(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】無線電力送信システムにおけるデータ通信リセット及び強制終了(ABORT)に関する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H02J 50/80 20160101AFI20241001BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20241001BHJP
H02J 50/15 20160101ALI20241001BHJP
H02J 50/20 20160101ALI20241001BHJP
H04B 5/79 20240101ALI20241001BHJP
【FI】
H02J50/80
H02J50/10
H02J50/15
H02J50/20
H04B5/79
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510686
(86)(22)【出願日】2022-08-24
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 KR2022012682
(87)【国際公開番号】W WO2023027514
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0111803
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0114209
(32)【優先日】2021-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ユン チンホ
(72)【発明者】
【氏名】ユク キョンファン
【テーマコード(参考)】
5K012
【Fターム(参考)】
5K012AB01
5K012AC01
5K012AE13
(57)【要約】
本明細書(present disclosure)は、無線電力送信システムにおける無線電力送信機により実行される無線電力を伝達する方法において、前記無線電力を伝達することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)し、及び前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力受信機に第1のデータストリームを伝達し、前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力受信機に送信し、前記無線電力送信機は、前記リセット情報に対する応答を前記無線電力受信機から受信し、及び前記無線電力送信機は、前記応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行することを特徴とする方法及びこれを利用する装置を提供する。
【選択図】
図27
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線電力送信システムにおける無線電力送信機により実行される無線電力を伝達する方法において、
前記無線電力を伝達することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)し、
前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力受信機に第1のデータストリームを伝達し、
前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力受信機に送信し、
前記無線電力送信機は、前記リセット情報に対する応答を前記無線電力受信機から受信し、及び
前記無線電力送信機は、前記応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記リセット以前及び以後、前記第1のデータストリームのオープンは、維持されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リセット以後、前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームを初期から前記無線電力受信機に送信することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のデータストリームは、前記第1のデータストリームのオープンに関連したイニシャルADC(auxiliary data control)パケット、少なくとも一つのADT(auxiliary data transport)パケットまたは前記第1のデータストリームのクローズに関連したファイナルADCパケットを含み、
前記リセット以後、前記無線電力送信機は、前記イニシャルADCパケットの送信なしに前記少なくとも一つのADTパケットを前記無線電力受信機に送信することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームを伝達する間に第2のデータストリームを前記無線電力受信機に送信することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記無線電力送信機が前記リセット情報に対する前記応答を前記無線電力受信機から受信することに基づいて、前記無線電力送信機は、前記第2のデータストリームのリセットを実行することなく前記第1のデータストリームの前記リセットを実行することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記リセット情報は、前記第1のデータストリームを識別する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記無線電力送信機は、前記リセットを実行することに基づいてトランスポートレイヤ以下で格納されたデータを捨てることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記無線電力送信機は、前記応答を受信することができないことに基づいて前記第1のデータストリームのアボート(abort)を知らせるアボート情報を前記無線電力受信機に送信することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記無線電力送信機は、前記アボート情報を送信することに基づいて前記第1のデータストリームの前記アボートを実行することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記アボート以後、前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームをクローズすることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記無線電力送信機は、前記アボート情報に対する応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームの前記アボートを実行することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記無線電力送信機は、前記アボートを実行することに基づいてトランスポートレイヤ以下で格納されたデータを捨てることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項14】
無線電力送信機は、
無線電力受信機に無線電力を伝達することに関連したコンバータと、
前記無線電力の伝達を制御することに関連したコミュニケーション/コントロール器とを含み、
前記無線電力送信機は、
前記無線電力を伝達することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)し、
前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力受信機に第1のデータストリームを伝達し、
前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力受信機に送信し、
前記無線電力送信機は、前記リセット情報に対する応答を前記無線電力受信機から受信し、及び
前記無線電力送信機は、前記応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行することを特徴とする無線電力送信機。
【請求項15】
無線電力送信システムにおける無線電力受信機により実行される無線電力を受信する方法において、
前記無線電力を受信することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)し、
前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力送信機から第1のデータストリームを受信し、
前記無線電力受信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力送信機から受信し、
前記無線電力受信機は、前記リセット情報を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行し、及び
前記無線電力受信機は、前記リセットを実行することに基づいて前記リセット情報に対する応答を前記無線電力送信機に送信することを特徴とする方法。
【請求項16】
無線電力受信機は、
無線電力送信機から無線電力を受信することに関連した電力ピックアップ器と、
前記無線電力の受信を制御することに関連したコミュニケーション/コントロール器とを含み、
前記無線電力受信機は、
前記無線電力を受信することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)し、
前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力送信機から第1のデータストリームを受信し、
前記無線電力受信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力送信機から受信し、
前記無線電力受信機は、前記リセット情報を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行し、及び
前記無線電力受信機は、前記リセットを実行することに基づいて前記リセット情報に対する応答を前記無線電力送信機に送信することを特徴とする無線電力受信機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、無線電力送信に関する。
【背景技術】
【0002】
無線電力送信技術は、電源ソースと電子機器との間に無線で電力を伝達する技術である。一例として、無線電力送信技術は、スマートフォンやタブレットなどの無線端末を単に無線充電パッド上に置くことだけで無線端末のバッテリが充電されるようにすることによって、既存の有線充電コネクタを利用する有線充電環境に比べて優れた移動性と便宜性、そして安全性を提供することができる。無線電力送信技術は、無線端末の無線充電以外にも、電気自動車、ブルートゥースイヤホンや3Dメガネなど、各種ウェアラブルデバイス(wearable device)、家電機器、家具、地中施設物、建物、医療機器、ロボット、レジャーなどの多様な分野で既存の有線電力送信環境を代替することと注目を浴びている。
【0003】
無線電力送信方式を非接触(contactless)電力送信方式または無接点(no point of contact)電力送信方式、無線充電(wireless charging)方式ともいう。無線電力送信システムは、無線電力送信方式に電気エネルギーを供給する無線電力送信装置と、前記無線電力送信装置から無線で供給される電気エネルギーを受信してバッテリセル等の受電装置に電力を供給する無線電力受信装置と、で構成されることができる。
【0004】
無線電力送信技術は、磁気カップリング(magnetic coupling)を介して電力を伝達する方式、無線周波数(radio frequency:RF)を介して電力を伝達する方式、マイクロウェイブ(microwave)を介して電力を伝達する方式、超音波を介して電力を伝達する方式など、多様である。また、磁気カップリングに基づく方式は、磁気誘導(magnetic induction)方式と磁気共振(magnetic resonance)方式に分類される。磁気誘導方式は、送信側のコイルと受信側のコイルとの間の電磁気結合によって送信側コイルバッテリセルで発生させた磁場によって受信側コイルに誘導される電流を利用してエネルギーを送信する方式である。磁気共振方式は、磁場を利用するという点で磁気誘導方式と類似する。しかし、磁気共振方式は、送信側のコイルと受信側のコイルに特定共振周波数が印加される時に共振が発生し、それによって、送信側と受信側の両端に磁場が集中する現象によりエネルギーが伝達される側面で磁気誘導とは異なる。
【0005】
一方、無線電力送信システムにおけるデータ通信リセット及び強制終了(Abort)に関する方法とこれを利用する装置を提供しようとする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書の一実施例によると、無線電力送信機は、第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を無線電力受信機に送信し、無線電力送信機は、リセット情報に対する応答を無線電力受信機から受信し、及び無線電力送信機は、応答を受信することに基づいて第1のデータストリームのリセットを実行することを特徴とする方法及び装置が提供されることができる。
【発明の効果】
【0007】
本明細書によると、データトランスポートストリームの効率が向上し、安定的にデータ通信が可能である。また、本明細書によると、データ通信及び格納のためのメモリがスタク(stuck)されてそれ以上リカバリーが不可能な場合にも、該当アプリケーションストリームをオープン状態に維持しながらリセットを実行する構成が提供されるため、無線電力送信機と無線電力受信機が直ちにデータ通信を実行することができる効果が発生できる。また、本明細書によると、データ通信及び格納がスタク(stuck)されてそれ以上リカバリーが不可能な場合にも強制終了に基づいて新しくデータ通信を始める効果が発生できる。
【0008】
本明細書の具体的な一例によって得られる効果は、以上で羅列された効果に制限されない。例えば、係わる技術分野において通常の知識を有する者(a person having ordinary skill in the related art)が本明細書から理解したり、誘導することができる多様な技術的効果が存在し得る。これによって、本明細書の具体的な効果は、本明細書に明示的に記載されたものに制限されず、本明細書の技術的特徴から理解されたり誘導されることができる多様な効果を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施例に係る無線電力システム10のブロック図である。
【0010】
【
図2】他の実施例に係る無線電力システム10のブロック図である。
【0011】
【
図3】無線電力送信システムが導入される多様な電子機器の実施例を示す。
【0012】
【
図4】一実施例に係る無線電力送信システムのブロック図である。
【0013】
【
図5】本明細書に係る一実施例が適用されることができるブルートゥース通信アーキテクチャ(Architecture)の一例を示した図である。
【0014】
【
図6】一例によるBLE通信を利用する無線電力送信システムを示したブロック図である。
【0015】
【
図7】他の例によるBLE通信を利用する無線電力送信システムを示したブロック図である。
【0016】
【
図8】無線電力送信過程を説明するための状態遷移図である。
【0017】
【
図9】ピンフェーズ810のプロトコルに対する一例を概略的に示したのである。
【0018】
【
図10】構成フェーズ820のプロトコルに対する一例を概略的に示したのである。
【0019】
【
図11】一実施例に係る無線電力受信装置の構成パケット(CFG)のメッセージフィールドを示した図面である。
【0020】
【
図12】一実施例に係る交渉段階または再交渉段階のプロトコルを概略的に示した流れ図である。
【0021】
【
図13】一実施例に係る無線電力送信装置の性能パケット(CAP)のメッセージフィールドを示した図面である。
【0022】
【
図14】ベースラインプロトコルでの電力送信フェーズ840に対するデータフローの流れ図を概略的に示したのである。
【0023】
【
図15】拡張されたプロトコルでの電力送信フェーズ840に対するデータフローの流れ図を概略的に示したのである。
【0024】
【
図16】一例による無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間のアプリケーションレベルのデータストリームを示したのである。
【0025】
【
図17】一実施例に係る電力制御コントロール方法を示す。
【0026】
【
図18】MPP IDパケットの構造を模式的に示したものである。
【0027】
【
図19】MPPでのXIDパケットの例を模式的に示したものである。
【0028】
【
図20】MPP制限モードでのプロトコルを模式的に示したものである。
【0029】
【
図21-22】MPPフルモードでのプロトコルを模式的に示したものである。
【0030】
【
図23】ADCパケットの例を模式的に示したものである。
【0031】
【
図24】ADTパケットの例を模式的に示したものである。
【0032】
【
図25】アプリケーションメッセージがデータストリームイニシエータからデータストリームレスポンダに送信される例を模式的に示したものである。
【0033】
【
図26】アプリケーション観点からのデータ送信に対する順序図を模式的に示したものである。
【0034】
【
図27】本明細書の一実施例に係る、無線電力送信機が無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0035】
【
図28】本明細書の他の実施例に係る、無線電力送信機が無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0036】
【
図29】データストリームのリセットの概念を概略的に示す。
【0037】
【0038】
【
図31】無線電力送信機がリセット情報を送信する例示を概略的に示す。
【0039】
【
図32】無線電力受信機がリセット情報を送信する例示を概略的に示す。
【0040】
【
図33】リセット情報を送信する方法の例を他の形態で示す。
【0041】
【
図34】本明細書の他の実施例に係る、無線電力送信機が無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0042】
【
図35】データストリームのアボートの概念を概略的に示す。
【0043】
【0044】
【0045】
【
図38-39】無線電力送信機が無線電力受信機にアボート情報を送信する例示の流れ図である。
【0046】
【
図40-41】無線電力送信機が無線電力受信機にアボート情報を送信する例示の流れ図である。
【0047】
【
図42】アボート情報を送信する方法の例を他の形態で示す。
【0048】
【
図43】本明細書の他の実施例に係る、無線電力送信機が無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0049】
【
図44】本明細書の一実施例に係る、無線電力送信機観点で、無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0050】
【
図45】本明細書の一実施例に係る、無線電力受信機観点で、無線電力を受信する方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本明細書において“AまたはB(A or B)”は、“Aのみ”、“Bのみ”または“AとBの両方とも”を意味することができる。他の表現として、本明細書において“AまたはB(A or B)”は“A及び/またはB(A and/or B)”と解釈できる。例えば、本明細書において“A、BまたはC(A,B or C)”は“Aのみ”、“Bのみ”、“Cのみ”、または“A、B及びCの任意の全ての組み合わせ(any combination of A,B and C)”を意味することができる。
【0052】
本明細書で使われるスラッシュ(/)やコンマ(comma)は“及び/または(and/or)”を意味することができる。例えば、“A/B”は“A及び/またはB”を意味することができる。それによって“A/B”は“Aのみ”、“Bのみ”、または“AとBの両方とも”を意味することができる。例えば、“A、B、C”は“A、BまたはC”を意味することができる。
【0053】
本明細書において“少なくとも一つのA及びB(at least one of A and B)”は、“Aのみ”、“Bのみ”または“AとBの両方とも”を意味することができる。また、本明細書において“少なくとも一つのAまたはB(at least one of A or B)”や“少なくとも一つのA及び/またはB(at least one of A and/or B)”という表現は“少なくとも一つのA及びB(at least one of A and B)”と同じく解釈できる。
【0054】
また、本明細書において“少なくとも一つのA、B及びC(at least one of A,B and C)”は、“Aのみ”、“Bのみ”、“Cのみ”、または“A、B及びCの任意の全ての組み合わせ(any combination of A,B and C)”を意味することができる。また、“少なくとも一つのA、BまたはC(at least one of A,B or C)”や“少なくとも一つのA、B及び/またはC(at least one of A,B and/or C)”は“少なくとも一つのA、B及びC(at least one of A,B and C)”を意味することができる。
【0055】
また、本明細書で使われる括弧は“例えば(for example)”を意味することができる。具体的に、“制御情報(PDCCH)”で表示された場合、“制御情報”の一例として“PDCCH”が提案されたものである。他の表現として、本明細書の“制御情報”は“PDCCH”に制限(limit)されるものではなく、“PDDCH”が“制御情報”の一例として提案されたものである。また、“制御情報(即ち、PDCCH)”で表示された場合も、“制御情報”の一例として“PDCCH”が提案されたものである。
【0056】
本明細書において、一つの図面内で個別的に説明される技術的特徴は、個別的に具現されることもでき、同時に具現されることもできる。以下で使われる“無線電力”という用語は、物理的な電磁気伝導体の使用なしに無線電力送信機(wireless power transmitter)から無線電力受信装置(wireless power receiver)に伝達される電場、磁場、電磁場などと関連した任意の形態のエネルギーを意味するように使われる。無線電力は、無線電力信号(wireless power signal)とも呼ばれ、1次コイルと2次コイルにより囲まれる(enclosed)振動する磁束(oscillating magnetic flux)を意味することができる。例えば、移動電話、コードレス電話、iPod、MP3プレイヤ、ヘッドセットなどを含むデバイスを無線で充電するためにシステムでの電力変換がここに説明される。一般的に、無線電力送信の基本的な原理は、例えば、磁気カップリング(magnetic coupling)を介して電力を伝達する方式、無線周波数(radio frequency:RF)を介して電力を伝達する方式、マイクロウェイブ(microwave)を介して電力を伝達する方式、超音波を介して電力を伝達する方式を全部含む。
【0057】
図1は、一実施例に係る無線電力システム10のブロック図である。
【0058】
図1を参照すると、無線電力システム10は、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200を含む。
【0059】
無線電力送信装置100は、外部の電源ソース(S)から電源の印加を受けて磁場を発生させる。無線電力受信装置200は、発生された磁場を利用して電流を発生させることで無線で電力の受信を受ける。
【0060】
また、無線電力システム10において、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、無線電力送信に必要な多様な情報を送受信することができる。ここで、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の通信は、無線電力送信に利用される磁場を利用するイン-バンド通信(in-band communication)や別途の通信キャリアを利用するアウト-バンド通信(out-band communication)のうちいずれか一つの方式によって実行されることができる。アウト-バンド通信は、アウト-オブ-バンド(out-of-band)通信とも呼ばれる。以下、用語アウト-バンド通信に統一して記述する。アウト-バンド通信の例として、NFC、ブルートゥース(bluetooth)、BLE(bluetooth low energy)などを含むことができる。
【0061】
ここで、無線電力送信装置100は、固定型または移動型で提供されることができる。固定型の例として、室内の天井や壁面またはテーブルなどの家具に埋め込まれる(embedded)形態、室外の駐車場、バス停留場や地下鉄駅などにインプラント形式に設置される形態、車両や汽車などの運送手段に設置される形態などがある。移動型である無線電力送信装置100は、移動可能な重さや大きさの移動型装置やノートブックコンピュータのカバーなどのように他の装置の一部で具現されることができる。
【0062】
また、無線電力受信装置200は、バッテリを具備する各種電子機器及び電源ケーブルの代わりに無線で電源の供給を受けて駆動される各種家電機器を含む包括的な概念と解釈されなければならない。無線電力受信装置200の代表的な例として、移動端末(portable terminal)、携帯電話(cellular phone)、スマートフォン(smart phone)、個人情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯メディアプレイヤ(PMP:Portable Media Player)、ワイブロ端末(Wibro terminal)、タブレット(tablet)、ファブレット(phablet)、ノートブック(notebook)、デジタルカメラ、ナビゲーション端末、テレビ、電気自動車(EV:Electronic Vehicle)などがある。
【0063】
図2は、他の実施例に係る無線電力システム10のブロック図である。
【0064】
図2を参照すると、無線電力システム10において、無線電力受信装置200は、一つまたは複数である。
図1では無線電力送信装置100と無線電力受信装置200が一対一で電力をやり取りすると表現されているが、
図2のように一つの無線電力送信装置100が複数の無線電力受信装置200-1、200-2、...、200-Mに電力を伝達することも可能である。特に、磁気共振方式に無線電力送信を実行する場合は、一つの無線電力送信装置100が同時送信方式や時分割送信方式を応用して同時に複数の無線電力受信装置200-1、200-2、...、200-Mに電力を伝達することができる。
【0065】
また、
図1には無線電力送信装置100が無線電力受信装置200に直接電力を伝達する方式が示されているが、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間に無線電力送信距離を増大させるためのリレイ(relay)または中継器(repeater)のような別途の無線電力送受信装置が備えられる場合もある。この場合、無線電力送信装置100から無線電力送受信装置に電力が伝達され、無線電力送受信装置が再び無線電力受信装置200に電力を伝達することができる。
【0066】
以下、本明細書で言及される無線電力受信機、電力受信機、受信機は、無線電力受信装置200を指す。また、本明細書で言及される無線電力送信機、電力送信機、送信機は、無線電力受信送信装置100を指す。
【0067】
図3は、無線電力送信システムが導入される多様な電子機器の実施例を示す。
【0068】
図3には無線電力送信システムで送信及び受信する電力量によって電子機器を分類して示す。
図3を参照すると、スマート時計(Smart watch)、スマートグラス(Smart Glass)、HMD(Head Mounted Display)、及びスマートリング(Smart ring)のようなウェアラブル機器及びイヤホン、リモコン、スマートフォン、PDA、タブレットPCなどのモバイル電子機器(または、ポータブル電子機器)には小電力(約5W以下または約20W以下)無線充電方式が適用されることができる。
【0069】
ノートブック、ロボット清掃機、TV、音響機器、清掃機、モニタのような中/小型家電機器には中電力(約50W以下または約200W以下)無線充電方式が適用されることができる。ミキサー、電子レンジ、電気炊飯器のようなキッチン用家電機器、車椅子、電気キックボード、電気自転車、電気自動車などの個人用移動機器(または、電子機器/移動手段)は、大電力(約2kW以下または22kW以下)無線充電方式が適用されることができる。
【0070】
前述した(または、
図1に示す)電子機器/移動手段は、後述する無線電力受信機を各々含むことができる。したがって、前述した電子機器/移動手段は、無線電力送信機から無線で電力を受信して充電されることができる。
【0071】
以下では電力無線充電方式が適用されるモバイル機器を中心に説明するが、これは実施例に過ぎず、本明細書による無線充電方法は、前述した多様な電子機器に適用されることができる。
【0072】
無線電力送信に対する標準(standard)は、WPC(wireless power consortium)、AFA(air fuel alliance)、PMA(power matters alliance)を含む。
【0073】
WPC標準は、基本電力プロファイル(baseline power profile:BPP)と拡張電力プロファイル(extended power profile:EPP)を定義する。BPPは、5Wの電力送信をサポートする無線電力送信装置と受信装置に関し、EPPは、5Wより大きい且つ30Wより小さい範囲の電力送信をサポートする無線電力送信装置と受信装置に関する。
【0074】
互いに異なる電力レベル(power level)を使用する多様な無線電力送信装置と受信装置が各標準別にカバーされ、互いに異なる電力クラス(power class)またはカテゴリに分類されることができる。
【0075】
例えば、WPCは、無線電力送信装置と受信装置を電力クラス(power class:PC)-1、PC0、PC1、PC2に分類し、各PCに対する標準文書を提供する。PC-1標準は、5W未満の保障電力(guaranteed power)を提供する無線電力送信装置と受信装置に関する。PC-1のアプリケーションは、スマート時計のようなウェアラブル機器を含む。
【0076】
PC0標準は、5Wの保障電力を提供する無線電力送信装置と受信装置に関する。PC0標準は、保障電力が30WまでであるEPPを含む。イン-バンド(in-band:IB)通信がPC0の必須な(mandatory)通信プロトコルや、オプションのバックアップチャネルとして使われるアウト-バンド(out-band:OB)通信も使われることができる。無線電力受信装置は、OBのサポート可否を構成パケット(configuration packet)内のOBフラグを設定することによって識別できる。OBをサポートする無線電力送信装置は、前記構成パケットに対する応答として、OBハンドオーバのためのビットパターン(bit-pattern)を送信することによってOBハンドオーバ段階(handover phase)に進入できる。前記構成パケットに対する応答は、NAK、NDまたは新しく定義される8ビットのパターンである。PC0のアプリケーションは、スマートフォンを含む。
【0077】
PC1標準は、30W~150Wの保障電力を提供する無線電力送信装置と受信装置に関する。OBは、PC1のための必須な通信チャネルであり、IBは、OBへの初期化及びリンク確立(link establishment)として使われる。無線電力送信装置は、構成パケットに対する応答として、OBハンドオーバのためのビットパターンを利用してOBハンドオーバ段階に進入できる。PC1のアプリケーションは、ラップトップや電動工具(power tool)を含む。
【0078】
PC2標準は、200W~2kWの保障電力を提供する無線電力送信装置と受信装置に関し、そのアプリケーションは、キッチン家電を含む。
【0079】
このように電力レベルによってPCが区別されることができ、同じPC間互換性(compatibility)をサポートするかどうかは、選択または必須事項である。ここで、同じPC間互換性は、同じPC間には電力送受信が可能であることを意味する。例えば、PCxである無線電力送信装置が、同じPCxを有する無線電力受信装置の充電が可能な場合、同じPC間互換性が維持されると判断することができる。同様に、互いに異なるPC間互換性もサポート可能である。ここで、互いに異なるPC間互換性は、互いに異なるPC間にも電力送受信が可能であることを意味する。例えば、PCxである無線電力送信装置が、PCyを有する無線電力受信装置の充電が可能な場合、互いに異なるPC間互換性が維持されると判断することができる。
【0080】
PC間互換性のサポートは、ユーザ経験(User Experience)及びインフラ構築側面で相当重要な問題である。ただし、PC間互換性維持には技術的に下記のような多数の問題点が存在する。
【0081】
同じPC間互換性の場合、例えば、連続的に電力が送信される場合にのみ安定的に充電が可能なラップ-トップ充電(lap-top charging)方式の無線電力受信装置は、同じPCの無線電力送信装置であるとしても、不連続的に電力を送信する電動ツール方式の無線電力送信装置から電力を安定的に供給を受けるときに問題がある。また、互いに異なるPC間互換性の場合、例えば、最小保障電力が200Wである無線電力送信装置は、最大保障電力が5Wである無線電力受信装置に電力を送信する場合、過電圧によって無線電力受信装置が破損される危険がある。その結果、PCは、互換性を代表/指示する指標/基準として定めにくい。
【0082】
無線電力送信及び受信装置は、相当便利なユーザ経験とインターフェース(UX/UI)を提供することができる。即ち、スマート無線充電サービスが提供されることができる。スマート無線充電サービスは、無線電力送信装置を含むスマートフォンのUX/UIに基づいて具現されることができる。このようなアプリケーションのために、スマートフォンのプロセッサと無線充電受信装置との間のインターフェースは、無線電力送信装置と受信装置との間の“ドロップアンドプレー(drop and play)”双方向通信を許容する。
【0083】
一例として、ユーザは、ホテルでスマート無線充電サービスを経験することができる。ユーザがホテルルームに入ってルームの無線充電器上にスマートフォンを置くと、無線充電器はスマートフォンに無線電力を送信し、スマートフォンは無線電力を受信する。この過程で、無線充電器は、スマート無線充電サービスに対する情報をスマートフォンに送信する。スマートフォンが無線充電器上に位置することを検知し、または無線電力の受信を検知し、またはスマートフォンが無線充電器からスマート無線充電サービスに対する情報を受信すると、スマートフォンは、ユーザに付加的特徴への同意(opt-in)を問い合わせする状態に進入する。そのために、スマートフォンは、アラームを含んだり含まない方式にスクリーン上にメッセージをディスプレーすることができる。メッセージの一例は、“Welcome to ### hotel.Select“Yes”to activate smart charging functions:Yes|No Thanks.”のようなテキストを含むことができる。スマートフォンは、YesまたはNo Thanksを選択するユーザの入力を受け、ユーザにより選択された次の手順を実行する。もし、Yesが選択された場合、スマートフォンは、無線充電器に該当情報を送信する。そして、スマートフォンと無線充電器は、スマート充電機能を共に実行する。
【0084】
また、スマート無線充電サービスは、WiFi資格(wifi credentials)自動入力(auto-filled)を受信するものを含むことができる。例えば、無線充電器は、WiFi資格をスマートフォンに送信し、スマートフォンは、適切なAPPを実行することで無線充電器から受信されたWiFi資格を自動的に入力する。
【0085】
また、スマート無線充電サービスは、ホテルプロモーションを提供するホテルアプリケーションを実行し、または遠隔チェックイン/チェックアウト及びコンタクト情報を取得するものを含むことができる。
【0086】
他の例として、ユーザは、車両内でスマート無線充電サービスを経験することができる。ユーザが車両に搭乗してスマートフォンを無線充電器上に置くと、無線充電器はスマートフォンに無線電力を送信し、スマートフォンは無線電力を受信する。このような過程で、無線充電器は、スマート無線充電サービスに対する情報をスマートフォンに送信する。スマートフォンが無線充電器上に位置することを検知し、または無線電力の受信を検知し、またはスマートフォンが無線充電器からスマート無線充電サービスに対する情報を受信すると、スマートフォンは、ユーザにID(identity)確認を問い合わせする状態に進入する。
【0087】
この状態で、スマートフォンは、WiFi及び/またはブルートゥースを介して自動的に自動車と接続される。スマートフォンは、アラームを含んだり含まない方式にスクリーン上にメッセージをディスプレーすることができる。メッセージの一例は、“Welcome to your car.Select“Yes”to synch device with in-car controls:Yes|No Thanks.”のようなテキストを含むことができる。スマートフォンは、YesまたはNo Thanksを選択するユーザの入力を受け、ユーザにより選択された次の手順を実行する。もし、Yesが選択された場合、スマートフォンは、無線充電器に該当情報を送信する。そして、スマートフォンと無線充電器は、車両内のアプリケーション/ディスプレーソフトウェアを駆動することで、車両内のスマート制御機能を共に実行することができる。ユーザは、望む音楽を楽しむことができ、正規的なマップ位置を確認することができる。車両内のアプリケーション/ディスプレーソフトウェアは、通行者のための同期化接近を提供する性能を含むことができる。
【0088】
他の例として、ユーザは、スマート無線充電をホーム内で経験することができる。ユーザが部屋へ入って部屋内の無線充電器上にスマートフォンを置くと、無線充電器はスマートフォンに無線電力を送信し、スマートフォンは無線電力を受信する。この過程で、無線充電器は、スマート無線充電サービスに対する情報をスマートフォンに送信する。スマートフォンが無線充電器上に位置することを検知し、または無線電力の受信を検知し、またはスマートフォンが無線充電器からスマート無線充電サービスに対する情報を受信すると、スマートフォンは、ユーザに付加的特徴への同意(opt-in)を問い合わせする状態に進入する。そのために、スマートフォンは、アラームを含んだり含まない方式にスクリーン上にメッセージをディスプレーすることができる。メッセージの一例は、“Hi xxx,Would you like to activate night mode and secure the building?:Yes|No Thanks.”のようなテキストを含むことができる。スマートフォンは、YesまたはNo Thanksを選択するユーザの入力を受け、ユーザにより選択された次の手順を実行する。もし、Yesが選択された場合、スマートフォンは、無線充電器に該当情報を送信する。スマートフォンと無線充電器は、少なくともユーザのパターンを認知し、ユーザにドアと窓をかけたり電源をオフにしたり、アラームを設定したりするように勧誘できる。
【0089】
以下、互換性を代表/指示する指標/基準として‘プロファイル(profile)’を新しく定義する。即ち、同じ‘プロファイル’を有する無線電力送受信装置間には互換性が維持されて安定した電力送受信が可能であり、互いに異なる‘プロファイル’を有する無線電力送受信装置間には電力送受信が不可であると解釈されることができる。プロファイルは、電力クラスと関係なく(または、独立的に)互換可能可否及び/またはアプリケーションによって定義されることができる。
【0090】
プロファイルは、大いにi)モバイル及びコンピュータ、ii)電動ツール、及びiii)キッチン、このように3つに区分されることができる。
【0091】
または、プロファイルは、大いに、i)モバイル、ii)電動ツール、iii)キッチン、及びiv)ウェアラブル、このように四つに区分されることができる。
【0092】
‘モバイル’プロファイルの場合、PCはPC0及び/またはPC1、通信プロトコル/方式はIB及びOB、動作周波数は87~205kHzに定義されることができ、アプリケーションの例示として、スマートフォン、ラップ-トップなどが存在できる。
【0093】
‘電動ツール’プロファイルの場合、PCはPC1、通信プロトコル/方式はIB、動作周波数は87~145kHzに定義されることができ、アプリケーションの例示として電動ツールなどが存在できる。
【0094】
‘キッチン’プロファイルの場合、PCはPC2、通信プロトコル/方式はNFC-基盤、動作周波数は100kHz未満に定義されることができ、アプリケーションの例示としてキッチン/家電機器などが存在できる。
【0095】
電動ツールとキッチンプロファイルの場合、無線電力送信装置と受信装置との間にNFC通信が使われることができる。無線電力送信装置と受信装置は、WPC NDEF(NFC Data Exchange Profile Format)を交換することによって相互間にNFC機器であることを確認することができる。
【0096】
図4は、一実施例に係る無線電力送信システムのブロック図である。
【0097】
図4を参照すると、無線電力送信システム10は、無線で電力を受信するモバイル機器(Mobile Device)450及び無線で電力を送信するベースステーション(Base Station)400を含む。
【0098】
ベースステーション400は、誘導電力または共振電力を提供する装置であって、少なくとも一つの無線電力送信装置(power transmitter)100及びシステム回路405を含むことができる。無線電力送信装置100は、誘導電力または共振電力を送信し、送信を制御することができる。無線電力送信装置100は、1次コイル(primary coil(s))を介して磁場を生成することによって電気エネルギーを電力信号に変換する電力変換回路(power conversion circuit)110及び適切なレベルで電力を伝達するように無線電力受信装置200との通信及び電力伝達をコントロールする通信/コントロール回路(communications&control circuit)120を含むことができる。システム回路405は、入力電力プロビジョニング(provisioning)、複数の無線電力送信装置のコントロール、及びユーザインターフェース制御のようなベースステーション400のその他の動作制御を実行することができる。
【0099】
1次コイルは、交流電力(または電圧または電流)を利用して電磁場を発生させることができる。1次コイルは、電力変換回路110で出力される特定周波数の交流電力(または電圧または電流)の印加を受け、それによって、特定周波数の磁場を発生させることができる。磁場は、非放射形または放射形で発生でき、無線電力受信装置200は、これを受信して電流を生成するようになる。即ち、1次コイルは、無線で電力を送信する。
【0100】
磁気誘導方式で、1次コイルと2次コイルは、任意の適した形態を有することができ、例えば、フェライトまたは非晶質金属のような高透磁率の形成物の周囲に巻かれた銅線である。1次コイルは、送信コイル(transmitting coil)、1次コア(primary core)、1次ワインディング(primary winding)、1次ループアンテナ(primary loop antenna)などと呼ばれることもある。一方、2次コイルは、受信コイル(receiving coil)、2次コア(secondary core)、2次ワインディング(secondary winding)、2次ループアンテナ(secondary loop antenna)、ピックアップアンテナ(pickup antenna)などと呼ばれることもある。
【0101】
磁気共振方式を利用する場合、1次コイルと2次コイルは、各々、1次共振アンテナと2次共振アンテナの形態で提供されることができる。共振アンテナは、コイルとキャパシタを含む共振構造を有することができる。このとき、共振アンテナの共振周波数は、コイルのインダクタンスとキャパシタのキャパシタンスにより決定される。ここで、コイルは、ループの形態からなることができる。また、ループの内部にはコアが配置されることができる。コアは、フェライトコア(ferrite core)のような物理的なコアや空心コア(air core)を含むことができる。
【0102】
1次共振アンテナと2次共振アンテナとの間のエネルギー送信は、磁場の共振現象を介して行われることができる。共振現象とは、一つの共振アンテナで共振周波数に該当する近接場が発生する時、周囲に他の共振アンテナが位置する場合、両共振アンテナが互いにカップリングされて共振アンテナ間で高い効率のエネルギー伝達が発生する現象を意味する。1次共振アンテナと2次共振アンテナとの間で共振周波数に該当する磁場が発生すると、1次共振アンテナと2次共振アンテナが互いに共振する現象が発生し、それによって、一般的な場合、1次共振アンテナで発生した磁場が自由空間に放射される場合に比べて高い効率で2次共振アンテナに向かって磁場が執束され、したがって、1次共振アンテナから2次共振アンテナへ高い効率でエネルギーが伝達されることができる。磁気誘導方式は、磁気共振方式と類似するように具現されることができるが、このとき、磁場の周波数が共振周波数である必要はない。その代わりに、磁気誘導方式では1次コイルと2次コイルを構成するループ間の整合が必要であり、ループ間の間隔が相当近接しなければならない。
【0103】
図面には示されていないが、無線電力送信装置100は、通信アンテナをさらに含むこともできる。通信アンテナは、磁場通信以外の通信キャリアを利用して通信信号を送受信することができる。例えば、通信アンテナは、ワイパイ(Wi-Fi(登録商標))、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、ブルートゥースLE、ジグビー(ZigBee(登録商標))、NFCなどの通信信号を送受信することができる。
【0104】
通信/コントロール回路120は、無線電力受信装置200と情報を送受信することができる。通信/コントロール回路120は、IB通信モジュールまたはOB通信モジュールのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0105】
IB通信モジュールは、特定周波数を中心周波数にする磁気波を利用して情報を送受信することができる。例えば、通信/コントロール回路120は、無線電力送信の動作周波数に通信情報を含ませて1次コイルを介して送信し、または情報が含まれている動作周波数を1次コイルを介して受信することによってイン-バンド通信を実行することができる。このとき、二進位相偏移(BPSK:binary phase shift keying)、周波数偏移(FSK:Frequency Shift Keying)または振幅偏移(ASK:amplitude shift keying)などの変調方式と、マンチェスター(Manchester)コーディングまたはノンゼロ復帰レベル(NZR-L:non-return-to-zero level)コーディングなどのコーディング方式を利用して磁気波に情報を含んだり情報が含まれている磁気波を解釈することができる。このようなIB通信を利用すると、通信/コントロール回路120は、数kbpsのデータ送信率で数メートルに達する距離まで情報を送受信することができる。
【0106】
OB通信モジュールは、通信アンテナを介してアウト-バンド通信を実行することもできる。例えば、通信/コントロール回路120は、近距離通信モジュールで提供されることができる。近距離通信モジュールの例として、ワイパイ(Wi-Fi)、ブルートゥース(Bluetooth)、ブルートゥースLE、ジグビー(ZigBee)、NFCなどの通信モジュールがある。
【0107】
通信/コントロール回路120は、無線電力送信装置100の全般的な動作を制御することができる。通信/コントロール回路120は、各種情報の演算及び処理を実行し、無線電力送信装置100の各構成要素を制御することができる。
【0108】
通信/コントロール回路120は、ハードウェア、ソフトウェアまたはこれらの組み合わせを利用してコンピュータやこれと類似した装置で具現されることができる。ハードウェア的に、通信/コントロール回路120は、電気的な信号を処理して制御機能を遂行する電子回路形態で提供されることができ、ソフトウェア的に、ハードウェア的な通信/コントロール回路120を駆動させるプログラム形態で提供されることができる。
【0109】
通信/コントロール回路120は、動作ポイント(operating point)をコントロールすることによって送信電力をコントロールすることができる。コントロールする動作ポイントは、周波数(または、位相)、デューティサイクル(duty cycle)、デューティ比(duty ratio)、及び電圧振幅の組み合わせに該当することができる。通信/コントロール回路120は、周波数(または、位相)、デューティサイクル、デューティ比、及び電圧振幅のうち少なくとも一つを調節して送信電力をコントロールすることができる。また、無線電力送信装置100は、一定の電力を供給し、無線電力受信装置200が共振周波数をコントロールすることによって受信電力をコントロールすることもできる。
【0110】
一方、WPCシステムで無線電力送信装置100は、例えば、電力送信量の観点で分類され得る。この時、最大5Wの無線電力送信量を支援する無線電力送信装置100(すなわち、BPPプロトコルを支援する無線電力送信装置100)は、例えば、タイプA(type A)の無線電力送信装置100、及びタイプB(type B)の無線電力送信装置100に分類され得、最大15Wの無線電力送信量を支援する無線電力送信装置100(すなわち、EPPプロトコルを支援する無線電力送信装置100)は、例えば、タイプMP A(type MP-A)の無線電力送信装置100、及びタイプMP B(type MP-B)の無線電力送信装置100に分類され得る。
【0111】
-タイプA及びタイプMP Aの無線電力送信装置100
【0112】
タイプA及びタイプMP Aの無線電力送信装置100には、一つ以上の1次コイルがあり得る。タイプA及びタイプMP Aの無線電力送信装置100は、一度に単一1次コイルを活性化するので、活性化された1次コイルと一致する単一プライマリセルが用いられてもよい。
【0113】
-タイプB及びタイプMP Bの無線電力送信装置100
【0114】
タイプB及びタイプMP Bの電力送信装置には、1次コイルアレイ(array)があり得る。そして、タイプB及びタイプMP Bの電力送信装置は、自由位置指定を可能にすることができる。このために、タイプB及びタイプMP Bの電力送信装置は、アレイで一つ以上の1次コイルを活性化して、インターフェース表面の他の位置でプライマリセルを実現することができる。
【0115】
モバイル機器450は、2次コイル(Secondary Coil)を介して無線電力を受信する無線電力受信装置(power receiver)200と無線電力受信装置200で受信された電力の伝達を受けて蓄電して機器に供給する負荷(load)455を含む。
【0116】
無線電力受信装置200は、電力ピックアップ回路(power pick-up circuit)210及び通信/コントロール回路(communications&control circuit)220を含むことができる。電力ピックアップ回路210は、2次コイルを介して無線電力を受信して電気エネルギーに変換できる。電力ピックアップ回路210は、2次コイルを介して得られる交流信号を整流して直流信号に変換する。通信/コントロール回路220は、無線電力の送信と受信(電力伝達及び受信)を制御することができる。
【0117】
2次コイルは、無線電力送信装置100で送信される無線電力を受信することができる。2次コイルは、1次コイルで発生する磁場を利用して電力を受信することができる。ここで、特定周波数が共振周波数である場合、1次コイルと2次コイルとの間に磁気共振現象が発生することで、より効率的に電力の伝達を受けることができる。
【0118】
一方、
図4には図示しなかったが、通信/コントロール回路220は、通信アンテナをさらに含んでもよい。通信アンテナは、磁場通信以外の通信キャリアを利用して通信信号を送受信することができる。例えば、通信アンテナは、ワイパイ(Wi-Fi)、ブルートゥース(Bluetooth)、ブルートゥースLE、ジグビー(ZigBee)、NFCなどの通信信号を送受信することができる。
【0119】
通信/コントロール回路220は、無線電力送信装置100と情報を送受信することができる。通信/コントロール回路220は、IB通信モジュールまたはOB通信モジュールのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0120】
IB通信モジュールは、特定周波数を中心周波数にする磁気波を利用して情報を送受信することができる。例えば、通信/コントロール回路220は、磁気波に情報を含ませて2次コイルを介して送信し、または情報が含まれている磁気波を2次コイルを介して受信することによってIB通信を実行することができる。このとき、二進位相偏移(BPSK:binary phase shift keying)、周波数偏移(FSK:Frequency Shift Keying)または振幅偏移(ASK:amplitude shift keying)などの変調方式と、マンチェスター(Manchester)コーディングまたはノンゼロ復帰レベル(NZR-L:non-return-to-zero level)コーディングなどのコーディング方式を利用して磁気波に情報を含んだり情報が含まれている磁気波を解釈することができる。このようなIB通信を利用すると、通信/コントロール回路220は、数kbpsのデータ送信率で数メートルに達する距離まで情報を送受信することができる。
【0121】
OB通信モジュールは、通信アンテナを介してアウト-バンド通信を実行することもできる。例えば、通信/コントロール回路220は、近距離通信モジュールで提供されることができる。
【0122】
近距離通信モジュールの例として、ワイパイ(Wi-Fi)、ブルートゥース(Bluetooth)、ブルートゥースLE、ジグビー(ZigBee)、NFCなどの通信モジュールがある。
【0123】
通信/コントロール回路220は、無線電力受信装置200の全般的な動作を制御することができる。通信/コントロール回路220は、各種情報の演算及び処理を実行し、無線電力受信装置200の各構成要素を制御することができる。
【0124】
通信/コントロール回路220は、ハードウェア、ソフトウェアまたはこれらの組み合わせを利用してコンピュータやこれと類似した装置で具現されることができる。ハードウェア的に、通信/コントロール回路220は、電気的な信号を処理して制御機能を遂行する電子回路形態で提供されることができ、ソフトウェア的に、ハードウェア的な通信/コントロール回路220を駆動させるプログラム形態で提供されることができる。
【0125】
通信/コントロール回路120及び通信/コントロール回路220がOB通信モジュールまたは近距離通信モジュールとして、ブルートゥースまたはブルートゥースLEである場合、通信/コントロール回路120及び通信/コントロール回路220は、それぞれ
図5のような通信アーキテクチャで具現されて動作することができる。
【0126】
図5は、本明細書に係る一実施例が適用されることができるブルートゥース通信アーキテクチャ(Architecture)の一例を示した図である。
【0127】
図5を参照すると、
図5の(a)は、GATTを支援するブルートゥースBR(Basic Rate)/EDR(Enhanced Data Rate)のプロトコルスタックの一例を示し、(b)は、ブルートゥースLE(Low Energy)のプロトコルスタックの一例を示す。
【0128】
具体的には、
図5の(a)に示したように、ブルートゥースBR/EDRプロトコルスタックは、ホストコントローラインターフェース(Host Controller Interface、HCI、18)を基準として、上部のコントローラスタック(Controller stack)460、及び下部のホストスタック(Host Stack)470を含んでもよい。
【0129】
前記ホストスタック(またはホストモジュール)470は、2.4GHzのブルートゥース信号を受ける無線送受信モジュール、及びブルートゥースパケットを送信または受信するためのハードウェアを言い、前記コントローラスタック460は、ブルートゥースモジュールと連結されて、ブルートゥースモジュールを制御して動作を実行する。
【0130】
前記ホストスタック470は、BR/EDR PHY階層12、BR/EDR Baseband階層14、リンクマネージャ階層(Link Manager)16を含んでもよい。
【0131】
前記BR/EDR PHY階層12は、2.4GHz無線信号を送受信する階層で、GFSK(Gaussian Frequency Shift Keying)modulationを用いる場合、79個のRFチャンネルをホッピング(hopping)して、データを送信することができる。
【0132】
前記BR/EDR Baseband階層14は、デジタル信号(Digital Signal)を送信する役割を果たし、秒当たり1400回ホッピング(hopping)するチャンネルシーケンスを選択し、各チャンネル別625us長さのタイムスロット(time slot)を送信する。
【0133】
前記リンクマネージャ階層16は、LMP(Link Manager Protocol)を活用して、Bluetooth Connectionの全般的な動作(link setup、control、security)を制御する。
【0134】
前記リンクマネージャ階層16は、以下のような機能を実行することができる。
【0135】
-ACL/SCO logical transport、logical link setup及びcontrolをする。
【0136】
-Detach:connectionを中断し、中断理由を相手デバイスに知らせる。
【0137】
-Power control及びRole switchをする。
【0138】
-Security(authentication、pairing、encryption)機能を実行する。
【0139】
前記ホストコントローラインターフェース階層18は、ホスト(Host)モジュールとコントローラ(Controller)モジュールとの間のインターフェースに提供して、ホスト(Host)がコマンド(command)とデータ(Data)をコントローラ(Controller)に提供するようにし、コントローラ(Controller)がイベント(event)とデータ(Data)をホスト(Host)に提供することができるようにする。
【0140】
前記ホストスタック(またはホストモジュール)20は、論理的リンク制御及び適応プロトコル(L2CAP)21、属性プロトコル(Protocol)22、一般属性プロファイル(Generic Attribute Profile、GATT)23、一般接近プロファイル(Generic Access Profile、GAP)24、BR/EDR プロファイル25を含む。
【0141】
前記論理的リンク制御及び適応プロトコル(L2CAP)21は、特定プロトコルまたはプロファイルにデータを送信するための一つの双方向チャンネルを提供することができる。
【0142】
前記L2CAP21は、ブルートゥース上位で提供する多様なプロトコル、プロファイルなどを多重化(multiplexing)することができる。
【0143】
ブルートゥースBR/EDRのL2CAPでは、動的な(dynamic)チャンネル使用し、protocol service multiplexer、retransmission、streaming modeを支援し、Segmentation及びreassembly、per-channel flow control、error controlを提供する。
【0144】
前記一般属性プロファイル(GATT)23は、サービスの構成時に前記属性プロトコル22がどのように利用されるかを説明するプロトコルとして動作することができる。例えば、前記一般属性プロファイル23は、ATT属性がどのようにサービスとして共にグループ化されるかを規定するように動作することができ、サービスと連携された特徴を説明するように動作することができる。
【0145】
したがって、前記一般属性プロファイル23及び前記属性プロトコル(ATT)22は、デバイスの状態とサービスを説明し、特徴が互いにどのように関連され、これらがどのように利用されるのかを説明するために、特徴を用いることができる。
【0146】
前記属性プロトコル22及び前記BR/EDR プロファイル25は、ブルートゥースBR/EDRを利用するサービス(profile)の定義及びこれらデータを取り交わすためのアプリケーション(application)プロトコルを定義し、前記一般接近プロファイル(Generic Access Profile、GAP)24は、デバイス発見、接続、及びセキュリティレベルを定義する。
【0147】
図5の(b)に示したように、ブルートゥースLEプロトコルスタックは、タイミングが重要な無線装置インターフェースを処理するように動作可能なコントローラスタック(Controller stack)480、及び高レベル(high level)データを処理するように動作可能なホストスタック(Host stack)490を含む。
【0148】
まず、コントローラスタック480は、ブルートゥース無線装置を含むことができる通信モジュール、例えば、マイクロプロセッサのようなプロセシングデバイスを含むことができるプロセッサモジュールを利用して具現されることができる。
【0149】
ホストスタック490は、プロセッサモジュール上において作動するOSの一部であって、またはOS上のパッケージ(package)のインスタンス生成(instantiation)により具現されることができる。
【0150】
一部事例において、コントローラスタック及びホストスタックは、プロセッサモジュール内の同じプロセシングデバイス上において作動または実行されることができる。
【0151】
前記コントローラスタック480は、物理階層(Physical Layer、PHY)32、リンク階層(Link Layer)34、及びホストコントローラインターフェース(Host Controller Interface)36を含む。
【0152】
前記物理階層(PHY、無線送受信モジュール)32は、2.4GHz無線信号を送受信する階層であって、GFSK(Gaussian Frequency Shift Keying)modulationと40個のRFチャンネルで構成された周波数ホッピング(frequency hopping)技法を使用する。
【0153】
ブルートゥースパケットを送信または受信する機能を果たす前記リンク階層34は、3個のAdvertisingチャンネルを利用してAdvertising、Scanning機能を実行した後にデバイス間接続を生成し、37個のDataチャンネルを介して最大257bytesのデータパケットを取り交わす機能を提供する。
【0154】
前記ホストスタックは、GAP(Generic Access Profile)40、論理的リンク制御及び適応プロトコル(L2CAP)41、セキュリティマネージャ(Security Manager、SM)42、属性プロトコル(Attribute Protocol、ATT)440、一般属性プロファイル(Generic Attribute Profile、GATT)44、一般接近プロファイル(Generic Access Profile)25、LTプロファイル46を含んでもよい。ただし、前記ホストスタック490は、これに限定されず、多様なプロトコル及びプロファイルを含んでもよい。
【0155】
ホストスタックは、L2CAPを使用してブルートゥース上位で提供する多様なプロトコル、プロファイルなどを多重化(multiplexing)する。
【0156】
まず、L2CAP(Logical Link Control and Adaptation Protocol)41は、特定プロトコルまたはプロファイルにデータを送信するための一つの双方向チャンネルを提供することができる。
【0157】
前記L2CAP41は、上位階層プロトコルの間でデータを多重化(multiplex)し、パッケージ(package)を分割(segment)及び再組み立て(reassemble)し、マルチキャストデータ送信を管理するように動作可能であり得る。
【0158】
ブルートゥースLEでは、3個の固定チャンネル(signaling CHのために1個、Security Managerのために1個、Attribute protocolのために1個)を基本的に用いる。そして、必要に応じて、動的チャンネルを用いてもよい。
【0159】
一方、BR/EDR(Basic Rate/Enhanced Data Rate)では、動的なチャンネルを基本的に用い、protocol service multiplexer、retransmission、streaming modeなどを支援する。
【0160】
SM(Security Manager)42は、デバイスを認証し、キー分配(key distribution)を提供するためのプロトコルである。
【0161】
ATT(Attribute Protocol)43は、サーバ-クライアント(Server-Client)構造で相手側デバイスのデータを接近するための規則を定義する。ATTには、以下の6種類のメッセージ類型(Request、Response、Command、Notification、Indication、Confirmation)がある。
【0162】
(1)Request及びResponseメッセージ:Requestメッセージは、クライアントデバイスからサーバデバイスに特定情報を要請及び伝達するためのメッセージであり、Responseメッセージは、Requestメッセージに対する応答メッセージであって、サーバデバイスからクライアントデバイスに送信される用途で使用できるメッセージを意味する。
【0163】
(2)Commandメッセージ:クライアントデバイスからサーバデバイスに主に特定動作の命令を指示するために送信するメッセージであって、サーバデバイスは、Commandメッセージに対する応答をクライアントデバイスに送信しない。
【0164】
(3)Notificationメッセージ:サーバデバイスからクライアントデバイスにイベントなどのような通知のために送信するメッセージであって、クライアントデバイスは、Notificationメッセージに対する確認メッセージをサーバデバイスに送信しない。
【0165】
(4)Indication及びConfirmメッセージ:サーバデバイスからクライアントデバイスにイベントなどのような通知のために送信するメッセージであって、Notificationメッセージとは異なり、クライアントデバイスは、Indicationメッセージに対する確認メッセージ(Confirm message)をサーバデバイスに送信する。
【0166】
本明細書は、前記属性プロトコル(ATT)43を用いるGATTプロファイルで長いデータの要請時に、データ長さに対する値を送信して、クライアントがデータ長さを明確に分かるようにし、UUIDを利用してサーバから特性(Characteristic)値を受信することができる。
【0167】
前記一般接近プロファイル(GAP)45は、ブルートゥースLE技術のために新しく具現された階層であって、ブルートゥースLEデバイス間の通信のための役割選択、マルチプロファイル作動がどのように起きるかを制御するのに用いられる。
【0168】
また、前記一般接近プロファイル45は、デバイス発見、接続生成及びセキュリティ手順部分に主に用いられ、ユーザに情報を提供する方案を定義し、下記のようなattributeのタイプを定義する。
【0169】
(1)Service:データと関連したbehaviorの組み合わせでデバイスの基本的な動作を定義
【0170】
(2)Include:サービス間の関係を定義
【0171】
(3)Characteristics:サービスで使用されるdata値
【0172】
(4)Behavior:UUID(Universal Unique Identifier、value type)で定義されたコンピュータが読むことができるフォーマット
【0173】
前記LEプロファイル46は、GATTに依存性を有するプロファイルであって、主にブルートゥースLEデバイスに適用される。LEプロファイル46は、例えば、Battery、Time、FindMe、Proximity、Timeなどがあり得、GATT-based Profilesの具体的な内容は、下記の通りである。
【0174】
(1)Battery:バッテリ情報交換方法
【0175】
(2)Time:時間情報交換方法
【0176】
(3)FindMe:距離に応じるアラームサービス提供
【0177】
(4)Proximity:バッテリ情報交換方法
【0178】
(5)Time:時間情報交換方法
【0179】
前記一般属性プロファイル(GATT)44は、サービスの構成時に前記属性プロトコル43がどのように利用されるかを説明するプロトコルとして動作可能であり得る。例えば、前記一般属性プロファイル44は、ATT属性がどのようにサービスとして共にグループ化されるかを規定するように動作可能であり得、サービスと関連した特徴を説明するように動作可能であり得る。
【0180】
したがって、前記一般属性プロファイル44及び前記属性プロトコル(ATT)43は、デバイスの状態とサービスを説明し、特徴が互いにどのように関連しこれらがどのように利用されるかを説明するために、特徴を使用することができる。
【0181】
以下、ブルートゥース低電力エネルギー(Bluetooth Low Energy:BLE)技術の手順(Procedure)について簡単に説明する。
【0182】
BLE手順は、デバイスフィルタリング手順(Device Filtering Procedure)、広告手順(Advertising Procedure)、スキャニング手順(Scanning Procedure)、ディスカバーリング手順(Discovering Procedure)、接続手順(Connecting Procedure)などに分けられることができる。
【0183】
デバイスフィルタリング手順(Device Filtering Procedure)
【0184】
デバイスフィルタリング手順は、コントローラスタックで要請、指示、お知らせなどに対する応答を実行するデバイスの数を減らすための方法である。
【0185】
すべてのデバイスで要請を受信する際、これに対して応答することが必要としないから、コントローラスタックは、要請を送信する数を減らして、BLEコントローラスタックで電力消費が減るように制御できる。
【0186】
広告デバイスまたはスキャニングデバイスは、広告パケット、スキャン要請または接続要請を受信するデバイスを制限するために、前記デバイスフィルタリング手順を実行することができる。
【0187】
ここで、広告デバイスは、広告イベントを送信する、すなわち、広告を実行するデバイスのことを言い、広告者(Advertiser)とも表現される。
【0188】
スキャニングデバイスは、スキャニングを実行するデバイス、スキャン要請を送信するデバイスを言う。
【0189】
BLEでは、スキャニングデバイスが一部広告パケットを広告デバイスから受信する場合、前記スキャニングデバイスは、前記広告デバイスにスキャン要請を送ることを必要とする。
【0190】
しかしながら、デバイスフィルタリング手順が用いられてスキャン要請の送信が不必要な場合、前記スキャニングデバイスは、広告デバイスから送信される広告パケットを無視できる。
【0191】
接続要請過程でもデバイスフィルタリング手順が使用されることができる。仮に、接続要請過程でデバイスフィルタリングが用いられる場合、接続要請を無視することによって、前記接続要請に対する応答を送信する必要がなくなる。
【0192】
広告手順(Advertising Procedure)
【0193】
広告デバイスは、領域内のデバイスで無指向性のブロードキャストを実行するために、広告手順を実行する。
【0194】
ここで、無指向性のブロードキャスト(Undirected Advertising)は、特定デバイスに向けたブロードキャストではない全(すべての)デバイスに向けた広告(Advertising)であり、すべてのデバイスが広告(Advertising)をスキャン(Scan)して追加情報要請や接続要請をすることができる。
【0195】
これと異なり、指向性ブロードキャスト(Directed advertising)は、受信デバイスに指定されたデバイスのみ広告(Advertising)をスキャン(Scan)して追加情報要請や接続要請をすることができる。
【0196】
広告手順は、近くの開始デバイスとブルートゥースの接続を確立するために用いられる。
【0197】
または、広告手順は、広告チャンネルでリスニングを実行しているスキャニングデバイスにユーザデータの周期的なブロードキャストを提供するために用いられることができる。
【0198】
広告手順ですべての広告(または広告イベント)は、広告物理チャンネルを介してブロードキャストされる。
【0199】
広告デバイスは、広告デバイスから追加的なユーザデータを得るために、リスニングを実行しているリスニングデバイスからスキャン要請を受信することができる。広告デバイスは、スキャン要請を受信した広告物理チャンネルと同じ広告物理チャンネルを介して、スキャン要請を送信したデバイスにスキャン要請に対する応答を送信する。
【0200】
広告パケットの一部分として送られるブロードキャストユーザデータは、動的なデータであることに対し、スキャン応答データは、一般的に静的なデータである。
【0201】
広告デバイスは、広告(ブロードキャスト)物理チャンネル上において開始デバイスから接続要請を受信することができる。仮に、広告デバイスが接続可能な広告イベントを使用し、開始デバイスがデバイスフィルタリング手順によりフィルタリングされないと、広告デバイスは、広告を中止し接続モード(connected mode)に進む。広告デバイスは、接続モード以後に再度広告を始めることができる。
【0202】
スキャニング手順(Scanning Procedure)
【0203】
スキャニングを実行するデバイス、すなわち、スキャニングデバイスは、広告物理チャンネルを使用する広告デバイスからユーザデータの無指向性ブロードキャストを聴取するためにスキャニング手順を実行する。
【0204】
スキャニングデバイスは、広告デバイスから追加的なデータを要請するために、広告物理チャンネルを介してスキャン要請を広告デバイスに送信する。広告デバイスは、広告物理チャンネルを介してスキャニングデバイスで要請した追加的なデータを含んで、前記スキャン要請に対する応答であるスキャン応答を送信する。
【0205】
前記スキャニング手順は、BLEピコネットで他のBLEデバイスと接続される間に使用されることができる。
【0206】
仮に、スキャニングデバイスがブロードキャストされる広告イベントを受信し、接続要請を開始できるイニシエーターモード(initiator mode)にある場合、スキャニングデバイスは、広告物理チャンネルを介して広告デバイスに接続要請を送信することによって、広告デバイスとブルートゥース接続を始めることができる。
【0207】
スキャニングデバイスが広告デバイスに接続要請を送信する場合、スキャニングデバイスは、追加的なブロードキャストのためのイニシエーターモードスキャニングを中止し、接続モードに進む。
【0208】
ディスカバーリング手順(Discovering Procedure)
【0209】
ブルートゥース通信が可能なデバイス(以下、「ブルートゥースデバイス」という。)は、近くに存在するデバイスを発見するためにまたは与えられた領域内で他のデバイスによって発見されるために広告手順とスキャニング手順を実行する。
【0210】
ディスカバーリング手順は、非対称的に実行される。周囲の他のデバイスを探そうとするブルートゥースデバイスをディスカバーリングデバイス(discovering device)と言い、スキャン可能な広告イベントを広告するデバイスを探すためにリスニングする。他のデバイスから発見されて利用可能なブルートゥースデバイスをディスカバラブルデバイス(discoverable device)と言い、積極的に広告 (ブロードキャスト)物理チャンネルを介して他のデバイスがスキャン可能に広告イベントをブロードキャストする。
【0211】
ディスカバーリングデバイスとディスカバラブルデバイスともピコネットで他のブルートゥースデバイスと既に接続されていることができる。
【0212】
接続手順(Connecting Procedure)
【0213】
接続手順は、非対称的であり、接続手順は、特定ブルートゥースデバイスが広告手順を実行する間に、他のブルートゥースデバイスは、スキャニング手順を実行することを要求する。
【0214】
すなわち、広告手順が目的になることができ、その結果、ただ一つのデバイスのみ広告に応答するはずである。広告デバイスから接続可能な広告イベントを受信した以後、広告(ブロードキャスト)物理チャンネルを介して広告デバイスに接続要請を送信することによって、接続を開始できる。
【0215】
次に、BLE技術での動作状態、すなわち、広告状態(Advertising State)、スキャニング状態(Scanning State)、開始状態(Initiating State)、接続状態(connection state)について簡単に説明する。
【0216】
広告状態(Advertising State)
【0217】
リンク階層(LL)は、ホスト (スタック)の指示によって広告状態に入る。リンク階層が広告状態にある場合、リンク階層は、広告イベントなどから広告PDU(Packet Data Circuit)を送信する。
【0218】
それぞれの広告イベントは、少なくとも一つの広告PDUから構成され、広告PDUは、使用される広告チャンネルインデックスを介して送信される。広告イベントは、広告PDUが使用される広告チャンネルインデックスを介してそれぞれ送信された場合、終了または広告デバイスが他の機能実行のために空間を確保する必要がある場合、さらに早く広告イベントを終了できる。
【0219】
スキャニング状態(Scanning State)
【0220】
リンク階層は、ホスト(スタック)の指示によってスキャニング状態に入る。スキャニング状態で、リンク階層は、広告チャンネルインデックスをリスニングする。
【0221】
スキャニング状態には、受動的スキャニング(passive scanning)、積極的スキャニング(active scanning)の2つのタイプがあり、各スキャニングタイプは、ホストにより決定される。
【0222】
スキャニングを行うための別途の時間または広告チャネルインデックスが定義されない。
【0223】
スキャニング状態の間に、リンク階層は、スキャンウィンドウ(scan Window)区間(duration)の間に広告チャネルインデックスをリスニングする。スキャンインターバル(scan Interval)は、2つの連続的なスキャンウィンドウの開始点間の間隔(インターバル)として定義される。
【0224】
リンク階層は、スケジューリングの衝突がない場合、ホストにより指示されるように、スキャンウィンドウのすべてのスキャンインターバル完成のためにリスニングしなければならない。各スキャンウィンドウにおけるリンク階層は、他の広告チャネルインデックスをスキャンしなければならない。リンク階層は、使用可能なすべての広告チャネルインデックスを使用する。
【0225】
受動的なスキャニングであるとき、リンク階層は、ただパケットだけを受信し、いかなるパケットも送信できない。
【0226】
能動的なスキャニングであるとき、リンク階層は、広告デバイスに広告PDUと広告デバイス関連追加的な情報を要請できる広告PDUタイプに依存するためにリスニングを行う。
【0227】
開始状態(Initiating State)
【0228】
リンク階層は、ホスト(スタック)の指示により開始状態に入る。
【0229】
リンク階層が開始状態にあるとき、リンク階層は、広告チャネルインデックスに対するリスニングを行う。
【0230】
開始状態の間に、リンク階層は、スキャンウィンドウ区間の間に広告チャネルインデックスをリスニングする。
【0231】
接続状態(connection state)
【0232】
リンク階層は、接続要請を行うデバイス、すなわち、開始デバイスがCONNECT_REQ PDUを広告デバイスに送信する時または広告デバイスが開始デバイスからCONNECT_REQ PDUを受信する時に接続状態に入る。
【0233】
接続状態に入った以後、接続が生成されると考慮される。ただし、接続が接続状態に入った時点で確立されるように考慮される必要はない。新しく生成された接続と予め確立された接続間の唯一の差は、リンク階層接続監督タイムアウト(supervision timeout)値だけである。
【0234】
両デバイスが接続されているとき、両デバイスは、異なる役割を果たす。
【0235】
マスター役割を果たすリンク階層は、マスターと呼ばれ、スレーブ役割を果たすリンク階層は、スレーブと呼ばれる。マスターは、接続イベントのタイミングを調節し、接続イベントは、マスターとスレーブ間の同期化される時点をいう。
【0236】
以下では、ブルートゥースインターフェースで定義されるパケットについて簡単に説明する。BLEデバイスは、以下で定義されるパケットを用いる。
【0237】
パケットフォーマット(Packet Format)
【0238】
リンク階層(Link Layer)は、広告チャネルパケットとデータチャネルパケットの両方のために使用される一つのパケットフォーマットのみを有する。
【0239】
各パケットは、プリアンブル(Preamble)、接続アドレス(Access Address)、PDU(Packet Data Unit)及びCRCの4つのフィールドから構成される。
【0240】
一つのパケットが広告物理チャネルから送信されるとき、PDUは、広告チャネルPDUになるはずで、一つのパケットがデータ物理チャネルから送信されるとき、PDUは、データチャネルPDUになるはずである。
【0241】
広告チャンネル PDU(Advertising Channel PDU)
【0242】
広告チャンネルPDU(Packet Data Circuit)は、16ビットヘッダと多様な大きさのペイロードを有する。
【0243】
ヘッダに含まれる広告チャンネルPDUのPDUタイプフィールドは、下記表1で定義されたようなPDUタイプを示す。
【0244】
【0245】
広告PDU(Advertising PDU)
【0246】
以下の広告チャネルPDUタイプは、広告PDUと呼ばれ、具体的なイベントで使用される。
【0247】
ADV_IND:接続可能な無指向性広告イベント
【0248】
ADV_DIRECT_IND:接続可能な指向性広告イベント
【0249】
ADV_NONCONN_IND:接続できない無指向性広告イベント
【0250】
ADV_SCAN_IND:スキャン可能な無指向性広告イベント
【0251】
前記PDUは、広告状態でリンク階層(Link Layer)から送信され、スキャニング状態または開始状態(Initiating State)でリンク階層により受信される。
【0252】
スキャニングPDU(Scanning PDU)
【0253】
以下の広告チャネルPDUタイプは、スキャニングPDUと呼ばれ、下記で説明される状態で使用される。
【0254】
SCAN_REQ:スキャニング状態でリンク階層により送信され、広告状態でリンク階層により受信される。
【0255】
SCAN_RSP:広告状態でリンク階層により送信され、スキャニング状グ状態でリンク階層により受信される。
【0256】
開始PDU(Initiating PDUs)
【0257】
以下の広告チャネルPDUタイプは、開始PDUと呼ばれる。
【0258】
CONNECT_REQ:開始状態でリンク階層により送信され、広告状態でリンク階層により受信される。
【0259】
データチャネルPDU(Data Channel PDU)
【0260】
データチャネルPDUは、16ビットヘッダ、多様な大きさのペイロードを有し、メッセージ無欠点チェック(Message Integrity Check:MIC)フィールドを含むことができる。
【0261】
前述したように、BLE技術での手順、状態、パケットフォーマットなどは、本明細書で提案する方法を実行するために適用されることができる。
【0262】
再び、
図4を参照すると、負荷455はバッテリである。バッテリは、電力ピックアップ回路210から出力される電力を利用してエネルギーを保存することができる。一方、モバイル機器450にバッテリが必ず含まれるべきものではない。例えば、バッテリは、脱着が可能な形態の外部構成で提供されることができる。他の例として、無線電力受信装置200には電子機器の多様な動作を駆動する駆動手段がバッテリの代わりに含まれることもできる。
【0263】
モバイル機器450は、無線電力受信装置200を含むと図示されており、ベースステーション400は、無線電力送信装置100を含むと図示されているが、広い意味で、無線電力受信装置200は、モバイル機器450と同一視されることができ、無線電力送信装置100は、ベースステーション400と同一視されることもできる。
【0264】
通信/コントロール回路120と通信/コントロール回路220がIB通信モジュール以外にOB通信モジュールまたは近距離通信モジュールとしてブルートゥースまたはブルートゥースLEを含む場合、通信/コントロール回路120を含む無線電力送信装置100と通信/コントロール回路220を含む無線電力受信装置200は、
図6のような単純化されたブロック図で表現されることができる。
【0265】
図6は、一例によるBLE通信を利用する無線電力送信システムを示したブロック図である。
【0266】
図6を参照すると、無線電力送信装置100は、電力変換回路110、及び通信/コントロール回路120を含む。通信/コントロール回路120は、インバンド通信モジュール121、及びBLE通信モジュール122を含む。
【0267】
一方、無線電力受信装置200は、電力ピックアップ回路210、及び通信/コントロール回路220を含む。通信/コントロール回路220は、インバンド通信モジュール221、及びBLE通信モジュール222を含む。
【0268】
一側面において、BLE通信モジュール122、222は、
図5によるアーキテクチャ及び動作を実行する。例えば、BLE通信モジュール122、222は、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の接続を確立し、無線電力送信に必要な制御情報とパケットを交換するのに用いられてもよい。
【0269】
他の側面において、通信/コントロール回路120は、無線充電のためのプロファイルを動作させるように構成されてもよい。ここで、無線充電のためのプロファイルは、BLE送信を利用するGATTであってもよい。
【0270】
図7は、他の例によるBLE通信を利用する無線電力送信システムを示したブロック図である。
【0271】
図7を参照すると、通信/コントロール回路120、220は、それぞれインバンド通信モジュール121、221のみを含み、BLE通信モジュール122、222は、通信/コントロール回路120、220と分離して備えられる形態も可能である。
【0272】
以下、コイルまたはコイル部は、コイル及びコイルと近接した少なくとも一つの素子を含み、コイルアセンブリー、コイルセルまたはセルとして指称してもよい。
【0273】
一方、ユーザが無線電力送信装置100の作動空間内に無線電力受信装置200を配置すると、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200両方とも電力送信を構成及び制御するための目的で通信を始める。この時、電力シグナルは、すべての通信に対してキャリアを提供することができ、通信に対するプロトコルは、複数の段階で構成されることができる。以下、通信プロトコルについて説明する。
【0274】
図8は、無線電力送信手順を説明するための状態遷移図である。
【0275】
WPCでは2つの通信プロトコルを定義することができる。
【0276】
-ベースラインプロトコル(或はBPP):無線電力受信装置200から無線電力送信装置100への一方向通信のみを支援するオリジナルプロトコルを意味することができる。
【0277】
-拡張されたプロトコル(或はEPP):双方向通信及び向上されたFOD(foreign object detection)機能を支援し、データ送信ストリーム機能及び認証オプションも支援することができる。
【0278】
図8を参照すると、本明細書の一実施例に係る、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の電力伝達動作は大きく、ピンフェーズ810(Ping Phase)、構成フェーズ820(Configuration Phase)、交渉フェーズ830(Negotiation Phase)、及び電力送信フェーズ(Power Transfer Phase)に分けられることができる。
【0279】
-ピンフェーズ810
【0280】
ピンフェーズ810で、無線電力送信装置100は無線電力受信装置200との通信の確立を試みる(try)ことができる。通信の確立を試みる前に、測定が行われてもよく、測定によって電力の送信中に損傷または加熱される可能性がある銀行カード、小銭またはその他金属のような物体があるか否かが確認されることができる。ここで、このような測定は、無線電力受信装置200を覚まさずに行われてもよい。
【0281】
ここで、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200から設計情報(design information)を得た後、検出された金属が異物(foreign object)であるか、或いは親和的な金属(friendly metal)であるかに対する結論を交渉フェーズ830に延期することができる。
【0282】
-構成フェーズ820
【0283】
構成フェーズ820で、無線電力受信装置200は、基本識別及び構成データ(basic identification and configuration data)を無線電力受信装置200に送信することができる。そして、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200の両側は、この情報を用いてベースライン(baseline)電力送信契約(power transfer contract)を生成することができる。
【0284】
また、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、構成フェーズ820でベースラインプロトコル(Baseline Protocol)または拡張されたプロトコル(Extended Protocol)を継続するか否かを決めることができる。
【0285】
ここで、無線電力受信装置200は、拡張されたプロトコルを具現する場合のみ向上されたFOD、データ送信ストリーム及び認証のような機能を利用することができる。
【0286】
-交渉フェーズ830
【0287】
交渉フェーズ830で、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、追加的な設定及び制限を含む拡張された電力送信契約(extended power transfer contract)を設定することができる。また、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100に設計情報を提供することができる。後で、設計情報は電力送信フェーズ840に切り替える前にFODを完了するのに用いられることができる。
【0288】
ここで、交渉フェーズ830は、ベースラインプロトコルでは存在しない段階に対応し得る。
【0289】
-電力送信フェーズ840
【0290】
電力送信フェーズ840は、無線電力受信装置200のロードに電力が伝達される段階であり得る。
【0291】
拡張プロトコルで、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、この段階が始まる時にシステム補正(system calibration)を行うことができる。電力伝達契約の要素を再交渉するために、この段階がたまに中断されることがあるが、このような再交渉中にも電力伝達は継続されてもよい。
【0292】
以下、前述した、ピンフェーズ810(Ping Phase)、構成フェーズ820(Configuration Phase)、交渉フェーズ830(Negotiation Phase)、及び電力送信フェーズ840(Power Transfer Phase)に対するプロトコルについてそれぞれより具体的に説明する。
【0293】
1.ピンフェーズ810
【0294】
ピンフェーズ810が開始される時、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200が作動ボリューム内にあるか否かをまだ分からない。また、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200を認知することができない。その理由として、このシステムは一般的にパワーシグナルの不足により非活性化されているからである。
【0295】
このような状況で、無線電力送信装置100が無線電力受信装置200からの応答を要請するためのデジタルピンを始める前に、無線電力送信装置100は次の段階を経てもよい。
【0296】
図9は、ピンフェーズ810のプロトコルに対する一例を概略的に示したのである。
【0297】
図9によると、無線電力送信装置100は、アナログピンを実行することができる(S910)。すなわち、無線電力送信装置100は、アナログピンを送信して、作動空間(operating volume)内に物体が存在するか否かを確認することができる。例えば、無線電力送信装置は、送信コイルまたは1次コイル(Primary Coil)の電流変化に基づいて、作動空間内に物体が存在するか否かを感知することができる。
【0298】
無線電力送信装置100は、NFCタグ保護を適用することができる(S920)。ここで、NFCタグの保護は、次のような手順によって実行されることができる。
【0299】
a)まず、感知された個体の一つ以上がNFCタグを含むか否かが確認されることができる。
【0300】
b)以後に、NFCタグが含まれた物体の場合、損傷されることなく電源信号を耐えることができるか否かを確認することができる。
【0301】
c)無線電力送信装置100がNFCタグが電力信号を耐えられないと判断する場合、デジタルピンを始めずにピン段階を保持し、無線電力送信装置100は、実行し続けない理由をユーザに知らせることができる。
【0302】
無線電力送信装置100は、異物の感知を実行することができる(S930)。すなわち、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200以外の異物があるか否かを判断するのに役に立つ情報を収集することができる。このために、無線電力送信装置100は、フリー-パワーFOD方式等のような多様な方式を用いることができる。
【0303】
一方、前述した、3つの段階(S910、S920、S930)では、無線電力受信装置が動作しなくてもよい。
【0304】
無線電力送信装置100が上の段階を実行し、作動空間に潜在的に無線電力受信装置200があると判断する場合、無線電力送信装置100は、デジタルピンを開始することができる(S940)。ここで、デジタルピンは、SIG(signal strength)データパケットまたはEPT(End Power Transfer)データパケットのような応答を無線電力受信装置200に要請することができる。
【0305】
その後、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からSIGまたはEPTを受信することができる(S950)。ここで、SIGデータパケットは、カップリングの測定を提供することができ、SIGデータパケットは、信号強度値に対する情報を含むことができる。また、EPTデータパケットは、電源送信中止要請と要請理由を提供することができる。
【0306】
仮に、無線電力送信装置100が無線電力受信装置200から上記のような応答を受信できない場合には、無線電力送信装置100は、ピンフェーズ810に止まりながら、上記のような段階を繰り返すことができる。
【0307】
2.構成フェーズ820
【0308】
構成フェーズ820は、次のようなプロトコルの一部である。
【0309】
-無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100に自分を識別させることができる。
【0310】
-無線電力受信装置200と無線電力送信装置100は、ベースライン電力伝達契約を確立することができる。
【0311】
-無線電力受信装置200と無線電力送信装置100は、電力送信に用いるプロトコル変形を決めることができる。
【0312】
構成フェーズ820で、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、デジタルピンパラメータを使用して動作し続けることができる。これは無線電力送信装置100と無線電力受信装置200両方の電力及び電流レベルは、ユーザが作動空間内の位置で無線電力受信装置200を移動する場合のみ変更されることを意味することができる。
【0313】
以下、構成フェーズ820でのプロトコルをより具体的に説明する。
【0314】
図10は、構成フェーズ820のプロトコルに対する一例を概略的に示したのである。
【0315】
図10によれば、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からID(identification)を受信することができる(S1010)。または、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からXID(extended identification)も受信することができる(S1020)。すなわち、無線電力受信装置200は、IDデータパケット及び選択的にXIDデータパケットを利用して無線電力受信装置200自体を識別させることができる。
【0316】
無線電力送信装置100は、選択的に無線電力受信装置200からPCH(power control hold-off)データパケットを受信することができ(S1030)、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からCFGデータパケットを受信することができる(S1040)。すなわち、無線電力受信装置200は、PCH及び/またはCFGデータパケットを利用して、電力伝達契約での使用のためのデータを提供することができる。
【0317】
最後に、無線電力送信装置100は、できれば拡張されたプロトコルを確認することができる(S1050)。
【0318】
前述した各データパケットを要約して整理すれば、以下の通りである。
【0319】
-ID:IDデータパケットは、無線電力受信装置200を識別する情報であり得る。ここで、IDには、製造社コード、基本デバイス識別子などを含んでもよい。また、IDには、設定フェーズでXIDデータパケットの存在有無を識別する情報も含んでもよい。
【0320】
-XID:XIDデータパケットには、追加識別データが含まれてもよい。
【0321】
-PCH:PCHデータパケットは、CEデータパケットの受信と無線電力送信装置100がコイル電流調整を始める間の遅延を構成することができる。
【0322】
-CFG:CFGデータパケットは、基本構成データを提供することができる。
【0323】
例えば、CFGデータパケットは、ベースラインプロトコルで電力送信を勧めるすべてのパラメータを提供することができる。同時に、CFGデータパケットは、拡張プロトコルで用いられるすべてのFSK通信パラメータを提供することができる。また、CFGデータパケットは、無線電力受信装置200の追加機能を提供することができる。
【0324】
図11は、一実施例に係る無線電力受信装置の構成パケット(CFG)のメッセージフィールドを示した図面である。
【0325】
図11によれば、一実施例に係る構成パケット(CFG)は、0x51のヘッダ値を有してもよく、構成パケット(CFG)のメッセージフィールドには、1ビットの認証(AI)フラグ、および1ビットのアウトバンド(OB)フラグが含まれてもよい。
【0326】
認証フラグ(AI)は、無線電力受信装置が認証機能を支援するか否かを指示する。例えば、認証フラグ(AI)の値が「1」である場合、無線電力受信装置が認証機能を支援するか、認証イニシエータ(Authentication Initiator)として動作できることを指示し、認証フラグ(AI)の値が「0」である場合、無線電力受信装置が認証機能を支援しないか、認証イニシエータとして動作できないことを指示することができる。
【0327】
アウトバンド(OB)フラグは、無線電力受信装置がアウトバンド通信を支援するか否かを指示する。例えば、アウトバンド(OB)フラグの値が「1」である場合、無線電力受信装置がアウトバンド通信を指示し、アウトバンド(OB)フラグの値が「0」である場合、無線電力受信装置がアウトバンド通信を支援しないことを指示することができる。
【0328】
前述したID及び/またはXIDの提供は、識別のためである。そして、PCH及び/またはCFGの提供は、電力伝達契約の構築(build)のためである。
【0329】
3.交渉フェーズ830
【0330】
交渉フェーズ830は、無線電力送信装置100と無線電力受信装置200が電力送信契約を変更することができる拡張プロトコルの一部である。この段階には2つの類型がある。
【0331】
-交渉フェーズ830:交渉フェーズ830は、構成フェーズ820以後に直接つながり、初期拡張電力送信契約を生成する役割を果たす。同時に、交渉フェーズ830は、前置電力(pre-power)FOD機能を完了する役割も果たす。ここで、交渉段階の長さは制限されない。
【0332】
-再交渉フェーズ:再交渉フェーズは、電力送信フェーズ840を複数回中断することができ、一般的に電力伝達契約の単一要素を調整する役割を果たす。また、FOD/qf、FOD/rf及びSRQ/rprデータパケットは、再交渉段階では利用されなくてもよい。電力送信フェーズ840でのCEデータパケットに対する制約は、再交渉段階の長さを制限する。
【0333】
交渉段階または再交渉段階で、無線電力受信装置と無線電力送信装置との間の無線電力の受信/送信と関連する電力送信契約(Power Transfer Contract)を拡張または変更したり、電力送信契約の要素の少なくとも一部を調整する電力送信契約の更新が行われたり、アウトバンド通信を確立するための情報の交換が行われてもよい。
【0334】
図12は、一実施例に係る交渉段階または再交渉段階のプロトコルを概略的に示した流れ図である。
【0335】
図12を参照すると、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200からFOD状態データパケット(e.g.FOD)を受信することができる(S1210)。ここで、無線電力受信装置200は、FOD状態データパケットを用いてその存在がレファレンス無線電力送信装置100の選択された属性に及ぶ影響を無線電力送信装置100に知らせることができる。そして、無線電力送信装置100は、この情報を利用してFOD機能を構成することができる。
【0336】
無線電力送信装置100は、上記FOD状態データパケットに対するACK/NAKを無線電力受信装置200に送信することができる(S1215)。
【0337】
一方、無線電力受信装置200は、GRQ(General Request data packet)を利用して無線電力送信装置100のID(Identification data packet)、CAP(Capabilities data packet)、XCAP(extended CAP)を受信することができる。
【0338】
一般要請パケット(GRQ)は、0x07のヘッダ値を有してもよく、1バイトのメッセージフィールドを含んでもよい。一般要請パケット(GRQ)のメッセージフィールドには無線電力受信装置200がGRQパケットを利用して無線電力送信装置100に要請するデータパケットのヘッダ値が含まれてもよい。
【0339】
例えば、交渉段階または再交渉段階で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100のIDパケットを要請するGRQパケット(GRQ/id)を無線電力送信装置100に送信することができる(S1220)。
【0340】
GRQ/idを受信した無線電力送信装置100は、IDパケットを無線電力受信装置200に送信することができる(S1225)。無線電力送信装置100のIDパケットには、「Manufacturer Code」に対する情報が含まれる。「Manufacturer Code」に対する情報が含まれたIDパケットは、無線電力送信装置100の製造者(manufacturer)を識別することができるようにする。
【0341】
或は、交渉段階または再交渉段階で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100の性能パケット(CAP)を要請するGRQパケット(GRQ/cap)を無線電力送信装置100に送信することができる(S1230)。GRQ/capのメッセージフィールドには、性能パケット(CAP)のヘッダ値(0x31)が含まれてもよい。
【0342】
GRQ/capを受信した無線電力送信装置100は、性能パケット(CAP)を無線電力受信装置200に送信することができる(S1235)。
【0343】
或は、交渉段階または再交渉段階で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100の性能パケット(CAP)を要請するGRQパケット(GRQ/xcap)を無線電力送信装置100に送信することができる(S1240)。GRQ/xcapのメッセージフィールドには、性能パケット(XCAP)のヘッダ値(0x32)が含まれてもよい。
【0344】
GRQ/xcapを受信した無線電力送信装置100は、性能パケット(XCAP)を無線電力受信装置200に送信することができる(S1245)。
【0345】
図13は、一実施例に係る無線電力送信装置の性能パケット(CAP)のメッセージフィールドを示した図面である。
【0346】
一実施例に係る性能パケット(CAP)は、0x31のヘッダ値を有してもよく、
図19を参照すると、3バイトのメッセージフィールドを含んでもよい。
【0347】
図13を参照すると、性能パケット(CAP)のメッセージフィールドには、1ビットの認証(AR)フラグと1ビットのアウトバンド(OB)フラグが含まれてもよい。
【0348】
認証フラグ(AR)は、無線電力送信装置100が認証機能を支援するか否かを指示する。例えば、認証フラグ(AR)の値が「1」である場合、無線電力送信装置100が認証機能を支援するか、または認証応答子(Authentication Responder)として動作できることを指示し、認証フラグ(AR)の値が「0」である場合、無線電力送信装置100が認証機能を支援しないか、または認証応答子として動作できないことを指示することができる。
【0349】
アウトバンド(OB)フラグは、無線電力送信装置100がアウトバンド通信を支援するか否かを指示する。例えば、アウトバンド(OB)フラグの値が「1」である場合、無線電力送信装置100がアウトバンド通信を指示し、アウトバンド(OB)フラグの値が「0」である場合、無線電力送信装置100がアウトバンド通信を支援しないことを指示することができる。
【0350】
交渉段階で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100の性能パケット(CAP)を受信し、無線電力送信装置100の認証機能支援可否及びアウトバンド通信支援可否を確認することができる。
【0351】
再び
図12に戻って、無線電力受信装置200は、交渉段階または再交渉段階で少なくとも一つの特定要請パケット(SRQ、Specific Request data packet)を利用して電力送信フェーズで提供される電力に関する電力送信契約(Power Transfer Contract)の要素を更新することができ(S1250)、これに対するACK/NAKを受信することができる(S1255)。
【0352】
一方、拡張された電力伝達契約を確認し、交渉段階を終了するために、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にSRQ/enを送信し(S1260)、無線電力送信装置100からACKを受信することができる(S1265)。
【0353】
4.電力送信フェーズ840
【0354】
電力送信フェーズ840は、実際電力が無線電力受信装置200の負荷として送信されるプロトコルの一部である。ここで、電力伝達は、交渉フェーズ830で生成された電力伝達契約の条件によって行われることができる。
【0355】
<CEに基づく電力制御>
【0356】
無線電力受信装置200は、無線電力受信装置200の目標と実際動作地点との間の偏差を測定する制御エラー(control error;CE)データを無線電力送信装置100に送信して電力レベルを制御することができる。無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、制御エラーデータを0にすることを目標とし、この地点でシステムは、目標電力水準で作動するようになる。
【0357】
<電力伝達内でのFOD方法(In-power transfer FOD method)>
【0358】
制御エラーデータ以外にも無線電力送信装置100と無線電力受信装置200は、FODを容易にするための情報を交換することができる。無線電力受信装置200は、受信する電力の量(受信電力レベル(received power level))を定期的に無線電力送信装置100に報告し、無線電力送信装置100は、異物を感知したか否かを無線電力受信装置200に知らせることができる。電力送信フェーズでFODに対して使用可能な方法は、例えば、パワーロス計算に対応し得る。この接近方式で、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200によって報告された受信電力レベルを送信電力の量(送信電力レベル)と比較して、差が閾値を超える時に無線電力受信装置200に(異物を監視したのか否かに対する)信号を送信することができる。
【0359】
<再交渉フェーズ>
【0360】
状況によって、必要な場合、無線電力送信装置100または無線電力受信装置200は、電力送信フェーズ中に電力送信契約の再交渉を要請することができる。電力送信契約の再交渉が行われることができる変更された状況の例は、以下の通りである。
【0361】
-無線電力受信装置200が以前に交渉したよりも(実質的に)より多い電力が必要な場合。
【0362】
-無線電力送信装置100が低い効率で作動していることを感知した場合。
【0363】
-無線電力送信装置100が増加された作動温度によってこれ以上現在電力水準を保持できない場合(またはその反対の場合、すなわち、無線電力受信装置200が充分冷却された後、より高い電力レベルで作動できる場合)。
【0364】
ここで、再交渉フェーズに対する具体的なプロトコルの例示は、前述した通りである。
【0365】
<データ送信ストリーム>
【0366】
無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、データ送信ストリームを始めて電力送信フェーズ840全般にわたってアプリケーションレベルデータを交換することができる。
【0367】
ここで、重要な共通アプリケーションは、認証(authentication)であり、ここで両側は変調防止方式で相手の資格証明を確認することができる。例えば、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100が高い電力レベルで安全に作動するように信頼し得るのか確認するために、無線電力送信装置100の資格証明を確認しようとすることができる。適切な資格証明があれば、規定遵守テストをパスしたことを意味することができる。
【0368】
したがって、本明細書では、低い電力レベルの水準で電力の伝達を始め、認証プロトコルを成功的に完了した後のみに電力をより高い水準に制御する方式を提供することができる。
【0369】
<電力送信フェーズ840でのプロトコル>
【0370】
以上、電力送信フェーズ840での無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の動作を概略的に説明した。以下、電力送信フェーズ840での動作に対する円滑な理解のために、電力送信フェーズ840でのプロトコルをベースラインプロトコルの場合と拡張されたプロトコルの場合をそれぞれ区別して説明する。
【0371】
図14は、ベースラインプロトコルでの電力送信フェーズ840に対するデータフローの流れ図を概略的に示したのである。
【0372】
図14によれば、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にCEを送信することができる(S1410)。ここで、無線電力受信装置200は、通常CEデータパケットを秒当たり数回送信することができる。
【0373】
無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100に一般的に1.5秒ごとに一回ずつRP(received power)データパケット(ベースラインプロトコルではRP8)を送信することができる(S1420)。
【0374】
選択的に、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にCHS(charge status)データパケットを送信することができる(S1430)。
【0375】
前述したデータパケットを整理して説明すれば、次の通りである。
【0376】
-CE:CEデータパケットは、望む電力レベルに対するフィードバックを提供することができる。CEデータパケットは、制御エラー値(control error value)を含むことができ、ここで制御エラー値は、無線電力受信装置200の実際動作地点と目標動作地点との間の偏差に対する相対測定値である符号付き整数値であってもよい。この時の制御エラー値が正数値である場合、実際動作地点が目標動作地点の下にあることを示し、無線電力送信装置100に電力信号を増加させるように要請することができる。制御エラー値が負数値である場合、実際動作地点が目標動作地点の上にあることを示し、無線電力送信装置100に電力信号を減らすように要請することができる。
【0377】
-RP8:RP8データパケットは、受信電力レベルを報告することができる。ここで、RP8データパケットは、ベースラインプロトコルのみに含まれてもよい。
【0378】
-CHS:CHSデータパケットは、負荷でバッテリの充電レベルを提供することができる。
【0379】
図15は、拡張されたプロトコルでの電力送信フェーズ840に対するデータフローの流れ図を概略的に示したのである。
【0380】
図15によれば、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にCEを送信することができる(S1510)。ここで、無線電力受信装置200は、一般的にCEデータパケットを秒当たり数回送信することができる。
【0381】
無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100に一般的に1.5秒ごとに一回ずつRP(received power)データパケット(拡張されたプロトコルではRP)を送信することができる(S1515)。
【0382】
電力送信フェーズで、制御エラーパケット(CE)と受信電力パケット(RP)は、無線電力の制御のために、要求されるタイミング制約(timing constraint)に合わせて、繰り返し的に送信/受信されるべきデータパケットである。
【0383】
無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200から受信した制御エラーパケット(CE)と受信電力パケット(RP)に基づいて送信する無線電力のレベルを制御することができる。
【0384】
一方、拡張されたプロトコルでは、無線電力送信装置100は、受信電力パケット(RP)に対してACK、NAK、ATNなどのビットパターンで応答することができる(S1520)。
【0385】
モード値が0である受信電力パケット(RP/0)に対して、無線電力送信装置100がACKで応答することは、電力送信が現在のレベルで実行し続けることができることを意味する。
【0386】
モード値が0である受信電力パケット(RP/0)に対して、無線電力送信装置100がNAKで応答することは、無線電力受信装置200が電力消費を減らすべきことを意味する。
【0387】
モード値が1または2である受信電力パケット(RP/1またはRP/2)に対して、無線電力送信装置100がACKで応答することは、無線電力受信装置200が受信電力パケット(RP/1またはRP/2)に含まれた電力補正値を受け入れたことを意味する。
【0388】
モード値が1または2である受信電力パケット(RP/1またはRP/2)に対して、無線電力送信装置100がNAKで応答することは、無線電力受信装置200が受信電力パケット(RP/1またはRP/2)に含まれた電力補正値を受け入れなかったことを意味する。
【0389】
前述したモード値が1である受信電力パケット(RP/1)は、最初補正データポイント(first calibration data point)を意味することができ、モード値が2である受信電力パケット(RP/2)は、追加的な補正データポイント(additional calibration data point)を意味することができる。ここで、無線電力受信装置は、無線電力送信装置にモード値が2である受信電力パケット(RP/2)を数回送信して、複数の追加的な電力補正値を送信することができ、無線電力送信装置は受信されたRP/1及び複数個のRP/2に基づいて補正過程を行うことができる。
【0390】
受信電力パケット(RP)に対して、無線電力送信装置100がATNで応答することは、無線電力送信装置100が通信の許容を要請することを意味する。すなわち、無線電力送信装置100は、RPデータパケットに応答して、データパケットを送信する権限を要請するために、ATN(attention)応答パターンを送信することができる。言い換えれば、無線電力送信装置100は、RPデータパケットに応答して、ATNを無線電力受信装置200に送信して、データパケットを送信する権限を無線電力受信装置200に要請することができる。
【0391】
選択的に、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にCHS(charge status)データパケットを送信することができる(S1525)。
【0392】
一方、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、電力送信契約での要素(一般的には、保障された負荷電力)に対する再交渉を開始するために、DSR(data stream response)データパケット、CAPデータパケット、NEGOデータパケットを交換することができる。
【0393】
例えば、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にDSRデータパケットを送信し(S1530)、無線電力送信装置100は、無線電力受信装置200にCAPを送信することができる(S1535)。
【0394】
また、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にNEGOデータパケットを送信し(S1540)、無線電力送信装置100は、NEGOデータパケットに応答して、無線電力受信装置200にACKを送信することができる(S1545)。
【0395】
ここで、再交渉フェーズの開始に関連するデータパケットを整理すれば、以下の通りである。
【0396】
-DSR:DSRデータパケットには、以下のような値の何れか一つの値が設定されてもよい。
【0397】
i)0x00-DSR/nak:最後に受信された無線電力送信装置100のデータパケットが拒否されたことを指示する。
【0398】
ii)0x33-DSR/poll:データパケットを送信するように、無線電力送信装置100を招待(invite)する。
【0399】
iii)0x55-DSR/nd:最後に受信された無線電力送信装置100のデータパケットが予想されなかったことを指示する。
【0400】
iv)0xFF-DSR/ack:最後に受信された無線電力送信装置100のデータパケットが正しく処理されたことを確認する。
【0401】
-CAP:CAPデータパケットは、無線電力送信装置100の機能に対する情報を提供する。具体的な内容は前述した通りである。
【0402】
-NEGO:NEGOデータパケットは、再交渉段階で行うように、無線電力送信装置100に要請することができる。
【0403】
無線電力送信機100と無線電力受信機200は、アプリケーションレベルデータの交換のためにADC(auxiliary data control)、ADT(auxiliary data transport)、及びDSRデータパケットを利用することができる。
【0404】
すなわち、アプリケーションレベルデータの交換のためのデータ送信ストリームの送受信観点で、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にADC/ADTを送信することができ(S1550)、無線電力送信装置100は、これに対する応答としてACK/NAKを無線電力受信装置200に送信することができる(S1555)。また、無線電力受信装置200は、無線電力送信装置100にDSRを送信することができ(S1560)、無線電力送信装置は、無線電力受信装置にADC/ADTを送信することができる(S1565)。
【0405】
ここで、データ送信ストリームは、データストリームイニシエータからデータストリーム応答子にアプリケーションレベルデータを伝達する役割を果たす。そして、アプリケーションレベルデータは、大きくi)認証(authentication)アプリケーション、ii)独占(汎用)アプリケーションに区別されることができる。
【0406】
アプリケーションレベルデータのうち、認証アプリケーションに関連するメッセージ/情報は、次のように整理されることができる。
【0407】
認証手順(authentication procedure)で用いられるメッセージを認証メッセージとする。認証メッセージは、認証に関する情報を運ぶのに用いられる。認証メッセージには、2つのタイプが存在する。一つは、認証要請(authentication request)であり、もう一つは、認証応答(authentication response)である。認証要請は、認証イニシエータによって送信され、認証応答は認証応答子によって送信される。無線電力送信装置と受信装置は、認証イニシエータまたは認証応答子になり得る。例えば、無線電力送信装置が認証イニシエータである場合、無線電力受信装置は認証応答子になり、無線電力受信装置が認証イニシエータである場合、無線電力送信装置が認証応答子になる。
【0408】
認証要請メッセージは、GET_DIGESTS、GET_CERTIFICATE、CHALLENGEを含む。
【0409】
-GET_DIGESTS:この要請は、認証書チェーンダイジェストを検索するのに用いられることができる。無線電力受信装置200は、一回に望む数のダイジェストを要請することができる。
【0410】
-GET_CERTIFICATE:この要請は、対象認証書チェーンのセグメントを読むのに用いられる。
【0411】
-CHALLENGE:この要請は、電力送信装置の製品装置の認証を始めるのに用いられることができる。
【0412】
認証応答メッセージは、DIGESTS、CERTIFICATE、CHALLENGE_AUTH、ERRORを含む。
【0413】
-DIGESTS:無線電力送信装置100は、DIGESTS応答を用いて認証書チェーン要約を送り、有効な認証書チェーン要約が含まれたスロットを報告することができる。
【0414】
-CERTIFICATE:この応答は、無線電力送信装置100が認証書チェーンの要請されたセグメントを送信するのに用いられることができる。
【0415】
-CHALLENGE_AUTH:無線電力送信装置100は、CHALLENGE_AUTHを用いて、CHALLENGE要請に応答することができる。
【0416】
-ERROR:この応答は、電力送信機でエラー情報を送信するのに用いられることができる。
【0417】
認証メッセージは、認証パケットとも呼ばれ得、認証データ、認証制御情報とも呼ばれ得る。また、GET_DIGEST、DIGESTSなどのメッセージは、GET_DIGESTパケット、DIGESTパケットなどとも呼ばれ得る。
【0418】
一方、前述したように、無線電力受信装置200及び無線電力送信装置100は、データ送信ストリームを介してアプリケーションレベルデータを伝達することができる。データ送信ストリームを介して伝達されるアプリケーションレベルデータは、次の構造のデータパケットシーケンスで構成されることができる。
【0419】
-ストリームを開く初期ADCデータパケット。
【0420】
i)ストリームに含まれたメッセージ類型。
【0421】
ii)ストリームのデータバイト数。
【0422】
-実際メッセージを含む一連のADTデータパケット。
【0423】
-ストリームを閉じる最終ADC/endデータパケット。
【0424】
以下、上記のようなADC、ADT、ADC/endデータパケットが利用される例示に対するデータ送信ストリームを図面を通じて説明する。
【0425】
図16は、一例による無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間のアプリケーションレベルのデータストリームを示したのである。
【0426】
図16を参照すると、データストリームは、補助データ制御(auxiliary data control:ADC)データパケット及び/または補助データ送信(auxiliary data transport:ADT)データパケットを含んでもよい。
【0427】
ADCデータパケットは、データストリームを始める(opening)のに用いられる。ADCデータパケットは、ストリームに含まれたメッセージのタイプと、データバイトの個数を指示することができる。一方、ADTデータパケットは、実際メッセージを含むデータのシーケンスである。ストリームの終了を知らせる時には、ADC/endデータパケットが用いられる。例えば、データ送信ストリーム内のデータバイトの最大個数は、2047に制限されてもよい。
【0428】
ADCデータパケットとADTデータパケットの正常な受信可否を知らせるために、ACKまたはNAC(NACK)が用いられる。ADCデータパケットとADTデータパケットの送信タイミングの間に、制御エラーパケット(CE)またはDSRなど無線充電に必要な制御情報が送信されてもよい。
【0429】
このようなデータストリーム構造を利用して、認証関連情報またはその他アプリケーションレベルの情報が無線電力送信装置と受信装置との間に送受信されてもよい。
【0430】
前述した、電力送信フェーズ840での無線電力送信装置100と無線電力受信装置200との間の動作の理解のための例示を説明すれば、以下の通りである。
【0431】
図17は、一実施例に係る電力制御コントロール方法を示す。
【0432】
図17で、電力送信フェーズで、無線電力送信装置100及び無線電力受信装置200は、電力送受信とともに通信を並行することによって、伝達される電力の量をコントロールすることができる。無線電力送信装置及び無線電力受信装置は、特定コントロールポイントで動作する。コントロールポイントは、電力の伝達が実行される時に無線電力受信装置の出力端(output)で提供される電圧及び電流の組み合わせ(combination)を示す。
【0433】
より詳細に説明すると、無線電力受信装置は、望むコントロールポイント(desired Control Point)-望む出力電流/電圧、モバイル機器の特定位置の温度などを選択し、追加で現在動作している実際コントロールポイント(actual control point)を決定する。無線電力受信装置は、望むコントロールポイントと実際コントロールポイントを使用し、コントロールエラー値(control error value)を算出し、これをコントロールエラーパケットとして無線電力送信装置に送信できる。
【0434】
そして、無線電力送信装置は、受信したコントロールエラーパケットを使用して新しい動作ポイント-振幅、周波数及びデューティサイクル-を設定/コントロールして電力伝達を制御することができる。したがって、コントロールエラーパケットは、電力伝達段階で一定時間の間隔に送信/受信され、実施例として、無線電力受信装置は、無線電力送信装置の電流を低減しようとする場合、コントロールエラー値を負数に設定し、電流を増加させようとする場合、コントロールエラー値を正数に設定して送信できる。このように誘導モードでは無線電力受信装置がコントロールエラーパケットを無線電力送信装置に送信することによって電力伝達を制御することができる。
【0435】
共振モードでは誘導モードとは異なる方式で動作してもよい。共振モードでは、一つの無線電力送信装置が複数の無線電力受信装置を同時にサービングする必要がある。ただし、上述した誘導モードのように電力伝達をコントロールする場合、伝達される電力が一つの無線電力受信装置との通信によってコントロールされるので、追加的な無線電力受信装置に対する電力伝達はコントロールが難しいことがある。したがって、本明細書の共振モードでは、無線電力送信装置は基本電力を共通的に伝達し、無線電力受信装置が自らの共振周波数をコントロールすることによって、受信する電力量をコントロールする方法を利用しようとする。ただし、このような共振モードの動作でも
図17で説明した方法が完全に排除されるのではなく、追加的な送信電力の制御を
図17の方法で実行してもよい。
【0436】
<プロファイルに係る動作>
【0437】
ワイヤレス充電方法には1次コイルと2次コイル間の磁気誘導現象を用いた磁気誘導方法と、数十kHzにおいて数MHz帯域の周波数を使用して磁気共鳴を行って電力を送信する磁気共鳴方法がある。ここで、磁気共鳴方法に対するワイヤレス充電標準はA4WPという協議会で主導し磁気誘導方法はWPC(Wireless Power Consortium)において標準を主導する。ここで、WPCではワイヤレス充電システムに関連する様々な状態情報及び命令をインバンド送受信できるように設計されている。
【0438】
WPCでの標準は基本電力プロファイル(baseline power profile:BPP)と拡張電力プロファイル(extended power profile:EPP)を定義する。以下、BPP及びEPPに対してそれぞれ説明する。
【0439】
A.BPP(baseline power profile)
【0440】
BPPは5Wまでの電力送信をサポートする無線電力送信装置と受信装置間の電力伝達プロファイルに関するものである。そして、BPPでは無線電力受信機から無線電力送信機への単方向通信(unidirectional communication)がサポートされる。このときの通信方法はASK(amplitude shift keying)に対応することができる。BPPではPing、設定、電力伝達のプロトコルフェーズが存在する。
【0441】
B.EPP(extended power profile)
【0442】
EPPは15Wまでの電力送信をサポートする無線電力送信装置と受信装置間の電力伝達プロファイルに関するものである。そして、EPPでは無線電力受信機と無線電力送信機間の双方向通信(bidirectional communication)がサポートされる。無線電力受信機から無線電力送信機への通信方法はASK(amplitude shift keying)に対応することができ、無線電力送信機から無線電力受信機への通信方法はFSK(frequency shift keying)に対応することができる。EPPではPing、設定、ネゴシエーション、電力伝達のプロトコルフェーズが存在する。
【0443】
(a)EPPでの互換性
【0444】
EPPはBPPの上位プロファイルに対応することができる。
【0445】
例えば、BPP無線電力受信機がEPP無線電力送信機上に配置されれば、EPP無線電力送信機はBPP無線電力送信機として動作することができる。
【0446】
例えば、EPP無線電力受信機がBPP無線電力送信機上に配置されれば、EPP無線電力受信機はBPP無線電力受信機として動作することができる。
【0447】
すなわち、EPPはBPPとの互換性を維持することができる。
【0448】
(b)EPP無線電力受信機のEPP指示方法
【0449】
EPP無線電力受信機は設定パケット(i.e.CFG)での「neg」ビットを1として設定することで、自身がEPP無線電力受信機であることを指示することができる。設定パケットに対する具体的な例は前述の通りである。
【0450】
(c)EPP無線電力送信機のEPP指示方法
【0451】
EPP無線電力送信機が「neg」ビットが1に設定された設定パケットを無線電力受信機から受信する場合、EPP無線電力送信機はこれに対してACK FSKビットパターンとして無線電力受信機に応答することができる。
【0452】
参考に、前述の通りBPP無線電力送信機はFSK通信方法をサポートしないためBPP無線電力送信機はFSKビットパターンを送信することができない。これに、「neg」ビットを1に設定して設定パケットをBPP無線電力送信機に送信したEPP無線電力受信機は、前記のACK応答を受信することができないことで、相手無線電力送信機がBPP無線電力送信機であることを識別することができる。
【0453】
一方、無線電力伝達システムでは新しい電力伝達プロファイルを提供しようとし、このとき提案される電力伝達プロファイルの中にはMPP(magnetic power profile)がある。MPPはQiv1.3.0に基づいた「Apple」の専用拡張に対応することができる。
【0454】
C.MPP(magnet power profile)
【0455】
MPPは15Wまでの電力送信をサポートする無線電力送信装置と受信装置間の電力伝達プロファイルに関するものである。そして、MPPでは無線電力受信機と無線電力送信機間の双方向通信(bidirectional communication)がサポートされる。無線電力受信機から無線電力送信機への通信方法はASK(amplitude shift keying)に対応することができ、無線電力送信機から無線電力受信機への通信方法はFSK(frequency shift keying)に対応することができる。このとき、ネゴシエーション及び電力伝達フェーズの間には速いFSK(NCYCLE=128)を使用することができる。
【0456】
MPPではPing、設定、MPPネゴシエーション、MPP電力伝達のプロトコルフェーズが存在する。
【0457】
(a)MPPでの互換性
【0458】
MPPはBPPの上位プロファイルに対応することができる。
【0459】
例えば、BPP無線電力受信機がMPP無線電力送信機上に配置されれば、MPP無線電力送信機はBPP無線電力送信機として動作することができる。
【0460】
例えば、MPP無線電力受信機がBPP無線電力送信機上に配置されれば、MPP無線電力受信機はBPP無線電力受信機として動作することができる。
【0461】
すなわち、MPPはBPPとの互換性を維持することができる。
【0462】
(b)MPP無線電力受信機のMPP動作(MPP指示方法)
【0463】
MPP無線電力受信機は拡張されたIDパケット内に特定のMPP指示子を用いることができる。
【0464】
MPP無線電力受信機がXIDを介してMPPのサポート可否を知らせるためには、無線電力受信機はIDパケットを介してXIDが送信されることを無線電力送信機に知らせる必要がある。MPP無線電力受信機が送信するようになるIDパケットは以下の通りであり得る。
【0465】
図18はMPP IDパケットの構造を模式的に示したものである。
【0466】
図18によれば、MPP IDパケットにおいて、B0のb4-b7までのメジャーバージョンフィールドの値は、1に設定することができる。
【0467】
MPP IDパケットにおいて、B0のb0-b3までのマイナーバージョンフィールドの値は、後で決定される値であり得る。
【0468】
MPP IDパケットにおいて、B1及びB2の製造コード(manufacture code)の値はPRMCコードに割り当てることができる。
【0469】
MPP IDパケットにおいて、B3のb7の「ext」フィールドの値は、1に設定されXIDパケットが追加送信されることを指示することができる。
【0470】
MPP IDパケットにおいて、B3のb0からb6、B4、B5のb3からb7のランダム識別子フィールドの値は、ランダムデバイス識別政策に応じて設定することができる。
【0471】
図19はMPPでのXIDパケットの例を模式的に示したものである。
【0472】
図19によれば、MPPでのXIDパケットは「XID Selector」フィールド、「Restricted」フィールド、「Freq Mask」フィールドなどを含むことができる。
【0473】
ここで、MPPのサポート有無は「XID Selector」の値が0xFEであるのか否かに応じて判断することができる。すなわち、XIDのB_0の値が0xFEである場合、このときのXIDは無線電力受信機がMPPをサポートすることを知らせる情報に対応することができる。
【0474】
「Restricted」フィールドは無線電力受信機がMPP制限モードで動作するか又はMPPフルモードで動作をするかを知らせる情報に対応することができる。もし、無線電力受信機がMPP制限モードで動作することを選択した場合、前記のフィールドは1に設定することができる。一方、他の場合には(例えば、無線電力受信機がMPP制限モードで動作しないことを選択した場合)、前記のフィールドは0に設定することができる。
【0475】
「Preferred Frequency」フィールドはMPP好ましい周波数を意味することができる。ここで、無線電力受信機は周波数のスイッチング前に(ネゴシエーションフェーズにおいて)無線電力送信機から情報を検索しようとする場合にはこのフィールドを128kHzに設定することができる。それ以外の場合には、無線電力受信機はこのフィールドを360kHzに設定することができる。
【0476】
「Freq Mask」フィールドは360kHzの動作周波数がサポートされるか否かを判断するためのフィールドに対応することができる。すなわち、「FreqMask」フィールドが0に設定された場合、360kHzがサポートされる。
【0477】
まとめると、無線電力送信機が無線電力受信機から受信したIDの「ext」ビットが1に設定されたかを判断し、XIDのB_0が0xFEに設定されたかを判断して、無線電力送信機は無線電力受信機のMPPに対するサポート可否を判断することができる。
【0478】
(c)MPP無線電力送信機のMPP動作(MPP指示方法)
【0479】
充電表面において無線電力受信機の配置を感知した後、MPP無線電力送信機はID及びXIDパケットに含まれた情報を使用してデジタルPingを実行して受信機を識別することができる。
【0480】
ここで、無線電力送信機は次の条件が全て満たされる場合、無線電力受信機がMPPをサポートすると決定することができる。
【0481】
-Qiバージョン:IDパケットのQiプロトコルバージョンは(Major=1、Minor=TBD)以上に設定される。
【0482】
-MPPサポートのお知らせ:XIDパケットの下位ヘッダー(バイト0)がMPPセレクター(selector)に設定される。
【0483】
もし前記の2つの条件が満たされない場合、無線電力送信機はQiv1.3仕様に応じてその後の手順を進めることができる。
【0484】
一方、XIDパケットにおいてMPP無線電力受信機が要求したMPP作動モードに応じて無線電力送信機は以下を実行する。
【0485】
-制限されている(restricted)プロファイル活性化(MPP制限モード):「restricted」フラグが1に設定された場合。
【0486】
-全体(full)プロファイル活性化(MPPフルモード):「restricted」フラグが0に設定された場合。
【0487】
前記の制限されているプロファイルに対する具体的な例と、フルプロファイルに対する具体的な例は後述する。
【0488】
一方、MPP無線電力送信機が「neg」ビットが1に設定された設定パケットを無線電力受信機から受信する場合、(MPPフルモードにおいて)MPP無線電力送信機はMPPフルモードにおいて)これに対してMPP ACK FSKビットパターンとして無線電力受信機に応答することができる。
【0489】
参考に、MPP制限モードの無線電力送信機はFSK通信方法をサポートしないためMPP制限モードの無線電力送信機はFSKビットパターンを送信することができない。但し、MPP制限モードの無線電力送信機は電力伝達のために360kHzの動作シグナルを用いるため、これに、「neg」ビットを1に設定して設定パケットをMPP制限モードで動作する無線電力送信機に送信したMPP無線電力受信機は動作周波数を介して相手無線電力送信機がMPP制限モードの無線電力送信機であることを識別することができる。
【0490】
(d)MPPのモード
【0491】
一方、MPPでは2つのモードが存在する。そのうち、1つはMPP制限モード(MPP Restricted mode)(又は、MPPベースラインプロファイル)であり、残りの1つはMPPフルモード(MPP Full mode)(又は、MPPフルプロファイル)である。
【0492】
2つの差を簡単に説明すると、MPP制限モードではXIDでの「restricted」フィールドが1に設定されるが、MPPフルモードではXIDでの「restricted」フィールドが0に設定されるということである。
【0493】
また、MPP制限モードではFSK通信がサポートされないが、MPPフルモードではFSK通信がサポートされる。
【0494】
さらに、MPP制限モードではFSK通信がサポートされないためCFGに対するMPP ACKを送信することができなく、これによって、MPP制限モードではMPPネゴシエーションがサポートされない。これに対して、MPPフルモードではFSK通信がサポートされるためCFGに対するMPP ACKを送信することができ、これによって、MPPフルモードではMPPネゴシエーションがサポートされる。
【0495】
以下、MPP制限モードとMPPフルモードに対してより具体的に説明する。ここで、MPP制限モードはMPPベースラインプロファイルと混用することができ、MPPフルモードはMPPフルプロファイルと混用することができる。
【0496】
以下、MPP制限モードとMPPフルモードに対する豊富な理解のために、各モードでのプロトコルに対してより具体的に説明する。
【0497】
i)MPP制限モード(MPP Restricted mode)
【0498】
前述の通り、MPP制限モードではFSKコミュニケーションがサポートされない。すなわち、MPP制限モードでは無線電力送信機から無線電力受信機に送信されるデータパケットが存在しない場合がある。このような背景下、図面を介してMPP制限モードでのプロトコルを説明する。
【0499】
図20はMPP制限モードでのプロトコルを模式的に示したものである。
【0500】
図20によれば、無線電力受信機は無線電力送信機に第1の動作周波数(例えば、128kHz)上でSIGを送信することができる。このとき、第1の動作周波数はBPP及び/又はEPPを実行することができる動作周波数に対応することができる。そして、このときの第1の動作周波数は無線電力送信機が駆動する周波数に対応することができる。
【0501】
無線電力受信機は無線電力送信機に第1の動作周波数上でIDパケットを送信することができる。このとき、MPPではXIDが必ず送信されるため、XIDがさらに送信されることを指示できるようにIDの「ext」ビットを1に設定することができる。
【0502】
無線電力受信機は無線電力送信機に第1の動作周波数上でXIDパケットを送信することができる。
【0503】
このときのXIDでのB0の値は0xFEであり、XIDでのB0の値が0xFEに設定されれば、これは無線電力受信機がMPPをサポートすることを知らせる情報に対応することができる。併せて、このときのXIDでの「restricted」フィールドは無線電力受信機がMPP制限モードで動作することを知らせることができるように、前記のフィールドは1に設定することができる。
【0504】
ここで、無線電力送信機がMPP制限モードを指示する前記のXIDパケットを受信した場合、無線電力送信機は電力シグナルを除去し、新しい動作周波数においてPingフェーズを再開始することができる。
【0505】
Pingフェーズが再開始されれば、無線電力受信機はSIGの送信から再び開始するようになる。但し、このときの動作周波数は第2の動作周波数(例えば、360kHz)であり得る。
【0506】
以降、無線電力受信機は第2の動作周波数においてID、XID、CFGパケットを無線電力送信機にそれぞれ送信する。併せて、無線電力受信機はCEPを無線電力送信機に送信することで無線電力送信機からMPPベースラインに基づいた無線電力を受信することができる。
【0507】
ii)MPPフルモード(MPP Full mode)
【0508】
前述の通り、MPPフルモードではFSKコミュニケーションがサポートされる。すなわち、MPPフルモードでは無線電力送信機から無線電力受信機に送信されるデータパケットが存在する。これを言い換えれば、無線電力送信機と無線電力受信機の間にはMPPネゴシエーションなどを進めることができる。このような背景下、図面を介してMPPフルモードでのプロトコルを説明する。
【0509】
図21及び
図22はMPPフルモードでのプロトコルを模式的に示したものである。
【0510】
先ず、
図21によれば、無線電力受信機は無線電力送信機に第1の動作周波数(例えば、128kHz)上でSIGを送信することができる。このとき、第1の動作周波数はBPP及び/又はEPPを実行することができる動作周波数に対応することができる。そして、このときの第1の動作周波数は無線電力送信機が駆動する周波数に対応することができる。
【0511】
無線電力受信機は無線電力送信機に第1の動作周波数上でIDパケットを送信することができる。このとき、MPPではXIDが必ず送信されるため、XIDがさらに送信されることを指示できるようにIDの「ext」ビットを1に設定することができる。
【0512】
無線電力受信機は無線電力送信機に第1の動作周波数上でXIDパケットを送信することができる。
【0513】
このときのXIDでのB0の値は0xFEであり、XIDでのB0の値が0xFEに設定されれば、これは無線電力受信機がMPPをサポートすることを知らせる情報に対応することができる。併せて、このときのXIDでの「restricted」フィールドは無線電力受信機がMPPフルモードで動作することを知らせることができるように、前記のフィールドは0に設定することができる。
【0514】
一方、MPPフルモードではMPP制限モードとは異なるように、無線電力送信機が無線電力受信機からXIDパケットを受信するとしてもパワーシグナルを除去しない。このとき、無線電力受信機はそれでもパワーシグナルが除去されなかったためXIDパケット以降CFGパケットを無線電力送信機に送信する。
【0515】
そして、無線電力受信機は前記のCFGパケットに対する応答として、MPP ACKを無線電力送信機から受信することができる。
【0516】
MPP ACKを受信した無線電力受信機は無線電力送信機とネゴシエーションフェーズに進入し、無線電力受信機及び無線電力送信機両方はネゴシエーションを進めることができる。
【0517】
ネゴシエーションを進めた以降、無線電力受信機は無線電力送信機と電力伝達フェーズに進入することができる。
【0518】
一方、無線電力受信機はEPTパケットを無線電力送信機に送信する。EPTパケットを受信した無線電力送信機はパワーシグナルを除去し、以降、新しい動作周波数においてPingフェーズを再開始することができる。
【0519】
図22によれば、Pingフェーズが再開始されれば、無線電力受信機はSIGの送信から再び開始するようになる。但し、このときの動作周波数は第2の動作周波数(例えば、360kHz)であり得る。
【0520】
以降、無線電力受信機は第2の動作周波数においてID、XID、CFGパケットを無線電力送信機にそれぞれ送信する。そして、無線電力受信機は無線電力送信機からMPP ACKを受信することができる。
【0521】
MPP ACKを受信した無線電力受信機は第2の動作周波数において無線電力送信機とネゴシエーションフェーズに進入し、無線電力受信機及び無線電力送信機両方はネゴシエーションを進めることができる。
【0522】
ネゴシエーションを進めた以降、無線電力受信機は第2の動作周波数において無線電力送信機と電力伝達フェーズに進入する。併せて、無線電力受信機はXCEを無線電力送信機に送信してこれに対する応答(例えば、ACKを受信)することで無線電力送信機からMPPフルモードに基づいた無線電力を受信することができる。
【0523】
以下、本明細書に対してより具体的に説明する。
【0524】
前述の通り、無線電力送信システムでは、無線電力送信機及び無線電力受信機間のアプリケーションレベルデータストリームを送受信できるデータトランスポートストリームのフォーマットが定義される。
【0525】
このとき、データトランスポートストリーム(言い換えれば、データストリーム)のフォーマットは次のようなパケットに定義される。
【0526】
-ストリームをオープニングするイニシャルADCデータパケット
【0527】
ここで、前記のADCデータパケットはストリームに含まれたメッセージのタイプを指示することができる。
【0528】
そして、前記のADCデータパケットはストリームに含まれたデータバイトの数を指示することができる。
【0529】
-実際のメッセージを含むADTデータパケットのシーケンス
【0530】
-ストリームをクローズするファイナルADC/endデータパケット
【0531】
又は、データトランスポートストリーム送信に関連して、次のようなパケットが定義される。
【0532】
-データストリームに関して:ADC及び/又はADT(無線電力送信機及び無線電力受信機)
【0533】
-ADC及びADTに対する応答に関して:DSR(無線電力受信機)、ACK/NAK/ND/ATN(無線電力送信機)
【0534】
ここで、ADCは無線電力送信機が送るパケットであり、ADCは無線電力受信機が送るパケットでもあり得る。一例として、無線電力送信機のADCパケットに対してより具体的に説明すると以下の通りである。
【0535】
図23はADCパケットの例を模式的に示したものである。
【0536】
図23によれば、ADCデータパケットは電力受信機へのデータ送信ストリーム送信を制御することができる。このとき、ADCパケットは要求(request)フィールド及びパラメータフィールドを含むことができる。そして、このときのフィールドそれぞれは以下の通りであり得る。
【0537】
-要求フィールド:以下のような値のうち、いずれか1つが設定することができる。
【0538】
0-ADC/end:無線電力受信機に出るデータ送信ストリームを閉める。
【0539】
2-ADC/auth:無線電力受信機への認証データ送信ストリームを開ける。
【0540】
5-ADC/rst:全てのインカミング及びアウトゴーイングデータ送信ストリームを再設定する。
【0541】
0x10...0x1F-ADC/prop:無線電力受信機への独占データ送信ストリームを開ける。
【0542】
そしてパラメータフィールドは以下の通りであり得る。
【0543】
-パラメータフィールド:独占(ADC/prop)及び認証(ADC/auth)データ送信ストリームに関して、ストリームでのデータバイトの数である。全ての他のADCデータパケットに対しては0に設定することができる。
【0544】
以降のDSRデータパケットは以下の通りであり得る。
【0545】
-DSR/ack:無線電力受信機が要求を正常に実行した。
【0546】
-DSR/nak:受信及び/又は発信データ送信ストリームが既に開けているか使用中であるため無線電力受信機が要求を実行しなかった。
【0547】
-DSR/nd(データ送信ストリーム開ける):無線電力受信機は要求されたデータ送信ストリームタイプをサポートしない。
【0548】
-DSR/nd(reserved Request value):無線電力受信機が要求をサポートしない。
【0549】
-DSR/poll:無線電力受信機が最後の電力送信機データパケットを受信しなかった。
【0550】
言い換えれば、DSR/pollは、無線電力受信機が無線電力送信機に送るパケットである。DSR/pollは、無線電力送信機にいかなるパケット(既存に送ったパケットに続いて、または送ろうとするパケット)を送ることを許可することを意味することができる。すなわち、前述したように、DSR/pollは、無線電力送信機がいかなるデータパケットを送信することを招待することができる。
【0551】
一方、ADTも無線電力送信機が送るパケットであり、ADTは無線電力受信機が送るパケットでもあり得る。一例として、無線電力送信機のADTパケットに対してより具体的に説明すると以下の通りである。
【0552】
図24はADTパケットの例を模式的に示したものである。
【0553】
図24によれば、ADTデータパケットはデータ送信ストリームのアプリケーションデータを電力受信機に伝達する。ここで、1において7までのADTデータパケットサイズを使用することができる。
【0554】
このとき、それぞれのサイズに対するADTデータパケットは奇数及び偶数ヘッダーとともに使用することができる。例えば、ADTデータパケットのサイズが7バイトだと仮定するとき、奇数ヘッダーを持つ7バイトのADTデータパケットと偶数ヘッダーを持つ7バイトのADTデータパケットがそれぞれ存在する。
【0555】
ここで、ADTパケットはデータフィールドを含むことができ、データフィールドは以下の通りであり得る。
【0556】
-データフィールド:アプリケーション層によって適切に定義することができる。
【0557】
以降のDSRデータパケットは以下の通りであり得る。
【0558】
-DSR/ack:無線電力受信機がパケットのデータを適切に処理した。
【0559】
-DSR/nak:無線電力受信機が最後の電力送信機データパケットを受信したがパケットのデータを処理できなかった。例えば、無線電力受信機は自身が忙しい場合であるのかデータをバッファリングできない場合に応答を使用することができる。
【0560】
-DSR/nd:無線電力受信機がインカミングデータトランスポートストリームオープンを持つことができない。
【0561】
-DSR/poll:無線電力受信機が最後の電力送信機データパケットを受信しなかった。
【0562】
言い換えれば、DSR/pollは、無線電力受信機が無線電力送信機に送るパケットである。DSR/pollは、無線電力送信機にいかなるパケット(既存に送ったパケットに続いて、または送ろうとするパケット)を送ることを許可することを意味することができる。すなわち、前述したように、DSR/pollは、無線電力送信機がいかなるデータパケットを送信することを招待することができる。
【0563】
一方、データトランスポートストリーム(Data transport stream)(以下、TPL)は無線電力受信機/無線電力送信機に関係なくイニシエータ(Initiator)とレスポンダ(Responder)に分けることができる。
【0564】
このとき、データ伝達ストリーム及びこれに関連するパケットがイニシエータとレスポンダ間に交換される内容に対して図面を介して説明する。
【0565】
図25はアプリケーションメッセージがデータストリームイニシエータからデータストリームレスポンダに送信される例を模式的に示したものである。
【0566】
図25によれば、イニシエータはデータメッセージをレスポンダに送る。
【0567】
より具体的には、特定のアプリケーション(Application)(例えば、認証(Authentication))を対象に、イニシエータがアプリケーション要求(request)メッセージを送る。
【0568】
そのために、データストリームイニシエータは先ず、アプリケーションレイヤーにおいてアプリケーションに関連する要求メッセージを作り、バッファに格納することができる。そしてデータストリームイニシエータはバッファの要求メッセージをトランスポート(transport)レイヤーに伝達し、ローカルバッファに格納することができる。データストリームイニシエータのトランスポートレイヤーではローカルバッファに格納されたアプリケーション要求メッセージがADTサイズに合わせてスライスされた後、データストリームを介してデータストリームレスポンダに伝達することができる。
【0569】
データストリームレスポンダがイニシエータからスライスされたアプリケーション要求メッセージをADTなどを介して受信するたび、データストリームレスポンダは応答を(ACK/NAK/ND)実行することができる。そして、データストリームレスポンダは自身のローカルバッファに受信されたスライスされたメッセージを重ねて格納することができる。
【0570】
データストリームイニシエータがアプリケーション要求メッセージを全部送り、データストリームを閉めると(自身の)アプリケーションレイヤーにfeedbackを与えることができる。そして、データストリームレスポンダは受信されたアプリケーション要求メッセージを完成した後、データストリームレスポンダのアプリケーションレイヤーに伝達することができる。
【0571】
このようなプロセスを介してアプリケーション要求メッセージがデータストリームレスポンダのアプリケーションレイヤーに伝達されれば、データストリームイニシエータはアプリケーション要求メッセージを伝達完了したことに対応することができる。そして、データストリームレスポンダはアプリケーション要求メッセージを受けることが完了されたことに対応することができる。
【0572】
以降、データストリームイニシエータとデータストリームレスポンダのポジションが互い変わる。すなわち、新しいデータストリームイニシエータは(アプリケーション要求メッセージに対する)アプリケーション応答メッセージを新しいデータストリームレスポンダに伝達することができる。そして、アプリケーション応答メッセージの伝達プロセスは前記説明したプロセスをそのまま繰り返しすればいい(すなわち、新しいデータストリームイニシエータはアプリケーション応答メッセージをスライスしてデータストリーム(例えばADTなど)を介して新しいデータストリームレスポンダに伝達)。
【0573】
ここで、前記のようなプロセス、すなわち、既存のデータストリームイニシエータが新しいデータストリームレスポンダに転換し、既存のデータストリームレスポンダが新しいデータストリームイニシエータに転換する例をアプリケーション観点から図面を介して説明すれば以下の通りであり得る。
【0574】
図26はアプリケーション観点からのデータ送信に対する順序図を模式的に示したものである。
【0575】
図26によれば、データストリームイニシエータはデータストリームレスポンダに(アプリケーション)要求メッセージを送信することができる。このとき、データストリームイニシエータがデータストリームレスポンダに(アプリケーション)要求メッセージを送信する方法は前述の通りである。すなわち、
図25に示された通り、データストリームイニシエータは要求メッセージをスライスして、データストリーム(例えば、ADTパケットなど)を介してデータストリームレスポンダに送信することができる。
【0576】
以降、(アプリケーション)要求メッセージを受信したデータストリームレスポンダは新しくデータストリームイニシエータに転換する。すなわち、データストリームレスポンダがデータストリームイニシエータからアプリケーション要求メッセージに関連するデータストリームのクローズに対するパケットである最終のADCパケットを受信すれば、データストリームレスポンダはデータストリームイニシエータに転換することができる。
【0577】
以降、新しいデータストリームイニシエータはデータストリーム(例えばADTパケットなど)を介してアプリケーション応答メッセージを既存のデータストリームイニシエータに送信することができる。このとき、既存のデータストリームイニシエータは新しいデータストリームレスポンダになることができる。
【0578】
一方、無線電力送信システムは、無線電力の送信を重点的に発展したシステムであるため、無線電力送信機と無線電力受信機との間のデータ通信には多様な問題状況が発生できる。
【0579】
無線電力送信機と無線電力受信機との間のデータ通信(すなわち、TPL通信)が実行される時に発生できる問題状況に対する例示を整理して説明すると、下記の通りである。
【0580】
-TPL通信途中、イニシエータ(無線電力送信機または無線電力受信機)及び/又はレスポンダ(無線電力受信機または無線電力送信機)が送って/受けたDataに対してイニシエータ及び/又はレスポンダがこれを格納することが不可能な場合(例えば、メモリスタク(stuck))。
【0581】
-TPL通信途中、両者間の通信同期化が合わなくて、イニシエータ及び/又はレスポンダが相手の応答を待っている場合。
【0582】
-TPL通信途中、充電コントロール関連業務によってインバンド(inband)通信が実行できないことによって、インバンド(inband)通信がスタク(stuck)されている場合。
【0583】
-TPL通信途中、知らないエラーによって、イニシエータ及び/又はレスポンダの相互間の通信がそれ以上進行されない場合。
【0584】
-TPL通信途中、トランスポートレイヤのバッファに問題が発生して、TPL進行が不可能な場合。
【0585】
-その他。
【0586】
ここで、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機が相手とデータ通信を実行する中に前述したような問題が発生する場合、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、このデータ通信をリセットまたは強制終了(言い換えれば、アボート(abort))することが好ましい。
【0587】
例えば、少なくとも一つのデータストリームがオープンされている状態で、前記のような問題が発生してそれ以上データストリームの送受信が難しい場合、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、データストリームのリセットを実行しようとすることができる。
【0588】
これを具現する一つの方法として、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機が相手にリセットに対する情報を送信して全てのデータストリームをクローズすることができる。しかし、このような方法は、マルチデータストリームを考慮しない方法に該当する。
【0589】
例示として、様々なアプリケーションデータストリーム(例えば、ストリーム1:authentication;ストリーム2:configuration;ストリーム3:BMS)が進行される途中にDataの格納/通信に問題が発生する場合(またはトランスポートレイヤ(transport layer)に問題が発生する場合)、問題が発生した該当ストリーム(例示として、ストリーム2に問題が発生したと仮定)を除外した他のストリーム(ストリーム1及びストリーム3)は、問題がない場合が存在できる。
【0590】
この場合に前記具現方法を適用してリセット(reset)を実行するようになると、問題にならない他のストリーム(例えば、ストリーム1及びストリーム3)に対してもリセットが実行されることができる。この場合、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、問題が発生しないストリームまで全て再びデータ通信を初めから実行しなければならない。これは非効率的な方式に該当できる。
【0591】
また、例えば、少なくとも一つのデータストリームがオープンされている状態で、前記のような問題が発生してそれ以上データストリームの送受信が難しい場合、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、データストリームのリセットよりは強制終了を実行しようとすることができる。
【0592】
例示として、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機間にデータ通信を実行する途中に、前述したような問題が発生して相手にデータ通信のリセットを要請したが、データ通信のリセットが失敗する場合が発生できる。このような場合は、それ以上相手とデータ通信を実行すること自体が不可能な場合に該当できるため、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、データストリームのリセットよりはデータ通信の強制終了を実行しようとすることができる。
【0593】
しかし、現在技術の場合、データ通信の強制終了に対する構成を提供していないため、前記のように無線電力送信機及び/又は無線電力受信機がデータ通信を強制終了することが不可能である。
【0594】
したがって、本明細書ではデータストリームをリセットする方法及びこれを利用する装置を提供しようとする。それだけでなく、本明細書ではデータストリームを強制終了(アボート(abort))する方法及びこれを利用する装置を提供しようとする。
【0595】
1.データストリームのリセット
【0596】
以下の図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載された具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は、例示的に提示されたものであるため、本明細書の技術的特徴が以下の図面に使われた具体的な名称に制限されない。
【0597】
図27は、本明細書の一実施例に係る、無線電力送信機が無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0598】
図27によると、無線電力送信機は、無線電力を伝達することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)できる(S2710)。
【0599】
前述したが、電力伝達フェーズに進入した無線電力送信機は、無線電力受信機に電力を伝達することができる。そして、無線電力受信機は、無線電力送信機にCEパケットを周期的に送信することによって、電力制御が実行されることができる。また、無線電力送信機は、無線電力受信機からRPパケットを受信することによって、電力伝達中FODを実行することもできる。これらに対する具体的な説明は前述の通りであるため、繰り返し記載は省略する。
【0600】
それだけでなく、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、データストリームイニシエータの立場で相手にデータストリームを送信することができる。
【0601】
すなわち、無線電力送信機は無線電力受信機にデータストリームを送信し、または無線電力送信機は無線電力受信機からデータストリームを受信することができる(S2720)。この時、データストリームには、イニシャルADCパケット、少なくとも一つのADTパケット、ファイナルADCパケットが含まれることができる。そして、イニシャルADCパケットはデータストリームのオープンに関連したパケットに該当でき、ファイナルADCパケットはデータストリームのクローズに関連したパケットに該当できる。
【0602】
一方、前記のようにデータストリームが伝達される中に、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、相手にリセット情報を送信することができる(S2730)。すなわち、無線電力送信機は、自分がデータストリームイニシエータでもレスポンダでも関係なしに無線電力受信機にリセット情報を送信することができる。それだけでなく、無線電力受信機は、自分がデータストリームイニシエータでもレスポンダでも関係なしに無線電力送信機にリセット情報を送信することができる。
【0603】
以後、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、データストリームの初期化を実行することができる(S2740)。
【0604】
ここで、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機がデータストリームを初期化するにもかかわらず、データストリームのオープンは維持されることができる。すなわち、データストリームがリセットされてデータストリームが再び送信されるとしても、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、別途のイニシャルADCを相手に送信せずに(すなわち、別途のデータストリームオープンなしに)直ちに最初のADTパケットを相手に送信できる。
【0605】
ただし、前記のようにリセット情報が送信される場合、データストリームのオープンが維持されず、リセット情報が送信される場合にはデータストリームが一応クローズされて及びデータストリームが初めから再び送信される場合も(相互間に結合が不可能なものではない以上)本明細書の実施例が適用されることができる。
【0606】
以下、本明細書に対してより具体的に説明する。以下では理解の便宜のために、無線電力送信機がデータストリームを無線電力受信機に送信して及び無線電力送信機がリセット情報を無線電力受信機に送信する例を基準に説明する。ただし、以下に説明する例は明細書の理解を容易にするための例に該当し、以下での例示は、無線電力送信機がデータストリームを無線電力送信機に送信する例示にも適用される。また、以下での例示は、無線電力受信機がリセット情報を無線電力送信機に送信する例示にも適用される。
【0607】
以下の図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載された具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は、例示的に提示されたものであるため、本明細書の技術的特徴が以下の図面に使われた具体的な名称に制限されない。
【0608】
図28は、本明細書の他の実施例に係る、無線電力送信機が無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0609】
図28によると、無線電力送信機は、前記無線電力を伝達することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)できる(S2810)。
【0610】
以後、無線電力送信機は、前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力受信機に第1のデータストリームを伝達することができる(S2820)。この時、前記第1のデータストリームは、前記第1のデータストリームのオープンに関連したイニシャルADC(auxiliary data control)パケット、少なくとも一つのADT(auxiliary data transport)パケットまたは前記第1のデータストリームのクローズに関連したファイナルADCパケットを含むことができる。
【0611】
前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力受信機に送信できる(S2830)。この時、リセット情報は、一種のADCパケットに該当できる。または、リセット情報は、ADC、ADTとは別個に新しく定義されるパケットに該当することもできる。リセット情報に対する具体的な例示は後述する。
【0612】
前記無線電力送信機は、前記リセット情報に対する応答を前記無線電力受信機から受信することができる(S2840)。この時、無線電力送信機が一種のADCパケット(または新しく定義されるパケット)を介してリセット情報を無線電力受信機に送信した場合、無線電力送信機が無線電力受信機から受信する応答は、DSR/ackパケットに該当できる。
【0613】
それに対して、本図面とは違って、無線電力受信機が一種のADCパケット(または新しく定義されるパケット)を介してリセット情報を無線電力送信機に送信した場合、無線電力受信機が無線電力送信機から受信する応答はACK応答(例えば、一種のビットパターン)に該当できる。
【0614】
以後、前記無線電力送信機は、前記応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行することができる(S2850)。
【0615】
ここで、リセット以前及び以後、第1のデータストリームのオープンは、維持されることができる。より具体的に、リセット以後、無線電力送信機は、第1のデータストリームを初期から無線電力受信機に送信できる。ここで、第1のデータストリームのオープンは維持されるため、リセット以後、無線電力送信機は、イニシャルADCパケットの送信なしに少なくとも一つのADTパケットを無線電力受信機に送信できる。
【0616】
もちろん、これとは反対に、前述したように、リセット以後には第1のデータストリームが一応クローズされることができ、以後、第1のデータストリームが再びオープンされる(すなわち、イニシャルADCパケットが送信される)こともできる。
【0617】
一方、本明細書の実施例は、マルチストリームでも適用されることができる。すなわち、無線電力送信機は、第1のデータストリームを伝達する間に第2のデータストリームを前記無線電力受信機に送信する場合にも適用されることができる。この場合、無線電力送信機がリセット情報に対する応答を無線電力受信機から受信することに基づいて、無線電力送信機は、第2のデータストリームのリセットを実行することなく第1のデータストリームの前記リセットを実行することができる。
【0618】
すなわち、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、リセット情報の対象になるデータストリームのみをリセットすることができる。このために、リセット情報は、第1のデータストリームを識別する情報を含むことができる。
【0619】
ここで、リセットを実行するとは、無線電力送信機は、リセットを実行することに基づいてトランスポートレイヤ以下で格納されたデータを捨てることを意味することができる。これを図面を介して説明すると、下記の通りである。
【0620】
図29は、データストリームのリセットの概念を概略的に示す。
【0621】
図29によると、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機(または、データストリームイニシエータ及び/又はデータストリームレスポンダ)は、データ通信途中リセットが実行される場合、インカミング/アウトゴーイングデータを含むトランスポートレイヤ/バッファのデータを全て捨てることができる。ここで、この時の場合にも、アプリケーションレイヤはそのまま保存されることができる。
【0622】
例示として、#1、#2、#3番のアプリケーションデータストリームに対してデータ通信途中に、ADC/reset_#2に基づいて#2データストリームがリセットされると、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、#2番に該当するストリームでやり取りしたローカルバッファ(local buffer)のデータ及び/又はインカミング(incoming)及びアウトゴーイング(outgoing)データを削除してリセットを実行することができる。ただし、この時の場合にも、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、ストリームをそのままオープンした状態でデータ通信を進行することができる。
【0623】
(1)リセット情報の構造に対する例示
【0624】
一方、リセット情報はADCパケットの形態であり、リセット情報は前述したように従来存在しなかった新しいパケット形態である。
【0625】
ここで、リセット情報が、例えば、ADCパケットの形態を有する場合、以下の図面で説明した通りである。
【0626】
【0627】
図30によると、リセット情報は、一種のADCパケットの形態を有することができる。すなわち、リセット情報は、他のADCパケットのようにリクエストフィールド、パラメータフィールドを含むことができる。そして、ここに加えて、リセット情報は、アプリケーションストリームナンバーフィールドを含むことができる。
【0628】
それぞれのフィールドは、例示であって、下記の通りである。
【0629】
-Reqeust:5-ADC/rst
【0630】
-Parameter:リセットを望むアプリケーションストリーム情報を表記
【0631】
-アプリケーションストリームナンバー:B2の追加で、リセットを望むストリームを別途に表記
【0632】
(2)リセット情報の送信に対する例示の流れ図
【0633】
前述した例示を具体的な流れ図を介してより具体的に説明すると、下記の通りである。
【0634】
無線充電機器間にデータ通信時、回復不可能な通信エラー及びその他の通信エラーによって無線電力受信機及び/又は無線電力送信機がデータ通信をリセットすべき場合が存在できる。
【0635】
このような場合、アプリケーションストリーム別にリセットを可能にする構成が提供され、この構成を介して特定ストリームに対してリセットが実行されることができる。この時、無線電力受信機及び/又は無線電力送信機は、現在までやり取りしたローカルバッファに格納されたデータ及び/又はインカミング及びアウトゴーイングデータを全て捨てることができる。
【0636】
このような場合、リセットを実行した該当アプリケーションストリームに対して初期化されるが、ストリームはオープン状態に維持されることができる。すなわち、リセット以後に、データ通信を初めから再び実行することができる。
【0637】
例えば、無線電力受信機->無線電力送信機のデータストリームの場合、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、該当ストリームに対してリセット後、そのまま無線電力受信機->無線電力送信機へのデータストリームがそのまま進行されることができる。言い換えれば、データストリームが終了されない。
【0638】
まず、無線電力送信機が無線電力受信機にリセット情報を送信する例を説明する。
【0639】
図31は、無線電力送信機がリセット情報を送信する例示を概略的に示す。
【0640】
図31によると、無線電力送信機は、無線電力受信機にデータストリームを送信する中に、リセット情報(例えば、ストリーム#3をリセットすることを指示するADCパケット、すなわち、ADC/reset/steram#3)を無線電力受信機に送信できる。ここで、
図31の例示では無線電力送信機が無線電力受信機にデータストリームを送信する例を図示したが、
図31の例示は、無線電力受信機が無線電力送信機にデータストリームを送信する場合にも適用されることができる。
【0641】
無線電力送信機が無線電力受信機にリセット情報を送信すると、無線電力受信機は、無線電力送信機から該当ストリームのリセットパケットを受けた後、インカミング及び/又はアウトゴーイングデータのリセット及びローカルバッファクリア(clear)を実行することができる。以後、無線電力受信機は、無線電力送信機にDSR/ackを送ることができる。
【0642】
無線電力送信機は、リセットを望むストリーム(例えば、#3)に該当するリセットパケットを前述したように送り、無線電力送信機が無線電力受信機からDSR/ackを受けると同時にインカミング及び/又はアウトゴーイングデータのリセット及びローカルバッファクリアを実行することができる。
【0643】
図31の例示を異なるように説明すると、次の通りである。無線電力送信機が無線電力受信機に特定アプリケーションストリームに対してリセットの意思表示を実行し、無線電力送信機が相手からDSR/ackを受ける瞬間、無線電力送信機はリセット機能を遂行することができる。
【0644】
無線電力受信機は、無線電力送信機のリセット意思表示を受信すると、リセット機能を遂行することができる。リセット機能を完了した無線電力受信機は、完了時にDSR/ackを無線電力送信機に送ることができる。
【0645】
無線電力受信機の応答に基づいて無線電力受信機及び/又は無線電力送信機は、現在までやり取りしたローカルバッファに格納されたデータ及び/又はインカミング&アウトゴーイングデータを捨てた状態になる。
【0646】
ただし、この場合に、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、アプリケーションレイヤのデータは保存できる、ただし、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、トランスポートレイヤ及び現在までやり取りしたローカルバッファに格納されたデータ及び/又はインカミング&アウトゴーイングデータを全て捨てることができる。
【0647】
無線電力送信機及び/又は無線電力受信機が全てリセットを完了する場合にも、該当アプリケーションストリームは、オープン状態に維持されることができる。そして、無線電力送信機は、リセットが実行された該当アプリケーションストリームに対してデータ通信を実行し続けることができる。
【0648】
すなわち、リセット前にイニシエータが無線電力送信機であり、レスポンダが無線電力受信機である場合、リセット後にも無線電力送信機はイニシエータであり、無線電力受信機はレスポンダになることができる。その反対に、リセット前にイニシエータが無線電力受信機であり、レスポンダが無線電力送信機である場合、リセット後にも無線電力受信機はイニシエータであり、無線電力送信機はレスポンダになることができる。
【0649】
以下、無線電力受信機が無線電力送信機にリセット情報を送信する例を説明する。
【0650】
図32は、無線電力受信機がリセット情報を送信する例示を概略的に示す。
【0651】
図32によると、無線電力受信機は、無線電力送信機にデータストリームを送信する中に、リセット情報(例えば、ストリーム#3をリセットすることを指示するADCパケット、すなわち、ADC/reset/steram#3)を無線電力送信機に送信できる。ここで、
図32の例示では無線電力受信機が無線電力送信機にデータストリームを送信する例を図示したが、
図32の例示は、無線電力送信機が無線電力受信機にデータストリームを送信する場合にも適用されることができる。
【0652】
無線電力送信機は、リセットを望むストリーム(例えば、#3)に該当するリセットパケットを受けると同時にインカミング及び/又はアウトゴーイングデータのリセット及びローカルバッファのクリアを実行することができる。そして、無線電力送信機は、ACKを無線電力受信機に送信できる。
【0653】
無線電力受信機は、無線電力送信機からACKを受けた後インカミング及び/又はアウトゴーイングデータのリセット及びローカルバッファのクリアを実行し、リセットを実行することができる。
【0654】
以後、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、リセット完了後データストリームのオープン状態を維持しながら、データ通信を初期から再実行することができる。
【0655】
図32の例示を異なるように説明すると、次の通りである。無線電力受信機が無線電力送信機に特定アプリケーションストリームに対してリセットの意思表示を実行し、無線電力受信機相手からACKを受ける瞬間、無線電力受信機はリセット機能を遂行することができる。
【0656】
無線電力受信機は、無線電力送信機のリセット意思表示を受信すると、リセット機能を遂行することができる。リセット機能を完了した無線電力送信機は、完了時にACKを無線電力受信機に送ることができる。
【0657】
無線電力送信機の応答に基づいて無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、現在までやり取りしたローカルバッファに格納されたデータ及び/又はインカミング&アウトゴーイングデータを捨てた状態になる。
【0658】
ただし、この場合に、無線電力受信機及び/又は無線電力送信機は、アプリケーションレイヤのデータは保存できる、ただし、無線電力受信機及び/又は無線電力送信機は、トランスポートレイヤ及び現在までやり取りしたローカルバッファに格納されたデータ及び/又はインカミング&アウトゴーイングデータを全て捨てることができる。
【0659】
無線電力受信機及び/又は無線電力送信機が全てリセットを完了する場合にも、該当アプリケーションストリームは、オープン状態に維持されることができる。そして、無線電力受信機は、リセットが実行された該当アプリケーションストリームに対してデータ通信を続いて実行することができる。
【0660】
すなわち、リセット前にイニシエータが無線電力受信機であり、レスポンダが無線電力送信機である場合、リセット後にも無線電力受信機はイニシエータであり、無線電力送信機はレスポンダになることができる。その反対に、リセット前にイニシエータが無線電力送信機であり、レスポンダが無線電力受信機である場合、リセット後にも無線電力送信機はイニシエータであり、無線電力受信機はレスポンダになることができる。
【0661】
以下、リセット情報を送信する方法を他の形態で図面を介して説明する。
【0662】
図33は、リセット情報を送信する方法の例を他の形態で示す。
【0663】
図33によると、データストリームがクローズ(close)される前まではリセットに対する情報をどちらが送ろうが関係なく(すなわち、送信の主体が無線電力受信機であるかまたは無線電力送信機であるかまたはイニシエータであるかまたはレスポンダであるかに関係なく)イニシエータ及びレスポンダの地位は、そのまま維持したままデータストリームが進行されることができる。
【0664】
無線電力送信機及び/又は無線電力受信機がデータストリームがオープンされた状態でデータ通信を実行する中に問題が発生して、無線電力送信機がADC/resetを送ることができる。この場合、無線電力受信機は、リセット情報を受信してリセット機能を遂行することができる。リセット機能の完了後、無線電力受信機は、無線電力送信機にDSR/ackを送ることができる。無線電力送信機は、応答としてDSR/ackを無線電力受信機から受信した場合、無線電力送信機はリセット機能を遂行することができる。これは、もし無線電力送信機が無線電力受信機から応答を受信する前にリセットを実行するようになると、無線電力送信機は無線電力受信機から受信した応答を解析しにくいためである。
【0665】
無線電力受信機及び/又は無線電力送信機の二つのデバイスが全てリセットを実行すると、リセット典衣ストリームはそのまま維持される。そして、ストリームがオープンされた状態で無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、再びデータ通信を実行することができる。
【0666】
一方、前述したように無線電力送信機または無線電力受信機が相手にリセット情報を送信したにもかかわらず、無線電力送信機または無線電力受信機は、相手に応答を受信することができない場合もある。このような場合には、無線電力システムで問題が発生したにもかかわらず、データ通信が続いて進行されるべき問題が発生できる。
【0667】
したがって、前述したように、本明細書では、データストリームを強制終了(言い換えればアボート(abort))する方法に対して説明する。
【0668】
ここで、強制終了に進入する条件は、前記リセットに対する条件とは別個である。すなわち、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、前記問題状況が発生した場合にはデータストリームのリセットなしに直ちに強制終了を実行することができる。
【0669】
それに対して、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、前述したように一応リセットを試み、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機がもし相手からリセット情報に対する応答を受信することができない場合(または、特定期間の間に応答を受信することができない場合;または、特定回数リセット情報を繰り返して送信したにもかかわらずリセット情報に対する応答を受信することができない場合)、強制終了のプロトコルを進行することもできる。
【0670】
以下、強制終了に対する例示に対してより具体的に説明する。
【0671】
2.データストリームの強制終了
【0672】
以下の図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載された具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は例示的に提示されたものであるため、本明細書の技術的特徴が以下の図面に使われた具体的な名称に制限されない。
【0673】
図34は、本明細書の他の実施例に係る、無線電力送信機が無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0674】
図34によると、無線電力送信機は、無線電力を伝達することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)できる(S3410)。
【0675】
前述したが、電力伝達フェーズに進入した無線電力送信機は、無線電力受信機に電力を伝達することができる。そして、無線電力受信機は、無線電力送信機にCEパケットを周期的に送信することによって、電力制御が実行されることができる。また、無線電力送信機は、無線電力受信機からRPパケットを受信することによって、電力伝達中にFODを実行することもできる。これらに対する具体的な説明は前述の通りであるため、繰り返し記載は省略する。
【0676】
それだけでなく、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、データストリームイニシエータの立場で相手にデータストリームを送信することができる。
【0677】
すなわち、無線電力送信機は無線電力受信機にデータストリームを送信し、または無線電力送信機は無線電力受信機からデータストリームを受信することができる(S3420)。この時、データストリームには、イニシャルADCパケット、少なくとも一つのADTパケット、ファイナルADCパケットが含まれることができる。そして、イニシャルADCパケットはデータストリームのオープンに関連したパケットに該当でき、ファイナルADCパケットはデータストリームのクローズに関連したパケットに該当できる。
【0678】
一方、前記のようにデータストリームが伝達される中に、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、相手にアボート情報を送信することができる(S3430)。すなわち、無線電力送信機は、自分がデータストリームイニシエータでもレスポンダでも関係なしに無線電力受信機にアボート情報を送信することができる。それだけでなく、無線電力受信機は、自分がデータストリームイニシエータでもレスポンダでも関係なしに無線電力送信機にアボート情報を送信することができる。
【0679】
以後、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、データストリームのアボート(すなわち、強制終了)を実行することができる(S3440)。
【0680】
ここで、無線電力送信機は、アボート情報を送信することに基づいて第1のデータストリームのアボートを実行することができる。それに対して、無線電力送信機は、アボート情報に対する応答を受信することに基づいて第1のデータストリームのアボートを実行することができる。
【0681】
アボート以後、無線電力送信機は、第1のデータストリームをクローズすることができる。
【0682】
ここで、無線電力送信機は、アボートを実行することに基づいてトランスポートレイヤ以下で格納されたデータを捨てることができる。これを図面を介して説明すると、下記の通りである。
【0683】
図35は、データストリームのアボートの概念を概略的に示す。
【0684】
図35によると、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機(または、データストリームイニシエータ及び/又はデータストリームレスポンダ)は、データ通信途中アボートが実行される場合、インカミング/アウトゴーイングデータを含むトランスポートレイヤ/バッファのデータを全て捨てることができる。ここで、この時の場合にも、アプリケーションレイヤはそのまま保存されることができる。
【0685】
例示として、特定アプリケーションストリームのデータ通信途中Abortの場合、データのやり取りするイニシエータ/レスポンダと関係なしに受信機/送信機のどちらでもアボート情報を送ることができる。
【0686】
(1)アボート情報の構造に対する例示
【0687】
一方、アボート情報は別途のデータ通信(TPL)に対したパケットの形態であり、アボート情報は前述したように既存パケットの変形形態である。すなわち、無線電力受信機/無線電力送信機が相手機器に強制終了(Abort)を意思表現する方法は、別途TPLパケットが提供される形態または既存パケット(DSR/ADC/その他のパケット)にbitが追加される形態である。
【0688】
ここで、アボート情報が、例えば、別途のデータ通信に対するパケットの形態を有する場合、以下の図面で説明した通りである。
【0689】
【0690】
図36によると、アボート情報に対する一例であって、データ通信で使われる別途のパケットが定義されることができる。
【0691】
この時の情報にはTPLのタイプに対するフィールド(情報)が含まれることができる。例示として、以下のような値が提供されることができる。
【0692】
0x00-TPL/Pause
【0693】
0x01-TPL/Busy
【0694】
0x02-TPL/Abort
【0695】
0x03~0xFF-TPL/Reserved
【0696】
一方、アボート情報が、例えば、データ通信に対する既存パケットの形態を有すると、以下の図面で説明した通りである。以下の例ではDSRパケットがアボート情報のために使われる例示が記載及び図示されている。
【0697】
【0698】
図37によると、アボート情報に対する一例として、データ通信で使われるDSRパケットが使われることができる。例えば、DSRパケットにはTPL/typeという別途のフィールドが定義されることができる。
【0699】
この時の情報にはTPLのタイプに対するフィールド(情報)が含まれることができる。例示として、以下のような値が提供されることができる。
【0700】
0x00-TPL/Pause
【0701】
0x01-TPL/Busy
【0702】
0x02-TPL/Abort
【0703】
0x03~0xFF-TPL/
【0704】
(2)アボート情報の送信に対する例示の流れ図
【0705】
前述した例示を具体的な流れ図を介してより具体的に説明すると、下記の通りである。
【0706】
無線充電機器間にデータ通信途中、現在進行中であるデータ通信をそれ以上進行できない時が存在できる。これに対する例示として、特定異常状態によってそれ以上充電が不可な場合、または充電を少しの間中断する場合、または充電が正常に動作しにくい場合、または充電が不安な場合、またはデータ通信途中異常が発生する場合などが存在できる。
【0707】
前記のような場合、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、強制終了(Abort)を相手機器に意思表示して、データ通信を終了することができる。
【0708】
ここで、データ通信終了時には無線電力送信機及び/又は無線電力受信機が現在までやり取りしたローカルバッファに格納されたデータ及び/又はインカミング&アウトゴーイングデータを全て捨てることができる。ただし、この場合にも無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、アプリケーションレイヤのバッファでのデータを保存することができる。
【0709】
まず、無線電力送信機が無線電力受信機にアボート情報を送信する例を説明する。
【0710】
図38及び
図39は、無線電力送信機が無線電力受信機にアボート情報を送信する例示の流れ図である。
【0711】
図38と
図39によると、無線電力送信機が無線電力受信機に強制終了を意思表示した瞬間または強制終了を意思表示して相手からDSR/ackを受ける瞬間、データ通信は強制終了されることができる。このような場合、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、現在まで送受信したデータ、ローカルバッファに格納されたデータ及び/又はインカミング&アウトゴーイングデータを全て捨てることができる。
【0712】
ただし、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、アプリケーションレイヤのデータは保存できる。そして、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、トランスポートレイヤ、ローカルバッファのデータ、及びインカミング&アウトゴーイングデータを全て捨てることができる。
【0713】
無線電力受信機及び/又は無線電力送信機が相手機器に強制終了を意思表示する方法は、別途Pauseパケットまたは既存パケット(DSR/ADC/その他のパケット)にビットを追加する方法が存在できる。これに対する内容は前述の通りである。
【0714】
ここで、
図38と
図39の相違点は、次の通りである。
図38では無線電力送信機がデータ強制終了の意思を相手に表示した瞬間、データストリームは強制終了されることができる。
図39では無線電力送信機がデータ強制終了の意思表示を相手にして無線電力送信機が無線電力受信機からDSR/ackを受信すると、データストリームが強制終了されることができる。
【0715】
以下、無線電力受信機が無線電力送信機にアボート情報を送信する例を説明する。
【0716】
図40及び
図41は、無線電力送信機が無線電力受信機にアボート情報を送信する例示の流れ図である。
【0717】
図40と
図41によると、無線電力受信機が無線電力送信機に強制終了を意思表示した瞬間または強制終了を意思表示して相手からACKを受ける瞬間、データ通信は強制終了されることができる。無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、現在まで送受信したデータ、ローカルバッファに格納されたデータ及び/又はインカミング&アウトゴーイングデータを全て捨てることができる。ただし、この場合にも、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、アプリケーションレイヤのデータは保存できる。それに対して、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、トランスポートレイヤ、ローカルバッファのデータ、及びインカミング&アウトゴーイングデータを全て捨てることができる。
【0718】
ここで、無線電力受信機及び/又は無線電力送信機が相手機器に強制終了を意思表示する方法は、別途アボートパケットまたは既存パケット(DSR/ADC/その他のパケット)にbitを追加する方法が存在できる。これに対する具体的な例示は、前述の通りである。
【0719】
ここで、
図40と
図41の相違点は、次の通りである。
図40では無線電力受信機がデータ強制終了の意思を相手に表示した瞬間、データストリームは強制終了されることができる。
図41では無線電力受信機がデータ強制終了の意思表示を相手にして無線電力受信機が無線電力送信機からACKを受信すると、データストリームが強制終了されることができる。
【0720】
図42は、アボート情報を送信する方法の例を他の形態で示す。
【0721】
図42によると、特定アプリケーションストリームのデータ通信途中にAbortが発生する場合、データをやり取りするイニシエータ及び/又はレスポンダがどちらであるか(そして無線電力送信機及び/又は無線電力受信機がどちらであるか)とは関係なしにアボート情報を相手に送ることができる。
【0722】
図42の例示では無線電力送信機がイニシエータの立場でアボート情報を無線電力受信機に送信できる。そして、前記アボート情報の送信に基づいて無線電力送信機と無線電力受信機との間のデータストリームは強制終了されることができる。
【0723】
3.データストリームのリセット及び強制終了の結合
【0724】
以上、本明細書の実施例をデータストリームのリセット観点で一度説明したし、データストリームの強制終了観点で一度説明した。
【0725】
ここで、以上の実施例は、前述したように別個で動作でき、同時に、前記実施例は結合されて動作することもできる。
【0726】
それだけでなく、前述した例示は、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機がマルチストリームをサポートする場合にも適用されることができる。
【0727】
前記例示が結合される例示を、図面を介して説明すると、下記の通りである。
【0728】
図43は、本明細書の他の実施例に係る、無線電力送信機が無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0729】
図43によると、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、第1のデータストリームをオープンすることができる(S4310)。すなわち、無線電力送信機は、無線電力受信機に第1のデータストリームに対する(すなわち、第1のデータストリームのチャネルがマーキングされた)イニシャルADCパケットを送信することができる。または、無線電力受信機は、無線電力送信機に第1のデータストリームに対する(すなわち、第1のデータストリームのチャネルがマーキングされた)イニシャルADCパケットを送信することができる。
【0730】
一方、前述したように、本明細書ではマルチストリームのオープンをサポートすることができる。すなわち、本明細書では無線電力送信機と無線電力受信機が第1のデータストリームをやり取りする中に、第2のデータストリームもやり取りすることもできる。
【0731】
言い換えれば、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、第2のデータストリームをオープンすることができる(S4320)。すなわち、無線電力送信機は、無線電力受信機に第2のデータストリームに対する(すなわち、第2のデータストリームのチャネルがマーキングされた)イニシャルADCパケットを送信することができる。または、無線電力受信機は、無線電力送信機に第2のデータストリームに対する(すなわち、第2のデータストリームのチャネルがマーキングされた)イニシャルADCパケットを送信することができる。
【0732】
i)整理すれば、本明細書によると、無線電力送信機と無線電力受信機との間のマルチストリームの交換が提供されることができる。
【0733】
また、例えば、無線電力送信機は、無線電力受信機に第1のデータストリームに対する第1のリセット情報を送信することができる(S4330)。この時の第1のリセット情報は、前述したように、一種のADCパケットの形態を有することができ、または別途のデータパケットの形態を有することができる。そして、第1のリセット情報には本情報が第1のデータストリームに対する情報であることがマーキングされることもできる。
【0734】
無線電力送信機は、無線電力受信機から第1のリセット情報に対する応答を受信することができる(S4340)。ここで、無線電力送信機が無線電力受信機から応答を受信し、この時の応答は、例えば、DSR/ackである。もし、無線電力受信機が無線電力送信機から応答を受信した場合、この時の応答はACKである。
【0735】
以後、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、第1のデータストリームを初期化することができる(S4350)。
【0736】
ただし、無線上のリセットは、第1のデータストリームに対するリセットに該当するため、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、第2のデータストリームを送信または受信することができる。すなわち、第2のデータストリームは初期化されない。
【0737】
ii)整理すれば、本明細書によると、特定データストリームに対するリセットが提供されることができる。
【0738】
ただし、特定データストリームに対するリセットを提供するとしても、本明細書は、オープンされた全てのデータストリームに対するリセットを実行することを権利範囲から排除するものではない。それによって、全てのデータストリームに対するリセットを実行する例と(特定ストリームまたは全てのストリームに対する)アボートを実行する例は相互結合されることもできる。
【0739】
一方、無線電力送信機は、無線電力受信機に第2のデータストリームに対する第2のリセット情報を送信することができる(S4360)。
【0740】
ここで、無線電力送信機は、無線電力受信機から第2のデータストリームに対する応答を受信することができない。
【0741】
もし、特定条件が満たされる場合、無線電力送信機は、第2のデータストリームに対するアボート情報を無線電力受信機に送信できる(S4370)。
【0742】
この時の条件には、無線電力送信機が第2のリセット情報を送信した後から特定時間(事前に無線電力送信機と無線電力受信機との間に交換され、または事前に定義されることができる)の間に第2のリセット情報に対する応答を受信することができない場合が含まれることができる。
【0743】
または、この時の条件には、無線電力送信機が第2のリセット情報を既設定された回数(事前に無線電力送信機と無線電力受信機との間に交換され、または事前に定義されることができる)ほど繰り返し送信する時まで第2のリセット情報に対する応答を受信することができない場合が含まれることができる。
【0744】
以後、無線電力送信機及び無線電力受信機は、第2のデータストリームをアボートすることができる(S4380)。
【0745】
iii)整理すれば、本明細書によると、特定データストリームに対するアボートが提供されることができる。
【0746】
ただし、特定データストリームに対するアボートを提供するとしても、本明細書は、オープンされた全てのデータストリームに対するアボートを実行することを権利範囲から排除するものではない。それによって、全てのデータストリームに対するアボートを実行する例と(特定ストリームまたは全てのストリームに対する)リセットを実行する例は相互結合されることもできる。
【0747】
iv)整理すれば、本明細書によると、リセット情報の送信及びアボート情報の送信が結合されることができる。
【0748】
もちろん、前述したように、リセット情報が送信される例示とアボート情報が送信される例示は、別途に動作することもできる。
【0749】
以下、多様な主体観点で、本明細書の実施例を再び説明する。
【0750】
以下の図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載された具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は例示的に提示されたものであるため、本明細書の技術的特徴が以下の図面に使われた具体的な名称に制限されない。
【0751】
図44は、本明細書の一実施例に係る、無線電力送信機観点で、無線電力を伝達する方法の流れ図である。
【0752】
図44によると、無線電力送信機は、前記無線電力を伝達することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)できる(S4410)。
【0753】
無線電力送信機は、前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力受信機に第1のデータストリームを伝達することができる(S4420)。
【0754】
ここで、前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力受信機に送信し、前記無線電力送信機は、前記リセット情報に対する応答を前記無線電力受信機から受信し、及び前記無線電力送信機は、前記応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行することができる。
【0755】
ここで、前記リセット以前及び以後、前記第1のデータストリームのオープンは、維持されることができる。そして、前記リセット以後、前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームを初期から前記無線電力受信機に送信できる。そして、前記第1のデータストリームは、前記第1のデータストリームのオープンに関連したイニシャルADC(auxiliary data control)パケット、少なくとも一つのADT(auxiliary data transport)パケットまたは前記第1のデータストリームのクローズに関連したファイナルADCパケットを含み、前記リセット以後、前記無線電力送信機は、前記イニシャルADCパケットの送信なしに前記少なくとも一つのADTパケットを前記無線電力受信機に送信できる。
【0756】
ここで、前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームを伝達する間に第2のデータストリームを前記無線電力受信機に送信できる。そして、前記無線電力送信機が前記リセット情報に対する前記応答を前記無線電力受信機から受信することに基づいて、前記無線電力送信機は、前記第2のデータストリームのリセットを実行することなく前記第1のデータストリームの前記リセットを実行することができる。
【0757】
ここで、前記リセット情報は、前記第1のデータストリームを識別する情報を含むことができる。
【0758】
ここで、前記無線電力送信機は、前記リセットを実行することに基づいてトランスポートレイヤ以下で格納されたデータを捨てることができる。
【0759】
ここで、前記無線電力送信機は、前記応答を受信することができないことに基づいて前記第1のデータストリームのアボート(abort)を知らせるアボート情報を前記無線電力受信機に送信できる。そして、前記無線電力送信機は、前記アボート情報を送信することに基づいて前記第1のデータストリームの前記アボートを実行することができる。または、前記アボート以後、前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームをクローズすることができる。そして、前記無線電力送信機は、前記アボート情報に対する応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームの前記アボートを実行することができる。そして、前記無線電力送信機は、前記アボートを実行することに基づいてトランスポートレイヤ以下で格納されたデータを捨てることができる。
【0760】
別途に図示されていないが、無線電力送信機が提供されることができる。無線電力送信機は、無線電力受信機に無線電力を伝達することに関連したコンバータ、前記無線電力の伝達を制御することに関連したコミュニケーション/コントロール器を含むことができる。前記無線電力送信機は、前記無線電力を伝達することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)し、及び前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力受信機に第1のデータストリームを伝達することができる。前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力受信機に送信し、前記無線電力送信機は、前記リセット情報に対する応答を前記無線電力受信機から受信し、及び前記無線電力送信機は、前記応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行することができる。
【0761】
図45は、本明細書の一実施例に係る、無線電力受信機観点で、無線電力を受信する方法の流れ図である。
【0762】
図45によると、無線電力受信機は、前記無線電力を受信することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)できる(S4510)。
【0763】
無線電力受信機は、前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力送信機から第1のデータストリームを受信することができる(S4520)。
【0764】
ここで、前記無線電力受信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力送信機から受信し、前記無線電力受信機は、前記リセット情報を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行し、及び前記無線電力受信機は、前記リセットを実行することに基づいて前記リセット情報に対する応答を前記無線電力送信機に送信できる。
【0765】
別途に図示されていないが、無線電力受信機が提供されることができる。無線電力受信機は、無線電力送信機から無線電力を受信することに関連した電力ピックアップ器及び前記無線電力の受信を制御することに関連したコミュニケーション/コントロール器を含むことができる。前記無線電力受信機は、前記無線電力を受信することに関連した電力伝達フェーズに進入(enter)し、及び前記電力伝達フェーズの間に前記無線電力送信機から第1のデータストリームを受信することができる。前記無線電力受信機は、前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット情報を前記無線電力送信機から受信し、前記無線電力受信機は、前記リセット情報を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行し、及び前記無線電力受信機は、前記リセットを実行することに基づいて前記リセット情報に対する応答を前記無線電力送信機に送信できる。
【0766】
以下、本明細書の効果を説明する。
【0767】
効果を説明するために、前述した問題事項を再び説明する。
【0768】
基本的に、本明細書によると、リセットまたはアボートを介してトランスポートレイヤのバッファとインカミング及び/又はアウトゴーイングデータを全て捨てる構成が提供されるため、データ格納のためのメモリがスタク(stuck)されてそれ以上リカバリーが不可能な場合にもこれを解決できる効果が提供されることができる。それだけでなく、リセットの場合には、該当アプリケーションストリームをオープン状態に維持する構成が提供されるため、直ちにデータ通信を実行することができる。すなわち、データ送信の時間が最適化されることができる。
【0769】
一方、様々なアプリケーションデータストリームが進行される途中に特定ストリームに対するデータの格納/通信に問題が発生する場合(またはトランスポートレイヤに問題が発生する場合)、問題が発生した該当ストリーム(例示として、ストリーム2に問題が発生したと仮定)を除外した他のストリーム(ストリーム1及びストリーム3)は、問題がない場合が存在できる。
【0770】
この場合にも全てのストリームをリセットまたは強制終了すると、問題にならない他のストリーム(例えば、ストリーム1及びストリーム3)に対してもリセットまたは強制終了が実行されることができる。この場合、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機は、問題が発生しないストリームまで全て再びデータ通信を初めから実行しなければならない。これは非効率的な方式に該当できる。
【0771】
本明細書によると、特定ストリームに対する問題が発生した場合に、特定ストリームのみをリセットまたは強制終了することによって、問題がないストリームを不必要にリセットまたは強制終了する非効率が防止されることができる。それによって、問題がないデータストリームは、続いて送信が可能であるため、データ送信時間が短縮されることができる。
【0772】
追加的に、もし、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機がリセット情報を相手に送信した後直ちにリセットを実行する場合には、相手から応答を受信することができない、または応答を受信してもこれを解析することができないコミュニケーションエラーが発生できる。本明細書では前記問題を防止するために、データストリームのリセットの場合には、無線電力送信機及び/又は無線電力受信機が相手にリセット情報を送信した後直ちにリセットを実行する代わりに相手から応答を受信した以後にリセットを実行する構成を提供する。それによって、コミュニケーションエラーが防止される効果が発生できる。
【0773】
本明細書の具体的な一例を通じて得られる効果は、以上で羅列された効果に制限されない。例えば、係わる技術分野において通常の知識を有する者(a person having ordinary skill in the related art)が本明細書から理解すしたり誘導することができる多様な技術的効果が存在し得る。これによって、本明細書の具体的な効果は、本明細書に明示的に記載されたものに制限されず、本明細書の技術的特徴から理解されたり誘導され得る多様な効果を含むことができる。
【0774】
本明細書に記載された請求項は、多様な方式に組み合わせてもよい。例えば、本明細書の方法請求項の技術的特徴が組み合わされて装置に具現されてもよく、本明細書の装置請求項の技術的特徴が組み合わされて方法に具現されてもよい。また、本明細書の方法請求項の技術的特徴と装置請求項の技術的特徴が組み合わされて装置に具現されてもよく、本明細書の方法請求項の技術的特徴と装置請求項の技術的特徴が組み合わされて方法に具現されてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線電力送信システムにおける無線電力送信機により実行される無線電力を
送信する方法において、
第1のデータストリームをオープンするためにイニシャルADC(auxiliary data control)パケットを無線電力受信機へ送信するステップと、
前記第1のデータストリームに対する少なくとも一つのADT(auxiliary data transport)パケットで前記無線電力受信機へ送信するステップと、
前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット
ADCパケットを前記無線電力受信機に送信
するステップと、
前記リセット
ADCパケットに対する応答を前記無線電力受信機から受信
するステップとを含み、前記無線電力送信機は、前記応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行す
る、方法。
【請求項2】
前記リセット以前及び以後、前記第1のデータストリー
ムは、オープン
に維持され
る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リセット以後、前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームを初期から前記無線電力受信機に送信す
る、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のデータストリーム
は、前記イニシャルAD
Cパケット、
前記少なくとも一つのAD
Tパケットまたは前記第1のデータストリーム
をクローズ
することに対するファイナルADCパケットを含み、
前記リセット以後、前記無線電力送信機は、前記イニシャルADCパケット
を送信
せずに前記少なくとも一つのADTパケットを前記無線電力受信機に送信す
る、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームを
送信する間に第2のデータストリームを前記無線電力受信機に送信す
る、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記無線電力送信機が前記リセット
ADCパケットに対する前記応答を前記無線電力受信機から受信することに基づいて、前記無線電力送信機は、前記第2のデータストリームのリセットを実行
せずに前記第1のデータストリームの前記リセットを実行す
る、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記リセット
ADCパケットは、前記第1のデータストリームを識別する情報を含
む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記無線電力送信機は、前記リセットを実行することに基づいてトランスポートレイヤ以下
に格納されたデータを捨て
る、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記無線電力送信機は、前記応答を受信
しないことに基づいて前記第1のデータストリームのアボート(abort)を知らせるアボート情報を前記無線電力受信機に送信す
る、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記無線電力送信機は、前記アボート情報を送信することに基づいて前記第1のデータストリームの前記アボートを実行す
る、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記アボート以後、前記無線電力送信機は、前記第1のデータストリームをクローズす
る、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記無線電力送信機は、前記アボート情報に対する応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームの前記アボートを実行す
る、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記無線電力送信機は、前記アボートを実行することに基づいてトランスポートレイヤ以下
に格納されたデータを捨て
る、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
無線電力送信機は、
無線電力受信機に無線電力を伝達することに関連したコンバータと、
前記無線電力の伝達を制御することに関連したコミュニケーション/コントロール器とを含み、
前記無線電力送信機は、
第1のデータストリームをオープンするためにイニシャルADC(auxiliary data control)パケットを無線電力受信機へ送信し、
前記第1のデータストリームに対する少なくとも一つのADT(auxiliary data transport)パケットで前記無線電力受信機へ送信し、
前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット
ADCパケットを前記無線電力受信機に送信し、
前記リセット
ADCパケットに対する応答を前記無線電力受信機から受信
するステップとを含み、前記無線電力送信機は、前記応答を受信することに基づいて前記第1のデータストリームのリセットを実行す
る、無線電力送信機。
【請求項15】
無線電力送信システムにおける無線電力受信機により実行される無線電力を受信する方法において、
第1のデータストリームをオープンするためにイニシャルADC(auxiliary data control)パケットを無線電力受信機から受信するステップと、
前記第1のデータストリームに対する少なくとも一つのADT(auxiliary data transport)パケットで前記無線電力受信機から受信するステップと、
前記第1のデータストリームのリセット(reset)を知らせるリセット
ADCパケットを前記無線電力受信機から受信
するステップと、
前記リセット
ADCパケットに対する応答を前記無線電力受信機へ送信
するステップとを含み、
前記第1のデータストリームは、前記応答にもおtづいてリセットされる、方法。
【国際調査報告】