(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ハイロフト不織布ファブリック
(51)【国際特許分類】
D04H 1/4391 20120101AFI20240927BHJP
D04H 1/4291 20120101ALI20240927BHJP
D04H 3/16 20060101ALI20240927BHJP
D04H 3/007 20120101ALI20240927BHJP
D04H 3/018 20120101ALI20240927BHJP
【FI】
D04H1/4391
D04H1/4291
D04H3/16
D04H3/007
D04H3/018
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523124
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 US2022046989
(87)【国際公開番号】W WO2023069412
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518415233
【氏名又は名称】ベリー グローバル,インク.
【氏名又は名称原語表記】Berry Global,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】ムーディ,ザ サード,ラルフ エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ジョイジョード,アブハイ
(72)【発明者】
【氏名】シナンジル,メフメット セルチュク
【テーマコード(参考)】
4L047
【Fターム(参考)】
4L047AA08
4L047AA14
4L047AA27
4L047AB02
4L047AB03
4L047AB09
4L047CA05
4L047CB02
4L047CC04
4L047CC05
(57)【要約】
【課題】不織布ファブリックが提供される。
【解決手段】 此れ等は、第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマー材料を含む第1のコンポーネントと第2のポリマー材料を含む第2のコンポーネントとを有する複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を包含する。此れに於いて、第2のポリマー材料は、(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含むか又は其れから成る少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布ファブリックであって、第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマー材料を含む第1のコンポーネントと第2のポリマー材料を含む第2のコンポーネントとを有する複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を含み、此処で、前記第2のポリマー材料は、(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含むか又は其れから成る少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを含む、不織布ファブリック。
【請求項2】
前記第1のポリマー材料が、ポリオレフィン、例えば1つ以上のポリプロピレン、1つ以上のポリエチレン、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む、請求項1に記載の不織布ファブリック。
【請求項3】
前記第1のポリマー材料が、第1のメルトフローレート(MFR)を有する第1のポリプロピレン及び第2のMFRを有する第2のポリプロピレンを含み、此処で、前記第2のMFRが前記第1のMFRよりも大きいか又は同じである、請求項1に記載の不織布ファブリック。
【請求項4】
前記第2のMFR及び前記第1のMFRの間の第1のMFR比が、少なくとも約1:1、例えば少なくとも約次の何れか:1:1、1.2:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.8:1、2:1、4:1、5:1、6:1、8:1、10:1、12:1、14:1、16:1、18:1、20:1、22:1、24:1、及び25:1、並びに/又は最大で約次の何れか:60:1、55:1、50:1、48:1、46:1、45:1、44:1、42:1、40:1、38:1、36:1、35:1.、34:1、32:1、30:1、28:1、26:1、及び25:1である、請求項3に記載の不織布ファブリック。
【請求項5】
前記第1のポリマー材料が、約70wt.%から約99wt.%の前記第1のポリプロピレン、例えば少なくとも約次の何れか:70、75、80、85、及び90wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:99、98、97、96、95、94、93、92、91、及び90wt.%を含み、前記第1のポリマー材料が、約1wt.%から約10wt.%の前記第2のポリプロピレン、例えば少なくとも約次の何れか:1、2、3、4、及び5wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:10、9、8、7、6、及び5wt.%を含む、請求項3~4に記載の不織布ファブリック。
【請求項6】
前記第2のポリマーブレンドが、約60から約90wt.%の前記少なくとも1つのポリプロピレンポリマー、約5から約30wt.%の前記少なくとも1つのポリエチレンポリマー、及び約1から約10wt.%の前記少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む、請求項1~5に記載の不織布ファブリック。
【請求項7】
前記少なくとも1つのポリプロピレンポリマーが第1のポリプロピレンポリマーであり、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約10から約100g/10minのメルトフローレート(MFR)を有し、前記少なくとも1つのポリエチレンポリマーが第1のポリエチレンポリマーであり、ASTM-D1238(190C°/2.16kg)に依って決定される約1から約40g/10minのMFRを有し、前記少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーが第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマー、例えばEP-iPPジブロックポリマーであり、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約0.5から約20g/10minのMFRを有する、請求項6に記載の不織布ファブリック。
【請求項8】
前記第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーが、約5から約60重量%のエチレンモノマー含量、例えば少なくとも約次の何れか:5、6,8、10,12、14、15、16、18、20、22、24、25、26、28、30、32、34、35、26、38、40、42、44、及び45重量%、並びに/又は最大で約次の何れか:60、58、56、55、54、52、50、48、46、及び45重量%を有する、請求項7に記載の不織布ファブリック。
【請求項9】
前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維が、連続的な繊維、例えばスパンボンド繊維、ステープル繊維、又は其れ等の組み合わせを含む、請求項1~8に記載の不織布ファブリック。
【請求項10】
前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維が、サイドバイサイド構成、シース-コア構成、パイ構成、海島構成、多葉型構成、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む、請求項1~9に記載の不織布ファブリック。
【請求項11】
前記第1のポリマー材料が、前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の約20wt.%から約80wt.%、例えば少なくとも約次の何れか:20、25、30、35、40、45、50、及び55wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:80、75、70、65、60、及び55wt.%を構成し、前記第2のポリマー材料が、前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の約20wt.%から約80wt.%、例えば少なくとも約次の何れか:20、25、30、35、40、45、50、及び55wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:80、75、70、65、60、及び55wt.%を構成する、請求項1~10に記載の不織布ファブリック。
【請求項12】
前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維が第1の不織布層を画定し、前記不織布ファブリックが、更に、少なくとも第2の不織布層を包含する1つ以上の追加の不織布層を含み、前記1つ以上の追加の層が、スパンボンド層、メルトブロー層、カーディング層、水流交絡層、セルロース層、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む、請求項1~11に記載の不織布ファブリック。
【請求項13】
前記不織布ファブリックが、直接的に又は間接的に前記第1の不織布層及び前記第2の不織布層の間に所在する1つ以上のセルロース層を包含し、此処で、前記第2の不織布層が、スパンボンド層又はスパンボンド-メルトブロー-スパンボンド層を含む、請求項12に記載の不織布ファブリック。
【請求項14】
以下を含む、不織布ファブリックを作る方法:
(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、
(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、
(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して前記第1のポリマーメルト及び前記第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って、複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、
(d)前記複数のバイコンポーネント繊維が集積面上に於ける堆積に先立って若しくは其の間に捲縮する事を許して、又は前記複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を提供する事、並びに
(e)前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして、請求項1~42の何れか1項に記載の不織布ファブリックを形成する事。
【請求項15】
以下を含む、不織布ファブリックを作る方法:
(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、
(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、
(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して前記第1のポリマーメルト及び前記第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って、複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、
(d)前記複数のバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして、中間の不織布ファブリックを形成する事、並びに
(e)前記中間の不織布ファブリックの前記複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して、請求項1~42の何れか1項に記載の不織布ファブリックを提供する事。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、米国特許法第119条(e)による2021年10月18日出願の米国仮出願第63/256,796号の優先権を主張し、此れは特に其の全体が参照に依って本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の発明の実施形態は、一般的に、第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマー材料を含む第1のコンポーネントと第2のポリマー材料を含む第2のコンポーネントとを有する複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を有する不織布ファブリックに関する。此れに於いて、第2のポリマー材料は、(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含むか又は其れから成る少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを含む。
【背景技術】
【0003】
不織布ファブリックに於いて、不織布ファブリックを形成する繊維は一般的にはウェブのx-y平面内で配向している。従って、齎される不織布ファブリックは比較的薄く、ロフト又はz方向の有意な厚さを欠如する。衛生関連の成形品(例えば、パーソナルケア吸収材)に於ける使用に好適な不織布ファブリックのロフト又は厚さは、ユーザの快適性(軟らかさ)、溢流の管理、及び成形品の隣接コンポーネントへの流体分配を促進する。此の点で、ハイロフトの低密度不織布ファブリックが、種々のエンドユース用途の為に、例えば衛生関連製品(例えば、生理用パッド及びナプキン、使い捨ておむつ、尿漏れケアパッド等)に使用される。ハイロフトの且つ低密度の不織布ファブリックは、例えば、タオル、産業用ワイパー、尿漏れ製品、乳幼児用ケア製品(例えばおむつ)、女性用吸収材ケア製品、及び業務用ヘルスケア成形品等の製品に使用され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の技術における課題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つ以上の実施形態は前述の問題の1つ以上に対処し得る。本発明に従う或る種の実施形態は、第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマー材料を含む第1のコンポーネントと第2のポリマー材料を含む第2のコンポーネントとを有する複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を含む不織布ファブリックを提供し、此れに於いて、第2のポリマー材料は、(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含むか又は其れから成る少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを含む。
【0006】
別の態様に於いて、本発明は不織布ファブリックを作る方法を提供する。方法は次を含み得る:(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して第1のポリマーメルト及び第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、(d)複数のバイコンポーネント繊維が集積面に於ける堆積に先立って若しくは其の間に捲縮する事を許して、又は複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を提供する事、並びに(e)複数の捲縮したバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして、不織布ファブリックを形成する事。
【0007】
別の態様に於いて、本発明は不織布ファブリックを作る方法を提供する。方法は次を含み得る:(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して第1のポリマーメルト及び第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、(d)複数のバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして、中間の不織布ファブリックを形成する事、並びに(e)中間の不織布ファブリックの複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して、不織布ファブリックを提供する事。
【0008】
更に別の態様に於いて、本発明は、本明細書に於いて記載及び開示される1つ以上の不織布ファブリックを含む成形品を提供する。成形品は大人用おむつ、赤ちゃん用おむつ、プルアップ、又は(of)女性用衛生パッドを含み得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、成形品は、本明細書に於いて記載及び開示される不織布ファブリックを含むトップシートを含み得る。
【0009】
此処で、本発明は以降で付属の図面を参照してより詳しく記載される。此れに於いては、本発明の全てではなく幾つかの実施形態が示される。実際に、本発明は多くの異なる形態で実施され得る。本明細書に於いて示される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。寧ろ、此れ等の実施形態は本開示が適用法的要件を満たす様に提供される。同類の番号は一貫して同類の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の或る種の実施形態に従う捲縮したバイコンポーネント繊維を例解する。
【
図2】
図2A~2Hは、本発明の或る種の実施形態に従う幾つかの例のバイコンポーネント繊維の断面像の例を例解する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
此処で、本発明は以降で付属の図面を参照してより詳しく記載される。此れに於いては、本発明の全てではなく幾つかの実施形態が示される。実際に、本発明は多くの異なる形態で実施され得る。本明細書に於いて示される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。寧ろ、此れ等の実施形態は本開示が適用法的要件を満たす様に提供される。本明細書及び添付の請求項に於いて使用される単数形「a」、「an」、「the」は、文脈が明瞭に別様に述べていない限り、複数の指示対象を包含する。
【0012】
用語「実質的な」又は「実質的に」は、本発明の或る種の実施形態に従うと所定の全量、又は本発明の他の実施形態に従うと所定の全量ではなく大体(例えば、所定の全量の95%、96%、97%、98%、又は99%)を包摂し得る。
【0013】
本明細書に於いて交換可能に使用される用語「ポリマー(polymer)」又は「ポリマー(polymeric)」は、ホモポリマー、コポリマー、例えば、ブロック、グラフト、ランダム、及び交互コポリマー、ターポリマー等、並びに其れ等のブレンド及び改変を含み得る。更に其の上、特定して別様に限定されない限り、用語「ポリマー(polymer)」又は「ポリマー(polymeric)」は、全ての可能な構造異性体、限定なしに幾何異性体、光学異性体、若しくはエナンチオマーを包含する立体異性体、及び/又は斯かるポリマー若しくはポリマー材料の何れかのキラル分子構成を包含する。此れ等の構成は、斯かるポリマー又はポリマー材料のイソタクチック、シンジオタクチック、及びアタクチック構成を包含するが、此れ等に限定されない。用語「ポリマー(polymer)」又は「ポリマー(polymeric)」は、限定なしにチーグラー・ナッタ触媒系及びメタロセン/シングルサイト触媒系を包含する種々の触媒系から作られたポリマーをも又包含する。用語「ポリマー(polymer)」又は「ポリマー(polymeric)」は、本発明の或る種の実施形態に従うと、発酵プロセスに依って生産されるか又はバイオソースであるポリマーをも又包含する。
【0014】
本明細書に於いて使用される用語「不織布」及び「不織布ウェブ」は、編物又は織物ファブリックの様に、同定可能な反復的な様式ではなく互いに重ねられている個々の繊維、フィラメント、及び/又は糸の構造を有するウェブを含み得る。本発明の或る種の実施形態に従う不織布ファブリック又はウェブは、当分野に於いて従来公知の何れかのプロセス、例えば、例えばメルトブロープロセス、スパンボンドプロセス、ニードルパンチ、水流交絡、エアレイド、及び接合カーディングウェブプロセスに依って形成され得る。本明細書に於いて使用される「不織布ウェブ」は、コンソリデーションプロセスに付されていない複数の個々の繊維を含み得る。
【0015】
本明細書に於いて使用される用語「ファブリック」及び「不織布ファブリック」は、複数の繊維が機械的に交絡、或いは相互に接続、一緒に融着、及び/又は化学的に一緒に接合されている繊維のウェブを含み得る。例えば、個々に重ねられた繊維の不織布ウェブが、接合又はコンソリデーションプロセスに付されて、個々の繊維の少なくとも或る部分を一緒に接合して、相互に接続された繊維の相互に密着した(例えば統合された)ウェブを形成し得る。
【0016】
本明細書に於いて使用される用語「コンソリデーションされる」及び「コンソリデーション」は、接合部位(単数又は複数)を形成する為の、不織布ウェブの繊維の少なくとも或る部分のより近接への接近又は其れ等の間の取り付けを含み得る(例えば、一緒に熱融着、化学的に一緒に接合、及び/又は機械的に一緒に交絡される)。此れ等は、コンソリデーションされていないウェブと比較して、外力(例えば、摩耗及び引張力)に対する耐久性を増大させる様に機能する。接合部位(単数又は複数)は、例えば、軟化又は溶融させられ、任意に爾後に又は同時に圧縮されてウェブ材料の離散的な又は局所的な変形を形成したウェブ材料の離散的な又は局所的な領域を含み得る。更に其の上、用語「コンソリデーション」は、繊維の少なくとも或る部分がより近接又は其れ等の間の取り付けへと持ち込まれる(例えば、一緒に熱融着、化学的に一緒に接合、及び/又は機械的に一緒に交絡される)様に、例えば、単に少数の例として熱接合又は機械的交絡(例えば水流交絡)に依って処理された不織布ウェブ全体を含み得る。斯かるウェブは、本発明の或る種の実施形態に従うと、「コンソリデーション不織布」、「不織布ファブリック」、又は単純に「ファブリック」と考えられ得る。
【0017】
本明細書に於いて使用される用語「ステープル繊維」は、フィラメントからの切断された繊維を含み得る。或る種の実施形態に従うと、何れかの型のフィラメント材料はステープル繊維を形成する為に使用され得る。例えば、ステープル繊維がポリマー繊維及び/又はエラストマー繊維から形成され得る。材料の限定しない例は、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン又はポリプロピレン含有コポリマー)、ポリエチレンテレフタラート、及びポリアミドを含み得る。ステープル繊維の平均長さは、例としてのみ、約2センチメートルから約15センチメートルを含み得る。
【0018】
本明細書に於いて使用される用語「スパンボンド」は、スピナレットの複数の細い通常はサーキュラーのキャピラリーからフィラメントとして溶融したサーモプラスチック材料を押出する事に依って形成される繊維を含み得る、押出されたフィラメントの直径は、其れから急速に縮減される。本発明の或る実施形態に従うと、スパンボンド繊維は、其れ等が集積面に溜まる時に一般的には粘着性ではなく、本明細書に於いて記載及び開示される通り一般的に連続的であり得る。本発明の或る種のコンポジットに使用されるスパンボンドは、SPINLACE(登録商標)として文献に記載される不織布を包含し得るという事が指摘される。スパンボンド繊維は例えば連続的な繊維を含み得る。
【0019】
本明細書に於いて使用される用語「連続的な繊維」は、不織布ウェブ又は不織布ファブリックへと形成される事に先立って其れ等の元々の長さから切断されない繊維を指す。連続的な繊維は、約15センチメートル超から1メートルよりも多く迄、最高で形成されようとするウェブ又はファブリックの長さ迄の範囲である平均長を有し得る。例えば、本明細書に於いて使用される連続的な繊維は、繊維の長さが繊維の平均直径よりも少なくとも1,000倍長い繊維を含み得る。例えば、繊維の長さは、繊維の平均直径よりも少なくとも約5,000、10,000、50,000、又は100,000倍大きい。
【0020】
本明細書に於いて使用される用語「メルトブロー」は、溶融したサーモプラスチック材料を、複数の細いダイキャピラリーを通して、溶融した糸又はフィラメントとして、溶融したサーモプラスチック材料のフィラメントを細めて其れ等の直径を縮減する収束性の高速の通常は高温のガス(例えば空気)流中に押出する事に依って形成される繊維を含み得る。此れは、本発明の或る種の実施形態に従うとマイクロファイバー直径であり得る。本発明の或る実施形態に従うと、ダイキャピラリーはサーキュラーであり得る。其の後に、メルトブロー繊維は高速ガス流に依って運ばれ、集積面に溜まって、ランダムに振り出されたメルトブロー繊維のウェブを形成する。メルトブロー繊維は、連続的又は不連続であり得るマイクロファイバーを含み得、集積面に溜まる時に一般的に粘着性である。然し乍ら、メルトブロー繊維はスパンボンド繊維の物よりも長さが短い。
【0021】
本明細書に於いて使用される用語「層」は、X-Y平面内に存在する類似の材料の型及び/又は機能の一般的に認識され得る組み合わせを含み得る。
【0022】
本明細書に於いて使用される用語「マルチコンポーネント繊維」は、別々の押出機から押出されるが一緒に紡糸されて1つの繊維を形成する少なくとも2つの異なるポリマー材料(例えば2つ以上)から形成される繊維を含み得る。本明細書に於いて使用される用語「バイコンポーネント繊維」は、別々の押出機から押出されるが一緒に紡糸されて1つの繊維を形成する2つの異なるポリマー材料から形成される繊維を含み得る。ポリマー材料又はポリマーは、マルチコンポーネント繊維の断面上の固有のゾーンの実質的に一定の位置に配置され、マルチコンポーネント繊維の長さに沿って連続的に延在する。斯かるマルチコンポーネント繊維の構成は、例えば、1つのポリマーが別の物に依って取り囲まれるシース/コア配置、コアコンポーネントが偏心的なシース-コア構成を有するバイコンポーネント繊維の外表面の少なくとも或る部分を画定するシースコンポーネント及びコアコンポーネントを包含する偏心的なシース-コア構成であり得る。又は、其々バイコンポーネントを包含するマルチコンポーネント繊維の分野に於いて公知であるサイドバイサイド配置、若しくはパイ配置、若しくは「海島」配置であり得る。
【0023】
本明細書に於いて使用される用語「モノコンポーネント繊維」は、単一の押出機から押出される単一のポリマー又はポリマーブレンド(例えば、2つ以上のポリマーのブレンド又は混合物)から形成される繊維を含み得る。単一のポリマー又はポリマーブレンドは、例えば、其の中に1つ以上の添加剤(例えばフィラー)が分散させられ得るポリマーマトリックスを画定し得る。
【0024】
本明細書に於いて使用される用語「ハイロフト」は、一般的に約0.3mmを超えるz方向厚さ及び比較的低い嵩密度を有し得る材料を含む。「ハイロフト」不織布及び/又は層の厚さは0.3mm超であり得る(例えば、0.4mm超、0.5mm超、0.6mm超、0.8mm超、又は1mm超)。スウィング・アルバート・インスツルメント(Thwig-Albert Instrument)社(ウェスト・ベルリン,ニュージャージー08091)から入手可能なProGage厚さ試験機(モデル89-2009)を利用して決定され、此れは、測定中に1.45kPaの加力を有する2”直径フットを利用する。本発明の或る種の実施形態に従うと、「ハイロフト」不織布及び/又は層の厚さは、最大で約次の何れか:3、2.75、2.5、2.25、2、1.75、1.5、1.25、1.0、0.75、及び0.5mm、並びに/又は少なくとも約次の何れか:0.3、0.4、0.5、0.75、1.0、1.25、1.5、1.75、及び2.0mmであり得る。加えて、本明細書に於いて使用される「ハイロフト」不織布及び/又は層は、比較的低い密度(例えば、単位体積当たりの重量の嵩密度)、例えば、約60kg/m3未満、例えば、最大で約次の何れか:70、60、55、50、45、40、35、30、及び25kg/m3、並びに/又は少なくとも約次の何れか:10、15、20、25、30、35、40、45、50、及び55kg/m3を有し得る。
【0025】
本明細書に於いて使用される用語「流れ方向」又は「MD」は、ファブリックが生産又は搬送される方向を含む。本明細書に於いて使用される用語「幅方向」又は「CD」は、MDに対して実質的に垂直なファブリックの方向を含む。
【0026】
本明細書に於いて使用される用語「アスペクト比」は、対象の繊維の断面の長軸の長さ対短軸の長さの比を含む。
【0027】
本明細書に於いて開示される所与の範囲内のより小さい範囲を作出し得る本明細書に於いて開示される全ての整数の端点は、本発明の或る種の実施形態の範囲内である。例として、約10から約15の開示は、中間の範囲の、例えば、約10から約11、約10から約12、約13から約15、約14から約15等の開示を包含する。其の上、本明細書に於いて開示される所与の範囲内のより小さい範囲を作出し得る全ての単一の小数(例えば、四捨五入後の小数第一位迄報告される数)端点は、本発明の或る種の実施形態の範囲内である。例として、約1.5から約2.0の開示は、例えば約1.5から約1.6、約1.5から約1.7、約1.7から約1.8等の中間の範囲の開示を包含する。
【0028】
1つの態様に於いて、本発明は、第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマー材料を含む第1のコンポーネントと、第2のポリマー材料を含む第2のコンポーネントとを有する複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を含む不織布ファブリックを提供する。此れに於いては、第2のポリマー材料は、(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含むか又は其れから成る少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを含む。本発明の或る種の実施形態に従うと、不織布ファブリックはハイロフト不織布ファブリックを含み、此れに於いては、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は所望のロフト性(例えば、不織布ファブリックの幅方向及び流れ方向に対して垂直であるz方向の厚さ)を授ける。
【0029】
図1は、例えば、本発明の或る種の実施形態に従う捲縮したバイコンポーネント繊維50を例解する。此れに於いて、捲縮したバイコンポーネント繊維50は、複数の三次元のコイル又は螺旋形状の捲縮した部分を包含する。
図1の捲縮したバイコンポーネント繊維50は、複数の三次元のコイル又は螺旋形状の捲縮した部分を例解しているが、捲縮したバイコンポーネント繊維は、加えて又は代替的に、少なくとも1つの離散的なジグザグ構成の捲縮した部分、少なくとも1つの離散的な螺旋構成の捲縮した部分、又は其れ等の組み合わせを包含し得る。
【0030】
本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、約30%から約300%の平均の自由状態の捲縮パーセンテージ、例えば、最大で約次の何れか:300、275、250、225、200、175、150、125、100、及び75%、並びに/又は少なくとも約次の何れか:20、30、40、50、75、100、125、150、175、及び200%を含み得る。加えて又は代替的には、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、約10mmから約50mmの平均の自由状態の捲縮長さ、例えば少なくとも約次の何れか:10、12、14、15、16、18、20、22、24、及び25mm、並びに/又は最大で約次の何れか:50、45、40、38、35、32、30、28、及び25mmを含む。平均の自由状態の捲縮パーセンテージは、2.5Nロードセルを備えたInstron5565に依って対象の繊維の自由状態の捲縮長さを決定する事に依って確かめられ得る。此の点で、自由状態の又は引き伸ばされていない繊維束は機械のクランプに設置され得る。自由状態の捲縮長さは、繊維束上の荷重(例えば2.5Nロードセル)が一定に成る点に於いて測定され得る。次のパラメータが、自由状態の捲縮長さを決定する為に使用される:(i)凡その自由状態の繊維の束重量をグラムで記録し(例えば、xxxg±0.002グラム)、(ii)引き伸ばされていない束長をインチで記録し、(iii)Instonのゲージ長さ(即ち、繊維の束を把持するクランプ間の距離又はギャップ)を1インチにセットし、(iv)クロスヘッドスピードを2.4インチ/分にセットする。其れから、対象の繊維の自由状態の捲縮長さは、荷重が一定に成る(即ち繊維が完全に伸展している)点に於ける繊維の伸展長さを記録する事に依って確かめられ得る。平均の自由状態の捲縮パーセンテージは、対象の繊維の自由状態の捲縮長さ及び引き伸ばされていない繊維束長(例えばゲージ長さ)から計算され得る。例えば、32mmの測定された自由状態の捲縮長さは、上で論じられた1インチ(25.4mm)ゲージ長さを使用する時に、約126%の平均の自由状態の捲縮パーセンテージを提供するであろう。平均の自由状態の捲縮パーセンテージを決定する為の前述の方法は、ヘリカルコイル捲縮を有する連続的な繊維を評価する時に特に有益であり得る。例えば、従来のテキスタイル繊維は機械的に捲縮され、光学的に測定され得るが、ヘリカルコイル捲縮した部分を有する連続的な繊維は、斯かる繊維の「捲縮」を光学的に計数しようとする際にエラーを引き起こす。
【0031】
本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、約0.5mmから約5mmの平均直径(例えば、個々の捲縮した部分を画定する最も長い長さの平均に基づく)を有する複数の三次元の捲縮した部分を含み得る。例えば、最大で約次の何れか:5、4.75、4.5、4.25、4、3.75、3.5、3.25、3、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2、1.9、1.8、1.7、1.6、及び1.5mm、並びに/又は少なくとも約次の何れか:0.5、0.6、.07、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、及び2mmである。本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の三次元の捲縮した部分の平均直径は、マルチコンポーネント繊維のサンプルを検分し、SMFの三次元の捲縮した部分のループ直径のデジタル測定を得る為のデジタル光学顕微鏡(日本の株式会社ハイロックスに依って製造、KH-7700)の使用に依って確かめられ得る。一般的に20×から40×の拡大範囲が、マルチコンポーネント繊維の三次元の捲縮から形成されるループ直径の評価を容易にする為に使用され得る。
【0032】
本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、約10mmから約40mmの平均直径(例えば、個々の捲縮した部分を画定する最も長い長さの平均に基づく)を有する複数の三次元の捲縮した部分を含み得る。例えば、最大で約次の何れか:40、38、35、32、30、28、及び25mm、並びに/又は少なくとも約次の何れか:10、12、15、18、20、22、及び25mmである。本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の三次元の捲縮した部分の平均直径は、マルチコンポーネント繊維のサンプルを検分し、SMFの三次元の捲縮した部分のループ直径のデジタル測定を得る為のデジタル光学顕微鏡(日本の株式会社ハイロックスに依って製造、KH-7700)の使用に依って確かめられ得る。一般的に20×から40×の拡大範囲が、マルチコンポーネント繊維の三次元の捲縮から形成されるループ直径の評価を容易にする為に使用され得る。
【0033】
本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリマー材料は、ポリオレフィン、例えば、1つ以上のポリプロピレン、1つ以上のポリエチレン、又は其れ等の何れかの組み合わせを含み得る。例えば、第1のポリマー材料は、単一のポリマー、又は例えば第1のメルトフローレート(MFR)を有する第1のポリプロピレン及び第2のMFRを有する第2のポリプロピレンを含む第1のポリマーブレンドに帰せられる合計のポリマー含量を含み得る。此れに於いて、第2のMFRは第1のMFRよりも大きいか又は同じである。本発明の或る種の実施形態に従うと、第2のMFR及び第1のMFRの間の第1のMFR比は、少なくとも約1:1、例えば少なくとも約次の何れか:1:1、1.2:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.8:1、2:1、4:1、5:1、6:1、8:1、10:1、12:1、14:1、16:1、18:1、20:1、22:1、24:1、及び25:1、並びに/又は最大で約次の何れか:60:1、55:1、50:1、48:1、46:1、45:1、44:1、42:1、40:1、38:1、36:1、35:1.、34:1、32:1、30:1、28:1、26:1、及び25:1である。
【0034】
本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリマー材料は、約70wt.%から約99wt.%の第1のポリプロピレン、例えば、少なくとも約次の何れか:70、75、80、85、及び90wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:99、98、97、96、95、94、93、92、91、及び90wt.%を含み得る。加えて又は代替的に、第1のポリマー材料は、約1wt.%から約10wt.%の第2のポリプロピレン、例えば、少なくとも約次の何れか:1、2、3、4、及び5wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:10、9、8、7、6、及び5wt.%を含み得る。
【0035】
本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリマー材料の第1のポリプロピレンは、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約10g/10minから約100g/10minのMFR(即ち第1のMFR)、例えば、少なくとも約次の何れか:ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される10、15、20、22、25、28、30、32、35、38、及び40g/10min、並びに/又は最大で約次の何れか:ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される100、90、80、70、60、50、及び40g/10minを有し得る。加えて又は代替的に、第1のポリマー材料の第2のポリプロピレンは、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約500g/10minから約2500g/10minのMFR(即ち第2のMFR)、例えば、少なくとも約次の何れか:ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される500、550、600、700、800、900、1000、1200、1500、及び1800g/10min、並びに/又は最大で約次の何れか:ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される2500、2400、2300、2200、2100、2000、1900、及び1800g/10minを有し得る。
【0036】
本発明の或る種の実施形態に従うと、第2のポリマーブレンドは、約60wt.%から約90wt.%の少なくとも1つのポリプロピレンポリマー(例えば、単一のポリプロピレンポリマー、又はポリプロピレンポリマーの組み合わせ)、例えば、少なくとも約次の何れか:60、62、64、65、66、68、70、72、74、77、78、及び80wt.%の少なくとも1つのポリプロピレンポリマー、並びに/又は最大で約次の何れか:90、88、86、85、84、83、82、81、及び80wt.%の少なくとも1つのポリプロピレンポリマーを含み得る。例えば、少なくとも1つのポリプロピレンポリマーは、第1のポリマーブレンドに使用される第1のポリプロピレンと同じか若しくは異なり得る第1のポリプロピレンポリマー、及び/又は第1のポリマーブレンドに使用される第2のポリプロピレンと同じか若しくは異なり得る第2のポリプロピレンポリマーであり得る)。本発明の或る種の実施形態に従うと、第2のポリマーブレンドの少なくとも1つのポリプロピレンポリマー(例えば、単一のポリプロピレンポリマー又はポリプロピレンポリマーの組み合わせ)は、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約10から約150g/10minのメルトフローレート(MFR)、例えば、少なくとも約次の何れか:10、12、14、16、18、20、22、24、25、26、28、30、32、34、35、36、38、40、42、44、45、46、48、及び50g/10min、並びに/又は最大で約次の何れか:150、140、130、120、110、100、95、90、85、80、75、70、65、60、58、56、55、54、52、及び50g/10minを有し得る。例えば、第2のポリマーブレンドは複数の異なるポリプロピレンポリマーを包含し得、複数の異なるポリプロピレンポリマーの組み合わせの重量平均MFRは前述の範囲の何れかの内に納まり得る。
【0037】
本発明の或る種の実施形態に従うと、第2のポリマーブレンドは、約5から約30wt.%の少なくとも1つのポリエチレンポリマー、例えば少なくとも約次の何れか:5、6、8、10、12、14、及び15wt.%の少なくとも1つのポリエチレンポリマー、並びに/又は最大で約次の何れか:30、28、26、25、24、22、20、18、16、及び15wt.%の少なくとも1つのポリエチレンポリマーを含み得る。例えば、少なくとも1つのポリエチレンポリマーは第1のポリエチレンポリマーであり得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、少なくとも1つのポリエチレンポリマーは、ASTM-D1238(190C°/2.16kg)に依って決定される約1から約40g/10minのメルトフローレート(MFR)、例えば、少なくとも約次の何れか:1、2、4、5、6、8、10、12、14、及び15g/10min、並びに/又は最大で約次の何れか:40、35、30、25、20、18、16、及び15g/10minを有し得る。
【0038】
本発明の或る種の実施形態に従うと、第2のポリマーブレンドは、約1wt.%から約10wt.%の少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマー(例えば、コンパティビライザー)、例えば、少なくとも約次の何れか:1、2、3、4、及び5wt.%の少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマー、並びに/又は最大で約次の何れか:10、9、8、7、6、及び5wt.%の少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含み得る。少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーは例えば第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーであり得る(例えば、単一のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマー)。第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーは第1のブロックコポリマー又は第1のランダムコポリマーを含み得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーはEP-iPPジブロックポリマーである。
【0039】
本発明の或る種の実施形態に従う第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーは、約5から約60重量%のエチレンモノマー含量、例えば、少なくとも約次の何れか:5、6,8、10,12、14、15、16、18、20、22、24、25、26、28、30、32、34、35、26、38、40、42、44、及び45重量%、並びに/又は最大で約次の何れか:60、58、56、55、54、52、50、48、46、及び45重量%を有し得る。加えて又は代替的には、少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマー(例えば、第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマー)は、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約0.5g/10minから約20g/10minのメルトフローレート(MFR)、例えば、少なくとも約次の何れか:ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、及び10g/10min、並びに/又は最大で約次の何れか:ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、及び10g/10minを有し得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される少なくとも1つのポリプロピレンポリマーの第3のMFRとASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される少なくとも1つのポリエチレンポリマーの第4のMFRとの間の第2のMFR比は、第2のポリマー材料に於いて、約5:1から約20:1、例えば、少なくとも約次の何れか:5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、及び12:1、並びに/又は最大で約次の何れか:20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、及び12:1であり得る。加えて又は代替的には、第2のポリマーブレンドは、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約20から約120g/10minのMFR、例えば、少なくとも約次の何れか:ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される20、22、24、25、26、28、30、32、34、35、36、38、及び40g/10min、並びに/又は最大で約次の何れか:ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される120、110、100、90、80、70、60、59、58、56、55、54、52、50、49、48、47、46、45、44、43、42、41、及び40g/10minを有し得る。
【0040】
此の点で、シングルサイト触媒(例えばメタロセン触媒)の最近の進歩は、経済的に作出する事が困難又は不可能であった種々のポリマー構造の作出を許している。此の点で、第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーは、シングルサイト触媒から形成されるコポリマー、例えばメタロセン触媒に依るコポリマーを含み得る。例えば、有意な量のエチレン含量を有するポリプロピレンに基づくポリマーが、一般的に非相溶なポリマーを橋渡しするコポリマーの能力を更に向上させる為の種々の構成(例えば、明確なブロック)で生産され得る。斯かる材料の例は、プロピレン及びエチレンのコポリマーを含むポリプロピレンに基づくエラストマー、Vistamaxx(商標)(例えば、Vistamaxx(商標)6202)を包含する。此れ等のプロピレンに基づくエラストマーは、例えばイソタクチックポリプロピレン微結晶性領域及びランダム非晶性領域(例えば、エチレン)を含む。斯かるオレフィンコポリマーは硬いブロック及び軟らかいブロックを含み得、此処で、硬いブロックは主としてプロピレンであり、軟らかいブロックは主としてエチレンである。此の点で、硬いブロック(例えばプロピレン)はコポリマーの10~90重量%を構成し得、軟らかいブロックはコポリマーの90~10重量%を構成し得る。此の点で、此れ等のコポリマーはコポリマー上にランダムなエチレン分布を包含する。Vistamaxx(商標)(例えば、Vistamaxx(商標)6202)コポリマーはエクソンモービル(ExxonMobil)から市販である。Vistamaxx(商標)6202は、0.862g/ccの密度、9.1のMI(190C/2.16kg)、20のMFR(230C/2.16kg荷重)、及び15重量%のエチレン含量を有する。追加の例は、Intune(商標)等のEP-iPPジブロックポリマーを含むオレフィンジブロックコポリマーを包含する。此れは、エチレンモノマーを包含するポリプロピレンに基づくブロックコポリマーである。本発明の或る種の実施形態に従うと、本明細書に於いて開示される第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーは、例えば、付加重合可能なモノマー又はモノマーの混合物を付加重合条件に於いて少なくとも1つの付加重合触媒、助触媒、及びチェーンシャトリング剤(「CSA」)を含む組成物と接触させる事を含むプロセスに依って調製され得る。此れに於いて、プロセスは、区別されたプロセス条件に於ける定常状態重合条件に於いて作動する2つ以上の反応器に依る又はプラグフロー重合条件に於いて作動する反応器の2つ以上のゾーンに依る成長するポリマー鎖の少なくとも幾つかの形成を特徴とする。本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーは、シングルサイト触媒又は他の触媒系から形成されるオレフィンブロックコポリマーを含み得る。詰まり、第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーは、本発明の或る種の実施形態に従うとシングルサイト触媒からは生産されずにあり得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーはマレイン酸無水物官能性等の酸無水物官能性を欠く。
【0041】
本発明の或る種の実施形態に従うと、上で論じられたシングルサイト触媒から形成されるコポリマーは、従来のランダムコポリマー、ポリマーの物理的ブレンド、及び逐次的なモノマー付加に依って調製されるブロックコポリマーとは区別され得る。此れ等のコポリマーは、同等量のコモノマーに就いてより高い溶融温度、下で記載されるブロックコンポジットインデックス等の特徴に依ってランダムコポリマーとは区別され、ブロックコンポジットインデックス、より良好な引張強度、改善された破壊強度、より細い形態学、改善された光学、及びより低い温度に於けるより多大な衝撃強度等の特徴に依って物理的ブレンドとは区別され、分子量分布、レオロジー、シアシニング、レオロジー比、及びブロック多分散性があるという事に依って、逐次的なモノマー付加に依って調製されるブロックコポリマーから区別され得る。
【0042】
更なる例として、第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーは、ジブロックコポリマーの重量に基づいて、43から48重量%、又は43.5から47重量%、又は44から47重量%のエチレン含量を有するEP-iPPジブロックポリマーを含み得る。例の実施形態に於いて、EP-iPPジブロックポリマーは、EP-iPPジブロックポリマーの重量に基づいて、57から52重量%又は56.5から53重量%又は56から53重量%のプロピレン含量を有し得る。
【0043】
本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、約10から約30ミクロンの平均直径(例えば繊維直径)、例えば少なくとも約次の何れか:10、12、14、15、16、18、及び20ミクロン、並びに/又は最大で約次の何れか:30、28、26、25、24、22、及び20ミクロンを有する。加えて又は代替的に、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、連続的な繊維、例えばスパンボンド繊維、ステープル繊維、又は其れ等の組み合わせを含み得る。
【0044】
本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、サイドバイサイド構成(例えば、円形又は非円形断面)、シース-コア構成、パイ構成、海島構成、多葉型構成、又は其れ等の何れかの組み合わせを含み得る。例えば、シース-コア構成は、シースコンポーネント及びコアコンポーネントを包含する偏心的なシース-コア構成を含み得、此れに於いて、コアコンポーネントは、偏心的なシース-コア構成を有する複数のバイコンポーネント繊維の外表面の少なくとも或る部分を画定する。
【0045】
図2A~2Hは、本発明の或る種の実施形態に従う複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の幾つかの限定しない例に就いて、断面像の例を例解する。
図2A~2Hに例解される通り、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維50は、例えば本明細書に於いて開示及び記載される第1のポリマー組成物Aの第1のポリマーコンポーネント52と、例えば本明細書に於いて開示及び記載される第2のポリマー組成物Bの第2のポリマーコンポーネント54とを含み得る。第1及び第2のコンポーネント52及び54は、バイコンポーネント繊維の長さに沿って実質的に連続的に延在する複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の断面内の実質的に固有のゾーンに配置され得る。第1及び第2のコンポーネント52及び54は、サイドバイサイド配置で、
図2Aに図示される円形断面の繊維に於いて、又は
図2G及び2Hに図示されるリボン形状の(例えば、非円形)断面の繊維に於いて配置され得る。加えて又は代替的に、第1及び第2のコンポーネント52及び54は、シース/コア配置で、例えば
図2B及び2Cに図示される偏心的なシース/コア配置で配置され得る。
図2Bに於いて例解される偏心的なシース/コアバイコンポーネント繊維では、1つのコンポーネントが他方を完全に閉鎖又は取り囲むが、マルチコンポーネント繊維中に於いて非対称的に所在して、繊維捲縮を許す(例えば、第1のコンポーネント52はコンポーネント54を取り囲む)。
図2Cに依って例解される偏心的なシース/コア構成は、第2のコンポーネント54(例えばコアコンポーネント)を実質的に取り囲むが完全にではない第1のコンポーネント52(例えばシースコンポーネント)を包含する。何故なら、第2のコンポーネントの或る部分は露出され得、繊維50の最も外表面の一部を形成し得るからである。追加の例として、バイコンポーネント繊維は、
図2D及び2Eに示される中空繊維、又は
図2Fに示される多葉型繊維を含み得る。然し乍ら、数々の他の断面の構成及び/又は繊維形状が本発明の或る種の実施形態に従って好適であり得るという事が指摘されるべきである。
【0046】
複数の捲縮したバイコンポーネント繊維では、本発明の或る種の実施形態に従うと、夫々のポリマーコンポーネントは約85:15から約15:85の比(体積で又は質量で(my))で存在し得る。凡そ50:50の比(体積又は質量で)が、本発明の或る種の実施形態に従うと望ましくあり得る。然し乍ら、採用される具体的な比は所望の通り変わり得る。例えば、最大で約次の何れか:体積又は質量で85:15、80:20、75:25、70:30、65:35、60:40、55:45、及び50:50、並びに/又は少なくとも約次の何れか:体積又は質量で50:50、45:55、40:60、35:65、30:70、25:75、20:80、及び15:85である。加えて又は代替的に、第1のポリマー材料は、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の約20wt.%から約80wt.%、例えば少なくとも約次の何れか:20、25、30、35、40、45、50、及び55wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:80、75、70、65、60、及び55wt.%を構成し得る。加えて又は代替的に、第2のポリマー材料は、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の約20wt.%から約80wt.%、例えば少なくとも約次の何れか:20、25、30、35、40、45、50、及び55wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:80、75、70、65、60、及び55wt.%を構成し得る。
【0047】
本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリマーブレンド、第2のポリマーブレンド、又は両方は、約10重量%未満の(to)合計のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含み得る。例えば、少なくとも約次の何れか:0、0.5、1、2、3、4、及び5重量%、並びに/又は最大で約次の何れか:10、9、8、7、6、及び5重量%からである。此の点で、バイコンポーネント繊維は、約10重量%未満の(to)合計のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを有する合計のポリマーコンポーネントを含み得る。例えば、少なくとも約次の何れか:0、0.5、1、2、3、4、及び5重量%、並びに/又は最大で約次の何れか:10、9、8、7、6、及び5重量%からである。
【0048】
本発明の或る種の実施形態に従うと、第2のポリマー材料は、任意に、更に、酸無水物官能性を含むコンパティビライザー、例えばマレイン酸無水物又はマレイン酸無水物修飾ポリマーを含み得る。加えて又は代替的に、第1のポリマー材料、第2のポリマー材料、又は両方は、更に、1つ以上のフィラー、例えば1つ以上の有機フィラー及び/又は1つ以上の無機フィラー(例えば、炭酸カルシウムの微粒子、顔料等)を含み得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリマー材料、第2のポリマー材料、又は両方は、更に、1つ以上のスリップ剤、例えばアミドを含み得る。1つ以上のスリップ剤は、例えば、第一級アミド、第二級アミド、第三級アミド、ビスアミド、又は其れ等の何れかの組み合わせを含み得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、1つ以上のスリップ剤は1つ以上の第一級アミドを含み得る。例として、本発明の或る種の実施形態に従うスリップ剤として好適な第一級アミドは、エルカミド、オレアミド、ストレアラミド、ベヘナミド、又は其れ等の何れかの組み合わせを含み得る。代替的に又は加えて、本発明の或る種の実施形態は、1つ以上の第二級アミドを含む1つ以上のスリップ剤を含み得る。例として、本発明の或る種の実施形態に従うスリップ剤として好適な第二級アミドは、オレイルパルミタミド、ステアリルエルカミド、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む。代替的に又は加えて、本発明の或る種の実施形態は、1つ以上のビスアミド、例えばエチレンビスアミドを含む1つ以上のスリップ剤を含み得る。例として、本発明の或る種の実施形態に従うスリップ剤として好適なビスアミドは、エチレンビスストレアラミド、エチレンビスオレアミド、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む。本発明の或る種の実施形態に従うスリップ剤は、1つ以上の飽和又は不飽和脂肪族鎖を包含するアミド(例えば、第一級アミド、第二級アミド、第三級アミド、ビスアミド等)を含み得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、1つ以上の脂肪族鎖は、其々が独立して、約1から約30炭素原子(例えば、約5から約30炭素原子)を含み得る。例えば、第二級アミド及びビスアミドは2つの飽和及び/又は不飽和炭素鎖を含み得、其々が独立して約1から約30炭素原子(例えば、約5から約30炭素原子)を含み得る。例のみとして、1つ以上の脂肪族鎖は、其々が独立して、少なくとも約次の何れか:1、5、10、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、及び25炭素原子、並びに/又は最大で約30、29、28、27、26、25、20、及び15炭素原子(例えば、約15から約25炭素原子、約20から30炭素原子等)を含み得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、スリップ剤は、不飽和の(or)1つ以上の要素を有する不飽和脂肪族鎖を包含するアミドを含み得る。不飽和の要素は、飽和式よりも2つ少ない水素原子に対応する。例えば、単一の二重結合(double bound)は不飽和の1つの要素に相当し、三重結合は不飽和の2つの要素に相当するであろう。本発明の或る種の実施形態に従うと、スリップ剤は、不飽和の約1から約10個の要素(例えば、飽和の1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個の要素)を含む不飽和脂肪族鎖を包含する。
【0049】
上で指摘された通り、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、円形断面、非円形断面、又は両方を含み得る。例えば、非円形断面は、パイ形状の断面、多葉型断面、又はリボン形状の断面を含み得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、少なくとも約1.5:1のアスペクト比、例えば約1.5:1から約10:1を有する非円形断面を含む。
【0050】
本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、約0から約100wt.%の円形断面の繊維、例えば、少なくとも約次の何れか:0、5、10、20、30、40、及び50wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:100、95、90、80、70、60、及び50wt.%を含み得る。加えて又は代替的に、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は、約0からから約100wt.%の非円形断面の繊維、例えば、少なくとも約次の何れか:0、5、10、20、30、40、及び50wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:100、95、90、80、70、60、及び50wt.%を含み得る。
【0051】
本発明の或る種の実施形態に従うと、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維は第1の不織布層を画定し、不織布ファブリックは、更に、例えば少なくとも第2の不織布層を包含する1つ以上の追加の不織布層を含む。此の点で、不織布ファブリックは多層の不織布ファブリックを含み得る。1つ以上の追加の層は、例えば、スパンボンド層、メルトブロー層、カーディング層、水流交絡層、セルロース層、又は其れ等の何れかの組み合わせを含み得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、不織布ファブリックは、直接的に又は間接的に第1の不織布層及び第2の不織布層の間に所在する1つ以上のセルロース層を包含し、此処で、第2の不織布層は第2のスパンボンド層又はスパンボンド-メルトブロー-スパンボンド層を含む。
【0052】
本発明の或る種の実施形態に従うと、不織布ファブリックは、少なくとも約14グラム毎平方メートル(gsm)の坪量、例えば少なくとも約次の何れか:14、16、18、20、22、25、28、30、32、35、38、40、42、45、48、50、52、55、58、及び60gsm、並びに/又は最大で約次の何れか:100、95、90、85、80、75、70、65、及び60gsmを有し得る。
【0053】
別の態様に於いて、本発明は不織布ファブリックを作る方法を提供する。方法は次を含み得る:(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して第1のポリマーメルト及び第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って、複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、(d)複数のバイコンポーネント繊維が集積面に於ける堆積に先立って若しくは其の間に捲縮する事を許して、又は複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を提供する事、並びに(e)複数の捲縮したバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして、不織布ファブリックを形成する事。代替的には、方法は次を含み得る:(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して第1のポリマーメルト及び第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、(d)複数のバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして、中間の不織布ファブリックを形成する事、並びに(e)中間の不織布ファブリックの複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して、不織布ファブリックを提供する事。本発明の或る種の実施形態に従うと、バイコンポーネントスピナレットパックはオリフィスを含み、此れを通して複数のバイコンポーネント繊維が押出される。
【0054】
本発明の或る種の実施形態に従うと、第2のポリマーメルトを形成するステップは、少なくとも1つのポリプロピレンポリマー、少なくとも1つのポリエチレンポリマー、及び少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを上昇した温度に於いて選択及びブレンドする事を含み、此れに於いて、少なくとも1つのポリエチレンポリマーのMFRは、上昇した温度に於いて少なくとも1つのポリプロピレンポリマーのMFR未満であり、少なくとも1つのポリプロピレンポリマーのMFRと少なくとも1つのポリエチレンポリマーのMFRとの間の違いは、約35未満である。例えば、少なくとも1つのポリプロピレンポリマーのMFRと少なくとも1つのポリエチレンポリマーのMFRとの間の違いは、約1から約35、例えば、少なくとも約次の何れか:1、3、5、8、10、12、15、18、及び20、並びに/又は最大で約次の何れか:35、32、20、28、26、25、24、22、及び20であり得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、上昇した温度は約190℃から約250℃、例えば少なくとも約次の何れか:190、200、210、及び215℃、並びに/又は最大で約次の何れか:250、245、240、235、230、225、220、及び215℃であり得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリマーブレンド及び第2のポリマーブレンドは、上で参照された上昇した温度又は温度範囲の1つ以上に於いて押出及び/又はメルトスピンされ得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、第1のポリマーブレンド及び第2のポリマーブレンドは、同じ上昇した温度に於いて押出及びメルトスピンされ得る。
【0055】
本発明の或る種の実施形態に従うと、複数のバイコンポーネント繊維をコンソリデーションする又は複数の捲縮したバイコンポーネント繊維をコンソリデーションするステップは、熱接合工程、超音波接合工程、機械的接合工程、接着剤接合工程、又は其れ等の何れかの組み合わせを含み得る。コンソリデーションステップは、例えば、熱接合工程又は超音波工程に依って複数の個々の接合部位を形成する事を含み得る。此の点で、複数の個々の接合部位は接合面積を画定する。接合面積は、例えば、不織布ファブリックの約3%から約30%、例えば、少なくとも約次の何れか:3、4、5、6、8、10、12、14、及び15%、並びに/又は最大で約次の何れか:30、28,26、25、24、22、20、18、16、及び15%を構成し得る。加えて又は代替的に、複数の個々の接合部位を形成するステップは、約120℃から約170℃の温度、例えば、少なくとも約次の何れか:120、122、124、125、126、128、130、132、134、及び135℃、並びに/又は最大で約次の何れか:170、160、150、148、146、145、144、142、140、138、136、及び135℃に於いて行われ得る。
【0056】
更に別の態様に於いて、本発明は、本明細書に於いて記載及び開示される1つ以上の不織布ファブリックを含む成形品を提供する。成形品は大人用おむつ、赤ちゃん用おむつ、プルアップ、又は(of)女性用衛生パッドを含み得る。本発明の或る種の実施形態に従うと、成形品は、本明細書に於いて記載及び開示される不織布ファブリックを含むトップシートを含み得る。
【実施例】
【0057】
本開示は次の例に依って更に例解される。此れ等は決して限定していると解釈されるべきではない。詰まり、次の例に記載される具体的な特徴は単に例解であり、限定してはいない。
【0058】
例のセット1
九つの(9)異なる捲縮したバイコンポーネント繊維(即ちサンプル1~9)を生産し、其れ等の平均の自由状態の捲縮長さを測定した。バイコンポーネント繊維の其々はサイドバイサイドバイコンポーネント繊維であり、此れに於いて、第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の60wt.%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の40wt.%に相当した。平均の自由状態の捲縮長さを、異なる捲縮したバイコンポーネント繊維の其々に就いて測定した。結果は下の表1に纏められている。
【0059】
サンプル1は対照サンプルであった。全てのポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。サンプル2では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は、ライオンデルバセル(LyondellBasell)からSV956として市販の100重量%のポリプロピレンコポリマーから成った。
【0060】
サンプル3では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する80重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、(ii)ASTM-D1238(190℃/2.16kg)に依る2.5g/10minのMFRを有する15重量%の直鎖状低密度ポリエチレン(即ち、ダウ(Dow)からのPE-Dowlex2036.01G)、及び(iii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する5重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)のブレンドから成った。
【0061】
サンプル4では、第1のポリマー材料は、(1)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する97重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、及び(ii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る500g/10minのMFRを有する3重量%のメルトブローポリプロピレンのブレンドから成った。第2のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する80重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、(ii)ASTM-D1238(190℃/2.16kg)に依る2.5g/10minのMFRを有する15重量%の直鎖状低密度ポリエチレン(即ち、ダウ(Dow)からのPE-Dowlex2036.01G)、及び(iii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する5重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)のブレンドから成った。
【0062】
サンプル5では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は、ライオンデルバセル(LyondellBasell)からRP448Sとして市販の100重量%のポリプロピレンランダムコポリマーから成った。
【0063】
サンプル6では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は、ライオンデルバセル(LyondellBasell)からPro-Fax-SDS242として市販の100重量%のポリプロピレンコポリマーから成った。
【0064】
サンプル7では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する97重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)と3重量%のDowlexポリエチレンとから成った。
【0065】
サンプル8では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は次から成った:(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する92重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、(ii)6重量%のDowlexポリエチレン、及び(iii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する2重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)。
【0066】
サンプル9では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は次から成った:(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する86.5重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、(ii)10重量%のDowlexポリエチレン、及び(iii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する3.5重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)。
【0067】
表1に示される通り、サンプル3は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び少量のコンパティビライザーのブレンドを使用し乍ら、平均の自由状態の捲縮長さを提供する能力があった。此の点で、サンプル3に依って実現された改善された平均の自由状態の捲縮は、有意により少ないポリプロピレンコポリマーを使用し乍ら実現された。其々のサンプルの第1及び第2のポリマー材料の具体的な組成に関する詳細は、より簡潔に表2に纏められている。
【0068】
例のセット2
十三個(13)の追加の異なる捲縮したバイコンポーネント繊維(即ち、サンプル10~22)を生産し、其れ等の平均の自由状態の捲縮長さを測定した。此れ等のサンプルでは、バイコンポーネント繊維の其々はサイドバイサイドバイコンポーネント繊維であったが、バイコンポーネント繊維の第1のポリマー材料及びバイコンポーネント繊維の第2のポリマー材料の夫々の重量パーセンテージは、表2に示す通り変えた。平均の自由状態の捲縮長さを、異なる捲縮したバイコンポーネント繊維の其々に就いて測定した。結果は下の表1に纏められている。
【0069】
サンプル10では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する80重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る2.5g/10minのMFRを有する15重量%のDowlexポリエチレン(即ち、ダウ(Dow)からのPE-Dowlex2036.01G)、及びASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する5重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)から成った。第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の70重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の30重量%に相当した。
【0070】
サンプル11では、第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料はサンプル10の物と同一であった。然し乍らサンプル11では、第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当した。
【0071】
サンプル12では、第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料はサンプル10の物と同一であった。然し乍らサンプル12では、第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の30重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の70重量%に相当した。
【0072】
サンプル13では、第1のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する97重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、及び(ii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る1800g/10minのMFRを有する3重量%のメルトブローポリプロピレンのブレンドから成った。第2のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する80重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、(ii)ASTM-D1238(190℃/2.16kg)に依る2.5g/10minのMFRを有する15重量%の直鎖状低密度ポリエチレン(即ち、ダウ(Dow)からのPE-Dowlex2036.01G)、及び(iii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する5重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)のブレンドから成った。第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の70重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の30重量%に相当した。
【0073】
サンプル14では、第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料はサンプル13の物と同一であった。然し乍らサンプル14では、第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当した。
【0074】
サンプル15では、第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料はサンプル13の物と同一であった。然し乍らサンプル15では、第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の30重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の70重量%に相当した。
【0075】
サンプル16では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する77重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、(ii)ASTM-D1238(190℃/2.16kg)に依る2.5g/10minのMFRを有する15重量%の直鎖状低密度ポリエチレン(即ち、ダウ(Dow)からのPE-Dowlex2036.01G)、(iii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する5重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)、及び(iv)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る1800g/10minのMFRを有する3重量%のメルトブローポリプロピレンのブレンドから成った。第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の70重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の30重量%に相当した。
【0076】
サンプル17では、第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料はサンプル16の物と同一であった。然し乍らサンプル16では、第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当した。
【0077】
サンプル18では、第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料はサンプル16の物と同一であった。然し乍らサンプル18では、第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の30重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の70重量%に相当した。
【0078】
サンプル19では、第1のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する99重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、及び(ii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る1800g/10minのMFRを有する1重量%のメルトブローポリプロピレンのブレンドから成った。第2のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する80重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、(ii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る2.5g/10minのMFRを有する15重量%のDowlexポリエチレン(即ち、ダウ(Dow)からのPE-Dowlex2036.01G)、及び(iii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する5重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)のブレンドから成った。第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当した。
【0079】
サンプル20では、第1のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する98重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、及び(ii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る1800g/10minのMFRを有する2重量%のメルトブローポリプロピレンのブレンドから成った。第2のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する80重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、(ii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る2.5g/10minのMFRを有する15重量%のDowlexポリエチレン(即ち、ダウ(Dow)からのPE-Dowlex2036.01G)、及び(iii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する5重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)のブレンドから成った。第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当した。
【0080】
サンプル21では、第1のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する97重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、及び(ii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る1800g/10minのMFRを有する3重量%のメルトブローポリプロピレンのブレンドから成った。第2のポリマー材料は、(i)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する82重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)、(ii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る2.5g/10minのMFRを有する15重量%のDowlexポリエチレン(即ち、ダウ(Dow)からのPE-Dowlex2036.01G)、及び(iii)ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る9.5g/10minのMFRを有する3重量%のEP-iPPジブロックポリマー(即ち、Intune(商標)-ダウ(Dow)D5545)のブレンドから成った。第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当した。
【0081】
サンプル22では、第1のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第2のポリマー材料は、ASTM-D1238(230℃/2.16kg)に依る36g/10minのMFRを有する100重量%のポリプロピレンホモポリマー(即ち、エクソン(Exxon)からのPP3155E5)から成った。第1のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当し、第2のポリマー材料はバイコンポーネント繊維の50重量%に相当した。
【0082】
【0083】
【0084】
本発明の此れ等の及び他の改変及び変形は、添付の請求項に於いてより特定して示される本発明の主旨及び範囲からから逸脱する事なしに、当業者に依って実施され得る。加えて、種々の実施形態の態様が全部又は部分的に交換され得るという事は理解されるべきである。更に其の上、当業者は、前述の記載は例としてのみであり、斯かる添付の請求項に更に記載される本発明を限定する事は意図されないという事を了解するであろう。従って、添付の請求項の趣旨及び範囲は、本明細書に含有される変形物の例示的な記載に限定されるべきではない。
【符号の説明】
【0085】
A 第1のポリマー組成物
B 第2のポリマー組成物
50 捲縮したバイコンポーネント繊維
52 第1のポリマーコンポーネント
54 第2のポリマーコンポーネント
【手続補正書】
【提出日】2024-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布ファブリックであって、第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマー材料を含む第1のコンポーネントと第2のポリマー材料を含む第2のコンポーネントとを有する複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を含み、此処で、前記第2のポリマー材料は、(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含むか又は其れから成る少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを含む、不織布ファブリック。
【請求項2】
前記第1のポリマー材料が、ポリオレフィン、例えば1つ以上のポリプロピレン、1つ以上のポリエチレン、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む、請求項1に記載の不織布ファブリック。
【請求項3】
前記第1のポリマー材料が、第1のメルトフローレート(MFR)を有する第1のポリプロピレン及び第2のMFRを有する第2のポリプロピレンを含み、此処で、前記第2のMFRが前記第1のMFRよりも大きいか又は同じである、請求項1に記載の不織布ファブリック。
【請求項4】
前記第2のMFR及び前記第1のMFRの間の第1のMFR比が、少なくとも約1:1、例えば少なくとも約次の何れか:1:1、1.2:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.8:1、2:1、4:1、5:1、6:1、8:1、10:1、12:1、14:1、16:1、18:1、20:1、22:1、24:1、及び25:1、並びに/又は最大で約次の何れか:60:1、55:1、50:1、48:1、46:1、45:1、44:1、42:1、40:1、38:1、36:1、35:1.、34:1、32:1、30:1、28:1、26:1、及び25:1である、請求項3に記載の不織布ファブリック。
【請求項5】
前記第1のポリマー材料が、約70wt.%から約99wt.%の前記第1のポリプロピレン、例えば少なくとも約次の何れか:70、75、80、85、及び90wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:99、98、97、96、95、94、93、92、91、及び90wt.%を含み、前記第1のポリマー材料が、約1wt.%から約10wt.%の前記第2のポリプロピレン、例えば少なくとも約次の何れか:1、2、3、4、及び5wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:10、9、8、7、6、及び5wt.%を含む、請求項3~4に記載の不織布ファブリック。
【請求項6】
前記第2のポリマーブレンドが、約60から約90wt.%の前記少なくとも1つのポリプロピレンポリマー、約5から約30wt.%の前記少なくとも1つのポリエチレンポリマー、及び約1から約10wt.%の前記少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む、請求項1に記載の不織布ファブリック。
【請求項7】
前記少なくとも1つのポリプロピレンポリマーが第1のポリプロピレンポリマーであり、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約10から約100g/10minのメルトフローレート(MFR)を有し、前記少なくとも1つのポリエチレンポリマーが第1のポリエチレンポリマーであり、ASTM-D1238(190C°/2.16kg)に依って決定される約1から約40g/10minのMFRを有し、前記少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーが第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマー、例えばEP-iPPジブロックポリマーであり、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約0.5から約20g/10minのMFRを有する、請求項6に記載の不織布ファブリック。
【請求項8】
前記第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーが、約5から約60重量%のエチレンモノマー含量、例えば少なくとも約次の何れか:5、6,8、10,12、14、15、16、18、20、22、24、25、26、28、30、32、34、35、26、38、40、42、44、及び45重量%、並びに/又は最大で約次の何れか:60、58、56、55、54、52、50、48、46、及び45重量%を有する、請求項7に記載の不織布ファブリック。
【請求項9】
前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維が、連続的な繊維、例えばスパンボンド繊維、ステープル繊維、又は其れ等の組み合わせを含む、請求項1に記載の不織布ファブリック。
【請求項10】
前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維が、サイドバイサイド構成、シース-コア構成、パイ構成、海島構成、多葉型構成、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む、請求項1に記載の不織布ファブリック。
【請求項11】
前記第1のポリマー材料が、前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の約20wt.%から約80wt.%、例えば少なくとも約次の何れか:20、25、30、35、40、45、50、及び55wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:80、75、70、65、60、及び55wt.%を構成し、前記第2のポリマー材料が、前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の約20wt.%から約80wt.%、例えば少なくとも約次の何れか:20、25、30、35、40、45、50、及び55wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:80、75、70、65、60、及び55wt.%を構成する、請求項1に記載の不織布ファブリック。
【請求項12】
前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維が第1の不織布層を画定し、前記不織布ファブリックが、更に、少なくとも第2の不織布層を包含する1つ以上の追加の不織布層を含み、前記1つ以上の追加の層が、スパンボンド層、メルトブロー層、カーディング層、水流交絡層、セルロース層、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む、請求項1に記載の不織布ファブリック。
【請求項13】
前記不織布ファブリックが、直接的に又は間接的に前記第1の不織布層及び前記第2の不織布層の間に所在する1つ以上のセルロース層を包含し、此処で、前記第2の不織布層が、スパンボンド層又はスパンボンド-メルトブロー-スパンボンド層を含む、請求項12に記載の不織布ファブリック。
【請求項14】
以下を含む、不織布ファブリックを作る方法:
(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、
(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、
(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して前記第1のポリマーメルト及び前記第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って、複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、
(d)前記複数のバイコンポーネント繊維が集積面上に於ける堆積に先立って若しくは其の間に捲縮する事を許して、又は前記複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を提供する事、並びに
(e)前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして
不織布ファブリックを形成する事。
【請求項15】
以下を含む、不織布ファブリックを作る方法:
(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、
(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、
(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して前記第1のポリマーメルト及び前記第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って、複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、
(d)前記複数のバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして、中間の不織布ファブリックを形成する事、並びに
(e)前記中間の不織布ファブリックの前記複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して
不織布ファブリックを提供する事。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0084】
本発明の此れ等の及び他の改変及び変形は、添付の請求項に於いてより特定して示される本発明の主旨及び範囲からから逸脱する事なしに、当業者に依って実施され得る。加えて、種々の実施形態の態様が全部又は部分的に交換され得るという事は理解されるべきである。更に其の上、当業者は、前述の記載は例としてのみであり、斯かる添付の請求項に更に記載される本発明を限定する事は意図されないという事を了解するであろう。従って、添付の請求項の趣旨及び範囲は、本明細書に含有される変形物の例示的な記載に限定されるべきではない。
〔付記1〕
不織布ファブリックであって、第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマー材料を含む第1のコンポーネントと第2のポリマー材料を含む第2のコンポーネントとを有する複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を含み、此処で、前記第2のポリマー材料は、(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含むか又は其れから成る少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを含む、不織布ファブリック。
〔付記2〕
前記第1のポリマー材料が、ポリオレフィン、例えば1つ以上のポリプロピレン、1つ以上のポリエチレン、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む、付記1に記載の不織布ファブリック。
〔付記3〕
前記第1のポリマー材料が、第1のメルトフローレート(MFR)を有する第1のポリプロピレン及び第2のMFRを有する第2のポリプロピレンを含み、此処で、前記第2のMFRが前記第1のMFRよりも大きいか又は同じである、付記1に記載の不織布ファブリック。
〔付記4〕
前記第2のMFR及び前記第1のMFRの間の第1のMFR比が、少なくとも約1:1、例えば少なくとも約次の何れか:1:1、1.2:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.8:1、2:1、4:1、5:1、6:1、8:1、10:1、12:1、14:1、16:1、18:1、20:1、22:1、24:1、及び25:1、並びに/又は最大で約次の何れか:60:1、55:1、50:1、48:1、46:1、45:1、44:1、42:1、40:1、38:1、36:1、35:1.、34:1、32:1、30:1、28:1、26:1、及び25:1である、付記3に記載の不織布ファブリック。
〔付記5〕
前記第1のポリマー材料が、約70wt.%から約99wt.%の前記第1のポリプロピレン、例えば少なくとも約次の何れか:70、75、80、85、及び90wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:99、98、97、96、95、94、93、92、91、及び90wt.%を含み、前記第1のポリマー材料が、約1wt.%から約10wt.%の前記第2のポリプロピレン、例えば少なくとも約次の何れか:1、2、3、4、及び5wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:10、9、8、7、6、及び5wt.%を含む、付記3~4に記載の不織布ファブリック。
〔付記6〕
前記第2のポリマーブレンドが、約60から約90wt.%の前記少なくとも1つのポリプロピレンポリマー、約5から約30wt.%の前記少なくとも1つのポリエチレンポリマー、及び約1から約10wt.%の前記少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む、付記1~5に記載の不織布ファブリック。
〔付記7〕
前記少なくとも1つのポリプロピレンポリマーが第1のポリプロピレンポリマーであり、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約10から約100g/10minのメルトフローレート(MFR)を有し、前記少なくとも1つのポリエチレンポリマーが第1のポリエチレンポリマーであり、ASTM-D1238(190C°/2.16kg)に依って決定される約1から約40g/10minのMFRを有し、前記少なくとも1つのポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーが第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマー、例えばEP-iPPジブロックポリマーであり、ASTM-D1238(230C°/2.16kg)に依って決定される約0.5から約20g/10minのMFRを有する、付記6に記載の不織布ファブリック。
〔付記8〕
前記第1のポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーが、約5から約60重量%のエチレンモノマー含量、例えば少なくとも約次の何れか:5、6,8、10,12、14、15、16、18、20、22、24、25、26、28、30、32、34、35、26、38、40、42、44、及び45重量%、並びに/又は最大で約次の何れか:60、58、56、55、54、52、50、48、46、及び45重量%を有する、付記7に記載の不織布ファブリック。
〔付記9〕
前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維が、連続的な繊維、例えばスパンボンド繊維、ステープル繊維、又は其れ等の組み合わせを含む、付記1~8に記載の不織布ファブリック。
〔付記10〕
前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維が、サイドバイサイド構成、シース-コア構成、パイ構成、海島構成、多葉型構成、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む、付記1~9に記載の不織布ファブリック。
〔付記11〕
前記第1のポリマー材料が、前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の約20wt.%から約80wt.%、例えば少なくとも約次の何れか:20、25、30、35、40、45、50、及び55wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:80、75、70、65、60、及び55wt.%を構成し、前記第2のポリマー材料が、前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維の約20wt.%から約80wt.%、例えば少なくとも約次の何れか:20、25、30、35、40、45、50、及び55wt.%、並びに/又は最大で約次の何れか:80、75、70、65、60、及び55wt.%を構成する、付記1~10に記載の不織布ファブリック。
〔付記12〕
前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維が第1の不織布層を画定し、前記不織布ファブリックが、更に、少なくとも第2の不織布層を包含する1つ以上の追加の不織布層を含み、前記1つ以上の追加の層が、スパンボンド層、メルトブロー層、カーディング層、水流交絡層、セルロース層、又は其れ等の何れかの組み合わせを含む、付記1~11に記載の不織布ファブリック。
〔付記13〕
前記不織布ファブリックが、直接的に又は間接的に前記第1の不織布層及び前記第2の不織布層の間に所在する1つ以上のセルロース層を包含し、此処で、前記第2の不織布層が、スパンボンド層又はスパンボンド-メルトブロー-スパンボンド層を含む、付記12に記載の不織布ファブリック。
〔付記14〕
以下を含む、不織布ファブリックを作る方法:
(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、
(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、
(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して前記第1のポリマーメルト及び前記第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って、複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、
(d)前記複数のバイコンポーネント繊維が集積面上に於ける堆積に先立って若しくは其の間に捲縮する事を許して、又は前記複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して、複数の捲縮したバイコンポーネント繊維を提供する事、並びに
(e)前記複数の捲縮したバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして、付記1~42の何れか1項に記載の不織布ファブリックを形成する事。
〔付記15〕
以下を含む、不織布ファブリックを作る方法:
(a)第1のポリマー又は第1のポリマーブレンドを含む第1のポリマーメルトを形成する事、
(b)(i)少なくとも1つのポリプロピレンポリマーと、(ii)少なくとも1つのポリエチレンポリマーと、(iii)ポリプロピレン-ポリエチレンコポリマーを含む少なくとも1つのコンパティビライザーと、の第2のポリマーブレンドを包含する第2のポリマーメルトを形成する事、
(c)バイコンポーネントスピナレットパックを通して前記第1のポリマーメルト及び前記第2のポリマーメルトを溶融紡糸する事に依って、複数のバイコンポーネント繊維を形成する事、
(d)前記複数のバイコンポーネント繊維をコンソリデーションして、中間の不織布ファブリックを形成する事、並びに
(e)前記中間の不織布ファブリックの前記複数のバイコンポーネント繊維を捲縮工程に付して、付記1~42の何れか1項に記載の不織布ファブリックを提供する事。
【国際調査報告】