方向軸の周りを回転可能であり、第2のボールねじシャフトに直接接続され、第2のボールねじシャフトをその長手方向軸の周りで回転させるように構成された第2のアクチュエータとをさらに備え、ここで、第2のボールねじナット及び2のボールねじシャフトは、第2のボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されるときに第2のフィンガーアセンブリを第1のフィンガーアセンブリの方向に移動させ、第2のボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに第2のフィンガーアセンブリを第1のフィンガーアセンブリから離れる方向に移動させるように構成される。
【0018】
第2の態様によれば、第1の態様によるグリッパアセンブリを備えるロボットマニピュレータが提供される。
【0019】
第3の態様によれば、第2の態様によるロボットマニピュレータを備えるマニピュレータ装置が提供される。
【0020】
本発明のこれら及び他の態様を、添付の図面を参照して、単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明の実施形態による、マニピュレータ装置を備えるピッキングシステムの概略図である。
図2a図2aは、図1のマニピュレータ装置と共に使用するための本発明の実施形態による、グリッパアセンブリの等角図である。
図2b図2bは、図2aのグリッパアセンブリの垂直面における断面図である。
図2c図2cは、図2aのグリッパアセンブリの水平面における断面図である。
図3図3は、図2aのグリッパアセンブリのフィンガ及び支持アセンブリ、ならびにボールねじアクチュエータ及びキャリッジアセンブリの部品の斜視図である。
図4図4は、図3の支持アセンブリの等角図である。
図5図5は、本発明の別の実施形態による、グリッパアセンブリの概略図である。
図6図6は、本発明のさらに別の実施形態による、グリッパアセンブリの概略図である。
【0022】
図面において、同様の特徴は、必要に応じて同様の参照符号によって示される。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の説明において、特定の詳細が、さまざまな開示した実施形態の十分な理解を提供するために含まれる。しかしながら、当業者は、実施形態が、これらの具体的な詳細のうちの1つ以上を伴わずに、又は他の方法、構成要素、材料等を伴って実践できることを認識するであろう。いくつかの例では、開示される実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、プロセッサ、センサ、ストレージデバイス、ネットワークインターフェース、ワークピース、引張部材、ファスナ、電気コネクタ、ミキサなどの、グリッパアセンブリ及び/又はロボットに関係付けられた周知の構造は、詳細には示されず、又は説明されない。
【0024】
文脈上別段の解釈を必要としない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲の全体を通して、「備える(comprise)」という語、並びに「備える(comprises)」及び「備えている(comprising)」等のその変形は、「限定はしないが、~を含む(including, but not limited to)」といったオープンで包括的な意味で解釈されるべきである。
【0025】
本明細書の全体に渡る「実施形態」、「例」に適用される「1つ」、「an」、又は「別の」への参照は、実施形態、例、又は、インプリメンテーションに関連して説明した特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態、例、又はインプリメンテーションに含まれることを意味している。よって本明細書の全体にわたる様々な箇所における「1つの実施形態において」又は同様の句の出現は、必ずしもすべて同じ実施形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態、例、又はインプリメンテーションにおいて任意の適切な方法で組み合わされてもよい。
【0026】
本明細書及び付属の特許請求の範囲において使用されるように、ユーザ形態「a」、「an」、及び「the」は、内容がそうでないことを規定しない限り、複数形の指示対象を含むことに留意すべきである。したがって、例えば、「グリッパアセンブリ」を含むロボットへの言及は、グリッパアセンブリ、又は2つ以上のグリッパアセンブリを含む。用語「又は」は、明確にそうでないと規定しない限り、一般的に、「及び/又は」を含む意味で使用されていることに留意すべきである。
【0027】
図1を参照すると、本発明と共に使用するために適合されるようなピッキングシステム100の例が図示されている。ピッキングシステム100は、オンライン食料品小売操作などのオンライン小売操作の一部を形成することができるが、アイテムのピッキング及び/又は仕分けを必要とする任意の他の操作に適用することもできる。この例では、システム100は、第1の場所からアイテムをピッキングし、アイテムを第2の場所に配置するように構成されるロボットマニピュレータ121を備えるマニピュレータ装置102を含む。マニピュレータ装置102は、通信インターフェース104を介して、システム100の他の構成要素、例えば、1つ以上の任意選択のオペレータインターフェース106に通信可能に結合され、そこから、観察者は、システム100及びマニピュレータ装置102の動作を観察又は監視することができる。観察者インターフェース106は、WIMPインターフェースと、文脈又はシナリオにおけるマニピュレータ装置102の説明文又は動的表現の出力表示とを含んでいてもよい。例えば、マニピュレータ装置102の動的表現は、ビデオ及びオーディオフィード、例えばコンピュータ生成アニメーションを含んでいてもよい。適切な通信インターフェース104の例は、ワイヤベースのネットワーク若しくは通信インターフェース、光ベースのネットワーク若しくは通信インターフェース、ワイヤレスネットワーク若しくは通信インターフェース、又はワイヤード、光、及び/若しくはワイヤレスネットワーク若しくは通信インターフェースの組合せを含む。
【0028】
システム100は、通信インターフェース104を介してマニピュレータ装置102及びシステム100の他の構成要素に通信可能に結合された少なくとも1つのコントローラ110を含む制御システム108を更に備える。コントローラ110は、1つ以上の電子プロセッサを有する制御ユニット又は計算デバイスを備え、その中には、プロセッサ実行可能データとして提供される制御命令のセットが埋め込まれ、それは、実行されると、コントローラ110に、マニピュレータシステム102に作動コマンド又は制御信号を発行させ、マニピュレータ121に、様々な方法及びアクションを実行させ、例えば、アイテムを識別し、操作させる。1つ以上の電子プロセッサは、1つ以上のマイクロプロセッサ、中央処理ユニット(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、プログラムされた論理ユニット(PLU)及びこれらに類するものの少なくとも1つの論理処理ユニットを含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、コントローラ110は、コンピュータ、サーバ、又はアナライザと互換的に呼ばれるか、又はそのように呼ばれることがある、携帯電話、シングルボードコンピュータ、組み込みコンピュータなどのより小さいプロセッサベースのデバイスである。制御命令のセットは、システム100の一部を形成し、通信インターフェース104を介してコントローラ110にアクセス可能である、非一時的プロセッサ読取可能ストレージデバイス112に含まれるシステム100及びマニピュレータ装置102の動作に関連付けられたプロセッサ実行可能データとして提供されてもよい。いくつかの実施形態において、ストレージデバイス112は、2つ以上の別個のデバイスを含む。ストレージデバイス112は、例えば、1つ以上の揮発性ストレージデバイス、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、及び1つ以上の不揮発性ストレージデバイス、例えばリードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、磁気ハードディスク(HDD)、光ディスク、ソリッドステートディスク(SSD)等を含むことができる。当業者は、ストレージが、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)、ネットワークドライブ、フラッシュメモリ、デジタル多用途ディスク(DVD)、任意の他の形態のコンピュータ及びプロセッサ読取可能メモリ若しくは記憶媒体、ならびに/又はそれらの組合せなどの様々な方法で実装されてもよいことを理解されよう。ストレージは、必要に応じて、読み取り専用又は読み書き可能である。
【0029】
システム100は、マニピュレータ装置102の条件若しくは状態、ならびに/又は、マニピュレータ121が動作する環境若しくは作業空間の条件を検出、感知、若しくは測定し、対応するセンサデータ又は情報を生成又は提供する1つ以上のセンサを備えるセンササブシステム114を含む。センサ情報は、マニピュレータ121の作業空間内の環境条件を表す環境センサ情報、並びに、様々なサブシステム及びその構成要素を含むマニピュレータ装置102の条件又は状態を表す情報、及び操作されるべきアイテムの特性を含む。取得されたデータは、通信インターフェース104を介してコントローラ110に送信され、それに応じてマニピュレータ121に指示することができる。そのような情報は、例えば、マニピュレータ装置102の状態若しくは状況、又はマニピュレータ121が動作する環境を診断する際に有用である、診断センサ情報を含むことができる。例えば、そのようなセンサは、接触センサ、力センサ、歪みゲージ、振動センサ、位置センサ、姿勢センサ、加速度計などを含んでいてもよい。そのようなセンサは、(例えば、赤外線及び紫外線を含む電磁スペクトルの可視及び/又は非可視範囲で応答する)カメラ又は撮像装置116、レーダ、ソナー、タッチセンサ、圧力センサ、ロードセル、マイクロフォン118、気象センサ、化学センサ等のうちの1つ以上を含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、診断センサは、マニピュレータ装置102内のオンボード電源(例えば、バッテリアレイ、ウルトラキャパシタアレイ、燃料電池アレイ)の状態及び/又は健全さを監視するためのセンサを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサは、マニピュレータ121に関する位置及び/又は向き情報を受信するための受信機を備える。例えば、全地球測位システム(GPS)データを受信するためのGPS受信機、飛行時間、信号強度、又は位置測定を達成するための他のデータなどの信号内のデータに基づいて位置測定値を作成するためのコントローラ110のための2つ以上の時間信号である。また、例えば、マニピュレータ装置102の一部を形成する1つ以上の加速度計が、マニピュレータ121に設けられて、その動きに関する1つ、2つ、又は3つの軸における慣性又は方向データを取得することができる。
【0030】
マニピュレータ121は、オペレータインターフェースにおける人間オペレータによってネットワーク106などのネットワークによって操作されてもよい。人間オペレータ制御又は操縦モードでは、人間オペレータは、センササブシステム114の1つ以上のセンサから受信されたセンサデータ、たとえば、ビデオ、オーディオ、又は触覚データの表現を観察する。人間のオペレータは、次いで、データの表現の知覚によって条件付けられて動作し、それに応じてマニピュレータ121を導くための情報又は実行可能な制御命令を作成する。操縦モードでは、マニピュレータ装置102は、感知された情報に基づいて他の制御命令を考慮することなく、オペレータインターフェース106から受信されるような制御命令をリアルタイムで(例えば、追加の遅延なしに)実行してもよい。
【0031】
いくつかの実施態様では、マニピュレータ装置102は自律的に動作する。すなわち、人間のオペレータが、マニピュレータ121を方向付けるためにオペレータインターフェース106において制御命令を作成することがない。マニピュレータ装置102は、自律制御命令を実行することによって自律制御モードで動作してもよい。例えば、コントローラ110は、センササブシステム114の1つ以上のセンサからのセンサデータを使用することができ、センサデータは、マニピュレータ装置102がパイロットモードにあった1つ以上の時間からのオペレータ生成制御命令に関連付けられ、その後の使用のための自律制御命令を生成する。例えば、センサデータから特徴を抽出するために深層学習技法を使用することによって、自律モードでは、マニピュレータ装置102が、その環境及び操作されるべきアイテム内の特徴又は条件を自律的に認識し、それに応答して、定義された行為、行為のセット、タスク、又はタスクのパイプライン若しくはシーケンスを行う。いくつかの実施態様では、コントローラ110は、センササブシステム114からのセンサデータ及び環境に合成された1つ以上の仮想アイテムによって表されるような、マニピュレータ121を取り囲む環境内の特徴及び/又は条件を自律的に認識し、表現が提示されたことに応答して、1つ以上のアクション又はタスクを実行するためにマニピュレータ装置102に制御信号を発する。
【0032】
幾つかの例において、マニピュレータ装置102は、ある時間には自律的に制御されてよい一方で、別の時間には人間のオペレータによって操縦、操作、又は制御されてもよい。すなわち、自律制御モード下で動作し、操縦モード(すなわち、非自律)下で動作するように変更する。別の動作モードでは、マニピュレータ装置102は、人間オペレータ制御(又は操縦)モードで以前に実行された制御命令を再生又は実行することができる。すなわち、マニピュレータ装置102は、再生されたパイロットデータに基づいて、センサデータなしで動作することができる。
【0033】
マニピュレータ装置102は、通信インターフェースサブシステム124、例えば、バス126に通信可能に結合され、通信インターフェース104を介してシステム100の他の構成要素(例えば、コントローラ110)との双方向通信を提供するネットワークインターフェースデバイスを更に含む。通信インターフェースサブシステム124は、プロセッサ読取可能データ及びプロセッサ実行可能命令の双方向通信に影響を及ぼす任意の回路、例えば、無線機(例えば、無線又はマイクロ波周波数送信機、受信機、送受信機)、通信ポート、及び/又は関連付けられたコントローラであってもよい。適切な通信プロトコルは、FTP、HTTP、ウェブサービス、XMLを有するSOAP、WI-FI(登録商標)準拠、BLUETOOTH(登録商標)準拠、セルラ(例えば、GSM(登録商標)、CDMA)等を含む。
【0034】
マニピュレータ121は、ロボットアーム120などの1つ以上の付属物と、ロボットアーム120の端部に取り付けられたグリッパアセンブリ又はエンドエフェクタ122とを備えるエレクトロメカニカルマシンである。グリッパアセンブリ122は、例えば、アイテムを把持すること、つかむこと、解放可能に係合すること、又はそうでなければアイテムと相互作用することを含む、いくつかのタスクを実行するために、環境と相互作用するように構成された複雑な設計のデバイスである。マニピュレータ装置102は、ロボットアーム120及びグリッパアセンブリ122に通信可能に結合された運動サブシステム130を更に含む。運動サブシステム130は、コントローラ110によって発行される作動コマンド又は制御信号に従って、ロボットアーム120及び/又はグリッパアセンブリ122を運動の範囲内で移動させるように動作可能な、1つ以上のモータ、ソレノイド、他のアクチュエータ、リンケージ、駆動ベルト等を備える。動きサブシステム130は、バス126を介して制御装置110に通信的に結合される。
【0035】
マニピュレータ装置102は、例えば、オペレータ及び/又は別のマニピュレータ装置102と通信するために、マニピュレータ装置102が作業空間に信号を送信することを可能にするスピーカ、ライト、又はディスプレイなどの1つ以上の出力デバイスを備える出力サブシステム128も含む。
【0036】
当業者は、マニピュレータ装置102の構成要素が、変更され、組み合わされ、分割され、省略されるなどしてもよいことを理解するであろう。いくつかの例では、通信インターフェースサブシステム124、出力サブシステム128、及び/又は動きサブシステム130のうちの1つ以上が組み合わされてもよい。他の例では、サブシステムのうちの1つ以上(例えば、運動サブシステム130)は、さらなるサブシステムに分割される。
【0037】
前述のように、マニピュレータ121は、物品、ワークピース、又はアイテムを、保管トートボックスなどの第1の場所から移動させ、アイテムを、配送トートボックスなどの第2の場所に配置するように構成され、図2aから図2cは、そのような動作を実行するのに適したグリッパアセンブリ122の例を示す。この例では、グリッパアセンブリ122は、ハウジング142(この説明を助けるために、図2aではその側部が除去されている)と、グリッパアセンブリ122をロボットアーム120に接続するためのコネクタ又はインターフェース123とを備える。グリッパアセンブリ122は、第1及び第2のフィンガーアセンブリ132、146をさらに備え、これらは、閉じた構成で示されている。フィンガーアセンブリ132、146は、アイテムを把持又は解放するために必要に応じて、互いから離れるように、又は互いに向かって移動するように構成される。そのために、グリッパアセンブリは、ボールねじシャフト138と共に第1及び第2のボールねじナット136、150を備える、概して134で示されるボールねじアクチュエータアセンブリを更に備える。第1のボールねじナット136は、第1の支持アセンブリ133によって第1のフィンガーアセンブリ132に接続され、第2のボールねじナット150は、第2の支持アセンブリ135によって第2のフィンガーアセンブリ132に接続される。支持アセンブリ133、135は、ハウジング142内の細長い開口部163を通って延び、細長い開口部163は、フィンガーアセンブリ132、146の横方向の移動を容易にするように構成される。ボールねじシャフト138は、相補的な螺旋軌道を有する第1のボールねじナット136が移動可能に取り付けられる右回り又は左回りの螺旋軌道の一方を有する第1のセクション140と、第2のボールねじナット150が移動可能に取り付けられる右回り又は左回りの螺旋軌道の他方を有する第2のセクション152とを備える。ボールねじアクチュエータアセンブリ134は、ボールねじシャフト138に直接接続され、ボールねじシャフト138をその長手方向軸144の周りで時計回り及び反時計回りの方向に回転させるように構成されたアクチュエータ154を更に備える。この実施形態では、アクチュエータ154は、モータハウジング157内に保持されたDCモータ155を備えるが、他の実施形態では、アクチュエータ154は、代わりにACモータを含むことができる。ボールねじシャフト138は、ロータ161に固定され、支持軸受159によってモータハウジング157に回転可能に支持されている。第1及び第2のボールねじナット136、150及びボールねじシャフト138は、フィンガーアセンブリ132、146がアイテムを把持することができるように、コントローラ110によって発行された適切な作動コマンドを運動サブシステム130で受信すると、ボールねじシャフト138がアクチュエータ154によって回転されるときに、第1及び第2のフィンガーアセンブリ132、146を時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に互いに向かって移動させ、ボールねじシャフト138がアクチュエータ154によって時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに、第1及び第2のフィンガーアセンブリ132、146を互いから離れるように移動させて、それらの間の間隙を増大させるように構成される。ボールねじアクチュエータアセンブリ134を使用してアクチュエータ154とボールねじシャフト138との間に直接接続を提供し、フィンガーアセンブリ132、146を移動させるこの構成は、いくつかの理由で有利である。
【0038】
第1に、位置制御方式を使用するのとは対照的に、直接力制御方式を使用してグリッパアセンブリ122を制御することが可能になる。位置制御方式を使用する場合、フィンガーアセンブリの目標位置は、操作又は把持されるアイテムに基づいて決定され、アイテムに加えられる力は目標位置の関数である。このような制御方式は、操作されるアイテムが一般的に類似した又は同じ特性を有する用途に適している。しかしながら、特性(例えば、形状、サイズ、重量、剛性、摩擦係数等)が異なる1,000又は10,000個のアイテムを有するオンライン食料品小売操作等の他の用途では、そのような制御方式は、類似サイズの2つのアイテムが他の点で異なり得るため、不適切であり、したがって、それらのそれぞれの位置の関数として決定される、フィンガーアセンブリによってそれらに印加される力は、不適切であるかもしれない。すなわち、ほとんどの場合、位置制御方式を使用するとき、加えられる力とフィンガーアセンブリの位置との間の関係は、多くの場合、未知であり、したがって、把持力を測定するために、力センサの使用が必要とされる。しかしながら、直接的な力制御方式に適した本構成では、目標位置、又はフィンガーアセンブリ132、146の位置に関する任意のフィードバックは必要とされない。その代わりに、アクチュエータ154の出力トルクは、フィンガーアセンブリ132、146によって操作されるアイテムに加えられる所望の力に一致するように制御される。これは、アクチュエータ154とボールねじシャフト138との間の直接接続を含むボールねじアクチュエータアセンブリ134を使用して、フィンガーアセンブリ132、146を移動させる新規の配置によって可能になる。ボールねじアクチュエータアセンブリ134は、低摩擦伝達デバイスであり、この例では、アクチュエータ154の出力トルクをフィンガーアセンブリ132、146の軸方向往復運動に変換するために使用される。低摩擦伝達デバイスであるため、アクチュエータ154とボールねじシャフト138との間の歯車配置などの他の伝達機構がない場合、フィンガーアセンブリ132、146の印加力又は把持力は、アクチュエータ154のトルク出力に正比例し、印加力をトルク出力に対して正確にマッピングして、外力測定を必要とせずに正確な直接力制御能力を提供することができることを意味する。
【0039】
第2に、ボールねじアクチュエータアセンブリ134は、アクチュエータ154とフィンガーアセンブリ132、146との間に低摩擦伝達を提供するため、グリッパアセンブリ122は、機械的に逆駆動可能である。すなわち、第1及び第2のフィンガーアセンブリ132、146は、ボールねじシャフト138の回転をもたらすために、互いに向かって又は互いから離れて手動で移動させることができる。これは、グリッパアセンブリ122がある程度のコンプライアンスを有し、その作業空間との安全な物理的相互作用を可能にすることを確実にする。
【0040】
この例では、グリッパアセンブリ122は、マウント158によってボールねじシャフト138の両側でハウジング142内に支持された2つのガイドレール156をさらに備える。ガイドレール156は、部分的に、フィンガーアセンブリ132、146の横方向の移動をガイドし、ボールねじシャフト138が回転されるときに第1及び第2のボールねじナット136、150が回転するのを防止し、第1及び第2のボールねじナット136、150の回転位置を固定するように機能する。そのために、グリッパアセンブリ122は、第1及び第2のキャリッジアセンブリ160、162をさらに備え、それぞれ、ガイドレール156上に摺動可能に搭載される2つの線形ガイド164を備える。図3を参照すると、第1の支持アセンブリ133は、第1のボールねじナット136及び第1のフィンガーアセンブリ132を第1のキャリッジアセンブリ160に接続するように構成され、第2の支持アセンブリ135は、第2のボールねじナット150及び第2のフィンガーアセンブリ146を第2のキャリッジアセンブリ162に接続するように構成される。各支持アセンブリ133、135は、一対の支持アーム166と、一対のボールねじナットコネクタ168とを備える。各支持アーム166は、第1の複数の締結具170(そのうちのいくつかは図3では見ることができない)によって、それぞれのフィンガーアセンブリ132、146及びリニアガイド164に堅く接続される。同様に、各ボールねじナットコネクタ168は、第2の複数の締結具172によってボールねじナット136、150のいずれかにしっかりと締結されるが、それぞれの支持アーム166に移動可能に接続され、それぞれの線形ガイド164への間接接続を提供する。図4を参照すると、可動接続部は、ボールねじナットコネクタ168の一端から、リニアガイド164に締結される支持アーム166の一部に形成された開放チャネル176内に延びる略円形の突起174を備える。チャネル176の幅は、ボールねじナットコネクタ168がボールねじ136、150と共に移動するときに、チャネルと突起174との間に遊びがないような幅である。これにより、矢印178で示すようなボールねじシャフト138に沿ったボールねじ136、150の移動が、フィンガーアセンブリ132、146に正確に伝達されることが確実になる。しかしながら、チャネル176の長さ(すなわち、支持アーム166の主軸に平行なチャネルの寸法)は、チャネル176の長さに沿って突起174とチャネル176との間の遊びを可能にするために、細長くされる。すなわち、突起174及びチャネル176は、チャネル176の長さに沿ってそれらの間の相対運動を可能にする一方で、チャネル176の幅を横切るそのような運動を防止するように構成される。具体的には、チャネル176は、使用中に突起174がチャネル176のいずれの端部にも接触できないことを確実にするのに十分な長さであり、それによって、突起174がそのそれぞれの支持アーム166を介していかなる負荷も支えることを防止する。この構成は、アイテムの操作中にグリッパアセンブリ122に加えられる任意の力からボールねじアクチュエータアセンブリ134を隔離し、それらをキャリッジアセンブリ160、162及びガイドレール156に伝達する。特に、ボールねじシャフト138を曲げ、その結果、ボールねじ136、150とボールねじシャフト138との間の摩擦を増加させる可能性がある半径方向の力がボールねじシャフト138にかかることがないことを確実にする。
【0041】
図5に示される別の例では、グリッパアセンブリ222は、第1のフィンガーアセンブリ232と、ボールねじアクチュエータアセンブリ234とを備える。ボールねじアクチュエータアセンブリ234は、第1のフィンガーアセンブリ232に接続されたボールねじナット236と、ボールねじナット236が移動可能に取り付けられたセクション240を備えるボールねじシャフト238とを備え、矢印241によって示されるように、第1のフィンガーアセンブリ232をセクション240に沿って前後に移動させる。ボールねじシャフト238は、ボールねじシャフト238に直接接続され、ボールねじアクチュエータアセンブリ234の一部を形成するアクチュエータ254によって提供されるように、その長手方向軸244の周りを回転可能であるように、グリッパアセンブリ222のハウジング242内に適切に固定される。グリッパアセンブリ222は、第1のフィンガーアセンブリ232に対して固定位置でハウジング242内に保持される第2のフィンガーアセンブリ246をさらに備える。アクチュエータ254は、第2のフィンガーアセンブリ246から離れたハウジング242の端部に配置され、ボールねじシャフト238をその長手方向軸244の周りで時計回り方向又は反時計回り方向のいずれかに回転させるように構成される。ボールねじナット236及びボールねじシャフト238は、コントローラ110によって発行された適切な作動コマンドを運動サブシステム130で受信したときに、ボールねじシャフト238がアクチュエータ254によって時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されると、第1のフィンガーアセンブリ232を第2のフィンガーアセンブリ246の方向に移動させ、ボールねじシャフト238が時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されると、第1のフィンガーアセンブリ232を第2のフィンガーアセンブリ246から離れる方向に移動させるように構成される。
【0042】
図6に示されるさらに別の例では、グリッパアセンブリ322は、第1のフィンガーアセンブリ332と、ボールねじアクチュエータアセンブリ334とを備える。ボールねじアクチュエータアセンブリ334は、第1のフィンガーアセンブリ332に接続された第1のボールねじナット336と、第1のボールねじナット336が移動可能に取り付けられたセクション340を備える第1のボールねじシャフト338とを備え、矢印341によって示されるように、第1のフィンガーアセンブリ332を第1のセクション340に沿って前後に移動させる。第1のボールねじシャフト338は、その長手方向軸344の周りを回転可能であるように、グリッパアセンブリ322のハウジング342内に適切に固定される。ボールねじアクチュエータアセンブリ334は、第1のボールねじシャフト338に直接接続され、第1のボールねじシャフト338をその長手方向軸344の周りで時計回り又は反時計回りのいずれかの方向に回転させるように構成された第1のアクチュエータ354をさらに備える。ボールねじナット336及びボールねじシャフト338は、第1のボールねじシャフト338が第1のアクチュエータ354によって時計回り又は反時計回りの方向の一方に回転されるときに第1のフィンガーアセンブリ332を第2のフィンガーアセンブリ346の方向に移動させ、第1のボールねじシャフト338が時計回り又は反時計回りの方向の他方に回転されるときに第1のフィンガーアセンブリ332を第2のフィンガーアセンブリ346から離れる方向に移動させるように構成される。ボールねじアクチュエータアセンブリ334は、第2のフィンガーアセンブリ346に接続された第2のボールねじナット350と、その長手方向軸344を中心に回転可能な第2のボールねじシャフト356とをさらに備える。第2のボールねじシャフト356は、第2のボールねじナット350が移動可能に取り付けられるセクション352を備える。ボールねじアクチュエータアセンブリ334は、第2のボールねじシャフト356に直接接続され、第2のボールねじシャフト356をその長手方向軸344の周りで回転させるように構成された第2のアクチュエータ358をさらに備える。第2のボールねじナット350及び第2のボールねじシャフト356は、第2のボールねじシャフト356が時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されるときに第2のフィンガーアセンブリ346を第1のフィンガーアセンブリ332の方向に移動させ、第2のボールねじシャフト356が時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに第2のフィンガーアセンブリ346を第1のフィンガーアセンブリ332から離れる方向に移動させるように構成される。
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリであって、
第1及び第2のフィンガーアセンブリと、
ボールねじアクチュエータアセンブリとを備え、前記ボールねじアクチュエータアセンブリは、
前記第1のフィンガーアセンブリに接続された第1のボールねじナットと、
前記第1のボールねじナットが移動可能に取り付けられる第1のセクションを備えるボールねじシャフトと、前記ボールねじシャフトは、その長手方向軸の周りを回転可能であり、
前記ボールねじシャフトに直接接続され、前記ボールねじシャフトをその長手方向軸回りに回転させるように構成されたアクチュエータとを備え、
ここで、前記ボールねじナット及び前記ボールねじシャフトは、前記ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向の一方に回転されるときに前記第1のフィンガーアセンブリを前記第2のフィンガーアセンブリの方向に移動させ、前記ボールねじシャフトが前記時計回り又は反時計回りの方向の他方に回転されるときに前記第1のフィンガーアセンブリを前記第2のフィンガーアセンブリから離れる方向に移動させるように構成される、グリッパアセンブリ。
【請求項2】
1つ以上のガイドレールと、
前記1つ以上のガイドレールに移動可能に取り付けられた第1のキャリッジアセンブリと、
前記第1のボールねじナット及び前記第1のフィンガーアセンブリを前記キャリッジアセンブリに接続するように構成された第1の支持アセンブリとを更に備える、請求項1に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の支持アセンブリは、前記第1のフィンガーアセンブリと前記第1のキャリッジアセンブリとの間の剛性接続、及び前記第1のボールねじナットと前記第1のキャリッジアセンブリとの間の可動接続を提供するように構成される、請求項2に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項4】
前記ボールねじアクチュエータアセンブリは、前記第2のフィンガーアセンブリに接続された第2のボールねじナットをさらに備え、前記ボールねじシャフトは、前記第2のボールねじナットが移動可能に取り付けられた第2のセクションをさらに備え、前記第1及び第2のボールねじナットならびに前記ボールねじシャフトは、前記ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されるときに前記第1及び第2のフィンガーアセンブリを互いに向かって移動させ、前記ボールねじシャフトが前記時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに前記第1及び第2のフィンガーアセンブリを互いから離れるように移動させるように構成される、請求項に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項5】
1つ以上のガイドレールに移動可能に取り付けられた第2のキャリッジアセンブリと、
前記第2のボールねじナット及び前記第2のフィンガーアセンブリを前記第2のキャリッジアセンブリに接続するように構成された第2の支持アセンブリとをさらに備える、請求項4に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項6】
前記第2の支持アセンブリは、前記第2のフィンガーアセンブリと前記第2のキャリッジアセンブリとの間の剛性接続と、前記第2のボールねじナットと前記第2のキャリッジアセンブリとの間の可動接続とを提供するように構成される、請求項5に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項7】
前記1つ以上のガイドレールは、2つのガイドレールを備え、前記2つのガイドレールの各ガイドレールは、前記ボールねじシャフトの両側に位置付けられる、請求項に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項8】
前記アクチュエータは、前記ボールねじシャフトの前記第1のセクションと第2のセクションとの間に配置される、請求項に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項9】
前記アクチュエータは、前記ボールねじシャフトの一端に配置されている、請求項に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項10】
前記ボールねじシャフトの第1のセクションは、右回り又は左回りの螺旋軌道のうちの1つを備える、請求項に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項11】
前記ボールねじシャフトの第2のセクションは、前記右回り又は左回りの螺旋軌道の他方を含む、請求項10に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項12】
前記ボールねじアクチュエータアセンブリは、
前記第2のフィンガーアセンブリに接続された第2のボールねじナットと、
前記第2のボールねじナットが移動可能に取り付けられるセクションを備える第2のボールねじシャフトと、前記第2のボールねじシャフトはその長手方向軸の周りを回転可能であり、
前記第2のボールねじシャフトに直接接続され、前記第2のボールねじシャフトをその長手方向軸の周りで回転させるように構成された第2のアクチュエータとを備え、ここで、前記第2のボールねじナット及び前記第2のボールねじシャフトは、前記第2のボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されるときに前記第2のフィンガーアセンブリを前記第1のフィンガーアセンブリの方向に移動させ、前記第2のボールねじシャフトが前記時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに前記第2のフィンガーアセンブリを前記第1のフィンガーアセンブリから離れる方向に移動させるように構成される、請求項1に記載のグリッパアセンブリ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリを備えるロボットマニピュレータ。
【請求項14】
請求項13に記載のロボットマニピュレータを備えるマニピュレータ装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
図6に示されるさらに別の例では、グリッパアセンブリ322は、第1のフィンガーアセンブリ332と、ボールねじアクチュエータアセンブリ334とを備える。ボールねじアクチュエータアセンブリ334は、第1のフィンガーアセンブリ332に接続された第1のボールねじナット336と、第1のボールねじナット336が移動可能に取り付けられたセクション340を備える第1のボールねじシャフト338とを備え、矢印341によって示されるように、第1のフィンガーアセンブリ332を第1のセクション340に沿って前後に移動させる。第1のボールねじシャフト338は、その長手方向軸344の周りを回転可能であるように、グリッパアセンブリ322のハウジング342内に適切に固定される。ボールねじアクチュエータアセンブリ334は、第1のボールねじシャフト338に直接接続され、第1のボールねじシャフト338をその長手方向軸344の周りで時計回り又は反時計回りのいずれかの方向に回転させるように構成された第1のアクチュエータ354をさらに備える。ボールねじナット336及びボールねじシャフト338は、第1のボールねじシャフト338が第1のアクチュエータ354によって時計回り又は反時計回りの方向の一方に回転されるときに第1のフィンガーアセンブリ332を第2のフィンガーアセンブリ346の方向に移動させ、第1のボールねじシャフト338が時計回り又は反時計回りの方向の他方に回転されるときに第1のフィンガーアセンブリ332を第2のフィンガーアセンブリ346から離れる方向に移動させるように構成される。ボールねじアクチュエータアセンブリ334は、第2のフィンガーアセンブリ346に接続された第2のボールねじナット350と、その長手方向軸344を中心に回転可能な第2のボールねじシャフト356とをさらに備える。第2のボールねじシャフト356は、第2のボールねじナット350が移動可能に取り付けられるセクション352を備える。ボールねじアクチュエータアセンブリ334は、第2のボールねじシャフト356に直接接続され、第2のボールねじシャフト356をその長手方向軸344の周りで回転させるように構成された第2のアクチュエータ358をさらに備える。第2のボールねじナット350及び第2のボールねじシャフト356は、第2のボールねじシャフト356が時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されるときに第2のフィンガーアセンブリ346を第1のフィンガーアセンブリ332の方向に移動させ、第2のボールねじシャフト356が時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに第2のフィンガーアセンブリ346を第1のフィンガーアセンブリ332から離れる方向に移動させるように構成される。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ロボットマニピュレータ用のグリッパアセンブリであって、
第1及び第2のフィンガーアセンブリと、
ボールねじアクチュエータアセンブリとを備え、前記ボールねじアクチュエータアセンブリは、
前記第1のフィンガーアセンブリに接続された第1のボールねじナットと、
前記第1のボールねじナットが移動可能に取り付けられる第1のセクションを備えるボールねじシャフトと、前記ボールねじシャフトは、その長手方向軸の周りを回転可能であり、
前記ボールねじシャフトに直接接続され、前記ボールねじシャフトをその長手方向軸回りに回転させるように構成されたアクチュエータとを備え、
ここで、前記ボールねじナット及び前記ボールねじシャフトは、前記ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向の一方に回転されるときに前記第1のフィンガーアセンブリを前記第2のフィンガーアセンブリの方向に移動させ、前記ボールねじシャフトが前記時計回り又は反時計回りの方向の他方に回転されるときに前記第1のフィンガーアセンブリを前記第2のフィンガーアセンブリから離れる方向に移動させるように構成される、グリッパアセンブリ。
[2] 1つ以上のガイドレールと、
前記1つ以上のガイドレールに移動可能に取り付けられた第1のキャリッジアセンブリと、
前記第1のボールねじナット及び前記第1のフィンガーアセンブリを前記キャリッジアセンブリに接続するように構成された第1の支持アセンブリとを更に備える、[1]に記載のグリッパアセンブリ。
[3] 前記第1の支持アセンブリは、前記第1のフィンガーアセンブリと前記第1のキャリッジアセンブリとの間の剛性接続、及び前記第1のボールねじナットと前記第1のキャリッジアセンブリとの間の可動接続を提供するように構成される、[2]に記載のグリッパアセンブリ。
[4] 前記ボールねじアクチュエータアセンブリは、前記第2のフィンガーアセンブリに接続された第2のボールねじナットをさらに備え、前記ボールねじシャフトは、前記第2のボールねじナットが移動可能に取り付けられた第2のセクションをさらに備え、前記第1及び第2のボールねじナットならびに前記ボールねじシャフトは、前記ボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されるときに前記第1及び第2のフィンガーアセンブリを互いに向かって移動させ、前記ボールねじシャフトが前記時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに前記第1及び第2のフィンガーアセンブリを互いから離れるように移動させるように構成される、[1]から[3]のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリ。
[5] 1つ以上のガイドレールに移動可能に取り付けられた第2のキャリッジアセンブリと、
前記第2のボールねじナット及び前記第2のフィンガーアセンブリを前記第2のキャリッジアセンブリに接続するように構成された第2の支持アセンブリとをさらに備える、[2]又はそれに従属するいずれかの請求項に従属する[4]に記載のグリッパアセンブリ。
[6] 前記第2の支持アセンブリは、前記第2のフィンガーアセンブリと前記第2のキャリッジアセンブリとの間の剛性接続と、前記第2のボールねじナットと前記第2のキャリッジアセンブリとの間の可動接続とを提供するように構成される、[5]に記載のグリッパアセンブリ。
[7] 前記1つ以上のガイドレールは、2つのガイドレールを備え、前記2つのガイドレールの各ガイドレールは、前記ボールねじシャフトの両側に位置付けられる、[2]又はそれに従属する請求項のいずれかに記載のグリッパアセンブリ。
[8] 前記アクチュエータは、前記ボールねじシャフトの前記第1のセクションと第2のセクションとの間に配置される、[4]から[7]のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリ。
[9] 前記アクチュエータは、前記ボールねじシャフトの一端に配置されている、[1]から[8]のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリ。
[10] 前記ボールねじシャフトの第1のセクションは、右回り又は左回りの螺旋軌道のうちの1つを備える、[1]から[9]のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリ。
[11] 前記ボールねじシャフトの第2のセクションは、前記右回り又は左回りの螺旋軌道の他方を含む、[4]又はそれに従属する請求項のいずれかの請求項に従属する[10]に記載のグリッパアセンブリ。
[12] 前記ボールねじアクチュエータアセンブリは、
前記第2のフィンガーアセンブリに接続された第2のボールねじナットと、
前記第2のボールねじナットが移動可能に取り付けられるセクションを備える第2のボールねじシャフトと、前記第2のボールねじシャフトはその長手方向軸の周りを回転可能であり、
前記第2のボールねじシャフトに直接接続され、前記第2のボールねじシャフトをその長手方向軸の周りで回転させるように構成された第2のアクチュエータとを備え、ここで、前記第2のボールねじナット及び前記第2のボールねじシャフトは、前記第2のボールねじシャフトが時計回り又は反時計回りの方向のうちの一方に回転されるときに前記第2のフィンガーアセンブリを前記第1のフィンガーアセンブリの方向に移動させ、前記第2のボールねじシャフトが前記時計回り又は反時計回りの方向のうちの他方に回転されるときに前記第2のフィンガーアセンブリを前記第1のフィンガーアセンブリから離れる方向に移動させるように構成される、[1]に記載のグリッパアセンブリ。
[13] [1]から[12]のいずれか一項に記載のグリッパアセンブリを備えるロボットマニピュレータ。
[14] [13]に記載のロボットマニピュレータを備えるマニピュレータ装置。
【国際調査報告】