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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】地図データ処理方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20241001BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20241001BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
G08G1/00 A
G01C21/26 C
G09B29/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517151
(86)(22)【出願日】2022-09-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 CN2022117432
(87)【国際公開番号】W WO2023040712
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】202111127585.X
(32)【優先日】2021-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲費▼ ▲ウェン▼▲凱▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 建琴
(72)【発明者】
【氏名】伍 勇
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2C032HC08
2C032HC11
2C032HC22
2C032HC27
2F129AA03
2F129BB03
2F129CC15
2F129CC16
2F129DD29
2F129EE02
2F129EE26
2F129EE52
2F129EE62
2F129EE93
2F129FF02
2F129FF52
2F129HH02
2F129HH12
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181EE12
5H181FF05
5H181FF10
5H181KK07
5H181MC02
5H181MC15
5H181MC27
(57)【要約】
本発明の実施形態は、新しいタイプの地図情報、すなわち影領域を記述する影情報を地図に追加するための地図データ処理方法および装置を提供する。本発明の実施形態は、地図が、影領域の地理的位置、形状、サイズ、影度、信頼度、形成原因、および経時的変化のうちの少なくとも1つを記録することができるように、地図内の影情報およびデータ編成形態によって示されるコンテンツのための複数の任意選択の解決策を提供する。したがって、地図の情報の豊富さが改善され、多様な適用要件が満たされることができる。本発明の実施形態は、ターゲット認識、支援運転、駐車スペース探索、ナビゲーション、配車、太陽エネルギー充電、およびレーザ投影などの複数のシナリオに適用され得る、影情報の複数の適用解決策をさらに提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データ処理方法であって、
影情報を取得するステップであって、前記影情報は影領域を示し、前記影情報は位置情報を含み、前記位置情報は前記影領域の地理的位置を示す、ステップと、
前記影情報を地図データとして記憶するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
影情報を取得する前記ステップが、前記影情報を生成するステップ、または前記影情報を受信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記影情報が、幾何学的情報、時間情報、影度情報、信頼性レベル情報、および原因情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、前記幾何学的情報は、前記影領域の形状またはサイズを示し、前記時間情報は、前記影領域が存在する時間期間を示し、前記影度情報は、前記影領域の影度を示し、前記信頼性レベル情報は、前記影領域の信頼度を示し、前記原因情報は、前記影領域を生成する原因を示す、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記影情報を地図データとして記憶する前記ステップが、
イベントを地図に記憶するためのデータ構造に前記影情報を記憶するステップ
を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法が、
前記影情報を送信するステップ
をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記方法が、
前記影情報に基づいて前記影領域を表示するステップ
をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記影情報に基づいて前記影領域を表示する前記ステップが、
ユーザによって入力された影表示トリガ命令を受信するステップと、
前記影表示トリガ命令に基づいて、前記影情報を表示のために前記地図の他の情報に重畳するステップと
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記影領域に対応する表示領域が、別の表示領域に対して異なるグレースケール、色、彩度、または重畳パターンを有する、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記影情報が前記時間情報をさらに含み、前記時間情報は、前記影領域が存在する前記時間期間を示し、前記影情報に基づいて前記影領域を表示する前記ステップは、
前記時間情報に基づいて前記影領域の経時的変化を表示するステップ
を含む、請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記影情報が前記影度情報をさらに含み、前記影度情報は前記影領域の前記影度を示し、前記影情報に基づいて前記影領域を表示する前記ステップは、
異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して前記影度情報を表示するステップ
を含む、請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記影情報が前記原因情報をさらに含み、前記原因情報は、前記影領域を生成する前記原因を示し、前記影情報に基づいて前記影領域を表示する前記ステップは、
異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して前記原因情報を表示するステップ
を含む、請求項6から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記影情報に基づいて前記影領域を表示する前記ステップが、
前記地図内の地図要素の前記位置情報および境界情報に基づいて、表示インターフェース上の前記影領域の表示領域を決定するステップと、
前記表示領域上に前記影領域を表示するステップと
を含む、請求項6から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、
ターゲットオブジェクトに関するセンシングデータを取得するステップと、
前記センシングデータおよび前記影情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトを識別するステップと
をさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法が、
車両の運転データを取得するステップであって、前記運転データは、前記車両の運転位置を示す、ステップと、
前記運転データおよび前記影情報に基づいて、前記車両が第1の閾値未満の時間内に前記影領域に入ろうとしていること、または前記車両と前記車両の運転方向の前方の前記影領域との間の距離が第2の閾値未満であることを判定するステップと
をさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記方法が、
前記ユーザの駐車要件情報を取得するステップであって、前記駐車要件情報は、推定駐車領域、駐車開始時刻、駐車終了時刻、および駐車持続時間のうちの少なくとも1つを示す、ステップと、
前記駐車要件情報および前記影情報に基づいて、少なくとも1つの駐車スペースを選択するステップと
をさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記方法が、
前記ユーザの進行情報を取得するステップと、
前記進行情報および前記影情報に基づいて、前記ユーザのための進行ルートまたはピックアップ場所を計画するステップと
をさらに含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、
前記ユーザの太陽エネルギー充電要件情報を取得するステップと、
前記太陽エネルギー充電要件情報および前記影情報に基づいて、静止状態で充電するための第1の位置または移動状態で充電するための第1のルートを決定するステップと
をさらに含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記方法が、
前記影情報に基づいて、レーザ投影に使用される位置、明るさ、および色相のうちの少なくとも1つを決定するステップ
をさらに含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
地図データ処理装置であって、
影情報を取得するように構成された第1の取得ユニットであって、前記影情報は影領域を示し、前記影情報は位置情報を含み、前記位置情報は前記影領域の地理的位置を示す、第1の取得ユニットと、
前記影情報を地図データとして記憶するように構成された記憶ユニットと
を備える、装置。
【請求項20】
前記第1の取得ユニットが、前記影情報を生成するように構成された第1の処理ユニット、または前記影情報を受信するように構成された第1の受信ユニットである、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記影情報が、幾何学的情報、時間情報、影度情報、信頼性レベル情報、および原因情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、前記幾何学的情報は、前記影領域の形状またはサイズを示し、前記時間情報は、前記影領域が存在する時間期間を示し、前記影度情報は、前記影領域の影度を示し、前記信頼性レベル情報は、前記影領域の信頼度を示し、前記原因情報は、前記影領域を生成する原因を示す、請求項19または20に記載の装置。
【請求項22】
前記記憶ユニットが、
イベントを地図に記憶するためのデータ構造に前記影情報を記憶するようにさらに構成された、請求項19から21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記装置が、
前記影情報を送信するように構成された第1の送信ユニットをさらに備える、請求項19から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記装置が、
前記影情報に基づいて前記影領域を表示するように構成された表示ユニット、または
前記影情報に基づいて前記影領域の表示を制御するように構成された処理ユニット
をさらに備える、請求項19から23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記装置が、
ユーザによって入力された影表示トリガ命令を受信するように構成された入力ユニットをさらに備え、
前記表示ユニットは、前記影表示トリガ命令に基づいて、表示のために前記地図の他の情報に前記影情報を重畳するように構成された、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記影領域に対応する表示領域が、別の表示領域に対して異なるグレースケール、色、彩度、または重畳パターンを有する、請求項24または25に記載の装置。
【請求項27】
前記影情報が、前記時間情報をさらに含み、前記時間情報は、前記影領域が存在する前記時間期間を示し、前記表示ユニットは、
前記時間情報に基づいて前記影領域の経時的変化を表示するように構成された、請求項24から26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記影情報が、前記影度情報をさらに含み、前記影度情報は、前記影領域の前記影度を示し、前記表示ユニットは、
異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して前記影度情報を表示するように構成された、請求項24から27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記影情報が、前記原因情報をさらに含み、前記原因情報は、前記影領域を生成する前記原因を示し、前記表示ユニットは、
異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して前記原因情報を表示するように構成された、請求項24から28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記装置が、前記位置情報と前記地図内の地図要素の境界情報とに基づいて、表示インターフェース上の前記影領域の表示領域を決定するように構成された第2の処理ユニットをさらに備え、前記表示ユニットは、前記影領域を前記表示領域に表示するように構成された、請求項24から29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
前記装置が、
ターゲットオブジェクトに関するセンシングデータを取得するように構成された第2の取得ユニットと、
前記センシングデータおよび前記影情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトを識別するように構成された第3の処理ユニットと
をさらに備える、請求項19から30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
前記装置が、
車両の運転データを取得するように構成された第3の取得ユニットであって、前記運転データは、前記車両の運転位置を示す、第3の取得ユニットと、
前記運転データおよび前記影情報に基づいて、前記車両が第1の閾値未満の時間内に前記影領域に入ろうとしていること、または前記車両と前記車両の運転方向の前方の前記影領域との間の距離が第2の閾値未満であることを判定するように構成された第4の処理ユニットと
をさらに備える、請求項19から31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前記装置が、
前記ユーザの駐車要件情報を取得するように構成された第4の取得ユニットであって、前記駐車要件情報は、推定駐車領域、駐車開始時刻、駐車終了時刻、および駐車持続時間のうちの少なくとも1つを示す、第4の取得ユニットと、
前記駐車要件情報および前記影情報に基づいて、少なくとも1つの駐車スペースを選択するように構成された第5の処理ユニットと
をさらに備える、請求項19から32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記装置が、
前記ユーザの進行情報を取得するように構成された第5の取得ユニットと、
前記進行情報および前記影情報に基づいて、前記ユーザのための進行ルートまたはピックアップ場所を計画するように構成された第6の処理ユニットと
をさらに備える、請求項19から33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記装置が、
前記ユーザの太陽エネルギー充電要件情報を取得するように構成された第6の取得ユニットと、
前記太陽エネルギー充電要件情報および前記影情報に基づいて、静止状態で充電するための第1の位置または移動状態で充電するための第1のルートを決定するように構成された第7の処理ユニットと
をさらに備える、請求項19から34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記装置が、
前記影情報に基づいて、レーザ投影に使用される位置、明るさ、および色相のうちの少なくとも1つを決定するように構成された第8の処理ユニットをさらに備える、請求項19から35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
プロセッサとメモリとを備える地図データ処理装置であって、前記メモリはコンピュータ命令を記憶し、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行することにより、前記地図データ処理装置は請求項1から18のいずれか一項に記載の方法を実行する、地図データ処理装置。
【請求項38】
コンピュータ命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法が実行される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項39】
コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法が実行される、コンピュータプログラム製品。
【請求項40】
電子地図製品であって、前記電子地図製品は影情報を含み、前記影情報は影領域を示し、前記影情報は位置情報を含み、前記位置情報は前記影領域の地理的位置を示す、電子地図製品。
【請求項41】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、請求項40に記載の電子地図製品を記憶する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
車両であって、前記車両は請求項19から37のいずれか一項に記載の地図データ処理装置を備える、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2021年9月19日付で中国国家知識産権局に出願された、発明の名称を「地図データ処理方法および装置」とする中国特許出願第202111127585.X号の優先権を主張するものである。
【0002】
本出願は、電子地図技術の分野に関し、特に、地図データ処理方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
インテリジェント運転は、車両のセンシングシステムおよび意思決定システムのますます高い精度を必要とするため、交通情報のキャリアとしての電子地図は、車両の道路トポロジーなどの事前参照情報を提供することができる。特に、高解像度地図または高精度地図とも呼ばれる、急速に発展している高精細地図(High-Definition Map、HD MAP)は、情報の精度およびリアルタイム性能を大幅に改善する。高精細地図は、地図測位および知覚および融合を通じて車両の検知および意思決定の精度を改善し、また、車両が前方視予測を行うための見通し外交通情報を提供する。
【0004】
将来のインテリジェント運転およびインテリジェント輸送は、地図情報の豊富さに対するより高い要件を提起する。しかしながら、既存の地図コンテンツの豊富さは、将来の使用要件を完全に満たすことができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
地図コンテンツの豊富さが使用要件を完全に満たすことができないという従来技術の技術的問題を解決するために、本出願の実施形態は地図データ処理方法および装置を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、地図データ処理方法が提供される。本方法は、例えば、地図生成デバイス、サーバ、車両、携帯端末、またはアプリケーションによって実行されてもよい。本方法は、影情報を取得するステップであって、影情報は影領域を示し、影情報は位置情報を含み、位置情報は影領域の地理的位置を示す、ステップと、影情報を地図データとして記憶するステップと、を含む。影領域は、周囲領域よりも受光強度が弱い表面領域である。例えば、影領域は、近くの建物の影で覆われた表面領域であってもよいし、天井で覆われた表面領域であってもよいし、トンネル領域であってもよいし、草木の下の葉っぱで覆われた表面領域であってもよい。
【0007】
任意選択で、位置情報は、座標または地図要素に基づいて表現される。
【0008】
任意選択で、影情報は、地図上の影情報の維持を容易にするために、影領域の識別子をさらに含む。
【0009】
本出願のこの実施形態では、新しいタイプの地図保持コンテンツ、すなわち、影領域を示すために使用される影情報が地図に導入され、その結果、地図は、地図コンテンツの豊富さを大幅に改善し、ユーザのより多くの地図使用要件を満たすために、ユーザに影領域の事前情報またはリアルタイム情報を提供することができる。
【0010】
第1の態様によれば、地図データ処理方法の可能な実装形態では、影情報を取得するステップは、影情報を生成するステップを含む。具体的には、地図収集車両、クラウドソーシング車両、または路側デバイスによって取得されたセンシングデータに関する統計が収集されてもよく、気象条件などの他の情報を参照して影情報が生成されてもよい。
【0011】
第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、影情報を取得するステップは、影情報を受信するステップを含む。影情報を受信するステップは、別のデバイス、コンポーネント、チップ、インターフェース、ハードウェアモジュール、またはソフトウェアモジュールから影情報を受信するステップを含む。
【0012】
第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、影情報は、幾何学的情報、時間情報、影度情報、信頼性レベル情報、および原因情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。幾何学的情報は、影領域の形状またはサイズを示す。時間情報は、影領域が存在する時間期間を示す。影度情報は、影領域の影度を示す。信頼性レベル情報は、影領域の信頼度を示す。原因情報は、影領域を生成する原因を示す。
【0013】
任意選択で、時間情報は、年フィールド、四半期フィールド、月フィールド、日付フィールド、時間フィールド、分フィールド、およびタイムスタンプのうちの少なくとも1つを含む。
【0014】
任意選択で、影度は、影領域の平均照度値、影領域と非影領域との間の照度差、影領域と非影領域との間の画像輝度差、影領域と非影領域との間の画像コントラスト、および影度のうちの少なくとも1つを含む。
【0015】
任意選択で、信頼性レベル情報は、以下の要因、すなわち、気象条件、収集デバイスの信頼度、収集方式の信頼度、および統計データ量のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0016】
任意選択で、影情報は、地図上の動的情報として、前述の複数のタイプの情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0017】
任意選択で、影情報は、地図上の静的情報として、前述の複数のタイプの情報のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0018】
第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、影情報を地図データとして記憶するステップは、地図にイベントを記憶するためのデータ構造に影情報を記憶するステップを含む。
【0019】
任意選択で、影情報は、タイル単位で記憶され、各タイルは、複数の影領域を示す複数の影情報を含む。
【0020】
第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、方法は、影情報を送信するステップをさらに含む。
【0021】
第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、方法は、影情報に基づいて影領域を表示または影領域の表示を制御するステップをさらに含む。
【0022】
任意選択で、影情報に基づいて影領域を表示するステップは、ユーザによって入力された影表示トリガ命令を受信するステップと、影表示トリガ命令に基づいて、影情報を地図の他の情報に重畳して表示、または表示を制御するステップと、を含む。
【0023】
任意選択で、影領域に対応する表示領域は、別の表示領域に対して異なるグレースケール、色、彩度、または重畳パターンを有する。
【0024】
任意選択で、影情報が時間情報をさらに含むとき、時間情報は、影領域が存在する時間期間を示し、影情報に基づいて影領域を表示するステップは、時間情報に基づいて影領域の経時的変化の表示または影領域の経時的変化の表示を制御するステップを含む。
【0025】
任意選択で、影情報が影度情報をさらに含むとき、影度情報は影領域の影度を示し、影情報に基づいて影領域を表示または影領域の表示を制御するステップは、異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して影度情報を表示または影度情報の表示を制御するステップを含む。
【0026】
任意選択で、影情報が原因情報をさらに含むとき、原因情報は、影領域を生成する原因を示し、影情報に基づいて影領域を表示するステップは、異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して原因情報を表示または原因情報の表示を制御するステップを含む。
【0027】
任意選択で、影情報に基づいて影領域を表示または影領域の表示を制御するステップは、地図内の地図要素の位置情報および境界情報に基づいて、表示インターフェース上の影領域の表示領域を決定するステップと、表示領域上に影領域を表示または影領域の表示を制御するステップと、を含む。地図要素が道路であるとき、表示領域は道路の区間である。地図要素が車線であるとき、表示領域は車線の区間である。
【0028】
第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、方法は、ターゲットオブジェクトに関するセンシングデータを取得するステップと、センシングデータおよび影情報に基づいてターゲットオブジェクトを識別するステップと、をさらに含む。
【0029】
任意選択で、ターゲットオブジェクトを識別するステップは、ターゲットオブジェクトのカテゴリ、ターゲットオブジェクトの名前、ターゲットオブジェクトの輪郭、ターゲットオブジェクトの色、ターゲットオブジェクトのパターン、またはターゲットオブジェクトが立体的であるかどうかを識別するステップを含む。
【0030】
任意選択で、ターゲットオブジェクトに関するセンシングデータを取得するステップは、車両からセンシングデータを受信するステップを含む。本方法は、ターゲット指示情報を車両に送信するステップであって、ターゲット指示情報は、ターゲットオブジェクトが存在するかどうかを示すか、またはターゲットオブジェクトの特徴を示す、ステップをさらに含む。さらに、任意選択で、特徴は、ターゲットオブジェクトのカテゴリ、ターゲットオブジェクトの名前、ターゲットオブジェクトの輪郭、ターゲットオブジェクトの色、ターゲットオブジェクトのパターン、またはターゲットオブジェクトが立体的であるかどうかの属性を含む。
【0031】
任意選択で、ターゲットオブジェクトに関するセンシングデータを取得するステップは、センシングデバイスによって検知することで取得されたセンシングデータを取得するステップを含む。本方法は、識別結果に基づいて運転決定を行うステップをさらに含む。さらに、任意選択で、センシングデバイスは、カメラ、ミリ波レーダ、ライダー、またはミリ波レーダを含む。
【0032】
第1の態様または第1の態様の前述の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、方法は、車両の運転データを取得するステップであって、運転データは、車両の運転位置を示す、ステップと、運転データおよび影情報に基づいて、車両が第1の閾値未満の時間内に影領域に入ろうとしていること、または車両と車両の運転方向の前方の影領域との間の距離が第2の閾値未満であることを判定するステップと、をさらに含む。
【0033】
任意選択で、車両の運転データを取得するステップは、車両から運転データを受信するステップを含む。本方法は、車両にリマインダメッセージを送信するステップであって、リマインダメッセージは、車両が影領域に入ろうとしていることを示す、ステップをさらに含む。
【0034】
任意選択で、本方法は、減速する動作、ヘッドライトをオンにする動作、警告灯をオンにする動作、およびクラクションを鳴らす動作のうちの少なくとも1つを行うようにユーザにリマインドするステップをさらに含む。
【0035】
任意選択で、本方法は、減速する動作、ヘッドライトをオンにする動作、警告灯をオンにする動作、およびクラクションを鳴らす動作のうちの少なくとも1つを行うように車両を制御するステップをさらに含む。
【0036】
第1の態様または第1の態様の前述の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、方法は、ユーザの駐車要件情報を取得するステップであって、駐車要件情報は、推定駐車領域、駐車開始時刻、駐車終了時刻、および駐車持続時間のうちの少なくとも1つを示す、ステップと、駐車要件情報および影情報に基づいて、少なくとも1つの駐車スペースを選択するステップと、をさらに含む。
【0037】
任意選択で、ユーザの駐車要件情報を取得するステップは、モバイル端末から駐車要件情報を受信するステップを含む。
【0038】
任意選択で、本方法は、駐車スペース推奨情報をモバイル端末に送信するステップであって、駐車スペース推奨情報は少なくとも1つの駐車スペースを示す、ステップをさらに含む。モバイル端末は、車両または携帯端末(携帯電話、PAD、またはナビゲータなど)を含むが、これらに限定されない。
【0039】
任意選択で、ユーザの駐車要件情報を取得するステップは、ユーザの入力に基づいて駐車要件情報を取得するステップ、またはナビゲーション情報に基づいて駐車要件情報を取得するステップを含む。
【0040】
任意選択で、本方法は、表示インターフェース上でユーザに駐車スペースを推奨するステップをさらに含む。
【0041】
第1の態様または第1の態様の前述の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、方法は、ユーザの進行情報を取得するステップと、進行情報および影情報に基づいて、ユーザの進行ルートまたはピックアップ場所を計画するステップと、をさらに含む。
【0042】
任意選択で、ユーザの進行情報を取得するステップは、モバイル端末から進行情報を受信するステップを含む。
【0043】
任意選択で、本方法は、進行提案情報をモバイル端末に送信するステップであって、進行提案情報は進行ルートまたはピックアップ場所を示す、ステップをさらに含む。モバイル端末は、車両または携帯端末(携帯電話、PAD、またはナビゲータなど)を含むが、これらに限定されない。
【0044】
任意選択で、進行情報は、進行時間、進行モード(歩行、サイクリング、または運転)、出発点、および目的地のうちの少なくとも1つを含む。
【0045】
任意選択で、進行ルートは、影領域によって覆われる道路区間の長さが最も長いルート、または道路の全長に対する影領域によって覆われる道路区間の長さの比率が最も大きいルート、または非影領域によって覆われる道路区間の長さが最も短いルート、または道路の全長に対する非影領域によって覆われる道路区間の長さの比率が最も小さいルートである。
【0046】
任意選択で、本方法は、表示インターフェース上でユーザに進行ルートを推奨するステップをさらに含む。
【0047】
第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、方法は、ユーザの太陽エネルギー充電要件情報を取得するステップと、太陽エネルギー充電要件情報および影情報に基づいて、静止状態で充電するための第1の位置または移動状態で充電するための第1のルートを決定するステップと、をさらに含む。
【0048】
任意選択で、ユーザの太陽エネルギー充電要件情報を取得するステップは、モバイル端末からユーザの太陽エネルギー充電要件情報を受信するステップを含む。
【0049】
任意選択で、本方法は、太陽エネルギー充電指示情報をモバイル端末に送信するステップであって、太陽エネルギー充電指示情報は第1の位置または第1のルートを示す、ステップをさらに含む。モバイル端末は、車両または携帯端末(携帯電話、PAD、またはナビゲータなど)を含むが、これらに限定されない。
【0050】
任意選択で、太陽エネルギー充電要件情報は、充電場所領域、充電開始時刻、充電終了時刻、および充電持続時間のうちの少なくとも1つを含む。
【0051】
任意選択で、本方法は、表示インターフェース上でユーザに第1の位置または第1のルートを推奨するステップをさらに含む。
【0052】
第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理方法のさらに別の可能な実装形態では、方法は、影情報に基づいて、レーザ投影に使用される位置、明るさ、および色相のうちの少なくとも1つを決定するステップをさらに含む。
【0053】
任意選択で、影情報は時間情報をさらに含み、時間情報は影領域が存在する時間期間を示す。
【0054】
任意選択で、本方法は、影情報に基づいて、レーザ投影の時間を決定するステップをさらに含む。
【0055】
第2の態様によれば、地図データ処理装置が提供される。地図データ処理装置は、影情報を取得するように構成された第1の取得ユニットであって、影情報は影領域を示し、影情報は位置情報を含み、位置情報は影領域の地理的位置を示す、第1の取得ユニットと、影情報を地図データとして記憶するように構成された記憶ユニットと、を含む。
【0056】
任意選択で、位置情報は、座標または地図要素に基づいて表現される。
【0057】
任意選択で、影情報は、影領域の識別子をさらに含む。
【0058】
第2の態様によれば、地図データ処理装置の可能な実装形態では、第1の取得ユニットは、影情報を生成するように構成された第1の処理ユニットである。
【0059】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、第1の取得ユニットは、影情報を受信するように構成された第1の受信ユニットである。
【0060】
任意選択で、第1の処理ユニットは、地図収集車両、クラウドソーシング車両、または路側デバイスによって取得されたセンシングデータに関する統計を収集し、気象条件などの他の情報を参照して影情報を生成するように構成される。
【0061】
任意選択で、第1の受信ユニットは、別のデバイス、コンポーネント、チップ、インターフェース、ハードウェアモジュール、またはソフトウェアモジュールから影情報を受信するように構成される。
【0062】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、影情報は、幾何学的情報、時間情報、影度情報、信頼性レベル情報、および原因情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。幾何学的情報は、影領域の形状またはサイズを示す。時間情報は、影領域が存在する時間期間を示す。影度情報は、影領域の影度を示す。信頼性レベル情報は、影領域の信頼度を示す。原因情報は、影領域を生成する原因を示す。
【0063】
任意選択で、時間情報は、年フィールド、四半期フィールド、月フィールド、日付フィールド、時間フィールド、分フィールド、およびタイムスタンプのうちの少なくとも1つを含む。
【0064】
任意選択で、影度は、影領域の平均照度値、影領域と非影領域との間の照度差、影領域と非影領域との間の画像輝度差、影領域と非影領域との間の画像コントラスト、および影度のうちの少なくとも1つを含む。
【0065】
任意選択で、信頼性レベル情報は、以下の要因、すなわち、気象条件、収集デバイスの信頼度、収集方式の信頼度、および統計データ量のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0066】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、記憶ユニットは、イベントを地図に記憶するためのデータ構造に影情報を記憶するようにさらに構成される。
【0067】
任意選択で、影情報は、タイル単位で記憶され、各タイルは、複数の影領域を示す複数の影情報を含む。
【0068】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、影情報を送信するように構成された第1の送信ユニットをさらに含む。
【0069】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、影情報に基づいて影領域を表示するように構成された表示ユニットをさらに含む。代替的に、表示ユニットは、装置から独立しており、装置は、影情報に基づいて影領域の表示を制御するように構成された制御ユニットをさらに含む。
【0070】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、ユーザによって入力された影表示トリガ命令を受信するように構成された入力ユニットをさらに含む。入力ユニットが装置から独立しているとき、装置は、ユーザによって入力された影表示トリガ命令を受信するように構成された受信ユニットをさらに含む。
【0071】
任意選択で、表示ユニットは、影表示トリガ命令に基づいて、影情報を表示のために地図の他の情報に重畳する。代替的に、制御ユニットは、影表示トリガ命令に基づいて、影領域の表示を制御する。
【0072】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、影領域に対応する表示領域は、別の表示領域に対して異なるグレースケール、色、彩度、または重畳パターンを有する。
【0073】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、影情報は、時間情報をさらに含み、時間情報は、影領域が存在する時間期間を示す。
【0074】
任意選択で、表示ユニットは、時間情報に基づいて影領域の経時的変化を表示するように構成される。代替的に、制御ユニットは、時間情報に基づいて、影領域の経時的変化の表示を制御するように構成される。
【0075】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、影情報は影度情報をさらに含み、影度情報は影領域の影度を示す。
【0076】
任意選択で、表示ユニットは、異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して影度情報を表示するように構成される。代替的に、制御ユニットは、異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して影度情報の表示を制御するように構成される。
【0077】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、影情報は、原因情報をさらに含み、原因情報は、影領域を生成する原因を示す。
【0078】
任意選択で、表示ユニットは、異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して原因情報を表示するように構成される。代替的に、制御ユニットは、異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して原因情報の表示を制御するように構成される。
【0079】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、地図内の地図要素の位置情報および境界情報に基づいて、表示インターフェース上の影領域の表示領域を決定するように構成された第2の処理ユニットをさらに含み、表示ユニットは、影領域を表示領域に表示するように構成されるか、または、制御ユニットは、表示領域上の影領域の表示を制御するように構成される。地図要素が道路であるとき、表示領域は道路の区間である。地図要素が車線であるとき、表示領域は車線の区間である。
【0080】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、ターゲットオブジェクトに関するセンシングデータを取得するように構成された第2の取得ユニットと、センシングデータおよび影情報に基づいてターゲットオブジェクトを識別するように構成された第3の処理ユニットと、をさらに含む。
【0081】
任意選択で、第3の処理ユニットは、ターゲットオブジェクトのカテゴリ、ターゲットオブジェクトの名前、ターゲットオブジェクトの輪郭、ターゲットオブジェクトの色、ターゲットオブジェクトのパターン、またはターゲットオブジェクトが立体的であるかどうかを識別する。
【0082】
任意選択で、第2の取得ユニットは、車両からセンシングデータを受信するように構成された第2の受信ユニットである。
【0083】
任意選択で、装置は、ターゲット指示情報を車両に送信するように構成された第2の送信ユニットをさらに含み、ターゲット指示情報は、ターゲットオブジェクトの属性を示す。
【0084】
任意選択で、属性は、ターゲットオブジェクトのカテゴリ、ターゲットオブジェクトの名前、ターゲットオブジェクトの輪郭、ターゲットオブジェクトの色、ターゲットオブジェクトのパターン、またはターゲットオブジェクトが立体的であるかどうかを含む。
【0085】
任意選択で、第2の取得ユニットは、センシングデバイスによって検知することで取得されたセンシングデータを取得するように構成される。第3の処理ユニットは、識別結果に基づいて運転決定を行うように構成される。
【0086】
任意選択で、センシングデバイスは、カメラ、ミリ波レーダ、ライダー、またはミリ波レーダを含む。
【0087】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、車両の運転データを取得するように構成された第3の取得ユニットであって、運転データは車両の運転位置を示す、第3の取得ユニットと、運転データおよび影情報に基づいて、車両が第1の閾値未満の時間内に影領域に入ろうとしていること、または車両と車両の運転方向の前方の影領域との間の距離が第2の閾値未満であることを判定するように構成された第4の処理ユニットと、をさらに含む。
【0088】
任意選択で、第3の取得ユニットは、車両からセンシングデータを受信するように構成された第3の受信ユニットである。
【0089】
任意選択で、装置は、車両にリマインダメッセージを送信するように構成された第3の送信ユニットをさらに含み、リマインダメッセージは、車両が影領域に入ろうとしていることを示す。
【0090】
任意選択で、装置は、減速する動作、ヘッドライトをオンにする動作、警告灯をオンにする動作、およびクラクションを鳴らす動作のうちの少なくとも1つを行うようにユーザにリマインドするように構成された出力ユニットをさらに含む。
【0091】
任意選択で、装置は、減速する動作、ヘッドライトをオンにする動作、警告灯をオンにする動作、およびクラクションを鳴らす動作のうちの少なくとも1つを行うように車両を制御するように構成された制御ユニットをさらに含む。
【0092】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、ユーザの駐車要件情報を取得するように構成された第4の取得ユニットであって、駐車要件情報は、推定駐車領域、駐車開始時刻、駐車終了時刻、および駐車持続時間のうちの少なくとも1つを示す、第4の取得ユニットと、駐車要件情報および影情報に基づいて少なくとも1つの駐車スペースを選択するように構成された第5の処理ユニットと、をさらに含む。
【0093】
任意選択で、第4の取得ユニットは、モバイル端末から駐車要件情報を受信するように構成された第4の受信ユニットである。本装置は、モバイル端末に駐車スペース推奨情報を送信するように構成された第4の送信ユニットをさらに含み、駐車スペース推奨情報は、少なくとも1つの駐車スペースを示す。モバイル端末は、車両または携帯端末(携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ナビゲータ、またはスマートウェアラブルデバイスなど)を含むが、これらに限定されない。
【0094】
任意選択で、第4の取得ユニットは、ユーザの入力に基づいて駐車要件情報を取得するか、またはナビゲーション情報に基づいて駐車要件情報を取得するように構成される。さらに、装置は、表示インターフェース上でユーザに駐車スペースを推奨するように構成された表示ユニットをさらに含む。代替的に、装置は、表示インターフェース上でユーザに駐車スペースを推奨する表示を制御するように構成された制御ユニットをさらに含む。
【0095】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、
ユーザの進行情報を取得するように構成された第5の取得ユニットと、
進行情報および影情報に基づいて、ユーザのための進行ルートまたはピックアップ場所を計画するように構成された第6の処理ユニットと
をさらに含む。
【0096】
任意選択で、第5の取得ユニットは、モバイル端末から進行情報を受信するように構成された第5の受信ユニットである。
【0097】
任意選択で、装置は、モバイル端末に進行提案情報を送信するように構成された第5の送信ユニットをさらに含み、進行提案情報は、進行ルートまたはピックアップ場所を示す。モバイル端末は、車両または携帯端末(携帯電話、PAD、またはナビゲータなど)を含むが、これらに限定されない。
【0098】
任意選択で、進行情報は、進行時間、進行モード(歩行、サイクリング、または運転)、出発点、および目的地のうちの少なくとも1つを含む。
【0099】
任意選択で、進行ルートは、影領域によって覆われないルートの最小長さの要件を満たす。
【0100】
任意選択で、装置は、表示インターフェース上でユーザに進行ルートを推奨するように構成された表示ユニットをさらに含む。代替的に、装置は、表示インターフェース上でユーザに進行ルートを推奨する表示を制御するように構成された制御ユニットをさらに含む。
【0101】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、ユーザの太陽エネルギー充電要件情報を取得するように構成された第6の取得ユニットと、太陽エネルギー充電要件情報および影情報に基づいて、静止状態で充電するための第1の位置または移動状態で充電するための第1のルートを決定するように構成された第7の処理ユニットと、をさらに含む。
【0102】
任意選択で、第6の取得ユニットは、モバイル端末からユーザの太陽エネルギー充電要件情報を受信するように構成された第6の受信ユニットである。
【0103】
任意選択で、本装置は、太陽エネルギー充電指示情報をモバイル端末に送信するように構成された第6の送信ユニットをさらに含み、太陽エネルギー充電指示情報は、第1の位置または第1のルートを示す。モバイル端末は、車両または携帯端末(携帯電話、PAD、またはナビゲータなど)を含むが、これらに限定されない。
【0104】
任意選択で、太陽エネルギー充電要件情報は、充電場所領域、充電開始時刻、充電終了時刻、および充電持続時間のうちの少なくとも1つを含む。
【0105】
任意選択で、装置は、表示インターフェース上でユーザに第1の位置または第1のルートを推奨するように構成された表示ユニットをさらに含む。代替的に、装置は、表示インターフェース上でユーザに第1の位置または第1のルートを推奨する表示を制御するように構成された制御ユニットをさらに含む。
【0106】
第2の態様または第2の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、地図データ処理装置のさらに別の可能な実装形態では、装置は、影情報に基づいて、レーザ投影に使用される位置、明るさ、および色相のうちの少なくとも1つを決定するように構成された第8の処理ユニットをさらに含む。
【0107】
任意選択で、影情報は時間情報をさらに含み、時間情報は影領域が存在する時間期間を示す。
【0108】
任意選択で、第8の処理ユニットは、影情報に基づいて、レーザ投影の時間を決定するようにさらに構成される。
【0109】
第3の態様によれば、地図データ処理装置が提供される。地図データ処理装置は、プロセッサおよびメモリを含む。メモリはコンピュータ命令を記憶する。プロセッサはコンピュータ命令を実行し、その結果、地図データ処理装置は、第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによる地図データ処理方法を実行する。
【0110】
第4の態様によれば、地図データ処理装置が提供される。地図データ処理装置は、プロセッサおよび通信インターフェースを含む。プロセッサは、通信インターフェースを介してコンピュータ命令を読み取り、コンピュータ命令を実行し、その結果、地図データ処理装置は、第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによる地図データ処理方法を実行する。
【0111】
第5の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ命令を記憶する。コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによる地図データ処理方法が実行される。
【0112】
第6の態様によると、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによる地図データ処理方法が実行される。
【0113】
第7の態様によれば、電子地図製品が提供される。電子地図製品は、影情報を含む。影情報は、影領域を示す。影情報は、位置情報を含む。位置情報は、影領域の地理的位置を示す。
【0114】
第7の態様によれば、電子地図製品の可能な実装形態では、影情報は、イベントを記憶するためのデータ構造で地図に記憶される。
【0115】
第7の態様または第7の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、電子地図製品のさらに別の可能な実装形態では、位置情報は、座標または地図要素に基づいて表現される。
【0116】
第7の態様または第7の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、電子地図製品のさらに別の可能な実装形態では、影情報は、影領域の識別子をさらに含む。
【0117】
第7の態様または第7の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、電子地図製品のさらに別の可能な実装形態では、影情報は、幾何学的情報、時間情報、影度情報、および信頼性レベル情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。幾何学的情報は、影領域の形状またはサイズを示す。時間情報は、影領域が存在する時間期間を示す。影度情報は、影領域の影度を示す。信頼性レベル情報は、影領域の信頼度を示す。
【0118】
第7の態様または第7の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、電子地図製品のさらに別の可能な実装形態では、時間情報は、年フィールド、四半期フィールド、月フィールド、日付フィールド、時間フィールド、分フィールド、およびタイムスタンプのうちの少なくとも1つを含む。
【0119】
第7の態様または第7の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、電子地図製品のさらに別の可能な実装形態では、影度は、影領域の平均照度値、影領域と非影領域との間の照度差、影領域と非影領域との間の画像輝度差、影領域と非影領域との間の画像コントラスト、および影度のうちの少なくとも1つを含む。
【0120】
第7の態様または第7の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、電子地図製品のさらに別の可能な実装形態では、信頼性レベル情報は、以下の要因、すなわち、
気象条件、収集デバイスの信頼度、収集方式の信頼度、および統計データ量
のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0121】
第7の態様または第7の態様の可能な実装形態のいずれか1つによれば、電子地図製品のさらに別の可能な実装形態では、影情報は、タイル単位で記憶され、各タイルは、複数の影領域を示す複数の影情報を含む。
【0122】
第8の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、第7の態様または第7の態様の可能な実装形態のいずれか1つによる電子地図製品を記憶する。
【0123】
第9の態様によれば、車両が提供される。車両は、第2の態様、第3の態様、第4の態様、または第2の態様から第4の態様の可能な実装形態のいずれか1つによる地図データ処理装置を含む。
【0124】
第10の態様によれば、システムが提供される。システムは、第1の地図データ処理装置と第2の地図データ処理装置とを含む。第1の地図データ処理装置は、影情報を取得することが影情報を生成することであるときに、第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによる地図データ処理方法を実行するように構成される。第2の地図データ処理装置は、影情報を取得することが影情報を受信することであるときに、第1の態様または第1の態様の可能な実装形態のいずれか1つによる地図データ処理方法を実行するように構成される。
【0125】
第2の態様から第10の態様の技術的効果は、第1の態様の技術的効果と同じであり、本明細書では詳細は再度説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0126】
図1】本出願の一実施形態による地図情報によって示されるコンテンツの概略図である。
図2】本出願の一実施形態による地図上の動的レイヤおよび静的レイヤの概略図である。
図3】本出願の一実施形態による、適用シナリオの概略図である。
図4】本出願の一実施形態による影情報の表現方式の概略図である。
図5A】本出願の一実施形態による、影領域に関するものであり、多角形に基づいて表現される幾何学的情報の概略図である。
図5B】本出願の一実施形態による、影領域に関するものであり、車線区間に基づいて表現される幾何学的情報の概略図である。
図6】本出願の一実施形態による地図データ処理方法のフローチャートである。
図7】本出願の一実施形態による、地図生成側で行われる第1の地図データ処理方法のフローチャートである。
図8】本出願の一実施形態による、地図生成側で行われる第2の地図データ処理方法のフローチャートである。
図9】本出願の一実施形態による、地図生成側で行われる第3の地図データ処理方法のフローチャートである。
図10】本出願の一実施形態による、地図生成側で行われる第4の地図データ処理方法のフローチャートである。
図11】本出願の一実施形態による、地図受信側で行われる第5の地図データ処理方法のフローチャートである。
図12A】本出願の一実施形態による、地図受信側で行われる第6の地図データ処理方法のフローチャートである。
図12B】本出願の一実施形態による、地図受信側で行われる第7の地図データ処理方法のフローチャートである。
図13】本出願の一実施形態による、ユーザ選択に基づいて地図上に影情報を表示する概略図である。
図14】本出願の一実施形態による、影領域と別の領域とを区別して表示する概略図である。
図15】本出願の一実施形態による、地図上に異なる影情報を区別して表示する概略図である。
図16A】本出願の一実施形態による、地図上に影情報を動的に表示する第1の概略図である。
図16B】本出願の一実施形態による、地図上に影情報を動的に表示する第2の概略図である。
図16C】本出願の一実施形態による、地図上に影情報を動的に表示する第3の概略図である。
図17】本出願の一実施形態による、地図要素の境界を参照して影情報を表示する概略図である。
図18】本出願の一実施形態による、影情報がターゲット認識に適用される適用シナリオの概略図である。
図19】本出願の一実施形態による、ターゲット認識クラウドサービスに影情報を適用する対話フローチャートである。
図20】本出願の一実施形態による、影情報が支援運転に適用される適用シナリオの概略図である。
図21A】本出願の一実施形態による、支援運転クラウドサービスに影情報を適用する第1の対話フローチャートである。
図21B】本出願の一実施形態による、支援運転クラウドサービスに影情報を適用する第2の対話フローチャートである。
図22】本出願の一実施形態による、影情報が駐車スペース探索アプリケーションに適用されるユーザ入力インターフェースの概略図である。
図23】本出願の一実施形態による、アプリケーションにおいて日除けされた駐車スペースを推奨するために使用される第1のインターフェースの概略図である。
図24】本出願の一実施形態による、アプリケーションにおいて日除けされた駐車スペースを推奨するために使用される第2のインターフェースの概略図である。
図25】本出願の一実施形態による、アプリケーションにおいて日除けされた駐車スペースを推奨するために使用される第3のインターフェースの概略図である。
図26】本出願の一実施形態による、アプリケーションにおいて日除けされた駐車スペースを推奨するために使用される第4のインターフェースの概略図である。
図27】本出願の一実施形態による、駐車スペース推奨クラウドサービスに影情報を適用する対話フローチャートである。
図28】本出願の一実施形態による、アプリケーションにおいて進行ルートを推奨するために使用される表示インターフェースの概略図である。
図29】本出願の一実施形態による、進行ルート推奨クラウドサービスに影情報を適用する対話フローチャートである。
図30】本出願の一実施形態による、アプリケーションにおいてピックアップ地点を推奨するために使用される表示インターフェースの概略図である。
図31】本出願の一実施形態による、ピックアップ地点推奨クラウドサービスに影情報を適用する対話フローチャートである。
図32A】本出願の一実施形態による、影情報が太陽エネルギー充電に適用される第1の適用シナリオの概略図である。
図32B】本出願の一実施形態による、影情報が太陽エネルギー充電に適用される第2の適用シナリオの概略図である。
図33】本出願の一実施形態による太陽エネルギー充電クラウドサービスに影情報を適用する対話フローチャートである。
図34】本出願の一実施形態による、影情報がレーザ投影に適用される適用シナリオの概略図である。
図35】本出願の一実施形態による第1の地図データ処理装置の構造のブロック図である。
図36】本出願の一実施形態による第2の地図データ処理装置の構造のブロック図である。
図37】本出願の一実施形態による第3の地図データ処理装置の構造のブロック図である。
図38】本出願の一実施形態による第4の地図データ処理装置の構造のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0127】
本出願で使用される「第1」および「第2」などの接頭辞語は、異なる説明されたオブジェクトを区別するために単に使用され、説明されたオブジェクトの位置、順序、優先度、量、またはコンテンツを限定することを意図するものではないことに留意されたい。例えば、説明されたオブジェクトが「フィールド」である場合、「第1のフィールド」および「第2のフィールド」における「フィールド」の前の序数は、「フィールド」間の位置または順序を限定しない。「第1」および「第2」は、「第1」および「第2」で修飾された「フィールド」が同一メッセージ内にあるか否かを限定するものではなく、「第1」および「第2」は、「第1のフィールド」および「第2フィールド」のシーケンスを限定するものではない。別の例として、説明されたオブジェクトが「レベル」である場合、「第1のレベル」および「第2のレベル」における「レベル」の前の序数は、「レベル」間の優先度を限定しない。別の例として、説明されたオブジェクトの数は、接頭辞語によって限定されず、1つまたは複数のオブジェクトであってもよい。例えば、「第1デバイス」の場合、「デバイス」の数は1つまたは複数であり得る。加えて、異なる接頭辞によって修正されたオブジェクトは、同じであっても異なっていてもよい。例えば、説明されたオブジェクトが「デバイス」である場合、「第1のデバイス」および「第2のデバイス」は、同じデバイス、同じタイプのデバイス、または異なるタイプのデバイスであり得る。別の例として、説明されたオブジェクトが「情報」である場合、「第1の情報」および「第2の情報」は、同じコンテンツの情報または異なるコンテンツの情報であり得る。ある単語において、本出願の実施形態において説明されたオブジェクトを区別するために使用される接頭辞語の使用は、説明されたオブジェクトに対する制限を構成しない。説明されたオブジェクトの説明については、特許請求の範囲または実施形態の文脈における説明を参照されたく、接頭語の使用は冗長な限定を構成するべきではない。
【0128】
本出願の実施形態で使用される「a1、a2、…、およびanの少なくとも1つの項目(または少なくとも1つ)」などの記述方式は、a1、a2、…、およびanのいずれか1つが独立して存在する場合を含み、a1、a2、…、およびanのいずれか2つ以上が組み合わされる場合も含むことに留意されたい。各ケースは独立して存在し得る。例えば、「a、b、およびcの少なくとも1つ」の記述方式は、aが独立して存在する場合、bが独立して存在する場合、cが独立して存在する場合、aとbとが結合されている場合、aとcとが結合されている場合、bとcとが結合されている場合、または、aとbとcとが結合されている場合を含む。
【0129】
地図は、地理情報のキャリアであり、豊富な地理的位置情報を搬送する。例えば、図1に示す都市ストリートシーンにおいて、道路のトポロジー構造、車線の区分、各種建物のレイアウトや属性などの情報が地図データとして記憶され、地図情報の一部とされてもよい。人々の地図に対する要件が高まるにつれて、地図情報はより豊かになる。高精細地図は、固定位置に関する情報に加えて、移動車両や歩行者などの非固定位置に関する情報をさらに含んでもよく、信号機の状態、道路工事、気象条件、または交通流など、経時的に変化する情報を含んでもよい。
【0130】
本発明の実施形態における地図は、電子地図製品または電子地図製品の提示である。例えば、電子地図製品は、地図情報、例えば地図更新データパケットを搬送する地図データ製品であってもよく、または、地図情報がロードされる地図アプリケーション製品、例えば、車両または携帯端末にインストールされることができる地図アプリケーションであってもよく、または、地図情報を提示する地図表示製品、例えば電子ナビゲータであってもよい。
【0131】
地図は、複数のレイヤ(layer)を含み、レイヤは、組織構造を有する地図データセットである。レイヤ内のデータは、特定のデータ構造に編成され、複数のソースからの情報要素を説明することができる。情報要素の時間変動に基づいて、情報要素は、要素またはイベントの2つのタイプに分類され得る。要素は、例えば、道路トポロジー、建物位置、車線境界線、車線方向、または交通インフラのレイアウトなど、固定されている、変化が小さい、または更新期間が長い情報要素である。イベントは、例えば、交通事故、気象変化、道路工事、または渋滞状況など、時間変動的な特性が強い情報要素である。地図では、要素およびイベントは、異なるレイヤに記録されてもよい。例えば、要素に関する情報は、地図内の静的レイヤによって搬送され、イベントに関する情報は、地図内の動的レイヤによって搬送される。地図は、1つまたは複数の静的レイヤを含んでもよく、1つまたは複数の動的レイヤをさらに含んでもよい。静的レイヤおよび動的レイヤについて説明すると、図1に示す複数のタイプの地図情報が、図2に示す地図の複数のレイヤにマッピングされる。図2は、1つの静的レイヤおよび複数の動的レイヤを提示する。静的レイヤは、図1の建物、道路、樹木、信号機、および道路標識の地理的分布を記録する。動的レイヤ1は、リアルタイムの制限速度状況、交通工事状況、ならびに車線の乗客および車両の流れ状況を記録する。動的レイヤ2は、例えば、晴れの日、雨の日、雪の日、強風の日、気温、または湿度などの気象条件を記録する。地図記録オブジェクトの場合、地図記録オブジェクトは、時間変動情報要素と非時間変動情報要素の両方を有し得ることに留意されたい。非時間変動情報要素とは、固定されているか、小さい変化を有するか、または長い更新周期を有する情報要素を指す。言い換えれば、地図記録オブジェクトは、地図内の要素と地図内のイベントの両方に関連されている。例えば、車線の場合、車線の地理的位置は地図内の要素であり、車線の交通流は地図内のイベントである。信号機の場合、交差点内の信号機の位置は地図内の要素であり、信号機の光の変化は地図内のイベントである。制限速度標識の場合、交差点内の制限速度標識の位置は地図内の要素であり、制限速度標識によって示される制限速度値が変化すると、制限速度の変化は地図内のイベントである。
【0132】
従来技術では、太陽光によって引き起こされる影領域に関する情報が地図情報として保持される地図は存在しない。本出願の実施形態は、影領域を説明するために使用される影情報を含む地図を提供する。言い換えれば、影領域を説明するために使用される影情報は、新しいタイプの地図情報として地図に保持される。本明細書では、影領域とは、周囲よりも受光強度が弱い地面領域を指す。例えば、影領域は、付近の建物の影に覆われた地面領域であってもよいし、天井に覆われた地面領域であってもよいし、トンネル内の領域であってもよいし、草木の下の葉っぱに覆われた地面領域であってもよい。例えば、図1では、午前10時の晴れた日のストリートシーンが示されている。太陽は東に位置し、交差点における建物や街路樹に当たると、影領域Aと影領域Bが生成される。影情報は、独立したレイヤとして使用されてもよい。例えば、図2に示す3つのレイヤに加えて、動的レイヤ3が、影領域Aおよび影領域Bに関する情報を記録するために生成されてもよい。代替的に、影情報と他の地図情報とが1つのレイヤにまとめて配置されてもよい。例えば、図2の動的レイヤ1は、影領域Aと影領域Bに関する情報を含む。
【0133】
本出願の実施形態では、地図生成および使用が含まれる。本発明の実施形態における適用シナリオは、図3を例として使用して以下に説明される。
【0134】
図3において、道路を走行する車両は、収集車両、クラウドソーシング車両、通常車両の3種類を含む。車両Aは、収集車両である。車両Aは、専門的な地図情報収集車両であり、コストが高く、地図製造業者によって一般に所有されている。車両Aには、ライダー、ミリ波レーダ、カメラ、または全地球航法衛星システム(global navigation satellite system、GNSS)などのセンシングデバイスが搭載され、道路上のマッピングを行い、地図製造業者が地図を作成するための基本データを提供する。収集車両によって収集されたデータは、無線通信ネットワークまたは有線通信ネットワークを介して地図サーバDに送信されてもよく、または記憶媒体に記憶されてもよく、次いで、記憶媒体上のデータが地図サーバDに手動でコピーされる。地図サーバDは、地図の製造デバイスおよび/または記憶デバイスとして機能し、集中サーバまたは分散サーバであってもよい。車両Bはクラウドソーシング車両である。専用の収集車両とは異なり、契約に署名した後、クラウドソーシング車両のユーザまたは所有者は、収集された基本データを地図製造業者に提供することができる。この地図データ収集モードは、今後のトレンドであり、より豊富で、よりリアルタイムで、より低コストの基本データが取得されることができるという利点を有する。車両Cは一般的な車両であり、地図製造業者向けのデータを収集していない。言い換えると、車両Cは地図のユーザであるが、車両Cは地図の更新または生成のための基本データを提供しなくてもよい。通常車両は、契約などの形式でクラウドソーシング車両に変換されてもよい。一般車両とクラウドソーシング車両の両方が地図のユーザとして使用されて、車両の測位、ターゲット認識、運転意思決定、またはナビゲーションを支援することができる。車両には、配送前の設置または配送後の設置によって地図機能が搭載されることができ、車両内の地図は、より正確なまたはリアルタイムの参照情報を提供するために使用中に更新されることができる。リアルタイム要件を満たすために、必要に応じて高精細地図の更新周期が設定されてもよい。例えば、更新期間は、月、週、日、時、または分の単位である。
【0135】
車両に加えて、別のタイプのモバイル端末、例えば、携帯電話、ハンドヘルドナビゲータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、またはウェアラブルデバイスのような携帯端末が、地図のユーザとして代替的に使用されてもよい。これらのモバイル端末は、配送前に地図が予めインストールされているか、または配送後にインストールされた地図アプリケーションを使用して地図をロードし、その後、更新された地図情報を受信してローカルに記憶された地図を更新する。本出願の実施形態では、車両および別のタイプのモバイル端末は、その後、端末または端末デバイスと総称される。
【0136】
加えて、路側デバイスは、地図の製作者またはユーザであってもよい。路側デバイスは、路側に設置されるインフラストラクチャであり、コンピューティング、通信、ストレージなどの機能を有する。路側デバイスは、路側エッジコンピューティング(roadside edge computing、REC)、路側ユニット(road side unit、RSU)、またはRECとRSUとを統合するデバイスを含むが、これらに限定されない。将来であっても、コンピューティングユニットや通信ユニットを設置することで、信号機、交通標識、充電パイル、ゴミ箱、看板などの路側インフラが路側デバイスとなり得る。図3では、カメラセンサおよび車両対すべてのモノ(vehicle to everything、V2X)通信モジュールが街灯に付加され、その結果、街灯はインテリジェント路側デバイスHに再構築される。路側デバイスHは、地図サーバDによって生成された地図を取得して使用し得る。路側デバイスHは、路側デバイスHのセンシングデバイスに基づいてセンシングデータをさらに取得するか、または車両によって検知されたセンシングデータを車両から受信し、センシングデータに基づいて地図データを生成して、路側デバイスHに記憶された地図を更新するか、または取得したセンシングデータもしくは生成された地図データを地図サーバDに送信し得る。
【0137】
地図サーバは、クラウド形態で端末にサービスを提供し得る。加えて、地図サーバと端末との間の通信リンクは双方向である。具体的には、地図サーバは、端末に情報を送信してもよく、端末はまた、地図サーバに情報を送信してもよい。地図サーバと端末との間の通信は、無線通信および/または有線通信によって実施されてもよい。引き続き図3を参照されたい。例えば、クラウドによって生成された地図が端末に公開される。端末は、基地局Gを介して無線ネットワークにアクセスし、地図サーバDは、歩行者Eによって保持される車両A、車両B、車両C、または携帯端末Fに更新された地図情報を公開する。更新された地図情報は、基地局Gを介して公開されてもよいし(図に実線で示す)、路側デバイスHを介して端末に転送されてもよい(図に点線で示す)。地図サーバDと基地局Gとは、無線方式で接続されていてもよいし、有線方式で接続されていてもよい。路側デバイスHと地図サーバDとは、無線方式で接続されていてもよいし、有線方式で接続されていてもよい。加えて、路側デバイスHと地図サーバDとは、基地局Gまたは他の基地局を介して互いに通信してもよい。無線ネットワークは、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(global system for mobile communication、GSM)および汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)などの2Gセルラー通信、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA)、時分割同期符号分割多元接続(time division-synchronous code division multiple access、TS-SCDMA)、および符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)などの3Gセルラー通信、4Gセルラー通信、例えばロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)、5Gセルラー通信、または別の進化したセルラー通信技術を含むが、これに限定されない。
【0138】
路側デバイスと端末デバイスの両方が情報収集能力および計算能力を有するので、いくつかの実施形態では、地図の受信機およびユーザとしての役割に加えて、路側デバイスおよび端末デバイスは、地図情報をローカルに生成するために地図のプロデューサとしての役割も果たしてもよく、地図情報は、路側デバイスおよび端末デバイスによって使用されるか、または別の路側デバイスもしくは端末デバイスに送信される。
【0139】
影は、多くの理由で生成される。一方では、建物の位置および高さなどの定まった理由がある。他方では、太陽の位置や太陽高度角が1日で変化するなど、定まっていないが規則的な理由がある。また、気象条件の変化など、定まっていない不規則な理由がある。車両または路側デバイスのセンシングモジュールは、影検出機能を有し、影情報は、車両または路側デバイスの影検出結果を収集することによって事前に取得されてもよく、または地図上の建物の元の位置情報および高さ情報に基づいて、ローカルの太陽位置および高さ変化規則を参照して計算することによって事前に取得されてもよく、または2つの方式で取得された結果を融合することによって事前に取得されてもよい。さらに、事前に取得された影情報は、リアルタイムで変化する影情報を取得するために、リアルタイムの気象変化を参照して動的に調整されてもよい。例えば、気象が晴れから曇りに変化した後、影領域のカバレッジ範囲が大きくなったり、影領域の光強度と非影領域の光強度との差が小さくなったりし得、その結果、影領域の影度が小さくなる。
【0140】
影情報は経時的に変化する地図情報であるため、本出願の実施形態では、影情報は、地図内のイベントを説明するために使用されるデータ構造と同様のデータ構造で説明される。影情報のコンテンツおよびデータ編成構造は、本出願の実施形態では限定されず、例を使用して単に説明される。影情報によって示される複数のタイプのコンテンツまたは複数のタイプのコンテンツのデータ編成構造にかかわらず、本出願の実施形態の発明概念の下で多くの実装形態がある。
【0141】
図4を参照して、以下では、影情報の地図データ構造を説明するために、一例としてタイル地図を使用する。図4では、影領域に関する情報は、特殊なイベント、すなわち、影イベントとして使用され、タイル内の各影イベントは、タイル単位で別々に説明される。
【0142】
タイル地図は、ピラミッド型のモデル地図、すなわち、多重解像度階層モデル地図である。タイルピラミッドの下部から上部まで、解像度は徐々に変化し、例えば低くなるが、示された地理的範囲は変化しないままである。一例として、Nレイヤタイル地図が使用される。地図のズームレベルの数はNであり、Nは1より大きい整数である。ズームレベルが最も高く、地図スケールが最も大きい地図画像は、ピラミッドのボトムレイヤ、すなわちレイヤ0として使用される。地図画像は、複数の長方形(または正方形)の地図タイルにスライスされ、レイヤ1で地図画像を形成する。レイヤ1の地図画像に基づいて、レイヤ1の地図画像は、複数の長方形(または正方形)の地図タイルにスライスされて、レイヤ2の地図画像を形成する。類推して、レイヤN-1は、タイルピラミッド全体を形成するために取得される。各レイヤにおける地図タイルのスライスは、スライス比に基づいて行われてもよく、異なるレイヤにおける地図タイルのスライスは、同じスライス比または異なるスライス比に基づいて行われてもよい。タイルは、以下のように理解され得、特定の範囲内の地図画像は、長方形のラスタ画像のいくつかの行および列にスライスされ、スライスによって取得された長方形のラスタ画像は、タイル(tile)と呼ばれる。より高い地図解像度は、より多くのスライス時間、より多くの地図を形成するタイル、およびより高いタイルレベルを示す。例えば、スライス方式がクロススライス(すなわち、スライス比が2×2)である場合、特定のレベルのタイルは、対応するより高いレベルの4つのタイルにスライスされ得る。例えば、タイル1は、地図内の特定のレベルのタイルである。タイル1に対してクロススライスが行われた後、タイル1のレベルよりも高いレベルの4つのタイルが生成され、4つのタイルは1-00、1-01、1-10、および1-11として識別される。タイル1の地理的カバレッジ範囲は、タイル1-00の地理的カバレッジ範囲、タイル1-01の地理的カバレッジ範囲、タイル1-10の地理的カバレッジ範囲、およびタイル1-11の地理的カバレッジ範囲の結合であることが理解されよう。
【0143】
図4に示すタイル識別子(ID)に対応するタイルには、n個の影領域があり、それに対応して、タイルに関する地図データにはn個の影イベントがあり、nは1以上の自然数である。異なる影イベントの情報コンテンツおよび/またはデータ編成構造は、同じであっても異なっていてもよい。一例として、影イベント1が使用される。影イベント1は、識別情報、位置情報、幾何学的情報、時間情報、影度情報、信頼性レベル情報、および原因情報のうちの1つまたは複数を含む。次に、コンテンツを別々に説明する。
【0144】
(1)識別情報
識別情報は、影イベントの識別子を示し、各影イベントは、タイル内で一意の識別子を有する。
【0145】
(2)位置情報
位置情報は、影イベントに対応する影領域の地理的位置を示す。以下は、影領域の地理的位置を説明する2つの表現方式である。
【0146】
第1の方式では、地理的位置は座標に基づいて説明される。例えば、位置点は、直交座標系における絶対座標または相対座標を使用することによって示される。位置点は、影領域内の1つまたは複数の点、例えば、中心点、境界上の点、または多角形領域の頂点であってもよい。絶対座標は、固定座標系原点に基づいて説明された固定位置の座標であり、ターゲットオブジェクトの絶対座標は基準オブジェクトによって変化しない。相対座標は、基準オブジェクトに対するターゲットオブジェクトの相対位置を説明しており、相対座標は基準オブジェクトの位置と共に変化する。
【0147】
第2の方式では、地理的位置は、地図要素を参照して説明される。例えば、地図要素が車線である場合、影領域の位置は車線の区間である。地図要素がトンネルである場合、影領域は、トンネルによって覆われる領域である。地図要素が交差点である場合、影領域は、交差点に収束する複数の車線のうちの一部の車線の進入/退出領域である。地図要素が2つの互い違いの高架橋である場合、影領域は、2つの高架橋の交差領域であり、下側の高架橋の路面上に位置する。
【0148】
位置情報の表現方式は例として単に使用され、位置情報の具体的な表現方式は本発明の実施形態では限定されない。
【0149】
(3)幾何学的情報
幾何学的情報は、影イベントに対応する影領域の形状またはサイズを示す。形状は、多角形、扇形、円形などを含むが、これらに限定されない。サイズは、多角形の辺の長さ、扇形の半径、円の半径などを含むが、これらに限定されない。加えて、影領域の幾何学的情報は、地図要素を参照して表現されてもよく、例えば、道路または車線に沿っており、開始距離および終了距離を有する区間として表現されてもよい。
【0150】
位置情報を使用して影領域が決定され得るとき、幾何学的情報が使用されなくてもよい。例えば、位置情報は、影領域のすべての境界点を提供し、影領域は、境界点を接続することによって決定され得る。この場合、幾何学的情報は設定されなくてもよい。例えば、図5Aは、不規則な四辺形に基づいて表現された影領域の形状を示す。図5Aでは、四辺形の4つの頂点の座標を使用して、四辺形の影領域の形状およびサイズが影情報に記録され得る。このようにして記録された影情報は、影領域の実態に近いものとなる。地理的位置が地図要素を参照して説明されるとき、車線または車線境界線上の影領域の開始位置および終了位置が提供される限り、幾何学的情報は使用されなくてもよい。代替的に、位置情報および幾何学的情報を参照して影領域が決定されてもよい。例えば、位置情報に基づいて車線または車線境界線上の影領域の開始位置または終了位置が提供され、幾何学的情報に基づいて車線上の影領域の長さが提供される。例えば、図5Bは、車線に基づいて表現される影領域の形状を示す。車両の2つのエッジが影領域のエッジとなる。これは、影領域の実際の形に基づいてデータ処理を行うことによって取得される表現方式である。影領域の正確な形状およびサイズは実際の用途では必要とされない可能性があるため、この表現方式は影情報の要件を単純化することができ、実際の用途に有益である。
【0151】
幾何学的情報の表現方式は例として単に使用され、幾何学的情報の具体的な表現方式は本発明の実施形態では限定されない。
【0152】
(4)時間情報
時間情報は、影イベントに属する影情報が存在する時間期間を示す。時間情報は、任意の情報であり、ユーザに提示されてもよいし、されなくてもよい。加えて、非時間変動影領域の時間情報は設定されなくてもよい。
【0153】
影情報は、季節特性を有する。例えば、葉っぱの下の影の領域または影度は、季節によって変化することがある。影情報は、時間周期特性を有する。例えば、影の位置、影の領域、または影の形状は、1日の太陽の向きによって変化し得る。また、影情報は、道路周辺の建物や樹木などが固定されているため、安定した時間統計特性を有する。したがって、統計的に生成された道路影情報は統計的安定性を有し、変化する可能性があり、影情報を地図内の動的情報として使用することが良好に実施され得る。
【0154】
各影領域に対応する影情報は、複数の異なる時間期間情報を含んでもよく、各時間期間情報は、以下のフィールドを含んでもよい。
(a)値1から4などの四半期フィールドが含まれてもよく、影情報が有効な状態にある少なくとも1つの四半期は、複数の値を含むことによって示されてもよい、
(b)値1から12などの月フィールドが含まれてもよく、影情報が有効な状態にある少なくとも1つの月は、複数の値を含むことによって示されてもよい、
(c)値1から31などの日付フィールドが含まれてもよく、影情報が有効な状態にある少なくとも1つの日付は、複数の値を含むことによって示されてもよい、
(d)値0から24などの時間フィールドが含まれてもよく、影情報が有効な状態にある少なくとも1つの時間は、複数の値を含むことによって示されてもよく、分の値は、浮動小数点数の小数点以下の桁を使用してさらに表されてもよい、
(e)更新時間フィールドは、影情報の更新時間を説明するために含まれてもよく、日付形式またはタイムスタンプ形式であってもよく、これは限定されない。
【0155】
複数の時間期間情報はともに使用されることができる。例えば、影領域が各年の7月および8月の午前10時から午前12時までしか存在しない場合、月フィールドの値は7および8であり、時間フィールドの値は10および11である。
【0156】
時間情報の表現方式は例として単に使用されており、時間情報の具体的な表現方式は、本出願の実施形態では限定されない。
【0157】
(5)影度情報
影度情報は、影イベントに対応する影領域の影度を示す。
【0158】
異なる影領域は、異なる影度を有してもよく、同じ連続した影領域内の異なる位置における影度も異なり得る。したがって、いくつかの適用シナリオでは、影領域の影度を定量的に表現するための要件がある。
【0159】
量子化指標は、影度を提示するために使用され、以下の2つの形式のいずれかであってもよい。
【0160】
第1のタイプは、指標値形式である。指標は、値であっても範囲であってもよく、以下の指標を含むが、これらに限定されない。
i.影領域の平均光強度、
ii.影領域と非影領域との間の光強度差、すなわち、影領域の平均光強度と通常の非影領域の平均光強度との差、
iii.影領域と非影領域との間の画像輝度差、すなわち、従来の角度で取得された影領域の平均イメージ輝度と非影領域の平均イメージ輝度との間の差、および
iv.影領域と非影領域との間の画像コントラスト、すなわち、従来の角度で取得された影領域内の画像と非影領域内の画像との間の平均コントラスト。
【0161】
第2のタイプは、グレーディング形式である。例えば、濃い影領域、比較的濃い影領域、および薄い影領域などの同様の記述が、異なるレベルの影度を区別するために使用されてもよく、または第1のレベルの影領域、第2のレベルの影領域、および第3のレベルの影領域などの同様の記述が、異なるレベルの影度を区別するために使用されてもよい。
【0162】
加えて、2つの形態が表現のために組み合わされてもよく、指標値がレベルと組み合わされた形態が使用される。例えば、影領域の影度は、「影領域は第2のレベルの影領域に属し、影領域の平均光強度は50ルクスである」と表現される。
【0163】
影度情報は任意の情報であり、影度情報を使用するかどうかは、異なる適用要件に基づいて決定されてもよい。例えば、影情報が駐車に適用される場合、影度情報は影情報に使用されなくてもよい。影情報が補助センシングに適用される場合は、影度情報が使用されてもよい。
【0164】
さらに、異なる適用要件に対して、異なる細かさを有する影情報レイヤが構築されてもよく、異なる細かさは以下のように反映される。異なる影情報レイヤでは、影度情報は、異なるグレーディング粒度、異なるグレーディング量、異なる指標粒度、異なる指標量、異なる精度などを有する。
【0165】
影度情報の表現方式は例として単に使用されており、影度情報の具体的な表現方式は、本出願の実施形態では限定されない。
【0166】
(6)信頼性レベル情報
信頼性レベル情報は、影イベントに対応する影領域の信頼度、すなわち信頼性レベルを示す。信頼度は、信頼性レベル情報において数値(例えば、0と1との間の浮動小数点数)の形で表現されてもよく、例えば量子化されてもよい。
【0167】
影情報は、自然の気象やその他の環境によって容易に影響される。例えば、曇ったシーンでは、視差が大きい影領域が形成されない。影レイヤは、影レイヤの有効な信頼性レベルを提供するために、光の強度、温度、および湿度などの、影レイヤが位置する領域の気象データを統合する。加えて、信頼性レベルはまた、収集デバイスの精度および統計データの量など、影情報の信頼性に影響を及ぼす他の要因を参照して生成されてもよい。信頼性レベル情報は、以下の複数の要因のうちの少なくとも1つを参照して決定され得る。
i.気象条件、例えば、晴れの日、雨雪の日、またはスモッグの日、
ii.気象パラメータ、例えば、光強度(影度に直接影響する)、視界(スモッグ気象における影度に影響する)、温度(信頼性レベルを決定するのを助けるために使用される)、湿度(信頼性レベルを決定するのを助けるために使用される)、または風力(信頼性レベルを決定するのを助けるために使用される)、
iii.収集デバイスの信頼性パラメータおよび収集モード、および
iv.影情報を生成するために使用される統計データの量。
【0168】
信頼性レベル情報は、影情報のオプション情報として使用されてもよく、影情報のユーザは、信頼性レベル情報に基づいて、影情報を使用するか、または使用中の影情報の重みを設定するかを選択してもよい。
【0169】
信頼性レベル情報は、信頼性レベルの適用範囲をさらに示してもよい。例えば、対応する信頼性レベル情報は、信頼性レベルの特定の計算方式に基づいて異なるレベルの影情報に関連付けられてもよく、以下の2つの関連付け方式が含まれる。
i.信頼性レベル情報が単一のタイルに関連付けられてもよく、タイル全体の下の影領域が同じ信頼性レベルを有し、例えば、気象が広い範囲に影響を及ぼし、単一のタイルの下の影領域の信頼性レベルの全体的な低下につながる、広範囲の関連付け、および
ii.信頼性レベル情報が特定の影イベントに関連付けられてもよく、例えば、少量のサンプルデータが道路位置で収集され、少量の統計データが道路上の影領域の低い信頼性レベルを引き起こす、小範囲の関連付け。
【0170】
信頼性レベル情報の表現方式は例として単に使用されており、信頼性レベル情報の具体的な表現方式は、本出願の実施形態では限定されない。
【0171】
(7)原因情報
原因情報は、影イベントに対応する影領域を生成する原因を示す。例えば、原因情報には、太陽光の下での建物の投影、葉っぱの光点、天井カバー、雲量カバー、またはトンネルもしくは暗渠などが予め定められたインデックス方式で表現されてもよい。例えば、5つの原因は、それぞれ「01」、「02」、「03」、「04」、および「05」としてインデックスされ得る。
【0172】
図4に示す影情報の表現方式は単に例であることに留意されたい。影情報の合成コンテンツおよびデータ構造は、本出願の実施形態では限定されない。前述の例における影情報の7種類のコンテンツの各々は、必ずしも影情報に含まれていなくてもよく、すなわち、実際の適用要件に基づいて影情報に選択的に含まれてもよい。影情報においては、7種類のコンテンツのうちのいずれかが選択されて単独で表現されるだけでなく、少なくとも2種類のコンテンツが選択されて組み合わせ方式で表現されてもよい。例えば、太陽の位置が変化することで、一日の中で影の位置と度合いが変化するので、時間情報と、位置情報と、影度情報とが組み合わされて、影情報の「午前8時から午前9時、建物の西側の影、明るい影」、「午前11時から午後1時、建物の南側の影、重い影」、「午後4時から午後5時、建物の東側の影、濃い影」といった組み合わせ情報を示すようにしてもよい。別の例として、曇天時の影情報は晴天時よりも信頼度が低いため、時間情報と信頼性レベル情報が組み合わされて、影情報の「8月1日、信頼性レベル1」と「8月2日、信頼性レベル0.5」(8月1日は晴れ、8月2日は曇り)などの組み合わせ情報を示してもよい。別の例として、影領域内の異なる位置は異なる影度を有する可能性があるため、位置情報と影度情報が組み合わされて、影情報の「位置1、影度1」、「位置2、影度2」、および「位置3、影度3」などの組み合わせ情報を示してもよい。
【0173】
図6に示すように、本出願の一実施形態は、以下のステップを含む地図データ処理方法を提供する。
【0174】
ステップ601:影情報を取得する。影情報は影領域を示し、影情報は位置情報を含み、位置情報は影領域の地理的位置を示す。任意選択で、位置情報は、前述の2つの記述方式のいずれかで、すなわち、座標に基づいて、または地図要素を参照して、説明されてもよい。任意選択で、影情報は、識別情報、幾何学的情報、時間情報、影度情報、信頼性レベル情報、および原因情報のうちの1つまたは複数をさらに含んでもよい。影情報のデータ構造は、図4に示す方式を含むが、これに限定されない。タイル内にあり、地図内のイベントを説明するために使用されるデータ構造に基づく記述に加えて、例えば、影領域はまた、地図内の要素に関連付けられてもよく、影情報は、要素の属性情報または追加情報として地図に記録されてもよい。影情報の構成コンテンツまたはデータ編成方式は、本出願の実施形態では限定されない。
【0175】
影情報を取得するステップは、影情報を生成するステップ、または影情報を受信するステップを含み得る。
【0176】
影情報を生成することで影情報が取得されるとき、図6に示す方法が地図生成側で行われる。クラウド、路側、または端末上の装置がすべて地図生成能力を有するという前述の説明に基づいて、図6に示す方法は、例えば、地図サーバ、路側デバイス、車両、もしくはモバイル端末によって行われてもよく、または4つのデバイス内の構成要素、チップ、ソフトウェアモジュール、もしくはハードウェアモジュールによって行われてもよい。
【0177】
影情報を生成するために複数の方式が使用されてもよい。以下の方式は、例として使用され、影情報を生成するために、単独で使用されてもよく、または組み合わせて使用されてもよい。
【0178】
方式1:センシング能力を有するセンシングデバイス、例えば地図収集車両、クラウドソーシング車両、または路側デバイスによって収集された路面画像データが取得される。プロセッサは、路面画像データを処理して路面画像データ内の影領域を識別し、路面画像データの統計値に基づいて時間情報、信頼性レベル情報、または影度情報などの影情報を取得する。
【0179】
方式2:建物のグループの位置、空間幾何学的形状、高さ、経度および緯度などの情報を含む地図データが取得される。特定の時間における影領域が、1年または1日における太陽高度角の局所的な変化を参照する影推定アルゴリズムに従って計算され、影領域の影情報を取得する。
【0180】
方式3:影情報の予備結果が取得された後(例えば、方式1および/または方式2において)、気象条件がさらに取得され、影情報の予備結果が気象を参照して調整される。例えば、曇天日の影度が低減される。別の例として、曇天日には、雲の動きに基づいて、対応する雲によって覆われる影領域の位置が調整される。
【0181】
影情報を受信することによって影情報が取得されるとき、図6に示す方法は、地図受信側で行われ、別のデバイス、コンポーネント、チップ、インターフェース、ハードウェアモジュール、またはソフトウェアモジュールから影情報を受信するステップを含む。受信は、有線送信、無線送信、パラメータ呼び出し、またはインターフェース給電などの方式での情報受信動作を含むが、これに限定されない。クラウド、路側、または端末上の装置が地図情報を使用する要件を有し得るという前述の説明に基づいて、図6に示す方法は、例えば、地図サーバ、路側デバイス、車両、もしくはモバイル端末によって行われてもよく、または4つのデバイス内の構成要素、チップ、ソフトウェアモジュール、もしくはハードウェアモジュールによって行われてもよい。
【0182】
ステップ602:影情報を地図データとして記憶する。影情報は、具体的には、クラウド、路側、または端末の記憶媒体に記憶されてもよく、記憶媒体は、磁気媒体、光学媒体、半導体媒体などを含むが、これらに限定されない。影情報を地図データとして記憶することは、影情報を要素関連情報またはイベント関連情報として他の地図情報と共に地図に記憶して地図データベースを構築することで具現化される、または、地図アプリケーションによって呼び出されるための地図情報のデータフォーマットに基づいて影情報を記憶することで具現化される、または、地図の記憶ユニット、すなわちタイルに基づいて影情報を記憶することで具現化され、タイルは、影情報編成ユニットとして使用され、各タイルは、複数の影領域を示す複数の影情報を含む。
【0183】
図6に示す地図データ処理方法によれば、影領域を示す影情報は地図データに追加され、その結果、地図コンテンツが充実され、より多様な利用要件が満たされることができる。以下、図7から図13を参照して、地図生成側または地図受信側で影情報を処理するための複数の方法を示す。
【0184】
図7から図10は、地図生成側で行われる4つの地図データ処理方法のフローチャートを説明しており、これらの方法は、異なる地図生成側の適用シナリオの要件を満たすために、図6に示す地図データ処理方法(影情報を生成することによって影情報を取得する実装形態)に基づいてさらに拡張される。
【0185】
地図情報の一タイプとして、影情報は、地図生成側で生成されて記憶され、地図使用側に送られる。図7は、地図生成側の影情報をリリースするための地図データ処理方法であり、方法は、ステップ701からステップ703を含む。ステップ701はステップ601と同じであり、ステップ702はステップ602と同じである。本明細書では詳細は再び説明されない。
【0186】
ステップ703:影情報を地図使用側に送信する。具体的には、影情報は、地図データパケットまたは地図アップグレードパッケージに追加され、地図使用側に送信されてもよい。送信は、有線送信、無線送信、パラメータ呼び出し、またはインターフェース給電などの方法での送信を含むが、これらに限定されない。地図使用側は、地図サーバ、路側デバイス、車両、モバイル端末、または4つのデバイス内の構成要素、チップ、ソフトウェアモジュール、もしくはハードウェアモジュールを含むが、これらに限定されない。例えば、クラウドサーバは、影情報を地図アップグレードパッケージにパックし、地図アップグレードパッケージを路側デバイスまたは車両に送信する。この場合、地図生成側と地図受信側とは異なるデバイスに位置する。別の例として、クラウドサーバにおいて、地図データベース内の影情報は、メモリの出力インターフェースを介して、影情報を処理するように構成されたプロセッサに送信される。この場合、地図生成側と地図受信側とは同じデバイスに位置する。
【0187】
地図生成側が表示能力を有するとき、地図生成側は、影領域を表示する動作をさらに行ってもよい。図8は、地図生成側の影情報を表示するための地図データ処理方法であり、方法は、ステップ801からステップ803を含む。ステップ801はステップ601と同じであり、ステップ802はステップ602と同じである。本明細書では詳細は再び説明されない。
【0188】
ステップ803:影情報に基づいて影領域を表示する。表示は、地図生成側のディスプレイへの表示または外部投影による表示を含むが、これらに限定されない。影領域の表示インターフェースについては、以下で詳細に説明される。
【0189】
例えば、地図生成側が車両であるとき、影領域で描画された地図が車両の中央制御画面に表示されてもよいし、あるいは、影領域のレーザイメージがヘッドアップディスプレイ(head up display、HUD)に基づいてフロントガラスに投影されてもよく、これにより、投影イメージがフロントガラスを通して見える物理的シーンに重畳される。
【0190】
地図生成側が影情報を生成および記憶した後、複数のシナリオの適用要件を満たすために、影情報を入力として使用するアプリケーションがローカルで直接実行され得る。図9は、影情報に基づいて地図生成側でアプリケーションを実行するための地図データ処理方法であり、方法はステップ901からステップ903を含む。ステップ901はステップ601と同じであり、ステップ902はステップ602と同じである。本明細書では詳細は再び説明されない。
【0191】
ステップ903:影情報に基づいてアプリケーションを実行する。アプリケーションは、地図生成側の装置にインストールされている。地図生成側はデータ処理能力を有するので、影情報が地図生成側で生成され、地図データとして記憶された後、影情報は、複数のシナリオにおける影情報の要件を満たすために、アプリケーションを実行するための入力としてさらにローカルに使用され得る。複数の要件に基づく影情報の複数のデータ処理方法および複数のデータ処理結果については、各適用シナリオの以下の具体的な説明を参照されたい。
【0192】
例えば、地図生成側が車両であるとき、車両には、影情報を含む地図データベースが保持される。車両にインストールされたアプリケーションは、地図データベースから影情報を読み取り、次いで、データ処理のために影情報を事前設定アルゴリズムモジュールに入力してもよい。取得されたデータ処理結果は、運転者支援、ルート計画、または駐車支援などのユーザの複数の要件を満たしてもよい。
【0193】
別の例として、地図生成側がクラウドサーバであるとき、クラウドサーバには、影情報を含む地図データベースが保持される。クラウドサーバにインストールされたアプリケーションは、地図データベースから影情報を読み取り、次いで、データ処理のために影情報を事前設定アルゴリズムモジュールに入力してもよい。取得されたデータ処理結果は、ユーザに様々なクラウドサービスを提供するために使用されてもよい。
【0194】
地図生成側は、ローカルに生成されて地図データとして記憶された影情報に基づく情報対話を通じて、他のデバイスに様々なサービスをさらに提供してもよい。例えば、地図生成側がクラウドサーバであるとき、クラウドサーバは、端末側デバイスまたは路側デバイスから受信したサービス要求情報に応じて、サービス応答情報を端末側デバイスまたは路側デバイスに送信する形態でユーザにクラウドサービスを提供してもよい。サービスを受信するデバイスは、地図生成側で認証されたデバイスに限定されてもよい。例えば、サービスを受信するデバイスは、認証されたり、支払われたりすることが必要とされる。
【0195】
図10は、地図生成側が外部にサービスを提供するために使用する地図データ処理方法であり、方法はステップ1001からステップ1004を含む。ステップ1001はステップ601と同じであり、ステップ1002はステップ602と同じである。本明細書では詳細は再び説明されない。
【0196】
ステップ1003:サービス要求情報を受信する。ステップ1004:サービス応答情報を送信し、サービス応答情報は、サービス要求情報および影情報に基づいて生成される。異なる適用シナリオに基づいて、サービス要求情報およびサービス応答情報は異なるコンテンツを有する。以下では、説明のための例としていくつかの異なる適用シナリオを使用する。
【0197】
(1)サービスがターゲット認識サービスであるとき:
サービス要求情報は、ターゲットオブジェクトに関するものであり、検知することで端末側デバイスまたは路側デバイスによって取得されたセンシング情報を含む。サービス応答情報は、ターゲット指示情報を含む。ターゲット指示情報は、ターゲットオブジェクトの属性を示す。ターゲットオブジェクトの属性は、ターゲットオブジェクトのカテゴリ、ターゲットオブジェクトの名前、ターゲットオブジェクトの輪郭、ターゲットオブジェクトの色、ターゲットオブジェクトのパターン、またはターゲットオブジェクトが立体的であるかどうかを含むが、これらに限定されない。
【0198】
(2)サービスが運転者支援サービスであるとき:
サービス要求情報は、車両の運転データを含む。運転データは、車内データおよび/または車外データを含む。車内データは、車両の速度、加速度、走行距離、残存エネルギー、トルク、エンジン温度などの車両状態を示す。車外データは、車両の位置、道路の勾配、カーブの半径、路面の摩擦係数、または車両の前方の車両までの距離などの車両の運転環境を示し、車両の外部のデータは、車両に設置されたカメラ、ライダー、またはミリ波レーダなどのセンシングデバイスによって検知されたセンシングデータであってもよい。サービス応答情報は、例えば、車両が影領域に入ろうとしていることをユーザにリマインドするためのユーザへのリマインダ情報を含み、または車両の決定制御情報を含み、決定制御情報は、操舵、加速、制動などを行うように車両を制御するために使用される。
【0199】
(3)サービスが駐車スペース推薦サービスであるとき:
サービス要求情報は、ユーザの駐車要件、例えば、推定駐車領域、駐車開始時刻、駐車終了時刻、および駐車持続時間のうちの少なくとも1つを提供するために使用される。サービス応答情報は、駐車スペース推奨情報を含む。駐車スペース推奨情報は、ユーザに推奨する少なくとも1つの駐車スペースを示す。さらに、複数の駐車スペースがユーザに推奨されるとき、駐車スペース推奨情報は、複数の駐車スペースの優先順位をさらに示す。
【0200】
(4)サービスがナビゲーションサービスであるとき:
サービス要求情報は、出発点、目的地、進行時間、進行ポリシー、または進行モード(例えば、歩行、サイクリング、もしくは運転、または自動運転、有人運転、もしくはアシスト運転などの運転モード)などのユーザの進行情報を含む。サービス応答情報は、少なくとも1つのルートをユーザに推奨し、少なくとも1つのルートは、ユーザが可能な限り太陽にさらされたい(またはできるだけ長く太陽にさらされたい)、またはできるだけ太陽にさらされることを回避したい(またはできるだけ短く太陽にさらされたい)という要件を満たすことができる。さらに、サービス応答情報は、少なくとも1つのルートの各々の日光暴露情報、例えば、日ざしの強い/日除けされた道路区間の長さ、日ざしの強い/日除けされた持続時間、日ざしの強い/日除けされた道路区間の長さと全ルートの長さとの比、または日ざしの強い/日除けされた道路区間を通過する持続時間と全ルートを通過する持続時間との比をさらに含む。さらに、サービス応答情報は、時間コスト、燃料消費コスト、人件費、または通行料金コストなど、少なくとも1つのルートのそれぞれの別の態様のコスト情報をさらに含む。代替的に、さらに、ユーザに推奨されるルートが少なくとも1つのルートを含む複数のパスであるとき、サービス応答情報は、ユーザによって入力された進行ポリシー(例えば、最も日除けされている、最短距離、最短時間、または最も燃費が良い)に基づいて、複数のルートの優先順位をさらに示してもよい。
【0201】
(5)サービスが配車サービスであるとき:
サービス要求情報は、出発地、目的地、進行時間、または進行モードなどのユーザの進行情報を含む。サービス応答情報は、ユーザにレンタルオペレーション車両(有人運転または無人運転)を推奨することに加えて、ユーザに、日光暴露ができるだけ回避されるピックアップ地点またはドロップオフ地点をさらに推奨する。
【0202】
(6)サービスが太陽エネルギー充電サービスであるとき:
サービス要求情報は、車両の残存電力、ユーザの計画された旅行、車両が位置する領域などを示す。サービス応答情報は、ユーザに対して、走行中の充電に使用される走行ルートや、静止中の充電に使用される駐車位置を推奨するために使用される。
【0203】
図11図12A、および図12Bは、地図受信側で行われる3つの地図データ処理方法のフローチャートを説明しており、これらの方法は、異なる地図使用シナリオの要件を満たすために、図6に示す地図データ処理方法(影情報を受信することによって影情報を取得する実装形態)に基づいてさらに拡張される。
【0204】
地図受信側が表示能力を有するとき、地図受信側は、影領域を表示する動作をさらに行ってもよい。図11は、地図受信側に影情報を表示するための地図データ処理方法であり、ステップ1101からステップ1103を含む。ステップ1101はステップ601と同じであり、ステップ1102はステップ602と同じである。本明細書では詳細は再び説明されない。
【0205】
ステップ1103:影情報に基づいて影領域を表示する。表示は、地図受信側のディスプレイへの表示または外部投影による表示を含むが、これらに限定されない。影領域の表示インターフェースについては、後述される。
【0206】
例えば、地図受信側が車両であるとき、影領域で描画された地図が車両の中央制御画面に表示されてもよいし、あるいは、影領域のレーザイメージがヘッドアップディスプレイ(HUD)に基づいてフロントガラスに投影されてもよく、これにより、投影イメージがフロントガラスを通して見える物理的シーンに重畳される。
【0207】
地図受信側が影情報を受信および記憶した後、複数のシナリオの適用要件を満たすために、影情報を入力として使用するアプリケーションはローカルで実行され得る。図12Aは、影情報に基づいて地図受信側でアプリケーションを実行するための地図データ処理方法であり、方法はステップ1201からステップ1203を含む。ステップ1201はステップ601と同じであり、ステップ1202はステップ602と同じである。本明細書では詳細は再び説明されない。
【0208】
ステップ1203:影情報に基づいてアプリケーションを実行する。アプリケーションは、地図受信側の装置にインストールされている。地図受信側がデータ処理能力を有するとき、受信した影情報は、複数のシナリオにおける影情報の要件を満たすために、アプリケーションを実行するための入力として使用され得る。複数の要件に基づく影情報の複数のデータ処理方法および複数のデータ処理結果については、各適用シナリオの以下の具体的な説明を参照されたい。
【0209】
例えば、地図受信側が車両であるとき、車両は、サーバから取得された地図情報に基づいてローカル地図データベースを生成し、地図データベースに影情報を記憶する。車両にインストールされたアプリケーションは、地図データベースから影情報を読み取り、次いで、データ処理のために影情報を事前設定アルゴリズムモジュールに入力してもよい。取得されたデータ処理結果は、運転者支援、ルート計画、または駐車支援などのユーザの複数の要件を満たしてもよい。
【0210】
別の例として、地図受信側がアプリケーションサーバであるとき、アプリケーションサーバは、影情報を含み、かつ地図サーバから受信された地図データに基づいて、影情報を含む地図データベースを保持する。アプリケーションサーバは、地図データベースから影情報を読み取り、次いで、データ処理のために影情報を事前設定アルゴリズムモジュールに入力してもよい。取得されたデータ処理結果は、ユーザに様々なアプリケーションサービスを提供するために使用されてもよい。
【0211】
地図受信側は、受信した影情報に基づく情報対話を介して別のデバイスにサードパーティのアプリケーションサービスをさらに提供してもよい。例えば、地図受信側が進行サービスプロバイダによって配備された進行アプリケーションサーバであるとき、進行サービスプロバイダは地図製造業者から地図を購入し、その結果、進行アプリケーションサーバは地図サーバから地図データを受信し(地図サーバは地図製造業者によって配備され、地図を生成するために使用される)、地図データは影情報を含む。次いで、進行アプリケーションサーバは、端末側デバイスまたは路側デバイスから受信したサービス要求情報に応答して、サービス応答情報を端末側デバイスまたは路側デバイスに送信する形態で、進行アプリケーションサービスをユーザに提供し得る。
【0212】
図12Bは、地図受信側によって外部にサービスを提供するために使用される地図データ処理方法である。本方法は、ステップ1201、ステップ1202、ステップ1204、およびステップ1205を含む。ステップ1201はステップ601と同じであり、ステップ1202はステップ602と同じである。本明細書では詳細は再び説明されない。
【0213】
ステップ1204:サービス要求情報を受信する。ステップ1205:サービス応答情報を送信し、サービス応答情報は、サービス要求情報および影情報に基づいて生成される。異なる適用シナリオに基づいて、サービス要求情報およびサービス応答情報は異なるコンテンツを有する。詳細については、サービスがそれぞれターゲット認識サービス、支援運転サービス、駐車スペース推奨サービス、ナビゲーションサービス、配車サービス、または太陽エネルギー充電サービスである6つのシナリオの上記の説明を参照されたい。
【0214】
次に、図13から図17に基づいて、地図上に影情報を表示するための方法を説明する。表示に使用される媒体またはデバイスは、本出願の実施形態では限定されない。表示は、投影表示または表示用ディスプレイへの表示を含むが、これらに限定されない。
【0215】
地図上では、影情報を表示するかどうかは任意でよく、ユーザ入力に基づいて、地図内の影情報と他の情報とが表示のために重畳されるかどうかが決定される。ユーザは、地図アプリケーションの設定インターフェース上で、影情報を表示するかどうかを設定してもよく、またはより好都合には、ユーザ入力に基づいて影情報を表示するためのトリガ命令が生成されてもよく、その結果、ユーザは、より好都合にいつでも影情報を表示または表示をキャンセルすることができる。ユーザ入力は、文字入力、音声入力、ジェスチャ入力、またはユーザのタッチ画面の入力を含むが、これらに限定されない。図13では、一例として、地図表示インターフェース上に影スイッチが設定されており、ユーザが指を使って画面上の影スイッチにタッチすることで、影スイッチを無効にして、図13の左図の影情報を表示しないようにしたり、図13の右図の影スイッチを有効にして、重畳された方式で影情報を地図上に表示するようにしたりしてもよい。
【0216】
影情報が重畳された方式で表示されるとき、影領域と非影領域とを区別するために、影領域に対応する表示領域は、他の表示領域とは異なるグレースケール、色、彩度、または重畳パターンを有してもよい。例えば、図14の左図では、地面上の建物や樹木の影領域が格子状に示されている。図14の右図では、地面上の建物や樹木の影領域がより濃い色で示されている。
【0217】
上述のように、影情報はまた、太陽光の下での建物の投影、葉っぱの光点、天井カバー、雲量、トンネルや暗渠などの影領域の原因を示してもよい。例えば、影領域を示すためにパターンが使用される(非影領域を示すためにパターンが使用されない)ことを前提として、図15の左図では、建物によって生成される影を示すために斜線パターンが使用され、木によって生成される影を示すために格子線パターンが使用されている。
【0218】
上述したように、影情報は、影度を示すものであってもよい。影度は、影領域の平均照度値、影領域と非影領域との間の照度差、影領域と非影領域との間の画像輝度差、影領域と非影領域との間の画像コントラスト、および影度を含むが、これらに限定されない。影度を有する影領域は、異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して表示されることができる。例えば、影領域を示すためにグレーが使用される(非影領域を示すためにグレーが使用されない)ことを前提とすると、建物の影は木の影よりも高い影度を有するため、図15の右図では、木の影に対応する影領域を示すためにより明るいグレーが使用され、建物の影に対応する影領域を示すためにより暗いグレーが使用されている。
【0219】
上述のように、影情報は、影領域が存在する時間期間をさらに示してもよく、影領域も経時的に変化する。したがって、影情報が動的な属性を有することにより、影領域の経時的変化が地図上に動的に表示されることができる。例えば、時間期間内の影領域の変化はビデオ形式で再生されてもよく、再生速度が設定または調整されてもよい。別の例では、ユーザが影領域の変化に関するビデオを再生するかどうかを選択できるように、表示インターフェース上に再生進捗バーが設定されてもよく、または特定の時点の影領域が進捗バー上の進捗ボタンを直接ドラッグする形で直接表示されてもよい。図16Aから図16Cは、午前6時から午後6時の時間期間に、道路、道路脇の木、および建物を含む領域に影領域を動的に表示する様子を示す。ユーザは、再生進捗バー内の三角形をクリックすることによって、表示インターフェース内の再生進捗バーの上で動態イメージの再生をトリガし得る。再生が進捗すると、再生進捗バー上の円形の進捗ボタンの位置が右方向に移動する。加えて、円形の進捗ボタンの上部には、現在再生中のイメージに対応する時点が表示される。ユーザは、円形の進捗ボタンを直接ドラッグして、特定の時点における影領域を見ることもできる。図16Aで再生されているイメージは、午前9時の影領域であり、太陽が東南方向にあるので、木の影は木の北西側に位置し、建物の影は建物の北西側に位置する。図16Bで再生されているイメージは、正午の影領域であり、太陽は真南方向にあるので、木の影は木の北側に位置し、建物の影は建物の北側に位置する。図16Cに示すイメージは、午後3時の影領域であり、太陽は南西方向の太陽にあるので、木の影は木の北東側に位置し、建物の影は建物の北東側に位置する。
【0220】
異なる要件に基づいて、異なる影領域境界表示戦略が採用され得る。表示された影領域の境界は、図17の左図に示すように、実際の影領域の境界と一致または類似していてもよい。実際の影領域の境界と一致または類似して、建物の影領域は多角形であり、対応する影領域の境界は直線によって形成され、木の影領域は不規則であり、対応する影領域の境界は不規則な曲線によって形成される。加えて、影領域の境界は、アプリケーションまたはデータ記憶を容易にするためにトリミングされることができる。トリミング方式では、表示インターフェース上の影領域の表示領域は、地図上の影領域の位置および地図内の別の地図要素の境界条件に基づいて決定され得る。例えば、影領域の境界の少なくとも一部は、影領域の位置に近い地図要素の境界の少なくとも一部にトリミングされてもよい。図17の右図に示すように、高層ビルAと高層ビルBの影は、渤海七路と黄河六路の交差点で南へ向かう道路の区間をほぼ覆っているため、道路上に高層ビルAと高層ビルBの影領域を表示する際に、渤海七路の交差点から南側の道路区間が影領域として表示されることができる。渤海七路と黄河六路の交差点東側の西から東へ向かう車線を木の影がほぼ覆っているため、道路上に木の影領域を表示する際に、黄河六路の交差点から東側の車線区間が影領域として表示されることができる。
【0221】
次に、図18および図19に基づいて、影情報に基づいてターゲット認識を行うための方法を説明する。
【0222】
ターゲット認識は、カメラによって収集されたイメージにターゲットオブジェクトが存在すると判定したり、ターゲットオブジェクトの特徴を抽出したりするプロセスである。特徴は、ターゲットオブジェクトのカテゴリ、ターゲットオブジェクトの名前、ターゲットオブジェクトの輪郭、ターゲットオブジェクトの色、ターゲットオブジェクトのパターン、またはターゲットオブジェクトが立体的であるかどうかなどの、ターゲットオブジェクトの属性を含むが、これらに限定されない。以下では、道路を走行する車両が車線境界線を認識する例が、説明のために使用される。ターゲット認識動作を行う対象および認識されたターゲットオブジェクトは、本出願の実施形態では限定されない。
【0223】
車両インテリジェンスの発展に伴い、車両が高度なセンサおよびプロセッサで装備されているとき、車両はますます強力なセンシング能力を有する。例えば、車両に設置されたカメラが車両の周辺領域を撮影するために使用され、イメージデータは、計算および処理のためにイメージプロセッサに送信される。車両は、インテリジェント運転のための重要な支援を提供するために、道路上の他の車両、歩行者、建物、交通標識、障害物などを識別し得る。しかしながら、複雑な環境、不十分なカメラ精度、限られたプロセッサ計算能力、または機械学習のための不十分なサンプルサイズなどの要因により、インテリジェント運転のプロセスでターゲット認識エラーの問題が発生することがあり、これは運転の安全性を大きく脅かす。
【0224】
本出願の実施形態は、影情報に基づくターゲット認識方法を提供する。本方法は、車両、携帯端末、RSU、REC、地図サーバ、またはアプリケーションサーバを含むがこれらに限定されない、端末、路側、またはクラウド内のデバイスによって行われてもよい。代替的に、本方法は、端末、路側、またはクラウド内のデバイスにインストールされたアプリケーションによって行われてもよい。
【0225】
図18において、車両は、運転プロセスにおいて、車両の前方の車線境界線を連続的に認識しており、例えば、車線境界線の色や、車線境界線が点線か実線かといった属性を認識している。車両の前方に影領域ABCDが出現していることが理解され得る。影領域には、点線で表され、車線境界を示す2本の車線境界線EFおよびGHが存在し、黄色線で表され、異なる運転方向の2つの道路の境界を示す車線境界線MNも存在する。影領域では、非影領域に比べて、路面や車線境界線の色が大きく変化する。これにより、ターゲット認識の困難さを増加させ、車両が影領域の車線境界線の属性を誤って判定することを引き起こす可能性がある。本出願の実施形態では、影領域を示すために使用される影情報は、ターゲット認識中に入力参照情報として使用される。例えば、ターゲット認識デバイスは、影領域ABCDの地図情報参照に基づいて、領域ABCDに対応するイメージ部分の色相を補償するので、ターゲット認識精度が効果的に提供されることができる。
【0226】
車両は、以下の2つの方法でターゲット認識結果を取得することができる。
【0227】
(1)車両が車両のメモリに影情報(車両によって影情報が生成または受信される)を含む地図を有し、車両が強力なデータ処理能力を有するとき、車両は、車両に記憶された影情報に基づいて、車両によって構成されたプロセッサを使用してターゲット認識を行い得る。言い換えれば、車両に搭載されたイメージプロセッサは、地図に示された影情報の位置などの事前情報に基づいて、予め構成されたイメージ処理アルゴリズムに従って、車載カメラによって撮影された画像内の領域ABCDに対応するイメージの一部に対して、色補正または輝度補正などの計算処理を最初に行い、イメージに対する影の影響を排除する。次いで、一般的な車線境界線認識アルゴリズムに従って、影の影響が除去されたイメージが処理され、より正確なターゲット認識結果を取得する。
【0228】
(2)車両に影情報を含む地図が構成されていないとき、または車両が強力なデータ処理能力を有していないとき、車両は、クラウド上に配備されたアプリケーションサーバによって提供されるターゲット認識サービスを受信することによってターゲット認識結果を取得し得る。具体的なステップについては、図19を参照されたい。
【0229】
まず、車両は、センシングデータを含む情報をサーバに送信する。センシングデータは、車両に構成されたセンサによって検知することで取得されてもよく、または別のデバイス(例えば、別の車両、携帯電話、または路側デバイス)から車両によって受信されてもよい。センシングデータは、カメラによって取り込まれたイメージデータを含むが、これに限定されない。
【0230】
次いで、センシングデータを含む情報を受信した後、サーバは、ターゲット指示情報を車両にフィードバックし、ターゲット指示情報は、ターゲットオブジェクトが存在するかどうかを示すか、またはターゲットオブジェクトの特徴を示す。特徴は、ターゲットオブジェクトのカテゴリ、ターゲットオブジェクトの名前、ターゲットオブジェクトの輪郭、ターゲットオブジェクトの色、ターゲットオブジェクトのパターン、またはターゲットオブジェクトが立体的であるかどうかなどの属性を含むが、これらに限定されない。本実施形態における車線境界線認識のシナリオでは、センシングデータは、前方道路区間の車線境界線を含み、車載カメラによって撮影された画像であってもよい。影情報を含む地図がサーバに記憶され、サーバのデータ処理能力が強いので、サーバは、事前構成されたイメージ処理アルゴリズムに従って、地図に示された影情報の位置などの事前情報を使用して、内部に構成されたイメージプロセッサ上の画像内の領域ABCDに対応するイメージの一部に対して色補償または輝度補償などの演算処理を行い、イメージに対する影の影響を排除し得る。次いで、サーバは、影の影響が除去された画像に対して、一般的な車線境界線認識アルゴリズムに従って演算処理を行い、より正確なターゲット認識結果、例えば、前方の車線境界線が実線であるか点線であるか、前方の車線境界線が白色であるか黄色であるか、車線の組み合わせを示す車線境界線があるかなどの情報を取得する。
【0231】
任意選択で、ターゲット指示情報を受信した後、車両は、ターゲット指示情報によって示されたターゲットオブジェクトが存在するかどうか、またはターゲットオブジェクトの特徴、例えば、車線を変更するかどうか、または減速するかどうかに基づいて運転決定を実行してもよい。
【0232】
次に、図20図21A図21Bを参照して、影情報に基づく運転を支援するための方法を説明する。
【0233】
影領域の光は弱いため、車両が橋、暗渠、トンネルなどの下の影領域に入ると安全上の危険がある可能性があり、ヘッドライトを点灯する、速度を落とす、または歩行者に警告するなどの特定の運転者支援動作が行われることができる。本出願の一実施形態は、暗い環境での運転行動をよりインテリジェントに、正確に、かつ適時に支援して、運転の安全性を改善するために、影情報に基づいて運転を支援するための方法を提供する。運転は、人間の運転者が参加する知的支援運転または無人運転を含むが、これらに限定されない。
【0234】
本出願の一実施形態は、影情報に基づいて運転を支援するための方法を提供する。本方法は、車両、携帯端末、RSU、REC、地図サーバ、またはアプリケーションサーバを含むがこれらに限定されない、端末、路側、またはクラウド内のデバイスによって行われてもよい。代替的に、本方法は、端末、路側、またはクラウド内のデバイスにインストールされたアプリケーションによって行われてもよい。
【0235】
以下では、説明のための例として、車両が図20に示す高架橋の下を走行しようとしているシナリオを使用し、以下の2つの実装形態が含まれる。
【0236】
第1の実装形態では、車両は、影情報を生成または受信することによって影情報を含む地図で構成され、車両は、測位システム(GNSS全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System)、慣性航法、または車輪速度計を含むが、これらに限定されない)でさらに構成される。
【0237】
車両は、測位システムを使用して車両の位置をまず取得し、次いで、影情報によって示される、影領域の地理的位置を参照して、影領域に対する車両の距離を決定する。代替的に、車両は、現在の車両速度や車両の加速度などの運転状態情報を参照して、現在時点から車両が影領域に入った時点までの時間間隔を算出してもよい。
【0238】
車両は、前述の決定された距離または前述の計算された時間間隔に基づいて、車両が影領域に入ろうとしていると判定する。具体的には、例えば、車両は、前述の時間間隔に基づいて、車両が第1の閾値未満の時間内に影領域に入ろうとしていると判定するか、または前述の判定された距離に基づいて、車両と車両の運転方向の前方の影領域との間の距離が第2の閾値未満であると判定し得る。
【0239】
車両が影領域に入ろうとしていると判定した後、車両は、影領域における運転を支援するために使用される複数の動作を行い得る。複数の動作は、2つのタイプに分類されてもよい。第1のタイプは、車両内のユーザに減速させる、ヘッドライトを点灯させる、警告灯を点灯させる、または警笛を鳴らすようにリマインドすることを含むが、これらに限定されないリマインダ動作である。第2のタイプは、車両を制御して減速させる、ヘッドライトを点灯させる、警告灯を点灯させる、またはクラクションを鳴らすことを含むが、これらに限定されない制御動作である。
【0240】
第2の実装形態では、影情報を含む地図は車両に構成されず、車両は、影領域での運転を支援するために使用されるクラウドサービスを地図サーバまたはアプリケーションサーバから受信し得る。車両とサーバとの間の対話プロセスについては、図21Aおよび図21Bを参照されたい。サーバには、影情報を含む地図が構成されている。
【0241】
図21Aは、サーバがクラウドサービスに基づいて車両に運転行動をリマインドする対話方式を示し、以下のステップを含む。
【0242】
ステップ1:車両は運転データをサーバに送信する。運転データは、車両の位置を示してもよく、または運転速度または加速度などの車両の運転状態をさらに示してもよい。
【0243】
ステップ2:サーバは車両にリマインダメッセージを返す。サーバは、車両から受信した運転データに基づいて車両の位置を決定し、次いで、影情報によって示される、影領域の地理的位置を参照して、影領域に対する車両の距離を決定し得る。代替的に、車両は、現在の車両速度や車両の加速度などの運転状態情報を参照して、現在時点から車両が影領域に入った時点までの時間間隔を算出してもよい。サーバは、前述の決定された距離または前述の計算された時間間隔に基づいて、車両が影領域に入ろうとしていると判定する。具体的には、例えば、サーバは、前述の時間間隔に基づいて、車両が第1の閾値未満の時間内に影領域に入ろうとしていると判定するか、または前述の判定された距離に基づいて、車両と車両の運転方向の前方の影領域との間の距離が第2の閾値未満であると判定し得る。車両が影領域に入ろうとしていると判定した後、サーバは車両にリマインダメッセージを送信する。リマインダメッセージの目的は、減速、ヘッドライトの点灯、警告灯の点灯、またはクラクションの鳴動を車両にリマインドすることを含むが、これらに限定されない。
【0244】
図21Bは、サーバがクラウドサービスに基づいて車両を制御する対話方式を示し、以下のステップを含む。
【0245】
ステップ1:車両は運転データをサーバに送信する。運転データは、車両の位置を示してもよく、または運転速度または加速度などの車両の運転状態をさらに示してもよい。
【0246】
ステップ2:サーバは車両に制御情報を返す。サーバは、車両から受信した運転データに基づいて車両の位置を決定し、次いで、影情報によって示される、影領域の地理的位置を参照して、影領域に対する車両の距離を決定し得る。代替的に、車両は、現在の車両速度や車両の加速度などの運転状態情報を参照して、現在時点から車両が影領域に入った時点までの時間間隔を算出してもよい。サーバは、前述の決定された距離または前述の計算された時間間隔に基づいて、車両が影領域に入ろうとしていると判定する。具体的には、例えば、サーバは、前述の時間間隔に基づいて、車両が第1の閾値未満の時間内に影領域に入ろうとしていると判定するか、または前述の判定された距離に基づいて、車両と車両の運転方向の前方の影領域との間の距離が第2の閾値未満であると判定し得る。車両が影領域に入ろうとしていると判定した後、サーバは制御情報を車両に送信する。制御情報の目的は、減速、ヘッドライトの点灯、警告灯の点灯、クラクションの鳴動などの動作を行うように車両を制御することを含むが、これらに限定されない。
【0247】
次に、図22から図27を参照して、影情報に基づく駐車スペースを推薦するための方法を説明する。
【0248】
駐車するとき、多くのユーザは、車両への日光暴露を回避するために、車両を運転する快適性を改善するために、および日光暴露によって引き起こされる車両部品の経年劣化または車両内の有毒ガスの放出を回避するために、車両を日陰に駐車することを望む。地図内の影情報は、ユーザに日陰の駐車スペースを推奨するために使用され、その結果、ユーザの前述の使用要件が満たされることができる。特定の実装形態では、ユーザに駐車スペースを推奨する機能を有するアプリケーションまたはデバイスは、地図内の影情報に関連するいくつかのデータを使用し、駐車スペース推奨アルゴリズムが実行されるときに影情報を入力として使用してもよい。
【0249】
本出願の一実施形態は、影情報に基づいて駐車スペースを推奨するための方法を提供する。本方法は、車両、携帯端末、RSU、REC、地図サーバ、またはアプリケーションサーバを含むがこれらに限定されない、端末、路側、またはクラウド内のデバイスによって行われてもよい。代替的に、本方法は、端末、路側、またはクラウド内のデバイスにインストールされたアプリケーションによって行われてもよい。
【0250】
ある場合には、ユーザに駐車スペースを推奨する機能を有するアプリケーションは、配送前に端末デバイスにプリインストールされたアプリケーションであってもよいし、配送後に端末デバイスにインストールされてもよい。端末デバイスは、車両、携帯電話、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ナビゲータ、またはインテリジェントウェアラブルデバイスを含むが、これらに限定されない。端末デバイスは、地図の影情報に基づいて、複数の駐車スペースの中から影領域の駐車スペースを選択し、その駐車スペースをユーザに推薦する。好ましくは、影情報を含む地図は、端末デバイスに記憶される。
【0251】
別の場合には、ユーザに駐車スペースを推奨する機能を有するアプリケーションが、地図サーバやアプリケーションサーバなどのサーバにインストールされてもよく、サーバは、車両にクラウドサービスを提供する形で、車両に対して日陰の駐車スペースを推奨する。サーバは、地図の影情報に基づいて、複数の駐車スペースの中から影領域の駐車スペースを選択し、その駐車スペースをユーザに推薦する。好ましくは、サーバは、影情報を含む地図をさらに記憶する。
【0252】
上記2つのいずれの場合であっても、ユーザに駐車スペースを推奨する機能を有するアプリケーションまたはデバイスは、ユーザの駐車要件情報を事前に取得し、駐車要件情報は、推定駐車領域、駐車開始時刻、駐車終了時刻、および駐車持続時間の少なくとも1つを示す。駐車要件情報のコンテンツの少なくとも一部は、ユーザ入力によって取得されてもよい。例えば、図22に示すように、画面に表示された地図上に、表示された地図領域内のすべての駐車スペース、または駐車スペースが利用可能なすべての駐車場が記される。ユーザが駐車場のマークをタップすると、ユーザが駐車要件情報を入力するためのダイアログボックスが画面にポップアップ表示される。ダイアログボックスは、ユーザによって選択された駐車場の名称「Xショッピングセンター駐車場」を表示するとともに、ユーザが駐車開始時刻や推定駐車持続時間を入力するための文字入力ボックスを表示し、日陰の駐車スペースが好まれるかどうかを選択するための選択ボタンをさらに表示する。駐車要件情報内のコンテンツの少なくとも一部は、別のモジュールまたはインターフェースの出力を呼び出すアプリケーションによって取得されてもよい。例えば、ユーザに駐車スペースを推奨する機能を有するアプリケーションは、ナビゲーションアプリケーションにおいて、ユーザの目的地、出発時刻、推定到着時刻などの情報を呼び出し、ユーザに推奨される駐車スペースを決定するためのユーザの駐車要件情報として、ナビゲーションアプリケーションからの情報を使用する。駐車要件情報のコンテンツの少なくとも一部は、ユーザに駐車スペースを推奨する機能を有するアプリケーションまたはデバイスを使用して、計算によりさらに取得されてもよい。例えば、ユーザに駐車スペースを推奨するアプリケーションまたはデバイスは、特定の範囲内の複数の駐車場の駐車料金モードを取得し、計算により、複数の駐車場の中でユーザにとって最も経済的な駐車場を決定し、その駐車場を、ユーザに推奨される駐車場内の駐車スペースをさらに決定するための推定駐車領域として使用する。駐車要件情報を取得するための前述の方式が組み合わされてもよい。例えば、駐車要件情報の一部はユーザ入力を介して取得され、駐車情報の一部は別のモジュールを呼び出すことによって取得される。別の例として、駐車要件情報の一部はユーザ入力を介して取得され、駐車情報の一部は別のモジュールを呼び出すことによって取得され、駐車要件情報の一部はユーザに駐車スペースを推奨するアプリケーションによって計算により取得される。
【0253】
例えば、図23から図26は、駐車スペースをユーザに推奨するための表示インターフェースを示す。
【0254】
図23では、占有している駐車スペースが、枠無しの薄いグレーの矩形パターンで表され、利用可能な駐車スペースが、枠付きの矩形パターンで表されている。枠付きの矩形パターンにおいて、濃いグレーで塗りつぶされた矩形パターンは、現在日陰になっている駐車スペースを表すか、またはユーザが必要とする駐車時間期間内に部分的にもしくは完全に日陰になっている駐車スペースを表す。白で塗りつぶされた矩形パターンは、現在日陰になっていない駐車スペース、またはユーザが必要とする駐車時間期間内に部分的または完全に日陰になっていない駐車スペースを表す。
【0255】
ユーザに推奨される駐車スペースが複数あるとき、予め設定されたポリシーに基づいて複数の推奨駐車スペースに対して優先順位ソートが行われてもよく、複数の駐車スペースの優先順位が表示インターフェースに表示される。例えば、図24では、3つの駐車スペースがユーザに推奨されており、濃いグレーで塗りつぶされた3つの駐車スペースを表す枠付きの3つの矩形パターン上に、アラビア数字「1」、「2」、または「3」が記されており、これらアラビア数字は対応する駐車スペースの優先順位を示している。
【0256】
日陰の駐車スペースの位置がユーザに示されているが、駐車スペースに関する影情報が表示インターフェースにさらに表示されてもよい。図25において、濃いグレーで塗りつぶされた枠付きの3つの矩形パターンは、影になっている3つの推奨駐車スペースを示しており、各駐車スペースの下にパーセンテージが記されており、パーセンテージは、複数のタイプの影情報を示してもよい。例えば、パーセンテージは、現在時刻におけるパーセンテージを上回る駐車スペースの影によって覆われる面積の割合を示してもよい。別の例では、パーセンテージは、ユーザの駐車時間期間内に、ユーザの駐車持続時間に対してパーセンテージを上回る駐車スペースが日陰になる持続時間のパーセンテージを示してもよい。図26では、濃いグレーで塗りつぶされた、枠付きの3つの矩形パターンが、日陰になっている3つの推奨駐車スペースを示しており、各駐車スペースの下には時間期間も記されており、その時間期間の上の駐車スペースが昼間に日陰になる時間帯を示している。ユーザは、表示インターフェースから駐車スペースに関する影情報を見ることで、より便利に駐車スペースを選択することができる。
【0257】
別の場合について、図27は、サーバが車両にクラウドサービスを提供する対話フローチャートの一例である。サーバから駐車スペース推奨クラウドサービスを受信するデバイスは、車両に限定されず、例えば、さらに、携帯電話、ノートブックコンピュータ、ナビゲータ、タブレットパソコン、またはインテリジェントウェアラブルデバイスなどの端末であってもよいことに留意されたい。端末とサーバとの間の対話プロセスは図27と同様であり、本明細書では詳細は再度説明されない。
【0258】
図27において、駐車スペース推奨クラウドサービスに影情報を適用するための方法は、以下のステップを含む。
【0259】
ステップ1:車両は駐車要件情報をサーバに送信し、駐車要件情報は、推定駐車領域、駐車開始時刻、駐車終了時刻、および駐車持続時間のうちの少なくとも1つを示す。
【0260】
ステップ2:サーバは、地図内の影情報に基づいて、複数の駐車スペースから駐車要件情報によって示されるユーザの駐車要件を満たす少なくとも1つの駐車スペースを選択し、少なくとも1つの駐車スペースを示すために駐車スペース推奨情報を車両に送信する。
【0261】
次に、図28および図29を参照して、影情報に基づく進行ルートを推奨するための方法を説明する。
【0262】
多くの人々は、日光暴露を低減するために、夏の間または正午に可能な限り日陰を歩きたいと思う。冬には、日ざしの強い道路をできるだけ多く歩きたいと思う人が多いかもしれない。歩行に加えて、人々はまた、運転時に日陰で運転するかどうかを選択する必要がある。人々は、移動車両が太陽から保護されることを望む場合がある。運転者にとって、強い太陽光は皮膚を日焼けさせる可能性があり、運転者に前方の道路を見ることさえできなくする可能性がある。車両では、日光暴露が車両内の温度を上昇させ、エアコンがオンにされたときのエネルギー消費量が増加され、長期間の日光暴露が部品の経年劣化を引き起こし、車両内部から有毒ガスが放出される可能性がある。人々はまた、例えば、車両が太陽エネルギーによって動力を供給される必要があるときに、移動車両が可能な限り日ざしの強い道路上にあることを望む場合がある。
【0263】
本出願の一実施形態は、影情報に基づいてユーザに進行ルートを推奨するための方法を提供する。本方法は、車両、携帯端末、RSU、REC、地図サーバ、またはアプリケーションサーバを含むがこれらに限定されない、端末、路側、またはクラウド内のデバイスによって行われてもよい。代替的に、本方法は、端末、路側、またはクラウド内のデバイスにインストールされたアプリケーションによって行われてもよい。
【0264】
ユーザが出発点および目的地に入った後、ナビゲーションアプリケーションは、最短距離、最短時間、最低赤信号、最も燃費が良い、または最も料金が安くなるなどの進行方針に基づいて、ユーザに進行ルートを推奨してもよい。車両、携帯端末、および路側またはクラウド上に設置されたデバイスは、影情報を使用して、設置されたナビゲーションアプリケーションを使用することにより、ユーザの進行要件(出発点、目的地、進行時間または進行モードを含むが、これらに限定されない)と組み合わせて、ユーザにとって最も日除けされた進行ルートを決定することができる。最も日除けされた進行ルートは、影領域によって覆われる道路区間の長さが最も長いルート、または道路の全長に対する影領域によって覆われる道路区間の長さの比率が最も大きいルート、または非影領域によって覆われる道路区間の長さが最も短いルート、または道路の全長に対する非影領域によって覆われる道路区間の長さの比率が最も小さいルートであってもよい。最も日除けされた進行ルートを決定するために使用される具体的な計算方式は、この実施形態では限定されない。
【0265】
図28のナビゲーション表示インターフェースでは、異なるポリシーに基づく複数の進行ポリシーがユーザに推奨され、右下隅の長方形のボックスは、各ルートをテキスト形式で説明する。A-B-F-D-E経由のルート1は、最短進行距離を有するルートであり、総距離は3.6キロメートルである。A-B-C-D-Eを経由するルート2は、最も日除けされたルートであり、影のない距離は800メートルである。A-G-H-Eを経由するルート3は、最短時間のルートであり、総所要時間は12分である。
【0266】
任意選択で、車両、携帯端末、または路側もしくはクラウドに設置されたデバイスは、影情報を生成してもよく、または地図データを受信することによって影情報を取得してもよい。
【0267】
任意選択で、影情報が、影領域が存在する時間期間を示すために使用される時間情報を含むとき、ナビゲーションアプリケーションは、ユーザの時間情報および進行時間情報を参照して、最も日除けされた進行ルートをユーザに推奨する。その結果、推奨される最も日除けされた進行ルートは、異なる時間に異なる可能性がある。
【0268】
任意選択で、ナビゲーションアプリケーションは、ユーザの進行モード、例えば、歩行、サイクリング、または運転をさらに取得し、進行モードに基づいてユーザに進行ルートを推奨し得る。例えば、道路区間の歩道は影領域であるが、非自動車用車線および自動車用車線は非影領域である。したがって、ユーザが徒歩で移動する場合、道路区間を含むルートがユーザに推奨されてもよく、ユーザがサイクリングや運転で移動する場合、道路区間を含むルートがユーザに推奨されなくてもよい。
【0269】
端末がクラウドによって提供されるクラウドサービスに基づいて進行ルートを取得するとき、例えば、端末が車両であり、クラウドがサーバであるとき、図29は、以下のステップを含む対話方法を示す。
【0270】
ステップ1:車両はサーバに進行情報を送信し、進行情報は、進行時間、進行モード(歩行、サイクリング、または運転)、出発点、および目的地のうちの少なくとも1つを含む。
【0271】
ステップ2:サーバは、地図内の影情報および進行情報に基づいて進行ルートを決定し、推奨ルート情報を車両に送信する形で進行ルートをユーザに推奨する。
【0272】
影情報および進行情報に基づいて決定された進行ルートは、前述の例における最も日除けされたルートに加えて、最も日ざしの強いルートであってもよく、例えば、最も日ざしの強いルートは、ソーラー車両などのシナリオに適用されてもよいことに留意されたい。
【0273】
次に、図30および図31を参照して、影情報に基づいてピックアップ地点またはドロップオフ地点を推奨するための方法を説明する。
【0274】
オンライン配車車両(有人運転または無人運転)が乗客をピックアップするとき、一般に、ピックアップ地点またはドロップオフ地点が事前に乗客と合意される。従来技術では、一方では、ユーザの都合でピックアップ地点またはドロップオフ地点が決定されるときに、ユーザの希望やユーザの位置と組み合わせて、可能な限り歩行させないようにし、他方では、ピックアップ地点またはドロップオフ地点は、地図情報と組み合わせてポリシーおよび規制の規定に適合するようにされ、例えば、いくつかのユニットの入口、いくつかの居住地域の入口、いくつかの学校またはバス停の入口は、ピックアップ地点またはドロップオフ地点として適切ではない。しかしながら、従来の技術では、影領域の要件など、異なる気候条件におけるピックアップ地点またはドロップオフ地点のユーザ体験要件は考慮されていない。例えば、ピックアップ地点が日陰になっていない場合、夏場や正午に車両を待っているとき、ユーザは不十分な体験を有する可能性がある。したがって、本出願のこの実施形態は、影情報に基づいてピックアップ地点またはドロップオフ地点を推奨するための方法を提供する。
【0275】
本方法は、車両、携帯端末、RSU、REC、地図サーバ、またはアプリケーションサーバを含むがこれらに限定されない、端末、路側、またはクラウド内のデバイスによって行われてもよい。代替的に、本方法は、ナビゲーションアプリケーションまたはオンライン配車アプリケーションを含むがこれらに限定されない、端末、路側、またはクラウド内のデバイスにインストールされたアプリケーションによって行われてもよい。
【0276】
影情報に基づいてピックアップ地点を推奨するための方法は、
ユーザの進行情報を取得するステップであって、進行情報は、進行時間、進行モード(歩行、サイクリング、または運転)、出発点、および目的地のうちの少なくとも1つを含み、取得方式は、ユーザ入力に基づいて取得するステップ、または計算によってデータに基づいて生成するステップ、またはプログラムもしくはモジュール内の情報を呼び出すことによって取得するステップ、またはメッセージを受信することによって取得するステップであってもよく、これについては本明細書では具体的には限定されない、ステップと、
地図情報に基づいて、出発点の近くの影領域内の少なくとも1つのピックアップ地点を決定するステップであって、地図情報は上述の影情報を含む、ステップと、
少なくとも1つのピックアップ地点をユーザに推奨するステップであって、推奨方式は、限定されないが、ユーザインターフェース上にテキストおよび/またはグラフィックを表示するステップ、または少なくとも1つのピックアップ地点を示すために使用される情報を送信するステップを含む、ステップと、
を含む。
【0277】
影情報に基づいてピックアップ地点が推奨される例では、図30は、アプリケーションにおいてピックアップ地点を推奨するために使用される表示インターフェースを示す。ユーザは、病院Aから空港Bまで車を利用しようとしている。オンライン配車アプリケーションの表示インターフェースでは、ユーザはテキストで出発点および目的地を入力する。表示インターフェースは、ユーザの現在位置の近くに地図を表示する。病院の北門のピックアップ地点および病院の南門のピックアップ地点は、表示インターフェース上に記されている。2つのピックアップ地点のいずれも影領域にはないため、アプリケーションは、病院の北門の100メートル東の高架下のピックアップ地点を推奨し、推奨ピックアップ地点を地図上の対応する位置に記す。
【0278】
端末がクラウドによって提供されるクラウドサービスに基づいてピックアップ地点を取得するとき、例えば、端末が車両であり、クラウドがサーバであるとき、図31は、以下のステップを含む対話方法を示す。
【0279】
ステップ1:車両はサーバに進行情報を送信し、進行情報は、進行時間、進行モード(歩行、サイクリング、または運転)、出発点、および目的地のうちの少なくとも1つを含む。
【0280】
ステップ2:サーバは、地図内の影情報および進行情報に基づいて、影領域内に位置するピックアップ地点を決定し、推奨ピックアップ地点情報を車両に送信する形でピックアップ地点をユーザに推奨する。
【0281】
影情報に基づいてドロップオフ地点を推奨するための方法は、ピックアップ地点を推奨するための方法と同様であり、本明細書では詳細は再度説明されない。
【0282】
次に、図32A図32B、および図33を参照して、影情報に基づいて太陽エネルギー充電を支援するための方法が説明される。
【0283】
クリーンエネルギーの一種として、太陽エネルギーは大きな応用の見込みを有する。現在、太陽エネルギーによって駆動される車両がある。車両には、ルーフ上に太陽電池パネルが搭載されており、駐車状態(図32Aに示す)および運転状態(図32Bに示す)において、ルーフ上の太陽電池パネルに照射された太陽エネルギーを回収することで、車両にエネルギーを供給したり、車載バッテリを充電したりすることができる。本出願の一実施形態は、車両のエネルギー要件を満たすために車両が可能な限り太陽光にさらされるように、影情報に基づいてエネルギー源として太陽エネルギーを使用する車両の駐車スペースまたは走行ルートを推奨するための方法を提供する。
【0284】
本方法は、車両、携帯端末、RSU、REC、地図サーバ、またはアプリケーションサーバを含むがこれらに限定されない、端末、路側、またはクラウド内のデバイスによって行われてもよい。代替的に、本方法は、端末、路側、またはクラウド内のデバイスにインストールされたアプリケーションによって行われてもよい。
【0285】
本方法は以下のステップを含む。
【0286】
まず、車両の要件情報が取得され、要件情報は、車両が停止または移動する意図を示す。車両が停止すると決定された場合、車両が駐車される領域がさらに決定される。要件情報は、車両が駐車される領域を示すために使用される情報をさらに含んでもよい。車両が移動すると決定された場合、移動の出発場所および目的地がさらに決定される。要件情報は、出発場所および目的地を示すために使用される情報をさらに含んでもよい。さらに、影情報が、影領域が存在する時間期間を示すために使用される時間情報を含むとき、車両が停止または移動する時間がさらに取得されてもよく、その結果、地図内の時間に対応する影情報が太陽エネルギー充電を支援するために使用されてもよい。
【0287】
次いで、車両が停止しようとしているときに、影情報を含む地図に基づいて、駐車領域内の非影領域における駐車位置が決定される。車両が移動しようとしているときに、影情報を含む地図の出発場所から目的地までの進行ルートが決定され、進行ルートは、影領域によって覆われる道路区間の長さが最も長いルート、または道路の全長に対する影領域によって覆われる道路区間の長さの比率が最も大きいルート、または非影領域によって覆われる道路区間の長さが最も短いルート、または道路の全長に対する非影領域によって覆われる道路区間の長さの比率が最も小さいルートである。進行ルートを決定するために使用される具体的な計算方式は、この実施形態では限定されない。例えば、車両が移動しようとしているとき、走行距離、混雑度、ハイウェイ嗜好、および通過場所などの他の要因のうちの1つまたは複数がさらに考慮されてもよく、進行ルートを決定するために、ユーザの要件に基づいて異なる要因に異なる重みが割り当てられてもよい。
【0288】
最後に、車両のユーザに対して駐車位置または進行ルートが推奨されるか、または、無人運転やアシスト運転の場合には、駐車位置への駐車や進行ルートに沿った運転の命令が車両に送信される。駐車位置または進行ルートをユーザに推奨するとき、推奨方式は、テキストおよび/またはグラフィックをユーザインターフェース上に表示すること、または駐車位置もしくは進行ルートを示すために使用される情報を送信することを含むが、これらに限定されない。
【0289】
端末が、クラウドによって提供されるクラウドサービスに基づいて、太陽エネルギーを補うために使用される駐車位置または走行ルートを取得するとき、例えば、端末が車両であり、クラウドがサーバであるとき、図33は、以下のステップを含む対話方法を示す。
【0290】
ステップ1:車両は太陽エネルギー充電要件情報をサーバに送信し、太陽エネルギー充電要件情報は、車両が停止または移動する意図を示すために使用される情報を含む。さらに、太陽エネルギー充電要件情報は、駐車領域を示すために使用される情報、または移動の出発場所および目的地を示すために使用される情報をさらに含む。さらに、太陽エネルギー充電要件情報は、車両が停止または移動する時刻を示すために使用される情報をさらに含む。
【0291】
ステップ2:サーバは、地図内の影情報および太陽エネルギー充電要件情報に基づいて太陽エネルギー充電指示情報を生成し、太陽エネルギー充電指示情報を車両に送信し、太陽エネルギー充電指示情報は、駐車位置または走行ルートを示す。
【0292】
ステップ1の情報は、同じメッセージで搬送されてサーバに送信されてもよいし、異なるメッセージで搬送されてサーバに送信されてもよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0293】
次に、図34を参照して、影情報に基づく路面への投影を支援するための方法を説明する。投影に使用されるデバイスは、本出願のこの実施形態では限定されない。以下では、説明のための例として投影デバイスとして車両を使用する。加えて、本出願のこの実施形態は、携帯電話または専用投影デバイスが使用されて投影を行うシナリオにさらに適用可能である。具体的な方法は、後述する投影に車両が使用される方法と同様である。
【0294】
レーザ投影は、交通情報リマインダに適用されてもよい。車両または路側デバイスは、別の交通参加者をリマインドするために、または別の参加者と対話する方式として、テキストおよび/またはパターンの形態で路面または建物の側面に交通情報を投影してもよい。本出願の一実施形態は、影情報に基づく投影を支援して、影情報に基づいて、レーザ投影に使用される位置、輝度、および色のうちの少なくとも1つを決定するための方法を提供し、その結果、レーザ投影は、他の交通参加者の注意をより容易に引き付ける。さらに、影情報が、影領域が存在する時間期間を示すための時間情報を含むとき、その時間情報に基づいて、レーザ投影に使用される時間がさらに決定されてもよい。
【0295】
図34に示すように、車両は、車線を右から左に移動し、車両は、地図の影情報に基づいて、車両が車線上の影領域に現在進入していることを知る。車両に配置されたセンシングデバイスを使用することにより、車両は、2人の歩行者が車両の前方の路側に立っていることを検知し、車両は、2人の歩行者が道路を横断し得ると判定する。これは潜在的な危険因子である。したがって、車両は、2人の歩行者が車両の運転方向にいて、歩行者と車両との間の距離が予め設定された条件を満たすと判定すると、車両は、前方道路区間に警告投影パターンを投影する。警告投影パターンは、歩行者に対して警告の役割を果たすものであり、例えば、「停止(STOP)」や「注意(ATTENTION)」であってもよい。投影パターンは、車両が通過しようとしていることかつ道路を横切らないことを2人の歩行者にリマインドするために、2人の歩行者によって容易に気付かれる路面投影場所に位置する。レーザ投影の視覚効果を改善するために、車両の投影装置は、地図上の影情報を取得し、影情報によって示される路面投影場所が影領域にあることに基づいて、投影の輝度または色相を調整する。加えて、車両の前方の歩行者によって容易に気付かれる路面投影場所が影領域と非影領域の両方を含むとき、車両の投影装置は、地図内の投影情報に基づいて投影距離または投影角度を調整してもよく、これにより、車両は、運転中、路面投影場所内の影領域に投影パターンを常に投影する。
【0296】
図35に示すように、本出願の一実施形態は、地図データ処理装置3500を提供する。装置は、図4から図12Bのいずれか1つによる地図データ処理方法を実行するように構成されてもよい。地図データ処理装置3500は、
影情報を取得するように構成された取得ユニット3501であって、影情報は影領域を示し、影情報は位置情報を含み、位置情報は影領域の地理的位置を示す、取得ユニット3501と、
影情報を地図データとして記憶するように構成された記憶ユニット3502と
を備える。
【0297】
影情報、影領域、および影情報を取得し、影情報を記憶することについては、前述の説明を参照されたい。本明細書では詳細は再び説明されない。
【0298】
地図データ処理装置3500は、クラウド、路側、または端末上に位置し得、地図サーバ、アプリケーションサーバ、RSU、REC、車両、もしくは携帯端末などのデバイス、またはこれらのデバイス内のコンポーネント、チップ、ソフトウェアモジュール、もしくはハードウェアモジュールを含むが、これらに限定されない。
【0299】
地図データ処理装置3500が影情報を取得することは、地図データ処理装置3500が、地図データ処理装置3500によって取得されたセンシング情報、または他の装置から受信したセンシング情報に基づいて、影情報を生成することであってもよい。この場合、地図データ処理装置3500は、地図生成装置として機能し、影情報を含む地図商品を、クラウド、路側、または端末内の地図使用装置に提供してもよい。
【0300】
代替的に、地図データ処理装置3500が影情報を取得することは、地図データ処理装置3500が他の装置から影情報を受信することであってもよい。この場合、地図データ処理装置3500は、地図記憶装置または地図使用装置として機能し、影情報を含む地図データベースを保持する。
【0301】
図36に示すように、本出願の一実施形態は、地図データ処理装置3600を提供する。装置は、図4から図12Bのいずれか1つによる地図データ処理方法を実行するように構成されてもよい。地図データ処理装置3600は、受信ユニット3601、処理ユニット3602、記憶ユニット3603、送信ユニット3604、表示ユニット3605、入力ユニット3606、出力ユニット3607、および制御ユニット3608のうちの少なくとも1つを含む。
【0302】
記憶ユニット3603は、上述した影情報を地図データとして記憶するように構成される。
【0303】
ある場合には、記憶ユニット3603に記憶されている影情報は、処理ユニット3602によって生成された影情報に由来する。この場合、地図データ処理装置3600は、地図生成装置として機能してもよく、影情報を含む地図製品を、クラウド、路側、または端末上の地図使用装置に提供するように構成される。
【0304】
処理ユニット3602は、気象条件などの他の情報を参照して、地図収集車両、クラウドソーシング車両、または路側デバイスによって取得されたセンシングデータに関する統計を収集することによって影情報を生成するようにさらに構成され得る。
【0305】
任意選択で、処理ユニット3602は、影情報内の位置情報および地図内の地図要素の境界情報に基づいて、表示インターフェース上の影領域の表示領域を決定するように構成される。
【0306】
任意選択で、処理ユニット3602は、センシングデータおよび影情報に基づいてターゲットオブジェクトを識別する、例えば、ターゲットオブジェクトのカテゴリ、ターゲットオブジェクトの名前、ターゲットオブジェクトの輪郭、ターゲットオブジェクトの色、ターゲットオブジェクトのパターン、またはターゲットオブジェクトが立体的であるかどうかを識別するように構成される。
【0307】
任意選択で、処理ユニット3602は、ターゲットオブジェクトの識別結果に基づいて運転決定を行うように構成される。
【0308】
任意選択で、処理ユニット3602は、運転データおよび影情報に基づいて、車両が第1の閾値未満の時間内に影領域に入ろうとしていること、または車両と車両の運転方向の前方の影領域との間の距離が第2の閾値未満であることを判定するように構成される。
【0309】
任意選択で、処理ユニット3602は、駐車要件情報および影情報に基づいて少なくとも1つの駐車スペースを選択するように構成される。
【0310】
任意選択で、処理ユニット3602は、ナビゲーション情報に基づいてユーザの駐車要件情報を取得するように構成される。
【0311】
任意選択で、処理ユニット3602は、進行情報および影情報に基づいて、ユーザの進行ルート、ピックアップ地点、またはドロップオフ地点を計画するように構成される。
【0312】
任意選択で、処理ユニット3602は、太陽エネルギー充電要件情報および影情報に基づいて、静止状態で充電するために使用される第1の位置または移動状態で充電するための第1のルートを決定するように構成される。
【0313】
任意選択で、処理ユニット3602は、影情報に基づいて、レーザ投影に使用される位置、輝度、および色相のうちの少なくとも1つを決定するように構成される。
【0314】
別の場合には、記憶ユニット3603に記憶されている影情報は、受信ユニット3601によって受信された影情報に由来する。この場合、地図データ処理装置3600は、地図記憶装置または地図使用装置として機能してもよく、影情報を含む地図データベースを保持しておく必要がある。
【0315】
受信ユニット3601は、別のデバイス、コンポーネント、チップ、インターフェース、ハードウェアモジュール、またはソフトウェアモジュールから影情報を受信するように構成される。
【0316】
任意選択で、受信ユニット3601は、ターゲットオブジェクトに関するセンシングデータ、車両の運転データ、ユーザの駐車要件情報、ユーザの進行情報、またはユーザの太陽エネルギー充電要件情報を受信するようにさらに構成される。
【0317】
上記の2つの場合のいずれにもかかわらず、地図データ処理装置3600は、任意選択で、影情報を送信するように構成された送信ユニット3604を含んでもよい。
【0318】
任意選択で、送信ユニット3604は、ターゲット指示情報を車両に送信するようにさらに構成され、ターゲット指示情報はターゲットオブジェクトの属性を示す。例えば、属性は、ターゲットオブジェクトのカテゴリ、ターゲットオブジェクトの名前、ターゲットオブジェクトの輪郭、ターゲットオブジェクトの色、ターゲットオブジェクトのパターン、またはターゲットオブジェクトが立体的であるかどうかを含む。
【0319】
任意選択で、送信ユニット3604は、車両にリマインダメッセージを送信するようにさらに構成され、リマインダメッセージは、車両が影領域に入ろうとしていることを示す。
【0320】
任意選択で、送信ユニット3604は、駐車スペース推奨情報をモバイル端末に送信するようにさらに構成され、駐車スペース推奨情報は、少なくとも1つの駐車スペースを示す。モバイル端末は、車両または携帯端末(携帯電話、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ナビゲータ、またはスマートウェアラブルデバイスなど)を含むが、これらに限定されない。
【0321】
任意選択で、送信ユニット3604は、モバイル端末に進行提案情報を送信するようにさらに構成され、進行提案情報は、進行ルート、ピックアップ地点、またはドロップオフ地点を示す。
【0322】
任意選択で、送信ユニット3604は、太陽エネルギー充電指示情報をモバイル端末に送信するようにさらに構成され、太陽エネルギー充電指示情報は、第1の位置または第1のルートを示す。
【0323】
上記の2つの場合のいずれにもかかわらず、地図データ処理装置3600は、影情報に基づいて影領域を表示するように構成された表示ユニット3605を任意選択で含んでもよい。代替的に、さらに、表示ユニット3605は、影表示トリガ命令に基づいて、表示のために地図の他の情報に影情報を重畳するように構成される。代替的に、さらに、表示ユニット3605は、影情報内の時間情報に基づいて、影領域の経時的変化を表示するように構成される。代替的に、さらに、表示ユニット3605は、異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して影情報に影度情報を表示するように構成される。代替的に、さらに、表示ユニット3605は、異なるグレースケール、色、彩度、またはパターン密度を使用して影情報に理由情報を表示するように構成される。代替的に、さらに、表示ユニット3605は、処理ユニットによって決定された表示領域に影領域を表示するように構成される。代替的に、さらに、表示ユニット3605は、表示インターフェース上で駐車スペースをユーザに推奨するように構成される。代替的に、さらに、表示ユニット3605は、表示インターフェース上でユーザに進行ルートを推奨するように構成される。代替的に、表示ユニット3605は、表示インターフェース上で、太陽エネルギー充電に使用される第1の位置または第1のルートをユーザに推奨するように構成される。
【0324】
上記の2つの場合のいずれにもかかわらず、地図データ処理装置3600は、ユーザによって入力された影表示トリガ命令を受信するか、またはユーザが駐車要件情報を入力することを可能にするように構成された入力ユニット3606を任意選択で含んでもよい。
【0325】
上記の2つの場合のいずれであるかにかかわらず、地図データ処理装置3600は、減速、ヘッドライトの点灯、警告灯の点灯、およびクラクションの鳴動のうちの少なくとも1つを行うようにユーザにリマインドするように構成された出力ユニット3607を任意選択で含んでもよい。
【0326】
上記の2つの場合のいずれにもかかわらず、地図データ処理装置3600は、減速、ヘッドライトの点灯、警告灯の点灯、およびクラクションの鳴動のうちの少なくとも1つを行うように車両を制御するように構成された制御ユニット3608を任意選択で含んでもよい。
【0327】
図35および図36に示された実施形態における1つまたは複数のユニットは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを使用して実現され得る。ソフトウェアまたはファームウェアは、コンピュータプログラム命令またはコードを含むが、これらに限定されず、ハードウェアプロセッサによって実行されてもよい。ハードウェアは、限定はしないが、中央処理装置(CPU、Central Processing Unit)、デジタル信号プロセッサ(DSP、Digital Signal Processor)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA、Field Programmable Gate Array)、または特定用途向け集積回路(ASIC、Application Specific Integrated Circuit)などの様々な集積回路を含む。
【0328】
図37に示すように、本出願の一実施形態は、プロセッサ3701およびメモリ3702を含む地図データ処理装置3700を提供する。メモリ3702は、コンピュータプログラム命令を記憶し、プロセッサ3701は、メモリからコンピュータプログラム命令を読み出し、コンピュータプログラム命令を実行し、その結果、地図データ処理装置3700は、図4から図12Bのいずれか1つによる地図データ処理方法を実行する。
【0329】
図38に示すように、本出願の一実施形態は、プロセッサ3801および通信インターフェース3802を含む地図データ処理装置3800を提供する。プロセッサ3801は、通信インターフェース3802を介してコンピュータプログラム命令を取得し、プロセッサ3801は、コンピュータプログラム命令を実行し、その結果、地図データ処理装置3800は、図4から図12Bのいずれか1つによる地図データ処理方法を実行する。
【0330】
プロセッサ3701またはプロセッサ3801はチップであってもよいことを理解されたい。例えば、プロセッサ3701またはプロセッサ3801は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array、FPGA)、特定用途向け集積チップ(application specific integrated circuit、ASIC)、システムオンチップ(system on chip、SoC)、中央処理装置(central processor unit、CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、マイクロコントローラユニット(micro controller unit、MCU)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)、または別の統合チップであってもよい。
【0331】
本出願の実施形態のメモリ3702が、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってよく、または揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含んでよいことは理解されよう。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)であってもよい。限定的な説明ではなく例として、多くの形態のRAM、例えば、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(dynamic RAM、DRAM)、シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブル・データ・レート・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンク・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバス・ランダム・アクセス・メモリ(direct rambus RAM、DR RAM)が使用され得る。本明細書に記載のシステムおよび方法のメモリは、これらおよび適切なタイプの任意の他のメモリを含むが、これらに限定されないことに留意されたい。
【0332】
当業者は、本出願で提供される実施形態の説明が相互に参照され得ることを明確に理解し得る。説明を容易かつ簡潔にするために、例えば、本出願の実施形態で提供される装置およびデバイスの機能ならびに行われるステップについては、本出願の方法の実施形態の関連する説明を参照されたい。参照は、様々な方法の実施形態間および様々な装置の実施形態間でも行われることができる。
【0333】
当業者は、方法の実施形態のステップの全部または一部が、関連するハードウェアに命令するプログラムによって実現され得ることを理解し得る。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。プログラムが行われるとき、方法の実施形態のステップの全部または一部が実行される。前述の記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる様々な媒体を含む。
【0334】
上記の実施形態の全部または一部はソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアまたはこれらの任意の組み合わせを使用することによって実現されてもよい。実施形態を実現するためにソフトウェアが使用されるとき、実施形態は、コンピュータプログラム製品の形態で完全にまたは部分的に実現され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされて実行されると、本出願の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、またはあるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者回線(DSL))または無線(例えば、赤外線、高周波、マイクロ波)方式で伝送されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよいし、1つまたは複数の使用可能な媒体を統合したデータ記憶デバイス、例えば、サーバやデータセンタであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、もしくは磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive、SSD))などであってもよい。
【0335】
本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法が、本出願の範囲から逸脱することなく、他の方式で実現され得ることを理解されたい。例えば、説明された実施形態は単に例である。例えば、モジュールまたはユニットへの分割は、単に論理的な機能の分割であり、実際の実装形態では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素は、別のシステムに組み合わされてもよいし、もしくは統合されてもよく、または一部の特徴は無視されてもよいし、もしくは行われなくてもよい。別個の部分として説明されたユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして提示された部分は物理ユニットであってもなくてもよく、1つの位置に位置してもよく、または複数のネットワークユニットに分散されてもよい。一部またはすべてのモジュールは、本実施形態の解決策の目的を達成するために実際のニーズに応じて選択され得る。当業者は、創造的な努力を払わずとも実施形態を理解し、実施することができる。
【0336】
加えて、システム、装置、方法、および異なる実施形態を示す概略図は、本出願の範囲から逸脱することなく、他のシステム、モジュール、技術、または方法と組み合わされてもよいし、または統合されてもよい。加えて、表示または論述されている相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実現されてよい。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続は、電気的に、機械的に、または他の形式で実現されてもよい。
【0337】
前述の説明は、単に本出願の特定の実施形態であり、本出願の保護範囲を限定することが意図されるものではない。本出願で開示されている技術的範囲内で当業者によって容易く考え出されるいかなる変更または置換も、本出願の保護範囲内に入るものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0338】
0 レイヤ
1 動的レイヤ、タイル、影イベント、影度
2 動的レイヤ、影度
3 動的レイヤ、影度
3500 地図データ処理装置
3501 取得ユニット
3502 記憶ユニット
3600 地図データ処理装置
3601 受信ユニット
3602 処理ユニット
3603 記憶ユニット
3604 送信ユニット
3605 表示ユニット
3606 入力ユニット
3607 出力ユニット
3608 制御ユニット
3700 地図データ処理装置
3701 プロセッサ
3702 メモリ
3800 地図データ処理装置
3801 プロセッサ
3802 通信インターフェース
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図17
図18
図19
図20
図21A
図21B
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32A
図32B
図33
図34
図35
図36
図37
図38
【手続補正書】
【提出日】2024-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データ処理方法であって、
影情報を取得するステップであって、前記影情報は影領域を示し、前記影情報は位置情報を含み、前記位置情報は前記影領域の地理的位置を示す、ステップと、
前記影情報を地図データとして記憶するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
影情報を取得する前記ステップが、前記影情報を生成するステップ、または前記影情報を受信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記影情報が、幾何学的情報、時間情報、影度情報、信頼性レベル情報、および原因情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、前記幾何学的情報は、前記影領域の形状またはサイズを示し、前記時間情報は、前記影領域が存在する時間期間を示し、前記影度情報は、前記影領域の影度を示し、前記信頼性レベル情報は、前記影領域の信頼度を示し、前記原因情報は、前記影領域を生成する原因を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記影情報を地図データとして記憶する前記ステップが、
イベントを地図に記憶するためのデータ構造に前記影情報を記憶するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法が、
前記影情報を送信するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方法が、
前記影情報に基づいて前記影領域を表示するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記影情報に基づいて前記影領域を表示する前記ステップが、
ユーザによって入力された影表示トリガ命令を受信するステップと、
前記影表示トリガ命令に基づいて、前記影情報を表示のために前記地図の他の情報に重畳するステップと
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記影領域に対応する表示領域が、別の表示領域に対して異なるグレースケール、色、彩度、または重畳パターンを有する、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記影情報が前記時間情報をさらに含み、前記時間情報は、前記影領域が存在する前記時間期間を示し、前記影情報に基づいて前記影領域を表示する前記ステップは、
前記時間情報に基づいて前記影領域の経時的変化を表示するステップ
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が、
前記ユーザの進行情報を取得するステップと、
前記進行情報および前記影情報に基づいて、前記ユーザのための進行ルートまたはピックアップ場所を計画するステップと
をさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
地図データ処理装置であって、
影情報を取得するように構成された第1の取得ユニットであって、前記影情報は影領域を示し、前記影情報は位置情報を含み、前記位置情報は前記影領域の地理的位置を示す、第1の取得ユニットと、
前記影情報を地図データとして記憶するように構成された記憶ユニットと
を備える、装置。
【請求項12】
前記第1の取得ユニットが、前記影情報を生成するように構成された第1の処理ユニット、または前記影情報を受信するように構成された第1の受信ユニットである、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記影情報が、幾何学的情報、時間情報、影度情報、信頼性レベル情報、および原因情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、前記幾何学的情報は、前記影領域の形状またはサイズを示し、前記時間情報は、前記影領域が存在する時間期間を示し、前記影度情報は、前記影領域の影度を示し、前記信頼性レベル情報は、前記影領域の信頼度を示し、前記原因情報は、前記影領域を生成する原因を示す、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記記憶ユニットが、
イベントを地図に記憶するためのデータ構造に前記影情報を記憶するようにさらに構成された、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記装置が、
前記影情報を送信するように構成された第1の送信ユニットをさらに備える、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記装置が、
前記影情報に基づいて前記影領域を表示するように構成された表示ユニット、または
前記影情報に基づいて前記影領域の表示を制御するように構成された処理ユニット
をさらに備える、請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記装置が、
ユーザによって入力された影表示トリガ命令を受信するように構成された入力ユニットをさらに備え、
前記表示ユニットは、前記影表示トリガ命令に基づいて、表示のために前記地図の他の情報に前記影情報を重畳するように構成された、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記影領域に対応する表示領域が、別の表示領域に対して異なるグレースケール、色、彩度、または重畳パターンを有する、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記影情報が、前記時間情報をさらに含み、前記時間情報は、前記影領域が存在する前記時間期間を示し、前記表示ユニットは、
前記時間情報に基づいて前記影領域の経時的変化を表示するように構成された、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記装置が、
前記ユーザの進行情報を取得するように構成された第5の取得ユニットと、
前記進行情報および前記影情報に基づいて、前記ユーザのための進行ルートまたはピックアップ場所を計画するように構成された第6の処理ユニットと
をさらに備える、請求項11から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
コンピュータ命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、請求項1に記載の方法が実行される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
電子地図製品であって、前記電子地図製品は影情報を含み、前記影情報は影領域を示し、前記影情報は位置情報を含み、前記位置情報は前記影領域の地理的位置を示す、電子地図製品。
【請求項23】
車両であって、前記車両は請求項11に記載の地図データ処理装置を備える、車両。
【国際調査報告】