(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】電子デバイスのコロケーションを判定するための近接システム
(51)【国際特許分類】
H04W 64/00 20090101AFI20241001BHJP
H04W 84/00 20090101ALI20241001BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20241001BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
H04W64/00
H04W84/00 110
H04W4/40
G01C21/26 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512211
(86)(22)【出願日】2022-08-23
(85)【翻訳文提出日】2024-03-27
(86)【国際出願番号】 IB2022057881
(87)【国際公開番号】W WO2023026181
(87)【国際公開日】2023-03-02
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】524067174
【氏名又は名称】コ-ムービング カープール リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Co-Moving Carpool Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】シェルザー,タミール
(72)【発明者】
【氏名】ハイル,イダン
(72)【発明者】
【氏名】ラハミム,エレズ
【テーマコード(参考)】
2F129
5K067
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
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2F129FF20
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5K067AA43
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5K067EE02
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5K067FF03
(57)【要約】
グループのプライマリ電子デバイスの現在位置を提供する通信を受信し、通信の受信に応答して、通信の受信後、所定の時間内に、グループの少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに、それらの現在位置を提供するように命令し、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置を提供する通信を受信し、プライマリ電子デバイスの現在位置が、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置から所定の最小距離内にあることを判定することと、プライマリ電子デバイスおよび少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの通信が所定の時間窓内に受信されたことを判定することとによって、電子デバイスが事前に定義されたコロケーション条件を満たしていることを判定することによって、電子デバイスのグループのコロケーションを判定すること。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスのコロケーションを判定するための方法であって、前記方法は、
プライマリ電子デバイスからの通信を受信するステップであって、前記通信は、前記プライマリ電子デバイスの現在位置を提供し、前記プライマリ電子デバイスは、グループに関連付けられる、ステップと、
前記プライマリ電子デバイスからの前記通信の受信に応答して、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに、前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置を提供するように前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに指示する命令を送信するステップであって、
前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、前記グループに関連付けられ、
前記命令は、前記プライマリ電子デバイスから前記通信を受信した後、所定の時間内に前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに送信される、ステップと、
前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの通信を受信するステップであって、前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの前記通信は、前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの前記現在位置を提供する、ステップと、
前記電子デバイスが所定のコロケーション条件を満たしていることを判定するステップであって、
前記プライマリ電子デバイスの前記現在位置が、前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの前記現在位置から所定の最小距離内にあることを判定するステップと、
前記プライマリ電子デバイスおよび前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの前記通信が所定の時間窓内に受信されたことを判定するステップと
によって判定するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記プライマリ電子デバイスおよび前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、それらの現在位置を特定するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プライマリ電子デバイスおよび前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、携帯電話である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記プライマリ電子デバイスは、車両内に設置されるか、または前記車両と共に組み立てられ、前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、携帯電話である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、複数の電子デバイスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
受信する前記ステップ、送信する前記ステップ、および判定する前記ステップは、ルートに沿って前記電子デバイスを輸送する移動車両に関連して複数回実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記プライマリ電子デバイスは、前記電子デバイスが共に構成されているオペレーティングシステムの省電力モードに従ってその現在位置を特定するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記電子デバイスは、多人数乗車車両専用(HOV)レーンまたは多人数乗車車両専用(HOT)レーンに沿って移動する車両および前記車両の乗員のいずれかに関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記電子デバイスは、車両および前記車両の乗員のいずれかに関連付けられており、前記乗員は、相乗りサービスに関連して移動している、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
受信する前記ステップ、送信する前記ステップ、および判定する前記ステップは、
a)コンピュータハードウェア、および
b)非一時的なコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータソフトウェアのいずれかに実装される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
電子デバイスのコロケーションを判定するためのシステムであって、前記システムは、
通信マネージャであって、
プライマリ電子デバイスからの通信を受信し、
前記プライマリ電子デバイスからの前記通信の受信に応答して、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに、前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置を提供するように前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに指示する命令を送信し、
前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの通信を受信するように構成され、
前記通信は、前記プライマリ電子デバイスの現在位置を提供し、前記プライマリ電子デバイスは、グループに関連付けられ、
前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、前記グループに関連付けられ、
前記命令は、前記プライマリ電子デバイスから前記通信を受信した後、所定の時間内に前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに送信され、
前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの前記通信は、前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの前記現在位置を提供する、通信マネージャと、
コロケーションマネージャであって、
前記プライマリ電子デバイスの前記現在位置が、前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの前記現在位置から所定の最小距離内にあることを判定することと、
前記プライマリ電子デバイスおよび前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの前記通信が所定の時間窓内に受信されたことを判定することと
によって、前記電子デバイスが事前に定義されたコロケーション条件を満たしていることを判定するように構成されたコロケーションマネージャと
を備える、システム。
【請求項12】
前記プライマリ電子デバイスおよび前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、それらの現在位置を特定するように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プライマリ電子デバイスおよび前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、携帯電話である、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記プライマリ電子デバイスは、車両内に設置されるか、または前記車両と共に組み立てられ、前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、携帯電話である、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、複数の電子デバイスを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記通信は、ルートに沿って前記電子デバイスを輸送する移動車両に関連して複数回受信される、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記プライマリ電子デバイスは、前記電子デバイスが共に構成されているオペレーティングシステムの省電力モードに従ってその現在位置を特定するように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記電子デバイスは、多人数乗車車両専用(HOV)レーンまたは多人数乗車車両専用(HOT)レーンに沿って移動する車両および前記車両の乗員のいずれかに関連付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記電子デバイスは、車両および前記車両の乗員のいずれかに関連付けられており、前記乗員は、相乗りサービスに関連して移動している、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記通信マネージャおよびコロケーションマネージャは、
a)コンピュータハードウェア、および
b)非一時的なコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータソフトウェアのいずれかに実装される、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年4月6日に出願された米国仮特許出願第63/327,842号、および2021年8月23日に出願された米国仮特許出願第63/235,817号からの優先権の利益を主張するものであり、これらの出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、位置ベースのサービスに関するものである。
【背景技術】
【0003】
多人数乗車車両専用(HOV:High Occupacy Vehicle)レーン、多人数乗車車両専用(HOT:High Occupacy Toll)レーン、企業向け相乗り、および相乗りサービスを提供するソフトウェアアプリケーションは、通常、交通渋滞、CO2排出量、車両の維持管理費、車両保有費を削減するために、車両の乗員に同じ車両で一緒に移動することを奨励することによって、ライドシェアリングを促進する。このようなシステムでは、多くの場合、走行中に車両のルートに沿った様々な地点で車両の乗員数を確認する必要がある。既存の解決策の中には、運転手または車両、ならびに乗員がそれぞれ、全地球測位システム(GPS)衛星、携帯電話塔、または他のデバイスとの通信に基づいて現在位置を特定できる携帯電話などの電子デバイスを装備している場合など、現在位置を定期的にモニターに報告することを車両の運転手、または車両自体、ならびに車両の乗員に要求するものがある。
【発明の概要】
【0004】
このような解決策では、電子デバイス(通常はバッテリー駆動である)が現在位置を特定して報告するために電力を消費する必要があるため、そのような電力消費を管理し、できれば低減する解決策が有利となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様では、電子デバイスのコロケーションを判定するための方法であって、方法は、プライマリ電子デバイスからの通信を受信するステップであって、通信は、プライマリ電子デバイスの現在位置を提供し、プライマリ電子デバイスは、グループに関連付けられる、ステップと、プライマリ電子デバイスからの通信の受信に応答して、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置を提供するように少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに指示する命令を送信するステップであって、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、グループに関連付けられ、命令は、プライマリ電子デバイスから通信を受信した後、所定の時間内に少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに送信される、ステップと、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの通信を受信するステップであって、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの通信は、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置を提供する、ステップと、電子デバイスが所定のコロケーション条件を満たしていることを判定するステップであって、プライマリ電子デバイスの現在位置が、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置から所定の最小距離内にあることを判定するステップと、プライマリ電子デバイスおよび少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの通信が所定の時間窓内に受信されたことを判定するステップとによって判定するステップとを含む、方法が提供される。
【0006】
本発明の別の一態様では、プライマリ電子デバイスおよび少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、それらの現在位置を特定するように構成される。
【0007】
本発明の別の一態様では、プライマリ電子デバイスおよび少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、携帯電話である。
【0008】
本発明の別の一態様では、プライマリ電子デバイスは、車両内に設置されるか、または車両と共に組み立てられ、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、携帯電話である。
【0009】
本発明の別の一態様では、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、複数の電子デバイスを含む。
【0010】
本発明の別の一態様では、受信するステップ、送信するステップ、および判定するステップは、ルートに沿って電子デバイスを輸送する移動車両に関連して複数回実行される。
【0011】
本発明の別の一態様では、プライマリ電子デバイスは、電子デバイスが共に構成されているオペレーティングシステムの省電力モードに従ってその現在位置を特定するように構成される。
【0012】
本発明の別の一態様では、電子デバイスは、多人数乗車車両専用(HOV)レーンまたは多人数乗車車両専用(HOT)レーンに沿って移動する車両の乗員に関連付けられる。
【0013】
本発明の別の一態様では、電子デバイスは、車両の乗員に関連付けられており、乗員は、相乗りサービスに関連して移動している。
【0014】
本発明の別の一態様では、受信するステップ、送信するステップ、および判定するステップは、a)コンピュータハードウェア、およびb)非一時的なコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータソフトウェアのいずれかに実装される。
【0015】
本発明の別の一態様では、電子デバイスのコロケーションを判定するためのシステムであって、システムは、通信マネージャであって、プライマリ電子デバイスからの通信を受信し、プライマリ電子デバイスからの通信の受信に応答して、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置を提供するように少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに指示する命令を送信し、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの通信を受信するように構成され、通信は、プライマリ電子デバイスの現在位置を提供し、プライマリ電子デバイスは、グループに関連付けられ、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、グループに関連付けられ、命令は、プライマリ電子デバイスから通信を受信した後、所定の時間内に少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスに送信され、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの通信は、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置を提供する、通信マネージャと、コロケーションマネージャであって、プライマリ電子デバイスの現在位置が、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスの現在位置から所定の最小距離内にあることを判定することと、プライマリ電子デバイスおよび少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスからの通信が所定の時間窓内に受信されたことを判定することとによって、電子デバイスが事前に定義されたコロケーション条件を満たしていることを判定するように構成されたコロケーションマネージャとを含む、システムが提供される。
【0016】
本発明の別の一態様では、プライマリ電子デバイスおよび少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、それらの現在位置を特定するように構成される。
【0017】
本発明の別の一態様では、プライマリ電子デバイスおよび少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、携帯電話である。
【0018】
本発明の別の一態様では、プライマリ電子デバイスは、車両内に設置されるか、または車両と共に組み立てられ、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、携帯電話である。
【0019】
本発明の別の一態様では、少なくとも1つのセカンダリ電子デバイスは、複数の電子デバイスを含む。
【0020】
本発明の別の一態様では、通信は、ルートに沿って電子デバイスを輸送する移動車両に関連して複数回受信される。
【0021】
本発明の別の一態様では、プライマリ電子デバイスは、電子デバイスが共に構成されているオペレーティングシステムの省電力モードに従ってその現在位置を特定するように構成される。
【0022】
本発明の別の一態様では、電子デバイスは、多人数乗車車両専用(HOV)レーンまたは多人数乗車車両専用(HOT)レーンに沿って移動する車両の乗員に関連付けられる。
【0023】
本発明の別の一態様では、電子デバイスは、車両の乗員に関連付けられており、乗員は、相乗りサービスに関連して移動している。
【0024】
本発明の別の一態様では、通信マネージャおよびコロケーションマネージャは、a)コンピュータハードウェア、およびb)非一時的なコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータソフトウェアのいずれかに実装される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の態様は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を読むことにより、より完全に理解され評価されるであろう。
【0026】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に従って構築され動作する、電子デバイスのコロケーションを判定するためのシステムの簡略化された概念図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に従って動作する、
図1のシステムの例示的な動作方法の簡略化されたフローチャートである。
【
図3】
図3は、本発明の1つまたは複数の態様が内部に実装できる例示的なコンピューティングシステムの簡略化されたブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
ここで
図1を参照すると、
図1は、本発明の一実施形態に従って構築され動作する、電子デバイスのコロケーションを判定するためのシステムの簡略化された概念図である。
図1のシステムでは、通信マネージャ100は、従来の技術に従って、例えば電子デバイス102A、102B、102C、102D、および102Eなどの電子デバイスと通信するように構成される。一例では、電子デバイス102A、102B、102C、102D、および102Eは、すべて携帯電話である。別の一例では、電子デバイス102Aは、自動車、バス、または電車などの車両と共に組み立てられるか、またはその中に設置され、電子デバイス102B、102C、102D、および102Eは、すべて携帯電話である。通信マネージャ100および電子デバイス102A、102B、102C、102D、および102Eは、従来の技術に従って、インターネットまたは携帯電話ネットワークなどの通信ネットワーク104を介して通信するように構成される。
【0028】
電子デバイス102A、102B、102C、102D、および102Eの各々は、従来の技術に従って、例えば電子デバイス102A、102B、102C、102D、および102Eの各々が全地球測位システム(GPS)衛星(図示せず)または携帯電話塔(図示せず)から受信する信号に基づいて、その現在位置を特定するように構成される。電子デバイス102A、102B、102C、102D、および102Eの各々は、ソフトウェアアプリケーション106を用いて構成されることも好ましく、その動作については、以下でより詳細に説明する。
【0029】
グループマネージャ108は、従来の技術に従って、電子デバイスの1つまたは複数のグループのグループデータベース110を維持するように構成される。一例では、電子デバイス102Aなどの電子デバイスは、電子デバイス102Aがグループ内のプライマリデバイスとして指定されることを示す通信を、通信ネットワーク104を介して通信マネージャ100に送信し、その後、グループマネージャ108は、固有のグループ識別子であって、グループを識別し、電子デバイス102Aをそのグループに関連付ける固有のグループ識別子を電子デバイス102Aに送信する。その後、電子デバイス102B、102C、102D、および102Eは、例えば電子デバイス102Aによって表示され、固有のグループ識別子を含むQRコードをスキャンすることにより、電子デバイス102Aから固有のグループ識別子を受信する。次に、電子デバイス102B、102C、102D、および102Eは、電子デバイス102B、102C、102D、および102Eが電子デバイス102Aと同じグループに追加されることを示す固有のグループ識別子を、通信ネットワーク104を介して通信マネージャ100に送信する。グループマネージャ108は、電子デバイス102A、102B、102C、102D、および102Eがグループのメンバーであり、電子デバイス102Aがグループ内のプライマリデバイスとして指定されていることを示すグループ情報をグループデータベース110内に維持する。
【0030】
ソフトウェアアプリケーション106は、グループ内のプライマリ電子デバイスに、その現在位置を特定し、通信ネットワーク104を介してその現在位置を通信マネージャ100に報告するように命令するように構成されることが好ましい。一実施形態では、ソフトウェアアプリケーション106は、プライマリ電子デバイスに、その電子デバイスが共に構成されているアンドロイド(商標名)またはiOS(商標名)などのオペレーティングシステムの省電力モードに従ってその現在位置を特定するように命令し、省電力モードは、プライマリ電子デバイスがその現在位置を特定する時期と頻度を決定する。プライマリ電子デバイスがその省電力モードに従ってその現在位置を特定するたびに、ソフトウェアアプリケーション106は、プライマリ電子デバイスの現在位置を、通信ネットワーク104を介して通信マネージャ100に送信する。
【0031】
通信マネージャ100は、電子デバイス102Aなどのグループ内のプライマリ電子デバイスから、プライマリ電子デバイスの現在位置を提供する通信を受信するように構成される。プライマリ電子デバイスからの通信の受信に応答して、通信マネージャ100は、プライマリ電子デバイスがメンバーであるデータベース110内のグループを識別し、グループのメンバーである他の電子デバイス(これらの他の電子デバイスはここでは「セカンダリ」電子デバイスと呼ばれる)のソフトウェアアプリケーション106に、セカンダリ電子デバイスの現在位置を特定して通信マネージャ100に提供するようにセカンダリ電子デバイスに指示する命令を送信する。通信マネージャ100は、プライマリ電子デバイスから通信を受信した後、5000ミリ秒などの所定の時間内にセカンダリ電子デバイスに命令を送信する。各々のセカンダリ電子デバイスがその現在位置を特定した後、そのソフトウェアアプリケーション106は、通信ネットワーク104を介してその現在位置を通信マネージャ100に送信する。グループ内の電子デバイスによって報告された現在位置データの履歴は、例えばグループデータベース110内のグループマネージャ108によって、維持することができる。
【0032】
コロケーショントラッカー112は、a)電子デバイスの現在位置が、グループ内のセカンダリ電子デバイスの各々の現在位置から互いに所定の最小距離(例えば、50メートル)以内にあること、b)グループ内のプライマリ電子デバイスおよびセカンダリ電子デバイスからの通信が、10,000ミリ秒などの所定の時間窓内に受信されることを判定することによって、グループ内の電子デバイスが所定のコロケーション条件を満たすことを判定するように構成される。グループに対して判定されたコロケーション条件の履歴は、例えばグループデータベース110内のグループマネージャ108によって、維持することができる。
【0033】
図1のシステムは、好ましくは、グループ内の電子デバイスの現在位置の複数のセットを経時的に受信するために、上記のように動作するように構成され、各々のセットには、グループ内のプライマリ電子デバイスの現在位置が含まれ、続いて、グループ内のセカンダリ電子デバイスの現在の位置が含まれる。
【0034】
図1に示される要素のいずれも、コンピュータハードウェアおよび/または従来の技術に従って非一時的なコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータソフトウェアにおいて、1つまたは複数のコンピュータによって実装されることが好ましく、例えば、
図1に示される要素のいずれも、コンピュータ114と共に組み立てられるか、コンピュータ114によってホストされるか、または他の方法でコンピュータ114にアクセス可能である。
【0035】
ここで
図2を参照すると、
図2は、本発明の一実施形態に従って動作する、
図1のシステムの例示的な動作方法の簡略化されたフローチャート図である。
図2の方法では、電子デバイスのグループ内のプライマリ電子デバイスから、プライマリ電子デバイスの現在位置を提供する通信が受信される(ステップ200)。プライマリ電子デバイスからの通信の受信に応答して、プライマリ電子デバイスから通信を受信した後の所定の時間内に、セカンダリ電子デバイスに現在位置を提供するよう指示する命令がグループ内のセカンダリ電子デバイスに送信される(ステップ202)。現在位置を提供するセカンダリ電子デバイスからの通信を受信した(ステップ204)後、電子デバイスの現在位置が互いに所定の最小距離内にあり(ステップ206)、かつプライマリ電子デバイスとセカンダリ電子デバイスからの通信が所定の時間窓内に受信された場合(ステップ208)、電子デバイスのグループが所定のコロケーション条件を満たしていると判定される(ステップ210)。
【0036】
図1のシステムおよび
図2の方法は、
図2のステップがルートに沿った様々な点で実行されるルートに沿ってグループの電子デバイスを輸送する移動車両に関連して、
図2のステップがグループに対して複数回繰り返される例示的な動作シナリオに関連して説明することができる。例えば、
図1のシステムおよび
図2の方法は、多人数乗車車両専用(HOV)レーンまたは多人数乗車車両専用(HOT)レーンを監視する道路管理者、ならびに相乗りサービスを提供するソフトウェアアプリケーションを提供することができ、ここで電子デバイスは、例えば、車両の運転者および車両の1人または複数人の乗員を含むグループに属する携帯電話である。
【0037】
ライドシェアリング構成における車両の運転手および乗員に属する携帯電話などの電子デバイスのグループを、グループ内のプライマリ電子デバイスが現在位置を提供するのに応答してグループ内のセカンダリ電子デバイスが現在位置を提供し、プライマリ電子デバイスが好ましくは省電力モードで現在位置を提供するように管理することによって、本発明は、電子デバイスが所定のコロケーション条件を満たすことを判定するための効率的な解決策、および電子デバイスの電力消費を低減するのに役立つ解決策を提供することが理解されるであろう。本発明は、相乗りサービスのソフトウェアアプリケーションの一部として、または他の種類の乗員関連アプリケーションの検証、測定、データ分析、ならびに当局による施行に使用され得るスタンドアロンアプリケーションとして実装され得ることがさらに理解されるであろう。
【0038】
ここで
図3を参照すると、
図3は、本明細書で説明される本発明の1つまたは複数の態様が実装され得る例示的なコンピューティングシステム300の簡略化されたブロック図である。図示のように、コンピューティングシステム300は、コンピュータバス318または代替接続構成を介して結合された、プロセッサ310、メモリ312、I/Oデバイス314、およびネットワークインターフェース316を含む。
【0039】
本明細書で使用される場合の「プロセッサ」という用語は、コンピュータ命令(すなわち、「ソフトウェア」)を実行できる任意の物理デバイス(すなわち、「ハードウェア」)、例えばCPU(すなわち、中央処理装置)および/または他の処理回路などを含むことを意図していることを理解すべきである。また、「プロセッサ」という用語は、複数の処理デバイスを指し、処理デバイスに関連する様々な要素が他の処理デバイスによって共有され得ることも理解すべきである。
【0040】
本明細書で使用される場合の「メモリ」という用語は、例えば、RAM、ROM、固定メモリデバイス(例えば、ハードドライブ)、リムーバブルメモリデバイス(例えば、ディスケット)、フラッシュメモリなど、プロセッサまたはCPUに関連付けられたメモリを含むことを意図している。このようなメモリは、コンピュータ可読記憶媒体とみなすことができる。
【0041】
また、本明細書で使用される場合の「入力/出力デバイス」または「I/Oデバイス」という語句は、例えば、データを処理ユニットに入力するための1つまたは複数の入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、スキャナなど)、および/または処理ユニットに関連する結果を提示するための1つまたは複数の出力デバイス(例えば、スピーカ、ディスプレイ、プリンタなど)。を含むことを意図している。
【0042】
本発明の実施形態は、システム、方法、および/またはコンピュータプログラム製品を含むことができる。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。
【0043】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによって使用される命令を保持および記憶できる有形のデバイスとすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、または前述の任意の適切な組み合わせとすることができるが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的なリストには、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、機械的に符号化されたデバイス(例えば、パンチカード、または命令が記録された溝内の隆起構造)、および前述の任意の適切な組み合わせが含まれる。本明細書で使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体は、電波またはその他の自由に伝播する電磁波、導波管またはその他の伝送媒体を伝播する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、または電線を介して伝送される電気信号など、それ自体一時的な信号であると解釈されるべきではない。
【0044】
本明細書に記載されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスに、またはネットワーク(例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、および/またはワイヤレスネットワーク)を介して外部コンピュータもしくは外部記憶デバイスにダウンロードすることができる。ネットワークには、銅製伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルーター、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータ、および/またはエッジサーバーが含まれ得る。各々のコンピューティング/処理デバイス内のネットワークアダプタカードまたはネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶させるためにコンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0045】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路の構成データ、またはSmalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または類似のプログラミング言語などの手続き型プログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのうちのいずれかとすることができる。コンピュータ可読プログラム命令は、全体がユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、一部がスタンドアロンソフトウェアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、一部がユーザのコンピュータ上で一部がリモートコンピュータ上で実行されてもよく、あるいは全体がリモートコンピュータまたはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続してもよいし、あるいは外部コンピュータに(例えば、インターネットサービスプロバイダーを使用したインターネットを介して)外部コンピュータに接続してもよい。いくつかの実施形態では、例えば、プログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはプログラマブル論理アレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明の態様を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用してコンピュータ可読プログラム命令を実行し、電子回路をパーソナライズすることができる。
【0046】
本明細書では、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して、本発明の態様を説明する。フローチャート図および/またはブロック図の各々のブロック、およびフローチャート図および/またはブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装できることが理解されるであろう。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータのプロセッサまたは他のプログラム可能なデータ処理装置を介して実行される命令が、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックに指定された機能/動作を実装するための手段を作り出すように、機械を製造するためにコンピュータのプロセッサ、または他のプログラム可能なデータ処理装置に提供され得る。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ、プログラミング可能なデータ処理装置、および/または他のデバイスを特定の方法で機能させることができるコンピュータ可読記憶媒体に記憶させることができるため、命令が内部に記憶されたコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定された機能/動作の態様を実装する命令を含む製造物品を含む。
【0047】
コンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラミング可能なデータ処理装置、または他のデバイスにロードされて、コンピュータ、他のプログラミング可能な装置、または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ、他のプログラミング可能な装置、または他のデバイス上で実行される命令が、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定された機能/動作を実装するようなコンピュータ実装プロセスを生成することもできる。
【0048】
図面のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態に係るシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能性、および動作を示す。これに関して、フローチャートまたはブロック図の各々のブロックは、指定された論理機能(複数可)を実装するための1つまたは複数の実行可能命令を含む、モジュール、セグメント、または命令の一部を表すことができる。いくつかの代替実装形態では、ブロックに示されている機能は、図面に示されている順序とは異なる順序で実行される場合がある。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、1つのステップとして実行される、同時に、実質的に同時に、部分的または全体的に時間的に重複するように実行されることが可能であるか、または関与する機能に応じて、ブロックが逆の順序で実行されることが可能である。ブロック図および/またはフローチャート図の各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャート図におけるブロックの組み合わせは、特定の機能または動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムによって実装できるか、または特定の目的のハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせを実行することができることにも留意されたい。
【0049】
本発明の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されているが、網羅的であること、または開示された実施形態に限定されることを意図したものではない。説明した実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形が当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実際の応用、または市場で見られる技術に対する技術的改良を最もよく説明するため、または他の当業者が本明細書に開示される実施形態を理解できるようにするために選択された。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
多人数乗車車両専用(HOV:High Occupancy Vehicle)レーン、多人数乗車車両専用(HOT:High Occupancy Toll)レーン、企業向け相乗り、および相乗りサービスを提供するソフトウェアアプリケーションは、通常、交通渋滞、CO2排出量、車両の維持管理費、車両保有費を削減するために、車両の乗員に同じ車両で一緒に移動することを奨励することによって、ライドシェアリングを促進する。このようなシステムでは、多くの場合、走行中に車両のルートに沿った様々な地点で車両の乗員数を確認する必要がある。既存の解決策の中には、運転手または車両、ならびに乗員がそれぞれ、全地球測位システム(GPS)衛星、携帯電話塔、または他のデバイスとの通信に基づいて現在位置を特定できる携帯電話などの電子デバイスを装備している場合など、現在位置を定期的にモニターに報告することを車両の運転手、または車両自体、ならびに車両の乗員に要求するものがある。
【国際調査報告】