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特表2024-536717デバイスタイプに固有の1つ以上の条件に基づいて小規模データ伝送を開始すること
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】デバイスタイプに固有の1つ以上の条件に基づいて小規模データ伝送を開始すること
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20241001BHJP
   H04W 76/27 20180101ALI20241001BHJP
   H04W 74/0833 20240101ALI20241001BHJP
【FI】
H04W52/02
H04W76/27
H04W74/0833
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513960
(86)(22)【出願日】2022-08-17
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 EP2022072936
(87)【国際公開番号】W WO2023030883
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】20215926
(32)【優先日】2021-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】コスキネン ユッシ-ペッカ
(72)【発明者】
【氏名】トゥルティネン サムリ ヘイッキ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067EE02
(57)【要約】
小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、取得することと、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、を含む、方法が開示される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、前記1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記取得することと、
前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、
を行わせるように構成される、前記装置。
【請求項2】
前記1つ以上の第1の条件は、少なくともアップリンクデータ量に対する条件を含み、
前記装置はさらに、
小規模データ伝送のためのアップリンクデータ量閾値を調整することによって、前記アップリンクデータ量に対する条件を取得することであって、前記アップリンクデータ量閾値が、前記1つ以上の第2の条件に含まれている、前記取得すること
を行わされ、
前記小規模データ伝送手順のアップリンクデータ量値が、前記調整されたアップリンクデータ量閾値以下である場合に、前記アップリンクデータ量に対する条件が満たされる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記アップリンクデータ量閾値は、前記アップリンクデータ量閾値を低減させることによって調整される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ以上の第1の条件は、少なくとも参照信号受信電力に対する条件を含み、
前記装置はさらに、
小規模データ伝送のための参照信号受信電力閾値を調整することによって、前記参照信号受信電力に対する条件を取得することであって、前記参照信号受信電力閾値が、前記1つ以上の第2の条件に含まれている、前記取得すること
を行わされ、
測定された参照信号受信電力値が、前記調整された参照信号受信電力閾値以上である場合に、前記参照信号受信電力に対する条件が満たされる、いずれかの先行請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記参照信号受信電力閾値は、前記参照信号受信電力閾値を増加させることによって調整される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置はさらに、
ランダムアクセスチャネルプリアンブルグループデータ量閾値を調整することと、
前記調整されたランダムアクセスチャネルプリアンブルグループデータ量閾値に少なくとも部分的に基づいて、ランダムアクセスチャネルプリアンブルグループを選択することと、
前記選択されたランダムアクセスチャネルプリアンブルグループから、前記小規模データ伝送手順のためのアップリンクリソースを要求するためにランダムアクセスプリアンブルを送信することと、
前記小規模データ伝送手順のための前記アップリンクリソースをインディケートするインディケーションを受信することと、
を行わされ、
前記小規模データ伝送手順が、前記インディケーションされたアップリンクリソースを使用することによって開始される、いずれかの先行請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記1つ以上の第1の条件は、前記1つ以上の第2の条件の少なくとも1つの条件の構成値を、除算、乗算、加算、または減算することによって取得される、いずれかの先行請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記装置はさらに、
前記1つ以上の第2の条件の少なくとも1つの条件を調整するために、少なくとも1つのオフセット値を受信することと、
前記少なくとも1つのオフセット値を、前記1つ以上の第2の条件の前記少なくとも1つの条件に適用することによって、前記1つ以上の第1の条件を取得することと、
を行わされ、
前記少なくとも1つのオフセット値が受信され、前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合に、前記小規模データ伝送手順が開始される、請求項1~6のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記1つ以上の第1の条件は、前記装置の、帯域幅、アンテナの数、受信機の数、バッテリ寿命の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて取得される、いずれかの先行請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記装置はさらに、
前記1つ以上の第1の条件及び/または前記1つ以上の第2の条件を、ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素から受信することによって、前記1つ以上の第1の条件及び/または前記1つ以上の第2の条件を取得すること
を行わされる、いずれかの先行請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のデバイスタイプは、縮小機能デバイスを指し、前記装置は、縮小機能デバイスであるか、または前記縮小機能デバイスに含まれる、いずれかの先行請求項に記載の装置。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、前記第1のインディケーションが前記第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられる、前記送信すること、
を行わせるように構成される、前記装置。
【請求項13】
前記インディケーションは、前記第1のデバイスタイプに固有である少なくとも1つの閾値を含み、
前記少なくとも1つの閾値が、アップリンクデータ量閾値、参照信号受信電力閾値、ランダムアクセスチャネルプリアンブルグループデータ量閾値の少なくとも1つを含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記インディケーションは、前記1つ以上の第2の条件の少なくとも1つを調整するために少なくともオフセット値を含む、請求項12~13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
前記インディケーションは、少なくとも、前記1つ以上の第1の端末デバイスと、前記第2のデバイスタイプの1つ以上の第2の端末デバイスとを含む複数の端末デバイスへブロードキャストされ、
前記ブロードキャストすることは、前記1つ以上の第1の端末デバイスに、前記インディケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の第2の条件を調整することにより、前記1つ以上の第1の条件を取得させる、請求項12~14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記インディケーションは、専用のシグナリングを使用することによって、前記1つ以上の第1の端末デバイスに送信される、請求項12~14のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記第1のデバイスタイプは、縮小機能デバイスを指し、前記1つ以上の第1の端末デバイスは、1つ以上の縮小機能デバイスを含む、請求項12~16のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
方法であって、
小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、前記1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記取得することと、
前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、
を含む、前記方法。
【請求項19】
方法であって、
少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、前記第1のインディケーションが前記第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記送信すること、
を含む、前記方法。
【請求項20】
コンピュータプログラムであって、
少なくとも以下の、
小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、前記1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記取得することと、
前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、
を装置に行わせるための命令を含む、前記コンピュータプログラム。
【請求項21】
コンピュータプログラムであって、
少なくとも以下の、
少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、前記第1のインディケーションが前記第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記送信すること、
を装置に行わせるための命令を含む、前記コンピュータプログラム。
【請求項22】
少なくとも、第1のデバイスタイプの端末デバイスと、ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素とを含むシステムであって、
前記ネットワーク要素が、
少なくとも前記第1のデバイスタイプの前記端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、前記第1のインディケーションが前記第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記送信すること、
を行うように構成されており、
前記端末デバイスが、
前記ネットワーク要素から前記インディケーションを受信することと、
前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、
を行うように構成されている、前記システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の例示的な実施形態は、ワイヤレス通信に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信システムは、絶え間なく開発されている。例えば、デバイスは、接続確立からのシグナリングオーバーヘッドを低減するため、かつ電力消費を最小化するため、非アクティブ状態で少量データの送信または受信を行い得る。
【発明の概要】
【0003】
様々な例示的実施形態に対して求められる保護の範囲は、独立請求項によって定められている。独立請求項の範囲に入らない本明細書に説明される例示的実施形態及び特徴は、たとえあったとしても、様々な例示的実施形態を理解するために役立つ例として解釈されるべきである。
【0004】
一態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、取得することと、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、を行わせるように構成される、装置が提供される。
【0005】
別の態様によれば、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得する手段であって、1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、取得する手段と、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始する手段と、を含む装置が提供される。
【0006】
別の態様によれば、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、取得することと、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、を含む、方法が提供される。
【0007】
別の態様によれば、少なくとも以下の、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、取得することと、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、を装置に行わせるための命令を含む、コンピュータプログラムが提供される。
【0008】
別の態様によれば、コンピューティング装置上で実行されると、コンピューティング装置に、少なくとも以下の、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、取得することと、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、を行わせるプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。
【0009】
別の態様によれば、少なくとも以下の、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、取得することと、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、を装置に行わせるためのプログラム命令を含む、コンピュータ可読媒体が提供される。
【0010】
別の態様によれば、少なくとも以下の、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、取得することと、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、を装置に行わせるためのプログラム命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。
【0011】
別の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードが、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、第1のインディケーションが第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、送信すること、を行わせるように構成される装置が提供される。
【0012】
別の態様によれば、少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信する手段であって、第1のインディケーションが第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、送信する手段、を含む装置が提供される。
【0013】
別の態様によれば、少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、第1のインディケーションが第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、送信すること、を含む方法が提供される。
【0014】
別の態様によれば、少なくとも以下の、少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、第1のインディケーションが第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、送信すること、を装置に行わせるための命令を含む、コンピュータプログラムが提供される。
【0015】
別の態様によれば、コンピューティング装置上で実行されると、コンピューティング装置に、少なくとも以下の、少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、第1のインディケーションが第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、送信すること、を行わせるプログラム命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。
【0016】
別の態様によれば、少なくとも以下の、少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、第1のインディケーションが第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、送信すること、を装置に行わせるためのプログラム命令を含む、コンピュータ可読媒体が提供される。
【0017】
別の態様によれば、少なくとも以下の、少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、第1のインディケーションが第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、送信すること、を装置に行わせるためのプログラム命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。
【0018】
別の態様によれば、少なくとも、第1のデバイスタイプの端末デバイスと、ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素とを含むシステムが提供される。ネットワーク要素は、少なくとも第1のデバイスタイプの端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、第1のインディケーションが第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、送信すること、を行うように構成されている。第1のデバイスタイプの端末デバイスは、ネットワーク要素からインディケーションを受信することと、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、を行うように構成されている。
【0019】
別の態様によれば、少なくとも、第1のデバイスタイプの端末デバイスと、ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素とを含むシステムが提供される。ネットワーク要素は、少なくとも第1のデバイスタイプの端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信する手段であって、第1のインディケーションが第1のデバイスタイプに固有であり、1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、1つ以上の第2の条件が、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、送信する手段、を含む。第1のデバイスタイプの端末デバイスは、ネットワーク要素からインディケーションを受信することと、1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、を行う手段を含む。
【0020】
以下、様々な例示的実施形態について、添付図面を参照しながら、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】セルラ通信ネットワークの例示的実施形態を示す。
図2】いくつかの例示的実施形態によるシグナリング図を示す。
図3】いくつかの例示的実施形態によるシグナリング図を示す。
図4】いくつかの例示的実施形態によるフローチャートを示す。
図5】いくつかの例示的実施形態によるフローチャートを示す。
図6】いくつかの例示的実施形態によるフローチャートを示す。
図7】いくつかの例示的実施形態によるフローチャートを示す。
図8】いくつかの例示的実施形態による装置を示す。
図9】いくつかの例示的実施形態による装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
下記の実施形態は例示的なものである。本明細書は、本文のいくつかの箇所で「1つ(an)」、「1つ(one)」、または「いくつか(some)」の実施形態(複数可)を参照し得るが、これは必ずしも、各参照が同じ実施形態(複数可)を参照すること、または特定の特徴が単一の実施形態にのみ適用されることを、意味するわけではない。異なる実施形態の単一の特徴を組み合わせて、他の実施形態を提供することもできる。
【0023】
下記では、例示的実施形態が適用され得るアクセスアーキテクチャの例として、ロングタームエボリューションアドバンスト(LTEアドバンスト、LTE-A)または新無線(NR、5G)に基づく無線アクセスアーキテクチャを使用して、異なる例示的実施形態が説明されるが、しかし例示的実施形態をそのようなアーキテクチャに限定することはない。パラメータ及び手順を好適に調整することにより、適切な手段を有する他の種類の通信ネットワークにも例示的実施形態が適用され得ることは、当業者には明らかである。適切なシステムの他のオプションのいくつかの例として、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)無線アクセスネットワーク(UTRANまたはE-UTRAN)、ロングタームエボリューション(LTE、実質的にE-UTRAと同じ)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLANまたはWi-Fi)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX)、Bluetooth(登録商標)、パーソナル通信サービス(PCS)、ZigBee(登録商標)、広帯域コード分割マルチアクセス(WCDMA)、超広帯域(UWB)技術を使用したシステム、センサネットワーク、モバイルアドホックネットワーク(MANET)、及びインターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS)、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。
【0024】
図1には、いくつかの要素及び機能的エンティティを示す単純化されたシステムアーキテクチャの例が示されており、これらは全て論理ユニットであり、それらの実装は示されているものとは異なる場合がある。図1に示されている接続は論理的な接続であり、実際の物理的な接続は異なっていてもよい。このシステムが、図1に示したものとは異なる機能及び構造を備えることもできることは、当業者には明らかである。
【0025】
ただし、例示的実施形態は、例として与えられたシステムに限定されるものではなく、当業者であれば、必要な特性を備えた他の通信システムに本解決策を適用することができる。
【0026】
図1の例は、例示的な無線アクセスネットワークの一部を示す。
【0027】
図1は、セルにおける1つ以上の通信チャネルでワイヤレス接続するように構成されたユーザデバイス100及び102を示し、このセルをアクセスノード(例えば(e/g)NodeB)104が提供する。ユーザデバイスから(e/g)NodeBへの物理リンクは、アップリンクリンクまたはリバースリンクと称することができ、(e/g)NodeBからユーザデバイスへの物理リンクは、ダウンリンクまたはフォワードリンクと称することができる。(e/g)NodeBまたはその機能は、そのような使用に適した任意のノード、ホスト、サーバまたはアクセスポイントなどのエンティティを使用することによって実装されてよいことが理解されるべきである。
【0028】
通信システムが、2つ以上の(e/g)NodeBを含むことができ、この場合、(e/g)NodeBはまた、目的のために設計された有線またはワイヤレスのリンクを介して、互いに通信するように構成されてもよい。これらのリンクは、シグナリング目的に利用されてもよい。(e/g)NodeBは、それが結合される通信システムの無線リソースを制御するように構成されたコンピューティングデバイスであってよい。(e/g)NodeBは、基地局、アクセスポイント、またはワイヤレス環境で動作可能なリレー局を含む他の任意のタイプのインターフェースデバイスとして見なされ得る。(e/g)NodeBは、トランシーバを含む場合があり、またはトランシーバに結合する場合がある。(e/g)NodeBのトランシーバから、ユーザデバイスへの双方向無線リンクを確立するアンテナユニットに接続が提供され得る。アンテナユニットは、複数のアンテナまたはアンテナ素子を含むことができる。(e/g)NodeBは、さらに、コアネットワーク110(CNまたは次世代コアNGC)に接続され得る。システムに応じて、CN側の相手方は、サービングゲートウェイ(S-GW、ユーザデータパケットのルーティング及び転送)、外部パケットデータネットワークへのユーザデバイス(UE)のコネクティビティを提供するパケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、または移動管理エンティティ(MME)などであってよい。
【0029】
ユーザデバイス(UE、ユーザ機器、ユーザ端末、端末デバイスなどとも呼ばれる)は、エアインターフェース上のリソースを割り振りかつ割り当てることができる装置の1つのタイプを示すものであり、したがってユーザデバイスを用いて本明細書で説明する任意の特徴は、リレーノードなどの対応する装置を用いて実装できる。そのようなリレーノードの例としては、基地局に向かうレイヤ3リレー(セルフバックホーリングリレー)があり得る。セルフバックホーリングリレーノードを、統合アクセス及びバックホール(Integrated Access and Backhaul(IAB))ノードと称することもできる。IABノードは、2つの論理部分、すなわち、バックホールリンク(複数可)(すなわち、IABノードと親ノードの別名でも知られるドナーノードとの間のリンク(複数可))を管理する移動終端(MT)部分と、アクセスリンク(複数可)、すなわち、IABノードとUE(複数可)との間及び/またはIABノードと他のIABノードとの間の子リンク(複数可)(マルチホップシナリオ)を管理する分散ユニット(DU)部分とを有し得る。
【0030】
ユーザデバイスは、加入者識別モジュール(SIM)の有無にかかわらず動作するワイヤレス移動体通信デバイスを含むポータブルコンピューティングデバイスを指す場合があり、これには、以下のタイプのデバイス、すなわち、移動局(携帯電話)、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ハンドセット、ワイヤレスモデムを使用したデバイス(警報または測定デバイスなど)、ラップトップコンピュータ及び/またはタッチスクリーンコンピュータ、タブレット、ゲームコンソール、ノートブック、及びマルチメディアデバイスが含まれるが、これらに限定されない。ユーザデバイスは、ほぼアップリンク専用のデバイスであってもよく、その一例は、ネットワークに画像またはビデオクリップをロードするカメラまたはビデオカメラであってもよいことを理解されたい。ユーザデバイスはまた、インターネットオブシングス(IoT)ネットワークで動作する性能を有するデバイスである場合もあり、これは、人間と人間との、または人間とコンピュータとのインタラクションを必要とせずに、オブジェクトが、ネットワークを介してデータを転送する機能を提供され得るシナリオである。ユーザデバイスはまた、クラウドを利用してもよい。いくつかの用途では、ユーザデバイスは、無線部を備えた小型のポータブルデバイス(時計、イヤホンまたは眼鏡など)を含むことができ、計算はクラウド内で実行することができる。ユーザデバイス(またはいくつかの例示的実施形態ではレイヤ3リレーノード)は、ユーザ機器機能のうちの1つ以上を実行するように構成可能である。ユーザデバイスは、ほんの数例を挙げると、加入者ユニット、移動局、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末デバイス、またはユーザ機器(UE)と称されることもあるが、いくつかの名称または装置を挙げたに過ぎない。
【0031】
本明細書で説明する様々な技法を、サイバーフィジカルシステム(CPS)(物理エンティティを制御する協働計算要素のシステム)にも適用することができる。CPSによって、種々のロケーションにおいて物理的オブジェクトに埋め込まれた大量の相互接続されたICTデバイス(センサ、アクチュエータ、プロセッサマイクロコントローラなど)の実装及び活用が可能になり得る。モバイルサイバーフィジカルシステムは、対象のフィジカルシステムが固有のモビリティを有することができ、サイバーフィジカルシステムのサブカテゴリである。モバイルフィジカルシステムの例には、人間または動物によって運ばれるモバイルロボティクス及びモバイルエレクトロニクスが含まれる。
【0032】
さらに、装置は単一のエンティティとして示されているが、異なるユニット、プロセッサ及び/またはメモリユニット(全てが図1に示されているわけではない)が実装されていてもよい。
【0033】
5Gでは、多入力-多出力(MIMO)アンテナ、LTEより多くの基地局またはノードを使用することが可能であり(いわゆるスモールセルコンセプト)、これには、より小規模な基地局と協働して動作し、サービスニーズ、ユースケース、及び/または利用可能なスペクトルに応じて、様々な無線技術を採用するマクロサイトが含まれる。5Gモバイル通信は、ビデオストリーミング、拡張現実、様々なデータ共有方法、及び様々な形式のマシンタイプアプリケーション(車両の安全性、種々のセンサ、及びリアルタイム制御を含む、(大量の)マシンタイプ通信(mMTC)など)を含む、広範囲のユースケース及び関連アプリケーションをサポートすることができる。5Gは、複数の無線インターフェース、すなわち6GHz未満、センチメートル波(cmWave)及びミリ波(mmWave)を有し、また、LTEなどの既存のレガシー無線アクセス技術と統合可能であることが期待され得る。LTEとの統合は、少なくとも初期段階では、LTEによってマクロカバレッジを提供され、5G無線インターフェースアクセスが、LTEへのアグリゲーションによってスモールセルからもたらされ得るシステムとして実装され得る。換言すれば、5Gは、RAT間の動作性(LTE-5Gなど)、及びRI間の動作性(6GHz未満(cmWave)、6GHz未満(cmWave~mmWave)など、無線インターフェース間)の両方をサポートすることができる。5Gネットワークで使用されると考えられるコンセプトの1つは、レイテンシ、信頼性、スループット及びモビリティに対する異なる要件を有するサービスを実行するために、実質的に同じインフラストラクチャ内に複数の独立した専用の仮想サブネットワーク(ネットワークインスタンス)を作成することができるネットワークスライシングであり得る。
【0034】
LTEネットワークにおける現在のアーキテクチャは、無線においては完全に分散型であり、コアネットワークにおいては完全に集中型であり得る。5Gにおける低レイテンシのアプリケーション及びサービスは、コンテンツを無線に近づける必要があり、これにより、ローカルブレイクアウト及びマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)がもたらされ得る。5Gにより、データのソースで分析及び知識生成が行われることが可能になり得る。このアプローチでは、ラップトップ、スマートフォン、タブレット及びセンサなどの、ネットワークに連続的に接続され得ないリソースを活用することが必要とされ得る。MECは、アプリケーション及びサービスホスティングのために、分散型コンピューティング環境を提供することができる。MECはまた、応答時間を短縮するために、セルラ加入者のすぐ近くでコンテンツの保存及び処理を行う機能を備えることもできる。エッジコンピューティングは、ワイヤレスセンサネットワーク、モバイルデータ取得、モバイル署名分析、ローカルクラウド/フォグコンピューティング及びグリッド/メッシュコンピューティングとしても分類可能な協調分散型ピアツーピアアドホックネットワーキング及び処理、デューコンピューティング、モバイルエッジコンピューティング、クラウドレット、分散データの保存及び検索、自律型自己修復ネットワーク、リモートクラウドサービス、拡張及び仮想現実、データキャッシング、インターネットオブシングス(大規模なコネクティビティ及び/またはレイテンシクリティカル)、クリティカル通信(自律走行車、交通安全、リアルタイム分析、時間クリティカルな制御、ヘルスケアアプリケーション)などの広範な技術をカバーし得る。
【0035】
通信システムはまた、公衆交換電話網もしくはインターネット112などの他のネットワークと通信することができ、またはそれらによって提供されるサービスを利用することもできる。通信ネットワークはまた、クラウドサービスの使用をサポートすることができてもよく、例えば、コアネットワーク動作の少なくとも一部は、クラウドサービスとして実行されてもよい(これは、「クラウド」114によって図1に示されている)。通信システムはまた、中央制御エンティティ、またはこれに類するものを有していて、異なる事業者のネットワークが、例えばスペクトル共有において協働するための設備を提供することもできる。
【0036】
エッジクラウドは、ネットワーク機能仮想化(NFV)及びソフトウェア定義ネットワーキング(SDN)を利用することによって、無線アクセスネットワーク(RAN)に組み込まれ得る。エッジクラウドの使用は、リモート無線ヘッド(RRH)もしくは無線ユニット(RU)、または無線部を備える基地局に動作的に結合されたサーバ、ホストまたはノードにおいて、少なくとも部分的に、アクセスノード動作が実行されることを意味し得る。ノード動作が、複数のサーバ、ノード、またはホストに分散されることも可能であり得る。RANのリアルタイム機能をRAN側(分散ユニット、DU104)で実行すること、及びRANの非リアルタイム機能を集中型(集約ユニット、CU108)で実行することは、例えばcloudRANアーキテクチャを適用することによって可能になり得る。
【0037】
また、コアネットワーク動作と基地局動作との間の作業配分は、LTEの場合とは異なり得、または存在さえし得ないことを、理解されたい。使用され得る他のいくつかの技術進歩は、ビッグデータ及びオールIPであってもよく、これによってネットワークが構築される方法及び管理される方法が変わる可能性がある。5G(または新無線、NR)ネットワークは、複数の階層をサポートするように設計されてもよく、そしてコアと基地局またはNodeB(gNB)との間にMECサーバを配置することができる。MECは4Gネットワークにも適用することができることを理解されたい。
【0038】
5Gはまた、例えばバックホーリングを提供することによって、5Gサービスのカバレッジを拡張または補完するために、衛星通信を利用することができる。考えられ得るユースケースは、マシンツーマシン(M2M)もしくはインターネットオブシングス(IoT)デバイス、または車両に乗っている乗員にサービスの継続性を提供すること、あるいは重要な通信及び将来の鉄道/海運/航空通信のためのサービス可用性を確保することであり得る。衛星通信は、静止地球軌道(GEO)衛星システムを利用することができるが、低地球軌道(LEO)衛星システム、特にメガコンステレーション(数百の(ナノ)衛星が配備されるシステム)を利用することもできる。メガコンステレーション内の少なくとも1つの衛星106は、地上セルを作成するいくつかの衛星対応ネットワークエンティティをカバーし得る。地上セルは、地上リレーノード104を介して、または地上もしくは衛星内に位置するgNBによって、作成可能である。
【0039】
図示のシステムは無線アクセスシステムの一部の例にすぎず、実際には、このシステムは、複数の(e/g)NodeBを含む場合があり、ユーザデバイスは複数の無線セルへアクセスすることができ、このシステムは、物理レイヤリレーノードまたは他のネットワーク要素などのような他の装置を含むこともできることは、当業者には明らかである。(e/g)NodeBまたは、のうちの少なくとも1つは、Home(e/g)NodeBであってよい。
【0040】
さらに、(e/g)NodeBまたは基地局はまた、無線トランシーバ(TRX)すなわち送信機(TX)及び受信機(RX)を含む無線ユニット(RU)と、いわゆるレイヤ1(L1)処理及びリアルタイムL2(L2)処理に使用されうる1つ以上の分散ユニット(DU)と、非リアルタイムL2及びL3(L3)処理に使用され得る集約ユニット(CU)または集中ユニットとに分割可能である。CUは、例えばF1インターフェースを用いて、1つ以上のDUに接続されてもよい。かかる分割により、セルサイト及びDUに対するCUの集約化を可能にすることができる一方で、DUはより分散され得、セルサイトに留まることさえもある。CUとDUとを合わせて、ベースバンドまたはベースバンドユニット(BBU)と称することもできる。CU及びDUはまた、無線アクセスポイント(RAP)に含まれてもよい。
【0041】
CUは、(e/g)NodeBまたは基地局の、無線リソース制御(RRC)、サービスデータ適応プロトコル(SDAP)、及び/またはパケットデータ収束プロトコル(PDCP)などの上位レイヤプロトコルをホストする論理ノードとして規定することができる。DUは、(e/g)NodeBまたは基地局の無線リンク制御(RLC)、媒体アクセス制御(MAC)及び/または物理(PHY)レイヤをホストする論理ノードとして規定することができる。DUの動作は、少なくとも部分的にCUによって制御されてよい。CUは、制御プレーン(CU-CP)を含むことができ、これは、(e/g)NodeBまたは基地局に対して、RRC、及びCUのPDCPプロトコルの制御プレーン部分をホストする論理ノードとして規定することができる。CUは、さらにユーザプレーン(CU-UP)を含むことができ、これは、(e/g)NodeBまたは基地局に対して、PDCPプロトコルのユーザプレーン部分、及びCUのSDAPプロトコルをホストする論理ノードとして規定することができる。
【0042】
CU及び/またはDUを実行するために、クラウドコンピューティングプラットフォームを使用することもできる。CUは、仮想化されたCU(vCU)と称されることもあるクラウドコンピューティングプラットフォームにおいて実行することができる。vCUに加えて、クラウドコンピューティングプラットフォームにおいて実行される、仮想化されたDU(vDU)もまたあり得る。さらに、DUが、いわゆるベアメタルソリューション、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)または顧客向け標準製品(CSSP)であるシステムオンチップ(SoC)ソリューションを使用し得る組み合わせもあり得る。また、上記の基地局ユニット間、または異なるコアネットワーク動作と基地局動作との間の作業配分が異なる場合があることも理解されたい。
【0043】
さらに、無線通信システムの地理的領域内には、複数の無線セルばかりでなく、複数の異なる種類の無線セルも設けられ得る。無線セルは、数十kmまでの直径を有する大きなセルであってよいマクロセル(またはアンブレラセル)である場合もあり、あるいはマイクロセル、フェムトセルまたはピコセルなどのより小さなセルである場合もある。図1の(e/g)NodeBによって、任意の種類のこれらのセルを提供することができる。セルラ無線システムは、複数の種類のセルを含むマルチレイヤネットワークとして実装されてもよい。マルチレイヤネットワークでは、1つのアクセスノードが1つの種類の1つのセルまたは複数のセルを提供することができ、したがって、そのようなネットワーク構造を提供するために、複数の(e/g)NodeBが必要とされる場合がある。
【0044】
通信システムの配備及び性能を改善する必要性を満たすために、「プラグアンドプレイ」(e/g)NodeBという概念を導入することができる。「プラグアンドプレイ」(e/g)NodeBを使用することができ得るネットワークは、Home(e/g)NodeB(H(e/g)NodeB)に加えて、Home NodeBゲートウェイ、またはHNB-GW(図1には図示せず)を含むことができる。HNBゲートウェイ(HNB-GW)は、事業者のネットワーク内に設置され得、多数のHNBからコアネットワークに戻されるトラフィックを集約することができる。
【0045】
(大量の)マシンタイプ通信のためのセンサ、アクチュエータ、及び類似のデバイス、またはチャットアプリを備えたスマートフォンなど、少量のデータを頻繁にまたは稀に生成(送信)する多数のデバイスが、指数関数的に増加することが想定される。(上記リストは、少量のデータを送信することができる装置の例の非限定的なリストであると理解されたい。)接続確立からのシグナリングオーバーヘッドを低減し、電力消費を最小化するために、5G以降において、小規模データ伝送(SDT)手順(小規模データ転送手順)と呼ばれるプロセスを使用して、装置が非アクティブ状態で少量のデータを送信することを可能にし得る。非アクティブ状態の装置は、例えば、送信すべきアップリンクデータのデータ量がデータ量閾値よりも小さい場合に、一定の基準が満たされると、小規模データ伝送手順を開始することができる。データ量(data amount)は、データ量(data volume)またはデータ量(data quantity)とも称され得る。換言すれば、5Gの用語を使用すれば、SDTは、RRC_INACTIVE状態にある間に(すなわち、RRC_CONNECTED状態に移行せずに)、データ送信を行えるようにする手順である。したがって、SDT手順は、RRC_INACTIVE状態からRRC_CONNECTED状態への移行に関連したシグナリングオーバーヘッド及び遅延を回避することができる。SDTは、無線ベアラごとにイネーブルにすることができ、UEによって開始され得、SDTがイネーブルされる無線ベアラにわたって送信を待機するアップリンク(UL)データが設定量よりも少ない場合には、セル内の測定された参照信号受信電力(RSRP)が設定された閾値を上回り、SDT送信のための有効なリソースが利用可能である。
【0046】
RRC_INACTIVEは、UEがCM-CONNECTED状態のままであり、RANに通知せずに、RANによって設定されたエリア内を移動できる状態である。CMは、接続管理のための頭字語である。RRC_INACTIVE状態において、最終サービングgNBはUEコンテキストと、サービングアクセス及びモビリティ管理機能(AMF)ならびにユーザプレーン機能(UPF)とのUE関連接続とを維持する。RRC_INACTIVE状態を用いて、RRC状態変化及び関連するレイテンシにおいて必要とされる制御プレーン(CP)の手順を軽減することによって、UEの電力消費を低減させることができる。UEがRRC_INACTIVE状態である場合、コアネットワークコネクティビティをアクティブに維持したまま(つまり、UEはCM-CONNECTED状態のまま)無線接続を停止させる。停止された接続を迅速に再開するため、UE側及びRAN側の両方に、データ/シグナリング送信に使用される最新の無線ベアラ構成、ならびに無線インターフェースにおける完全性保護及び暗号化のためのセキュリティ鍵及びアルゴリズムを含む、UEアクセス階層(AS)コンテキスト(UE非アクティブASコンテキストと称される)が格納される。この保持された情報に基づいて、UEは、無線ネットワーク及びコアネットワークの両方への新たな接続を確立する必要があるRRC_IDLE状態のUEと比べて、格段に少ない遅延と関連するシグナリングオーバーヘッドとで、無線接続を再開することができる。
【0047】
SDT手順は、ランダムアクセスチャネル(RACH)リソースまたはタイプ1の設定グラント(CG)リソースで行うことができる。CGについては、SDTリソースは、初期帯域幅部分(BWP)上または専用BWP上のいずれかに設定され得る。RACHについては、ネットワークは、2ステップ及び4ステップのランダムアクセスタイプを使用できるかどうかを設定することも可能である。2つのランダムアクセスタイプを使用できる場合、UEは、2つのランダムアクセスタイプの一方を選択できる。
【0048】
SDT手順は、開始されると、UEが明示的に(RCR解放を介して)RRC_IDLE状態もしくはRRC_INACTIVE状態に向けられない限り、または(RCR再開を介して)RRC_CONNECTED状態に向けられない限り、継続することができる。初期SDT送信後、後続の送信は、設定されたリソースのタイプに応じて異なって処理されてよい。CGリソースを使用する場合、ネットワークはダイナミックグラントを使用して後続のUL送信をスケジューリングすることができ、またはそれらを次のCGリソース機会に行うことができる。RACHリソースを使用する場合、ネットワークは、ランダムアクセス手順の完了後に、それぞれダイナミックグラント及び割り当てを用いて、後続のUL及びダウンリンク(DL)送信をスケジューリングすることができる。
【0049】
UEは、ネットワークにアクセスするためにランダムアクセス手順を実行可能である。ランダムアクセス手順を実行する目的は、例えば、初期アクセス、ハンドオーバー、スケジューリングリクエスト、またはタイミング同期であってよい。ランダムアクセス手順は、競合ベースのランダムアクセス手順(CBRA)または競合無しのランダムアクセス手順(CFRA)であってもよい。CFRAは、非競合ベースのランダムアクセスとも称され得る。CFRAでは、所与のUEが、ネットワークによって割り振られた専用の(すなわち、UE固有の)ランダムアクセスプリアンブルを有するのに対して、CBRAでは、UEは、セル内の他のUEと共有されるプリアンブルのプールからランダムにプリアンブルを選択することができる。CFRAは、現在、SDTオーバーRACHに対してサポートされていない。CBRAでは、2つ以上のUEが、同じリソース上で同じランダムアクセス手順を使用することによってランダムアクセス手順を試みる場合、競合(またはコリジョン)が発生し得る。
【0050】
CBRAにおける競合を回避するために、RACHプリアンブルは、2つのグループに、すなわちグループA及びグループBに分けることができる。いったんUEが使用すべきグループを選択すると、UEは選択したグループからネットワークに送信するプリアンブルを選択することができる。グループAは、送信すべきアップリンクデータ量が少ないとき、及び/またはUEが不十分なカバレッジ(例えば、RSRPが低い)にあるとき、通常のULリソースを要求するために使用され得る。グループBは、Msg3にて送信すべきアップリンクデータ量が多く、かつUEが良好なカバレッジ(例えば、RSRPが高い)にあるとき、より大きなリソースを要求するために使用され得る。
【0051】
5Gは、データレート、レイテンシ、信頼性、カバレッジ、エネルギー効率、及び接続密度の点で異なる要件を有する拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超信頼低遅延通信(URLLC)、及び大量のマシンタイプ通信(mMTC)などの広範囲のユースケースに対応するように設計されている。mMTCは、狭帯域インターネットオブシングス(NB-IoT)及びマシンタイプ通信用のロングタームエボリューション(LTE-MTC)などのセルラ省電力広域エリア(LPWA)技術をカバーし得る。5Gのさらに別のユースケースは、タイムセンシティブ通信(TSC)である。ただし、これらのユースケースの間には、産業用ワイヤレスセンサネットワーク、ビデオ監視、及びウェアラブル(例えば、スマートウォッチ、リング、eHealth関連デバイス、パーソナルプロテクション機器、医療監視デバイスなど)などの、いくつかの他のミッドレンジユースケースもある。言い換えれば、これらのミッドレンジユースケースの要件は、LPWAよりも高いが、eMBB及びURLLCよりも低い場合がある。これらのミッドレンジユースケースを効率的に提供するために、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、NRリリース17(Rel-17)において縮小機能(reduced capability(RedCap))デバイスを導入している。RedCapデバイスは、RedCap UEデバイス、NR-Liteデバイス、またはNR-Lightデバイスとも称され得る。
【0052】
RedCapデバイスは、複雑さが低く(例えば帯域幅及びアンテナ数が削減され)、バッテリ寿命が長くなり、eMBBデバイス及びURLLCデバイスなどのハイエンドNR UEよりもフォームファクタが小さくなる場合がある。例えば、RedCapデバイスは、周波数範囲1(FR1)及び周波数範囲2(FR2)の両方において、1つの受信機ブランチ及び1つの送信機ブランチ(1Rx/1Tx)、または2つの受信機ブランチ及び1つの送信機ブランチ(2Rx/1Tx)を有することができる。RedCapデバイスは、周波数分割複信(FDD)及び時分割複信(TDD)のための全てのFR1及びFR2帯域をサポートすることができる。
【0053】
産業用ワイヤレスセンサ及びアクチュエータは、RedCapデバイスの一例である。柔軟性を改善し、生産性と効率を向上させ、動作の安全性を改善する目的で、これらのセンサ及びアクチュエータを5Gの無線アクセス及びコアネットワークに接続することが望ましい場合がある。産業用ワイヤレスセンサは、例えば、圧力センサ、湿度センサ、温度計、運動センサ、及び/または加速度計などを含むことができる。産業用ワイヤレスセンサネットワークのユースケースには、非常に高い要件を有するURLLCサービスだけでなく、小さなデバイス形状ファクタの要件を有する比較的ローエンドのサービス、及び/または数年のバッテリ寿命を有する完全なワイヤレスサービスも含まれる。これらのローエンドサービスを、RedCapデバイスによって提供することができる。また、ローエンドサービスに関連する産業用ワイヤレスセンサは、以下のユースケース固有の要件を有することもある。すなわち、通信サービスの可用性が99.99%であり得ること、及びエンドツーエンドのレイテンシが100ms未満であり得ること、ならびに参照ビットレートが、全てのユースケースに対して2Mbps未満(非対称的、例えばULヘビートラフィックの可能性)であり得ることであり、デバイスは定常状態である。安全関連のセンサの場合、レイテンシの要件はより低くなり、例えば5~10msである。
【0054】
ビデオ監視カメラは、RedCapデバイスの別の例である。監視カメラの配備は、より効率的に都市/工場の資源を監視し、制御するために、例えばスマートシティのユースケース、ならびに工場及び産業に有益であり得る。コネクテッド産業と同様に、5Gコネクティビティは、スマートシティ革新の次の波に対する触媒として機能し得る。ビデオ監視のユースケースには、以下の要件を適用することができる。すなわち、参照用経済的ビデオビットレートは、2~4Mbpsであり得ること、500ms未満のレイテンシ、及び信頼性99%~99.9%である。ハイエンドビデオ(例えば、農業用のもの)は、7.5~25Mbpsのビデオビットレートを必要とし得る。トラフィックパターンは、UL送信によって支配される可能性があることに留意されたい。
【0055】
スマートウォッチ、リング、eHealth関連デバイス、パーソナルプロテクション機器、及び/または医療用モニタリングデバイスなどのウェアラブルも、RedCapデバイスの別の例である。このユースケースの1つの特色は、デバイスのサイズが小さいことである。ウェアラブルに対して、以下の要件を適用することができる。すなわち、スマートウェアラブルアプリケーションのための参照ビットレートが、DLでは5~50Mbs、及びULでは2~5Mbsであり得ること、ならびにデバイスのピークビットレートを高速にし、ダウンリンクでは150Mbsまで、アップリンクでは50Mbsまでであり得ること、である。加えて、ウェアラブルデバイスのバッテリは、数日間(例えば、1~2週間まで)持続するべきである。
【0056】
初期アクセス中及び初期アクセス後のFR1 RedCapデバイスの最大帯域幅は、20MHzであってよい。初期アクセス中及び初期アクセス後のFR2 RedCapデバイスの最大帯域幅は、100MHzであってよい。
【0057】
レガシーNR UEが最小で2つのRxアンテナポートを装備する必要がある周波数帯域では、RedCapデバイス用にサポートされるRxブランチの最小数は1であってよい。この仕様はまた、これらの帯域におけるRedCapデバイスの2つのRxブランチもサポートする。Rxは、受信機の頭字語である。
【0058】
レガシーNR UE(2-Rx車両UEを除く)が最小で4つのRxアンテナポートを装備する必要がある周波数帯域では、RedCapデバイス用にサポートされるRxブランチの最小数は1であってよい。この仕様はまた、これらの帯域におけるRedCapデバイスの2つのRxブランチもサポートし得る。
【0059】
1つのRxブランチを有するRedCapデバイスでは、1つのDL MIMOレイヤがサポートされ得る。2つのRxブランチを有するRedCapデバイスでは、2つのDL MIMOレイヤがサポートされ得る。gNBは、UEのRxブランチの数を把握することができる。DLでの256QAM(直交振幅変調)のサポートは、FR1 RedCapデバイスの場合には(必須ではなく)任意選択的であってよい。
【0060】
RedCapデバイスは、キャリアアグリゲーション、デュアルコネクティビティ、及びより広い帯域幅などの機能の使用を防止することができる。
【0061】
ランダムアクセス手順中に、RedCapデバイスは、メッセージ1(Msg1、すなわち、RACHプリアンブル)及び/またはメッセージ3(Msg3)の早期インディケーションを通じて、ネットワークに対して明示的に識別可能であってもよく、サポートされる場合には、早期インディケーションに対してネットワークによって設定可能であるという能力を含む、メッセージA(MsgA)の早期インディケーションを通じて、ネットワークに対して明示的に識別可能であってもよい。Msg1及びMsg3は、4ステップのランダムアクセス手順で使用され得るのに対して、MsgAは、2ステップのランダムアクセス手順で使用され得る。2ステップのランダムアクセス手順では、Msg1及びMsg3は、単一のメッセージ(すなわち、MsgA)に組み合わされ得る。
【0062】
システム情報インディケーションを用いて、RedCapデバイスがセル/周波数に対してキャンプできるか否かを示すことができる。このインディケーションは、RedCapデバイスのRxブランチの数に固有であってよい。
【0063】
RedCapデバイスは、ページングタイムウィンドウ(PTW)及びページングハイパーフレーム(PH)を使用することなく、10.24秒までのeDRXサイクルを伴うRRC_INACTIVE及びRRC_IDLE状態に対する拡張された不連続受信(eDRX)をサポートすることができる。RRC_INACTIVEとRRC_IDLEとの間に、1つの共通の設計(例えばeDRX値の共通のセット)が存在してよい。一部のRedCapデバイスは、RRC_INACTIVE及びRRC_IDLE状態に対して、10485.76秒までのeDRXサイクルを伴うeDRXをサポートすることができる。SDTは、少なくとも10.24秒以下のeDRXサイクルで使用され得る。
【0064】
RRC_INACTIVE/RRC_IDLE及び/またはRRC_CONNECTEDに対して、RedCapデバイスの隣接セルでは、無線リソース管理(RRM)緩和が存在してよい。RRM緩和のイネーブル及びディスエーブルは、ネットワークの制御下にあり、ブロードキャストまたは専用シグナリングによってシグナリングされ得る。
【0065】
なお、RedCapデバイスは非RedCap UEと共存し得る(すなわち、所与のセルにRedCapデバイスと非RedCap UEとの双方が存在し得る)ことに留意されたい。
【0066】
しかしながら、RedCapデバイスの制限された機能(例えば、アンテナ数の削減、帯域幅サポートの削減など)は、現在SDT手順では考慮されていないため、SDT手順は現在、RedCapデバイスにとって最適ではない。例えば、低減されたアンテナ数を有するRedCapデバイスは、SDTセッションが成功するのに必要な電力での送信及び/または受信ができない場合があり、これにより、SDTを実行する他のデバイスに対して、一定の障害及び干渉が生じる場合がある。したがって、RedCapデバイスのためのSDT手順を改善する必要がある。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態では、RedCapデバイスなどのデバイスのためのSDTリソース選択及び/またはSDT許容量決定を強化することができる。いくつかの例示的な実施形態では、RedCapデバイスのためのSDT許容量決定及びリソース選択の基準は、RedCapデバイスの制限される機能を考慮することで調整され得る。
【0068】
図2は、例示的実施形態によるシグナリング図を示し、RedCapデバイスがSDTに対する条件(複数可)をどのように調整すべきかをネットワークが明示的にインディケートする。図2を参照すると、ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素は、1つ以上のUEに対して、SDTに対する1つ以上の条件を調整するためのインディケーションを送信する(201)。このインディケーションは、RedCapデバイスに固有である(すなわち、RedCapではないUEは、このインディケーションを無視することができる)。1つ以上のUEは、少なくとも1つのRedCapデバイスを備えることができる。ネットワーク要素は、gNBなどの基地局であり得る。
【0069】
インディケーション201は、少なくとも1つの閾値及び/または1つ以上の条件を調整するためのルールを含み得る。ルール及び少なくとも1つの閾値は、RedCapデバイスに固有であってよい(すなわち、非RedCap UEは、これらを使用しなくてもよい)。代替的または付加的に、インディケーション201は、1つ以上の条件のうちの少なくとも1つを調整するための少なくともオフセット値を含み得る。
【0070】
少なくとも1つの閾値は、SDT許容量に対するアップリンクデータ量条件を調整するためのアップリンクデータ量閾値、SDT許容量に対するRSRP条件を調整するためのRSRP閾値、及び/または、リソース選択のためのRACHプリアンブルグループ(AまたはB)データ量閾値、のうちの少なくとも1つを含み得る。これらの閾値は、RedCapデバイス固有であり得る。
【0071】
インディケーション201は、専用のシグナリングを使用することによって(すなわち、デバイス固有のインディケーションを少なくとも1つのRedCapデバイスに送信することによって)、少なくとも1つのRedCapデバイスに送信可能である。
【0072】
代替形態として、インディケーション201を、例えばシステム情報ブロック(SIB)シグナリングを介して、少なくとも1つのRedCapデバイス及び少なくとも1つの非RedCap UEを含む複数のUE(例えばセル内の全てのUE)にブロードキャストすることもできる。ブロードキャストは、複数のUEのサブセットに、SDTに対する1つ以上の条件を調整させることができる。例えば、複数のUEのサブセットは、少なくとも1つのRedCapデバイスを含むことができるが、RedCap以外のUEはサブセットに含まれない場合がある。換言すれば、このインディケーション(例えば少なくとも1つの閾値を含む)は、RedCapデバイスと非RedCap UEとの両方にブロードキャストされ得るが、1つ以上の条件を調整するためにRedCapデバイスのみがインディケーションを使用できる。したがって、特定のタイプのデバイス(例えば、RedCapデバイス)のみが、SDT条件(複数可)の調整を実行できる場合がある。
【0073】
少なくとも1つのRedCapデバイスは、ネットワーク要素から受信したインディケーションの中のルール、少なくとも1つの閾値、及び/またはオフセット値に、少なくとも部分的に基づいて、1つ以上の条件を調整する(202)。
【0074】
少なくとも1つのRedCapデバイスが、調整された1つ以上の条件が満たされたことを判定する場合(203)、少なくとも1つのRedCapデバイスは、SDT手順を開始し(204)、小規模データ伝送をネットワーク要素に送信する。
【0075】
調整された1つ以上の条件は、1つ以上の第1の条件と呼ばれる場合もあり、元の(調整されていない)1つ以上の条件は、1つ以上の第2の条件と呼ばれる場合もある。換言すれば、1つ以上の第1の条件は、1つ以上の第2の条件を調整することによって得られてもよい。
【0076】
いくつかの例示的実施形態は、RedCapデバイスに限定されず、SDTに対する1つ以上の条件が、他のタイプのデバイス/UEによって調整されることもあることに留意されたい。
【0077】
図3は、別の例示的実施形態によるシグナリング図を示す。図3では、ネットワークが、異なるタイプのUEに対して、SDTに対する異なる条件のセットをシグナリングする。図3を参照すると、ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素は、SDTに対する1つ以上の第1の条件をインディケートする第1のインディケーションを、1つ以上の第1のUE(UE1で示される)へ送信する(301)。ネットワーク要素は、SDTに対する1つ以上の第2の条件をインディケートする第2のインディケーションを1つ以上の第2のUE(UE2で示される)へ送信する(302)。
【0078】
1つ以上の第1の条件は、1つ以上の第1のUEを含む第1のデバイスタイプに固有のものである。1つもしくは複数の第2の条件は、1つ以上の第2のUEを含む第2のデバイスタイプに、関連付けられているか、あるいは固有のものである。1つ以上の第1の条件及び1つ以上の第2の条件は、少なくとも部分的に異なる。例えば、1つ以上の第1の条件は、SDT許容量に対する第1のアップリンクデータ量閾値及び/または第1のRSRP閾値を含んでもよく、1つ以上の第2の条件は、SDT許容量に対する第2のアップリンクデータ量閾値及び/または第2のRSRP閾値を含んでもよく、第2のアップリンクデータ量閾値の値及び/または第2のRSRP閾値の値は、それぞれ、第1のアップリンクデータ量閾値の値及び/または第1のRSRP閾値の値と異なり得る。
【0079】
第1のデバイスタイプは、第2のデバイスタイプと比較して異なる。例えば、第1のデバイスタイプは、RedCapデバイスを含むか、またはRedCapデバイスを指すことができ、この場合、1つ以上の第1のUEは、RedCapデバイス(複数可)であり得る。第2のデバイスタイプは、非RedCap UEを含むか、または非RedCap UEを指すことができ、この場合、1つ以上の第2のUEは、非RedCap UE(複数可)であり得る。ネットワーク要素は、gNBなどの基地局であり得る。
【0080】
別の例として、第1のデバイスタイプは、1Rx RedCapデバイスを指す場合があり、この場合、1つ以上の第1のUEは、1Rx RedCapデバイス(複数可)であり得る。この場合、第2のデバイスタイプは、2Rx RedCapデバイス及び/または非RedCap UEを含むか、またはこれらを指すことができ、この場合、1つ以上の第2のUEは、2Rx RedCapデバイス(複数可)及び/または非RedCap UEを含み得る。1Rx RedCapデバイスとは、単一の受信機を含むRedCapデバイスを指す。2Rx RedCapデバイスとは、2つの受信機を含むRedCapデバイスを指す。
【0081】
1つ以上の第1の条件が、1つ以上の第1のUEで満たされた場合、1つ以上の第1のUEは、SDT手順を開始し(303)、第1の小規模データ伝送をネットワーク要素に送信する。1つ以上の第2の条件が、1つ以上の第2のUEで満たされた場合、1つ以上の第2のUEは、SDT手順を開始し(304)、第2の小規模データ伝送をネットワーク要素に送信する。
【0082】
いくつかの例示的実施形態は、RedCapデバイスに限定されず、第1のデバイスタイプが、RedCapデバイス以外の他の何らかのデバイスタイプであってもよいことに留意されたい。
【0083】
図4は、例示的実施形態によるフローチャートを示す。図4に示される機能は、基地局などのネットワーク要素などの装置によって実行されてもよく、またはそのようなネットワーク要素に含まれていてもよい。図4を参照すると、SDTに対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションが、少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1のUEへ送信され(401)、この場合、第1のインディケーションは第1のデバイスタイプに固有である。1つ以上の第1の条件は、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、上記の1つ以上の第2の条件は、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている。
【0084】
第1のデバイスタイプは、例えばRedCapデバイスに関連しているものであり得、1つ以上の第1のUEは、1つ以上のRedCapデバイスを含むことができる。第2のデバイスタイプは、例えば非RedCap UEに関連しているものであり得る。
【0085】
別の例として、第1のデバイスタイプは、1Rx RedCapデバイスを指す場合があり、この場合、1つ以上の第1のUEは、1Rx RedCapデバイス(複数可)であり得る。この場合、第2のデバイスタイプは、2Rx RedCapデバイス及び/または非RedCap UEを含むか、またはこれらを指すことができ、この場合、1つ以上の第2のUEは、2Rx RedCapデバイス(複数可)及び/または非RedCap UEを含み得る。
【0086】
インディケーション401は、第1のデバイスタイプに固有の少なくとも1つの閾値を含むことができる。少なくとも1つの閾値は、アップリンクデータ量閾値、RSRP閾値、及び/またはRACHプリアンブルグループデータ量閾値のうちの少なくとも1つを含むことができる。代替的または付加的に、インディケーション401は、1つ以上の第2の条件のうちの少なくとも1つを調整するための少なくともオフセット値を含み得る。
【0087】
このインディケーション401は、少なくとも1つ以上の第1のUEと、第2のデバイスタイプの1つ以上の第2のUEとを含む複数のUEにブロードキャスト可能である。ブロードキャストは、1つ以上の第1のUEに、インディケーションに基づいて1つ以上の第2の条件を調整することによって、例えばインディケーションされた少なくとも1つの閾値及び/またはオフセット値を1つ以上の第2の条件に適用することによって、1つ以上の第1の条件を取得させることができる。代替的に、インディケーション401は、専用のシグナリングを使用することによって、1つ以上の第1のUEに送信されてもよい。
【0088】
図5は、SDT許容量を決定するための例示的実施形態によるフローチャートを示す。図5に示される機能は、端末デバイス(UE)(例えば、RedCapデバイス)などの装置によって実行可能であり得、またはそのような端末デバイス(UE)に含まれ得る。図5を参照すると、SDTに対する1つ以上の第1の条件が得られる(ステップ501)。上記の1つ以上の第1の条件は、第1のデバイスタイプに固有である。1つ以上の第1の条件は、SDTに対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、上記の1つ以上の第2の条件は、第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている。例えば、1つ以上の第1の条件は、アップリンクデータ量に対する条件及び/またはRSRPに対する条件を含み得る。
【0089】
第1のデバイスタイプは、例えばRedCapデバイスに関連しているものであり得、1つ以上の第1のUEは、1つ以上のRedCapデバイスを含むことができる。第2のデバイスタイプは、例えば非RedCap UEに関連しているものであり得る。
【0090】
別の例として、第1のデバイスタイプは、1Rx RedCapデバイスを指す場合があり、この場合、1つ以上の第1のUEは、1Rx RedCapデバイス(複数可)であり得る。この場合、第2のデバイスタイプは、2Rx RedCapデバイス及び/または非RedCap UEを含むか、またはこれらを指すことができ、この場合、1つ以上の第2のUEは、2Rx RedCapデバイス(複数可)及び/または非RedCap UEを含み得る。
【0091】
1つ以上の第1の条件は、装置で利用可能な帯域幅(装置によってサポートされる帯域幅)、装置に含まれるアンテナの数、装置に含まれる受信機の数、及び/または装置のバッテリ寿命、のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて取得可能であり、これにより、第2のデバイスタイプ(例えば、非RedCapデバイス)と比較した第1のデバイスタイプ(例えば、RedCapデバイス)の制限が考慮される。
【0092】
1つ以上の第1の条件及び/または1つ以上の第2の条件は、例えば事前定義された3GPP仕様から得ることができる。換言すれば、1つ以上の第1の条件及び/または1つ以上の第2の条件は、予め定義されてもよい。
【0093】
代替的に、1つ以上の第1の条件及び/または1つ以上の第2の条件は、1つ以上の第1の条件及び/または1つ以上の第2の条件をネットワークから(例えばネットワークからのブロードキャストまたは専用シグナリングを介して)受信することによって取得され得る。
【0094】
代替的に、1つ以上の第1の条件は、例えば、1つ以上の第2の条件の現在構成値を除算、乗算、加算、または減算することにより調整することによって得られてもよい。この場合、1つ以上の第2の条件は、例えば、事前定義された3GPP仕様によって、またはネットワークからのブロードキャストによって、セル内の全てのUEに対して設定される、デフォルト条件(複数可)または既存の条件(複数可)を参照し得る。したがって、この調整により、1つ以上の第1の条件が、1つ以上の第2の条件と比較して異なるようになる。1つ以上の第2の条件を調整するためのルールは、予め定義されていてもよく(例えば、3GPP仕様において静的に指定されてもよい)、またはネットワークからインディケートされてもよい。
【0095】
(1つ以上の第1の条件に含まれる)アップリンクデータ量に対する条件は、SDT手順の開始を可能にするためのアップリンクデータ量閾値に関連付けられていてもよい。(1つ以上の第1の条件の)アップリンクデータ量に対する条件は、1つ以上の第2の条件に関連付けられたアップリンクデータ量閾値を調整することによって取得されてもよい。例えば、アップリンクデータ量閾値は、アップリンクデータ量閾値を小さくすることによって調整されてもよい。換言すれば、アップリンクデータ量閾値は、非RedCap UEと比較したRedCapデバイスの制限(例えば、アンテナ及び帯域幅の制限)のために、第1のデバイスタイプ(例えばRedCapデバイス)に許容されるデータが、第2のデバイスタイプ(例えば非RedCap UE)に許容されるデータよりも少なくなるようにスケールダウンされ得る。アップリンクデータ量閾値を調整するために使用されるルール及び/または値は、事前定義され得るか(例えば、3GPP仕様において静的に指定される)、またはこれらがネットワークからインディケートされてもよい。
【0096】
(1つ以上の第1の条件に含まれる)RSRPに対する条件は、SDT手順の開始を可能にするためのRSRP閾値に関連付けられていてもよい。(1つ以上の第1の条件の)RSRPに対する条件は、1つ以上の第2の条件に関連付けられたRSRP閾値を調整することによって取得されてもよい。例えば、RSRP閾値は、第1のデバイスタイプ(例えば、RedCapデバイス)に対するRSRP閾値が、SDT手順を開始させることが可能な第2のデバイスタイプ(例えば、非RedCap UE)に対するRSRP閾値よりも高くなるように、RSRP閾値を増大させることによって、調整されてもよい。RSRP閾値を調整するために使用されるルール及び/または値は、事前定義され得るか(例えば、3GPP仕様において静的に指定される)、またはこれらがネットワークからインディケートされてもよい。
【0097】
1つ以上の第1の条件が満たされる場合には、無線リソース制御非アクティブ状態(RRC_INACTIVE)または無線リソース制御アイドル状態(RRC_IDLE)にある間に、小規模データ伝送手順が開始される(502)。
【0098】
小規模データ伝送手順のアップリンクデータ量値(すなわち、SDTによって送信されることになるデータ量)が、調整されたアップリンクデータ量閾値以下である場合、(1つ以上の第1の条件に含まれる)アップリンクデータ量に対する条件が満たされ得る。他方、アップリンクデータ量値が(調整された)アップリンクデータ量閾値を超えている場合、RedCapデバイスではSDTが許可されない場合がある。
【0099】
装置によって測定されたRSRPの値が、調整されたRSRPの閾値以上である場合、(1つ以上の第1の条件に含まれる)RSRPに対する条件が満たされ得る。その一方で、測定したRSRP値が、調整したRSRP閾値未満の場合、RedCapデバイスではSDTが許可されない場合がある。RSRP値は、SDT手順を開始する前に、ネットワーク(例えば、基地局)から受信される参照信号を基に測定され得る。
【0100】
いくつかの例示的実施形態では、1Rx RedCapデバイスと2Rx RedCapデバイスとにより、異なる調整を行うことができる。例えば、1Rx RedCapデバイスのみがSDTに対する1つ以上の条件の調整を実行可能であり、2Rx RedCapデバイスは非RedCapデバイスに対する設定を利用可能である。例えば、ネットワークが、2Rx RedCapデバイスに適用可能であるような設定を測定した場合、この場合は、1Rx RedCapデバイスは、SDTに対する1つ以上の条件を調整する必要があり得る。したがって、SDTに対する条件(複数可)を設定し、決定する際に、異なるデバイスの特徴(受信機の数など)を利用可能であり得る。換言すれば、SDTの条件(複数可)は、異なるデバイスタイプに対して異なっていてもよい。前述したように、特定のデバイスタイプに対するSDT条件(複数可)を取得する1つの手法は、異なるデバイスタイプのSDT条件(複数可)を調整することである。いくつかの例を挙げると、予め定められた1つの基準または複数の基準に従って、あるいはネットワークから受け取った設定に従って、調整を実施することができる。
【0101】
図6は、別の例示的実施形態によるフローチャートを示す。図6は、SDT許容量に対する1つ以上の条件を調整し、調整された1つ以上の条件に基づいてSDT手順を開始するためのルールを示す。図6に示される機能は、第1のデバイスタイプの端末デバイス(例えば、RedCapデバイス)などの装置によって実行可能であり得、またはそのような端末デバイスに含まれ得る。
【0102】
図6を参照すると、ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素(例えば、基地局)から、SDT許容量に対する少なくとも1つの条件を調整するための少なくとも1つのオフセット値を受信した場合(601:はい)、少なくとも1つの条件に少なくとも1つのオフセット値を適用(例えば、加算または減算)することによって、少なくとも1つのSDT許容量に対する条件が調整される(602)。少なくとも1つの条件は、例えば、アップリンクデータ量に対する条件及び/またはRSRPに対する条件を含み得る。オフセット値は、正または負の数値であり得る。非限定的な例として、RSRP閾値を高くするために、RSRPに対する条件のRSRP閾値に、+3dBのオフセット値を加えることができる。
【0103】
他方、SDTに対する少なくとも1つの条件を調整するためのオフセット値が受信されない場合(601:いいえ)、SDTは許可されない(605)。換言すれば、ネットワークが装置(例えば、RedCapデバイス)に対する専用またはブロードキャストのシグナリングを介して調整値(複数可)及び/またはオフセット値(複数可)を設定しない場合、SDTが装置に対して許可されない。一例では、この制限は、1Rx RedCapデバイスにのみ適用され得るが、2RxRedCapデバイスには適用され得ない。
【0104】
調整された少なくとも1つの条件が満たされる場合(603:はい)、SDT手順が開始される(604)。例えば、送信すべきアップリンクデータ量が、アップリンクデータ量に対する調整された条件の調整されたアップリンクデータ量閾値以下である場合、及び/または測定されたRSRP値が、調整された条件の、RSRPに対する調整された条件の調整されたRSRP閾値以上である場合、調整された少なくとも1つの条件が満たされる場合がある。
【0105】
他方では、調整された少なくとも1つの条件が満たされていない場合(603:いいえ)、SDTは許可されない(605)。
【0106】
図7は、SDTリソース決定のための例示的実施形態によるフローチャートを示す。図7に示される機能は、第1のデバイスタイプの端末デバイス(例えば、RedCapデバイス)などの装置によって実行可能であり得、またはそのような端末デバイスに含まれ得る。
【0107】
図7を参照すると、RACHプリアンブルグループ間の選択のための1つ以上の閾値が調整される(701)。例えば、装置(例えば、RedCapデバイス)は、第2のデバイスタイプ(例えば、非RedCap UE)と比較して、RACHプリアンブルグループBを選択する可能性が(閾値を増加させた後に)低くなるように、または選択する可能性が(閾値を減少させた後に)高くなるように、装置(例えば、RedCapデバイス)が、RACHプリアンブルグループのデータ量閾値及び/またはRSRP閾値を、第2のデバイスタイプ(例えば、非RedCap UE)よりも高くするか、または低くするように、増減させることができる。
【0108】
RACHプリアンブルグループは、少なくとも部分的に、調整された1つ以上の閾値に基づいて選択される(702)。選択されるRACHプリアンブルグループは、例えば、グループAまたはグループBであり得る。例えば、送信すべきアップリンクデータ量が小さい場合、すなわち調整されたRACHプリアンブルグループデータ量閾値以下である場合、及び/または装置のカバレッジが不良である場合(例えば、測定されたRSRP値が、調整されたRSRP閾値未満の場合)に、グループAが選択され得る。送信すべきアップリンクデータ量がより大きい場合、すなわち調整されたRACHプリアンブルグループデータ量閾値を超える場合、及び/または装置のカバレッジが良好である場合(例えば、測定されたRSRP値が、調整されたRSRP閾値以上である場合)には、グループBが選択され得る。
【0109】
あるいは、装置は、グループBからRACHプリアンブルを選択することを許可されない場合がある。
【0110】
選択されたRACHプリアンブルグループからのランダムアクセスプリアンブルは、SDTのためのアップリンクリソースを要求するワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素に送信される(703)。アップリンクリソースは、時間リソース及び/または周波数リソースを含むことがある。
【0111】
SDTのためのアップリンクリソースをインディケートするインディケーション、例えばランダムアクセス応答(すなわち、Msg2)に含まれるアップリンクグラントが、ネットワーク要素から受信される(704)。
【0112】
SDT手順は、インディケートされたアップリンクリソースを使用することによって開始される(705)。換言すれば、インディケートされたアップリンクリソースを使用することによって、小規模データ伝送を送信し得る。
【0113】
図2図7を用いて上述した機能及び/またはブロックは、絶対的な時系列の順序ではなく、これらの機能及び/またはブロックのいくつかは、同時に、または上述したものとは異なる順序で実行されてもよい。他の機能及び/またはブロックが、それらの間または中で実行されることもあり得る。
【0114】
いくつかの例示的実施形態によって提供される技術的利点は、それらが、装置(例えば、RedCapデバイス)の制限を考慮した改善されたSDT手順を提供できることである。いくつかの例示的実施形態によれば、SDT手順は、無線状態が悪い場合には試みられず、及び/または送信すべきデータが多すぎる場合にも試みられないように、RedCapデバイスなどの装置のためのUL及びDL SDT送信を改善することができる。
【0115】
図8は、例示的実施形態による装置800を示す。装置800は、第1のデバイスタイプの端末デバイスなどの装置であってもよく、または第1のデバイスタイプの端末デバイスに含まれた装置であってもよい。端末デバイスは、本明細書ではUE、ユーザ機器、またはRedCapデバイスとも称され得る。装置800は、プロセッサ810を含む。プロセッサ810は、コンピュータプログラム命令を解釈し、データを処理する。プロセッサ810は、1つ以上のプログラマブルプロセッサを含んでいてよい。プロセッサ810は、埋め込まれたファームウェアを有するプログラマブルハードウェアを含んでいてよく、代替または追加として、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)を含んでいてよい。
【0116】
プロセッサ810は、メモリ820に結合されている。プロセッサ810は、メモリ820からの読み出し及びメモリ820への書き込みを行うように構成される。メモリ820は、1つ以上のメモリユニットを含んでいてよい。メモリユニットは、揮発性または不揮発性であってよい。いくつかの例示的実施形態では、1つ以上の不揮発性メモリユニット及び1つ以上の揮発性メモリユニットがある場合があり、あるいは1つ以上の不揮発性メモリユニットがある場合があり、あるいは1つ以上の揮発性メモリユニットがある場合があることに留意されたい。揮発性メモリは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)であってよい。不揮発性メモリは、例えば、リードオンリメモリ(ROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(PROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、光学記憶装置、または磁気記憶装置であってよい。一般に、メモリは、非一時的コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。メモリ820は、プロセッサ810によって実行されるコンピュータ可読命令を格納する。例えば、不揮発性メモリは、コンピュータ可読命令を記憶しており、プロセッサ810は、データ及び/または命令の一時的な記憶のために揮発性メモリを使用して命令を実行する。
【0117】
コンピュータ可読命令は、メモリ820に予め記憶されている場合があり、あるいは代替的または付加的に、装置によって、電磁搬送波信号を介して、受信される場合があり、及び/またはコンピュータプログラム製品などの物理エンティティからコピーされる場合がある。コンピュータ可読命令の実行により、装置800は、上述の機能のうちの1つ以上を実行する。
【0118】
本文書の文脈において、「メモリ」または「1つのコンピュータ可読媒体」もしくは「複数のコンピュータ可読媒体」は、コンピュータなどの命令実行システム、装置、もしくはデバイスにより使用される命令、またはこれらに関連して使用される命令を、収容、格納、通信、伝播、または移送することができる任意の非一時的な1つの媒体もしくは複数の媒体または手段であり得る。
【0119】
装置800はさらに、入力ユニット830を含んでいてよく、または入力ユニット830に接続されていてよい。入力ユニット830は、入力を受け取るための1つ以上のインターフェースを含んでいてよい。1つ以上のインターフェースは、例えば、1つ以上の温度センサ、運動センサ及び/または方位センサ、1つ以上のカメラ、1つ以上の加速度計、1つ以上のマイクロフォン、1つ以上のボタン及び/または1つ以上のタッチ検出ユニットを有することができる。さらに、入力ユニット830は、外部デバイスが接続することができるインターフェースを含んでいてよい。
【0120】
装置800はまた、出力ユニット840を有していてもよい。出力ユニットは、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)及び/または液晶オンシリコン(LCoS)ディスプレイなどの、視覚的コンテンツをレンダリングすることができる1つ以上のディスプレイを含むことができるか、またはそのようなディスプレイに接続することができる。出力ユニット840は、さらに、1つ以上のオーディオ出力を含んでいてよい。1つ以上のオーディオ出力は、例えばスピーカであってよい。
【0121】
装置800はさらに、コネクティビティユニット850を含んでいる。コネクティビティユニット850は、1つ以上の外部デバイスへのワイヤレスコネクティビティを可能にする。コネクティビティユニット850は、装置800に組み込まれていてよい、または装置800が接続されていてよい、少なくとも1つの送信機と、少なくとも1つの受信機とを含む。少なくとも1つの送信機は、少なくとも1つの送信アンテナを含み、少なくとも1つの受信機は、少なくとも1つの受信アンテナを含む。コネクティビティユニット850は、装置800にワイヤレス通信機能を提供する集積回路または集積回路のセットを含んでいてよい。代替的に、ワイヤレスコネクティビティは、ハードワイヤードの特定用途向け集積回路(ASIC)であってもよい。コネクティビティユニット850は、対応する制御ユニットによって制御される、電力増幅器、デジタルフロントエンド(DFE)、アナログ-デジタル変換器(ADC)、デジタル-アナログ変換器(DAC)、周波数変換器、変調器(復調器)、及び/またはエンコーダ/デコーダ回路などの1つ以上の構成要素を含んでいてよい。
【0122】
装置800はさらに、図8に示されていない様々な構成要素を有していてよいことに留意されたい。様々な構成要素は、ハードウェア構成要素及び/またはソフトウェア構成要素であってよい。
【0123】
図9の装置900は、基地局などの装置の例示的な実施形態、または基地局に含まれる装置の例示的な実施形態を示す。基地局は、例えば、ネットワーク要素、RANノード、NodeB、LTE発展型NodeB(eNB)、gNB、NR基地局、5G基地局、アクセスノード、アクセスポイント(AP)、分散ユニット(DU)、集約ユニット(CU)、ベースバンドユニット(BBU)、無線ユニット(RU)、無線ヘッド、リモート無線ヘッド(RRH)、または送信/受信ポイント(TRP)と称され得る。装置は、例えば、説明した例示的実施形態のいくつかを実現するために、基地局に適用可能な回路またはチップセットを有することができる。装置900は、1つ以上の電子回路を含む電子デバイスであってよい。装置900は、少なくとも1つのプロセッサなどの通信制御回路910と、コンピュータプログラムコード(ソフトウェア)922を含む少なくとも1つのメモリ920とを含むことができ、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコード(ソフトウェア)922は、少なくとも1つのプロセッサを用いて、上述した例示的実施形態の一部を装置900に実行させるように構成されている。
【0124】
プロセッサは、メモリ920に結合される。プロセッサは、メモリ920からの読み出し及びメモリ820への書き込みを行うように構成される。メモリ920は、1つ以上のメモリユニットを含んでいてよい。メモリユニットは、揮発性または不揮発性であってよい。いくつかの例示的実施形態では、1つ以上の不揮発性メモリユニット及び1つ以上の揮発性メモリユニットがある場合があり、あるいは1つ以上の不揮発性メモリユニットがある場合があり、あるいは1つ以上の揮発性メモリユニットがある場合があることに留意されたい。揮発性メモリは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)であってよい。不揮発性メモリは、例えば、リードオンリメモリ(ROM)、プログラマブルリードオンリメモリ(PROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、光学記憶装置、または磁気記憶装置であってよい。一般に、メモリは、非一時的コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。メモリ920は、プロセッサによって実行されるコンピュータ可読命令を格納する。例えば、不揮発性メモリは、コンピュータ可読命令を記憶しており、プロセッサは、データ及び/または命令の一時的な記憶のために揮発性メモリを使用して命令を実行する。
【0125】
コンピュータ可読命令は、メモリ920に予め記憶されている場合があり、あるいは代替的または付加的に、装置によって、電磁搬送波信号を介して、受信される場合があり、及び/またはコンピュータプログラム製品などの物理エンティティからコピーされる場合がある。コンピュータ可読命令の実行により、装置900は、上述の機能のうちの1つ以上を実行する。
【0126】
メモリ920は、半導体ベースのメモリデバイス、フラッシュメモリ、磁気メモリデバイス及びシステム、光学メモリデバイス及びシステム、固定メモリ、及び/またはリムーバブルメモリなど、任意の好適なデータストレージ技術を使用して実装され得る。メモリは、構成データを格納するための構成データベースを有することができる。例えば、構成データベースは、現在の隣接セルリストと、いくつかの例示的実施形態では、検出された隣接セルで使用されるフレームの構造とを格納することができる。
【0127】
装置900は、さらに、1つ以上の通信プロトコルに従って通信のコネクティビティを実現するハードウェア及び/またはソフトウェアを含んでいる通信インターフェース930を有していてよい。通信インターフェース930は、装置900に組み込まれていてよい、または装置900が接続されていてよい、少なくとも1つの送信機(TX)と、少なくとも1つの受信機(RX)とを含む。通信インターフェース930は、セルラ通信システムにおいて通信するための無線通信機能を装置に提供する。通信インターフェースは、例えば、端末デバイスに無線インターフェースを提供することができる。装置900は、さらに、ネットワークコーディネータ装置などのコアネットワークに向けられた別のインターフェース、及び/またはセルラ通信システムのアクセスノードへの別のインターフェース、を有することができる。装置900は、さらに、リソースを割り振るように構成されたスケジューラ940を有することができる。
【0128】
本出願で使用される場合、「回路」という用語は、以下の1つ以上、または全て、すなわち、a)ハードウェアのみの回路実装(アナログ及び/またはデジタル回路のみでの実装など)と、b)ハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせ、例えば(該当する場合)、i)アナログ及び/またはデジタルハードウェア回路(複数可)とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせ、及びii)ハードウェアプロセッサ(複数可)の任意の部分とソフトウェア(携帯電話などの装置に様々な機能を実行させるように協働するデジタル信号プロセッサ(複数可)、ソフトウェア、及びメモリ(複数可)を含む)との組み合わせと、c)動作にソフトウェア(例えば、ファームウェア)を必要とするが、動作に必要がない場合にはソフトウェアが存在しない場合がある、マイクロプロセッサ(複数可)またはマイクロプロセッサ(複数可)の一部などのハードウェア回路(複数可)及び/またはプロセッサ(複数可)と、を指す場合がある。
【0129】
「回路」のこの定義は、あらゆる請求項を含む、本出願書類におけるこの用語の全ての使用に適用される。さらなる例として、回路という用語は、本出願で使用する場合、単なるハードウェア回路またはプロセッサ(もしくは複数のプロセッサ)、あるいはハードウェア回路またはプロセッサの一部、ならびにそれに(またはそれらに)付随するソフトウェア及び/またはファームウェアの一実施態様も包含する。用語回路はまた、例えば、特定の請求項の構成要素に該当する場合、モバイルデバイス用のベースバンド集積回路またはプロセッサ集積回路、あるいはサーバ、セルラネットワークデバイス、または他のコンピューティングデバイスもしくはネットワークデバイス内の同様の集積回路も包含する。
【0130】
本明細書に記載された技法及び方法は、様々な手段によって実装することができる。例えばこれらの技法を、ハードウェア(1つ以上のデバイス)、ファームウェア(1つ以上のデバイス)、ソフトウェア(1つ以上のモジュール)、またはそれらの組み合わせとして実装することができる。ハードウェア実装の場合、例示的実施形態の装置(複数可)は、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタルシグナルプロセッシングデバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載の機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組み合わせのうちに実装されてよい。ファームウェアまたはソフトウェアについては、本明細書において説明した機能を実行する少なくとも1つのチップセットのモジュール(例えば、手順、機能など)によって実装を行うことが可能である。ソフトウェアコードは、メモリユニットに格納され、プロセッサによって実行されてもよい。メモリユニットは、プロセッサ内に実装されてもよく、またはプロセッサの外部に実装されてもよい。後者の場合、メモリユニットは、当技術分野で周知のように、様々な手段を介してプロセッサに通信可能なように結合可能である。さらに、本明細書に記載されたシステムの構成要素は、それに関して記載された様々な態様などの達成を容易にするために、追加の構成要素によって再配置及び/または補完されてもよく、それらは、当業者によって理解されるように、所与の図面に示された正確な構成に限定されない。
【0131】
技術が進歩するにつれて、本発明の概念を様々な手法で実装できることは、当業者には明らかであろう。実施形態は、上述した例示的実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で変更することができる。したがって、全ての単語及び表現は広く解釈されるべきであり、それらは例示的実施形態を限定するのではなく、例示することを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、前記1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記取得することと、
前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、
を行わせるように構成される、前記装置。
【請求項2】
前記1つ以上の第1の条件は、少なくともアップリンクデータ量に対する条件を含み、
前記装置はさらに、
小規模データ伝送のためのアップリンクデータ量閾値を調整することによって、前記アップリンクデータ量に対する条件を取得することであって、前記アップリンクデータ量閾値が、前記1つ以上の第2の条件に含まれている、前記取得すること
を行わされ、
前記小規模データ伝送手順のアップリンクデータ量値が、前記調整されたアップリンクデータ量閾値以下である場合に、前記アップリンクデータ量に対する条件が満たされる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記アップリンクデータ量閾値は、前記アップリンクデータ量閾値を低減させることによって調整される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ以上の第1の条件は、少なくとも参照信号受信電力に対する条件を含み、
前記装置はさらに、
小規模データ伝送のための参照信号受信電力閾値を調整することによって、前記参照信号受信電力に対する条件を取得することであって、前記参照信号受信電力閾値が、前記1つ以上の第2の条件に含まれている、前記取得すること
を行わされ、
測定された参照信号受信電力値が、前記調整された参照信号受信電力閾値以上である場合に、前記参照信号受信電力に対する条件が満たされる、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記参照信号受信電力閾値は、前記参照信号受信電力閾値を増加させることによって調整される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置はさらに、
ランダムアクセスチャネルプリアンブルグループデータ量閾値を調整することと、
前記調整されたランダムアクセスチャネルプリアンブルグループデータ量閾値に少なくとも部分的に基づいて、ランダムアクセスチャネルプリアンブルグループを選択することと、
前記選択されたランダムアクセスチャネルプリアンブルグループから、前記小規模データ伝送手順のためのアップリンクリソースを要求するためにランダムアクセスプリアンブルを送信することと、
前記小規模データ伝送手順のための前記アップリンクリソースをインディケートするインディケーションを受信することと、
を行わされ、
前記小規模データ伝送手順が、前記インディケーションされたアップリンクリソースを使用することによって開始される、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記1つ以上の第1の条件は、前記1つ以上の第2の条件の少なくとも1つの条件の構成値を、除算、乗算、加算、または減算することによって取得される、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記装置はさらに、
前記1つ以上の第2の条件の少なくとも1つの条件を調整するために、少なくとも1つのオフセット値を受信することと、
前記少なくとも1つのオフセット値を、前記1つ以上の第2の条件の前記少なくとも1つの条件に適用することによって、前記1つ以上の第1の条件を取得することと、
を行わされ、
前記少なくとも1つのオフセット値が受信され、前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合に、前記小規模データ伝送手順が開始される、請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記1つ以上の第1の条件は、前記装置の、帯域幅、アンテナの数、受信機の数、バッテリ寿命の少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて取得される、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記装置はさらに、
前記1つ以上の第1の条件及び/または前記1つ以上の第2の条件を、ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素から受信することによって、前記1つ以上の第1の条件及び/または前記1つ以上の第2の条件を取得すること
を行わされる、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のデバイスタイプは、縮小機能デバイスを指し、前記装置は、縮小機能デバイスであるか、または前記縮小機能デバイスに含まれる、請求項1~10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、前記第1のインディケーションが前記第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられる、前記送信すること、
を行わせるように構成される、前記装置。
【請求項13】
前記インディケーションは、前記第1のデバイスタイプに固有である少なくとも1つの閾値を含み、
前記少なくとも1つの閾値が、アップリンクデータ量閾値、参照信号受信電力閾値、ランダムアクセスチャネルプリアンブルグループデータ量閾値の少なくとも1つを含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記インディケーションは、前記1つ以上の第2の条件の少なくとも1つを調整するために少なくともオフセット値を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記インディケーションは、少なくとも、前記1つ以上の第1の端末デバイスと、前記第2のデバイスタイプの1つ以上の第2の端末デバイスとを含む複数の端末デバイスへブロードキャストされ、
前記ブロードキャストすることは、前記1つ以上の第1の端末デバイスに、前記インディケーションに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の第2の条件を調整することにより、前記1つ以上の第1の条件を取得させる、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記インディケーションは、専用のシグナリングを使用することによって、前記1つ以上の第1の端末デバイスに送信される、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記第1のデバイスタイプは、縮小機能デバイスを指し、前記1つ以上の第1の端末デバイスは、1つ以上の縮小機能デバイスを含む、請求項12~16のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
方法であって、
小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、前記1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記取得することと、
前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、
を含む、前記方法。
【請求項19】
方法であって、
少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、前記第1のインディケーションが前記第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記送信すること、
を含む、前記方法。
【請求項20】
コンピュータプログラムであって、
少なくとも以下の、
小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件を取得することであって、前記1つ以上の第1の条件が、第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記取得することと、
前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、
を装置に行わせるための命令を含む、前記コンピュータプログラム。
【請求項21】
コンピュータプログラムであって、
少なくとも以下の、
少なくとも第1のデバイスタイプの1つ以上の第1の端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、前記第1のインディケーションが前記第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記送信すること、
を装置に行わせるための命令を含む、前記コンピュータプログラム。
【請求項22】
少なくとも、第1のデバイスタイプの端末デバイスと、ワイヤレス通信ネットワークのネットワーク要素とを含むシステムであって、
前記ネットワーク要素が、
少なくとも前記第1のデバイスタイプの前記端末デバイスに、小規模データ伝送に対する1つ以上の第1の条件をインディケートするインディケーションを送信することであって、前記第1のインディケーションが前記第1のデバイスタイプに固有であり、前記1つ以上の第1の条件が、小規模データ伝送に対する1つ以上の第2の条件と比較して異なり、前記1つ以上の第2の条件が、前記第1のデバイスタイプと異なる第2のデバイスタイプに関連付けられている、前記送信すること、
を行うように構成されており、
前記端末デバイスが、
前記ネットワーク要素から前記インディケーションを受信することと、
前記1つ以上の第1の条件が満たされる場合、無線リソース制御の非アクティブ状態またはアイドル状態にある間に、小規模データ伝送手順を開始することと、
を行うように構成されている、前記システム。
【国際調査報告】