(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-04
(54)【発明の名称】半導体超薄型積載構造の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
H01L21/02 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547802
(86)(22)【出願日】2021-05-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-22
(86)【国際出願番号】 CN2021094503
(87)【国際公開番号】W WO2022241662
(87)【国際公開日】2022-11-24
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524155530
【氏名又は名称】邱志威
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(72)【発明者】
【氏名】邱志威
(57)【要約】
半導体超薄型積載構造の製造方法であって、イオン注入して停止層構造を半導体基板内に形成し、そして半導体基板の能動面に電気素子及び内部連結層を設置して、半導体ウエハを形成するステップと、2つの半導体ウエハの内部連結層を対向させ且つ上下に接合するステップと、裏面研磨及び薄化工程で上方の半導体ウエハの裏面から上方の半導体ウエハの半導体基板及び停止層構造の一部を除去することで、上方の半導体ウエハが薄化された半導体ウエハを形成し、その後、薄化された半導体ウエハの1つずつに対して別の半導体ウエハの接合、裏面研磨及び薄化工程を行い、別の薄化された半導体ウエハを1つずつ上へ積載し、最後に最下方にある半導体ウエハに対して裏面研磨及び薄化工程を行うステップとを含む。この製造方法は、多層の薄化された半導体ウエハを積載し、高い集積度の要求を満たすことができる。
【選択図】
図1E
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体ウエハを製造し、前記半導体ウエハのうちの1つを底層の第1半導体ウエハとして選択し、他の前記半導体ウエハを積載される第2半導体ウエハ及び少なくとも1つの第3半導体ウエハとするステップであって、前記半導体ウエハのそれぞれを製造するステップは、
対向する能動面と裏面とを有する半導体基板を提供することと、
停止層構造を前記半導体基板内に形成し、前記半導体基板を基板の第1部分及び基板の第2部分に分けることであって、前記基板の第1部分は、前記停止層構造と前記能動面との間に位置し、前記基板の第2部分は、前記停止層構造と前記裏面との間に位置し、前記停止層構造は、窒化ケイ素層を少なくとも含み、前記窒化ケイ素層の製造は、まず、前記半導体基板の第1深さで窒素イオン注入工程を行って、そして高温処理工程を行って、前記窒素イオン注入領域に前記窒化ケイ素層を形成することと、
複数の電気素子と、複数の相互接続点を含む内部連結層とを前記能動面に設置し、且つ前記内部連結層と前記停止層構造とを接続するように前記基板の第1部分に複数の導電構造を設置することとを含むステップと、
前記第2半導体ウエハを前記第1半導体ウエハに対してフリップチップ実装して、前記第1半導体ウエハの前記内部連結層と前記第2半導体ウエハの前記内部連結層とを対向させ且つハイブリットボンディング技術で接合するステップと、
第1裏面研磨工程を行って、前記第2半導体ウエハの前記裏面から研磨して、前記第2半導体ウエハの前記基板の第2部分の一部を除去するステップと、
第1薄化工程を行って、薄化された第2半導体ウエハを形成するステップと、
第2裏面研磨工程を行って、前記第1半導体ウエハの裏面から研磨して、前記第1半導体ウエハの前記基板の第2部分の一部を除去するステップと、
第2薄化工程を行って、薄化された第1半導体ウエハを形成するステップであって、前記第1薄化工程及び前記第2薄化工程は、残りの前記基板の第2部分を除去して、前記停止層構造を露出させる基板除去ステップと、前記停止層構造を除去して、前記基板の第1部分及び前記導電構造を露出させる停止層除去ステップとを含むステップとを含む、ことを特徴とする半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項2】
前記第2裏面研磨工程を行う前、前記薄化された第2半導体ウエハ上に複数の薄化された第3半導体ウエハを順に積載することができ、前記薄化された第3半導体ウエハのそれぞれを積載するステップは、
前記第3半導体ウエハを前記第1半導体ウエハに対してフリップチップ実装して、前記第3半導体ウエハの前記内部連結層と前記薄化された第2半導体ウエハの前記基板の第1部分とを対向させ且つ接合するステップと、
第3裏面研磨工程を行って、前記第3半導体ウエハの前記裏面から研磨して、前記第3半導体ウエハの前記基板の第2部分の一部を除去するステップと、
前記基板除去ステップと前記停止層除去ステップとを含む第3薄化工程を行うステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項3】
前記停止層構造は、前記窒化ケイ素層と前記能動面との間に介在するように前記窒化ケイ素層上に設置される二酸化ケイ素層を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項4】
前記二酸化ケイ素層を形成するステップは、前記窒素イオン注入工程の後、まず、前記第1深さよりも小さい前記半導体基板の第2深さで酸素イオン注入工程を行い、その後、前記高温処理工程を行って、前記酸素イオン注入領域に前記二酸化ケイ素層を形成するステップを含む、ことを特徴とする請求項3に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項5】
前記停止層除去ステップは、前記窒化ケイ素層を除去してから、前記二酸化ケイ素層を除去するステップを含む、ことを特徴とする請求項4に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項6】
前記基板除去ステップは、化学機械研磨、ウェットエッチング及びプラズマドライエッチングのうちの1つから選択され、ケイ素と窒化ケイ素との選択比は、20~80の間である、ことを特徴とする請求項5に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項7】
前記窒化ケイ素層及び前記二酸化ケイ素層を除去する方法は、化学機械研磨及びプラズマドライエッチングのうちの1つから選択され、窒化ケイ素と二酸化ケイ素との選択比は、10~20の間であり、二酸化ケイ素とケイ素との選択比は、5である、ことを特徴とする請求項5に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項8】
前記停止層構造と前記能動面との距離は、1マイクロメートル~5マイクロメートルの間であり、前記薄化された第2半導体ウエハの厚さは、12マイクロメートル以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項9】
前記薄化された第1半導体ウエハを形成した後、
それぞれの前記導電構造に電気的に接続するように、前記薄化された第1半導体ウエハの前記薄化された第2半導体ウエハから離れる側に複数のハンダボールを設置するステップと、
電性テストと切断を行うステップとを更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項10】
複数の半導体ウエハを製造するステップであって、前記半導体ウエハのそれぞれを製造するステップは、
対向する能動面と裏面とを有する半導体基板を提供することと、
停止層構造を前記半導体基板内に形成し、前記半導体基板を基板の第1部分及び基板の第2部分に分けることであって、前記基板の第1部分は、前記停止層構造と前記能動面との間に位置し、前記基板の第2部分は、前記停止層構造と前記裏面との間に位置し、前記停止層構造は、窒化ケイ素層を少なくとも含み、前記窒化ケイ素層の製造は、まず、前記半導体基板の第1深さで窒素イオン注入工程を行って、そして高温処理工程を行って、前記窒素イオン注入領域に前記窒化ケイ素層を形成することと、
複数の電気素子と、複数の相互接続点を含む内部連結層とを前記能動面に設置し、且つ前記内部連結層と前記停止層構造とを接続するように、前記基板の第1部分に複数の導電構造を設置することとを含むステップと、
前記半導体ウエハのうちの1つを底層の第1半導体ウエハとして選択し、他の前記半導体ウエハを積載される1ロット目の半導体チップ及び少なくとも1つの2ロット目の半導体チップとして切断するステップと、
前記1ロット目の半導体チップを前記第1半導体ウエハに対してフリップチップ実装して、前記1ロット目の半導体チップの前記内部連結層と前記第1半導体ウエハの前記内部連結層とを対向させ且つハイブリットボンディング技術で接合するステップと、
第1成形工程を行って、前記1ロット目の半導体チップを被覆するように、前記第1半導体ウエハ上に第1パッケージングゲルを形成するステップと、
第1裏面研磨工程を行って、前記第1パッケージングゲルの前記第1半導体ウエハから離れる側から前記第1パッケージングゲルの一部を除去し及び前記1ロット目の半導体チップの前記基板の第2部分の一部を除去するステップと、
第1薄化工程を行って、第1半導体チップ層を形成するステップと、
第2裏面研磨工程を行って、前記第1半導体ウエハの前記裏面から研磨して、前記第1半導体ウエハの前記基板の第2部分の一部を除去するステップと、
第2薄化工程を行って、薄化された第1半導体ウエハを形成するステップであって、前記第1薄化工程及び前記第2薄化工程は、残りの前記基板の第2部分を除去して、前記停止層構造を露出させる基板除去ステップと、前記停止層構造を除去して、前記基板の第1部分及び前記導電構造を露出させる停止層除去ステップとを含むステップとを含む、ことを特徴とする半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項11】
前記第2裏面研磨工程を行う前、前記第1半導体チップ層上に少なくとも1つの第2半導体チップ層を順に積載することができ、前記第2半導体チップ層のそれぞれを積載するステップは、
前記少なくとも1つの前記2ロット目の半導体チップを前記第1半導体ウエハに対してフリップチップ実装して、前記少なくとも1つの2ロット目の半導体チップの前記内部連結層と前記第1半導体チップ層の前記基板の第1部分とを対向させ且つ接合するステップと、
第2成形工程を行って、前記2ロット目の半導体チップを被覆するように、前記第1半導体チップ層上に第2パッケージングゲルを形成するステップと、
第3裏面研磨工程を行って、前記第2パッケージングゲルの前記第1半導体チップ層から離れる側から前記第2パッケージングゲルの一部を除去し及び前記2ロット目の半導体チップの前記基板の第2部分の一部を除去するステップと、
前記基板除去ステップと前記停止層除去ステップとを含む第3薄化工程を行うステップとを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項12】
前記薄化された第1半導体ウエハを形成した後、
それぞれの前記導電構造に電気的に接続するように、前記薄化された第1半導体ウエハの前記第1半導体チップ層から離れる側に複数のハンダボールを設置するステップと、電性テストと切断を行うステップとを更に含む、ことを特徴とする請求項10に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項13】
半導体超薄型積載構造の製造方法であって、
キャリア板を提供し、且つ前記キャリア板上に複数の第1導電柱を形成するステップと、
複数の半導体チップを提供するステップであって、前記半導体ウエハのそれぞれを製造するステップは、対向する能動面と裏面を有する半導体基板を提供することと、停止層構造を前記半導体基板内に形成し、前記半導体基板を基板の第1部分及び基板の第2部分に分けることとを含み、前記基板の第1部分は、前記停止層構造と前記能動面との間に位置し、前記基板の第2部分は、前記停止層構造と前記裏面との間に位置し、前記停止層構造は、窒化ケイ素層を少なくとも含み、前記窒化ケイ素層の製造は、まず、前記半導体基板の第1深さで窒素イオン注入工程を行って、そして高温処理工程を行って、前記窒素イオン注入領域に前記窒化ケイ素層を形成することと、複数の電気素子と、複数の相互接続点を含む内部連結層とを前記能動面に設置し、且つ前記内部連結層と前記停止層構造とを接続するように、前記基板の第1部分に複数の導電構造を設置することと、切断することとを含むステップと、
前記半導体チップから1ロット目の半導体チップ及び少なくとも1つの2ロット目の半導体チップを選別するステップであって、前記1ロット目の半導体チップが複数の第1半導体チップを含み、前記少なくとも1つの2ロット目の半導体チップが複数の第2半導体チップを含むステップと、
前記第1導電柱が隣接する前記第1半導体チップの間に介在するように、前記1ロット目の半導体チップを前記キャリア板上にフリップチップ実装して設置するステップであって、前記1ロット目の半導体チップの前記内部連結層が前記キャリア板に近接し且つ前記半導体基板が前記キャリア板から離れるステップと、
第1成形工程を行って、前記1ロット目の半導体チップ及び前記第1導電柱を被覆するように、前記キャリア板上に第1パッケージングゲルを形成するステップと、
第1裏面研磨工程を行って、前記第1パッケージングゲルの前記キャリア板から離れる側から前記第1パッケージングゲルの一部を除去し及び前記1ロット目の半導体チップの前記基板の第2部分の一部を除去するステップと、
第1薄化工程を行って第1半導体チップ層を形成するステップであって、前記第1薄化工程は、前記1ロット目の半導体チップの残りの前記基板の第2部分及び前記停止層構造を順に除去して、前記基板の第1部分、前記導電構造及び前記第1導電柱を露出させることを含むステップと、
前記第1半導体チップ層の前記導電構造の一部に電気的に接続するように、複数の第2導電柱を設置するステップと、
前記第2半導体チップがそれぞれ隣接する前記第1半導体チップの間をジャンパし、前記第2半導体チップの前記内部連結層が露出した前記第1導電柱及び前記第1半導体チップ層の前記導電構造の一部に電気的に接続され、且つ前記第2導電柱の一部が隣接する前記第2半導体チップの間に介在するように、前記2ロット目の半導体チップを前記第1半導体チップ層上にフリップチップ実装して設置するステップと、
第2成形工程を行って、前記2ロット目の半導体チップ及び前記第2導電柱を被覆するように、前記第1半導体チップ層上に第2パッケージングゲルを形成するステップと、
第2裏面研磨工程を行って、前記第2パッケージングゲルの前記第1半導体チップ層から離れる側から前記第2パッケージングゲルの一部を除去し及び前記2ロット目の半導体チップの前記基板の第2部分の一部を除去するステップと、
第2薄化工程を行って第2半導体チップ層を形成するステップであって、前記第2薄化工程は、前記2ロット目の半導体チップの残りの前記基板の第2部分及び前記停止層構造を順に除去して、前記基板の第1部分、前記導電構造及び前記第2導電柱を露出させることを含むステップと、
前記キャリア板を除去して、前記第1半導体チップ層の前記内部連結層及び前記第1導電柱を露出させるステップとを含む、ことを特徴とする半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項14】
前記キャリア板を除去した後、
それぞれ前記内部連結層と前記第1導電柱とを電気的に接続するように、前記第1半導体チップ層の前記第2半導体チップ層から離れる側に複数のハンダボールを設置するステップと、切断するステップとを更に含む、ことを特徴とする請求項13に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項15】
前記1ロット目の半導体チップにおける前記第1半導体チップは、異なる電気的機能を有する、ことを特徴とする請求項13に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【請求項16】
前記2ロット目の半導体チップにおける前記第2半導体チップは、異なる電気的機能を有する、ことを特徴とする請求項13に記載の半導体超薄型積載構造の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体構造の製造方法に関し、特に半導体超薄型積載構造の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子製品は、電子産業の盛んな発展に伴い、次第に多機能で高性能の研究開発方向に入り、その中で、半導体科学技術は、すでにメモリや中央処理装置などのチップセットの製造に広く応用されている。半導体集積回路の寸法は、高い集積度(Integration)及び高い速度などの目的を達成するために、持続的に縮小され、現在、上記集積度及び速度要求を達成するために、複数種類の異なる材料及び技術が発展しており、回路の操作速度を改善するために、多層基板(multiple substrates)を含む積載構造も研究されている。半導体平面パッケージングの関連技術が限界に達した場合、集積化によって微細化の需要を満たすことができ、ウエハ積載技術は、将来の科学技術に大きな助力を与え、現在の関連分野の極めて改善される目標でもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、半導体超薄型積載構造が高い集積度と速度の要求を満たすことができ、より優れた電気特性及び効率を有する、半導体超薄型積載構造の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による半導体超薄型積載構造の製造方法は、複数の半導体ウエハを製造し、そのうち1つの半導体ウエハを底層の第1半導体ウエハとして選択し、一部の半導体ウエハを積載される第2半導体ウエハ及び第3半導体ウエハとするステップであって、半導体ウエハのそれぞれを製造するステップは、対向する能動面と裏面を有する半導体基板を提供することと、停止層構造を半導体基板内に形成し、半導体基板を基板の第1部分及び基板の第2部分に分けることとを含み、基板の第1部分は、停止層構造と能動面との間に位置し、基板の第2部分は、停止層構造と裏面との間に位置し、停止層構造は、窒化ケイ素層を少なくとも含み、窒化ケイ素層の製造は、まず、半導体基板の第1深さで窒素イオン注入工程を行い、そして高温処理工程を行って、窒素イオン注入領域に窒化ケイ素層を形成することと、複数の電気素子と、複数の相互接続点を含む内部連結層とを能動面に設置し、且つ内部連結層と停止層構造とを接続するように、基板の第1部分に複数の導電構造を設置することとを含むステップと、第2半導体ウエハを第1半導体ウエハに対してフリップチップ実装して、第1半導体ウエハの内部連結層と第2半導体ウエハの内部連結層とを対向させ且つハイブリットボンディング技術で接合するステップと、第1裏面研磨工程を行って、第2半導体ウエハの裏面から研磨して、第2半導体ウエハの基板の第2部分の一部を除去するステップと、第1薄化工程を行って、薄化された第2半導体ウエハを形成するステップと、第2裏面研磨工程を行って、第1半導体ウエハの裏面から研磨して、第1半導体ウエハの基板の第2部分の一部を除去するステップと、第2薄化工程を行って、薄化された第1半導体ウエハを形成するステップであって、第1薄化工程及び第2薄化工程は、残りの基板の第2部分を除去して、停止層構造を露出させる基板除去ステップと、停止層構造を除去して、基板の第1部分及び導電構造を露出させる停止層除去ステップとを含むステップとを含む。
【0005】
本発明の一実施例では、上記第2裏面研磨工程を行う前、薄化された第2半導体ウエハ上に複数の薄化された第3半導体ウエハを順に積載することができ、薄化された第3半導体ウエハのそれぞれを積載するステップは、第3半導体ウエハを第1半導体ウエハフリップチップに対してフリップチップ実装して、第3半導体ウエハの内部連結層と薄化された第2半導体ウエハの基板の第1部分とを対向させ且つ接合するステップと、第3裏面研磨工程を行って、第3半導体ウエハの裏面から研磨して、第3半導体ウエハの基板の第2部分の一部を除去するステップと、基板除去ステップと停止層除去ステップとを含む第3薄化工程を行うステップとを含む。
【0006】
本発明の一実施例では、上記停止層構造は、窒化ケイ素層と能動面との間に介在するように、窒化ケイ素層上に設置される二酸化ケイ素層を更に含む。
【0007】
本発明の一実施例では、上記二酸化ケイ素層を形成するステップは、窒素イオン注入工程の後、まず、第1深さよりも小さい半導体基板の第2深さで酸素イオン注入工程を行い、その後、高温処理工程を行って、酸素イオン注入領域に二酸化ケイ素層を形成するステップを含む。
【0008】
本発明の一実施例では、上記停止層除去ステップは、窒化ケイ素層を除去してから、二酸化ケイ素層を除去するステップを含む。
【0009】
本発明の一実施例では、上記基板除去ステップは、化学機械研磨、ウェットエッチング及びプラズマドライエッチングのうちの1つから選択され、ケイ素と窒化ケイ素との選択比は、20~80の間である。
【0010】
本発明の一実施例では、上記窒化ケイ素層及び二酸化ケイ素層を除去する方法は、化学機械研磨及びプラズマドライエッチングのうちの1つから選択され、窒化ケイ素と二酸化ケイ素との選択比は、10~20の間であり、二酸化ケイ素とケイ素との選択比は、約5である。
【0011】
本発明の一実施例では、上記停止層構造と能動面との距離は、1マイクロメートル~5マイクロメートルの間であり、薄化された第2半導体ウエハの厚さは、12マイクロメートル以下である。
【0012】
本発明の一実施例では、上記薄化された第1半導体ウエハを形成した後、それぞれ導電構造に電気的に接続するように、薄化された第1半導体ウエハの薄化された第2半導体ウエハから離れる側に複数のハンダボールを設置するステップと、電性テストと切断を行うステップとを更に含む。
【0013】
本発明による半導体超薄型積載構造の製造方法は、複数の半導体ウエハを製造することを含み、半導体ウエハのそれぞれを製造するステップは、対向する能動面と裏面を有する半導体基板を提供することと、停止層構造を前記半導体基板内に形成し、前記半導体基板を基板の第1部分及び基板の第2部分に分けることとを含み、前記基板の第1部分は、前記停止層構造と前記能動面との間に位置し、前記基板の第2部分は、前記停止層構造と前記裏面との間に位置し、前記停止層構造は、窒化ケイ素層を少なくとも含み、前記窒化ケイ素層の製造は、まず、前記半導体基板の第1深さで窒素イオン注入工程を行って、そして高温処理工程を行って、前記窒素イオン注入領域に前記窒化ケイ素層を形成することと、複数の電気素子と、複数の相互接続点を含む内部連結層とを前記能動面に設置し、且つ前記内部連結層と前記停止層構造とを接続するように、前記基板の第1部分に複数の導電構造を設置することとを含むステップと、そのうち1つの半導体ウエハを底層の第1半導体ウエハとして選択し、一部の半導体ウエハを積載される1ロット目の半導体チップ及び少なくとも1つの2ロット目の半導体チップとして切断するステップと、1ロット目の半導体チップを第1半導体ウエハに対してフリップチップ実装して、1ロット目の半導体チップの内部連結層と第1半導体ウエハの内部連結層とを対向させ且つハイブリットボンディング技術で接合するステップと、第1成形工程を行って、1ロット目の半導体チップを被覆するように、第1半導体ウエハ上に第1パッケージングゲルを形成するステップと、第1裏面研磨工程を行って、第1パッケージングゲルの第1半導体ウエハから離れる側から第1パッケージングゲルの一部を除去し及び1ロット目の半導体チップの基板の第2部分の一部を除去するステップと、第1薄化工程を行って、第1半導体チップ層を形成するステップと、第2裏面研磨工程を行って、第1半導体ウエハの裏面から研磨して、第1半導体ウエハの基板の第2部分の一部を除去するステップと、第2薄化工程を行って、薄化された第1半導体ウエハを形成するステップであって、第1薄化工程及び第2薄化工程は、残りの基板の第2部分を除去して、停止層構造を露出させる基板除去ステップと、停止層構造を除去して、基板の第1部分及び導電構造を露出させる停止層除去ステップとを含むステップとを含む。
【0014】
本発明の一実施例では、上記第2裏面研磨工程を行う前、第1半導体チップ層上に少なくとも1つの第2半導体チップ層を順に積載することができ、第2半導体チップ層のそれぞれを積載するステップは、2ロット目の半導体チップを第1半導体ウエハに対してフリップチップ実装して、2ロット目の半導体チップの内部連結層と第1半導体チップ層の基板の第1部分とを対向させ且つ接合するステップと、第2成形工程を行って、2ロット目の半導体チップを被覆するように、第1半導体チップ層上に第2パッケージングゲルを形成するステップと、第3裏面研磨工程を行って、第2パッケージングゲルの第1半導体チップ層から離れる側から第2パッケージングゲルの一部を除去し及び2ロット目の半導体チップの基板の第2部分の一部を除去するステップと、基板除去ステップと停止層除去ステップとを含む第3薄化工程を行うステップとを含む。
【0015】
本発明による半導体超薄型積載構造の製造方法は、キャリア板を提供し、且つキャリア板上に複数の第1導電柱を形成するステップと、複数の半導体チップを提供するステップであって、半導体チップのそれぞれを製造するステップは、対向する能動面と裏面を有する半導体基板を提供することと、停止層構造を半導体基板内に形成し、半導体基板を基板の第1部分及び基板の第2部分に分けることとを含み、基板の第1部分は、停止層構造と能動面との間に位置し、基板の第2部分は、停止層構造と裏面との間に位置し、停止層構造は、窒化ケイ素層を少なくとも含み、窒化ケイ素層の製造は、まず、半導体基板の第1深さで窒素イオン注入工程を行って、そして高温処理工程を行って、窒素イオン注入領域に窒化ケイ素層を形成することと、複数の電気素子と、複数の相互接続点を含む内部連結層を能動面に設置し、且つ内部連結層と停止層構造とを接続するように、基板の第1部分に複数の導電構造を設置することと、切断することとを含むステップと、半導体チップから1ロット目の半導体チップ及び少なくとも1つの2ロット目の半導体チップを選別するステップであって、1ロット目の半導体チップが複数の第1半導体チップを含み、2ロット目の半導体チップが複数の第2半導体チップを含むステップと、第1導電柱が隣接する第1半導体チップの間に介在するように、1ロット目の半導体チップをキャリア板上にフリップチップ実装して設置するステップであって、1ロット目の半導体チップの内部連結層がキャリア板に近接し且つ半導体基板がキャリア板から離れるステップと、第1成形工程を行って、1ロット目の半導体チップ及び第1導電柱を被覆するように、キャリア板上に第1パッケージングゲルを形成するステップと、第1裏面研磨工程を行って、第1パッケージングゲルのキャリア板から離れる側から第1パッケージングゲルの一部を除去し及び1ロット目の半導体チップの基板の第2部分の一部を除去するステップと、第1薄化工程を行って第1半導体チップ層を形成するステップであって、第1薄化工程は、1ロット目の半導体チップの残りの基板の第2部分及び停止層構造を順に除去して、基板の第1部分、導電構造及び第1導電柱を露出させることを含むステップと、第1半導体チップ層の導電構造の一部に電気的に接続するように、複数の第2導電柱を設置するステップと、第2半導体チップがそれぞれ隣接する第1半導体チップの間をジャンパし、第2半導体チップの内部連結層が露出した第1導電柱及び第1半導体チップ層の導電構造の一部に電気的に接続され、且つ第2導電柱の一部が隣接する第2半導体チップの間に介在するように、2ロット目の半導体チップを第1半導体チップ層上にフリップチップ実装して設置するステップと、第2成形工程を行って、2ロット目の半導体チップ及び第2導電柱を被覆するように、第1半導体チップ層上に第2パッケージングゲルを形成するステップと、第2裏面研磨工程を行って、第2パッケージングゲルの第1半導体チップ層から離れる側から第2パッケージングゲルの一部を除去し及び2ロット目の半導体チップの基板の第2部分の一部を除去するステップと、第2薄化工程を行って第2半導体チップ層を形成するステップであって、第2薄化工程は、2ロット目の半導体チップの残りの基板の第2部分及び停止層構造を順に除去して、基板の第1部分、導電構造及び第2導電柱を露出させることを含むステップと、キャリア板を除去して、第1半導体チップ層の内部連結層及び第1導電柱を露出させるステップとを含む。
【0016】
本発明の一実施例では、上記キャリア板を除去した後、それぞれ内部連結層と第1導電柱とを電気的に接続するように、第1半導体チップ層の第2半導体チップ層から離れる側に複数のハンダボールを設置するステップと、切断するステップとを更に含む。
【0017】
本発明の一実施例では、上記1ロット目の半導体チップの複数の第1半導体チップは、異なる電気的機能を有する。
【0018】
本発明の一実施例では、上記2ロット目の半導体チップの第2半導体チップは、異なる電気的機能を有する。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、半導体ウエハを製造する時、まずイオン注入工程で停止層構造を半導体基板内に形成してから、半導体基板の能動面に電気素子及び内部連結層を設置し、その後、2つの半導体ウエハを上下に接合し、又は半導体ウエハを切断して複数の半導体チップを形成した後、半導体チップのロットと最底層の半導体ウエハを接合する。半導体ウエハ/チップの接合(及び成形とパッケージングゲルの形成)を行うたびに、裏面研磨及び薄化工程で上方の半導体ウエハ/チップの裏面から上方の半導体ウエハ/チップの半導体基板及び停止層構造の一部を除去することで、上方の半導体ウエハ/チップが薄化された半導体ウエハ/半導体チップ層を形成し、その後、薄化された半導体ウエハ/チップの1つずつに対して別の半導体ウエハ/チップの接合(及び成形とパッケージングゲルの形成)、裏面研磨及び薄化工程を行い、別の薄化された半導体ウエハ/半導体チップ層を上へ積載し、最後に最下方にある半導体ウエハに対して裏面研磨及び薄化工程を行う。薄化された半導体ウエハ/半導体チップ層のそれぞれの厚さが12マイクロメートル以下であり、チップの総厚さが700マイクロメートルに限定される場合に、57層のチップ層を積載し、更に高い集積度と速度の要求を満たすことができる。
【0020】
上記説明は、本発明技術案の概略にすぎず、本発明の技術手段をより明確に知ることができるように、明細書の内容に従って実施することができ、また、本発明の上記及びその他の目的、特徴及び利点をより明確にわかりやすくするために、以下に特に好ましい実施例を挙げ、図面と合わせて、以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1A】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1B】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1C】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1D】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1E】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1F】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1G】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1H】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1I】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1J】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1K】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1L】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1M】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1N】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1O】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1P】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1Q】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1R】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図1S】本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2A】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2B】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2C】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2D】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2E】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2F】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2G】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2H】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2I】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2J】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図2K】本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3A】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3B】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3C】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3D】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3E】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3F】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3G】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3H】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3I】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3J】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3K】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【
図3L】本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1A~
図1Sは、本発明の第1実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図である。まず、複数の半導体ウエハ10(
図1Eに示す)を製造し、そのうち1つの半導体ウエハ10を積載底層の第1半導体ウエハ10a(
図1Fに示す)、他の半導体ウエハ10を積載される第2半導体ウエハ10b(
図1Fに示す)及び第3半導体ウエハ10c(
図1Lに示す)として選択し、複数の半導体ウエハ10の製造過程は、同一又は類似であり、
図1A~
図1Eは、製造される半導体ウエハ10の断面概略図を示す。
図1Aに示すように、半導体基板12を提供し、半導体基板12は、例えばシリコン基板(silicon substrate)、エピタキシャルシリコン基板(epitaxial silicon substrate)、ケイ素ゲルマニウム基板(silicon germanium substrate)、炭化ケイ素基板(silicon carbide substrate)又はシリコン・オン・インシュレータ(silicon on insulation、SOI)基板であり、一実施例では、半導体基板の厚さは、例えば700~800マイクロメートル(um)であり、好ましくは775マイクロメートルであり、半導体基板12は、対向する能動面121と裏面122とを有する。
【0023】
そして、停止層構造を半導体基板12内に形成する。一実施例では、停止層構造の製造は、少なくとも1つのイオン注入工程及び高温処理工程を行うことを含む。一実施例では、イオン注入工程は、まず窒素イオン注入を行ってから、酸素イオン注入を行うことを含む。
図1B及び
図1Cに示すように、まず、半導体基板12の第1深さD1で窒素イオン注入工程14を行ってから、半導体基板12の第2深さD2で酸素イオン注入工程16を行い、一実施例では、窒素イオン注入領域14'の第1深さD1は、能動面121から例えば約1~5マイクロメートルの深さであり、酸素イオン注入領域16'の第2深さD2は、窒素イオン注入領域14の第1深さD1よりも小さく、即ち酸素イオン注入領域16'は、能動面121に近い。
【0024】
その後に高温処理を行い、
図1Dに示すように、窒素イオン注入領域14'に窒化ケイ素(Si
3N
4)層14aを形成し、酸素イオン注入領域16'に二酸化ケイ素(SiO
2)層16aを形成し、二酸化ケイ素層16aは、能動面121に近く、窒化ケイ素層14aは、裏面122に近く、この実施例では、窒化ケイ素層14aと二酸化ケイ素層16aは、上記停止層構造18を構成し、二酸化ケイ素層16aは、窒化ケイ素層14上に位置し且つ窒化ケイ素層14aと能動面121との間に介在する。一実施例では、窒化ケイ素層14a及び二酸化ケイ素層16aの厚さは、例えば500ナノメートル(nm)である。説明の便宜上、停止層構造18の二酸化ケイ素層16aと能動面121との間の半導体基板12は、基板の第1部分123とも呼ばれ、停止層構造18の窒化ケイ素層14aと裏面122との間の半導体基板12は、基板の第2部分124とも呼ばれる。一実施例では、半導体ウエハ10がこの後に金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の製作に用いられる時、一般的に組み合わせて用いるNウェル(N well)の深さは、約2マイクロメートルであるため、基板の第1部分123の厚さは、2マイクロメートル以上でなければならず、即ち上記窒素イオン注入工程14及び酸素イオン注入工程16を行う時、窒素イオン注入領域14'の第1深さD1及び酸素イオン注入領域16'の第2深さは、いずれも2マイクロメートルよりやや大きくなければならない。
【0025】
上記説明を続けると、
図1Eに示すように、能動面121には、複数の電気素子20及び相互接続点221を有する内部連結層22が設置され、電気素子20は、例えば金属酸化物半導体(MOS)を含み、且つ基板の第1部分123には複数の導電構造が設置され、一実施例では、導電構造は、例えばシリコン貫通電極(Through Silicon Via、TSV)24を含み、シリコン貫通電極24は、内部連結層22及び停止層構造18の二酸化ケイ素層16aに垂直に接続される。電気素子20、内部連結層22及びシリコン貫通電極24の製造プロセスは、一般的な半導体工程の前工程(front-end-of-line、FEOL)及び後工程(back-end-of-line、BEOL)を含み、前工程は、例えば半導体基板12上に抵抗、コンデンサ、ダイオードやトランジスタなどの素子を製造することであり、後工程は、例えば各素子の間に接続用金属配線及び相互接続点221を製造することである。一実施例では、相互接続点221は、例えば銅接点である。
図1Eは、本発明の一実施例の半導体ウエハ10概略図を示し、以下に説明される第1半導体ウエハ10a、第2半導体ウエハ10b及び第3半導体ウエハ10cは、半導体ウエハ10の記述に用いられる素子符号を引き続き用いる。第1半導体ウエハ10aのシリコン貫通電極24の位置は、例えば後続工程におけるハンダボールの取り付け位置に対応し、第2半導体ウエハ10bのシリコン貫通電極24の位置は、例えば第3半導体ウエハ10cの内部連結層22の相互接続点221に対応する。
【0026】
図1Fに示すように、第2半導体ウエハ10bを第1半導体ウエハ10aに対してフリップチップ実装することにより、第1半導体ウエハ10aと第2半導体ウエハ10bの内部連結層22とを対向させ且つ相互接続点221をそれぞれ対応させ、そして
図1Gに示すように、ハイブリットボンディング技術(Hybrid bonding)を用いて、第1半導体ウエハ10aと第2半導体ウエハ10bとを上下に積載し、ハイブリットボンディング技術は、銅対銅接合及び焼戻しなどの工程を含む。
【0027】
そして、第1裏面研磨(Grind)工程を利用して第2半導体ウエハ10bの裏面122から研磨して、第2半導体ウエハ10bの基板の第2部分124の一部を除去し、
図1Hに示すように、厚さが極めて薄い基板の第2部分124を残留し、一実施例では、残留した基板の第2部分124の厚さは、約20である。
【0028】
その後、第1薄化工程を行って、薄化された第2半導体ウエハを形成し、第1薄化工程は、基板除去ステップと停止層除去ステップとを含み、
図1I~
図1Kは、第1薄化工程の概略図を示す。
図1Iに示すように、基板除去ステップは、残留した基板の第2部分124を除去して、停止層構造18を露出させ、例えば窒化ケイ素層14aを露出させるために用いられ、一実施例では、基板除去ステップは、第1化学機械研磨(CMP)工程であり、ケイ素と窒化ケイ素との選択比は、例えば20であり、即ちSi/Si
3N
4は、20である。停止層除去ステップは、停止層構造18を除去して、即ち窒化ケイ素層14a及び二酸化ケイ素層16aを順に除去して、基板の第1部分123及びシリコン貫通電極24を露出させるために用いられる。一実施例では、
図1Jに示すように、まず第2化学機械研磨工程で窒化ケイ素層14aを除去して、二酸化ケイ素層16aを露出させ、窒化ケイ素と二酸化ケイ素との選択比は、例えば10であり、即ちSi
3N
4/SiO
2は、10である。そして、
図1Kに示すように、第3化学機械研磨工程で二酸化ケイ素層16aを除去して、基板の第1部分123及びシリコン貫通電極24を露出させ、二酸化ケイ素とケイ素との選択比は、例えば5であり、即ちSiO
2/Siは、5である。基板の第1部分123及びシリコン貫通電極24の露出により、薄化された第2半導体ウエハ10b'を形成する。
【0029】
上記説明を続けると、以上、第1半導体ウエハ10a及び薄化された第2半導体ウエハ10b'の積載は、既に完了しており、そして、
図1Lに示すように、第3半導体ウエハ10cを第1半導体ウエハ10aに対してフリップチップ実装することで、第3半導体ウエハ10cの内部連結層22を薄化された第2半導体ウエハ10b'の基板の第1部分123に向ける。一実施例では、第3半導体ウエハ10cの内部連結層22の相互接続点221は、それぞれ薄化された第2半導体ウエハ10b'のシリコン貫通電極24に対応する。その後、上記第1裏面研磨工程及び第1薄化工程を繰り返して、薄化された第3半導体ウエハ10c'と薄化された第2半導体ウエハ10b'の積載を完了させる。一実施例では、薄化された第2半導体ウエハ10b'又は薄化された第3半導体ウエハ10c'の厚さは、例えば12マイクロメートルである。このように、
図1Mに示すように、複数の半導体ウエハ10を有する前提で、上記半導体ウエハ10の接合工程、第1裏面研磨工程及び第1薄化工程を1つずつ繰り返すと、多層の薄化された半導体ウエハ10'と第1半導体ウエハ10aの積載を完了させることができ、一実施例では、その基板の第1部分123は、最上方に積載される薄化された半導体ウエハ10'としてシリコン貫通電極24が形成されなくてもよい。
【0030】
図1Nに示すように、所定数の複数の薄化された半導体ウエハ10'を積載した後、第2裏面研磨工程を利用して第1半導体ウエハ10aの裏面122から研磨して、第1半導体ウエハ10aの基板の第2部分124の一部を除去して、厚さが極めて薄い基板の第2部分124を残留する。そして、
図1O~
図1Qに示すように、第2薄化工程を行い、上記基板除去ステップ及び停止層除去ステップを利用して、第1半導体ウエハ10aに残留した基板の第2部分124、窒化ケイ素層14a及び二酸化ケイ素層16aを順に除去し、更に薄化された第1半導体ウエハ10a'の基板の第1部分123及びシリコン貫通電極24を露出させ、このように薄化された第1半導体ウエハ10a'、薄化された第2半導体ウエハ10b'、薄化された第3半導体ウエハ10c'......などの複数の薄化された半導体ウエハ10'の積載を完了させる。
【0031】
その後、
図1Rに示すように、薄化された第1半導体ウエハ10a'の薄化された第2半導体ウエハ10b'から離れる側に複数のハンダボール26を設置して、それぞれ露出したシリコン貫通電極24に電気的に接続し、且つチップ・テスト(Chip Probing、CP)を行って、電気的機能のテスト(Test)を行った後、切断(die saw)して、
図1Sに示す半導体超薄型積載構造28を形成し、各層の薄化された半導体ウエハ10'を半導体チップ層10"として切断し、薄化された半導体ウエハ10'のそれぞれの厚さは、例えば12マイクロメートルであってもよく、本発明実施例による半導体超薄型積載構造28では、チップの総厚さが700マイクロメートルに限定される場合に、57層の薄化半導体チップ層10"を積載することができ、高い集積度と速度の要求を満たすことができ、より優れた電気特性及び効率を有する。
【0032】
更に上記第1薄化工程及び第2薄化工程で、基板除去ステップ及び停止層除去ステップが合計3つの化学機械研磨工程を含むことを例にして説明するが、これに限定されない。他の実施例では、第1/第2薄化工程は、1つのウェットエッチング工程と2つの化学機械研磨工程とを含み、即ち基板除去ステップにおいて、上記第1化学機械研磨工程の代わりにウェットエッチング工程を用い、薄化工程の断面概略図は、
図1H~
図1K又は
図1N~
図1Qを参照すればよく、まず残留した基板の第2部分124をウェットエッチング工程で除去して、窒化ケイ素層14aを露出させ、ウェットエッチング工程でのケイ素と窒化ケイ素との選択比は、例えば40であり、即ちSi/Si
3N
4は、40であり、さらに第2化学機械研磨工程及び第3化学機械研磨工程を順に行って、順に窒化ケイ素層14a及び二酸化ケイ素層16aを除去する。
【0033】
別の実施例では、第1/第2薄化工程においては、上記3つの化学機械研磨工程の代わりに3つのプラズマドライエッチング(plasma dry etching)工程を用いてもよく、薄化工程の断面概略図は、引き続き
図1H~
図1K又は
図1N~
図1Qを参照すればよく、まず残留した基板の第2部分124を第1プラズマドライエッチング工程で除去して、窒化ケイ素層14aを露出させる。一実施例では、第1プラズマドライエッチング中のケイ素と窒化ケイ素との選択比は、例えば80であり、即ちSi/Si
3N
4は、80であり、そして、第2プラズマドライエッチング工程で窒化ケイ素層14aを除去して、二酸化ケイ素層16aを露出させる。一実施例では、第2プラズマドライエッチング工程での窒化ケイ素と二酸化ケイ素との選択比は、例えば20であり、即ちSi
3N
4/SiO
2は、20であり、そして、第3プラズマドライエッチング工程で二酸化ケイ素層16aを除去して、基板の第1部分123及びシリコン貫通電極24を露出させる。一実施例では、第3プラズマドライエッチング工程での二酸化ケイ素とケイ素との選択比は、例えば5であり、即ちSiO
2/Siは、5である。
【0034】
上記第1実施例では、ウエハ-オン-ウエハ(Wafer on Wafer、WoW)の方式で行うが、これに限定されず、
図2A~
図2Kは、本発明の第2実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図を示す。この第2実施例では、まず複数の半導体ウエハ10を提供し、その製造ステップは、上記
図1A~
図1Eに開示されているため、ここでこれ以上説明しない。そして、
図2Aに示すように、そのうち一部の半導体ウエハ10を底層の第1半導体ウエハ10a(
図2Bに示す)として選択し、別の一部の半導体ウエハ10に対して電気的機能テストを行い、電気的機能が良好なウエハを選別して切断して、複数の半導体チップ30を取得し、各半導体チップ30は、電気素子20、内部連結層22及び半導体基板12を含み、半導体基板12には停止層構造18が形成されており、停止層構造18は、半導体基板12を基板の第1部分123及び基板の第2部分124に分け、停止層構造18と内部連結層22とを接続するように、基板の第1部分123にはシリコン貫通電極24が形成されている。以下、説明の便宜上、複数の半導体チップ30を、後続のプロセスの時系列に1ロット目の半導体チップ30a及び2ロット目の半導体チップ30bに分け、各ロットは、複数の半導体チップ30を含む。
【0035】
図2Bに示すように、1ロット目の半導体チップ30aを第1半導体ウエハ10aに対してフリップチップ実装して、1ロット目の半導体チップ30aの内部連結層22と第1半導体ウエハ10aの内部連結層22とを対向させ且つ相互接続点221をそれぞれ対応させ、そして
図2Cに示すように、ハイブリットボンディング技術を用いて、第1半導体ウエハ10aと1ロット目の半導体チップ30aとを上下に接合する。
【0036】
そして、
図2Dに示すように、第1成形(molding)工程を行い、1ロット目の半導体チップ30aを被覆するように、第1半導体ウエハ10a上に第1パッケージングゲル(molding compound)32aを形成し、その後、第1裏面研磨工程を利用して第1パッケージングゲル32aの第1半導体ウエハ10aから離れる側から第1パッケージングゲル32aの一部及び1ロット目の半導体チップ30aの基板の第2部分124の一部を除去し、
図2Eに示すように、1ロット目の半導体チップ30aに、厚さが極めて薄い基板の第2部分124、及び基板の第2部分124と面一になる第1パッケージングゲル32aを残留する。
【0037】
その後、第1薄化工程を行うことは、第1実施例に記載の基板除去ステップと停止層除去ステップとを含み、それによって、1ロット目の半導体チップ30aの残留した基板の第2部分124、停止層構造18、及びパッケージングゲル32の一部を除去し、
図2Fに示すように、1ロット目の半導体チップ30aの基板の第1部分123及びシリコン貫通電極24を露出させ、このように薄化された第1半導体チップ層30a'を形成し、第1半導体チップ層30a'を第1半導体ウエハ10a上に積載する。
【0038】
そして、依然として2ロット目の半導体チップ30bを第1半導体ウエハ10aに対してフリップチップ実装して、2ロット目の半導体チップ30bの内部連結層22をそれぞれ第1半導体チップ層30a'の基板の第1部分123に対応させ、且つ2ロット目の半導体チップ30bと第1半導体チップ層30a'とを接合する。第2成形工程を行って、2ロット目の半導体チップ30bを被覆するように、第1半導体チップ層30a'上に第2パッケージングゲル32bを形成する。裏面研磨工程及び薄化工程を行って、第2パッケージングゲル32bの第1半導体チップ層30a'から離れる側から第2パッケージングゲル32bの一部、2ロット目の半導体チップ30bの基板の第2部分(図示しない)及び停止層構造(図示しない)を除去し、
図2Gに示すように、2ロット目の半導体チップ30bの基板の第1部分123及びシリコン貫通電極24を露出させて、薄化された第2半導体チップ層30b'を形成する。このように、
図2Hに示すように、上記ロットの半導体チップ30の接合工程、成形工程、裏面研磨工程及び第1薄化工程を1ロットずつ繰り返して行うと、第1半導体チップ層30a'、多層の第2半導体チップ層30b'及び第1半導体ウエハ10aの積載を完了させることができ、一実施例では、最上方に積載される第2半導体チップ層30b'として、その基板の第1部分123にはシリコン貫通電極24が形成されなくてもよい。
【0039】
そして、第1実施例と同様に、所定数の第2半導体チップ層30b'を積載した後、
図2Iに示すように、第2裏面研磨工程及び第2薄化工程を利用して第1半導体ウエハ10aの裏面122から第1半導体ウエハ10aの基板の第2部分124及び停止層構造18を順に除去して、基板の第1部分123及びシリコン貫通電極24を露出させ、このように薄化された第1半導体ウエハ10a'及び複数の半導体チップ30の積載を完了させる。
【0040】
上記第1及び第2薄化工程は、第1実施例に記載の基板除去ステップと停止層除去ステップとを含み、基板除去ステップ及び停止層除去ステップの工程の選択は、例えば3つの化学機械研磨工程であってもよく、又はウェットエッチング工程と化学機械研磨工程との組み合わせであってもよく、又は、いずれもプラズマドライエッチング工程であってもよく、及びケイ素、窒化ケイ素や二酸化ケイ素などの材料の選択比は、第1実施例に述べられているため、ここでこれ以上説明しない。
その後、
図2Jに示すように、薄化された第1半導体ウエハ10a'の露出したシリコン貫通電極24にハンダボールを設置し、且つ電気的機能のテストを行った後、第1パッケージングゲル32a及び第2パッケージングゲル32bの切断通路321に沿って切断して、
図2Kに示す半導体超薄型積載構造34を形成する。この実施例による半導体超薄型積載構造34では、既に積載された半導体チップ30に対して既に電気的機能のテスト及び選別を行ったため、半導体超薄型積載構造34の歩留りが高い。
【0041】
図3A~
図3Lは、本発明の第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法の断面概略図を示す。第3実施例では、
図3Aに示すように、まず、キャリア板40を提供し、且つキャリア板40上に複数の第1導電柱42を形成し、キャリア板40は、例えば厚さが500マイクロメートル且つ長さが301ミリメートル(mm)のガラスであり、第1導電柱42は、例えば銅柱である。
【0042】
そして、電気的機能テストを行った複数の半導体チップ44(
図3Bに示す)を選別し、半導体チップ44は、同じ又は異なる電気的機能を有してもよく、複数種類の半導体チップ44は、それぞれ複数種類の半導体ウエハ10を切断して得られ、様々な半導体ウエハ10の製造ステップは、上記
図1A~
図1Eに開示されており、ここでこれ以上説明しない。各半導体チップ44は、依然として電気素子20、内部連結層22及び半導体基板12を含み、半導体基板12には停止層構造18が形成されており、停止層構造18は、半導体基板12を基板の第1部分123及び基板の第2部分124に分け、停止層構造18と内部連結層22とを接続するように、基板の第1部分123にはシリコン貫通電極24が形成されている。一実施例では、半導体基板12の厚さは、例えば775マイクロメートルであり、内部連結層22の厚さは、例えば10マイクロメートルである。
【0043】
図3Bに示すように、選別された1ロット目の半導体チップをキャリア板40上にフリップチップ実装して接合し、1ロット目の半導体チップ44が3つの第1半導体チップ44aを含むことを例にして、3つの第1半導体チップ44aは、同じ又は異なる電気的機能を有してもよく、且つ第1導電柱42は、隣接する第1半導体チップ44aの間に介在する。一実施例では、第1半導体チップ44aをフリップチップ実装して接合する時、内部連結層22がキャリア板40に近接し且つ半導体基板12がキャリア板10から離れるフリップチップ実装方式で接合する。
【0044】
その後、
図3Cに示すように、第1成形工程を行い、3つの第1半導体チップ44a及び第1導電柱42を被覆するように、キャリア板40上に第1パッケージングゲル46aを形成する。そして、
図3Dに示すように、上記第1裏面研磨工程及び第1薄化工程を利用して、第1パッケージングゲル46aのキャリア板40から離れる側から第1パッケージングゲル46a及び第1半導体チップ44aの基板の第2部分124及び停止層構造18の一部を除去し、基板の第1部分123とシリコン貫通電極24、及び第1導電柱44を露出させ、このように薄化された第1半導体チップ層44a'を形成する。
【0045】
その後、第2導電柱48を設置することにより、第2導電柱48は、例えばシリコン貫通電極24の一部に垂直に設置され、
図3Eに示すように、各薄化された第1半導体チップ44aの少なくとも1つのシリコン貫通電極24には、第2導電柱48が設置され、第2導電柱48は、例えば銅柱である。その後、選別された2ロット目の半導体チップを隣接する2つの薄化された第1半導体チップ44aの間にフリップチップ実装してジャンパし、
図3Fに示すように、2ロット目の半導体チップが2つの第2半導体チップ44bを含むことを例にして、2つの半導体チップ44bは、同じ又は異なる電気的機能を有してもよい。一実施例では、第2半導体チップ44bの内部連結層22と第1半導体チップ層44a'の基板の第1部分123とは、対向し、第2半導体チップ44bの相互接続点221とシリコン貫通電極24の一部と第1導電柱42とは、電気的接続を形成し、且つ第2導電柱48の一部は、隣接する第2半導体チップ44bの間に介在する。
【0046】
そして、第2成形工程、第2裏面研磨工程及び第2薄化工程を順に行って、第2半導体チップ44b及び第2導電柱48を被覆するように、第1半導体チップ層44a'上に第2パッケージングゲル46bを形成した後、第2裏面研磨工程及び第2薄化工程で第2半導体チップ44bの基板の第2部分124、停止構造層18、及び第2パッケージングゲル46bの一部を除去し、
図3Gに示すように、基板の第1部分123とシリコン貫通電極124、及び第2導電柱48を露出させ、このように薄化された第2半導体チップ層44b'を形成する。
【0047】
このように、
図3Hに示すように、第3導電柱50の設置、第3半導体チップ44cの第2半導体チップ層44b'でのフリップチップ実装設置、ポッティング成形工程、裏面研磨工程及び薄化工程を繰り返して行い、第3半導体チップ層44c'の積載を完了させ、及び、
図3Iに示すように、より多くの半導体チップ層の積載を継続する。
【0048】
その後、
図3Jに示すように、キャリア板40を除去して、第1半導体チップ層の内部連結層22及び第1導電柱42を露出させ、且つ
図3Kに示すように、内部連結層22における予め設けられる回路接点(図示しない)及び第1導電柱にハンダボール26を設置し、且つ切断して、
図3Lに示す半導体超薄型積載構造52を完了させる。
【0049】
上記第1/第2/第3実施例による半導体超薄型積載構造の製造方法では、窒素イオン及び酸素イオン注入を順に行い、且つ高温処理を行って窒化ケイ素層及び二酸化ケイ素層を形成する停止層構造の製造を例にして説明するが、これに限定されない。一実施例では、能動面から1~5マイクロメートルの深さに窒化ケイ素層を形成するように、停止層構造は、窒化ケイ素層のみを含んでもよく、即ち半導体基板内で窒素イオン注入工程を行った後に高温処理工程を行ってもよい。これに応じて、後続の第1/第2薄化工程の停止層除去ステップにおいて、窒化ケイ素層のみを除去してもよく、他の後続工程は、同様であり、ここでこれ以上説明しない。
【0050】
本発明実施例では、停止層構造を半導体基板のある深さに形成し、及び後続薄化工程で基板除去ステップ及び停止層構造の形成を徐々に行うことで、基板の第1部分だけ、即ち1~5マイクロメートルの基板の厚さだけを残すように、半導体基板を確実に研磨又はエッチングすることができ、それによって、各半導体チップ層の全体厚さを12マイクロメートル以下にし、チップの総厚さを700マイクロメートルに限定し、本発明実施例による半導体超薄型積載構造28では、50数層の薄化半導体チップ層を積載することができ、高い集積度と速度の要求を満たすことができ、より優れた電気特性及び効率を有する。
【0051】
以上述べたのは、本発明の好適な実施例にすぎず、本発明をいかなる形式で制限するものではない。本発明は、すでに好適な実施例で上述したが、本発明を限定するために使用されるものではなく、いかなる本分野の当業者であれば、本発明の技術案の範囲から逸脱することなく、以上に開示された方法及び技術内容を利用して行ったいくつかの変更又は修飾を同等の変化の等価な実施例とすることができるが、本発明の技術案の内容から逸脱することなく、本発明の技術に基づいて以上の実施例に対して実質的に行ったいかなる簡単な修正、同等の変化や修飾も、本発明の技術案の範囲内に属する。
【国際調査報告】