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特表2024-536582水が低減されたコンパクトコンディショナー組成物
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  • 特表-水が低減されたコンパクトコンディショナー組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】水が低減されたコンパクトコンディショナー組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/34 20060101AFI20240927BHJP
   A61Q 5/12 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 8/41 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A61K8/34
A61Q5/12
A61K8/41
A61K8/81
A61K8/19
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523677
(86)(22)【出願日】2022-10-21
(85)【翻訳文提出日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 EP2022079445
(87)【国際公開番号】W WO2023067173
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2021/079369
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523044356
【氏名又は名称】ウェラ ジャーマニー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シュプリンゴブ, クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ルパッハ, アンティエ
(72)【発明者】
【氏名】マルティネス-カンポイ, アントニオ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA121
4C083AA122
4C083AB051
4C083AB052
4C083AB111
4C083AC071
4C083AC072
4C083AC101
4C083AC111
4C083AC121
4C083AC122
4C083AC302
4C083AC691
4C083AC692
4C083AC851
4C083AC931
4C083AD131
4C083AD132
4C083BB06
4C083BB21
4C083BB53
4C083CC33
4C083DD23
4C083EE06
4C083EE28
(57)【要約】
水が低減されたコンディショナー組成物が開示される。コンディショナー組成物は、ポリオール、カチオン性界面活性剤、脂肪族アルコール及び最小量の水を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)約50重量%~約95重量%の濃度範囲の1つ又は複数のポリオールと、
b)約1重量%~約3重量%の濃度範囲の1つ又は複数のカチオン性界面活性剤と、
c)約0.5重量%~約10重量%の濃度範囲の1つ又は複数の脂肪族アルコールと、
d)約3重量%~約10重量%の濃度範囲の水と、
e)0重量%~5.0重量%未満の濃度範囲の、1~7個の炭素原子を有する1つ又は複数のモノアルコールと
を含む水が低減されたコンディショナー組成物であって、
重量パーセントはコンディショナー組成物の全重量に対するものである、水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項2】
コンディショナー組成物が、0重量%~1.0重量%の濃度範囲の、好ましくは0重量%~0.5重量%の濃度範囲の、1~7個の炭素原子を有する1つ又は複数のモノアルコールを含む、請求項1に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項3】
1つ又は複数のポリオールが、(a1)約10重量%~約65重量%の濃度の少なくとも1つの三価アルコールと、(a2)約25重量%~約75重量%の濃度の少なくとも1つの二価アルコールとを含む、請求項1又は2に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項4】
三価アルコールと二価アルコールの重量パーセント比は、約0.4:1~約2.3:1、好ましくは約0.8:1~約0.9:1、より好ましくは約0.85:1~約0.87:1の範囲にある、請求項1から3のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項5】
水の重量パーセントに対する1つ又は複数のカチオン性界面活性剤の重量パーセントと1つ又は複数の脂肪族アルコールの重量パーセントの合計とが、約0.1:1~約2:1、好ましくは約0.3:1~約1.5:1、最も好ましくは約0.6:1~約1.3:1、特に最も好ましくは約0.8:1~約1.1:1の範囲内にあり、好ましい例示的な比は約0.87:1である、請求項1から4のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項6】
カチオン性界面活性剤、脂肪族アルコール及び水の組み合わせがゲルネットワークを形成する、請求項1から5のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項7】
ポリオールが、少なくともグリセリン、1,2,3-ブタントリオール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ペンタントリオール、1,2,4-ペンタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、1,3,5-ペンタントリオール、2,3,4-ペンタントリオール、若しくはそれらの任意の組み合わせ、好ましくは、グリセリン、ブタントリオールのいずれか、若しくはそれらの任意の組み合わせを含む三価アルコール、及び/又は少なくともエチレングリコール、1,2-プロピレンジオール、1,3-プロピレンジオール、1,2-ブチレンジオール、1,3-ブチレンジオール、2,3-ブチレンジオール、1,4-ブチレンジオール、1,2-ペンチレンジオール、1,3-ペンチレンジオール、1,4-ペンチレンジオール、1,5-ペンチレンジオール、2,3-ペンチレンジオール、2,4-ペンチレンジオール、3,5-ペンチレンジオール、ジエチレングリコール又はジプロピレングリコール、若しくはそれらの任意の組み合わせ、好ましくは、エチレングリコール、1,2-プロピレンジオール、1,2-ブチレングリコール、若しくはそれらの任意の組み合わせを少なくとも含む二価アルコール、及び/又は好ましくは、三価アルコールと二価アルコールの任意の組み合わせである、請求項1から6のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項8】
1つ又は複数のポリオールが、約10重量%~約65重量%の濃度のグリセリンと、約25重量%~約75重量%の濃度のプロパンジオールとを含み、好ましくは、1つ又は複数のポリオールが、約30重量%~約55重量%の濃度のグリセリンと、約35重量%~約55重量%の濃度のプロパンジオールとを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項9】
カチオン性界面活性剤が、少なくとも第四級アンモニウム有機化合物、好ましくは、C8~C30のモノ又はジ脂肪アルキルトリ又はジメチルアンモニウム化合物、そのモノ又はジベンジル脂肪アルキル誘導体、そのモノ又はジ脂肪アルキルポリオール誘導体、ポリエトキシル化末端アミノ単糖類、二糖類もしくは多糖類化合物、又はそれらの任意の組み合わせ、より好ましくは、塩化セトリモニウム、塩化ステアルトリモニウム、塩化ベヘントリモニウム、メト硫酸ベヘントリモニウム、メト硫酸ベヘンアミドプロピルトリモニウム、ステアラミドプロピルトリモニウムクロリド、アラキドトリモニウムクロリド、ジステアリルジモニウムクロリド、ジセチルジモニウムクロリド、トリセチルモニウムクロリド、オレアミドプロピルジメチルアミン、リノールアミドプロピルジメチルアミン、イソステアラミドプロピルジメチルアミン、オレイルヒドロキシエチルイミダゾリン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘアミドプロピルジメチルアミン、ベヘアミドプロピルジエチルアミン、ベヘアミドエチルジエチル-アミン、ベヘアミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミド-プロピルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、アラキダミドエチルジメチルアミン、塩化ベンザルコニウム、臭化ベンゾジデシニウム、塩化セタルコニウム、ジセジルジメントルアンモニウムクロリド ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド、ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウムプロパン、ラウリルメチルグルセス-10ヒドロキシルプロピルジモニウムクロリド N-オレイル-1,3-プロパンジアミン、ステアラルコニウムクロリド、例えば日興ケミカルズ社から商品名CA-2350で入手可能なセチルトリメチルアンモニウムクロリド及びKClから入手可能なCTAC 30KC、アクゾノーベル社から入手可能な商品名Arquad 18/50のステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、水添獣脂アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアリルプロピレングリコールホスフェートジメチルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピルジメチル(酢酸ミリスチル)アンモニウムクロリド、及びN-(ステアロイルコラミノホルミルメチル)ピリジニウムクロリド、以下のINCI名称を有する親水性置換カチオン性界面活性剤:クオタニウム-16、クオタニウム-26、クオタニウム-27、クオタニウム-30、クオタニウム-33、クオタニウム-43、クオタニウム-52、クオタニウム-53、クオタニウム-56、クオタニウム-60、クオタニウム-61、クオタニウム-62、クオタニウム-70、クオタニウム-71、クオタニウム-72、クオタニウム-75、クオタニウム-76加水分解コラーゲン、クオタニウム-77、クオタニウム-78、クオタニウム-79加水分解コラーゲン、クオタニウム-79加水分解ケラチン、クオタニウム-79加水分解乳タンパク質、クオタニウム-79加水分解シルク、クオタニウム-79加水分解大豆タンパク質、及びクオタニウム-79加水分解小麦タンパク質、クオタニウム-80、クオタニウム-81、クオタニウム-82、クオタニウム-83、クオタニウム-84、及びそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項10】
脂肪族アルコールが、C8~C30のアルキル若しくはアルケニルモノアルコール、又はそれらの任意の組み合わせ、好ましくは、C12~C26の飽和直鎖アルキルモノアルコール、又はそれらの任意の組み合わせ、より好ましくは、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチル(パルミチン酸)アルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、ヘネイコイル(heneicoyl)アルコール、ベヘニルアルコール、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項1から9のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項11】
植物油、好ましくは硬化植物油、より好ましくは、水素化ココナッツ油、オリーブ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、パーム油、又は亜麻仁油、さらにより好ましくは、エチルヘキシルアルコールでエステル交換された硬化植物油の複合体、好ましくは、水素化されたオリーブ酸エチルヘキシル/オリーブ油の複合体をさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項12】
約0.1重量%~約2重量%の濃度範囲、好ましくは約0.1重量%~約1.5重量%、より好ましくは約0.2重量%~約1重量%、最も好ましくは約0.2重量%~約0.5重量%の濃度範囲の植物油を含む、請求項11に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項13】
ピロクトンオラミン、クリンバゾール、ケトコナゾール、亜鉛ピリチオン、二硫化セレン及びそれらの混合物をさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項14】
アルコキシル化界面活性剤を実質的に含まない、請求項1から13のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項15】
コールタール又は硫黄染料、アゾ染料、アントラキノン染料、カチオン染料、アニオン染料及びそれらの混合物からなる群から選択される直接染料をさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項16】
a)約60重量%~約95重量%の濃度範囲、好ましくは約65重量%~約90重量%、より好ましくは約70重量%~約90重量%の濃度範囲の1つ又は複数のポリオールをさらに含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項17】
b)約1重量%~約2重量%、好ましくは約1.2重量%~約1.8重量%、より好ましくは約1.3重量%~約1.7重量%の濃度範囲の1つ又は複数のカチオン性界面活性剤をさらに含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項18】
c)約1重量%~約10重量%、好ましくは約3重量%~約8重量%、より好ましくは約3重量%~約5重量%の濃度範囲の1つ又は複数の脂肪族アルコールをさらに含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項19】
c)約2重量%~約6重量%、好ましくは約3重量%~約5重量%の濃度範囲の2つ以上の脂肪族アルコールをさらに含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項20】
d)約4重量%~約10重量%まで、好ましくは約4重量%~約10重量%、より好ましくは約5重量%~約8重量%の濃度範囲の水をさらに含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【請求項21】
毛髪をコンディショニングする方法であって、請求項1から20のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物の未希釈ポーション又は水で希釈したポーションのいずれかを毛髪に塗布することと、未希釈ポーションとして、又は水で希釈したポーションとして、少なくとも約10秒間、そのポーションを毛髪全体にマッサージ及び/又はこすることと、その後ある量の水で髪をすすぐこととを含み、好ましくは、任意選択的に、毛髪全体にコンディショナーポーションをマッサージ及び/又はこすりながら、毛髪全体へのコンディショナー組成物の分布を少なくとも部分的に高めながら、制限された水のポーションを毛髪に導入することを含む、方法。
【請求項22】
請求項21に従って処理された毛髪を含むコンディショニングされた毛髪。
【請求項23】
すすぎ水を節約するための、請求項1から22のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、少なくとも、1つ又は複数のカチオン性界面活性剤、1つ又は複数の脂肪族アルコール、1つ又は複数のポリオール、及び非常に低濃度の水の成分を含む、安定な水が低減された(water reduced)コンパクトなコンディショナー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]多くの消費者及びスタイリストらは、二酸化炭素排出量及びウォーターフットプリント(水の濃度)を削減する効果のある、より持続可能な製品を求めている。例えば、従来のコンディショナーには通常80%以上の水分が含まれるため、コンパクトな水が低減されたコンディショナー組成物は持続性の向上に貢献できる。コンディショナー濃縮液などの水濃度(water level)が低いコンディショナーは、輸送重量を軽減し、包装廃棄物を減らし、生産と輸送のエネルギーコストが削減されるため、全体的により良い二酸化炭素排出量を実現できる。
【0003】
[0003]それにもかかわらず、今日の消費者らは高性能コンディショナーを期待しており、典型的に、持続可能性を向上させるために製品の性能に妥協することを望まない。水が低減された、コンパクトなコンディショナーに関する典型的な問題は、許容できるすすぎ性、コンディショニング性能、及び安定性を有するコンディショナー組成物を配合することが難しいことである。特に、すすぎ速度と希釈のしやすさが問題になることがよくあり、これは、水が低減されたの、コンパクトなコンディショナーが高い、ペースト状の粘稠度を有するため、より長く、より強力で、より多くの水を消費する洗い流し段階が必要となるためである。
【0004】
[0004]したがって、従来の水ベースのコンディショナーと比較して、同等又はそれ以上の製品性能及びすすぎ適性をもたらすコンパクトな、水が低減されたコンディショナー組成物を得ることができれば、非常に有利である。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本発明によれば、驚くべきことに、少なくともカチオン性界面活性剤、脂肪族アルコール、ポリオール、及び非常に少量の水を含むコンディショナー組成物は、コンパクトで水が大幅に低減されたコンディショナーを提供する。このコンディショナー組成物は、限定するものではないが、従来のコンディショナーの通常の水濃度の最大約10%~20%といった、水濃度の大幅な低減を可能にする。コンディショニング成分の組み合わせとその重量比の範囲は、既知のコンパクト/水が低減されたコンディショナーの欠点を回避しながら、高含水コンディショナーと同様の優れたすすぎ性を実現する。さらに、本発明の構成的な実施形態は、従来のコンディショナーと比較して、カチオン性界面活性剤や脂肪アルコールなどが挙げられるが、これらに限定されない、コンディショナーの主要成分の低濃度で、優れた製品性能と洗浄性/すすぎ性を達成する。
【0006】
[0006]本発明のコンディショナー組成物の実施形態の成分には、少なくとも(a)1つ又は複数のポリオールと、(b)1つ又は複数のカチオン性界面活性剤と、(c)1つ又は複数の脂肪族アルコールと、(d)水とを含む。これらの各成分の重量パーセント範囲、及び任意選択の成分の重量パーセント範囲を以下の表1に示す。
【0007】
[0007]組成物の実施形態は、必ずしも必要ではないが、追加のコンディショニング剤、フケ防止剤、及び直接染毛剤などの任意選択の成分を含んでもよい。
【0008】
定義
[0008]別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0009】
[0009]本明細書及び添付の記述で使用される場合、単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、及び「その(the)」には、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数の指示対象が含まれる。
【0010】
[0010]本出願の文脈における「かもしれない(may)」という用語は、「~が許可される(is permitted)」又は「~することができる(is able to)」を意味し、用語「できる(can)」と同義である。本明細書で使用される「することができる、し得る(may)」という用語は、可能性や機会を意味するものではない。
【0011】
[0011]本出願の文脈における「及び/又は」という用語は、一方又は他方、又は両方を意味する。例えば、「A及び/又はBの水溶液」とは、A単独の水溶液、B単独の水溶液、及びAとBを組み合わせた水溶液を意味する。
【0012】
[0012]「約(about)」という用語は、列挙された数、数又は数の範囲の±10パーセントを意味すると理解される。
【0013】
[0013]「約0重量%」という用語は、ゼロ(0)が指す物質、化合物、又は材料が、無視できる程度まで存在しないことを意味すると理解されるが、検出可能性が百万分率ベースで決定できると仮定すると、検出可能な量が存在する。
【0014】
[0014]本発明の特徴又は態様がマーカッシュ群の観点から説明される場合、当業者は、本発明もまた、それ故にマーカッシュ群の任意の個々のメンバー又はメンバーのサブグループに関しても説明されることを認識するであろう。例えば、Xがメチル、エチル又はプロピルからなる群から選択されるものとして記載されている場合、Xがメチルであることについての請求項、及びXがエチル及びXがプロピルであることについての請求項が十分に記載されている。さらに、本発明の特徴又は態様がマーカッシュ群の観点から説明される場合、当業者は、本発明もまた、それ故にマーカッシュ群の任意の個々のメンバー又はメンバーのサブグループの組み合わせに関しても説明されることを認識するであろう。したがって、例えば、Xが臭素、塩素、及びヨウ素からなる群から選択されるものとして記述され、Yがメチル、エチル、及びプロピルからなる群から選択されるものとして記述される場合、Xが臭素であり、Yがメチルであるという請求項は十分に記載されている。
【0015】
[0015]アルキル基の炭素原子数や環上の置換基の数など、必ず整数である変数の値を範囲として記述する場合、例えば、値は0~4の任意の整数(つまり、0、1、2、3、又は4)にできることを意味する。同様に、範囲形式で表現された値は、範囲の限界として明示的に記載された数値だけでなく、あたかも各数値及び部分範囲が明示的に記載されているかのように、その範囲内に含まれるすべての個々の数値又は部分範囲を含むように柔軟に解釈されるべきである。例えば、「約0.1%~約5%」又は「約0.1%~5%」の範囲は、約0.1%~約5%だけでなく、個々の値(例えば、1%、2%、3%、及び4%)、及び示された範囲内のサブ範囲(例えば、0.1%~0.5%、1.1%~2.2%、3.3%~4.4%)を含むものと解釈されるべきである。
【0016】
[0016]「実質的に含まない」又は「実質的に含まない」という用語は、組成物又は配合物の全重量で、0.1%未満、好ましくは0.05%未満、より好ましくは0.01%未満であり、最も好ましくは約0.00%を意味する。
【0017】
[0017]これは、本発明の原理を説明する上でのものである。添付の図面は本開示の実施形態に関するものであり、以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】[0018]本明細書に記載の実施形態による、毛髪をコンディショニングする例示的な方法を示す3つの画像を示す。図1は、本明細書に記載の実施形態による組成物のすすぎの容易さを示す。
【発明を実行するための形態】
【0019】
[0019]本発明の態様は、限定された濃度の水を含むコンディショナー組成物、及びそのコンディショナー組成物の使用方法に関する。本発明の実施形態は、水濃度が高い通常のコンディショナーに典型的な過剰量の水を回避する、使いやすく、濃厚で、流動性があり、希釈可能で、容易にすすぐことができるコンディショナー組成物を高濃縮形態で提供する。本発明による方法は、コンディショナーをシャワー水で容易に希釈し、毛髪に適用した後に余分なコンディショナーを容易にすすぐ能力を含む。
【0020】
[0020]本発明によるコンディショナー組成物の実施形態は、1つ又は複数のポリオールの成分(a)と、1つ又は複数のカチオン性界面活性剤(b)と、1つ又は複数の脂肪族アルコール(c)と、水(d)という成分、及び1つ又は複数の任意選択の成分を含む。上述の望ましいコンディショナー組成物の性能特性は、成分b、c及びdのバランスを含むコンディショナー組成物によって少なくとも部分的に達成することができる。これらの成分は、層状ゲルネットワークの「クリーミーな」配合物を提供すると考えられている。ゲルネットワークは、脂肪族アルコール、カチオン性界面活性剤、及び水の混合物の脂質二重層である。ゲルネットワークの発達に適したこれらの成分の例示的なバランスは、カチオン性界面活性剤(b)と脂肪族アルコール(c)との合計の、水に対する重量比[b+c:d]が、約0.1:1~約2:1の範囲、好ましくは約0.3:1~約1.5:1、最も好ましくは約0.6:1~約1.3:1、特に最も好ましくは約0.8:1~約1.1:1であり、好ましい例示的な比率は約0.87:1である。
【0021】
[0021]モノアルコール(1~7個の炭素原子を有する)は、ヘアトリートメント組成物、特にコンディショナー組成物によく使用される。本開示の発明者らは、驚くべきことに、水が低減されたコンディショナー組成物のコンディショニング性能は、モノアルコールの量を可能な限り減らすか、モノアルコールを完全に排除することによっても大幅に改善される。理論に束縛されるものではないが、モノアルコールの存在は、毛髪上の潤滑活性物質(カチオン性界面活性剤など)の沈着に対するモノアルコール(エタノールなど)の悪影響により、コンディショニング性能効果に有害であると考えられている。モノアルコール(エタノールなど)は、製品塗布のすすぎ工程におけるカチオン性界面活性剤のすすぎを促進し、したがって、毛髪のコンディショニングにおけるカチオン性界面活性剤の性能に妨害効果を及ぼすと考えられている。
【0022】
[0022]本開示によるコンディショナー組成物の実施形態は、炭素原子数1~7のモノアルコールを実質的に含まないか、又は炭素原子数1~7の1つ又は複数のモノアルコールを5重量%未満の濃度範囲で含む。好ましくは、1~7個の炭素原子を有するモノアルコールの濃度は、2重量%未満、より好ましくは1重量%未満、さらにより好ましくは0.5重量%未満、さらにより好ましくは0.4重量%未満である。炭素原子数が1~7のモノアルコールを完全に除外することが最も好ましいとはいえ、多くの成分は供給業者によって提供されており、すでに少量のモノアルコールが含まれている。本発明者らは、水が低減されたコンディショナー組成物中でモノアルコールを使用するときに観察される有害な影響は、成分を完全に除去/省略する必要なく、モノアルコールの量を減らす(例えば、1重量%まで)ことによって大幅に克服できることを発見した。
【0023】
[0023]本開示によるコンディショナー組成物の実施形態は、好ましくは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、イソプロパノール、イソブタノール、ネオペンタノール、t-ブタノール、2-メチル-2-ブタノール、2,3-ジメチル-2-ブタノール、2-メチル-2-ペンタノール、3-メチル-3-ペンタノール、2,3-ジメチル-2-ペンタノール、2,3-ジメチル-2-ペンタノール、2,3-ジメチル-2-ペンタノール、2,3-ジメチル-3-ペンタノール、2-メチル-2-ヘキサノール及び3-メチル-3-ヘキサノールから選択される1~7個の炭素原子を有するモノアルコールを含まない。
【0024】
[0024]本開示によるコンディショナー組成物の実施形態は、好ましくは、アルコキシル化脂肪アルコールなどのアルコキシル化界面活性剤を実質的に含まない。アルコキシル化界面活性剤は、二酸化炭素排出量が好ましくないと考えられており、多くの消費者に避けられている。本開示は、アルコキシル化界面活性剤を含む組成物と同等又は改善された性能を提供しながら、好ましくはアルコキシル化界面活性剤を含まないコンディショニング組成物を提供する。アルコキシル化界面活性剤の濃度は、0.0重量%~0.2重量%、好ましくは0.0重量%~0.1重量%、より好ましくは0.0重量%~0.01重量%であってよい。
【0025】
[0025]本発明のコンディショナーの実施形態の性能特性は、1つ又は複数のポリオール、好ましくは、より高いヒドロキシル数を有するポリオール(a1)と、ヒドロキシル数が低いポリオール(a2)とのポリオールの組み合わせによっても達成される。特に好ましくは、この組み合わせは、(a1)三価アルコールと(a2)二価アルコールとを含む。この組み合わせはまた、三価アルコール成分(a1)と二価アルコール成分(a2)との組成の重量比範囲を有し得る。
【0026】
[0026]ポリオールは、コンディショナー組成物に少なくとも部分的に流動性、すすぎの容易性、及び使用の容易性を与える組成成分として機能する。ポリオールは、周囲条件下で固体であっても液体であってもよい。ポリオールが固体であるか、より多くの水酸基を有する液体である場合、ポリオールは、より少ない数のヒドロキシル基を有する液体ポリオールと組み合わされてもよく、及び/又は流動性の分散液又は溶液を形成するために最小量の水と組み合わされてもよい。
【0027】
[0027]本シャンプー組成物のポリオール成分は、多価、四価、三価及び/又は二価のアルコール(すなわち、過ヒドロキシアルカン、テトラオール、トリオールもしくはジオール)、あるいは複数のヒドロキシ基を縮合させてエーテル基を形成することによって形成されるその二量体、三量体、四量体、五量体、例えば、2つのエチレングリコールが縮合してジエチレングリコールを形成することによって形成されるもののうちの1つ又は複数の実施形態であってよい。ポリオールは液体であっても固体であってもよく、水及び/又はエタノールもしくはプロパノールなどのモノアルコール中で少なくとも実質的に混和性から完全に混和性であってもよい。あるいは、ポリオールは周囲条件でペースト状であってもよく、液体ポリオールと混合して流動性の混合物又は溶液を提供してもよい。多価アルコールは、各炭素がヒドロキシル基で置換されたC4~C8アルカン、あるいはその二量体もしくは三量体であってもよい。四価アルコールは、4つのヒドロキシル基で置換されたC4~C8アルカン、あるいはその二量体もしくは三量体であってよい。三価アルコールは、3つのヒドロキシル基で置換されたC3~C8アルカン、あるいはその二量体もしくは三量体であってもよい。二価アルコールは、2つのヒドロキシル基で置換されたC2~C8アルカン、あるいはその二量体もしくは三量体であってもよい。好ましくは、四価、三価及び二価のアルコールは、純粋な形で、水で希釈していない状態で、周囲条件で液体及び/又は流動性の特性を示す。例示的な多価アルコールには、エリスリトール、キシリトール及びソルビトールなどの糖アルコールが含まれるが、これらに限定されない。例示的なテトラオールは、アルキル鎖に沿ったヒドロキシル基の任意の分布のエリスリトール、テトラヒドロキシペンタン、テトラヒドロキシヘキサン、テトラヒドロキシヘプタン及び/又はテトラヒドロキシオクタンから選択され得る。例示的なトリオールは、プロピレントリオール(グリセリン)、1,2,3-ブチレントリオール、1,2,5-ペンチレントリオール及び/又は1,3,6-ヘキシレントリオール、及びそれらの任意の組み合わせから選択され得る。例示的なジオールは、エチレングリコール、1,2-プロピレンジオール、1,3プロパンジオール、1,2-及び1,3-ブタンジオール、1,2ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びそれらの任意の組み合わせから選択され得る。好ましいポリオールには、ソルビトール、グリセリン(プロピルトリオール)、1,2,3-ブタントリオール、エチレングリコール及びジエチレングリコール、並びにそれらの任意の組み合わせが含まれる。より好ましいポリオールは、三価アルコールと二価アルコールとの組み合わせ、例えばグリセリンとエチレングリコールとの組み合わせである。
【0028】
[0028]本発明のコンディショナー組成物のポリオール成分は、コンディショナー組成物の全重量に対して約50重量%~約95重量%の濃度を有し得る。より多くのヒドロキシル数を有するポリオールは、より少ない数のヒドロキシルを有する別のポリオールと組み合わせることができる。さらに、高炭素数を有するポリオールを、低炭素数を有する別のポリオールと組み合わせることができる。必ずしもそうとは限らないが、高い炭素数を有するポリオールは、通常、固体ポリオールであり得、一方、必ずしもそうではないが、低い炭素数を有するポリオールは、通常、液体ポリオールであり得る。炭素数と水酸基数を含むこれらのパラメータ内で、固体ポリオールを液体ポリオール及び/又は少量の水と組み合わせて、流動性のある分散液及び/又は溶液を提供することができる。これらの関係により、コンディショナー組成物の流動性溶液及び/又は分散液の容易な配合が可能になることが判明した。高級水酸基ポリオールと低級水酸基ポリオールは、約0.4:1~約2.3:1、好ましくは約0.8:1~約0.9:1、より好ましくは約0.85:1~約0.87:1の範囲の重量比に従って組み合わせることができ、この比は高い方から低い方に向かう。さらに、高炭素数ポリオールと低炭素数ポリオールは、約0.1:1~約0.75:1の重量比範囲に従って組み合わせることができ、この比率は高炭素数対低炭素数の比である。これらの組み合わせについては、高級及び低級ヒドロキシルポリオール及び高炭素数及び低炭素数ポリオールは、個々のポリオールであってもよいし、類似のポリオールの混合物であってもよい。例えば、ソルビトールなどの高炭素数ポリオールを、1,3,6-ヘキシレントリオールなどの別の高炭素数ポリオールと組み合わせることができる。エチレングリコールなどの低炭素数ポリオールは、1,2-プロピレンジオールなどの別の低炭素数ポリオールと組み合わせることができる。ソルビトールなどの高級ヒドロキシルポリオールは、エリスリトール又はグリセリンなどの別の高級ヒドロキシルポリオールと組み合わせることができる。ジエチレングリコールなどの低級ヒドロキシルポリオールを1,2-プロピレンジオールと組み合わせてもよい。高炭素ポリオールと低炭素ポリオールの組み合わせの例は、ソルビトール及びエチレングリコール;エリスリトールとエチレングリコール;ヘキシレンテトラオール及びエチレングリコール;グリセリンとエチレングリコールを含む。
【0029】
[0029]本発明のコンディショナー組成物のためのポリオールの好ましい組み合わせは、(a1)これに限定されないが、三価アルコールなどのより高いヒドロキシル数のポリオール、及び(a2)これに限定されないが、例えば二価アルコールなどのヒドロキシル数の低いポリオールの組み合わせを含む。これらの組み合わせは、約0.4:1~約2.3:1、好ましくは約0.8:1~約0.9:1、より好ましくは約0.85:1~約0.87:1の、成分(a1)、例えば三価アルコールと、(a2)、例えば二価アルコールとの重量比範囲(すなわち、[a1:a2])を有する。定性的には、より高いヒドロキシル数のポリオールとより低いヒドロキシル数のポリオールとの流動液体から半流動液体から粘稠液体のポリオール混合物が、少なくとも部分的に上記の望ましいコンディショナー組成物特性をもたらすことが発見された。好ましくは、これらの組成特性は、三価アルコールなどのより高いヒドロキシル数のポリオールの重量%濃度が、重量パーセント比で二価アルコールなどのより低いヒドロキシル数のポリオールの重量%濃度よりもわずかから中程度低い場合に達成される。
【0030】
[0030]コンディショニング組成物の実施形態にとってより好ましいポリオールの組み合わせは、周囲条件で液体及び/又は流動性の特性を示すC2~C6アルキルトリオール及びジオールから選択され得る。例示的なジオールは、アルキル鎖に沿って分布する任意のヒドロキシル基の、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びそれらの任意の組み合わせから選択することができる。例示的なトリオールは、プロピル、ブチル及び/又はペンチルトリオール、並びにそれらの任意の組み合わせから選択され得る。この群から選択されるジオールとトリオールの任意の組み合わせも、コンディショニング組成物の実施形態のジオール/トリオール成分を満たすことができる。好ましい組み合わせは、アルキル鎖に沿って任意の可能なヒドロキシル分布を有する、エチルジオール(エチレングリコール)及びプロピルトリオール(グリセリン);1,2-又は1,3-プロピルジオール及びプロピル又はブチルトリオール;ブチルジオール及びプロピルトリオール;ペンチルジオール及びプロピルトリオール;ペンチルジオールとブチルトリオールを含む。より好ましい組み合わせは、エチルジオール(エチレングリコール)及びプロピルトリオール(グリセリン);1,2-又は1,3-プロピルジオール及びプロピルトリオール(グリセリン);1,2-、1,3-、2,3-ブチルジオール及びプロピルトリオール(グリセリン)を含む。より好ましい組み合わせは、エチルジオール(エチレングリコール)とプロピルトリオール(グリセリン)、並びに1,2-又は1,3-プロピルジオールとプロピルトリオール(グリセリン)を含む。最も好ましい組み合わせは、エチルジオール(エチレングリコール)とプロピルトリオール(グリセリン)、並びに1,2-又は1,3-プロピルジオールとプロピルトリオール(グリセリン)を含む。
【0031】
[0031]コンディショニング組成物の実施形態のカチオン性界面活性剤成分は、第四級アンモニウム及び第三級アミン化合物、アミドアンモニウム及び第三級アミン化合物、第四級アンモニウム又は第三級アミン基を有する単糖、二糖及び多糖、又はそれらの任意の混合物から選択され得る。これらのカチオン性界面活性剤の非限定的なクラスは、モノ又はジ脂肪族アルキル又はアルケニル第四級アンモニウム及び第三級アミン化合物、モノ又はジポリオール第四級アンモニウム及び第三級アミン化合物、モノ又はジ脂肪族アルキル又はアルケニルベンジル第四級アンモニウム及び第三級アミン化合物、脂肪族アルキル又はアルケニルアリール、ポリオール第四級アンモニウム及び第三級アミン化合物、ポリオール単糖、二糖又は三糖アルキル第四級アンモニウム及び第三級アミン化合物、第三級又は四級化アミノアルキル脂肪族アルキル又はアルケニルエステル又はアミド化合物、フェノキシアルキル脂肪族アルキル又はアルケニル第四級アンモニウム及び第三級アミン化合物、末端が四級化されたアンモニウム及び三級アミン化合物を含む加水分解デンプン、末端四級化アンモニウム及び第三級アミン化合物を有するマルチポリオールセルロース、スクロース、ラクトースの単糖類及び二糖類、アラビアゴム、ガッティゴム、グアイクムゴム、グアールゴム、カラヤゴム、ローカストビーンゴム、末端四級化アンモニウム及び三級アミン化合物で誘導体化されたキサンタンガム、及びカチオン性頭部有機化合物を備えた同様の疎水性尾部を含む。第三級アミン基を有するカチオン性界面活性剤の種類は、媒体又は有機酸によってプロトン化されてカチオン性基を形成し得る。
【0032】
[0032]これらのカチオン性界面活性剤の例は、塩化セトリモニウム、塩化ステアルトリモニウム、塩化ベヘントリモニウム、メト硫酸ベヘントリモニウム、メト硫酸ベヘアミドプロピルトリモニウム、塩化ステアラミドプロピルトリモニウム、塩化アラキドトリモニウム、塩化ジステアリルジモニウム、ジセチルジモニウムクロリド、トリセチルモニウムクロリド、オレアミドプロピルジメチルアミン、リノールアミドプロピルジメチルアミン、イソステアラミドプロピルジメチルアミン、オレイルヒドロキシエチルイミダゾリン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘアミドプロピルジメチルアミン、ベヘアミドプロピルジエチルアミン、ベヘアミドエチルジエチルアミン、ベヘナミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、アラキダミドエチルジメチルアミン、塩化ベンザルコニウム、臭化ベンゾジデシニウム、塩化セタルコニウム、塩化ジセジルジメントスアンモニウム、塩化ジメチルジオクタデシルアンミン、ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウムプロパン、ラウリルメチルグルセス-10ヒドロキシルプロピルジモニウムクロリド N-オレイル-1,3-プロパンジアミン、ステアラルコニウムクロリド及びそれらの混合物から選択され、及び/又はそれらを含み得る。追加のカチオン性界面活性剤は、例えば、Nikko Chemicalsから商品名CA-2350で入手可能な塩化セチルトリメチルアンモニウム、及びKClから入手可能なCTAC 30KC、Akzo Nobelから入手可能な、商品名Arquad 18/50のステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、水添獣脂アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアリルプロピレングリコールホスフェートジメチルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピルジメチル(ミリスチル酢酸)アンモニウムクロリド、N-(ステアロイルコラミノホルミルメチル)ピリジニウムクロリド;以下のINCIの名称を有する親水性置換カチオン性界面活性剤:クオタニウム-16、クオタニウム-26、クオタニウム-27、クオタニウム-30、クオタニウム-33、クオタニウム-43、クオタニウム-52、クオタニウム-53、クオタニウム-56、クオタニウム-60、クオタニウム-61、クオタニウム-62、クオタニウム-70、クオタニウム-71、クオタニウム-72、クオタニウム-75、クオタニウム-76加水分解コラーゲン、クオタニウム-77、クオタニウム-78、クオタニウム-79加水分解コラーゲン、クオタニウム-79加水分解ケラチン、クオタニウム-79加水分解乳タンパク質、クオタニウム-79加水分解シルク、クオタニウム-79加水分解大豆タンパク質、及びクオタニウム-79加水分解小麦タンパク質、クオタニウム-80、クオタニウム-81、クオタニウム-82、クオタニウム-83、クオタニウム-84、及びそれらの任意の組み合わせを含む。
【0033】
[0033]脂肪族アルコールは、任意のC8~C40アルカニルモノもしくはジオール、又はアルケニルモノもしくはジオールから選択され得る。好ましくは、これらの群の脂肪族アルコールはモノアルコールであり得る。脂肪族アルケニルアルコールの場合、不飽和の数は1~6、好ましくは1~3の範囲、より好ましくは1又は2、最も好ましくは1であってよい。好ましい脂肪族アルコールは、C8~C30のアルカニル又はアルケニルモノアルコールから選択され得る。より好ましくは、脂肪族アルコールは、C10~C26のアルカニル又はアルケニルモノアルコールから選択され得る。特に好ましくは、脂肪族アルコールは、C10~C26アルカニルモノアルコールから選択され得る。それは本発明の要件ではないが、脂肪アルコールは、低炭素数脂肪アルコールと高炭素数脂肪アルコールの組み合わせであってもよい。例示的な組み合わせには、C10~C16脂肪アルコールとC16~C22脂肪アルコールが含まれ、高炭素数脂肪アルコールは低炭素数脂肪アルコールよりも重量%で約2~3倍多い。
【0034】
[0034]例示的な組み合わせには、C10~C16脂肪アルコールとC16~C22脂肪アルコールが含まれ、高炭素数脂肪アルコールは低炭素数脂肪アルコールよりも重量%で約2~3倍多い。好ましくは、2つ以上の脂肪アルコールには、セチル(パルミチン酸)アルコール及びステアリルアルコールなどの少なくとも2つのC16~C22脂肪アルコールが含まれる。
【0035】
[0035]これらの脂肪族アルコールの例は、オクタノール、プラゴニックアルコール、デカノール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチル(パルミチン酸)アルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、ヘネイコイルアルコールベヘニルアルコール、リグノシエリルアルコール、セリルアルコール、モンタニルアルコール、ノナセサノール、ミリシルアルコール、並びにパミトレイルアルコール、オレイルアルコール、エルシルアルコール、アラキドン酸アルコール、リノール酸アルコール、ファルネシルアルコールから選択される、及び/又はそれらを含む不飽和アルコールから選択され、及び/又はそれらを含む。
【0036】
[0036]含水量は、ポリオール、特にポリオールの組み合わせ、カチオン性界面活性剤及び脂肪族アルコールの比率の組み合わせ及び濃度により、低い重量パーセントに維持され得る。この組み合わせは、濃厚で流動性があり、シャンプー及びコンディショナーの処理中に水で簡単に希釈でき、容易にすすがれる濃縮コンディショナー組成物を提供する。典型的な水分濃度範囲と好ましい範囲を表1に示す。
【0037】
[0037]本開示による組成物は、好ましくは最小限の量の水を含む、すなわち、好ましくは完全に無水ではない。例えば、組成物は、コンディショナー組成物の全重量に対して少なくとも約3重量%、又は好ましくは少なくとも約4重量%、より好ましくは少なくとも約5重量%、さらには少なくとも6重量%の濃度範囲で水を含む。本発明者らは、無水コンディショニング組成物は好ましくない粘度を有し、毛髪全体に均一に塗布して分散させることが困難であることを見出した。このような無水組成物の塗布にはより長い時間がかかり、無水コンディショニング組成物を十分にすすぐために過剰な水の使用が必要になる場合がある。
【0038】
[0038]コンディショニング組成物の実施形態における、カチオン性界面活性剤、脂肪族アルコール、ポリオール又は複数のポリオールの組み合わせ、水及び任意選択の植物油、任意選択の水素化オリーブ油/オリーブ酸エチルヘキシル、任意選択の直接染料、及び任意選択のフケ防止剤の濃度は、表1に示すとおりの範囲の、組成物の全重量に対する重量パーセントであり得る。
【0039】
[0039]本発明の別の態様は、コンディショナー組成物の実施形態に含めるための追加の任意選択の成分を含む。これらの追加の任意選択の成分は、これらに限定されないが、滑らかさ、滑らかさ、修復、フケ防止、着色、そして好ましくは植物油、植物油/エチルヘキシル脂肪酸エステル水添複合体などの「環境に優しい」成分を含み、これらは、好ましくは、オリーブ油とオリーブ酸エチルヘキシルとの水素化複合体、フケ防止剤、直接染料、及び可溶化剤であり得る。
【0040】
[0040]植物油は髪、特にパーマネントカラーリング及びパーマネントカーリングで傷んだ髪に滑らかな絹のような質感を与える。植物油は自然な光沢を取り戻し、脆さや乾燥を軽減する。酸化及び腐敗を避ける能力があるため、硬化植物油が好ましい。キャノーラ油、ココナッツ油、トウモロコシ油、綿実油、亜麻仁油、グレープシード油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、ベニバナ油、ゴマ油、大豆油、ヒマワリ油のいずれか、及びそれらの混合物が、本発明によるコンディショナー組成物の実施形態において、任意選択の光沢及び耐脆性向上剤として含まれてもよい。好ましい硬化油には、ココナッツ油、オリーブ油、パーム油、ベニバナ油、ヒマワリ油、及び亜麻仁油が含まれる。より好ましい硬化油は、ココナッツ油、オリーブ油、及びベニバナ油を含む。最も好ましい硬化油は、ココナッツ油及びオリーブ油を含む。任意選択の植物油は、表1に示される重量パーセント範囲で実施形態に含まれ得る。
【0041】
[0041]毛髪に絹のような滑らかな感触を与えるのに有用な別の任意選択の成分は、水素化エチルヘキシルトランスエステル化植物油C14~C20エステル、好ましくは水素化C16~C18エチルヘキシルトランスエステル化植物油エステルの複合体である。この複合体の特に好ましい成分は、水素化されたオリベートエチルヘキシル/オリーブ油である。この複合体は、除去が難しいシリコーンポリマーを含まなくても、ジメチコンなどのシリコーンによってもたらされるものと同様の触覚反応を毛髪に与えることができる。この複合体は、C14~C20植物油を水素化した後、エチルヘキシルアルコールで酸性エステル交換することによって形成され得る。アルコールは植物油のグリセリンを置き換えて、トリエステル油を、油のカルボン酸エステル部分を構成する複数の脂肪酸の複数のモノエステルに変換する。任意の複合体は、表1に示される重量パーセント範囲で実施形態に含まれてもよい。
【0042】
[0042]コンディショナー組成物の追加の実施形態には、フケ防止剤である別の任意選択の成分が含まれる。フケ防止剤は、例えば、ケトコナゾール、クリンバゾール、ジンクピリチオンセレン二硫化物、コールタール、硫黄等を含む。任意選択の成分の選択は、カチオン性界面活性剤及び脂肪族アルコールとの適合性に基づいて行われる。任意選択のフケ防止剤は、表1に示される重量パーセント範囲で実施形態に含まれ得る。
【0043】
[0043]コンディショナー組成物の実施形態に含める別の任意選択の成分には、着色の利点を提供する直接染料を含む。本発明の技術は、非イオン性直接染料、特に非イオン性ニトロベンゼン誘導体及びアニオン性直接染料に適している。
【0044】
[0044]ニトロベンゼン誘導体の例は、これに限定されないが、例えば、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、1-アミノ-5クロロ-4-[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]-2-ニトロベンゼン(HC赤色10号)、及び5-クロロ-1,4-[ジ-(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]-2-ニトロベンゼン(HC赤色11号)又は4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノールを含む。本明細書で有用な非イオン性ニトロ染料は、例えば、1,4-ビス-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ニトロベンゼン、1-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-2-ニトロ-4-[ジ-(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ベンゼン(HCブルーNo.2)、1-アミノ-3-メチル-4-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-6-ニトロベンゼン(HCバイオレットNo.1)、2-アミノ-4、6-ジニトロフェノール、1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゼン(C176070)、4-アミノ-2-ニトロジフェニルアミン(HCレッド1号)、1-アミノ-4-[ジ-(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ニトロベンゼン塩酸塩(HC赤色13号)、1-アミノ-5-クロロ-4-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ニトロベンゼン、4-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-3-ニトロフェノール、4-[(2-ニトロフェニル)アミノ]フェノール(HCオレンジNo.1)、1-[(2-アミノエチル)アミノ]-4-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-ニトロベンゼン(HCオレンジNo.2)、4-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-1-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ニトロベンゼン(HCオレンジ3号)、1-アミノ-2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5ニトロベンゼン(HC黄色5号)、1-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-[(2ヒドロキシエチル)アミノ]-5-ニトロベンゼン(HCイエローNo.4)、1-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ニトロベンゼン(HCイエロー2号)、2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-1-メトキシ-5-ニトロベンゼン、並びに、染料の文献で知られている同様のバリエーション及び誘導体も含まれる。
【0045】
[0045]本明細書で有用な他の非イオン性直接染料は、例えば、1,4-ジ-[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]-9,10-アントラキノン、1,4-ジ-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-9,10-アントラキノン(C161545、ディスパースブルー23)、1-アミノ-4-ヒドロキシ-9,10-アントラキノン(C160710、ディスパースレッド15)、1-ヒドロキシ-4-[(4-メチル-2-スルホフェニル)アミノ]-9,10-アントラキノン、7-ベータ-D-グルコピラノシル-9,10-ジヒドロ-1-メチル-9、10-ジオキソ-3,5,6,8-テトラヒドロキシ-2-アントラセンカルボン酸(C175470、ナチュラルレッド4)、2-((4-(ジ-(2-ヒドロキシエチル)アミノ)フェニル)アミノ)-5-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-2,5-シクロヘキサジエン-1,4-ジオン(HCグリーンNo.1)、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン(C175480、ナチュラルオレンジ6号)、1,2-ジヒドロ-2-(1,3-ジヒドロ-3-オキソ-2H-インドール-2-イリデン)-3H-インドール-3-オン(C173000)、1-[ジ-(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-4-[(4-ニトロフェニル)アゾ]ベンゼン、(ディスパースブラックNo.9)、4-[(4-アミノフェニル)アゾ]-1[ジ-(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-3-メチルベンゼン(HCイエローNo.7)、2)、トリ-(4-アミノ-3-メチルフェニル)カルベニウムクロリド(Cl42520;ベーシックバイオレットNo.2)、1-[(4-アミノフェニル)アゾ]-7(トリメチルアンモニオ)-2-ナフトールクロリド(Cl12250;塩基性褐色No.16)、3-[(4-アミノ-2,5-ジメトキシフェニル)アゾ]-N,N,N-トリメチルベンゾラニウムクロリド(C11 12605、ベーシックオレンジNo.69)、1-[(4-アミノ-2-ニトロフェニル)アゾ]-7-(トリメチルアンモニオ)-2-ナフトールクロリド(塩基性褐色17号)、1-メチル-4-((メチルフェニルヒドラゾノ)メチル)ピリジニウムメチル硫酸塩(塩基性黄色87号)、及び1-メチル-4-((メチルフェニルヒドラゾノ)メチル)ピリジニウムメチル硫酸塩(塩基性黄色87号)を含む。
【0046】
[0046]本明細書で有用な他のカチオン性直接染料は、例えば、ベンゼンアミン、4-[(2,6-ジクロロフェニル)(4-イミノ-3,5-ジメチル-2,5-シクロヘキサジエン-1-イリデン)メチル]-2,6ジメチル-、リン酸)(HCブルーNo.15)、1-(2-モルホリニウムプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-9,1O-アントラキノンメチル硫酸塩、及び1-[(3-(ジメチルプロピルアミニウム)プロピル)アミノ]4-(メチルアミノ)-9,10-アントラキノンクロリドを含む。
【0047】
[0047]本明細書で有用なアニオン性直接染料は、例えば、二ナトリウムビス[4-(N-エチル-N-3-スルホナトフェニルメチル)アミノフェニル]フェニルメチリウム(INCI名:アシッドブルー9)、ベンゼンスルホン酸、2-[(9,10-ジヒドロ-4-ヒドロキシ9,10-ジオキソ-1-アントラセニル)アミノ]-5-メチル-、一ナトリウム塩(INCI名:Ext.Violet2)、p-((2-ヒドロキシ-1-ナフチル)アゾ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(INCI名:オレンジ4)、2,2’-(1,4-アントラキノニレンジイミノ)ビス(5-メチルベンゼンスルホン酸)二ナトリウム塩(INCI名:ACID GREEN25)、酸2-(2-キノレイル)1,3-インダンジオン モノ、ジ、トリスルホン酸、ナトリウム塩(INCI名:黄色10)、5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-O-(フェニルアゾ)-2,7-ナフタレンスルホン酸、二ナトリウム塩(INCI名:アシッドレッド33)を含む。
【0048】
[0048]任意選択の直接染料は、表1に示される重量パーセント範囲で実施形態に含まれてもよい。
【0049】
[0049]本発明によるコンディショナーの実施形態への任意の添加剤として有用な可溶化剤は、均一性を提供し、異なる成分が含まれる場合に成分の分割を回避する。可溶化剤は、これらに限定されないが、低濃度から非常に低濃度までにおける、ポリオールカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸エステル、それらの組み合わせなどの脂肪酸からのC8~C20脂肪酸エステル、及びココナッツ油、パーム油及び/又はベニバナ油からの脂肪酸混合物などの脂肪酸混合物、並びに、任意選択の一価アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、ブタノール及び/又はイソブタノールであってよい。エステルのアルコール部分は、3~20、好ましくは4~10単位のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及び/又はポリグリセロールなどのポリオールの短いモノマー単位から形成される。好ましい可溶化剤は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、4~8ポリエチレングリコールと4~8ポリグリセロールのヤシ酸エステルを含む。より好ましい薬剤は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、4又は6のポリエチレングリコールと4~6のポリグリセロールのヤシ酸エステルを含む。
【0050】
[0050]任意選択の可溶化剤は、表1に示される重量パーセント範囲で実施形態に含まれ得る。表1に示される各成分及び各重量範囲は任意の方法で組み合わせることができることを理解されたい。例えば、本開示の水が低減されたコンディショナー組成物は、以下の表1の好ましい範囲に従う1つの成分(カチオン性界面活性剤など)を含み得る一方、表1に示されるより好ましい範囲に従って、別の成分(ポリオールなど)を含む。したがって、水が低減されたコンディショナー組成物の範囲の成分は、以下の表1に示される範囲、好ましい範囲、より好ましい範囲、及び最も好ましい範囲の任意の組み合わせに含まれてもよい。

*各重量%は「約」数値であり、数値の±10%として定義される。
**括弧以外の数値範囲は、ゼロの量から添加重量%の量までを示し、これは含有が任意選択であることを意味する。含まれる場合、適用される重量パーセントの範囲が括弧内に示される。
ポリオールは、上記パラメータに従った単一のポリオールであってもよく、又は上記パラメータに従ったポリオールの混合物であってもよい。より高いヒドロキシル数のポリオール及びより低いヒドロキシル数のポリオールは、単一のポリオールであってもよく、又は上記のヒドロキシル数に基づく組み合わせであってもよい。
【0051】
[0051]本発明の態様及び実施形態は、以下の条項によって定義することができる。
【0052】
[0052]第1項水が低減されたコンディショナー組成物であって、
約50重量%~約95重量%の濃度範囲の1つ又は複数のポリオールと、
約1重量%~約3重量%の濃度範囲の1つ又は複数のカチオン性界面活性剤と、
約0.5重量%~約10重量%の濃度範囲の1つ又は複数の脂肪族アルコールと、
約0.5重量%~約10重量%の濃度範囲における水と、
を含み、
重量パーセントはコンディショナー組成物の全重量に対するものである、水が低減されたコンディショナー組成物。
【0053】
[0053]第2項1つ又は複数のポリオールが、(a1)約10重量%~約65重量%の濃度の少なくとも1つの三価アルコールと、(a2)約25重量%~約75重量%の濃度の少なくとも1つの二価アルコールとを含む、第1項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0054】
[0054]第3項三価アルコールと二価アルコールとの重量パーセント比は、約0.4:1~約2.3:1、好ましくは約0.8:1~約0.9:1、より好ましくは約0.85:1~約0.87:1の範囲である、第1~3項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0055】
[0055]第4項1つ又は複数のカチオン性界面活性剤と1つ又は複数の脂肪族アルコールの重量パーセントの合計と、水の重量パーセントが、約0.1:1~約2:1、好ましくは約0.3:1~約1.5:1、最も好ましくは約0.6:1~約1.3:1、特に最も好ましくは約0.8:1~約1.1:1の範囲にあり、好ましい例示的な比率は約0.87:1である、第1~3項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0056】
[0056]第5項カチオン性界面活性剤、脂肪族アルコール及び水の組み合わせがゲルネットワークを形成する、第1~第4項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0057】
[0057]第6項ポリオールが、少なくともグリセリン、1,2,3-ブタントリオール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ペンタントリオール、1,2,4-ペンタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、1,3,5-ペンタントリオール、2,3,4-ペンタントリオール、又はそれらの任意の組み合わせ、好ましくは、グリセリン、ブタントリオールのいずれか、又はそれらの任意の組み合わせを含む三価アルコール、及び/又は少なくともエチレングリコール、1,2-プロピレンジオール、1,3-プロピレンジオール、1,2-ブチレンジオール、1,3-ブチレンジオール、2,3-ブチレンジオール、1,4-ブチレンジオール、1,2-ペンチレンジオール、1,3-ペンチレンジオール、1,4-ペンチレンジオール、1,5-ペンチレンジオール、2,3-ペンチレンジオール、2,4-ペンチレンジオール、3,5-ペンチレンジオール、ジエチレングリコール又はジプロピレングリコール、又はそれらの任意の組み合わせ、好ましくは、エチレングリコール、1,2-プロピレンジオール、1,2-ブチレングリコール、又はそれらの任意の組み合わせを少なくとも含む二価アルコール、及び/又は好ましくは、三価アルコールと二価アルコールの任意の組み合わせである、第1~第5項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0058】
[0058]第7項カチオン性界面活性剤が、少なくとも第四級アンモニウム有機化合物、好ましくは、C8~C30のモノ又はジ脂肪アルキルトリ又はジメチルアンモニウム化合物、そのモノ又はジベンジル脂肪アルキル誘導体、そのモノ又はジ脂肪アルキルポリオール誘導体、ポリエトキシル化末端アミノ単糖類、二糖類もしくは多糖類化合物、又はそれらの任意の組み合わせ、より好ましくは、塩化セトリモニウム、塩化ステアルトリモニウム、塩化ベヘントリモニウム、メト硫酸ベヘントリモニウム、メト硫酸ベヘンアミドプロピルトリモニウム、ステアラミドプロピルトリモニウムクロリド、アラキドトリモニウムクロリド、ジステアリルジモニウムクロリド、ジセチルジモニウムクロリド、トリセチルモニウムクロリド、オレアミドプロピルジメチルアミン、リノールアミドプロピルジメチルアミン、イソステアラミドプロピルジメチルアミン、オレイルヒドロキシエチルイミダゾリン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘアミドプロピルジメチルアミン、ベヘアミドプロピルジエチルアミン、ベヘアミドエチルジエチルアミン、ベヘアミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、アラキダミドエチルジメチルアミン、塩化ベンザルコニウム、臭化ベンゾジデシニウム、塩化セタルコニウム、ジセジルジメントルアンモニウムクロリド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド、ジオレオイル-3-トリメチルアンモニウムプロパン、ラウリルメチルグルセス-10ヒドロキシルプロピルジモニウムクロリド N-オレイル-1,3-プロパンジアミン、ステアラルコニウムクロリド、例えば日興ケミカルズ社から商品名CA-2350で入手可能なセチルトリメチルアンモニウムクロリド及びKClから入手可能なCTAC 30KC、アクゾノーベル社から入手可能な商品名Arquad 18/50のステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、水添獣脂アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアリルプロピレングリコールホスフェートジメチルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピルジメチル(酢酸ミリスチル)アンモニウムクロリド、N-(ステアロイルコラミノホルミルメチル)ピリジニウムクロリド、以下のINCI名称を有する親水性置換カチオン性界面活性剤:クオタニウム-16、クオタニウム-26、クオタニウム-27、クオタニウム-30、クオタニウム-33、クオタニウム-43、クオタニウム-52、クオタニウム-53、クオタニウム-56、クオタニウム-60、クオタニウム-61、クオタニウム-62、クオタニウム-70、クオタニウム-71、クオタニウム-72、クオタニウム-75、クオタニウム-76加水分解コラーゲン、クオタニウム-77、クオタニウム-78、クオタニウム-79加水分解コラーゲン、クオタニウム-79加水分解ケラチン、クオタニウム-79加水分解乳タンパク質、クオタニウム-79加水分解シルク、クオタニウム-79加水分解大豆タンパク質、及びクオタニウム-79加水分解小麦タンパク質、クオタニウム-80、クオタニウム-81、クオタニウム-82、クオタニウム-83、クオタニウム-84、及びそれらの任意の組み合わせを含む、第1項~第6項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0059】
[0059]第8項脂肪族アルコールが、C8~C30のアルキル又はアルケニルモノアルコール、又はそれらの任意の組み合わせ、好ましくは、C12~C26の飽和直鎖アルキルモノアルコール、又はそれらの任意の組み合わせ、より好ましくは、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチル(パルミチン酸)アルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、ヘネイコイル(heneicoyl)アルコール、ベヘニルアルコール、又はそれらの任意の組み合わせである、第1~第7項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0060】
[0060]第9項植物油、好ましくは硬化植物油、より好ましくは、水素化ココナッツ油、オリーブ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、パーム油、又は亜麻仁油、さらにより好ましくは、エチルヘキシルアルコールでエステル交換された硬化植物油の複合体、好ましくは、水素化されたオリーブ酸エチルヘキシル/オリーブ油の複合体をさらに含む、第1~第8項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0061】
[0061]第10項約0.1重量%~約2重量%、好ましくは約0.1重量%~約1.5重量%、より好ましくは約0.2重量%~約1重量%、最も好ましくは約0.2重量%~約0.5重量%の濃度範囲の植物油を含む、第9項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0062】
[0062]第11項ピロクトンオラミン、クリンバゾール、ケトコナゾール、亜鉛ピリチオン、二硫化セレン及びそれらの混合物をさらに含む、第1項~第10項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0063】
[0063]第12項約0.2重量%~約3重量%、好ましくは約0.5重量%~約3重量%、より好ましくは約0.75重量%~約3重量%、最も好ましくは約1重量%~約2.5重量%の濃度範囲の植物油を含む、第11項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0064】
[0064]第13項コールタール又は硫黄染料、アゾ染料、アントラキノン染料、カチオン染料、アニオン染料及びそれらの混合物からなる群から選択される直接染料をさらに含む、第1項~第12項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0065】
[0065]第14項約0.1重量%~約5重量%、好ましくは約0.1重量%~約4重量%、より好ましくは約0.2重量%~約3重量%、最も好ましくは約0.5重量%~約3重量%の濃度範囲で直接染料を含む、第13項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0066】
[0066]第15項a)約60重量%~約95重量%の濃度範囲、好ましくは約65重量%~約95重量%、より好ましくは約70重量%~約95重量%の濃度範囲の1つ又は複数のポリオールをさらに含む、第1項~第14項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0067】
[0067]第16項b)約1重量%~約2重量%、好ましくは約1.2重量%~約1.8重量%、より好ましくは約1.3重量%~約1.7重量%の濃度範囲の1つ又は複数のカチオン性界面活性剤をさらに含む、第1項~第15項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0068】
[0068]第17項c)約1重量%~約10重量%、好ましくは約3重量%~約8重量%、より好ましくは約3重量%~約5重量%の濃度範囲の1つ又は複数の脂肪族アルコールをさらに含む、第1項~第16項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0069】
[0069]第18項d)約1重量%~約8重量%、好ましくは約3重量%~約8重量%、より好ましくは約5重量%~約8重量%の濃度範囲の水をさらに含む、第1項~第17項のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物。
【0070】
[0070]第19項毛髪をコンディショニングする方法であって、請求項1から20のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物の未希釈ポーション又は水で希釈したポーションのいずれかを毛髪に塗布することと、未希釈ポーションとして、又は水で希釈したポーションとして、少なくとも約10秒間、そのポーションを毛髪全体にマッサージ及び/又はこすることと、その後ある量の水で髪をすすぐこととを含み、好ましくは、任意選択的に、毛髪全体のコンディショナーポーションをマッサージ及び/又はこすりながら、毛髪全体へのコンディショナー組成物の分布を少なくとも部分的に高めながら、制限された水のポーションを毛髪に導入することを含む、方法。
【0071】
[0071]第20項第19項に従って処理された毛髪を含むコンディショニングされた毛髪。
【0072】
[0072]第21項輸送重量を削減し、及び/又は包装廃棄物を削減するための、第1項~第18のいずれか一項に記載の水が低減されたコンディショナー組成物の使用。
【0073】
使用方法
[0073]本発明によるコンディショナー組成物の実施形態は、濃縮コンディショナー組成物のアリコートの毛髪への直接塗布、又は濃縮組成物のアリコートを水で予め希釈すること、続いて毛髪への塗布を含む方法で頭皮の毛髪に適用することができる。コンディショナー組成物のアリコートを直接適用する場合、そのアリコートは、指又はブラシでマッサージすることによって毛髪全体に少なくとも部分的に分配され、続いて水で希釈し、指で擦る及び/又はマッサージすることによって毛髪全体に広げることができる。希釈した組成物の一部を毛髪に少なくとも30秒間作用させると、コンディショナーが分散され、必要に応じて成分が供給される。過剰なコンディショナーは、髪をこすりながら流れる温水で髪を浸すことによって、髪からすすぐことができる。すすいだ髪をタオルドライし、その後くしで梳かしながら温かいヘアドライヤーで乾かす。
【0074】
実施例
[0074]以下の実施例は本発明を説明するものである。例示された組成物は、従来の配合及び混合技術によって調製することができる。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、ヘアケア配合技術の当業者の技術の範囲内で本発明の他の変更を行うことができることが理解されよう。本明細書におけるすべての部、パーセンテージ、及び比は、特に指定しない限り、重量によるものである。一部の成分は、希釈溶液として供給元から供給される場合がある。指定されたレベルは、特に指定がない限り、活性物質の重量パーセントを反映している。水のレベルは、製造プロセス中に直接追加されることも、原材料の1つに副生成物として、つまりグリセリンを介して追加されることもある。
*塩化ベヘントリモニウム(イソプロピルアルコール中)は、塩化ベヘントリモニウムを80%含む。
【0075】
コンディショナー例のハーフヘッド試験
[0075]毛髪をコンディショニングする前述のコンディショナーの例の能力を、シャンプー工程及びコンディショニング工程を含む手順によって試験する。この手順は、コンディショナーを含まないシャンプーで髪をシャンプーし、その後タオルで髪を乾かすことによって行われる。タオルドライした髪を眉から首まで真ん中で2つのセクションに分ける。セクションのうちの1つは本発明(例1~3)で処理され、もう1つのセクションは基準コンディショナーで処理される。この試験は、テストサンプルとリファレンスサンプルはそれぞれ頭の半分に適用されるため、ハーフヘッド比較と呼ばれ、それ故、完全に同一の試験条件(同一の毛髪構造、ダメージの程度、毛髪の色など)下での直接比較が可能になる。
【0076】
[0076]実施例1~3の基準コンディショナーに対する塗布量重量比は0.2であり、絶対塗布量は、実施例1~3ではそれぞれ2グラム、基準コンディショナーでは10グラムであった。
【0077】
[0077]以下のヘアケア基準は経験豊富なスタイリストによって判断された。すすぎ能力、濡れた時の櫛通りの良さ、乾いた時の櫛通りの良さ、乾いた感触及び縮れ防止効果。
【0078】
ハーフヘッド試験の評価基準:
すすぎ能力:
[0078]すすぎ能力の評価は、コンディショナーを塗布した後、髪からコンディショナーが落ちやすいか落ちにくいかを評価することによって決定される。評価は、泡の欠如によって見られる毛髪中に目に見えるコンディショナーがないことに注目することによって視覚的に行われる。
【0079】
詳細なすすぎ能力測定プロトコル:
[0079]ハーフヘッド比較を行う場合は、必ず中央の分け目を考慮し、左右を分けて比較する。
【0080】
[0080]水の力が強すぎないように設定し、水流をすすぐ側に向ける。
【0081】
[0081]ある量の水を加えて製品塊を乳化させる。
【0082】
[0082]流水のシャワーヘッドをフェイスラインの中央に配置する。
【0083】
[0083]右手の側面を使い、フェイスライン及びトップ(頭頂部)からもみあげまですすぎ落とす。
【0084】
[0084]髪の中間と毛先をすすぐ。
【0085】
[0085]長い髪を扱う場合は、片側ずつ高くまとめて、それぞれの側を別々にすすぐことができるようにする。
【0086】
[0086]すすぐ髪の部分からクリップを外す。
【0087】
[0087]すすいだ後、センター分け目を意識してタオルで軽く押さえて乾かす。
【0088】
[0088]測定されるすすぎ時間は、各毛髪部分で製品を完全にすすぎ落とすのに必要な時間によって決定される。所要時間をストップウォッチで計測し、すすぎ時間の長短を評価する。
【0089】
櫛通りの良さ:
[0089]毛髪の櫛通りの良さは、アルミニウムのコームを中央の分け目に平行に置き、毛髪を通して肩まで通すことによって評価されるす。櫛の角度が変化しないように、櫛は常に90°の角度を保ち、櫛でとかすこと全体を通じて頭皮と接触したままにしておく必要がある。櫛でとかす時に必要な抵抗/力の量は、製品が櫛でとかしやすい/櫛でとかしにくいと評価するための基準となる。この試験は濡れた髪でも乾いた髪でも行うことができる。評価は手動で行われ、基準コンディショナーを使用した髪の櫛通りと比較される。
【0090】
乾いた感触:
[0090]髪が完全に乾いたら、評価スタイリストが髪の乾いた感触を評価する。これは、親指と中指と人差し指の間で髪の根元から端までをなぞると同時に軽い圧力を加えるか、又は、軽く広げた指を根元から毛先まで髪に通すことで評価される。髪が指を通りやすい場合は、これは滑らかな感触と呼ばれ、髪が指を通りにくい場合は、これは粗い感触と呼ばれる。
【0091】
縮れ:
[0091]「髪の本体から離れるように突き出ている」部分及び髪の長さ全体で短い髪が突き出ているかどうかを評価することで、ストレートヘアスタイルについて、そして明確なウェーブやカールを形成するために、ウェーブのかかった髪や巻き毛が他の髪とどの程度揃っていないのかを評価することで巻き毛について、髪のうねりを光学的に評価する。直毛に突き刺さる毛髪が少なくなり、より鮮明な/手に負えないカールやウェーブが観察されるほど、毛髪の縮れは少なくなる。
【0092】
試験結果
[0092]ハーフヘッド試験1は3人の被験者で実施され、数字は各基準で何人の被験者が判定されたかを示している。
*:2つのハーフヘッドの比較のみが実行された。
基準コンディショナーの組成82.1%水、3.2%塩化ベヘントリモニウム、3%セテアリルアルコール、4%オリーブ油と水素化オリン酸エチルヘキシル、2%ヒドロキシプロピルデンプンリン酸塩、1%フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリン、0.8%イソプロパノール、0.5%ベンジルアルコール、0.5%安息香酸ナトリウム、クエン酸0.11%、香料0.9%、1%ルイボスパウダースプレードライエキス
ハーフヘッド試験2は3人の被験者で実施し、各基準の被験者数を示す数字は次のように判断された:
注意:この違いは統計的に有意ではない。
基準コンディショナーの組成:82.1%水、3.2%塩化ベヘントリモニウム、3%セテアリルアルコール、4%オリーブ油と水素化オリン酸エチルヘキシル、2%ヒドロキシプロピルデンプンリン酸塩、1%フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリン、0.8%イソプロパノール、0.5%ベンジルアルコール、0.5%安息香酸ナトリウム、クエン酸0.11%、香料0.9%、1%ルイボスパウダースプレードライエキス

ハーフヘッド試験3は3人の被験者で実施し、各基準の被験者数を示す数字は次のように判断された:
注意:この違いは統計的に有意ではない。
基準コンディショナーの組成:82.1%水、3.2%塩化ベヘントリモニウム、3%セテアリルアルコール、4%オリーブ油と水素化オリン酸エチルヘキシル、2%ヒドロキシプロピルデンプンリン酸塩、1%フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリン、0.8%イソプロパノール、0.5%ベンジルアルコール、0.5%安息香酸ナトリウム、クエン酸0.11%、香料0.9%、1%ルイボスパウダースプレードライエキス
【0093】
[0093]ハーフヘッド試験1~3の結果は、基準コンディショナーが、はるかに高いレベルの重要なコンディショニング剤(カチオン性界面活性剤塩化ベヘントリモニウム)及び5倍多い適用量で適用される(基準コンディショナー10g対本発明によるコンディショナー2g)という事実にもかかわらず、本発明によるコンディショナーが同等のすすぎ性及びコンディショニング性能(濡れた状態及び乾いた状態での櫛通り性、乾いた髪の感触及び縮れの減少)をもたらすことを明らかに示している。
【0094】
[0094]この結果は、本発明による水が低減されたコンパクトコンディショナーは、大幅に水が低減された塗布量であっても、従来の水が低減されていないコンディショナーと比較して同等のコンディショニング性能及びすすぎ能力をもたらすことを明らかに示した。
【0095】
コンディショナー実施例4対モノアルコールを使用した比較例のハーフヘッド試験
[0095]毛髪をコンディショニングする前述のコンディショナー例4の能力を、ハーフヘッド比較、及びモノアルコールを含む非本発明の実施例との比較によって試験する。比較例は、WO/2020142514の実施例2-Hと同様である。比較例には以下の成分が含まれる。
【0096】
[0096]パネリストの髪は、眉から首にかけて真ん中で2つのセクションに分けられる。セクションのうちの一方は本開示による実施例4で処理され、他方のセクションは比較例で処理される。
【0097】
[0097]この試験は、テストサンプルとリファレンスサンプルはそれぞれ頭の半分に適用されるため、ハーフヘッド比較と呼ばれ、それ故、完全に同一の試験条件(同一の毛髪構造、ダメージの程度、毛髪の色など)下での直接比較が可能になる。
【0098】
[0098]次のヘアケア基準は、経験豊富なスタイリストによって判断され:濡れた状態と乾いた状態の櫛通り、縮れ防止、及び乾いた感触。
【0099】
ハーフヘッド試験の評価基準:
[0099]濡れた状態と乾いた状態の櫛通り:
毛髪の櫛通りの良さは、アルミニウムのコームを中央の分け目に平行に置き、毛髪を通して肩まで通すことによって評価されるす。櫛の角度が変化しないように、櫛は常に90°の角度を保ち、櫛でとかすこと全体を通じて頭皮と接触したままにしておく必要がある。櫛でとかす時に必要な抵抗/力の量は、製品が櫛でとかしやすい/櫛でとかしにくいと評価するための基準となる。この試験は濡れた髪でも乾いた髪でも行うことができる。評価は手動で行われ、基準コンディショナーを使用した髪の櫛通りと比較される。
【0100】
[00100]耐縮れ性:
「髪の本体から離れるように突き出ている」部分及び髪の長さ全体で短い髪が突き出ているかどうかを評価することで、ストレートヘアスタイルについて、そして明確なウェーブやカールを形成するために、ウェーブのかかった髪や巻き毛が他の髪とどの程度揃っていないのかを評価することで巻き毛について、髪のうねりを光学的に評価する。直毛に突き刺さる毛髪が少なくなり、より鮮明な/手に負えないカールやウェーブが観察されるほど、毛髪の縮れは少なくなる。
【0101】
[00101]乾いた感触:
髪が完全に乾いたら、評価スタイリストが髪の乾いた感触を評価する。これは、親指と中指と人差し指の間で髪の根元から端までをなぞると同時に軽い圧力を加えるか、又は、軽く広げた指を根元から毛先まで髪に通すことで評価される。髪が指を通りやすい場合は、これは滑らかな感触と呼ばれ、髪が指を通りにくい場合は、これは粗い感触と呼ばれる。
【0102】
試験結果
[00102]ハーフヘッド試験は10人の被験者で実施され、数字は各基準で何人の被験者が判定されたかを示している。

*乾かした後の櫛通り性ハーフヘッド試験を9人で実施した。
【0103】
[00103]ハーフヘッド試験の結果は、本開示による実施例4が、比較例と比較して全体的により良好なコンディショニング性能(濡れた時及び乾いた時の櫛通り性、縮れ防止効果及びドライ感触)をもたらすことを明らかに示している。
【0104】
その他のステートメント
[00104]本発明は、本明細書において広範かつ一般的に説明されてきた。一般的な開示の範囲内に含まれるより狭い種及び亜属のグループのそれぞれも、本発明の一部を形成する。これは、切除された材料が本明細書に具体的に記載されているかどうかに関係なく、患者の事項を属から削除するという但し書き又は否定的な限定を伴う発明の一般的説明を含む。本明細書に記載され、記載され、特許請求される発明、実施例、結果及び実施形態の記述は、属性を有する場合があり、実施形態には、本出願に記載、記載、参照されるものが含まれるが、これらに限定されない。
【0105】
[00105]使用されている用語や表現は説明の用語として使用されており、限定するものではなく、このような用語や表現の使用には、図示され説明されている機能又はその一部と同等のものを除外する意図はないが、特許請求の範囲に記載され、実施形態の記載によって提供される本発明の範囲内で、様々な変更が可能であることが認識される。したがって、本発明は、様々な非限定的な実施形態及び/又は好ましい非限定的な実施形態及びオプションの特徴によって具体的に開示されてきたが、本明細書に開示された概念のあらゆる修正及び変形が利用可能であり、それらは、当業者によって、添付の特許請求の範囲及び実施形態の記述によって定義される本発明の範囲内にあるとみなされることが理解されるであろう。
【0106】
[00106]すべての特許、出版物、科学論文、ウェブサイト、その他の文書、閣僚の参考文献、又は本明細書で言及されているものは、本発明が関係する当業者の技術レベルを示すものであり、このような参照文書及び資料のそれぞれは、あたかもそのまま本明細書に組み込まれ、その全体が記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。かかる特許、刊行物、科学論文、ウェブサイト、電子的に入手可能な情報、教科書、又はその他の参照資料や文書からのあらゆる資料及び情報を本明細書に物理的に組み込む権利を留保する。
【0107】
[00107]この特許出願の書面による説明には、すべての特許請求の範囲、実施例及び実施形態の記述が含まれる。すべての元の請求項を含むすべての請求項及び実施形態の記述は、参照によりその全体が明細書の記述部分に組み込まれ、かかるすべての特許請求の範囲及び実施形態の記述を、書面による説明又は出願の他の部分に物理的に組み込む権利を留保する。したがって、例えば、いかなる状況においても、特許請求の範囲の正確な文言が特許の書面による説明部分に文字通り記載されていないという主張に基づいて、特許が請求項の書面による説明を提供していないと主張されていると解釈されてはならない。
【0108】
[00108]本発明をその詳細な説明と併せて説明してきたが、前述の説明は例示を目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものではなく、これは、添付の特許請求の範囲及び実施形態の記述によって定義される。したがって、以上の説明から、本発明の特定の非限定的な実施形態が説明の目的で本明細書に記載されているが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができることが理解されるであろう。他の態様、利点、及び修正は、特許請求の範囲の範囲内にあり、本発明は、添付の特許請求の範囲及び実施形態の記述による場合を除いて限定されない。
【0109】
[00109]本明細書に記載される特定の方法及び組成物は、好ましい非限定的な実施形態の代表的なものであり、例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。他の目的、態様、及び実施形態は、本明細書を検討することにより当業者に想起され、特許請求の範囲によって定義される本発明の精神内に包含される。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、本明細書に開示された本発明に対して様々な置換及び修正を行うことができることは、当業者には容易に明らかであろう。本明細書に例示的に記載される本発明は、本明細書において必須であるとして具体的に開示されていないいかなる要素又は限定も存在しない状態で適切に実施することができる。したがって、例えば、本明細書の各場合において、本発明の非限定的な実施形態又は実施例において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含む(containing)」などの用語は、限定せずに拡張的に解釈されるべきである。
【0110】
[00110]本明細書に例示的に記載される方法及びプロセスは、異なるステップ順序で適切に実施することができ、本明細書又は特許請求の範囲に示されるステップの順序に必ずしも限定されない。
【0111】
[00111]別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
図1
【国際調査報告】