(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリ、および、サブアッセンブリを含む薬剤送達デバイスカセットユニットを動作させる方法
(51)【国際特許分類】
A61M 5/24 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A61M5/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522354
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 EP2022077254
(87)【国際公開番号】W WO2023061770
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520011887
【氏名又は名称】エスエイチエル・メディカル・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ミン-ティン・イン
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD12
4C066EE14
(57)【要約】
薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリであって、サブアッセンブリは、薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けるためのチューブ状本体部であって、チューブ状本体部は、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在している、チューブ状本体部と、薬剤コンテナを保持するためのチューブ状キャリアであって、チューブ状キャリアは、チューブ状本体部の中に少なくとも部分的に配置されており、チューブ状キャリアおよびチューブ状本体部は、同軸になっており、チューブ状キャリアは、チューブ状本体部が薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けられているときに、薬剤送達デバイスのドライブユニットと接触するための遠位に方向付けられた表面を含む、チューブ状キャリアと、を含み、チューブ状キャリアは、遠位に方向付けられた表面が薬剤送達デバイスのドライブユニットと接触しているときに、ドライブユニットによって遠位位置から近位位置へ長手方向軸線の方向にチューブ状本体部に対して移動可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリであって、前記サブアッセンブリは、
薬剤送達デバイスのドライブユニット(D)に取り付けるためのチューブ状本体部(1、1’、1”)であって、前記チューブ状本体部(1、1’、1”)は、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在している、チューブ状本体部(1、1’、1”)と、
薬剤コンテナ(M)を保持するためのチューブ状キャリア(2、2’、2”)であって、前記チューブ状キャリア(2、2’、2”)は、前記チューブ状本体部(1、1’、1”)の中に少なくとも部分的に配置されており、前記チューブ状キャリア(2、2’、2”)および前記チューブ状本体部は、同軸になっており、前記チューブ状キャリア(2、2’、2”)は、前記チューブ状本体部(1、1’、1”)が前記薬剤送達デバイスの前記ドライブユニット(D)に取り付けられているときに、前記薬剤送達デバイスの前記ドライブユニット(D)と接触するための遠位に方向付けられた表面(24a、24a’)を含む、チューブ状キャリア(2、2’、2”)と、
を含み、
前記チューブ状本体部(1、1’、1”)は、前記チューブ状本体部(1、1’、1”)の前記遠位端部において可撓性セクションを含み、前記可撓性セクションは、前記長手方向軸線に対して半径方向に延在するフックと、前記長手方向軸線に対して前記半径方向に前記チューブ状本体部(1、1’、1”)から離れるように延在するロック突出部と、を含み、前記チューブ状キャリア(2、2’、2”)は、キャリア本体部を含み、カットアウトまたは凹部が、前記キャリア本体部の壁部の中に配置されており、前記可撓性セクションは、係合位置と解放位置との間で前記チューブ状本体部に対して、前記長手方向軸線に対して横断する方向に移動可能であり、前記係合位置では、前記可撓性セクションの前記フックは、前記チューブ状キャリアの前記カットアウトまたは凹部の中に位置決めされており、前記解放位置では、前記可撓性セクションの前記フックは、前記チューブ状キャリア(2、2’、2”)の前記カットアウトまたは凹部の外に位置決めされており、
前記チューブ状本体部の前記可撓性セクションは、前記可撓性セクションの前記ロック突出部が前記チューブ状本体部の外側から押圧されるときに、前記係合位置から前記解放位置へ移動される、サブアッセンブリ。
【請求項2】
前記チューブ状キャリアは、溝部およびレッジ部の係合を通して前記チューブ状本体部と係合されている、請求項1に記載のサブアッセンブリ。
【請求項3】
前記チューブ状キャリアは、前記チューブ状キャリアの壁部の外側表面から前記長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含み、溝部が、前記チューブ状本体部の内側壁部の上に配置されており、前記レッジ部は、前記溝部の中に位置決めされている、請求項2に記載のサブアッセンブリ。
【請求項4】
前記チューブ状キャリアは、前記薬剤送達デバイスの前記薬剤コンテナを不動に保持するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【請求項5】
前記サブアッセンブリは、送達部材アッセンブリを含み、前記送達部材アッセンブリは、送達部材および送達部材ホルダーを含み、前記送達部材は、前記送達部材ホルダーに取り付けられており、前記送達部材ホルダーは、前記チューブ状本体部の前記近位端部に取り付けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【請求項6】
前記チューブ状キャリアは、遠位位置と近位位置との間で前記送達部材アッセンブリに対して軸線方向に移動可能であり、前記チューブ状キャリアは、前記チューブ状キャリアが前記遠位位置にあるときに、前記送達部材と非流体接続状態で前記薬剤コンテナを保持するように構成されており、前記チューブ状キャリアは、前記チューブ状キャリアが前記近位位置にあるときに、前記送達部材と流体接続状態で前記薬剤コンテナを保持するように構成されている、請求項5に記載のサブアッセンブリ。
【請求項7】
前記サブアッセンブリは、前記チューブ状本体部の中に伸縮自在に配置されている送達部材ガードと、近位端部と遠位端部との間に前記長手方向軸線に沿って延在する付勢部材と、を含み、前記送達部材ガードは、前記付勢部材の前記近位端部に隣接して、遠位に方向付けられた表面を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【請求項8】
前記チューブ状本体部は、前記付勢部材の前記遠位端部に隣接して、近位に方向付けられた表面を含む、請求項7に記載のサブアッセンブリ。
【請求項9】
前記チューブ状キャリアは、前記長手方向軸線に対して横断する方向に延在するフランジを含み、前記遠位に方向付けられた表面は、前記フランジによって画定されており、前記フランジは、前記チューブ状本体部から外に延在している、請求項1から8のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【請求項10】
前記チューブ状本体部は、薬剤送達デバイスの一部に取り付けるために、前記チューブ状本体部の外側表面の上にファスナーを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【請求項11】
前記ファスナーは、バヨネットコネクターである、請求項10に記載のサブアッセンブリ。
【請求項12】
前記チューブ状キャリアの前記フランジは、前記ファスナーの隣に配置されている、請求項9を引用する場合の請求項10または11に記載のサブアッセンブリ。
【請求項13】
前記チューブ状キャリア(2、2’、2”)は、前記遠位に方向付けられた表面(24a、24’)が前記薬剤送達デバイスの前記ドライブユニット(D)と接触しているときに、前記ドライブユニット(D)によって遠位位置から近位位置へ前記長手方向軸線の方向に前記チューブ状本体部(1、1’、1”)に対して移動可能である、請求項1から12のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【請求項14】
前記遠位に方向付けられた表面(24a、24’)は、前記チューブ状本体部が前記ファスナーを介して前記薬剤送達デバイスの一部に取り付けられているときに、前記薬剤送達デバイスの前記ドライブユニット(D)と接触している、請求項10から12のいずれか一項を引用する場合の請求項13に記載のサブアッセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリ、および、サブアッセンブリを含む薬剤送達デバイスカセットユニットを動作させる方法に関し、とりわけ、薬剤送達デバイスカセットユニットが薬剤送達デバイスドライブユニットに取り付けられているときに移動されるコンポーネントを備えたサブアッセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
ペンタイプの手動注入器または自動注入器などのような薬剤送達デバイスが、正式な医学的訓練を受けていない患者による薬剤の自己投与のために一般的に知られている。たとえば、糖尿病を患う患者は、繰り返されるインスリンの注入を必要とする可能性があり、または、患者は、成長ホルモンなどのような他のタイプの薬剤の定期的な注入を必要とする可能性がある。
【0003】
いくつかの薬剤送達デバイスは、薬剤の投与のために使用前に患者によって接続される2つのパーツを有している。薬剤コンテナ(たとえば、カートリッジまたはシリンジなど)は、一方のパーツの中に挿入されるかまたは事前に据え付けられていることが多い。このパーツは、通常は、カセットまたはカセットユニットと呼ばれることが可能である。他方のパーツは、薬剤の排出を作動させるためのドライバーを含むことが多い。多くの場合、薬剤(たとえば、カートリッジまたはシリンジなど)を含有する薬剤コンテナは、送達デバイスの一方のパーツの中に挿入されるか、または、前記パーツの中に事前に据え付けられることになる。薬剤を含有する薬剤コンテナを受け入れるパーツは、カセットまたはカセットユニットと呼ばれることが多い。
【0004】
このように設計された薬剤送達デバイスは、一般に再使用可能である。カセットは、使い捨てのパーツであり、ドライバーを備えた他方のパーツは、通常は、再使用可能である。ドライバーは、パワーユニット(たとえば、スプリングまたはモーターなど)を含むことが可能であり、したがって、いくつかの薬剤送達のために再使用されることが可能である。
【0005】
たとえば、より多くの自動的な機能を追加すること、および、カセットのコストの最小化または低減など、市場における現在のカセット設計の改善の余地がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義され、ここで、特許請求の範囲が参照されるべきである。
【0007】
本開示において、「遠位方向」という用語が使用されるとき、これは、薬剤送達デバイスの使用の間に用量送達部位から離れる方を指し示す方向を指す。「遠位パーツ/端部」という用語が使用されるとき、これは、薬剤送達デバイスの使用の間に、用量送達部位から離れるように最も遠くに位置付けされている送達デバイスのパーツ/端部(または、その部材のパーツ/端部)を指す。それに対応して、「近位方向」という用語が使用されるとき、これは、薬剤送達デバイスの使用の間に用量送達部位の方を指し示す方向を指す。「近位パーツ/端部」という用語が使用されるとき、これは、薬剤送達デバイスの使用の間に、用量送達部位の最も近くに位置付けされている送達デバイスのパーツ/端部(または、その部材のパーツ/端部)を指す。
【0008】
さらに、「長手方向の」、「長手方向に」、「軸線方向に」、または「軸線方向の」という用語は、近位端部から遠位端部へ延在する方向を指し、典型的に、デバイスまたはそのコンポーネントに沿ってデバイスおよび/またはコンポーネントの最も長い延在の方向に延在する方向を指す。
【0009】
同様に、「横断方向の(transverse)」、「横断方向の(transversal)」、および「横断方向に(transversally)」という用語は、長手方向に対して概して垂直の方向を指す。
【0010】
さらに、「円周」、「円周方向の」、または「円周方向に」という用語は、軸線(典型的に、デバイスおよび/またはコンポーネントの最も長い延在の方向に延在する中心軸線)に対する円周または円周方向を指す。同様に、「半径方向の」または「半径方向に」は、軸線に対して半径方向に延在する方向を指し、「回転」、「回転方向の」、および「回転方向に」は、軸線に対する回転を指す。
【0011】
したがって、薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリであって、サブアッセンブリは、薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けるためのチューブ状本体部であって、チューブ状本体部は、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在している、チューブ状本体部と、薬剤コンテナを保持するためのチューブ状キャリアであって、チューブ状キャリアは、チューブ状本体部の中に少なくとも部分的に配置されており、チューブ状キャリアおよびチューブ状本体部は、同軸になっており、チューブ状キャリアは、チューブ状本体部が薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けられているときに、薬剤送達デバイスのドライブユニットと接触するための遠位に方向付けられた表面を含む、チューブ状キャリアとを含み、チューブ状本体部は、チューブ状本体部の遠位端部において可撓性セクションを含み、可撓性セクションは、長手方向軸線に対して半径方向に延在するフックと、長手方向軸線に対して半径方向にチューブ状本体部から離れるように延在するロック突出部とを含み、チューブ状キャリアは、キャリア本体部を含み、カットアウトまたは凹部が、キャリア本体部の壁部の中に配置されており、可撓性セクションは、係合位置と解放位置との間でチューブ状本体部に対して、長手方向軸線に対して横断する方向に移動可能であり、係合位置では、可撓性セクションのフックは、チューブ状キャリアのカットアウトまたは凹部の中に位置決めされており、解放位置では、可撓性セクションのフックは、チューブ状キャリアのカットアウトまたは凹部の外に位置決めされており、チューブ状本体部の可撓性セクションは、可撓性セクションのロック突出部がチューブ状本体部の外側から押圧されるときに、係合位置から解放位置へ移動される、サブアッセンブリが提供される。
【0012】
本発明の別の態様は、薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリであって、サブアッセンブリは、薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けるためのチューブ状本体部であって、チューブ状本体部は、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在している、チューブ状本体部と、薬剤コンテナを保持するためのチューブ状キャリアであって、チューブ状キャリアは、チューブ状本体部の中に少なくとも部分的に配置されており、チューブ状キャリアおよびチューブ状本体部は、同軸になっており、チューブ状キャリアは、チューブ状本体部が薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けられているときに、薬剤送達デバイスのドライブユニットと接触するための遠位に方向付けられた表面を含む、チューブ状キャリアとを含み、チューブ状キャリアは、遠位に方向付けられた表面が薬剤送達デバイスのドライブユニットと接触しているときに、ドライブユニットによって遠位位置から近位位置へ長手方向軸線の方向にチューブ状本体部に対して移動可能である、サブアッセンブリを提供する。
【0013】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状キャリアは、溝部およびレッジ部の係合を通してチューブ状本体部と係合されている。
【0014】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状キャリアは、チューブ状キャリアの壁部の外側表面から長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含み、溝部が、チューブ状本体部の内側壁部の上に配置されており、レッジ部は、溝部の中に位置決めされている。
【0015】
代替的に、別の実施形態によれば、チューブ状本体部は、チューブ状本体部の壁部の内側表面から長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含み、溝部が、チューブ状キャリアの外側表面の上に配置されており、レッジ部は、溝部の中に位置決めされている。
【0016】
好ましくは、別の実施形態によれば、溝部は、凹部またはスロットである。
【0017】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状本体部は、チューブ状本体部の壁部の内側表面から長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含み、チューブ状キャリアは、チューブ状キャリアの外側表面の上に配置されているカウンターレッジ部を含み、レッジ部は、カウンターレッジ部の中に位置決めされている。
【0018】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状キャリアは、薬剤送達デバイスの薬剤コンテナを不動に保持するように構成されている。
【0019】
好ましくは、別の実施形態によれば、サブアッセンブリは、送達部材アッセンブリを含み、送達部材アッセンブリは、送達部材および送達部材ホルダーを含み、送達部材は、送達部材ホルダーに取り付けられており、送達部材ホルダーは、チューブ状本体部の近位端部に取り付けられている。
【0020】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状キャリアは、遠位位置と近位位置との間で送達部材アッセンブリに対して軸線方向に移動可能であり、チューブ状キャリアは、チューブ状キャリアが遠位位置にあるときに、送達部材と非流体接続状態で薬剤コンテナを保持するように構成されており、チューブ状キャリアは、チューブ状キャリアが近位位置にあるときに、送達部材と流体接続状態で薬剤コンテナを保持するように構成されている。
【0021】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状本体部は、チューブ状本体部の遠位端部において可撓性セクションを含み、可撓性セクションは、長手方向軸線に対して半径方向に延在するフックと、長手方向軸線に対して半径方向にチューブ状本体部から離れるように延在するロック突出部とを含む。
【0022】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状キャリアは、キャリア本体部を含み、カットアウトまたは凹部が、キャリア本体部の壁部の中に配置されており、可撓性セクションは、係合位置と解放位置との間でチューブ状本体部に対して、長手方向軸線に対して横断する方向に移動可能であり、係合位置では、可撓性セクションのフックは、チューブ状キャリアのカットアウトまたは凹部の中に位置決めされており、解放位置では、可撓性セクションのフックは、チューブ状キャリアのカットアウトまたは凹部の外に位置決めされている。
【0023】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状本体部の可撓性セクションは、可撓性セクションのロック突出部がチューブ状本体部の外側から押圧されるときに、係合位置から解放位置へ移動される。
【0024】
好ましくは、別の実施形態によれば、サブアッセンブリは、チューブ状本体部の中に伸縮自在に配置されている送達部材ガードと、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在する付勢部材とを含み、送達部材ガードは、付勢部材の近位端部に隣接して、遠位に方向付けられた表面を含む。
【0025】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状キャリアは、付勢部材の遠位端部に隣接して、近位に方向付けられた表面を含む。
【0026】
代替的に、別の実施形態によれば、チューブ状本体部は、付勢部材の遠位端部に隣接して、近位に方向付けられた表面を含む。
【0027】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状キャリアは、長手方向軸線に対して横断する方向に延在するフランジを含み、遠位に方向付けられた表面は、フランジによって画定されており、フランジは、チューブ状本体部から外に延在している。
【0028】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状本体部は、薬剤送達デバイスの一部に取り付けるために、チューブ状本体部の外側表面の上にファスナーを含む。
【0029】
好ましくは、別の実施形態によれば、ファスナーは、スナップフィットコネクター、ねじスクリュー(thread screw)、またはバヨネットコネクターである。
【0030】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状キャリアのフランジは、ファスナーの隣に配置されている。
【0031】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状キャリアは、遠位に方向付けられた表面が薬剤送達デバイスのドライブユニットと接触しているときに、ドライブユニットによって遠位位置から近位位置へ長手方向軸線の方向にチューブ状本体部に対して移動可能である。
【0032】
好ましくは、別の実施形態によれば、遠位に方向付けられた表面は、チューブ状本体部がファスナーを介して薬剤送達デバイスの一部に取り付けられているときに、薬剤送達デバイスのドライブユニットと接触している。
【0033】
好ましくは、別の実施形態によれば、フランジは、長手方向軸線に関してチューブ状本体部のバヨネットコネクターに対して円周方向にオフセットされている。
【0034】
好ましくは、別の実施形態によれば、送達部材は、針であり、送達部材アッセンブリは、針を包む可撓性シースを含む。
【0035】
好ましくは、別の実施形態によれば、サブアッセンブリは、ロック位置とアンロック位置との間で送達部材ガードに対して長手方向軸線の周りに回転可能なローテーターを含む。
【0036】
好ましくは、別の実施形態によれば、カセットユニットサブアッセンブリは、送達部材ガードの第1の遠位に方向付けられた表面と本体部の近位に方向付けられた表面との間に配置されている付勢部材を含む。
【0037】
本発明の別の態様は、薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリであって、サブアッセンブリは、チューブ状本体部と、送達部材ガードと、ローテーターとを含み、チューブ状本体部は、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在しており、チューブ状本体部は、チューブ状になっており、送達部材ガードは、チューブ状本体部の中に伸縮自在に配置されており、送達部材ガードは、遠位に方向付けられた表面を含み、ローテーターは、チューブ状本体部によって長手方向軸線に沿っていずれかの方向に移動することを阻止され、ローテーターは、近位に方向付けられた表面を含み、ローテーターは、薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられているときに、薬剤送達デバイスのドライブユニットによって回転させられるように構成されており、ローテーターが、ロック位置からアンロック位置へ送達部材ガードに対して回転させられるようになっており、ロック位置では、送達部材ガードの遠位に方向付けられた表面が、ローテーターの近位に方向付けられた表面に整合されており、アンロック位置では、送達部材ガードの遠位に方向付けられた表面が、ローテーターの近位に方向付けられた表面から整合されておらず、送達部材ガードがローテーターに対して遠位方向に自由に移動することができるようになっている、サブアッセンブリを提供する。
【0038】
したがって、サブアッセンブリは、薬剤カセットユニットのための安全メカニズムを提供することが可能である。特に、フロント保護キャップを備えない薬剤送達カセットユニットを提供することが可能である。ローテーターは、カセットユニットが薬剤送達デバイスのドライブユニットに適正に取り付けられる前に、送達部材ガードがチューブ状本体部に対して遠位方向に移動することを阻止することとなり、エンドユーザーが、薬剤送達部材ガードによってシールドされている薬剤送達部材に事故的に接触することとならないようになっている。
【0039】
好ましくは、別の実施形態によれば、ローテーターは、チューブ状のローテーター本体部を含む。
【0040】
好ましくは、別の実施形態によれば、ローテーターは、長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含み、レッジ部は、ドライブユニットの一部と係合するように構成されており、ドライブユニットがサブアッセンブリのチューブ状本体部に対して回転するときに、ローテーターがサブアッセンブリのチューブ状本体部に対してドライブユニットとともに回転させられるようになっている。
【0041】
代替的に、別の実施形態によれば、ローテーターは、長手方向軸線に対して螺旋状の方向に第1の端部から第2の端部へ延在するレッジ部を含み、レッジ部は、ドライブユニットの一部と係合するように構成されており、薬剤送達デバイスのドライブユニットが遠位位置から近位位置へローテーターに対して軸線方向に移動するときに、それによって、ローテーターが回転させられるようになっており、遠位位置では、ドライブユニットの一部がレッジ部の第1の端部に隣接しており、近位位置では、ドライブユニットの一部がレッジ部の第2の端部に隣接している。
【0042】
好ましくは、別の実施形態によれば、サブアッセンブリは、ロック部材を含み、ロック部材は、チューブ状本体部に回転方向に固定されており、ローテーターおよびロック部材のうちの一方は、長手方向軸線に対して半径方向に延在する突出部を含み、ローテーターおよびロック部材のうちの他方は、突出部に隣接してレッジ部を含み、レッジ部は、長手方向軸線に対して螺旋状の方向に第1の端部から第2の端部へ延在しており、ロック部材は、突出部がレッジ部の第1の端部に隣接している遠位位置から、突出部がレッジ部の第2の端部に隣接している近位位置へ、ローテーターに対して軸線方向に移動可能であり、ロック部材は、ドライブユニットの一部と係合するように構成されており、薬剤送達デバイスのドライブユニットがチューブ状本体部に対して軸線方向に移動するときに、ロック部材がドライブユニットとともに移動するようになっており、それによって、ローテーターは、突出部とレッジ部との間の係合によって回転させられる。
【0043】
好ましくは、別の実施形態によれば、ローテーターおよび送達部材ガードのうちの一方は、突出部を含み、ローテーターおよび送達部材ガードのうちの他方は、カットアウトまたは凹部を含み、送達部材ガードの遠位に方向付けられた表面およびローテーターの近位に方向付けられた表面は、突出部およびカットアウトまたは凹部によってそれぞれ画定されている。
【0044】
好ましくは、別の実施形態によれば、カットアウトまたは凹部は、ローテーターのチューブ状本体部の上に配置されている。
【0045】
好ましくは、別の実施形態によれば、レッジ部は、ローテーターのチューブ状本体部から長手方向軸線に対して半径方向に延在している。
【0046】
代替的に、別の実施形態によれば、第2のカットアウトまたは凹部は、ローテーターのチューブ状本体部の上に配置されており、レッジ部は、第2のカットアウトまたは凹部の縁部によって画定されている。
【0047】
代替的に、別の実施形態によれば、円周方向レッジ部は、レッジ部の第2の端部から長手方向軸線に対して円周方向に延在している。
【0048】
好ましくは、別の実施形態によれば、レッジ部の第1の端部は、長手方向軸線の方向に延在する長手方向パーツを含む。
【0049】
好ましくは、別の実施形態によれば、サブアッセンブリは、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在する付勢部材を含み、送達部材ガードは、遠位に方向付けられた表面を含み、ロック部材は、近位に方向付けられた表面を含み、付勢部材の近位端部は、送達部材ガードの遠位に方向付けられた表面に隣接しており、付勢部材の遠位端部は、ロック部材の近位に方向付けられた表面に隣接している。
【0050】
好ましくは、別の実施形態によれば、サブアッセンブリは、送達部材ガードの第1の遠位に方向付けられた表面と本体部の近位に方向付けられた表面との間に配置されている付勢部材を含む。
【0051】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状本体部は、薬剤送達デバイスの一部に取り付けるために、チューブ状本体部の外側表面の上にファスナーを含む。
【0052】
好ましくは、別の実施形態によれば、ファスナーは、ねじスクリュー、スナップフィットコネクター、またはバヨネットコネクターであることが可能である。
【0053】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック部材本体部と、ロック部材本体部から延在するフランジとを含み、フランジは、チューブ状本体部の外側表面から突出しており、フランジは、ファスナーの隣に配置されている。
【0054】
好ましくは、別の実施形態によれば、フランジは、長手方向軸線に関してチューブ状本体部のバヨネット接続に対して円周方向にオフセットされている。
【0055】
好ましくは、別の実施形態によれば、チューブ状本体部は、チューブ状本体部の遠位端部からチューブ状本体部の近位端部に向けて延在する可撓性アームを含み、可撓性アームは、長手方向軸線に対して半径方向に延在するフックと、長手方向軸線に対して半径方向にチューブ状本体部の外側に延在するロック突出部とを含む。
【0056】
好ましくは、別の実施形態によれば、ロック部材は、ロック部材本体部を含み、カットアウトまたは凹部は、ロック部材本体部の壁部の中に配置されており、チューブ状本体部の可撓性セクションのフックは、カットアウトまたは凹部の中に位置決めするように構成されており、可撓性セクションのロック突出部は、薬剤送達デバイスのドライバーユニットの一部と係合するように構成されており、チューブ状本体部が薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けられているときに、ドライブユニットのセクションが、チューブ状本体部に対して内向きにロック突出部を押圧するようになっており、したがって、フックがカットアウトまたは凹部から外に屈曲する。
【0057】
好ましくは、別の実施形態によれば、ローテーターは、ロック位置とアンロック位置との間で送達部材ガードに対して長手方向軸線の周りに回転可能である。
【0058】
好ましくは、別の実施形態によれば、送達部材ガードは、長手方向軸線に対して半径方向に延在する突出部を含み、送達部材ガードの近位に方向付けられた表面は、突出部の一部である。
【0059】
好ましくは、別の実施形態によれば、送達部材ガードは、遠位トリガー位置と近位使用後位置との間でチューブ状本体部に対して移動可能であり、送達部材ガードは、遠位に方向付けられた表面を含む。
【0060】
本発明の別の実施形態は、薬剤送達デバイスのためのカセットユニットサブアッセンブリであって、カセットユニットサブアッセンブリは、近位端部から遠位端部へ長手方向軸線に沿って延在する本体部と、送達部材ガードであって、送達部材ガードは、本体部に同軸に取り付けられており、遠位位置から近位位置へ本体部に対して軸線方向に移動するように近位に付勢されている、送達部材ガードと、本体部に取り付けられているローテーターとを含み、ローテーターは、ロック位置とアンロック位置との間で送達部材ガードに対して移動可能であり、ローテーターは、ローテーターがロック位置にあるときに、遠位位置に送達部材ガードをロックするように構成されている、カセットユニットサブアッセンブリを提供する。
【0061】
好ましくは、別の実施形態によれば、ローテーターは、送達部材ガードが近位使用後位置へ移動するときに、近位使用後位置に送達部材ガードをロックするように構成されている。
【0062】
好ましくは、別の実施形態によれば、本発明のカセットユニットサブアッセンブリは、薬剤送達デバイスのためのカセットユニットとともに使用されることが可能である。薬剤送達デバイスは、カセットユニットを含む。カセットユニットは、薬剤送達デバイスドライブユニットに取り付けられるおよび取り外されることが可能である。
【0063】
好ましくは、別の実施形態によれば、本発明のカセットユニットは、再使用可能なドライブアッセンブリを含む薬剤送達デバイスとともに使用されることが可能であり、再使用可能なドライブアッセンブリは、近位端部および遠位端部から長手方向軸線に沿って延在するチューブ状のハウジングを含み、カセットユニットは、再使用可能なドライブアッセンブリの近位端部における内側表面の上の、および、カセットユニットの本体部の遠位端部における外側表面の上のバヨネット接続を通して、再使用可能なドライブアッセンブリに解放可能に取り付けられている。
【0064】
別の実施形態によれば、再使用可能なドライブアッセンブリの近位端部における内側表面は、バヨネット溝部を含み、カセットユニットの本体部の遠位端部における外側表面は、バヨネット突出部を含む。
【0065】
好ましくは、別の実施形態によれば、ローテーターは、ロックアウトセクション(lockout section)を含むトラックを含み、送達部材ガードの突出部は、送達部材ガードの遠位移動とともに、送達部材ガードの近位使用後位置に向けてロックアウトセクションの中へ移動するように構成されている。
【0066】
好ましくは、別の実施形態によれば、突出部は、送達部材ガードの可撓性セクションに配置されている。
【0067】
好ましくは、別の実施形態によれば、薬剤送達デバイスは、注入デバイス、吸入デバイス、または医療用噴霧器である。
【0068】
好ましくは、別の実施形態によれば、薬剤送達デバイスカセットユニットは、薬剤コンテナを収容するためのものである。
【0069】
好ましくは、別の実施形態によれば、ドライブユニットは、カセットユニットの中の薬剤コンテナの中に含有されている薬剤を強制的に排出させるためのドライバーを含む。
【0070】
好ましくは、別の実施形態によれば、サブアッセンブリは、本体部の遠位端部に取り付け可能な遠位蓋を含む。
【0071】
好ましくは、別の実施形態によれば、遠位蓋は、サブアッセンブリの本体部の一部である。
【0072】
好ましくは、別の実施形態によれば、遠位蓋は、本体部の中に受け入れられる薬剤コンテナの形状に追従する形状で形成された蓋本体部を含む。
【0073】
好ましくは、別の実施形態によれば、蓋本体部は、チューブ状のセクションを含む。
【0074】
好ましくは、別の実施形態によれば、遠位蓋は、本体部の中に受け入れられる薬剤コンテナを支持するためのコンテナ支持体を含み、コンテナ支持体は、近位に方向付けられた表面を含む。
【0075】
好ましくは、別の実施形態によれば、コンテナ支持体は、可撓性アームである。
【0076】
好ましくは、別の実施形態によれば、コンテナ支持体の可撓性アームは、蓋本体部の上において長手方向軸線に対して横断する方向に開口する蓋本体部の上のカットアウトによって形成されることが可能である。
【0077】
好ましくは、別の実施形態によれば、可撓性アームは、蓋本体部から遠位方向に延在することが可能である。
【0078】
好ましくは、別の実施形態によれば、コンテナ支持体の近位に方向付けられた表面は、可撓性アームの内側表面の上に形成されているか、または、可撓性アームの遠位先端部の上に形成されている。
【0079】
好ましくは、別の実施形態によれば、コンテナ支持体は、本体部の中に受け入れられる薬剤コンテナの遠位方向への軸線方向移動を防止するように構成されており、かつ/または、エンジニアリング公差に関して、受け入れられた薬剤コンテナの寸法(たとえば、受け入れられた薬剤コンテナの特定の長さおよび/または幅)のばらつきを許容するために使用されるように構成されている。
【0080】
好ましくは、別の実施形態によれば、本発明の主題のサブアッセンブリを使用する薬剤送達デバイスは、カセットユニットをドライブユニットに接続するステップを含む方法によって動作されることが可能である。
【0081】
本発明の別の態様は、薬剤送達デバイスカセットユニットおよびドライブユニットを含む薬剤送達デバイスを動作させる方法であって、薬剤送達デバイスカセットユニットは、本体部およびキャリアを含み、本方法は、以下のシーケンスのステップ、すなわち、薬剤送達デバイスカセットユニットを提供するステップと、ドライブユニットを提供するステップと、薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられるまで、薬剤送達デバイスカセットユニットの本体部に対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットのキャリアを移動させるために、ドライブユニットを使用するステップとを含む、方法を提供する。
【0082】
好ましくは、別の実施形態によれば、薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられるまで、薬剤送達デバイスカセットユニットの本体部に対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットのキャリアを移動させるために、ドライブユニットを使用するステップは、ドライブユニットに対して長手方向軸線の方向に薬剤送達デバイスカセットユニットを移動させるステップと、ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させるステップとを含む。
【0083】
好ましくは、別の実施形態によれば、キャリアを移動させるためにドライブユニットを使用するステップは、キャリアをドライブユニットの一部に接続するステップと、ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させる間に、キャリアを移動させるステップとを含む。
【0084】
好ましくは、別の実施形態によれば、薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられるまで、薬剤送達デバイスカセットユニットの本体部に対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットのキャリアを移動させるために、ドライブユニットを使用するステップは、薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられる間に、送達部材と薬剤コンテナとの間の流体接続を確立するために、本体部に対するキャリアの移動を使用するステップを含む。
【0085】
本発明の別の態様は、薬剤送達デバイスカセットユニットおよびドライブユニットを含む薬剤送達デバイスを動作させる方法であって、送達デバイスカセットユニットは、チューブ状本体部、送達部材ガード、およびローテーターを含み、本方法は、以下のシーケンスのステップ、すなわち、薬剤送達デバイスカセットユニットを提供するステップと、ドライブユニットを提供するステップと、薬剤送達デバイスカセットユニットをドライブユニットに取り付けている間に、薬剤送達デバイスカセットユニットのチューブ状本体部に対して薬剤送達デバイスカセットユニットのローテーターを回転させるために、ドライブユニットを使用するステップとを含む、方法を提供する。
【0086】
好ましくは、別の実施形態によれば、薬剤送達デバイスカセットユニットをドライブユニットに取り付けている間に、薬剤送達デバイスカセットユニットのチューブ状本体部に対して薬剤送達デバイスカセットユニットのローテーターを回転させるために、ドライブユニットを使用するステップは、以下のシーケンスのステップ、すなわち、ドライブユニットに対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットを移動させるステップと、ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させるステップとを含む。
【0087】
好ましくは、別の実施形態によれば、薬剤送達デバイスカセットユニットをドライブユニットに取り付けている間に、薬剤送達デバイスカセットユニットのチューブ状本体部に対して薬剤送達デバイスカセットユニットのローテーターを回転させるために、ドライブユニットを使用するステップは、ローテーターとドライブユニットの一部との間の接続を確立するステップと、ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させるステップであって、それによって、ローテーターは、ローテーターとドライブユニットとの間の接続を通してドライブユニットによって回転させられる、ステップとを含む。
【0088】
好ましくは、別の実施形態によれば、ローテーターとドライブユニットの一部との間の接続を確立するステップは、薬剤送達デバイスカセットユニットのロック部材を介してローテーターをドライブユニットの一部に間接的に接続するステップと、ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させるステップであって、それによって、ロック部材は、ドライブユニットによってローテーターの近位方向に軸線方向に移動されそれによって、ローテーターは、ロック部材によって回転させられる、ステップとを含む。
【0089】
一般的に、特許請求の範囲において使用されるすべての用語は、本明細書において明示的に別段の定義がない限り、技術分野におけるその通常の意味にしたがって解釈されるべきである。「エレメント、装置、コンポーネント、手段など」へのすべての言及は、明示的に別段の記載がない限り、エレメント、装置、コンポーネント、手段などの少なくとも1つの事例を指すものとしてオープンに解釈されるべきである。
【0090】
ここで、本発明概念の実施形態が、添付の図面を参照して、単なる例として説明されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【
図1】本発明のサブアッセンブリを含む薬剤送達デバイスカセットユニットの斜視図を概略的に示す図である。
【
図2】
図1のサブアッセンブリの分解図を概略的に示す図である。
【
図3】別の例における本発明のサブアッセンブリを含む薬剤送達デバイスカセットユニットの斜視図を概略的に示す図である。
【
図4】
図3のサブアッセンブリの分解図を概略的に示す図である。
【
図5】異なる例における本発明のサブアッセンブリのチューブ状本体部の斜視図を概略的に示す図である。
【
図6】異なる例における本発明のサブアッセンブリのチューブ状本体部の斜視図を概略的に示す図である。
【
図7A】本発明のサブアッセンブリの送達部材アッセンブリの斜視図を概略的に示す図である。
【
図7B】本発明のサブアッセンブリの送達部材アッセンブリの斜視図を概略的に示す図である。
【
図8】異なる例における本発明のサブアッセンブリのチューブ状キャリアの斜視図を概略的に示す図である。
【
図9】異なる例における本発明のサブアッセンブリのチューブ状キャリアの斜視図を概略的に示す図である。
【
図10】
図9のチューブ状キャリアおよび
図5~
図6のチューブ状本体部の外側シェルの斜視図を概略的に示す図である。
【
図11A】本発明のサブアッセンブリの送達部材ガード、付勢部材、およびチューブ状キャリアの斜視図を概略的に示す図である。
【
図11B】別の例における本発明のサブアッセンブリの送達部材ガード、付勢部材、およびチューブ状本体部の断面図を概略的に示す図である。
【
図12A】カセットユニットがドライブユニットに取り付けられる前の、本発明のサブアッセンブリの側面図を概略的に示す図である。
【
図12B】カセットユニットがドライブユニットに取り付けられる前の、本発明のサブアッセンブリの断面図を概略的に示す図である。
【
図13A】カセットユニットがドライブユニットに取り付けられた後の、本発明のサブアッセンブリの側面図を概略的に示す図である。
【
図13B】カセットユニットがドライブユニットに取り付けられた後の、本発明のサブアッセンブリの断面図を概略的に示す図である。
【
図14A】異なる例における本発明のサブアッセンブリのローテーターの斜視図を概略的に示す図である。
【
図14B】異なる例における本発明のサブアッセンブリのローテーターの斜視図を概略的に示す図である。
【
図15A】異なる例における本発明のサブアッセンブリのローテーターの斜視図を概略的に示す図である。
【
図15B】異なる例における本発明のサブアッセンブリのローテーターの斜視図を概略的に示す図である。
【
図18A】異なる例における本発明のサブアッセンブリのロック部材の斜視図を概略的に示す図である。
【
図18B】異なる例における本発明のサブアッセンブリのロック部材の斜視図を概略的に示す図である。
【
図22】ドライブユニットおよび本発明のサブアッセンブリを備えたカセットユニットの斜視図を概略的に示す図である。
【
図23】異なる例におけるチューブ状本体部、チューブ状キャリア、および送達部材ガードの斜視図を概略的に示す図である。
【
図24】異なる例におけるチューブ状本体部、チューブ状キャリア、および送達部材ガードの斜視図を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0092】
図1~
図24は、薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリを図示している。本発明のサブアッセンブリは、カセットユニットがドライブユニットDに取り付けられているときに(カセットユニットは、本発明のサブアッセンブリを含む)、チューブ状キャリアがチューブ状本体部に対して近位方向に移動されるメカニズムを提供する。そのうえ、本発明のサブアッセンブリは、エンドユーザーが薬剤送達部材から怪我をすることを防止し、または、薬剤送達部材がエンドユーザーによって損傷/汚染されることを防止する、安全メカニズムを提供する。
【0093】
「薬剤送達デバイスカセットユニット」という用語は、場合によっては、本明細書において「カセットユニット」として略記されることとなる。「薬剤送達デバイスカセットユニット」という用語と「カセットユニット」という用語の両方は、本明細書において同じ意味を伴って使用されるということが留意されるべきである。
【0094】
カセットユニットは、通常は、
図22に示されているように、2つの取り外し可能なパーツを備えた薬剤送達デバイスとともに使用される。たとえば、制御可能な薬剤送達速度、高体積のおよび/または高粘度の薬剤を送達するための高い出力、異なる薬剤送達段階のための複数のインディケーション、ならびに/または、(たとえば、処方遵守を追跡するための)データ記録および/もしくは通信など、薬剤送達デバイスを作製するための特定の技術的な要求が存在している可能性がある。しかし、すべての機能を果たし、上記に説明されている技術的要求を満たすことができる薬剤送達デバイスを製造するコストは、典型的には高く、それは、頻繁な治療のためのそのような薬剤送達デバイスの使用を手頃な価格でないものにしている。2つの取り外し可能なパーツを備えた薬剤送達デバイスは、通常は、再使用可能なパーツおよび使い捨てのパーツによって作製されている。再使用可能なパーツは、機械的なおよび/または電子的なコンポーネントのほとんどを含む。たとえば、再使用可能なパーツは、通常、パワーパックを含み、すなわち、パワー供給源と、パワー供給源から薬剤へ出力を伝達するように構成されているコンポーネントとを含むアッセンブリを含む。使い捨てのパーツは、通常は、製造のコストを低下させるために電子機器を備えていない。使い捨てのパーツ(または、一般に、カセットユニットCと称される)は、通常は、薬剤がその中に含有されている薬剤コンテナ(たとえば、シリンジまたはカートリッジ)を収容するように設計されている。シリンジまたはカートリッジは、ガラスまたはプラスチックから作製されることが可能である。シリンジまたはカートリッジは、シリンジまたはカートリッジの遠位端部においてシールするゴムストッパーと、シリンジまたはカートリッジの近位端部をシールするゴムシースを備えたセプタムまたは薬剤送達部材とを含むことが可能である。代替的に、シリンジまたはカートリッジは、シリンジまたはカートリッジの近位端部をシールするゴム送達部材シースを備えたセプタムまたは薬剤送達部材のみ(すなわち、ストッパーなし)を備えて崩壊可能なものであることが可能である。
【0095】
薬剤送達デバイスの再使用可能なパーツ(すなわち、ドライブユニットD)は、通常は、薬剤コンテナの中に含有されている薬剤を薬剤送達デバイスの近位方向に排出するためのドライバーを含む。ドライブユニットDは、薬剤コンテナを押すためのプランジャーロッドを含むことが可能である。1つの例において、薬剤コンテナのストッパーは、したがって、薬剤コンテナの残りの部分に対して近位方向に移動されることが可能である。別の例では、プランジャーロッドは、カセットユニットCに対して近位方向に薬剤コンテナを押すことによって、薬剤コンテナを崩壊させることが可能である。また、ドライブユニットDは、薬剤を排出するために必要とされるパワーを提供するためのパワー供給源(たとえば、スプリング、ガスキャニスター、またはモーター駆動式ギアセットなど)を含む。本明細書で説明されている概念の焦点は、(ドライブユニットではなく)薬剤送達デバイスカセットのためのサブアッセンブリであり、さまざまなタイプのドライブユニットが、本明細書で説明されているサブアッセンブリを備えたカセットユニットとともに使用されることが可能である。そうであるので、ドライブユニットは、包括的に説明されないこととなる。
【0096】
本発明のサブアッセンブリは、チューブ状本体部1、1’、1”を含む。サブアッセンブリは、
図1~
図4に示されているように、1つまたは複数の随意的なコンポーネント、すなわち、チューブ状キャリア2、2’、2”、ロック部材、送達部材ガード3、ローテーター4、4’、送達部材アッセンブリ5、および付勢部材6をさらに含む。サブアッセンブリの中の随意的なコンポーネントおよびそれらの配置は、後に詳細に説明されることとなる。
【0097】
チューブ状本体部1、1’、1”は、外側シェル10の中に薬剤コンテナを収容するように構成されている。1つの例において、チューブ状本体部は、単一のコンポーネントである。別の例では、チューブ状本体部1、1’、1”は、互いに取り付けられている1つまたは複数のコンポーネントによって形成されている。たとえば(
図2を参照)、チューブ状本体部1、1’は、外側シェル10および遠位蓋11、11’を含む。前者の例では、薬剤コンテナは、チューブ状本体部1、1’の近位端部からチューブ状本体部1、1’の中へ挿入されることが可能であり、後者の例では、薬剤コンテナは、外側シェル10の遠位端部からチューブ状本体部1、1’の中へ挿入されることが可能であり、次いで、遠位蓋11、11’が、薬剤コンテナ支持するために外側シェル10の遠位端部に取り付けられる。好適な例では、遠位蓋11、11’は、本体部1、1’の遠位端部に不動に固定され、遠位蓋11、11’が、チューブ状本体部1、1’に対して、長手方向軸線Lの方向に、および、長手方向軸線Lの周りの円周方向に、不動であるようになっている。たとえば、遠位蓋11、11’は、チューブ状本体部1、1’の上のスナップアーム10aと遠位蓋11、11’の上のスナップ凹部(図示せず)との間のスナップフィットによって、チューブ状本体部1、1’の遠位端部に取り付けられており、チューブ状本体部1、1’に対する薬剤コンテナの遠位方向への移動が防止されることが可能であるようになっている。
【0098】
ユーザーが薬剤コンテナを見ることができる必要があるという要件が存在する場合には、外側シェル10は、ウィンドウ12を含むことが可能であり、ウィンドウ12は、薬剤コンテナと整合されており、エンドユーザーがウィンドウ12を通して薬剤を観察することができるようになっている。代替的に、外側シェル10は、透明であることが可能であり、チューブ状本体部がウィンドウ12を必要としないようになっている。カセットユニットCは、エンドユーザーが薬剤送達動作を実施する計画であるときに、チューブ状本体部1、1’、1”とドライブユニットDとの間の解放可能な接続によって、ドライブユニットDに取り付けられるおよび取り外されるように構成されている。チューブ状本体部1、1’、1”は、ファスナーを含み、ファスナーは、ドライブユニットDの上のカウンターファスナーと接続するように構成されている。1つの例において、ファスナーおよびカウンターファスナーは、バヨネット接続を形成することが可能であり、それは、チューブ状本体部1、1’、1”またはドライブユニットDのうちの一方がバヨネット突出部を有しており、チューブ状本体部1、1’、1”およびドライブユニットDのうちの他方がバヨネット凹部またはカットアウトを有しているということを意味している。バヨネット凹部またはカットアウトは、長手方向軸線Lに対して横断する方向に開口している。バヨネット凹部またはカットアウトは、長手方向セクションおよび円周方向セクションを含む。長手方向セクションは、長手方向軸線Lの方向に延在しており、円周方向セクションは、長手方向軸線Lの周りの方向に延在している。バヨネット突出部は、長手方向に対して横断する方向に延在している。
【0099】
たとえば、外側本体部1、1’は、チューブ状本体部の外側シェルまたは遠位蓋11、11’のいずれかの上のファスナーとして、
図5~
図6および
図22に示されているようなバヨネット突出部などのような、バヨネットコネクター13を有することが可能であり(
図22に示されているような例では、バヨネットコネクターは、バヨネット突出部である)、ドライブユニットDは、次いで、カウンターバヨネットコネクターD0を有することとなる(
図22に示されているような例では、カウンターバヨネットコネクターは、バヨネット凹部である)。この例では、チューブ状本体部1、1’、1”は、バヨネットコネクター13およびカウンターバヨネットコネクターD0を通して、長手方向軸線Lに沿って、ドライブユニットDの近位パーツの中へ軸線方向に挿入されるように構成されており、次いで、チューブ状本体部1、1’、1”は、カセットユニットCがドライブユニットに適正に取り付けられるように、長手方向軸線Lの周りに、ドライブユニットDに対して回転させられる必要がある。
【0100】
代替的に、チューブ状本体部1、1’、1”とドライブユニットDとの間の接続は、別の適切な接続(たとえば、スナップフィット接続またはねじ接続など)を使用することが可能であり、または、カセットユニットは、ドライブユニットの中へ完全に受け入れられることが可能である。この例では、カセットユニットを受け入れるためのドライブユニットのセクションは、カセットユニットを受け入れるためのフォームフィット接続であることが可能である。カセットユニットがドライブユニットの中へ完全に受け入れられる場合には、本体部の形状は、カセットユニットを受け入れるためのドライブユニットのセクションの形状に依存することが可能である。
【0101】
チューブ状本体部1、1’が遠位蓋11、11’を含む1つの例では、バヨネットコネクターは、遠位蓋11、11’の上に配置されており、チューブ状本体部1、1’は、ドライブユニットDに対する長手方向軸線Lの周りでの回転によって、ドライブユニットDに取り付けられるように構成されている。遠位蓋は、たとえば、リジッドのまたは厚い材料から作製された、(
図6に示されているような)強化された壁部15を有することが可能であり、チューブ状本体部1、1’がドライブユニットDに対して回転させられるときに、結果として生じる遠位蓋11、11’のコネクターへのトルク伝達が、遠位蓋11、11’のパーツの残りの部分を損傷させないこととなるようになっている。
【0102】
遠位蓋11、11’の形状は、典型的に、チューブ状本体部1、1’の遠位端部の形状に依存している。遠位蓋11、11’は、チューブ状本体部1、1’の中に受け入れられる薬剤コンテナの形状に追従するように形成され得る蓋本体部を含み、たとえば、円筒形状の薬剤コンテナとともに使用するためのチューブ状の蓋本体部を含む。さらに、遠位蓋11、11’は、典型的に、薬剤コンテナの遠位端部の一部と軸線方向に整合された開口部を含み、カセットユニットCがドライブユニットDに取り付けられているときに、プランジャーロッドが、開口部を通過し、含有されている薬剤を送達するために薬剤コンテナに作用することができるようになっている。
【0103】
遠位蓋11、11’は、随意的に、ラベル(たとえば、RFIDタグ、バーコード、QRコード(登録商標)、または機械的なコード)を含み、それは、カセットユニットCまたは含有されている薬剤についての情報を含有しており、ドライブユニットDの中のリーダーが、さらなる使用のための情報を得ることができるようになっている。
【0104】
遠位蓋11、11’は、随意的に、チューブ状本体部1、1’の中に受け入れられた薬剤コンテナを支持するためのコンテナ支持体を含む。コンテナ支持体は、近位に方向付けられた表面を含む。1つの例において、コンテナ支持体は、可撓性アームである。可撓性アームは、長手方向軸線Lに対して横断する方向に開口する蓋本体部の上のカットアウトによって形成されることが可能である。代替的に、可撓性アームは、蓋本体部から遠位方向に延在することが可能である。この例では、コンテナ支持体は、チューブ状本体部1、1’の中に受け入れられた薬剤コンテナの遠位方向への軸線方向移動を防止することが可能である。コンテナ支持体の近位に方向付けられた表面は、可撓性アームの内側表面に形成されることが可能であり、または、可撓性アームの遠位先端部に形成されることが可能である。コンテナ支持体は、エンジニアリング公差に関して、受け入れられた薬剤コンテナの寸法(たとえば、受け入れられた薬剤コンテナの特定の長さおよび/または幅)のばらつきを許容するために使用されることも可能である。
【0105】
本発明のサブアッセンブリは、カセットユニットがドライブユニットDに取り付けられているときに(カセットユニットは、本発明のサブアッセンブリを含む)、チューブ状キャリア2、2’、2”がチューブ状本体部に対して近位方向に移動されるメカニズムを提供する。
【0106】
チューブ状キャリア2、2’、2”は、薬剤コンテナを保持するためのものである。チューブ状キャリア2、2’、2”は、少なくとも部分的にチューブ状本体部1、1’、1”の中に位置している。チューブ状キャリア2、2’、2”およびチューブ状本体部1、1’、1”は、同軸である。チューブ状キャリア2、2’、2”は、チューブ状本体部1、1’、1”が薬剤送達デバイスのドライブユニットDに取り付けられているときに、薬剤送達デバイスのドライブユニットDと接触するための遠位に方向付けられた表面24aを含む。チューブ状キャリア2、2’、2”は、遠位に方向付けられた表面24aが薬剤送達デバイスのドライブユニットDと接触しているときに、ドライブユニットDによって遠位位置から近位位置へ長手方向軸線Lの方向にチューブ状本体部1、1’、1”に対して移動可能である。
【0107】
チューブ状キャリア2、2’、2”は、薬剤コンテナを含有することができる任意の適切な形状であることが可能である。たとえば、チューブ状キャリアは、円筒形状になっていることが可能である。その理由は、多くの薬剤コンテナ(たとえば、カートリッジまたはシリンジ)が円筒形状の本体部を有しているからである。別の例では、チューブ状キャリアは、リングまたはサークリップである。その理由は、チューブ状キャリアが単に薬剤コンテナのフランジまたはショルダー部につかまることができるからである。代替的に、
図8~
図9に示されているように、チューブ状キャリアは、長手方向軸線Lの方向に延在する2つのアームと、その間に接続されているジョイントとによって形成されることが可能である。チューブ状キャリア2、2’、2”が2つのアームを含む例では、チューブ状キャリア2、2’、2”は、アームセクションおよびジョイントセクションを含むキャリア本体部20によって形成されることが可能である。この例では、チューブ状キャリア2は、
図8に示されているように、キャリア本体部20およびキャリアキャップ21を含むことが可能である。キャリア本体部20は、薬剤コンテナの遠位パーツを受け入れるように構成されており、キャリアキャップ21は、薬剤コンテナの近位パーツを受け入れるように構成されている。キャリアキャップ21は、
図8に示されているように、スナップフィット係合を通してキャリア本体部20に取り付けられることが可能である。1つの例において、スナップフィット係合は、キャリアキャップ21の上のスナップフィットアーム21と、およびaキャリア本体部20の上のスナップフィット凹部またはカットアウト20aとを含む。スナップフィット係合は、キャリアキャップの上のスナップフィット凹部またはカットアウトとともに、キャリア本体部の上のスナップフィットアームによって達成されることも可能である。代替的に、キャリアキャップは、ねじスクリュー接続またはバヨネット接続を通して、キャリア本体部に取り付けられることが可能である。キャリアキャップは、キャリア本体部の形状および薬剤コンテナの形状(たとえば、チューブ状のまたはドーム状の形状)に応じて、任意の適切な形状であることが可能である。アパーチャーが、キャリアキャップの近位端部に配置されており、送達部材が通過することができるようになっている。好適な例では、キャリアキャップは、長手方向軸線Lに対して横断する方向に内側表面から延在する支持レッジ部を含む。支持レッジ部は、薬剤コンテナのショルダー部において薬剤コンテナを支持するように構成されている。別の例では、チューブ状キャリア2’は、キャリアキャップなしにキャリア本体部20のみによって形成されている。この例では、キャリア本体部20は、
図9に示されているように、キャリア本体部20の近位端部においてキャリア本体部20の内側表面から延在する支持フィンガー20bを含む。支持フィンガー20bは、
図11Cおよび
図12Bに示されているように、薬剤コンテナのショルダー部を支持するように構成されている。
【0108】
好適な例では、チューブ状キャリアは、溝部およびレッジ部の係合を通してチューブ状本体部と係合されている。好ましくは、チューブ状キャリア2、2’は、レッジ部22を含み、レッジ部22は、チューブ状キャリア2、2’の壁部の外側表面から、好ましくは、長手方向軸線Lに対して半径方向にキャリア本体部20の壁部の外側表面の上に延在している。チューブ状キャリアおよびチューブ状本体部を接続するための溝部は、(
図10に示されているように)チューブ状本体部の内側表面の上に配置されている凹部またはカットアウトであることが可能であり、代替的に、溝部は、チューブ状キャリアのキャリア本体部の外側壁部の上に配置されることが可能である。1つの例において、溝部16は、チューブ状本体部1、1’の内側壁部に配置されており、好ましくは、
図10に示されているように、チューブ状本体部1、1’の外側シェル10の内側壁部に配置されている。レッジ部22は、チューブ状キャリア2、2’がチューブ状本体部1、1’に取り付けられているときに、溝部の中に位置決めされている。代替的に、チューブ状本体部は、チューブ状本体部の壁部の内側表面から長手方向軸線Lに対して半径方向に延在するレッジ部を含む。溝部は、チューブ状キャリアの外側表面の上に配置されている。レッジ部は、溝部の中に位置決めされている。そのうえ、溝部は、凹部またはスロットである。代替的に、チューブ状本体部は、チューブ状本体部の壁部の内側表面から長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含む。チューブ状キャリアは、チューブ状キャリアの外側表面の上に配置されているカウンターレッジ部を含む。レッジ部は、カウンターレッジ部の中に位置決めされている。チューブ状キャリア2、2’とチューブ状本体部1、1’、1”との間のこの係合は、チューブ状キャリア2、2’が回転することなく長手方向軸線Lの方向にチューブ状本体部1、1’に対して移動されることを可能にする。
【0109】
好適な例では、チューブ状キャリア2、2’、2”は、好ましくは、長手方向軸線Lの方向に、薬剤送達デバイスの薬剤コンテナを不動に保持するように構成されており、薬剤コンテナが長手方向軸線Lの方向にチューブ状キャリア2、2’、2”に対して不動であるようになっている。代替的に、薬剤コンテナを固定的に保持する代わりに、チューブ状キャリアは、所定の距離を超える薬剤コンテナの移動を制限するだけであり、すなわち、薬剤送達デバイスの薬剤コンテナは、好ましくは、長手方向軸線Lの方向に、所定の距離にわたって、チューブ状キャリアに対して移動可能である。
【0110】
チューブ状キャリア2、2’、2”は、本発明のサブアッセンブリを含むカセットユニットをドライブユニットDに取り付けるプロセスの間に、ドライブユニットDの一部によって、チューブ状本体部1、1’、1”に対して近位方向に移動されるように構成されている。チューブ状キャリア2、2’、2”は、遠位に方向付けられた表面24a、24a’を含む。遠位に方向付けられた表面24a、24a’は、ドライブユニットDの一部と接触するように構成されている。したがって、ドライブユニットDは、カセットユニットをドライブユニットDに取り付けるプロセスの間に(カセットユニットは、本発明のサブアッセンブリを含む)、チューブ状キャリア2、2’、2”をチューブ状本体部1、1’、1”に対して近位方向に移動させることが可能である。1つの例において、チューブ状キャリア2、2’は、長手方向軸線Lに対して横断する方向に延在するフランジ24を含む。1つの例において、フランジは、キャリア本体部の外側表面から延在している。遠位に方向付けられた表面24aは、
図8~
図9に示されているように、フランジ24によって画定されている。好適な例では、フランジ24は、チューブ状本体部1、1’から外に延在しており、すなわち、フランジ24は、チューブ状本体部1、1’の外側からアクセスされることが可能である。フランジは、キャリア本体部20の外側表面の上に配置されることが可能であり、好ましくは、キャリア本体部20の近位端部よりも、キャリア本体部20の遠位端部の近くに配置されることが可能である。別の例では、チューブ状キャリア2、2’は、アーム23を含み、アーム23は、キャリア本体部20に対して近位方向にレッジ部22から長手方向軸線の方向に延在している。この例では、フランジ24は、
図8~
図9に示されているように、アームの外側表面の上に配置されている。別の例では、
図10に示されているように、凹部17が、チューブ状本体部1、1’、1”の上に配置されており、凹部17は、チューブ状キャリア2、2’が近位位置にあるときに、フランジ24を受け入れるように構成されている。
【0111】
代替的に、遠位に方向付けられた表面は、
図23~
図24に示されているように、チューブ状キャリアの遠位端部に、たとえば、チューブ状キャリアの縁部に配置されている。この例では、チューブ状キャリアは、フランジ24を有する必要がない。この例では、遠位に方向付けられた表面24’は、チューブ状本体部によって完全に取り囲まれることが可能であり、または、
図23に示されているように、チューブ状本体部1”の遠位端部から延在している。本発明のサブアッセンブリを含むカセットユニットがバヨネット接続によってドライブユニットに取り付けられ、チューブ状キャリア2、2’、2”がフランジ24を含む例では、フランジ24は、(チューブ状本体部のファスナーとして)バヨネットコネクター13の隣に配置されており、好ましくは、フランジ24は、長手方向軸線の方向にチューブ状本体部のバヨネットコネクター13に対して円周方向にオフセットされている。バヨネットコネクター13がバヨネット突出部であり、ドライバーユニットDのカウンターファスナーがバヨネット溝部である例では、バヨネットコネクター13がバヨネット溝部の長手方向パーツの中へ移動するときに、フランジ24は、ドライブユニットDの近位縁部D1に当接する。バヨネットコネクター13がバヨネット溝部の円周方向のパーツの中へ移動すると、フランジ24は、ドライブユニットDの近位縁部D1によってドライブユニットに対して近位方向に押される。したがって、チューブ状キャリア2、2’は、遠位位置から近位位置へチューブ状本体部1、1’に対して近位方向に移動される。
【0112】
代替的に、ファスナーおよびカウンターファスナーは、スナップフィット、ねじスクリューフィットまたはバヨネットフィットによって取り付けられることが可能であり、述べられた配置のいずれかが、フランジ24を含むチューブ状キャリア、または、
図23~
図24に示されているように、遠位に方向付けられた表面24’がチューブ状キャリア2”の遠位端部に配置されているチューブ状キャリア2”の両方に適切である。この例では、ファスナーとカウンターファスナーとの間での長手方向軸線に沿った相対的な軸線方向移動は、ドライブユニットDの一部が遠位に方向付けられた表面24、24’をチューブ状本体部1、1’、1”に対して近位方向に押すことを可能にする。したがって、チューブ状キャリア2、2’、2”は、カセットユニットCをドライブユニットDに取り付けるプロセスの間に(カセットユニットは、本発明のサブアッセンブリを含む)、チューブ状本体部1、1’、1”に対して近位方向に移動される。
【0113】
そのうえ、本発明のサブアッセンブリは、初期ロックメカニズムを含むことが可能であり、サブアッセンブリを含むカセットユニットがドライブユニットDに取り付けられるまで、チューブ状キャリア2、2’、2”が近位位置に移動しないようにロックされるようになっている。1つの例において、初期ロック配置は、チューブ状本体部1’の遠位端部に可撓性セクション14を含む。可撓性セクション14は、外側シェル10または遠位蓋11’の上に配置されることが可能である。
図6に示されている例では、可撓性セクション14は、遠位蓋11’の上に配置されている。可撓性セクション14は、屈曲パーツ、ロック突出部14a、およびフック14bを含む。屈曲パーツは、可撓性アームであることが可能であり、または、弾性材料から作製されている遠位蓋の一部であることが可能である。ロック突出部14aは、長手方向軸線Lに対して半径方向にチューブ状本体部1’から離れるように延在している。フック14bは、長手方向軸線Lに対して半径方向に延在している。カットアウトまたは凹部26は、キャリア本体部の壁部の中に配置されている。代替的に、カットアウトまたは凹部26は、チューブ状キャリア2’のアーム23の壁部の中に配置されている。可撓性セクション14は、係合位置と解放位置との間で、チューブ状本体部1’に対して、長手方向軸線Lに対して横断する方向に移動可能であり、係合位置では、可撓性セクション14のフック14bが、チューブ状キャリア2’のカットアウトまたは凹部26の中に位置決めされており、解放位置では、可撓性セクション14のフック14bが、チューブ状キャリア2’のカットアウトまたは凹部26の外に位置決めされている。チューブ状本体部1’の可撓性セクション14は、好ましくは、ドライブユニットDの一部(たとえば、ドライブユニットDの内側壁部)によって、可撓性セクション14のロック突出部14aがチューブ状本体部の外側から押圧されるときに、係合位置から解放位置へ移動される。ロック突出部14aが押圧されると、可撓性セクション14の変形は、フック14bがチューブ状キャリア2’のカットアウトまたは凹部26から外に屈曲することを引き起こし、チューブ状キャリア2’がチューブ状本体部1’にロックされないようになっている。したがって、サブアッセンブリを含むカセットユニットがドライブユニットDに取り付けられる前に、チューブ状キャリア2’は、可撓性セクション14のフック14bとチューブ状キャリア2’のカットアウトまたは凹部26との間の係合によって、チューブ状本体部1’にロックされている。サブアッセンブリを含むカセットユニットがドライブユニットDに取り付けられるまで、チューブ状キャリア2’は、チューブ状本体部1’から解放されており、したがって、
図12Bおよび
図13Bに示されているように、近位位置に移動することができる。
【0114】
別の例では、初期ロックメカニズムの代わりに、サブアッセンブリは、付勢部材6を含み、付勢部材6は、チューブ状キャリア2の近位に方向付けられた表面に面しており、チューブ状本体部1の一部または送達部材ガード3の一部のいずれかに接続している。付勢部材6は、スプリングまたは可撓性アームであることが可能である。前者の例では、付勢部材6は、チューブ状キャリア2、2’の近位に方向付けられた表面に隣接しており、チューブ状本体部1の一部または送達部材ガード3の一部のいずれかに隣接している。後者の例では、付勢部材は、チューブ状キャリアの近位に方向付けられた表面に面しており、すなわち、付勢部材は、チューブ状キャリアの近位に方向付けられた表面に隣接しているか、または、チューブ状キャリアの近位に方向付けられた表面から間隔を離して配置されているかのいずれかであることが可能であり、チューブ状キャリアが所定の距離に関してチューブ状本体部に対して近位方向に移動するときに、付勢部材がチューブ状キャリアのみをブロックすることとなるようになっている。そのうえ、この例では、付勢部材は、チューブ状本体部1の一部または送達部材ガード3の一部のいずれかから延在している。
【0115】
1つの例において、チューブ状キャリア2の近位に方向付けられた表面22aは、レッジ部22によって画定されている。付勢部材6は、遠位位置においてチューブ状キャリア2を支持するように構成されており、たとえば、振ったりまたは落下したりすることによって、チューブ状キャリア2が近位位置に非意図的に移動することを防止されるようになっている。好適な例では、サブアッセンブリは、送達部材ガード3を含み、送達部材ガード3は、チューブ状本体部1、1’、1”に同軸に取り付けられており、長手方向軸線Lに沿ってチューブ状本体部1、1’、1”に対して軸線方向に移動可能である。送達部材ガード3は、フロントシールド30を含み、フロントシールド30は、薬剤送達デバイスの薬剤送達部材を取り囲むように構成されている。送達部材ガード3のフロントシールド30は、チューブ状本体部1、1’、1”の近位端部に対して伸縮自在である。この例では、付勢部材6の近位端部は、送達部材ガード3の遠位に方向付けられた表面に隣接しており、付勢部材6の遠位端部は、
図11Aに示されているように、チューブ状キャリア2の近位に方向付けられた表面に隣接している。したがって、付勢部材6は、チューブ状本体部1の近位方向に送達部材ガード3を付勢するように構成されており、チューブ状キャリア2の遠位位置においてチューブ状キャリア2を支持するように構成されている。
【0116】
代替的に、付勢部材6は、送達部材ガード付勢部材としての機能のみを提供することが可能である。この例では、チューブ状本体部は、サブアッセンブリが初期ロックメカニズムおよび/または初期支持体を含むかどうかにかかわらず、付勢部材の遠位端部に隣接して、近位に方向付けられた表面を含む。
【0117】
別の例では、サブアッセンブリは、送達部材アッセンブリ5を含む。送達部材アッセンブリ5は、送達部材50および送達部材ホルダー51を含む。送達部材50は、送達部材ホルダー51に取り付けられている。送達部材ホルダー51は、チューブ状本体部1、1’の近位端部に取り付けられている。この例示されたサブアッセンブリは、薬剤コンテナとしてのカートリッジを備えたカセットユニットに適切である。
【0118】
1つの例において、
図7A~
図7Bに示されているように、送達部材アッセンブリ5は、送達部材を包む可撓性シースを含む。可撓性シースは、送達部材の少なくとも1つの端部をシールするように構成されている。好適な例では、送達部材50は、針である。この例では、針50は、送達部材ホルダー51によって保持されており、可撓性シース50aによって包まれている。送達部材ホルダー51は、チューブ状本体部の近位レッジ部18と係合するように構成されているファスナー51a(たとえば、フック)を含む。好ましくは、近位レッジ部は、送達部材50および可撓性シースを受け入れるための中央通路を画定している。たとえば、近位レッジ部18は、長手方向軸線Lに対して半径方向に延在しており、近位レッジ部18は、リングであるか、または、互いに向かい合う2つのレッジ部である。
【0119】
サブアッセンブリが送達部材アッセンブリ5を含む例では、チューブ状キャリア2、2’、2”の近位移動は、受け入れられた薬剤コンテナと送達部材50との間の流体連通を確立することが可能である。代替的に、別の例では、チューブ状キャリア2、2’、2”の近位移動は、薬剤コンテナの近位端部をチューブ状本体部から外に移動させることが可能であり、ユーザーが薬剤送達デバイスを薬剤コンテナに取り付けることができるようになっている。
【0120】
1つの例において、チューブ状キャリア2、2’、2”は、
図12A~
図13Bに示されているように、受け入れられた薬剤コンテナと送達部材50との間の流体連通を確立することが可能である。この例では、チューブ状キャリア2、2’、2”は、遠位位置と近位位置との間で送達部材アッセンブリ5に対して軸線方向に移動可能である。チューブ状キャリア2、2’、2”は、チューブ状キャリア2、2’、2”が遠位位置にあるときに、送達部材50と非流体接続状態で薬剤コンテナMを保持するように構成されており、チューブ状キャリア2、2’、2”は、チューブ状キャリア2、2’、2”が近位位置にあるときに、送達部材50と流体接続状態で薬剤コンテナMを保持するように構成されている。
【0121】
サブアッセンブリを含むカセットユニットがドライブユニットDに取り付けられているときに、ドライブユニットDは、上述したように、チューブ状本体部1、1’、1”に対して近位方向にチューブ状キャリア2、2’、2”を移動させる。この例では、好ましくは、薬剤コンテナは、チューブ状キャリア2、2’、2”に固定されており、チューブ状キャリア2、2’、2”がチューブ状本体部1、1’、1”に対して近位方向に移動されるときに、薬剤コンテナMもチューブ状本体部1、1’、1”に対して近位方向に移動するようになっている。チューブ状キャリア2、2’、2”がその近位位置に到達するときに、送達部材50は、薬剤コンテナMの中へ移動し、送達部材50と薬剤コンテナMとの間の流体連通が確立されるようになっている。1つの例において、可撓性シース50bは、送達部材の遠位端部をシールしており、
図13Bに示されているように、薬剤コンテナMと送達部材との間に流体連通が確立されているときに、可撓性シース50bが送達部材ホルダー51と薬剤コンテナMの近位端部との間で圧縮されるようになっている。1つの例において、送達部材アッセンブリは、送達部材の近位端部をシールするキャップを含み、薬剤送達動作を実施する前に、ユーザーがキャップを除去することができるようになっている。
【0122】
代替的に、別の例では、送達部材アッセンブリ5は、送達部材の近位端部をシールするように構成されている別の可撓性シース50aを含む。この例では、送達部材ガード3の近位端部またはチューブ状本体部の近位端部のいずれかは、送達部材が通過することのみを可能にするようにサイズ決めさた開口部を備えた近位壁部を含む。1つの例において、送達部材ガード3の近位端部は、近位壁部33を含み、近位壁部33は、送達部材ガード3の近位壁部33を薬剤送達部位に押し付けることによって、ユーザーが薬剤送達動作を実施するときに、送達部材の通過を可能にするように設計された開口部を有しており、送達部材の近位端部をシールする可撓性シース50aは、
図11Cに示されているように、送達部材ホルダー51と送達部材ガードの近位壁部の後方表面33bとの間で圧縮される。したがって、送達部材50は、送達部材ガードの近位壁部33の上の開口部から外に延在することが可能である。
【0123】
本発明のサブアッセンブリは、以下のシーケンスのステップ、すなわち、薬剤送達デバイスカセットユニットCを提供するステップ、ドライブユニットDを提供するステップ、および、薬剤送達デバイスカセットユニットCがドライブユニットDに取り付けられるまで、薬剤送達デバイスカセットユニットCのチューブ状本体部1、1’、1”に対して長手方向軸線Lに沿って薬剤送達デバイスカセットユニットCのチューブ状キャリア2、2’、2”を移動させるために、ドライブユニットDを使用するステップによって動作されることが可能である。
【0124】
好ましくは、カセットユニットCは、バヨネット接続またはねじ接続によってドライブユニットDに取り付けられる。薬剤送達デバイスカセットユニットCがドライブユニットDに取り付けられるまで、ドライブユニットDが、薬剤送達デバイスカセットユニットCのチューブ状本体部1、1’、1”に対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットCのキャリアを移動させるステップは、ドライブユニットDに対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットCを移動させるステップと、ドライブユニットDに対して長手方向軸線Lの周りに薬剤送達デバイスカセットユニットCを回転させるステップとを含む。
【0125】
そのうえ、チューブ状キャリア2、2’、2”を移動させるためにドライブユニットDを使用するステップは、チューブ状キャリア2、2’、2”をドライブユニットDの一部に接続するステップと、ドライブユニットDに対して長手方向軸線Lの周りに薬剤送達デバイスカセットユニットCを回転させる間に、チューブ状キャリア2、2’、2”を移動させるステップとを含む。
【0126】
サブアッセンブリが送達部材アッセンブリ5を含む例では、薬剤送達デバイスカセットユニットCがドライブユニットDに取り付けられるまで、薬剤送達デバイスカセットユニットCのチューブ状本体部1、1’、1”に対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットCのチューブ状キャリア2、2’、2”を移動させるために、ドライブユニットを使用するステップは、薬剤送達デバイスカセットユニットCがドライブユニットDに取り付けられる間に、送達部材50と薬剤コンテナMとの間の流体接続を確立するために、チューブ状本体部1、1’、1”に対するチューブ状キャリア2、2’、2”の移動を使用するステップを含む。
【0127】
本発明のサブアッセンブリは、カセットユニットのための安全メカニズムをさらに提供する。安全メカニズムを提供するために、サブアッセンブリは、チューブ状本体部1、1’、送達部材ガード3、およびローテーター4、4’を含む。安全メカニズムは、サブアッセンブリを含むカセットユニットがドライブユニットDに取り付けられる前に、送達部材ガード3がチューブ状本体部1、1’、1”に対して遠位方向に移動することを阻止するように構成されている。
【0128】
安全メカニズムは、上記に説明されているように、カセットユニットがドライブユニットDに取り付けられているときに(カセットユニットは、本発明のサブアッセンブリを含む)、チューブ状キャリア2、2’、2”がチューブ状本体部に対して近位方向に移動されるように構成されているというメカニズムとともに使用されることが可能であるということが留意されるべきである。代替的に、安全メカニズムは、上述のメカニズムとは独立して使用されることが可能であり、その逆も同様に可能である。
【0129】
チューブ状本体部1、1’、1”および送達部材ガード3は、上述のチューブ状本体部1、1’および送達部材ガード3と同様である。送達部材ガード3は、フロントシールド30を含み、フロントシールド30は、本体部1、1’の近位端部から突出するように構成されている。フロントシールド30は、薬剤送達部材をシールドするように構成されており、薬剤送達部材は、薬剤コンテナと一体的であるか、または、薬剤送達デバイスがユーザーによって使用されるときに、薬剤コンテナに取り付けることができる。好適な例では、フロントシールド30は、フロントシールド30の近位端部において開口部を備えたチューブ状の形状のエレメントであり、送達部材ガード3のフロントシールド30が、チューブ状本体部1、1’、1”に同軸に取り付けられており、遠位位置と近位位置との間で長手方向軸線Lに沿ってチューブ状本体部1、1’、1”に対して軸線方向に移動可能であるようになっている。同様に、送達部材ガードのフロントシールド30は、デバイスをコンパクトにするためにチューブ状本体部1、1’、1”と同様の形状であるが、送達部材ガードは、チューブ状本体部1、1’、1”に対して長手方向軸線Lに沿って軸線方向に移動可能な任意の他の適切な形状で形成されることも可能である。
【0130】
送達部材ガード3は、アーム31を含み、アーム31は、フロントシールド30の遠位端部から、サブアッセンブリのチューブ状本体部1、1’、1”の遠位方向に延在している。送達部材ガード3は、遠位に方向付けられた表面34を含む。好ましくは、送達部材ガード3は、
図16に示されているように、長手方向軸線Lに対して半径方向に延在する、遠位に方向付けられた表面34を画定する突出部35を含む。好適な例では、突出部35は、送達部材ガードの可撓性セクション36の上に配置されている。
【0131】
好適な例では、送達部材ガード3は、チューブ状本体部1、1’、1”の中に部分的に配置されており、すなわち、送達部材ガード3は、本体部1、1’の外側シェル10の中に部分的に配置されている。この例では、好ましくは、アーム31は、本体部1、1’の中に完全に配置されており、フロントシールド30は、チューブ状本体部1、1’、1”の近位端部から完全にまたは部分的に突出しており、フロントシールド30が薬剤送達部材をカバーすることができるようになっている。1つの例において、送達部材ガード3のアーム31は、ドライブユニットDの一部と相互作用するように構成されている。たとえば、サブアッセンブリを含むカセットユニットCがドライブユニットDに組み立てられると、送達部材ガード3のさらなる遠位移動は、パワー供給源(たとえば、スプリング、ガスキャニスター、モーター)と接続されているプランジャーロッドを解放するために、または、パワー供給源をスイッチオンするために、アーム31をドライブユニットDの中へ移動させることが可能である。
【0132】
図14A~
図15Bに示されているように、ローテーター4、4’は、チューブ状本体部1、1’、1”によって長手方向軸線Lに沿って任意の方向に移動することを阻止される。ローテーター4、4’は、近位に方向付けられた表面41を含む。ローテーター4、4’は、薬剤送達デバイスカセットユニットCがドライブユニットDに取り付けられているときに、薬剤送達デバイスのドライブユニットDによって回転させられるように構成されており、ローテーター4、4’が、ロック位置からアンロック位置へ送達部材ガード3に対して回転させられるようになっており、ロック位置では、送達部材ガード3の遠位に方向付けられた表面34が、ローテーター4、4’の近位に方向付けられた表面41に整合されており、アンロック位置では、送達部材ガード3の遠位に方向付けられた表面34が、ローテーター4、4’の近位に方向付けられた表面41から整合されておらず、送達部材ガード3がローテーター4、4’に対して遠位方向に自由に移動することができるようになっている。ローテーター4、4’は、チューブ状の形状であるか、リングであるか、またはサークリップであることが可能である。1つの例において、ローテーター4、4’は、チューブ状のローテーター本体部40を含む。1つの例において、チューブ状のローテーター本体部40の近位縁部40aは、
図17A~
図17Bおよび
図21に示されているように、チューブ状本体部1、1’、1”の内側レッジ部10bに隣接しており、ローテーター本体部の遠位縁部は、遠位蓋11、11’の近位に方向付けられた表面に隣接しており、ローテーター4、4’が、チューブ状本体部1、1’、1”に軸線方向に固定されるようになっている。ローテーター4、4’の近位に方向付けられた表面41は、ローテーターの半径方向に延在するリブの上に配置されることが可能であり、または、
図14A~
図14Bおよび
図17Bに示されているように、ローテーター4、4’のカットアウトまたは凹部410の縁部に配置されることが可能である。カットアウトまたは凹部410は、チューブ状のローテーター本体部40の上に配置されている。
【0133】
1つの例において、ローテーターは、長手方向軸線Lに対して半径方向に延在するレッジ部を含む。レッジ部は、ドライブユニットDの一部と係合するように構成されており、ドライブユニットDがサブアッセンブリのチューブ状本体部に対して回転するときに、ローテーターが、サブアッセンブリのチューブ状本体部に対してドライブユニットとともに回転させられるようになっている。
【0134】
別の例では、ローテーター4、4’は、長手方向軸線Lに対して螺旋状の方向に第1の端部42aから第2の端部42bへ延在するレッジ部42を含む。1つの例において、レッジ部は、ローテーター本体部の外側表面から延在している。代替的に、レッジ部42は、チューブ状のローテーター本体部40の壁部の中のカットアウトまたは凹部の縁部によって画定されている。レッジ部42は、ドライブユニットDの一部と係合するように構成されており、薬剤送達デバイスのドライブユニットDが遠位位置および近位位置からローテーター4、4’に対して軸線方向に移動するときに、それによって、ローテーター4、4’が回転させられるようになっており、遠位位置では、ドライブユニットDの一部がレッジ部42の第1の端部42aに隣接しており、近位位置では、ドライブユニットDの一部がレッジ部42の第2の端部42bに隣接している。
【0135】
代替的に、別の例では、サブアッセンブリは、ロック部材を含む。1つの例において、ロック部材2、2’は、チューブ状キャリア2、2’と一体的であることが可能であり、たとえば、チューブ状キャリア2、2’の遠位パーツは、ロック部材2、2’として作用するための構造を備えて配置されている。別の例では、ロック部材は、独立したコンポーネントであることが可能である。後者の例は、薬剤コンテナキャリアを必要としないカセットユニットに適切であるが、後者の例は、薬剤コンテナキャリアを含むカセットユニットにおいて使用されることも可能である。以下に記載されているロック部材をサブアッセンブリが含む例の説明は、ロック部材がチューブ状キャリアと一体的になっている図を使用することとなる。しかし、チューブ状キャリア(すなわち、薬剤コンテナを受け入れるように構成されているコンポーネント)は、安全メカニズムを形成するために必要ではなく、下記に提示される参照記号も、上述のチューブ状キャリアおよびチューブ状キャリアの構造のための参照記号(たとえば、参照記号「2、2’」)と同じになることとなるので、下記のコンポーネントおよび構造は、チューブ状キャリアの代わりにロック部材に言及されることとなる。そのうえ、下記に記載される説明が、ロック部材がチューブ状キャリアと一体的になっている図を使用することとなるとしても、ロック部材のそれらの構造は、チューブ状キャリアとは独立したコンポーネントであるロック部材を形成するのにも適切である。
【0136】
そのうえ、チューブ状キャリア2、2’に関する上述の構造的配置のうちのいくつかは、ロック部材がチューブ状キャリアの一部であるときまたは独立したコンポーネントであるときのいずれでも、ロック部材に適用される。特に、初期ロック配置、および、付勢部材6とチューブ状キャリア2、2’との間の接続などのような、薬剤コンテナを支持することに関係しないそれらの構造的配置が挙げられる。
【0137】
ロック部材2、2’は、ローテーター4、4’と直接的に係合するように、および、ドライブユニットDの一部と直接的に係合するように構成されている。したがって、カセットユニットがドライブユニットDに取り付けられるときに、ドライブユニットDは、ロック部材2、2’を移動させ、したがって、ローテーター4、4’を回転させる。ロック部材2、2’は、ドライブユニットDによってチューブ状本体部1、1’、1”に対してチューブ状キャリア2、2’を移動させる上述の方式で、ドライブユニットDによって移動されることが可能である。したがって、ロック部材2、2’によってローテーター4、4’を回転させる方式のみが、後に詳細に説明されることとなる。
【0138】
ロック部材2、2’は
図10に示されているように、たとえば、ロック部材2、2’のレッジ部22とチューブ状本体部1、1’、1”の溝部16との間の係合によって、チューブ状本体部1、1’、1”に回転方向に固定されている。
【0139】
安全メカニズムは、長手方向軸線Lに対して半径方向に延在する、ローテーター4、4’またはロッキング部材2、2’のいずれかの上の突出部と、他方のコンポーネントの上の突出部に隣接したレッジ部とを含む。突出部のいずれかは、ローテーター4、4’の上に出現し、レッジ部が、ロッキング部材2、2’の上に出現し、または、その逆も同様である。
【0140】
レッジ部は、長手方向軸線Lに対して螺旋状の方向に第1の端部から第2の端部へ延在している。1つの例において、ロック部材2、2’は、
図8および
図25に示されているように、突出部25、25’を含む。ロック部材2、2’がチューブ状キャリア2、2’の一部である例では、突出部25は、キャリア本体部20(ロック部材本体部20とも名付けられる)の外側表面の上に配置されることが可能であり、代替的に、突出部25’は、チューブ状キャリア2、2’のアーム23の内側表面の上に配置されることが可能である。この例では、ローテーター4、4’は、上述の螺旋状に延在するレッジ部42を含む。ドライブユニットDの一部と係合する代わりに、ローテーター4、4’のレッジ部42は、この例では、ロック部材2、2’の突出部25、25’と係合するように構成されている。したがって、カセットユニットをドライブユニットに取り付ける間に(カセットユニットは、本発明のサブアッセンブリを含む)遠位位置(遠位位置では、突出部25、25’は、
図19Aおよび
図20~
図20Bに示されているように、レッジ部42の第1の端部42aに隣接している)および近位位置(近位位置では、突出部25、25’は、レッジ部42の第2の端部42bに隣接している)から、ロック部材がローテーター4、4’に対して軸線方向に移動するときに、ロック部材の軸線方向移動は、突出部25、25’とレッジ部42との間の係合によってローテーターが回転することを引き起こす。
図20A~
図20Cに示されているように、ローテーター4、4’がアンロック位置に移動するときに、送達部材ガード3の遠位に方向付けられた表面34(
図20A~
図20Fにおいて破線によって示されている)は、ローテーター4、4’の近位に方向付けられた表面41と整合されておらず、送達部材ガード3がチューブ状本体部1、1’、1”に対して遠位方向に移動することができるようになっている。
【0141】
ローテーター4、4’が螺旋状に延在するレッジ部42を含む例では、レッジ部42がドライブユニットDの一部と直接的に係合するように構成されているか、または、ロック部材2、2’の突出部25、25’と係合するように構成されているかにかかわらず、レッジ部の第1の端部42aは、随意的に、
図14Aおよび
図15Aに示されているように、長手方向軸線Lの方向に延在する長手方向パーツ46を含む。長手方向パーツ46は、カセットユニットがドライブユニットDに対して所定の位置(たとえば、適正に取り付けられた位置)に到達したときにのみ、ローテーター4、4’の回転を可能にするように構成されており、カセットユニットをドライブユニットDに適正に取り付ける前に、ユーザーが薬剤動作を行わないことを決定した場合には、ローテーター4、4’がロック位置に留まるようになっている。そのうえ、随意的に、円周方向レッジ部47は、
図14Aおよび
図15Aに示されているように、レッジ部の第2の端部42bから長手方向軸線Lに対して円周方向に延在している。ローテーター4、4’がドライブユニットDによって直接的に回転させられるときに、円周方向レッジ部47を備えたレッジ部42は、チューブ状本体部1、1’、1”の上のファスナー13を交換することが可能であり、すなわち、カセットユニットは、ローテーター4、4’の円周方向レッジ部47およびドライブユニットDのカウンターファスナーを通して、ドライブユニットDに取り付けられている。ローテーター4、4’がロック部材2、2’によって回転させられるときに、円周方向レッジ部47は、
図20A~
図20Fに示されているように、ロック部材2、2’がチューブ状本体部1、1’、1”に対して遠位方向に移動することを阻止するように構成されている。
【0142】
サブアッセンブリは、随意的に、送達部材ガードロックアウトメカニズムを含み、送達部材ガードロックアウトメカニズムは、近位使用後位置において送達部材ガードをロックするように構成されており、送達部材ガードがチューブ状本体部1、1’、1”に対して遠位方向に移動することができないようになっている。送達部材ガード3のフロントシールド30は、送達部材ガードが近位使用後位置にあるときに、送達部材50を完全に取り囲むように構成されている。この例では、ローテーター4、4’は、チューブ状のローテーター本体部40の壁部の上に配置されているトラック44を含む。トラックは、チューブ状のローテーター本体部の上に配置されているカットアウト、凹部、または、複数の横断方向に延在するレッジ部によって形成されることが可能である。薬剤送達部材ガード3の突出部35は、薬剤送達動作の間に薬剤送達部材ガード3がチューブ状本体部1、1’、1”に対して遠位方向に移動するときに、ローテーター4、4’のトラック44に追従するように構成されている。トラック44は、ロックアウトセクション45を含み、送達部材ガード3の突出部35は、
図20D~
図20Fに示されているように、送達部材ガード3の近位使用後位置に向けての送達部材ガード3の遠位移動の結果として、ロックアウトセクション45の中へ移動するように構成されている。その後に、送達部材ガード3の遠位に方向付けられた表面34は、ローテーターのブロッキング表面45aによって当接され、送達部材ガード3がローテーター4、4’に対して遠位方向に移動することを防止されるようになっている。1つの例において、送達部材ガード3の遠位移動は、付勢部材6によって引き起こされる。
【0143】
ローテーター4、4’は、随意的に、ブリッジ表面43、43’を含み、ブリッジ表面43、43’は、トラック44とレッジ部42の第2の端部42bとの間を接続している。ブリッジ表面は、トラック44からレッジ部42の第2の端部42bへ傾斜されたランプ表面である。ブリッジ表面43は、
図14Aに示されているように、トラック44まで円周方向に延在することが可能であり、または、
図14Bに示されているように、トラック44に向けて長手方向に延在することが可能である。
【0144】
ドライブユニットDおよびカセットユニットCによって薬剤送達デバイスの動作を開始させる1つの例として、送達部材ガード3は、ユーザーによってドライブユニットDに向けて遠位トリガー位置に移動される。送達部材ガード3のこの遠位移動は、含有されている薬剤と接続する薬剤送達部材を露出させ、含有されている薬剤に力を出力するようにドライブユニットDをトリガーすることも可能である。したがって、送達部材ガード3が遠位トリガー位置にあるときに、薬剤送達部材は、ユーザーに露出される。送達部材ガード3のこの遠位移動は、送達部材ガード3のフロントシールド30の近位端部を薬剤送達部位に押し付けることによって実施されることが可能である。
【0145】
サブアッセンブリが付勢部材6を含む例では、付勢部材6は、サブアッセンブリのチューブ状本体部1、1’、1”に対して近位方向に送達部材ガード3を付勢するように構成されている。薬剤送達動作が実施されると、ユーザーは、薬剤送達デバイスを薬剤送達部位から除去することが可能であり、付勢部材6は、したがって、チューブ状本体部1、1’、1”の近位方向に送達部材ガード3を付勢することが可能であり、送達部材ガード3のフロントシールド30が薬剤送達部材をシールドすることができるようになっている。
【0146】
送達部材ガード3は、したがって、付勢部材6によって近位使用後位置に付勢されている。近位使用後位置は、薬剤送達デバイスの設計に応じて、上述したような送達部材ガード3の近位位置であることが可能であり、または、送達部材ガード3の上述の近位位置ではなく第2の近位位置であることが可能である。たとえば、自動針挿入メカニズムを含む薬剤送達デバイスのように、薬剤送達デバイスの薬剤送達部材が、使用後に薬剤送達デバイスの近位方向にその初期位置を越えて移動するように構成されている場合には、送達部材ガードは、近位使用後位置として第2の近位位置へ移動することも可能である。
【0147】
本発明概念は、主に、いくつかの例を参照して上記に説明されてきた。しかし、当業者によって容易に認識されるように、添付の特許請求の範囲によって定義されているような本発明概念の範囲の中で、上記に開示されているもの以外の実施形態も同様に可能である。
【0148】
本発明のいくつかの態様は、下記の条項において説明されている。
【0149】
1. 薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリであって、サブアッセンブリは、
薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けるためのチューブ状本体部であって、チューブ状本体部は、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在している、チューブ状本体部と、
薬剤コンテナを保持するためのチューブ状キャリアであって、チューブ状キャリアは、チューブ状本体部の中に少なくとも部分的に配置されており、チューブ状キャリアおよびチューブ状本体部は、同軸になっており、チューブ状キャリアは、チューブ状本体部が薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けられているときに、薬剤送達デバイスのドライブユニットと接触するための遠位に方向付けられた表面を含む、チューブ状キャリアと、
を含み、
チューブ状キャリアは、遠位に方向付けられた表面が薬剤送達デバイスのドライブユニットと接触しているときに、ドライブユニットによって遠位位置から近位位置へ長手方向軸線の方向にチューブ状本体部に対して移動可能である、サブアッセンブリ。
【0150】
2. チューブ状キャリアは、溝部およびレッジ部の係合を通してチューブ状本体部と係合されている、条項1に記載のサブアッセンブリ。
【0151】
3. チューブ状キャリアは、チューブ状キャリアの壁部の外側表面から長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含み、溝部が、チューブ状本体部の内側壁部の上に配置されており、レッジ部は、溝部の中に位置決めされている、条項2に記載のサブアッセンブリ。
【0152】
4. チューブ状本体部は、チューブ状本体部の壁部の内側表面から長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含み、溝部が、チューブ状キャリアの外側表面の上に配置されており、レッジ部は、溝部の中に位置決めされている、条項2に記載のサブアッセンブリ。
【0153】
5. 溝部は、凹部またはスロットである、条項3または4に記載のサブアッセンブリ。
【0154】
6. チューブ状本体部は、チューブ状本体部の壁部の内側表面から長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含み、チューブ状キャリアは、チューブ状キャリアの外側表面の上に配置されているカウンターレッジ部を含み、レッジ部は、カウンターレッジ部の中に位置決めされている、条項1に記載のサブアッセンブリ。
【0155】
7. チューブ状キャリアは、薬剤送達デバイスの薬剤コンテナを不動に保持するように構成されている、条項1から6のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0156】
8. サブアッセンブリは、送達部材アッセンブリを含み、送達部材アッセンブリは、送達部材および送達部材ホルダーを含み、送達部材は、送達部材ホルダーに取り付けられており、送達部材ホルダーは、チューブ状本体部の近位端部に取り付けられている、条項1から7のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0157】
9. チューブ状キャリアは、遠位位置と近位位置との間で送達部材アッセンブリに対して軸線方向に移動可能であり、チューブ状キャリアは、チューブ状キャリアが遠位位置にあるときに、送達部材と非流体接続状態で薬剤コンテナを保持するように構成されており、チューブ状キャリアは、チューブ状キャリアが近位位置にあるときに、送達部材と流体接続状態で薬剤コンテナを保持するように構成されている、条項8に記載のサブアッセンブリ。
【0158】
10. チューブ状本体部は、チューブ状本体部の遠位端部において可撓性セクションを含み、可撓性セクションは、長手方向軸線に対して半径方向に延在するフックと、長手方向軸線に対して半径方向にチューブ状本体部から離れるように延在するロック突出部とを含む、条項1から9のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0159】
11. チューブ状キャリアは、キャリア本体部を含み、カットアウトまたは凹部が、キャリア本体部の壁部の中に配置されており、可撓性セクションは、係合位置と解放位置との間でチューブ状本体部に対して、長手方向軸線に対して横断する方向に移動可能であり、係合位置では、可撓性セクションのフックは、チューブ状キャリアのカットアウトまたは凹部の中に位置決めされており、解放位置では、可撓性セクションのフックは、チューブ状キャリアのカットアウトまたは凹部の外に位置決めされている、条項10に記載のサブアッセンブリ。
【0160】
12. チューブ状本体部の可撓性セクションは、可撓性セクションのロック突出部がチューブ状本体部の外側から押圧されるときに、係合位置から解放位置へ移動される、条項11に記載のサブアッセンブリ。
【0161】
13. サブアッセンブリは、チューブ状本体部の中に伸縮自在に配置されている送達部材ガードと、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在する付勢部材とを含み、送達部材ガードは、付勢部材の近位端部に隣接して、遠位に方向付けられた表面を含む、条項1から12のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0162】
14. チューブ状キャリアは、付勢部材の遠位端部に隣接して、近位に方向付けられた表面を含む、条項13に記載のサブアッセンブリ。
【0163】
15. チューブ状本体部は、付勢部材の遠位端部に隣接して、近位に方向付けられた表面を含む、条項13に記載のサブアッセンブリ。
【0164】
16. チューブ状キャリアは、長手方向軸線に対して横断する方向に延在するフランジを含み、遠位に方向付けられた表面は、フランジによって画定されており、フランジは、チューブ状本体部から外に延在している、条項1から15のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0165】
17. チューブ状本体部は、薬剤送達デバイスの一部に取り付けるために、チューブ状本体部の外側表面の上にファスナーを含む、条項1から16のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0166】
18. ファスナーは、バヨネットコネクターである、条項17に記載のサブアッセンブリ。
【0167】
19. チューブ状キャリアのフランジは、ファスナーの隣に配置されている、条項16を引用する場合の条項17または18に記載のサブアッセンブリ。
【0168】
20. フランジは、長手方向軸線に関してチューブ状本体部のバヨネットコネクターに対して円周方向にオフセットされている、条項18を引用する場合の条項19に記載のサブアッセンブリ。
【0169】
21. 送達部材は、針であり、送達部材アッセンブリは、針を包む可撓性シースを含む、条項8を引用する場合の条項9から20のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0170】
22. 条項1から21のいずれか一項に記載のサブアッセンブリを含む薬剤送達デバイスカセットユニット。
【0171】
23. 薬剤送達デバイスカセットユニットおよびドライブユニットを含む薬剤送達デバイスを動作させる方法であって、薬剤送達デバイスカセットユニットは、本体部およびキャリアを含み、本方法は、以下のシーケンスのステップ、すなわち、
薬剤送達デバイスカセットユニットを提供するステップと、
ドライブユニットを提供するステップと、
薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられるまで、薬剤送達デバイスカセットユニットの本体部に対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットのキャリアを移動させるために、ドライブユニットを使用するステップと、
を含む、方法。
【0172】
24. 薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられるまで、薬剤送達デバイスカセットユニットの本体部に対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットのキャリアを移動させるために、ドライブユニットを使用するステップは、ドライブユニットに対して長手方向軸線の方向に薬剤送達デバイスカセットユニットを移動させるステップと、ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させるステップとを含む、条項23に記載の方法。
【0173】
25. キャリアを移動させるためにドライブユニットを使用するステップは、
キャリアをドライブユニットの一部に接続するステップと、
ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させる間に、キャリアを移動させるステップと、
を含む、条項24に記載の方法。
【0174】
26. 薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられるまで、薬剤送達デバイスカセットユニットの本体部に対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットのキャリアを移動させるために、ドライブユニットを使用するステップは、薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられる間に、送達部材と薬剤コンテナとの間の流体接続を確立するために、本体部に対するキャリアの移動を使用するステップを含む、条項23から25のいずれか一項に記載の方法。
【0175】
本発明の他の態様は、下記の条項に説明されている。
【0176】
1. 薬剤送達デバイスカセットユニットのサブアッセンブリであって、サブアッセンブリは、チューブ状本体部と、送達部材ガードと、ローテーターとを含み、
チューブ状本体部は、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在しており、チューブ状本体部は、チューブ状になっており、
送達部材ガードは、チューブ状本体部の中に伸縮自在に配置されており、送達部材ガードは、遠位に方向付けられた表面を含み、
ローテーターは、チューブ状本体部によって長手方向軸線に沿っていずれかの方向に移動することを阻止され、ローテーターは、近位に方向付けられた表面を含み、
ローテーターは、薬剤送達デバイスカセットユニットがドライブユニットに取り付けられているときに、薬剤送達デバイスのドライブユニットによって回転させられるように構成されており、ローテーターが、ロック位置からアンロック位置へ送達部材ガードに対して回転させられるようになっており、ロック位置では、送達部材ガードの遠位に方向付けられた表面が、ローテーターの近位に方向付けられた表面に整合されており、アンロック位置では、送達部材ガードの遠位に方向付けられた表面が、ローテーターの近位に方向付けられた表面から整合されておらず、送達部材ガードがローテーターに対して遠位方向に自由に移動することができるようになっている、サブアッセンブリ。
【0177】
2. ローテーターは、チューブ状のローテーター本体部を含む、条項1に記載のサブアッセンブリ。
【0178】
3. ローテーターは、長手方向軸線に対して半径方向に延在するレッジ部を含み、レッジ部は、ドライブユニットの一部と係合するように構成されており、ドライブユニットがサブアッセンブリのチューブ状本体部に対して回転するときに、ローテーターがサブアッセンブリのチューブ状本体部に対してドライブユニットとともに回転させられるようになっている、条項1または2に記載のサブアッセンブリ。
【0179】
4. ローテーターは、長手方向軸線に対して螺旋状の方向に第1の端部から第2の端部へ延在するレッジ部を含み、レッジ部は、ドライブユニットの一部と係合するように構成されており、薬剤送達デバイスのドライブユニットが遠位位置から近位位置へローテーターに対して軸線方向に移動するときに、それによって、ローテーターが回転させられるようになっており、遠位位置では、ドライブユニットの一部がレッジ部の第1の端部に隣接しており、近位位置では、ドライブユニットの一部がレッジ部の第2の端部に隣接している、条項1または2に記載のサブアッセンブリ。
【0180】
5. サブアッセンブリは、ロック部材を含み、ロック部材は、チューブ状本体部に回転方向に固定されており、ローテーターおよびロック部材のうちの一方は、長手方向軸線に対して半径方向に延在する突出部を含み、ローテーターおよびロック部材のうちの他方は、突出部に隣接してレッジ部を含み、レッジ部は、長手方向軸線に対して螺旋状の方向に第1の端部から第2の端部へ延在しており、ロック部材は、突出部がレッジ部の第1の端部に隣接している遠位位置から、突出部がレッジ部の第2の端部に隣接している近位位置へ、ローテーターに対して軸線方向に移動可能であり、ロック部材は、ドライブユニットの一部と係合するように構成されており、薬剤送達デバイスのドライブユニットがチューブ状本体部に対して軸線方向に移動するときに、ロック部材がドライブユニットとともに移動するようになっており、それによって、ローテーターは、突出部とレッジ部との間の係合によって回転させられる、条項1または2に記載のサブアッセンブリ。
【0181】
6. ローテーターおよび送達部材ガードのうちの一方は、突出部を含み、ローテーターおよび送達部材ガードのうちの他方は、カットアウトまたは凹部を含み、送達部材ガードの遠位に方向付けられた表面およびローテーターの近位に方向付けられた表面は、突出部およびカットアウトまたは凹部によってそれぞれ画定されている、条項1から5のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0182】
7. カットアウトまたは凹部は、ローテーターのチューブ状本体部の上に配置されている、条項2を引用する場合の条項6に記載の、または、条項2に従属し、かつ条項3から5のいずれか一項を引用する場合の条項6に記載のサブアッセンブリ。
【0183】
8. レッジ部は、ローテーターのチューブ状本体部から長手方向軸線に対して半径方向に延在している、条項2を引用する場合の条項3から5のいずれか一項に記載の、または、条項2に従属し、かつ条項6もしくは7を引用する場合の条項3から5のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0184】
9. 第2のカットアウトまたは凹部は、ローテーターのチューブ状本体部の上に配置されており、レッジ部は、第2のカットアウトまたは凹部の縁部によって画定されている、条項2を引用する場合の条項3から5のいずれか一項に記載の、または、条項2に従属し、かつ条項6もしくは7を引用する場合の条項3から5のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0185】
10. 円周方向レッジ部は、レッジ部の第2の端部から長手方向軸線に対して円周方向に延在している、条項3から5もしくは8から9のいずれか一項に記載の、または、条項3から5のいずれか一項を引用する場合の条項6もしくは7に記載のサブアッセンブリ。
【0186】
11. レッジ部の第1の端部は、長手方向軸線の方向に延在する長手方向パーツを含む、条項3から5もしくは8から10のいずれか一項に記載の、または、条項3から5のいずれか一項を引用する場合の条項6もしくは7に記載のサブアッセンブリ。
【0187】
12. サブアッセンブリは、近位端部と遠位端部との間に長手方向軸線に沿って延在する付勢部材を含み、送達部材ガードは、遠位に方向付けられた表面を含み、ロック部材は、近位に方向付けられた表面を含み、付勢部材の近位端部は、送達部材ガードの遠位に方向付けられた表面に隣接しており、付勢部材の遠位端部は、ロック部材の近位に方向付けられた表面に隣接している、条項5に記載の、または、条項5を引用する場合の条項6から11のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0188】
13. チューブ状本体部は、薬剤送達デバイスの一部に取り付けるために、チューブ状本体部の外側表面の上にファスナーを含む、条項1から12のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0189】
14. ファスナーは、バヨネットコネクターである、条項13に記載のサブアッセンブリ。
【0190】
15. ロック部材は、ロック部材本体部と、ロック部材本体部から延在するフランジとを含み、フランジは、チューブ状本体部の外側表面から突出しており、フランジは、ファスナーの隣に配置されている、条項5を引用する場合の条項13もしくは14に記載の、または、条項5を引用する場合の条項6から12のいずれか一項を引用する場合の条項13もしくは14に記載のサブアッセンブリ。
【0191】
16. フランジは、長手方向軸線に関してチューブ状本体部のバヨネット接続に対して円周方向にオフセットされている、条項14を引用する場合の条項15に記載のサブアッセンブリ。
【0192】
17. チューブ状本体部は、チューブ状本体部の遠位端部からチューブ状本体部の近位端部に向けて延在する可撓性アームを含み、可撓性アームは、長手方向軸線に対して半径方向に延在するフックと、長手方向軸線に対して半径方向にチューブ状本体部の外側に延在するロック突出部とを含む、条項1から16のいずれか一項に記載のサブアッセンブリ。
【0193】
18. ロック部材は、ロック部材本体部を含み、カットアウトまたは凹部は、ロック部材本体部の壁部の中に配置されており、チューブ状本体部の可撓性セクションのフックは、カットアウトまたは凹部の中に位置決めするように構成されており、可撓性セクションのロック突出部は、薬剤送達デバイスのドライバーユニットの一部と係合するように構成されており、チューブ状本体部が薬剤送達デバイスのドライブユニットに取り付けられているときに、ドライブユニットのセクションが、チューブ状本体部に対して内向きにロック突出部を押圧するようになっており、したがって、フックがカットアウトまたは凹部から外に屈曲する、条項5を引用する場合の条項17に記載の、または、条項5を引用する場合の条項6から12のいずれか一項を引用する場合の条項17に記載のサブアッセンブリ。
【0194】
19. 条項1から18のいずれか一項に記載のサブアッセンブリを含む薬剤送達デバイスカセットユニット。
【0195】
20. 薬剤送達デバイスカセットユニットおよびドライブユニットを含む薬剤送達デバイスを動作させる方法であって、送達デバイスカセットユニットは、チューブ状本体部、送達部材ガード、およびローテーターを含み、本方法は、以下のシーケンスのステップ、すなわち、
薬剤送達デバイスカセットユニットを提供するステップと、
ドライブユニットを提供するステップと、
薬剤送達デバイスカセットユニットをドライブユニットに取り付けている間に、薬剤送達デバイスカセットユニットのチューブ状本体部に対して薬剤送達デバイスカセットユニットのローテーターを回転させるために、ドライブユニットを使用するステップと、
を含む、方法。
【0196】
21. 薬剤送達デバイスカセットユニットをドライブユニットに取り付けている間に、薬剤送達デバイスカセットユニットのチューブ状本体部に対して薬剤送達デバイスカセットユニットのローテーターを回転させるために、ドライブユニットを使用するステップは、以下のシーケンスのステップ、すなわち、ドライブユニットに対して長手方向軸線に沿って薬剤送達デバイスカセットユニットを移動させるステップと、ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させるステップとを含む、条項20に記載の方法。
【0197】
22. 薬剤送達デバイスカセットユニットをドライブユニットに取り付けている間に、薬剤送達デバイスカセットユニットのチューブ状本体部に対して薬剤送達デバイスカセットユニットのローテーターを回転させるために、ドライブユニットを使用するステップは、
ローテーターとドライブユニットの一部との間の接続を確立するステップと、
ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させるステップであって、それによって、ローテーターは、ローテーターとドライブユニットとの間の接続を通してドライブユニットによって回転させられる、ステップと、
を含む、条項21に記載の方法。
【0198】
23. ローテーターとドライブユニットの一部との間の接続を確立するステップは、
薬剤送達デバイスカセットユニットのロック部材を介してローテーターをドライブユニットの一部に間接的に接続するステップと、
ドライブユニットに対して長手方向軸線の周りに薬剤送達デバイスカセットユニットを回転させるステップであって、それによって、ロック部材は、ドライブユニットによってローテーターの近位方向に軸線方向に移動されそれによって、ローテーターは、ロック部材によって回転させられる、ステップと、
を含む、条項22に記載の方法。
【符号の説明】
【0199】
1、1’、1” チューブ状本体部
10 外側シェル
10a スナップアーム
10b 内側レッジ部
11、11’ 遠位蓋
12 ウィンドウ
13 バヨネットコネクター
14 可撓性セクション
14a ロック突出部
14b フック
15 強化された壁部
16 溝部
17 凹部
18 近位レッジ部
2、2’、2” チューブ状キャリア
20 キャリア本体部
20a スナップフィット凹部、カットアウト
20b 支持フィンガー
21 キャリアキャップ
22 レッジ部
22a 近位に方向付けられた表面
23 アーム
24 フランジ
24a、24a’ 遠位に方向付けられた表面
25、25’ 突出部
26 カットアウト、凹部
3 送達部材ガード
30 フロントシールド
31 アーム
33 近位壁部
33b 後方表面
34 遠位に方向付けられた表面
35 突出部
36 可撓性セクション
4、4’ ローテーター
40 ローテーター本体部
40a 近位縁部
41 近位に方向付けられた表面
410 カットアウト、凹部
42 レッジ部
42a 第1の端部
42b 第2の端部
43、43’ ブリッジ表面
44 トラック
45 ロックアウトセクション
45a ブロッキング表面
46 長手方向パーツ
47 円周方向レッジ部
5 送達部材アッセンブリ
50 送達部材
50a 可撓性シース
50b 可撓性シース
51 送達部材ホルダー
51a ファスナー
6 付勢部材
C カセットユニット
D ドライブユニット
D0 カウンターバヨネットコネクター
D1 近位縁部
L 長手方向軸線
M 薬剤コンテナ
【国際調査報告】