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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】カスケード型人工林造成装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/18 20060101AFI20241001BHJP
   C01B 32/50 20170101ALI20241001BHJP
   C01D 7/00 20060101ALN20241001BHJP
【FI】
B01D53/18 140
C01B32/50
C01D7/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023504390
(86)(22)【出願日】2022-08-25
(85)【翻訳文提出日】2023-01-20
(86)【国際出願番号】 KR2022012742
(87)【国際公開番号】W WO2024034725
(87)【国際公開日】2024-02-15
(31)【優先権主張番号】10-2022-0099378
(32)【優先日】2022-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521358202
【氏名又は名称】ローカーボン・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ボン・クワン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ハ・ウン・ジュン
【テーマコード(参考)】
4D020
4G146
【Fターム(参考)】
4D020AA03
4D020BA01
4D020BA02
4D020BA03
4D020BA04
4D020BA05
4D020BA06
4D020BA08
4D020BA11
4D020BA30
4D020BB03
4D020BC06
4D020BC10
4D020CB19
4D020CC13
4D020CC21
4D020CD10
4D020DA01
4D020DA02
4D020DA03
4D020DB01
4D020DB02
4D020DB03
4D020DB05
4D020DB06
4D020DB07
4D020DB08
4G146JA02
4G146JB10
4G146JC29
4G146JC34
4G146JD10
(57)【要約】
本発明は、カスケード型人工林造成装置に関するものであり、一実施形態によれば、方形のケーシングの内部に複数の隔板が一定間隔を置いて水平に多段に積層され、前記隔板の左右側の両端が互い違いに連通することによりジグザグ状の内部流路を有するカスケード流路アセンブリと、前記カスケード流路アセンブリの下部一側に連結されて周囲空気を吸入し、カスケード流路アセンブリの内部流路に沿って、吸入された空気が上向きに流れるように誘導する空気吸入部と、前記カスケード流路アセンブリの下部に設けられた状態で空気との接触によって化学反応が起こって空気中の二酸化炭素を捕集する特定成分の塩基性アルカリ混合液を貯蔵しており、空気吸入部に空気が吸入されると、前記塩基性アルカリ混合液をカスケード流路アセンブリの上部に供給して、塩基性アルカリ混合液がカスケード流路アセンブリの内部流路に沿って自重により下向きに流れながら空気と面接触するように誘導する混合液貯蔵部と、前記カスケード流路アセンブリの上部に設けられ、内部流路を経て二酸化炭素が除去された残余空気を周囲に排出する空気排出部と、を含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方形のケーシングの内部に複数の隔板が一定間隔を置いて水平に多段に積層され、前記隔板の左右側の両端が互い違いに連通することによりジグザグ状の内部流路を有するカスケード流路アセンブリと、
前記カスケード流路アセンブリの下部一側に連結されて周囲空気を吸入し、カスケード流路アセンブリの内部流路に沿って、吸入された空気が上向きに流れるように誘導する空気吸入部と、
前記カスケード流路アセンブリの下部に設けられた状態で空気との接触によって化学反応が起こって空気中の二酸化炭素を捕集する特定成分の塩基性アルカリ混合液を貯蔵しており、空気吸入部に空気が吸入されると、前記塩基性アルカリ混合液をカスケード流路アセンブリの上部に供給して、塩基性アルカリ混合液がカスケード流路アセンブリの内部流路に沿って自重により下向きに流れながら空気と接触するように誘導する混合液貯蔵部と、
前記カスケード流路アセンブリの上部に設けられ、内部流路を経て二酸化炭素が除去された残余空気を周囲に排出する空気排出部と、を含んでなる、カスケード型人工林造成装置。
【請求項2】
前記混合液貯蔵部には循環ポンプがさらに備えられ、
前記循環ポンプは、混合液供給管を介して、混合液貯蔵部に貯蔵された塩基性アルカリ混合液をカスケード流路アセンブリの上部へ供給する、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項3】
前記カスケード流路アセンブリの複数の隔板には、左右側の両端に交互に互い違いに連通孔がそれぞれ形成されることにより、カスケード流路アセンブリが全体としてジグザグ状の内部流路を有し、
前記各連通孔には、一端が隔板に結合されるとともに、他端が連通孔を経由して下方に曲がった自由端形態のドレンガイド板がそれぞれ備えられる、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項4】
前記カスケード流路アセンブリの複数の隔板にはパターンが形成されることにより、前記塩基性アルカリ混合液と前記吸入された空気との接触面積が増加することを特徴とする、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項5】
前記空気吸入部には、
周囲から吸入された空気の温度、湿度又は二酸化炭素濃度値を測定するための温度計、湿度計又は二酸化炭素濃度計のうちの少なくとも1つが設置され、前記吸入された空気を塩基性アルカリ混合液との反応に適正な温度に予熱するためのプレヒータがさらに設置される、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項6】
前記空気排出部には、
二酸化炭素が除去された空気の流量、温度、湿度又は二酸化炭素濃度値を測定するための流量計、温度計、湿度計又は二酸化炭素濃度計のうちの少なくとも一つが設置される、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項7】
前記混合液貯蔵部の一側には、塩基性アルカリ混合液から蒸発した水を補充するための補充水貯蔵部がさらに備えられる、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項8】
前記空気排出部又は空気吸入部の流路の一部には空気吸入ファンがさらに設置されることを特徴とする、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項9】
前記塩基性アルカリ混合液は、
SiO、Al、Fe、TiO、MgO、MnO、CaO、NaO、KO及びPよりなる群から選択された1種以上の酸化物と;
Li、Cr、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Sr、Cd及びPbよりなる群から選択された1種以上の金属と;
アルミナ系原料、シリカ系原料及び水酸化ナトリウムで製造された結晶化合成ゼオライトと;
四ホウ酸ナトリウム(Na・10HO)、水酸化ナトリウム(NaOH)、ケイ酸ナトリウム(NaSiO)、水酸化カリウム(KOH)及び過酸化水素(H)よりなる群から選択された1種以上の液状組成物と;を含むことを特徴とする、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項10】
前記二酸化炭素反応物は、炭酸ナトリウム(NaCO)又は炭酸水素ナトリウム(NaHCO)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項11】
前記カスケード流路アセンブリの最下面隔板と混合液貯蔵部の開放された上部とが互いに連通し、
前記カスケード流路アセンブリの最下面隔板と混合液貯蔵部との間の空間部に空気吸入部が連結されることにより、外部から吸入された空気が、混合液貯蔵部に貯留されている塩基性アルカリ混合液と接触した後、カスケード流路アセンブリの最下面隔板の連通孔を介して内部流路に沿って上向きに流れるように誘導される、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項12】
前記混合液貯蔵部には、
塩基性アルカリ混合液中に捕集された二酸化炭素を含む反応物を収集し、前記反応物から二酸化炭素反応物と廃溶液を分離する分離器;及び
前記分離された二酸化炭素反応物を資源化するために貯蔵する炭素資源貯蔵所がさらに連結される、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項13】
前記カスケード流路アセンブリの一側には電装部がさらに備えられ、
前記カスケード流路アセンブリを介して吸入、供給又は排出される空気及び塩基性アルカリ混合液の温度、湿度、流量、流速、濃度を含む各種パラメータ値を測定及び制御することを特徴とする、請求項1に記載のカスケード型人工林造成装置。
【請求項14】
前記電装部には各種センサ及びデータベースがさらに連結され、
各種センサによって測定されたデータをデータベースに格納するか、或いはリアルタイム又は一定周期でユーザ所望のサーバ又は端末へ遠隔伝送することを特徴とする、請求項13に記載のカスケード型人工林造成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カスケード型人工林造成装置に係り、より詳細には、塩基性アルカリ混合液をカスケード型によって重力方向に沿って多段に落水させながら、これと接触する周囲空気中の二酸化炭素を捕集して炭素資源に変換することにより、空気中の二酸化炭素を除去するとともに他の有用な物質に資源化することができるうえ、人工的に浄化された清浄な空気を周囲大気中へ供給し続けることができるようにするカスケード型人工林造成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、世界中で気候変動による各種自然災害、例えば爆炎や大洪水、大型山火事などが急増している。このように自然災害が急増したのには、大気中の二酸化炭素の急増が最大の原因に挙げられる。
【0003】
2020年に世界の大気中の二酸化炭素の濃度が再び史上最高値を記録した中で、各国の炭素排出削減計画が期待に及ばず、2030年には炭素排出量が2010年より16%ほど増えるだろうという予測が出た。このような傾向であれば、地球の気温上昇を工業化以前よりも1.5℃高い水準に抑えるという国際目標値の達成が難しくなり、地球の気温が2100年には2.7℃上昇すると分析された。
【0004】
また、世界気象機関(WMO)によると、2020年に世界の大気中の二酸化炭素の平均濃度が2019年よりも2.5ppm高くなった413.2ppmと史上最高値を更新したと明らかにした。昨年の二酸化炭素濃度の増加値は、過去10年の平均(2.4ppm)を超える急速な増加傾向を示した。このような二酸化炭素の濃度は工業化以前(1750年)の149%水準である。
【0005】
専門家らは、このように大気中の二酸化炭素が持続的に増加する理由を、二酸化炭素が一度排出されると最大200年まで大気中に留まる二酸化炭素の特性のためだと指摘する。このような特性のため、世界が二酸化炭素による自然災害に対抗するにはより早く炭素排出量を減らさなければならないという必要性が台頭している。
【0006】
それだけでなく、世界気象機関はまた、これまで炭素を吸収していたアマゾン地域が、ブラジル政府が進めてきた開発の余波で炭素排出源に変わるなど、陸地生態系の炭素吸収能力が減っていると懸念した。
【0007】
上述したように、世界中で二酸化炭素が急増しており、二酸化炭素低減の必要性が認識されている中で、陸地生態系の炭素吸収能力のみでは炭素低減機能をまともに行うことに限界がある。
【0008】
一方、最近まで空気中の塵や粉塵などの異物を浄化させる技術の開発は盛んに行われているが、空気中の二酸化炭素を持続的に捕集し、二酸化炭素の捕集により発生した二酸化炭素捕集物を活用することができる技術の開発はうまく行われておらず、これに対する技術の開発が至急求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的は、空気中の二酸化炭素を持続的に低減して周囲の空気の質を清潔かつ快適に変える人工林造成装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、塩基性アルカリ混合液をカスケード型によって重力方向に沿って多段に落水させながら、これと接触する周囲空気中の二酸化炭素を捕集して炭素資源に変換することにより、二酸化炭素を除去するとともに他の有用な物質に資源化することができる人工林造成装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明の別の目的は、空気中に存在する二酸化炭素の捕集前後の濃度を測定し、低減した二酸化炭素の濃度を表示部を介して表示するか、或いは空気中の二酸化炭素の濃度変化を地方自治体及び管理者に提供することにより、地域管轄地方自治体及び管理者がそれを適切に利用するか、或いは二酸化炭素の濃度変化に応じて適切に対処するようにすることができる人工林造成装置を提供することにある。
【0012】
また、本発明のさらに他の目的は、従来技術で広く使用される二酸化炭素吸収剤であるアルカノールアミン水溶液の種々の欠点を解消する塩基性アルカリ混合液を用いて二酸化炭素を捕集することにより、従来技術に比べて経済性を確保することができる人工林造成装置を提供することにある。
【0013】
本発明で解決しようとする技術的課題は、上述した技術的課題に限定されず、上述していない別の技術的課題は、以降の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するための本発明の一実施形態によるカスケード型人工林造成装置は、方形のケーシングの内部に複数の隔板が一定間隔を置いて水平に多段に積層され、前記隔板の左右側の両端が互い違いに連通することによりジグザグ状の内部流路を有するカスケード流路アセンブリと、前記カスケード流路アセンブリの下部一側に連結されて周囲空気を吸入し、カスケード流路アセンブリの内部流路に沿って、吸入された空気が上向きに流れるように誘導する空気吸入部と、前記カスケード流路アセンブリの下部に設けられた状態で空気との接触によって化学反応が起こって空気中の二酸化炭素を捕集する特定成分の塩基性アルカリ混合液を貯蔵しており、空気吸入部に空気が吸入されると、前記塩基性アルカリ混合液をカスケード流路アセンブリの上部に供給して、塩基性アルカリ混合液がカスケード流路アセンブリの内部流路に沿って自重により下向きに流れながら空気と面接触するように誘導する混合液貯蔵部と、前記カスケード流路アセンブリの上部に設けられ、内部流路を経て二酸化炭素が除去された残余空気を周囲に排出する空気排出部と、を含んで構成される。
【0015】
また、一実施形態によって、前記混合液貯蔵部には循環ポンプがさらに備えられ、前記循環ポンプは、混合液供給管を介して、混合液貯蔵部に貯蔵された塩基性アルカリ混合液をカスケード流路アセンブリの上部へ供給する。
【0016】
また、一実施形態によって、前記カスケード流路アセンブリの複数の隔板には、左右側の両端に交互に互い違いに連通孔がそれぞれ形成されることにより、カスケード流路アセンブリが全体としてジグザグ状の内部流路を有し、前記各連通孔には、一端が隔板に結合されるとともに、他端が連通孔を経由して下方に曲がった自由端形態のドレンガイド板がそれぞれ備えられる。
【0017】
また、一実施形態によって、前記カスケード流路アセンブリの複数の隔板にはパターンが形成されることにより、前記塩基性アルカリ混合液と前記吸入された空気との接触面積が増加する。
【0018】
また、一実施形態によって、前記空気吸入部には、周囲から吸入された空気の温度、湿度又は二酸化炭素濃度値を測定するための温度計、湿度計又は二酸化炭素濃度計のうちの少なくとも1つが設置され、前記吸入された空気を塩基性アルカリ混合液との反応に適正な温度に予熱するためのプレヒータがさらに設置される。
【0019】
また、一実施形態によって、前記空気排出部には、二酸化炭素が除去された空気の流量、温度、湿度又は二酸化炭素濃度値を測定するための流量計、温度計、湿度計又は二酸化炭素濃度計のうちの少なくとも一つが設置される。
【0020】
また、一実施形態によって、前記混合液貯蔵部の一側には、塩基性アルカリ混合液から蒸発した水を補充するための補充水貯蔵部がさらに備えられる。
【0021】
また、一実施形態によって、前記空気排出部又は空気吸入部の流路の一部には空気吸入ファンがさらに設置される。
【0022】
また、一実施形態によって、前記塩基性アルカリ混合液は、SiO、Al、Fe、TiO、MgO、MnO、CaO、NaO、KO及びPよりなる群から選択された1種以上の酸化物と;Li、Cr、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Sr、Cd及びPbよりなる群から選択された1種以上の金属と;アルミナ系原料、シリカ系原料及び水酸化ナトリウムで製造された結晶化合成ゼオライトと;四ホウ酸ナトリウム(Na・10HO)、水酸化ナトリウム(NaOH)、ケイ酸ナトリウム(NaSiO)、水酸化カリウム(KOH)及び過酸化水素(H)よりなる群から選択された1種以上の液状組成物と;を含む。
【0023】
また、一実施形態によって、前記二酸化炭素反応物は、炭酸ナトリウム(NaCO)又は炭酸水素ナトリウム(NaHCO)を含む。
【0024】
また、一実施形態によって、前記カスケード流路アセンブリの最下面隔板と混合液貯蔵部の開放された上部とが互いに連通し、前記カスケード流路アセンブリの最下面隔板と混合液貯蔵部との間の空間部に空気吸入部が連結されることにより、外部から吸入された空気が、混合液貯蔵部に貯留されている塩基性アルカリ混合液と接触した後、カスケード流路アセンブリの最下面隔板の連通孔を介して内部流路に沿って上向きに流れるように誘導される。
【0025】
また、一実施形態によって、前記混合液貯蔵部には、塩基性アルカリ混合液中に捕集された二酸化炭素を含む反応物を収集し、前記反応物から二酸化炭素反応物と廃溶液を分離する分離器;及び前記分離された二酸化炭素反応物を資源化するために貯蔵する炭素資源貯蔵所;がさらに連結される。
【0026】
また、一実施形態によって、前記カスケード流路アセンブリの一側には電装部がさらに備えられ、前記カスケード流路アセンブリを介して吸入、供給又は排出される空気及び塩基性アルカリ混合液の温度、湿度、流量、流速、濃度を含む各種パラメータ値を測定及び制御する。
【0027】
また、一実施形態によって、前記電装部には各種センサ及びデータベースがさらに連結され、各種センサによって測定されたデータをデータベースに格納するか、或いはリアルタイム又は一定周期でユーザ所望のサーバ又は端末へ遠隔伝送する。
【発明の効果】
【0028】
開示された技術の実施形態は、以下の利点を含む効果を有することができる。但し、開示された技術の実施形態がこれをすべて含まなければならないという意味ではないので、開示された技術の権利範囲はこれによって限定されると理解されてはならない。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、空気中の二酸化炭素を木のように捕集することにより、二酸化炭素を低減することができるため、本発明のシステムが構築された地域の周囲空気の質を改善するという利点がある。
【0030】
また、本発明の一実施形態によれば、前記捕集された二酸化炭素を用いて有用な資源である炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムを製造することができる。これは、様々な産業分野で活用することができるため収益創出まで可能なので、従来技術に比べて経済性を確保することができるという利点がある。
【0031】
また、本発明の一実施形態によれば、塩基性アルカリ混合液をカスケード型によって重力方向に沿って多段に落水させながら、これと接触する周囲空気中の二酸化炭素を除去することにより、塩基性アルカリ混合液の飛散を最小限に抑え、低電力実現が可能であり、空気中の二酸化炭素を高い捕集効率で低減することができるという利点がある。
【0032】
また、本発明の一実施形態によれば、従来技術で広く使用されている二酸化炭素吸収剤であるアルカノールアミン水溶液の欠点を解消しながら、同時に周囲空気を清潔かつ快適に造成するので、運用コストが安いという利点がある。
【0033】
また、本発明の一実施形態によれば、地方自治体及び管理者は、空気中の二酸化炭素の捕集による空気中の二酸化炭素の濃度変化に応じて適切に対処するように措置を取ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施形態によるカスケード型人工林造成装置を全体的に示す正面図である。
図2a図1の平面図である。
図2b図1の左側面図である。
図2c図1の右側面図である。
図3】本発明によるカスケード流路アセンブリを示す要部斜視図である。
図4図3の正面、側面及び平面図である。
図5a図3の隔板を分離して示す要部斜視図である。
図5b図3の隔板を分離して示す正面、側面及び平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な実施形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示し、詳細な説明に具体的に説明しようとする。
【0036】
しかし、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物及び代替物を含むと理解されるべきである。
【0037】
本発明において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加可能性を予め排除しないと理解されるべきである。
【0038】
以下、本発明について具体的に説明する。
【0039】
図1は、本発明の一実施形態によるカスケード型人工林造成装置を全体的に示す正面図であり、図2aは、図1の平面図であり、図2bは、図1の左側面図であり、図2cは、図1の右側面図であり、図3は、本発明によるカスケード流路アセンブリを示す要部斜視図であり、図4は、図3の正面、側面及び平面図であり、図5aは、図3の隔板を分離して示す要部斜視図であり、図5bは、図3の隔板を分離して示す正面、側面及び平面図である。
【0040】
図1図5を参照すると、本発明の一実施形態によるカスケード型人工林造成装置100は、方形のケーシング111の内部に複数の隔板112が一定間隔を置いて水平に多段に積層され、前記隔板112の左右側の両端が互い違いに連通することにより、ジグザグ状の内部流路を有するカスケード流路アセンブリ110が備えられる。
【0041】
一実施形態によって、前記カスケード流路アセンブリ110の複数の隔板112には、左右側の両端に交互に互い違いに連通孔112aがそれぞれ形成されることにより、カスケード流路アセンブリ110が全体としてジグザグ状の内部流路を有する。
【0042】
前記各連通孔112aには、一端が隔板112に結合されるとともに、他端が連通孔112aを経由して下方へ曲がった自由端形態のドレンガイド板115がそれぞれ備えられる。
【0043】
さらに、前記カスケード流路アセンブリ110の下部一側に連結されて周囲空気を吸入し、カスケード流路アセンブリ110の内部流路に沿って、吸入された空気が上向きに流れるように誘導する空気吸入部120が備えられる。
【0044】
一実施形態によって、前記空気吸入部120には、周囲から吸入された空気の温度、湿度又は二酸化炭素濃度値を測定するための温/湿度計182、又は二酸化炭素濃度計183のうちの少なくとも1つが設置され、前記吸入された空気を塩基性アルカリ混合液との反応に適正な温度に予熱するためのプレヒータ181がさらに設置される。
【0045】
前記プレヒータ181は、後述する二酸化炭素捕集反応のために吸入された空気を予熱する機能を行う。
【0046】
さらに、前記カスケード流路アセンブリ110の下部に設けられた状態で空気との接触によって化学反応が起こって空気中の二酸化炭素を捕集する特定成分の塩基性アルカリ混合液を貯蔵しており、空気吸入部120に空気が吸入されると、前記塩基性アルカリ混合液をカスケード流路アセンブリ110の上部に供給して、塩基性アルカリ混合液がカスケード流路アセンブリ110の内部流路に沿って自重により下向きに流れながら空気と面接触するように誘導する混合液貯蔵部130が備えられる。
【0047】
一方、塩基性アルカリ混合液は、混合液貯蔵部130からカスケード流路アセンブリ110の内部流路に沿って下向きに流下した後、再び混合液貯蔵部130に循環し続けながら空気中の二酸化炭素を捕集する。
【0048】
より具体的には、図4を参照すると、前記隔板112の連通孔112aに備えられたドレンガイド板115の上面に沿って塩基性アルカリ混合液が下方に流下するが、このとき、前記ドレンガイド板115の下方には空気が上向きに移動しているので、前記塩基性アルカリ混合液がカーテン式に流下しながら空気と連続的に接触する。すなわち、この過程で塩基性アルカリ混合液が空気をカットする方向で接触しながら空気との衝突及び渦流が発生することにより、二酸化炭素を捕集する反応が促進される。
【0049】
また、前記隔板112は、長方形のステンレス鋼板が多層に積層されて形成されることができる。例えば、18枚の隔板を一定間隔を置いて多層に積層することができる。前記各隔板112の左右側のいずれか一端から他端の連通孔112aまで、空気と塩基性アルカリ混合液とがカスケード流路アセンブリ110の内部流路に沿って上向き又は下向きにそれぞれジグザグ状に流れながら互いに接触する。
【0050】
この過程で空気吸入部120から流入した空気は、カスケード流路アセンブリ110を経て空気排出部140から抜け出すまで、塩基性アルカリ混合液と持続的に面接触又は渦流接触することにより、空気中の二酸化炭素が塩基性アルカリ混合液と反応して捕集される。一実施形態によれば、前記装置によって空気中の二酸化炭素が90%以上除去されることができる。
【0051】
前記各隔板112に移動する塩基性アルカリ混合液は、1mm~10mmの高さに設定されることができる。より具体的には、2mm~8mm、4mm~8mm、6mm~10mm、2mm~6mmに設定されることができる。前記空気吸入部120から流入した空気の流量及び流速に応じて二酸化炭素が最大に捕集されることができるように、前記各隔板112に流れる塩基性アルカリ混合液の高さを所定の値に応じて変更することができる。
【0052】
また、前記複数の隔板112は、パターンを有する形態で形成されることができる。一例として、三角錐状又は半円形状に突設又は凹設されることができ、様々な形状、例えば正弦波形状、山と谷の形状などのパターンが形成されることができる。このようにパターンが形成された前記複数の隔板112は、空気との接触面積が増えてより多くの二酸化炭素を捕集することができる。
【0053】
以後、上述のように二酸化炭素が除去された空気は、空気排出部140を介して外部へ最終排出される。
【0054】
また、前記混合液貯蔵部130にはヒータ(図示せず)がさらに備えられることができる。前記ヒータは、混合液貯蔵部130に貯留されている塩基性アルカリ混合液が一定温度以下に冷却されると、炭酸ナトリウム等が析出する可能性があるので、塩基性アルカリ混合液で析出物が生成されないように加熱する機能を行う。
【0055】
一実施形態によって、前記混合液貯蔵部130には循環ポンプ150がさらに備えられ、前記循環ポンプ150は、混合液供給管151を介して、混合液貯蔵部130に貯蔵された塩基性アルカリ混合液をカスケード流路アセンブリ110の上部へ供給する。
【0056】
前記混合液供給管151は、後述するカスケード流路アセンブリ110の上端に形成された複数の混合液注入口113に連結される。例えば、前記混合液注入口113は、隔板の幅に応じて均一に供給できるように3つ以上適宜備えられることができる(図3及び図4参照)。
【0057】
一実施形態によって、前記混合液貯蔵部130の内部にはレベルインジケータ(level indicator)(図示せず)が備えられることにより、溶液の水位を感知することができる。
【0058】
さらに、前記カスケード流路アセンブリ110の上部に設けられ、内部流路を経て二酸化炭素が除去された残余空気を周囲に排出する空気排出部140が備えられる。
【0059】
一実施形態によって、前記空気排出部140には、二酸化炭素が除去された空気の流量、温度、湿度又は二酸化炭素濃度値を測定するための流量計185、温/湿度計182又は二酸化炭素濃度計183のうちの少なくとも1つが設置される。
【0060】
一実施形態によって、前記空気排出部140の流路の一部には空気吸入ファン170がさらに設置される。前記空気吸入ファン170は、空気排出部140だけでなく、空気吸入部120に設置することができる。
【0061】
また、前記カスケード流路アセンブリ110の最下面隔板112と混合液貯蔵部130の開放された上部とが互いに連通し、前記カスケード流路アセンブリ110の最下面隔板112と混合液貯蔵部130との間の空間部に空気吸入部120が連結されることにより、外部から吸入された空気が、混合液貯蔵部130に貯留されている塩基性アルカリ混合液と接触した後、カスケード流路アセンブリ110の最下面隔板112の連通孔112aを介して内部流路に沿って上向きに流れるように誘導される。
【0062】
また、前記混合液貯蔵部130の一側には、塩基性アルカリ混合液から蒸発した水を補充するための補充水貯蔵部160がさらに備えられる。
【0063】
これにより、混合液貯蔵部130に貯蔵された塩基性アルカリ混合液から水が自然蒸発することにより水位が減少すると、前記補充水貯蔵部160から混合液貯蔵部130へ水が補充される。
【0064】
このときには、混合液貯蔵部130に備えられたレベルインジケータを用いて水位を感知し、所定の条件に応じて補充水貯蔵部160から混合液貯蔵部130へ水が補充される。
【0065】
また、前記空気吸入部120を介して吸入された空気中の二酸化炭素捕集前段の二酸化炭素濃度値と、混合液貯蔵部に貯蔵された塩基性アルカリ混合液と反応して二酸化炭素が除去された後、空気排出部を介して排出される残余空気中の二酸化炭素捕集後段の二酸化炭素濃度値と、を測定及び比較した後、混合液貯蔵部130へ補充される水の供給量を調節する。
【0066】
前記混合液貯蔵部130は、塩基性アルカリ溶液と補充水貯蔵部160から供給された水とを1:1~1:5の比率に維持することができる。例えば、前記塩基性アルカリ溶液と水は、1:1~1:4、1:1~1:3、1:1~1:2、1:2~1:5、1:2~1:3、或いは1:3~1:5の比率に維持することができる。
【0067】
前記塩基性アルカリ溶液と水は、塩基性アルカリ溶液の比率が増加するほど空気中の二酸化炭素捕集率が増加することができるが、費用面を考慮して水の比率を調節することができる。
【0068】
前記塩基性アルカリ混合液は、SiO、Al、Fe、TiO、MgO、MnO、CaO、NaO、KO及びPよりなる群から選択された1種以上の酸化物と;Li、Cr、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Sr、Cd及びPbよりなる群から選択された1種以上の金属と;アルミナ系原料、シリカ系原料及び水酸化ナトリウムで製造された結晶化合成ゼオライトと;四ホウ酸ナトリウム(Na・10HO)、水酸化ナトリウム(NaOH)、ケイ酸ナトリウム(NaSiO)、水酸化カリウム(KOH)及び過酸化水素(H)よりなる群から選択された1種以上の液状組成物と;を含むことを特徴とする。
【0069】
前記塩基性アルカリ混合液の平均pHは、pH12以上であり得る。例えば、前記pHは、pH12~pH13.5、pH13、pH12、pH12.1、pH12.2又はpH12.3であり得る。前記塩基性アルカリ混合液のpHは、上述したように前記混合液貯蔵部130内のpHメーター184で測定されることができる。
【0070】
前記混合液貯蔵部130内の塩基性アルカリ混合液のpHが10.5未満になると、もはや二酸化炭素を捕集することができなくなるので、前記混合液貯蔵部130の底部に備えられた排出口131を介して二酸化炭素反応物と廃溶液は外部へ排出され、前記排出口131を介して新しい塩基性アルカリ混合液が供給される。
【0071】
このために、前記混合液貯蔵部130の一側にはポンプ200がさらに備えられる。
【0072】
前記ポンプ200は、排出口131を介して二酸化炭素反応物と廃溶液を外部へ排出し、前記排出口131を介して塩基性アルカリ溶液と水とを混合して生成された新しい塩基性アルカリ混合液を供給する。
【0073】
このとき、前記混合液貯蔵部130にはpHメーター184が備えられていることにより、混合液貯蔵部130に貯蔵された塩基性アルカリ混合液のpHが12~13.5の適正pHを維持するかをモニタリングする。
【0074】
一方、前記混合液貯蔵部130内の塩基性アルカリ混合液の水位が90%未満に下がると、前記ポンプ200からバルブ(図示せず)を介して塩基性アルカリ混合液が混合液貯蔵部130へ供給され、前記塩基性アルカリ混合液の水位が100%になると、供給が中断される。
【0075】
一方、図面には示されていないが、前記混合液貯蔵部130には、塩基性アルカリ混合液中に捕集された二酸化炭素を含む反応物を収集し、前記反応物から二酸化炭素反応物と廃溶液を分離する分離器(図示せず)、及び前記分離された二酸化炭素反応物を資源化するために貯蔵する炭素資源貯蔵所(図示せず)がさらに連結されることができる。
【0076】
これにより、前記混合液貯蔵部130の排出口131を介して外部へ排出された二酸化炭素反応物と廃溶液は、分離器(図示せず)に送られた後、二酸化炭素反応物と廃溶液が分離されることができる。例えば、前記分離器(図示せず)は、遠心分離法を用いて分離するものであり得る。
【0077】
また、前記分離器によって分離された二酸化炭素反応物は、炭素資源貯蔵所(図示せず)に送供されて貯蔵された後、追って他の用途に資源化してリサイクルされることができる。例えば、前記二酸化炭素反応物は、炭酸ナトリウム(NaCO)又は炭酸水素ナトリウム(NaHCO)を含むものであり得る。
【0078】
上述した本発明のカスケード型人工林造成装置100は、陸上に容易に設置及び移動することができ、陸上に設置される場合、二酸化炭素反応物を貯蔵する場所を確保しやすいため、二酸化炭素反応物を他の有用な物質に資源化するために分離して炭素資源貯蔵所(図示せず)に貯蔵するものであり得る。
【0079】
前記二酸化炭素反応物は、下記<反応式1>に示すように、塩基性アルカリ混合物と二酸化炭素とが反応して生成されることができる。
【0080】
<反応式1>
【0081】
2NaOH+CO→NaCO+H
【0082】
NaCO+HO+CO→2NaHCO
【0083】
前記反応物から二酸化炭素反応物を除いた廃溶液は、廃水処理槽(図示せず)へ移動して廃棄される。例えば、前記廃溶液は、触媒の役割を終えた塩基性アルカリ混合液に含有されていたイライト鉱物及び水などを含むことができる。
【0084】
また、前記空気吸入部120を介して供給された空気と、前記混合液貯蔵部130に貯蔵された塩基性アルカリ混合液と、を面接触反応させて二酸化炭素を捕集した後、二酸化炭素が除去された残余空気は、空気排出部140を介して排出される。例えば、前記空気排出部140を介して排出される残余空気には、二酸化炭素が除去された空気と、一部少量の捕集されない二酸化炭素と、が含まれることができる。ここで、残余空気は、二酸化炭素含有量が10%未満の空気を意味することができる。
【0085】
また、前記空気吸入口121及び空気排出口141には防虫網がさらに設置されることができる(図2b、図2c参照)。
【0086】
一方、本発明のカスケード型人工林造成装置は、電装部190を含むことができる。
【0087】
前記電装部190は、人工林造成装置の全ての過程で測定される温/湿度計、流量計、pHメーター等から受信したデータをモニタリング及び管理し、前記データに基づいて循環ポンプ150、吸気ファン170、混合液貯蔵部130及び補充水貯蔵部160の各種バルブの開閉を制御する。
【0088】
すなわち、電装部190は、各種センサによって測定されたデータに基づいて、空気及び塩基性アルカリ混合液の流量及び流速を制御することができる。
【0089】
また、ユーザが電装部190を介して二酸化炭素の捕集日付、時間、測定間隔、二酸化炭素濃度値を測定する測定開始時間、前記二酸化炭素濃度値の測定を終了する測定終了時間、測定期間、及び大気圧力を入力すると、電装部190は、前記入力された値に基づいて本発明のカスケード型人工林造成装置の各部の動作を制御することができる。
【0090】
また、前記電装部190は、前記センサによって測定された各種データをデータベースに格納することができる。具体的には、前記データは、二酸化炭素捕集前段のCO排出量、二酸化炭素捕集後段のCO排出量、所定の期間のCO捕集量、時間当たりの二酸化炭素捕集量、今後一定期間のCO捕集予測量を少なくとも含むことができる。
【0091】
また、前記電装部190は、格納された項目別データをリアルタイム又は一定周期でユーザ所望のサーバ又は端末へ遠隔伝送することができる。これにより、本発明のカスケード型人工林造成装置が構築された地域の地方自治体又は管理者は、遠隔でサーバ、スマートフォン、コンピュータ端末を含む通信装置を介して人工林造成装置の動作による二酸化炭素捕集変化量及び今後予測二酸化炭素捕集量を常に確認することができる。
【0092】
以上、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須的な特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施できることを理解することができるであろう。したがって、上述した実施形態は、あらゆる面で例示的なもので、限定的なものではないと理解すべきである。本明細書の範囲は、上記の詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出されるすべての変更又は変形形態が本明細書の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0093】
一方、本明細書及び図面には、本明細書の好適な実施形態について開示しており、たとえ特定の用語が使用されたが、これは、本明細書の技術内容を容易に説明し、発明の理解を助けるための一般的な意味で使用されたものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施形態の他にも、本明細書の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に自明であろう。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、空気中に排出された二酸化炭素を効率よく低減するとともに他の有用な物質に資源化することができるうえ、人工的に浄化された清浄な空気を供給し続けることができる人工林造成装置を提供することができる。
【0095】
また、本発明によれば、地域管轄地方自治体及び管理者が二酸化炭素捕集前/後の二酸化炭素濃度の変化量を容易に確認することができることにより、地域管轄地方自治体及び管理者がこれを適切に利用するか、或いは二酸化炭素濃度の変化に応じて適切に対処するようにすることができる。
【0096】
これは、温室効果ガスの排出量を減らすために様々な努力を試みている各国政府、地方自治体を相手に人工林造成装置の市販又は営業の可能性が十分であるだけでなく、現実的に明白に実施し得る程度なので、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0097】
110 カスケード流路アセンブリ、111 ケーシング、112 隔板、112a 連通孔、115 ドレンガイド板、120 空気吸入部、130 混合液貯蔵部、140 空気排出部、150 循環ポンプ、151 混合液供給管、160 補充水貯蔵部、170 空気吸入ファン、181 プレヒータ、182 温度計,湿度計、183 二酸化炭素濃度計、185 流量計、190 電装部
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5a
図5b
【国際調査報告】