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特表2024-536614伝送設定指示を決定する方法、装置、端末および記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】伝送設定指示を決定する方法、装置、端末および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20240927BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20240927BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20240927BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W28/04 110
H04W72/232
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525170
(86)(22)【出願日】2021-10-27
(85)【翻訳文提出日】2024-04-25
(86)【国際出願番号】 CN2021126807
(87)【国際公開番号】W WO2023070390
(87)【国際公開日】2023-05-04
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】リ,ミンジュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH28
5K067JJ13
5K067KK02
(57)【要約】
【課題】本開示は、伝送設定指示を決定する方法、装置、端末および記憶媒体を提供し、通信技術の分野に関する。
【解決手段】当該方法は、ネットワークデバイスから送信されたM個のダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップであって、M個のDCIの各DCIに伝送設定指示(TCI)状態が含まれ、M個のDCIに参照DCIが含まれ、Mは正の整数であるステップと、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップとを含む。本開示は、通信伝送に使用される統一伝送設定指示をどのように決定するかという問題に対する解決策を提供し、これにより、端末デバイスとネットワークデバイスとのTCI状態採用時間での統一が達成され、ビームの一致性が確保され、伝送設定指示基づいた端末デバイスとネットワークデバイスとの間の伝送性能が向上する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスに適用される、伝送設定指示を決定する方法であって、
ネットワークデバイスから送信されたM個のダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップであって、前記M個のDCIの各DCIに伝送設定指示(TCI)状態が含まれ、前記M個のDCIに参照DCIが含まれ、Mは正の整数であるステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする伝送設定指示を決定する方法。
【請求項2】
前記M個のDCIにそれぞれ対応するハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)情報が含まれるHARQ-ACKコードブックを前記ネットワークデバイスに送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項3】
前記M個のDCIのすべてのDCIに含まれるTCI状態が同じである、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項4】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記M個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定するステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項5】
前記M個のDCIにそれぞれ対応する送信スロットのうち最後のスロットで送信されたN個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Nは正の整数である、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項6】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記N個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定するステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項7】
前記M個のDCIにそれぞれ対応する送信開始シンボルが最も遅いL個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Lは正の整数である、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項8】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記L個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定するステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項9】
前記M個のDCIにそれぞれ対応する送信終了シンボルが最も遅いJ個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Jは正の整数である、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項10】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記J個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定するステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項11】
前記M個のDCIにそれぞれ対応するキャリア番号、帯域幅部分番号、送信開始時間、および送信終了時間のうちの少なくとも1つに基づいて、前記参照DCIを決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項12】
前記M個のDCIにそれぞれ対応するキャリア番号、帯域幅部分番号、送信開始時間、および送信終了時間のうちの少なくとも1つに基づいて、前記参照DCIを決定するステップは、
前記M個のDCIのうち対応するキャリア番号が最も小さいDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する帯域幅部分番号が最も小さいDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する送信開始時間が最も遅いDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する送信終了時間が最も遅いDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する送信開始時間が最も早いDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する送信終了時間が最も早いDCIを前記参照DCIとして決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項13】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項14】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記HARQ-ACKコードブック送信後のターゲット時間間隔後に、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップであって、前記HARQ-ACKコードブックに含まれる前記参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであるステップを含む、
ことを特徴とする請求項2~13のいずれか1項に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項15】
前記TCI状態は、統一TCI状態、結合TCI状態、セパレートアップリンクTCI状態、およびセパレートダウンリンクTCI状態のうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項16】
ネットワークデバイスから送信されたM個のダウンリンク制御情報(DCI)を受信する受信モジュールであって、前記M個のDCIの各DCIに伝送設定指示(TCI)状態が含まれ、前記M個のDCIに参照DCIが含まれ、Mは正の整数である受信モジュールと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する決定モジュールと、を含む、
ことを特徴とする伝送設定指示を決定する装置。
【請求項17】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続された送受信機と、を含み、
前記プロセッサは、実行可能な命令をロードし実行して、請求項1~15のいずれか1項に記載の伝送設定指示を決定する方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする端末。
【請求項18】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、または命令セットが記憶され、
前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセット、または前記命令セットがプロセッサによってロードされ実行されて、請求項1~15のいずれか1項に記載の伝送設定指示を決定する方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術の分野に関し、特に、伝送設定指示を決定する方法、装置、端末および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術の分野では、シグナリングのオーバーヘッドを削減するために、共通ビーム(Common Beam)の使用が導入されている。たとえば、基地局がダウンリンクの共通ビームを指示した場合、当該ビームは、端末の物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDSCH)、少なくとも一部の物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)、および一部のダウンリンク参照信号に使用することができる。基地局がアップリンクの共通ビームを指示した場合、当該ビームは、端末の物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)、少なくとも一部の物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)、および一部のアップリンク参照信号に使用することができる。
【0003】
関連技術では、ダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)における伝送設定指示状態(Transmission Configuration Indication State、TCI state)により共通ビームが指示されている。上記共通ビームに関する情報が正しく受信されているか否かは、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Request、HARQ)確認応答(Acknowledge character、ACK)コードブック(codebook)に、当該DCIに対応するHARQ-ACK情報を運ばせて(carry)、基地局にフィードバックして決定する必要がある。
【0004】
現在、HARQ-ACKコードブックには、複数のDCIに対応するHARQ-ACK情報が含まれることが可能である。1つのHARQ-ACKコードブックに複数のDCIのHARQ-ACK情報が含まれ、且つ複数のDCIにいずれもTCI状態指示が含まれている場合、端末が使用される共通ビームを決定するために、どのDCIのHARQ-ACK情報を基準として、どのDCIにおけるTCI状態を使用するかを決定することは、解決すべき問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、HARQ-ACKコードブックには複数のDCIに対応するHARQ-ACK情報が含まれ、且つ複数のDCIにいずれもTCI状態が含まれる場合、端末が通信伝送に使用される共通ビームをどのように決定すべきかという問題を解決できる、伝送設定指示を決定する方法、装置、端末および記憶媒体を提供する。かかる技術案は次のとおりである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、端末デバイスに適用される、伝送設定指示を決定する方法であって、ネットワークデバイスから送信されたM個のダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップであって、前記M個のDCIの各DCIに伝送設定指示(TCI)状態が含まれ、前記M個のDCIに参照DCIが含まれ、Mは正の整数であるステップと、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップとを含む、伝送設定指示を決定する方法が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、ネットワークデバイスから送信されたM個のダウンリンク制御情報(DCI)を受信する受信モジュールであって、前記M個のDCIの各DCIに伝送設定指示(TCI)状態が含まれ、前記M個のDCIに参照DCIが含まれ、Mは正の整数である受信モジュールと、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する決定モジュールとを含む、伝送設定指示を決定する装置が提供される。
【0008】
本開示の一態様によれば、プロセッサと、前記プロセッサに接続された送受信機とを含み、前記プロセッサは、実行可能な命令をロードし実行して、上記伝送設定指示を決定する方法を実現するように構成される、端末が提供される。
【0009】
本開示の一態様によれば、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、または命令セットが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセット、または前記命令セットがプロセッサによってロードされ実行されて、上記伝送設定指示を決定する方法を実現する、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本開示の実施例によって提供される技術案が奏する有益な効果は、少なくとも以下を含む。
端末デバイスがネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、且つM個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる場合、端末デバイスは、M個のDCIのうちの参照DCIに含まれるTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される共通ビームを決定し、Mは正の整数である。すなわち、本開示は、通信伝送に使用される共通ビームをどのように決定するかという問題に対する解決策を提供し、これにより、端末デバイスとネットワークデバイスとのTCI状態採用時間での統一が達成され、ビームの一致性が確保され、ビームに基づいた端末デバイスとネットワークデバイスとの間の伝送性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本出願の実施例における技術案をより明確に説明するために、実施例の説明に使用する必要がある図面を以下に簡単に説明したが、以下の説明における図面は、本開示の一部の実施例にすぎないことは明らかである。当業者であれば、創作的な努力をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。
図1】本開示の例示的な一実施例によって提供される通信システムの概略図である。
図2】本開示の例示的な一実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法のフローチャートである。
図3】本開示の別の例示的な一実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法のフローチャートである。
図4】本開示の別の例示的な一実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法のフローチャートである。
図5】本開示の別の例示的な一実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法のフローチャートである。
図6】本開示の別の例示的な一実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法のフローチャートである。
図7】本開示の別の例示的な一実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法のフローチャートである。
図8】本開示の例示的な一実施例によって提供される伝送設定指示を決定する装置の構成ブロック図である。
図9】本開示の別の例示的な一実施例によって提供される伝送設定指示を決定する装置の構成ブロック図である。
図10】本開示の例示的な一実施例によって提供される通信デバイスの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の目的、技術案、および利点をより明確にするために、本開示の実施形態を、図面と合わせて以下にさらに詳細に説明する。
【0013】
本明細書では例示的な一実施例を詳細に説明し、その例を添付の図面に示す。以下の説明が図面を参照する場合、別段の示しがない限り、異なる図面における同じ数字は同じまたは類似の要素を指す。以下の例示的な一実施例で説明される実施形態は、本出願と一致するすべての実施形態を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述される本開示の一部の態様と一致する装置および方法の例にすぎない。
【0014】
本開示で使用される用語は、特定の実施例を説明することのみを目的としており、本開示を限定することを意図するものではない。本開示および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「1種」、「前記」および「当該」は、文脈上明らかに別段の意味がない限り、複数形も含むものとする。また、本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連する列挙された1つまたは複数の項目のあらゆるまたはすべての可能な組み合わせを指し、これを含むことも理解されたい。
【0015】
本開示では、第1、第2、第3などの用語を使用して様々な情報を説明するかもしれないが、これらの情報はこれらの用語に限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、同じ種類の情報を互いに区別するためにのみ使用される。たとえば、本開示の範囲から逸脱しない場合、第1の情報は第2の情報と呼ばれてもよい。同様に、第2の情報は第1の情報と呼ばれてもよい。文脈によっては、たとえば、本明細書で使用される「…すると、」という単語は、「…場合」または「…とき」または「決定に応じて」と解釈される場合がある。
【0016】
図1を参照すると、図1は本開示の一実施例によって提供される通信システムの概略図を示す。当該通信システムは、端末デバイス10とネットワークデバイス20とを含むことができる。
【0017】
端末デバイス10の数は通常複数であり、各ネットワークデバイス20が管理するセル内に1つまたは複数の端末デバイス10が分散されていてもよい。端末デバイス10は、無線通信機能を備えた様々なハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、コンピューティングデバイスまたは無線モデムに接続された他の処理デバイス、並びに様々な形式のユーザイクイップメント(User Equipment、UE)、移動局(Mobile Station、MS)などを含むことができる。説明の便宜上、本出願の実施例では、上記デバイスを総称して端末デバイスと呼ぶ。
【0018】
ネットワークデバイス20は、アクセスネットワークに設置され、端末デバイス10に無線通信機能を提供する装置である。ネットワークデバイス20は、様々な形態のマクロ基地局、マイクロ基地局、中継局、アクセスポイントを含むことができる。異なる無線アクセス技術を使用するシステムでは、ネットワークデバイス機能を有するデバイスの名称が異なる場合があり、たとえば、5G NRシステムでは、gNodeBまたはgNBと呼ばれる。通信技術の進化に伴い、「ネットワークデバイス」という名称も変わる可能性がある。説明の便宜上、本出願の実施例では、端末デバイス10に無線通信機能を提供する上記デバイスを総称してネットワークデバイスと呼ぶ。ネットワークデバイス20と端末デバイス10との間にはエアインターフェースを介して接続を確立することができ、その接続を介して、シグナリングおよびデータのインタラクションを含む通信を実行することができる。ネットワークデバイス20は複数であってもよく、隣接する2つのネットワークデバイス20間の通信は有線または無線で行われてもよい。端末デバイス10は、異なるネットワークデバイス20間で切り替えることができ、すなわち、異なるネットワークデバイス20と接続することができる。
【0019】
本出願の実施例における「5G NRシステム」は、5GシステムまたはNRシステムと呼ばれることもあるが、当業者であればその意味を理解することができる。本出願の実施例で説明される技術案は、5G NRシステムに適用されてもよく、5G NRシステムの後続の進化システムに適用されてもよい。
【0020】
新しい無線技術(New Radio、NR)では、特に通信周波数帯域が周波数範囲2(frequency range 2)にある場合、高周波チャネルが急速に減衰するため、カバレッジを確保するためにビームに基づいた送受信を使用する必要がある。
【0021】
Rel-16では、PDCCH、PDSCH、PUSCH、PUCCH、および参照信号などのうちのいずれかの1つまたは複数の組み合わせのTCI stateが独立して指示される。上記参照信号には、チャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal、CSI-RS)、サウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)、測位参照信号(Positioning Reference Signal、PRS)、トラッキング参照信号(Tracking Reference Signal、TRS)などが含まれる。CSI-RSには、チャネル状態情報測定用のCSI-RS、ビーム測定用のCSI-RS、またはパスロス(pathloss)推定用のCSI-RSが含まれる。CSI-RSには、周期的に送信されるCSI-RS、半永続的(semi-persistent)に送信されるCSI-RS、および非周期的に送信されるCSI-RSがさらに含まれる。SRSには、codebookまたはnon-codebookに基づくチャネル状態情報測定用のSRS、ビーム測定用のSRS、または測位測定用のSRSが含まれる。SRSには、周期的に送信されるSRS、semi-persistentに送信されるSRS、および非周期的に送信されるSRSがさらに含まれる。さらに、PDCCHおよびPUCCHは、MAC CE(MAC Control Element、MAC制御要素)を使用して1つのTCI stateをアクティブ化する。一方、PDSCHおよびPUSCHは、DCIシグナリングによってそのそれぞれのTCI stateを指示する。
【0022】
現在、シグナリングのオーバーヘッドを削減するために、統一/共通TCI状態(unified TCI state)を使用することが期待されている。基地局がダウンリンクに使用される1つのunified TCI stateを指示する場合、当該unified TCI stateは、端末のPDSCH、少なくとも一部のPDCCH(たとえば、端末専用のPDCCH (User Equipment dedicated PDCCH))、および一部のダウンリンク参照信号に使用することができる。基地局がアップリンクに使用される1つのunified TCI stateを指示する場合、当該unified TCI stateは、端末のPUSCH、少なくとも一部のPUCCH、および一部のアップリンク参照信号に使用することができる。unified TCI stateについて、現在、セパレートアップリンクTCI状態(Separate Up Link TCI State)およびセパレートダウンリンクTCI状態(Separate Down Link TCI State)が個別に指示されるか、またはアップリンクダウンリンク結合TCI状態(Joint TCI State)が結合して指示される可能性がある。Separate UL TCI Stateは、アップリンクチャネルおよび/またはアップリンク信号に適用され、Separate DL TCI Stateは、ダウンリンクチャネルおよび/またはダウンリンク信号に適用され、Joint TCI Stateはアップリンクおよびダウンリンクの両方のチャネルおよび/または信号に同時に適用される。
【0023】
現段階では、DCIを使用してunified TCI stateを指示することが合意されている。当該unified TCI state情報が正しく受信されているか否かは、HARQ-ACKコードブックにおける当該DCIに対応するHARQ-ACK情報により判定する必要がある。現在、1つのHARQ-ACKコードブックには、複数のキャリア(Component Carrier、CC)であるサービングセル(Serving Cell)おける複数のスロット(slot)のDCIに対応するHARQ-ACK情報を含めることができる。各CCにおける各slotのDCIに対応するHARQ-ACK情報は、それぞれの独立したbitを使用する。1つのHARQ-ACKコードブックに含まれるHARQ-ACK情報に対応する複数のDCIにいずれもTCI状態指示が含まれる場合、端末は、どのDCIのHARQ-ACK情報を基準として、どのDCIにおけるTCI状態を使用するかを決定することは、解決すべき問題である。
【0024】
これに基づいて、本開示は、伝送設定指示を決定する方法を提供し、1つのHARQ-ACKコードブックに含まれるHARQ-ACK情報bitに対応する複数のDCIにいずれもTCI状態指示が含まれる場合に、端末が通信伝送に使用される統一伝送設定指示をどのように決定するかに対する解決策を提供する。以下に、本出願によって提供される技術案をいくつかの実施例を通じて紹介し、説明する。
【0025】
図2を参照すると、図2は本開示の一実施例によって提供される、伝送設定指示を決定する方法のフローチャートを示す。当該方法は、図1に示す通信システムの端末デバイスに適用可能である。当該方法は以下のステップ201およびステップ202を含む。
【0026】
ステップ201において、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、M個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれ、M個のDCIに参照DCIが含まれる。
【0027】
上記M個のDCIは、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信伝送に統一伝送設定指示を使用することを指示するために使用され、上記Mは正の整数である。
【0028】
選択的に、上記TCI状態は、統一TCI状態、結合TCI状態、セパレートアップリンクTCI状態、およびセパレートダウンリンクTCI状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0029】
例示的に、上記M個のDCIは、少なくとも1つの時間単位で少なくとも1つのキャリアおよび/または帯域幅部分(Bandwidth Part、BWP)におけるリソースを介してネットワークデバイスから送信される。
【0030】
選択的に、上記参照DCIは、ネットワークデバイスによって指定されてもよいし、端末デバイスによって事前に設定されてもよいし、上記M個のDCIに対応するHARQ-ACKコードブックに基づいて端末デバイスによって決定されてもよい。上記HARQ-ACKコードブックは、端末デバイスが上記M個のDCIを受信した後、上記M個のDCIのそれぞれの受信状況、またはM個のDCIの各DCIによってスケジュールされたPDSCHなどの受信状況に基づいて生成される。
【0031】
ステップ202において、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
例示的に、上記参照DCIは、ターゲットTCI状態に対応する。
【0032】
選択的に、上記通信伝送は、通信チャネルのアップリンク伝送またはダウンリンク伝送、および参照信号のアップリンク伝送またはダウンリンク伝送を含む。いくつかの実施例では、通信伝送は、DCIに含まれるTCI状態に対応し、TCI状態が統一TCI状態である場合、通信伝送は、通信チャネルのアップリンク伝送またはダウンリンク伝送、および参照信号のアップリンク伝送またはダウンリンク伝送を含む。TCI状態が結合TCI状態である場合、通信伝送は、通信チャネルのアップリンク伝送またはダウンリンク伝送、および参照信号のアップリンク伝送またはダウンリンク伝送を含む。TCI状態がセパレートアップリンクTCI状態である場合、通信伝送は、通信チャネルのアップリンク伝送および参照信号のアップリンク伝送である。TCI状態がセパレートダウンリンクTCI状態である場合、通信伝送は、通信チャネルのダウンリンク伝送、および参照信号のダウンリンク伝送である。
【0033】
いくつかの実施例では、参照DCIが上記M個のDCIに対応するHARQ-ACKコードブックに基づいて決定される場合、端末デバイスは、HARQ-ACKコードブックが送信された後のターゲット時間間隔(T時間)後に、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定する。ここで、HARQ-ACKコードブックに含まれる参照DCIに対応するHARQ-ACK情報はACKであり、つまり、参照DCIによって指示された統一伝送設定指示の情報が正しく受信されている。
【0034】
上記ターゲット時間間隔は、ネットワークデバイスによって指定されてもよいし、端末デバイスによって事前に設定されてもよいし、プロトコルによって規定されてもよい。上記ターゲット時間間隔は、N個の伝送シンボルであってもよい。
【0035】
要約すると、本出願の実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法によれば、端末デバイスは、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、且つM個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる場合、端末デバイスは、M個のDCI内の参照DCIに含まれるTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、Mは正の整数である。すなわち、本開示は、通信伝送に使用される統一伝送設定指示をどのように決定するかという問題に対する解決策を提案し、これにより、端末デバイスとネットワークデバイスとのTCI状態採用時間での統一が達成され、伝送設定指示の一致性が確保され、伝送設定指示に基づいた端末デバイスとネットワークデバイスとの間の伝送性能が向上する。
【0036】
図3を参照すると、図3は本開示の一実施例によって提供される、伝送設定指示を決定する方法のフローチャートを示す。本出願の実施例では、端末デバイスによって受信されたM個のDCIのすべてのDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Mは正の整数である。当該方法は以下のステップ301~ステップ304を含む。
【0037】
ステップ301において、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、M個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる。
上記M個のDCIは、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信伝送に統一伝送設定指示を使用することを指示するために使用され、上記Mは正の整数である。
【0038】
選択的に、上記TCI状態は、統一TCI状態、結合TCI状態、セパレートアップリンクTCI状態、およびセパレートダウンリンクTCI状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0039】
例示的に、上記Mは、少なくとも1つの時間単位で少なくとも1つのキャリアおよび/または帯域幅部分におけるリソースを介してネットワークデバイスから送信される。時間単位は、スロットまたはX個のシンボルを含む。X個のシンボルは1つのスロット未満であり、つまりXは14または12より小さい。
【0040】
ステップ302において、M個のDCIにそれぞれ対応するHARQ-ACK情報が含まれるHARQ-ACKコードブックをネットワークデバイスに送信する。
【0041】
選択的に、上記HARQ-ACKコードブックには、K個のDCIに対応するHARQ-ACK情報がさらに含まれ、上記K個のDCIは、TCI状態指示を含まないDCIであり、Kは正の整数である。
【0042】
選択的に、上記M個のDCIに対応するHARQ-ACK情報は、確認応答(ACK)または否定応答(NACK)であってもよい。HARQ-ACK情報がACKである場合は、端末デバイスがDCIによって指示された統一伝送設定情報を正しく受信していること、および/またはDCIによってスケジュールされたPDSCHを正しく受信していることを示す。HARQ-ACK情報がNACKである場合は、端末デバイスがDCIによって指示された統一伝送設定情報を正しく受信していないこと、および/またはDCIによってスケジューリングされたPDSCHを正しく受信していないことを示す。
【0043】
ステップ303において、M個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを参照DCIとして決定する。
【0044】
本出願の実施例では、上記M個のDCIのすべてのDCIに含まれるTCI状態が同じである。
TCI状態がすべて同じであるM個のDCIのうち少なくとも1つのDCIによって指示された統一伝送設定指示情報が正しく受信されている場合、上記少なくとも1つのDCIのいずれか1つが参照DCIとして決定される。
【0045】
例示的に、HARQ-ACKコードブックの図は表1の1行目に示されており、表1の2行目はHARQ-ACK情報に対応するDCI番号を示し、3行目は各DCIで指示されるTCI状態番号を示し、4行目は各DCIの周波数領域リソースに対応するキャリアCCを指示し、5行目は各DCIが送信されたスロット番号を示す。表1のすべてのDCIに対応するTCI状態はすべてTCIs tate#0であり、DCI#2、DCI#4、DCI#5、およびDCI#6に対応するHARQ-ACK情報はすべてACKであり、参照DCIは、上記DCI#2、DCI#4、DCI#5、およびDCI#6のうちのいずれか1つである。
【0046】
【表1】
【0047】
ステップ304において、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
例示的に、上記参照DCIは、ターゲットTCI状態に対応する。
【0048】
選択的に、上記通信伝送は、通信チャネルのアップリンク伝送またはダウンリンク伝送、および参照信号のアップリンク伝送またはダウンリンク伝送を含む。
【0049】
本出願の実施例では、端末デバイスは、HARQ-ACKコードブックが送信された後のターゲット時間間隔(T時間)後に、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、HARQ-ACKコードブックに含まれる参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであり、すなわち、参照DCIによって指示される統一伝送設定指示情報が正しく受信されている。
【0050】
上記ターゲット時間間隔は、ネットワークデバイスによって指定されてもよく、端末デバイスによって事前に設定されてもよいし、プロトコルによって規定されてもよい。上記ターゲット時間間隔は、N個の伝送シンボルであってもよい。
【0051】
要約すると、本出願の実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法によれば、端末デバイスは、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、且つM個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる場合、端末デバイスは、M個のDCI内の参照DCIに含まれるTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、Mは正の整数である。すなわち、本開示は、HARQ-ACKコードブックに複数のDCIに対応するHARQ-ACK情報が含まれる場合、通信伝送に使用される統一伝送設定指示をどのように決定するかという問題に対する解決策を提案し、これにより、端末デバイスとネットワークデバイスとのTCI状態採用時間での統一が達成され、伝送設定指示の一致性が確保され、伝送設定指示に基づいた端末デバイスとネットワークデバイスとの間の伝送性能が向上する。
【0052】
本出願の実施例では、HARQ-ACKコードブックにおいて、1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであれば、端末は、上記ACKが送信された後のターゲット時間間隔後に、参照DCIで指示されるTCI状態を使用して、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し始めることができる。
【0053】
図4を参照すると、図4は本開示の一実施例によって提供される、伝送設定指示を決定する方法のフローチャートを示す。本出願の実施例では、端末デバイスによって受信されたM個のDCIにそれぞ対応する送信スロットのうち最後のスロットで送信されたN個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、NおよびMは両方とも正の整数である。当該方法は以下のステップ401~ステップ405を含む。
【0054】
ステップ401において、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、M個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる。
上記M個のDCIは、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信伝送に統一伝送設定指示を使用することを指示するために使用され、上記Mは正の整数である。
【0055】
選択的に、上記TCI状態は、統一TCI状態、結合TCI状態、セパレートアップリンクTCI状態、およびセパレートダウンリンクTCI状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0056】
例示的に、上記M個のDCIは、少なくとも1つの時間単位で少なくとも1つのキャリアおよび/または帯域幅部分におけるリソースを介してネットワークデバイスから送信される。
【0057】
ステップ402において、M個のDCIにそれぞれ対応するHARQ-ACK情報が含まれるHARQ-ACKコードブックをネットワークデバイスに送信する。
【0058】
選択的に、上記HARQ-ACKコードブックには、K個のDCIに対応するHARQ-ACK情報がさらに含まれ、上記K個のDCIは、TCI状態指示を含まないDCIであり、Kは正の整数である。
【0059】
選択的に、上記HARQ-ACK情報は、確認応答(ACK)または否定応答(NACK)であってもよい。
【0060】
ステップ403において、M個のDCIにそれぞれ対応する送信スロットに基づいて、最後のスロットで送信されたN個のDCIを決定する。
端末デバイスは、M個のDCIにそれぞれ対応する送信スロットを取得し、その中から、最後のスロットで送信されたN個のDCIを決定する。上記N個のDCIに含まれるTCI状態は全て同じであり、Nは正の整数である。
【0061】
本出願の実施例では、最後のスロットのみを例として説明するが、いくつかの実施例では、上記最後のスロットは、最初のスロットまたはすべてのスロットのうち指定されたいずれか1つのスロットに置き換えしてもよく、ここでは限定しない。
【0062】
ステップ404において、N個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを参照DCIとして決定する。
【0063】
本出願の実施例では、上記M個のDCIのそれぞれは送信スロットに対応し、1つのDCIは1つのスロットのみに対応し、1つのスロットは、複数のDCIの送信に使用することができる。
【0064】
本出願の実施例では、上記M個のDCIにそれぞれ対応する送信スロットのうち最後のスロットで送信されたN個のDCIに含まれるTCI状態が同じである。
【0065】
上記最後のスロットで送信されたN個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、上記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つが参照DCIとして決定される。
【0066】
例示的に、HARQ-ACKコードブックの図は、表2の1行目に示されており、表1の2行目は、HARQ-ACK情報に対応するDCI番号を示し、3行目は、各DCIで指示されるTCI状態番号を示し、4行目は各DCIの周波数領域リソースに対応するキャリアCCを指示し、5行目は各DCIが送信されたスロット番号を示す。表2の最後のスロット(slot)#2で送信されたDCI#4、DCI#5、およびDCI#6のTCI状態はすべてTCI state#0であり、且つDCI#4およびDCI#6に対応するHARQ-ACK情報がACKであり、DCI#4またはDCI#6のいずれかが参照DCIとして決定される。
【0067】
【表2】
【0068】
いくつかの実施例では、N個のDCIのうち少なくとも1つのDCIのHARQ-ACK情報がACKである場合、少なくとも1つのDCIを参照DCIとして決定する。
【0069】
ステップ405において、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される結合TCI状態を決定する。
【0070】
選択的に、上記通信伝送は、通信チャネルのアップリンク伝送またはダウンリンク伝送、および参照信号のアップリンク伝送またはダウンリンク伝送を含む。
【0071】
本出願の実施例では、端末デバイスは、HARQ-ACKコードブックが送信された後のターゲット時間間隔(T時間)後に、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、HARQ-ACKコードブックに含まれる参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであり、すなわち、参照DCIによって指示される統一伝送設定指示情報が正しく受信されている。
【0072】
上記ターゲット時間間隔は、ネットワークデバイスによって指定されてもよいし、端末デバイスによって事前に設定されてもよいし、プロトコルによって指定されてもよい。上記ターゲット時間間隔は、N個の伝送シンボルであってもよい。
【0073】
要約すると、本出願の実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法によれば、端末デバイスは、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、且つM個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる場合、端末デバイスは、M個のDCI内の参照DCIに含まれるTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、Mは正の整数である。すなわち、本開示は、HARQ-ACKコードブックに複数のDCIに対応するHARQ-ACK情報が含まれる場合、通信伝送に使用される統一伝送設定指示をどのように決定するかという問題に対する解決策を提案し、これにより、端末デバイスとネットワークデバイスとのTCI状態採用時間での統一が達成され、伝送設定指示の一致性が確保され、伝送設定指示に基づいた端末デバイスとネットワークデバイスとの間の伝送性能が向上する。
【0074】
本出願の実施例では、HARQ-ACKコードブックにおいて、最後のスロットで送信されたDCIのうち1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであれば、端末は、上記ACKが送信された後のターゲット時間間隔後に、参照DCIで指示されるTCI状態を使用して、通信伝送に使用される共通ビームを決定し始めることができる。
【0075】
図5を参照すると、図5は本開示の一実施例によって提供される、伝送設定指示を決定する方法のフローチャートを示す。本出願の実施例では、端末デバイスによって受信されたM個のDCIにそれぞれ対応する送信開始シンボルが最も遅いL個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、LおよびMは両方とも正の整数である。当該方法は以下のステップ501~ステップ505を含む。
【0076】
ステップ501において、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、M個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる。
上記M個のDCIは、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信伝送に統一伝送設定指示を使用することを指示するために使用され、上記Mは正の整数である。
【0077】
選択的に、上記TCI状態は、統一TCI状態、結合TCI状態、セパレートアップリンクTCI状態、およびセパレートダウンリンクTCI状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0078】
例示的に、上記M個のDCIは、少なくとも1つの時間単位で少なくとも1つのキャリアおよび/または帯域幅部分におけるリソースを介してネットワークデバイスから送信される。
【0079】
ステップ502において、M個のDCIにそれぞれ対応するHARQ-ACK情報が含まれるHARQ-ACKコードブックをネットワークデバイスに送信する。
【0080】
選択的に、上記HARQ-ACKコードブックには、K個のDCIに対応するHARQ-ACK情報がさらに含まれ、上記K個のDCIは、TCI状態指示を含まないDCIであり、Kは正の整数である。
【0081】
選択的に、上記HARQ-ACK情報は、確認応答(ACK)または否定応答(NACK)であってもよい。
【0082】
ステップ503において、M個のDCIにそれぞれ対応する送信開始シンボルに基づいて、送信開始シンボルが最も遅いL個のDCIを決定する。
【0083】
端末デバイスは、M個のDCIにそれぞれ対応する送信開始シンボルを決定し、その中から、送信開始シンボルが最も遅いL個のDCIを決定する。上記L個のDCIに含まれるTCI状態はすべて同じであり、Lは正の整数である。
【0084】
選択的に、上記送信開始シンボルが最も遅いDCIは、DCIが送信される最初のスロットにおける送信開始シンボルが最も遅いDCIであってもよいし、DCIが送信されるスロットのうち最後のスロットにおける送信開始シンボルが最も遅いDCIであってもよいし、DCIが送信されるスロットのうちいずれか1つの指定スロットにおける送信開始シンボルが最も遅いDCIであってもよく、ここでは限定しない。
【0085】
本出願の実施例では、送信開始シンボルが最も遅いことのみを例として説明するが、いくつかの実施例では、送信開始シンボルが最も遅いDCIを、送信開始シンボルが最も早いDCIに置き換えてもよく、ここでは限定しない。
【0086】
ステップ504において、L個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを参照DCIとして決定する。
【0087】
本出願の実施例では、上記M個のDCIのそれぞれは送信スロットに対応し、1つのDCIは1つのスロットのみに対応し、1つのスロットは複数のDCIの送信に使用することができる。このうち、同じスロットで送信されるDCIは、異なる送信開始シンボルに対応する場合もある。
【0088】
本出願の実施例では、上記M個のDCIにそれぞれ対応する送信開始シンボルが最も遅いL個のDCIに含まれるTCI状態が同じである。L個のDCIは、M個のDCIのうち、送信スロットが最後であるスロットにおけるDCIのうち送信開始シンボルが最も遅いL個のDCIである。
【0089】
上記送信開始シンボルが最も遅いL個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、上記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つが参照DCIとして決定される。
【0090】
例示的に、HARQ-ACKコードブックの図は、表3の1行目に示されており、表1の2行目は、HARQ-ACK情報に対応するDCI番号を示し、3行目は、各DCIで指示されるTCI状態番号を示し、4行目は各DCIの周波数領域リソースに対応するキャリアCCを指示し、5行目は各DCIが送信されたスロット番号を示す。表3において、スロット(slot)#2は、最も遅いスロットであり、DCIの最も遅い開始シンボルがsymbol#7であり、それに対応するDCIは、DCI#5およびDCI#6を含み、DCI#6に対応するHARQ-ACK情報がACKであり、DCI#6が参照DCIとして決定される。
【0091】
【表3】
【0092】
いくつかの実施例では、上記L個のDCIのうち少なくとも1つのDCIのHARQ-ACK情報がACKである場合、上記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つが参照DCIとして決定される。
【0093】
ステップ505において、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
【0094】
選択的に、上記通信伝送は、通信チャネルのアップリンク伝送またはダウンリンク伝送、および信号のアップリンク伝送またはダウンリンク伝送を含む。
【0095】
本出願の実施例では、端末デバイスは、HARQ-ACKコードブックが送信された後のターゲット時間間隔(T時間)後に、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、HARQ-ACKコードブックに含まれる参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであり、すなわち、参照DCIによって指示される統一伝送設定指示情報が正しく受信されている。
【0096】
上記ターゲット時間間隔は、ネットワークデバイスによって指定されてもよいし、端末デバイスによって事前に設定されてもよいし、プロトコルによって規定されてもよい。上記ターゲット時間間隔は、N個の伝送シンボルであってもよい。
【0097】
要約すると、本出願の実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法によれば、端末デバイスは、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、且つM個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる場合、端末デバイスは、M個のDCI内の参照DCIに含まれるTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、Mは正の整数である。すなわち、本開示は、HARQ-ACKコードブックに複数のDCIに対応するHARQ-ACK情報が含まれる場合、通信伝送に使用される統一伝送設定指示をどのように決定するかという問題に対する解決策を提案し、これにより、端末デバイスとネットワークデバイスとのTCI状態採用時間での統一が達成され、伝送設定指示の一致性が確保され、伝送設定指示に基づいた端末デバイスとネットワークデバイスとの間の伝送性能が向上する。
【0098】
本出願の実施例では、HARQ-ACKコードブックにおいて、送信開始シンボルが最も遅いDCIのうち1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであれば、端末は、上記ACKが送信された後のターゲット時間間隔後に、参照DCIで指示されるTCI状態を使用して、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し始めることができる。
【0099】
図6を参照すると、図6は本開示の一実施例によって提供される、伝送設定指示を決定する方法のフローチャートを示す。本出願の実施例では、端末デバイスによって受信されたM個のDCIにそれぞれ対応する送信終了シンボルが最も遅いJ個のDCIに含まれれるTCI状態が同じであり、JおよびMは両方とも正の整数である。当該方法は以下のステップ601~ステップ605を含む。
【0100】
ステップ601において、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、M個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる。
上記M個のDCIは、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信伝送に統一伝送設定指示を使用することを指示するために使用され、上記Mは正の整数である。
【0101】
選択的に、上記TCI状態は、統一TCI状態、結合TCI状態、セパレートアップリンクTCI状態、およびセパレートダウンリンクTCI状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0102】
例示的に、上記Mは、少なくとも1つの時間単位で少なくとも1つのキャリアおよび/または帯域幅部分におけるリソースを介してネットワークデバイスから送信される。
【0103】
ステップ602において、M個のDCIにそれぞれ対応するHARQ-ACK情報が含まれるHARQ-ACKコードブックをネットワークデバイスに送信する。
【0104】
選択的に、上記HARQ-ACKコードブックには、K個のDCIに対応するHARQ-ACK情報がさらに含まれ、上記K個のDCIは、TCI状態指示を含まないDCIであり、Kは正の整数である。
【0105】
選択的に、上記HARQ-ACK情報は、確認応答(ACK)または否定応答(NACK)であってもよい。
【0106】
ステップ603において、M個のDCIにそれぞれ対応する送信終了シンボルに基づいて、送信終了シンボルが最も遅いJ個のDCIを決定する。
【0107】
端末デバイスは、M個のDCIにそれぞれ対応する送信終了シンボルを取得し、その中から、送信終了シンボルが最も遅いJ個のDCIを決定する。上記J個のDCIに含まれるTCI状態はすべて同じであり、Jは正の整数である。
【0108】
選択的に、上記送信終了シンボルが最も遅いDCIは、DCIが送信される最初のスロットにおける送信終了シンボルが最も遅いDCI、またはDCIが送信される最後のスロットにおける送信終了シンボルが最も遅いDCI、またはDCIが送信されるスロットのうちのいずれか1つの指定スロットにおける送信終了シンボルが最も遅いDCIであってもよい。
【0109】
本出願の実施例では、送信終了シンボルが最も遅いことのみを例として説明するが、一部の実施例では、上記送信終了シンボルが最も遅いDCIは、送信終了シンボルが最も早いDCIに置き換えることができ、ここでは限定しない。
【0110】
ステップ604において、J個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを参照DCIとして決定する。
【0111】
本出願の実施例では、上記M個のDCIのそれぞれは送信スロットに対応し、1つのDCIは1つのスロットのみに対応し、1つのスロットは、複数のDCIの送信に使用することができる。このうち、同じスロットで送信される上記複数のDCIは、異なる送信終了シンボルに対応する場合もある。
【0112】
本開示の実施例では、上記M個のDCIにそれぞれ対応する送信終了シンボルが最も遅いJ個のDCIに含まれるTCI状態が同じである。J個のDCIは、M個のDCIのうち、送信スロットが最後であるスロットにおけるDCIのうち、送信終了シンボルが最も遅いJ個のDCIである。
【0113】
上記送信終了シンボルが最も遅いJ個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、上記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つが参照DCIとして決定される。
【0114】
例示的に、HARQ-ACKコードブックの図は、表4の1行目に示されており、表4の2行目は、HARQ-ACK情報に対応するDCI番号を示し、3行目は、各DCIで指示されるTCI状態番号を示し、4行目は各DCIの周波数領域リソースに対応するキャリア周波数CCを指示し、5行目は各DCIが送信されたスロット番号を示す。表4において、スロット(slot)#2は最も遅いスロットであり、最も遅い終了シンボルはsymbol#9であり、それに対応するDCIは、DCI#5およびDCI#6を含み、DCI#6に対応するHARQ-ACK情報がACKであり、DCI#6が参照DCIとして決定される。
【0115】
【表4】
【0116】
いくつかの実施例では、上記J個のDCIのうち少なくとも1つのDCIのHARQ-ACK情報がACKである場合、上記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つが参照DCIとして決定される。
【0117】
ステップ605において、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
【0118】
選択的に、上記通信伝送は、通信チャネルのアップリンク伝送またはダウンリンク伝送、および参照信号のアップリンク伝送またはダウンリンク伝送を含む。
【0119】
本出願の実施例では、端末デバイスは、HARQ-ACKコードブックが送信された後のターゲット時間間隔(T時間)後に、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、HARQ-ACKコードブックに含まれる参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであり、すなわち、参照DCIによって指示される統一伝送設定指示情報が正しく受信されている。
【0120】
上記ターゲット時間間隔は、ネットワークデバイスによって指定されてもよいし、端末デバイスによって事前に設定されてもよいし、プロトコルによって規定されてもよい。上記ターゲット時間間隔は、N個の伝送シンボルであってもよい。
【0121】
要約すると、本出願の実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法によれば、端末デバイスは、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、且つM個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる場合、端末デバイスは、M個のDCI内の参照DCIに含まれるTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、Mは正の整数である。すなわち、本開示は、HARQ-ACKコードブックに複数のDCIにそれぞれ対応するHARQ-ACK情報が含まれる場合、通信伝送に使用される統一伝送設定指示をどのように決定するかという問題に対する解決策を提案し、これにより、端末デバイスとネットワークデバイスとのTCI状態採用時間での統一が達成され、伝送設定指示の一致性が確保され、伝送設定指示に基づいた端末デバイスとネットワークデバイスとの間の伝送性能が向上する。
【0122】
本出願の実施例では、HARQ-ACKコードブックにおいて、送信終了シンボルが最も遅いDCIのうち1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであれば、端末は、上記ACKが送信された後のターゲット時間間隔後に、参照DCIで指示されるTCI状態を使用して、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し始めることができる。
【0123】
図7を参照すると、図7は本開示の一実施例によって提供される、伝送設定指示を決定する方法のフローチャートを示す。当該方法は以下のステップ701~ステップ704を含む。
【0124】
ステップ701において、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、M個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる。
上記M個のDCIは、端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信伝送に統一伝送設定指示を使用することを指示するために使用され、上記Mは正の整数である。
【0125】
選択的に、上記TCI状態は、統一TCI状態、結合TCI状態、セパレートアップリンクTCI状態、およびセパレートダウンリンクTCI状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0126】
例示的に、上記Mは、少なくとも1つの時間単位で少なくとも1つのキャリアおよび/または帯域幅部分におけるリソースを介してネットワークデバイスから送信される。
【0127】
ステップ702において、M個のDCIにそれぞれ対応するHARQ-ACK情報が含まれるHARQ-ACKコードブックをネットワークデバイスに送信する。
【0128】
選択的に、上記HARQ-ACKコードブックには、K個のDCIに対応するHARQ-ACK情報がさらに含まれ、上記K個のDCIは、TCI状態指示を含まないDCIであり、Kは正の整数である。
【0129】
選択的に、上記HARQ-ACK情報は、確認応答(ACK)または否定応答(NACK)であってもよい。
【0130】
ステップ703において、M個のDCIにそれぞれ対応するキャリア番号、帯域幅部分番号、送信開始時間、および送信終了時間のうちの少なくとも1つに基づいて参照DCIを決定する。
【0131】
選択的に、参照DCIを決定する方式は、次の(1)~(6)のうちの少なくとも1つを含む。
(1)M個のDCIのうち、対応するキャリア番号が最も小さいDCIを参照DCIとして決定する。
(2)M個のDCIのうち、対応する帯域部分番号が最も小さいDCIを参照DCIとして決定する。
(3)M個のDCIのうち、対応する送信開始時間が最も遅いDCIを参照DCIとして決定する。
いくつかの実施例では、M個のDCIはそれぞれ、ネットワークデバイスが端末デバイスに当該DCIを送信するときの開始スロットまたは開始シンボルを指示する送信開始時間に対応する。
【0132】
(4)M個のDCIのうち、対応する送信終了時間が最も遅いDCIを参照DCIとして決定する。
いくつかの実施例では、M個のDCIはそれぞれ、ネットワークデバイスが端末デバイスに当該DCIを送信するときの終了スロットまたは終了シンボルを指示する送信終了時間に対応する。
【0133】
(5)M個のDCIのうち、対応する送信開始時間が最も早いDCIを参照DCIとして決定する。
いくつかの実施例では、M個のDCIはそれぞれ、ネットワークデバイスが端末デバイスに当該DCIを送信するときの開始スロットまたは開始シンボルを指示する送信開始時間に対応する。
【0134】
(6)M個のDCIのうち、対応する送信終了時間が最も早いDCIを参照DCIとして決定する。
いくつかの実施例では、M個のDCIはそれぞれ、ネットワークデバイスが端末デバイスに当該DCIを送信するときの終了スロットまたは終了シンボルを指示する送信終了時間に対応する。
【0135】
例示的に、参照DCIは、上記キャリア番号、帯域部分番号、送信開始時間、および送信終了時間のうちのいずれか1つに基づいて決定されてもよいし、複数の項目の組み合わせに基づいて決定されてもよく、ここでは限定しない。
【0136】
上記複数の項目の組み合わせに基づいて参照DCIを決定する場合、各項目に基づいて複数の候補DCIをそれぞれ決定し、その後、複数の項目に基づいて、複数の候補DCIから参照DCIを決定することができる。
【0137】
たとえば、上記1つ目の項目と4つ目の項目との組み合わせたに基づいて決定することを例に挙げると、M個のDCIのうち、対応するキャリア番号が最も小さい少なくとも1つのDCIを第1候補DCIとして決定し、M個のDCIのうち、対応する送信終了時間が最も遅いDCIを第4候補DCIとして決定し、第1候補DCIと第2候補DCIの両方である1つのDCIを参照DCIとして決定する。
【0138】
また、たとえば、上記組み合わせの各項目はそれぞれ異なる重みに対応しており、上記重みに基づいて、候補DCIから参照DCIを決定する。上記4つの項目の組み合わせに基づいて決定することを例に挙げると、4つの項目の重み関係は、キャリア番号の重み>帯域幅部分の重み>送信開始時間の重み>送信終了時間の重みであり、キャリア番号に基づいて少なくとも1つの第1候補DCIを決定し、第1候補DCIが複数ある場合、帯域幅部分の番号に基づいて、第1候補DCIから、少なくとも1つの第2候補DCIを選択し、このように続けていき、候補DCIが1つだけ残る場合、最後に残った候補DCIを参照DCIとして決定する
【0139】
ステップ704において、参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
【0140】
選択的に、上記通信伝送は、通信チャネルのアップリンク伝送またはダウンリンク伝送、および参照信号のアップリンク伝送またはダウンリンク伝送を含む。
【0141】
本出願の実施例では、端末デバイスは、HARQ-ACKコードブックが送信された後のターゲット時間間隔(T時間)後に、参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、HARQ-ACKコードブックに含まれる参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであり、すなわち、参照DCIによって指示される統一伝送設定指示情報が正しく受信されている。
【0142】
上記ターゲット時間間隔は、ネットワークデバイスによって指定されてもよいし、端末デバイスによって事前に設定されてもよいし、プロトコルによって規定されてもよい。上記ターゲット時間間隔は、N個の伝送シンボルであってもよい。
【0143】
いくつかの実施例では、決定された参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がNACKである場合、端末デバイスは参照DCIを再決定するか、または端末デバイスはネットワークデバイスから送信されたDCIを再受信して、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定する。
【0144】
要約すると、本出願の実施例によって提供される伝送設定指示を決定する方法によれば、端末デバイスは、ネットワークデバイスから送信されたM個のDCIを受信し、且つM個のDCIの各DCIにTCI状態が含まれる場合、端末デバイスは、M個のDCI内の参照DCIに含まれるTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一伝送設定指示を決定し、Mは正の整数である。すなわち、本開示は、HARQ-ACKコードブックに複数のDCIにそれぞれ対応するHARQ-ACK情報が含まれる場合、通信伝送に使用される統一伝送設定指示をどのように決定するかという問題に対する解決策を提案し、これにより、端末デバイスとネットワークデバイスとのTCI状態採用時間での統一が達成され、伝送設定指示の一致性が確保され、伝送設定指示に基づいた端末デバイスとネットワークデバイスとの間の伝送性能が向上する。
【0145】
図8は、本開示の例示的な一実施例によって提供される、伝送設定指示を決定する装置の構成ブロック図であり、図8に示すように、当該装置が端末に適用されることを例とし、上記装置800は、受信モジュール810および決定モジュール820を含む。
【0146】
受信モジュール810は、ネットワークデバイス10から送信されたM個のダウンリンク制御情報(DCI)を受信し、前記M個のDCIの各DCIに伝送設定指示(TCI)状態が含まれ、前記M個のDCIに参照DCIが含まれ、Mは正の整数である。
決定モジュール820は、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
【0147】
一例では、図9に示すように、前記装置800は、前記M個のDCIにそれぞれ対応するハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)情報が含まれるHARQ-ACKコードブックを前記ネットワークデバイスに送信する送信モジュール830をさらに含む。
【0148】
一例では、前記M個のDCIのすべてのDCIに含まれるTCI状態が同じである。
【0149】
一例では、前記決定モジュール820はさらに、前記M個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定する。
決定モジュール820はさらに、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
【0150】
一例では、前記M個のDCIにそれぞれ対応する送信スロットのうち最後のスロットで送信されたN個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Nは正の整数である。
【0151】
一例では、前記決定モジュール820はさらに、前記N個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定する。
前記決定モジュール820はさらに、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
【0152】
一例において、前記M個のDCIにそれぞれ対応する送信開始シンボルが最も遅いL個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Lは正の整数である。
【0153】
一例では、前記決定モジュール820はさらに、前記L個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定する。
前記決定モジュール820はさらに、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
【0154】
一例において、前記M個のDCIにそれぞれ対応する送信終了シンボルが最も遅いJ個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Jは正の整数である。
【0155】
一例では、前記決定モジュール820はさらに、前記J個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定する。
前記決定モジュール820はさらに、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
【0156】
一例では、前記決定モジュール820はさらに、前記M個のDCIにそれぞれ対応するキャリア番号、帯域幅部分番号、送信開始時間、および送信終了時間のうちの少なくとも1つに基づいて、前記参照DCIを決定する。
【0157】
一例では、前記決定モジュール820はさらに、前記M個のDCIのうち対応するキャリア番号が最も小さいDCIを前記参照DCIとして決定し、および/または、前記M個のDCIのうち対応する帯域幅部分番号が最も小さいDCIを前記参照DCIとして決定し、および/または、前記M個のDCIのうち対応する送信開始時間が最も遅いDCIを前記参照DCIとして決定し、および/または、前記M個のDCIのうち対応する送信終了時間が最も遅いDCIを前記参照DCIとして決定し、および/または、前記M個のDCIのうち対応する送信開始時間が最も早いDCIを前記参照DCIとして決定し、および/または、前記M個のDCIのうち対応する送信終了時間が最も早いDCIを前記参照DCIとして決定する。
【0158】
一例では、前記決定モジュール820はさらに、前記参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定する。
【0159】
一例では、前記決定モジュール820はさらに、前記HARQ-ACKコードブックが送信された後のターゲット時間間隔後に、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定し、前記HARQ-ACKコードブックに含まれる前記参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである。
【0160】
一例では、前記TCI状態は、統一TCI状態、結合TCI状態、セパレートアップリンクTCI状態、およびセパレートダウンリンクTCI状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0161】
図10は、本開示の例示的な一実施例によって提供される通信デバイス1000(上記端末デバイスとして実現可能である)の概略構成図を示す。当該通信デバイス1000は、プロセッサ1010、受信機1020、送信機1030、メモリ1040、およびバス1050を含む。
【0162】
プロセッサ1010は、1つまたは複数のプロセッシングコアを含み、プロセッサ1010は、ソフトウェアプログラムおよびモジュールを実行することにより、様々な機能アプリケーションおよび情報処理を実行する。
受信機1020および送信機1030は1つの通信コンポーネントとして実現することができ、当該通信コンポーネントは1つの通信チップとすることができる。
メモリ1040は、バス1050を介してプロセッサ1010に接続されている。
【0163】
メモリ1040は、少なくとも1つの命令を記憶する。プロセッサ1010は、当該少なくとも1つの命令を実行して、上記方法の実施例における端末によって実行される各ステップを実現し、または上記方法の実施例におけるネットワークデバイスによって実行される各ステップを実現する。
【0164】
また、メモリ1040は、任意タイプの揮発性または不揮発性の記憶デバイスまたはそれらの組み合わせによって実現することができ、揮発性または不揮発性の記憶デバイスは、磁気ディスクまたは光ディスク、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read Only Memory、EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable Programmable Read Only Memory、EPROM)、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random Access Memory、SRAM)、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、 ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable Read-Only Memory、PROM)を含むが、これらに限定されない。
【0165】
本開示の例示的な一実施例は、伝送設定指示決定システムをさらに提供し、前記システムは、図8および図9に示した実施例で提供される伝送設定指示を決定する装置を含む端末を含む。
【0166】
本開示の例示的な一実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、または命令セットが記憶され、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセットまたは命令セットは前記プロセッサによってロードされ実行されて、上記各方法の実施例によって提供される、伝送設定指示を決定する方法における端末によって実行されるステップを実現する。
【0167】
本明細書でいう「複数」は、2つ以上を意味し、「および/または」は、関連オブジェクト間の関連付けを記述し、3つの関係が存在する可能性があることを示し、たとえば、Aおよび/またはBは、Aが単独で存在すること、AとBが同時に存在すること、およびBが単独で存在することを意味し、文字「/」は通常、前後の関連オブジェクトが「または」の関係であることを示すことを理解されたい。
【0168】
当業者が明細書を考慮し且つここで開示された発明を実践した後、本発明の他の実施形態を容易に想到し得る。本出願は、本発明の如何なる変形、用途または適宜な変化をカバーすることを意図しており、これらの変形、用途または適宜な変化は、本発明の実施例の一般的原理に従い、且つ本出願の実施例に開示されていない当技術分野の技術常識または慣用技術手段を含む。明細書および実施例は単に例示するものとして見なされ、本発明の実施例の真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲によって示される。
【0169】
なお、本開示は、上記説明され且つ図面に示されている正確な構成に限定されず、その範囲から逸脱しない限り、様々な修正および変更を行うことができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-04-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスに適用される、伝送設定指示を決定する方法であって、
ネットワークデバイスから送信されたM個のダウンリンク制御情報(DCI)を受信するステップであって、前記M個のDCIの各DCIに伝送設定指示(TCI)状態が含まれ、前記M個のDCIに参照DCIが含まれ、Mは正の整数であるステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする伝送設定指示を決定する方法。
【請求項2】
前記M個のDCIにそれぞれ対応するハイブリッド自動再送要求(HARQ)確認応答(ACK)情報が含まれるHARQ-ACKコードブックを前記ネットワークデバイスに送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項3】
前記M個のDCIのすべてのDCIに含まれるTCI状態が同じである、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項4】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記M個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定するステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項5】
前記M個のDCIにそれぞれ対応する送信スロットのうち最後のスロットで送信されたN個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Nは正の整数である、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項6】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記N個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定するステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項7】
前記M個のDCIにそれぞれ対応する送信開始シンボルが最も遅いL個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Lは正の整数である、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項8】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記L個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定するステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項9】
前記M個のDCIにそれぞれ対応する送信終了シンボルが最も遅いJ個のDCIに含まれるTCI状態が同じであり、Jは正の整数である、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項10】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記J個のDCIのうち少なくとも1つのDCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記少なくとも1つのDCIのうちのいずれか1つを前記参照DCIとして決定するステップと、
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項11】
前記M個のDCIにそれぞれ対応するキャリア番号、帯域幅部分番号、送信開始時間、および送信終了時間のうちの少なくとも1つに基づいて、前記参照DCIを決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項12】
前記M個のDCIにそれぞれ対応するキャリア番号、帯域幅部分番号、送信開始時間、および送信終了時間のうちの少なくとも1つに基づいて、前記参照DCIを決定するステップは、
前記M個のDCIのうち対応するキャリア番号が最も小さいDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する帯域幅部分番号が最も小さいDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する送信開始時間が最も遅いDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する送信終了時間が最も遅いDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する送信開始時間が最も早いDCIを前記参照DCIとして決定するステップ、または、
前記M個のDCIのうち対応する送信終了時間が最も早いDCIを前記参照DCIとして決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項11に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項13】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKである場合、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項14】
前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップは、
前記HARQ-ACKコードブック送信後のターゲット時間間隔後に、前記参照DCIに含まれるターゲットTCI状態に基づいて、通信伝送に使用される統一TCI状態を決定するステップであって、前記HARQ-ACKコードブックに含まれる前記参照DCIに対応するHARQ-ACK情報がACKであるステップを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項15】
前記TCI状態は、統一TCI状態、結合TCI状態、セパレートアップリンクTCI状態、およびセパレートダウンリンクTCI状態のうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の伝送設定指示を決定する方法。
【請求項16】
プロセッサと、
前記プロセッサに接続された送受信機と、を含み、
前記プロセッサは、実行可能な命令をロードし実行して、請求項1~15のいずれか1項に記載の伝送設定指示を決定する方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする端末。
【国際調査報告】