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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】速度および着地ゾーン管理システム
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/06 20060101AFI20241001BHJP
   A63B 69/18 20060101ALI20241001BHJP
   A63C 19/10 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
A63B71/06 T
A63B69/18
A63C19/10 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517065
(86)(22)【出願日】2022-09-19
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 US2022043971
(87)【国際公開番号】W WO2023044102
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】63/245,826
(32)【優先日】2021-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/320,392
(32)【優先日】2022-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】524101995
【氏名又は名称】プレシジョン・アプローチ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・エル・ペドロティ
(57)【要約】
システムは、接近速度管理および着地ゾーン管理のために構成される。カメラおよび/またはライダーシステムが、雪上スポーツリゾートにおけるジャンプなどのテレインパーク設備の着地ゾーンエリアを監視するのに使われる。ユーザの接近速度も判断される。開始ゾーンにいるか、または設備に接近しているユーザには、着地ゾーンに障害があるときは指示が、およびユーザの接近速度が、着地ゾーンに未達または超過する危険性を示す、ターゲットゾーン外であることに関する情報が与えられる。ユーザの支払いまたは加入状況によって、ビデオがキャプチャされ、選択的にユーザへ送信され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
斜面を含むスキージャンプ設備(112)における安全性を高めるシステムであって、前記斜面は、下りシーケンスにおいて、スキーヤー(102)が滑降を開始するための開始ゾーン(104)と、前記スキーヤーが速度を上げるための下降スロープゾーン(110)と、前記スキーヤーがそこから飛び出すための傾斜ゾーン(106)と、前記スキーヤーが空中を移動するための飛行ゾーンと、前記スキーヤーが着地するための着地ゾーン(120)と、前記スキーヤーが前記滑降を終えるためのゾーン(124)とを含み、前記斜面は、前記飛行ゾーンの横のサイドエリア(118)をさらに含み、前記システムは、
前記サイドエリアに設置され、前記斜面から間隔をあけられ、前記斜面を監視するように構成されたセンサー(382,336,390)を支持し、前記センサーに動作可能に結合されたコンピュータ(334)をさらに収納するハウジング(200)であって、前記センサーおよび前記コンピュータは、
前記開始ゾーンと前記傾斜ゾーンの端部との間の前記斜面の複数の地点の各々において、前記スキーヤーの速度をリアルタイムで個別に検出すること、
前記斜面における気象条件を追跡すること、および
前記斜面における障害物の有無を検出すること
を行うように構成される、ハウジングと、
前記飛行ゾーンの少なくとも上流で前記スキーヤーによって可視的であるように配置された複数のディスプレイ(320,330)であって、前記センサーからの入力に基づいて前記コンピュータによって、前記スキーヤーに対して、
前記斜面における危険な条件の有無(図5A:320,320')、
リアルタイムで、および前記斜面における複数の地点の各々において、
前記スキーヤーの速度が、選択された範囲内であるかどうか(330)、
前記スキーヤーの速度が、前記選択された範囲外である場合、
前記速度が、前記選択された範囲と比較して速すぎるか、それとも遅すぎるか(図5B:320、320')、および
前記選択された範囲からの前記スキーヤーの速度の逸脱が閾値を超えるかどうか(図5B:330)
の指示を行うように駆動される複数のディスプレイ(320,330)と、
前記スキーヤーによって携行されるワイヤレスパーソナルデバイスへ、前記複数のディスプレイにおける前記指示のうちの少なくともいくつかを送信するように構成されたワイヤレス通信施設(160,164)と
を備えるシステム。
【請求項2】
前記斜面における気象条件を追跡するように構成された前記センサーは、前記斜面における風速および風向を測定する風速計(390)を含み、
前記コンピュータは、前記風速計からの出力に応答して、前記選択された速度範囲を自動的に調節するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の地点の各々における前記スキーヤーの速度を個別に検出するように構成された前記センサーは、少なくとも前記傾斜ゾーンを観察し、前記コンピュータにリアルタイム画像を供給するカメラシステム(382)を含み、
前記コンピュータは、前記画像に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の地点の各々における前記スキーヤーの速度を推定するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記斜面における障害物の有無を検出するように構成された前記センサーは、前記着地ゾーンおよび平坦ゾーンを観察し、前記着地ゾーンおよび前記平坦ゾーンの画像を前記コンピュータに供給するカメラシステム(170)を含み、
前記コンピュータは、前記画像を処理して、前記着地ゾーンおよび前記平坦ゾーンにおける障害物の有無を検出するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記斜面における障害物の有無を検出するように構成された前記センサーは、複数の離間された観察地点から前記斜面を観察する複数の撮像デバイス(336,366,170)を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記スキーヤーによって携行されるワイヤレスデバイスへの送信を行うように構成された前記ワイヤレス通信施設は、前記ワイヤレスデバイスに、前記複数のディスプレイに表示される前記指示のうちの少なくともいくつかに従う可聴および/または振動指示を発行させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記コンピュータは、選択された時間間隔での前記斜面における観測によって導出された現在の斜面条件に関する経験的データを受信するように、および前記経験的データに従って、前記選択された速度範囲を自動的に調節するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記指示の表示が失敗した場合にアクティブ化されて、前記斜面が現在、安全でないという趣旨の、前記開始ゾーンから可視的なサインを表示するフェイルセーフディスプレイ(図5C)をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記センサーで撮られた静止および/またはビデオ画像を記憶し、スキーヤーおよび/または他者へ選択的に送信するように構成された施設(334,388,164)をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記静止および/またはビデオ画像は、教育を向上させ、かつ/または前記スキージャンプ設備をさらに楽しめるものにするように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
複数の地点の各々における前記スキーヤーの速度を個別に検出するように構成された前記センサーは、ライダー(Lidar)(336)を含み、
前記コンピュータは、前記ライダーからの入力に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の地点の各々における前記スキーヤーの速度を推定するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記センサーおよび前記コンピュータは、前記開始ゾーンと前記傾斜ゾーンの端部との間の前記滑降の少なくとも一部の間は絶えずリアルタイムで、前記スキーヤーの速度を検出するようにさらに構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
斜面を含む施設のための速度および着地ゾーン管理システムであって、前記斜面は、人(102)が疾走する傾斜(106)と、前記傾斜の端部にあるとともに、前記人がそこから着地ゾーン(120)に向かってジャンプする終端部分(114)とを含み、前記システムは、
前記斜面の外側になるように、前記傾斜の前記終端部分から横方向に間隔をあけられたサイト(118)において支持されるベース(220)から上に延びる支持部材(210)であって、そうすることによって前記人が前記支持部材(210)と衝突する危険性を低下させる、支持部材(210)と、
前記支持部材によって支持されるハウジング(200)と、
少なくともいくつかは前記ハウジングにあり、前記傾斜における前記人の運動、および前記斜面における選択されたパラメータを検出するように構成されるセンサー(382,336,170)と、
前記センサーと動作可能に結合されたコンピュータ(334)であって、前記センサーからの入力に応答して、
前記センサーからの入力に基づいて、前記傾斜における前記人の速度を個別に推定すること、および
前記斜面における障害物の有無を判断すること
を行うように構成されたコンピュータと、
前記コンピュータに動作可能に接続された少なくとも1つのディスプレイであって、前記傾斜にいる前記人に対して、
前記人の速度の前記推定の値、および選択された速度範囲に前記人の速度が従っているかどうかに基づくリアルタイム指示、ならびに
前記斜面における障害物の有無のリアルタイム指示
の各々を同時に表示するように構成されたディスプレイと
を備えるシステム。
【請求項14】
前記斜面における気象条件センサー(390,396,398)をさらに備え、
前記コンピュータは、前記気象条件センサーからの入力に応答して、前記斜面を使う人のより一層の安全性のために、前記選択された速度範囲を自動的に調節するように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記気象条件センサーは、前記斜面における風の強さおよび向きのセンサーを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記気象条件センサーは、前記斜面における気温と雪温の両方のためのセンサーを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記コンピュータと動作可能に結合されたワイヤレス施設であって、前記人によって携行されるワイヤレスデバイスへの送信を行って、前記ワイヤレスデバイスに、前記ディスプレイに表示される前記指示のうちの少なくともいくつかに従う可聴および/または振動指示を発行させるように構成されたワイヤレス施設をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記センサーは、ライダー(Lidar)(336)を含み、
前記コンピュータは、前記ライダーからの入力に少なくとも部分的に基づいて、複数の地点の各々における前記人の速度を推定するように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記斜面はスキージャンプ斜面であり、
前記コンピュータは、前記センサーからの入力に基づいて、前記着地ゾーンにおける障害物の有無を検出するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
前記斜面はスキージャンプ斜面であり、
前記コンピュータは、前記センサーからの入力に基づいて、前記着地ゾーンから下流のゾーン(124)における危険な条件の有無を検出するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
前記センサーおよび前記コンピュータは、前記傾斜の前記終端部分に接近する、複数のロケーションにおける前記人の速度を検知し、検出するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項22】
前記センサーおよび前記コンピュータは、開始ゾーンと傾斜ゾーンの端部との間の滑降の少なくとも一部の間は絶えずリアルタイムで、前記人の速度を検出するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項23】
傾斜(106)および着地ゾーン(120)を含む斜面を人が移動するジャンプ設備における安全性を高める方法であって、
前記傾斜の端部にあるリップ(114)よりも高く延び、前記リップから縦方向に間隔をあけられたベース(116)において支持される、前記斜面から横方向にずれたロケーション(118)に設置されるセンサーの出力をコンピュータが処理することによって、前記傾斜にある複数の地点の各々における前記人のリアルタイム速度を個別に推定するステップと、
障害物がないか前記着地ゾーンをリアルタイムで監視するステップと、
前記リップの方へ移動している人にとって可視的な1つまたは複数のロケーションにおいて、
前記着地ゾーンの前記リアルタイムでの監視に基づく、前記着地ゾーンの中での障害物の有無の指示、および
前記傾斜にある前記複数の地点の各々における前記人のリアルタイム速度の前記推定の値に基づく、前記傾斜上での前記人の速度が、選択された速度範囲に従っているかどうかの指示
を同時に表示するステップと
を含む方法。
【請求項24】
前記斜面における選択された気象条件を検知し、検知された前記気象条件に基づいて、前記コンピュータで前記速度範囲を自動的に調節するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記同時に表示するステップは、前記人の速度が、前記選択された速度範囲外である度合の指示を表示するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本特許出願は、2022年3月16日に出願された米国仮出願第63/320,392号、および2021年9月18日に出願された米国仮出願第63/245,826号の仮出願の各々の利益を主張し、それらを参照によって組み込む。
【0002】
上記参照の特許出願はすべて、本明細書において、「同一出願人による組み込まれた出願」としてまとめて言及される。
【0003】
本特許明細書は概して、速度および着地ゾーンの管理に関する。より詳細には、本明細書は、スノースポーツおよび他の設定におけるテレイン(terrain)パークの中の設備などのレクリエーション設定におけるユーザ速度および/または着地ゾーンの管理に関する。
【背景技術】
【0004】
多くの雪上スキーリゾートは、様々なサイズの人工ジャンプを呼び物とするテレインパークエリアを含む。各設備は、スキーヤーが自分の推進力によって、指定された着地ゾーンに達するような適切な速度で使われるように設計される。本明細書で使用する「1人のスキーヤー(skier)」および「複数のスキーヤー(skiers)」という用語は、スノーボード、そり滑り、およびスキーバイクを含むが、それらに限定されない、スキーリゾートによって山での使用を認められた任意のデバイスを使うどの参加者も含むものと理解される。
【0005】
着地ゾーンは、空中から地面までの移行が滑らかな急勾配セクションである。スキーヤーの動きが速すぎるか、または遅すぎる場合、スキーヤーは、着地ゾーンの後の平坦エリア、またはけがの危険性がより大きい、着地ゾーンの前の平坦エリアに着地する危険にさらされている。さらに、この着地ゾーンはしばしば、スキーヤーが設備に接近し始める上の方からは可視的でないことがあるので、着地ゾーンに、他者または物体がないかを判断する効果的な方法がないことが多い。ジャンプの危険性に関する何らかの情報をスキーヤーに提供するための提案が行われており、米国特許第8,482,417号を参照されたい。しかしながら、そのような設定における安全性、利便性、および娯楽性を向上するための、より効果的なシステムに対する必要性が依然としてあると思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第8482417号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
いくつかの実施形態によると、斜面を含むスキージャンプ設備における安全性を高めるシステムであって、斜面は、下りシーケンスにおいて、スキーヤーが滑降を開始するための開始ゾーン、スキーヤーが速度を上げるための下降スロープゾーン、スキーヤーが飛び出す(jump off)ための傾斜ゾーン、スキーヤーが空中を移動するための飛行ゾーン、スキーヤーが着地するための着地ゾーン、およびスキーヤーが滑降を終えるためのゾーンを含み、斜面は、前記飛行ゾーンの横のサイドエリアをさらに含み、システムは、前記サイドエリアに設置されたハウジングであって、前記斜面から間隔をあけられ、前記斜面を監視するように構成されたセンサーを支持し、センサーに動作可能に結合されたコンピュータをさらに収納し、前記センサーおよびコンピュータは、開始ゾーンと傾斜ゾーンの端部との間の斜面の複数の地点の各々において、スキーヤーの速度をリアルタイムで個別に検出すること、斜面における気象条件を追跡すること、および前記斜面における障害物の有無を検出することを行うように構成される、ハウジングと、前記飛行ゾーンの少なくとも上流でスキーヤーによって可視的であるように配置された複数のディスプレイであって、前記センサーからの入力に基づいて前記コンピュータによって、スキーヤーに対して、斜面における危険な条件の有無、リアルタイムで、および斜面における複数の地点の各々において、スキーヤーの速度が、選択された範囲内であるかどうか、スキーヤーの速度が、選択された範囲外である場合、速度が、選択された範囲と比較して速すぎるか、それとも遅すぎるか、ならびに選択された範囲からのスキーヤーの速度の逸脱が閾値を超えるかどうかを示すように駆動される複数のディスプレイと、スキーヤーによって携行されるワイヤレスパーソナルデバイスへ、前記複数のディスプレイにおける指示のうちの少なくともいくつかを送信するように構成されたワイヤレス通信施設とを備える。
【0008】
いくつかの実施形態によると、システムは、以下の特徴のうちの1つまたは複数をさらに含んでよく、すなわち、(a)斜面における気象条件を追跡するように構成されたセンサーは、斜面における風速および風向を測定する風速計を含むことができ、前記コンピュータは、風速計からの出力に応答して、前記選択された速度範囲を自動的に調節することができ、(b)前記複数の地点の各々におけるスキーヤーの速度を個別に検出するように構成されたセンサーは、少なくとも傾斜ゾーンを観察し、前記コンピュータにリアルタイム画像を供給するカメラシステムを含むことができ、前記コンピュータは、前記画像に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の地点の各々におけるスキーヤーの速度を推定するように構成されてよく、(c)前記斜面における障害物の有無を検出するように構成されたセンサーは、着地ゾーンおよび平坦ゾーンを観察し、その画像を前記コンピュータに供給するカメラシステムを含むことができ、前記コンピュータは、前記画像を処理して、着地ゾーンおよび平坦ゾーンにおける障害物の有無を検出するように構成されてよく、(d)前記斜面における障害物の有無を検出するように構成されたセンサーは、複数の離間された観察地点から斜面を観察する複数の撮像デバイスを含むことができ、(e)スキーヤーによって携行されるワイヤレスデバイスへの送信を行うように構成された前記ワイヤレス施設は、ワイヤレスデバイスに、前記複数のディスプレイに表示される指示のうちの少なくともいくつかに従う可聴および/または振動指示を発行させるように構成されてよく、(f)前記コンピュータは、選択された時間間隔での斜面における観測によって導出された現在の斜面条件に関する経験的データを受信するように、およびそれに従って、前記選択された速度範囲を自動的に調節するようにさらに構成されてよく、(g)システムは、前記指示の表示が失敗した場合にアクティブ化されて、斜面が現在、安全でないという趣旨の、開始ゾーンから可視的なサインを表示するフェイルセーフディスプレイさらに備えてよく、(h)システムは、前記センサーで撮られた静止および/またはビデオ画像を記憶し、スキーヤーおよび/または他者へ選択的に送信するように構成された施設をさらに備えてよく、(i)前記静止および/またはビデオ画像は、教育を向上させ、かつ/または前記スキージャンプ設備をさらに楽しめるものにするように構成されてよく、(j)複数の地点の各々におけるスキーヤーの速度を個別に検出するように構成されたセンサーはライダー(Lidar)を含むことができ、前記コンピュータは、前記ライダーからの入力に少なくとも部分的に基づいて、前記複数の地点の各々におけるスキーヤーの速度を推定するように構成されてよく、(k)前記センサーおよびコンピュータは、開始ゾーンと傾斜ゾーンの端部との間の滑降の少なくとも一部の間は絶えずリアルタイムで、スキーヤーの速度を検出するようにさらに構成されてよい。
【0009】
いくつかの実施形態によると、斜面を含む施設のための速度および着地ゾーン管理システムであって、斜面は、人が疾走する傾斜と、傾斜の端部にあるとともに、人がそこから着地ゾーンに向かってジャンプする終端部分とを含み、システムは、斜面の外側になるように、傾斜の終端部分から横方向に間隔をあけられたサイトにおいて支持されるベースから上に延びる支持部材であって、そうすることによって、人が支持部材と衝突する危険性を低下させる支持部材と、前記支持部材によって支持されるハウジングと、少なくともいくつかはハウジングにあり、前記傾斜における人の運動、および前記斜面における選択されたパラメータを検出するように構成されるセンサーと、センサーと動作可能に結合されたコンピュータであって、センサーからの入力に応答して、センサーからの入力に基づいて、傾斜における人の速度を個別に推定すること、および斜面における障害物の有無を判断することを行うように構成されたコンピュータと、コンピュータに動作可能に接続された少なくとも1つのディスプレイであって、傾斜にいる人に対して、人の速度の推定の値、および選択された速度範囲に人の速度が従っているかどうかに基づくリアルタイム指示、ならびに斜面における障害物の有無のリアルタイム指示の各々を同時に表示するように構成されたディスプレイとを備える。
【0010】
いくつかの実施形態によると、直前の段落に記載したシステムは、以下の特徴のうちの1つまたは複数をさらに含んでよく、すなわち、(a)システムは、前記斜面における気象条件センサーをさらに備えることができ、前記コンピュータは、前記気象条件センサーからの入力に応答して、斜面を使う人のより一層の安全性のために、前記選択された速度範囲を自動的に調節するように構成されてよく、(b)前記気象条件センサーは、斜面における風の強さおよび向きのセンサーを含んでよく、(c)前記気象条件センサーは、斜面における気温と雪温の両方のためのセンサーを含んでよく、(d)システムは、前記コンピュータと動作可能に結合されたワイヤレス施設であって、人によって携行されるワイヤレスデバイスへの送信を行って、ワイヤレスデバイスに、前記複数のディスプレイに表示される指示のうちの少なくともいくつかに従う可聴および/または振動指示を発行させるように構成されたワイヤレス施設をさらに備えることができ、(e)前記センサーはライダーを含むことができ、前記コンピュータは、前記ライダーからの入力に少なくとも部分的に基づいて、複数の地点の各々における人の速度を推定するように構成されてよく、(f)前記斜面はスキージャンプ斜面であってよく、前記コンピュータは、前記センサーからの入力に基づいて、前記着地ゾーンにおける障害物の有無を検出するようにさらに構成されてよく、(g)前記斜面はスキージャンプ斜面であってよく、前記コンピュータは、前記センサーからの入力に基づいて、前記着地ゾーンから下流のゾーンにおける危険な条件の有無を検出するようにさらに構成されてよく、(h)前記センサーおよびコンピュータは、傾斜の終端部分に接近する、複数のロケーションにおける人の速度を検知し、検出するようにさらに構成されてよく、(i)前記センサーおよびコンピュータは、開始ゾーンと傾斜ゾーンの端部との間の滑降の少なくとも一部の間は絶えずリアルタイムで、スキーヤーの速度を検出するようにさらに構成されてよい。
【0011】
いくつかの実施形態によると、傾斜および着地ゾーンを含む斜面を人が移動するジャンプ設備における安全性を高める方法は、傾斜の端部にあるリップ(114)よりも高く延び、リップから縦方向に間隔をあけられたベース(116)において支持される、斜面から横方向にずれたロケーションに設置されたセンサーの出力をコンピュータが処理することによって、傾斜にある複数の地点の各々における人のリアルタイム速度を個別に推定するステップと、障害物がないか着地ゾーンをリアルタイムで監視するステップと、リップの方へ移動している人にとって可視的な1つまたは複数のロケーションにおいて、着地ゾーンの前記リアルタイムでの監視に基づく、着地ゾーンの中での障害物の有無の指示、および傾斜にある前記複数の地点の各々における人のリアルタイム速度の前記推定の値に基づく、傾斜上での人の速度が、選択された速度範囲に従っているかどうかの指示を同時に表示するステップとを含む。
【0012】
いくつかの実施形態によると、方法は、以下の特徴のうちの1つまたは複数、すなわち、(a)斜面における選択された気象条件を検知し、検知された気象条件に基づいて、前記コンピュータで前記速度範囲を自動的に調節するステップをさらに含むことができ、(b)前記同時に表示するステップは、人の速度が、前記選択された速度範囲外である度合の指示を表示するステップをさらに含み得る。
【0013】
本特許明細書の主題の、上記および他の利点および特徴をさらに明らかにするために、その実施形態の具体例を、添付の図面に示す。ある図面に示される要素または構成要素は、別の図面に示される、匹敵するかまたは同様の要素または構成要素の代わりに使われてよいこと、およびこれらの図面は、例示的な実施形態を示すにすぎず、したがって本特許明細書または添付の特許請求の範囲の限定と見なされるべきでないことを諒解されたい。ここでの主題は、添付の図面を使用して、追加の特異性および詳細とともに記載され、説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】いくつかの実施形態による、雪上スキーリゾートの中のテレインパークにおけるジャンプ設備を概略的に示す図である。
図2】いくつかの実施形態による、雪上スキーリゾートの中のテレインパークにおけるジャンプ設備の近くに設置された速度および着地ゾーン管理システムを概略的に示す図である。
図3A】いくつかの実施形態による、雪上スキーリゾートの中のテレインパークにおけるジャンプ設備の近くに設置された速度および着地ゾーン管理システムのさらなる態様を示す図である。
図3B】いくつかの実施形態による、雪上スキーリゾートの中のテレインパークにおけるジャンプ設備の近くに設置された速度および着地ゾーン管理システムのさらなる態様を示す図である。
図3C】いくつかの実施形態による、雪上スキーリゾートの中のテレインパークにおけるジャンプ設備の近くに設置された速度および着地ゾーン管理システムのさらなる態様を示す図である。
図3D】いくつかの実施形態による、雪上スキーリゾートの中のテレインパークにおけるジャンプ設備の近くに設置された速度および着地ゾーン管理システムのさらなる態様を示す図である。
図4】いくつかの実施形態による、速度および着地ゾーン管理システムの様々な構成要素のさらなる詳細、ならびにそのような構成要素の間のいくつかの相互作用を示す概略図である。
図5A】いくつかの実施形態による、速度および着地ゾーン管理システムによる、ユーザに対する視覚インジケータのさらなる詳細を示す図である。
図5B】いくつかの実施形態による、速度および着地ゾーン管理システムによる、ユーザに対する視覚インジケータのさらなる詳細を示す図である。
図5C】いくつかの実施形態による、速度および着地ゾーン管理システムによる、ユーザに対する視覚インジケータのさらなる詳細を示す図である。
図6】いくつかの実施形態による速度および着地ゾーン管理システムを示す図である。
図7】いくつかの実施形態による、速度および着地ゾーン管理システムの構成要素向けの例示的寸法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好ましい実施形態の例の詳細な説明を、以下で行う。いくつかの実施形態について記載するが、本特許明細書に記載する新規の主題は、本明細書に記載する、どの1つの実施形態にも実施形態の組合せにも限定されるのではなく、むしろ、多数の代替物、修正物、および等価物を包含することを理解されたい。さらに、多数の具体的詳細が、完全な理解をもたらすために、以下の記述において説明されるが、いくつかの実施形態は、これらの詳細の一部または全部なしで実践することができる。その上、分かりやすくするために、当該技術分野において知られている特定の技工物については、本明細書に記載する新規の主題を不必要に不明瞭にすることを避けるために、詳しく記載していない。本明細書に記載する具体的実施形態のうちの1つまたはいくつかの、個々の特徴が、他の記載する実施形態の特徴と、または他の特徴と組み合わせて使われてよいことが明らかであろう。さらに、様々な図面における同様の参照番号および指定は、同様の要素を示す。
【0016】
図1は、いくつかの実施形態による、雪上スキーリゾートの中のテレインパークにおけるジャンプ設備を概略的に示す図である。図1のテレインパーク設備が、雪面110のある側面図で示される。ジャンプ設備112は、離陸ゾーン104と、それに続く、スキーヤーが速度を上げられるように構成された下降スロープエリア、傾斜ゾーン106、着地ゾーン120および平坦エリア124を含む。着地ゾーン120は、空中から地面へのスキーヤーの移行が、傾斜面の傾きのおかげで滑らかな所である。着地ゾーン120は、スイートスポットと呼ばれることもあることに留意されたい。傾斜106は、リップ114、テーブル116およびナックル122も含む。ジャンプ112は一般に、サイド平坦テーブルエリアも含む。サイドテーブル118は、ジャンプの右側に示されている。スキーヤー102は開始ゾーン104に示されている。スキーヤーが所与のジャンプ設備に向けて空中を移動する軌道および距離は概して、スキーヤーが傾斜106の端部においてリップ114にヒットするときのスキーヤー102の速度、ならびにスキーヤーによる「ポップ」の量およびタイミング、風速および風向きなど、他の要因に依存する。スキーヤー102の軌道130は、着地ゾーン120での着地を可能にする。スキーヤーの動きが遅すぎる場合、スキーヤー102は、軌道132によって示されるような「未達」の危険性がある。未達により、スキーヤー102は、ジャンプの平坦テーブル116またはナックル122に着地する危険がある。スキーヤーの動きが速すぎる場合、スキーヤー102は、軌道134によって示されるような「超過」の危険性がある。超過により、スキーヤー102は、着地ゾーンを過ぎて平坦エリア124に着地する危険がある。未達と超過は両方とも概して、ジャンピングエクスペリエンスの娯楽性を低下させ、また、概して、スキーヤー102にとってけがの危険性が増す。さらに、傾斜106はしばしば、開始ゾーン104の中のスキーヤー102による着地ゾーン120の見晴らしを妨げるので、しばしば、着地ゾーン120に、他のスキーヤーまたは物体がないかどうかをスキーヤー102が判断するための好都合なやり方がない。
【0017】
現在、物理演示を行い、第1のスキーヤーを、特定の設備向けの正しい速度になるように指導する、第1のスキーヤーを並んで「追尾する」、または「リードする」ための第2のスキーヤーを使うことが推奨されることがある。また、追加(第3の)スキーヤーが、着地ゾーンを観察し、物体がないことを確認するための位置にいることが要求される場合がある。「第1」および「第2」などのラベルが本明細書において使われるが、スキーヤーは、どの順序で斜面を進んでもよいことに留意されたい。たとえば、第2の、またはシャドースキーヤーは、実際には、第1のスキーヤーの前に、すなわち先んじてスタートしてよい。
【0018】
テレインパークにおける現在のジャンプ設備の欠点は、(1)スキーヤーが、1人でスキーをしている間、安全に設備を楽しむことができない、(2)「シャドー」スキーヤーが設備向けの現在の正しい速度を自身で意識していることを、スキーヤーは知ることができない、(3)接近開始点は、確立されると、温度と日光/雪暴露の両方によって雪条件が修正されたとき、一日を通して変わり得る、(4)しばしば、着地ゾーンを、接近のスタートに先立って観察し、障害がないことを確認することができない、ことを含むが、それらに限定されない。
【0019】
いくつかの実施形態によると、これらの欠点の一部または全部をなくし、かつ/または大幅に減らすシステムについて記載する。いくつかの実施形態によると、スキーヤーには、設備が楽しめるように意図された「ターゲット」速度と比較したスキーヤーの接近速度の視覚指示、ならびに設備を楽しむために障害がないことを確認するための、着地ゾーンの状況のアップヒル指示が与えられる。
【0020】
いくつかの実施形態によると、システムの態様は、(1)長期間速度較正、およびいくつかのケースでは設備の寿命の間の速度較正、(2)山にすでに用意されているスキーゲート端によるタワーの設置の容易さ、(3)毎日などのように定期的に設置される場合がある電気バッテリーなどのルーチン構成要素の設置の容易さ、ならびに(4)環境保護を必要とする構成要素が、囲いの中で要素から保護されること、のうちの1つまたは複数を有し得る。
【0021】
いくつかの実施形態によると、システムタワー100は、ネットワーク160と通信するように構成される。タワー100とネットワーク160との間の接続性は、矢印162によって示すようなワイヤレス接続および/もしくはワイヤードリンク、またはそれらの組合せであってよい。さらに、いくつかの実施形態によると、システムタワー100は、スキーヤー102(図1の102および102'に示すような任意の位置にいる)と、矢印164および164'によって示されるように、ネットワーク160を介してワイヤレス通信により通信してよい。いくつかの実施形態によると、ダイレクトワイヤレス通信が、Bluetooth、Wi-Fiネットワーク、および/またはRFIDなどの技術により、システムタワー100とスキーヤー(102および102')との間で行われ得る。レンジが問題である場合、別々のリピータユニットを使うことができる。
【0022】
いくつかの実施形態によると、カメラ170を収納するために補助ユニットが使われてよい。システムタワー100の配置ならびに設備のサイズおよび形状のせいで、タワー100の位置からは、遮るもののない眺めが実現可能でない場合があるかもしれない。カメラ170は、図1の着地ゾーン120の下に設置されて示されているが、実際には、カメラは、設備のサイド寄りなど、適切なロケーションに設置されてもよい。いくつかの実施形態によると、着地ゾーンが、単一のシステムタワーで監視するのが難しい場合、それ自体のライダーシステムおよび/またはカメラ、コンピュータならびに通信ユニットを含むタワー100などの第2のシステムタワーが使われてよい。第2の自己完結型システムタワー100を使うことには、いくつかの適用例では「プラグアンドプレイ」および/または「ドロップアンドゴー」であり得る標準化ユニットを有するという利益がある。
【0023】
図2は、いくつかの実施形態による、雪上スキーリゾートの中のテレインパークにおけるジャンプ設備の近くに設置された速度および着地ゾーン管理システムを概略的に示す図である。図示されているのは、傾斜106、リップ114、テーブルエリア116、ナックル122およびサイドテーブル118を含むジャンプ設備112の部分である。システムタワー100は、囲いハウジング200、アーム210およびベース220を含む。システムタワー100は、ジャンプの右側にあるサイドテーブルエリア118に設置されて示されている。いくつかの実施形態によると、ベース220は、図2に示すように埋設されるように構成される、アンカーおよび支持222などの雪中支持構造を含み得る。
【0024】
図3A図3Dは、いくつかの実施形態による、雪上スキーリゾートの中のテレインパークにおけるジャンプ設備の近くに設置された速度および着地ゾーン管理システムのさらなる態様を示す図である。ハウジング200は、図3Aにおける2つのサイド、すなわちアップヒル向きサイド310およびジャンプ向き、または設備向きサイド312が可視的である4面囲いである。図3Bにおいて可視的であるのは、ダウンヒル向きサイド316およびアウェー向きサイド318である。ハウジング200は、ハウジング200の中身ならびに様々なポート、ウィンドウおよびインジケータに降水および日光からの保護を与えるように構成されるフードまたはカバー314も含む。いくつかの実施形態によると、カバー314は、図3Aおよび図3Bに示すような平坦ではない。いくつかの実施形態によると、他の角度(たとえばスロープ角度)、他のサイズ(たとえば張出しの量)、および他の形状を使うことができる。たとえば、いくつかの実施形態によると、カバー314は、双曲放物面などのサドル形状を有する。いくつかの実施形態によると、カバー314は、丸みのある滴形状を有し、その丸みのある端がジャンプ設備に向いている。さらに、いくつかの実施形態によると、カバー314は可撓性または半可撓性の材料で作られる。いくつかの実施形態によると、パディング(図示せず)がカバー314上に与えられる。
【0025】
いくつかの実施形態によると、ハウジング200内部の構成要素へのアクセスが、破線矢印344で図3Bに示すように、傾斜カバー314により与えられる。傾きの方向、およびしたがってヒンジのロケーションは、特定の適用例のためのハウジング200への最も好都合なアクセス角度に依存する。いくつかの実施形態によると、傾斜可能カバー314の代わりに、または追加として、アウェー向きサイド318などに、アクセスドア342が設けられる。
【0026】
アップヒル向きサイド310は、接近速度色灯ディスプレイ330と、たとえば、着地ゾーン状況を表示するのに使うことができるLEDディスプレイ320とを有する。アップヒル向きサイド310は、図3に示すように、センサーウィンドウ322の一部も含み得る。いくつかの実施形態によると、ハウジング200のサイド、カバーおよび/または床は、ハウジング200の内部構成要素を外側の環境から保護するために、適切な材料で隔離される。ウィンドウ322は、ハウジング200の中身の隔離を強化し、ならびに曇りまたは他の結露関連問題の危険性を低下するための二重ガラスであってよい。ウィンドウ322の後ろおよびハウジング200内には、ターゲットスキーヤー102に関連付けられた範囲、距離および速度を判断するように構成されたライダーシステム336がある。適切なライダーシステムの例は、Velodyne製のVLP-16 Puckを含むが、適用例によって、多くの他のライダーシステムが使われてよい。ハウジング200内には、図3Bに示すコンピュータシステム334も収納される。適切なコンピュータシステムの例は、Nvidia製のJettsonのタイプなどのシングルボードコンピュータ、またはラズベリーパイコンピュータを含むが、適用例によって、多くの他のタイプのコンピュータシステムが使われてよい。いくつかの実施形態によると、ライダーシステム336は、表示ウィンドウ322から着地ゾーンを「観察する」こともできる。いくつかの実施形態によると、パイカメラおよびラズベリーパイコンピュータなどのウェブカムタイプカメラが、エリア120を「観察する」のに使われる。ハウジング200内には通信システム388も収納され、これは、いくつかのケースでは、図1に示すネットワーク160ならびにスキーヤー102(および102')との、アンテナ392を介したワイヤレス通信を提供するように構成される。いくつかの実施形態によると、通信システム388は、たとえば電力線384とともに含まれる、通信を介したワイヤード接続を使うことができる。いくつかの実施形態によると、通信システム388は、セルラーデータにより、様々な構成要素の遠隔監視と、ハウジング200内での統合とを提供するように構成された、囲い200内部に設置されたLTE無線を含む。いくつかの実施形態によると、ヒーター392がハウジング200内に収納される。温度センサーを含むヒーター392は、ハウジング200の中の温度を、そこに収納されている様々な構成要素の動作に適した範囲に保つように構成することができる。適切なヒーターの例は、Stage HG140、またはCP061 PTCヒーターであるが、適用例によって、多くの他のヒーターシステムが使われてよい。いくつかの実施形態によると、非電気タイプヒーター、たとえば化学反応熱要素が、単独で、または電気ヒーターとの組合せで使われてもよい。いくつかの実施形態によると、サーモスタット制御ルーバー(図示せず)が、過熱を防止するために、囲い200の電気的通気を作動させることができる。
【0027】
いくつかの実施形態によると、システムは拡声器332を含み、これは、光ディスプレイと対にされて、接近中のスキーヤーに、ターゲット速度と比較したスキーヤーの速度に対してさらに意識を向けさせることができる。
【0028】
いくつかの実施形態によると、拡声器を使う代わりに、またはそれに加えて、オーディオおよび/または振動アラートを、接近中のスキーヤーに、ターゲット速度と比較したスキーヤーの速度に対してさらに意識を向けさせるために、スマートフォンなど、スキーヤーのパーソナルデバイスにより、接近中のスキーヤーに与えることができる。
【0029】
いくつかの実施形態によると、1つまたは複数のソーラーパネル340が、図3Aに示すようにカバー314の上など、ハウジング200の上に配置される。ソーラーパネルは、充電池、構成要素、加熱および/または冷却(たとえば、図示しないが、ファン)のための電力を発生するのに使うことができる。
【0030】
いくつかの実施形態によると、システムタワー100の中の電気構成要素の一部または全部のための電力は、充電可能バッテリーパック380によって提供される。適切なバッテリーシステムの例は、ダコタリチウムによるD/C電力システムを含むが、適用例によって、多くの他のバッテリーシステムが使われてよい。いくつかの場合には、バッテリーパック380は、バッテリーパックの設置または交換のためにアクセスしやすいように、ならびにハウジング200の中身の質量を大幅に削減するために、ベース220の上または近くに設置される。いくつかの他の実施形態によると、バッテリーパック380は、温度および湿度などの環境条件をよりうまく制御するために、ハウジング200内に収納される。いくつかの実施形態によると、バッテリーパック380に対する代替または追加として、図3Aに破線で示す電力線384により電力が供給されてよい。
【0031】
いくつかの実施形態によると、ハウジング200の配置は、ヒンジシステム356ならびにアーム350および352により制御可能である。ヒンジシステムは、ハウジング200の高さの手動制御を可能にするための、コイルばねユニット354およびクランクアーム358を含み得る。いくつかの実施形態によると、ヒンジシステムは、図3Aの矢印386によって示されるように、支柱370の主軸の周りを回転することも可能にする。いくつかの実施形態によると、コイルばねユニット354は含まれず、ヒンジシステム356の角度は、他の手段によって手動で制御される。いくつかの実施形態によると、ヒンジシステム356は、ハウジング200の高さを制御するためのモータを含む。
【0032】
いくつかの実施形態によると、ベース支持220は、雪への安定した取り付けを容易にするために構成される。図3Aにおいて、ベース220は、雪面の下の支柱370の埋め込み部分372(図3Aの破線によって示される)を含む。ベース220は、支持脚374、376および378も含み、これらは各々、図3Aにおいて破線によって示されるいくつかの埋め込み部分も有する。いくつかの実施形態によると、埋められている支柱370の部分372は約2~3フィートであるが、適用例によっては他の量が可能である。いくつかの実施形態によると、適用例によっては、1つもしくは2つの支持脚のみがあるか、または支持脚が存在しない。いくつかの他の実施形態によると、雪面110および/または傾斜106のサイドにねじ込まれる雪および/またはアイススクリューなど、他のタイプのアンカリングシステムを使うことができる。適用例によっては、多くの他のアンカリングシステムが使われてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態によると、図3Bに示すように、風速計390を設けることができる。風速計は、風速および風向がスキーヤーの軌道に影響し得るとともに雪の条件に対して影響を有し得るとき、ターゲット接近速度範囲を調節するのに使うことができる。適切な風速計の例はInspeedポールマウント#PM25を含むが、適用例によって、多くの他のタイプの風速計が使われてよい。
【0034】
いくつかの実施形態によると、すべてのユーザを終日記録し、データを、たとえば、フラッシュドライブであってよいローカルメモリ(図示せず)に記憶するように構成される別個のジャンプカメラ366が、たとえば面312上に設けられる。いくつかの実施形態によると、カメラ366はパイタイプカメラであってよい。適切なカメラの別の例は、BZB BG-Maestroデジタルアウト追跡カメラである。いくつかの実施形態によると、向上したビデオおよび/または画像キャプチャが、記録され、保存され、かつ/または、たとえば、登録料金を払ったユーザへ送信されてよい。いくつかの実施形態によると、カメラ366は、スキーヤーが飛行し、または滑空するのを、ウィンドウ322を通して「観察する」ことができるように、ハウジング200内に配置される。いくつかの実施形態によると、カメラ366によってキャプチャされたビデオは、たとえば、スキーヤーが支払った料金に従って、スキーヤーのパーソナルデバイスにアップリンクおよび/または送信される。いくつかの実施形態によると、ビデオがキャプチャされ、かつ/または各個々のスキーヤーへ配信されるように、Bluetoothおよび/またはRFIDなどの技術が、スキーヤーを識別するのに使われる。
【0035】
いくつかの実施形態によると、システムは、システムが設置されているテレインパーク設備を使おうとしているか、または使っているスキーヤーを識別するように構成することができる。いくつかの実施形態によると、開始ゾーン104またはシステムタワー100の近くの別個のユニットによって識別可能なようにコーディングされているRFIDタグを含むリストバンドが、スキーヤーによって身に着けられてよい。識別のための代替技術としては、Bluetooth技術がある。
【0036】
いくつかの実施形態によると、カメラ静止画像および/またはビデオが、判断された速度、条件およびディスプレイ320および330に表示されていたものの記録など、他の時間同期データとともに、ローカルに、またはネットワーク160(図1に示す)上に記憶されてよい。いくつかの実施形態によると、データは絶えずログをとられてもよく、またはスキーヤーがテレインパーク設備を使っているときに記録されるだけであってもよい。いくつかの実施形態によると、GPS情報などの関連メタデータを含む時間同期データは、耐タンパであるとともに起こり得る後続使用のために、法的手続きにおけるデジタルエビデンスとして認証され得るように、構成され、セキュアに記憶される。
【0037】
いくつかの実施形態によると、雪温センサーが設けられ得る。一例では、プローブ396が、図3Aに示すように雪面に配置される。別の例によると、推定温度計398が、たとえば、図3Aおよび図3Bに示すハウジング200の面(310、312、316または318)のうちの1つに設置される。いくつかの実施形態によると、プローブタイプセンサーまたは推定タイプセンサーのいずれかが、ジャンプ設備の上または近くの1つまたは複数のロケーションにおいて温度測定を行うのに使われる。たとえば、測定は、傾斜への下降進入路、傾斜自体または着地ゾーンにおいて行われてよい。いくつかの実施形態によると、算出されるターゲット速度範囲に影響し得る特性を有する様々な雪面において読取りが行われてよい。そのような特性は、スロープ側面(たとえば北または南向き)、スロープ角度、日光暴露、および風暴露のうちの1つまたは複数を含み得る。一方または両方のタイプの雪温センサー(プローブおよび/または推定)からの読取りが、コンピュータシステム334によって、ターゲット速度範囲を調節するのに使われてよい。
【0038】
図3Cは、ダウンヒル向きサイド316およびアウェー向きサイド318のビューを示し、この場合、図示されるように、アーム350および352が、ダウンヒル向きサイド316の上端においてハウジング200に取り付けられる。寸法は、図7に示されるよりもいくぶん小さく示されている。
【0039】
図3Dは、テレインパークジャンプ設備306のサイドの方の雪面に設置されたシステムタワー100を示し、この設備は、図1および図2に示すジャンプ設備と同様または同一である。ジャンプ設備306は依然として、接近ゾーンおよび着地ゾーンを有し、ジャンプ設備306は、より丸みのある上部を有し、明確なリップ、テーブルおよびナックル部分が欠けている。システムタワーを設備から離して設置すると、いくつかの適用例では、より良好な眺めが与えられ、かつ/またはシステムタワーとの衝突の危険性が低下し得る。いくつかの実施形態によると、システムタワーは、既存の構造の後ろまたは近くに位置する。
【0040】
図4は、いくつかの実施形態による、速度および着地ゾーン管理システムの様々な構成要素のさらなる詳細、ならびにそのような構成要素の間のいくつかの相互作用を示す概略図である。LEDディスプレイ320、光ディスプレイ330、コンピュータシステム334、カメラ382およびライダーシステム336、通信システム388(LTEユニットを含み得る)、風速計390、ならびにヒーター392を含む電気構成要素は、ライン384を介して、バッテリー380またはワイヤード電力源のいずれかによってサポートされる。コンピュータシステム334は、ビデオアップリンク用のカメラ382およびライダー336からの情報をまとめて、LEDディスプレイ320および/または光ディスプレイ330を介して適切な信号をスキーヤーに提供する。
【0041】
ライダーシステム336は、ウィンドウ322の後ろに、ならびに接近および着地エリアの両方を適切に観察するために配置される。カメラ382は、スキーヤーがジャンプと着地をしているところ両方を記録するためのビデオおよび/または静止画像を記録するために装備されてよい。コンピュータ334、図1に示すスキーヤー102(および102')ならびに/またはネットワーク160の間の通信は、通信システム388によって提供される。
【0042】
上記電子構成要素をワイヤリングまたは接続し、タワーに設置する方法および手配は、アプリケーション開発または電気機械統合の当業者にはよく知られている。
【0043】
コンピュータシステム334は、ライダーシステム336からの情報を解釈して、図1に示す様々なロケーションにおけるスキーヤー102の速度を判断する。コンピュータは、スキーヤー102の接近速度がターゲット範囲内であるかどうか、または遅すぎるか、それとも速すぎるかを判断する。リアルタイムで、コンピュータは、スキーヤーの動きが遅すぎるか、または速すぎることを検出すると、ライト330を介してスキーヤーに対して警告を示す。システムがスキーヤーに対して指示を行うために、LEDディスプレイ320が使われてもよい。いくつかの実施形態によると、LEDディスプレイ320は、離陸ゾーン104(図1に示す)にいるか、またはそうでなければ傾斜106に接近しているスキーヤーに対して、着地ゾーンに障害があるので、傾斜106およびリップ114(やはり図1に示す)からの離陸は勧められないことを示すのに使われる。ライト330およびLEDディスプレイ320による指示のさらなる詳細を、図5A図5Cに関連して以下に挙げる。いくつかの実施形態によると、ライダーシステムは、使われないか、またはコンピュータシステムを通して稼働される1つもしくは複数のカメラで増補されるかのいずれかである。いくつかの場合には、1つまたは複数のカメラを使うことにより、ライダーシステムを使用せずに、スキーヤー接近速度および/または着地ゾーンの整理を十分に監視できる。いくつかの実施形態によると、カメラおよび/またはライダーシステムならびにコンピュータシステムは、スキーヤーがジャンプに接近するとき、複数のロケーションにおけるスキーヤーの速度を判断するように構成される。いくつかの実施形態によると、カメラおよび/またはライダーシステムならびにコンピュータシステムは、スキーヤーがジャンプ、傾斜および/またはリップに接近する間の一部または全部において、スキーヤーの速度を絶えず監視するように構成される。絶えず監視することにより、多くの適用例において、スキーヤーへの指導を改善することができる。
【0044】
いくつかの実施形態によると、システムは、スキーヤーのジャンプおよび/または着地の静止画像および/またはビデオ画像をスキーヤーに与えるのに、カメラ382を使う。そのような画像は、スキーヤーが設備をますます楽しめるようにし、かつ/またはスキーヤーのフォームに見られる問題を正して、より充実した安全な山体験のために、スキーヤーの技能および/またはスタイルを改善することができる。
【0045】
1つまたは複数の実施形態で記載するシステムは、安全性を増し、危険性を低下することによって、参加者に、1人で、または1人もしくは複数の追加の人々とスキーをしている間、テレインパークを楽しませることができる。さらに、他者が一緒の場合、1人のスキーヤーは、着地ゾーンを監視するために設備を迂回する必要はなく、代わりに全員が、下山に毎回参加することができる。したがって、システムは、「参加者」として、対して「安全性スポッター」としての1日当たりの滑降の回数を増やすことによって、日々の価値を増すことができる。
【0046】
図5A図5Cは、いくつかの実施形態による、速度および着地ゾーン管理システムによる、ユーザに対する視覚インジケータのさらなる詳細を示す図である。図5Aは、LEDディスプレイ320がどのように使われ得るかの例を示す。320に示す大きい「X」は、着地ゾーンに障害があることを示し、320'に示す親指を立てるシンボルは、着地ゾーンの中で物体が検出されないことを示す。優れた可視性および通信を提供するために、様々な色が使われてよい。たとえば、Xは、白い背景に対して赤であってもよく、親指を立てるしぐさは、白い背景に対して琥珀色であってよい。
【0047】
図5Bは、接近中のスキーヤーに速度指導を与えるために、LEDディスプレイ320と光ディスプレイ330の両方を使う例を示す。速度がターゲット範囲内である場合、ディスプレイ330の中央にある白色光のペアが灯される。接近中のスキーヤーが遅すぎるとして検出された場合、LEDディスプレイ320は、「TOO SLOW(遅すぎ)」を示し、白色光の下の琥珀および/または赤色光が、ユーザに、動きが遅すぎると警告する。接近中のスキーヤーが速すぎるとして検出された場合、LEDディスプレイ320'は「TOO FAST(速すぎ)」を示し、白色光の上の琥珀および/または赤色光が、ユーザに、動きが速すぎると警告する。他の変形も可能である。たとえば、接近中のスキーヤーがわずかに遅すぎる場合、琥珀色光が灯されている間にLEDディスプレイは「TOO SLOW」を示し得る。接近中のスキーヤーの動きが遅すぎる場合、「TOO SLOW」が点滅してよく、赤色光が点灯し、かつ/または発光してもよい。速度が範囲を大きく外れているので、けがの危険性が一層大きいことをシステムが検出したときや、たとえば、スキーヤーが傾斜への接近を、衝突を起こすかもしれない速度ですでに開始している間に着地ゾーンに物体が検出された(たとえば、ライダーシステム336および/またはカメラ382により)ときなどに、「ABORT(中止)」など、他の言葉によるメッセージが使われてよい。しばしば、接近中のスキーヤーは、指導に応じて速度、方向および「ポップ」の量を変えることがあるので、いくつかのケースでは、異なる警告段階が有用な場合がある。たとえば、いくつかのケースでは、ターゲット速度またはターゲット速度範囲からのスキーヤーの速度逸脱をさらに微調整し、選択された速度範囲からの異なる逸脱の度合を表示するために、8つ以上のライトが使われてよい。いくつかの実施形態によると、ライトのうちの1つまたは複数は、オフ、発光、または安定のいずれかであってもよい。いくつかの実施形態によると、発光のレートは、異なる指示を行うように変わり得る。一例によると、スキーヤーが、ターゲット速度よりもはるかに高い速度でジャンプに向かって加速すると、上方の赤色光が発光する。スキーヤーが、速度をある程度チェックするか、または「落とす」と、ライトは琥珀色発光に遷移する。スキーヤーが速度をさらに落とすと、琥珀色光が安定する。スキーヤーの速度がターゲットゾーンの中にあるとき、2つの白色光が安定する。この方法論により、単一の琥珀色光が2つの速度逸脱を表すことができる。
【0048】
別の例示的実施形態によると、LEDディスプレイ320は、白色でのメッセージ「ALL CLEAR(問題なし)」を表示し、これは、着地ゾーンの中で物体が検出されない(たとえば、ライダーシステム336および/またはカメラ382により)ことを示す。赤でのメッセージ「NOT SAFE(危険)」は、物体が検出されたという指示を与え、設備を試みるべきでない。
【0049】
いくつかの実施形態によると、光の色は、上述したのとは異なるやり方で使われてよい。たとえば、白色光の代わりに緑色光が使われてもよく、またはユーザの速度が推奨範囲内であることを示すのに、ライトなしのディスプレイが使われてよい。
【0050】
いくつかの実施形態、および3×13" LEDDIS LED屋外モジュールRGBなどのLEDシステムによると、WP008がLEDディスプレイ320用に使われてもよく、Luxx light technologyからの2-3" 5~10ワットLED-COBが、光ディスプレイ330用に使われてもよいが、適用例によって、多くの他の光ディスプレイシステムが使われてよい。
【0051】
記載するシステムが使用され得る代替法は、正しい接近速度が重要な安全性考察と見なされ、かつ/またはブラインド着地エリアが危険性を生じる他の活動を含む。他の実施形態の例は、マウンテンバイクジャンピングおよびオートバイ/モトクロスジャンピングを含むが、それに限定されない。
【0052】
図6は、いくつかの実施形態による速度および着地ゾーン管理システムを示す図である。この場合、スキーヤーがシステムタワー100の任意の部分と偶発的に衝突しそうな場合、パディング600が、けがの危険性を低下させるのに使われる。パディング600は、スキーリフトタワーおよび/または人工降雪機器をパディングするのに使われるパディングと同様または同一であってよい。いくつかの実施形態によると、他のタイプの防護装置が、互いにまたは組み合わせて、またはパディングとともに使われてよい。例としては防護網があるが、多くの他のタイプが存在する。
【0053】
図7は、いくつかの実施形態による、速度および着地ゾーン管理システムの構成要素向けの例示的寸法を示す図である。図示するのは、図3Aおよび図3Bに示したような、ハウジング200向けの様々な概算サイズである。いくつかの実施形態によると、ハウジング、ディスプレイ、支柱、およびベースを含む、システムの様々な構成要素の物理的サイズは、より小さいかまたはより大きい設備に、より適切に適合するように修正されてもよい。いくつかの実施形態によると、ハウジング形状は、3面であり、より丸みがあり、または他のディスプレイおよび/もしくはバナーマーケティングのような所望の適用例向けに調節されてよい。
【0054】
いくつかの実施形態によると、使われる材料は、環境および/または経済的変化によりよく合うように調節することもできる。
【0055】
いくつかの実施形態によると、ライトとカメラの様々な組合せが、変わりゆく顧客の安全の必要性および/または嗜好に合わせてカスタム適合されてよい。
【0056】
いくつかの実施形態によると、テレインパーク設備を組み立てる資格があるようなスキー専門家が、多数のジャンプを通して、また、予想される雪条件向けの調整を行って最も適切な速度を判断するために設備をテストするのに利用され得る。スキー専門家の推奨は、設備向けの適切な速度を反映するようにコンピュータパラメータを設定するのに使うことができる。いくつかの実施形態によると、システム誤作動の場合、フェイルセーフ統合センサーが、すべての光ディスプレイを暗転させる。
【0057】
上記は、明快の目的のためにある程度詳しく記載されているが、その原理から逸脱することなく、いくつかの変更および修正が行われてよいことが明らかであろう。本明細書に記載したプロセスと装置の両方を実装する多くの代替法があることに留意されたい。したがって、本実施形態は、例示的であって限定的ではないと見なされるべきであり、添付の請求項の範囲および等価物の範囲内で修正され得る、本明細書に記載した内容全体は、本明細書において与えられる詳細に限定されないものとする。
【符号の説明】
【0058】
100 システムタワー
102,102' スキーヤー
104 開始ゾーン、離陸ゾーン
106 傾斜ゾーン
110 雪面
112 ジャンプ設備
114 リップ
116 テーブル
118 サイドテーブル
120 着地ゾーン
122 ナックル
124 平坦エリア
130,132,134 軌道
160 ネットワーク
170 カメラ
200 ハウジング、囲い
210 アーム
220 ベース
222 支持
306 ジャンプ設備
310 アップヒル向きサイド
312 設備向きサイド
316 ダウンヒル向きサイド
318 アウェー向きサイド
314 傾斜可能カバー
320 LEDディスプレイ
322 センサーウィンドウ、表示ウィンドウ
330 接近速度色灯ディスプレイ、光ディスプレイ、ライト
332 拡声器
334 コンピュータシステム
336 ライダー(Lidar)システム
340 ソーラーパネル
342 アクセスドア
350 アーム
352 アーム
354 コイルばねユニット
356 ヒンジシステム
358 クランクアーム
366 ジャンプカメラ
370 支柱
374,376,378 支持脚
380 バッテリーパック
382 カメラ
384 電力線、ライン
388 通信システム
390 風速計
392 アンテナ、ヒーター
396 プローブ
398 推定温度計
600 パディング
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
【国際調査報告】