(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】ネットワーク接続前の建築遮蔽物ゲートウェイの構成
(51)【国際特許分類】
E06B 9/264 20060101AFI20241001BHJP
E06B 9/68 20060101ALI20241001BHJP
E05F 15/77 20150101ALI20241001BHJP
【FI】
E06B9/264 C
E06B9/68 A
E05F15/77
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517008
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-05-09
(86)【国際出願番号】 US2022076607
(87)【国際公開番号】W WO2023044454
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】512330721
【氏名又は名称】ハンター ダグラス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】フェルトー,ウェスリー
【テーマコード(参考)】
2E042
2E043
2E052
【Fターム(参考)】
2E042AA01
2E042AA06
2E042CA01
2E042CB11
2E043BB04
2E043BB24
2E043BE04
2E043BE17
2E052AA04
2E052CA05
2E052EC02
2E052GB12
2E052KA25
(57)【要約】
建築構造遮蔽物システムを構成するための技法が説明される。システムは、多数の遮蔽物と、多数のゲートウェイとを含み得る。ゲートウェイは、遮蔽物と通信可能に接続され得、これにより、ゲートウェイを介して遮蔽物のリモート制御が達成され得る。このようなシステムをセットアップするには、遮蔽物を含む空間への接続範囲に関して、及び各遮蔽物への接続強度に関して、ゲートウェイの配置の品質を示すように、遮蔽物とゲートウェイとの間の近接度メトリクスが処理され、ユーザインターフェースに提示され得る。ゲートウェイの配置が完了した後、ゲートウェイは、データネットワークに接続され得、コンピュータシステムから、遮蔽物のコンフィギュレーションと、どの遮蔽物をゲートウェイが制御するべきかを示す割り当てとを受信し得る。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲートウェイにより実施される方法であって、
デバイスから、前記デバイスとの直接接続を介して、前記ゲートウェイが配置されている構造物に関連付けられた構造物識別子を受信することと、
前記構造物識別子を格納することと、
データネットワークを介して、前記構造物内に配置されている複数の建築遮蔽物のコンフィギュレーションに対する第1の要求を、コンピュータシステムに送信することであって、前記第1の要求は前記構造物識別子を含む、前記送信することと、
前記データネットワークを介して前記コンピュータシステムから、前記第1の要求に対する第1の応答を受信することであって、前記第1の応答は、前記コンフィギュレーションを含み、前記ゲートウェイが前記複数の建築遮蔽物のうちの少なくとも第1の建築遮蔽物に関連付けられていることを示す、前記受信することと、
前記コンフィギュレーションに基づいて、前記第1の建築遮蔽物との接続を確立することと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記デバイスとの前記直接接続を介して、前記デバイスから、前記ゲートウェイのゲートウェイ識別子を受信することと、
前記ゲートウェイ識別子を格納することであって、前記第1の要求は前記ゲートウェイ識別子をさらに含み、前記第1の応答は、前記コンフィギュレーションが前記ゲートウェイ識別子に関連付けられていることを示す、前記格納することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンフィギュレーションを格納することであって、前記コンフィギュレーションは、前記ゲートウェイを介して制御されるべき前記複数の建築遮蔽物の集合と、前記構造物内の空間への前記集合のマッピングとを識別する、前記格納すること、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記デバイスとの前記直接接続を介して、前記デバイスから、建築遮蔽物の近接度メトリクスに対する第2の要求を受信することであって、前記第2の要求は前記構造物識別子を含む、前記受信することと、
前記第1の建築遮蔽物から第1のブロードキャスト信号を受信することであって、前記第1のブロードキャスト信号は、前記構造物識別子と、前記第1の建築遮蔽物の第1の建築遮蔽物識別子とを示す、前記受信することと、
前記第1のブロードキャスト信号に基づいて、第1の近接度メトリクスを特定することであって、前記第1の近接度メトリクスは、前記ゲートウェイと前記第1の建築遮蔽物との近接度を示す、前記特定することと、
前記第2の要求に対する第2の応答を前記デバイスに送信することであって、前記第2の応答は、前記第1の近接度メトリクスと、前記第1の近接度メトリクスが前記第1の建築遮蔽物識別子に関連付けられていることのインジケーションとを含む、前記送信することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の近接度メトリクスは、前記第1の建築遮蔽物のブロードキャスト信号に対応する複数の受信信号強度インジケータ(RSSI)に基づいて特定される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
第2の建築遮蔽物から、異なる構造物識別子を示す第2のブロードキャスト信号を受信することと、
前記第2の応答に含める情報から、前記第2の建築遮蔽物に関する情報をフィルタリングして除外することと、
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
所定の時間間隔で、前記第1の建築遮蔽物識別子のブロードキャスト信号を監視することと、
前記デバイスから、建築遮蔽物の近接度メトリクスに対する第2の要求を受信することと、
前記第2の要求を受信した後、前記ブロードキャスト信号に基づいて第1の近接度メトリクスを生成することであって、前記第1の近接度メトリクスは、前記ゲートウェイと前記第1の建築遮蔽物との近接度を示す、前記生成することと、
前記第2の要求に対する第2の応答を前記デバイスに送信することであって、前記第2の応答は前記第1の近接度メトリクスを含む、前記送信することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記コンピュータシステムから、建築遮蔽物の近接度メトリクスに対する第3の要求を受信することと、
前記第3の要求を受信した後、前記ブロードキャスト信号に基づいて第2の近接度メトリクスを生成することと、
前記第3の要求に対する第3の応答を、前記コンピュータシステムに送信することであって、前記第3の応答は前記第2の近接度メトリクスを含む、前記送信することと、
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を格納する1つ以上のメモリと、
を備えるゲートウェイであって、前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサにより実行されると、
デバイスから、前記デバイスとの直接接続を介して、前記ゲートウェイが配置されている構造物に関連付けられた構造物識別子を受信することと、
前記構造物識別子を格納することと、
データネットワークを介して、前記構造物内に配置されている複数の建築遮蔽物のコンフィギュレーションに対する第1の要求を、コンピュータシステムに送信することであって、前記第1の要求は前記構造物識別子を含む、前記送信することと、
前記データネットワークを介して前記コンピュータシステムから、前記第1の要求に対する第1の応答を受信することであって、前記第1の応答は、前記コンフィギュレーションを含み、前記ゲートウェイが前記複数の建築遮蔽物のうちの少なくとも第1の建築遮蔽物に関連付けられていることを示す、前記受信することと、
前記コンフィギュレーションに基づいて、前記第1の建築遮蔽物との接続を確立することと、
を実行するように前記ゲートウェイを構成する、
前記ゲートウェイ。
【請求項10】
前記コンピュータ可読命令の前記実行は、さらに、
前記第1の要求に前記ゲートウェイのゲートウェイ識別子を含めることと、
前記コンフィギュレーションを前記ゲートウェイのローカルメモリに格納することと、
を実行するように前記ゲートウェイを構成する、請求項9に記載のゲートウェイ。
【請求項11】
前記コンフィギュレーションは、前記構造物内の複数の空間と、前記ゲートウェイを介して制御されるべき空間ごとの建築遮蔽物の集合とを識別する、請求項10に記載のゲートウェイ。
【請求項12】
前記コンピュータ可読命令の前記実行は、さらに、
前記コンピュータシステムから、建築遮蔽物の近接度メトリクスに対する第2の要求を受信することと、
前記第2の要求を受信した後、前記複数の建築遮蔽物のうちの1つ以上の建築遮蔽物に対応する第2の近接度メトリクスを生成することと、
前記第2の要求に対する第2の応答を前記コンピュータシステムに送信することであって、前記第2の応答は前記第2の近接度メトリクスを含む、前記送信することと、
を実行するように前記ゲートウェイを構成する、請求項11に記載のゲートウェイ。
【請求項13】
前記コンピュータ可読命令の前記実行は、さらに、
前記デバイス、別のデバイス、または前記コンピュータシステムから、前記構造物内の第1の空間に関連付けられた第1の集合の建築遮蔽物の動作を制御するための第2の要求を受信することと、
前記コンフィギュレーションに基づいて、前記第1の集合に属する第1の建築遮蔽物を特定することと、
前記第1の建築遮蔽物のそれぞれとの接続を確立することと、
前記第1の建築遮蔽物に、前記動作を実行するコマンドを送信することと、
を実行するように前記ゲートウェイを構成する、請求項11に記載のゲートウェイ。
【請求項14】
前記第1の建築遮蔽物との前記接続は同時に確立され、前記第1の建築遮蔽物のうちの1つに前記コマンドが順次送信される、請求項13に記載のゲートウェイ。
【請求項15】
前記ゲートウェイは、第1の無線機及び第2の無線機を備え、前記コンピュータ可読命令の前記実行は、さらに、
前記デバイス、別のデバイス、または前記コンピュータシステムから、前記複数の空間に関連付けられた建築遮蔽物の動作を制御するための第2の要求を受信することと、
第1の空間内に配置されている第1の建築遮蔽物は、前記第1の無線機を介して前記ゲートウェイに接続することを決定することと、
第2の空間内に配置されている第2の建築遮蔽物は、前記第2の無線機を介して前記ゲートウェイに接続することを決定することと、
前記第1の無線機の接続数が最も少ないという判断に基づいて、第3の空間内に配置されている第3の建築遮蔽物は、前記第1の無線機を介して前記ゲートウェイに接続することを決定することと、
前記第1の建築遮蔽物、前記第2の建築遮蔽物、及び前記第3の建築遮蔽物に、前記動作を実行するコマンドを送信することと、
を実行するように前記ゲートウェイを構成する、請求項11に記載のゲートウェイ。
【請求項16】
コンピュータ可読命令を格納する1つ以上のコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、ゲートウェイで実行されると、
デバイスから、前記デバイスとの直接接続を介して、前記ゲートウェイが配置されている構造物に関連付けられた構造物識別子を受信することと、
前記構造物識別子を格納することと、
データネットワークを介して、前記構造物内に配置されている複数の建築遮蔽物のコンフィギュレーションに対する第1の要求を、コンピュータシステムに送信することであって、前記第1の要求は前記構造物識別子を含む、前記送信することと、
前記データネットワークを介して前記コンピュータシステムから、前記第1の要求に対する第1の応答を受信することであって、前記第1の応答は、前記コンフィギュレーションを含み、前記ゲートウェイが前記複数の建築遮蔽物のうちの少なくとも第1の建築遮蔽物に関連付けられていることを示す、前記受信することと、
前記コンフィギュレーションに基づいて、前記第1の建築遮蔽物との接続を確立することと、
を含む動作を、前記ゲートウェイに実行させる、前記1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記動作は、
前記デバイスとの前記直接接続を介して、前記デバイスから、前記ゲートウェイのゲートウェイ識別子を受信することと、
前記ゲートウェイ識別子を格納することであって、前記第1の要求は前記ゲートウェイ識別子をさらに含み、前記第1の応答は、前記コンフィギュレーションが前記ゲートウェイ識別子に関連付けられていることを示す、前記格納することと、
をさらに含む、請求項16に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記動作は、
前記コンフィギュレーションを格納することであって、前記コンフィギュレーションは、前記ゲートウェイを介して制御されるべき前記複数の建築遮蔽物の集合と、前記構造物内の空間への前記集合のマッピングとを識別する、前記格納すること、
をさらに含む、請求項16に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記動作は、
前記デバイスとの前記直接接続を介して、前記デバイスから、建築遮蔽物の近接度メトリクスに対する第2の要求を受信することであって、前記第2の要求は前記構造物識別子を含む、前記受信することと、
前記第1の建築遮蔽物から第1のブロードキャスト信号を受信することであって、前記第1のブロードキャスト信号は、前記構造物識別子と、前記第1の建築遮蔽物の第1の建築遮蔽物識別子とを示す、前記受信することと、
前記第1のブロードキャスト信号に基づいて、第1の近接度メトリクスを特定することであって、前記第1の近接度メトリクスは、前記ゲートウェイと前記第1の建築遮蔽物との間の近接度を示す、前記特定することと、
前記第2の要求に対する第2の応答を前記デバイスに送信することであって、前記第2の応答は、前記第1の近接度メトリクスと、前記第1の近接度メトリクスが前記第1の建築遮蔽物識別子に関連付けられていることのインジケーションとを含む、前記送信することと、
をさらに含む、請求項16に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記第1の近接度メトリクスは、前記第1の建築遮蔽物のブロードキャスト信号に対応する複数の受信信号強度インジケータ(RSSI)に基づいて特定される、請求項19に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年9月17日に出願された米国仮出願第63/245,544号の利益及び当仮出願に対する優先権を主張し、当仮出願は参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
ブラインド、シェード、シャッター、カーテンなどの建築構造遮蔽物は、オフィスビル、マルチユニット居住施設、及び家などの建造物において、日陰とプライバシーを提供する。一部の建築構造遮蔽物は、手動で(例えばリフトコードの使用を介して)操作可能であり得るが、他の建築構造遮蔽物は、電動式であり得る(例えば電子モータによる)。電動式の建築構造遮蔽物は、ユーザデバイス(例えばリモートコントロール、モバイルデバイス、キーパッド)によりリモート操作できる。しかし、建築構造遮蔽物をデータネットワークに接続して、リモート接続できるようにすることは、困難であることが多い。通常、このプロセスはトライアルアンドエラーで行われる。このプロセスは、設置中にデータネットワークが利用できないときに、または設置者のデバイスにデータネットワークへのアクセスが与えられないときに、さらに困難となる。
【0003】
以下の図を参照して、非限定的及び非網羅的な実施例が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】開状態及び伸長状態の例示的な建築構造遮蔽物の斜視図を示す。
【
図2】
図1に示される建築構造遮蔽物の例示的な建築構造遮蔽物コントローラのブロック図を示す。
【
図3】使用ベース環境での例示的な建築構造遮蔽物システムを示す。
【
図4】建築構造遮蔽物を構成して使用するための例示的な段階を示す。
【
図6】設置者のデバイスで利用可能な例示的なユーザインターフェース機能を示す。
【
図7】デバイスと、ゲートウェイ及びコンピュータシステムとの例示的なインタラクションを示す。
【
図8】ゲートウェイの配置を決定するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図9】ゲートウェイと、建築構造遮蔽物、デバイス、及びコンピュータシステムとの例示的な接続を示す。
【
図10】ゲートウェイの無線機と建築構造遮蔽物との例示的な接続を示す。
【
図11】ゲートウェイを構成するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図12】マルチ無線機ゲートウェイを介して建築構造遮蔽物を操作するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図13】コンピュータシステムと、デバイス及びゲートウェイとの例示的な接続を示す。
【
図14】複数のゲートウェイに対する建築構造遮蔽物の例示的な割り当てを示す。
【
図15】コンピュータシステムが建築構造遮蔽物に関するコンフィギュレーションをゲートウェイに送信するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図16】建築構造遮蔽物を複数のゲートウェイに割り当て、経時的に近接度を監視するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図17】本実施例のうちの1つ以上が実施され得る例示的な動作環境のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
建築構造遮蔽物は、通常、非限定的にアパート、家、建物などの構造物内に配置される。遮蔽物は、ユーザデバイスによるリモート制御に対応するように、ゲートウェイを介してデータネットワークに接続され得、ユーザデバイスには、例えば、数ある電子デバイスの中でも、専用無線リモートコントローラ、モバイルコンピューティングデバイス(例えばスマートフォン)、タブレットコンピューティングデバイス、ラップトップコンピューティングデバイス、またはデスクトップコンピューティングデバイスなどが挙げられるが、これらに限定されない。建築構造遮蔽物は、構造物における様々な空間内(例えば部屋内、エリア内など)に分布し得るが、ゲートウェイは、構造物内の特定の場所に配置され得る。ゲートウェイは、建築構造遮蔽物と無線通信し得る。ゲートウェイは、有線で(例えばイーサネットケーブル経由で)、または無線で(例えばWiFi経由で)、ホームネットワークに(例えばアクセスポイント経由で)接続され得、次に、ホームネットワークは、公衆ネットワーク(例えばインターネット)に接続される。ゆえに、ゲートウェイを特定の場所に配置することは、ユーザデバイスによる建築構造遮蔽物との通信及び建築構造遮蔽物へのアクセス性に、直接影響する。ゲートウェイを配置してホームネットワークに接続することにより、多数の課題が生じる。
【0006】
従来、ゲートウェイはトライアルアンドエラーの方法で配置できたが、この方法では、データネットワークがすべて整っている必要があり得る。例えば、デバイスを操作する設置者は、データネットワークに接続し、ある場所にゲートウェイを配置し、ゲートウェイをデータネットワークに接続し、ゲートウェイと建築構造遮蔽物との間の接続性を検査し得る。接続性に関して満足のいく配置ではない場合、ゲートウェイは再配置され、接続性が再検査され得る。よって、従来のアプローチは、時間がかかり得、ホームネットワークがすでにセットアップされているか、あるいは設置者がホームネットワークまたは一時的なデータネットワークもセットアップする必要があり得る。
【0007】
比較すると、本開示の実施形態は、トライアルアンドエラーを大幅に減らすことができ、ゲートウェイを配置するためにデータネットワークをセットアップする必要がなくなり得る。実施例では、設置者のデバイスは、直接接続(例えばBLUETOOTH接続)を介して、ゲートウェイに要求を送信し得る。この要求は、構造物を識別する構造物識別子(例えば住宅ID)を含み得る。ゲートウェイは、建築構造遮蔽物の信号ブロードキャスト(例えばBLUETOOTH広告ビーコン)を受信し得る。これらのブロードキャストは、構造物識別子と、建築構造遮蔽物の遮蔽物識別子とを含み得る。ゲートウェイは、各建築構造遮蔽物に対するゲートウェイの近接度を示す信号ブロードキャスト(例えば受信信号強度インジケータ(RSSI))に基づいて、近接度メトリクスを生成し得る。次に、デバイスは、要求に対する応答を受信し、応答には近接度メトリクス及び遮蔽物識別子が含まれる。構造物の空間に建築構造遮蔽物が設置されていることを示すコンフィギュレーションに基づいて、デバイスは、空間ごとに、ゲートウェイが空間の無線接続範囲内にあるかどうかのインジケーションと、空間に設置されている各建築構造遮蔽物に対するゲートウェイの接続性のインジケーションとを、生成し得る。このようなインジケーションは、デバイスのユーザインターフェースを介して、設置者に提示され得る。
【0008】
デバイスは、クラウドベースのサーバなどのコンピュータシステムに近接度情報を送信し得、その後、ゲートウェイが空間及び/または空間内の建築構造遮蔽物に割り当てられていることを示すように、コンフィギュレーションを更新する。ホームネットワークがセットアップされ、ホームネットワークにゲートウェイが接続されると、ゲートウェイは、コンピュータシステムにコンフィギュレーションを要求し、受信し得る。その後、ゲートウェイは、ゲートウェイに割り当てられた建築構造遮蔽物を特定し、これらの建築構造遮蔽物との接続(例えばBLUETOOTH接続)を確立し得る。ゲートウェイは、建築構造遮蔽物のうちの1つ以上を操作するための要求を受信すると、動作コマンドを生成して、関連接続(複数可)を介して建築構造遮蔽物(複数可)に送信し得る。
【0009】
図1は、開状態及び伸長状態の例示的な建築構造遮蔽物100の斜視図である。簡潔にするために、建築構造遮蔽物100などの建築構造遮蔽物は、本明細書では建築遮蔽物または遮蔽物と称される場合がある。建築構造遮蔽物100は、ローラアセンブリ104と底部レールアセンブリ106との間に垂直に延在するように構成されたシェードパネル102を含む。シェードパネル102は、通常、完全に下降した、すなわち完全伸長位置(例えば
図1に示される)と、完全に上昇した、すなわち完全収縮位置(図示せず)との間で、ローラアセンブリ104に対して垂直108に動かされるように構成され得る。建築構造遮蔽物100が収縮位置にあるとき、シェードパネル102は、隣接する建築構造物(例えば窓)を露出するように構成され、遮蔽物100が伸長位置にあるとき、シェードパネル102は、隣接する建築構造物を覆うように構成される。さらに、遮蔽物100は、シェードパネル102が隣接する建築構造物を部分的に覆うように、完全収縮位置と完全伸長位置との間に画定された任意の数の中間位置に、シェードパネル102を動かすように構成される。
【0010】
実施例では、本明細書で使用される「垂直」という用語は、矢印108で示されるように、隣接する建築構造物に対して使用するために遮蔽物100が取り付けられたときなど、伸長位置(例えば閉状態)の建築構造遮蔽物100の配向または配置を表すことを、理解されたい。同様に、「水平」という用語は通常、矢印110で示されるように、垂直108に直交する方向であって、遮蔽物100に対して側方に延在する方向を表す。さらに、「縦横交差」という用語は通常、矢印111で示されるように、垂直108及び水平110の両方に対して直交する方向であって、遮蔽物100に対して前後に延在する方向を表す。本明細書で使用される様々な方向参照は、単純に、示される実施例の状況を説明するために利用され、よって、別様に限定として解釈されるべきではない。例えば、いくつかの建築構造遮蔽物100では、シェードパネル102が水平方向に伸縮するように構成され得る。
【0011】
いくつかの実施例では、シェードパネル102は、前面パネル112と背面パネル114の両方を含み、シェードパネル102が完全伸長位置まで動かされたとき(
図1参照)、前面パネル112及び/または背面パネル114は、垂直方向108に互いに略平行に配置されるように構成される。通常、パネル112及び/または114は、織物、織布、及び/または不織布など、開示される遮蔽物100内での使用に適した任意の材料から形成され得る。しかし、いくつかの実施例では、パネル112及び114の一方または両方は、シェードパネル102に当たる光の少なくとも一部が一方のパネルから他方のパネルに通過することを可能にするシアーな生地または他の適切な材料(複数可)から形成される。さらに、前面パネル112及び/または背面パネル114は通常、任意の適切な建築構造物に対して使用するために、必要または所望に応じて寸法が決められ得ることを、理解されたい。例えば、パネル112及び/または114は、窓または他の建築構造物を覆うのに十分な垂直高さ116及び/または水平幅118を画定する。一実施例では、シェードパネル102が完全伸長位置にあるとき、パネル112及び/または114が実質的に同一の広がりを有するように、前面パネル112及び/または背面パネル114は、実質的に同じ高さ116及び/または幅118を画定し得る。
【0012】
シェードパネル102はまた、前面パネル112及び/または背面パネル114の間に延在する複数の遮光部材すなわちベーン120を含み、ベーン120は、シェードパネル102の垂直高さ116に沿って互いに垂直に離隔している。いくつかの実施例では、各ベーン120は、前面パネル112及び/または背面パネル114の間の全深さ、すなわち縦横交差方向111に延在するように構成される。例えば、各ベーン120は、縫い付け、貼り付け、接着剤、及び/または機械的留め具などの任意の適切な手段を使用して、前面パネル112に連結された前縁部と、背面パネル114に連結された背縁部とを含む。さらに、パネル112及び/または114と同様に、ベーン120は、織物、織布、及び/または不織布など、開示される遮蔽物100内での使用に適した任意の材料から形成される。しかし、いくつかの実施例では、前面パネル112及び/または背面パネル114を形成するのに使用された材料から、ベーン120は形成される。例えば、各ベーン120は、遮光材料、または不透明材料、または半透明材料から形成される。
【0013】
動作時、シェードパネル102が完全伸長位置(例えば閉位置)(
図1参照)にあるとき、ベーン120を傾斜させて、必要または所望に応じて、シェードパネル102を通過する光の量を制御できるように(及びシェードパネルを通して景色が見られるように)、前面パネル112及び/または背面パネル114の相対的な位置が調整され得る。いくつかの実施例では、前面パネル112及び/または背面パネル114が互いに対して垂直108に動かされたとき(例えば背面パネル114を上げたと同時に前面パネル112を下げたとき、または背面パネル114を下げたと同時に前面パネル112を上げたとき)、前面パネルと背面パネルとの間に画定されるベーン120の配向または傾斜角度が調整されるように、シェードパネル102は構成される。例えば、
図1に示されるように、ベーン120は、パネル112及び/またはパネル114の間で略水平位置まで動かされ、よって、隣接するベーン120の各ペアの間に垂直な光間隙124が画定され、ベーン120は全開状態となる。この「開」位置では、光は、ベーン120間に画定された光間隙124を直接通過し得る。あるいは、ベーン120は、パネル112及び/またはパネル114の間で少なくとも部分的に重なり合う略垂直位置に傾けられ(図示せず)、よって、ベーン120は全閉状態となる(図示せず)。この閉位置では、重なり合うベーン120は、シェードパネル102に当たる光の全部または一部がシェードパネル102を通過することを阻止するように機能する。
【0014】
さらに、ベーン120は、全開位置と全閉位置との間に画定される任意の数の中間傾斜位置に傾斜され得る。全開位置及び全閉位置を含むこれらの間のベーン120の配向は、ビュースルー位置とも称され得る。一実施例では、ベーン120が開位置まで動かされたとき、垂直に掛けられたパネル112及び/またはパネル114の間でベーン120は略水平110に配向され、ベーン120が閉位置まで動かされたとき、シェードパネル102は落ちた状態であり、ベーン120とパネル112及び/または114の両方が略垂直108配向に下がるように、ベーン120は互いに離隔し及び/またはサイズ設定されることを、理解されたい。
【0015】
建築構造遮蔽物100のローラアセンブリ104は、動作機構126を含み、これは、シェードパネル102を支持し、シェードパネル102の完全伸長位置と完全収縮位置との間の伸縮を制御するように構成される。さらに、動作機構126は、ベーン120の傾きを全開位置と全閉位置との間で制御する。いくつかの実施例では、動作機構126は、バランスまたは他の適切な遮蔽物により覆われている。例えば、
図1に示されるように、ローラアセンブリ104は、ヘッドレールまたはカバー132と、動作機構126を少なくとも部分的に封じる対応エンドキャップ132a及び/または132bとを含む。さらに、ローラアセンブリ104の様々な他の構成要素も、必要または所望に応じて、ヘッドレール132内に収容されるように構成され得る。実施例では、動作機構126は、シェードパネル102の伸縮動作及びベーン120の開閉動作を駆動する単一アセンブリ(例えばモータ128及びコントローラ130)を含む。別の実施例では、動作機構126は、伸縮動作及び開閉動作をそれぞれ駆動する別個のアセンブリを有し得る。建築構造遮蔽物100はさらに、暗転シェードなどの別個の背面パネル1100を含んでもよく、その伸長(閉)/収縮(開)位置は、遮蔽物100とは別に制御される。
図1に示されるように、シェード1100は、部分的収縮位置の状態が示される。建築構造遮蔽物100のローラアセンブリ104は、シェード1100の伸長位置と収縮位置との間の伸縮を制御するように構成されたリフトアセンブリ1102を含む。
【0016】
図1には、建築構造遮蔽物100の一実施例が示され、説明されていることを、理解されたい。しかし、建築構造遮蔽物100は、窓、ドア、開口部、または壁などの建築要素を少なくとも部分的に覆う任意の種類の遮蔽物であり得る。一実施例では、建築構造遮蔽物100は、シアー型の遮蔽物であり得る。ある態様では、シェードパネルは、伸縮するシアーな前面パネル及び背面パネルと、パネル間に延在して、傾斜することで遮蔽物を開閉する複数の遮光ベーンとを有する。別の態様では、シェードパネルは、伸縮する単一のシアーパネルと、シアーパネルに取り付けられた複数の遮光ベーンであって、ベーンの一端をパネルに対してスライドさせることで開閉する複数の遮光ベーンとを有する。さらに別の態様では、シェードパネルは、伸縮する単一のシアーパネルと、略垂直に延在して、回転することで開閉する複数の遮光ベーンとを有する。
【0017】
別の実施例では、建築構造遮蔽物100は、セル型の遮蔽物であり得る。ある態様では、シェードパネルは、セル状パターン(例えばハニカム型パターン、ローマ型パターンなど)で互いに接続された前面背面パネルであって、アコーディオン型の動作で伸縮する前面背面パネルを有する。この種類のセル状パターンは、遮蔽物内に遮断層(例えば空気の遮断層)を形成する。
【0018】
さらに別の実施例では、建築構造遮蔽物100は、ローマ型の遮蔽物であり得る。ある態様では、シェードパネルは、複数の布ひだを有する単一パネルであって、ローリング動作(例えばひだを転がす)または積層動作(例えばひだを積み重ねること)により伸縮する単一のパネルを有する。別の態様では、シェードパネルは、前述のようにセル状パターンで接続された、伸縮する前面背面パネルを有する。これらのパネルは、遮蔽物が収縮したときに、ローマ型のひだを生じる余分な布地を含むが、必ずしも開閉方向に動くように構成されていない。
【0019】
さらに別の実施例では、建築構造遮蔽物100は、ローラ型の遮蔽物であり得る。ある態様では、シェードパネルは、前述のようにセル状パターンで接続された前面背面パネルを有するが、ローリング動作により伸縮する。別の態様では、シェードパネルは、ローリング動作で伸縮する単一パネルを有する。この種類の単一パネルは、必要または所望に応じて、完全にまたは部分的に遮光することができるが、必ずしも開閉方向に動くように構成されていない。別の実施例では、単一パネルは、UV遮断シェードであり得る。さらに別の態様では、シェードパネルは、前面パネル及び背面パネルを有し、それぞれが、交互に配置されたシアーバンドと遮光バンドとを有する。本実施例では、シェードパネルは、ローリング動作により伸縮し、またパネルを互いに対して動かすことで開閉する。
【0020】
付加的または代替的に、建築構造遮蔽物100は、シャッター型の遮蔽物であってもよい。ある態様では、シェードパネルは、傾斜することで遮蔽物を開閉する複数の遮光ベーンを有するが、必ずしも伸縮方向に動くように構成されていない。建築構造遮蔽物100は、スラット型の遮蔽物であってもよい。ある態様では、シェードパネルは、互いに対して動くことで遮蔽物を伸縮させ、傾斜することで遮蔽物を開閉する複数の遮光ベーン(例えばスラット)を有する。また、建築構造遮蔽物100は、垂直型の遮蔽物であってもよい。ある態様では、シェードパネルは、互いに対して水平方向に動くことで遮蔽物を伸縮させ、回転することで遮蔽物を開閉する複数の遮光ベーン(例えばパネルまたはルーバー)を有する。概して、建築構造遮蔽物100は、本明細書に説明されるように、伸縮及び/または開閉が可能な任意の種類の遮蔽物であり得る。
【0021】
実施例では、動作機構126は電子的かつ電動式であるため、建築構造遮蔽物100は、必要または所望に応じてリモート操作することが可能である。動作機構126のコントローラ130は、モータ128を介してシェードパネル102の動きを操作可能に制御するための1つ以上のプリント回路基板136を含む。回路基板136は、有線通信または無線通信を介して、シェードパネル102の動きを駆動するモータ128と電子的に通信し、建築構造遮蔽物100を操作するための電子コンポーネント(例えば
図2の建築構造遮蔽物コントローラ142などの建築構造遮蔽物コントローラ)を含む。回路基板136及び/またはモータ128は、必要または所望に応じて、内部及び/または外部電力線接続、電池(複数可)、燃料電池、太陽光パネル、風力発電機、ならびに/あるいは任意の他の電源の組み合わせにより、電力供給され得る。回路基板136は、動作機構126の位置、ひいてはシェードパネル102の位置(例えば伸縮位置及び/または開閉位置)を特定するために、1つ以上のセンサ138を含む。さらに、回路基板136は、送信器、受信器、送受信器、及び/またはリモートデバイス(例えば
図3及び4のユーザデバイス212)とのデータ交換を促進する他のインターフェースなどの通信デバイス140を含む。
【0022】
動作時、建築構造遮蔽物100は、ゲートウェイを介してリモートデバイスから動作命令を受信し、受信した命令に応じて処理及び応答を行う。例えば、ユーザデバイスは、必要または所望に応じて、シェードパネル102の伸縮及び/または開閉を行うために動作機構126(
図1参照)の動きを制御し、シェードパネル152の伸縮を行うためにリフトアセンブリ152の動きを制御し得る。本明細書でさらに説明されるように、ユーザデバイスが、遮蔽物100に関して、数ある中でも、種類、近接度、識別、及び位置(複数可)を特定することができるように、建築構造遮蔽物100はさらに、ユーザデバイスが受信するブロードキャスト信号を生成する。
【0023】
図2は、建築構造遮蔽物100(
図1参照)の例示的な建築構造遮蔽物コントローラ142のブロック図である。後述の実施例では、建築構造遮蔽物コントローラ142は、動作機構126(
図1参照)に関連して説明されるが、コントローラ142も同様に、建築構造遮蔽物100の任意の他の構成要素を必要または所望に応じて制御するために使用され得ることが理解されよう。いくつかの態様では、建築構造遮蔽物コントローラ142は、回路基板136(
図1参照)上に実装される。
【0024】
実施例では、建築構造遮蔽物コントローラ142は、1つ以上のコマンドに基づいてアセンブリの1つ以上のモータ128を制御するモータコントローラ144を含む。例えば、モータコントローラ144は、モータ128の出力軸の回転方向、出力軸の速度、及び/またはモータの他の動作を制御して、シェードパネル102(
図1参照)の伸縮及び/または開閉を行う。
【0025】
建築構造遮蔽物コントローラ142はまた、位置センサ138から信号を受信する位置センサインターフェース148を含む。位置センサ138には、例えば、磁気エンコーダ、ロータリエンコーダ、重力センサなどが挙げられる。遮蔽物の動作が駆動されている間(例えば回転部材または任意の他の駆動部材により)、回転要素(例えば出力軸、ローラアセンブリ104(
図1参照)など)の位置を追跡するために、位置センサ138を使用してモータ128のパルスまたは回転がカウントされる。位置センサインターフェース148は、位置センサ138からの信号を処理し、位置特定器150は、位置センサインターフェース148からの処理された信号(複数可)に基づいて、建築構造遮蔽物100(
図1参照)の位置を特定する。
【0026】
アクション特定器152を使用して、通信デバイス140からの入力情報(例えばゲートウェイを介してリモートデバイスから受信する動作命令)及び/または位置特定器150からの入力情報に基づいて、モータ128が実行するべきアクション(もしあれば)が特定される。実施例では、通信デバイスは、ゲートウェイを介してリモートデバイスと通信するように動作可能であり、ゲートウェイとの接続には、Wi‐Fi、BLUETOOTH、BLUETOOTH Low Energy、ZIGBEEなどを介した任意の数の異なるネットワークまたはプロトコルが使用され得る。例えば、遮蔽物を開く動作信号を通信デバイス140が受信した場合、アクション特定器152は、モータ128を開方向に作動させる信号をモータコントローラ144に送信する。同様に、遮蔽物を閉じる動作信号を通信デバイス140が受信した場合、アクション特定器152は、モータ128を閉方向に作動させる信号をモータコントローラ144に送信する。別の実施例では、遮蔽物を伸長させる動作信号を通信デバイス140が受信した場合、アクション特定器152は、モータ128を伸長方向に作動させる信号をモータコントローラ144に送信する。同様に、遮蔽物を収縮させる動作信号を通信デバイス140が受信した場合、アクション特定器152は、モータ128を収縮方向に作動させる信号をモータコントローラ144に送信する。受信した動作制御信号に基づいて、アクション特定器152及び位置特定器150は、モータコントローラ144を選択的に使用して、モータ128を一方向または別方向に動くように命令し、これにより、必要または所望に応じて遮蔽物が動かされる。
【0027】
建築構造遮蔽物コントローラ142のデータストア154(例えばメモリ)を使用して、必要または所望に応じてデータが格納される。例えば、データストア154は、遮蔽物情報データ(例えば遮蔽物識別子)、構造物識別子(例えば建物識別番号または住宅ID)、及び/または送電データなど、遮蔽物からブロードキャスト信号で発信された情報を含む。
【0028】
図3は、例示的な建築構造遮蔽物システム300を示す。実施例では、システム300は、空間320、330、356、及び370(例えば建築エリア)に分割された構造物301(例えば建築構造物)を含み、各空間は、1つ以上の窓またはドアを含み、それぞれに1つ以上の建築構造遮蔽物が存在する。例えば、第1の建築空間320(例えばキッチン)は、第1の遮蔽物324を備えた窓322を含み、第2の建築空間330(例えばリビングルーム)は、第2の遮蔽物336を備えたドア332と、第3の遮蔽物344を備えた窓338と、第4の遮蔽物350を備えた窓346と、第5の遮蔽物356を備えた窓352とを含み、第3の建築空間356(例えばベッドルーム)は、第6の遮蔽物363を備えた窓358と、第7の遮蔽物362を備えた窓364とを含み、第nの建築空間370(例えば子供部屋)は、第nの遮蔽物378を備えた窓372を含む。8つの遮蔽物のみが図示され、説明されているが、構造物301は、必要または所望に応じて任意の数の遮蔽物を有してもよいことを、理解されたい。
【0029】
建築構造遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378は、通信プロトコル(例えばWi‐Fi、BLUETOOTH、BLUETOOTH Low Energy、ZIGBEEなど)を使用して、ゲートウェイ390と通信可能に接続される。ゲートウェイ390は、上記の4つの空間のうちのいずれか、または任意の他の空間の中など、構造物301内に設置され得る(
図3では空間370内に存在することが示される)。
【0030】
ユーザデバイス312は、建築構造遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378へのリモートアクセスのために、ゲートウェイ390と通信可能に接続される。遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378は、ゲートウェイ390を介してユーザデバイス312から命令を受信し、受信した命令に応じて処理及び応答を行う。例えば、命令には、遮蔽物の伸縮及び/または開閉が含まれる。実施例では、ユーザデバイス312は、リモート制御デバイスを含む数ある電子デバイスの中でも、モバイルコンピューティングデバイス、タブレットコンピューティングデバイス、ラップトップコンピューティングデバイス、またはデスクトップコンピューティングデバイスであり得る。
【0031】
ユーザデバイス312は、ゲートウェイがセットアップ中であるか既にセットアップされているかに応じて、多数の通信機構を使用してゲートウェイと通信し得る。セットアップモードでは、ゲートウェイは、データネットワーク395(例えばユーザデバイス312も接続されたインターネットまたはローカルエリアネットワーク(LAN)など)にアクセス不可能であり得る。この場合、ユーザデバイス312は、直接接続を介してゲートウェイ390と通信する(ユーザデバイス312とゲートウェイ390との間の上の2つの点線矢印で示される)。動作モードでは、ゲートウェイは、データネットワークにアクセス可能である(ゲートウェイ390とデータネットワーク395との間の下の2つの点線矢印で示される)。この場合、ユーザデバイス312からの通信は、データネットワーク395を介してゲートウェイ390に送信され得る。
【0032】
ユーザデバイス312に加えて、コンピュータシステム308(ローカルサーバ、またはクラウドベースサーバを含むがこれに限定されないリモートサーバなど)が、ゲートウェイ390と通信し得る。通常、セットアップモードでは、コンピュータシステム308は、データネットワーク395を介して、または別のデータネットワーク(例えばセルラーネットワーク)を介して、ユーザデバイス312と通信し得るが、ゲートウェイ390とは通信できない。この場合、建築構造遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378、ならびに構造物301に関するコンフィギュレーション情報が、ユーザデバイス312とコンピュータシステム308との間で交換され得る。例えば、この情報には、構造物301の構造物識別子、空間ごとの空間識別子、遮蔽物ごとの遮蔽物識別子、ゲートウェイ390のゲートウェイ識別子を含み、空間320、330、356、及び370内の建築構造遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378の分布、建築遮蔽物の場面、建築遮蔽物の自動化などを示す。さらに、セットアップ中、ユーザデバイス312は、ゲートウェイ390と建築構造遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378との間の近接度に関する近接度情報を収集し得る。コンピュータシステム308は、この近接度情報を使用して、空間320、330、356、及び378、ならびに/または建築構造遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378が、ゲートウェイを介して390を介して制御されるべきであることを特定し得る。ゲートウェイ‐空間割り当て、すなわち同等にゲートウェイ‐遮蔽物割り当ては、コンフィギュレーション情報に格納され得る。データストア306(例えばデータベース)は、コンピュータシステム308によりアクセス可能であり、コンフィギュレーション情報を格納し得る。このコンフィギュレーション情報はまた、遮蔽物及びゲートウェイ390の種類及びモデルも含み得る。表示名は、システム生成であってもよく、ユーザ生成であってもよい。システム生成である場合、これらをユーザが変更してもよい。
【0033】
実施例では、次の図でさらに説明されるように、構造物識別子及び遮蔽物識別子を含むブロードキャスト信号に基づいて、近接度情報は生成され得る。具体的には、建築構造遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378のそれぞれは、ゲートウェイにより受信されるブロードキャスト信号326、334、340、348、354、360、361、及び371を送信するように構成される。このブロードキャスト信号は、ゲートウェイ390を建築構造遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378に接続するために最終的に使用される通信プロトコルに従ったものであり得る(例えばWi‐Fiブロードキャスト、BLUETOOTH広告ビーコンなど)。ゲートウェイは、各ブロードキャスト信号326、334、340、348、354、360、361から、この信号のRSSIなどの近接度メトリクスを生成し得、このメトリクス、及びこのメトリクスと関連遮蔽物識別子との関連付けを、近接度情報に含めて、ゲートウェイからユーザデバイス312に送信する。
【0034】
ゲートウェイ390がデータネットワーク395に接続すると、コンピュータシステム308は、コンフィギュレーション情報またはその一部を、データネットワーク395を介してゲートウェイ390に送信し得る。例えば、コンピュータシステム308は、空間320、330、356、及び370ならびに/または建築構造遮蔽物324、336、344、350、356、362、363、及び378の制御がゲートウェイ390に割り当てられていることと、そのような制御は、建築遮蔽物の場面、建築遮蔽物の自動化などに従って実行され得ることとを、ゲートウェイ390に示し得る。
【0035】
図4は、建築構造遮蔽物を構成して使用するための例示的な段階を示す。段階には、設置及びセットアップ段階401、接続及び構成段階402、操作及び配信段階403、及び監視及び通知段階404が含まれる。通常、設置及びセットアップ段階401は、建築構造遮蔽物を構造物の空間内に設置することと、建築構造遮蔽物がゲートウェイ(複数可)の接続範囲内にあるように、空間のうちの1つ以上に1つ以上のゲートウェイを配置することとを含む。その後、接続及び構成段階402は、ゲートウェイ(複数可)をデータネットワーク(例えばインターネットに接続された安全なLAN)に接続することと、建築構造遮蔽物及び空間に関するコンフィギュレーション情報をゲートウェイ(複数可)に提供することとを含む。操作及び配信段階403は、建築構造遮蔽物を操作することを含み、操作要求により、ゲートウェイ(複数可)は、関連コマンドを建築構造遮蔽物に送信し得る。操作及び配信段階403と並行して、監視及び通知段階404が起こり得、接続範囲及び近接度が経時的に監視され得るように、ゲートウェイ(複数可)は、建築構造遮蔽物の近接度情報を報告し得る。これらの段階のそれぞれについては、本明細書で次にさらに詳しく説明される。説明を明確にするために、単一のゲートウェイが説明される。しかし、実施形態は、より多数のゲートウェイにも同様に適用される。
【0036】
設置及びセットアップ段階401中に、設置者は、構造物の空間内にいくつかの遮蔽物410及びゲートウェイ420を設置し得る。設置者はまた、ゲートウェイ420をセットアップするためのアプリケーションを実行するデバイス430を操作し得る。アプリケーションのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の実施例が
図6に示される。設置及びセットアップ段階401中、デバイス430は、コンピュータシステム440へのデータ接続を有し得る(例えばセルラーネットワークを介して)。しかし、データ接続が利用できない場合、構造物に到着する前にコンピュータシステム440から受信した情報と、構造物を去った後にコンピュータシステム440に送信する情報とを、デバイス430は、自身のローカルメモリ(例えばキャッシュ)に格納し得る。
【0037】
実施例では、デバイス430は、コンピュータシステム440から、遮蔽物410のコンフィギュレーションを受信し得る。別の実施例では、コンフィギュレーションは、アプリケーションを使用することによりデバイス430でローカルに生成され得る。どちらの実施例でも、コンフィギュレーションは、遮蔽物410の遮蔽物識別子、空間の空間識別子、構造物の構造物識別子、及び遮蔽物を制御するためのパラメータ(例えば場面、自動化など)を示し得る。
【0038】
ゲートウェイ420に電力が供給され得る。アプリケーションを使用することにより、設置者は、デバイス430とゲートウェイ420との間に直接接続(例えばBLUETOOTH接続)をセットアップし得る。この直接接続を介して、デバイス430は、構造物識別子及びゲートウェイ識別子をゲートウェイ420に送信し得る。実施例では、ゲートウェイ識別子は、アプリケーションのGUIでの設置者の入力に基づいて定義され得る。別の実施例では、ゲートウェイ識別子は、コンフィギュレーションで定義され得る。
【0039】
さらに、遮蔽物410は、定期的にブロードキャスト信号を送信し、ブロードキャスト信号のそれぞれは、構造物の構造物識別子及び遮蔽物の遮蔽物識別子を示し得る。ゲートウェイ420は、ブロードキャスト信号を受信し、構造物識別子及び遮蔽物識別子を特定し、近接度メトリクス(例えばRSSI)を生成し得る。ゲートウェイ420は、デバイス430からの要求に応じて、近接度情報をデバイス430に送信し得る。この情報には、近接度メトリクス、及び近接度メトリクスと遮蔽物識別子との関連付け(例えば{遮蔽物ID:寝室;RSSI:-80dB};{遮蔽物ID:子供部屋;RSSI:-76dB}などのデータ構造の関連付け)が含まれる。次に、コンフィギュレーション及び近接度情報に基づいて、デバイス430は、ゲートウェイ420が各空間の接続範囲内にあるかどうかのインジケーションと、各空間内の各遮蔽物に対する接続強度のインジケーション(例えばRSSI)とを特定し、提示し得る(例えばGUIで)。よって、設置者は、ゲートウェイ420の配置が満足のいくものであるかどうか、ゲートウェイ420を再配置するべきかどうか、及び/または別のゲートウェイを追加するべきかどうかを、リアルタイムで認識することができる。
【0040】
デバイス430はまた、近接度情報をコンピュータシステム440に送信し得る。コンフィギュレーション及び近接度情報に基づいて、コンピュータシステム440は、遮蔽物410のうちの特定のものを制御するようにゲートウェイ420を割り当て(例えば遮蔽物による割り当て)、または遮蔽物を含む特定の空間を制御するようにゲートウェイ420を割り当て得る(例えば空間内の遮蔽物に対して制御が行われる空間による割り当て)。この割り当ては、GUIで提示するためにデバイス430へ送信され得るゲートウェイ‐遮蔽物割り当てとして示される。
【0041】
接続及び構成段階402中、ゲートウェイ420は、構造物内におけるLANのアクセスポイントへの接続を確立する。この接続は、公衆データネットワーク(例えばインターネット)を介したゲートウェイ420とコンピュータシステム440との接続経路を提供する。ゲートウェイは、遮蔽物410を制御するためのコンフィギュレーションを要求し得る。この要求は、構造物識別子及びゲートウェイ識別子を示し得る。これに応じて、コンピュータシステム440は、コンフィギュレーション、及びゲートウェイ‐遮蔽物割り当てを送信し得る。あるいは、コンピュータシステム440は、ゲートウェイ420に割り当てられる空間及び遮蔽物を特定し得、これらの空間及び遮蔽物に関連するコンフィギュレーションの部分を送信し得る。どちらの実施例でも、ゲートウェイ420は、コンフィギュレーション及び割り当て、またはコンフィギュレーション部分を受信すると、制御する必要がある遮蔽物を特定し、これらの遮蔽物との接続(例えばBLUETOOTH接続)を確立し得る。
【0042】
操作及び配信段階403中、ゲートウェイは、遮蔽物のうちの1つ以上を操作する要求を受信し得る。実施例では、操作要求は、LANまたは公衆データネットワークに接続されたスマートフォンまたはリモート制御デバイスなどのユーザデバイス450から受信され得る。別の実施例では、コンピュータシステム440は、サードパーティシステムから操作要求を受信し得る(例えばサードパーティシステムは、スマートスピーカなどのスマート家電に機能を提供し得、スマート家電は、自然言語発話などのユーザ入力を受信し、サードパーティシステムは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介して、この入力を処理し、操作要求を生成し、コンピュータシステム440に出力する)。この実施例では、コンピュータシステムは、操作要求をゲートウェイ420に送信する。どちらの実施例でも、操作要求は、空間及び/または遮蔽物の集合を示し得、ゲートウェイは、関連する遮蔽物(複数可)にコマンドを送信する。実施例では、
図10及び
図12でさらに説明されるように、同じ空間内の複数の遮蔽物にコマンドが送信される必要がある場合、ゲートウェイ420は、これらの遮蔽物との同時接続を確立し、コマンドを各遮蔽物に順次送信し得る。
【0043】
監視及び通知段階404中、遮蔽物は定期的にブロードキャスト信号を送信し得る。ゲートウェイ420は、これらの信号を受信し得る。実施例では、ゲートウェイ420は、受信した信号をすべて処理する。別の実施例では、ゲートウェイ420は、ゲートウェイ420に割り当てられた遮蔽物から送信された信号のみを処理する。どちらの実施例でも、信号処理は、近接度メトリクスを特定することを含み得る。ゲートウェイ420は、コンピュータシステム440からの要求に応じて、または定期的に、近接度メトリクス、及び近接度メトリクスと遮蔽物識別子との関連付けを含む近接度情報を送信し得る。次に、コンピュータシステム440は、近接度情報の経時的な変化を特定し得、ゲートウェイ420と特定の遮蔽物との間の接続強度(例えばRSSIなどの信号強度)が低下したこと、及び/またはゲートウェイ420が特定の空間の接続範囲内に存在しなくなったことを、変化は示し得る。どちらの場合も、コンピュータシステム440は、接続性の変化について通知をユーザデバイス450に送信し得る。
【0044】
図5は、例示的な近接度情報収集を示す。示されるように、構造物501の空間は、4つの遮蔽物504、514、524、及び534を含む。これらの遮蔽物のそれぞれは、ブロードキャスト信号510、520、530、または540を送信する。ゲートウェイ550は、ブロードキャスト信号510、520、530、及び540を受信する。デバイス560からの配置要求562に応じて、ゲートウェイ550は、ブロードキャスト信号510、520、530、及び540に基づいて配置応答552を生成し、デバイス560に送信する。遮蔽物504、514、524、及び534、ゲートウェイ550、ならびにデバイス560は、
図4の遮蔽物410、ゲートウェイ420、及びデバイス430の実施例である。
【0045】
通常、ブロードキャスト信号は、ブロードキャスト信号が示し得るデータに対するリモートデバイスからの要求とは関係なく、ならびに特定のリモートデバイスに特に送信されることなく、所定の間隔(またはレート)で送信される信号を表す。例えば、ユニキャスト送信を使用するのではなく、パケットベースでの送信の場合、ブロードキャスト信号は、1つ以上のパケットとしてブロードキャストされ得る。パケットのブロードキャストは、単一のソースから、ネットワーク(例えばWi‐Fiネットワーク、BLUETOOTHネットワーク、BLUETOOTH Low Energyネットワークなど)の到達範囲内にあるすべての可能な最終送信先へ、パケットを送信することを含む。対照的に、パケットのユニキャストは、単一のソースから単一の送信先へパケットを送信することを含む。ブロードキャスト信号526は、パケットとして、所定の時間間隔で送信(例えばブロードキャスト)され得、例えば毎秒約4回~12回で送信される。本実施例では、ブロードキャスト信号510、520、530、及び540は、ヘッダー及び遮蔽物の情報データを含む。例えば、情報データは、遮蔽物の名称及び/または種類を含み得る。一実施例では、遮蔽物の名称または種類は、遮蔽物の種類(例えばSilhouette(商標)はSIL、Pirouette(商標)はPIRなど)と、対応シリアル番号またはその一部とを含む、8桁のコードであり得る。付加的または代替的に、情報データはモデル識別番号を含み得る。モデル識別番号により、非限定的に、水平遮蔽物、垂直遮蔽物、傾斜機能、ベーン位置、不透明度制御、左右伸縮など、その種類の遮蔽物のさらなる特性を特定することが可能となる。
【0046】
ブロードキャスト信号はまた、構造物識別子(例えば住宅識別子(ID))及び遮蔽物識別子(例えば遮蔽物ID)など、構造物内の一意的な各遮蔽物を識別するための情報も含む。
構造物IDは、構造物501に関連付けられた一意的なIDまたはハッシュであり得、これにより、遮蔽物504~510を構造物501に関連付けることができる。これにより、ゲートウェイ550は、隣接する構造物(例えば隣の家)に配置されている遮蔽物から受信したブロードキャスト信号を、フィルタリングして除外することが可能となる。
【0047】
さらに、ブロードキャスト信号は、それぞれの遮蔽物のそれぞれの可能性のある位置をリアルタイムで特定するための各遮蔽物の位置情報も含む。例えば、
図1の遮蔽物100は、シェードパネル102の伸縮位置、ベーン120の傾斜位置、遮光パネル150の伸縮位置の3種類の位置情報を含む。3種類の位置情報について論述されるが、任意の数及び任意の種類の位置情報がブロードキャスト信号510、520、530、及び540で送信される。別の実施例として、遮蔽物504、514、524、及び534は、2種類の位置情報を有する。第1の位置識別子は、シェードパネルの伸縮である。第2の位置識別子は、シェードパネル内のベーンの傾斜角度である。位置情報は、光透過率としてデバイス540に報告される。例えば、遮蔽物504の位置1の識別子は100%であり、これは、遮蔽物パネルが、窓505を通る可能性のある光を100%透過しているからである。シェード504の位置2の識別子は100%であり、これは、ベーンが遮蔽物パネルに対して垂直であり、よって遮蔽物のこのベーン部分を通して利用可能な光が100%入るからある。別の実施例として、シェード514の位置1の識別子は66%であり、これは、遮蔽物パネルが66%収縮され、よって利用可能な光の66%がドア515を通過可能となるからである。遮蔽物514の位置2の識別子は100%であり、これは、ベーンが510度で傾斜しており、よって光の100%が遮蔽物のベーン部分を通過可能となるからである。ブロードキャスト信号内の位置情報はリアルタイムで更新され、よって、任意の遮蔽物の任意の位置情報が変更されるたびに、その変更された情報が次のブロードキャストパケットで送信される。この実施例では、遮蔽物は、シェードパネルの伸縮位置、ベーンの傾斜位置、及び遮光パネルの伸縮位置と、光透過率とを変換するロジックを格納し得る。例えば、ロジックは、位置データと透過率とを相関付ける関数を含み得る。ロジックは、付加的または代替的に、このような相関関係を格納するテーブルも含み得る。このようにして、遮蔽物は、位置データまたは光透過率のいずれかを報告し得る。遮蔽物はまた、特定の位置まで動く命令を受け取り得、命令は、位置データまたは光透過率を含み得る。後者の場合、光透過率がロジックに入力され、ロジックの出力である具体的な位置データが特定され、シェードパネル、ベーン、及び/または遮光パネルの動きが制御される。最大3種類の位置情報が論述されたが、任意の数種類の位置情報が収集され、ブロードキャスト信号510、520、530、540に含まれることを理解されたい。さらに、位置情報は光透過率として送信されるが、位置情報は、例えば長さ、角度などを含む多数の方法で記録されてもよい。
【0048】
ブロードキャスト信号はさらに、メディアアクセス制御(MAC)アドレス、バッテリ強度(例えばバッテリレベル)、及び各遮蔽物504、514、524、及び534を識別するのに役立ち得るさらなる情報を含み得る。
【0049】
ゲートウェイ550は、建築構造遮蔽物504、514、524、及び534のそれぞれからのブロードキャスト信号510、520、530、540を選択的にスキャンして(例えば定期的に)受信し得る。ゲートウェイ550は、受信したブロードキャスト信号から、構造物識別子及び遮蔽物識別子を特定し得る。ゲートウェイ550はまた、建築構造遮蔽物504、514、524、及び534への近接度を特定するために、ブロードキャスト信号の信号強度を特定し得る。例えば、ゲートウェイ550は、受信したブロードキャスト信号に存在する電力を測定して、RSSI値を生成する。RSSI値は、時間窓(例えば6秒の時間窓)にわたり平滑化され、相対近接値が取得され得る。
【0050】
デバイス560は、配置要求562をゲートウェイ550に送信し得る。この要求562は、構造物識別子を含み得る。次に、ゲートウェイ550は、別の構造物識別子を示す受信ブロードキャスト信号をフィルタリングして除外し得、構造物識別子を示す受信ブロードキャスト信号をさらに処理し得る。この処理は、遮蔽物識別子を有する遮蔽物から受信したブロードキャスト信号のRSSI値を特定することと、近接値を生成することと、RSSI値及び/または近接値、ならびにRSSI値及び/または近接値と遮蔽物識別子との関連付けを近接度情報に含めることと、を含み得る。近接度情報は、次いで、デバイス560に送信される配置応答552に含まれる。
【0051】
図6は、設置者のデバイスで利用可能な例示的なユーザインターフェース機能を示す。デバイスは、
図5のデバイス560の実施例である。示されるように、デバイス上で実行されるアプリケーションへのGUI600が、設置者に提示される。GUIの機能により、設置者は、ゲートウェイに関する情報を入力し、構造物内の遮蔽物へのゲートウェイの接続性に関して、構造物の空間内でのゲートウェイの配置の品質を視覚的に認識することが可能となる。
【0052】
実施例では、GUIは最初に、ゲートウェイに関する情報(ゲートウェイ識別子など)を入力するための第1のフィールドと、遮蔽物のコンフィギュレーションにゲートウェイを追加するオプションとを含むページを提示し得る。ゲートウェイ識別子は、コンフィギュレーションのコンテキスト内でゲートウェイに与えられる一意的な名称であり得る。ゲートウェイ識別子は、付加的または代替的に、ゲートウェイが設置されている空間を識別し得る。ユーザ入力610は、GUIで受信され、第1のフィールドのテキスト入力、及びオプションの選択を含み得る。次に、GUIは、ゲートウェイの配置を確認するオプションとともに、ゲートウェイのグラフィック及びその識別子(
図6では識別子は「地下室のゲートウェイ」と示される)を示すページを提示し得る。ユーザがこのオプションを選択すると、配置要求620がデバイスからゲートウェイに送信されることになり、この要求は、本明細書で前述した構造物識別子を含む。これに応じて、デバイスは近接度情報を含む配置応答を受信し得る。
【0053】
アプリケーションは、近接度情報から、各近接度メトリクス(例えばRSSI値または近接値)、及び遮蔽物識別子と近接度メトリクスの関連付けを特定し得る。コンフィギュレーションに基づいて、アプリケーションは、遮蔽物識別子と空間識別子とのマッピングを特定し得、同じ空間に配置されている遮蔽物の近接度メトリクスをその空間に関連付け得る。よって、アプリケーションは、空間ごとの近接度メトリクス(例えばその空間に配置されている遮蔽物に関連付けられた近接度メトリクスの平均またはその他の統計的尺度)を生成し得る。
【0054】
GUI600を介して、アプリケーションは、空間ごとの近接度メトリクスのインジケーションを提示し得る。このインジケーションにより、空間がゲートウェイの接続範囲内にあるかどうかを設置者に知らせることができる。インジケーションは、テキスト及び/またはグラフィックを含み得る。例えば、空間のアイコン、空間の名称を示すテキスト、及びチェックボックスが使用され得る。アイコン及びテキストは、コンフィギュレーションから利用可能であり得る。空間が接続範囲内にあるときは、チェックボックスがオンになり、そうでないときは、チェックなしの状態に留まる。もちろん、GUI600において空間ごとのインジケーションを提示するのに、他の方法も可能である。
【0055】
さらに、GUI600において、異なる空間のインジケーションは、特定の順序で編成され得る。例えば、アプリケーションは、空間の対応する近接度メトリクスに基づいて、空間の順序(例えば降順)を生成する。次いで、同じ順序でこれらのインジケーションがGUI600にリスト表示される。
【0056】
また各インジケーションは、展開可能であり得る。例えば、空間のインジケーションをユーザが選択することは、ゲートウェイと、その空間に配置されている遮蔽物との間の接続強度を提示するための展開要求630に対応し得る。遮蔽物に関連する強度は、その遮蔽物の近接度メトリクスに対応し得る。ここでもまた、遮蔽物は、それらの近接度メトリクスから決定される特定の順序(例えば降順)で識別され得る。
図6に示されるように、設置者がリビングルームのインジケーションを選択すると、そのインジケーションが展開され、そのリビングルームに含まれる4つの遮蔽物と、それらに対応する近接度メトリクスとが表示される。ここで、各遮蔽物のインジケーションには、遮蔽物のアイコン、それを識別するテキスト、及び信号強度バーが使用され得る。アイコン及びテキストは、コンフィギュレーションから利用可能であり得る。さらに、遮蔽物の信号ブロードキャストで受信された位置情報に基づいて、遮蔽物の位置を示すために、アイコンがアニメーション化または更新され得る。もちろん、GUI600において空間ごとのインジケーションを提示するのに、他の方法も可能である。
【0057】
図7は、デバイス740と、ゲートウェイ720及び730ならびにコンピュータシステム750との例示的なインタラクションを示す。デバイス740、ゲートウェイ720及び730のそれぞれ、ならびにコンピュータシステム750は、
図4のデバイス430、ゲートウェイ420、及びコンピュータシステム440の実施例である。通常、デバイス740は、各ゲートウェイから近接度情報を受信し得、このような情報をコンピュータシステム750に送信して、次いでコンピュータシステム750からゲートウェイ‐遮蔽物割り当てを受信し得る。
【0058】
実施例では、ゲートウェイ720及び730は、遮蔽物710を含む同じ構造物内に設置されている。最初に、デバイス740は、配置要求742をゲートウェイ720に送信し得る。この要求742は、構造物識別子を含み得る。今度は、ゲートウェイ720が、遮蔽物710の信号ブロードキャストに基づいて、配置応答722をデバイス740に送信する。この応答722には、例えば、ゲートウェイ720に関する遮蔽物ごとの近接度メトリクスを示す近接度情報が含まれる。2回目では、デバイス740は、同様に配置要求732をゲートウェイ730に送信し、配置応答732を受信し得る。この応答732は、(ゲートウェイ730ではなく)ゲートウェイ730に関する遮蔽物の近接度情報を含む。要求722及び732は、異なる時間に送信されるように説明されるが、これらは同時に送信されてもよく、または単一の要求がブロードキャストで送信されてもよく、ブロードキャストはゲートウェイ720及び730により受信される。
【0059】
デバイス740は、近接度情報746をコンピュータシステム750に送信し得る。この情報746には、ゲートウェイ720から受信した近接度情報と、ゲートウェイ730から受信した近接度情報とが含まれる。2つの情報は、近接度情報746内で一緒に送信されるものとして説明されるが、そうではなく、2つの情報は、コンピュータシステム750へ別々に送信されてもよい。
【0060】
図14及び
図15でさらに説明されるように、コンピュータシステム750は、近接度情報746に基づいて、遮蔽物710の第1の集合をゲートウェイ720に割り当て、遮蔽物710の残りの集合をゲートウェイ730に割り当て得る。例えば、この割り当てにより、ゲートウェイごとに制御される遮蔽物の数のバランスがとられ、同時に同じ空間に属する遮蔽物が同じゲートウェイに割り当てられる。デバイス740は、ゲートウェイ‐遮蔽物割り当てを受信し、GUIで提示し得る(例えばGUI600により提示されるページなどで)。
【0061】
図8は、ゲートウェイの配置を決定するための例示的な方法を示すフローチャートである。フローチャートの動作は、
図4のデバイス430など、設置者のデバイスにより実行され得る。動作を実行するための命令の一部またはすべては、ハードウェア回路として実装され、及び/またはデバイスの非一時的コンピュータ可読媒体にコンピュータ可読命令として格納され得る。実装された命令は、デバイスのプロセッサ(複数可)により実行可能な回路またはコードを含むモジュールを表す。このような命令を使用することで、デバイスは、本明細書で説明される特定の動作を実行するように構成される。各回路または各コードは、関連プロセッサ(複数可)と組み合わされることで、それぞれの動作(複数可)を実行するための手段を表す。特定の順序で動作が示されるが、特定の順序は必要なく、1つ以上の動作は省略されてもよく、スキップされてもよく、同時に実行されてもよく、及び/または順序変更されてもよいことを、理解されたい。
【0062】
フローチャートは動作802から開始し得、デバイスは、遮蔽物のコンフィギュレーションを特定する。実施例では、コンフィギュレーションは、デバイスによりコンピュータシステムから受信され、構造物に関連付けられる。コンフィギュレーションは、とりわけ、構造物の構造物識別子、構造物内の空間の空間識別子、及び遮蔽物の遮蔽物識別子を含み得る。別の実施例では、コンフィギュレーションは、デバイス上で実行されるアプリケーションへのユーザ入力に基づいて、デバイスでローカルに生成される。
【0063】
動作804にて、デバイスはゲートウェイのゲートウェイ識別子を特定する。実施例では、アプリケーションのGUIは、ゲートウェイ識別子を入力するためのフィールドを提示する。ユーザ入力がフィールドで受信され、ゲートウェイ識別子が指定される。別の実施例では、ゲートウェイ識別子は、コンフィギュレーションで事前に定義される。
【0064】
動作806にて、デバイスはゲートウェイ識別子をゲートウェイに送信する。例えば、アプリケーションを実行すると、デバイスはゲートウェイとの直接接続を確立する。ゲートウェイ識別子を特定すると、デバイスは、直接接続を介してゲートウェイにゲートウェイ識別子を送信する。ゲートウェイがゲートウェイ識別子と構造物識別子の両方をローカルメモリに格納し得るように、デバイスは、構造物識別子もゲートウェイに送信し得る。
【0065】
動作808にて、デバイスは、ゲートウェイの配置に関する要求を特定する。例えば、GUIは、配置情報を要求するオプションを提示する。このオプションのユーザ選択は、GUIを介して受信される。
【0066】
動作810にて、デバイスはゲートウェイに要求を送信する。例えば、要求は、直接接続を介して送信され、構造物識別子を含む。
【0067】
動作812にて、デバイスは、配置要求に対する配置応答をゲートウェイから受信する。実施例では、配置応答は、ゲートウェイに関連する遮蔽物の近接度情報を含む。近接度情報は、構造物識別子を示す信号ブロードキャストに基づいて生成され得る。
【0068】
動作814にて、デバイスは、コンフィギュレーション及び近接度情報に基づいて、ゲートウェイに対する空間の接続範囲と、ゲートウェイに対する遮蔽物の接続強度とを特定する。実施例では、デバイスは、マッピングから、遮蔽物と空間のマッピングを特定し、空間識別子で一緒にグループ化された遮蔽物識別子は、対応空間に対応遮蔽物が配置されていることを示す。次に、デバイスは、空間ごとに、空間にマッピングされた遮蔽物の近接度メトリクスを特定する。空間ごとに、デバイスは、マッピングされた近接度メトリクスの平均(またはその他の統計的尺度)を生成し、その結果、空間の近接度メトリクスが得られる。次いで、デバイスは、空間の近接度メトリクスを閾値(例えば所定のdB値)と比較し得る。閾値より小さい場合、デバイスは、その空間がゲートウェイの接続範囲外にあると判定する。それ以外の場合、デバイスは、その空間が接続範囲内にあると判定する。別の検査が実行されてもよく、空間の遮蔽物に特化した検査であってもよい。例えば、デバイスは、最小の近接度メトリクス(例えば最小RSSI値または最小近接値)を有する遮蔽物を特定する。そのメトリクスは、第2の閾値と比較され得る。第2の閾値より小さい場合、ゲートウェイの平均近接度メトリクスは許容可能であっても、ゲートウェイに対する遮蔽物の接続性は弱くなる。この場合、デバイスは、その空間が接続範囲外にあると宣言し得る。それ以外の場合、デバイスは、その空間が接続範囲内にあると宣言し得る。さらに、デバイスは、遮蔽物ごとに、遮蔽物とゲートウェイとの間の接続強度を特定し得る。例えば、この強度は、遮蔽物の近接度メトリクス(例えばRSSI値または近接値)に対応し得る。近接度メトリクスは閾値集合と比較され、接続強度の品質(例えば高、中、低、または5本のバーのうち1本、2本、3本、4本、もしくは5本のバーなど)が示され得る。
【0069】
動作816にて、デバイスは、接続範囲及び接続強度のインジケーションを提示する。例えば、インジケーションはGUIに提示され、GUIでは、空間の接続範囲のインジケーションを展開して、空間に配置されている遮蔽物の接続強度を提示することができる。さらに、デバイスは、空間の近接度メトリクスに基づいて、空間のランク付けまたは並べ替えを行い得る。順序に従って、空間がGUIにリスト表示され得る。同様に、デバイスは、遮蔽物の近接度メトリクスに基づいて、空間内の遮蔽物のランク付けまたは並べ替えを行い得る。空間のインジケーションを展開すると、順序に従って遮蔽物がGUIにリスト表示され得る。
【0070】
動作818にて、デバイスは、近接度情報をコンピュータシステムに送信する。例えば、近接度情報は、コンピュータシステムからの要求に応じて、またはゲートウェイから要求を受信した際に自動的に、データネットワークを介して送信され得る。
【0071】
動作820にて、デバイスは、さらなるゲートウェイ情報が要求されているかどうかを判定する。例えば、別のゲートウェイを追加するためのユーザ入力がGUIで受信され得、この場合、動作820に続いて動作806が行われ得る。別の実施例では、別のゲートウェイを選択して、このゲートウェイに関する配置情報を要求するためのユーザ入力がGUIで受信され、この場合、動作820に続いて動作810が行われ得る。さらなるゲートウェイ情報が要求されていない場合、動作820に続いて動作830が行われ得る。
【0072】
動作830にて、デバイスは、ゲートウェイ‐遮蔽物割り当てをコンピュータシステムから受信する。この割り当ては、送信した近接度情報に応じて受信され得る。デバイスは、例えば、各ゲートウェイが制御を担当する空間及び遮蔽物を示すことで、GUIにおいて割り当てを提示し得る。
【0073】
図9は、ゲートウェイ920と、建築構造遮蔽物910、デバイス930及び950、ならびにコンピュータシステム940との例示的な接続を示す。接続の種類は、ゲートウェイ920の運用モードに応じて変化し得、直接接続及びネットワーク接続を含み得る。運用モードには、セットアップモード901と、動作モード902とが含まれる。
【0074】
セットアップモード901は通常、設置及びセットアップ段階401中に使用される。実施例では、ゲートウェイ920とデバイス930(例えばゲートウェイ920の設置者により操作されるデバイス)との間に直接接続920が存在する。この直接接続は、例えば、Wi‐Fiプロトコル、BLUETOOTHプロトコル、BLUETOOTH Low Energyプロトコル、またはZIGBEEプロトコルを使用し得る。この接続は、双方向であり得、ゲートウェイ920とデバイス930との間で情報が交換され得る。さらに、ゲートウェイ920と遮蔽物910との間に、直接接続が存在し得る。ここでもまた、各直接接続は、例えば、Wi‐Fiプロトコル、BLUETOOTHプロトコル、BLUETOOTH Low Energyプロトコル、またはZIGBEEプロトコルを使用し得る。しかし、これらの直接接続は通常、一方向である。具体的には、ゲートウェイ920は、遮蔽物910のブロードキャスト信号を受信し得るが、遮蔽物910へ情報を送信することはできない。
【0075】
動作モード902は、通常、接続及び構成段階402、操作及び配信段階403、及び監視及び通知段階404中に使用される。実施例では、ゲートウェイ720は、LANに参加している(例えばLANのアクセスポイントまたは別のノードに接続されることにより)。LANは、公衆ネットワーク(例えばインターネット)などの別のデータネットワークに接続され得る(例えばルータを介して)。ゲートウェイ920とコンピュータシステム940との間に、ネットワーク接続が存在し得る。このネットワーク接続は、データネットワーク(コンピュータシステム940がLAN上にない場合)及びLANを介したネットワーク経路を含み得る。ネットワーク接続は、ゲートウェイ920とデバイス950との間にも存在し得る。このネットワーク接続は、データネットワーク(デバイス950がLAN上にない場合)及びLANを介するネットワーク経路を含み得る。コンピュータシステム940がコンフィギュレーション情報をゲートウェイ920に提供する一方で、デバイス950は、ゲートウェイを介して遮蔽物910を制御するようにユーザにより操作され得る。さらに、ゲートウェイ920と遮蔽物910との間には、直接接続が存在し得る。ここで、ゲートウェイ920は構成済みであり、よって、各直接接続は双方向であり得、これにより、ゲートウェイ920と関連する遮蔽物との間で情報を交換することが可能となる。ここでもまた、各直接接続は、例えば、Wi‐Fiプロトコル、BLUETOOTHプロトコル、BLUETOOTH Low Energyプロトコル、またはZIGBEEプロトコルを使用し得る。
【0076】
図10は、ゲートウェイ1020の無線機と建築構造遮蔽物1010との例示的な接続を示す。ゲートウェイ1020は、複数の無線機(例えばWi‐Fi無線機、BLUETOOTH無線機、ZIGBEE無線機など)を含み得る。各無線機は、最大数の接続(例えば15個の接続)を処理することができ、よって、ゲートウェイ1020が同等の最大数の遮蔽物に同時に接続することが可能となる。
【0077】
図10に示されるように、ゲートウェイは、第1の無線機1021、第2の無線機1022、及び無線機コントローラ1024を含む。無線機コントローラ1020は、各無線機が確立するべき接続の数、及び接続の目標エンドポイント(例えば各無線機に接続されるべき遮蔽物)を決定し得る。
図12でさらに説明されるように、無線機コントローラ1024は、空間あたり最小負荷アルゴリズムを実施して、この決定を実行し得る。通常、無線機コントローラ1024は、同じ空間内の遮蔽物を同じ無線機に接続しながらも、無線機にわたる接続数のバランスをとる。次いで、無線機コントローラ1024は、各無線機に関連する接続を確立するように命令し得る。
【0078】
示されるように、第1の集合の遮蔽物1010A、第2の集合の遮蔽物1010Bなど以下同様から第Kの集合の遮蔽物1010Kまでは、第1の空間1012A、第2の空間1012Bなど以下同様から第Kの空間1012Kまでに、それぞれ配置される。第1の空間1012A及び第Kの空間1012Kは、第1の無線機1021に割り当てられる(例えばそれらの遮蔽物1010A及び遮蔽物1010Kは第1の無線機1021に接続される)。対照的に、第2の空間1012Bは、第2の無線機1022に割り当てられる(例えばその遮蔽物1010Bは第2の無線機1022に接続される)。
【0079】
遮蔽物1010Aのうちの1つを動作させるためのコマンドが存在する場合、第1の無線機1021は、接続1030Aを介して遮蔽物にコマンドを送信する。遮蔽物1010Aのうちの複数またはすべてを動作させるためのコマンドが存在する場合、第1の無線機1021は、接続1030Aを介してこれらの遮蔽物にこのコマンドを順次送信する(例えばユニキャスト機構を使用して、第1の無線機1021は、遮蔽物1010Aのうちの第1の遮蔽物にコマンドを送信し、次に遮蔽物101Aのうちの第2の遮蔽物にコマンドを送信し、以下同様である)。遮蔽物1010Aのうちの1つ以上及び遮蔽物1010Kのうちの1つ以上を動作させるためのコマンドが存在する場合、第1の無線機1021は、接続1030A及び接続1030Kを介してこれらの遮蔽物にコマンドを順次送信する。通常、最初に関連する接続が確立され、その後にコマンドが順次送信される。接続の確立は、コマンドの送信よりも時間がかかり得る。さらに、別の接続を介したコマンドの送信では、かかる時間は比較的短くなり得る(例えば約100ミリ秒)。よって、ユーザの観点からは、同じ空間内に配置されている遮蔽物のヘムバーが同時に作動しているように見える。
【0080】
同様に、遮蔽物1010Bのうちの1つを動作させるためのコマンドが存在するとき、第2の無線機1022は、接続1030Bを介して遮蔽物にコマンドを送信する。遮蔽物1010Bのうちの複数またはすべてを動作させるためのコマンドが存在するとき、第2の無線機1022は、接続1030Bを介してこれらの遮蔽物にこのコマンドを順次送信する。遮蔽物1010A及び/または遮蔽物1010Kのうちの1つ以上、ならびに遮蔽物1010Bのうちの1つ以上を動作させるためのコマンドが存在するとき、第1の無線機1021は、接続(複数可)1030A及び/または1030Kを介して遮蔽物(複数可)1010A及び/または1010Kにコマンドを送信し、一方、第2の無線機1022は、第1の無線機1021のコマンド送信に並行して、または引き続いて、接続(複数可)1030Bを介して遮蔽物(複数可)1010Bにコマンドを送信する。
【0081】
図11は、ゲートウェイを構成するための例示的な方法を示すフローチャートである。フローチャートの動作は、
図4のゲートウェイ420など、ゲートウェイにより実行され得る。動作を実行するための命令の一部またはすべては、ハードウェア回路として実装され、及び/またはゲートウェイの非一時的コンピュータ可読媒体にコンピュータ可読命令として格納され得る。実装された命令は、ゲートウェイのプロセッサ(複数可)により実行可能な回路またはコードを含むモジュールを表す。このような命令を使用することで、ゲートウェイは、本明細書で説明される特定の動作を実行するように構成される。各回路または各コードは、関連プロセッサ(複数可)と組み合わされることで、それぞれの動作(複数可)を実行するための手段を表す。特定の順序で動作が示されるが、特定の順序は必要なく、1つ以上の動作は省略されてもよく、スキップされてもよく、同時に実行されてもよく、及び/または順序変更されてもよいことを、理解されたい。
【0082】
フローチャートは、ゲートウェイが直接接続を介してデバイスから構造物識別子及びゲートウェイ識別子を受信した動作1102から開始し得る。例えば、デバイスは、設置者により操作され得る。構造物識別子は、ゲートウェイが配置されている構造物に対応する。ゲートウェイ識別子は、構造物内のゲートウェイを一意的に識別し得る。
【0083】
動作1104にて、ゲートウェイは、構造物識別子及びゲートウェイ識別子を格納する。例えば、これら2つの情報は、ゲートウェイのローカルメモリに格納され得る。
【0084】
動作1106にて、ゲートウェイは、遮蔽物の信号ブロードキャストを受信する。実施例では、遮蔽物から受信される信号ブロードキャストは、遮蔽物の遮蔽物識別子に加えて、遮蔽物が設置されている構造物の構造物識別子を含む。ゲートウェイは、ゲートウェイが設置されている構造とは異なる構造を示す信号ブロードキャストを、フィルタリングして除外し得る。ゲートウェイはまた、残りの信号ブロードキャストを処理して、近接度メトリクス、及び近接度メトリクスと構造物に配置されている遮蔽物との関連付けを生成し得る。このような近接度メトリクス及び関連付けは、ローカルメモリに(例えば、最新の6秒またはその他の時間間隔の間に特定された近接度情報を格納するなど、特定のサイズを有するローリングバッファに)格納され得る。
【0085】
動作1108にて、ゲートウェイは、デバイスからゲートウェイの配置に関する要求を受信する。この要求は、直接接続を介しても受信され得、ゲートウェイが配置されている構造物の構造物識別子を含み得る。
【0086】
動作1110にて、ゲートウェイは、受信された信号ブロードキャストであって、その構造物識別子を含まない信号ブロードキャストを、フィルタリングする。
【0087】
動作1112にて、ゲートウェイは、要求に対する応答として、近接度情報を生成し、デバイスに送信する。応答は、直接接続を介して送信され得る。近接度情報は、バッファに格納された情報と、その構造物識別子を含むすべての新たなブロードキャスト信号とから生成され得る。
【0088】
動作1114にて、ゲートウェイは、データネットワークへの接続を確立する。例えば、データネットワークは、構造物におけるLANを含む。データネットワークは、LANが接続された公衆ネットワーク(例えばインターネット)も含み得る。ゲートウェイは、電源が入れられ、直接接続を介してユーザデバイスと接続され得、次にユーザデバイスは、ゲートウェイにLANのアクセスポイントのクレデンシャルを送信する。付加的または代替的に、LANへの接続を確立するために、Wi‐Fi Protected Setup(WPS)手順に従ってもよい。
【0089】
動作1116にて、ゲートウェイは、データネットワークを介してコンピュータシステムに、遮蔽物のコンフィギュレーションの要求を送信する。実施例では、要求は、データネットワークへ初めてアクセスできたとき、ユーザデバイスからのコマンドに応じて、またはゲートウェイ上のボタンのユーザ選択に応じて、ゲートウェイにより自動的に送信される。要求は、構造物識別子及びゲートウェイ識別子を含み得る。
【0090】
動作1118にて、ゲートウェイは、データネットワークを介してコンピュータシステムから、要求に対する応答を受信する。実施例では、応答は、コンフィギュレーションと、ゲートウェイに割り当てられた遮蔽物及び/または空間のインジケーションとを含む。あるいは、応答は、コンフィギュレーションの一部のみを含み、この部分は、ゲートウェイに割り当てられた遮蔽物及び/または空間に特化している。
【0091】
動作1120にて、ゲートウェイは、コンフィギュレーション及びインジケーションに基づいて、ゲートウェイに割り当てられた遮蔽物(複数可)との接続(複数可)を確立する。例えば、遮蔽物への接続は、直接接続である。複数の接続が確立されるとき、スタートポロジが使用され得る。さらに、接続は、ゲートウェイの複数の無線機間に分散され得る。
【0092】
動作1122にて、ゲートウェイは、実行されるべき動作の要求を受信する。この要求は、遮蔽物、遮蔽物の集合、空間、または空間の集合に特化され得る。遮蔽物(複数可)または空間(複数可)がゲートウェイに割り当てられていない場合、ゲートウェイは要求を無視し得る。それ以外の場合、ゲートウェイは、遮蔽物(複数可)及び/または空間(複数可)のコンフィギュレーションから、動作を実行するためのコマンドを特定し得る。
【0093】
動作1124にて、ゲートウェイは、接続された遮蔽物(複数可)にコマンドを送信する。コマンドは、複数の接続を介して複数の遮蔽物に送信され得る。コマンド送信は、接続を介してゲートウェイの同じ無線機に順次送信されてもよく、または、
図10で説明されたように、接続を介してゲートウェイの複数の無線機に同時に送信されてもよい。
【0094】
動作1126にて、ゲートウェイは、建築遮蔽物(複数可)のブロードキャスト信号(複数可)を受信する。動作1106と同様に、ゲートウェイが配置されている構造物以外の構造物を受信信号が示す場合、ゲートウェイは、この信号を無視し得る。それ以外の場合、ゲートウェイは、受信信号をさらに処理して、近接度メトリクス、及び近接度メトリクスと遮蔽物との関連付けを生成する。この情報は、メモリバッファに格納され得る。
【0095】
動作1128にて、ゲートウェイは、ゲートウェイのメモリバッファからの近接度情報を、データネットワークを介してコンピュータシステムに報告する。この情報は、コンピュータシステムからの要求に応じて送信されてもよく、または定期的に自動送信されてもよい。いくつかの状況では、近接度情報は、ゲートウェイの無線範囲内にある空間に関する変化、及び/またはゲートウェイと遮蔽物との間の接続強度に関する変化を示し得る。このような状況では、動作1128から動作1118までの破線ループで示されるように、コンピュータシステムは、更新されたゲートウェイ‐遮蔽物割り当てを生成し得、この更新をゲートウェイに送信する。
【0096】
図12は、マルチ無線機ゲートウェイを介して建築構造遮蔽物を操作するための例示的な方法を示すフローチャートである。フローチャートの動作は、
図10の無線機コントローラ1024など、マルチ無線機ゲートウェイの無線機コントローラにより実行され得る。動作を実行するための命令の一部またはすべては、ハードウェア回路として実装され、及び/または無線機コントローラの非一時的コンピュータ可読媒体にコンピュータ可読命令として格納され得る。実装された命令は、無線機コントローラのプロセッサ(複数可)により実行可能な回路またはコードを含むモジュールを表す。このような命令を使用することで、無線機コントローラは、本明細書で説明される特定の動作を実行するように構成される。各回路または各コードは、関連プロセッサ(複数可)と組み合わされることで、それぞれの動作(複数可)を実行するための手段を表す。特定の順序で動作が示されるが、特定の順序は必要なく、1つ以上の動作は省略されてもよく、スキップされてもよく、同時に実行されてもよく、及び/または順序変更されてもよいことを、理解されたい。
【0097】
フローチャートは動作1202から開始し得、無線機コントローラは、動作の要求を受信し得る。要求は、データネットワークを介してユーザデバイスまたはコンピュータシステムから送信され得る。
【0098】
動作1204にて、無線機コントローラは、動作が複数の遮蔽物により実行されるべき動作であるかどうかを判定する。例えば、要求は、遮蔽物識別子(複数可)及び/または空間識別子(複数可)を含み得る。空間の空間識別子が含まれる場合、無線機コントローラは、コンフィギュレーションに基づいて、空間に配置されている遮蔽物(複数可)の遮蔽物識別子(複数可)を特定し得る。動作が単一の遮蔽物により実行されるべき動作である場合、動作1204に続いて動作1210が行われ得る。そうでない場合は、動作1204に続いて動作1220が行われる。
【0099】
動作1210にて、無線機コントローラは、第1の無線機を使用して、遮蔽物にコマンドを送信する。例えば、コマンドは、動作(例えば開く、閉じる、所定の位置まで動くなど)を実行するための命令の集合を含む。遮蔽物は、動作1204で特定された遮蔽物識別子に対応し得る。無線機コントローラは、ゲートウェイの無線機のうちのいずれか1つを選択し得、次いでこの無線機は、遮蔽物との直接接続を確立し得る。あるいは、無線機が遮蔽物との接続を既に確立している場合は、その無線機が選択され得る。どちらの状況でも、選択された無線機は、遮蔽物にユニキャストでコマンドを送信し得る。あるいは、選択された無線機は、コマンド及び遮蔽物識別子を含むブロードキャストを送信し得る。この場合、その遮蔽物識別子を有さない遮蔽物は、ブロードキャストを無視し得る。
【0100】
動作1220にて、無線機コントローラは、動作が複数の空間で実行されるべき動作であるかどうかを判定する。本明細書で上記に説明されたように、要求は、遮蔽物識別子及び/または空間識別子(複数可)を含み得る。遮蔽物識別子が含まれている場合、無線機コントローラは、コンフィギュレーションに基づいて、遮蔽物識別子がマッピングされている空間(複数可)を特定し得る。1つだけの空間が識別された場合、動作1220に続いて動作1230が行われ得る。そうでない場合は、動作1220に続いて動作1240が行われ得る。
【0101】
動作1230にて、無線機コントローラは、第1の無線機を使用して、空間内の遮蔽物にコマンドを送信する。例えば、コマンドは、動作(例えば開く、閉じる、所定の位置まで動くなど)を実行するための命令の集合を含む。空間は、動作1220で特定された空間識別子に対応し得る。無線機コントローラは、ゲートウェイの無線機のうちのいずれか1つを選択し得、次いでこの無線機は、遮蔽物との直接接続を確立し得る。あるいは、無線機が遮蔽物との接続を既に確立している場合は、その無線機が選択され得る。どちらの状況でも、選択された無線機は、遮蔽物のそれぞれに順次ユニキャストでコマンドを送信し得る。あるいは、選択された無線機は、コマンド及び遮蔽物識別子を含むブロードキャストを送信し得る。この場合、これらの遮蔽物識別子のうちのいずれも有さない遮蔽物は、ブロードキャストを無視し得る。
【0102】
動作1240にて、無線機コントローラは、最小負荷空間接続アルゴリズムに基づいて、建築遮蔽物を無線機に割り当てる。このアルゴリズムにより、同じ空間内に配置されている遮蔽物を同じ無線機に割り当てるとともに、各無線機が確立する必要がある接続の総数のバランスが取られ得る。例えば、無線機コントローラは、コンフィギュレーションに基づいて、空間に配置されている遮蔽物の集合を特定する。第1の空間に配置されている第1の集合の遮蔽物は、第1の無線機に割り当てられ、第2の空間に配置されている第2の集合の遮蔽物は、第2の無線機に割り当てられ、以下同様である。ゲートウェイが総数「K個の無線機」を有すると仮定する(例えば「K=2」)。第「K+1」の空間に配置されている第「K+1」の集合の遮蔽物の場合、無線機コントローラは、「K」個の無線機のうち、遮蔽物への接続数が最も少ない無線機を特定する。次に、第「K+1」の集合が、この無線機に割り当てられる。このプロセスは、いずれの残りの遮蔽物の集合にも繰り返される。
【0103】
動作1242にて、無線機コントローラは、複数の無線機を使用して、遮蔽物にコマンドを送信する。例えば、遮蔽物の集合が割り当てられた無線機は、これらの遮蔽物との接続を確立する。次いで、無線機は、接続を介して順次ユニキャストでコマンドを送信してもよく、または接続を介してブロードキャストを使用してコマンドを送信してもよい。
【0104】
図13は、コンピュータシステム1310と、デバイス1320及び1340ならびにゲートウェイ1330などのエンドポイントとの例示的な接続を示す。コンピュータシステム1310は、
図4のコンピュータシステム440の実施例である。コンピュータシステム1310が接続できるエンドポイントは、運用モード及び/またはコンピュータシステム1310に応じて変わり得る。運用モードには、セットアップモード1301と、動作モード1302とが含まれる。
【0105】
セットアップモード1301は通常、設置及びセットアップ段階401中に使用される。実施例では、ゲートウェイ1330は、ゲートウェイ1330が配置されている構造物におけるLANに、まだ参加していない。デバイス1320は、構造物に到着済みであり得、ゲートウェイ1330をセットアップするために設置者により操作され得る。この場合、コンピュータシステム1310とユーザデバイスとの間にネットワーク接続が存在し得る。このネットワーク接続には、公衆ネットワーク(例えばインターネット)を介したネットワーク、及び場合によっては他のネットワーク(例えばセルラーネットワーク)が含まれ得る。
【0106】
動作モード1302は、通常、接続及び構成段階402、操作及び配信段階403、及び監視及び通知段階404中に使用される。実施例では、ゲートウェイ720は、この時点ではLANに参加している。LANは、公衆ネットワーク(例えばインターネット)などの別のデータネットワークに接続され得る(例えばルータを介して)。コンピュータシステム1310とゲートウェイ1330との間に、ネットワーク接続が存在し得る。このネットワーク接続は、データネットワーク(コンピュータシステム1310がLAN上にない場合)及びLANを介したネットワーク経路を含み得る。ネットワーク接続は、コンピュータシステム1310とデバイス1340との間にも存在し得る。このネットワーク接続は、データネットワーク(デバイス1340及びコンピュータシステム1310がLAN上にない場合)及びLAN(デバイス1340がLAN上にある場合)、及び場合によっては他のネットワーク(デバイス1340がLAN上にない場合、例えばセルラーネットワーク)を介したネットワーク経路を含み得る。コンピュータシステム1310がゲートウェイ1330にコンフィギュレーション情報を提供する一方、コンピュータシステム1310は、ゲートウェイ1330及び/またはゲートウェイ1330により制御される遮蔽物に関する通知を、デバイス1340に送信し得る。
【0107】
図14は、複数のゲートウェイ1420に対する建築構造遮蔽物1432の例示的な割り当てを示す。通常、ゲートウェイ1420(第1のゲートウェイ1420A及び第2のゲートウェイ1420Bとして示されるが、より多くのゲートウェイが可能である)は、遮蔽物132が設置されている構造物と同じ構造物内に配置される。デバイス1440(例えば
図13のデバイス1320)は、設置者により操作され得、ゲートウェイ1420のそれぞれから近接度メトリクスを受信し得る。データネットワークを介して、デバイス1440は、受信した近接度メトリクスを近接度情報1442として、コンピュータシステム1410に送信し得る。次に、コンピュータシステム1410は、近接度情報1442に基づいて、ゲートウェイ‐遮蔽物割り当てを決定し得、このような割り当てを、遮蔽物1432のコンフィギュレーションとともに格納し得る。次の図でさらに説明されるように、割り当てを決定するために、コンピュータシステム1410は、同じ空間に属する遮蔽物を同じゲートウェイに割り当て、同時に、ゲートウェイに対する異なる空間の分散のバランスもとる(例えば最終的にゲートウェイに同様の数の空間及び/または遮蔽物が割り当てられるように、負荷分散を行う)。
【0108】
図14に示されるように、第1の空間1432、第2の空間1432Bなど以下同様から第Kの空間1432Kまでは、第1の集合の遮蔽物1430A、第2の集合の遮蔽物1430Bなど以下同様から第Kの集合の遮蔽物1430Kまでを、それぞれ含む。コンピュータシステム1410は、数ある中でも、第1の空間1432A及び第2の空間1432B(すなわち同等に第1の集合の遮蔽物1430A及び第2の集合の遮蔽物1430B)を、第1のゲートウェイ1420Aに割り当て、第Kの空間1432K(すなわち同等に第Kの集合の遮蔽物1430K)を、第2のゲートウェイ1420Bに割り当てる。
【0109】
データネットワークを介して、コンピュータシステム1410は、コンフィギュレーション、及び第1のゲートウェイ‐遮蔽物割り当て1412Aを、第1のゲートウェイに送信し得る。この割り当て1412Aは、ゲートウェイ1420Aが制御を担当する空間及び/または遮蔽物(例えば空間1432A及び1432B及び/または遮蔽物1430A及び1430B)を示す。同様に、コンピュータシステム1410は、データネットワークを介して、コンフィギュレーション、及び第2のゲートウェイ‐遮蔽物割り当て1412Bを、第2のゲートウェイに送信し得る。この割り当て1412Bは、ゲートウェイ1420Bが制御を担当する空間及び/または遮蔽物(例えば空間1432K及び/または遮蔽物1430K)を示す。本明細書で上記に説明されたように、代替的な実施例では、コンフィギュレーション及びゲートウェイ‐遮蔽物割り当てをゲートウェイに送信するのではなく、コンピュータシステム1410は、ゲートウェイに割り当てられた空間(複数可)及び/または遮蔽物(複数可)に特化したコンフィギュレーション情報を含むコンフィギュレーションの部分を特定し、この部分のみをゲートウェイに送信し得る。
【0110】
図15は、コンピュータシステムが建築構造遮蔽物に関するコンフィギュレーションをゲートウェイに送信するための例示的な方法を示すフローチャートである。フローチャートの動作は、
図4のコンピュータシステム440など、コンピュータシステムにより実行され得る。動作を実行するための命令の一部またはすべては、ハードウェア回路として実装され、及び/またはコンピュータシステムの非一時的コンピュータ可読媒体にコンピュータ可読命令として格納され得る。実装された命令は、コンピュータシステムのプロセッサ(複数可)により実行可能な回路またはコードを含むモジュールを表す。このような命令を使用することで、コンピュータシステムは、本明細書で説明される特定の動作を実行するように構成される。各回路または各コードは、関連プロセッサ(複数可)と組み合わされることで、それぞれの動作(複数可)を実行するための手段を表す。特定の順序で動作が示されるが、特定の順序は必要なく、1つ以上の動作は省略されてもよく、スキップされてもよく、同時に実行されてもよく、及び/または順序変更されてもよいことを、理解されたい。
【0111】
フローチャートは動作1502から開始し得、コンピュータシステムは、遮蔽物のコンフィギュレーションを、デバイスに送信し及び/またはデバイスから受信する。コンフィギュレーションは、データ接続を介して、コンピュータシステムとデバイスとの間で、コンフィギュレーション情報として受信/送信され得る。デバイスは、遮蔽物の設置者により操作され得る。
【0112】
動作1504にて、コンピュータシステムは、ゲートウェイのゲートウェイ識別子を、デバイスに送信し及び/またはデバイスから受信する。例えば、ゲートウェイ識別子は、設置者によりデバイスのGUIに入力され、そこからデータ接続を介してコンピュータシステムに送信される。別の実施例では、ゲートウェイ識別子は、コンフィギュレーションで事前に定義され、データ接続を介してデバイスに送信され得る。
【0113】
動作1506にて、コンピュータシステムは、近接度情報をデバイスから受信する。実施例では、近接度情報は、データ接続を介して受信され得、ゲートウェイ識別子、近接度メトリクス、及び近接度メトリクスと遮蔽物識別子との関連付けを含み得る。
【0114】
動作1508にて、コンピュータシステムは、遮蔽物(複数可)に対するゲートウェイ(複数可)の割り当て(複数可)を生成する。割り当て(複数可)を生成する数及びプロセスは、ゲートウェイの数によって異なる。一実施例では、近接度情報は、単一のゲートウェイを識別する。この実施例では、コンピュータシステムは、近接度情報で識別された遮蔽物に(すなわち同等に遮蔽物が配置されている空間(複数可)に)、ゲートウェイを割り当てる。別の実施例では、近接度情報は、複数のゲートウェイを識別する。この実施例では、コンピュータシステムは、同一の空間に属する遮蔽物を同一のゲートウェイに割り当てることを目標にしながら、近接度情報を考慮して、ゲートウェイごとに割り当てられる遮蔽物(及び/または空間)の総数のバランスを取るプロセスに従う。このプロセスの実施例は、
図16でさらに説明される。
【0115】
動作1510にて、コンピュータシステムは、割り当て(複数可)をデバイスに送信する。例えば、割り当て(複数可)はデータ接続を介して送信され得、これにより、デバイスは、GUIを介して設置者に割り当て(複数可)を提示し得る。
【0116】
動作1512にて、コンピュータシステムは、コンフィギュレーションの要求をゲートウェイから受信する。実施例では、要求は、構造物識別子及びゲートウェイ識別子を含む。ゲートウェイが(例えばLANに参加することにより)データネットワークにアクセスできるようになると、コンピュータシステムとゲートウェイとの間のデータ接続を介して、この要求は受信され得る。
【0117】
動作1514にて、コンピュータシステムは、要求に対する応答をゲートウェイに送信する。実施例では、応答は、データ接続を介して送信され、コンフィギュレーションと、少なくとも遮蔽物(複数可)へのゲートウェイの割り当てとを含む。あるいは、コンピュータシステムは、遮蔽物(複数可)及び/または遮蔽物(複数可)が配置されている空間(複数可)に特化したコンフィギュレーションの一部を送信し得る。
【0118】
図16は、建築構造遮蔽物を複数のゲートウェイに割り当て、経時的に近接度を監視するための例示的な方法を示すフローチャートである。フローチャートの動作は、
図4のコンピュータシステム440など、コンピュータシステムにより実行され得る。動作を実行するための命令の一部またはすべては、ハードウェア回路として実装され、及び/またはコンピュータシステムの非一時的コンピュータ可読媒体にコンピュータ可読命令として格納され得る。実装された命令は、コンピュータシステムのプロセッサ(複数可)により実行可能な回路またはコードを含むモジュールを表す。このような命令を使用することで、コンピュータシステムは、本明細書で説明される特定の動作を実行するように構成される。各回路または各コードは、関連プロセッサ(複数可)と組み合わされることで、それぞれの動作(複数可)を実行するための手段を表す。特定の順序で動作が示されるが、特定の順序は必要なく、1つ以上の動作は省略されてもよく、スキップされてもよく、同時に実行されてもよく、及び/または順序変更されてもよいことを、理解されたい。さらに、動作のうちのいくつかは、
図15のフローチャートのサブ動作として実施されてもよい。
【0119】
フローチャートは動作1602から開始し得、コンピュータシステムは、第1の近接度情報をデバイスから受信する。実施例では、第1の近接度情報は、複数のゲートウェイ識別子を含み、このような識別子のそれぞれを近接度メトリクスと関連付け、このような近接度メトリクスのそれぞれを遮蔽物識別子と関連付ける。コンピュータシステムは、この近接度情報を格納し得る(例えばローカルメモリまたはデータストアに)。
【0120】
動作1604にて、コンピュータシステムは、ゲートウェイに対する遮蔽物ごとの近接度メトリクスを特定する。例えば、コンピュータシステムがメモリに事前に格納していたゲートウェイ識別子ごとに、コンピュータシステムは、近接度情報を解析して、関連する近接度メトリクスを特定する。特定された近接度メトリクスは、関連する遮蔽物と、ゲートウェイ識別子に関連付けられたゲートウェイとの間の近接度を示す(例えば信号強度に応じて)。
【0121】
動作1606にて、コンピュータシステムは、空間に対する遮蔽物のマッピングを特定する。例えば、マッピングは、コンフィギュレーションから特定され得、コンフィギュレーションは、遮蔽物識別子を空間識別子に関連付ける。
【0122】
動作1608にて、コンピュータシステムは、マッピング及び近接度メトリクスに基づいて、遮蔽物へのゲートウェイの割り当てを生成する。実施例では、コンピュータシステムは、空間識別子及びゲートウェイ識別子ごとに、空間識別子及びゲートウェイ識別子に関連付けられた遮蔽物に関連付けられた近接度メトリクス(例えば空間識別子に対応する空間に配置されている遮蔽物のブロードキャスト信号から、ゲートウェイ識別子に対応するゲートウェイにより生成された近接度メトリクス)を、平均化することにより(またはその他の統計的尺度を使用することにより)、近接度メトリクスを生成する。この空間近接度メトリクスは、空間識別子及びゲートウェイ識別子に(例えば対応する空間及び対応するゲートウェイに)関連付けられる。次に、コンピュータシステムは、この空間近接度メトリクスを、同じ空間に関連付けられ、しかし別のゲートウェイ識別子に関連付けられた別の空間近接度メトリクスと比較する。この比較により、コンピュータシステムは、異なるゲートウェイにわたる空間の最適空間近接度メトリクスを特定することが可能となる。最適空間近接度メトリクスは、特定のゲートウェイに関連付けられている。次に、コンピュータシステムは、このゲートウェイを、空間及び空間に配置されている遮蔽物に割り当て得る。このプロセスは、空間ごとに対応する空間近接度メトリクスを使用して、繰り返され得る。コンピュータシステムがゲートウェイを空間(及び空間の遮蔽物)に割り当てると、コンピュータシステムは、ゲートウェイごとに割り当てられた空間及び/または遮蔽物の総数を追跡する。総数が比較され得、比較により不均衡が存在するか否かが示され得る。例えば、2つのゲートウェイの2つの総数の差が、所定の閾値差を超えるとき、不均衡が存在する。この場合、割り当てプロセスが繰り返され継続され得る。しかし、コンピュータシステムは、空間ごとの最適空間近接度メトリクスを使用するのではなく、不均衡を解決できるように、2番目に最適な近接度メトリクス(または閾値を超える空間の空間近接度メトリクスのうちのいずれか)を使用し得る。
【0123】
動作1610にて、コンピュータシステムは、割り当てをデバイス及び/またはゲートウェイに送信する。例えば、設置及びセットアップ段階中に、割り当てはデバイスに送信され、接続及び構成段階中に、割り当てはゲートウェイに送信され得る。
【0124】
動作1612にて、コンピュータシステムは、第2の近接度情報をゲートウェイから受信する。この第2の近接度情報は、そのゲートウェイに限定されること、及び他のゲートウェイのゲートウェイ識別子に関連付けられたいずれのメトリクスも含まないことを除いて、第1の近接度情報と同様の内容を有し得る。
【0125】
動作1614にて、コンピュータシステムは、近接度メトリクスの変化を特定する。例えば、コンピュータシステムは、第1の近接度情報において、そのゲートウェイに特化した部分を特定する。この部分は、第1の時点における(例えば設置及びセットアップ段階中の)第1の近接度スナップショットを表す。コンピュータシステムはまた、その部分を第2の近接度情報と比較する。この情報は、第2の時点における(例えば監視及び通知段階中の)第2の近接度スナップショットを表す。比較は、遮蔽物粒度レベルで行われ得、遮蔽物に関連付けられた近接度メトリクスが経時的に追跡され得る(例えば第1の時点と第2の時点との差の関数として)。比較は、付加的または代替的に、空間粒度レベルで行われてもよく、空間に関連付けられた空間近接度メトリクスが経時的に追跡され得る(例えば第1の時点と第2の時点との差の関数として)。
【0126】
動作1616にて、コンピュータシステムは、変化の種類を特定する。一実施例では、遮蔽物粒度レベルで、ある遮蔽物の近接度メトリクスのみが大幅に変化したが(例えば2つの時点間のこのメトリクスの差が閾値を超えたが)、他の遮蔽物の近接度メトリクスは大幅に変化しなかった場合、コンピュータシステムは、その遮蔽物とゲートウェイとの間の接続強度が変化したが(例えば遮蔽物からゲートウェイへの送信信号に影響を与える様態で構造物内に物体が配置されたことに起因して)、ゲートウェイの配置は変化していないと、判断し得る。対照的に、複数の遮蔽物の近接度メトリクスが大幅に変化した場合(例えば閾値割合を超える特定の割合の遮蔽物の近接度メトリクスが大幅に変化した場合)、コンピュータシステムは、配置が変化したと判断し得る。一実施例では、空間粒度レベルで、ある空間の空間近接度メトリクスのみが大幅に変化したが(例えば2つの時点間のこのメトリクスの差が閾値を超えたが)、他の空間の空間近接度メトリクスは大幅に変化しなかった場合、コンピュータシステムは、その空間がゲートウェイの無線範囲外になったが(例えばその空間の遮蔽物からゲートウェイへの送信信号に影響を与える様態で構造物内に物体が配置されたことに起因して)、ゲートウェイの配置は変化していないと、判断し得る。対照的に、複数の遮蔽物の空間近接度メトリクスが大幅に変化した場合(例えば閾値割合を超える特定の割合の空間の空間近接度メトリクスが大幅に変化した場合)、コンピュータシステムは、配置が変化したと判断し得る。さらに別の実施例では、両方の粒度レベルの情報が使用される。例えば、遮蔽物の近接度メトリクスが大幅に変化した場合、コンピュータシステムは、空間の空間近接度メトリクスも大幅に変化したかどうかを判定し得る。空間近接度メトリクスは変化していない場合、変化は、遮蔽物とゲートウェイとの間の接続に限定される。それ以外の場合、変化は、空間に対するゲートウェイの配置変化が原因であり得る。この場合、コンピュータシステムは、他の空間の空間近接度を調べて、それらに大幅な変化が生じたかどうかを判定し得る。そうである場合(例えば別の空間の空間近接度メトリクスが大幅に改善された、または大幅に悪化した場合)、コンピュータシステムは、ゲートウェイの配置が変化したと正式に認め得る。
【0127】
動作1618にて、コンピュータシステムは、変化についての通知をユーザデバイスに送信する。実施例では、ゲートウェイを介して遮蔽物を制御するように、ユーザによりユーザデバイスが操作され得る。通知は、変化が生じたことを示し得、可能であれば変化の種類を識別し得る。
【0128】
本開示の実施形態は建築構造遮蔽物に関して説明されるが、実施形態はそのように限定されない。むしろ、実施形態は、ゲートウェイに接続できるいずれの種類のデバイス(例えばモノのインターネット(IoT)デバイス)にも同様に適用される。
【0129】
本開示の実施形態はゲートウェイに関して説明されるが、実施形態はそのように限定されない。むしろ、実施形態は、これらのデバイスのリモート制御を提供するために、及び/またはこれらのデバイスの機能へのアクセスを提供するために、複数のデバイスに接続できるいずれの種類のデバイスにも同様に適用される。例えば、実施形態は、ネットワークエクステンダ及び他の種類のネットワークノードにも同様に適用される。
【0130】
図17は、本実施例のうちの1つ以上が実装され得る例示的な動作環境1700のブロック図である。例えば、動作環境1700は、建築構造遮蔽物コントローラ142(
図2参照)、ゲートウェイ420(
図4)、デバイス430及び450(
図4)、ならびに/またはコンピュータシステム440(
図4)のうちのいずれかにより実装され得る。これは、適切な動作環境の一実施例に過ぎず、使用範囲または機能に関するいずれの限定も示唆することを意図するものではない。使用に適した他の周知のコンピューティングシステム、環境、及び/または構成には、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルドデバイスまたはラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースシステム、スマートフォンなどのプログラマブル家電、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、及び上記のシステムまたはデバイスのうちのいずれかを含む分散型コンピューティング環境などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0131】
最も基本的な構成では、動作環境1700は通常、少なくとも1つの処理ユニット1702と、メモリ1704とを含む。コンピューティングデバイスの正確な構成及び種類に応じて、メモリ1704(本明細書に開示される態様を実行するための命令)は、揮発性(RAMなど)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリなど)、またはこれら2つの何らかの組み合わせであり得る。この最も基本的な構成が、破線1706により
図17に示される。さらに、環境1700は、ストレージデバイス(リムーバルストレージデバイス1708及び/または非リムーバルストレージデバイス1710)も含み得、これらには、磁気ディスク、磁気テープ、光学ディスク、または光学テープが挙げられるが、これらに限定されない。同様に、環境1700は、キーボード、マウス、ペン、音声入力などの入力デバイス(複数可)1714、及び/またはディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力デバイス(複数可)1716も有し得る。LAN、WAN、ポイントツーポイントなど、1つ以上の通信接続1712も環境に含まれ得る。
【0132】
動作環境1700は通常、少なくとも何らかの形態のコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、処理ユニット1702または動作環境を成す他のデバイスによりアクセス可能なものであれば、いずれの利用可能な媒体であってもよい。非限定的な例として、コンピュータ可読媒体には、コンピュータ記憶媒体、及び通信媒体が含まれ得る。コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を格納するための任意の方法または技術で実装された揮発性及び不揮発性、リムーバル及び非リムーバルな媒体が含まれる。コンピュータ記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、もしくは他のメモリ技術、CD‐ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、もしくは他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、もしくは他の磁気ストレージデバイス、または所望の情報を格納するために使用できる任意の他の有形な非一時的媒体が含まれる。コンピュータ記憶媒体は、通信媒体を含まない。
【0133】
通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを、搬送波などの変調データ信号または他の転送機構で具現化し、通信媒体には、任意の情報配信媒体が含まれる。用語「変調データ信号」とは、信号内の情報を符号化するように、信号の特性のうちの1つ以上が設定または変更された信号を意味する。非限定的な例として、通信媒体には、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、ならびに音響、RF、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体が挙げられる。上記のうちのいずれから成る組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0134】
動作環境1700は、1つ以上のリモートコンピュータへの論理接続を使用して単一のコンピュータが作動するネットワーク化環境であってもよい。リモートコンピュータは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス、または他の一般的なネットワークノードであり得、通常、上記で説明された要素ならびに言及されていない他の要素のうちの多くまたはすべてを含む。論理接続は、利用可能な通信媒体によりサポートされる任意の方法を含む。このようなネットワーク環境は、オフィス、企業全体のコンピュータネットワーク、イントラネット、及びインターネットで一般的である。
【0135】
本開示の態様は、例えば、本開示の態様による方法、システム、及びコンピュータプログラム製品のブロック図及び/または動作例示を参照して、上記に説明された。ブロックに記される機能/動作は、いずれのフローチャートで示される順序とも異なる順序で行われてもよい。例えば、連続で示される2つのブロックは、関与する機能/動作に応じて、実際にはほぼ同時に実行されてもよく、または時に逆の順序でブロックは実行されてもよい。
【0136】
本出願で提供される1つ以上の態様の説明及び例示は、特許請求される開示の範囲をいかなる形でも限定または制限することを意図するものではない。本出願に提供される態様、実施例、及び詳細は、占有を伝えるのに十分であると考えられ、これらにより、特許請求される開示の最良の形態を他者が作成及び使用することが可能となる。特許請求される開示は、本出願で提供されるいずれの態様、実施例、または詳細にも限定して解釈されるべきではない。様々な特徴(構造的特徴及び方法論的特徴の両方)は、組み合わせて図示され説明されるか、別個に図示され説明されるかに関わらず、選択的に含めて、または選択的に省略して、特定の特徴集合を有する実施形態を作り出すことが意図される。本出願の説明及び例示が提供されたことで、当業者は、特許請求される開示のより広い範囲から逸脱することなく、本出願で具現化された全般的な発明概念のより広い態様の趣旨に属する変形態様、変更態様、及び代替態様を想定し得る。
【国際調査報告】