(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】尿排出量自動監視システム
(51)【国際特許分類】
A61M 1/00 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A61M1/00 120
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524682
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-05-01
(86)【国際出願番号】 US2022046920
(87)【国際公開番号】W WO2023076067
(87)【国際公開日】2023-05-04
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100107249
【氏名又は名称】中嶋 恭久
(72)【発明者】
【氏名】トゥルチャク、ミハル
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA19
4C077HH06
4C077HH16
4C077HH21
(57)【要約】
尿排出量自動監視システムは、尿カテーテルおよび尿排出量自動監視デバイスと流体連通する尿収集バッグを含む。尿排出量自動監視デバイスは固定面に結合され、かつコンソールと通信するロードセルアセンブリを含む。ロードセルアセンブリは、尿収集バッグが尿排出量自動監視デバイスに結合された場合に1つ以上の負荷値を検出するように構成される。尿排出量自動監視デバイスは、尿収集バッグを尿排出量自動監視デバイスに取り外し可能に結合するように構成された結合システムをさらに含む。結合システムは、スパインを摺動可能に受容するように構成されたスライドトラックと、ロック解除構成とロック構成との間で移行するように構成されたロック機構とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿排出量自動監視システムであって、
尿カテーテルを介して患者が排泄した尿を収集するように構成された尿収集バッグと、
尿排出量自動監視デバイスであって、
前記尿収集バッグに動作可能に結合されたロードセルアセンブリであって、前記尿収集バッグ内に収集された尿によって規定される荷重を測定するように構成されるロードセルアセンブリと、
前記ロードセルアセンブリに結合されたコンソールであって、プロセッサと、該プロセッサによって実行される場合に、前記荷重に基づいて前記尿収集バッグを用いて収集された尿の体積を決定することを含む動作を実行するロジックを記憶した非一時的コンピュータ可読媒体とを含むコンソールと
を含む尿排出量自動監視デバイスと、
前記尿収集バッグを前記尿排出量自動監視デバイスに着脱可能に結合するように構成された結合システムであって、
前記尿収集バッグまたは前記尿排出量自動監視デバイスの一方に取り付けられたレールと、
前記尿収集バッグまたは前記尿排出量自動監視デバイスの他方に取り付けられたチャネルであって、(i)前記レールを長手方向に摺動可能に受容し、かつ(ii)前記チャネルからの前記レールの横方向分離を防止するように構成されたチャネルと
を含む結合システムと
を備える尿排出量自動監視システム。
【請求項2】
前記チャネルは、前記尿排出量自動監視デバイスの前側に取り付けられ、前記レールは、前記尿収集バッグの後側に取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記レールは、前記尿収集バッグの幅の一部にわたって横方向に延びている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記チャネルは、前記尿排出量自動監視デバイスの前記前側を横切って横方向に延びている、請求項2又は3に記載のシステム。
【請求項5】
前記チャネルは、開放端および閉鎖端を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記チャネルは、前記閉鎖端にバンパを含み、該バンパは、前記レールが前記チャネル内に受容される場合、前記レールに当接するように構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシステムであって、前記結合システムは、ロック解除構成とロック構成との間で移行するように構成されたロック機構を含み、該ロック機構は、
前記ロック機構がロック構成に移行すると、前記チャネルに対する前記レールの縦方向変位が制限され、
前記ロック機構がロック解除構成に移行すると、前記チャネルに対する前記レールの縦方向変位が可能となるように構成される、システム。
【請求項8】
前記ロック機構は、前記チャネルに結合された偏向可能な突出部と、前記レールに設けられた凹部とを含み、該凹部は、前記ロック機構が前記ロック構成に移行したときに前記突出部を受容することによって前記チャネルに対する前記レールの長手方向の変位を制限するように構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムであって、前記ロック機構は、偏向可能な前記突出部と前記コンソールとの間に動作可能に結合された電気機械アクチュエータを含み、動作は、
前記ロック解除構成から前記ロック構成へ前記ロック機構を移行させるべく、かつ
前記ロック構成から前記ロック解除構成へ前記ロック機構を移行させるべく、前記電気機械アクチュエータを起動することを含む、システム。
【請求項10】
請求項7に記載のシステムであって、
前記ロック機構は、前記開放端で前記チャネルに回転可能に結合されたラッチ部材を含み、
前記ラッチ部材は、前記ロック機構が前記ロック構成に移行すると、前記開放端を横断して延びるように回転され、
前記ラッチ部材は、前記ロック機構が前記ロック解除構成に移行すると、前記開放端から離れて延びるように回転される、システム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムであって、前記ロック機構は、前記ラッチ部材と前記コンソールとの間に動作可能に結合された電気機械式アクチュエータを含み、動作は、
前記ロック解除構成から前記ロック構成へ前記ロック機構を移行させるべく、かつ
前記ロック構成から前記ロック解除構成へ前記ロック機構を移行させるべく、前記電気機械式アクチュエータを起動させることを含む、システム。
【請求項12】
前記レールは、該レールに結合された患者識別デバイスを含み、前記患者識別デバイスは、該患者識別デバイスのメモリに記憶された患者データを有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
請求項12に記載のシステム、
前記患者識別デバイスは、前記レールに沿って配置される複数の電気接点を含むプリント回路基板を含み、
前記チャネルは、前記コンソールに結合されるコンソールコネクタを含み、該コンソールコネクタは、前記チャネルに沿って配置される複数のコネクタ接点を含み、
前記電気接点および前記コネクタ接点は、前記コンソールと前記患者識別デバイスとの間のデータ交換を可能とすべく、前記尿収集バッグが前記尿排出量自動監視デバイスと結合されると、相互に対応して結合するように構成される、システム。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載のシステムは、前記コンソールと結合されるディスプレイをさらに含み、動作は、前記尿収集バッグを用いて収集された尿の体積を前記ディスプレイに描写することをさらに含む、システム。
【請求項15】
尿排出量を監視する方法であって、
尿収集バッグを尿排出量自動監視デバイスに結合することと、
ロック機構をロック解除構成からロック構成に移行させることであって、前記ロック機構が、前記ロック構成において前記尿排出量自動監視デバイスからの尿収集バッグの分離を防止するように構成されることと、
前記尿収集バッグ内に収集された尿の体積を決定することと、
前記ロック機構を前記ロック構成から前記ロック解除構成に移行させることと、
前記尿排出量自動監視デバイスから前記尿収集バッグを分離することと
を含む方法。
【請求項16】
前記尿収集バッグを前記尿排出量自動監視デバイスに結合することは、前記尿排出量自動監視デバイスに取り付けられたチャネル内で前記尿収集バッグに取り付けられたレールを長手方向に摺動可能に前進させることを含み、前記チャネルは、該チャネルからのレールの横方向の分離を防止するように構成される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記チャネルは、前記尿排出量自動監視デバイスの前側に取り付けられ、前記レールは、前記尿収集バッグの後側に取り付けられる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の方法であって、前記ロック機構は、
前記ロック機構が前記ロック構成に移行すると、前記チャネル内のレールの縦方向変位を制限し、
前記ロック機構が前記ロック解除構成に移行すると、前記チャネル内で前記レールが長手方向に変位することを可能にするように構成される、方法。
【請求項19】
前記ロック機構は、前記チャネルに結合された偏向可能な突出部と、前記レールに設けられ凹部とを含み、該凹部は、前記ロック機構が前記ロック構成に移行したときに前記突出部を受容することによって前記チャネル内で前記レールの長手方向の変位を制限するように構成される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
請求項16乃至18のいずれか一項に記載の方法であって、
前記ロック機構は、前記チャネルの閉鎖端の反対にある前記チャネルの開放端で前記チャネルに回転可能に結合されたラッチ部材を含み、
前記ラッチ部材は、前記ロック機構が前記ロック構成に移行すると、前記開放端を妨げるように回転されることにより、前記レールを前記チャネル内に固定し、
前記ラッチ部材は、前記ロック機構が前記ロック解除構成に移行すると、前記開放端から離れて延びるように回転されることによって、前記開放端を介した前記チャネルからの前記レールの抜き取りを可能にする、方法。
【請求項21】
請求項15乃至20のいずれか一項に記載の方法であって、
前記尿収集バッグは、前記レールに沿って配置された複数の電気接点を含むプリント回路基板を有する患者識別デバイスを含み、
前記尿排出量自動監視デバイスは、前記チャネルに沿って配置された複数のコネクタ接点を有するコンソールコネクタに結合されたコンソールを含み、
前記電気接点および前記コネクタ接点は、前記コンソールと前記患者識別デバイスとの間のデータ交換を可能とすべく、前記尿収集バッグが前記尿排出量自動監視デバイスと結合されると、相互に対応して結合するように構成され、
前記方法は、前記患者識別デバイスから患者データを取得することをさらに含む、方法。
【請求項22】
前記尿排出量自動監視デバイスは、前記コンソールに結合されたディスプレイをさらに含み、前記方法は、前記尿収集バッグを用いて収集された尿の体積を前記ディスプレイに描写することをさらに含む、請求項15乃至21のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
尿排出量監視システムは、患者の尿排出量を監視するために使用され得る。いくつかの現在のシステムは、尿の体積および収集率を監視するために、重量ベースのアプローチを使用する。しかしながら、尿収集バッグを監視装置に取り外し可能に結合する結合システムは、嵩張る可能性があり、臨床医が必要な作業を行う能力を妨げる。さらに、患者識別を含む患者データは、結合システムおよび尿収集バッグが患者とともに移動することを要求する結合システム上に記憶されてもよい。患者情報を記憶するコンパクトな結合システムを有し、尿収集バッグおよび結合システムが患者とともにより効率的に移動することを可能にする、尿排出量自動監視システムを有することは、臨床医および患者にとって有益であろう。本明細書に開示されるのは、上記に対処する、尿排出量自動監視システムおよび使用方法である。
【発明の概要】
【0002】
いくつかの実施形態によれば、(i)尿カテーテルを介して患者が排泄した尿を収集するように構成された尿収集バッグと、(ii)尿排出量自動監視デバイスとを含む尿排出量自動監視システムが本明細書に開示される。尿排出量自動監視デバイスは、尿収集バッグと動作可能に結合されたロードセルアセンブリを含み、ロードセルアセンブリは、尿収集バッグ内に収集された尿によって規定される荷重を測定するように構成される。前記尿排出量自動監視デバイスは、ロードセルアセンブリに結合されたコンソールを含み、前記コンソールは、プロセッサと、該プロセッサによって実行されると、前記荷重に基づいて前記尿収集バッグを用いて収集された尿の体積を決定することを含む動作を実行するロジックを記憶した非一時的コンピュータ可読媒体とを含む。前記尿排出量自動監視システムは、尿収集バッグを尿排出量自動監視デバイスに着脱可能に結合するように構成された結合システムをさらに含み、該結合システムは、(i)前記尿収集バッグまたは前記尿排出量自動監視デバイスの一方に取り付けられたレールと、(ii)前記尿収集バッグまたは前記尿排出量自動監視デバイスの他方に取り付けられたチャネルとを含む。前記チャネルは、(i)前記レールを長手方向に摺動可能に受容し、(ii)前記チャネルからの前記レールの横方向分離を防止するように構成される。
【0003】
いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記尿排出量自動監視デバイスの前側に取り付けられ、前記レールは、前記尿収集バッグの後側に取り付けられる。
いくつかの実施形態では、前記レールは、前記尿収集バッグの幅の一部にわたって横方向に延び、いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記尿排出量自動監視デバイスの前側を横切って横方向に延びている。
【0004】
いくつかの実施形態では、前記チャネルは、開放端および閉鎖端を含み、いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記閉鎖端にバンパを含み、該バンパは、前記レールが前記チャネル内に受容される場合、前記レールに当接するように構成される。
【0005】
いくつかの実施形態では、結合システムは、ロック解除構成とロック構成との間で移行するように構成されたロック機構を含み、該ロック機構は、(i)前記ロック機構がロック構成に移行すると、前記チャネルに対する前記レールの縦方向変位が制限され、(ii)前記ロック機構がロック解除構成に移行すると、前記チャネルに対する前記レールの縦方向変位が可能となるように構成される。
【0006】
いくつかの実施形態では、前記ロック機構は、前記チャネルに結合された偏向可能な突出部と、前記レールに設けられた凹部とを含み、該凹部は、前記ロック機構が前記ロック構成に移行したときに前記突出部を受容することによって前記チャネルに対する前記レールの長手方向の変位を制限するように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、前記ロック機構は、偏向可能な前記突出部と前記コンソールとの間に動作可能に結合された電気機械アクチュエータを含み、動作は、(i)前記ロック機構を前記ロック解除構成から前記ロック構成に移行させ、(ii)前記ロック機構を前記ロック構成から前記ロック解除構成に移行させるように、前記電気機械アクチュエータを作動させることをさらに含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、前記ロック機構は、前記開放端で前記チャネルに回転可能に結合されたラッチ部材を含む。そのような実施形態では、前記ラッチ部材は、前記ロック機構が前記ロック構成に移行すると、前記開放端を横断して延びるように回転され、前記ラッチ部材は、前記ロック機構が前記ロック解除構成に移行すると、前記開放端から離れて延びるように回転される。いくつかの実施形態では、ロック機構は、前記ラッチ部材と前記コンソールとの間に動作可能に結合された電気機械アクチュエータを含み、動作は、(i)前記ロック機構を前記ロック解除構成から前記ロック構成に移行させ、(ii)前記ロック機構を前記ロック構成から前記ロック解除構成に移行させるように、前記電気機械アクチュエータを作動させることをさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記レールは、該レールに結合された患者識別デバイスを含み、前記患者識別デバイスは、該患者識別デバイスのメモリに記憶された患者を有する。
いくつかの実施形態では、前記患者識別デバイスは、前記レールに沿って配置される複数の電気接点を含むプリント回路基板を含み、前記チャネルは、前記コンソールに結合されるコンソールコネクタを含み、該コンソールコネクタは、前記チャネルに沿って配置される複数のコネクタ接点を含む。そのような実施形態では、前記電気接点および前記コネクタ接点は、前記コンソールと前記患者識別デバイスとの間のデータ交換を可能とすべく、前記尿収集バッグが前記尿排出量自動監視デバイスと結合されると、相互に対応して結合するように構成される。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記システムは、前記コンソールと結合されるディスプレイをさらに含み、動作は、前記ディスプレイに前記尿収集バッグを用いて収集された尿の体積を描写することをさらに含む。
【0011】
また、いくつかの実施形態によれば、尿排出量を監視する方法も本明細書に開示され、該方法は、(i)尿収集バッグを尿排出量自動監視デバイスに結合することと、(ii)ロック機構をロック解除構成からロック構成に移行させることであって、前記ロック機構が、前記ロック構成において前記尿排出量自動監視デバイスからの尿収集バッグの分離を防止するように構成されることと、(iii)前記尿収集バッグ内に収集された尿の体積を決定することと、(iv)前記ロック機構を前記ロック構成から前記ロック解除構成に移行させることと、(v)前記尿収集バッグを前記尿排出量自動監視デバイスから分離することとを含む。
【0012】
前記方法のいくつかの実施形態では、前記尿収集バッグを前記尿排出量自動監視デバイスに結合することは、前記尿排出量自動監視デバイスに取り付けられたチャネル内で前記尿収集バッグに取り付けられたレールを長手方向に摺動可能に前進させることを含み、前記チャネルは、該チャネルからのレールの横方向の分離を防止するように構成される。
【0013】
前記方法のいくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記尿排出量自動監視デバイスの前側に取り付けられ、前記レールは、前記尿収集バッグの後側に取り付けられる。
前記方法のいくつかの実施形態では、前記ロック機構は、(i)前記ロック機構が前記ロック構成に移行すると、前記チャネル内のレールの縦方向変位を制限し、(ii)前記ロック機構が前記ロック解除構成に移行すると、前記チャネル内で前記レールが長手方向に変位することを可能にするように構成される。
【0014】
前記方法のいくつかの実施形態では、前記ロック機構は、前記チャネルと結合された偏向可能な突出部と、前記レールに設けられた凹部とを含み、該凹部は、前記ロック機構が前記ロック構成に移行したときに前記突出部を受容することによって前記チャネル内で前記レールの長手方向の変位を制限するように構成される。
【0015】
前記方法のいくつかの実施形態では、前記ロック機構は、前記チャネルの閉鎖端の反対にある前記チャネルの前記開放端で前記チャネルに回転可能に結合されたラッチ部材を含む。そのような実施形態では、(i)前記ラッチ部材は、前記ロック機構が前記ロック構成に移行すると、前記開放端を遮るように回転されることにより、前記レールを前記チャネル内に固定し、(ii)前記ラッチ部材は、前記ロック機構が前記ロック解除構成に移行すると、前記開放端から離れて延びるように回転されることにより、前記開放端を介した前記チャネルからの前記レールが抜け出ることを可能にする。
【0016】
前記方法のいくつかの実施形態では、前記尿収集バッグは、前記レールに沿って配置された複数の電気接点を含むプリント回路基板を有する患者識別デバイスを含み、前記尿排出量自動監視デバイスは、前記チャネルに沿って配置された複数のコネクタ接点を有するコンソールコネクタに結合されたコンソールを含む。そのような実施形態では、前記電気接点および前記コネクタ接点は、前記コンソールと前記患者識別デバイスとの間のデータ交換を可能とすべく、前記尿収集バッグが前記尿排出量自動監視デバイスと結合されると、相互に対応して結合するように構成され、前記方法は、前記患者識別デバイスから患者データを得ることを含む。
【0017】
前記方法のいくつかの実施形態では、前記尿排出量自動監視デバイスは、前記コンソールに結合されたディスプレイをさらに含み、前記方法は、前記尿収集バッグを用いて収集された尿の体積を前記ディスプレイに描写することをさらに含む。
【0018】
本明細書で提供される概念のこのよう特徴および他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に記載する添付の図面および以下の説明を考慮して、当業者にとってより明白になるであろう。
【0019】
本開示のより具体的な説明は、添付の図面に示される特定の実施形態を参照することによってなされる。これら図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示しているため、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。本発明の例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、追加の特異性および詳細とともに説明および説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】いくつかの実施形態による、尿排出量自動監視システムの側断面図を示す。
【
図2A】いくつかの実施形態による、
図1のシステムの結合システムの第1の部分を含む尿収集バッグの裏側の平面図を示す。
【
図2B】いくつかの実施形態による、
図1のシステムの結合部の対応する第2の部分を含む、尿排出量自動監視デバイスの前面の平面図を示す。
【
図3A】いくつかの実施形態による、尿収集バッグを尿排出量自動監視デバイスに着脱可能に結合する例示的な方法を示す、
図1のシステムの平面図。
【
図3B】いくつかの実施形態による、尿収集バッグを尿排出量自動監視デバイスに着脱可能に結合する例示的な方法を示す、
図1のシステムの平面図。
【
図3C】いくつかの実施形態による、尿収集バッグを尿排出量自動監視デバイスに着脱可能に結合する例示的な方法を示す、
図1のシステムの平面図。
【
図3D】いくつかの実施形態による、尿収集バッグを尿排出量自動監視デバイスに着脱可能に結合する例示的な方法を示す、
図1のシステムの平面図。
【
図4A】いくつかの実施形態による、ロック解除構成とロック構成との間で移行する、
図2A乃至
図2Bのロック機構の平断面を示す。
【
図4B】いくつかの実施形態による、ロック解除構成とロック構成との間で移行する、
図2A乃至
図2Bのロック機構の平断面を示す。
【
図4C】いくつかの実施形態による、ロック解除構成とロック構成との間で移行する、
図2A乃至
図2Bのロック機構の平断面を示す。
【
図4D】いくつかの実施形態による、ロック解除構成とロック構成との間で移行する、
図2A乃至
図2Bのロック機構の平断面を示す。
【
図5A】いくつかの実施形態による、ロック構成からロック解除構成に移行するロック機構の別の実施形態を含む、結合システムの側断面図を示す。
【
図5B】いくつかの実施形態による、ロック構成からロック解除構成に移行するロック機構の別の実施形態を含む、結合システムの側断面図を示す。
【
図5C】いくつかの実施形態による、ロック構成からロック解除構成に移行するロック機構の別の実施形態を含む、結合システムの側断面図を示す。
【
図6】は、いくつかの実施形態による、尿排出量を監視する例示的な方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
いくつかの特定の実施形態がより詳細に開示される前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定しないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離でき、任意選択で、本明細書に開示される他の多数の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせるか、または置換することができる特徴を有することができることも理解されたい。
【0022】
本明細書で使用される用語に関して、用語は、いくつかの特定の実施形態を説明するためのものであり、用語は、本明細書で提供される概念の範囲を限定しないことも理解されたい。序数(例えば、第1、第2、第3など)は、一般に、複数の特徴または複数の工程のグループ内の異なる特徴またはステップを区別または識別するために使用され、連続的な限定または数値限定を提供するものではない。例えば、「第1」、「第2」、および「第3」の特徴またはステップは、必ずしもその順序で現れる必要はなく、そのような特徴またはステップを含む特定の実施形態は、必ずしも3つの特徴またはステップに限定される必要はない。「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」、などのラベルは、便宜上使用されており、例えば、特定の固定位置、向き、又は方向を意味するものではない。代わりに、そのような表記は、例えば、相対的な位置、向き、又は方向を反映するために使用される。単数形の「一」、「1つ」、および「前記」は、文脈で明確に指示されていない限り、複数形の参照も含む。
【0023】
他に定義しない限り、本明細書中で使用される全ての科学技術用語は、当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
「に接続される」、「に結合される」、及び「連通している」という語句は、限定する意図ではないが、機械的、電気的、磁気的、電磁的、流体的、及び熱的相互作用を含む、2つ以上の実体間の任意の形態の相互作用を指す。2つの構成要素は、互いに直接接触していなくても、互いに結合され得る。例えば、2つの構成要素は、中間構成要素を介して互いに結合され得る。
【0024】
「ロジック」という用語は、1つまたは複数の機能を実行するように構成されたハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを表し得る。ハードウェアとして、ロジックという用語は、データ処理および/またはストレージ機能を有する回路を指してもよいし、または含んでもよい。そのような回路の例は、限定または制限されないが、ハードウェアプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、1つまたは複数のプロセッサコア、デジタル信号プロセッサ、プログラム可能なゲートアレイ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路「ASIC」、など)、半導体メモリ、または組み合わせ素子を含む。
【0025】
本明細書に開示するいずれの方法も、記載された方法を実行する1つ又は複数のステップ又は行為を含む。方法のステップ及び/又は行為は、互いに置き換えてもよい。言い換えれば、実施形態の適切な動作のためにステップ又は行為の所定の順序が必要とされない限り、所定のステップ及び/又は行為の順序及び/又は使用を変更してもよい。
【0026】
図1は、いくつかの実施形態による、尿排出量自動監視システム100の側断面図を示す。いくつかの実施形態では、尿排出量自動監視システム(システム)100は、バッグ102を尿道カテーテル106と流体接続するように構成された排出管103を有する尿収集バッグ(バッグ)102を含む。いくつかの実施形態では、システム100は、尿道カテーテル106を含むことができる。バッグ102は、フレーム111を画定する尿排出量自動監視デバイス(デバイス)110と着脱可能に結合される。いくつかの実施形態では、フレーム111は、デバイス110を支持構造108(例えば、病院ベッド、IVスタンド、または均等物)に固定するように構成される、取付部材111A(例えば、フックまたはクランプ)を含んでもよい。バッグ102は、尿道カテーテル106を介して患者から排泄された尿を受け入れて収集するように構成される。装置110は、バッグ102内に収集された尿の重量によって規定される荷重を測定するように構成されたロードセルアセンブリ112を含む。ロードセルアセンブリ112は、該ロードセルアセンブリ112から荷重測定値を受信するように構成されたコンソール114と動作可能に結合される。いくつかの実施形態では、デバイスは、ディスプレイ116を含み得る(またはディスプレイ116に結合され得る)。
【0027】
コンソール114は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体(メモリ)に記憶されたマイクロプロセッサ及びロジックを含んでもよい。コンソール114は、ロードセルアセンブリ112から荷重測定値を受信するように構成され、ロジックは、荷重測定値に基づいて、バッグ102内に収集された尿の体積を計算するように構成される。いくつかの実施形態では、ロジックは、複数の荷重測定値に基づいて尿の流量を計算してもよい。コンソール114は、ディスプレイ116と通信可能に結合され、ロジックは、バッグ102内に収集された尿の体積をディスプレイ116上に描画するように構成される。いくつかの実施形態では、ディスプレイ116は、デバイス110に取り外し可能に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ116は、タブレットまたは電子医療記録システム等の外部コンピューティングデバイスを含んでもよい。
【0028】
バッグ102は、結合システム120を介してデバイス110に取り付けられる。いくつかの実施形態では、結合システム120は、バッグをデバイス110から吊り下げるように構成されてもよい。結合システム120は、デバイス110からのバッグ102の取り外しを可能にするように構成される。結合システム120は、ロードセルアセンブリ112が収集された尿を含むバッグ102の重量を正確に測定することができるように、バッグ102をロードセルアセンブリ112に動作可能に結合するように構成される。
【0029】
結合システム120は、バッグ102の後側104に配置されたバッグ結合部材122と、デバイス110の前側に配置された対応するデバイス結合部材130とを含む。図示の実施形態では、バッグ結合部材122は、レール123の両側から横方向外側に延びる一対のレールフランジ123Aを含む長手方向レールまたはスパイン123を画定する。図示の実施形態では、デバイス結合部材130は、チャネル133の両側から横方向内側に延びる一対のチャネルフランジ133Aを含む長手方向チャネルまたはスライドトラック133を画定する。レールフランジ123を含むレール123及びチャネルフランジ133Aを含むチャネル133は、チャネル133内にレール123を横方向に拘束するように構成される。したがって、レール123は、チャネル133に対するレール123の長手方向変位を介してチャネル133から分離され得るが、チャネル133からのレールの横方向分離は防止される。
【0030】
図2A乃至
図2Bは、結合システム120のさらなる構成要素を含むシステム100のさらに詳細な図を示す。
図2Aは、結合システム120のバッグ結合部材122を含むバッグ102の一部の背面図である。
図2Bは、結合システム120のデバイス結合部材130を含むデバイス110の対応する正面図である。図示される実施形態では、バッグ結合部材122およびデバイス結合部材130を含む結合システム120は、水平に(すなわち、左から右に)配向される。他の実施形態では、結合システム120は、垂直に(すなわち、上から下に)配向されてもよい。
【0031】
図2Aを参照すると、バッグ結合部材122は、第1の長さ224および第1の幅226を含んでもよい。バッグ結合部材122は、尿収集バッグ102の一部(または全幅)にわたって横方向に延びてもよい。バッグ結合部材122は、例えば、硬質プラスチック、アルミニウム、またはステンレス鋼等の任意の好適な材料から構成されてもよい。同様に、バッグ結合部材122は、任意の適切な取付機構(例えば、接着剤結合、溶媒結合、高周波溶接、超音波溶接、または熱溶接)を介して、バッグ102に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、バッグ結合部材122を含むバッグ102は、1人の患者による1回以上の使用のために、または単回使用のために構成されてもよい。
【0032】
図2Bを参照すると、いくつかの実施形態では、デバイス結合部材130(すなわち、チャネル133)は、一端(例えば、図示されるような右端)において開放され、他端(例えば、図示されるような左端)において閉鎖されてもよい。他の実施形態では、デバイス結合部材130は、両端で開いていてもよい。図示の実施形態では、デバイス結合部材130は、第1の開口部234を画定する。
【0033】
図2Aおよび
図2Bを参照すると、いくつかの実施形態によれば、結合システム120は、ロック機構240を含んでもよい。ロック機構240は、概して、臨床医またはシステム100による決定動作がない場合に、デバイス結合部材130からのバッグ結合部材122の分離(すなわち、分断)を防止するように構成される。より具体的には、ロック機構240は、バッグ結合部材122がデバイス結合部材130に結合される場合、デビアス結合部材130に対するバッグ結合部材122の長手方向の変位を防止または制限してもよい。
【0034】
ロック機構240は、バッグ結合部材122に結合されるか又は組み込まれる第1の係止部分242と、デバイス結合部材130に結合されるか又は組み込まれる第2の係止部分248とを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の係止部分242は、バッグ結合部材242の凹部122Aを含んでもよい。同様に、第2の係止部分248は、デバイス結合部材130の突出部248Aを含んでもよい。したがって、凹部242Aは、突出部248Aを受容することによって、デバイス結合部材130に対するバッグ結合部材122の長手方向の変位を防止するように構成されてもよい。第1の係止部分242は、デバイス結合部材130に結合されるか又はその中に組み込まれてもよく、第2の係止部分248は、バッグ結合部材122に結合されるか又はその中に組み込まれてもよいことを理解されたい。
【0035】
いくつかの実施形態では、第2の係止部分248は、凹部242A内の突出部248Aの配置に一致する突出状態(すなわち、非偏向状態)と、凹部242Aからの突出部248Aの引き抜きに一致する非突出状態(すなわち、偏向状態)との間で偏向可能であってもよい。いくつかの実施形態では、ロック機構240は、第2の係止部分248が凹部242Aに係合すべく(すなわち、凹部242Aの中に突出すべく)非突出状態から離れて自己偏向する、スナップ嵌めを画定してもよい。いくつかの実施形態では、第2の係止部分248は、突出状態と非突出状態との間で突出部248Aを移行移させるように構成されるアクチュエータ238を含むか、またはアクチュエータ238に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、アクチュエータ238は、臨床医によって押下可能なボタンを含んでもよく、したがって、臨床医は、突出部248Aを突出状態から非突出状態に移行させるべく、ボタンを押下してもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、アクチュエータ238は、コンソール114に結合された電気機械アクチュエータ238Aを含んでもよく、コンソール114では、ロック機構240をロック構成とロック解除構成との間で移行させるべく、コンソールのロジックがアクチュエータ238を自動的に作動させてもよい。
【0037】
図2Aおよび
図2Bを再び参照すると、バッグ結合部材122は、患者データを記憶するように構成された電子患者識別デバイス(IDデバイス)244を含んでもよい。いくつかの実施形態では、患者データは、患者ID、尿収集履歴データ、尿排出量データなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、IDデバイス244は、メモリと、いくつか(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上)の電気接点244Aとを含む、プリント回路基板(PCB)を含んでもよく、電気接点244Aは、外部に露出される。
【0038】
デバイス結合部材130は、コンソール114と電気的に結合されたコンソールコネクタ236を含むことができる。いくつかの実施形態では、コンソールコネクタ236は、チャネル133に沿って配置されたコネクタ接点(すなわち、電気接点)236Aを含むことができる。コネクタ接点236Aは、バッグ結合部材122がデバイス結合部材130と結合される場合、電気接点244Aに対応して接続するように構成される(例えば、位置決めされる、および/またはサイズ決めされる)。したがって、コンソール114は、IDデバイス244とデータを交換することができる。いくつかの実施形態では、コンソールコネクタ236およびロック機構240は、第1の距離246だけ分離されてもよい。
【0039】
図3A乃至
図3Dは、様々な結合状態にあるシステム100の正面図を示す。
図3Aは、バッグ102とデバイス110とが分離された状態を示す。
図3Bは、部分的に結合された状態のバッグ102およびデバイス110を示す。
図3Cは、バッグ102およびデバイス110が完全に結合された状態であることを示し、
図3Dは、バッグ102およびデバイス110が部分的に分離された状態であることを示す。
図3Aに示すように、バッグ結合部材122は、デバイス結合部材130と位置合わせされてもよい。バッグ結合部材122がデバイス結合部材130と整列した状態で、結合システム120を分離状態から結合状態に移行させ始めるべく、バッグ102はデバイス110に対して変位されてもよい。いくつかの実施形態では、バッグ102は、尿道カテーテル106と結合されてもよい。
【0040】
図3Bに示されるように、バッグ結合部材122は、バッグ120がデバイス110に対して変位されるにつれて、デバイス結合部材130に係合してもよい。より具体的には、レール123はチャネル133(
図1参照)に挿入されてもよい。
【0041】
図3Cに示されるように、バッグ結合部材122は、バッグ102がデバイス110と完全に結合されるまで、すなわち、結合システム120が結合状態に完全に移行されるまで、デバイス結合部材130に沿って前進させられ得る。
図3Cにも示されるように、ロック機構240(
図2A、
図2Bを参照)は、ロック構成に移行される。より具体的には、突出部248Aが、デバイス結合部材130に沿ったバッグ結合部材122の長手方向の変位を防止すべく凹部242A内に配置されるように、第1のロック部分242は、第2のロック部分248に隣接して配置される。いくつかの実施形態では、ロック機構240は、ロック機構240がロック構成に完全に移行すると、触覚フィードバックまたは可聴確認フィードバック(例えば、クリック)を臨床医に提供するように構成されてもよい。バッグ結合部材122とデバイス結合部130とが互いに完全に結合された状態で、コネクタ接点236Aは、コンソール114がIDデバイス244とデータを交換し得るように、電気接点244Aと完全に結合されてもよい。
【0042】
ロック機構がロック構成に完全に移行した状態で、コネクタ接点236Aは、コンソール114とIDデバイス244との間のデータ交換が中断されないまま維持され得るように、電気接点244Aから分離することを防止され得る。いくつかの実施形態では、コンソール114のロジックは、IDデバイス244とのデータ交換を監視してもよく、ロジック、データ交換が中断されたときにアラートを生成するように構成されてもよい。同様に、ロジックは、IDデバイス244とのデータ交換が確立されたとロジックが判定したときに、ロードセルアセンブリ112の起動を可能にすることができる。
【0043】
同様に、ロック機構がロック構成に完全に移行した状態では、バッグ102からロードセルアセンブリ112が稼働中に分離することが防止可能であることによって、ロードセルアセンブリ112によるバッグ102の正確な重量測定を行うことができる。いくつかの実施形態では、コンソール114のロジックは、ロードセルアセンブリ112による荷重測定を監視してもよく、ロジックは、荷重測定が中断されると、アラートを生成するように構成されてもよい。
【0044】
図3Dに示すように、ロック機構240をロック構成からロック解除構成に移行させることは、アクチュエータ238を作動させて(例えば、ボタンを押して)、突出部248Aを凹部242Aから引き出すことを含み得る(
図2A、
図2B参照)。ロック機構がロック解除構成に移行した状態で、バッグ結合部材122(バッグ102を含む)は、デバイス結合部材130(デバイス110を含む)に対して変位され得る。デバイス結合部材130に対するバッグ結合部材122の非結合状態に向かう長手方向の初期の変位は、電気接点244Aからのコネクタ接点236Aの分離を引き起こすことにより、IDデバイス244からコンソール114を分離することができる。バッグ結合部材122をデバイス結合部材130に対して長手方向に移動させ続けると、レール123がチャネル133(
図1参照)から引き出されることによってバッグ102がデバイス110から完全に分離される。
【0045】
図4A乃至
図4Dは、ロック解除構成とロック構成との間で移行するロック機構240の平断面を示す。バッグ結合部材122は、バッグ102の背面104に結合され、デバイス結合部材130は、ロードセルアセンブリ112を有するデバイス110に結合される。バッグ結合部材122は、
図4Aに示されるように、IDデバイス244及び凹部242Aを含む。バッグ結合部材122は、
図4Bに示すように、バッグ結合部材122が突出部248Aの傾斜面448に係合するまで、デバイス結合部材130に沿って長手方向に摺動してもよい。デバイス結合部材130に沿ったバッグ結合部材122の継続した前進により、バッグ結合部材122を傾斜面448に沿って摺動させることによって、偏向力449が突出部248Aに加えられる。偏向力449は、
図4Cに示されるように、突出部248Aを非突出状態に向かって偏向させる。バッグ結合部材122は、突出部248Aが凹部242Aに隣接して配置されるまで、デバイス結合部材130に沿って摺動し続けてもよく、その後、突出部248Aは、ロック機構240をロック構成に完全に移行させるべく、凹部242A内に自己偏向する。ロック機構240がロック構成に移行した状態で、電気接点244Aは、コネクタ接点236Aと結合されるため、IDデバイス244はコンソール114に結合される。
【0046】
図5A乃至
図5Cは、ロック機構240の構成要素及び機能にある程度類似し得るロック機構540の別の実施形態を示す。
図5Aは、バッグ結合部材122がデバイス結合部材130から分離されたロック解除構成であるロック機構540を示す。ロック機構540は、ヒンジ556によってデバイス結合部材130に結合されたラッチ部材(例えば、ドアまたはゲート)554を含む。
【0047】
図5Bは、バッグ結合部材122がデバイス結合部材130に完全に結合された状態であるロック解除構成のロック機構540を示す。いくつかの実施形態では、デバイス結合部材130は、第1の開口部234と反対の方向へのバッグ結合部材122のさらなる移動を防止するように構成されたバンパ560を含んでもよい。
【0048】
図5Cは、バッグ結合部材122がデバイス結合部材130に完全に結合された状態であるロック構成のロック機構540を示す。ラッチ554は、(i)ロック解除構成に配置されたロック機構540と一致するロック解除位置と、(ii)ロック構成に配置されたロック機構540と一致するロック位置との間で移行するように構成される。図示のように、ラッチ部材554は、ラッチ部材554がロック位置に配置されている場合、バッグ結合部材122がデバイス結合部材130に完全に結合された状態から離れて長手方向に変位するのを阻止するように構成されている。いくつかの実施形態では、ラッチ部材554は、ロック解除位置において、第1の開口部234から離れて延びてもよい(例えば、チャネル133と平行に配向されてもよい)。同様に、ラッチ部材554は、ロック解除位置において、第1の開口部234を横切って延びてもよい(例えば、チャネル133と直交して配向されてもよい)。
【0049】
いくつかの実施形態では、ラッチ554は、ロック解除位置からロック位置に手動で移行されてもよい。他の実施形態では、ラッチ554は、電気機械アクチュエータ554Aを含んでもよい。いくつかの実施形態では、電気機械式アクチュエータ554Aは、ヒンジ556に結合された、またはヒンジ556に組み込まれた回転アクチュエータであってもよい。電気機械アクチュエータ554Aはコンソール114に結合されることにより、コンソールのロジックは、ラッチ部材554をロック位置とロック解除位置との間で移行させるべく、アクチュエータ554Aを自動的に作動させることができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、コンソール114のロジックは、IDデバイス244がコンソール114に結合されていると判定すると、ラッチ部材554をロック解除位置からロック位置に自動的に移行させることができる。いくつかの実施形態では、ラッチ554は、ロック解除位置からロック位置に手動で移行されてもよい。一実施形態では、ロジックは、バッグ102がある体積の尿を収集したことをロジックが決定する場合、ラッチ554をロック位置からロック解除位置に移行させてもよい。いくつかの実施形態では、ラッチ154は、ラッチ部材554をロック位置でデバイス結合部材130に固定するための固定機構(図示せず)を含んでもよい。
【0051】
図6は、いくつかの実施形態による、以下のステップ、アクション、またはプロセスの全てまたは任意のサブセットを含み得る、尿排出量を監視する例示的な方法600のフローチャートを図示する。いくつかの実施形態では、方法600は、結合システム120を使用して、尿収集バッグ102を尿排出量自動監視デバイス110に連結すること(ブロック602)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、結合システム120を使用して尿収集バッグ102を尿排出量自動監視デバイス110に結合することは、尿排出量自動監視デバイス110に結合されたデバイス結合部材130が、尿収集バッグ102に結合されたバッグ結合部材122を摺動可能に受け入れることを含む。いくつかの実施形態では、尿収集バッグ102を尿排出量自動監視デバイス110に着脱可能に結合することは、尿収集バッグ102が尿道カテーテル106と流体連通することを含む。いくつかの実施形態では、尿収集バッグを尿排出量自動監視デバイス110に結合することは、チャネル133内でレール123を摺動可能に前進させることを含む。
【0052】
方法600は、ロック機構240をロック解除構成からロック構成に移行させること(ブロック604)をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、ロック機構240をロック解除構成からロック構成に移行させることは、デバイス結合部材130内のバッグ結合部材122のさらなる移動を防止するように、突出部248Aが凹部242Aによって受容されることを含む。いくつかの実施形態では、突出部248Aは、デバイス結合部材130から離れて突出し、凹部242は、バッグ結合部材122上に位置する。いくつかの実施形態では、ロック機構240をロック解除構成からロック構成に移行させることは、突出部248Aが凹部242内に自己偏向することを含む。いくつかの実施形態では、ロック構成において、IDデバイス244は、コンソール114に結合される。
【0053】
方法600は、バッグ102内に収集された尿の体積を決定することをさらに含んでもよい(ブロック606)。いくつかの実施形態では、尿の体積を決定することは、尿収集バッグ102の重量によって規定される荷重を検出(測定)することを含む。いくつかの実施形態では、尿収集バッグ102の荷重を検出することは、尿収集バッグ102がその中に尿を受容するにつれて、荷重値を取得することを含む。いくつかの実施形態では、荷重を検出することは、コンソール114に荷重データを送信することを含む。いくつかの実施形態では、荷重は、尿収集バッグ102内に収集された尿の体積に対応する。いくつかの実施形態では、荷重を検出することは、ユーザ定義の時間間隔(たとえば、15分ごと、1時間ごとなど)に従って複数の荷重値を取得することを含む。
【0054】
方法600は、ロック機構240をロック構成からロック解除構成に移行させること(ブロック608)をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、ロック機構240をロック構成からロック解除構成に移行させることは、ロック機構240をロック構成からロック解除構成に移行させるべく、アクチュエータ138を使用することを含む。いくつかの実施形態では、ロック機構240をロック構成からロック解除構成に移行させることは、バッグ結合部材122がデバイス結合部材130から滑り出ることを可能にすべく、突出部248Aを凹部242Aから取り出すことを含む。方法600は、バッグ102をデバイス110から分離すること(ブロック610)をさらに含んでもよい。
【0055】
方法600は、患者識別デバイス244から患者データを取得すること(ブロック612)をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、チャネル133に沿って配置された複数のコネクタ接点236Aを有するコンソールコネクタ236を介して、レール123に沿って配置された複数の電気接点244Aを含むプリント回路基板とコンソール114との間の電気接続を確立して、患者データを取得する。接続されると、コンソール114のロジックは、患者識別デバイス144から患者データを取得することができる。
【0056】
方法600は、バッグ102内に収集された尿の体積をディスプレイ116上に描写するステップをさらに含んでもよい(ブロック614)。そのような実施形態では、コンソールのロジックは、ディスプレイ116上に尿の体積を描写してもよい。
【0057】
いくつかの特定の実施形態が本明細書で開示されており、それら特定の実施形態が、ある程度詳細に開示されているが、それら特定の実施形態が、本明細書で提供される概念の範囲を限定することは意図されていない。更なる適合及び/又は修正が、当業者には明らかとなる可能性があり、より広範な態様においては、これらの適合及び/又は修正も同様に包含される。したがって、本明細書で提供される概念の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される特定の実施形態からの展開を実施することができる。
【国際調査報告】