(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】超高速PAM-N CMOSインバータシリアルリンク
(51)【国際特許分類】
H04L 25/49 20060101AFI20241001BHJP
H04L 25/02 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
H04L25/49 L
H04L25/02 S
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517106
(86)(22)【出願日】2022-06-02
(85)【翻訳文提出日】2024-04-01
(86)【国際出願番号】 US2022032029
(87)【国際公開番号】W WO2023043509
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】591025439
【氏名又は名称】ザイリンクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】XILINX INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ケイシー, ロナン ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ラジェンドラン, ロケシュ
(72)【発明者】
【氏名】キャリー, デクラン
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ハーン, キャサリン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ホンタオ
【テーマコード(参考)】
5K029
【Fターム(参考)】
5K029AA11
5K029CC01
5K029FF02
(57)【要約】
本明細書に記載される方法、システム、及び装置が、CMOSベースの構成要素を使用して、送信機においてマルチレベルPAM信号(PAM-N信号)を生じさせる。送信機においてPAM-N信号を形成することによって、受信機が、複数の信号を再組み合わせ及び/又は再整列する必要がなく、送信機から受信機にデータストリームを搬送するために単一の伝送線チャネル(又は差動実装形態では2つの伝送線チャネル)のみを採用する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信機回路であって、
並列に結合された2つ以上の入力コンバータ回路であって、前記2つ以上の入力コンバータ回路の各々が、非ゼロ復帰(NRZ)入力電圧信号を対応する電流信号に変換するように構成されている、2つ以上の入力コンバータ回路と、
2つ以上の前記対応する電流信号を組み合わせて出力電圧信号に変換するように構成された組み合わせ回路と、を備える、送信機回路であって、
前記2つ以上の入力コンバータ回路及び前記組み合わせ回路が、前記2つ以上の入力コンバータ回路によって受信された対応する2つ以上の前記NRZ入力電圧信号を、前記出力電圧信号としてのパルス振幅変調レベルN(PAM-N)信号出力に変換し、
前記2つ以上の入力コンバータ回路及び前記組み合わせ回路が、CMOSインバータベースの回路を含み、
値Nが、前記2つ以上の入力コンバータ回路によって受信されたNRZ入力電圧信号の数及び前記入力コンバータ回路の相対的な強度に少なくとも部分的に基づいて定義される、送信機回路。
【請求項2】
前記2つ以上の入力コンバータ回路又は前記組み合わせ回路の各々が、それぞれの重みでハードコード又はプログラムされている、請求項1に記載の送信機回路。
【請求項3】
前記2つ以上の入力コンバータ回路に対する前記それぞれの重みが、前記2つ以上の入力コンバータ回路のうちの少なくとも1つをトライステートにすること、又は複数の前記2つ以上の入力コンバータ回路の前記NRZ入力電圧信号を同一にすることに基づいて、前記PAM-N信号出力におけるレベルの数を低減するようにプログラムされており、前記2つ以上の入力コンバータ回路に対する前記それぞれの重みが、互いに異なる、請求項2に記載の送信機回路。
【請求項4】
前記入力コンバータ回路又は前記組み合わせ回路のうちの少なくとも1つに対するDC利得が、プログラマブルである、請求項1に記載の送信機回路。
【請求項5】
前記組み合わせ回路に対する有効シャントインピーダンスが、前記出力電圧信号を受信機回路に搬送するように構成された伝送線又はチャネルのインピーダンスに基づいて、プログラムされている、請求項1に記載の送信機回路。
【請求項6】
前記出力電圧信号の出力フィルタリング又はピーキングが、(1)前記入力コンバータ回路及び前記組み合わせ回路の個々の回路をタンデムにアクティブ化又は非アクティブ化して帯域幅を低下させること、(2)前記組み合わせ回路のコンバイナコンバータ回路と並列の抵抗器の抵抗をプログラムすること、又は(3)周波数応答における任意選択のピーキングに対して前記抵抗器に接続されたキャパシタンスをプログラムすることのうちの1つ以上に基づいて、プログラムされている、請求項1に記載の送信機回路。
【請求項7】
データ信号を送信する方法であって、
複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路において、複数の非ゼロ復帰(NRZ)入力電圧信号を受信することと、
前記複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路を介して、前記複数のNRZ入力電圧信号の各々を対応する電流信号に変換することに基づいて、複数の電流信号を生成することと、
コンバイナコンバータ回路を介して、前記複数の電流信号をマルチレベルパルス振幅変調(PAM-N)電流信号に組み合わせることと、
前記マルチレベルPAM-N電流信号をPAM-N出力電圧信号に変換することと、を含む方法であって、
前記複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路及び前記コンバイナコンバータ回路が、CMOSインバータベースの回路を含み、
値Nが、前記複数の並列に結合された入力コンバータ回路のうちのいくつかによって受信されたNRZ入力電圧信号の数に基づいて、かつ前記複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路の相対的な強度に基づいて定義される、方法。
【請求項8】
データリンク回路であって、
複数の入力非ゼロ復帰(NRZ)電圧信号を受信し、
前記入力NRZ電圧信号を対応する電流信号に変換し、
複数の前記電流信号に基づいて、出力電圧信号としてのPAM-N信号を生成するように構成された送信機回路と、
前記送信機回路から前記PAM-N信号を受信し、
受信された前記PAM-N信号を処理することに基づいて、出力PAM-N信号を生成するように構成された受信機回路と、
前記送信機回路から前記受信機回路に前記PAM-N信号を搬送するように構成されている伝送線又はチャネルと、を備える、データリンク回路であって、
値Nが、前記送信機回路によって受信された前記複数の入力NRZ電圧信号の数に基づいて、かつ前記送信機回路における入力コンバータ回路の相対的な重みに基づいて定義される、データリンク回路。
【請求項9】
前記受信機回路が、前記送信機回路からの複数の入力経路を含み、前記複数の入力経路の各々が、(1)前記複数の入力経路間で共有される共有インバータ回路に結合されており、前記出力PAM-N信号を生成するように構成されている独立インバータ回路、又は(2)両方とも前記複数の入力経路間で共有され、前記出力PAM-N信号を生成するように構成されている第1の共有インバータ回路及び第2の共有インバータ回路に結合された独立スイッチ回路を含む、請求項8に記載のデータリンク回路。
【請求項10】
前記受信機回路が、前記伝送線又はチャネルのインピーダンスに基づいて、前記受信機回路の有効入力インピーダンスを調整するように構成された終端抵抗器を含む、請求項8に記載のデータリンク回路。
【請求項11】
前記送信機回路又は前記受信機回路のうちの少なくとも1つが、それぞれの前記PAM-N信号を生成するインバータ回路の出力に入力を結合するパッシブ抵抗器又はアクティブトライオード抵抗器を含む、請求項8に記載のデータリンク回路。
【請求項12】
前記データリンク回路が、前記送信機回路及び前記受信機回路において、シングルエンドアーキテクチャを含むか、前記送信機回路及び前記受信機回路において、差動アーキテクチャを含むか、又は前記送信機回路及び前記受信機回路において、擬似差動アーキテクチャを含む、請求項8に記載のデータリンク回路。
【請求項13】
前記送信機回路又は前記受信機回路のうちの1つ以上が、それぞれ前記送信機回路又は受信機回路において、帯域幅拡張及び/又はピーキングを提供するように構成された少なくとも1つのパッシブインダクタを含む、請求項8に記載のデータリンク回路。
【請求項14】
前記受信機回路が、前記送信機回路からの単一の入力経路を含む、請求項8に記載のデータリンク回路。
【請求項15】
前記送信機回路及び前記受信機回路が両方とも、CMOSインバータベースの回路を含むか、又は前記受信機回路が、CMOSインバータベースの回路を含まない、請求項8に記載のデータリンク回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、概して、オンチップ及びチップ間データリンクに関し、具体的には、様々なタイプ及び特性のオンチップ及びチップ間伝送線又はチャネルを駆動及び終端するために使用されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
技術が発展するにつれて、集積回路(integrated circuit、IC)は、オンチップ又はチップ間でデータを送信するためにますます使用されている。オンチップ及びチップ間データ伝送は、インバータバッファ(例えば、電流モード又は相補型金属酸化膜半導体(complementary metal-oxide-semiconductor、CMOS)バッファ)と、リピータを伴う若しくは伴わない伝送線又はチャネルとを採用し得る。そのようなデータ伝送は更に、非ゼロ復帰(non-return-to-zero、NRZ)又は2レベルシグナリングを使用し得る。しかしながら、オンチップ及びチップ間データ伝送が2レベルシグナリングを超えて増加する(例えば、パルス振幅変調レベル4(pulse amplitude modulation level 4、PAM-4)、PAM-8などのようにマルチレベルシグナリングへ、これは、PAM-Nとして一般化することができ、Nは、信号レベルの数である)につれて、対応するデータ伝送システムは、上で紹介したCMOSバッファ及びリピータよりも複雑になる。
【0003】
これは、様々な理由で発生し得る。例えば、CMOSインバータは、非線形回路であるが、幸いにも信号を2つの離散レベルに飽和させる傾向があるため、NRZ信号に対して導電性であり得、したがって、NRZシグナリングにおいて所望される2つの離散信号レベルを維持する。しかしながら、CMOSインバータは、任意の到着信号を2つのレベルに飽和又は制限し、したがって、マルチレベル信号を回復不能に歪ませるので、一般に、2つより多い離散レベル(例えば、PAM4)を有するマルチレベル信号を容易に生成、送信、又はバッファリングすることができない。電流モードロジック(current mode logic、CML)又は複数のNRZ並列経路を含む、マルチレベル信号を通信するための他のオプションは、(CMOSバッファ/リピータを採用する従来のシリアルNRZシステムと比較して)送信機と受信機との間でPAM-N信号を通信することに追加の複雑さ及び問題を導入する。
【0004】
したがって、マルチレベルシグナリングを使用するオンチップ及びチップ間データ伝送においてCMOSタイプバッファ回路を活用するための解決策が望まれる。
【発明の概要】
【0005】
本明細書に記載の方法、システム、及び装置は、CMOSベースの構成要素を使用して、送信機においてマルチレベルPAM信号(PAM-N信号)を生じさせる。送信機においてPAM-N信号を形成することによって、受信機が、複数の信号を再組み合わせ及び/又は再整列する必要がなく、送信機から受信機にデータストリームを搬送するために単一の伝送線チャネル(又は差動実装形態では2つの伝送線チャネル)のみを採用する。
【0006】
一実施例では、並列に結合された2つ以上の入力コンバータ回路と、組み合わせ回路とを含む送信機回路が提供される。2つ以上の入力コンバータ回路の各々が、非ゼロ復帰(NRZ)入力電圧信号を対応する電流信号に変換するように構成されている。組み合わせ回路は、2つ以上の対応する電流信号を組み合わせて出力電圧信号に変換するように構成されている。2つ以上の入力コンバータ回路及び組み合わせ回路が、2つ以上の入力コンバータ回路によって受信された対応する2つ以上のNRZ入力電圧信号を、出力電圧信号としてのパルス振幅変調レベルN(pulse amplitude modulation level N、PAM-N)信号出力に変換する。2つ以上の入力コンバータ回路及び組み合わせ回路が、CMOSインバータベースの回路を備える。値Nが、2つ以上の入力コンバータ回路によって受信されたNRZ入力電圧信号の数及び入力コンバータ回路の相対的な強度に少なくとも部分的に基づいて定義される。
【0007】
別の実施例では、データ信号を送信する方法が提供される。本方法は、複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路において、複数の非ゼロ復帰(NRZ)入力電圧信号を受信することと、複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路を介して、複数のNRZ入力電圧信号の各々を対応する電流信号に変換することに基づいて、複数の電流信号を生成することと、コンバイナコンバータ回路を介して、複数の電流信号をマルチレベルパルス振幅変調(PAM-N)電流信号に組み合わせることと、マルチレベルPAM-N電流信号をPAM-N出力電圧信号に変換することと、を含む。複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路及びコンバイナコンバータ回路が、CMOSインバータベースの回路を備え、値Nが、複数の並列に結合された入力コンバータ回路のうちのいくつかによって受信されたNRZ入力電圧信号の数に基づいて、かつ複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路の相対的な強度に基づいて定義される。
【0008】
更に別の実施例では、データリンク回路が提供される。データリンク回路は、送信機回路、受信機回路、及び伝送線又はチャネルを含む。送信機回路は、複数の入力非ゼロ復帰(NRZ)電圧信号を受信し、入力NRZ電圧信号を対応する電流信号に変換し、複数の電流信号に基づいて、出力電圧信号としてのPAM-N信号を生成するように構成されている。受信機回路が、送信機回路からPAM-N信号を受信し、受信されたPAM-N信号を処理することに基づいて、出力PAM-N信号を生成するように構成されている。伝送線又はチャネルが、送信機回路から受信機回路にPAM-N信号を搬送するように構成されている。値Nが、送信機回路によって受信された複数の入力NRZ電圧信号の数に基づいて、かつ送信機回路における入力コンバータ回路の相対的な重みに基づいて定義される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
上記の特徴が詳細に理解され得るように、上に簡潔に要約されたより具体的な説明が、例示的な実装形態を参照することによって行われ得、それらの実装形態のうちのいくつかが添付の図面に例解される。しかしながら、添付の図面は、典型的な例示の実装形態のみを例解しており、したがって、その範囲を限定するものとみなされるべきではないことに留意されたい。
【
図1】例示的な実施形態による、送信機回路構成、チャネル、及び受信機回路を備えるオンチップ又はチップ間データリンクの表現の概略図である。
【
図2A】例示的な実施形態による、同様の特質及び結果を維持しながら
図1のチップ間データリンクに統合することができる代替的なインバータの概略ブロックを描写する。
【
図2B】例示的な実施形態による、同様の特質及び結果を維持しながら
図1のチップ間データリンクに統合することができる代替的なインバータの概略ブロックを描写する。
【
図2C】例示的な実施形態による、同様の特質及び結果を維持しながら
図1のチップ間データリンクに統合することができる代替的なインバータの概略ブロックを描写する。
【
図2D】例示的な実施形態による、同様の特質及び結果を維持しながら
図1のチップ間データリンクに統合することができる代替的なインバータの概略ブロックを描写する。
【
図2E】例示的な実施形態による、同様の特質及び結果を維持しながら
図1のチップ間データリンクに統合することができる代替的なインバータの概略ブロックを描写する。
【
図2F】例示的な実施形態による、同様の特質及び結果を維持しながら
図1のチップ間データリンクに統合することができる代替的なインバータの概略ブロックを描写する。
【
図3A】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路の構成要素の代替的な配置を描写する。
【
図3B】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路の構成要素の代替的な配置を描写する。
【
図3C】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路の構成要素の代替的な配置を描写する。
【
図3D】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路の構成要素の代替的な配置を描写する。
【
図3E】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路の構成要素の代替的な配置を描写する。
【
図3F】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路の構成要素の代替的な配置を描写する。
【
図3G】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路の構成要素の代替的な配置を描写する。
【
図3H】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路の構成要素の代替的な配置を描写する。
【
図3I】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路の構成要素の代替的な配置を描写する。
【
図4A】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路に統合することができる潜在的な連続時間線形等化器(continuous time linear equalizer、CTLE)回路構成を描写する。
【
図4B】例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路に統合することができる潜在的な連続時間線形等化器(continuous time linear equalizer、CTLE)回路構成を描写する。
【
図5A】例示的な実施形態による、シングルエンド受信機回路構成への統合のための例示的な終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図5B】例示的な実施形態による、シングルエンド受信機回路構成への統合のための例示的な終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図5C】例示的な実施形態による、シングルエンド受信機回路構成への統合のための例示的な終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図5D】例示的な実施形態による、シングルエンド受信機回路構成への統合のための例示的な終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図5E】例示的な実施形態による、シングルエンド受信機回路構成への統合のための例示的な終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図6A】差動受信機回路への統合のための、又は受信機若しくは特定のシングルエンド入力実施形態における抵抗器の特定の実装形態のための終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図6B】差動受信機回路への統合のための、又は受信機若しくは特定のシングルエンド入力実施形態における抵抗器の特定の実装形態のための終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図6C】差動受信機回路への統合のための、又は受信機若しくは特定のシングルエンド入力実施形態における抵抗器の特定の実装形態のための終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図6D】差動受信機回路への統合のための、又は受信機若しくは特定のシングルエンド入力実施形態における抵抗器の特定の実装形態のための終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図6E】差動受信機回路への統合のための、又は受信機若しくは特定のシングルエンド入力実施形態における抵抗器の特定の実装形態のための終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図6F】差動受信機回路への統合のための、又は受信機若しくは特定のシングルエンド入力実施形態における抵抗器の特定の実装形態のための終端インピーダンス回路構成を描写する。
【
図7A】帯域幅拡張のために
図1の送信機回路構成及び受信機回路構成の描写された位置に含まれるインダクタを有する、例示的に代替的な送信機回路構成及び例示的に代替的な受信機回路構成をそれぞれ描写する。
【
図7B】帯域幅拡張のために
図1の送信機回路構成及び受信機回路構成の描写された位置に含まれるインダクタを有する、例示的に代替的な送信機回路構成及び例示的に代替的な受信機回路構成をそれぞれ描写する。
【
図8】例示的な実施形態による、チャネルを介して送信機回路構成と受信機回路との間でデータ信号を送信する方法のフロー図を描写する。
【
図9A】一実施例による、プログラマブルICを描写するブロック図である。
【
図9B】一実施例による、プログラマブルICのフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)の実装形態を例解する。
【
図9C】一実施例による、マルチ集積回路(IC)プログラマブルデバイスを描写するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
様々な特徴が、図面を参照して以下に記載される。図面は縮尺どおりに描かれている場合もあるか、描かれていない場合もあり、同様の構造又は機能の要素は図面全体を通して同様の参照番号によって表されていることに留意されたい。図面は、特徴の説明を容易にすることのみを意図していることに留意されたい。それらは、明細書の網羅的な説明として、又は特許請求の範囲に対する限定として特徴付けられていない。加えて、例解された例は、示された全ての態様又は利点を有する必要はない。特定の実施例に関連して説明される態様又は利点は、必ずしもその実施例に限定されず、そのように例解されていない場合、又はそのように明示的に説明されていない場合であっても、任意の他の実施例において実施することができる。
【0011】
集積チップ(IC)上では、送信機構成要素と受信機構成要素との間で通信が存在することが多い。いくつかの実施形態では、ICのこれらの構成要素又は他の構成要素は、その上の回路の自己試験などの試験を可能にするモード及び動作を有するか、又は提供する。例えば、ワイヤライン又はシリアライザ/デシリアライザブロックは、オフチップ又はオンチップで搬送される信号を受信機に送信し、ICの送信機の分析及び試験を可能にする。オンチップ及びオフチップ伝送のいずれについても、データ信号が横断するために、送信機と受信機とを分離する大きな距離(例えば、1ミリメートル(millimeter、mm))が存在することが多い。そのような距離は、送信されたデータに損失又は破損をもたらす可能性がある。そのような損失と闘うために、送信機回路構成を受信機回路構成に接続する伝送線又はチャネルは、チャネルに沿って間隔を置いてCMOSインバータ又は同様の構成要素のチェーンを備える。そのようなCMOSインバータ回路は、一般に、2レベルのシグナリングのみを可能にする。
【0012】
PAM-4シグナリングのような2レベルよりも大きい(>2)シグナリングをサポートする最近の動きは、チャネルを介したCMOSベースの送信機とCMOSベースの受信機との間の伝送を複雑にする。例えば、送信機及び受信機における信号生成及びバッファリングのために使用されるCMOSインバータは、NRZの助けとなるが、それらは、PAM-N信号(N>2)など、2レベルよりも大きい信号を容易に生成、送信、又はバッファリングすることができない。
【0013】
いくつかの実施形態では、複数のデータ信号は、複数の並列の伝送線又はチャネルを介して、送信機から受信機に複数の個々の2レベル信号として送信され得、そのため、各伝送線又はチャネルは、2レベル信号のみを処理する。これらの伝送線又はチャネルが2レベル信号を処理する場合、CMOS構成要素が、2レベル信号データストリームの各々を送信及び再バッファリングするために使用され得る。したがって、送信機と受信機との間に、各々がデータストリームを増幅/バッファし、損失又は破損の問題を訂正するためのインバータを有するそれ自体のチャネルを有する複数の2レベルデータストリームが存在する可能性がある。
【0014】
しかしながら、複数のデータストリームのこのような使用は、潜在的なアライメントスキュー又は遅延などに起因して、受信機において個々のデータストリームを組み合わせることに関して問題となることがある。更に、再組み合わされた信号は、受信機回路構成が受信機回路構成の入力において処理するのに好適なアナログ信号に変換され得る。したがって、N個のレベルを有するマルチレベルPAM信号(例えば、PAM-N信号)を送信するために送信機回路構成と受信機回路構成との間で複数のデータストリームを使用することは、実用的ではなく、大量のオーバーヘッドを伴い得る。
【0015】
他の実施形態では、送信機と受信機との間でPAM-N(及び同様の)信号を搬送するためにCMLが使用され得る。しかしながら、CMOSベースの構成要素及びシグナリングを活用するこれらのICでは、CMOS構成要素は、より均質な設計及び回路レイアウトを提供し、また、例えば、共通モード電圧及び電源電圧を有し、一般的なCMOS高速デジタル又は相補型CMOSアナログ回路とより互換性があるため、CMLは非常に不便であり問題がある。
【0016】
本明細書に記載の方法、システム、及び装置は、CMOSベースの構成要素を使用して、送信機においてマルチレベルPAM信号(PAM-N信号)を生じさせる。送信機においてPAM-N信号を形成することによって、受信機が、複数の信号を再組み合わせ及び/又は再整列する必要がなく、送信機から受信機にデータストリームを搬送するために単一の伝送線チャネル(又は差動実装形態では2つの伝送線チャネル)のみを採用する。また、受信機と送信機との間でPAM-N信号を送信するときに、送信機と受信機とを接続するために単純な伝送線相互接続だけを使用することによって、信号チェーンのその部分におけるインバータ又は同様のリピータ/バッファ構成要素の必要性がなくなる。更に、本明細書の説明に従って送信機によって生成されたデータストリームは、受信機回路と互換性のあるアナログPAM-N信号として受信機に到達し、それによって、受信機がアナログPAM-N信号自体を変換又は生成する必要がなくなる。更に、送信機及び受信機は、CMOSインバータベースの回路(及び他のCMOSベースの構成要素)を採用することができる。更に、送信機及び受信機のCMOSインバータベースの回路は、対応する電圧範囲内にあり、送信機及び受信機が、PAM-Nデータ信号を送信及び受信するために同様の互換性のある共通モード信号を採用することを可能にする。このような電圧範囲は、信号を受信機に駆動するのに適合し得る。したがって、本明細書の方法、システム、及び装置は、チップ全体にわたる、又は異なるチップへの様々な機能のためのマルチレベルデータ信号の伝送を可能にする。本明細書に記載されるシステム、方法、及び装置に対応する例示的なデータリンクの詳細は、
図1に関して提供される。
【0017】
図1は、例示的な実施形態による、送信機回路構成110(送信機の最終ステージ又は最終ステージに近いステージ(例えば、最終から2番目のステージ))と、伝送線120と、受信機の第1のステージであり得る受信機回路構成130と、を備えるオンチップ又はチップ間データリンク100の表現の概略図である。
【0018】
送信機又は受信機の任意の他のステージに対する構成要素は、
図1Aに示されていないが、NRZ及び/又はPAMシグナリング及びデータ転送のために一般に使用される場所に含まれることが理解される。いくつかの実施形態では、オンチップデータリンク100は、単一のICの異なる構成要素間の通信を可能にし、他の実施形態では、チップ間データリンク100は、異なるICの構成要素間の通信を可能にする。いくつかの実施形態では、データリンク100は、CMOSインバータベースの回路構成を使用するシリアルPAM-Nシグナリングのための、フレキシブル、コンパクト、低電圧、及び超高速オンチップデータリンクを備える。
【0019】
送信機回路構成110は、複数の並列入力回路構成111a~111mを備え、mは、対応する構成要素の整数を表す整数値である。各入力回路構成111は、NRZ又はPAM-2信号などの2レベル電圧信号を受信及び搬送する対応するNRZ入力信号112を備える。時間に関する各2レベル電圧信号の表現が、表現117a~117mで示されている。
【0020】
各NRZ入力信号112は、送信機の別のステージから受信されたデータシーケンスの分解に対応するM個のデータストリームのうちの1つであり得る。いくつかの実施形態では、M個のデータストリームの各々は、個々のM個のデータストリームの重み付け和が解読可能かつ復号可能なマルチレベル信号を提供するように、特定の方法で構築又は符号化される。
【0021】
各入力回路構成111は、NRZ入力信号112からの入力電圧を、電圧-電流(V-I)コンバータ113として構成された1つ以上のインバータのバンクに提供する。V-Iコンバータ113は、入力電圧を、入力電圧に依存するが非線形であり得る関係で出力電流に変換する弱非線形コンバータ又は強非線形コンバータを備え得る。いくつかの実施形態では、V-Iコンバータ113a~113mの各々は、k個のインバータのバンクを備える。しかしながら、対応するV-Iコンバータ113によって生成される非線形出力電流は、インバータの数kに線形に比例し、kは、インバータのMバンクの各々について異なる値であり得る。V-Iコンバータ113によって生成される総出力電流は、M個の個々の非線形電流の合計である。したがって、出力電流は、V-Iコンバータへの入力電圧の状態、並びにV-Iコンバータ113内のM個のインバータの各々のそれらの相対的な強度(各V-Iコンバータ113によって提供される電流の量に対応する)と比例関係を有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、V-Iコンバータ113は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)インバータV-Iを備え、CMOSインバータを形成する対応する構成要素は、CMOSベースの構成要素である。したがって、入力回路構成111a~111mの並列配置の場合、対応する数の対応する電流信号が、入力回路構成111a~111mによって生成され、出力される。
【0023】
送信機回路構成110は、コンバイナ部分又は加算部分114を更に備える。コンバイナ部分114は、インピーダンスを形成する1つ以上の電流-電圧(current-to-voltage、I-V)コンバータバンクを備える。インピーダンスは、様々な構成要素によって作成することができる。いくつかの実施形態では、インピーダンスは、低インピーダンス共通モード電圧に終端される抵抗器を備える。他の実施形態では、インピーダンスは、
図1に示されるように、1つ以上のI-Vコンバータ115及び抵抗器116を備える。1つ以上のI-Vコンバータ115は、CMOSインバータI-Vコンバータ115を備えてもよく、CMOSインバータを形成する対応する構成要素は、CMOSベースの構成要素であり、抵抗器116は、パッシブタイプ、CMOSタイプ、パッシブ/アクティブハイブリッドタイプ、又は他のタイプの明示的な抵抗器であってもよいし、所望の抵抗を実装するか又は短絡に近づく(例えば、低オーム接続で接続される)ように選ばれたワイヤなどの暗黙的な抵抗であってもよい。
【0024】
コンバイナ部分114は、入力回路構成111a~111mによって生成及び出力された電流信号を組み合わせ又は合計して、例えば、N個以上のレベルを有する線形パルス振幅変調信号(PAM-N信号であり、Nは、正の整数値である)を作成する。入力回路構成111a~111mによって生成されたM個の重み付けされた出力電流は、I-Vコンバータ115によって作成されたインピーダンスに送られる。いくつかの実施形態では、重み付けは、k個のインバータのバンク内のインバータの数、又はインバータが有効化/無効化能力を有する場合に有効化されるインバータの数(例えば、
図2C又は
図2Eの「en」及び「enb」信号)、若しくは調整可能なバイアス電圧を有する場合に有効化されるインバータの数(例えば、
図2D又は
図2Fの「biasp」及び「biasn」信号)のうちの1つ以上に起因する。I-Vコンバータ115は、事実上、抵抗器116と併せてI-Vコンバータ115の構成又はバイアスに基づいて、良好に制御されたインピーダンスであり得る。i
PAM出力電流は、I-Vコンバータ115のドレインに送られるか、又は供給される(例えば、出力電流i
PAMは、I-Vコンバータ115を形成するトランジスタのドレインに入り、したがって、トランジスタのドレイン-ソースインピーダンスを利用して、インピーダンスを作成する)。このインピーダンスは、出力電流i
PAMを、伝送線120を介して通信される対応する電圧信号に変換してもよい。I-Vコンバータ115は、約1/(Σgm
L)の抵抗を有し得
、Σgm
Lは、I-Vコンバータ115を形成するインバータのトランスコンダクタンスの合計であり、I-Vコンバータ115は、上述したV-Iコンバータ113a~113mと同様に、並列に結合されたP個のインバータのバンクによって作成される。I-Vコンバータ115のインバータの数Pは、所望の又は作成されるインピーダンス(すなわち、抵抗)に基づいて、決定され得る。抵抗/インピーダンスは、並列のインバータの数に反比例し得る。いくつかの実施形態では、抵抗/インピーダンスは、ターゲットスイング/電圧V及び出力電流i
PAMに基づいて、すなわち、R=V/Iに基づいて決定される。いくつかの実施形態では、抵抗/インピーダンスは、帯域幅、信号スイング要件に基づくV、及びi
PAM出力電流に基づいて決定されて、これらの値を達成することができる(i
PAM_total=V
swing_max/R)。I-Vコンバータ115は、合計された全電流を線形方式で電圧に変換する。具体的には、I-Vコンバータ115は、i
PAM電流(V-Iコンバータ113a~113mから出力されたM個の非線形電流の合計である)を、出力電圧が表現117a~117mの入力電圧状態及びI-Vコンバータ113a~113mのインバータの各対応するバンク内のインバータの数kにほぼ線形に比例するような電圧に変換する。
【0025】
抵抗器116は、I-Vコンバータ115の入力及び出力を接続し、これは、I-Vコンバータ115が、制御された1/(ΣgmL)インピーダンスとして動作することを可能にする。抵抗器116は、寄生金属抵抗、パッシブ抵抗器であってもよいし、線形金属酸化膜半導体(metal-oxide-semiconductor、MOS)又はハイブリッドパッシブ/CMOS「抵抗器」から構成することができる。いくつかの実施形態では、抵抗器116は、寄生(又は意図的に追加された)キャパシタンス及びI-Vコンバータ115と併せて調整可能である。これは、抵抗器116がインダクタをエミュレートする(例えば、「アクティブインダクタ」になる)ことを可能にし得、それは、送信機回路構成110の周波数応答の帯域幅拡張及び/又は個の周波数応答へのピーキングを可能にすることができる。そのような帯域幅拡張及び/又はピーキングは、性能に利益をもたらし、及び/又は、例えば、送信機又は受信機における高周波数損失に対抗することができる。いくつかの実施形態では、アクティブ又はパッシブ送信機のインダクタ又は伝送線は、チャネル又は伝送線損失をキャンセルするために、周波数応答におけるプログラマブルピーキングを可能にすることができる。
【0026】
時間に関して入力回路構成111a~111mの出力を組み合わせることによって生成されたマルチレベルPAM-N信号の「アイダイアグラム」フォーマットでの表現が、表現118として示されている。表現118は、複数の離散的な個々のレベルを含み、これは、送信機回路構成データストリームがどのように符号化又は配置されるかに応じて、PAM-Nシグナリングスキームにおける数Nに等しくても等しくなくてもよい。時間の複数の単位間隔(unit interval、UI)(シンボル間隔としても知られる)が示されている。表現118の各電圧レベルは、インバータ113の状態を制御する入力回路構成111a~111mのアイダイアグラム表現117a~117mの2レベル信号の複数の可能な組み合わせに対応するか、又はそれによるものである。したがって、入力信号112a及び112bに対応する2つの2レベル信号が存在するときに、コンバイナ部分114によって生成され得られるマルチレベル信号は、2つの2レベル信号の状態の可能な組み合わせ(入力信号112aからの2レベル+入力信号112bからの2レベル)に対応する4レベル信号とすることができる。例えば、送信機回路構成110がPAM4のために構成される場合、入力回路構成111の2つの入力信号は、4つの出力信号を作成することができる。しかしながら、送信機回路構成110の他のコーディングスキーム、PAMスキーム、及び配置は、2つの信号を使用して、例えば3つの信号レベルを生成し得る。更に、シンボル間干渉(inter-symbol interference、「ISI」)、又は特定の影響を相殺するか若しくはフィルタを導入するための送信機回路構成110の配置は、追加の電圧レベルを引き起こすか、又は追加の電圧レベルをもたらし得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、入力回路構成111a~111mのうちの1つに入力される各2レベル信号に対して、コンバイナ部分114によって生成され得られるマルチレベル信号は、送信機回路構成110に入力された2レベル信号の数Mに関連することができる。PAM-N送信シグナリングスキームの1つの可能なバイナリ重み付け(V-I入力回路構成111a~111mのバイナリ重み付け)実施形態では、送信されるPAM信号の可能なレベル数Nは、以下のように入力信号の数によって定義され得る。すなわち、N=2M(例えば、PAM4は、(2つの入力NRZストリームから)N=22=4レベルを有し、PAM8は、(3つの入力NRZストリームから)N=23=8レベルを有する、など。
【0028】
送信機回路構成110の図はまた、それぞれのNRZ入力信号112a~112mに基づいて、入力回路構成111a~111mの各々によって生成される電流(i0-iM-1)を示す。入力回路構成111a~111mからのこれらの個々の電流は、コンバイナ部分114によって合成されて、集約電流iPAMを作成する。例えば、電流iPAMは、以下によって定義される。すなわち、
【0029】
【数1】
であり、式中、各V
jは、NRZ入力電圧ストリーム112a~112mの電圧又は電圧状態jである。出力PAM-N信号119に対応する出力電圧は、以下によって定義される。すなわち、
【0030】
【0031】
いくつかの実施形態では、送信機回路構成110は、伝送リンク100にソースインピーダンスZsを提供する。V-Iコンバータ115のインピーダンス1/(ΣgmL)は、伝送線120から見たソースインピーダンスZsを決定し得る。伝送線120が特性インピーダンスZ0を有する場合、ソースインピーダンスZsは、送信機回路構成110の終端インピーダンスとすることができる。送信機回路構成110の終端インピーダンスは、伝送線120への電圧及び電力転送を制御するために、並びに送信機回路構成110のソースインピーダンスZsと伝送線特性インピーダンスZ0との間の不整合によって引き起こされる任意の反射を制御するために使用され得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、生成されるPAM-N信号119は、アナログ電圧信号として生成される。V-Iコンバータ113a~113m及びI-Vコンバータ115のうちの1つ以上は、限られた柔軟性のために、又はデジタル-アナログコンバータ(digital to analog converter、DAC)として動作するように構成され得る。V-Iコンバータ113a~113m及びI-Vコンバータ115のうちの1つ以上がDACとして動作する場合、V-Iコンバータ113a~113m又はI-Vコンバータ115は、フレキシブルDAC(適切なNRZ入力ストリームを有する)として動作し得、DACは、バイナリ重み付け、サーモメータ重み付け、又はそれらの組み合わせ(例えば、セグメント化DACとして動作する)とし得、したがって、異なるコーディング又は変調スキーム、及び/又は異なる信号処理スキームに対する柔軟性が可能になる。いくつかのDACの実施形態では、NRZ入力信号112a~112mは、シンボル間隔当たり(すなわち、単位間隔(UI)当たり)非整数のビット数(例えば、PAM-6)を達成するように、1つおきにサンプルが符号化される変調スキームを達成するように符号化され得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、V-Iコンバータ113a~113m及びI-Vコンバータ115は、NRZ入力信号112a~112m、重み付け、及び/又はNRZ入力信号112a~112m間の遅延のうちの1つ以上を使用して、例えば、コンバイナ部分114において、無限インパルス応答(infinite impulse response、IIR)フィルタ、有限入力応答(finite input response、FIR)フィルタ、及び/又はサブユニット間隔(sub-unit interval、sub-UI)フィルタのうちの1つ又は複数を形成するように拡張することができる。いくつかの実施形態では、送信機回路構成110の出力は、PAM-N信号119を生成する。いくつかの実施形態では、送信機回路構成110は、PAM-N電圧信号119の代わりに出力電流信号を生成する。いくつかの実施形態では、送信機回路構成110は、PAM4実装又はバイナリ重みDACを表す、以下の
図3Aに示されるような構造を備え得る。いくつかの実施形態では、コンバイナ部分114は、NRZ入力信号112a~112m又は任意のNRZ入力信号112のUI遅延及び/又はマルチUI遅延及び/又はサブUI遅延され重み付けされたコピーを組み合わせて、FIRフィードフォワードフィルタ又はフィードバックフィルタを形成し得る。上で紹介されたDAC実施形態では、これは、チャネル等化及び/又は反射キャンセルのための柔軟性を提供し得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、送信機回路構成110の1つ以上の構成要素は、重み付けを用いてハードコード又はプログラムされ得る。いくつかの実施形態では、送信機回路構成110のためのDC利得及び/又はスイングは、V-Iコンバータ113a~113m及び/又はI-Vコンバータ115のうちの1つ以上をプログラムすることを介してプログラマブルである。いくつかの実施形態では、送信機回路構成110のインピーダンスは、利得と帯域幅との間の関係を調整し、送信機回路構成110の伝送線120へのインピーダンス整合を調整するために、I-Vコンバータ115をプログラムすることを介してプログラムすることができる。いくつかの実施形態では、送信機回路構成110の出力フィルタリング及び/又はピーキングを、V-Iコンバータ113a~113m又はI-Vコンバータ115のうちの1つ以上をアクティブ化又は非アクティブ化することによってプログラムすることができる。例えば、V-Iコンバータ113a~113m又はV-Iコンバータ115をアクティブ化及び非アクティブ化することは、スイングを維持しながら帯域幅を下げるために、V-Iコンバータ113a~113m又はV-Iコンバータ115をタンデムに非アクティブ化することを含み得る。いくつかの実施形態では、そのようなアクティブ化又は非アクティブ化は、
図1に示されるように、V-Iコンバータ113a~113mがインバータの複数のバンク又はレベルを備える場合、個々のインバータレベルにおいて生じ得る。いくつかの実施形態では、送信機回路構成周波数応答のピーキングを、抵抗器116をプログラムすること(例えば、抵抗器116の抵抗を調整すること)及び/又はこの抵抗器に接続する追加の明示的に追加されたプログラマブルキャパシタンスをプログラムすることによってプログラムすることができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、PAM-N信号119は、対応する入力回路構成111へのNRZ入力信号112を同一にするか、又はV-Iコンバータ113a~113mのうちの1つ以上をトライステートにすることによって、重み付けを用いてプログラムすることができ、及び/又は対応するマルチレベル信号のレベル数を低減することができる。トライステートするとは、ブロックの出力が弱く駆動されている間も高インピーダンス状態にあるように、ブロックを無効にすることを意味する。例えば、異なるV-Iコンバータ113a~113mを、異なる強度又は重みを有するようにプログラムすることができ、及び/又は入力NRZ信号を調整することができる。例えば、
図3Aを参照すると、出力PAM-N信号(PAM-4信号V
PAM4によって表される)は、2つのNRZ信号(及び対応する入力回路構成111)を使用し、2つのNRZ信号の2つの電圧レベルは、同一に設定され、2つのNRZ信号のうちの一方は、最下位ビット(least significant bit、LSB)入力信号として意図され、他方は、最上位ビット(most significant bit、MSB)入力信号として意図される。対応するMSB出力電流信号重み付けは、MSBブランチを複製することによってLSB出力電流信号の重み付けの2倍であり、これは、対応するLSB出力の電流重み付けの2倍(したがって、最終的な電圧寄与の2倍)をMSB出力に与える。
【0036】
PAM-N信号119は、入力PAM-N電気信号131を受信する受信機回路構成130への搬送のために伝送線120に渡され得る。特定の実施形態では、伝送線120は、1つ以上の金属層から構成される金属ワイヤなどの金属相互接続伝送線と、これらの層のうちの1つ以上を接続する対応するビアと、を備え、送信機回路構成110から受信機回路構成130にデータを送信するように接続されている。伝送線120は、いくつかの形態をとるか、又は様々な方法で分類することができる。
【0037】
例えば、上で紹介したように、伝送線120は、はっきりと定義された特性、すなわち「瞬時インピーダンス」Z0を有し得る。伝送線120は、対象の周波数範囲においてかなりの誘導性及び容量性挙動を有し、受信機回路構成130への搬送のために伝送線120に渡されるPAM-N信号119の立ち上がり/立ち下がり時間と同じ程度の大きさである遅延(又は群遅延)を有し得る。いくつかの実施形態では、伝送線120は、抵抗及びキャパシタンス(resistance and capacitance、RC)支配伝送線、キャパシタンス(capacitance、C)支配伝送線、抵抗(resistance、R)支配伝送線、インダクタンス及びキャパシタンス(inductance and capacitance、LC)支配伝送線、又は抵抗、インダクタンス、及びキャパシタンス(resistance,inductance,and capacitance、RLC)支配伝送線のうちの1つである。
【0038】
特定の実施形態では、伝送線120は、差動シグナリングの場合などにおいて、差動ペアワイヤである。いくつかの実施形態では、伝送線120のワイヤ又は導体は、AC電流を送信機回路構成110に戻す、及び/又は伝送線120を介して送信機回路構成110から受信機回路構成130に搬送される電圧信号が他の信号によって破損するのを保護する、隣接する導体を備える戻り経路又はシールドを提供するか、又は含む。いくつかの実施形態では、戻り経路のこのようなワイヤ又は導体は、例えば、伝送線120がはっきりと定義された特性インピーダンスZ0を有する場合、特性インピーダンスを定義するのに役立つ。いくつかの実施形態では、伝送線120は光相互接続を含むことができる。このような実施形態では、PAM-N信号119として送信機回路構成110によって出力された電気信号は、送信機回路構成110と伝送線120との間に配置された電気-光コンバータ回路によって光信号に変換され、次いで、光相互接続120を通して送られ、次いで、PAM-N光信号を入力PAM-N電気信号131に変換する受信機回路構成における光-電気コンバータ回路によって受信される。いくつかの実施形態では、伝送線120は、送信機回路構成が、オフチップ又は異なるIC上にある受信機回路構成130にPAM-N信号119を送信することを有効にし、それによって、伝送線120はオフチップチャネルである。
【0039】
伝送線120は、描写されるように、PAM-N信号119を入力PAM-N信号131として受信機回路構成130に提供する。
【0040】
受信機回路構成130は、入力PAM-N信号131をバッファリング、及び/又は増幅、及び/又はフィルタリング、及び/又は等化し、出力PAM-N信号139を提供し得る。いくつかの実施形態では、受信機回路構成130は、
図2A~
図2F、
図3B~
図3D、
図3F~
図3I、若しくは
図4A若しくは
図4Bに関して以下に記載のトポロジ、又は
図3Eの差動トポロジなどのいずれかのインバータ又は回路構成を備え得る。いくつかの実施形態では、受信機は、追加の後続のステージ又は回路を備え得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、受信機回路構成130は、受信機終端Z
Tを含む。いくつかの実施形態では、受信回路構成130は、
図3C及び
図3Dを参照して示されるように、複数の経路が受信機回路構成130に入る場合に、分離機能などを用いて、受信機回路構成130の入力レッグ又は出力をアクティブ化又は非アクティブ化する能力に対応するトライステート機能を含む。そのようなマルチパスの場合に、各パスに対する信号は、受信機回路構成130から効果的に接続及び切断されることができ、そのため、受信機回路構成130が、限定はしないが、対応するインバータを有効/無効にすること、直列結合スイッチを有効にすることなどの方法によって、対応する信号を受信しない。いくつかの実施形態では、複数の経路は、同じチップ上の送信機110(又は複数のトライステート可能要素が並列に存在する場合、複数の異なる送信機)とは異なる送信機からの信号を提供する。いくつかの実施形態では、複数の経路は、異なるチップ上の1つ以上の送信機からのものであってもよく、対応する信号は、例えばチップバンプ又はピンから開始する別の受信機信号チェーンを通って入る。
【0042】
いくつかの実施形態では、受信機回路構成130の終端インピーダンスZ
Tは、シングルエンド入力の実施形態については、
図5A~
図5Eを参照して示された回路の実施形態、又は差動信号入力の実施形態については、
図6A~
図6Fを参照して示された回路の実施形態などの(ただし、これらに限定されない)様々な構造を備えることができる。
【0043】
受信機回路構成130は、任意選択で、終端インピーダンス回路構成132を含む。終端インピーダンス回路構成132は、例えば、群遅延が立ち上がり/立ち下がり時間と同程度である場合、オンチップLC依存伝送線120を終端する(又は整合する)ために使用され得る。いくつかの実施形態では、終端インピーダンス回路構成132は、例えば、短絡又は抵抗器を介して対応する出力に接続された入力を有するインバータを備え、これは、受信機と互換性のある共通モードを維持するのに役立ち得、また、プロセス、電圧、及び温度(process,voltage,and temperature、PVT)にわたるレシオメトリック定義利得/スイングを維持するのに役立ち得る。終端インピーダンス回路構成132に続いて、受信機回路構成130は、抵抗器138と並列の第1のインバータ134及び第2のインバータ136を含む。いくつかの実施形態では、送信機回路構成110が受信機回路構成130に送信された出力電流信号を生成するときに、受信機回路構成130は、受信された電流信号を受信回路構成130の入力において電圧信号に変換する終端インピーダンス回路構成132を含み得る。いくつかの実施形態では、受信機回路構成130は、伝送線120から受信された入力信号の検出並びに更なるバッファリング及び/又は処理を提供する。いくつかの実施形態では、受信機回路構成130は、バッファ及び/又は増幅器を形成し、第1のインバータ134は、利得/スイングを制御し、第2のインバータ136は、利得、スイング、及び帯域幅を制御し、抵抗器138は、アクティブインダクタ特質をインピーダンス1/gm
Lに追加する。いくつかの実施形態では、抵抗器138は、アクティブインダクタ特性を除去する(例えば、低オーム接続を有する)短絡回路であり得る。他の実施形態では、受信機回路構成130は、受信回路構成130及び/又は
図4A及び
図4B及び/又は他の回路構成などの回路構成からなるチェーンとしての
図4A及び/又は
図4Bなどの回路構成とすることができる。例えば、受信機回路構成130のアナログ部分の一部としてアナログ-デジタルコンバータ(analog-to-digital converter、ADC)が存在し得、更に、アナログ-デジタル変換後の追加のデジタル信号処理(digital signal processing、DSP)が存在し得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、受信機回路構成130のDC利得及び/又はスイング及び/又はフィルタリング能力は、例えば、第1及び第2のインバータ134及び136(又は、130が異なる回路、例えば、
図4A及び/又は
図4Bから構成される場合の他の様々な要素)のうちの1つ以上をプログラムすることを介して、プログラマブルである。いくつかの実施形態では、終端抵抗のDCインピーダンスは、利得、帯域幅、及び/又は整合インピーダンスを伝送線インピーダンスとトレードするようにプログラマブルであり得る。いくつかの実施形態では、受信機回路構成130の出力フィルタリング及び/又はピーキングを、第1及び第2のインバータ134及び136のうちの1つ以上をアクティブ化又は非アクティブ化することによってプログラムすることができる。例えば、第1及び第2のインバータ134及び136をアクティブ化及び非アクティブ化することは、帯域幅を下げるために第1及び第2のインバータ134及び/又は136をタンデムに非アクティブ化することを備え得る。いくつかの実施形態では、このようなアクティブ化又は非アクティブ化は、
図1に示されるように、第1及び/又は第2のインバータ134及び136がインバータの複数のバンク又はレベルを備える場合、個々のインバータレベルにおいて生じ得る。いくつかの実施形態では、受信機回路構成周波数応答のピーキングを、抵抗器138をプログラムすることによってプログラムすることができる。他では、ピーキング及び他のフィルタリングを、
図4A及び/又は
図4Bに提示されるものなどの連続時間線形等化器回路を通して採用することができる。
【0045】
上で紹介したように、送信機回路構成110のV-Iコンバータ113a~113m及びI-Vコンバータ115、並びに受信機回路構成130の第1及び第2のインバータ134及び136は、CMOS構成要素として実装される。いくつかの実施形態では、CMOS構成要素は、CMOSインバータ、CMOSスイッチ及び/又は抵抗器(パッシブ及び/又はアクティブ)、キャパシタ(パッシブ及び/又はアクティブ)、及び/又はインダクタ(パッシブ及び/又はアクティブ)のうちの1つ以上を使用して構築される。送信機回路構成110は、個々のNRZ入力信号112a~112mを加算して、PAM-Nアナログ電圧信号119を作成する小型で均質なコンバイナ/加算器であり得る。送信機回路構成110は、そのコンバイナ/加算器/DAC構成において、
図2A~
図2Fに示されるものなどのCMOSインバータ回路実施形態を含むCMOSインバータ回路と互換性のある共通モード及びスイングを作成し得る。このようなCMOSインバータ回路の変形形態は、CMOSバッファ、CMOSインバータベースのCTLE、トランスインピーダンス増幅器など、様々なトポロジにおいて使用され得る。いくつかの実施形態では、上述の送信機回路構成110は、伝送線120を駆動するために、114によって、固有のソース終端インピーダンスを更に含む。いくつかの実施形態では、V-Iコンバータ113a~113m及びI-Vコンバータ115並びに第1及び第2のインバータ134及び136は、それぞれ、高帯域幅を有し、(送信機回路構成110のコンバータのために)駆動及び/又は(受信機回路構成130のインバータのために)終端するように構成され、それは、送信機回路構成110と受信機回路構成130との間の伝送線120のために使用されるリピータ又は並列のデータバスの数を低減する。いくつかの実施形態では、トライステート可能なインバータ(
図3Cに示されるようなもの、又は
図3Dのスイッチ)は、受信機回路構成130に注入又はタップする方法を提供する。トライステート可能なインバータは、受信機回路構成130内に共同設置されてもよく、受信機回路構成130に信号を注入するための1つの経路、又は複数の経路若しくは方法のうちの1つであり得る。
図3Bに示されるように、示される受信機回路構成のための代替的な経路は存在せず、したがって、
図3Bにおける送信機構成とこの受信機回路構成との間に1つの経路(すなわち、V
in(RX))が存在する。
図3C又は
図3Dでは、1つ以上の送信機回路構成から受信機回路構成への信号のための複数の注入点(すなわち、V
in(RX)及びV
in(その他))が示されている。したがって、注入点は、
図3Cの場合に独立してトライステート可能なインバータGM回路(例えば、GM-O又はGMインバータGM回路を有効にすることによって)を使用するか、又は
図3Dの場合に独立して制御されるスイッチ(例えば、SW-O又はSWスイッチを有効にすることによって)を使用するかにかかわらず、異なる経路から選択することができる。追加の実施形態は、両方の経路を同時に有効にし、gmLインピーダンスにおいて各経路の出力電流を組み合わせることを伴ってもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、データリンク100は、オンチップ又はチップ間内部ループバック機能を有効にし、フルレート又はより低いレートの信号を、送信機回路構成110を介して送信機から、受信機回路構成130及び伝送線120を介して受信機に送ることができる。内部ループバックは、送信機及び受信機の両方の試験を、同じチップ又は異なるチップ上に位置するときに、有効にする。内部ループバックは、例えば、PAM-N信号のより高速でより効率的な通信を有効にし、内蔵型オンチップ試験を有効にし得る。この回路構成は、フルレート及びPAM-N対応であってもよく、これは、PAM-Nがアプリケーションである場合、フルレート(又はより低いレート)でのPAM-Nデータ伝送に採用された回路及び回路特質の全て又はいくつかの完全な試験を可能にする。
【0047】
いくつかの実施形態では、データリンク100は、データのオンチップ又はチップ間転送を有効にする。例えば、データリンク100は、単一チップの構成要素間又は異なるチップの構成要素間のデータの移動を有効にし得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、送信機回路構成110は、抵抗器116に対して、トライオード抵抗器を含む。トライオード抵抗器は、アクティブ若しくはパッシブ、又はパッシブ及びアクティブ構成要素の両方の組み合わせとすることができる。いくつかの実施形態では、トライオード抵抗器116は、プログラマブル構成要素を備えることができ、及び/又は分路又は並列構成に基づいて、CMOS、PMOS、又はNMOSとすることができる。いくつかの実施形態では、抵抗器116は、トライオード抵抗器であるか、別の抵抗器であるかにかかわらず、
図6A~
図6Fに示される回路構造のうちの1つを備えることができる。特定の実施形態では、抵抗器116は、キャパシタンスを導入する構成要素を備えるか、又はそれと組み合わせられ、そのため、抵抗器116及びキャパシタンスが、対応する出力信号の周波数応答を成形するために使用することができる。例えば、抵抗器116、及び対応する暗黙的又は明示的に追加されたキャパシタンスは、送信機回路構成110によって生成される出力信号の帯域幅拡張及び/又はピーキングを調整するために使用され得る。受信機回路構成130は、送信機回路構成110の抵抗器116に対応し得る抵抗器138を含む。したがって、抵抗器116に利用可能な変形形態及び構成は、上述したように、受信機回路構成の抵抗器138に同様に適用される。
【0049】
いくつかの実施形態では、データリンク100及びその回路構成は、シングルエンドアーキテクチャを有するものとして示されているが、シングルエンドアーキテクチャを複製することによって擬似差動動作を導入することができる。例えば、高帯域幅及び/又は高性能実施形態及びシステムなどの特定の実施形態では、差動アーキテクチャが採用され得る。そのようなシステムは、高速要件、高信号対雑音比(SNR)要件、電源雑音に対する耐性、高い線形性などのうちの1つ以上を含み得る。多くのシステムは、擬似差動動作を採用し得るが、いくつかのアプリケーションは、シングルエンド動作を採用し得る。
【0050】
図2A~
図2Fは、例示的な実施形態による、同様の特質及び結果を維持しながら
図1のチップ間データリンクに統合することができる代替的な概略ブロックを描写する。示される代替的な概略ブロックは、送信機回路構成110及び受信機回路構成130のための様々なCMOSインバータベースのトポロジを実装し得る。示されたこのような実施形態の利点は、調整可能性、構成可能性、又は適応可能性、及びトライステート化及び/又は多重化などの複雑な機能のサポートのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、回路の各部においてそのような実施形態を有するか又は有さないかを選ぶことは、調整可能性又は複雑さ(例えば、イネーブル信号又はバイアス信号などの信号がどのように生成されるか)を増加又は減少させ得、したがって、送信機回路構成内及び受信機回路構成内の特定のサブ回路の必要性に応じて、対応するインバータの全て、若しくはいくつかがプログラマブルであるか、又はいずれもプログラマブルではなくてもよい。
【0051】
例えば、
図2Aは、例えば、V-Iコンバータ113a-113m、I-Vコンバータ115、並びに第1及び第2のインバータ134及び136を参照して、
図1に示されるインバータバンクの単一CMOSインバータ表現に対応し得る、単一のインバータ200を備えるインバータ概略図を示す。インバータ概略図内の単一のインバータ200を通る矢印は、単一のインバータ200がプログラマブルである(例えば、デジタル方式でオン又はオフにされるか、又はアナログ方式で調整され得る)ことを示す。
【0052】
図2Bは、CMOSインバータバンクの概略
図205を描写し、例えば、
図1に示されるようなインバータバンクのいくつか又は全てに使用することができる。概略
図205は、インバータバンクのCMOSインバータを、対応するPMOSトランジスタ206及びNMOSトランジスタ207として表す。具体的には、概略
図205は、X又はY個のPMOSトランジスタ206及びX個のNMOSトランジスタ207を備える。CMOSインバータの描写された概略
図205は、入力電圧V
iに基づいて、出力電圧V
oを生成し、更に、それぞれ、低インピーダンスに接続されるか、又は低インピーダンスとして構成される場合、電流を生み出し得るか、又は受信し得る。いくつかの事例では、異なる数のPMOS及び/又はNMOSトランジスタ206及び/又は207をそれぞれ独立して有効にすることは、NMOSトランジスタ207と比較してPMOSトランジスタ206の相対的な強度の調整を可能にする。
【0053】
図2Cは、
図1に示されるようなインバータバンクなどのCMOSインバータバンクの別の概略
図210を描写する。概略
図210は、インバータバンクのCMOSインバータを、対応するPMOSイネーブルトランジスタ211、NMOSトランジスタ212、PMOSトランジスタ213、及びNMOSイネーブルトランジスタ214として表す。概略
図210は、
図2Bのインバータバンクと比較して、対応するインバータバンクをイネーブル又はディセーブルすることを可能にする点で、CMOSインバータに追加の制御を提供する。CMOSインバータが構成要素113、115、134、136において採用される場合、これらの構成要素は、独立したイネーブル/ディセーブル信号を使用することによって、独立してイネーブル又はディセーブルされるインバータのこれらのバンクのいずれかのインバータのいずれかを有することができる。概略
図210では、PMOSイネーブルトランジスタ211及びPMOSトランジスタ213の数は、数N又はMによって決定され、一方、NMOSトランジスタ212及びNMOSイネーブルトランジスタ214の数は、数Nによって決定される。PMOSイネーブルトランジスタ211及びPMOSトランジスタ213は、それぞれのsp個の「ネット」によって結合され得、NMOSトランジスタ212及びNMOSイネーブルトランジスタ214は、それぞれのsn個の「ネット」によって結合され得る。イネーブル及びディセーブルトランジスタ(PMOSイネーブルトランジスタ213及びNMOSイネーブルトランジスタ214)は、個々のCMOSインバータ又はインバータバンクをイネーブル及びディセーブルし、及び/又は対応するCMOSインバータを共同で又は独立して調整する機会を提供する。インバータ概略
図205と同様に、CMOSインバータの描写されたインバータ概略
図210は、入力電圧V
iに基づいて、出力電圧V
oを生成し、更に、低インピーダンスに接続されるか、又は低インピーダンスとして構成される場合、それぞれ電流を生み出し得るか又は受信し得る。
【0054】
図2Dは、
図1に示されるようなインバータバンクなどのCMOSインバータバンクのインバータ略
図215を描写する。概略
図215は、
図2Cのインバータ概略
図210の構成と同様の構成における、対応するPMOSバイアストランジスタ216、NMOSトランジスタ217、PMOSトランジスタ218、及びNMOSバイアストランジスタ219としてのインバータバンクのCMOSインバータを表す。インバータ概略
図215は、いくつかの電圧源及び/又は電圧DACから生成され得るアナログ電圧biasp及びbiasnを使用して、インバータのバイアスを調整することを含む、インバータ概略図にわたる異なる追加の制御をCMOSインバータに提供する。インバータ概略
図215では、PMOSバイアストランジスタ216及びPMOSトランジスタ218の数は、数N又はMによって決定され、一方、NMOSトランジスタ217及びNMOSバイアストランジスタ219の数は、数Nによって決定される。バイアスPMOSバイアストランジスタ218及びNMOSバイアストランジスタ219は、個々のCMOSインバータをバイアスする、及び/又は対応するCMOSインバータを調整するための機会を提供する。PMOSバイアストランジスタ216及びPMOSトランジスタ218は、それぞれのsp個の「ネット」によって結合されてよく、NMOSトランジスタ217及びNMOSバイアストランジスタ219は、それぞれのsn個の「ネット」によって結合され得る。インバータ概略
図205と同様に、CMOSインバータの描写されたインバータ概略
図215は、入力電圧V
iに基づいて、出力電圧V
oを生成する。
【0055】
図2Eは、
図2Cの概略
図210と同様のCMOSインバータバンクの概略
図210を描写し、PMOSイネーブルトランジスタ211及びPMOSトランジスタ213は、
図2Cに示されるような対応する「sp」及び「sn」個のネットの代わりに、並列の独立したワイヤのバスを介して接続される。同様に、
図2EのNMOSトランジスタ212及びNMOSイネーブルトランジスタ214は、
図2Cの対応する「sp」及び「sn」個のネットの代わりに、並列の独立したワイヤの別のバスを介して接続される。
図2Eの残りの構成要素は、
図2Cの同様に番号付けされラベル付けされた構成要素に対応し得る。対応する説明は、簡潔にするためにここでは繰り返さない。
【0056】
図2Fは、
図2Dの概略
図215と同様のCMOSインバータバンクの概略
図215を描写し、PMOSバイアストランジスタ216及びPMOSトランジスタ218は、
図2Dに示されるような対応する「sp」及び「sn」個のネットの代わりに、並列の独立したワイヤのバスを介して接続される。同様に、
図2FのNMOSトランジスタ217及びNMOSバイアストランジスタ219は、
図2Dの対応する「sp」及び「sn」個のネットの代わりに、並列の独立したワイヤの別のバスを介して接続される。
図2Fの残りの構成要素は、
図2Dの同様に番号付けされラベル付けされた構成要素に対応し得る。対応する説明は、簡潔にするためにここでは繰り返さない。
【0057】
いくつかの実施形態では、様々なCMOSインバータ構造及び概略図は、主に、又は完全に、CMOSトランジスタから構築することができる。例えば、送信機回路構成110及び受信機回路構成130のV-Iコンバータ113a~113m、I-Vコンバータ115、並びに第1及び第2のインバータ134及び136は、
図2A~
図2Fに示されるように、CMOSインバータ及び/又はトライオード、又は線形領域CMOS抵抗器から構成され得る。
【0058】
図3A~
図3Iは、例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成110及び/又は受信機回路構成130の構成要素の代替的な配置を描写する。具体的には、
図3Aは、
図1のデータリンク100内の送信機回路構成110の代替的な概略
図300を描写する。
図300は、最下位ビット(LSB)NRZ信号のために構成された入力回路構成302と、各々が最上位ビット(MSB)NRZ信号を処理する入力回路構成304a及び304bとを含む。
【0059】
図3B~
図3Dは、
図1のデータリンク内の受信機回路構成が、(送信機又は何らかの他の位置からの)個々の信号又は複数の信号を単一の受信機信号チェーンに結合するか、組み合わせるか、又は選択的に結合するための代替的な概略図を描写する。例えば、
図3Bは、
図1の受信機回路構成130を描写する。対照的に、
図3Cは、複数の入力レッグ又は経路を備える受信機回路構成を描写し、各経路は、それ自体のインバータのバンクを有する。いくつかの実施形態では、異なるレッグに対するインバータの異なるバンクは、それらの出力電流をGM
Lに供給する、対応する入力レッグのGM又はGM-Oインバータを有効にするために、異なるモードでアクティブ化することができ、したがって、最終的に電圧V
outを作成するソースを選択的に選び、それは、次いで、V
outに接続される後続の受信回路構成の入力に供給することができる。
図3Dは、全てがインバータの単一のバンクを共有する複数の入力レッグを備える受信機回路構成を描写し、各入力レッグは、対応するスイッチを介してインバータのバンクに結合される。いくつかの実施形態では、異なるレッグ又はスイッチを異なるモードでアクティブ化して、対応する入力レッグ又はスイッチを有効にすることができ、スイッチへの入力における電圧をそのスイッチを通して伝搬させて、その点におけるインピーダンスによって最終的に電圧V
outに変換される出力電流を更に作成するように、スイッチが供給するインバータを制御することができる。次いで、この出力信号V
outは、後続の受信回路構成に供給される。いくつかの実施形態では、受信機回路構成は、1つ以上の入力レッグの出力信号を受信するバッファ、増幅器、及び/又はCTLEを含むことができる。したがって、インバータ又は同様の構成要素を使用することによって、個々の経路を1つの経路に選択すること、及び/又はトライステート/無効にすることができ、それによってマルチプレクサ機能が達成される。
【0060】
図3Eは、差動終端における
図1のデータリンク内の受信機回路構成の概略図を描写する。
【0061】
図3F~
図3Iは、
図1のデータリンクの送信機回路構成及び/又は受信機回路構成で採用されたインバータ回路の代替的な概略図を描写する。具体的には、
図3Fの概略図は、V-I増幅器を提供するために使用することができるインバータ回路構成の構成の詳細を提供する。
図3Gの概略図は、抵抗器のようなインピーダンスを提供するために使用することができるインバータ回路構成の構成の詳細を提供する。
図3Hの概略図は、インピーダンスのような抵抗器+インダクタを提供するために使用することができるインバータ回路構成の構成の詳細を提供し、インダクタ部分は、「アクティブインダクタ」として当業者に知られているものに由来する。いくつかの実施形態では、
図3F~
図3Hのこれらの概略図の組み合わせを使用して、
図3FのV-I増幅器を
図3Gの抵抗器のようなインピーダンスと接続することに基づいて、線形インバータ回路構成を形成するなど、特定の回路構成を作成することができる。
図3Iの概略図は、線形領域又はトライオード領域にバイアスされたトランジスタを備えるトライオード抵抗器を提供するために使用することができる回路構成の構成の詳細を提供する。
【0062】
図4A及び
図4Bは、例示的な実施形態による、
図1の送信機回路構成及び/又は受信機回路構成に統合され得る潜在的なCTLE回路構成を描写する。示される回路構成は、異なる条件下でピーキングを提供し得、このピーキングは、プログラマブルであり得る。
【0063】
図5A~
図5Eは、例示的な実施形態による、シングルエンド受信機回路構成への統合のための例示的な終端インピーダンス回路構成を描写する。
図5A~
図5Eの間に示される終端インピーダンス回路構成の変形形態の各々は、スイング、帯域幅、又は互いに対する整合、及び伝送線に対する整合(例えば、スイング対帯域幅対伝送線に対する整合)のうちの1つ以上を調整するようにプログラマブル(又は開回路)であり得る。いくつかの実施形態では、
図5A~
図5Eのうちの1つ以上の終端インピーダンス回路構成は、
図3Gに関して示されるように、パッシブ抵抗器、CMOS、NMOS、若しくはPMOSベースのアクティブトライオード抵抗器)、又は抵抗器動作を提供するインバータ回路構成を備え得る。いくつかの実施形態では、終端インピーダンス回路構成は、
図5C及び
図5Dの抵抗器などの抵抗器を含み、抵抗器は、寄生キャパシタンスの存在下で、高周波数(例えば、GHz範囲)で生じ得る有効終端インピーダンスの任意の減少を低減するのに役立つアクティブインダクタを形成することができる。いくつかの実施形態では、
図5A~
図5Eの終端インピーダンス回路構成のうちの1つにキャパシタンスを調整すること(例えば、潜在的な暗黙的キャパシタンスを追加すること、又は意図的にキャパシタンスを追加すること)は、場合によっては有益であり得る周波数依存インピーダンスを提供することができる。
【0064】
図6A~
図6Fは、差動受信機回路構成への統合のための、又は受信機若しくは特定のシングルエンド入力実施形態における抵抗器の特定の実装形態のための終端インピーダンス回路構成を描写する。
【0065】
図7A及び
図7Bは、送信機回路構成710及び受信機回路構成730の描写された位置に含まれるインダクタを有する、例示的に代替的な送信機回路構成710及び例示的に代替的な受信機回路構成730をそれぞれ描写する。
【0066】
図7Aは、
図1の送信機回路構成110に対応する送信機回路構成710を描写しており、例えば、送信機回路構成710の1つ以上の位置にパッシブインダクタが追加されている。パッシブインダクタは、送信機回路構成710に対する帯域幅拡張及び/又は追加のピーキングを可能にするために、送信機回路構成710に追加することができる。いくつかの実施形態では、送信機回路構成710に追加されたパッシブインダクタは、送信機回路構成710においてシャントピーキングを提供し得るシャントインダクタを備える。
【0067】
代替的又は追加的に、送信機回路構成710は、インダクタ752a~752mの位置によって示されるように、送信機回路構成710の各並列入力回路構成の1つ以上の位置に1つ以上のインダクタ752a~752mを含んでもよい。いくつかの実施形態では、そうでなければ入力回路構成のうちの1つ以上に置かれるインダクタ752a~752mは、単一の共通インダクタ(明示的に示されないが、インダクタ752a~752mのうちのいずれかの任意の位置に置くことができる)と置き換えることができる。いくつかの実施形態では、インダクタ752a~752mは、GM0~GMM-1の出力が短絡され、複数のインダクタ752a~752mが単一のインダクタによって置き換えられる1つの単一のインダクタによって置き換えられてもよい。いくつかの実施形態では、インダクタ756及び758のうちの1つ以上は、インダクタ752a~752mの有無にかかわらず、送信機回路構成710内に示されるように置くことができる。いくつかの実施形態では、インダクタ756及び764は、インバータのドレインが比較的低いインピーダンスとして挙動するため、シャントインダクタのようなピーキングを提供する。いくつかの実施形態では、そのような様式での複数のインダクタの使用は、インダクタコイルのうちのいくつか又は全ての間の磁気相互結合を可能にし得る。特定の実施形態では、シャントインダクタは、相互結合の有無にかかわらず、送信機回路構成710に示されるような位置に置かれたインダクタと組み合わせて使用することができる。
【0068】
図7Bは、
図1の受信機回路構成130に対応する受信機回路構成730を描写しており、例えば、受信機回路構成730の1つ以上の位置にパッシブインダクタが追加されている。送信機回路構成710についての説明と同様に、受信機回路構成730について帯域幅拡張及び/又は追加のピーキングを可能にする同様の理由で、パッシブインダクタを受信機回路構成730に追加することができる。受信機回路構成730に導入されたパッシブインダクタ760~768は、送信機回路構成710に関して上に説明したように、受信機回路構成730にも同様に適用される。いくつかの実施形態では、「直列-シャント」(インダクタ752a~752mのうちの1つ以上とインダクタ756など)又は「シャント直列」(例えば、インダクタ756とインダクタ758)又は直列シャント直列(例えば、インダクタ752a~752mのうちの1つ以上、インダクタ756、及びインダクタ758)などの組み合わせも可能である。
【0069】
図8は、例示的な実施形態による、伝送線120などの伝送線を介して、
図1の送信機回路構成110などの送信機回路と受信機回路構成130などの受信機回路構成との間でデータ信号を送信する方法800のためのフロー図を描写する。一般に、方法800は、単一のIC上の構成要素間又は異なるIC上の構成要素間でデータを送信するために使用することができる。特定の実施形態では、方法800のステップは、任意の順序で実行することができ、追加のステップを追加することができ、又はステップを除去することができる。
【0070】
ブロック802において、
図1の送信機回路構成110などの送信機回路構成は、複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路構成(V-Iコンバータ113a~113mなど)において、複数の入力非ゼロ復帰(NRZ)電圧信号を受信する。いくつかの実施形態では、送信機回路構成は、ある数Mの受信された入力NRZ電圧信号を受信する。
【0071】
ブロック804において、送信機回路構成は、対応する入力コンバータ回路構成を介して、複数のNRZ入力電圧信号の各々を対応する電流信号に変換することに基づいて、複数の電流信号を生成する。したがって、送信機回路構成は、M個のNRZ入力電圧信号に基づいて、M個の電流信号を生成する。
【0072】
ブロック806において、送信機回路構成は、複数の電流信号をマルチレベルPAM-N電流信号に組み合わせる。いくつかの実施形態では、送信機回路構成は、
図1のコンバイナ/コンバータ部分114を備える。
【0073】
ブロック808において、送信機回路構成は、マルチレベル電流信号をPAM-N出力電圧信号に変換する。いくつかの実施形態では、PAM-N信号のNの値は、入力NRZ電圧信号の数Mに基づいて生成され、N=2Mである。Nの値と入力NRZ電圧信号の数Mとの間の他の関係(N!=2Mである)も同様に存在し得る。
【0074】
ブロック810において、送信機回路構成は、結合された伝送線を介して、PAM-N出力電圧信号を受信機回路構成に送信する。
【0075】
いくつかの実施形態では、送信機回路構成は、
図2A~
図3Iに関して記載のものなどのCMOSインバータベースの回路構成を備える。
【0076】
いくつかの実施形態では、送信機回路構成は、それぞれの重みでハードコード又はプログラムされた1つ以上の入力コンバータ回路構成又はコンバイナコンバータ回路構成を備える。いくつかの実施形態では、方法800は、少なくとも1つの入力コンバータ回路構成又はコンバイナコンバータ回路構成に対するDC利得をプログラムすることを更に含む。いくつかの実施形態では、方法800は、出力電圧信号を受信機回路構成に搬送するように構成された伝送線のインピーダンスに基づいて、コンバイナコンバータ回路構成のシャントインピーダンスをプログラムすることを更に含む。いくつかの実施形態では、方法800は、(1)1つ以上の入力コンバータ回路構成及びコンバイナコンバータ回路構成の個々の構成要素をタンデムにアクティブ化又は非アクティブ化して帯域幅を低下させること、又は(2)周波数応答における任意選択のピーキングに対してコンバイナコンバータ回路構成の抵抗器の抵抗をプログラムすることに基づいて、出力電圧信号の出力フィルタリング又はピーキングをプログラムすることを更に含む。いくつかの実施形態では、抵抗器は、パッシブ若しくはアクティブトライオード抵抗器、又はアクティブインダクタを有しない短絡回路のうちの少なくとも1つを備える。
【0077】
図9Aは、一実施例による、プログラマブルデバイス901を描写するブロック図である。プログラマブルデバイス901は、プログラマブルロジック(PL)903(プログラマブルファブリックとも称される)、入力/出力(IO)回路構成968、シリアルトランシーバ967、信号変換回路構成966、強化回路構成990、構成ロジック925、及び構成メモリ926を含む。プログラマブルデバイス901は、不揮発性メモリ927、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、DRAM)928、及び他の回路構成929などの外部回路構成に結合することができる。様々な実施例では、プログラマブルデバイス901は、処理システム(processing system、PS)902、ネットワークオンチップ(network-on-chip、NoC)955、データ処理エンジン(data processing engine、DPE)アレイ956、周辺相互接続961、周辺回路構成962、及びダイ間相互接続回路構成964を更に含む。
【0078】
PL903は、ロジックセル930、サポート回路構成931、及びプログラマブル相互接続932を含む。ロジックセル930は、複数の入力の一般的なロジック機能を実装するように構成され得る回路構成を含む。例えば、ロジックセル930は、
図1~
図7において上記に論じられたNoCコンパイラのうちの1つ以上を実装し得る。サポート回路構成931は、デジタル信号プロセッサ、メモリなどの専用回路構成を含む。ロジックセル930及びサポート回路構成931は、プログラマブル相互接続932を使用して相互接続することができる。ロジックセル930をプログラムし、サポート回路構成931のパラメータを設定し、プログラマブル相互接続932をプログラムするための情報は、構成ロジック925によって構成メモリ926に記憶される。構成ロジック925は、不揮発性メモリ927又は任意の他のソース(例えば、DRAM928又は他の回路構成929)から構成データを取得することができる。いくつかの実施例では、構成ロジック925は、プラットフォーム管理コントローラ(PMC)972を含む。PMC972は、PL903、PS902、NoC955、DPEアレイ956、信号変換回路構成966、強化回路構成990などのプログラマブルデバイス901のサブシステムをブート及び構成するように構成される。
【0079】
IO回路構成968は、PL903、PS902などのプログラマブルデバイス901のサブシステムのための外部インターフェースを提供する。いくつかの実施例では、IO回路構成968は、外部メモリ(例えば、DRAM928)とインターフェースするように構成されたメモリコントローラ970を含む。他の接続回路構成は、周辺相互接続961、周辺回路構成962、及びダイ間相互接続回路構成964を含むことができる。周辺相互接続961は、周辺構成要素相互接続エクスプレス(peripheral component interconnect express、PCIe)回路構成などのバスインターフェース回路構成を含む。周辺回路構成962は、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート、Ethernet(登録商標)ポート、ユニバーサル非同期トランシーバ(universal asynchronous transceiver、UART)ポート、シリアル周辺インターフェース(serial peripheral interface、SPI)ポート、汎用IO(general purpose IO、GPIO)ポート、シリアルアドバンストテクノロジーアタッチメント(serial advanced technology attachment、SATA)ポートなどを含む。ダイ間相互接続回路構成964は、(例えば、プログラマブルデバイス901がマルチダイ集積回路構成パッケージ内の1つのダイであるときのために)他のプログラマブルデバイス内のダイ間相互接続回路構成のようにインターフェースするように構成された回路構成を含む。シリアルトランシーバ967は、プログラマブルデバイス901のための外部IOインターフェースを提供するように構成された高速送信/受信回路構成を含む。
【0080】
PS902は、マイクロプロセッサ、メモリ、サポート回路構成、IO回路構成などを含むことができる。NoC955は、PS902、PL903、強化回路構成990、及びDPEアレイ956の間など、プログラマブルデバイス901のサブシステム間の通信を提供するように構成されている。DPEアレイ956は、ベクトルプロセッサのアレイなど、データ処理を実行するように構成されたDPEのアレイを含むことができる。信号変換回路構成966は、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)及びデジタルーアナログコンバータ(DAC)を含む。
【0081】
強化回路構成990は、所定の機能を有する回路構成を含む。所与の強化回路構成990は、1つ以上の所定の機能を含むことができる。例示的な強化回路構成990は、フィルタ、ミキサ、サンプルレートコンバータ、トランスフォーム回路構成などを含む。強化回路構成990は、具体的な所定の機能を構成するか、又は所定の機能の中から選択するようにプログラマブルであり得る。しかしながら、PL903内の回路構成とは対照的に、強化回路構成990は、異なる機能で構成又は再構成されることができない。例えば、強化回路構成990は、2つの所定の選択可能な機能を有するフィルタを含むことができる。第3の機能を強化回路構成990に追加することも、2つの機能のうちの1つを強化回路構成990から除去することもできない。対照的に、PL903において構成されたフィルタは、1つ以上の追加の機能を追加するように、又は1つ以上の機能を除去するように再構成され得る。更に、PL903内に構成されたフィルタを完全に除去し、別の回路構成と交換することができる。対照的に、強化回路構成990は、プログラマブルデバイス901から除去することができない(しかし、必要に応じて使用しないことができる)。
【0082】
図9Bは、一実施例による、PL903のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)の実装を例解する。
図9Bに示されるPL903は、本明細書に記載されるプログラマブルデバイスの任意の実施例において使用されることができる。PL903は、構成可能ロジックブロック(configurable logic block、「CLB」)933、ランダムアクセスメモリブロック(blocks of randomaccess memory、「BRAM」)934、入力/出力ブロック(input/output block、「IOB」)936、構成及びクロッキングロジック(configuration and clocking logic、「CONFIG/CLOCKS」)942、デジタル信号処理ブロック(digital signal processing block、「DSP」)935、専用入力/出力ブロック(「I/O」)941(例えば、構成ポート及びクロックポート)、及びデジタルクロックマネージャ、アナログ-デジタルコンバータ、システム監視ロジックなどの他のプログラマブルロジック939を含む多数の異なるプログラマブルタイルを含む。
【0083】
いくつかのPL903において、各々のプログラマブルタイルは、
図9Bの上部に含まれる例によって示されるように、同じタイル内のプログラマブルロジック要素の入力及び出力端子948への接続を有する少なくとも1つのプログラマブル相互接続要素(interconnect element、「INT」)943を含み得る。各々のプログラマブル相互接続要素943はまた、同じタイル又は他のタイル内の隣接するプログラマブル相互接続要素の相互接続セグメント949への接続を含むことができる。各々のプログラマブル相互接続要素943はまた、ロジックブロック(図示せず)間の汎用ルーティングリソースの相互接続セグメント950への接続を含むことができる。汎用ルーティングリソースは、相互接続セグメント(例えば、相互接続セグメント950)のトラックを含むロジックブロック(図示せず)と、相互接続セグメントを接続するためのスイッチブロック(図示せず)との間のルーティングチャネルを含むことができる。汎用ルーティングリソースの相互接続セグメント(例えば、相互接続セグメント950)は、1つ以上のロジックブロックにまたがることができる。プログラマブル相互接続要素943は、汎用ルーティングリソースとともに、例解されるPLのためのプログラマブル相互接続構造(「プログラマブル相互接続」)を実装する。
【0084】
例示的な実装形態では、CLB933は、ユーザロジックを実装するようにプログラムされ得る構成可能ロジック要素(configurable logic element、「CLE」)944に加え、単一のプログラマブル相互接続要素(「INT」)943を含むことができる。BRAM934は、1つ以上のプログラマブル相互接続要素に加えて、BRAMロジック要素(BRAM logic element、「BRL」)945を含むことができる。典型的に、タイルに含まれる相互接続要素の個数は、タイルの高さによって異なる。描写の実施例では、BRAMタイルの高さは、5個のCLBと同じであるが、他の個数(例えば、4個)も使用可能である。DSPタイル935は、適切な数のプログラマブル相互接続要素に加えて、DSPロジック要素(DSP logic element、「DSPL」)946を含むことができる。IOB936は、例えば、プログラマブル相互接続要素943の1つのインスタンスに加えて、入力/出力ロジック要素(input/output logic、「IOL」)947の2つのインスタンスを含むことができる。当業者には明らかなように、例えば、I/Oロジック要素947に接続された実際のI/Oパッドは、典型的に、入力/出力ロジック要素947の領域に限定されない。
【0085】
描画される例では、ダイの中心近くの水平領域(
図9Bに示される)は、構成、クロック、及び他の制御ロジックに使用される。この水平領域又は列から延びる垂直列951は、PLの幅にわたってクロック及び構成信号を分配するために使用される。
【0086】
図9Bに例解されたアーキテクチャを活用したいくつかのPLは、PLの大部分を構成する規則的な柱状構造を中断させる追加のロジックブロックを含む。追加のロジックブロックは、プログラマブルブロック及び/又は専用ロジックであり得る。
【0087】
図9Bは、例示的なPLアーキテクチャのみを例解することが意図されていることに留意されたい。例えば、
図9Bの上部に含まれる、行におけるロジックブロックの個数、行の相対幅、行の個数と順番、行に含まれるロジックブロックのタイプ、そのロジックブロックの相対サイズ、また相互接続/ロジック実装形態は、単に例示的なものである。例えば、実際のPLでは、ユーザロジックの効率的な実装を容易にするために、CLBが現れる場所はどこでも、CLBの2つ以上の隣接する行が典型的に含まれるが、隣接するCLB行の数は、PLの全体的なサイズに応じて変化する。
【0088】
図9Cは、一実施例による、マルチダイプログラマブルデバイス954を描写するブロック図である。マルチダイのプログラマブルデバイス954は、複数のプログラマブルデバイス901、例えば、プログラマブルデバイス901A、901B、901C、及び901Dを含む。一実施例では、各プログラマブルデバイス901は、インタポーザ960上に配設されたICダイである。各プログラマブルデバイス901は、プログラマブルデバイス954のスーパーロジック領域(super logic region、SLR)953、例えば、SLR953A、953B、953C、及び953Dを備える。プログラマブルデバイス901は、インタポーザ960上の導体(スーパーロングライン(super long line、SLL)52と呼ばれる)と、プログラマブルデバイス901の各々内に配設されたダイ間相互接続回路構成964とを通して相互接続される。プログラマブルICは、
図1~
図6Cで上述したNoCコンパイラを形成することができる。
【0089】
前述では、本開示において提示される実施形態が参照される。しかしながら、本開示の範囲は、特定の記載された実施形態に限定されない。代わりに、説明される特徴及び要素の任意の組み合わせは、異なる実施形態に関連するか否かにかかわらず、企図される実施形態を実装及び実践するために企図される。更に、本明細書に開示される実施形態は、他の可能な解決策又は従来技術に勝る利点を達成し得るが、特定の利点が所与の実施形態によって達成されるか否かは、本開示の範囲を限定するものではない。したがって、前述の態様、特徴、実施形態、及び利点は、単に例示的なものであり、特許請求の範囲に明示的に記載されている場合を除き、添付の特許請求の範囲の要素又は限定とはみなされない。
【0090】
当業者によって理解されるように、本明細書に開示される実施形態は、システム、方法、又は装置などとして具現化され得る。したがって、態様は、完全にハードウェアの実施形態、若しくはハードウェア製品の組み合わせ、又は本明細書では全て一般に「回路構成」又は「システム」と呼ばれ得る対応するプログラムとハードウェア態様を組み合わせる実施形態の形態をとり得る。更に、プログラマブルロジックブロック、ルックアップテーブル(lookup table、LUT)などの特定の態様は、対応するプログラムを使用して制御され得るハードウェア構成要素の形態をとり得る。
【0091】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせを利用し得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、若しくは半導体のシステム、装置、若しくはデバイス、又は前述の任意の好適な組み合わせであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(portable compact disc read-only memory、CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は前述の任意の好適な組み合わせを含む。本明細書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はそれに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することができる任意の有形媒体である。
【0092】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドにおいて、又は搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードが具現化された伝搬データ信号を含み得る。そのような伝搬信号は、電磁気、光学、又はそれらの任意の好適な組み合わせを含むが、それらに限定されない、種々の形態のうちのいずれかをとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はそれに関連して使用するためのプログラムを通信、伝搬、又は移送することができる任意のコンピュータ可読媒体であり得る。
【0093】
コンピュータ可読媒体上に具現化されたプログラムコードは、ワイヤレス、ワイヤライン、光ファイバケーブル、RFなど、又は前述の任意の好適な組み合わせを含むが、それらに限定されない、任意の適切な媒体を使用して送信され得る。
【0094】
本開示の態様の動作又はプログラムを実施するためのコンピュータプログラムコードは、例えば、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラム言語、及び「C」プログラム言語又は同様のプログラム言語などの従来の手続き型プログラム言語を含む、1つ以上のプログラム言語の任意の組み合わせで書き込まれ得る。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に、ユーザのコンピュータ上で部分的に、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、ユーザのコンピュータ上で部分的に、リモートコンピュータ上で部分的に、又はリモートコンピュータ若しくはサーバ上で完全に実行し得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network、WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得るか、又は外部コンピュータ(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用するインターネットを介して)に接続され得る。
【0095】
本開示の態様は、本開示に提示された実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフロー図説明及び/又はブロック図を参照して以下に記載されている。フロー図説明及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフロー図説明及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装することができることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フロー図及び/又はブロック図のブロックで指定された機能/行為を実装するための手段を作成するような機械をもたらすように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供され得る。
【0096】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読記憶媒体に記憶された命令が、フロー図及び/又はブロック図のブロックで指定された機能/行為の態様を実装する命令を含む製造物品を生み出すように、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置、及び/又は他のデバイスに、特定の方法で機能するように指示することができる、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。
【0097】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスにロードされて、一連の動作ステップを、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他のデバイス上で行わせて、コンピュータ実装プロセスを生み出得、そのため、コンピュータ、又は他のプログラマブル装置上で実行される命令は、フロー図及び/又はブロック図のブロックに指定される機能/行為を実装するためのプロセスを提供する。
【0098】
図中のフロー図及びブロック図は、本発明の様々な実施例によるシステム、方法、及び装置の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能、及び動作を例解する。これに関して、フロー図又はブロック図の各ブロックは、指定されたロジック機能を行うように回路構成を制御又はプログラムするための1つ以上の実行可能命令を含む、回路構成、そのような回路構成のためのプログラム、そのような回路構成のための命令の部分を表し得る。いくつかの代替的な実装形態では、ブロックに記載されている機能は、図に記載された順序から外れて発生する場合がある。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行され得るか、又はブロックは、関与する機能に応じて、逆の順序で実行され得る。ブロック図及び/又はフロー図説明の各ブロック、並びにブロック図及び/又はフロー図説明におけるブロックの組み合わせは、指定された機能若しくは行為、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを実施する、専用ハードウェアベースのシステムによって実装することができることにも留意されたい。
【0099】
以下の非限定的な実施例において、上で開示した技術が表現され得る。
【0100】
実施例1.送信機回路であって、
並列に結合された2つ以上の入力コンバータ回路であって、2つ以上の入力コンバータ回路の各々が、非ゼロ復帰(NRZ)入力電圧信号を対応する電流信号に変換するように構成されている、2つ以上の入力コンバータ回路と、
2つ以上の対応する電流信号を組み合わせて出力電圧信号に変換するように構成された組み合わせ回路と、を備え、
2つ以上の入力コンバータ回路及び組み合わせ回路が、2つ以上の入力コンバータ回路によって受信された対応する2つ以上のNRZ入力電圧信号を、出力電圧信号としてのパルス振幅変調レベルN(PAM-N)信号出力に変換し、
2つ以上の入力コンバータ回路及び組み合わせ回路が、CMOSインバータベースの回路を備え、
値Nが、2つ以上の入力コンバータ回路によって受信されたNRZ入力電圧信号の数及び入力コンバータ回路の相対的な強度に少なくとも部分的に基づいて定義される、送信機回路。
【0101】
実施例2.2つ以上の入力コンバータ回路又は組み合わせ回路の各々が、それぞれの重みでハードコード又はプログラムされている、実施例1に記載の送信機回路。
【0102】
実施例3.2つ以上の入力コンバータ回路に対するそれぞれの重みが、2つ以上の入力コンバータ回路のうちの少なくとも1つをトライステートにすること、又は複数の2つ以上の入力コンバータ回路のNRZ入力電圧信号を同一にすることに基づいて、PAM-N信号出力におけるレベルの数を低減するようにプログラムされている、実施例2に記載の送信機回路。
【0103】
実施例4.2つ以上の入力コンバータ回路に対するそれぞれの重みが、互いに異なる、実施例2に記載の送信機回路。
【0104】
実施例5.入力コンバータ回路又は組み合わせ回路のうちの少なくとも1つに対するDC利得が、プログラマブルである、実施例1に記載の送信機回路。
【0105】
実施例6.組み合わせ回路に対する有効シャントインピーダンスが、出力電圧信号を受信機回路に搬送するように構成されている伝送線又はチャネルのインピーダンスに基づいて、プログラムされている、実施例1に記載の送信機回路。
【0106】
実施例7.出力電圧信号の出力フィルタリング又はピーキングが、(1)入力コンバータ回路及び組み合わせ回路の個々の回路をタンデムにアクティブ化又は非アクティブ化して帯域幅を低下させること、(2)組み合わせ回路のコンバイナコンバータ回路と並列の抵抗器の抵抗をプログラムすること、又は(3)周波数応答における任意選択のピーキングに対して抵抗器に接続されたキャパシタンスをプログラムすることのうちの1つ以上に基づいて、プログラムされている、実施例1に記載の送信機回路。
【0107】
実施例8.抵抗器が、パッシブ抵抗器又はアクティブトライオード抵抗器のうちの少なくとも1つを備える、実施例7に記載の送信機回路。
【0108】
実施例9.データ信号を送信する方法であって、
複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路において、複数の非ゼロ復帰(NRZ)入力電圧信号を受信することと、
複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路を介して、複数のNRZ入力電圧信号の各々を対応する電流信号に変換することに基づいて、複数の電流信号を生成することと、
コンバイナコンバータ回路を介して、複数の電流信号をマルチレベルパルス振幅変調(PAM-N)電流信号に組み合わせることと、
マルチレベルPAM-N電流信号をPAM-N出力電圧信号に変換することと、
複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路及びコンバイナコンバータ回路が、CMOSインバータベースの回路を備え、
値Nが、複数の並列に結合された入力コンバータ回路のうちのいくつかによって受信されたNRZ入力電圧信号の数に基づいて、かつ複数の並列に結合された対応する入力コンバータ回路の相対的な強度に基づいて定義される、方法。
【0109】
実施例10.データリンク回路であって、
複数の入力非ゼロ復帰(NRZ)電圧信号を受信し、
入力NRZ電圧信号を対応する電流信号に変換し、
複数の電流信号に基づいて、出力電圧信号としてのPAM-N信号を生成するように構成された送信機回路と、
送信機回路からPAM-N信号を受信し、
受信されたPAM-N信号を処理することに基づいて、出力PAM-N信号を生成するように構成された受信機回路と、
送信機回路から受信機回路にPAM-N信号を搬送するように構成されている伝送線又はチャネルと、を備え、
値Nが、送信機回路によって受信された複数の入力NRZ電圧信号の数に基づいて、かつ送信機回路における入力コンバータ回路の相対的な重みに基づいて定義される、データリンク回路。
【0110】
実施例11.受信機回路が、送信機回路からの複数の入力経路を備える、実施例10に記載のデータリンク回路。
【0111】
実施例12.複数の入力経路の各々が、(1)複数の入力経路間で共有される共有インバータ回路に結合されており、かつ出力PAM-N信号を生成するように構成されている独立インバータ回路、又は(2)両方とも複数の入力経路間で共有され、出力PAM-N信号を生成するように構成されている第1の共有インバータ回路及び第2の共有インバータ回路に結合された独立スイッチ回路を備える、実施例11に記載のデータリンク回路。
【0112】
実施例13.受信機回路が、伝送線又はチャネルのインピーダンスに基づいて、受信機回路の有効入力インピーダンスを調整するように構成されている終端抵抗器を備える、実施例10に記載のデータリンク回路。
【0113】
実施例14.終端抵抗器が、振幅対帯域幅対伝送線又はチャネルへのマッチングをトレードするように構成可能である、実施例13に記載のデータリンク回路。
【0114】
実施例15.送信機回路又は受信機回路のうちの少なくとも1つが、それぞれのPAM-N信号を生成するインバータ回路の出力に入力を結合するパッシブ抵抗器又はアクティブトライオード抵抗器を備える、実施例10に記載のデータリンク回路。
【0115】
実施例16.パッシブ抵抗器又はアクティブトライオード抵抗器の一方又は両方が、短絡されているか、又は低オーム接続によって置き換えられている、実施例15に記載のデータリンク回路。
【0116】
実施例17.データリンク回路が、送信機回路及び受信機回路において、シングルエンドアーキテクチャを備えるか、送信機回路及び受信機回路において、差動アーキテクチャを備えるか、又は送信機回路及び受信機回路において、擬似差動アーキテクチャを備える、実施例10に記載のデータリンク回路。
【0117】
実施例18.送信機回路又は受信機回路のうちの1つ以上が、それぞれ送信機回路又は受信機回路において、帯域幅拡張及び/又はピーキングを提供するように構成されている少なくとも1つのパッシブインダクタを備える、実施例10に記載のデータリンク回路。
【0118】
実施例19.受信機回路が、送信機回路からの単一の入力経路を備える、実施例10に記載のデータリンク回路。
【0119】
実施例20.送信機回路及び受信機回路が両方とも、CMOSインバータベースの回路を備えるか、又は受信機回路が、CMOSインバータベースの回路を備えない、実施例10に記載のデータリンク回路。
【0120】
上記は具体的な実施例を対象とするが、他の実施例及び更なる実施例が、その基本的な範囲から逸脱することなく考案され得、その範囲は、以下の「特許請求の範囲」によって決定される。
【国際調査報告】