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特表2024-536609ピリジノン誘導体の経口製剤および腸線維症の予防および/または治療におけるその使用
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  • 特表-ピリジノン誘導体の経口製剤および腸線維症の予防および/または治療におけるその使用 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ピリジノン誘導体の経口製剤および腸線維症の予防および/または治療におけるその使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4439 20060101AFI20240927BHJP
   A61K 9/58 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 9/32 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20240927BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20240927BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20240927BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20240927BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
A61K31/4439
A61K9/58
A61K9/32
A61K47/32
A61K47/38
A61K47/44
A61K47/04
A61K47/12
A61K47/26
A61K47/14
A61P1/00
A61P1/04
A61K47/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524678
(86)(22)【出願日】2022-10-24
(85)【翻訳文提出日】2024-06-24
(86)【国際出願番号】 EP2022079666
(87)【国際公開番号】W WO2023072878
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2021/079584
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500039681
【氏名又は名称】ドクター・ファルク・ファルマ・ゲーエムべーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルヘルム ルドルフ
(72)【発明者】
【氏名】テヴェス ベルンハルト
(72)【発明者】
【氏名】グラインヴァルト ローランド
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA45
4C076AA64
4C076AA95
4C076BB05
4C076CC16
4C076DD04
4C076DD28
4C076DD29
4C076DD29U
4C076DD31Z
4C076DD38
4C076DD42Z
4C076DD47
4C076DD66
4C076DD67
4C076EE09J
4C076EE10J
4C076EE11J
4C076EE12J
4C076EE16
4C076EE31
4C076EE32
4C076EE33J
4C076EE38
4C076EE57J
4C076FF25
4C076GG16
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC38
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA16
4C086MA05
4C086MA35
4C086MA36
4C086MA37
4C086MA41
4C086MA52
4C086NA13
4C086ZA68
4C086ZA73
(57)【要約】
本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤、前記経口製剤の調製方法、および腸線維症、特に線維狭窄性クローン病の予防または治療における前記経口製剤の医学的使用に関し、前記経口製剤は以下を含み、またはからなり:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は薬物として式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を含み、コア材料、および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤であって、以下を含む、またはからなる経口製剤:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート:
【化1】
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、コア材料、および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、前記腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【請求項2】
前記腸溶性被覆ポリマーは、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物、を含む、またはからなる群から選択される、請求項1に記載の経口製剤。
【請求項3】
前記酢酸コハク酸ヒプロメロースは、酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物からなる群から選択され、および/または
前記メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、ユードラジット(Eudragit)(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物、からなる群から選択される、請求項2に記載の経口製剤。
【請求項4】
前記各粒子は、1つ以上の結合剤、緩衝剤、着色剤、可塑剤、流動化剤、崩壊剤、pH調整剤、界面活性剤、および/または充填剤を更に含む、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項5】
前記腸溶性被覆ポリマーは、前記コア材料を取り囲む前記被覆の前記外層に含まれる、または前記外層を形成する、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項6】
前記粒子が被覆されたミニ錠剤の形態である場合、前記コア材料は1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH調整剤、および/または充填剤を含む、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項7】
前記結合剤は、糖、スクロース、ポリサッカリド、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、小麦、トウモロコシ、米およびジャガイモ由来のデンプン、小麦、トウモロコシ、米、およびジャガイモ由来の前凝集デンプン、グリコール酸デンプンナトリウム、天然ガム、アカシアガム、ゼラチン、トラガカント、海藻誘導体、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウムカルシウム、セルロース、セルロース誘導体、ヒドロキシプロピルセルロース、L-ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、例えば、ポビドンK25など、およびそれらの混合物、からなる群から選択される、請求項6に記載の経口製剤。
【請求項8】
前記結合剤は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、またはそれらの混合物であり、
前記崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、
前記流動化剤は、タルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物であり、
前記pH調整剤は、アジピン酸であり、および/または
前記充填剤は、マンニトールである、請求項6または請求項7に記載の経口製剤。
【請求項9】
少なくとも1つの被覆層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含む、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項10】
前記緩衝剤は、炭酸水素アンモニウムであり、
前記可塑剤は、クエン酸トリエチルであり、および/または
前記流動化剤はタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物である、請求項9に記載の経口製剤。
【請求項11】
請求項6~請求項10のいずれか一項に記載の経口製剤であって、
被覆されたミニ錠剤の形態の各粒子は、以下を含む経口製剤、
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、そのエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩、および
前記結合剤、前記崩壊剤、前記流動化剤、前記pH調整剤および/または前記充填剤を含む、またはからなる50wt%から90wt%のコア材料、および
1wt%~10wt%の腸溶性被覆ポリマー。
【請求項12】
請求項6~請求項11のいずれか一項に記載の経口製剤であって、各粒子は以下を含む、またはからなる経口製剤:
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
1wt%から10wt%のHPMCAS-HF、
15wt%から30wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
1wt%から10%のヒドロキシプロピルセルロース、
15wt%から30wt%のクロスカルメロースナトリウム、
15wt%から30wt%のマンニトール、
0.1wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
0wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、
3wt%から10wt%のタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物、および
任意に5.0wt%から10.0wt%のアジピン酸、
または
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
1wt%から10wt%のユードラジット(登録商標)L100/S100、
15wt%から30wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
1wt%から10%のヒドロキシプロピルセルロース、
15wt%から30wt%のクロスカルメロースナトリウム、
15wt%から30wt%のマンニトール、
0.1wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
3wt%から10wt%のタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物、および
任意に5.0wt%から10.0wt%のアジピン酸。
【請求項13】
請求項6~請求項12のいずれか一項に記載の経口製剤であって、各粒子は以下からなる経口製剤:
8wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
3wt%から6wt%のHPMCAS-HF、
20wt%から26wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2wt%から4wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
20wt%から26wt%のクロスカルメロースナトリウム
20wt%から26wt%のマンニトール、
0.1wt%から1.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.01wt%から0.5wt%の炭酸水素アンモニウム、
4wt%から8wt%のタルク、
0.5wt%から1.5wt%の二酸化ケイ素、および
任意に、6wt%から10wt%のアジピン酸
または
各粒子は以下からなる経口製剤:
8wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
3wt%から6wt%のユードラジット(登録商標)L100、
0.1wt%から1.5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
20wt%から26wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2wt%から4wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
20wt%から26wt%のクロスカルメロースナトリウム
20wt%から26wt%のマンニトール、
0.1wt%から1.0wt%のクエン酸トリエチル、
4wt%から8wt%のタルク、および
0.5wt%から1.5wt%の二酸化ケイ素、および
任意に、6wt%から10wt%のアジピン酸。
【請求項14】
前記粒子が被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、または被覆されたミニカプセルの形態である場合、前記コア材料はコアペレットの形態で、酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロースからなる、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項15】
前記コアペレットは、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、そのエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩を用いて、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と一緒に被覆される、請求項14に記載の経口製剤。
【請求項16】
前記コアペレットのサイズは、100μmから14000μmの範囲である、請求項14または請求項15に記載の経口製剤。
【請求項17】
前記コアペレットは微結晶セルロースからなり、および前記コアペレットのサイズは100μmから355μmの範囲である、請求項14~請求項16のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項18】
前記結合剤はポリビニルピロリドンであり、
前記界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
前記充填剤は、ラクトース一水和物である、請求項15~請求項17のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項19】
前記腸溶性被覆ポリマーを含む前記層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含む、請求項14~請求項17のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項20】
前記緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
前記可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
前記流動化剤はタルクである、請求項19に記載の経口製剤。
【請求項21】
前記結合剤はポビドンK25であり、
前記着色剤は二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II,III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択され、
前記充填剤はラクトース一水和物であり、
前記緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
前記可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
前記流動化剤はタルクである、請求項13~請求項20のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項22】
各粒子は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される、請求項14~請求項21のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項23】
前記徐放性ポリマーは、ヒプロメロース、エチルセルロース、ユードラジット(登録商標)RL100、ユードラジット(登録商標)RS100、およびそれらの混合物から選択される、請求項22に記載の経口製剤。
【請求項24】
請求項14~請求項23のいずれか一項に記載の経口製剤であって、各粒子は以下を含む経口製剤:
5wt%から15wt%の式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
30wt%から55wt%のコア材料、および
15wt%から30wt%の腸溶性被覆ポリマー。
【請求項25】
請求項14~請求項23のいずれか一項に記載の経口製剤であって、各粒子は以下を含む経口製剤:
5wt%から15wt%の式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
-30wt%から55wt%のコア材料、
15wt%から30wt%の腸溶性被覆ポリマー、および
0.1wt%から2.0wt%の徐放性ポリマー。
【請求項26】
請求項14~請求項25のいずれか一項に記載の経口製剤であって、各前記粒子は以下を含む経口製剤:
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、、
30wt%から45wt%の微結晶セルロースコア、、
15wt%から25wt%のHPMCAS-HF、
10wt%から20wt%のラクトース一水和物、
10wt%から15wt%のタルク、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.1wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、および
任意に、0.1wt%から2.0wt%のドデシル硫酸ナトリウム、および/または
0.1wt%から2.0wt%のHPMC、
または
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
30wt%から45wt%の微結晶セルロースコア
15wt%から30wt%のユードラジット(登録商標)L100および0wt%から5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
10wt%から20wt%のラクトース一水和物、
10wt%から15wt%のタルク、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、および/または
任意に、0.1wt%から2.0wt%のエチルセルロースおよびPEG。
【請求項27】
請求項14~請求項26のいずれか一項に記載の経口製剤であって、各前記粒子は以下からなる経口製剤:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、、
37wt%から41wt%の微結晶セルロースコア、
15wt%から19wt%のHPMCAS-HF、
14wt%から18wt%のラクトース一水和物、
11wt%から15wt%のタルク、
0.5wt%から2.0wt%のポビドンK25、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、および
0.1wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、
または
前記粒子は以下からなる経口製剤:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
37wt%から41wt%の微結晶セルロースコア、
15wt%から19wt%のHPMCAS-HF、
12wt%から16wt%のラクトース一水和物、
11wt%から15wt%のタルク、
0.5wt%から2.0wt%のポビドンK25、
1.0wt%から3.0wt%クエン酸トリエチル
0.5wt%から2.0wt%のドデシル硫酸ナトリウム、および
0.1wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、
または
前記粒子は以下からなる経口製剤:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
37wt%から41wt%の微結晶セルロースコア、
15wt%から19wt%のHPMCAS-HF、
13wt%から17wt%のラクトース一水和物、
11wt%から15wt%のタルク、
0.5wt%から2.0wt%のポビドンK25、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル:
0.1wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、および
0.5wt%から2.0wt%のHPMC、
または
前記粒子は以下からなる経口製剤:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
33wt%から37wt%の微結晶セルロースコア、
20wt%から24wt%のユードラジット(登録商標)L100および3wt%から5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
12wt%から16wt%のラクトース一水和物、
12wt%から15wt%のタルク、および
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
または
前記粒子は以下からなる経口製剤:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
35wt%から39wt%の微結晶セルロースコア、
23wt%から27wt%のユードラジット(登録商標)L100、
10wt%から14wt%のラクトース一水和物、
12wt%から15wt%のタルク、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.01wt%から0.5wt%のエチルセルロース、および
0.01wt%から0.5wt%のマクロゴール(Macrogol)(登録商標)6000。
【請求項28】
前記腸溶性被覆ポリマーは、pH値5.5から6.8の範囲で溶解する、請求項1~請求項27のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項29】
各粒子のサイズは、0.5mmから1.3mm、好ましくは0.6mmから1.2mm、より好ましくは0.7mmから1.1mm、より好ましくは0.8mmから1.0mmの範囲である、請求項13~請求項28のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項30】
前記複数の粒子は、カプセル、サシェ、またはスティックパックに含まれる、または錠剤として形成される、請求項1~請求項29のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項31】
腸線維症の予防および/または治療における使用のための、請求項1~請求項30のいずれか一項に記載の経口製剤。
【請求項32】
前記経口製剤は、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、そのエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩の放出を、前記空腸内で開始する、および前記回腸内で放出を完了するように適合される、請求項31に記載の使用のための経口製剤。
【請求項33】
前記腸線維症は線維狭窄性クローン病である、請求項31または請求項32に記載の使用のための経口製剤。
【請求項34】
請求項1~請求項30のいずれか一項に記載の経口製剤の調製方法であって、以下のステップを含む方法、
ステップA)複数の粒子を、被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態で調製すること、ここで各粒子は以下を含む、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
【化2】
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料、
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【請求項35】
請求項34に記載の方法であって、さらに以下のステップを含む方法:
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【請求項36】
前記粒子が被覆されたミニ錠剤の形態である場合、前記コア材料は、1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH調整剤、および/または充填剤を含む、請求項34または請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記結合剤は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドンK25、またはそれらの混合物であり、
前記崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムであり、
前記流動化剤、はタルクであり、
前記pH調整剤は、アジピン酸であり、および/または
前記充填剤は、マンニトール、ラクトース一水和物、またはそれらの混合物である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記コア材料はコアペレットの形態で、酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロースからなり、前記コアペレットは、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、そのエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩を用いて、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と一緒に被覆される、請求項34または請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記結合剤は、ポビドンK25であり、
前記着色剤は、二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択され、
前記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウムであり、
前記流動化剤は、タルクであり、および/または
前記充填剤は、ラクトース一水和物である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
ステップB)において、
前記1つ以上の被覆溶液は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含む、請求項34~請求項39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記緩衝剤は、炭酸水素アンモニウムであり、
前記可塑剤は、クエン酸トリエチルであり、および/または
前記流動化剤は、タルク、二酸化ケイ素、およびそれらの混合物である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
ステップB)において、前記腸溶性被覆ポリマーは、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物、からなる群から選択される、請求項34~請求項41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記酢酸コハク酸ヒプロメロースは、酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物からなる群から選択され、および/または
前記メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物からなる群から選択される、
請求項42に記載の経口製剤、
【請求項44】
ステップB)において、水、または水とイソプロピルアルコールとの混合物を前記1つ以上の被覆溶液を調製するために使用する、請求項34~請求項43のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤、前記経口製剤の調製方法、および腸線維症、特に線維狭窄性クローン病の予防または治療における前記経口製剤の医学的使用に関し、前記経口製剤は:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は薬物として式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を含み、コア材料、および腸溶性被覆ポリマーを含み、ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される、複数の粒子を含む、またはからなる。
[発明の背景]
【0002】
腸線維症は、炎症性腸疾患(IBD)における一般的な、および潜在的に重篤な合併症であり、慢性炎症によって生じた損傷に対する腸組織の反応から結果的に生じる。線維症はIBD患者において避けられない、または不可逆的であるという従来の見解は、線維症一般、特に腸線維症の病因の根底にある細胞機構および分子機構の理解が進歩したことを考慮して、徐々に変化している。
【0003】
腸線維症はクローン病の一般的な合併症であるが、消耗性の合併症であり、現在、腸線維症のための治療法はない。クローン病(CD)は炎症性腸疾患の一種であり、胃腸管の任意の場所に慢性炎症の場所を結果的にもたらす。特にクローン病は小腸および大腸に主に影響を与える。
【0004】
多くの場合において、病気の診断時にすでに重大な線維症が存在しており、クローン病患者の40%~70%は、診断後10年間のうちに手術を必要とし、線維化構造の発生が小腸疾患の手術の適応となっている。線維症は、細胞外マトリックス(ECM)、特に線維性コラーゲンの過剰な沈着、およびECMの代謝回転の調節不全によって発生する。
【0005】
トランスグルタミナーゼ2(TG2)は、IBD患者における炎症を起こした腸で活性化されており、クローン病の血清中において、重大に高レベルのTG2自己抗体が検出されていることが知られている。式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエートは、トランスグルタミナーゼ2に対する有効な阻害剤である。
【0006】
しかしながら、腸線維症、特に線維狭窄性クローン病を治療するための胃腸薬物送達、特に小腸への選択的局所薬物放出における経口経路用に適した医薬製剤を設計することは依然として問題である。
【0007】
本発明の目的は、腸線維症、特に線維狭窄性クローン病の予防または治療のために、哺乳動物の小腸に選択的に送達するのに適した薬物として式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を含む経口製剤を提供することである。
【0008】
本発明の目的は、独立請求項の教示によって解決される。本発明の更に有利な特徴、態様および詳細は、本出願の従属請求項、明細書、図面、および実施例から明らかである。
[発明の簡単な説明]
【0009】
本発明の目的は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤によって解決され、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子、ここで、各粒子は、薬物として式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
【0010】
【化1】
または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、コア材料、および腸溶性被覆ポリマーを含み、ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0011】
本明細書において、式(I)の化合物は、化合物(Compound)1または化合物(Comp.)1とも呼ばれる。
【0012】
好ましくは、本発明の経口製剤において、腸溶性被覆ポリマーは、平均分子量>100,000g/molを有し、およびメタクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル-メタクリル酸コポリマーから選択され、ここでエステルは、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソ-プロピルエステル、またはブチルエステルであり、好ましくはメチルエステルまたはエチルエステル、および最も好ましくはメチルエステルである。
【0013】
より好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物から選択される。
【0014】
更により好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、例えばユードラジット(Eudragit)(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)L12.5、ユードラジット(登録商標)L12.5P、ユードラジット(登録商標)L30D-55、ユードラジット(登録商標)L100-55、ユードラジット(登録商標)S100、ユードラジット(登録商標)S12.5、ユードラジット(登録商標)S12.5P、ユードラジット(登録商標)RS100、ユードラジット(登録商標)RL100、ユードラジット(登録商標)RL12.5、ユードラジット(登録商標)RS12.5、ユードラジット(登録商標)FS30D、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
より好ましくは、酢酸コハク酸ヒプロメロースは、以下からなる群から選択される:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは以下からなる群から選択される:ユードラジット)(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物。
【0015】
コア材料は、好ましくはコアペレットの形態であり、および好ましくは以下を含む、またはからなる群から選択される:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、および好ましくは、微結晶セルロース。
【0016】
さらに、本発明は、上記の経口製剤を指し、ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる腸溶性被覆に加えて、徐放性ポリマーを含む、またはからなる更なる被覆層で被覆される。この徐放性層は、ヒプロメロース(HPMC)、エチルセルロース、アンモニオメタクリレートコポリマー、例えば、ユードラジット(登録商標)RL100およびユードラジット(登録商標)RS100、ユードラジット(登録商標)RL12.5、ユードラジット(登録商標)RS12.5など、およびそれらの混合物から好ましくは選択される徐放性ポリマーを含む、またはからなる。
徐放性ポリマーがエチルセルロースの場合、任意にポリエチレングリコール(PEG)を、可塑剤として更に含み、好ましくはマクロゴール(Macrogol)(登録商標)6000である。
【0017】
本発明の経口製剤は、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、そのエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容される塩を空腸で放出し始め、回腸で放出を完了することが明らかになった。
【0018】
さらに、本発明の経口製剤は、腸線維症、特に線維狭窄性クローン病の予防および/または治療に有用である。
【0019】
本発明の経口製剤は、以下を含む方法によって調製される、
ステップA)複数の粒子を、被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態で調製すること、ここで各粒子は、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料、
を含み、
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること。
任意に、本発明は更に以下を含む:
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること。
[発明の説明]
【0020】
本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤に関し、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、ここで各粒子は、式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
【0021】
【化2】
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、コア材料、および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0022】
本明細書において使用される用語「経口製剤」は、口を通して投与される薬剤である製剤を指す。
本明細書において使用される場合、「小腸への薬物の選択的送達」は、製剤が胃耐性であり、および胃内の液体に抵抗し、および腸内で活性成分を放出することができることを意味する。
【0023】
本明細書において使用される用語「哺乳動物」は、動物またはヒト、好ましくは腸線維症、特に線維狭窄性クローン病に罹患している患者を指す。
【0024】
本明細書において使用される用語「薬学的に許容可能な塩」は、未修飾の化合物と同じ活性を有し、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではない特定の成分の塩を指す。
薬学的に許容可能な塩は、例えば、有機酸または無機酸を用いて形成されることができる。適切な酸は、酢酸、アセチルサリチル酸、有機ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、アジピン酸、またはグルタミン酸など、および有機トリカルボン酸、例えば、クエン酸またはクエン酸水素ナトリウムなど、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、バイサルフィック(bisulfic)酸、ホウ酸、酪酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、炭酸、クエン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、グリセリン酸、グリセロリン酸、グリシン、グルコヘプタン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グリコール酸、ヘミスルホン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩化水素酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフチランスルホン酸、ナフチル酸、ニコチン酸、亜硝酸、シュウ酸、ペラルゴン酸、リン酸、プロピオン酸、サッカリン、サリチル酸、ソルビン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオシアン酸、チオグリコール酸、チオ硫酸、トシル酸、ウンデシレン酸、並びに天然および合成由来のアミノ酸、を含む。
【0025】
本明細書において使用される用語「溶媒和物」は、化合物、特に(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエートが溶媒分子との配位を介して錯体を形成する形態を指す。
【0026】
本明細書において使用される用語「水和物」は、化合物、特に(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエートが水分子との配位を介して錯体を形成する形態を指す。
【0027】
本明細書において使用される活性剤または医薬活性剤または薬物または医薬活性成分の「有効量」または「治療有効量」は、本明細書において同義であり、プラスの効果をもたらすのに十分な活性剤または医薬活性成分または薬物または医薬活性成分の量を指す。したがって、これらの量は、対象とする疾患を治療するのに十分であるが、それでも重篤な副作用を回避するには十分に低い量である。治療有効量の医薬活性剤は、経時的に繰り返し適用される場合、症状の実質的な軽減を引き起こすであろう。医薬活性剤の有効量は、治療される特定の状態または複数の状態、状態の重症度、治療期間、使用される組成物の特定の成分、および同様の要因によって変化するであろう。
【0028】
本明細書において使用される用語「活性剤」、「医薬活性剤」、「薬物」または「医薬活性成分」は、本明細書において同義で使用され、哺乳動物、特にヒトに対して治療効果を示す化合物を指す。
【0029】
本明細書において使用される用語「腸溶性被覆ポリマー」は、胃環境における当該溶解または崩壊を防止し、および胃の酸性度から薬物を、薬物の有害な影響から胃をそれぞれ保護することによって、胃の後に、通常、腸において、好ましくは小腸において薬物を放出することを助ける経口薬に適用されるポリマーを指す。顆粒、ペレット、ビーズ、ミニカプセルおよびミニ錠剤は、本発明において好ましい腸溶性ポリマーで被覆された剤形である。
【0030】
好ましくは、本発明の経口製剤は、腸溶性被覆ポリマーを1wt%から40wt%、好ましくは1wt%から35wt%、より好ましくは1wt%から30wt%、最も好ましくは1wt%から26wt%の範囲で含む。
【0031】
強酸性の胃環境(絶食状態でpH1.5~2)は、十二指腸でpH6まで急速に上昇し、小腸に沿って回腸末端でpH7.4まで上昇する。したがって、経口製剤は、酸性の胃環境で保持されるべきであり、および小腸で溶解されることができる。
【0032】
したがって、本発明の経口製剤は、腸溶性被覆ポリマーを含み、および腸溶性被覆ポリマーは、pH値が5.0から7.5、好ましくは5.0から7.0、より好ましくは5.5から7.0、最も好ましくは5.5から6.8の範囲で溶解する。
【0033】
好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
【0034】
したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象にし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、ここで、各粒子は、式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、コア材料、腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、および
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および
腸溶性被覆ポリマーは以下を含む、またはからなる群から選択される:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
【0035】
ヒプロメロースはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)としても知られており、したがって、酢酸コハク酸ヒプロメロース(酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはHPMCAS)は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの酢酸/コハク酸エステルである。
フタル酸ヒプロメロース(フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはHPMCP)は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースのフタル酸エステルである。
ヒプロメロース(HPMC)、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、およびフタル酸ヒプロメロース(HPMCP)は、それぞれ次の化学構造を有する:
【0036】
【化3】
【0037】
HPMCASは、ヒドロキシルにおいて半ランダムに置換された4種類の置換基を有するセルロース系ポリマーである:12wt%~28wt%の質量含有量を有するメトキシ、4wt%~23wt%の質量含有量を有するヒドロキシプロピル、2wt%~16wt%の質量含有量を有するアセテート、4wt%~28wt%の質量含有量を有するおよびスクシネート。HPMCASのスクシネート基は約5のpKaを有し、したがってポリマーは約4未満のpH値では10%未満イオン化され、および約5以上のpH値では少なくとも50%イオン化される。比較的疎水性のメトキシ置換基およびアセテート置換基の存在に起因して、HPMCASは、非イオン化(約pH<5)されている場合では水不溶性であり、および腸内pH(つまり、pH6.0~7.5)では主にコロイドのままである。
【0038】
最初のpH範囲5.5~6.5の範囲を得るために、HPMCASの異なる粒子サイズ(細粒、中粒、顆粒)並びにアセチル基およびスクシノイル基の化学置換レベルを備えた9つの等級を有する(シンエツ(Shin-Etsu)AQOAT(登録商標)腸溶性被覆剤、またはアシュランド(Ashland) アクアソルブ(AquaSolve(商標)))。
【0039】
【表1】
【0040】
いくつかの好ましい実施形態において、本明細書に記載の経口製剤は、腸溶性被覆ポリマーが酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)であり、および前記HPMCASは、以下からなる群から選択される:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF。
したがって、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を指し、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、コア材料、および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、および
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および
腸溶性被覆ポリマーが酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)であり、および前記HPMCASは、以下からなる群から選択される:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF。
【0041】
セルアセフェート(INN)としても知られる酢酸フタル酸セルロース(CAP)は、ヒドロキシルの約半分がアセチルでエステル化され、4分の1が、フタル酸の1つ、または2つのカルボキシルでエステル化され、および残りは変化されていないセルロースポリマーである。CAPは、次の化学構造を有する:
【0042】
【化4】
【0043】
本明細書において使用される用語「(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリレートコポリマー」は、アクリル酸またはアクリル酸エステルとメタクリル酸またはメタクリル酸エステルとのコポリマーを指す。当該コポリマーは、分子量(molecular mass)(略称 Mr)、以前は分子量(molecular weight)とも呼ばれるMr≧100,000を有し、次の一般式を有する:
【0044】
【化5】
【0045】
式中、
は、最も好ましくは-Hまたは-CHであり、および
およびRは、互いに独立して、-Hまたはエステル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルエステルである。
【0046】
好ましくは、ユードラジット(登録商標)コポリマーであり、例えばユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)L12.5、ユードラジット(登録商標)L12.5P、ユードラジット(登録商標)L30D-55、ユードラジット(登録商標)L100-55、ユードラジット(登録商標)S100、ユードラジット(登録商標)S12.5、ユードラジット(登録商標)S12.5P、ユードラジット(登録商標)RS100、ユードラジット(登録商標)RL100、ユードラジット(登録商標)RL12.5、ユードラジット(登録商標)RS12.5、ユードラジット(登録商標)FS30D、およびこれらのユードラジット(登録商標)コポリマーの2つまたは3つの混合物であり、より好ましくは、ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物である。ユードラジット(登録商標)S100、ユードラジット(登録商標)S12.5、ユードラジット(登録商標)S12.5P(エボニック(Evonik)社)は、メタクリル酸:メタクリル酸メチルの比=1:2、および平均相対分子量が約135,000を有する。カルボン酸基とエステル基との比は、約1:2である。ユードラジット(登録商標)Sコポリマーにおいて、残基RおよびRの25%~35%は、-Hであり、このことは、カルボニルオキシ部分の25%~35%は、カルボキシル基(-COOH)であることを意味する。ユードラジット(登録商標)Sコポリマーにおけるカルボキシル基の含有量は、好ましくは30%±1%である。
【0047】
ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)L12.5、ユードラジット(登録商標)L12.5P(エボニック(Evonik)社)は、メタクリル酸:メタクリル酸メチルの比=1:1、および平均相対分子量が約250000を有する。カルボン酸基とエステル基との比は、約1:1である。
【0048】
ユードラジット登録商標)L100-55およびユードラジット(登録商標)L30D-55(エボニック(Evonik))は、メタクリル酸:エチルアクリレート=1:1の比、および平均相対分子量が約250000を有する。カルボキシル基とエステル基の比は約1:1である。
【0049】
ユードラジット(登録商標)Lコポリマーにおいて、残基RおよびRの45%~55%は、-Hであり、このことは、カルボニルオキシ部分の45%~55%は、カルボキシル基(-COOH)であることを意味する。ユードラジット(登録商標)Lコポリマーにおけるカルボキシル基の含有量は、好ましくは50%±1%である。
【0050】
ユードラジット(登録商標)FS30D(エボニック(Evonik)社)は、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、およびメタクリル酸の比が7:3:1、および平均分子量が280,000g/molを有する。遊離カルボキシル基とエステル基との比率は約1:10である。
【0051】
これらのポリマーは胃耐性および腸溶性ポリマーである。それらのポリマーフィルムは、純水および希酸に不溶である。それらのポリマーフィルムは、カルボン酸の含有量に応じて、より高いpHで溶解する。ユードラジット(登録商標)Sコポリマーおよびユードラジット(登録商標)Lコポリマーを、ポリマー被覆における単一成分として、または任意の比率で組み合わせて使用することができる。ポリマーの組み合わせを使用することにより、ポリマー材料は、ユードラジット(登録商標)Lコポリマーとユードラジット(登録商標)Sコポリマーとが別々に溶解するpH間のpHで溶解性を示すことができる。
【0052】
本明細書に記載の経口製剤の実施形態において、腸溶性被覆ポリマーは、メタクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸エステルコポリマー、およびより好ましくはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、更により好ましくは、ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)L12.5、ユードラジット(登録商標)L12.5P、ユードラジット(登録商標)L30D-55、ユードラジット(登録商標)L100-55、ユードラジット(登録商標)S100、ユードラジット(登録商標)S12.5、ユードラジット(登録商標)S12.5P、ユードラジット(登録商標)FS30D、およびこれらのユードラジット(登録商標)コポリマーの2つまたは3つの混合物、および最も好ましくは、ユードラジット)(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、またはそれらの混合物である。
【0053】
ユードラジット(登録商標)L100-x:y=1:1(メタクリル酸:メタクリル酸メチル単位の比)、ユードラジット(登録商標)S100-x:y=1:2(メタクリル酸:メタクリル酸メチル単位の比)、
n=重合度。
【0054】
【化6】
【0055】
好ましくは、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物(すなわち、化合物1)の選択的送達に適合した経口製剤を指し、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は:
薬物として(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料、および
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および
腸溶性被覆ポリマーは、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、セラック、またはこれらの腸溶性被覆ポリマーの1つ以上の混合物から選択され、または
平均分子量>100,000g/mol、好ましくは平均分子量120,000g/molから270,000g/molを有し、および以下の一般式によって表され:
【0056】
【化7】
【0057】
式中、
は、-Hまたは-CHであり、および
は、-Hであり、およびRは、メチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、ブチル、またはジメチルアミノエチルから選択され、または
は、-Hであり、およびRは、メチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、またはブチルから選択され、
より好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、メタクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル-メタクリル酸コポリマーであり、ここでエステルは、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソ-プロピルエステル、またはブチルエステル、より好ましくはメチルエステル、またはエチルエステル、またはそれらの混合物であり、および最も好ましくはメチルエステルであり、
したがって、さらにより好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、またはこれらの腸溶性被覆ポリマーの1つ以上の混合物から選択され、
更により好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、平均分子量>100,000g/mol、好ましくは平均分子量120,000g/molから270,000g/molを有し、および以下の2つの一般式のうちの1つによって表され:
【0058】
【化8】
【0059】
式中、
n=重合度
および、x:yの比は、1:0.5から1:2.5、好ましくは1:0.8から1:2.2の範囲にあり、
または
【0060】
【化9】
【0061】
式中
n=重合度
およびx:yの比は、1:0.5から1:2.5、好ましくは1:0.8から1:2.2の範囲にあり、
更により好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含むまたはからなる群から選択される:
ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)L12.5、ユードラジット(登録商標)L12.5P、ユードラジット(登録商標)L30D-55、ユードラジット(登録商標)L100-55、ユードラジット(登録商標)S100、ユードラジット(登録商標)S12.5、ユードラジット(登録商標)S12.5P、ユードラジット(登録商標)FS30D、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、およびこれらのユードラジット(登録商標)コポリマーの2つ、または3つの混合物。
【0062】
メタクリレートコポリマーは、任意の所望の比率で組み合わせることができ、および比率を修正して薬物放出速度を修正することができる。ユードラジット(登録商標)L100:ユードラジット(登録商標)S100の比率は、100:0から50:50、好ましくは100:0から60:40、100:0から70:30、より好ましくは100:0から80:20の範囲、またはその間の任意の比であることができ、最も好ましくは、ユードラジット(登録商標)L100:ユードラジット(登録商標)S100の比率は、100:0から85:15である。
【0063】
本明細書に開示される全ての実施形態において、コア材料は、好ましくは、コアペレットまたは顆粒の形態であり、および好ましくは:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロースを含む、またはからなる群から選択され、および好ましくは微結晶セルロースである。
【0064】
本明細書において使用される用語「コアペレットの形態におけるコア材料は、コア材料のみ、または前述のコア材料の混合物からなるコアペレットを調製することを意味する。これらのコアペレットは、薬物(すなわち、化合物1)を含まず、腸溶性被覆ポリマーまたは徐放性ポリマーを含まない。これらのコアペレットは、薬物含有層、腸溶性被覆層、および任意選択で徐放性層で被覆される。「層」という用語の代わりに、「被覆」という用語を代替として使用することができる。存在する場合、徐放性層は、腸溶性被覆層の上、または腸溶性被覆層の下にあることも可能である。
【0065】
本明細書において使用される用語「顆粒の形態におけるコア材料」は、主成分としてコア材料または前述のコア材料の混合物を、薬物と、および任意に更なる成分と一緒に混合されて、顆粒が形成される組成物を得ることを意味する。これらの顆粒は、化合物1を、おそらく均一に分散された様式で含み、腸溶性被覆層および任意に徐放性層で被覆される。存在する場合、徐放性層は、腸溶性被覆層の上、または腸溶性被覆層の下にあることも可能である。
【0066】
結果として、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物(すなわち、化合物1)の選択的送達に適合した経口製剤を指し、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は:
薬物として(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料、および
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各コア材料は、酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロースから選択され、および好ましくは微結晶セルロースであり、および
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および
腸溶性被覆ポリマーは、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、セラックまたはこれらの腸溶性被覆ポリマーの1つ以上の混合物から選択され、または
平均分子量>100,000g/mol、好ましくは平均分子量120,000g/molから270,000g/molを有し、および以下の一般式によって表され:
【0067】
【化10】
【0068】
式中、
は、-Hまたは-CHであり、および
は、-Hであり、およびRは、メチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、ブチル、またはジメチルアミノエチルから選択され、または
は、-Hであり、およびRは、メチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、またはブチルから選択され、
より好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、メタクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸エステルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸エステルコポリマー、アクリル酸エステル-メタクリル酸エステル-メタクリル酸コポリマーであり、ここでエステルは、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソ-プロピルエステル、またはブチルエステル、より好ましくはメチルエステル、またはエチルエステル、またはそれらの混合物であり、および最も好ましくはメチルエステルであり、
したがって、さらにより好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、またはこれらの腸溶性被覆ポリマーの1つ以上の混合物から選択され、
更により好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、平均分子量>100,000g/mol、好ましくは平均分子量120,000g/molから270,000g/molを有し、および以下の2つの一般式のうちの1つによって表され:
【0069】
【化11】
【0070】
式中、
n=重合度
および、x:yの比は、1:0.5から1:2.5、好ましくは1:0.8から1:2.2の範囲であり、
または
【0071】
【化12】
【0072】
式中
n=重合度
およびx:yの比率は、1:0.5から1:2.5、好ましくは1:0.8から1:2.2の範囲であり、
更により好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:
ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)L12.5、ユードラジット(登録商標)L12.5P、ユードラジット(登録商標)L30D-55、ユードラジット(登録商標)L100-55、ユードラジット(登録商標)S100、ユードラジット(登録商標)S12.5、ユードラジット(登録商標)S12.5P、ユードラジット(登録商標)FS30D、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、およびこれらのユードラジット(登録商標)コポリマーの2つ、または3つの混合物。
【0073】
したがって、より好ましくは、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を指し、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料、および
腸溶性被覆ポリマー、を含む、複数の粒子
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および
腸溶性被覆ポリマーは、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーであり、およびメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、またはそれらの混合物である。
ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100の混合物は、100:0から50:50、好ましくは95:5から60:40、90:10から70:30、より好ましくは90:10から80:20、またはその間の任意の比率の範囲内の比率を有してもよく、最も好ましくは、ユードラジットL100:ユードラジットS100の比率は85:15である。
【0074】
本発明の経口製剤の投与後、投与された薬物用量は、迅速および完全に溶解しなければならない。経口投与後の胃内のpH変化を、調整しなければならず、投与された薬物用量が溶解されることを確実にするべきである。小腸における粘膜放出と併せて全身利用可能性(AUC)が大きいほど、より高い薬理効果が期待される。
【0075】
いくつかの実施形態において、上記の経口製剤において、各粒子は、1つ以上の結合剤、緩衝剤、着色剤、流動化剤、可塑剤、崩壊剤、pH-調整剤、界面活性剤および/または充填剤を更に含む。
【0076】
本明細書に開示される全ての実施形態において、腸溶性被覆層は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる。
さらに、腸溶性被覆ポリマーは、本明細書に開示される経口製剤の外層に含まれる、または外層を形成することが好ましい。
【0077】
さらに、化合物1は、追加の薬物(すなわち、化合物1)層無しでコア材料に含まれる、またはコア材料には含まれずコア材料を覆う薬物層のみに含まれることが好ましい。
腸溶性被覆層は、コア材料または薬物層を覆う。しかしながら、化合物1の放出を微調整するために、更なる徐放性層が、腸溶性被覆層上の最外層として、または腸溶性被覆層の下であるが薬物層もしくは薬物含有コアの上に存在してもよい。
【0078】
いくつかの実施形態において、上記の経口製剤において、腸溶性被覆ポリマーは、コア材料を囲む被覆の外層に含まれる、または外層を形成する。
【0079】
したがって、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を指し、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、コア材料、腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
および、コア材料は、1つ以上の結合剤、緩衝剤、着色剤、可塑剤、流動化剤、崩壊剤、pH-調整剤、界面活性剤および/または充填剤を含み、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0080】
好ましくは、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、コア材料、腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、および、コア材料は、1つ以上の結合剤、緩衝剤、着色剤、可塑剤、流動化剤、崩壊剤、pH-調整剤、界面活性剤および/または充填剤を含み、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラックおよび前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
【0081】
より好ましくは、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、1つ以上の結合剤、緩衝剤、着色剤、可塑剤、流動化剤、崩壊剤、pH-調整剤、界面活性剤および/または充填剤を含むコア材料、
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーは、以下からなる群から選択される酢酸コハク酸ヒプロメロースであり:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、および/または
メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0082】
いくつかの実施形態において、本発明は、経口製剤を対象とし、ここで、腸溶性被覆ポリマーは、コア材料を囲む被覆の外層に含まれる、またはその外層を形成する。
したがって、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、コア材料、および腸溶性コーティングポリマーを含む、複数の粒子、
ここで各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーは、コア材料を囲む被覆の外層に含まれる、またはその外層を形成する。
【0083】
顆粒/ペレット/ビーズに加えて、多粒子製剤は、典型的な直径が1~4ミリメートルのミニ錠剤も含む。ミニ錠剤は球状粒子とは異なる製造操作によって得られるが、同じ利点を提供する。ミニ錠剤は、小児適用に特に好ましい。
【0084】
いくつかの実施形態において、本発明は、経口製剤を対象とし、ここで、粒子が被覆されたミニ錠剤の形態である場合、コア材料は、1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH-調整剤、および/または充填剤を含む。
したがって、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、1つ以上の結合剤、緩衝剤、崩壊剤、流動化剤、pH-調整剤、および/または充填剤を含むコア材料、
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性コーティングポリマーの2つ以上の混合物、より好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、酢酸コハク酸ヒプロメロースであり、および前記酢酸コハク酸ヒプロメロースは、以下からなる群から選択され:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、および/またはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、以下からなる群から選択される:ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物。
【0085】
好ましくは、結合剤は、以下からなる群から選択される:糖、スクロース、ポリサッカリド、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン、小麦、トウモロコシ、米およびジャガイモ由来のデンプン、小麦、トウモロコシ、米、およびジャガイモ由来の前凝集(加工)デンプン、グリコール酸デンプンナトリウム、天然ガム、アカシアガム、ゼラチン、トラガカント、海藻誘導体、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウムカルシウム、セルロース、セルロース誘導体、ヒドロキシプロピルセルロース、L-ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドンK25などのポリビニルピロリドン、およびそれらの混合物。
【0086】
より好ましくは、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、L-ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、またはポビドンK25などのポリビニルピロリドンである。最も好ましくは、結合剤は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースまたはポビドンK25である。
したがって、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は
(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、1つ以上の結合剤、緩衝剤、崩壊剤、流動化剤、pH-調整剤、および/または充填剤を含む、コア材料、および結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、L-ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、またはポビドンK25などのポリビニルピロリドンである。最も好ましくは、結合剤は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースまたはポビドンK25であり、
および
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0087】
ヒドロキシプロピルセルロースは、セルロースの部分的に置換されたポリ(ヒドロキシプロピル)エーテルである。ヒドロキシプロピルセルロースは、0.6%以下のシリカまたは他の適切な固結防止剤を含んでもよい。ヒドロキシプロピルセルロースは、様々な溶液粘度を有する多くの異なる等級で市販されている。分子量は50000~1250000の範囲である。ヒドロキシプロピルセルロースは、部分的にO-(2-ヒドロキシプロピル化)セルロースである。ヒドロキシプロピルセルロースは、乾燥基質に関して53.4%~80.5%のヒドロキシプロポキシ基を含む。平均重合度は200から300の範囲である。置換モル度は約4である。
【0088】
「低置換度ヒドロキシプロピルセルロース」(L-HPCまたはLHPC)は、セルロースの低置換度ポリ(ヒドロキシプロピル)エーテルである。「低置換度ヒドロキシプロピルセルロース」(L-HPCまたはLHPC)は、粒子サイズおよび置換レベルが異なる様々な等級で市販されている。
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、乾燥基質に関して5%から16%のヒドロキシプロポキシ基を含む。置換のモル等級は<1である。特に低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、乾燥ベースで計算されると、ヒドロキシプロキシ基(-OCHCHOHCH)を5wt%から16wt%、好ましくは7wt%から13wt%の範囲で含む低置換度のO-(2-ヒドロキシプロピル化)セルロースである。低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは、15μmから65μm、好ましくは25μmから60μm、より好ましくは25μmから60μmの範囲である平均粒子サイズを有する。
【0089】
「ポビドン」は、ポリビニルピロリドン(PVP)と同義的に使用される。ポリビニルピロリドンは、1-エテニルピロリジン-2-オンの線状ポリマーからなる。様々な種類のポリビニルピロリドンは、K値によって表される溶液の粘度によって特徴付けられる。ポリビニルピロリドンは、白色から黄白色の粉末またはフレークとして存在し、および水に容易に溶解する。K値は、プラスチック業界において一般的な分類であり、およびポリマーの平均モル質量に直接的に関連する。このことは、K値から間接的に重合度、したがって鎖長を推定することを可能にする。ポビドンK25、ポビドンK30、またはポビドンK90は市販されている。好ましくは、ポビドンK25は結合剤として使用される。ポビドンK25のおよその平均分子量は、28,000g/mol(Da)から34,000g/mol(Da)の間の30,000g/mol(Da)である。
【0090】
好ましくは、pH調整剤は、アスコルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、アジピン酸、グルタミン酸、クエン酸、およびクエン酸水素ナトリウムからなる群から選択され、より好ましくはアジピン酸である。
【0091】
したがって、本発明の好ましい実施形態は、経口製剤を対象とし、ここで、粒子が被覆されたミニ錠剤の形態である場合、コア材料は1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH-調整剤および/または充填剤を含み、ここで
結合剤は低置換度ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースであり、
崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、
流動化剤はタルクであり、
pH-調整剤はアジピン酸であり、および/または
充填剤はマンニトールである。
【0092】
したがって、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩
コア材料であって、1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH-調整剤、界面活性剤および/または充填剤を含むコア材料、
ここで、結合剤は低置換度ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースであり、
崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、
流動化剤はタルクであり、pH-調整剤はアジピン酸であり、および/または
充填剤はマンニトールである、および
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択され:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物、好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
【0093】
より好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、酢酸コハク酸ヒプロメロースであり、および前記酢酸コハク酸ヒプロメロースは、以下からなる群から選択され:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、および/またはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、以下からなる群から選択される:ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物。
【0094】
いくつかの実施形態において、本発明は、経口製剤を指し、ここで、少なくとも1つの被覆層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含む。
【0095】
したがって、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は、
(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料、および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
コア材料は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を含む、またはからなり、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0096】
好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択され:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物、および
より好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
【0097】
酢酸コハク酸ヒプロメロースは、好ましくは、以下からなる群から選択される:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、および/またはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、以下からなる群から選択される:ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物。
【0098】
したがって、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
したがって、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、および/または充填剤を含むコア材料、
ここで、結合剤は低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、またはそれらの混合物であり、
崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、
流動化剤はタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物であり、
pH-調整剤はアジピン酸であり、および/または
充填剤はマンニトールである、並びに
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマー、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
【0099】
酢酸コハク酸ヒプロメロースは、好ましくは、以下からなる群から選択される:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、および/またはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、以下からなる群から選択される:ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物。
【0100】
好ましくは、緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または流動化剤はタルクである。
したがって、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は:
(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、および/または充填剤を含むコア材料、
ここで、結合剤は低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、またはそれらの混合物であり、
崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、
流動化剤はタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物であり、
pH-調整剤はアジピン酸であり、および/または
充填剤はマンニトールである、並びに
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマー、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
【0101】
酢酸コハク酸ヒプロメロースは、好ましくは、以下からなる群から選択され:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、および/またはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、以下からなる群から選択される:ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物。
【0102】
したがって、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した前記経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆されたミニ錠剤の形態の複数の粒子であって、各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH-調整剤、および/または充填剤を含むコア材料、
ここで、結合剤は低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、またはヒドロキシプロピルセルロースであり、
崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、
流動化剤はタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物であり、
pH-調整剤はアジピン酸であり、および/または
充填剤はマンニトールである、並びに
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマー、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、
緩衝剤は、炭酸水素アンモニウムであり、
可塑剤は、クエン酸トリエチルであり、および/または
流動化剤はタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物であり、
好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
【0103】
酢酸コハク酸ヒプロメロースは、好ましくは、以下からなる群から選択され:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、および/またはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、以下からなる群から選択される:ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物。
【0104】
好ましくは、本発明は、前述されるような経口製剤を対象とし、
ここで各粒子は以下を含む
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、そのエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩、および
結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH調整剤および/または充填剤を含む、またはからなる50wt%から90wt%コア材料、および
1wt%~10wt%の腸溶性被覆ポリマー。
【0105】
いくつかの実施形態において、本発明は、前述されるような経口製剤を対象とし、ここで、被覆されたミニ状態の形態の各粒子は、以下を含む
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、そのエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩、および
結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH調整剤および/または充填剤を含む、またはからなる50wt%から90wt%のコア材料、および
1wt%~10wt%の腸溶性被覆ポリマー。
【0106】
いくつかの好ましい実施形態において、本発明は、前述されるような経口製剤を対象とし、ここで、各粒子は以下を含む、またはからなる:
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
1wt%から10wt%のHPMCAS、
15wt%から30wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
1wt%から10%のヒドロキシプロピルセルロース、
15wt%から30wt%のクロスカルメロースナトリウム、
15wt%から30wt%のマンニトール、
0.1wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
0wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、および
5wt%から10wt%のタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物、
任意に5.0wt%から10.0wt%のアジピン酸。
【0107】
好ましくは、本発明は、前述されるような経口製剤を対象とし、ここで、被覆されたミニ錠剤の形態の各粒子は以下を含む、またはからなる:
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
以下を含むコア材料
15wt%から30wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
1wt%から10%のヒドロキシプロピルセルロース、
15wt%から30wt%のクロスカルメロースナトリウム、
15wt%から30wt%のマンニトール、および
任意に5.0wt%から10.0wt%のアジピン酸、
以下を含む少なくとも1つの被覆層
1wt%から10wt%のHPMCAS、
0wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、
0.1wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、および
5wt%から10wt%のタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物。
【0108】
いくつかの好ましい実施形態において、本発明は、前述されるような経口製剤を対象とし、ここで、各粒子は以下を含む、またはからなる:
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
1wt%から10wt%のユードラジット(登録商標)L100/S100、好ましくは、1wt%から10%のユードラジット(登録商標)L100、および0wt%から5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
15wt%から30wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
1wt%から10%のヒドロキシプロピルセルロース、
15wt%から30wt%のクロスカルメロースナトリウム、
15wt%から30wt%のマンニトール、
0.1wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
3wt%から10wt%のタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物、および
任意に5.0wt%から10.0wt%のアジピン酸。
【0109】
好ましくは、本発明は、前述されるような経口製剤を対象とし、ここで、被覆されたミニ錠剤の形態の各粒子は以下を含む、またはからなる:
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
以下を含むコア材料
20wt%から30wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
1wt%から10%のヒドロキシプロピルセルロース、
20wt%から30wt%のクロスカルメロースナトリウム、
20wt%から30wt%のマンニトール、
任意に5.0wt%から10.0wt%のアジピン酸、
以下を含む少なくとも1つの被覆層
15wt%から25wt%のユードラジット(登録商標)L100/S100、好ましくは、1wt%から10%のユードラジット(登録商標)L100、および0wt%から5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
0.1wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、および/または
3wt%から10wt%のタルク、二酸化ケイ素、またはそれらの混合物。
【0110】
より好ましくは、本発明は、前述されるような経口製剤を対象とし、ここで、各粒子は被覆されたミニ錠剤の形態であり、および各粒子は、以下からなる:
8wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
3wt%から8wt%のHPMCAS、または3wt%から8wt%のユードラジット(登録商標)L100/S100、
20wt%から26wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2wt%から4wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
20wt%から26wt%のクロスカルメロースナトリウム、
20wt%から26wt%のマンニトール、
0.1wt%から1.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.01wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、
4wt%から8wt%のタルク、および
0.5wt%から1.5wt%の二酸化ケイ素、および
任意に5wt%から10.0wt%のアジピン酸。
【0111】
より好ましくは、前述されるような経口製剤であり、ここで、各粒子は被覆されたミニ錠剤の形態であり、および
各粒子は以下からなる:
8wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
以下を含むコア材料
20wt%から26wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2wt%から4wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
20wt%から26wt%のクロスカルメロースナトリウム、
20wt%から26wt%のマンニトール、
任意に5wt%から10.0wt%のアジピン酸、
以下を含む少なくとも1つの被覆層
3wt%から8wt%のHPMCAS、または3wt%から8wt%のユードラジット(登録商標)L100/S100、
0.1wt%から1.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.01wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、
4wt%から8wt%のタルク、および
0.5wt%から1.5wt%の二酸化ケイ素。
【0112】
更により好ましくは、本発明は、前述されるような経口製剤を対象とし、ここで、各粒子は被覆されたミニ錠剤の形態であり、および
各粒子は、以下からなる:
8wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
3wt%から6wt%のHPMCAS、
20wt%から26wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2wt%から4wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
20wt%から26wt%のクロスカルメロースナトリウム、
20wt%から26wt%のマンニトール、
0.1wt%から1.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.01wt%から0.5wt%の炭酸水素アンモニウム、
4wt%から8wt%のタルク、および
0.5wt%から1.5wt%の二酸化ケイ素、および
任意に6wt%から10.0wt%のアジピン酸、
または
各粒子は以下からなる:
8wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
3wt%から6wt%のユードラジット(登録商標)L100、
0.1wt%から1.5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
20wt%から26wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2wt%から4wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
20wt%から26wt%のクロスカルメロースナトリウム、
20wt%から26wt%のマンニトール、
0.1wt%から1.0wt%のクエン酸トリエチル、
4wt%から8wt%のタルク、
0.5wt%から1.5wt%の二酸化ケイ素、および
任意に6wt%から10.0wt%のアジピン酸。
【0113】
更により好ましくは、本発明は前述されるような経口製剤を対象とし、ここで、各粒子は被覆されたミニ錠剤の形態であり、および
各粒子は以下からなる:
8wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
以下を含むコア材料
20wt%から26wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2wt%から4wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
20wt%から26wt%のクロスカルメロースナトリウム、
20wt%から26wt%のマンニトール、
任意に6wt%から10wt%のアジピン酸、および
以下を含む少なくとも1つの被覆層
3wt%から6wt%のHPMCAS、
0.1wt%から1.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.01wt%から0.5wt%の炭酸水素アンモニウム、
4wt%から8wt%のタルク、および
0.5wt%から1.5wt%の二酸化ケイ素、
または
各粒子は以下からなる:
8wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
以下を含むコア材料
20wt%から26wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2wt%から4wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
20wt%から26wt%のクロスカルメロースナトリウム、
20wt%から26wt%のマンニトール、
任意に6wt%から10wt%のアジピン酸、および
以下を含む少なくとも1つの被覆層
3wt%から6wt%のユードラジット(登録商標)L100、
0.1wt%から1.5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
0.1wt%から1.0wt%のクエン酸トリエチル、
4wt%から8wt%のタルク、
0.5wt%から1.5wt%の二酸化ケイ素。
【0114】
最も好ましくは、本発明は前述されるような経口製剤を対象とし、ここで、各粒子は被覆されたミニ錠剤の形態であり、および
各粒子は以下からなる:
9.22wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
4.06wt%のHPMCAS、
22.12wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2.77wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
23.04wt%のクロスカルメロースナトリウム、
23.04wt%のマンニトール、
0.64wt%のクエン酸トリエチル、
8.3wt%のアジピン酸、
0.07wt%の炭酸水素アンモニウム、
5.83wt%のタルク、および
0.92wt%の二酸化ケイ素、
または
各粒子は以下からなる:
10.05wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
4.42wt%のHPMCAS、
24.12wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
3.02wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
25.13wt%のクロスカルメロースナトリウム、
25.13wt%のマンニトール、
0.69wt%のクエン酸トリエチル、
0.08wt%の炭酸水素アンモニウム、
6.35wt%のタルク、および
1.01wt%の二酸化ケイ素、
または
各粒子は以下からなる:
9.22wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
3.74wt%のユードラジット(登録商標)L100、
0.66wt%のユードラジット(登録商標)S100、
22.12wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
2.76wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
23.04wt%のクロスカルメロースナトリウム、
23.04wt%のマンニトール、
0.43wt%のクエン酸トリエチル、
8.29wt%のアジピン酸、
5.76wt%のタルク、および
0.92wt%の二酸化ケイ素、
または
各粒子は以下からなる:
10.05wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
4.08wt%のユードラジット(登録商標)L100、
0.72wt%のユードラジット(登録商標)S100、
24.12wt%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
3.02wt%のヒドロキシプロピルセルロース、
25.13wt%のクロスカルメロースナトリウム、
23.13wt%のマンニトール、
0.47wt%のクエン酸トリエチル、
6.28wt%のタルク、および
1.01wt%の二酸化ケイ素。
【0115】
他の態様において、本発明の経口製剤は、コアペレットの形態で以下からなるコア材料を含む:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは、微結晶セルロース。
【0116】
したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を指し、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、または被覆されたミニカプセル、の形態の複数の粒子であって、各粒子は
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなる:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロースコア材料、および
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0117】
好ましくは、コア材料は、コアペレットの形態で微結晶セルロースからなる。
好ましくは、腸溶性被覆ポリマーは、以下を含む、またはからなる群から選択される:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
【0118】
酢酸コハク酸ヒプロメロースは、好ましくは、以下からなる群から選択され:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、および/またはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、以下からなる群から選択される:ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物。
【0119】
いくつかの実施形態において、本発明は、経口製剤を指し、ここで、粒子が被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、または被覆されたミニカプセルの形態である場合、コア材料は、コアペレットの形態で以下からなる:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは微結晶。
【0120】
いくつかの実施形態において、本発明は、経口製剤を対象とし、ここで、粒子が被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、または被覆されたミニカプセルの形態である場合、コア材料は、コアペレットの形態で以下からなる:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは微結晶、および
ここで、コアペレットは、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に用いて被覆される。
【0121】
いくつかの実施形態において、前述される経口製剤において、腸溶性被覆ポリマーは、コア材料を囲む被覆の外層に含まれる、またはその外層を形成する。したがって、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、または被覆されたミニカプセルの形態での複数の粒子であって、
各粒子は、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなる群から選択されるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、および微結晶セルロース、好ましくは微結晶セルロース、および
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーは、コア材料を囲む被覆の外層に含まれる、またはその外層を形成する。
【0122】
本明細書において記載されるコアペレットの形態でのコア材料を含む経口製剤は、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤を更に含んでもよい。
【0123】
したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0124】
好ましくは、コア材料は、微結晶セルロース、より好ましくはセレット(Cellets)からなるコアペレットの形態である。
セレットは、100%微結晶セルロースからなる高度に球状のコアペレットである。微結晶セルロースコアペレットのサイズは、100μmから200μm(セレット100)、200μmから355μm(セレット200)、350μmから500μm(セレット350)、500μmから710μm(セレット500)、700μmから1000μm(セレット700)および1000μmから14000μm(セレット1000)の範囲であることができる。より好ましくは、微結晶セルロースコアペレットの粒径は、200μmから710μm(セレット200、350、500)、さらにより好ましくは350μmから710μm(セレット350、500)、および最も好ましくは500μmから710μm(セレット(Cellet)500)の範囲である。
【0125】
いくつかの実施形態において、本発明は、経口製剤を指し、ここで、コア材料は前述されるコアペレットの形態であり、コアペレットのサイズは100μmから14000μmの範囲である。
【0126】
いくつかの実施形態において、本発明は、経口製剤を指し、ここで、コア材料は前述されるコアペレットの形態であり、コアペレットは微結晶セルロースからなり、およびコアペレットのサイズは500μmから710μm(セレット500)の範囲である。
【0127】
本明細書において使用される場合、着色剤は、二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択される。
【0128】
本明細書において使用される場合、界面活性剤は、好ましくはアニオン性界面活性剤であり、アニオン性官能基、例えば、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、およびカルボン酸塩などを含む。好ましくは、アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム)、ラウレス硫酸ナトリウム、およびミレス硫酸ナトリウムを含むがこれらに限定されず、好ましくはドデシル硫酸ナトリウムである。
【0129】
好ましくは、経口製剤は、コア材料が前述のコアペレットの形態であり、および前記経口製剤は、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤を更に含み、
ここで
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である。
【0130】
したがって、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
ここで
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0131】
ポビドンK25、ポビドンK30、またはポビドンK90は市販されており、および好ましくは、ポビドンK25は、結合剤として使用される。ポビドンK25のおよその平均分子量は、28,000g/mol(Da)から34,000g/mol(Da)の間の30,000g/mol(Da)である。
【0132】
本明細書において記述されるコアペレットの形態でコア材料を含む経口製剤において、腸溶性被覆ポリマーを含む層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含んでもよい。
【0133】
したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーを含む層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含む。
【0134】
好ましくは、緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
流動化剤はタルクである。
【0135】
いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
ここで
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーを含む層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含む。
【0136】
いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含み、
ここで
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
着色剤は二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物であり、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーを含む層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含み、
ここで、
緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
流動化剤はタルクである。
【0137】
好ましくは、経口製剤であり、ここで、コア材料は、前述されるコアペレットの形態であり、結合剤、着色剤、界面活性剤、充填剤、緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を含み、および
結合剤はポビドンK25であり、
着色剤は二酸化チタン、二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択され、
充填剤はラクトース一水和物であり、
緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
流動化剤はタルクである。
【0138】
したがって、いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は、
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含み、
ここで
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
着色剤は二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物であり、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーを含む層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含み、
ここで、
緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
流動化剤はタルクである。
【0139】
いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは微結晶セルロース、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの層
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
および
腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層、
少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0140】
いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは微結晶セルロース、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの層
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
ここで、
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
着色剤は二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択され、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物であり、
ここで、コア材料は少なくとも1つの層で被覆され、
腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層、
少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を含む、複数の粒子、
ここで、
緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
流動化剤はタルクであり、
ここで各粒子は、少なくとも1つの被覆層で被覆される。
【0141】
他の態様において、本発明は、前述される経口製剤を指し、ここで、各粒子は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0142】
したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を指し、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、または被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロース、および
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
徐放性ポリマーは、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる被覆層の下に最初に被覆されてもよく、または、徐放性ポリマーは、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる被覆層の上に後で被覆されてもよい。
【0143】
好ましくは、徐放性ポリマーは、ヒプロメロース(HPMC)、エチルセルロース、アンモニオメタクリレートコポリマー、例えば、ユードラジット(登録商標)RL100、ユードラジット(登録商標)RS100、ユードラジット(登録商標)RL12.5、ユードラジット(登録商標)RS12.5など、およびそれらの混合物から選択される。
徐放性ポリマーがエチルセルロースの場合、任意にポリエチレングリコール(PEG)は、可塑剤として更に含み、好ましくはマクロゴール(登録商標)6000である。
【0144】
ヒプロメロース(HPMC)は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる被覆層の下に最初に被覆されてもよい。エチルセルロース、ユードラジット(登録商標)RL100、ユードラジット(登録商標)RS100、ユードラジット(登録商標)RL12.5、ユードラジット(登録商標)RS12.5は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる被覆層の上に後で被覆されてもよい。
徐放性ポリマーがエチルセルロースの場合、任意にポリエチレングリコール(PEG)は、可塑剤として更に含み、好ましくはマクロゴール(登録商標)6000である。
【0145】
ユードラジット(登録商標)RL100およびユードラジット(登録商標)RS100などのアンモニオメタクリレートコポリマーは、本発明の放出調節製剤における使用に適し得る。これらのポリマーは、生理学的pH範囲全体にわたって純水、希酸、緩衝液、または消化液に不溶である。ポリマーは、pHに関係なく、水および消化液中で膨潤する。膨潤した状態において、ポリマーは、その後、水および溶解した活性剤に対して透過性になる。ポリマーの透過性は、ポリマー中のアクリル酸エチル(EA)、メタクリル酸メチル(MMA)、およびメタクリル酸塩化トリメチルアンモニオエチル(TAMCl)基の比率に依存する。EA:MMA:TAMC1の比率が1:2:0.2を有するこれらのポリマー(ユードラジット(登録商標)RL100)は、1:2:0.1の比率を有するこれらのポリマー(ユードラジット(登録商標)RS100)よりも透過性が高い。ユードラジット(登録商標)RL100のポリマーは、透過性の高い不溶性ポリマーである。ユードラジット(登録商標)RS100のポリマーは、透過性が低い不溶性フィルムである。
【0146】
アンモニオメタクリレートコポリマーは、任意の所望の比率で組み合わせることができ、および比率を修正して薬物放出速度を修正することができる。例えば、90:10のユードラジット(登録商標)RS100:ユードラジット(登録商標)RL100の比率を使用することができる。代替として、ユードラジット(登録商標)RS100:ユードラジット(登録商標)RL100の比率は、約100:0から約80:20、または約100:0から約90:10、またはそれらの間の任意の比率であることができる。当該製剤において、透過性の低いポリマーであるユードラジット(登録商標)RS100は、一般的に、ポリマー材料の大部分を構成し、透過性の高いRLを備え、透過性の高いRLは溶質がコアに入ることができ、および溶解した医薬活性成分が制御された方法で出ることができる隙間を可能にし、作り出すことになる。
【0147】
アンモニオメタクリレートコポリマーを、薬物の放出において所望の遅延を達成するために、ポリマー材料内でメタクリル酸コポリマーと組み合わせることができる。約99:1から約20:80の範囲のアミノメタクリレートコポリマー(例えば、ユードラジット(登録商標)RS100)対メタクリル酸コポリマーの比率を使用することができる。2種類のポリマーを、同じポリマー材料に組み合わることもでき、またはコアに適用される別個の被覆として提供することもできる。
【0148】
ユードラジット(登録商標)RL12.5およびユードラジット(登録商標)RL100は、平均相対分子量が約150,000を有するアンモニオメタクリレートコポリマー(タイプA)=ポリ[エチルプロパノエート-コ(co)-メチル2-メチルプロプ-2-エノエート-コ(co)-N,N,N-トリメチル-2-[(2-メチルプロプ-2-エノイル)オキシ]エタン-1-アミニウムクロリド]である。アクリル酸エチル基対メタクリル酸メチル基対メタクリル酸アンモニオ基の比率は、約1:2:0.2である。
【0149】
ユードラジット(登録商標)RS12.5およびユードラジット(登録商標)RS100は、平均相対分子量が約150,000を有するアンモニオメタクリレートコポリマー(タイプB)=ポリ[エチルプロパノエート-コ(co)-メチル2-メチルプロプ-2-エノエート-コ(co)-N,N,N-トリメチル-2-[(2-メチルプロプ-2-エノイル)オキシ]エタン-1-アミニウムクロリド]である。アクリル酸エチル基対メタクリル酸メチル基対メタクリル酸アンモニオ基の比率は、約1:2:0.1である。
【0150】
いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0151】
いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で最初に被覆され、続いて、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で更に被覆される。
【0152】
いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは微結晶セルロース、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの層
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層、および
腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層、
少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、少なくとも1つの層で被覆される。
ここで、各コア材料は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で最初に被覆され、その後、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で更に被覆される。
【0153】
いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を、
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含み、
ここで、
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0154】
いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは微結晶セルロース、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの層
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含み、
ここで、
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層、および
腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層、
少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0155】
好ましくは、これらの経口製剤であり、ここで、各コア材料は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で最初に被覆され、続いて、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で更に被覆される、または
ここで、各コア材料は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で最初に被覆され、続いて、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で被覆される。
【0156】
いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは、微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーを含む層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含み、および各粒子は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0157】
いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは、微結晶セルロース、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの層
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層、
少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤、
徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層を含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0158】
好ましくは、これらの経口製剤であり、ここで、各コア材料は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で最初に被覆され、続いて、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で更に被覆され、または
ここで、各コア材料は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で最初に被覆され、続いて、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で被覆される。
【0159】
いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
ここで、
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
着色剤は二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択され、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは、微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーを含む層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含み、および各粒子は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0160】
いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは、微結晶セルロース、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの層
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
ここで、
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
着色剤は二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択され、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層、
少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤、
徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層を含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0161】
好ましくは、これらの経口製剤であり、ここで、各コア材料は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で最初に被覆され、続いて、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で更に被覆され、または
ここで、各コア材料は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で最初に被覆され、続いて、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で被覆される。
【0162】
いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を
少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
ここで、
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
着色剤は二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択され、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、
および腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および腸溶性被覆ポリマーを含む層は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含み、
ここで、
緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
流動化剤はタルクであり、
および
各粒子は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆され、好ましくは、徐放性ポリマーは、ヒプロメロース(HPMC)、エチルセルロース、アンモニオメタクリレートコポリマー、例えば、ユードラジット(登録商標)RL100、ユードラジット(登録商標)RS100、ユードラジット(登録商標)RL12.5、ユードラジット(登録商標)RS12.5、およびそれらの混合物などから選択される。
徐放性ポリマーがエチルセルロースの場合、任意にポリエチレングリコール(PEG)は可塑剤として更に含まれ、好ましくはマクロゴール(登録商標)6000である。
【0163】
いくつかの実施形態において、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した経口製剤は、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは微結晶セルロース、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの層
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と共に含む、
ここで、
結合剤はポリビニルピロリドン(ポビドン)であり、
着色剤は二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択され、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層、
少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤、
ここで、
緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
流動化剤はタルクである、
徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層を含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0164】
好ましくは、これらの経口製剤であり、ここで、各コア材料は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で最初に被覆され、続いて、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で更に被覆され、または
ここで、各コア材料は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で最初に被覆され、続いて、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で被覆される。
【0165】
好ましくは、本明細書において開示される経口製剤であり以下からなる:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、ここで、
各粒子は以下を含む:
5wt%から15wt%の式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
30wt%から55wt%のコア材料、酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロースからなるコア材料、好ましくは微結晶セルロース、および
15wt%から30wt%の腸溶性被覆ポリマー。
【0166】
いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への化合物1の選択的送達に適合した経口製剤を対象とし、以下を含む、またはからなる:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子であって、
各粒子は:
5wt%から15wt%の式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
15wt%から30wt%の腸溶性被覆ポリマー、
30wt%から55wt%のコア材料、以下からなるコア材料、酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、および好ましくは微結晶セルロースを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、徐放性ポリマーを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0167】
好ましくは、本明細書において記述される経口製剤であり、以下からなる:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子、
ここで、
各粒子は以下を含む:
5wt%から15wt%の式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
30wt%から55wt%のコア材料、および
15wt%から30wt%の腸溶性被覆ポリマー、および
0.1wt%から2.0wt%の徐放性ポリマー。
【0168】
好ましくは更に、本明細書において記述される経口製剤であり、以下からなる:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子、
ここで、コア材料は、コアペレットの形態であり、微結晶セルロースからなり、
各粒子は以下を含む:
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
30wt%から45wt%の微結晶セルロース、
15wt%から25wt%のHPMCAS、
10wt%から20wt%のラクトース一水和物、
10wt%から15wt%のタルク、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.1wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、および
任意に、0.1wt%から2.0wt%のドデシル硫酸ナトリウム、および/または
0.1wt%から2.0wt%のHPMC。
【0169】
好ましくは、本明細書において記述される経口製剤であり、以下からなる:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子、ここで、コア材料は、コアペレットの形態であり、微結晶セルロースからなり、
各粒子は以下を含む:
コア材料として30wt%から45wt%の微結晶セルロースコア、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの層
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
30wt%から45wt%の微結晶セルロースコア、
10wt%から20wt%のラクトース一水和物、
任意に、0.1wt%から2.0wt%のドデシル硫酸ナトリウム、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層
15wt%から25wt%のHPMCAS、
10wt%から15wt%のタルク、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、および
0.1wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、
および/または
以下を含む、またはからなる被覆層
徐放性ポリマーとして0.1wt%から2.0wt%のHPMC、 ここで、各粒子は、HPMCASを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆され、および、HPMCを含む、またはからなる被覆層で更に被覆される。
【0170】
好ましくは、各コア材料が、HPMCを含む、またはからなる被覆層で最初に被覆され、続いて、HPMCASを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で更に被覆される場合である。
【0171】
好ましくは更に、本明細書において記述される経口製剤であり、以下からなる:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子、ここで、コア材料は、コアペレットの形態であり、微結晶セルロースからなり、
各粒子は以下を含む:
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
30wt%から45wt%の微結晶セルロースコア、
15wt%から30wt%のユードラジット(登録商標)L100および0wt%から5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
10wt%から20wt%のラクトース一水和物、
10wt%から15wt%のタルク、
0.5wt%から2.0wt%のポビドンK25、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、および/または
任意に、0.1wt%から2.0wt%のエチルセルロース、およびPEG、好ましくは、PEGは、マクロゴール(登録商標)6000である。
【0172】
好ましくは、各コア材料が、ユードラジット(登録商標)L100およびユードラジット(登録商標)S100を含む、またはからなる被覆層で最初に被覆され、続いて、エチルセルロースおよびPEGを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で更に被覆される場合である。
【0173】
好ましくは更に、本明細書において記述される経口製剤であり、以下からなる:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子、
ここで、コア材料は、コアペレットの形態であり、微結晶セルロースからなり、
各粒子は以下を含む:
コア材料として30wt%から45wt%の微結晶セルロースコア、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの層
5wt%から15wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
10wt%から20wt%のラクトース一水和物、
0.5wt%から2.0wt%のポビドンK25、
以下を含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層
15wt%から30wt%のユードラジット(登録商標)L100および
0wt%から5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
10wt%から15wt%のタルク、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、および/または
任意に、
0.1wt%から2.0wt%のエチルセルロース、およびPEGを含む、またはからなる被覆層、好ましくは、PEGは、マクロゴール(登録商標)6000である。
【0174】
好ましくは、各コア材料が、ユードラジット(登録商標)L100およびユードラジット(登録商標)S100を含む、またはからなる被覆層で最初に被覆され、続いて、エチルセルロースおよびPEGを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で更に被覆される場合であり、好ましくは、PEGは、マクロゴール(登録商標)6000である。
【0175】
好ましくは更に、本明細書において記述される経口製剤であり、以下からなる:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子、
ここで、コア材料は、コアペレットの形態であり、微結晶セルロースからなり、
前記各粒子は以下からなる:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
37wt%から41wt%の微結晶セルロースコア(セレット500)、
15wt%から19wt%のHPMCAS、
14wt%から18wt%のラクトース一水和物、
11wt%から15wt%のタルク、
0.5wt%から2.0wt%のポビドンK25、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、および
0.1wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、
または
前記粒子は以下からなる:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
37wt%から41wt%の微結晶セルロースコア(セレット500)、
15wt%から19wt%のHPMCAS、
12wt%から16wt%のラクトース一水和物、
11wt%から15wt%のタルク、
0.5wt%から2.0wt%のポビドンK25、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.5wt%から2.0wt%のドデシル硫酸ナトリウム、および
0.1wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、
または
前記粒子は以下からなる:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
37wt%から41wt%の微結晶セルロースコア(セレット500)、
15wt%から19wt%のHPMCAS、
13wt%から17wt%のラクトース一水和物、
11wt%から15wt%のタルク、
0.5wt%から2.0wt%のポビドンK25、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.1wt%から1.0wt%の炭酸水素アンモニウム、および
0.5wt%から2.0wt%のHPMC、
または
前記粒子は以下からなる:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
33wt%から37wt%の微結晶セルロースコア(セレット500)、
20wt%から24wt%のユードラジット(登録商標)L100、および3wt%から5wt%のユードラジット(登録商標)S100、
12wt%から16wt%のラクトース一水和物、
12wt%から15wt%のタルク、および
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
または
前記粒子は以下からなる:
7wt%から12wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
35wt%から39wt%の微結晶セルロースコア(セレット200)、
23wt%から27wt%のユードラジット(登録商標)L100、
10wt%から14wt%のラクトース一水和物、
12wt%から15wt%のタルク、
1.0wt%から3.0wt%のクエン酸トリエチル、
0.01wt%から0.5wt%のエチルセルロース、および
0.01wt%から0.5wt%のマクロゴール(登録商標)6000。
【0176】
好ましくは更に、本明細書において記述される経口製剤であり、以下からなる:被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の複数の粒子、
ここで、コア材料は、コアペレットの形態であり、微結晶セルロースからなり、
前記粒子は以下からなる:
9.80wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
39.19wt%の微結晶セルロースコア(セレット500)、
17.57wt%のHPMCAS、
15.58wt%のラクトース一水和物、
13.11wt%のタルク、
1.67wt%のポビドンK25、
2.76wt%のクエン酸トリエチル、および
0.33wt%の炭酸水素アンモニウム、
または
前記粒子は以下からなる:
9.80%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
39.19wt%の微結晶セルロースコア(セレット500)、
17.57wt%のHPMCAS、
14.40wt%のラクトース一水和物、
13.11wt%のタルク、
1.49wt%のポビドンK25、
2.76wt%のクエン酸トリエチル、
1.35wt%のドデシル硫酸ナトリウム、および
0.33wt%の炭酸水素アンモニウム、
または
前記粒子は以下からなる:
9.68wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
38.70wt%の微結晶セルロースコア(セレット500)、
17.57wt%のHPMCAS、
15.38wt%のラクトース一水和物、
13.01wt%のタルク、
1.64wt%のポビドンK25、
2.76wt%のクエン酸トリエチル、
0.33wt%の炭酸水素アンモニウム、および
0.92wt%のHPMC、
または
前記粒子は以下からなる:
8.89wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
34.75wt%の微結晶セルロースコア(セレット500)、
21.44wt%のユードラジット(登録商標)L100、および3.78wt%のユードラジット(登録商標)S100、
13.81wt%のラクトース一水和物、
13.55wt%のタルク、および
2.55wt%のクエン酸トリエチル、
または
前記粒子は以下からなる:
7.93wt%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、
37.58wt%の微結晶セルロースコア(セレット500)、
24.86wt%のユードラジット(登録商標)L100、
12.61wt%のラクトース一水和物、
13.01wt%のタルク、
2.48wt%のクエン酸トリエチル、
0.12wt%のエチルセルロース、および
0.06wt%のマクロゴール(登録商標)6000。
【0177】
いくつかの好ましい実施形態において、本明細書に記述される本発明の経口製剤のいずれかにおいて、腸溶性被覆ポリマーは、pH5.0から7.5、好ましくは5.0から7.0、より好ましくは5.5から7.0、最も好ましくは5.5から6.8の範囲のpH値で溶解される。
【0178】
いくつかの好ましい実施形態では、本明細書に記述される本発明の経口製剤のいずれかにおいて、各粒子のサイズは0.5mmから5mmの範囲である。被覆されたミニ錠剤は、好ましくは1mmから4mmのサイズである。 被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態の経口製剤は、各粒子のサイズが0.5mmから1.3mm、好ましくは0.6mmから1.2mm、より好ましくは0.7mmから1.1mm、より好ましくは0.8mmから1.0mmの範囲である。
【0179】
いくつかの好ましい実施形態において、本明細書に記述される本発明の経口製剤のいずれかにおいて、複数の粒子は、カプセル、サシェ、またはスティックパックに含まれる、または錠剤として形成される。したがって、本発明の経口製剤は、カプセル、サシェ、またはスティックパック、または錠剤の形態である。
[指示]
【0180】
驚くべきことに、本発明の経口固体製剤は、胃耐性を示し、および(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物または薬学的に許容可能な塩を、胃と十二指腸を通る(pass)または通過する(transit)のに必要な一定の遅延時間の後に回腸で放出することを明らかにした。
【0181】
回腸での局所的利用可能性を確実にするために、薬物の放出は、すでに空腸で開始するべきである。記述された放出プロファイルを利用して胃耐性経口固体製剤も、遅延放出剤形として分類されることが多い。遅延放出剤形は、薬物放出のための特定のトリガー、例えば、標的pH値または酵素などを必要とする。時間依存性の放出も、遅延を促進するための選択肢である。本発明に係る好ましい実施形態は、特定のpH値に達した後に空腸および回腸内で薬物を放出する経口固体剤形を指す。放出を引き起こすpH値は、6.2から6.8の範囲であるべきである。
【0182】
遅延放出に適した経口固体製剤は、錠剤などの単一ユニットの非崩壊性剤形、または複数ユニットのペレットシステムもしくはMUPSとしても知られる複数ユニットの顆粒/ペレット/ビーズを含む崩壊性剤形のいずれかを含むことができる。本発明に係る実施形態は、好ましくは、比較的高い粒子表面にわたって薬物の均一な分布、およびユニットをさまざまな異なる用量強度に柔軟に変える可能性によって、非崩壊性剤形に勝るいくつかの利点、例えば、用量ダンピングのリスクが低い絶食時および摂食時の胃内での予測可能な滞留時間、信頼できるロバストな放出パターンなどを提供する多粒子剤形である。本明細書において使用される用語、顆粒/ペレット/ビーズは、約0.2から約1.8mm、好ましくは約0.5から約1.5mmの範囲の直径を有する比較的小さな球状粒子を指し、球状粒子は、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはその鏡像異性体、溶媒和物、水和物または薬学的に許容可能な塩、および適切な賦形剤を含む。
【0183】
本発明に係る一実施形態は、線維狭窄性クローン病の予防および/または治療における使用のための全身性製剤に関し、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩を含み、ここで、全身性製剤は経腸製剤の形態である。
【0184】
経腸製剤は、薬物放出を調整する、すなわち、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を、回腸の近位および遠位まで送達するための経口固体製剤であることが好ましい。回腸標的化は、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩の小腸の所定の部分での局所利用可能性および局所作用を促進し、胃腸管の上部(すなわち、胃および十二指腸)での早期放出を回避するための経口製剤の特性を指す。
【0185】
いくつかの実施形態において、本発明は、腸線維症の予防および/または治療における使用のための本発明の経口製剤を対象とする。
【0186】
好ましくは、腸線維症の予防および/または治療における使用のために、経口製剤は、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、エナンチオマー、溶媒和物、水和物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩の空腸内での放出を開始し、回腸内で放出が完了するように適合される。
【0187】
好ましくは、経口製剤は、線維狭窄性クローン病の予防および/または治療に有用である。
[調製方法]
【0188】
他の態様において、本発明は、上述の経口製剤の調製方法を指し、以下を含む:
ステップA)複数の粒子を、被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態で調製すること、ここで各粒子は、以下を含む
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
【0189】
【化13】
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料、
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0190】
任意に、調製方法は、ステップC)をさらに含む:
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0191】
いくつかの実施形態において、ステップA)-ステップB)-ステップC)を実行する。代替として、ステップA)-ステップC)-ステップB)を実行することもできる。
したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、上述の経口製剤の調製方法を指し、以下を含む:
ステップA)複数の粒子を、被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態で調製すること、ここで各粒子は、以下を含む
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
【0192】
【化14】
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料、
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること、および
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0193】
代替として、上述の経口製剤の調製方法は、以下を含む
ステップA)複数の粒子を、被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態で調製すること、ここで各粒子は、以下を含む
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
【0194】
【化15】
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料、
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること、および
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0195】
好ましくは、本発明に係る方法において、粒子が被覆されたミニ錠剤の形態である場合、コア材料は、1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH-調整剤、および/または充填剤を含む。pH調節剤は、任意に使用され得る。
より好ましくは、コア材料は、1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH-調整剤、および/または充填剤を含み、および
結合剤は低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドンK25、またはそれらの混合物であり、
崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、
流動化剤はタルクであり、および/または
充填剤はマンニトール、ラクトース一水和物、またはそれらの混合物である。
【0196】
更により好ましくは、コア材料は、1つ以上の結合剤、崩壊剤、流動化剤、pH-調整剤、および/または充填剤を含み、および
結合剤は低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドンK25、またはそれらの混合物であり、
崩壊剤はクロスカルメロースナトリウムであり、
流動化剤はタルクであり、
pH-調整剤はアジピン酸であり、および/または
充填剤はマンニトール、ラクトース一水和物、またはそれらの混合物である。
【0197】
他の態様において、本発明は、コアペレットの形態で以下からなるコア材料を含む経口製剤の調製方法を対象とする:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、好ましくは、微結晶性コルロース。
【0198】
したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の小腸への薬物の選択的送達に適合した以下を含む、またはからなる経口製剤の調製方法を指し:
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、または被覆されたミニカプセル、の形態の複数の粒子であって、各粒子は:
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、または式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプン加水分解物、シリカ、または微結晶セルロース、および
腸溶性被覆ポリマーを含む、複数の粒子、
ここで、各粒子は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる少なくとも1つの被覆層で被覆される。
好ましくは、コア材料は、コアペレットの形態で微結晶セルロースからなる。
【0199】
したがって、本発明は、前記経口製剤の調製方法を指し、
以下を含む:
ステップA)複数の粒子を、被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態で調製すること、ここで各粒子は以下を含む
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
【0200】
【化16】
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロース、および、
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0201】
任意に、調製方法は、ステップC)を更に含む:
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0202】
いくつかの実施形態において、ステップA)-ステップB)-ステップC)を実行する。代替として、ステップA)-ステップC)-ステップB)を実行することもできる。
したがって、いくつかの実施形態において、本発明は、上述の経口製剤の調製方法を指し、以下を含む:
ステップA)複数の粒子を、被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態で調製すること、ここで各粒子は、以下を含む
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
【0203】
【化17】
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロース
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること、および
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0204】
代替として、上述の経口製剤の調製方法は、以下を含む
ステップA)複数の粒子を、被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセル、または被覆されたミニ錠剤の形態で調製すること、ここで各粒子は、以下を含む
式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート
【0205】
【化18】
またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、および
コア材料であって、コアペレットの形態で以下からなるコア材料:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロース、
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること、および
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0206】
好ましくは、コア材料は、コアペレットの形態で酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロースからなり、コア材料は(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、そのエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩で、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と一緒に被覆される。
【0207】
ヒプロメロース(HPMC)は、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる被覆層の下に最初に被覆され得る。続いて、エチルセルロース、ユードラジット(登録商標)RL100、ユードラジット(登録商標)RS100、ユードラジット(登録商標)RL12.5、ユードラジット(登録商標)RS12.5を、腸溶性被覆ポリマーを含む、またはからなる被覆層上に被覆してもよい。
徐放性ポリマーがエチルセルロースである場合、任意にポリエチレングリコール(PEG)を可塑剤として更に含み、好ましくはマクロゴール(登録商標)6000である。
【0208】
したがって、ステップA)を、以下のステップA-1)およびA-2)で置き換えてもよく、および本発明の経口製剤を以下のように調製することができる、
ステップA-1)複数のコアペレットの形態で以下からなるコア材料を提供すること:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロース、
ステップA-2)式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩を少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と一緒に含む溶液で被覆し、
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態で複数の粒子を得ること、
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること、および任意に
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0209】
代替として、本発明の経口製剤を以下のように調製することができる、
ステップA-1)複数のコアペレットの形態で以下からなるコア材料を提供すること:酒石酸、ラクトース、糖、コーンスターチ、デンプンヒドロキシレート、シリカ、または微結晶セルロース、
ステップA-2)式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と一緒に含む溶液で被覆し、
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態で複数の粒子を得ること、
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること、および
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0210】
好ましくは、ステップA-1)において、コア材料は、コアペレットの形態であり微結晶セルロースからなり、より好ましくは、微結晶セルロースコアペレットの粒径は、100μmから355μmの範囲である(セレット100、セレット200)。
【0211】
したがって、ステップA)は、次のステップA-1)およびA-2)で置き換えられてもよく、本発明の経口製剤を、以下のように調製することができる、
ステップA-1)複数のコアペレットの形態で、微結晶セルロース、より好ましくはセレット100、セレット200、セレット350、またはセレット500からなるコア材料を提供すること、
ステップA-2)式(I)の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、式(I)のエナンチオマー、溶媒和物、水和物、または薬学的に許容可能な塩を、少なくとも1つの結合剤、着色剤、流動化剤、界面活性剤および/または充填剤と一緒に含む溶液で被覆し、
被覆された顆粒、被覆されたペレット、被覆されたビーズ、被覆されたミニカプセルの形態で複数の粒子を得ること、
ステップB)腸溶性被覆ポリマーを含む少なくとも1つの被覆溶液で各粒子を被覆すること、および任意に
ステップC)徐放性ポリマーを含む被覆溶液で各粒子を被覆すること。
【0212】
いくつかの実施形態において、上述の方法において、
結合剤はポビドンK25であり、
着色剤は、二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、カルナバワックス、およびそれらの混合物から選択され、
界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムである。
流動化剤はタルクであり、および/または
充填剤はラクトース一水和物である、
【0213】
いくつかの実施形態において、上述される方法のステップB)において、1つ以上の被覆溶液は、少なくとも1つの緩衝剤、可塑剤、および/または流動化剤を更に含む。
好ましくは、緩衝剤は炭酸水素アンモニウムであり、
可塑剤はクエン酸トリエチルであり、および/または
流動化剤はタルク、二酸化ケイ素、およびそれらの混合物である。
【0214】
いくつかの好ましい実施形態において、上述される方法のステップB)において、腸溶性被覆ポリマーは、以下からなる群から選択される:メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸-アクリル酸メチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、および前記腸溶性被覆ポリマーの2つ以上の混合物。
酢酸コハク酸ヒプロメロースは、好ましくは、以下からなる群から選択される:酢酸コハク酸ヒプロメロースHPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、および/またはメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーは、以下からなる群から選択される:ユードラジット(登録商標)L100、ユードラジット(登録商標)S100、およびそれらの混合物。
【0215】
いくつかの実施形態において、上述される方法のステップB)において、水、または水とイソプロピルアルコールとの混合物を、1つ以上の被覆溶液を調製するために使用する。
【0216】
いくつかの好ましい実施形態において、上述される方法のステップC)において、徐放性ポリマーは、ヒプロメロース(HPMC)、エチルセルロース、アンモニオメタクリレートコポリマー、例えば、ユードラジット(登録商標)RL100、ユードラジット(登録商標)RS100、ユードラジット(登録商標)RL12.5、ユードラジット(登録商標)RS12.5、またはそれらの混合物などから選択され、好ましくはヒプロメロース(HPMC)である。
【0217】
徐放性ポリマーがエチルセルロースである場合、任意にポリエチレングリコール(PEG)を、可塑剤としてさらに含み、好ましくはマクロゴール(登録商標)6000である。
【0218】
ステップC)がステップB)の後に行われる場合、被覆溶液は、エチルセルロース、アンモニオメタクリレートコポリマー、例えば、ユードラジット(登録商標)RL100、ユードラジット(登録商標)RS100、ユードラジット(登録商標)RL12.5、ユードラジット(登録商標)RS12.5など、またはそれらの混合物から選択される徐放性ポリマーを含み、好ましくは、エチルセルロース、およびそれらの混合物である。徐放性ポリマーがエチルセルロースである場合、任意にポリエチレングリコール(PEG)を、可塑剤として更に含み、好ましくはマクロゴール(登録商標)6000である。
【0219】
ステップC)がステップB)の前に行われる場合、被覆溶液は徐放性ポリマーとしてヒプロメロース(HPMC)を含む。
【0220】
本発明に係る実施形態は、流動床システムにおける連続2ステップ被覆工程によって得られる遅延放出顆粒/ペレット/ビーズを指す。不活性スターター顆粒/ペレット/ビーズを、コーターの流動床に移動させ、および被覆溶液または供給溶液を用いてスプレーする。不活性スターター顆粒/ペレット/ビーズは、被覆用および積層用の中性の均一な球状物質である。球状物質は、様々なサイズであるが再現可能なサイズで入手可能である。不活性スターター顆粒/ペレット/ビーズは、酒石酸コアペレット、ラクトースコアペレット、糖コアペレット、シリカコアペレット、および微結晶セルロースコアペレットを含む。好ましくは、コアペレットは微結晶セルロースペレットである。微結晶セルロースコアペレットのサイズは、100μmから200μm(セレット100)、200μmから355μm(セレット200)、350μmから500μm(セレット350)、500μmから710μm(セレット500)、700μmから1000μm(セレット700)、および1000μmから1400μm(セレット1000)の範囲であることができる。好ましくは、微結晶セルロースのコアペレットの粒径は500μmから710μm(セレット500)の範囲である。より好ましくは、微結晶セルロースコアペレットの粒径は、200μmから710μm(セレット200、350、500)の範囲であり、更により好ましくは350μmから710μm(セレット350、500)の範囲であり、および最も好ましくは500μmから710μm(セレット500)の範囲である。
【図面の簡単な説明】
【0221】
図1】遅延放出顆粒からの化合物1(50mg)のインビトロ(in vitro)溶解プロファイルを示す。35%HPCMASを有する薬物層状顆粒は、HPCMAS-HFを意味し、および35%ユードラジット(登録商標)L/Sを有する薬物層状顆粒は、ユードラジット(登録商標)L100/S100を指す。
【発明を実施するための形態】
【0222】
[実施例]
【0223】
調製手順
1.調製方法1
1.1.顆粒/ペレット/ビーズの調製:
1つ以上の被覆を、流動床内で中性コアペレット上に積層することができる。このプロセス中に、各被覆はペレットの表面に付着する薄いフィルムまたは層を形成する。各層は、顆粒/ペレット/ビーズに特定の機能、例えば、層状、密封、保護、放出制御、味マスキング、または飲み込みやすさの改善など、を提供することができる。好ましい実施形態において、不活性コアペレットは、薬物層状ペレットを得るために、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、結合剤、充填剤、および潤滑剤/流動化剤を用いて層状にされる。不活性コアペレットは、溶質25%w/w対溶媒75%w/wの好ましい比率で溶質および溶媒からなる被覆溶液、または供給溶液を用いて噴霧される。溶質は、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、結合剤として使用されるポビドンK25、充填剤として使用されるラクトース一水和物、および潤滑剤/流動化剤として使用されるタルクを、約28%の(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、5%のポビドンK25、45%のラクトース一水和物、および23%のタルクの好ましい比率で含む。
【0224】
噴霧溶液または供給溶液の溶媒は、イソプロピルアルコールと精製水を20%w/w(イソプロピルアルコール)対80%w/w(精製水)の二成分混合物である。被覆ステップの後、ペレットの質量は約90%増加しており(重量増加)、および顆粒/ペレット/ビーズの薬物(化合物1)濃度は、約132mg/g(すなわち、13.2%)である。薬物層状顆粒/ペレット/ビーズの定量的概要を以下に示す:
【0225】
【表2】
【0226】
薬物層状顆粒/ペレット/ビーズを、化学的または物理的ストレスの粒子の表面を保護するためのシール層、または味のマスキングまたはペレットの飲み込みやすさを改善する層で更に被覆することができる。通常、賦形剤、例えば、セルロースの誘導体、セルロースエーテル、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HMPC)など、合成ポリマー、シェラック、トウモロコシタンパク質ゼイン、または他のポリサッカリド、およびアミノメタクリレートコポリマーなどを使用する。被覆は、着色剤、二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)、または水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、および、またはカルナバワックスなどを更に含むことができる。当該層状顆粒/ペレット/ビーズを、必要な量のペレットをハードカプセルにカプセル化することによって、または必要な量のペレットをサシェまたはスティックパックに充填することによって、異なる用量強度で提供することができる。これらの製品は、速効型、従来型、または即時放出型の剤形である。
【0227】
好ましくは、薬物層状顆粒/ペレット/ビーズは、必要な遅延放出プロファイルを得るために、放出調節ポリマーの少なくとも1つで更に被覆され、放出調節ポリマーは、酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)、フタル酸ヒプロメロース、メタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸-アクリル酸エチルコポリマー、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル-メタクリル酸コポリマー、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、シェラック、またはそれらの混合物からなる群から選択される。被覆は、緩衝剤、可塑剤、流動化剤/潤滑剤、および着色剤、例えば、二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)または水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、および、またはカルナバワックスなどを更に含むことができる。特に好ましくは、様々な等級で入手可能な酢酸コハク酸ヒプロメロース(HPMCAS)の腸溶性被覆ポリマーであり、例えば、HPMCAS-LF、HPMCAS-MF、HPMCAS-HF、HPMCAS-LMP、HPMCAS-MMP、HPMCAS-HMP、HPMCAS-LG、HPMCAS-MG、HPMCAS-HG、およびそれらの混合物など、好ましくはHPMCAS-HF、HPMCAS-HMP、より好ましくはHPMCAS-HF、およびメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーを、単独で、または様々な濃度で組み合わせたものである。これらの被覆は、緩衝剤、可塑剤、流動化剤/潤滑剤、および着色剤、例えば、二酸化チタン、酸化鉄(III)、酸化鉄(II、III)または水和酸化第二鉄、ラクトース一水和物、および、またはカルナバワックスなどを更に含むこともできる。
【0228】
1.2.腸溶性ポリマーで被覆された顆粒/ペレット/ビーズの調製:
【0229】
1.2.1HPMCAS被覆された顆粒/ペレット/ビーズの調製
薬物層状ペレットを、溶質10%w/w対溶媒90%w/wの好ましい比率の溶質および溶媒からなる被覆溶液または供給溶液で被覆する。溶質は、腸溶性ポリマーとして使用されるHPMCAS、緩衝剤として使用される炭酸水素アンモニウム(NHHCO)、可塑剤として使用されるクエン酸トリエチル、および流動化剤/潤滑剤として使用されるタルクの4成分混合物を、約68%のHPMCAS、2%の炭酸水素アンモニウム、11%のクエン酸トリエチル、および20%のタルクの好ましい比率で含む。噴霧溶液または供給溶液の溶媒は、精製水である。被覆ステップ後に、ペレットの質量は25%から40%(好ましくは35%)増加しており、顆粒/ペレット/ビーズにおける薬物(化合物1)濃度は、約98mg/g(すなわち、9.8%)である。本実施形態で得られた粒子は、約0.9mmの平均直径を有する。腸溶性層状薬物顆粒/ペレット/ビーズの定量的概要を以下に示す:
【0230】
【表3】
【0231】
驚くべきことに、HPMCASで被覆される化合物1層状ペレットの放出プロファイルは、被覆による潜在的な重量増加の変動に対して非常に頑丈であるだけでなく、腸内に存在する可能性のある潜在的なpH変動に対しても非常に頑丈であることが示されている。pH6.0から6.8のpH範囲内で、実施形態は、非常に再現可能な動態で一貫して薬物を放出する。5分から10分の遅延時間(lag time)または遅延の後、顆粒/ペレット/ビーズからの薬物放出は速く、さらに10分後にプラトーに達する。したがって、回腸に入るとき、化合物1の100%が局所作用に利用可能であるはずである。
【0232】
1.2.2ユードラジット(登録商標)L100/S100被覆された顆粒/ペレット/ビーズの調製
薬物層状ペレットは、溶質および溶媒からなる被覆溶液、または供給溶液を用いて、15%w/wの溶質対85%w/wの溶媒の好ましい比率で被覆される。溶質は、腸溶性ポリマーとして使用されるユードラジット(登録商標)L100およびユードラジット(登録商標)S100、可塑剤として使用されるクエン酸トリエチル、および流動化剤/潤滑剤として使用されるタルクの4成分混合物を、63%のユードラジット(登録商標)L100、11%のユードラジット(登録商標)S100、7%のクエン酸トリエチル、および19%のタルクの好ましい比率で含む。噴霧溶液または供給溶液の溶媒は、92%w/w(イソプロピルアルコール)対8%w/w(精製水)の比率のイソプロピルアルコールと精製水との2成分混合物である。被覆ステップ後、ペレットの質量は、45%増加しており(重量増加)、および顆粒/ペレット/ビーズの薬物濃度は約91mg/g(すなわち9.1%)である。実施形態における得られた粒子は、約0.9の範囲の平均直径を有する。腸溶性層状薬物顆粒/ペレット/ビーズの定量的概要を以下に示す。
【0233】
【表4】
【0234】
ユードラジット(登録商標)L100およびユードラジット(登録商標)S100の使用は、粒子が化合物1を胃腸管の下部に送達できるようにする。体重の増加に応じて、遅延時間、または遅延は、15分から30分に増加する可能性がある。このことは、顆粒/ペレット/ビーズが空腸で薬物放出を開始し、回腸で放出を完了することを可能にする。必要な遅延時間を調整するための好ましい重量増加は、35%から55%の範囲である。
【0235】
当該腸溶性層状薬物顆粒/ペレット/ビーズは、必要な量のペレットをハードカプセルにカプセル化することによって、または必要な量のペレットをサシェまたはスティックパックに充填することによって、異なる用量強度で提供することができる。これらの製品は遅延放出剤形である。
【0236】
2.調製方法2
【0237】
2.1ミニ錠剤の調製
化合物1は、被覆されたミニ錠剤に製剤化される。被覆オプションは球状多粒子について説明されたものと同じであるが、ミニ錠剤の製造は、様々な操作、例えば、混合、造粒、および圧縮などを適用する。好ましい実施形態において、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩、結合剤として使用される低置換度のヒドロキシプロピルセルロース、崩壊剤として使用されるクロスカルメロースナトリウム、および充填剤として使用されるマンニトールは、ふるいにかけられ、および適切な造粒機で予混合される。粉末ブレンドは、エタノール96%中にヒドロキシプロピルセルロースを有する溶液をゆっくりと添加することによって湿式造粒される。その後、湿った顆粒を、所望の顆粒構造に達するまで混合する。その後、湿った顆粒を湿式ふるい分けし(wet-sieved)、続いて必要な乾燥減量に達するまで70℃±5℃で乾燥する。乾燥した顆粒をふるいにかけ、ふるいにかけられたアジピン酸および二酸化ケイ素と混合する。タルクの添加後、最終ブレンドを、マルチチップ(multi-tip)ミニ錠剤パンチを使用してミニ錠剤に圧縮する。結果的に得られた錠剤の重量は、約13mgである。実施形態における定性的および定量的な組成を以下に示す:
【0238】
【表5】
【0239】
2.2腸溶性ポリマー被覆ミニ錠剤の調製
顆粒/ペレット/ビーズについて記述されたように、ミニ錠剤は、所望の遅延放出特性を達成するために、HPMCAS-HF、またはユードラジット(登録商標)L100とユードラジット(登録商標)S100との混合物で被覆することもできる。フィルム被覆されたミニ錠剤の定性的および定量的な組成を以下に示す。
a)HPMCAS
【0240】
【表6】
【0241】
b)ユードラジット(登録商標)L100およびユードラジット(登録商標)S100
【0242】
【表7】
【0243】
ミニ錠剤は、ホットメルト押し出しによって得ることもできる。好ましい実施形態において、(S,E)-メチル-7-(1-(2-(2-エチルブチルアミノ)-2-オキソエチル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-イルアミノ)-6-(1-メチル-1H-イミダゾール-5-カルボキサミド)-7-オキソヘプト-2-エノエート、またはそのエナンチオマー、溶媒和物、水和物もしくは薬学的に許容可能な塩を、コポビドン(1-ビニル-2-ピロリドンと酢酸ビニルとを質量比6:4で有するコポリマー)と混合し、およびホットメルト押し出し機で溶融する。溶融物を室温まで冷却し、およびハンマーミルを用いて粉砕する。粉砕された押し出し物を、クロスカルメロースナトリウム、二酸化ケイ素、および最後にステアリン酸マグネシウムと混ぜ合わせる。最終ブレンドを、マルチチップ錠剤パンチを使用してミニ錠剤に圧縮する。
【0244】
以下の実施例を、上述の方法のいずれかを使用することによって調製する。
【0245】
[実施例1]
コア材料としてペレットおよび腸溶性ポリマーとしてHPMCASに基づくスティックパック中に提供される化合物1(50mg)遅延放出顆粒の定性的および定量的な組成物
【0246】
【表8】
【0247】
[実施例2]
コア材料としてペレットおよび腸溶性ポリマーとしてのHPMCASおよび界面活性剤としてのドデシル硫酸ナトリウムに基づくスティックパック中に提供される化合物1(50mg)遅延放出顆粒の定性的および定量的な組成物
【0248】
【表9】
【0249】
[実施例3]
コア材料としてペレットおよび徐放性ポリマーとしてヒプロメロース(HPMC)および腸溶性ポリマーとしてHPMCASに基づくスティックパック中に提供される化合物1(50mg)遅延放出顆粒の定性的および定量的な組成物
【0250】
【表10】
【0251】
[実施例4]
コア材料としてペレットおよび腸溶性ポリマーとしてメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーに基づくスティックパック中に提供される化合物1(50mg)遅延放出顆粒の定性的および定量的な組成物
【0252】
【表11】
【0253】
[実施例5]
コア材料としてペレット、および腸溶性ポリマーとしてメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマー、および徐放性ポリマーとしてエチルセルロースに基づくスティックパック中に提供される化合物1(50mg)遅延放出顆粒の定性的および定量的な組成物
【0254】
【表12】
【0255】
[実施例6]
コア材料としてミニ錠剤、および腸溶性ポリマーとしてHPMCASに基づくスティックパック中に提供される化合物1(50mg)遅延放出ミニ錠剤の定性的および定量的な組成物
【0256】
【表13】
【0257】
[実施例7]
コア材料としてミニ錠剤および腸溶性ポリマーとしてHPMCASに基づくスティックパック中に提供される化合物1(50mg)遅延放出ミニ錠剤の定性的および定量的な組成物
【0258】
【表14】
【0259】
[実施例8]
コア材料としてミニ錠剤および腸溶性ポリマーとしてメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーに基づくスティックパック中に提供される化合物1(50mg)遅延放出ミニ錠剤の定性的および定量的な組成物
【0260】
【表15】
【0261】
[実施例9]
コア材料としてミニ錠剤および腸溶性ポリマーとしてメタクリル酸-メタクリル酸メチルコポリマーに基づくスティックパック中に提供される化合物1(50mg)遅延放出ミニ錠剤の定性的および定量的な組成物
【0262】
【表16】
【0263】
[実施例10]
化合物1(50mg)遅延放出顆粒のインビトロ溶解プロファイル
本発明の経口製剤を、必要な遅延放出を考慮した化合物1および経口固体製剤における物理化学的特性を反映する条件下での溶解試験法によってインビトロ(in vitro)で評価することができる。これらの特性に基づいて、並びにヨーロッパおよび米国薬局方の要件を考慮して、100rpmの撹拌速度で作動するパドル装置(すなわち、装置II)を使用する2段階のフルチェンジ(full change)溶解法を開発している。経口固体剤形の胃耐性を、500mLの疑似胃液(0.1N HCl、pH1.2)中で2時間検証することができる。薬物放出は、界面活性剤として0.5%のドデシル硫酸ナトリウムを含有する900mLの疑似腸液(pH値6.2、6.5または6.8のいずれかに調整された50mMリン酸緩衝液)に剤形を移した後に試験されることができる。溶解試験は、インビボ(in vivo)条件を反映するために、37℃で、シンク条件下で実施される。検出波長316nmを有するHPLC/UV法を使用して、溶解媒体中での化合物1の放出量を定量することができる(図1)。
【0264】
・装置:USP装置II
・撹拌速度:100rpm
・溶解媒体:
-酸性段階:媒体:0.1N HCl、pH1.2
容量:500mL
-緩衝段階:媒体:0.5%ドデシル硫酸ナトリウムを含む50mMリン酸緩衝液pH6.8
容量:900mL
・サンプルバッチ番号:209702CW19 35%HPCMAS-HFを有する薬物層状顆粒、
209702CW017_3 35%ユードラジット(登録商標)L100/S100を有する薬物層状顆粒
・分析手順:HPLC/UV
・溶解プロファイル
図1
【国際調査報告】