(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】全血のアフェレーシス
(51)【国際特許分類】
A61K 35/14 20150101AFI20240927BHJP
A61P 31/00 20060101ALI20240927BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20240927BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A61K35/14
A61P31/00
A61P13/12
A61K45/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522566
(86)(22)【出願日】2022-10-12
(85)【翻訳文提出日】2024-04-15
(86)【国際出願番号】 US2022046435
(87)【国際公開番号】W WO2023064382
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516061469
【氏名又は名称】エリアス・セラピューティクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ELIAZ THERAPEUTICS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】エリアス,アイザック
【テーマコード(参考)】
4C084
4C087
【Fターム(参考)】
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZB07
4C084ZB262
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB34
4C087DA05
4C087NA05
4C087NA06
4C087NA14
4C087ZA81
4C087ZB07
4C087ZB26
4C087ZB32
(57)【要約】
血液から血漿又は任意の他の部分への分離を必要としない、ヒトを含む哺乳動物のアフェレーシスを実施するための方法が示されている。本明細書では全血アフェレーシスと称されているが、この進歩により、アフェレーシスを、患者にとってより少ないストレスで、より迅速かつ効率的に実施することが可能となる。本出願はまた、全血アフェレーシス及び免疫療法を使用した、敗血症及び急性腎障害のための処置を含む、治療用処置のためのアフェレーシスの重要な進歩を開示し、ここでは回復を妨害する標的は、アフェレーシスによって除去され、事前に除去された遺伝子操作されたフラグメントが再導入される。アフェレーシスを通した選択的取り出しの使用は、以前には処置不可能であると考えられていた病気及び容態の解決の可能性を広げる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
全血アフェレーシスを実施する方法であって、ここでは血液は哺乳動物患者からアフェレーシス装置へと迂回され、少なくとも1つの標的が、該患者の血液から選択的に取り出され、該血液は分離されることなく選択的な取り出し後に該血液は該患者に戻される、該方法。
【請求項2】
前記方法は、敗血症を患っている患者を処置するために使用され、該方法は、該患者からのガレクチン-3の選択的取り出しを含む、請求項1の方法。
【請求項3】
前記方法は、急性腎障害を患っている患者を処置するために使用され、該方法は、該患者からのガレクチン-3の選択的取り出しを含む、請求項1の方法。
【請求項4】
アフェレーシスを前記哺乳動物に投与して、該哺乳動物の血液のいくらかの部分を取り出し、該血液の該部分から、ある物質を選択的に取り出し、前記の選択的取り出しのアフェレーシス後に該患者に該血液を戻す工程を含む、哺乳動物を免疫療法で処置する方法であって、該物質は、PD-1、PDL-1、腫瘍浸潤性リンパ球、キメラ抗原受容体改変のためのT細胞、並びに改変して戻すための幹細胞からなる群より選択される、該方法。
【請求項5】
前記処置は、ガレクチン-3、IL1B、IL-6、IL-4、IL-8、腫瘍壊死因子α、核内因子κB、及びその混合物の少なくとも1つの選択的取り出しによって増大される、請求項4の方法。
【請求項6】
前記免疫療法がさらに、1種類以上のガンの処置において有効である抗ガン剤の投与を含む、請求項4の方法。
【請求項7】
前記抗ガン剤の前記投与が、前記アフェレーシスと同時に又はそれと近い時期に達成される、請求項6の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権データ及び参照による組み込み
本出願は、2021年10月16日に出願された、米国仮出願第63/256,567号の優先権を主張する実用米国特許出願である。他の優先権主張は全くなされていないが、この事案は、一部には又は完全にアフェレーシスの技術に依拠した、ヒトを含む哺乳動物の処置に関する事例のファミリーに関する。関連した事案は、米国特許第8,764,695号に開示されているような、ガレクチン-3などの標的の選択的取り出しに依拠するアフェレーシスに関する事案を含む。本出願は、そういう種類のアフェレーシスを実施するための装置に関する、米国特許第10,953,148号にも関する。本出願の対象は、アフェレーシスを使用して敗血症のために哺乳動物を処置する方法に関する米国特許第11,389,476号などの特許にも関する。
【0002】
発明の背景
発明の分野
上記に示唆されているように、本出願は、ガレクチン-3などの標的化合物の選択的取り出しの使用を含み得る、アフェレーシスを使用した哺乳動物患者の処置に関する。選択的取り出しは、抗体などの標的化される結合剤、修飾されたシトラスペクチンのような化学的結合剤、又は腫瘍壊死因子αのような天然リガンド、及びPDL-1/2阻害剤のような阻害剤の使用を指し、これは、カラム、フィルター、又はアフェレーシス装置の他の通路に提示され得、これにより、該装置を流れる血液は、血液から標的を選択的に取り出す結合剤に曝され、この標的は、ガレクチン-3のようなタンパク質、又は例えば腫瘍壊死因子α若しくはPDL-1/2などの免疫的脅威に対処する生体の機構を妨害するタンパク質であり得る。本出願は、血球及び血小板などの他の血液成分からの血漿の分離を必要とするのではなく、全血を使用した、アフェレーシスのための戦略を詳述している。これはプロセスをかなり単純化させ、該プロセスに対して耐容することはより容易になり、より安価になり、個々の患者及び手順に対してより広範に適用可能となる。本出願はまた、一部にはこれらの新たな進歩によって開拓された、(全血又は血漿のみの)アフェレーシスを使用した免疫療法のための機会を述べる。
【0003】
発明の要約
本発明は、アフェレーシスを使用するが、血小板、血漿、全細胞などのような画分への分離又は前処理を伴うことなく血液を処理する、哺乳動物患者の血液の実際の処置を開示及び提示する。これはアフェレーシスプロセスを劇的に単純化し、患者にとってより簡単かつ扱いやすくする。該プロセスは、血液フラグメントの分離を行うことなくアフェレーシスを実施することによって、又は別の方法でアフェレーシス前に哺乳動物の状態を整えることによる。これは、アフェレーシスの実施を、より安価かつ時間のかからないものとする。それはまた、ガレクチン-3又は他の血液成分などの標的の選択的な取り出しを伴いながら実施される特にアフェレーシスの環境において、効力の低下を伴うことなく、先行技術の実施において直面するストレス及び困難を低減させる。本出願では、全血に対して実施されるアフェレーシスは、まさに全血アフェレーシスと称される。これは、血液が、体内から迂回させられ、その後、成分、血漿、白血球、血小板の画分などに分離される、先行技術のプロセスとは区別される。「全血アフェレーシス」では、該用語が本明細書において使用される場合、血液は体内から迂回されるが、アフェレーシス装置に直接導入され、そこで要素がその血液から取り出されてもよく、他の要素が患者の血液に導入されてもよく、その後、それは体内に戻される。
【0004】
発明の詳細な説明
全血アフェレーシスは、よく確立されたモデルである盲腸結紮及び穿刺誘発敗血症(CLP)によって誘発された、敗血症を有するラットの有効性を評価する研究の過程において有効であると実証された。げっ歯類の盲腸結紮及び穿刺は、敗血症の研究における絶対的基準及び実験的敗血症のための最も幅広く使用されているモデルと考えられている。30年以上前に開発された盲腸結紮及び穿刺は、根本的な機序を研究するための、複数菌による敗血症の誘発のための現実的なモデルと考えられている。盲腸結紮及び穿刺は、正中開腹術(腹部中央を切開して辿り着く)に続く盲腸の針穿刺後の、回盲弁の下、回腸接合部(小腸の最後の部分)における括約筋、及び結腸(大腸の最初の部分)の結紮を特徴とする。盲腸は、内因的な細菌汚染の発生源であるので、盲腸の穿孔により細菌性腹膜炎が引き起こされ、続いて血液系への混合腸内細菌のトランスロケーションが起こる。敗血症の発症時には、菌血症は次いで、全身の炎症性応答の活性化、それに続く敗血症ショック、多臓器機能不全、及び死亡をトリガーする。盲腸結紮及び穿刺モデルがげっ歯類において使用される場合、それらは、低体温、頻脈、及び多呼吸などの敗血症又は敗血症ショックの典型的な症状を有する疾患パターンを示す。
【0005】
敗血症は、世界中の集中治療室(ICU)における死亡の主因であり、現代において急性腎障害(AKI)の最多の原因である。手段の豊富な状況及び手段の少ない状況を超えて、敗血症及び敗血症関連急性腎障害(S-AKI)は、かなりの罹患率及び死亡率並びに高い医療費に関連している。米国(USA)における敗血症の年間発生率は、170万人を超え、3人中1人の病院内死亡の原因である。さらに、敗血症関連急性腎障害は、敗血症死亡率及び重度の罹患率に過度に関与し、敗血症関連死の半分以上を占める。敗血症関連急性腎障害からの生還者では、腎機能障害は、慢性腎疾患(CKD)のリスクを高め、依然として長期間の身体障害、生活の質、及び生存期間に影響を及ぼす有意な因子である。
【0006】
敗血症は、感染に応答する複数の宿主防御経路の調節異常から起こる、致命的な可能性のある複合免疫異常である。敗血症は他の炎症性メディエーターの中でも致命的な臓器傷害に至るサイトカインの大規模な放出によって特徴付けられる。米国では、敗血症及び敗血症関連急性腎障害の発生率は依然として高く、三次医療病院に入院した患者の間で2002年の7.2%から2012年の20%まで急性腎障害の発生率は劇的に上昇している。5敗血症関連急性腎障害の現在の治療は、抗生物質療法及び臓器支援に限定され、これには、血液透析又は連続的な腎代替療法の提供が含まれる。予防するか、進展を妨害するか、又は敗血症関連急性腎障害後の回復を促進する認可された療法は全く存在しない。敗血症及び敗血症関連急性腎障害の管理における新規の治療介入は依然として、充足されていない重要なニーズである。
【0007】
ガレクチン-3(Gal-3)は、32~35キロダルトン(kDa)の可溶性レクチンタンパク質ファミリーの一員である。Gal-3は、一連の免疫細胞(マクロファージ、樹状細胞、好酸球、肥満細胞、ナチュラルキラー細胞、活性化T細胞、及び活性化B細胞など)、上皮細胞、内皮細胞、及び感覚ニューロンを含む大半のヒト組織に発現されている。科学文献は、Gal-3を、多種多様な急性疾患及び慢性疾患(敗血症、急性腎障害、慢性腎障害、心不全、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、特発性肺線維症(IPF)、及び自己免疫疾患を含む)における炎症誘発性及び線維化促進性シグナル伝達の駆動因子、並びに、腫瘍発生における発ガンタンパク質として同定している。感染及び毒物による侵襲に応答して、Gal-3は、免疫応答を扇動する「アラーミン」として機能する。Gal-3はアップレギュレートされ、細胞表面にもたらされ、循環中に分泌される。Gal-3は、膜toll様受容体を活性化させ、細胞内インフラマソームタンパク質複合体に点火し、サイトカインの放出、過剰炎症、及び免疫調節異常をもたらす。注目すべきことには、インフラマソーム活性は、肺内炎症及び急性呼吸促迫症候群の原因であることが示され、これはコロナウイルス疾患2019(COVID-19)、インフルエンザ、及び細菌重複感染の状況において、より高い死亡率及び減少した細菌排除の両方を引き起こす。さらに、リガンド-Gal-3複合体である細胞表面格子構造を形成し、生理活性糖タンパク質及び糖脂質の結合によって、Gal-3は、過剰な炎症及び線維症をあおり、これは腎機能障害及び腎不全の原因となる。
【0008】
本発明者らのグループ及び他のグループの複数の研究は、Gal-3が、単なるバイオマーカーではなく、敗血症及び敗血症関連急性腎障害の発病において協奏的な因果的役割を果たしていることを示す。肺感染に続発する敗血症マウスモデルでは、Gal-3はアップレギュレートされ、敗血症マウスにおいて細胞外空間及び循環中に分泌された。上昇した血清中Gal-3濃度は、過剰炎症応答、細胞死、及び増加した血管損傷を伴った。Gal-3ノックアウト(KO)マウスは、野生型マウスと比較して、低減した肺の病態及び有意に改善された生存期間を実証した(p=0.0003)。さらに、Gal-3ノックアウトマウスは、低減した炎症及び組織傷害、並びに、有意により低いレベルの炎症マーカー、炎症性メディエーター、及び血管損傷マーカー、例えばC反応性タンパク質(CRP)、インターロイキン(IL)-1β、IL-6、腫瘍壊死因子-α(TNF)、トロンボポエチン、及びフィブリノーゲンを示した。
【0009】
本発明者らは、ラットモデルにおける経口でのGal-3の阻害、及びアフェレーシスによるGal-3の除去の両方を通した、敗血症及び敗血症関連急性腎障害におけるGal-3の役割を実証した。Critical Care誌において発表された近年の研究において、本発明者らは、盲腸結紮及び穿刺(CLP)敗血症及び敗血症関連急性腎障害ラットモデルにおける、7日間の死亡率、血清中Gal-3、IL-6、及びクレアチニン濃度を調べた。27血清中Gal-3及びIL-6のどちらも、盲腸結紮及び穿刺後に有意に上昇した。盲腸結紮及び穿刺処置の前に400mg/kg/日及び1200mg/kg/日の経口用Gal-3阻害剤で前処置されたラットは、対照と比較して、Gal-3及びIL-6の両方の有意に減少した血清中濃度を有していた。注目すべきことには、循環中Gal-3レベルは一貫して上昇し、IL-6よりも早くスパイクを生じ、このことは、敗血症及び敗血症関連急性腎障害における炎症カスケードにおける上流のメディエーターとしてのその役割を示す。7日間の死亡率は、対照(61%)と比較して、400mg(28%、p=0.03)及び1200mg(22%、p=0.001)のGal-3阻害剤の群において有意により低かった。さらに、急性腎障害の発症率は、RIFLE(腎機能障害のリスク、腎臓に対する障害、腎機能の不全又は低下、及び末期腎疾患)基準に基づいて、対照群の89%から、両方のGal-3阻害剤群の44%(p=0.007)まで有意に減少した。これらの研究で使用されたGal-3経口阻害剤は、その糖鎖認識ドメインに結合することによってGal-3を直接阻害する低分子量ペクチンである、ペクタソル(登録商標)改変シトラスペクチン(P-MCP)であった。主任研究員は、栄養補助食品としてペクタソル(登録商標)を開発し、ペクチンとしてそれは、米国食品医薬品局によって安全と一般的に考えられる(GRAS、generally regarded as safe)と分類されている。P-MCPの効果は、複数の条件及び動物モデルにおいて確認されている。敗血症患者を評価するコンパニオン試験では、集中治療室に入院時の血清中Gal-3は、集中治療室の死亡率(p=0.04)及び急性腎障害(p=0.01)の独立した予測因子であった。本発明者らは近年、盲腸結紮及び穿刺モデルにおいてラットGal-3枯渇アフェレーシスを実施することができた。本発明者らは、Gal-3アフェレーシス群(生存率:9/10匹)と偽アフェレーシス群(生存率:1/9匹)の間の生存率の有意差を実証した(p<0.01)。本発明者らは、以下の画期的な章において、より詳細にこの研究を考察する。
【0010】
腎茎閉塞マウスモデルを使用した虚血/再灌流(I/R)障害の研究において、Gal-3ノックアウトマウスは、対照と比較して、急性腎尿細管壊死の有意な減少を示し(p<0.0001)、腎尿細管の再生を増強した(p<0.005)。さらに、Gal-3ノックアウトマウスは、IL-6(p<0.05)及びIL-1β(p<0.05)の有意により低いレベル、並びに、減少した活性酸素種(p=0.003)を示した。本発明者らの大半の近年の虚血/再灌流障害におけるGal-3のラットモデル試験では、Gal-3及びIL-6は、腎椎弓根閉塞後にベースラインから有意に上昇し、Gal-3レベルはIL-6の前に上昇している。36Gal-3阻害剤での前処置は、有意に減少した血清中Gal-3及びIL-6、腎尿細管障害、及びアポトーシス、並びに、改善された腎機能(p<0.05)をもたらした。既存の腎疾患を有さない、冠動脈バイパス術(CABG)後に集中治療室に入院した52人の患者のコンパニオン試験では、集中治療室入院時の血清中Gal-3濃度は、急性腎障害の独立した予測因子であり、急性腎障害の早期のバイオマーカーとして、好中球ゲラチナーゼ関連リポカリン(NGAL)、シスタチンC(CycC)及び血清クレアチニン(Cr)よりもより良好な成績を示した(受信者動作特性曲線下面積[AUC-ROC]:Gal-3 0.890; NGAL0.763;Cr0.773)。ヒトにおける試験では、血清中Gal-3の上昇は、より長い期間持続することを注意することは重要である。例えば、偶発的な急性腎障害を有する645人の集中治療室の患者の観察試験では、血清中Gal-3レベルは、退院時に上昇したままであり、Gal-3のレベルは、急性腎障害の重症度と相関している。
【0011】
Gal-3の阻害は、複数の急性腎障害マウスモデルにおいて、炎症を低減し、腎線維症を予防することを実証した。葉酸により誘発された腎障害モデルを利用したマウス試験では、マウスを、葉酸の注射の1週間前から、Gal-3経口阻害剤で処置した。Gal-3阻害剤群は、急性の大きな腎腫大の有意な減少を実証した。前処置されたマウスは、葉酸注射の2週間後に、Gal-3タンパク質の発現の30%の減少を実証した。Gal-3阻害剤での前処置は、腎線維症を有意に減少させ(p<0.05)、並びに、線維症マーカー(コラーゲンI、フィブロネクチン、及び形質転換増殖因子β[p<0.05])、炎症誘発性サイトカイン(IL-1b[p<0.05]及び腫瘍壊死因子α[p<0.05])及びアポトーシス(p<0.01)のレベルを有意に減少させた。30他の試験では、Gal-3阻害剤は、多臓器障害及び疾患モデルにおいて、炎症及び線維症を成功裏に減少させた。注目すべきことには、腎機能障害患者では、上昇した血清中Gal-3は、腎機能の急速な悪化、偶発的な慢性腎疾患、及び全死因死亡率に関連している。
【0012】
敗血症モデルにおけるGal-3の枯渇は前例がなく、本発明者らのアプローチは、エンドトキシン除去及び他の体外式戦略とは差別化される。将来の可能性ある応用は、他の病因の急性腎障害、慢性腎疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、並びに、ガン、心不全、心筋梗塞、及び特発性肺線維症における免疫療法の増強を含む。
【0013】
最後に、いくつかのグループは、SARS-CoV-261,62に感染した患者における、Gal-3の上昇した血清中濃度が、重度のCOVID-19への進行を予測することを示し、Gal-3が、これらの患者における炎症応答を調節し、サイトカインストーム症候群を予防する魅力的な上流の標的であることを示唆する、研究を公表した。したがって、本発明者らの焦点は敗血症/急性腎障害にあり、急性COVID-19を処置するGal-3の枯渇療法の可能性は、本発明者らの出願に対するさらなる緊急の要件を提供する。
【0014】
まとめると、複数の研究が、薬理学的経口阻害剤及びノックアウトマウスを含む複数の方法、並びに、ヒトでの観察データを使用して、敗血症及び急性腎障害の発病における、Gal-3の協奏的役割を実証している。これらの研究は、急性障害に対する炎症応答及び線維化応答の強調における、Gal-3の決定的な役割と合致する。敗血症及び敗血症関連急性腎障害のGal-3の因果的役割に一致する進展しているエビデンス、及び治療的介入の緊急的必要性から、本発明者らは、敗血症及び敗血症関連急性腎障害のための新規処置としてのGal-3特異的アフェレーシスを提案した。本発明者らは、過剰な血漿中Gal-3の迅速かつ効率的な枯渇が、敗血症の基礎にある免疫調節異常を抑制及びもしかすると逆行させ、敗血症及び敗血症関連急性腎障害の罹患率及び死亡率の両方を低減させると推論する。提案されたプロジェクトは、敗血症及び敗血症関連急性腎障害患者で実施され得る、実践的で迅速に作用する治療的介入の緊急の必要性を述べる。
【0015】
本発明者らはここで、本発明者らの特許所有のGal-3選択的アフェレーシスカラムXGal3(登録商標)を使用した、血清中Gal-3の枯渇を通した、敗血症及び敗血症関連急性腎障害のための新規処置を開示している。本発明者らの提案は、複数の革新的な構成要素を含む。この独特な医療装置は、初めての選択的なGal-3吸着捕捉分子をアフェレーシスカラムに組み込む。Gal-3枯渇アフェレーシスは、最初の市販のGal-3阻害剤を開発し、Gal-3の研究及び臨床への応用に25年間にわたり従事している、主任研究員Eliaz博士によって発明された新規な製品及び処置である。過去6年間におよび、世界中の第一人者と共同で、本発明者らのチームは、Gal-3に選択的に結合する特許所有のモノクローナルGal-3捕捉抗体を開発した。Gal-3アフェレーシスカラムは、病院及び医院で現在使用されている臨床用アフェレーシスシステムと適合性があり、これにより規制及び商業化の経路は単純化される。XGal3(登録商標)フィルターは、薬学的処置、並びに、追加された/他の体外式療法と適合性である。
【0016】
Gal-3に特異的な治療的アフェレーシスは、敗血症及び敗血症関連急性腎障害(有効な処置が全くない容態)に関連した罹患率及び死亡率を減少させる可能性を有する。さらに、本発明者らの新規アプローチはまた、腎機能の悪化を軽減し、敗血症からの生還者における慢性腎疾患を予防又は改善する可能性を有する。
【0017】
治療的アフェレーシスは、薬物による処置と比較して、有効かつ安全な治療選択肢を与える。薬理学的介入は、薬物動態、薬物間相互作用、毒性、及び他の有害作用に因り限界がある。これらの限界は、重病患者においては、ますますより複雑になっている。Gal-3選択的アフェレーシスカラムXGal3(登録商標)は、毒性、副作用、及び用量制限を伴うことなく、循環中からGal-3を迅速かつ安全に除去する可能性を与える。さらに、Gal-3特異的アフェレーシスは繰り返してかつ必要なだけ頻繁に実施することができる。注目すべきことには、Gal-3は、細胞レベル/組織レベルにおいて迅速に再生し、Gal-3の枯渇、阻害及びノックアウトは、動物モデル又はヒトにおいて全く有害性を示さない。
【0018】
Gal-3は、標的リガンドと架橋結合する五量体複合体を生成することによって機能する。開発された全てのGal-3阻害剤は、糖鎖認識ドメイン(CRD)で競合的阻害剤として機能し、それ故、Gal-3の遮断に限定される。これに対して、XGal3(登録商標)抗体は、N末端でGal-3五量体に結合し、該抗体が、循環中から病原性リガンドと結合したGal-3単量体及び五量体を除去することが可能となる。Gal-3経口阻害剤は開発中であるが、どれも敗血症及び敗血症関連急性腎障害への適応について試験されていない。La Jolla Pharmaceuticalsによって開発された改変シトラスペクチンの形態であるGS-100は当初、慢性腎障害の処置を目標としたが、経済的な理由から中止された。XGal(登録商標)によって提供される迅速で効率的な除去とは異なり、薬理学的阻害剤の有効性は、Gal-3とリガンドの相互作用の強度、特異度、代謝、強度、及び副作用プロファイルを条件とする。さらに、Gal-3阻害剤は、内因的に結合した糖鎖認識ドメインのリガンドと競合し、他のガレクチンとの結合によるオフターゲット効果がもたらされる可能性がある。これとは対照的に、XGal3(登録商標)カラムの設計は、リガンドとの結合についての競合、薬物関連合併症、又はオフターゲット効果を伴うことなく、血漿中Gal-3の選択的かつ迅速な除去を可能とする。
【0019】
敗血症の体外式処置は、治療的血漿交換(TPE)及びろ過カラムを含んでいた。4つの無作為化対照試験(RCT)の2014年のメタ分析では、TPEは、全死亡率との関連は全く示さなかった。IL-6、IL-10及び腫瘍壊死因子を除去するための、欧州でのサイトソルブ(登録商標)(CytoSorbents Europe GmbH、ベルリン、ドイツ)アフェレーシスカラムの承認は進められたが、成功は少なかった。体外式血液灌流装置(PMX-DHP、東レ・メディカル社、東京、日本)であるポリミキシンBカートリッジは、エンドトキシンの除去のための、日本及び西欧における治療法である。COVID-19パンデミック中に、サイトソルブ(登録商標)カラム及びポリミキシンB装置のどちらも、COVID-19重病患者における使用のために、米国において米国食品医薬品局の緊急使用許可を受けた。しかしながら、どちらの治療法も、これまで生存率に対して有意な効果を実証していない。他の体外式戦略としては、大容量の血液ろ過、血液吸着、血漿のろ過と吸着を合わせたもの、高カットオフメンブレン、及び血液灌流が挙げられる。ポリメチルメタクリレート(PMMA)メンブラン血液ろ過器(PMMA-CHDF、東レ・メディカル社、東京、日本)を使用して複数の炎症誘発性サイトカイン及び抗炎症性サイトカインを除去する連続的血液透析法は、臨床研究における敗血症の処置において、矛盾かつ限界のある結果を示した。ポリミキシンBを用いた血液灌流を使用した無作為化比較試験のメタ分析では、著者らは、28日間の死亡率に対して全く効果を認めなかった。これらの開発は、敗血症の処置のための有効な治療法の緊急の必要性、及び、敗血症の治療アプローチとしてのアフェレーシスへの関心の高まりを実証する。多くの他の研究者らが、敗血症のためのアフェレーシスに基づいた有効な治療法を開発しようと試みて失敗したが、彼らは皆、多種多様な炎症誘発性メディエーター及び抗炎症性メディエーターの非特異的な吸着及び排除に依拠していた。本発明者らのアプローチは、本発明者らが、より有効であろうと本発明者らが信じるアフェレーシスの新規標的である、炎症応答の上流メディエーター(Gal-3)を標的化するという点において基本的に異なる。本発明者らのアプローチ及び具体的な免疫沈降法は、本発明者らが、Gal-3の枯渇と、必要であれば、他のアフェレーシス及びろ過用カラム及び装置を組み合わせることを可能とする。例えば、集中治療室における敗血症関連急性腎障害患者において、Gal-3の枯渇を腎代替療法(RRT)と組み合わせることができる。
【0020】
本発明者らは重要な節目を完遂した:抗体(Ab)を用いた血清からのGal-3の枯渇を実証し;ブタ皮膚炎症障害モデルにおいて概念実証(POC)試験を発表し;固定化に成功した特許所有の抗Gal-3抗体を開発し;そして、Gal-3を効率的に除去するアフェレーシスカラムを開発した。本発明者らは、敗血症ラット循環モデルにおける、血清中Gal-3及び血清中IL-6の濃度変化の時間的経緯を確立し;健康なラットにおいて治療的アフェレーシスを実施し;Gal-3の阻害が、血清中Gal-3及び全身炎症を効率的に減少させ、敗血症関連急性腎障害から防御し、ラットモデルにおける敗血症の生存率を増強させすることを示し;循環中からのGal-3の除去が、死亡率を劇的に減少させることを示した、敗血症及び敗血症関連急性腎障害のための盲腸結紮及び穿刺ラットモデルを用いた概念実証試験を成功裏に完了し;そして、ヒトへの臨床使用のためのプロトタイプGal-3選択的アフェレーシスカラムを開発した。
【0021】
全血アフェレーシスの具体例
本発明者らは、市販の抗ラットGal-3抗体をスクリーニングしたが、そのどれもが、十分に良好な成績を示さなかった。本発明者らは、ウサギ及びラットのGal-3抗原を使用して、高親和性の抗ラットGal-3抗体を新規に開発し、そして組換えラットGal-3で固相化された濃度調整ELISAプレートからの上位8個の陽性クローンを評価して、親和性を推定した。その後、上位のクローンの評価を、表面プラズモン共鳴(SPS)を使用して実施した。最も親和性の高いクローンの平衡解離定数(KD)は、2.889×10-10であり、これは十分過ぎるほどである。
【0022】
本発明者らが新規な抗ラットGal-3抗体を開発した後、本発明者らは成功裏にそれをセファロースビーズに結合させ、0.4mlの活性化樹脂のミニカラム及び偽ミニカラムを作製した。
【0023】
その後、本発明者らは、盲腸結紮及び穿刺を受けたラットの生存率に対するGal-3のアフェレーシスの影響を評価するために、重要な有効性の試験の実施を試みた。残念なことに、盲腸結紮及び穿刺処置のわずか1時間後に実施された流速を減速させた長時間のアフェレーシス処置及び血漿分離は、ラットにはあまりにも過酷であり、偽群及び活性群の両方における全動物がこの処置から生還しなかった。
【0024】
それ故、本発明者らは、同じミニカラムを使用して、全血アフェレーシス/ろ過を実施した。結果として、本発明者らは最後に、19匹のラットを用いた(10匹は、有効なGal-3枯渇カラムを使用して、9匹は偽の空カラムを使用して)、最初に提案されたGal-3アフェレーシス枯渇試験を完了することができ、アフェレーシスは、盲腸結紮及び穿刺から1時間後に90分間実施された。
【0025】
使用されたミニカラムには、2mg/mlの本発明者らの抗ラットgal-3抗体を含む0.4mlの活性化セファロースが充填された。流速は0.5~0.8ml/分であった。
【0026】
処置されたラットの10中9匹が、事前に設定された7日間のエンドポイントまで生き残ったが、これと比較して、偽処置を受けた対照群においては9匹中僅か1匹のラットしか生き残らなかった。(全ての生き残っている動物は、プロトコールに従って7日目に安楽死させた)。この新規な結果は、Gal-3アフェレーシスが、敗血症を減弱するのに有効であることの劇的かつ有意(p<0.001)な実証である。エクスビボでの試験を実施して、抗Gal-3(ラット)抗体がGal-3を枯渇させる能力を確認した。追加のラットに、腎虚血-再灌流障害(I/R)をもたらし、血漿を、再灌流から2時間後に回収し、エクスビボでの枯渇が、活性なカラムにおいて実施された。エクスビボでの試験は、活性なカラムが、Gal-3レベルを枯渇させたことを確認した(79%に対して、偽カラムでは2%)。本発明者らの抗Gal-3(ラット)抗体は、本発明者らの抗Gal-3(ヒト)抗体(90%超)よりも有効性が低いことを注意することは重要である。それ故、本発明者らは、処置がヒトに良好に反映されると予想する。ヒトはアフェレーシス処置に対してより良好な耐容性を示すであろうし、必要であれば補充液を受けることができる。
【0027】
免疫療法の機会
アフェレーシスに向いていて、全血アフェレーシスを通して有効性及び簡易性の両方において改善される可能性のある多くの応用の中には、免疫療法がある。既存の処置及び技術が幅広く考察され、これには、一般的には様々な形態のガンに標的化する、PD-1阻害剤など、腫瘍浸潤性リンパ球(TIL)による処置、CAR-T細胞、幹細胞の誘導及び幹細胞の注入液を戻すことが含まれる。これら全ての治療は、アフェレーシスを使用して改善され得る。現在、ガン処置を有効なものとするために、PD-1及びPDL-1阻害剤の使用に多くの焦点が置かれている。アフェレーシスは、本明細書に記載の技術を使用して、劇的にこれらの処置を増強することを可能とし、これは、全血アフェレーシス又は血漿の分離を伴うアフェレーシスを含み得る。
【0028】
したがって、PD-1及びPDL-1を阻害する薬剤(阻害剤)の投与に単に依拠するのではなく、今回、血液をアフェレーシス装置又はカラムに通し、PD-1に特異的なアフェレーシスカラム内の抗体(又は他のリガンド)に血液を通すことによって、血液からPD-1及びPDL-1物質を取り出し、その後、血液を患者に戻すことができ、これにより、PD-1によって提示される干渉は減少する。処置は、患者に戻す前、又は好ましくはアフェレーシス処置の終結後、理想的にはできるだけ近い時期に、血液に導入された、阻害剤の投与によって増大され得る。腫瘍浸潤性リンパ球による処置、CAR-T細胞免疫療法、並びに幹細胞の誘導及び回収は全て、患者からの標的細胞又は標的物質の除去を要求する。標的は遺伝子改変されることが多く、その後、体内に再導入される。この手順は、幹細胞及びCAR-T免疫療法用のT細胞、腫瘍浸潤性リンパ球などの物質の回収のため及び投与のための両方のために、アフェレーシスの使用によって単純化及び増強され得る。これらの方法では、回収された物質は収集され、遺伝子改変される。その後、それらは患者に戻されなければならない。これらの全ての方法が、全血アフェレーシス又は血漿分離に基づいたアフェレーシスのいずれかのアフェレーシスを使用して実施され得、選択的な取り出しを、追加の物質の投与と組み合わせることにより有効性が高められ得るという点から、手順はより迅速に、より容易に、及びより効果的になる。例えば、PD-1結合能を有する可溶性PD-L1が、ガン、例えば非小細胞肺ガンを有する患者の血漿中に存在する。PD-L1は、ガン免疫療法によって標的化され得る、重要な免疫チェックポイント分子の1つである。PD-L1は、可溶型(sPD-L1)及び膜結合型(mPD-L1)を有する。本発明者らが、勾配平衡により可溶性PD-L1(sPD-L1)を除去すると、本発明者らは、mPD-L1の発現が減少するだけでなく、mPD-L1が血中に放出され、よって、sPD-L1の存在は増加すると予想し得る。このようにして、全血又は血漿のアフェレーシスは、可溶型PD-L1だけでなく、膜型PD-L1も枯渇させることができる。これは、異なるPD-L1阻害剤に対するより良好な応答を可能とするであろうし、また、より低い毒性で低減した用量を可能とし得る。ガレクチン-3、炎症性サイトカイン、例えばIL1B、IL-6、IL-4、IL-8、腫瘍壊死因子α、核内因子κβ、及びその他などの関連した化合物の同時除去又は順次の除去は、その炎症に基づいた毒性に対処しつつ、免疫療法の有効性をさらに増強させることができる。類似のアプローチが、末期腎臓病患者、慢性腎疾患患者、様々な自己免疫容態を有する患者、及び敗血症、急性腎障害、敗血症関連急性腎障害、及び他の生命を脅かす容態の患者のために、透析前又は透析後に利用され得る。それは、網膜神経線維層欠損、非アルコール性脂肪性肝炎、末梢性動脈疾患、冠動脈疾患、及び様々な病因の毒性負荷を有する患者に使用され得る。
【0029】
本明細書で示される方法及び処置を考えて、当業者は、患者のニーズ及び装置の必要条件を満たすように、アフェレーシスのパラメーターを変更することができる。血流、カラムのサイズ、及び滞留時間などのプロセスのメトリクスは、処置される容態(群)、及び除去又は単離される標的の数/量に基づいて変更され得る。全血カラム用の一般的なサイズのカラムは40~500mlであり、おそらく約100~200mlであろう。膜技術又は様々な高度抵抗性樹脂を、マトリクスとして使用することができ、これは、除去される予定の化合物に標的化するリガンドで活性化されている。血漿分離及び細胞の回収はまた、化合物の除去の前、除去中、又は除去後に使用されてもよい。標的化化合物の除去前に、特定の細胞を除去することが好ましい。チャネル又はカラムのサイズ及び数にはよくあることだが、血流は、使用可能性及び必要性に基づいて当業者によって流され得る。使用される装置/プラットフォームが透析装置である場合、100~300ml/分というより多い容量を取り出すことができ、十分に幅広いチューブ/ルーメン(4フレンチ)、ダブルルーメン中心ラインカテーテル、特殊なポート(BARDA及びAngiodynamicは、2つの周知の商標である)の具備された中心ラインを必要とする。滞留時間は30~300秒間まで変化し得る。流速は、全血アフェレーシスを実施している場合には、血球の凝集を防ぐために、十分に高い血流量を必要とする。膜技術は、全血においては好ましいが、高度な抵抗性の樹脂も機能し得る。直径は通常、容量、マトリクス、及び所望の血液/血漿の流量に基づいて3~10cmである。これは当業者には周知である。
【0030】
本出願は、敗血症及び関連した容態のための哺乳動物患者の処置の有効な手段としての全血アフェレーシスの使用、並びに、様々な免疫療法への応用を開示する。本出願はまた、哺乳動物患者及び容態の処置のための、全血アフェレーシスの使用を開示する。敗血症及び急性腎障害を含むがもちろんそれらに限定されない多種多様な病気及び処置のために、全血アフェレーシスを通して、ヒトを含む哺乳動物を処置する能力は、多種多様な容態のために、より低い費用及びより少ない障壁で、多種多様な個体及び状況に適用可能であるプロセスを通した処置に道を開くだろう。より効果的となった多くの治療法の中で、免疫療法は、この方法に向いていた。
【国際調査報告】