(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】肉代替品のフレーバーを改善するためのプロセス
(51)【国際特許分類】
A23L 13/00 20160101AFI20240927BHJP
A23J 3/00 20060101ALI20240927BHJP
A23L 13/60 20160101ALI20240927BHJP
A23J 3/14 20060101ALI20240927BHJP
A23J 3/16 20060101ALI20240927BHJP
A23J 3/18 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A23L13/00 Z
A23J3/00 503
A23L13/60 Z
A23J3/14
A23J3/16
A23J3/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523527
(86)(22)【出願日】2022-10-03
(85)【翻訳文提出日】2024-06-17
(86)【国際出願番号】 EP2022077479
(87)【国際公開番号】W WO2023066646
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501105842
【氏名又は名称】ジボダン エス エー
(74)【代理人】
【識別番号】110003971
【氏名又は名称】弁理士法人葛和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スティッドハム,ローラ
(72)【発明者】
【氏名】ブラウンリッジ,キャサリン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ユアンガン
【テーマコード(参考)】
4B042
【Fターム(参考)】
4B042AC01
4B042AC03
4B042AD36
4B042AE03
4B042AK06
4B042AK13
4B042AP02
4B042AP14
(57)【要約】
改善された、先立つ、かつ、長く持続するフレーバーを有する肉代替品を調製するプロセスであって、プロセスが、以下のステップ:a)少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、および、b)少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加すること、を含み、ここで、ステップa)およびb)は、任意の順序において実施され得る、前記プロセス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先立つ、かつ、長く持続するフレーバーを有する肉代替品を調製するプロセスであって、プロセスが、以下のステップ:
a) 少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、および
b) 少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加すること、
を含み、
ここで、ステップa)およびb)は、任意の順序において実施され得る、前記プロセス。
【請求項2】
水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤が、さらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤と同じかまたは異なる、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項3】
さらなる成分添加ステップが、実質的に水を含有しない、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項4】
水が、少なくとも50重量%の量において水和ステップに存在する、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項5】
水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤および/またはさらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤が、以下:チキンフレーバー、ビーフフレーバー、ポークフレーバー、子牛フレーバー、ダックフレーバー、ガチョウフレーバー、ラムフレーバー、ターキーフレーバー、フィッシュフレーバー、シーフードフレーバーおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項6】
少なくとも1の第1のフレーバー剤が、水和ステップにおいて、約1重量%~約3重量%の量において添加される、請求項1に記載の肉代替品の調製プロセス。
【請求項7】
少なくとも1の第2のフレーバー剤が、さらなる成分添加ステップにおいて、約40重量%~約60重量%の量において添加される、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項8】
水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤およびさらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤が、肉代替品の総重量に基づき、実質的に同じ量において添加される、請求項1に記載の肉代替品の調製プロセス。
【請求項9】
非動物由来タンパク質が、約15分~約20分の範囲に及ぶ期間の水和ステップの間に水和される、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項10】
非動物由来タンパク質が、以下:豆類、ブロッコリー、マイコプロテイン、ナッツ、エンドウ類、大豆、ジャガイモ、種、プラントリーフプロテイン、穀物、セイタン、または豆腐の少なくとも1を含む、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項11】
豆類が、黒豆、ソラ豆、白豆、インゲン豆、レンズ豆、リマ豆、ウズラ豆、大豆、白インゲン豆、緑豆の少なくとも1を含み;ここで、ナッツが、アーモンド、ブラジルナッツ、カシュー、ピーナッツ、ペカン、ヘーゼルナッツ、松果実、クルミの少なくとも1を含み;ここで、エンドウ類が、黒目豆、ヒヨコ豆、グリーンピースの少なくとも1を含み;ここで、種が、チア、亜麻、麻、カボチャ、ゴマ、ヒマワリの少なくとも1を含み;ここで、穀物が、オート麦、小麦、大麦、スペルト、トウモロコシ、米の少なくとも1を含む、請求項10に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項12】
非動物由来タンパク質が、エンドウ類、大豆、またはそれらの混合物を含む、請求項10に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項13】
非動物由来タンパク質が、肉代替品の総重量に基づき、約20重量%~約40重量%の量において存在する、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項14】
エマルションステップをさらに含み、ここで、エマルションステップが、非動物由来脂肪構成要素を乳化剤と混合することによって水性エマルションを調製することを含む、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項15】
非動物由来脂肪が、以下:アーモンド油、アボカド油、キャノーラ油、ココナツ油、トウモロコシ油、綿実油、アマニ油、ヘーゼルナッツ油、イリペ油、リンシード油、パーム油、パーム核油、ピーナッツ油、ペカン油、カボチャ種子油、オート麦油、オリーブ油、菜種油、サフラワー油、ゴマ油、シア油、大豆油、ヒマワリ油、クルミ油、およびそれらの混合物からなる群から選択される植物性油を含む、請求項14に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項16】
エマルションが、非動物由来タンパク質をさらに含む、請求項14に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項17】
水和ステップ、さらなる成分添加ステップ、およびエマルションステップが、約1分~約15分の範囲に及ぶ期間の間、一緒に混合される、請求項14に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項18】
請求項1に記載の方法によって得られる、肉代替品。
【請求項19】
肉代替品がチキンナゲットである、請求項18に記載の肉代替品。
【請求項20】
本格的に先立つ、かつ、長く持続するフレーバーを肉代替品に提供するプロセスであって、以下のステップ:
a) 少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、および
b) 少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加すること、
を含み、
ここで、ステップa)およびb)は、任意の順序において実施され得る、前記プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、本格的に先立つ(authentic upfront)、かつ、長く持続するフレーバーを肉代替製品に提供するためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
フレーバー産業は、消耗品のフレーバー特徴の増強、改善、または改変に継続的に努めている。多くの消耗品は、製品に所望される味を提供するための、および製品の口における全体的なフレーバーの知覚を増強させるための、添加されるフレーバー剤を含有する。既知のプロセスに従って調製される肉代替品は、典型的には、バランスを欠いたフレーバーおよびインパクトを提供する。とりわけ、かかる肉代替製品は、i)乏しい先立つフレーバーまたはインパクトを付与するか、またはii)強く先立つフレーバーを付与するが、数回噛んだ後のフレーバーのインパクトがほとんどないかのいずれかである。結果的に、バランスの取れた、かつ、確実なフレーバープロファイルを有する肉代替品を調製するためのプロセスの必要性が依然として残っている。
【発明の概要】
【0003】
概要
開示されるものは、改善された、先立つ、かつ、長く持続するフレーバーを有する肉代替品を調製するプロセスであって、プロセスが、以下のステップ:a)少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、および、b)少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加すること、を含み、ここで、ステップa)およびb)は、任意の順序において実施され得る、前記プロセスである。
【0004】
追加的に開示されるものは、以下のステップ:a)少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、および、b)少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加すること、を含み、ここで、ステップa)およびb)は、任意の順序において実施され得るプロセスによって得られる肉代替品である。
【0005】
さらに開示されるものは、先立つ、かつ、長く持続するフレーバーを有する、確実な肉のフレーバーを肉代替品に提供するプロセスであって、プロセスが、以下のステップ:a)少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、および、b)少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加すること、を含み、ここで、ステップa)およびb)は、任意の順序において実施され得る、前記プロセスである。
【0006】
これらおよび他の特徴、側面および特定の態様の利点は、本開示を読むことから当業者に明らかになるだろう。
【発明を実施するための形態】
【0007】
詳細な説明
以下のテキストは、本開示の多数の異なる態様の広範な説明を記述する。説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、あらゆる可能な態様を記載することは、不可能ではないとしても実用的でないため、あらゆる可能な態様を記載するものではない。本明細書に記載されるいずれの特色、特徴、構成要素、組成物、成分、製品、ステップまたは方法は削除され、本明細書に記載されるいずれの他の特色、特徴、構成要素、組成物、成分、製品、ステップまたは方法と、全体または一部において、合わされるか置き換えられ得ると理解されるだろう。多数の代替的な態様が、特許請求の範囲内に含まれるだろう、最新の技術または本特許の出願日後に発展した技術のいずれかを使用して実行され得る。
【0008】
本開示は、開示されたプロセスを使用して、改善された全体的なフレーバーおよび感覚体験が肉代替製品において達成され得るという驚くべき発見に基づいている。典型的に、フレーバーは、肉代替品の製造の一段階において添加される。少なくとも1の第1のフレーバー剤をタンパク質の水和ステップにおいて添加すること、および、少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップにおいて添加することによって調製される肉代替品は、先立つ、かつ、長く持続するフレーバーインパクトの両方を有する、確実な肉のフレーバーを提供することが見出された。プロセスはまた、確実な肉の特徴、および増強されたジューシーさ、ボディおよび口当たりを有する肉代替品の調製を提供する。
【0009】
消耗品のフレーバーは、芳香および味の2つの部分からなる。一般に、鼻腔の嗅上皮を通じて知覚されるものは「芳香」と称され、一方で、用語「味」は、口、とくに舌を介して知覚される感覚インパクトを記述するために一般に使用される。消費時に経験するフレーバー感覚、とくに味は、その摂取に先立って食品の最終分析を提供する。ある非限定的な態様において、フレーバーに曝露された者の感覚経験は、特定のフレーバーの特徴的な経験として分類され得る。例えば、フレーバーは、これらに限定されないが、スモーキーな、チーズに似た、肉の、等々のフレーバーであると人によって識別され得る。
【0010】
本明細書に使用されるとき、用語「味」は、味受容体に関連する感覚応答を記載するために使用される。味の質は、記述子の相互作用として表現され得る。例えば、セイボリーの知覚に関連する「肉の」;舌の重量感、厚み、クリーム性および/または脂肪性の知覚の組み合わせに関連する「ボディ」;および嚥下後に完全に統合された感覚経験が口の中で持続する時間に関連する「寿命」などである。この記述子のリストは限定するものではなく、記述子は用途によって変わり得る。
【0011】
用語「インパクト」は、本明細書に使用されるとき、本明細書の上に定義される「味」の感覚応答の全体的な強度を記載するために使用される。
【0012】
肉代替品は、あるタイプの肉の美的な特性(例えば、外観、フレーバー、食感)、化学的特徴、および調理特性に近似する食品製品である。肉代替品はまた、食品産業において、動物タンパク質代替品、肉代替物、肉代用物、模擬肉、偽装肉、模倣肉、ベジタリアン肉またはヴィーガン肉とも称される。肉代替品は、健康を意識した非ベジタリアン、ベジタリアン、ヴィーガン、宗教的食事制限に従う者、食事中の脂肪の低減を求める者、加工された本物の肉の消費を低減または除去しようとする者、他の倫理的または栄養的理由で肉の消費を低減しようとする者、および同じ脂肪認識を維持しながら脂肪の低減を達成しようとする者によって、ますます所望されている。
【0013】
開示されるものは、改善された、先立つ、かつ、長く持続する肉のフレーバーを有する肉代替品を調製するプロセスであって、プロセスが、以下のステップ:a)少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、および、b)少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加すること、を含み、ここで、ステップa)およびb)は、任意の順序において実施され得る、前記プロセスである。
【0014】
ある態様において、水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤は、さらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤と同じかまたは異なる。ある態様において、水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤は、さらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤と同じである。ある態様において、水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤は、さらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤と異なる。
【0015】
ある態様において、水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤および/またはさらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤は、以下:チキンフレーバー、ビーフフレーバー、和牛フレーバー、ポークフレーバー、子牛フレーバー、ダックフレーバー、ガチョウフレーバー、ラムフレーバー、ターキーフレーバー、フィッシュフレーバー、シーフードフレーバーおよびそれらの混合物からなる群から選択される。好適なフレーバーは、Givaudan Flavors Corp.(Cinsinnati, Ohio)から市販されている。
【0016】
「フレーバー剤」は、当業者に既知の方法を使用してフレーバーリストによって創作される組成物を意味し、味物質、芳香化合物および/または感覚刺激物の混合物であり得る。フレーバー剤は、液体、ゲル、コロイド、または微粒子固体、例えば、油、抽出物、含油樹脂等であり得る。ある態様において、フレーバー剤は、水に実質的に溶解しない任意の1以上の食品グレードのフレーバー剤を包含してもよい。ある態様において、少なくとも1の非水性フレーバー剤は、水和ステップおよび/またはさらなる成分添加ステップに添加される。フレーバー剤、とりわけ芳香性または揮発性フレーバー剤の例は、実例として、精油、およびセイボリーフレーバー剤といった他の揮発性フレーバー剤である。
【0017】
水和ステップおよびさらなる成分添加ステップは、所望されるレベルのフレーバーまたは味を付与するのに充分な量の少なくとも1のフレーバー剤を包含し得る。単一のフレーバー剤または2以上のフレーバー剤の組み合わせは、水和ステップおよび/またはさらなる成分添加ステップに包含され、異なるフレーバーまたは味を有する種々の肉代替製品を調製し得る。限定することなく、および例証としてのみ、フレーバー剤は、ビーフフレーバー、ポークフレーバー、子牛フレーバー、チキンフレーバー、ダックフレーバー、ガチョウフレーバー、ラムフレーバー、ターキーフレーバー、フィッシュフレーバー、シーフードフレーバー(例えば、ロブスター、アサリ、カニ、イガイ、ホタテ、エビ、カキを包含する)、フルーティなフレーバー、調味料、香辛料、ハーブ、甘味剤、塩味剤、旨味剤、味増強剤、味改変剤等を包含してもよい。ある態様に従って、ビーフフレーバー剤および/またはチキンフレーバー剤は、水和ステップおよび/またはさらなる成分添加ステップに添加され得る。また、1以上の酸が少なくとも1のフレーバー剤中に存在して、多肉性および唾液製造を誘導し得る。
【0018】
好適なフレーバー剤の例は、天然フレーバー、人工フレーバー、香辛料、調味料を包含する。例示的なフレーバー剤は、合成フレーバー油およびフレーバーをもつ芳香剤および/または油、含油樹脂、エキス、および蒸留物、ならびに前述の少なくとも1を含む組み合わせを包含する。一般に、米国科学アカデミー(National Academy of Sciences)による「Chemicals Used in Food Process」、刊行物No1274、63~258ページにおいて記載されるものなどの任意のフレーバー剤が使用され得る。
【0019】
ある態様において、少なくとも1の第1のフレーバー剤は、水和ステップの成分の総重量パーセントに基づき、約0.1重量%~約20重量%、または約0.5重量%~約10重量%、または約1重量%~約5重量%、または約1重量%~約3重量%の量において、水和ステップに添加される。
【0020】
ある態様において、少なくとも1の第2のフレーバー剤は、さらなる成分添加ステップの成分の総重量パーセントに基づき、約10重量%~約90重量%、または約20重量%~約80重量%、または約30重量%~約70重量%、または約40重量%~約60重量%の量において、さらなる成分添加ステップに添加される。
【0021】
ある態様において、水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤およびさらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤は、肉代替品の総重量に基づき、実質的に同じ量において添加される。この態様に従って、水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤およびさらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤は、肉代替品の総重量パーセントに基づき、約0.5重量%、または約1重量%、または約2重量%、または約3重量%の量において両方存在する。
【0022】
本明細書に提供されるすべての肉代替品の重量パーセンテージは、未調理の肉代替製品に基づく。
【0023】
ある態様において、さらなる成分添加ステップは、実質的に水を含有しない。さらなる成分添加ステップにおける水含有量に関して使用される用語「実質的に~ない」は、さらなる成分添加ステップの成分の総重量パーセントに基づき、水が約10重量%未満、または約5重量%未満、または約2重量%未満、または約1重量%未満、または約0.5重量%未満、または約0.1重量%未満、または0重量%を構成することを意味する。
【0024】
ある態様において、水は、水和ステップにおいて、水和ステップの成分の総重量パーセントに基づき、少なくとも約30重量%、または少なくとも約40重量%、または少なくとも約50重量%、または少なくとも約55重量%の量において添加される。ある態様において、水は、水和ステップにおいて、水和ステップの成分の総重量パーセントに基づき、約30重量%~約70重量%、または約40重量%~約60重量%、または約45重量%~約55重量%の量において添加される。
【0025】
ある態様において、非動物由来タンパク質は、水を含有する真空密封可能な袋に入れられ、約15秒間真空密封され、次いで、非動物由来タンパク質が部分的にまたは完全に水和されるまで静置される。非動物由来タンパク質は、約10分~約30分、または約15分~約25分、または約15分~約20分の範囲に及ぶ期間の水和ステップの間に水和される。
【0026】
ある態様において、非動物由来タンパク質は、水和ステップにおいて、水和ステップの成分の総重量パーセントに基づき、少なくとも約20重量%、または少なくとも約30重量%、または少なくとも約40重量%の量において添加される。ある態様において、非動物由来タンパク質は、水和ステップにおいて、水和ステップの成分の総重量パーセントに基づき、約20重量%~約60重量%、または約30重量%~約50重量%、または約35重量%~約45重量%の量において添加される。
【0027】
ある態様において、水和ステップにおいて添加される成分は、水、少なくとも1の非動物由来タンパク質、少なくとも1の第1のフレーバー剤、および任意に植物性タンパク質オフテイストマスキング剤、およびさらに任意に食用塩を包含する。食用塩は、食品および飲料産業において典型的に採用されるものを包含し、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、グルコン酸塩、ナトリウム、クエン酸塩、炭酸塩、酢酸塩および乳酸塩を包含する。ある態様において、水和ステップにおいて添加される成分は、水、少なくとも2の異なる非動物由来タンパク質、少なくとも1の第1のフレーバー剤、および任意に植物性タンパク質オフテイストマスキング剤、およびさらに任意に食用塩を包含する。ある態様において、水和ステップにおいて添加される成分は、水、少なくとも1の非動物由来タンパク質、少なくとも1の細胞培養肉、少なくとも1の第1のフレーバー剤、任意に植物性タンパク質オフテイストマスキング剤、およびさらに任意に食用塩を包含する。
【0028】
ある態様において、さらなる成分添加ステップにおいて添加される成分は、少なくとも1の第2のフレーバー剤、植物性タンパク質オフテイストマスキング剤、および食用塩を包含する。食用塩は、食品および飲料産業において典型的に採用されるものを包含し、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、グルコン酸塩、ナトリウム、クエン酸塩、炭酸塩、酢酸塩および乳酸塩を包含する。
【0029】
ある態様において、非動物由来タンパク質は、以下:豆類(beans)、ブロッコリー、枝豆、マイコプロテイン、ナッツ、オートミール、エンドウ類(peas)、大豆、ジャガイモ、ひよこ豆、種、プラントリーフプロテイン、穀物、セイタン、テンペ、または豆腐の少なくとも1を含む。ある例示的な態様に従って、豆類は、以下:黒豆、ソラ豆、白豆、インゲン豆、レンズ豆、リマ豆、ウズラ豆、大豆、白インゲン豆、または緑豆の少なくとも1を含み;ナッツは、以下:アーモンド、ブラジルナッツ、カシュー、ピーナッツ、ペカン、ヘーゼルナッツ、松果実、またはクルミの少なくとも1を含み;エンドウ類は、以下:黒目豆、ヒヨコ豆、またはグリーンピースの少なくとも1を含み;種は、以下:チア、亜麻、麻、カボチャ、ゴマ、またはヒマワリの少なくとも1を含み;および、穀物が、オート麦、小麦、大麦、スペルト、トウモロコシ、または米の少なくとも1を含む。
【0030】
ある態様において、「非動物由来タンパク質」は、これらに限定されないが、穀物(米、キビ、トウモロコシ(maize)、大麦、小麦、オート麦、ソルガム、ライ麦、テフ、ライ小麦、アマランス、ソバ、キノア);マメ科植物(legume)または食用豆(pulses)、豆類(例えば、大豆、緑豆、ソラ豆、リマ豆、サヤ豆、インゲン豆、ナタ豆、ウズラ豆、小豆等)、エンドウ類(例えば、グリーンピース、きぬさや、ヒヨコ豆、生豆、ササゲ、黒目豆等);ゴマ、ガルバンゾ、ジャガイモ、レンズ豆、およびルピナス豆;種および油糧種子(黒ガラシ、カラシ、菜種、キャノーラ、サフラワー、ヒマワリの種、亜麻、麻の実、ケシの実、カボチャ、チア、ゴマ);ナッツ(アーモンド、クルミ、ブラジル、マカダミア、カシュー、クリ、ヘーゼルナッツ、マツ、ペカン、ピーナッツ、ピスタチオおよび銀杏);藻(ケルプ、わかめ、スピルリナ、クロレラ);マイコプロテインおよび/または真菌タンパク質を包含する原材料から作られるタンパク質調製物を指す。
【0031】
例示的な非動物由来タンパク質は、大豆タンパク質およびエンドウ豆(pea)タンパク質を包含する。本明細書に使用されるとき、大豆は、例えば、栄養剤として、または、医薬、大豆カード、大豆乳、大豆バターもしくは大豆ペーストとして、単独または組み合わせのいずれかにおいて使用される大豆油を包含する、任意の形態の大豆を含有する、すべての消耗品を包含する。限定することなく、好適な大豆タンパク質分離物は、SUPRO(登録商標)MAX 5010、SUPRO(登録商標)MAX 5050、SUPRO(登録商標)MAX 6510、およびSUPRO(登録商標)MAX 6550の名称で、Danisco A/S(Copenhagen, Denmark)から市販されている。限定することなく、好適な食感のエンドウ豆タンパク質は、NUTRALYS(登録商標)T70Sの名称で、Roquette Freres SA(France、Lestrem)から市販されている。ある態様において、非動物性タンパク質は、以下:穀物;マメ科植物;食用豆;種;油糧種子;ナッツ;藻;マイコプロテイン;真菌タンパク質;昆虫またはリーフプロテインの少なくとも1から選択される。
【0032】
ある態様において、非動物由来タンパク質は、肉代替品の総重量パーセントに基づき、少なくとも約10重量%、または少なくとも約20重量%、または少なくとも約30重量%、または少なくとも約40重量%、または少なくとも約50重量%の量において存在する。ある態様において、非動物由来タンパク質は、肉代替品の総重量に基づき、約10重量%~約50重量%の量において存在する。ある態様において、非動物由来タンパク質は、肉代替品の総重量に基づき、約20重量%~約35重量%の量において存在する。
【0033】
開示されるプロセスは、植物から生じた物質と培養動物細胞または肉代用製品とを含むハイブリッド肉を包含する、多種多様な肉代替製品を調製するために使用され得る。ある態様に従って、肉代替品は、ベジタリアン食品製品である。他の態様において、肉代替品は、植物由来構成要素のみを含有し、動物由来構成要素を含有しないヴィーガン食品製品である。ある態様に従って、開示されるプロセスは、多種多様の消耗品またはそうでなければ食用非動物ベース肉代替品、レプリカ肉、培養肉(cultivated meat)、培養肉(cultured meat)、クリーンミート、試験管ミート、合成肉、細胞培養肉、植物から生じた物質と培養動物細胞または肉代用製品とを含むハイブリッド肉を調製するために使用され得る。開示されるプロセスは、積層造形(aditive manufacturing)または3D印刷プロセスにおいて使用され得る。好適な非動物ベース消耗品製品は、例えば、限定することなく、ホットドッグ、バーガー、粉砕肉、鎖状のソーセージ、ソーセージパティ、ケバブ、缶詰製品、ステーキ、フィレ、ロースト、胸肉、腿肉、手羽肉、ミートボール、ミートローフ、ベーコン、ストリップ、フィンガー、ナゲット、カツレツ、およびキューブとして配合され得る。「肉代替品」は、ある種類の肉の美的な質および/または化学的特徴に近似する食料製品である。肉代替品との用語は、組織化植物性タンパク質(TVP)、高水分肉代替品(HMMA)および/または低水分肉代替(LMMA)製品で調製されるものを包含する。
【0034】
食品科学者は、多種多様の非動物性タンパク質から、食品応用品、例えば、牛肉、鶏肉(chicken)、豚肉、鳥肉(poultry)、魚、および甲殻類代替品などの許容し得る肉代替品を調製するための方法を発展させるのに多くの時間を費やした。1つのかかるアプローチは、例えば、押出加工を通じて、繊維状の肉代替品へ組織化すること(texturization)である。その結果得られた肉代替製品は、改善された肉様の視覚的な外観および改善された食感を呈する。
【0035】
肉代替製品は、高い水分含量をもって製造され、動物肉の繊維状の構造を模倣する、ならびに、所望される肉様の水分、食感、口当たり、フレーバーおよび色を有する製品を提供する。
【0036】
タンパク質の組織化は、熱、および/またはせん断および水の添加に伴うプロセスを介する食感または構造の発展である。食感または構造は、消費されるとき、肉様の外観および認識を提供するだろうタンパク質繊維によって形成されるだろう。タンパク質の組織化のメカニズムは、水和、ならびに、分子内結合する力を熱および/またはせん断によって壊すことによる与えられたタンパク質の変性で開始する。変性されたタンパク質分子は、せん断によって調節され、および、結合され、肉様の製品の特徴的な繊維を形成する。一態様において、アミノ酸からの極性側鎖は、線状タンパク質分子との結合を形成し、および結合は、タンパク質分子を調節し、肉様の製品の特徴的な繊維を形成する。
【0037】
非動物性タンパク質をおいしいものにするために、例えば、押出加工を通じた繊維状の肉代替品への組織化が、許容されるアプローチである。その多用途性、高い生産性、エネルギー効率および低コストに起因して、押出加工は、現代の食品産業において広く使用される。押出加工は、多段階かつ多機能的操作であり、それは、混合、水和、せん断、均質化、圧縮、脱気、低温殺菌または滅菌、流れ調節、成形、膨張および/または繊維形成につながる。最終的に、典型的には乾燥ブレンドの形態において押出機に導入される非動物性タンパク質は、加工されて、繊維状の材料を形成する。
【0038】
押出技術におけるより最近の発展は、非動物性タンパク質を繊維状の肉代替物へ組織化するために、高い水分(40~80%)条件下で二軸押出機を使用することに着目している。「湿式押出」としてもまた知られる、高水分二軸プロセスにおいて、主に大豆および/またはエンドウ豆タンパク質などの非動物性タンパク質の原材料は、混合され、および、二軸押出機中へ供給され、ここで適した量の水が投与され、すべての成分がさらにブレンドされて、次いで軸の熱機械的作用によって溶融される。大きなタンパク質分子の再調節、層流、およびダイスを冷却する押出機のロングスリット内の成層の強い傾向は、繊維状の構造の形成に寄与する。その結果得られた湿式押出された製品は、改善された全体的に筋肉的で肉様の視覚的な外観および改善されたおいしさを呈する傾向がある。したがって、この押出技術は、非動物性タンパク質の組織化を約束し、健康的かつ味のよい食品についての増加する消費者の需要を満たす。
【0039】
組織化プロセスはまた、回転、単純せん断流、ならびにクエットセル(Couette Cell)(「クエットセル」技術)中の単純せん断流および熱を包含してもよい。回転プロセスは、高いアルカリ性のpH溶液においてタンパク質分子を変性させること、およびタンパク質のアルカリ性溶液を酸性浴中へ噴射することによって、変性されたタンパク質分子を凝固させることからなる。噴射は、多数の細かいオリフィスをもつプレートによってなされる。タンパク質は、それが酸性媒体と接触するとすぐに、形成している繊維を凝固する。次いで、繊維は、洗浄されて、残っている酸および/またはプロセス中に形成された塩を除去する。クエットセルは、内筒が回転し、外筒が固定された、筒ベースのデバイスであり、スケールアップしやすい。クエットセルは、タンパク質を熱および固定された筒および回転の筒の間の空間におけるせん断に供与することによってタンパク質繊維を形成する、同じ原理下で操作する。
【0040】
クエットセル中の単純せん断流および熱に関して、このプロセスは、繊維状の構造的なパターンを穏やかなプロセス条件で非動物性タンパク質の粒状の混合物へ誘導し得る。このプロセスは、「On the use of the Couette Cell technology for large scale production of textured soy-based meat replacers」、Journal of Food Engineering 169 (2016) 205-213に記載されており、それは参照によって本明細書中に組込まれる。
【0041】
全体的に筋肉質な動物肉のものと類似した質(例えば、食感、水分、口当たり、フレーバー、および色)を有する肉代替製品は、比較的高い水分の条件下の押出を使用して形成される非動物性タンパク質を使用して製造されてもよい。一態様において、肉代替製品は、非動物性タンパク質、小麦粉と、デンプンと、食用繊維との1以上、食用脂質材料を包含してもよい。
【0042】
ある態様において、押出される混合物中に包含される非動物性タンパク質の量は、約90重量%以下の乾燥成分を包含する。例えば、本開示に従う肉代替製品を作るために利用される成分中に存在する非動物性タンパク質の量は、乾燥成分の約3重量%~約90重量%の範囲に及んでもよい。別の態様において、本開示に従う肉代替製品を作るために利用される成分中に存在する非動物性タンパク質の量は、乾燥成分の約10重量%~約80重量%の範囲に及んでもよい。さらなる態様において、本開示に従う肉代替製品を作るために利用される乾燥成分中に存在する非動物性タンパク質の量は、約25重量%~約50重量%の範囲に及んでもよい。別のさらなる態様において、本開示に従う肉代替製品を作るために利用される乾燥成分中に存在する非動物性タンパク質の量は、約40%であってもよい。
【0043】
用語「乾燥成分」は、添加される水、および、添加される水と共に添加される成分(すなわち、「湿潤成分」)を除く、押出される混合物中のすべての成分を包含する。
【0044】
前述に加えて、肉代替製品は、比較的高い量にて水を包含する。一態様において、肉代替製品を作るために押出される混合物の総水分レベルは、肉代替製品が少なくとも約50重量%である水分含量を有するように制御される。かかる高い水分含量を達成するために、水は典型的に成分に添加される。比較的高い水分含量が所望され得るが、約65%をはるかに超える水分含量を有することは、肉代替製品のために所望されない可能性がある。かかるとおり、一態様において、成分に添加される水の量および押出プロセスパラメータは、肉代替製品(押出の後)が約40重量%~約65重量%である水分含量を有するように制御される。
【0045】
記載されたプロセスの実践において有用である好適な押出装置の中には、市販のダブルバレルである二軸押出機装置、例えば、Wenger (Sabetha, Kansas)によって製作されるWenger TX 52 modelまたはClextral (France)によって製作されるClextral BC21 modelなどがある。
【0046】
二軸押出機の軸は、同じか反対の方向におけるバレル内で回転し得る。同じ方向における軸の回転は、単一の流れまたは共回りと称されるが、一方で反対の方向における軸の回転は、二重の流れまたは逆回転と称される。押出機の軸(単数)または軸(複数)の速度は、具体的な装置に依存して変動してもよい;しかしながら、それは、典型的には、約100~約750回転毎分(rpm)である。一般に、軸速度が増加するにつれて、押出物の密度は減少するだろう。押出装置は、非動物性タンパク質材料を押出すための押出装置製作者によって推奨されるとおりの、シャフトから集められる軸および摩耗した部分、ならびに混合ローブ(lobe)、環型せん断要素を含む。
【0047】
押出装置は、一般に、複数の加熱域を含み、それを通じてタンパク質混合物は、押出ダイスを通って押出装置を出る前に機械的な圧力下で運搬される。各連続加熱域における温度は、一般に、約10℃と約70℃との間の前の加熱域の温度を超える。一態様において、乾燥プレミックスは、押出装置内の複数の加熱域を通じて移送され、溶融された押出塊が約160℃~の温度にて押出ダイスに入るように、タンパク質混合物は約25℃~約160℃の温度まで加熱される。一態様において、タンパク質混合物は、約65℃、約95℃、約150℃、および約160℃の温度まで夫々の加熱域において加熱される。
【0048】
押出機バレル内の圧力は、典型的に約30psigと約50psigとの間、または、より特定的には約50psigと約300psigとの間である。一般に、最後の2つの加熱域内の圧力は、約50psigと約500psigとの間、さらにより特定的には約50psigと約500psigとの間である。バレル圧力は、例えば、押出機軸速度、混合物のバレルに対する供給率、水のバレルに対する供給率、およびバレル内の溶融された塊の粘度を包含する多数の要因に依存する。
【0049】
水は、追加的な「湿潤成分」と一緒に非動物性タンパク質混合物を水和し、および、タンパク質の組織化を促進するために押出機バレル中へ注入される。溶融された押出塊を形成することにおける補助として、水は可塑化剤として作用してもよい。水は、1以上の注入ノズルを介して押出機バレルへ導入されてもよい。水のバレルに対する導入率は、一般に、上に記載されるとおりの水分含量をもつ押出物などの先述の所望される特徴を有する押出物の製造を促進するために制御される。
【0050】
組織化植物性タンパク質(TVP)は、食用タンパク質源から作られる食品製品として定義することができ、各単位が調理における水和および消費のために食品を準備するのに使用される他の手順に耐えるように、構造的完全性および識別可能な食感を有することを特徴とする。今日製造されているTVPの大部分は、押出技術によって製造されている。これらのTVPは、しばしば、60~65%の水分で再水和され、これらに限定されないが、結合剤、肉、他のTVP、フレーバー、賦形剤、脂肪、油、または調味料を包含する他の成分とブレンドされる。
【0051】
低水分肉代替(LMMA)製品は、ほとんどの場合、押出機ダイスにて押出機ナイフで切断され、最終製品のサイズおよび形状を形成する。水分を除去する、押出後の乾燥は、保管、取扱い、および棚安定性を改善する。これらのLMMAは、しばしば60~70%の水分で再水和される。追加的に、他の食品成分品目を最終製品の機能性および外観を改善するために添加することができ、これらに限定されないが、油、他のタンパク質、塩、調味料、フレーバー、マスク剤、増強剤、または結合剤を包含する。一般に、再水和LMMAは、40~80%の水分、0~25%の油、5~30%のタンパク質を含有する。
【0052】
LMMAの典型的な製剤は、動物肉製品により近い味および食感を提供する、水、タンパク質濃縮物、タンパク質単離物、油、結合剤(例として、セルロース、欠かせない小麦グルテン)、およびフレーバー、マスク剤、調味料等々を含有する。
【0053】
ある態様に従って、プロセスは、エマルションステップをさらに包含する。エマルションステップは、非動物性脂肪成分を乳化剤と混合することによって、水性エマルションを調製することを包含し得る。
【0054】
ある態様において、非動物性脂肪は、固体脂肪、半固体脂肪、油およびそれらの組み合わせを含む。ある態様に従って、組成物の脂肪構成要素を構成し得る油は、藻類油、昆虫油、植物由来油およびそれらの組み合わせを含む。非動物性脂肪は、中鎖グリセリド(MCT)、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸(両方の混合物を包含し得る。ある態様に従って、脂肪構成要素は、1以上の植物由来油を含む。限定することなく、また例証としてのみ、好適な植物性油は、アーモンド油、アボカド油、キャノーラ油、ココナツ油、トウモロコシ油、綿実油、アマニ油、ヘーゼルナッツ油、イリペ油、リンシード油、パーム油、パーム核油、ピーナッツ油、ペカン油、カボチャ種子油、オート麦油、オリーブ油、菜種油、サフラワー油、ゴマ油、シア油、大豆油、ヒマワリ油、クルミ油、およびそれらの混合物を包含する。限定することなく、好適な非動物性脂肪は、The Kroger Company(CIncinnati, Ohio)から市販されている純粋なキャノーラ油である。
【0055】
ある態様において、少なくとも1の非動物性脂肪は、エマルションステップの成分の総重量パーセントに基づき、少なくとも1重量%、または少なくとも5重量%、または少なくとも10重量%の量において、エマルションステップに添加される。ある態様において、少なくとも1の非動物性脂肪は、エマルションステップの成分の総重量に基づき、約1重量%~約25重量%、または約10重量%~約15重量%の量において、エマルションステップに添加される。
【0056】
ある態様において、脂肪のための少なくとも1の乳化剤の好適な量は、エマルションステップに添加されて、脂肪を乳化し、および、水中脂肪/油エマルションを生成する。本開示の目的のために、乳化剤は、親水性(すなわち、少なくとも部分的に水溶性)部分および疎水性(すなわち、親油性)部分を包含する任意の物質であり、および通常不混和性の脂肪と水との間の表面張力を低下させ、またはそうでなければ低減させて、水中脂肪/油エマルションを生成させるか、または脂肪/油中水エマルションを生成することができる。ヒトまたはペットの消費が意図され、脂肪を乳化してエマルションを生成することができる、食用食品製品中の包含が一般に安全とみなされる任意の乳化剤は、開示されるプロセスにおいて乳化剤として使用され得る。
【0057】
乳化剤は、アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、非イオン性乳化剤および両性乳化剤であってもよい。ある態様に従って、限定することなく、1~18のHLB値を有する乳化剤は、開示されるプロセスにおいて使用され得る。限定することなく、例示としてみの、好適な脂肪乳化剤は、セルロース、モノグリセリド、ジグリセリド、アシル化モノグリセリド、ラクチル化モノグリセリド、スクシニル化モノグリセリド、アルコキシル化モノグリセリド(エトキシル化モノグリセリドなど)、アルコキシル化ジグリセリド(エトキシル化ジグリセリドなど)、モノグリセリドのエステル(モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステルなど)、レチシン(大豆レシチンおよび卵黄からのレシチンなど)、コハク酸変性デンプン、アラビアゴム、コハク酸変性アラビアゴム、キラヤサポニン、ステアリン酸マグネシウム、脂肪酸のカルシウム、カリウムおよびナトリウム塩、ポリソルベート、アルカリ金属ステアロイルラクチレート(ステアロイルラクチレートナトリウムなど)、糖エステル、アルカリ土類金属ステアロイルラクチレート(ステアロイルラクチレートカルシウムなど)、リン酸ナトリウム、タンパク質、およびそれらの混合物を包含する。ある例示的な態様に従って、乳化剤は、メチルセルロースを包含し得る。
【0058】
ある態様において、少なくとも1の乳化剤は、エマルションステップの成分の総重量パーセントに基づき、少なくとも0.1重量%、または少なくとも1重量%、または少なくとも5重量%の量において、エマルションステップに添加される。ある態様において、少なくとも1の乳化剤は、エマルションステップの成分の総重量に基づき、約0.1重量%~約20重量%、または約1重量%~約15重量%、または約2重量%~約10重量%の量において、エマルションステップに添加される。
【0059】
ある態様において、水は、エマルションステップにおいて、エマルションステップの成分の総重量パーセントに基づき、少なくとも約30重量%、または少なくとも約40重量%、または少なくとも約50重量%、または少なくとも約60重量%、または少なくとも約70重量%の量において添加される。ある態様において、水は、水和ステップにおいて、エマルションステップの成分の総重量パーセントに基づき、約40重量%~約90重量%、または約50重量%~約80重量%、または約60重量%~約75重量%の量において添加される。
【0060】
ある態様において、非動物由来タンパク質は、エマルションステップに添加される。この態様に従って、エマルションステップに添加される非動物由来タンパク質は、水和ステップに添加される非動物由来タンパク質と同じか、または異なるものであってもよい。ある態様において、エマルションステップに添加される非動物由来タンパク質は、水和ステップに添加される非動物由来タンパク質と同じである。ある態様において、エマルションステップに添加される非動物由来タンパク質は、水和ステップに添加される非動物由来タンパク質とは異なる。
【0061】
ある態様において、少なくとも1の非動物由来タンパク質は、エマルションステップにおいて、エマルションステップの成分の総重量パーセントに基づき、少なくとも1重量%、または少なくとも5重量%、または少なくとも10重量%の量において添加される。ある態様において、少なくとも1の非動物由来タンパク質は、エマルションステップにおいて、エマルションステップの成分の総重量パーセントに基づき、約1重量%~約50重量%、または約1重量%~約40重量%、または約1重量%~約30重量%、または約5重量%~約20重量%、または約5重量%~約15重量%の量において添加される。
【0062】
ある態様において、水和ステップおよびさらなる成分添加ステップは、個別に実施される。ある態様において、水和ステップ、さらなる成分添加ステップ、およびエマルションステップは、個別に実施される。ある態様において、水和ステップは、水、少なくとも1の非動物由来タンパク質、少なくとも1の第1のフレーバー剤、および植物性タンパク質オフテイストマスキング剤を真空密封可能な袋に添加し、秤量することによって実施される。袋をおよそ15秒間真空密封し、次いで非動物由来タンパク質が少なくとも部分的に水和されるまで、15~20分間静置する。ある態様において、さらなる成分添加ステップは、少なくとも1の第2のフレーバー剤、食用塩、および植物性タンパク質オフテイストマスキング剤を容器に添加し、秤量することによって実施される。ある態様において、エマルションステップは、水、少なくとも1の非動物由来脂肪、少なくとも1の非動物由来タンパク質、および少なくとも1の乳化剤を小さいフードプロセッサーに添加し、秤量することによって実施される。次いで、水和ステップの成分、さらなる成分添加ステップの成分、およびエマルションステップの成分は、約1分~約15分間ミキサーに添加され得る。次いで、得られた未調理の肉代替製品は、食味、効率性、費用等の理由により加工され得る。例えば、未調理の肉代替品製品を広げて、急速冷凍処置に供与し、所望される形状またはピースに切断し、打ち付け、パン粉をつけることができる。
【0063】
追加的に開示されるものは、a)少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、およびb)少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加することを含み、ここで、ステップa)およびb)は任意の順序で実施されるプロセスによって得られる肉代替製品である。
【0064】
本明細書に記載されるプロセスよって得られる肉代替品は、植物から生じた物質と培養動物細胞または肉代用製品とを含むハイブリッド肉を包含し得る。ある態様に従って、肉代替品は、ベジタリアン食品製品である。 他の態様において、肉代替品は、非動物由来構成要素のみを含有し、動物由来構成要素を含有しないヴィーガン食品製品である。ある態様に従って、肉代替品は、レプリカ肉、培養肉(cultivated meat)、培養肉(cultured meat)、クリーンミート、試験管ミート、合成肉、細胞培養肉、植物から生じた物質と培養動物細胞または肉代用製品とを含むハイブリッド肉を含む。 ある態様に従って、肉代替品は、積層造形または3D印刷プロセスを使用して調製される。好適な肉代替品は、例えば、限定することなく、ホットドッグ、バーガー、粉砕肉、鎖状のソーセージ、ソーセージパティ、ケバブ、缶詰製品、ステーキ、フィレ、ロースト、胸肉、腿肉、手羽肉、ミートボール、ミートローフ、ベーコン、ストリップ、フィンガー、ナゲット、カツレツ、およびキューブとして配合され得る。
【0065】
さらに開示されるものは、先立つ、かつ、長く持続するフレーバーを有する、確実な肉のフレーバーを肉代替品に提供するプロセスであって、プロセスが、以下のステップ:a)少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、および、b)少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加すること、を含み、ここで、ステップa)およびb)は、任意の順序において実施され得る、前記プロセスである。
【0066】
例
以下の例は、例示の目的のためにのみ与えられ、本発明の限定として解釈されるべきではなく、発明の多くの変形は、本開示の主旨および範囲から逸脱することなく可能である。
【0067】
3種のチキンナゲット肉代替製品を、非動物由来タンパク質を使用して調製した。肉代替製品を、フレーバー剤(2wt%)を水和ステップの間のみに添加した(比較例1);フレーバー剤(2wt%)をさらなる成分添加ステップの間のみに添加した(比較例2)、およびフレーバー剤を水和ステップ(1wt%)およびさらなる成分添加ステップ(1wt%)の両方にて添加した(発明例3)ことを除き、同じプロセスに従って調製した。Givaudan Flavors Corp.(Cincinnati, Ohio)から得られたチキンフレーバー剤を、例に使用した。3つの例(フレーバー剤を除く)すべてのベースとなる肉代替品配合物を、下の表1に示す。
【0068】
【表1】
1 - No.20メッシュを使用して、約850ミクロンの平均粒子サイズを有する塩化物塩を得た。
2 - Givaudan Flavors Corp.から得られたエンドウ豆マスク剤。
3 - Kroger Companyから得られた純粋なキャノーラ油。
4 - 乳化剤。
【0069】
比較例1(フレーバー剤を水和ステップの間のみに添加した)を、以下の方法に従って調製した。水和ステップを、水、非動物由来タンパク質、チキンフレーバー剤、食用塩、およびエンドウ豆マスク剤を真空密封可能な袋に添加し、秤量することによって実施した。次いで、袋を15秒間真空密封し、非動物由来タンパク質が少なくとも部分的に水和されるまで15~20分間静置した。さらなる成分添加ステップを、食用塩およびエンドウ豆マスク剤を容器に添加し、秤量することによって実施した。エマルションステップを、水、メチルセルロース、非動物由来タンパク質、および純粋なキャノーラ油を小さいフードプロセッサーに添加し、秤量することによって実施した。次いで、水和ステップの成分、さらなる成分添加ステップの成分、およびエマルションステップの成分を、ミキサーに添加し、1~2分間混合した。次いで、その結果得られた未調理の肉代替製品を、クッキングシート(parchment paper)に載せ、広げて、急速冷凍処置に供与し、ナゲットに切断し、次いで、打ち付けて、パン粉を付けた。
【0070】
比較例2(フレーバー剤をさらなる成分添加ステップの間のみに添加した)を、以下の方法に従って調製した。水和ステップを、水、非動物由来タンパク質、食用塩、およびエンドウ豆マスク剤を真空密封可能な袋に添加し、秤量することによって実施した。次いで、袋を15秒間真空密封し、非動物由来タンパク質が少なくとも部分的に水和されるまで15~20分間静置した。さらなる成分添加ステップを、チキンフレーバー剤、食用塩、およびエンドウ豆マスク剤を容器に添加し、秤量することによって実施した。エマルションステップを、水、メチルセルロース、非動物由来タンパク質、および純粋なキャノーラ油を小さいフードプロセッサーに添加し、秤量することによって実施した。次いで、水和ステップの成分、さらなる成分添加ステップの成分、およびエマルションステップの成分を、ミキサーに添加し、1~2分間混合した。次いで、その結果得られた未調理の肉代替製品を、クッキングシートに載せ、広げて、急速冷凍処置に供与し、ナゲットに切断し、次いで、打ち付けて、パン粉を付けた。
【0071】
発明例3(フレーバー剤を水和ステップおよびさらなる成分添加ステップの両方に添加した)を、以下の方法に従って調製した。水和ステップを、水、非動物由来タンパク質、チキンフレーバー剤、食用塩、およびエンドウ豆マスク剤を真空密封可能な袋に添加し、秤量することによって実施した。次いで、袋を15秒間真空密封し、非動物由来タンパク質が少なくとも部分的に水和されるまで15~20分間静置した。さらなる成分添加ステップを、チキンフレーバー剤、食用塩、およびエンドウ豆マスク剤を容器に添加し、秤量することによって実施した。エマルションステップを、水、メチルセルロース、非動物由来タンパク質、および純粋なキャノーラ油を小さいフードプロセッサーに添加し、秤量することによって実施した。次いで、水和ステップの成分、さらなる成分添加ステップの成分、およびエマルションステップの成分を、ミキサーに添加し、1~2分間混合した。次いで、その結果得られた未調理の肉代替製品を、クッキングシートに載せ、広げて、急速冷凍処置に供与し、ナゲットに切断し、次いで、打ち付けて、パン粉を付けた。
【0072】
調理されたチキンナゲット肉代替品の官能評価を、4名の熟練した専門家パネリストで実施した。全体のパネルは、水和ステップおよびさらなる成分添加ステップの両方にてフレーバー剤を添加したとき、水和ステップのみにフレーバー剤を添加したこと、またはさらなる成分添加ステップのみにフレーバー剤を添加したことと比較して、明確な相違があったと結論付けた。とりわけ、パネルは、水和ステップおよびさらなる成分添加ステップの両方にフレーバー剤を添加することにより、水和ステップのみにフレーバー剤を添加すること、またはさらなる成分添加ステップのみにフレーバー剤を添加することと比較して、改善された、先立つ、かつ、長く持続するフレーバーを達成することができると決定した。
【0073】
比較例1(水和ステップの間のみにフレーバー剤を添加した)を説明するためにパネリストによって使用された官能的記述子は、「少ない肉感」、「少ない先立つ肉のフレーバー」、「弱い肉のフレーバー/先立つインパクト、長く持続するフレーバーが欠けている」、「バランスが取れていない」、および「少ない先立つインパクト」であった。
【0074】
比較例2(さらなる成分添加ステップの間のみにフレーバー剤を添加した)を説明するためにパネリストによって使用された官能的記述子は、「それほど多くない肉のフレーバー」、「大豆のオフノート」、「極めて弱いフレーバー」、「インパクトがない」であった。
【0075】
発明例3を説明するためにパネリストによって使用された官能的記述子は、「増大した肉のフレーバーレベル」、「セイボリーフレーバー」、および「前面および全体を通して最も強いフレーバーインパクト」であった。
【0076】
本開示において値の範囲が記載されているとき、エンドポイントを包含する範囲内の任意のおよびあらゆる値が開示されたものとして考慮されるべきであることが意図されていると理解されるべきである。例えば、構成要素の「50~100の範囲」は、50と100との間の連続体に沿った各々およびあらゆる可能な数を指し示すものとして読み取られるべきである。発明者は、範囲内の任意のおよびすべての値が特定されたと考慮されるべきであること、および発明者が全体の範囲および範囲内のすべての値を保有していることを認識し、理解すると理解されるべきである。
【0077】
本明細書に開示される組成の重量パーセンテージは、状況が決めるとおり、水和ステップ、さらなる成分添加ステップ、エマルションステップ、または肉代替製品の総重量に基づく。水和ステップの成分、さらなる成分添加ステップの成分、エマルションステップの成分、および肉代替品の総重量パーセントは100%を超えてはならないことが、当業者に理解されるだろう。通常の当業者は、構成要素の量が、水和ステップの成分、さらなる成分添加ステップの成分、エマルションステップの成分、または肉代替品の100重量%を超えることなく、構成要素の所望される量を包含するように調整され得ることを理解するだろう。
【0078】
本開示において、値に関連して使用される用語「約」は、記述された値を包含し、文脈によって決められる意味を有する。例えば、それは、少なくとも、具体的な値の測定に関連する誤差の程度を包含する。当業者のある者は、用語「約」は、挙げられた値の「約」の量が、本開示の組成物および/または方法において所望される有効性の程度を産生することを意味するために本明細書に使用されることを理解するだろう。当業者のある者は、さらに、態様における任意の構成要素のパーセンテージ、量または質の値に関する「約」の合致および境界は、値を変化させること、各値についての組成物の有効性を決定すること、本開示に従って所望される有効性の程度で組成物を製造する値の範囲を決定することによって決定され得ることを理解するだろう。用語「約」は、さらに、組成物が組成物の有効性または安全性を変更しない他の材料の微量構成要素を含有し得る可能性を反映するために使用される。
【0079】
本明細書に使用される用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含有する(contains)」、「含有する(containing)」、「包含する(includes)」、「包含する(including)」、「有する(has)」、または「有する(having)」は、すべてオープンエンドの表現であり、構成要素、要素、および特徴の挙げられたリスト、ならびに、明示的に挙げられていない、任意のおよびすべての追加的な構成要素、要素、および特徴を含む、装置、組成物、方法、プロセス、製品、またはシステムを網羅することが意図される。用語「包含する(includes)」、「包含する(including)」、「有する(has)」、または「有する(having)」は、用語「含む(comprises)」、または「含む(comprising)」よりも狭い構成(construction)、解釈(interpretation)、または意味を有することが意図されるものではない。
【0080】
本明細書に使用されるとき、用語「または」は、包括的な「または」を指し、排他的な「または」を指すものではない。例えば、句「AまたはB」は、以下のいずれかによって満足する;Aは存在し、かつ、Bは存在しない、Aは存在せず、かつ、Bは存在する、および、AおよびBの両方が存在する。
【0081】
本明細書に使用されるとき、「a」または「an」は、本明細書に開示される様々な例示的な態様の構成要素、要素、特徴、および方法/プロセスステップを記載するために使用される。「a」または「an」の使用は、1または1よりも多いを包含するものと解釈されるべきである。
【0082】
本明細書に使用されるとき、用語「例示的に」、「好ましくは」、「共通して」、および「典型的には」は、クレームされる態様の範囲を限定することが意図されるものでも、限定するものでもなく、または、ある特徴が重大、不可欠、重要であるか、またはクレームされるプロセスおよびその結果得られる肉代替製品の構造または機能に必要とされるものであることを暗示することが意図されるものでも、暗示するものでもない。 むしろ、これらの用語は、単に、態様の具体的な側面を識別すること、または、具体的な態様において利用され得るか、または利用されない代替のまたは追加的な特徴を強調することが意図されるにすぎない。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先立つ、かつ、長く持続するフレーバーを有する肉代替品を調製するプロセスであって、プロセスが、以下のステップ:
a) 少なくとも1の第1のフレーバー剤を非動物由来タンパク質の水和ステップに添加すること、および
b) 少なくとも1の第2のフレーバー剤をさらなる成分添加ステップに添加すること、
を含み、
ここで、ステップa)およびb)は、任意の順序において実施され得る、前記プロセス。
【請求項2】
水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤が、さらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤と同じかまたは異なる、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項3】
さらなる成分添加ステップが、実質的に水を含有しない、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項4】
水が、
水和ステップの成分の総重量パーセントに基づき、少なくとも50重量%の量において水和ステップに存在する、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項5】
水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤および/またはさらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤が、以下:チキンフレーバー、ビーフフレーバー、ポークフレーバー、子牛フレーバー、ダックフレーバー、ガチョウフレーバー、ラムフレーバー、ターキーフレーバー、フィッシュフレーバー、シーフードフレーバーおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項6】
少なくとも1の第1のフレーバー剤が、水和ステップにおいて、
水和ステップの成分の総重量パーセントに基づき、約1重量%~約3重量%の量において添加される、請求項1に記載の肉代替品の調製プロセス。
【請求項7】
少なくとも1の第2のフレーバー剤が、さらなる成分添加ステップにおいて、
さらなる成分添加ステップの成分の総重量パーセントに基づき、約40重量%~約60重量%の量において添加される、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項8】
水和ステップにおける少なくとも1の第1のフレーバー剤およびさらなる成分添加ステップにおける少なくとも1の第2のフレーバー剤が、肉代替品の総重量に基づき、実質的に同じ量において添加される、請求項1に記載の肉代替品の調製プロセス。
【請求項9】
非動物由来タンパク質が、約15分~約20分の範囲に及ぶ期間の水和ステップの間に水和される、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項10】
非動物由来タンパク質が、以下:豆類、ブロッコリー、マイコプロテイン、ナッツ、エンドウ類、大豆、ジャガイモ、種、プラントリーフプロテイン、穀物、セイタン、または豆腐の少なくとも1を含む、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項11】
豆類が、黒豆、ソラ豆、白豆、インゲン豆、レンズ豆、リマ豆、ウズラ豆、大豆、白インゲン豆、緑豆の少なくとも1を含み;ここで、ナッツが、アーモンド、ブラジルナッツ、カシュー、ピーナッツ、ペカン、ヘーゼルナッツ、松果実、クルミの少なくとも1を含み;ここで、エンドウ類が、黒目豆、ヒヨコ豆、グリーンピースの少なくとも1を含み;ここで、種が、チア、亜麻、麻、カボチャ、ゴマ、ヒマワリの少なくとも1を含み;ここで、穀物が、オート麦、小麦、大麦、スペルト、トウモロコシ、米の少なくとも1を含む、請求項10に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項12】
非動物由来タンパク質が、エンドウ類、大豆、またはそれらの混合物を含む、請求項10に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項13】
非動物由来タンパク質が、肉代替品の総重量に基づき、約20重量%~約40重量%の量において存在する、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項14】
エマルションステップをさらに含み、ここで、エマルションステップが、非動物由来脂肪構成要素を乳化剤と混合することによって水性エマルションを調製することを含む、請求項1に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項15】
非動物由来脂肪が、以下:アーモンド油、アボカド油、キャノーラ油、ココナツ油、トウモロコシ油、綿実油、アマニ油、ヘーゼルナッツ油、イリペ油、リンシード油、パーム油、パーム核油、ピーナッツ油、ペカン油、カボチャ種子油、オート麦油、オリーブ油、菜種油、サフラワー油、ゴマ油、シア油、大豆油、ヒマワリ油、クルミ油、およびそれらの混合物からなる群から選択される植物性油を含む、請求項14に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項16】
エマルションが、非動物由来タンパク質をさらに含む、請求項14に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項17】
水和ステップ、さらなる成分添加ステップ、およびエマルションステップが、約1分~約15分の範囲に及ぶ期間の間、一緒に混合される、請求項14に記載の肉代替品を調製するプロセス。
【請求項18】
請求項1に記載の方法によって得られる、肉代替品。
【請求項19】
肉代替品がチキンナゲットである、請求項18に記載の肉代替品。
【国際調査報告】