(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】バッテリー中心の仮想情報網システム
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20241001BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241001BHJP
B60L 53/57 20190101ALI20241001BHJP
G16Y 10/35 20200101ALI20241001BHJP
G16Y 40/35 20200101ALI20241001BHJP
G16Y 30/00 20200101ALI20241001BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
H02J7/00 B
B60L53/57
G16Y10/35
G16Y40/35
G16Y30/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515611
(86)(22)【出願日】2022-09-10
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 US2022076255
(87)【国際公開番号】W WO2023039561
(87)【国際公開日】2023-03-16
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】524090091
【氏名又は名称】ランド エナジー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レミントン、 ジョージ ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】ペインター、 エヴァン
(72)【発明者】
【氏名】シマリング、 ザック
(72)【発明者】
【氏名】コロシモ、 スコット
(72)【発明者】
【氏名】セト、 ガーヴィン
【テーマコード(参考)】
5G064
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G064AA01
5G064AC09
5G064DA07
5G064DA11
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503CA10
5G503GD04
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BE01
5H125CA18
5H125CC06
5H125EE55
(57)【要約】
バッテリー中心の仮想情報網システムが、複数のバッテリーモジュールを含み、各バッテリーモジュールが、1つ以上のバッテリーセルと、前記1つ以上のバッテリーセルから性能情報を取得する1つ以上のプロセッサであって、該1つ以上のプロセッサが、前記複数のバッテリーモジュールのそれぞれのバッテリーモジュールによって電力供給されているそれぞれの装置を前記それぞれの性能情報に基づいて識別することで、前記複数のバッテリーモジュールの前記それぞれのバッテリーモジュールによって電力供給されている前記それぞれの装置の特性を前記性能情報に基づいて決定するか、または、前記複数のバッテリーモジュールの前記バッテリーモジュールによって電力供給されている前記それぞれの装置からデータを受信し、前記1つ以上のトランシーバが、データを遠隔で送受信することで、前記それぞれの装置が前記それぞれのバッテリーモジュールを介するIOTネットワークの一部となる、1つ以上のプロセッサと、前記1つ以上のバッテリーセル、前記1つ以上のモジュールプロセッサおよび前記1つ以上のトランシーバを少なくとも部分的に取り囲む筐体と、を含んでいてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリー中心の仮想情報網(VG)システムであって、
複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、
合計1kWh以上の1つ以上のバッテリーセルと、
前記1つ以上のバッテリーセルに動作可能に接続されて前記1つ以上のバッテリーセルから性能情報を取得する、1つ以上のモジュールプロセッサと、
前記1つ以上のモジュールプロセッサに動作可能に接続されて前記性能情報を含むデータを遠隔送信する無線送信機と、
前記1つ以上のバッテリーセル、前記1つ以上のモジュールプロセッサおよび前記無線送信機を少なくとも部分的に取り囲む筐体であって、該筐体が、ユーザーが前記各バッテリーモジュールを運ぶために掴むハンドルを含み、前記各バッテリーモジュールの重量が40ポンド以下である筐体と、を含む複数のバッテリーモジュールと、
前記性能情報を含む前記データを受信するリモートサーバーであって、該リモートサーバーまたは前記1つ以上のモジュールプロセッサが、前記性能情報に基づいて、前記複数のバッテリーモジュールのそれぞれによって電力供給されているそれぞれの装置を識別する、リモートサーバーと、を備えている、バッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項2】
前記リモートサーバーまたは前記1つ以上のモジュールプロセッサが、前記複数のバッテリーモジュールのそれぞれによって電力供給されている前記それぞれの装置の特性を、前記性能情報に基づいて決定する、請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項3】
請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記リモートサーバーまたは前記1つ以上のモジュールプロセッサが、前記複数のバッテリーモジュールのそれぞれによって電力供給されている前記それぞれの装置の特性を、前記性能情報に基づいて決定し、
前記ユーザーインターフェースが、前記システムのユーザーに前記特性の一部を通信する、請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項4】
請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、それぞれのバッテリーモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、前記複数のバッテリーモジュールのうちの1つ以上のバッテリーモジュールの前記性能情報の一部を、前記位置に関連付けられている前記システムのユーザーに通信する、請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項5】
請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、それぞれのバッテリーモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、充電量が少ないバッテリーモジュールを検出すると、前記複数のバッテリーモジュールのうち充電量が少なくない1つ以上の近くのバッテリーモジュールの位置を通信する、請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項6】
請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、それぞれのバッテリーモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、前記複数のバッテリーモジュールのうち第1のユーザーに関連付けられている充電量が少ないバッテリーモジュールを検出すると、前記複数のバッテリーモジュールのうち充電量が少なくない第2のバッテリーモジュールに関連付けられている第2のユーザーに、前記第1のユーザーが前記第2のバッテリーモジュールを必要としていることを通信し、前記第2のユーザーに前記第2のバッテリーモジュールの共有を受け入れるまたは拒否する機会を与える、請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項7】
請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、それぞれのバッテリーモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、車両のルートに沿った移動プランを受信すると、前記複数のバッテリーモジュールのうち前記ルートに沿って位置している1つ以上のバッテリーモジュールの位置を通信する、請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項8】
前記無線送信機または有線送信機が、前記それぞれのバッテリーモジュールが電力を供給しているそれぞれの装置とのデータ通信を確立し、前記無線送信機が、前記それぞれの装置から前記データを遠隔送信することで、
前記それぞれの装置が、前記それぞれのバッテリーモジュールを介するIOTネットワークの一部になる、請求項1に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項9】
バッテリー中心の仮想情報網システムであって、
複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、
1つ以上のバッテリーセルと、
前記1つ以上のバッテリーセルに動作可能に接続されていることで前記1つ以上のバッテリーセルから性能情報を取得する、1つ以上のモジュールプロセッサと、
前記1つ以上のモジュールプロセッサに動作可能に接続されて前記性能情報を含むデータを遠隔で送信する無線トランシーバと、
前記1つ以上のバッテリーセル、前記1つ以上のモジュールプロセッサおよび前記無線トランシーバを少なくとも部分的に取り囲む筐体であって、該筐体が、ユーザーが前記各バッテリーモジュールを運ぶために掴むハンドルを含み、前記無線トランシーバまたは有線トランシーバが、前記複数のバッテリーモジュールのうちの1つのバッテリーモジュールによって電力供給されているそれぞれの装置からデータを受信する、筐体と、を含む、複数のバッテリーモジュールと、
リモートサーバーであって、該リモートサーバーが、
ネットワーク接続と、
リモートサーバーであって、該リモートサーバーが前記ネットワーク接続と受信機とに動作可能に接続されて前記性能情報を含む前記データと前記それぞれの装置からの前記データとを受信することで、前記それぞれの装置が前記それぞれのバッテリーモジュールを介するIOTネットワークの一部となる、リモートサーバーと、を含むリモートサーバーと、を備えているバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項10】
前記リモートサーバーまたは前記1つ以上のモジュールプロセッサが、前記複数のバッテリーモジュールのそれぞれによって電力供給されている前記それぞれの装置の特性を、前記性能情報に基づいて決定するように構成され、
前記それぞれの装置からの前記データが、前記性能情報から導出される、請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項11】
請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記リモートサーバーまたは前記1つ以上のモジュールプロセッサが、前記複数のバッテリーモジュールのそれぞれによって電力供給されている前記それぞれの装置の特性を、前記性能情報に基づいて決定するように構成され、
前記ユーザーインターフェースが、前記システムのユーザーに前記特性の一部を通信する、請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項12】
請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、それぞれのバッテリーモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、前記複数のバッテリーモジュールのうちの1つ以上のバッテリーモジュールの前記性能情報の一部を通信するか、または、前記複数のバッテリーモジュールのうち前記位置に関連付けられている前記バッテリーモジュールによって電力を供給されている前記それぞれの装置から前記データの一部を通信する、請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項13】
請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、それぞれのバッテリーモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、充電量が少ないバッテリーモジュールを検出すると、前記複数のバッテリーモジュールのうち充電量が少なくない1つ以上の近くのバッテリーモジュールの位置を通信する、請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項14】
請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、それぞれのバッテリーモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、前記複数のバッテリーモジュールのうち第1のユーザーに関連付けられている充電量が少ない第1のバッテリーモジュールを検出すると、前記複数のバッテリーモジュールのうち充電量が少なくない第2のバッテリーモジュールに関連付けられている第2のユーザーに、前記第1のユーザーが前記第2のバッテリーモジュールを必要としていることを通信し、前記第2のユーザーに前記第2のバッテリーモジュールの共有を受け入れるまたは拒否する機会を与える、請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項15】
請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のバッテリーモジュールの各バッテリーモジュールが、それぞれのバッテリーモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、車両のルートに沿った移動プランを受信すると、前記複数のバッテリーモジュールのうち前記ルートに沿って位置している1つ以上のバッテリーモジュールの位置を通信する、請求項9に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項16】
バッテリー中心の仮想情報網システムであって、
複数のモジュールを備え、該複数のモジュールの各モジュールが、
合計1kWh以上の1つ以上のバッテリーセルと、
前記1つ以上のバッテリーセルに動作可能に接続されていることで前記1つ以上のバッテリーセルから性能情報を取得する、1つ以上のモジュールプロセッサと、
前記1つ以上のモジュールプロセッサに動作可能に接続されている1つ以上のトランシーバであって、前記1つ以上のモジュールプロセッサが、前記複数のモジュールの前記それぞれのモジュールによって電力供給されているそれぞれの装置を前記それぞれの性能情報に基づいて識別することで、前記複数のモジュールの前記それぞれのモジュールによって電力供給されている前記それぞれの装置の特性を前記性能情報に基づいて決定するか、または、前記複数のモジュールの前記モジュールによって電力供給されている前記それぞれの装置からデータを受信し、前記1つ以上のトランシーバが、データを遠隔で送受信することで、前記それぞれの装置が前記それぞれのモジュールを介するIOTネットワークの一部となる、1つ以上のトランシーバと、
前記1つ以上のバッテリーセル、前記1つ以上のモジュールプロセッサおよび前記1つ以上のトランシーバを少なくとも部分的に取り囲む筐体であって、前記モジュールの重量が40ポンド以下であり、前記筐体が、ユーザーが前記モジュールを運ぶために掴むハンドルを含む、筐体と、を含む、バッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項17】
請求項16に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、リモートサーバーを備え、
該リモートサーバーが、受信機に動作可能に接続されているリモートサーバーを含むことで、前記性能情報を含む前記データまたは前記それぞれの装置からの前記データを受信する、請求項16に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項18】
請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記リモートサーバーまたは前記1つ以上のモジュールプロセッサが、前記複数のモジュールのそれぞれによって電力供給されている前記それぞれの装置の特性を前記性能情報に基づいて決定し、
前記ユーザーインターフェースが、前記システムのユーザーに前記特性の一部を通信する、請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項19】
請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のモジュールの各モジュールが、それぞれのモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、前記複数のモジュールのうちの1つ以上のモジュールの前記性能情報の一部を通信するか、または、前記複数のモジュールのうち前記位置に関連付けられている前記モジュールによって電力を供給されている前記それぞれの装置から前記データの一部を通信する、請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項20】
請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のモジュールの各モジュールが、それぞれのモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、充電量が少ないモジュールを検出すると、前記複数のモジュールのうち充電量が少なくない1つ以上の近くのモジュールの位置を通信する、請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項21】
請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のモジュールの各モジュールが、それぞれのモジュールの位置を通信するGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、前記複数のモジュールのうち第1のユーザーに関連付けられている充電量が少ない第1のモジュールを検出すると、前記複数のモジュールのうち充電量が少なくない第2のモジュールに関連付けられている第2のユーザーに、前記第1のユーザーが第2のバッテリーを必要としていることを通信し、前記第2のユーザーに前記第2のバッテリーの共有を受け入れるまたは拒否する機会を与える、請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【請求項22】
請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システムであって、ユーザーインターフェースを備え、
前記複数のモジュールの各モジュールが、それぞれのモジュールの位置を通信するように構成されているGPS受信機を含み、
前記ユーザーインターフェースが、車両のルートに沿った移動プランを受信すると、前記複数のモジュールのうち前記ルートに沿って位置している1つ以上のモジュールの位置を通信する、請求項17に記載されたバッテリー中心の仮想情報網システム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2021年9月10日に出願された「バッテリーシステムおよびバッテリー駆動型車両」という発明の名称である米国仮特許出願第63/242,819号に対する優先権を主張し、その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、バッテリー駆動型装置、特にバッテリー中心の仮想情報網(VG)システムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来、電気自動車(例えば、バッテリー駆動型自動車)は、充電式のほとんどのバッテリー駆動型装置の充電に用いられている方法と同様の方法で充電されていた。
つまり、オペレータが、公共送電網に接続されているコンセントに車両のバッテリーの充電器を差し込むと、車両の充電器が車両のバッテリーを充電する。
車両の充電器には、車両のバッテリーの寿命を延ばすために充電速度を変更するロジックまたは構成要素が含まれている場合があるが、その他の重要なロジックは含まれていない。
【0004】
別の技術分野において、モノのインターネット(IoT)装置によって、IoT装置およびその他の関連装置を監視し追跡する機会が提供されている。
IoT装置の数が増加するにつれて、装置を追跡し監視する技術を用いることが、より重要になる。
さらに、IoT装置の数のうちのかなりの部分が、バッテリー駆動型装置になることが予想されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現状でも、装置やバッテリーの充電量および位置を監視するシステムは存在するが、そこには大きな課題と機会が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、従来技術の情報網のように有線情報網を介して電力を移動させる代わりに、バッテリーモジュールの移動を可能にするバッテリー中心の仮想情報網(VG)システムに関する。
仮想情報網VGは、バッテリーおよびバッテリー駆動型装置のデータを収集し、データを補間して、ユーザーが複数存在するデータベースを調整する。
本明細書で開示されるバッテリー中心の仮想情報網システムは、バッテリー接続を革新して、DC装置の複合システムである仮想情報網(VG)を作成する。
仮想情報網VGは、全てのバッテリーおよびそれらのバッテリーに接続されているバッテリー駆動型装置の電源管理システムとして機能する。
現在、対応する装置やバッテリーの充電量および位置を監視するシステムは存在するが、ユーザーが複数存在するデータベースを調整できるような態様でのデータの補間は、なされていない。
本明細書で開示されるバッテリー中心の仮想情報網システムは、VGユーザーにデータおよびフィードバックを提供可能である。
これにより、VGユーザーは、複合データだけでなく自身のデータを利用して、必要に応じて情報網の自身の領域を拡大および/または縮小可能である。
【0007】
一実施形態では、バッテリーモジュールは、バッテリーモジュールをVGクラウド内で通信可能にする無線接続を備えていてもよい。
VGクラウドを使用すると、エンドユーザーまたは情報網が、それぞれのバッテリーの出力および充電を制御したり、診断情報を報告したりできるようになる。
VGクラウドにより、エンドユーザーまたは情報網は、特定のバッテリーだけでなく、対応するバッテリー駆動型装置や、特定のバッテリーの論理的に近くにある他のバッテリーや装置も理解して制御可能になる。
【0008】
システムとしてVGバッテリーを広範に展開すると、様々な種類の装置間の相互通信が可能になり、バッテリーと受電装置の簡略化された集中制御および集中監視、つまり仮想情報網が実現可能になる。
VGバッテリーが展開される環境には、家庭用または商業用装置の電力貯蔵、装置の電力バックアップ、車両の電力が含まれる。
【0009】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本発明の態様の様々な例示的な実施形態を示す、様々なバッテリー中心の仮想情報網システムや方法などを示す。
図中に示される要素境界(例えば、ボックス、ボックスのグループ、または他の形状)が、境界の一例を表す。
当業者であれば、1つの要素を複数の要素として設計してもよいこと、または、複数の要素を1つの要素として設計してもよい。
ある要素の内部構成要素として示されている要素は、外部構成要素として実行されていてもよく、その逆も同様である。
さらに、要素は、正確な縮尺で図示されていない場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】バッテリー中心の仮想情報網システムの概略図を示す。
【0011】
【
図2A】
図1のバッテリー中心の仮想情報網システム用のバッテリーモジュールのブロック図を示す。
【0012】
【0013】
【
図2C】ベース内のバッテリーモジュールおよびプラグの斜視図を示す。
【0014】
【
図3】バッテリー中心の仮想情報網システムのための方法のフロー図を示す。
【0015】
【
図4】
図1のバッテリー中心の仮想情報網システムの一部を展開するための計算環境のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、バッテリー中心の仮想情報網(VG)システム1を示す。
以下に説明するように、バッテリーモジュール10によってVGシステム1が構築可能となっているため、VGシステム1は、本明細書ではバッテリー中心と呼ばれる。
VGシステム1は、複数のバッテリーモジュール10を含む。
【0017】
図2Aから
図2Cは、バッテリーモジュール10のブロック図および側面図を示す。
バッテリーモジュール10は、1つ以上のバッテリーセル12と、1つ以上のモジュールプロセッサ14と、バッテリー管理システム(BMS)16と、無線トランシーバ18と、電力ポート24と、データポート26とを含んでいてもよい。
また、バッテリーモジュール10は、1つ以上のバッテリーセル12、1つ以上のモジュールプロセッサ14、バッテリー管理システム(BMS)16、無線トランシーバ18、電力ポート24およびデータポート26を少なくとも部分的に収容する筐体20を含んでいてもよい。
【0018】
バッテリーモジュール10は、予想される負荷状況に対して一定期間にわたって目標範囲の電圧および電流を供給可能なように電気的に構成されている1つ以上のバッテリーセル12を含んでいてもよい。
バッテリーセル12の数および容量によって、バッテリーモジュール10の容量は、1.0kWhから5.0kWhの範囲内であってもよい。
一実施形態では、バッテリーセル12の数および容量によって、バッテリーモジュール10の容量は、1.8kWhとなる。
別の実施形態では、バッテリーセル12の数および容量によって、バッテリーモジュール10の容量は、3.6kWhとなる。
さらに、別の実施形態では、バッテリーセル12の数および容量によって、バッテリーモジュール10の容量は、5.0kWhとなる。
いくつかの実施形態では、バッテリーセル12の数および容量によって、バッテリーモジュール10の容量は、1.0kWhより低いか、5.0kWhより大きい範囲であってもよい。
バッテリーセル12は、例えば、リチウムイオン充電式セルであってもよいが、他の種類の充電式セルであってもよい。
【0019】
バッテリーモジュール10は、1つ以上のバッテリーセル12に動作可能に接続されている1つ以上のモジュールプロセッサ14を含んでいることで、1つ以上のバッテリーセル12から性能情報を取得してもよい。
図2Aの実施形態では、モジュールプロセッサ14が、バッテリー管理システム(BMS)16を介してバッテリーセル12に動作可能に接続されている。
バッテリー管理システム16は、例えば、パラメータ(例えば、電圧、電流、温度など)の監視、バッテリーの保護(過電流、短絡、過熱など)、バッテリーセル12の定格外での動作の防止、バッテリーセル12の動作状態の評価、バッテリー性能の継続的な最適化、モジュールプロセッサ14への動作状態の報告などを含む、バッテリーセル12の監視を実行してもよい。
モジュールプロセッサ14は、バッテリー管理システム16に動作可能に接続されていることで、バッテリーセル12の性能情報を取得してもよい。
この性能情報には、例えば、電圧、電流、温度、過電流や短絡や過熱などの状態異常、バッテリーセル12の動作状態を含む、バッテリーセル12を含むバッテリーモジュール10からバッテリー管理システム16が取得可能な全ての情報が含まれる。
【0020】
場合によっては、電力は、バッテリーモジュール10から引き出されるときではなく、通過するときに監視する必要がある。
例えば、バッテリーモジュール10が完全に充電され、商行用情報網の電力が低いという使用状況では、電力会社が(例えば、リモートサーバー32を介して)、または、ユーザーが(例えば、計算装置CDを介して)、バッテリーモジュール10に、放電せず、代わりに電力ポート24に接続されている負荷へ情報網の電力をパススルーするように指示してもよい。
バッテリー管理システム16またはモジュールプロセッサ14(またはそれらの組み合わせ)が依然として電力供給を監視し、それに応じてデータを収集してもよい。
このようなデータが、性能情報に含まれる。
【0021】
また、バッテリーモジュール10は、モジュールプロセッサ14に動作可能に接続されている無線トランシーバ18を含んでいることで、バッテリーセル12からの性能情報を含むデータを遠隔送信してもよい。
無線トランシーバ18は、送信機、受信機、または、その両方を含んでいてもよく、したがって、情報の送信のみをしたり、受信のみをしたり、または、情報の送信と受信とをしたりしてもよい。
無線トランシーバ18は、ブロードバンドセルラーネットワーク(例えば、3G、4G、5Gなど)トランシーバ、または、他のローカルエリアネットワーク(LAN)もしくはワイドエリアネットワーク(WAN)技術を採用するトランシーバであってもよい。
無線トランシーバ18は、例えば、Wi-Fi、Bluetooth、衛星通信などを使用してネットワーク内で通信してもよい。
【0022】
図2Bおよび
図2Cに最も良く示されているように、バッテリーモジュール10は、1つ以上のバッテリーセル12、1つ以上のモジュールプロセッサ14および無線トランシーバ18を少なくとも部分的に取り囲む筐体20も含んでいてもよい。
筐体20は、ユーザーがバッテリーモジュール10を運ぶために掴む1つ以上のハンドル22がその上に取り付られているか、または設けられていてもよい
バッテリーモジュール10の重量、サイズおよび形状要素は、人間工学を念頭に置いて「人間サイズ」になるように設計されている。
すなわち、バッテリーモジュール10は、一人で比較的楽に、怪我なく運ぶことができるようなサイズ、形状、重量で、一人で把持可能に/把持不可能に持ち運びできるように設計されてもよい。
【0023】
重量に関して、バッテリーモジュール10は、例えば、改訂国立労働安全衛生研究所(NIOSH)持ち上げ方程式(2021)などの、両手での持ち上げ作業を評価するための最大持ち上げ重量規制やガイドラインに準拠するように設計されていてもよい。
このようなガイドラインでは、推奨重量限度(RWL)を、ほぼ全ての健康な人(通常は労働者)が、腰痛を発症するリスクを高めることなく、かなりの時間(たとえば、8時間)にわたって持ち上げることができる荷物の重量として定義している。
いくつかのガイドラインでは、理想的な条件下で両手で持ち上げられる最大重量は、51ポンドである。
ガイドラインによっては、理想的な条件下で両手で持ち上げられる最大重量は、40ポンドである。
一実施形態では、バッテリーモジュール10は、重量が51ポンド以下になるように設計されている。
別の実施形態では、バッテリーモジュール10は、重量が40ポンド以下になるように設計されている。
さらに別の実施形態では、バッテリーモジュール10は、重量が25ポンド以下になるように設計されている。
バッテリーモジュール10は、40ポンドから51ポンドの範囲の重量になるように設計されている。
いくつかの実施形態では、バッテリーモジュール10は、40ポンド未満または51ポンドを超える範囲の重量になるように設計されている。
【0024】
サイズおよび形状の要素に関して、バッテリーモジュール10は、バッテリーモジュール10の一端上にハンドル22が取り付けられているかまたは構築されている、一般的な「スーツケース」の長方形の形状要素を有するように設計されていてもよい。
バッテリーモジュール10の寸法は、高さが12インチから24インチの範囲で、幅が6インチから12インチの範囲、奥行きが4インチから8インチの範囲であってもよい。
一実施形態では、バッテリーモジュール10は、高さが16インチ、幅が9.5インチ、奥行きが5.5インチであってもよい。
バッテリーモジュール10は、高さが12インチより低いまたは24インチより高い範囲、幅が6インチより狭いまたは12インチより広い範囲、奥行きが4インチより短いまたは8インチより長い範囲で設計されている。
【0025】
図2Aに戻り、バッテリーモジュール10は、バッテリーモジュール10を受電装置PDに接続するための電力ポート24を含んでいてもよい。
受電装置PDは、以下で詳細に説明するように、車両、家電製品などに対応していてもよい。
電力ポート24は、バッテリーモジュール10の充電ポートとしても機能してもよい。
すなわち、バッテリーモジュール10は、取り外し可能かつ持ち運び可能であるため、ユーザーは、例えば、車両の電力ポートにバッテリーモジュール10の電力ポート24に差し込んで車両に電力を供給し、車両からバッテリーモジュール10を取り外し、バッテリーモジュール10を充電ステーションに運び、バッテリーモジュール10を充電ステーションに差し込むことで、電力ポート24を介して充電してもよい。
【0026】
また、バッテリーモジュール10は、データポート26を含んでいることで、受電装置PDのデータバスに接続されてもよい。
例えば、受電装置PDが車両である場合、データポート26は、車両のCANバス(ISO11898規格)に接続されてもよい。
同様に、データポート26は、例えば、有線規格(RS485など)および無線規格(Wi-Fi、Bluetooth、ZigBee、WiMaxなど)の通信システムのような、他の通信システムに接続されてもよい。
したがって、データポート26は、有線ポート、無線ポートまたはそれらの組み合わせであってもよい。
【0027】
図2Cで最もよく示されているように、バッテリーモジュール10は、ベース13のコネクタ15に差し込むためのコネクタ11を有していてもよい。
コネクタ11には、電力ポート24とデータポート26とが組み込まれていてもよい。
ベース13は、建物の配電システムに接続されている独立した充電/配電ポートであってもよい。
また、ベース13は、車両PD-V用の車両充電所や受信機であってもよい。
【0028】
また、バッテリーモジュール10は、モジュールプロセッサ14に動作可能に接続されている全地球測位システム(GPS)28の受信機を含むことで、バッテリーモジュール10の地理的位置をモジュールプロセッサ14に通信してもよい。
バッテリーモジュール10は、全地球測位システム28の代わりに、または、全地球測位システム28に加えて、バッテリーモジュール10の地理的位置を取得するための技術(例えば、GPS搭載携帯電話とのブルートゥース通信、Wi-Fi測位システム(WPS)など)を利用してもよい。
【0029】
図1に戻り、VGシステム1は、バッテリーモジュール10の集まりを含んでいる。
【0030】
一部のバッテリーモジュール10は、車両PD-Vに接続されて車両に電力を供給し、一方向または双方向の車両無線データ送信装置として機能し、車両のIoTへのリンクとして機能してもよい。
バッテリーモジュール10の電力容量により、電力ポート24を介して電気自動車PD-Vに電力を供給可能である。
バッテリーモジュール10のバッテリー管理システム16は、車両およびバッテリー性能データの収集も可能にしてもよい。
全地球測位システム28は、車両PD-Vの位置データ、およびバッテリーモジュール10(従って、車両PD-V)が静止しているか移動しているかなどの情報の取得に用いられてもよい。
また、バッテリーモジュール10は、データポート26を介して、電気自動車PD-Vの車両データシステムに接続されてもよい
バッテリーモジュール10の無線送信機18は、クラウドCLを介してデータベース30に保存される収集データを送信してもよい。
車両PD-Vは、二輪、三輪、四輪などを含む任意の輸送装置を含んでいてもよい。
【0031】
一部のバッテリーモジュール10は、家電製品などの他の受電装置PD-Oに接続されてもよい。
図1に示される実施形態では、バッテリーモジュール10は、家電製品PD-Oに直接接続されているように示されているが、バッテリーモジュール10は、家電製品PD-Oが接続可能なDC(または、インバータを介するAC)家庭用電力システムに接続されていてもよい。
バッテリーモジュール10は、これらの受電装置PD-Oに電力を供給し、一方向または双方向の製品無線データ送信装置として機能し、家電製品PD-OのIoTへのリンクとして機能してもよい。
バッテリーモジュール10の電力容量によって、電力ポート24を介する家電製品PD-Oへの電力供給が可能であってもよい。
バッテリーモジュール10のバッテリー管理システム16は、バッテリーおよび家電製品PD-Oの性能データの収集も可能にしてもよい。
全地球測位システム28は、受電装置PD-Oの位置データの取得に用いられてもよい。
家電製品PD-Oについては、バッテリーモジュール10は、データポート26を介して家電製品PD-Oの製品データシステムに接続されてもよい。
バッテリーモジュール10の無線送信機18は、収集されたデータをクラウドCLを介して送信し、データベース30に保存してもよい。
【0032】
バッテリーモジュール10は、充電器CXによって充電中である場合がある。
図1に示す実施形態では、バッテリーモジュール10は、充電器CXに直接接続されているように示されているが、バッテリーモジュール10は、充電器CXが接続可能なDC(または、整流器を介するAC)家庭用電力システムに接続されてもよい。
バッテリーモジュール10は、充電器CXによって充電され、一方向または双方向の充電器無線データ送信装置として機能し、IoTへの充電器CXのリンクとして機能してもよい。
バッテリーモジュール10のバッテリー管理システム16は、バッテリーおよび充電器の性能データの収集も可能にしてもよい。
全地球測位システムGPS28は、充電器CXなどの位置データの取得に使用されてもよい。
一部の充電器CXでは、バッテリーモジュール10は、データポート26を介して充電器CXの充電器データシステムに接続されてもよい。
バッテリーモジュール10の無線送信機18は、収集したデータをクラウドCLを介して送信し、データベース30に保存してもよい。
【0033】
一部のバッテリーモジュール10は、車両PD-V、家電製品PD-Oまたは充電器CXなどの装置から一時的に切り離されてもよい。
他の装置に電力を供給していないとき、または、充電されていないときでも、バッテリーモジュール10は、自身のデータ(位置データ、バッテリーの充電量など)を収集してもよい。
バッテリーモジュール10のバッテリー管理システム16は、バッテリーの性能データの収集を可能にしてもよい。
全地球測位システム28は、位置、およびバッテリーモジュール10が静止しているか移動しているかなどの情報の取得に用いられてもよい。
したがって、他の装置に電力を供給していないとき、または、充電されているときでさえ、バッテリーモジュール10は、一方向または双方向の無線データ送信装置として機能してもよく、(位置データ、バッテリーが使用されているかどうか(いいえ)、バッテリーの残量などの)自身のデータを送信し、IoTへの自身のリンクとして機能してもよい。
バッテリーモジュール10の無線送信機18は、収集したデータをクラウドCLを介して送信し、データベース30に保存してもよい。
【0034】
このように、データベース30は、全てのバッテリーモジュール10、それらに対応する受電装置PD-V、PD-Oおよび充電器CXからのデータを保存してきている。
これまでに製造された各バッテリーモジュール10が、対応するフィールドをデータベース30内に有していることで、VGシステム1は、集団内の全てのバッテリーモジュール10とバッテリーモジュール10に接続されている対応する装置とについての最新かつ詳細な情報を有してもよい。
【0035】
また、VGシステム1は、性能情報を含むデータの受信を含む、バッテリーモジュール10またはデータベース30との通信を行うリモートサーバー32を含んでいてもよい。
すなわち、バッテリーモジュール10は、自身の無線トランシーバ18を用いることで性能情報を含むデータをクラウドCLに通信してもよく、クラウドCLに接続されているリモートサーバー32も、性能情報を含むデータをバッテリーモジュール10またはデータベース30から直接受信してもよい。
【0036】
図2Aを参照すると、受電装置PDがデータポート26に対応している独自のデータポートを有している場合、その接続を、受電装置PDの性能情報を含むデータの取得に用いてもよい。
この接続は、バッテリーモジュール10を介する受電装置PDの制御に用いられてもよい。
例えば、エネルギー需要が仮想情報網の供給能力を超える場合があり、潜在的に電圧低下または停電を引き起こす場合がある。
情報網運営者は、需要が供給を上回った際の消費電力量を減らすことで不均衡を補ってもよい。
リモートサーバー32(または、後述するユーザーの計算装置CD)は、バッテリーモジュール10を介して受電装置PDと通信することで、受電装置PDに対してそのような需要応答装置制御を実行してもよい。
【0037】
受電装置PDがデータポート26に対応しているデータポートを有していない場合、
図1のVGシステム1は、受電装置PDの特性を含むデータを、電力ポート24で検出された電力消費の分析を介して取得してもよい。
この特性には、例えば、受電機器PDの自己特性(装置の種類、モデルなど)、設定、電力消費などの性能特性、過電流や短絡などの状態異常を含む、電力ポート24で検出された電力消費の分析からBMS16が導出可能な全ての情報が含まれる。
【0038】
一実施形態では、VGシステム1は、受電装置PDを識別し、例えば、家庭内の受電装置PDの状態変化に関する情報を決定する技術を用いている。
家庭内の受電装置PDに関する情報を決定する際のデータソースの1つが、電力ポート24における電気接続であってもよい。
電力ポート24に動作可能に接続されているバッテリー管理システムBMS16は、分析技術を用いることで、家庭内の個々の受電装置PDに関する情報を決定してもよい。
【0039】
一実施形態では、モジュールプロセッサ14とバッテリー管理システム16とを組み合わせることで、電力ポート24で検出された電流、電圧または電力識別記号を用いて、対応するバッテリーモジュール10によって電力供給されている受電装置PDの種類を識別してもよい。
より具体的には、電気的イベントや、例えば、電圧または負荷電流の短期的な波形、長期的な波形またはスペクトルが、イベントの種類や装置の種類に関連付けられていてもよい。
例えば、電気的イベントは、モータ、加熱素子、家庭用電子機器用の電源、充電器、ランプなどの、特定の種類の受電装置PDに対応するものとして特に識別されてもよい。
BMS16、モジュールプロセッサ14、リモートサーバー32または他の計算装置によるその後の処理で、受電装置PDをより効率的および/または正確に識別するために、このイベントの種類を用いてもよい。
【0040】
例えば、バッテリー管理システム16が(電圧および電流などの)電気信号を処理することで、それらを分析したり、家庭内で電力ポート24に接続されている個々の受電装置PDに関する情報を取得したりしてもよい。
例えば、バッテリー管理システム16は、洗濯機の電源が午前8時30分に入った、または、冷蔵庫のコンプレッサーが午前10時35分と午前11時1分に起動したなどの装置イベントを決定してもよい。
バッテリー管理システム16は、装置イベントに関するこの性能情報を、無線送信機18を介してモジュールプロセッサ14、データベース30またはリモートサーバー32に送信してもよい。
また、バッテリー管理システム16は、家庭内の個々の受電装置PDの使用電力に関する生のリアルタイム情報を決定し、このリアルタイム情報をさらなる処理のために無線送信機18を介してデータベース30またはリモートサーバー32に送信してもよい。
例えば、バッテリー管理システム16は、10秒間隔、3秒間隔、1秒間隔、または、1秒未満間隔などの所定の間隔で、家庭内の複数の受電装置PDの使用電力を決定し、バッテリーモジュール10がその情報を送信してもよい。
【0041】
電気的イベントの情報を用いて、装置の種類を識別してもよい。
同様の技術を用いて、受電装置PDの性能情報(例えば、イベントタイプ)を取得してもよい。
このようにして、電力ポート24は、受電装置PDの性能情報を含むデータの取得に用いられてもよい。
また、電力ポート24は、例えば、バッテリー管理システム16を使用して受電装置PDへの電力を絞ったり、電力を遮断したりすることにより、受電装置PDの制御に用いられてもよい。
このようにして、電力ポート24を使用して、従来の(すなわち、「スマート」ではない、または、IoT非対応な)装置を、スマートに監視制御が可能なIoT対応装置に効果的に変換してもよい。
このようにして、リモートサーバー32(または、後述するユーザー計算装置CD)は、例えば、データポート26に対応している明示的なデータポートを持たない受電装置PDに対しても、バッテリーモジュール10を介して受電装置PDに対する需要応答装置制御のような機能を果たしてもよい。
【0042】
また、VGシステム1は、コンピュータまたは携帯電話などの計算装置CDを介してユーザーがアクセス可能なユーザーインターフェースを提供してもよい。
計算装置CDのユーザーインターフェースを介して、VGシステム1は、例えば、自身のバッテリーモジュール10および受電装置PDの特性を含むデータを、VGシステム1のユーザーに通信してもよい。
また、計算装置CDのユーザーインターフェースを介して、VGシステム1は、ユーザーがバッテリーモジュール10および受電装置PDを制御できるようにしてもよい。
【0043】
したがって、VGシステム1は、従来技術の電力網のように有線電力網を介して電力を移動させる代わりにバッテリーモジュール10の移動を可能にする、新規なバッテリー中心の仮想情報網(VG)システムである。
VGは、バッテリーの受電装置PDのデータを含むバッテリーモジュール10のデータを収集する。
VGシステム1は、バッテリー接続を革新することで、装置の複合システムである仮想情報網(VG)を作成する。
仮想情報網VGは、全てのバッテリーおよびそれらのバッテリーに接続されている受電装置PDの電源管理システムとして機能する。
VGシステム1は、VGユーザーにデータおよびフィードバックを提供してもよい。
これにより、VGユーザーは、複合データだけでなく自身のデータを利用して、必要に応じて情報網の自身の領域を拡大および/または縮小可能になる。
仮想情報網VGを使用すると、エンドユーザーまたは情報網が、それぞれのバッテリーの出力および充電を制御したり、診断情報などを報告したりすることができる。
仮想情報網VGを使用すると、エンドユーザーまたは情報網が、特定のバッテリーモジュールだけでなく、対応する受電装置PDや、特定のバッテリーモジュールの論理的に近くにある他のバッテリーや装置についても理解し、制御可能になる。
【0044】
バッテリーモジュール10を広範に展開することで、様々な種類の装置間の相互通信が可能になり、仮想情報網としてのバッテリーおよび受電装置PDの簡略化された集中制御および監視が可能になる。
バッテリーモジュール10が展開可能な環境には、家庭用または商業用装置の電力貯蔵、装置の電力バックアップおよび車両の電力が含まれる。
【0045】
VGシステム1は、過去の電力需要をマッピングし、特定の時刻における情報網の特定のノードにおける将来の電力需要の予測に用いてもよい。
また、VGシステム1は、特定の場所、特定の時間における特定の受電装置の電力消費に反映される、個人および地域の傾向、習慣などの識別に用いられてもよい(例えば、ユーザーが何曜日の何時に特定の場所に通勤するか、ユーザーが何曜日の何時に衣服を洗濯するか、人々が何曜日の何時に衣服を洗濯するのが最も一般的なのかなど)。
より具体的には、電力供給について、VGシステム1は、データベース30内のデータを活用することで、効率的な電力供給の保証に用いられてもよい。
【0046】
一実施形態では、計算装置CDのユーザーインターフェースは、バッテリーモジュール10の位置に関連付けられているバッテリーモジュール10の性能情報を通信してもよい。
【0047】
例えば、VGシステム1は、対応するユーザーに、バッテリーモジュール10の充電量が少ないことと、近くに位置していて完全に充電されたバッテリーモジュール10に関する情報とを通信してもよい。
ユーザーは、その情報に基づいて、完全に充電されたバッテリーモジュール10を(例えば、近所の家または地元の店で)見つけて、放電したバッテリーモジュール10を交換してもよい。
さらに、ユーザーは、計算装置CDのユーザーインターフェースを操作して、完全に充電されたバッテリーモジュール10に関連付けられている第2のユーザーに、第1のユーザーが完全に充電されたバッテリーモジュール10を必要としていることを通信し、第2のユーザーに完全に充電されたバッテリーモジュール10と低充電のバッテリーモジュール10との交換を受け入れるまたは拒否する機会を与えてもよい。
【0048】
別の例では、バッテリーモジュール10の充電量が少ないことを検出すると、VGシステム1は、近くに位置していて完全に充電されたバッテリーモジュール10に関する情報を対応するユーザーに自動的に通信してもよい。
ユーザーは、その情報に基づいて完全に充電されたバッテリーモジュール10を見つけて、放電したバッテリーモジュール10を交換してもよい。
さらに、バッテリーモジュール10の充電量が少ないことを検出すると、VGシステム1は、完全に充電されたバッテリーモジュール10に関連付けられている第2のユーザーに、第1のユーザーが完全に充電されたバッテリーモジュール10を必要としていることを自動的に通信し、第1のユーザーとの完全に充電されたバッテリーモジュール10の交換を受け入れるまたは拒否する機会を第2のユーザーに与えてもよい。
【0049】
別の例では、ユーザーは、計算装置CDのユーザーインターフェースを用いて、バッテリー駆動型の車両PD-Vのルートに沿った移動プランを通信してもよい。
VGシステム1は、移動プランを受信すると、ルートに沿った適切な位置を(例えば、バッテリーモジュール10の残りの充電量に基づいて)計算し、消耗したバッテリーモジュール10を充電されたバッテリーモジュール10に交換するためにユーザーが利用可能なルートに沿ったバッテリーモジュール10の1つ以上の位置を通信してもよい。
【0050】
さらに、別の例では、自宅を1つ以上のバッテリーモジュール10で電力供給しているユーザーが、(例えば、住宅の送電網の停電により、)1つ以上のバッテリーモジュール10の充電量が低下しているか、家庭や少なくとも重要な装置に電力を供給するのに充分な充電量でないという状況にある場合がある。
ユーザーは、計算装置CDのユーザーインターフェースを用いることで、充電され交換に利用できる近くのバッテリーモジュール10を見つけてもよい。
【0051】
本開示のバッテリー中心の仮想情報網(VG)の機能によって、これらおよび他の使用用途が可能である。
【0052】
例示的な方法が、
図3のフロー図を参照するとよりよく理解可能である。
説明を簡単にするために、図示された方法は、一連のブロックとして示され説明されているが、本方法は、ブロックの順序に限定されず、一部のブロックは、図および説明とは異なる順序で、または、他のブロックと同時に、実行される可能性がある。
さらに、図示されたブロックの全てが、例示的な方法の実行に必要ではなくてもよい。
さらに、追加の方法、代替の方法、または、その両方が、不図示の追加のブロックを用いてもよい。
【0053】
フロー図において、ブロックは、ロジックで実行可能な「処理ブロック」を示している。
処理ブロックは、方法ステップまたはその方法ステップを実行する装置の要素を表していてもよい。
フロー図は、特定のプログラミング言語、方法またはスタイル(手続き型、オブジェクト指向型など)の構文を示すものではない。
むしろ、フロー図は、当業者または人工知能(AI)が図示された処理を実行するロジックを開発するために使用可能な機能情報を図示している。
いくつかの実施例では、一時変数、ルーチンループなどのプログラム要素が示されていない。
電子アプリケーションおよびソフトウェアアプリケーションが動的かつ柔軟なプロセスを含むことで、図示されたブロックが図示されたものとは異なる他のシーケンスで実行されていてもよく、また、ブロックが複数のコンポーネントに組み合わされまたは分離されていてもよい。
プロセスは、機械語、手続き型、オブジェクト指向、人工知能技術または機械学習技術などのさまざまなプログラミング手法を使用して実行可能である。
【0054】
図3は、バッテリー中心の仮想情報網(VG)システムのための方法300のフロー図を示す。
310で、方法300は、バッテリーモジュールの一部である1つ以上のバッテリーセルから性能情報を取得することを含んでいる。
320で、方法300は、バッテリーモジュールが性能情報を含むデータを無線送信することを含んでいる。
330で、方法300は、バッテリーモジュールによって電力供給されているそれぞれの装置からデータを受信することを含んでいる。
一実施形態では、それぞれの装置からのデータが、性能情報から導出される。
340で、方法300は、性能情報を含むデータおよびそれぞれの装置からのデータを遠隔受信することを含み、したがって、それぞれの装置は、それぞれのバッテリーモジュールを介するIOTネットワークの一部となる。
350で、方法300は、それぞれのバッテリーモジュールの性能情報に基づいて、複数のバッテリーモジュールのそれぞれによって電力供給されているそれぞれの装置の特性を決定することを含んでいる。
一実施形態では、方法300は、360で、バッテリーモジュールの性能情報の一部、またはバッテリーモジュールの位置に関連付けられているバッテリーモジュールによって電力供給されているそれぞれの装置からのデータの一部を通信する。
【0055】
図4は、本開示のバッテリーモジュール10またはリモートサーバー32の展開に使用可能な計算環境400のブロック図を示す。
環境400は、プロセッサ402(例えば、モジュールプロセッサ14)、メモリ404、およびバス408によって動作可能に接続されているI/Oポート410を含む。
環境400は、データベース30も含んでいてもよく、または、クラウドCLを介してデータベース30と通信してもよい。
【0056】
プロセッサ402(例えば、モジュールプロセッサ14)は、デュアルマイクロプロセッサおよび他のマルチプロセッサアーキテクチャを含む様々なプロセッサであってもよい。
メモリ404は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリを含んでいてもよい。
不揮発性メモリには、ROM、PROM、EPROM、EEPROMなどが含まれてもよいが、これらに限定されない。
揮発性メモリには、たとえば、RAM、同期RAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、および、ダイレクトRAMバスRAM(DRRAM)が含まれてもよい。
【0057】
ストレージ406は、例えば、I/Oインターフェース(例えば、カード、装置)418およびI/Oポート410を介して、環境400に動作可能に接続されていてもよい。
ストレージ406は、磁気ディスクドライブ、ソリッドステートディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、テープドライブ、Zipドライブ、フラッシュメモリカードまたはメモリスティックなどの装置を含んでいてもよいが、これらに限定されない。
さらに、ストレージ406は、CD-ROM、CD記録可能ドライブ(CD-Rドライブ)、CD書き換え可能ドライブ(CD-RWドライブ)またはデジタルビデオROMドライブ(DVDROM)などの光学ドライブを含んでいてもよい。
メモリ404は、例えば、プロセス414またはデータ416を記憶可能である。
ストレージ406またはメモリ404は、環境400のリソースを制御し割り当てる動作システムを格納可能である。
データベース30が、ストレージ406内に存在していてもよい。
【0058】
バス408は、単一の内部バス相互接続アーキテクチャ、または、他のバスもしくはメッシュアーキテクチャであってもよい。
単一のバスが図示されているが、環境400は、不図示の他のバス(例えば、PCIE、SATA、Infiniband、1394、USB、イーサネット)を使用して、様々な装置、ロジックおよび周辺機器と通信してもよい。
バス408は、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バスまたは外部バス、クロスバースイッチまたはローカルバスを含む様々な種類のものであってもよいが、これらに限定されない。
ローカルバスは、工業規格アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バス、ユニバーサルシリアル(USB)バス、および小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)バスなどを含む様々な種類のものであってもよいが、これらに限定されない。
【0059】
環境400は、I/Oインターフェース418およびI/Oポート410を介して入出力装置と相互作用してもよい。
入出力装置には、キーボード、マイク、ポインティングおよび選択装置、カメラ、ビデオカード、ディスプレイ、ストレージ406、ネットワーク装置420などが含まれてもよいが、これらに限定されない。
I/Oポート410には、シリアルポート、パラレルポートおよびUSBポートが含まれてもよいが、これらに限定されない。
【0060】
環境400(およびバッテリーモジュール10)は、ネットワーク環境で動作可能であり、I/Oインターフェース418またはI/Oポート410を介してネットワーク装置420に接続されてもよい。
ネットワーク装置420を介して、環境400は、インターネットまたはクラウドCLなどのネットワークと相互作用可能である。
ネットワークを介して、環境400は、例えば、データベース30をホストするネットワークコンピュータまたはファイルサーバーを含むリモートコンピュータに論理的に接続されてもよい。
環境400が相互作用可能なネットワークには、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)およびその他のネットワークが含まれてもよいが、これらに限定されない。
ネットワーク装置420は、ファイバ分散データインターフェース(FDDI)、銅線分散データインターフェース(CDDI)、イーサネット(IEEE 802.3)、トークンリング(IEEE 802.5)、無線コンピュータ通信(IEEE 802.11)、Bluetooth(IEEE 802.15.1)、Zigbee(IEEE 802.15.4)などを含むがこれらに限定されないLAN技術に接続可能である。
同様に、ネットワーク装置420は、2点間リンク、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)などの回線交換ネットワーク、パケット交換ネットワーク、衛星通信およびデジタル加入者線(DSL)を含むがこれらに限定されないWAN技術に接続可能である。
個々のネットワークの種類が記載されているが、ネットワークを介した通信またはネットワーク上での通信には、通信の組み合わせが含まれてもよいことを理解されたい。
【定義】
【0061】
以下は、本明細書で選択的に使用された用語の定義である。
定義は、用語の範囲内で実行可能な構成要素の様々な例や形態を含んでいる。
これらの例は、限定することを意図していない。
用語に関して、単数形と複数形との両方が定義に含まれている場合がある。
【0062】
「動作可能な接続」、またはエンティティが「動作可能に接続される」接続とは、信号、物理的通信または論理的通信を送信または受信可能な接続である。
通常、動作可能な接続には、物理インターフェース、電気インターフェースまたはデータインターフェースが含まれるが、動作可能な接続には、動作可能な制御を可能にするのに充分なこれらの接続または他の種類の接続の様々な組み合わせが含まれてもよいことに留意されたい。
例えば、2つのエンティティは、直接、またはプロセッサ、オペレーティングシステム、ロジック、ソフトウェアもしくはその他のエンティティなどの1つ以上の中間エンティティを介して、信号を相互に通信可能にすることで、動作可能に接続できる。
論理的または物理的な通信チャネルを用いることで、動作可能な接続を作成可能である。
【0063】
「含む」という用語が詳細な説明または特許請求の範囲で使用されている場合、この用語は、特許請求の範囲において移行用語として使用される際に解釈されるように、「備える」という用語と同様に包括的であることが意図されている。
さらに、詳細な説明または特許請求の範囲において「または」という用語が使用されている場合(例えば、AまたはB)、それは「AもしくはBまたは両方」を意味することを意図している。
出願人が「AまたはBのみで両方ではない」ことを示す意図がある場合は、「AまたはBのみで両方ではない」という用語が使用される。
したがって、本明細書における「または」という用語の使用は包括的な使用であり、排他的な使用ではない。
ブライアンA.ガーナー著、『現代法法律慣用辞典』624(第2版、1995年)を参照されたい。
【0064】
例示的なシステム、方法などが、実施例を記載することで説明され、その実施例は、非常に詳細に説明されているが、出願人の意図は、特許請求される範囲をそのような詳細な構成に限定したり、何らかの形で限定したりするものではない。
当然のことながら、本明細書に記載されるシステム、方法などを説明する目的で、構成要素または方法の考えられる全ての組み合わせを説明することは不可能である。
追加の利点および修正は、当業者には容易に明らかになっているであろう。
したがって、本発明は、図示され説明された特定の詳細事項、代表的な装置および例示的な実施例に限定されない。
したがって、本出願は、添付の特許請求の範囲に含まれる変更、修正および変形を包含することを意図している。
さらに、前述の説明は、本発明の範囲を限定することを意図していない。
むしろ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれに均等なものによって決定されるものである。
【国際調査報告】