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特表2024-536845少なくとも1つのセンサでセンシングされた点群ジオメトリデータを符号化/復号化する方法及び装置関連出願の相互引用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】少なくとも1つのセンサでセンシングされた点群ジオメトリデータを符号化/復号化する方法及び装置関連出願の相互引用
(51)【国際特許分類】
   G06T 9/00 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
G06T9/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518632
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 CN2022100238
(87)【国際公開番号】W WO2023050912
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】21306360.5
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】タケ,ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ラセール,セバスチャン
(57)【要約】
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを符号化/復号化する方法及び装置が提供され、該順序付きの粗い点は2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされる。この方法は、点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)をビットストリームに符号化(110)するステップを含み、占有された粗い点の辞書順序における順序が点群の以前に符号化された点に関連付けられた参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、該占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされる。
【選択図】 図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法であって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を前記ビットストリームに符号化(110)するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序インデックスが前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序インデックスよりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、
前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)を取得(130)するステップと、
前記後期点順序インデックス差の幅を前記ビットストリームに符号化(140)するステップと、を含む、
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法。
【請求項2】
ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する方法であって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
前記ビットストリームから、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を復号化(210)するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、前記ビットストリームから、前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)の幅を復号化(230)するステップと、を含む、
ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する方法。
【請求項3】
前記第1の参照粗い点(Pref)は、最後に符号化または復号化された占有された粗い点(Plast)、または前記辞書順序で最も高い順序を持つ以前に符号化または復号化された占有された粗い点(Phigh)であり、前記第2の参照粗い点(P’ref)は、前記第1の参照粗い点であるか、または前記第1の参照粗い点の順序がオフセットだけシフトした順序と等しい順序に関連付けられた粗い点である、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記データ(Snext)は、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するバイナリデータであり、少なくとも1つの以前に符号化または復号化された占有された粗い点が後期占有された粗い点であるか否かを指示する少なくとも1つの他のバイナリデータ(Snext,i)に基づいて、前記データ(Snext)をエントロピー符号化またはエントロピー復号化する、
請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記後期点順序インデックス差の前記幅は、前記2次元空間の前記座標に関連付けられた2つの正のオフセット(φoffset, soffset, λoffset)を前記ビットストリームに符号化することによって符号化され、または前記後期点順序インデックス差の前記幅は、前記ビットストリームから前記2次元空間の前記座標に関連付けられた2つの正のオフセット(φoffset, soffset, λoffset)を復号化することによって復号化される、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記正のオフセットのうちの1つ(λoffset)を符号化または復号化することは、合計が前記正のオフセット(λoffset)に等しい第1の正の値(λoffset,1)と第2の正の値(λoffset,2)を符号化または復号化することを含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の正の値または前記第2の正の値を符号化または復号化することは、前記第1の正の値または前記第2の正の値を表すバイナリデータのシーケンスをエントロピー符号化またはエントロピー復号化することを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
もう一つの正のオフセット(φoffset, soffset)を符号化または復号化することは、前記もう一つの正のオフセットを表すバイナリデータのシーケンスをエントロピー符号化またはエントロピー復号化することを含む、
請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する装置であって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記装置は少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を前記ビットストリームに符号化し、占有された粗い点の前記辞書順序における順序インデックスが前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序インデックスよりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされ、
前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、
前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)を取得し、
前記後期点順序インデックス差の幅を前記ビットストリームに符号化するように構成される、
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する装置。
【請求項10】
ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する装置であって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記装置は少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記ビットストリームから、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を復号化し、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされ、
前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であことを指示する場合、前記ビットストリームから、前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)の幅を復号化するように構成される、
ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する装置。
【請求項11】
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリ形状を表す符号化された点群データのビットストリームであって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記ビットストリームは、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)をさらに含み、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされる、
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリ形状を表す符号化された点群データのビットストリーム。
【請求項12】
命令を含むコンピュータプログラム製品であって、プログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行される場合、前記命令は前記1つまたは複数のプロセッサに、2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法を実行させ、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を前記ビットストリームに符号化(110)するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序インデックスが前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序インデックスよりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、
前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)を取得(130)するステップと、
前記後期点順序インデックス差の幅を前記ビットストリームに符号化(140)するステップと、を含む、
コンピュータプログラム製品。
【請求項13】
非一時的な記憶媒体であって、2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法を実行するためのプログラムコードの命令が運ばれ、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を前記ビットストリームに符号化(110)するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序インデックスが前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序インデックスよりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
前記データ(Snext)が前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、
前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)を取得(130)するステップと、
前記後期点順序インデックス差の幅を前記ビットストリームに符号化(140)するステップと、を含む、
非一時的な記憶媒体。
【請求項14】
命令を含むコンピュータプログラム製品であって、プログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行される場合、前記命令は前記1つまたは複数のプロセッサに、ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する方法を実行させ、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
前記ビットストリームから、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を復号化(210)するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、前記ビットストリームから、前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)の幅を復号化(230)するステップと、を含む、
コンピュータプログラム製品。
【請求項15】
非一時的な記憶媒体であって、ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する方法を実行するためのプログラムコードの命令が運ばれ、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
-前記ビットストリームから、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を復号化(210)するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、前記ビットストリームから、前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)の幅を復号化(230)するステップと、を含む、
非一時的な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年9月30日に提出された欧州特許出願番号No.21306360.5の優先権及び権益を要求し、すべての目的のために、そのすべての内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、一般に点群圧縮に関し、具体的には、少なくとも1つのセンサでセンシングされた点群ジオメトリデータを符号化/復号化する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションは、読者に当技術分野の様々な態様を紹介することを目的とし、これらの態様は、以下に記載および/または特許請求される本出願の少なくとも1つの実施例の様々な態様に関連する。この議論は、本出願のあらゆる態様をよりよく理解するために、読者に背景情報を提供するのに役立つと考えられる。
【0004】
点群は、3Dデータを表すフォーマットとして最近注目されている。これは、すべてのタイプの物理的オブジェクトまたはシナリオを表す能力が様々である。点群は文化遺産/建築物など、様々な目的で使用でき、物体を送信したりアクセスしたりすることなく物体の空間設定(configuration)を共有するために、彫刻や建物のような物体を3D方式でスキャンする。また、物体が破壊される可能性がある場合、その物体の知識を確実に保存する方式である。例えば、地震では破壊されたお寺である。通常、このタイプの点群は静的でカラーで巨大である。
【0005】
もう一つの使用例は地形学と製図学であり、3D表現を使用して地図が平面に限らず起伏を含むことができることを許可する。Googleマップは現在3Dマップの良い例であるが、点群ではなくメッシュを使用している。しかし、点群は3Dマップの適切なデータフォーマットであってもよく、通常、このタイプの点群は静的でカラーで巨大である。
【0006】
バーチャルリアリティ(VR)、拡張現実(AR)、没入型の世界は最近話題となり、多くの人に2Dタブレットビデオの未来と予見されている。その基本思想は視聴者を周囲の環境に浸らせることであるが、規格テレビでは視聴者が彼/彼女自分の前の仮想世界を見ることしか許されていない。視聴者の環境における自由度により、没入感にはいくつかのレベルがある。点群はVR/AR世界を配布する良いフォーマット候補である。
【0007】
自動車産業、特に予見可能な自動運転車の分野も、点群を大量に使用できる分野である。自動運転車は、検出された彼らの最も近い近傍の物体の存在や性質、及び道路配置に基づいて、良好な運転判断を行うために、彼らの環境を「検知」することができるはずである。
【0008】
点群とは、三次元(3D)空間に位置する点の集合であり、選択的に各点に付加値を付加する。これらの付加値は、通常、属性と呼ばれる。属性は、例えば、3成分の色、材料特性(例えば反射率)、及び/又は点に関連付けられた表面への2成分の法線ベクトルであってもよい。
【0009】
したがって、点群はジオメトリデータ(3D空間における点の位置であり、通常、3Dデカルト座標x、y、zで表される)と属性との組み合わせである。
【0010】
点群は、カメラのアレイ、深度センサ、レーザ(光検出と測距、レーザライダーとも呼ばれる)、レーダーなど、様々なタイプのデバイスでセンシングすることができ、または、コンピュータで生成することもできる(例えば、映画のポストプロダクションなど)。使用例に応じて、地図作成のために、点群には数千から数十億の点が含まれてもよい。点群の元の表現には、点ごとに非常に多くのビット数が必要であり、デカルト座標x、y、またはzごとに少なくとも十数ビットがあり、さらに選択的に(1つまたは複数)属性により多くのビット、例えば、色用の10ビットの3倍、を提供する。
【0011】
多くのアプリケーションでは、許容できる(または好ましくは非常に優れた)体験品質を維持しながら、適切な数のビットレートまたはストレージスペースを消費するだけで、エンドユーザに点群を配布したり、サーバに保存したりできることが重要である。これらの点群の効率的な圧縮は、多くの没入型の世界の配布チェーンを実用化するための重要なポイントである。
【0012】
エンドユーザによる配布と可視化に対して、例えばAR/VRグラスやその他の任意の3D対応デバイスでは、圧縮は非可逆圧縮(例えば、ビデオ圧縮の場合)であってもよい。しかし、医療アプリケーションや自動運転など、圧縮され伝送された点群の後続解析から取得される判断結果を変更しないようにするために、可逆圧縮を必要とする使用例もある。
【0013】
最近まで、マスマーケットは点群圧縮(別名PCC)の問題を解決せず、使用可能な規格化された点群デコーダーもない。2017年、規格化ワーキンググループISO/CT1/SC29/WG11は、ビデオ像専門家グループまたはMPEGとも呼ばれ、点群圧縮の作業プロジェクトを開始した。その結果、次の2つの規格が制定されている。
MPEG-I パート5(ISO/IEC 23090-5)またはビデオベースの点群圧縮(別名V-PCC)
MPEG-I パート9(ISO/IEC 23090-9)またはジオメトリベースの点群圧縮(別名G-PCC)
【0014】
V-PCC符号化方法は、3Dオブジェクトに複数回の投影を行って点群を圧縮して、画像(動的点群を処理する場合のビデオ)にパッケージ化された2Dパッチを取得するする。既存の画像/ビデオコーデックで取得された画像やビデオを圧縮し、すでに配置された画像とビデオ解決案を最大限に活用可能になる。画像/ビデオコーデックが、レーザーライダーでセンシングされた疎なジオメトリデータの投影から取得された非平滑なパッチのような非平滑なパッチを圧縮することができないため、V-PCCは、その本質上で、密集した点群と連続した点群のみで効率的である。
【0015】
G-PCC符号化方法は、センシングされた疎なジオメトリデータを圧縮するための2つの方案がある。
【0016】
第1の方案は、ローカルでは八分ツリー、四分ツリー、二分ツリーの任意のタイプのツリーである占有ツリーに基づいており、点群ジオメトリを表している。占有されたノード(すなわち、点群の少なくとも1つの点を含む立方体/直方体に関連するノード)は一定のサイズに達するまで分割され、占有されたリーフノードによって点の3D位置が提供され、通常これらのノードの中心にある。占有情報は、占有データ(バイナリデータ、フラグ)によって運ばれ、占有フラグがノードのサブノードのそれぞれの占有状態を通信するための信号を送信する。近傍ベースの予測技術を使用することにより、密な点群が占有するデータの高いレベルの圧縮率を取得することができる。疎な点群は、ノード内の非最小サイズの点の位置を直接符号化することによっても解決でき、ノード内に孤立した点のみが存在する場合にツリー構築を停止する。このような技術は直接符号化モード(DCM)と呼ばれる。
【0017】
第2の方案は、各ノードが1点の3D位置を表し、ノード間の親/子関係が親から子への空間予測を表す予測ツリーに基づくものである。この方法は疎な点群しか解決せず、占有ツリーよりも遅延が低く復号化が簡単であるという利点が提供される。しかし、占有ベースの第1の方法に対して、圧縮性能はわずかしか向上せず、エンコーダが予測ツリーを構築する際に(潜在的な予測器の長いリストから)最適な予測器を集中的に探す必要があるため、符号化が複雑になる。
【0018】
この2つの方案では、属性(復号化)符号化は、ジオメトリ(復号化)符号化が完了した後に行われるため、実質的に2つの符号化が発生する。従って、結合ジオメトリ/属性低遅延は、サブボリューム間で予測することなく、3D空間を独立して符号化されるサブボリュームのスライスに分解することによって得られる。多くのスライスを使用すると、圧縮性能に深刻な影響を与える。
【0019】
エンコーダとデコーダの簡素化、低遅延、圧縮性能の要件を組み合わせることは、既存の点群コーデックでは依然として満足に解決されていない問題である。
【0020】
重要な使用例は、移動車両に搭載された少なくとも1つのセンサでセンシングされた疎なジオメトリデータの伝送である。この場合、通常、簡単で低遅延な組み込みエンコーダを必要とされる。簡単性が要求され、エンコーダが他の処理(例えば、(半)自動運転)を並行して実行するコンピューティングユニットに配置される可能性があるため、点群エンコーダが使用可能な処理能力が制限される。また、自動車からクラウドへの高速伝送を可能にするために、複数の車両の収集に基づいてローカル交通をリアルタイムで確認し、交通情報に基づいて十分急速な決定を行うように、低い遅延が必要である。5Gの使用により、伝送遅延を十分に低くすることができるが、符号化のためにエンコーダ自体があまり多くの遅延を導入すべきではない。そして、数百万台の自動車からクラウドへのデータの流れは膨大になると予測されるため、圧縮性能は極めて重要である。
【0021】
スピンレーザレーダーでセンシングされた疎なジオメトリデータに関連する特定のプライアは、すでにG-PCCで利用されており、非常に顕著な圧縮利得をもたらす。
【0022】
まず、G-PCCでは、図1図2に示すように、スピンレーザレーダーヘッド10でセンシングされた仰角(水平な地面に対する)を利用する。レーザレーダーヘッド10は、センサー11(例えば、レーザ機器)の集合を含み、ここでは5つのセンサが示される。スピンレーザレーダーヘッド10は、鉛直軸z周りに回転して、物理的オブジェクトのジオメトリデータをセンシングすることができる。その後、レーザレーダーでセンシングされたジオメトリデータは球面座標(r3D,φ,θ)で表され、r3Dが点Pからレーザレーダーヘッドの中心までの距離であり、φは基準物に対するレーザレーダーヘッドの自己回転の方位角であり、θは水平基準平面に対するレーザレーダーヘッド10のセンサーkの仰角である。
【0023】
図3に示されるように、レーザレーダでセンシングされたデータで方位角に沿った規則的な分布が観察されている。この規則性は、G-PCCにおいて点群の準1D表現を取得するために用いられ、ノイズまで半径r3Dのみが連続した値の範囲に属し、角度φとθは離散的な数の値のみを取り、φ∀i=0~I-1であり、Iは点をセンシングするための方位角の数であり、θj∀i=0~Nsensor-1であり、Nsensorはスピンレーザレーダーヘッド10のセンサの数である。基本的に、図3に示すように、G-PCCは2次元(離散)角度座標空間(φ,θ)でのレーザレーダーでセンシングされた疎なジオメトリデータ、及び各点の半径値r3Dを表す。
【0024】
球面座標空間において、角度の離散的特性を用いることにより、すでに符号化された点に基づいて現在の点の位置を予測し、このような準1D特性はすでにG-PCCにおいて占有ツリーと予測ツリーの両者において利用されている。
【0025】
より正確には、占有ツリーはDCMを大量に使用し、コンテキスト自己適応エントロピーエンコーダを使用してノード内の点の直接位置をエントロピー符号化する。点の位置から角度座標(φ,θ)へのローカル変換、及び以前に符号化された点から取得された離散的な角度座標(φ,θ)に対するこれらの角度座標の位置からコンテキストを取得する。この座標空間を使用した準1Dの性質(r2D,φ,θ)を使用して、予測ツリーは角度座標(r2D,φ,θ)における点の位置の最初のバージョンを直接符号化し、図4に示すように、r2Dは水平xy平面上の投影半径である。次に、球面座標(r2D,φ,θ)を3Dデカルト座標(x、y、z)に変換し、座標変換の誤差、仰角および方位角の近似、および潜在的なノイズを解決するために、xyz残差を符号化する。
【0026】
G-PCCは、確かにスピンレーザレーダでセンシングされた疎なジオメトリデータをよりよく圧縮するために角度プライアを使用するが、符号化構造をセンシングの順序に適合させない。本質的には、占有ツリーは点を出力する前にその最後の深さまで符号化する必要がある。この占有データは、いわゆる広さ優先順位に従って符号化される:最初にルートノードの占有データを符号化して、それが占有されているサブノードを指示し、次に、占有されている各サブノードの占有データを符号化して、占有されている孫ノードを指示し、このように、リーフノードが決定され、対応する点がアプリケーションまたは(1つまたは複数の)属性符号化方案に提供/出力されるまで、ツリーの深さで繰り返し実行される。予測ツリーについては、エンコーダはツリー内の点の順序を自由に選択することができるが、良好な圧縮性能を取得し、予測精度を最適化するために、G-PCCは、センサごとに1本のツリーを符号化することを推奨する。これは主に、各センサが1つの符号化スライスを使用するのと同じ欠点、すなわち、センサ間の予測が不可能であり、エンコーダの低遅延が提供されないため、非最適な圧縮性能を有する。さらに悪いことに、各センサは1つの符号化処理を有するべきであり、コア符号化ユニットの数はセンサの数に等しい必要があるため、これは非現実的である。
【0027】
つまり、点群の疎なジオメトリデータをセンシングするためのスピンセンサヘッドのフレームワークにおいて、従来技術は、符号化及び復号化の簡単さ、低遅延性、及び圧縮性能の組み合わせの問題を解決していない。
【0028】
また、スピンセンサヘッドを使用して点群の疎なジオメトリデータをセンシングすることにはいくつかの欠点があり、他のタイプのセンサヘッドを使用することもできる。
【0029】
スピンセンサヘッドのスピン(回転)が発生する機械部品は破損しやすく、コストが高い。また、構造上、視野角は必然的に2πとなる。これは、関心のある特定の領域を高周波数でセンシングすることを許さず、例えば、車両の前方をセンシングすることが、後方をセンシングするよりも興味深い可能性がある。実際、ほとんどの場合、センサが車両に取り付けられるとき、2π視野角の大部分は車両自体によって遮蔽され、遮蔽された視野角はセンシングされる必要がない。
【0030】
最近、センシングすべき領域をより柔軟に選択できる新しいセンサが登場した。ほとんどの最近の設計では、図5に示されるように、センサは、3Dシーン内の様々なセンシング経路を取得するために、より自由に電子的に(壊れやすい機械部品を回避するために)移動することができる。図5には、4つのセンサのグループが示される。それらの相対的なセンシング方向(すなわち、方位角と仰角)は互いに固定されているが、それらは全体的に2次元角度座標(φ,θ)空間上の破線で描かれるプログラマブルなセンシング経路に沿ってシーンをセンシングする。そして、センシング経路に沿って点群の点を規則的にセンシングすることができる。図6に示すように、関心領域Rが検出された場合、いくつかのセンサヘッドはまた、そのセンシング周波数を増加させることにより、そのセンシング周波数を調整することができる。このような関心領域Rは、例えば、前のフレームにおいて以前にセグメント化されている、またはセンシング期間に動的にセグメント化された近距離オブジェクト、移動オブジェクト、または任意のオブジェクト(歩行者、他の車両など)に関連付けられることができる。図7は、2つのセンサを含むセンサヘッドによって使用されるセンシング経路(典型的なジグザグセンシング経路)の別の例を概略的に示しており、関心領域(グレーシェーディング点とグレーハッシュ点)が検出された場合、この2つのセンサはそれらのセンシング周波数を増加させることができる。ジグザグセンシング経路を使用することは、3Dシーンの有限(方位角)角セクタをセンシングするために有利に使用されることができる。センサが車両に取り付けられることができるため、センサが車両の上部に位置しない限り、関心のあるビューポートは必然的にシーンを遮る車両自体の存在によって制限される。そのため、限られた検知角セクタを有するセンサが高く注目され、車両への統合が容易になる。
【0031】
図8に示すように、単一のセンサを含むセンサヘッドは、回転(ここでは垂直回転)に伴って振動するミラーでの反射を使用するなど、複数の位置(図8の2つの垂直位置)をセンシングするために使用されてもよい。この場合、センサのグループを使用せず、複数のセンサのグループを使用するセンシングを、センシング経路(ここではジグザグセンシング経路)に沿って異なる角度位置(すなわち、図8では異なる仰角を有する)にある単一のセンサを使用してシミュレーションする。簡単にするために、以下の説明および請求項において、「センサヘッド」は、物理センサのグループ、またはセンサのグループをシミュレーションするセンシング仰角インデックスのセットを指すことができる。また、当業者であれば、「センサ」は、各センシング仰角インデックス位置におけるセンサを指すこともできることを理解できる。
【0032】
エンコーダとデコーダの簡素化、低遅延、及びあらゆるタイプのセンサでセンシングされた点群の圧縮性能の要件を組み合わせることは、既存の点群コーデックでは依然として満足に解決されていない問題である。
【0033】
上記の内容を考慮して本出願の少なくとも1つの実施例は設計される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
次節では、本出願のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、少なくとも1つの実施例の簡素化された概要を提示する。この概要は、実施例の詳細な概要ではない。これは、実施例の肝心な要素または重要な要素を特定することを意図していない。以下の概要は、文書中の他の場所で提供されるより詳細な説明の前置きとして、実施例の少なくとも1つのいくつかの態様のみを簡略化された形で提示する。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本出願の第1の態様によれば、2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点(coarse point)によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法を提供し、前記順序付きの粗い点は2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、この方法は、点群の点に関連付けられた占有された粗い点が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータをビットストリームに符号化するステップであって、占有された粗い点の辞書順序における順序インデックスが、点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点の順序インデックスよりも低い場合,この占有された粗い点は後期占有された粗い点と見なされるステップと、データが、占有された粗い点が後期占有された粗い点であることを指示する場合、後期占有された粗い点の順序インデックスと第2の参照粗い点の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差を取得するステップと、後期点順序インデックス差の幅をビットストリームに符号化するステップと、を含む。
【0036】
本出願の第2の態様によれば、ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する方法を提供し、前記順序付きの粗い点は2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、この方法は、ビットストリームから、点群の点に関連付けられた占有された粗い点が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータを復号化するステップであって、占有された粗い点の辞書順序における順序が点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点の順序よりも低い場合、この占有された粗い点は後期占有された粗い点と見なされるステップと、データが、占有された粗い点が後期占有された粗い点であることを指示する場合、ビットストリームから、後期占有された粗い点の順序インデックスと第2の参照粗い点の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差の幅を復号化するステップと、を含む。
【0037】
いくつかの実施例において、前記第1の参照粗い点は、最後に符号化または復号化された占有された粗い点、または辞書順序で最も高い順序を持つ以前に符号化または復号化された占有された粗い点であってもよく、前記第2の参照粗い点は、第1の参照粗い点であるか、または第1の参照粗い点の順序がオフセットだけシフトした順序と等しい順序に関連付けられた粗い点である。
【0038】
いくつかの実施例において、データは、点群の点に関連付けられた占有された粗い点が後期占有された粗い点であるか否かを指示するバイナリデータであってもよく、少なくとも1つの以前に符号化または復号化された占有された粗い点が後期占有された粗い点であるか否かを指示する少なくとも1つの他のバイナリデータに基づいて、データをエントロピー符号化またはエントロピー復号化することができる。
【0039】
いくつかの実施例において、後期点順序インデックス差の幅は、2次元空間の座標に関連付けられた2つの正のオフセットをビットストリームに符号化することによって符号化されることができ、または後期点順序インデックス差の幅は、ビットストリームから2次元空間の座標に関連付けられた2つの正のオフセットを復号化することによって復号化されることができる。
【0040】
いくつかの実施例において、正のオフセットのうちの1つを符号化または復号化することは、合計がと前記正のオフセット等しい第1の正の値と第2の正の値を符号化または復号化することを含むことができる。
【0041】
いくつかの実施例において、第1の正の値または第2の正の値を符号化または復号化することは、前記第1の正の値または第2の正の値を表すバイナリデータのシーケンスをエントロピー符号化またはエントロピー復号化することを含むことができる。
【0042】
いくつかの実施例において、もう一つの正のオフセットを符号化または復号化することは、前記もう一つの正のオフセットを表すバイナリデータのシーケンスをエントロピー符号化またはエントロピー復号化することを含むことができる。
【0043】
本出願の第3の態様によれば、2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する装置を提供する。この装置は、本出願の第1の態様に係る方法を実行するように構成される1つまたは複数のプロセッサを含む。
【0044】
本出願の第4の態様によれば、ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する装置を提供する。この装置は、本出願の第2の態様に係る方法を実行するように構成される1つまたは複数のプロセッサを含む。
【0045】
本出願の第5の態様によれば、2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリ形状を表す符号化された点群データのビットストリームを提供し、前記順序付きの粗い点は2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、ビットストリームは、点群の点に関連付けられた占有された粗い点が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータをさらに含み、占有された粗い点の辞書順序における順序が点群の以前に符号化された点に関連付けられた参照粗い点の順序よりも低い場合、この占有された粗い点は後期占有された粗い点と見なされる。
【0046】
本出願の第6の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供され、プログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行される場合、1つまたは複数のプロセッサに本出願の第1の態様の方法を実行させる。
【0047】
本出願の第7の態様によれば、本出願の第1の態様の方法を実行するためのプログラムコードの命令を含む非一時的記憶媒体が提供される。
【0048】
本出願の第8の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供され、プログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、この命令が1つまたは複数のプロセッサに本出願の第2の態様の方法を実行させる。
【0049】
本出願の第9の態様によれば、本出願の第2の態様の方法を実行するためのプログラムコードの命令を含む非一時的記憶媒体が提供される。
【0050】
実施例のうちの少なくとも1つの具体的な性質、及びこの実施例のうちの少なくとも1つの他の目的、利点、特徴、及び用途は、以下図面と併せた例の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
本出願の実施例を示す図面が例示的に参照される。
図1】従来技術に係るセンサヘッドおよびそのいくつかのパラメータの側面図を概略的に示す図である。
図2】従来技術に係るセンサヘッドおよびそのいくつかのパラメータの平面図を概略的に示す図である。
図3】従来技術に係るスピンセンサヘッドでセンシングされたデータの規則的な分布を概略的に示す図である。
図4】従来技術に係る3D空間中の点群の点の表現を概略的に示す図である。
図5】従来技術に係るプログラマブルセンシング路径に沿って実際のシーンをセンシング可能なセンサヘッドの例を概略的に示す図である。
図6】従来技術に係る異なるセンシング周波数に基づいてプログラマブルセンシング路径に沿って実際のシーンをセンシング可能なセンサヘッドの例を概略的に示す図である。
図7】従来技術に係る異なるセンシング周波数に基づいてプログラマブルジグザグセンシング路径に沿って実際のシーンをセンシング可能なセンサヘッドの例を概略的に示す図である。
図8】異なるセンシング周波数に基づいてプログラマブルジグザグセンシング路径に沿って実際のシーンをセンシング可能な単一のセンサヘッドを概略的に示す図である。
図9】少なくとも1つの実施例に係る粗い表現の順序付きの粗点の例を概略的に示す図である。
図10】少なくとも1つの実施例に係るデュアルセンサヘッドによってセンシングされた粗い表現の順序付きの粗い点の例を概略的に示す図である。
図11】2次元座標(s,λ)空間における順序付きの粗い点の表示を概略的に示す図である。
図12】少なくとも1つの実施例に係る粗い表現の順序付きの粗い点を概略的に示す図である。
図13】少なくとも1つの実施例に係る点群ジオメトリデータを符号化された点群データのビットストリームに符号化する方法100のステップを示す概略的なブロック図である。
図14】少なくとも1つの実施例に係る符号化された点群データのビットストリームから点群ジオメトリデータを復号化する方法200のステップを示す概略的なブロック図である。
図15】少なくとも1つの実施例に係るコンテキスト自己適応バイナリ算術エンコーダのステップを示す概略ブロック図である。
図16】少なくとも1つの実施例に係る方法100のステップ140と方法200のステップ230を示す概略ブロック図である。
図17】少なくとも1つの実施例に係る方法100のステップ140と方法200のステップ230を示す概略ブロック図である。
図18】少なくとも1つの実施例に係る次の占有された粗い点と参照占有された粗い点とが異なるサンプルインデックスを有する場合に、第1の正のオフセットと正の値を決定する例を示す図である。
図19】少なくとも1つの実施例に係る次の占有された粗い点と参照占有された粗い点とが同じサンプルインデックスを有する場合に、第1の正のオフセットと正の値を決定する例を示す図である。
図20】少なくとも1つの実施例に係る次の占有された粗い点と参照占有された粗い点とが異なるサンプルインデックスを有する場合に、第1の正のオフセットと正の値を決定する例を示す図である。
図21】様々な態様と実施例が実現されるシステムの一例を示す概略ブロック図である。 異なる図において、類似した符号を使用して類似した構成要素を表すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、図面を参照しながら、実施例のうちの少なくとも1つの例を説明し、実施例のうちの少なくとも1つを図示する。しかし、実施例は、多くの代替形態で実行されることができ、本明細書に記載された例に限定されるものとして解釈されるべきではない。したがって、実施例が開示された特定の形態に限定されることは意図されていないことが理解されたい。対照的に、本出願は、本出願の精神および範囲内に含まれるすべての修正、均等物および代替案をカバーすることを意図している。
【0053】
少なくとも一方では、一般に点群符号化および復号化に関し、他方では、一般に、生成または符号化されたビットストリームの伝送に関し、また他方では、復号化されたビットストリームの受信/アクセスに関する。
【0054】
また、本態様は、点群圧縮などに関連するMPEG-Iパート5またはパート9のようなMPEG標準に限定されるものではなく、例えば、既存または将来開発されたものを問わず他の標準および推奨、およびこのような標準および推奨(MPEG-Iパート5およびパート9を含む)の拡張に適用されることができる。特に指示がない限り、又は技術的に除外されない限り、本出願に記載された態様は、単独で又は組み合わせて使用されることができる。
【0055】
本発明は、2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する粗い表現の順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを符号化/復号化することに関する。
【0056】
例えば、MPEG 3Dグラフィックス符号化に関連するワーキンググループISO/IEC JTC1/SC29/WG7では、L3C2(低遅延低複雑さのコーデック)と呼ばれる新規コーデックが、G-PCCコーデックに対してレーザレーダでセンシングされた点群の符号化効率を向上させると考えられている。コーデックL3C2は、点群の点の2次元表現(すなわち粗い表現)の例を提供する。このコードの説明は、2021年8月31日付けのワーキンググループの出力文書N 00167、ISO/IEC JTC1/SC 29/WG7、MPEG 3Dグラフィックス符号化、「Technologies under Consideration in G-PCC(G-PCCにおける検討中の技術)」に記載されている。
【0057】
基本的に、点群の各センシング点Pに対して、センシング点Pの3D位置を表す3Dデカルト座標(x,y,z)を変換することにより、センシング点Pのセンサに関連付けられたセンサインデックスλとこのセンサのセンシング角を表す方位角φとを取得する。その後、方位角φとセンサインデックスλとに基づいて点群の点を順序付けし、例えば、最初に方位角に基づいて次にセンサインデックスに基づいた辞書順序に基づく。その後、点Pの順序インデックスo(P)は以下の式で取得される。
【数1】
ここで、Kはセンサの数である。
【0058】
図9は粗い表現の順序付きの粗い点を概略的に示す図である。点群の5つの点はすでにセンシングされている。この5点のそれぞれは、粗い表現における粗い点(黒点)によって粗く表現される:2つの粗い点PとPn+1は、時間t1に角度φ(φ内)でセンシングされた点群のうちの2つの点を表し、3つの粗い点は時間tに角度φ+Δφでセンシングされた点群のうちの3つの点を表す。センシングされた点群の点を表現する粗い点は占有された点であり、センシングされた点群の点を表現しない粗い点は占有されない点である。点群の点は粗い表現において占有された粗い点で表現されるため、点群の点に関連する順序インデックスも占有された粗い点に関連する順序インデックスである。
【0059】
その後、2次元座標(φ,λ)空間内で点群ジオメトリデータの粗い表現を定義できる。
【0060】
回転(スピン)または非回転センサヘッドを含むあらゆるタイプのセンサヘッドに対して粗い表現を定義することもできる。その定義は、2次元角度座標(φ,θ)空間内のセンサ特性によって定義されるセンシング経路に基づいており、この2次元角度座標(φ,θ)空間は方位角を表す方位角度座標φと仰角度座標θとを含み、方位角は基準物に対するセンサのセンシング角を表し、仰角度座標θは水平基準平面に対するセンサの仰角を表す。センシング路径は、センシングされた点群の点の潜在的な位置を表す順序付きの粗い点に基づいて点群の点をセンシングするために使用される。各粗い点はセンシング路径に沿ったセンシング時刻に関連付けられた1つのサンプルインデックスsとセンサに関連付けられた1つのセンサインデックスλとに基づいて定義される。
【0061】
図10では、2つのセンサを含むセンサヘッドを使用する。2つのセンサが沿うセンシング経路は破線で表される。各サンプルインデックスs(各センシング時刻)に対して、2つの粗い点を定義する。第1のセンサに関連付けられた粗い点は図10の黒色の陰影点によって表され、第2のセンサに関連付けられた粗い点は黒色のハッシュ点によって表される。この2つの粗い点のそれぞれは、センシング経路SPによって定義されるセンサセンシング経路(破線)に属する。図11は2次元座標(s,λ)空間における順序付きの粗い点の表現を概略的に示す。図10図11の矢印は、2つの連続した順序付きの粗い点間のリンクを示す。
【0062】
順序付きの粗い点におけるこの粗い点の順序付けに基づいて、順序インデックスo(P)を各粗い点に関連付ける。
【数2】
【0063】
ここで、Kはセンサセットにおけるセンサの数または同じサンプルインデックスに対する単一のセンサの異なる位置の数であり、λは、センシング時刻sで点群の点Pをセンシングしたセンサのセンサインデックスである。
【0064】
図12は粗い表現の順序付きの粗い点を示し、5つの占有された粗い点(黒い丸)を示している。2つの粗い点PとPn+1はセンシング時刻t(サンプルインデックスsに対応する)でセンシングされた点群の2つの点によって占有され、3つの粗い点はセンシング時刻t(サンプルインデックスsに対応する)でセンシングされた点群の3つの点によって占有される。
【0065】
その後、2次元座標(s,λ)空間内で点群ジオメトリデータの粗い表現を定義できる。
【0066】
点群ジオメトリデータの粗い表現が定義されている2次元空間とは別に、点群ジオメトリデータを符号化するには、順序インデックス差Δoを符号化することにより、粗い表現の占有された粗い点の占有データを符号化することが含まれ、各順序インデックス差Δoは、連続して占有された2つの粗い点P-1とPの順序インデックス間の差を表す。
【数3】
【0067】
図9では、2次元座標(φ,λ)空間における1番目の占有された粗い点Pの座標が予め知られていると仮定すると、第1の順序インデックス差Δon+1を取得して、占有された粗い点Pn+1に関連付けられた順序インデックスo(Pn+1)と占有された粗い点Pに関連付けられた順序インデックスo(P)との間の差とする。第2の順序インデックス差Δon+2を取得して、別の占有された粗い点Pn+2に関連付けられた順序インデックスo(Pn+2)とPn+1に関連付けら得た順序インデックスo(Pn+1)との間の差とし、以下同様である。
【0068】
図12では、2次元座標(s,λ)空間における1番目の占有された粗い点Pの座標が予め知られていると仮定すると、第1の順序インデックス差Δon+1を取得して、占有された粗い点Pn+1の順序インデックスo(Pn+1)と占有された粗い点Pの順序インデックスo(P)との間の差とする。例では、粗い点(白い円)が占有されていないため、Δon+1=2である。第2の順序インデックス差Δon+2を取得して、別の占有された粗い点Pn+2の順序インデックスo(Pn+2)と占有された粗い点Pn+1の順序インデックスo(Pn+1)との間の差とし、以下同様である。
【0069】
点群の1番目のセンシングされた点Pによって占有された1番目の粗い点の順序インデックスo(P)をビットストリームBに直接符号化することができる。これは、仮想のゼロ番目の点の順序インデックスをゼロに設定すること、すなわち、o(P)=0、およびΔo(1)=o(P)-o(P)=o(P)を符号化することに相当する。
【0070】
点群の1番目のセンシングされた点Pによって占有された1番目の粗い点の順序インデックスo(P)と順序差Δoとが与えられると、以下の式により、点群のセンシングされた点Pによって占有された任意の占有された粗い点の順序インデックスo(P)を再帰的に再構築することができる。
【数4】
【0071】
以下では、2次元座標(s、λ)空間で定義された粗い表現を考慮して本発明を説明する。しかし、スピンセンサヘッド(レーザレーダヘッドなど)は2次元座標(s,λ)空間で定義された特定の粗い表現であるため、2次元座標(φ,λ)空間で定義された粗い表現も同様に説明することができ、各センシング時刻で、センサヘッドのセンサは物体をセンシングし、センシングされた点は表現された占有された粗い点に対応する。
【0072】
実際には、点群の点のセンシング順序が粗い表現において関連付けられた占有された粗い点の辞書順序に等しいため、順序インデックス差Δoは通常正の値である。
【0073】
しかし、センシング順序に基づいてセンシングされた点群のいくつかの点は、これらのセンシングされた点に関連付けられた占有された粗い点の辞書順序に完全に従っていない可能性がある。これらの点は後期占有された粗い点と呼ばれる。
【0074】
例えば、2次元座標(φ,λ)空間において粗い表現を定義する場合、
【数5】
【0075】
2次元座標(s,λ)空間で定義された粗い表現では、センシングされた点上のノイズは、センシングされた点のシーケンスが増加しないシーケンスのサンプルインデックス座標sを有することを引き起こす可能性があるため、センシング順序に基づく点群のセンシングされた点は、それらのセンシングされた点に関連付けられた占有された粗い点の辞書順序に完全に従っていない可能性がある。
【0076】
粗い表現の粗い点を順序付けするための辞書順序は実際のシステムに適していないこともあり、このシステムでは、センサヘッドは、伝送エラー(例えば、伝送衝突や電磁摂動による))が発生しやすい伝送バスまたはチャネルを介して、1つまたは複数の操作部品(例えばエンコーダ及び/又は埋め込みデータ解析器)にデータを送信する。このようなシステムでは、伝送エラーが検出されると、通常、センサヘッドによって送信されたセンサデータが再送される。しかし同時に、以前の前記センサデータを再送する前に、他のセンサデータが伝送されている可能性がある。
【0077】
この2つの実際の使用例については、エンコーダの入力として受信された点群のセンシングされた点の順序は、必ずしも所望の辞書順序ではないかもしれない。
【0078】
後期占有された粗い点の問題を解決するために、エンコーダが受信したセンシングされた点をバッファリングすることができる。センシングされた点をバッファリングすることで、センシング順序(または受信順序)と辞書順序との間の差を校正するために、これらの点を並べ替えることができる。特に干渉レベル(ノイズ及び/又は再送遅延)が高い場合に、センシング順序と辞書順序の間の最大の可能性のある差の補正をサポートするために、バッファサイズを大きくする(実際の実装を超える)必要があるため、センシングされた点をバッファリングすることは常に許容可能なソリューションではない。
【0079】
また、バッファリングされたセンシングされた点がエンコーダに早期に送信され、事前に符号化されているはずの新しい点が遅く到着した場合、真の解決策はなく:再符号化できないため、センシングされた点は破棄されなければならない(つまり、後期占有された粗い点が失われる)。
【0080】
最大バッファサイズの事前推定は、センシング順序と使用されるシステムに依存する辞書順序との間の最大の違いに依存するため、完全に不可能である。伝送エラーが発生しやすいシステムでは特に、最悪の場合、成功するまでにいくつかのセンシングされた点を複数回再送する必要がある可能性がある。そのため、いくつかのセンシングされた点がバッファサイズに遅く到達したりバッファサイズを超過したりすると、これらのセンシングされた点が失われる可能性がある。この問題を克服するために、最大バッファサイズが過大評価される可能性があるが、リソースの無駄をもたらす。
【0081】
さらに、1つの要件は、非常に低遅延の点群ジオメトリデータの符号化/復号化を設計することである。これは、符号化前に許容できない遅延が導入されるため、バッファ埋め込みセンシングされた点の順序並べ替えに基づくソリューションとは互換性がない。
【0082】
解決すべき問題の1つは、粗い表現で定義された占有された粗い点の辞書順序に対して点群のセンシングされた点に関連付けられた後期占有された粗い点の符号化/復号を処理することであり、同時に点群の点の低遅延符号化を維持し、すべてのセンシングされた点が正しく並べ替えられた場合に、理想的な使用状況で得られる符号化性能を著しく低下させることはない。
【0083】
センシングされた点に関連付けられた占有された粗い点の位置は、2次元空間におけるメッシュの離散的な位置として表される。このメッシュには行と列が含まれ、各占有された粗い点はメッシュの列と行の交差点に属している。各センサインデックスλには行があり、各サンプルインデックスsには列がある。sが角度に関連している場合、上記の問題の直接的な解決策は、現在占有されている粗い点から多くの空の列を追加し、「偽」の空旋回を挿入することによって後期占有された粗い点を回復する(つまり、後期占有された粗い点に関連付けられた角度まで、ほぼ完全に回転する角度を回復する)ことである。これは、点と後期占有された粗い点が符号化/復号できるという意味で動作する。しかし、空の列を符号化/復号化するコストは、符号化/復号化の圧縮効率を危うくする。
【0084】
簡単に言えば、本発明は、2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法を提供する。2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて、順序付きの粗い点を順序付けする。
【0085】
2次元空間により定義された粗い表現における点群の前記点を表す占有された粗い点を符号化することにより、点群ジオメトリ形状をビットストリームに符号化する。点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点Prefを考慮することにより,点群の1つの点に関連付けられた次の各占有された粗い点Pnextが次々と符号化される。順序o(Pnext)とo(Pref)は式(1または2)によって決定され、すなわち辞書順序に基づいて決定される。
【0086】
順序インデックス差Δoは以下の式によって得られる。
【数6】
【0087】
順序o(Pnext)が順序o(Pref)よりも大きい場合,次の占有された粗い点Pnextは後期占有された粗い点ではないと考えられ、順序インデックス差Δoは正である。
【0088】
順序o(Pnext)が順序o(Pref)よりも低い場合、次の占有された粗い点Pnextは後期占有された粗い点であると考えられ、順序インデックス差Δoは負である。
【0089】
次の占有された粗い点Pnextが後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータSnextがビットストリームに符号化される。
【0090】
次の占有された粗い点Pnextが後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータSnextを符号化することは、順序インデックス差Δoの記号(sign)を符号化することと同等である。
【0091】
データSnextが、順序インデックス差Δoの記号が正であることを指示する場合、順序インデックス差Δoをビットストリームに符号化する。
【0092】
データSnextが、占有された粗い点が後期占有された粗い点Pnextであることを指示する場合、順序インデックスo(Pnext)と第2の参照粗い点P’refの順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差Δolateを取得し、順序インデックス差の幅をビットストリームに符号化する。
【0093】
したがって、この方法は、後期占有された粗い点を符号化/復号化する問題に対して非常に簡単な解決策を提供するとともに、点群の点の低遅延符号化を維持する。
【0094】
また、以下に説明するように、すべてのセンシングされた点が正しく順序付けされている場合、データSnextを符号化することで、理想的な使用状況で得られる符号化性能が大幅に低下することはない。
【0095】
図13は、少なくとも1つの実施例に係る点群ジオメトリデータを符号化された点群データのビットストリームに符号化する方法100のステップを示す概略的なブロック図である。
【0096】
ステップ110では、式(4)を使用して順序インデックス差Δoを算出し、順序インデックス差Δoに基づいて、データSnextを取得してビットストリームBに符号化する。データSnextは、順序インデックス差Δoが負であるか否か、及び、点群の点に関連付けられた占有された粗い点Pnextが後期占有された粗い点であるか否かを指示することができる。
【0097】
データSnextが、占有された粗い点Pnextが後期占有された粗い点ではないことを指示する場合、ステップ120では、正の順序インデックス差ΔoをビットストリームBに符号化する。
【0098】
例えば、正の順序インデックス差Δoは、バイナリデータのシーケンスにバイナリ化さら、このシーケンスの各バイナリデータがビットストリームBにエントロピー符号化される。
【0099】
データSnextが、占有された粗い点Pnextが後期占有された粗い点であることを指示する場合、ステップ130では、順序インデックスo(Pnext)と第2の参照粗い点P’refの順序インデックスo(P’ref)との間から、後期点順序インデックス差Δolateを取得する。次に、ステップ140では、後期点順序インデックス差Δolateの幅|Δolate|をビットストリームBに符号化する。
【0100】
選択的に、幅|Δolate|は空ではない場合、ステップ150では、後期点順序インデックス差Δolateの記号をビットストリームBに符号化する。
【0101】
図14は、少なくとも1つの実施例に係る符号化された点群データのビットストリームから点群ジオメトリデータを復号化する方法200のステップを示す概略的なブロック図である。
【0102】
復号化方法200は、符号化方法100から直接導出される。
【0103】
ステップ210では、ビットストリームBからデータSnextを復号化する。データSnextは、復号化対象の点群の点に関連付けられた占有された粗い点Pnextが後期占有された粗い点であるか否かを指示する。占有された粗い点の辞書順序における順序が点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点Prefの順序よりも低い場合、占有された粗い点は後期占有された粗い点Pnextと見なされる。
【0104】
データSnextが、占有された粗い点Pnextが後期占有された粗い点ではないことを指示する場合、ステップ220では、ビットストリームBから、正の順序インデックス差Δoを復号化する。正の順序インデックス差Δoは、占有された粗い点Pnextの順序インデックスo(Pnext)と参照粗い点Prefの順序インデックスo(Pref)との間の差を表す。
【0105】
ステップ220の一実施例では、ビットストリームBから、バイナリデータのシーケンスをエントロピー復号化し、その復号化されたバイナリデータのシーケンスから正の順序インデックス差Δoを取得することができる。
【0106】
データSnextが、占有された粗い点Pnextが後期占有された粗い点であることを指示する場合、ステップ230では、ビットストリームBから、後期点順序インデックス差Δolateの幅|Δolate|を復号化する。
【0107】
後期点順序インデックス差Δolateは、順序インデックスo(Pnext)と第2の参照粗い点P’refの順序インデックスとの間の差である。
【0108】
選択的に、ステップ240では、幅|Δolate|は空ではない場合、ビットストリームBから、後期点順序インデックス差Δolateの記号を復号化することができる。
【0109】
ステップ150(240)の一実施例では、後期点順序インデックス差Δolateの記号は、バイパス符号化されてもよい(すなわち、それがエントロピー符号化せずにビットとして直接符号化される)。
【0110】
一実施例では、第1の参照粗い点Prefは、符号化または復号化順序に従って点群の最後に符号化または復号化された点に関連付けられた最後に符号化または復号化された占有された粗い点Plastであってもよい。式(4)は以下のように与えられる式(5)となる。
【数7】
【0111】
後期占有された粗い点が出現した場合、最後に符号化(復号化)された占有された粗い点Plastが辞書順序で最も高い順序を持つ以前に符号化(復号化)された占有された粗い点ではない可能性がある。
【0112】
一実施例では、第1の参照粗い点Prefは、辞書順序で最も高い順序インデックスを持つ以前に符号化または復号化された占有された粗い点Phighであってもよい。式(4)は以下のように与えられる式(6)となる。
【数8】
【0113】
一実施例では、第2の参照粗い点P’refは第1の参照粗い点Pref、すなわち、最後に符号化または復号化された占有された粗い点Plastであってもよく、または以前に符号化または復号化された占有された粗い点Phighであってもよい。
【0114】
本実施例によれば、式(4)で計算されるように、後期点順序インデックス差Δolateが順序インデックスΔoに等しい。後期点順序インデックス差Δolateは負の順序インデックス差であり、正である可能性はなく、空でもない。そして、ステップ150と240が省略され、記号、例えば後期点順序インデックス差Δolateが負であると推定できる。
【0115】
2次元空間の座標φまたはsに小さなノイズが存在する場合、後期点順序インデックス差の幅を符号化(復号化)するためのコストを低減できるので、特に、第2の参照粗い点P’refが最後に符号化または復号化された占有された粗い点Plastである実施例に適している。
【0116】
一実施例では、第2の参照粗い点P’refは、順序インデックスに関連付けられた占有されたまたは占有されていない粗い点であってもよく、この順序インデックスは、オフセットだけシフトした第1の参照粗い点Prefの順序インデックスに等しい。
【0117】
一変形形態では、以前に符号化または復号化された点から取得された負の順序インデックス差Δo及び第1の参照粗い点Prefの順序インデックスo(Pref)のすべてまたはサブセットに基づいてオフセットを計算することができる。
【0118】
例えば、オフセットが2個の負の順序インデックス差Δoの平均値に等しく、ここでNが3または4に等しく、例えば2個の最後に符号化または復号化された負の順序インデックス差Δoに等しい。
【0119】
一変形形態では、後期点順序インデックス差Δolateから1を引いた幅|Δolate|をビットストリームBに符号化する(ビットストリームBから復号化する)。
【0120】
方法100及び200の一実施例では、例えば、データSnextは「next_point_is_late_flag」として表される構文要素であってもよい。したがって、データSnextはバイナリデータ(フラグ)であってもよい。
【0121】
一変形形態では、データSnextが符号化される必要がないことを指示するために、例えば、ジオメトリパラメータセットで信号を送信してバイナリデータ(フラグ)を通知し、それは、次の占有された粗い点Pnextが後期占有されていないことを指示すると常に推定され得る。したがって、点群が理想的な使用例に保証されていれば、符号化損失はまったくない。このバイナリデータは、復号化中に辞書順序インデックスが常に増加するか否かを示し、例えば、理想的な使用例に最適な復号化またはレンダリングパイプラインを使用する場合など、復号化の適用に有用である可能性がある。
【0122】
ステップ110(210)の一実施例では、データSnextは、点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するバイナリデータとすることができ、少なくとも1つの他のバイナリデータSnext,iに基づいてそれをエントロピー符号化(復号化)することができる。その少なくとも1つのバイナリデータSnext,iの各々は、点群の以前に符号化(復号化)された点に関連付けられた以前に符号化(復号化)された占有された粗い点Pが後期占有された粗い点であるか否かを指示する。
【0123】
その少なくとも1つの他のバイナリデータSnext,iに基づいてバイナリデータSnextをエントロピー符号化(復号化)することは、各バイナリデータSnextを互いに個別に符号化(復号化)するよりも、より効率的なバイナリデータSnextの符号化(復号化)を提供する。
【0124】
図15に示される一実施例では、コンテキスト自己適応バイナリ算術符号化(CABAC)を使用して、バイナリデータSnextをエントロピー符号化(復号化)することができる。
【0125】
一変形形態では、N個の以前に符号化(復号化)された占有された粗い点に関連付けられたバイナリデータSnext,iに基づいて、コンテキストctxIdxを選択することができる。例えば、N(例えばN=3)個のバイナリデータSnext,iを連結することでNビットのワードWを形成する。
【0126】
Nctx個のエントリを有するコンテキストテーブルTctxは、通常、コンテキストに関連付けられた確率を格納し、コンテキストテーブルのctxIdx番目のエントリとして確率pctxIdxを取得する。コンテキストは、以下の式によりコンテキストインデックスctxIdxに基づいて選択される。
【数9】
【0127】
例えば、コンテキストインデックスctxIdxはNビットのワードWに対応することができる。そして、コンテキストCtxは、以下の式として選択される。
【数10】
【0128】
確率pctxIdxを用いてバイナリデータSnextをビットストリームBにエントロピー符号化する(ビットストリームBから復号化する)。
【0129】
エントロピーエンコーダ(デコーダ)は通常算術エンコーダ(デコーダ)であるが、非対称デジタル系のような他のタイプのエントロピーエンコーダ(デコーダ)であってもよい。いずれの場合も、最適なエンコーダは、ビットストリームBに-log2(pctxIdx)ビットを追加してSnext=1を符号化するか、またはビットストリームBに-log2(1-pctxIdx)ビットを追加してSnext=0を符号化する。バイナリデータSnextが符号化(復号化)されると、アップデートを用いて、符号化(復号化)されたバイナリデータSnextとpctxIdxをエントリとして確率pctxIdxを更新し、アップデートは通常、更新テーブルを使用して実行される。更新された確率は、コンテキストテーブルTctxのctxIdx番目のエントリを置き換える。その後、別のバイナリデータSnextを符号化(復号化)することなどができる。コンテキストテーブルを返す更新サイクルは、別のバイナリデータSnextを符号化(復号化)できるのは更新が実行された後だけなので、符号化ワークフローのボトルネックとなる。そのためには、コンテキストテーブルへのメモリアクセスをできるだけ速くする必要があり、コンテキストテーブルのサイズを最小化することはハードウェアの実装を簡素化するのに役立つ。
【0130】
適切なコンテキストを選択すること、すなわちバイナリデータSnextが1に等しい確率pctxIdxを推定することは、良好な圧縮を得るために重要である。したがって、コンテキストの選択は、N個の以前に符号化(復号化)された最後に占有された粗い点に関連付けられた少なくとも1つのバイナリデータSnext,iとそれらの間の相関性を用いてこの適切なコンテキストを取得すべきである。
【0131】
一変形形態では、コンテキストインデックスctxIdxは、決定されたセンサインデックスグループに属するセンサインデックスを有するN個の以前に符号化(復号化)された最後に占有された粗い点に関連付けられたバイナリデータSnext,iから取得されることができる。
【0132】
一変形形態では、複数のグループの連続したセンサを形成することができる。
【0133】
例えば、センサヘッドが32個のセンサ(32個のセンサインデックス)を含む場合、各グループには、{0,1,2,3}、{4,5,6,7}、…、{28,29,30,31}の4つの連続したセンサインデックスを含めることができる。そして、グループごとにNビットバッファを使用し、そのグループに属するセンサに対してバイナリデータSnextが符号化(復号化)されるたびに、そのグループのバッファを更新してもよい。
【0134】
一変形形態では、各グループに一意のセンサを含めることができる。
【0135】
一変形形態では、コンテキストはセンサインデックスのセットに固有にすることができる。
【0136】
コンテキスト自己適応バイナリ算術デコーダは、エントロピーデコーダが確率pctxIdxを用いてビットストリームBから符号化されたバイナリデータSnextを復号化する以外に、コンテキスト自己適応バイナリ算術エンコーダと基本的に同じ動作を行う。
【0137】
図16に示される一実施例では、2次元空間の第1の座標に関連付けられた第1の正のオフセットを符号化する(ステップ310)こと、及び2次元空間の第2の座標に関連付けられた第2の正のオフセットを符号化する(ステップ320)ことにより、後期点順序インデックス差Δolateの幅|Δolate|(または変形形態では、幅|Δolate|から1を減らす)を符号化(復号化により復号化し、ステップ230)することができる(ステップ140)。
【0138】
2次元座標空間が2次元座標(φ,λ)空間である場合、第1の正のオフセットは正の方位角オフセットφoffsetであり、第2の正のオフセットは正のセンサインデックスオフセットλoffsetである。
【0139】
その後、後期点順序インデックス差Δolateは以下の式によって得られる。
【数11】
ここで、Nsensorはセンサヘッドのセンサ数である。
【0140】
ステップ310の一実施例では、正の方位角オフセットφoffsetはexpGolombコードによって符号化され得る。
【0141】
ステップ310の一実施例では、自己適応コンテキストに基づいて、正の方位角オフセットφoffsetをエントロピー符号化(復号化)することができる。
【0142】
一変形形態では、正の方位角オフセットφoffsetはバイナリデータbk1のシーケンスでバイナリ化されることができる。一例では、バイナリデータbk1のシーケンスは、正の方位角オフセットφoffsetの一項表現であり、ここで、k1は0からφoffsetの範囲内である(すなわち、それは1に等しいφoffset連続バイナリデータであって、その後に0に等しいバイナリデータのシーケンスであり、または0に等しいφoffsetバイナリデータであって、その後に1に等しいバイナリデータのシーケンスである)。各バイナリデータbk1は同じコンテキストを使用してエントロピー符号化される。バイナリデータbk1のシーケンスをエントロピー復号化し、復号化されたバイナリデータbk1のシーケンスから正の方位角オフセットφoffsetを再構築する。
【0143】
一変形形態では、インデックスk1の関数、例えばmin(k1,1)に基づいて、各ビットbk1を符号化または復号化するためのエントロピー符号化コンテキストを選択することができる。
【0144】
2次元座標空間が2次元座標(s,λ)空間である場合、第1の正のオフセットは正のサンプルインデックスオフセットsoffsetであり、第2のオフセットは正のセンサインデックスオフセットλoffsetである。
【0145】
その後、後期点順序インデックス差Δolateは以下の式によって得られる。
【数12】
【0146】
センサインデックスオフセットλoffsetが正であると仮定すると、この変形例(式8)が有利である。点がセンサインデックスに従って正しく順序付けされると、符号化容易になる(圧縮が容易になる)。
【0147】
ステップ310の一実施例では、正のサンプルインデックスオフセットsoffsetはexpGolombコードによって符号化され得る。
【0148】
ステップ310の一実施例では、自己適応コンテキストの選択に基づいて、正のサンプルインデックスオフセットsoffsetをエントロピー符号化(復号化)することができる。
【0149】
一変形形態では、正のサンプルインデックスオフセットsoffsetは、例えば正のサンプルインデックスオフセットsoffsetの一項表現を取得するために、バイナリデータbk2のシーケンスでバイナリ化されることができる(ここでk2が0からsoffsetの範囲内である)。各バイナリデータbk2は同じコンテキストを使用してエントロピー符号化される。バイナリデータbk2のシーケンスをエントロピー復号化し、復号化されたバイナリデータbk2のシーケンスから正のサンプルインデックスオフセットsoffsetを再構築する。
【0150】
ステップ320の一実施例では、正のセンサインデックスオフセットλoffsetはexpGolombコードによって符号化され得る。
【0151】
ステップ320の一実施例では、自己適応コンテキストの選択に基づいて、正のセンサインデックスオフセットλoffsetをエントロピー符号化(復号化)することができる。
【0152】
一変形形態では、正のセンサインデックスオフセットλoffsetは、例えば正のセンサインデックスオフセットλoffsetの一項表現を取得するために、バイナリデータbk3のシーケンスでバイナリ化されることができる(ここでk3が0からλoffsetの範囲内である)。各バイナリデータbk3はコンテキストを使用してエントロピー符号化される。バイナリデータbk3のシーケンスをエントロピー復号化し、復号化されたバイナリデータbk3のシーケンスから正のセンサインデックスオフセットλoffsetを再構築する。
【0153】
一変形形態では、バイナリデータインデックスk3に基づいて、及び/又は決定されたセンサインデックスグループに属するセンサインデックスを有するN個の以前に符号化(復号化)された最後に占有された粗い点に関連付けられたN(例えばN=1またはN=2)個のバイナリデータSnext,iを連結することによって形成されたNビットのワードW1に基づいて、コンテキストを選択することができる。
【0154】
一変形形態では、インデックスが(λref+k3)でNsensorがモードであるセンサが属するセンサインデックスグループのインデックスに基づいて、インデックスがk3であるバイナリデータを符号化するためのコンテキストを選択することができ、ここで、λrefは第2の参照粗い点P’refに関連付けられたセンサインデックスである。
【0155】
なお、式(7)及び関連実施例は、soffsetでφoffsetを置き換える再構成された2次元座標(s,λ)空間である2次元座標空間に容易に適用することができる。また,式(8)及び関連実施例は、φoffsetでsoffsetを置き換える再構成された2次元座標(φ,λ)空間である2次元座標空間に容易に適用することができる。
【0156】
図17に示される一実施例では、第1の正のオフセットを符号化(復号化により復号化し、ステップ230)する(ステップ310)こと、及びセンサインデックスλrefに対して2つの正の値λoffset,1とλoffset,2を符号化することにより正のセンサインデックスオフセットλoffsetを符号化する(ステップ140)ことにより、後期点順序インデックス差Δolateの幅|Δolate|(または変形形態では、幅|Δolate|から1を減らす)を符号化することができる。正の値λoffset,1とλoffset,2を決定し、それら合計を正のセンサオフセットλoffset:λoffset=λoffset,1+λoffset,2 に等しくし、また例えば、
【数13】
【0157】
ステップ330では、第1の正の値λoffset,1をビットストリームBに符号化する(ビットストリームBから復号化する)ことができる。
【0158】
ステップ340では、λoffset,1<Nsensor-λrefの場合、正のセンサインデックスオフセットλoffsetの符号化(復号化)は終了することができる(λoffset,2=0)。
【0159】
ステップ350では、λoffset,1=Nsensor-λrefの場合、第2の正の値λoffset,2をビットストリームBに符号化する(ビットストリームBから復号化する)(ステップ360)ことができる。
【0160】
一変形形態では、第1の正のオフセットは正のセンサインデックスオフセットλoffsetの前に符号化されなくもよく、ステップ350では、λoffset,1=Nsensor-λrefの場合、第1の正のオフセットをビットストリームBに符号化する(ビットストリームBから復号化する)(ステップ310)。λoffset,1<Nsensor-λrefの場合、1番目の正のオフセットがゼロに等しいと考えられる。
【0161】
一変形形態では、λoffset,1=Nsensor-λrefの場合、第1の正の値λoffset,1がすでに符号化されたが第2の正の値λoffset,2が符号化される前に、すなわちステップ350の後でステップ360の前に、第1の正のオフセットをビットストリームBに符号化する(ビットストリームBから復号化する)(ステップ310)ことができる。
【0162】
一変形形態では、正のセンサインデックスオフセットλoffsetはさらにセンサの数Nsensorよりも低く限定されてもよい。
【0163】
ステップ330の一実施例では、自己適応コンテキストの選択に基づいて、正のオフセットλoffset,1をエントロピー符号化(復号化)することができる。
【0164】
一変形形態では、正のオフセットλoffset,1は、例えば正のオフセットλoffset,1の一項表現を取得するために、バイナリデータbk4のシーケンスでバイナリ化されることができる(ここでk4が0からλoffset,1の範囲内である)。各バイナリデータbk4はコンテキストを使用してエントロピー符号化される。バイナリデータbk4のシーケンスをエントロピー復号化し、復号化されたバイナリデータbk4のシーケンスから正のオフセットλoffset,1を再構築する。
【0165】
一変形形態では、正のオフセットλoffset,1は、正のオフセットλoffset,1の一項表現を取得するために、バイナリデータbk4のシーケンスでバイナリ化されることができ、λoffset,1=Nsensor-λrefの場合、k4は0からλoffset,1-1の範囲内のみであってもよい:一項表現の最後の1つのビットを省略してもよい。それは正のオフセットλoffset,1のより高い値は不可能/許されないからである。
【0166】
一変形形態では、センサインデックスλref+k4に基づいてコンテキストを選択することができる。または変形形態では、センサインデックスλref+k4が含まれるセンサインデックスグループのインデックスに基づいてコンテキストを選択する。
【0167】
一変形形態では、以前に符号化(復号化)された占有された粗い点Pが後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータSnext,iに基づいて、コンテキストをさらに選択することができ、前記占有された粗い点Pが点群の以前に符号化(復号化)された点に関連付けられ、この点群について、前記占有された粗い点Pがセンサインデックスλrefに等しい、または変形形態では、センサインデックスλrefを含むセンサインデックスグループに属するため、第2の参照粗い点P’ref(i)の順序インデックスに関連付けられたセンサインデックスは、後期点順序インデックス差P’ref(i)の計算に使用される。
【0168】
一変形形態では、k4の関数に基づいてコンテキストをさらに選択することができる。
【0169】
例えば、この関数はmin(k4,2) に等しくてもよい。
【0170】
ステップ360の一実施例では、自己適応コンテキストの選択に基づいて正のオフセットλoffset,2をエントロピー符号化(復号化)することができる。
【0171】
一変形形態では、正のオフセットλoffset,2は、例えば正のオフセットλoffset,2の一項表現を取得するために、バイナリデータbk5のシーケンスでバイナリ化されることができる(ここでk5が0からλoffset,2の範囲内である)。各バイナリデータbk5はコンテキストを使用してエントロピー符号化される。バイナリデータbk5のシーケンスをエントロピー復号化し、復号化されたバイナリデータbk5のシーケンスから正のオフセットλoffset,2を再構築する。
【0172】
一変形形態では、以前に符号化(復号化)された占有された粗い点Pが後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータSnext,iに基づいてコンテキストをさらに選択することができ、前記占有された粗い点Pは点群の以前に符号化(復号化)された点相に関連付けられ、この点群について、この占有された粗い点Pがセンサインデックスλrefに等しい、または変形形態では、センサインデックスλrefを含むセンサインデックスグループに属するため、第2の参照粗い点P’ref(i)の順序インデックスに関連付けられたセンサインデックスは後期点順序インデックス差Δolate(i)の計算に使用される。
【0173】
一変形形態では、jの関数に基づいてコンテキストをさらに選択することができる。
【0174】
例えば、この関数はmin(λoffset,2+k5,2) に等しくてもよい。
【0175】
一変形形態では、λoffset,1を符号化するためのコンテキストテーブルはλoffset,2の符号化に使用されても良い。
【0176】
図18は次の占有された粗い点Pnextがsref-1に等しいサンプルインデックスsnextを有する場合、第1の正のオフセットsoffsetと正の値λoffset,2を決定する例を示しており、ここで、srefは第2の参照粗い点P’refのサンプルインデックスであって、第2の参照粗い点P’refのセンサインデックスλrefよりも大きいセンサインデックスλnextを有する。
【0177】
説明的な例では、λoffset,1≦Nsensor-λrefである(ステップ340)。その後、第2の正の値λoffset,2が0に等しいと決定され、第1の正のオフセットsoffsetも0に等しいと決定される。
【0178】
この例では、符号化(復号化)対象の1番目の正の値λoffset,1が0よりも大きい(λnextref)。式(8)は、正のサンプルインデックスオフセットsoffset=0及び順序インデックス差Δoを与えている。
【0179】
図19は次の占有された粗い点Pnextと第2の参照粗い点P’refが同じサンプルインデックスを有する場合、第1の正のオフセットsoffsetと正の値λoffset,2を決定する例を示している。サンプルインデックスオフセットsoffsetが0に等しい。
【0180】
説明的な例では、λoffset,1=Nsensor-λrefである(ステップ350)。その後、第2の正の値λoffset,2をビットストリームBに符号化する。正のサンプルインデックスオフセットsoffset=0であり、順序インデックス差Δoは式(8)によって与えられる。
【0181】
図20は次の占有された粗い点Pnextがsref-2に等しいサンプルインデックスsnextを有する場合、第1の正のオフセットsoffsetと正の値λoffset,2を決定する例を示しており、ここで、srefは第2の参照粗い点P’refのサンプルインデックスである。
【0182】
説明的な例では、λoffset,1=Nsensor-λlastである(ステップ350)。その後、第2の正の値λoffset,2をビットストリームBに符号化する。正のサンプルインデックスオフセットsoffsetが2に等しく、順序インデックス差Δoは式(8)によって与えられる。
【0183】
図21は各態様及び実施例のシステムを実現する例示的な概略ブロック図を示す。
【0184】
システム400は1つ又は複数のデバイスとして組み込まれてもよく、以下に説明される様々なコンポーネントを含む。様々な実施例では、システム400は、本出願で説明される1つ又は複数の態様を実現するように構成されてもよい。
【0185】
システム400のすべて又は一部の装置を構成できる例は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、デジタルマルチメディアセットトップボックス、デジタルテレビ受信機、パーソナルビデオ記録システム、コネクテッド家電製品、コネクテッドカーとその関連処理システム、ヘッドマウント ディスプレイ(HMD、透視メガネ)、プロジェクタ(投影機)、「洞窟」(複数のディスプレイを含むシステム)、サーバ、ビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、ビデオデコーダから出力を処理するポストプロセッサ 、ビデオエンコーダに入力を提供するプリプロセッサ、webサーバ、セットトップボックス、及び点群、ビデオ又は画像を処理するため他の任意のデバイス、又は他の通信デバイスを含む。システム400の素子は単一の集積回路(IC)、複数のIC及び/又はディスクリートコンポーネントに単独でまたは組み合わせて実装することができる。例えば、少なくとも1つの実施例では、システム400の処理及びエンコーダ/デコーダ素子は複数のIC及び/又はディスクリートコンポーネントにわたって分布することができる。様々な実施例では、システム400は例えば通信バス又は専用の入力及び/又は出力ポートを介して、他の類似するシステム又は他の電子機器に通信可能に結合することができる。
【0186】
システム400は、少なくとも1つのプロセッサ410を含み、該少なくとも1つのプロセッサ410はそれにロードされる命令を実行することで、例えば本出願で説明される各態様を実現するように構成される。プロセッサ410は組み込みメモリ、入力出力インターフェース及び当分野で周知の他の様々な回路を含むことができる。システム400は少なくとも1つのメモリ420(例えば、揮発性メモリデバイス及び/又は非揮発性メモリデバイス)を含むことができる。システム400は、非揮発性メモリ及び/又は揮発性メモリを含むストレージデバイス440を含むことができ、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、フラッシュメモリ、磁気ディスクドライブ及び/又は光ディスクドライブを含むが、これらに限らない。非限定的な例として、ストレージデバイス440は内部ストレージデバイス、追加ストレージデバイス及び/又はネットワークアクセス可能なストレージデバイスを含むことができる。
【0187】
システム400は、例えばデータを処理することで符号化/復号化の点群ジオメトリ形状データを提供するように構成されるエンコーダ/デコーダモジュール430を含みことができ、そしてエンコーダ/デコーダモジュール430は自身のプロセッサとメモリを含むことができる。エンコーダ/デコーダモジュール430は、符号化及び/又は復号化機能を実行するようにデバイスに含まれる(1つ又は複数の)モジュールを表すことができる。周知のように、デバイスは符号化及び復号化モジュールのいずれか1つ又は両方を含むことができる。また、エンコーダ/デコーダモジュール430はシステム400の分離した素子として実現することができ、又は当業者に知られているハードウェアとソフトウェアの組み合せとしてプロセッサ410内に結合することができる。
【0188】
本出願で説明される各態様を実行するようにプロセッサ410又はエンコーダ/デコーダ430にロードされるプログラムコードはストレージデバイス440に記憶することができ、そしてその後にメモリ420にロードされてプロセッサ410によって実行される。様々な実施例によると、本出願で説明されるプロセスを実行する間、プロセッサ410、メモリ420、ストレージデバイス440及びエンコーダ/デコーダモジュール430のうちの1つ又は複数は、各項目のうちの1つ又は複数を記憶することができる。このように記憶される項目は、点群フレーム、符号化/復号化されたジオメトリ形状/属性ビデオ/画像又は符号化/復号化されたジオメトリ形状/属性ビデオ/画像の一部、ビットストリーム、行列、変量、及び式、公式、演算や演算の中間又は最終結果ロジックを含むが、これらに限ビットない。
【0189】
いくつかの実施例では、プロセッサ410及び/又はエンコーダ/デコーダモジュール430内部のメモリは、命令を記憶し且つ符号化又は復号化の間に実行される処理のためにワーキングメモリを提供するために使用することができる。
【0190】
しかし、他の実施例では、処理デバイス外部のメモリ(例えば、処理デバイスはプロセッサ410又はエンコーダ/デコーダモジュール430であってもよい)はこれらの機能のうちの1つ又は複数に用いられる。外部メモリはメモリ420及び/又はストレージデバイス440、例えば、動的揮発性メモリ及び/又は不揮発性フラッシュメモリであってもよい。いくつかの実施例では、外部不揮発性フラッシュメモリは、例えばテレビの操作システムを記憶するために使用される。少なくとも1つの実施例において、RAMのような快速外部動的揮発性メモリは、ビデオ符号化復号化及び復号化操作のワーキングメモリとして利用することができ、例えば、MPEG-2第2部分(ITU-TRecommendation H.262及びISO /IEC 13818-2とも呼ばれ、MPEG-2ビデオとも呼ばれる)、HEVC(高効率ビデオ符号化復号化)、VVC(汎用ビデオ符号化復号化)又はMPEG-I第5部分又は第9部分を対象とする。
【0191】
ブロック490に示すように、様々な入力デバイスを介してシステム400の素子へ入力を提供することができる。このような入力デバイスは、(i)放送局などで無線送信されたRF信号を受信できるRF部、(ii)複合入力端子、(iii)USB入力端子、及び/又は(iv)HDMI入力端子を含むが、これらに限らない。
【0192】
様々な実施例では、ブロック490の入力デバイスは、当技術分野で知られているように、関連する対応する入力処理要素を有する。例えば、RF部分は以下の各必要とされる素子を関連付けることができる。(i)所望の周波数(信号選択とも呼ばれ、又は信号を周波数帯域内に制限する)を選択すること、(ii)選択される信号をダウンコンバートすること、(iii)周波数帯域を再び狭い周波数帯域に制御することで、(例えば)いくつかの実施例でチャネルと呼ばれる信号周波数帯域を選択すること、(iv)ダウンコンバートされた信号と周波数帯域が制限された信号を復調すること、(v)誤り訂正を実行すること、及び(vi)逆多重化をして所望のデータパケットフローを選択すること。様々な実施例のRF部分はわざとこれらの機能を実行する素子、例えば、周波数セレクタ、信号セレクタ、周波数帯域リミッタ、チャネルセレクタ、フィルタ、ダウンコンバータ、復調装置、誤り訂正装置及びデマルチプレクサを含む。RF部分は、これらの各機能(例えば、受信した信号をより低い周波数(例えば、中間周波数又はベースバンド付近の周波数)又はベースバンドにダウンコンバートすることを含む)を実行するチューナーを含むことができる。
【0193】
1つのセットトップボックスの実施例では、RF部分及びその関連する入力処理素子は有線(例えば、ケーブル)媒体において伝送されるRF信号を受信することができる。その後、RF部分はフィルタリング、ダウンコンバート及び再フィルタリングにより所望の周波数帯域を得て周波数選択を実行することができる。
【0194】
様々な実施例では、上記(及び他の)素子の順序を設定し、これらの素子のうちの一部を削除し、及び/又は類似又は異なる機能を実行する他の素子を追加する。
【0195】
素子の追加は、既存の素子の間に、増幅器やアナログデジタルコンバータのような素子を挿入することを含むことができる。様々な実施例において、RF部分はアンテナを含むことができる。
【0196】
さらに、USBおよび/またはHDMI端子は、USBおよび/またはHDMI接続を介してシステム400を他の電子デバイスに接続するための対応するインターフェースプロセッサを含むことができる。なお、必要な時に、入力処理の各態様(例えば、Reed-Solomon誤り訂正)は、例えば、分離した入力処理IC内又はプロセッサ410内で実現することができる。このように、必要な時に、分離したインターフェースIC内又はプロセッサ410内でUSB又はHDMIインターフェース処理の各態様を実現することができることを理解されたい。復調により、誤り訂正と逆多重化のストリームは、プロセッサ410、及びメモリと記憶素子に組み合わせて操作するエンコーダ/デコーダ430などを含む様々な処理素子に提供することができることにより、必要な時にデータストリームを処理して出力デバイスに表示する。
【0197】
一体型ハウジング内でシステム4000の様々な素子を提供することができる。一体型ハウジング内において、適切な接続レイアウト440(例えば、当分野で周知の内部バスであって、I2Cバス、配線及びプリント回路基板を含む)を用いて各素子を互いに接続しかつそれらの間でデータを伝送することができる。
【0198】
システム400は通信インターフェース450を含むことができるので、通信チャネル800を介して他のデバイスと通信することができる。通信インターフェース450は、通信チャネル800においてデータを送受信するように構成される送受信機を含むが、これに限らない。通信インターフェース450は、モデム又はネットワークカードを含むが、これに限らず、通信チャネル800は例えば有線及び/又は無線媒体内で実現することができる。
【0199】
様々な実施例では、IEEE802.11のようなWi-Fiネットワークを使用して、システム400にデータをストリーミングすることができる。これらの実施例のWi-Fi信号は、Wi-Fi通信に適した通信チャネル800と通信インターフェース450を介して受信することができる。これらの実施例の通信チャネル800は通常アクセスポイント又はルータに接続することができ、該アクセスポイント又はルータは、インターネットを含む外部ネットワークへのアクセスを提供することで、ストリーミングの適用と他のクラウド上(Over-the-top)無線通信を許可する。
【0200】
他の実施例はセットトップボックスを用いてシステム400にストリーミングデータを提供することができ、該セットトップボックスは入力ブロック490のHDMI接続によりデータを搬送する。
【0201】
入力ブロック490のRF接続を用いてストリーミングデータをシステム400に提供する実施例もある。
【0202】
ストリーミングデータは、システム400が用いるシグナリング情報の方式として使用することができる。シグナリング情報は、ビットストリームBおよび/または点群などの点の数、座標、および/またはセンサ設定パラメータの情報を含むことができる。
【0203】
なお、様々な方式でシグナリングを実現できる。例えば、様々な実施例において、1つ又は複数の構文要素、フラグなどは、対応するデコーダに信号通知情報を送信するために使用することができる。
【0204】
システム400は、ディスプレイ500、スピーカ600及び他の周辺機器700を含む様々な出力デバイスに出力信号を提供することができる。実施例の様々な例において、他の周辺機器700は独立したDVR、ディスクプレーヤ、ステレオシステム、照明システム、及びシステム400の出力に基づいて機能を提供する他のデバイスのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0205】
様々な実施例において、制御信号はAV.Link(オーディオ/ビデオリンク)、CEC(家電制御)又はデバイスからデバイスへの制御を有効にする他の通信プロトコルのシグナリングを用いてシステム400とディスプレイ500、スピーカ600又は他の周辺機器700との間で通信することができ、ユーザがあってもなくてもよい。
【0206】
出力デバイスは、対応するインターフェース460、470及び480により、専用接続経由で通信可能にシステム400に接続することができる。
【0207】
選択的に、通信インターフェース450経由で通信チャネル800を用いて出力デバイスをシステム400に接続することができる。ディスプレイ500とスピーカ600は電子機器(例えばテレビ)のシステム400の他のコンポーネントとともに単一ユニットに統合することができる。
【0208】
様々な実施例において、表示インターフェース460は、タイミングコントローラ(T Con)チップのようなディスプレイドライバを含むことができる。
【0209】
例えば、入力端490のRF部分が、分離したセットトップボックスの一部である場合、ディスプレイ500とスピーカ600は選択的に他のコンポーネントのうちの1つ又は複数と分離する。ディスプレイ500とスピーカ600が外部コンポーネントであってもよい様々な実施例では、専用の出力接続(例えばHDMIポート、USBポート又はCOMP出力端子を含む)経由で出力信号を提供することができる。
【0210】
図1~21では、本明細書では、様々な方法が説明され、各方法は、説明される方法を実現するように、1つ又は複数のステップ又は動作を含む。方法の正確な操作には特定のステップ又は動作順序が必要である場合でない限り、特定のステップ及び/又は動作の順序及び/又は使用を修正したり、組み合わせたりすることができる。
【0211】
ブロック図及び/又は操作フローチャートについていくつかの例が説明されたが、各ブロックは、回路素子、モジュール、または(1つ又は複数の)指定ロジック機能を実現するための1つ又は複数の実行可能な命令のコードを含む部分を表す。なお、他の実施形態では、ブロックに示されている(1つ又は複数の)機能は、指示された順序に従って発生しなくてもよいことに留意されたい。例えば、関わる機能によると、次々と表示される2つのブロックは実際に、基本的に並列して実行されてもよいし、又は逆の順序でこれらのブロックを実行してもよい。
【0212】
例えば方法又はプロセス、装置、コンピュータプログラム、データストリーム、ビットストリーム又は信号において本明細書で説明される実施形態と態様を実現することができる。単一形式の実施形態のコンテキストのみにおいて検討(例えば、方法のみとして検討する)しても、議論される特徴の実施形態は他の形式(例えば、装置又はコンピュータプログラム)で実現することができる。
【0213】
方法は例えばプロセッサにおいて実現することができ、プロセッサは通常、例えばコンピュータ、マイクロプロセッサ、集積回路又はプログラム可能なロジックデバイスなどを含む処理デバイスを指す。プロセッサは通信デバイスをさらに含む。
【0214】
また、方法は、プロセッサにより実行される命令で実現することができ、そして、このような命令(及び/又は実施形態により生成されたデータ値)はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な媒体において実施され、かつそれにおいて実施された、コンピュータにより実行可能なコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを有するコンピュータ読み取り可能なプログラム製品の形式を用いることができる。それに情報を記憶する固有の能力及びそれにより提供される情報から検索する固有の能力を考慮すると、本明細書で使用されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、非一時的な記憶媒体として見なすことができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線又は半導体システム、装置又はデバイス、又は前述したものの任意の適切な組み合せであってもよいが、これらに限らない。なお、以下は、本実施例を適用できるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより更具的な例を提供したが、当業者dであれば容易に認識できるように、それらは網羅的なリストではなく例示的なものに過ぎないことを理解されたい:ポータブルコンピュータフロッピーディスク、ハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM 又はフラッシュメモリ)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、又は前述したものの任意の適切な組み合せ。
【0215】
命令は、プロセッサ読み取り可能な媒体に有形に実施されるアプリケーションを生成することができる。
【0216】
例えば、命令はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその組み合せに存在することができる。例えば、操作システム、独立したアプリケーション、又は両者の組み合せにおいて命令を見つけることができる。したがって、プロセッサは、例えばプロセスを実行するように構成されるデバイスやプロセスを実行するための命令を有するプロセッサ読み取り可能な媒体(例えばストレージデバイス)を含むデバイスとして特徴付けることができる。また、命令に加え又は命令の代わりに、プロセッサ読み取り可能な媒体可は、実施形態により生成したデータ値を記憶することができる。
【0217】
装置は例えば適切なハードウェア、ソフトウェア及びファームウェアにおいて実現することができる。このような装置の例はパーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、デジタルマルチメディアセットトップボックス、デジタルテレビ受信機、パーソナルビデオ録画システム、コネクテッド家電製品、ヘッドマウント ディスプレイ(HMD、透視メガネ)、プロジェクタ(投影機)、「洞窟」(複数のディスプレイを含むシステム)、サーバ、ビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、ビデオデコーダから出力を処理するポストプロセッサ 、ビデオエンコーダに入力を提供するプリプロセッサ、web サーバ、セットトップボックス、及び処理点群、ビデオ又は画像を処理するための他の任意のデバイス、又は他の通信デバイスを含む。なお、装置は移動可能であり、移動中の車両に取り付けることもできる。
【0218】
コンピュータソフトウェアは、プロセッサ410、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合せで実現することができる。非限定的な例として、1つ又は複数の集積回路で実施例を実現することができる。メモリ420は、技術環境に適応する任意のタイプであってもよく、任意の適切なデータ記憶技術(非限定的な例として、例えば光学メモリデバイス、磁気メモリデバイス、半導体に基づくメモリデバイス、固定メモリ及び移動可能なメモリ)で実現することができる。非限定的な例として、プロセッサ410は技術環境に適合する任意のタイプであってもよく、マイクロプロセッサ、汎用コンピュータ、専用のコンピュータ及びマルチコアアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ又は複数をカバーすることができる。
【0219】
当業者にとって明らかなように、実施形態は、例えば記憶可能又は伝送可能な情報を運搬するように定形化される様々な信号を生成することができる。情報は、例えば方法を実行するための命令又は説明される実施形態の1つにより生成されたデータを含むことができる。例えば、信号は、説明される実施例のビットストリームを搬送するように定形化されてもよい。この信号は、例えば電磁波(例えば、周波数スペクトルを用いる無線周波数部分)又はベースバンド信号に定形化されてもよい。定形化は、例えばデータストリームに対して符号化し、かつ符号化されたデータストリームを用いて搬送波を変調することを含むことができる。信号により搬送される情報は、例えばアナログ又はデジタル情報であってもよい。周知のように、信号は異なる有線又は無線リンクで伝送することができる。信号はプロセッサ読み取り可能な媒体に記憶することができる。
【0220】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明することのみに使用され、限定するためのものではない。コンテキストに明確な指示がない限り、本明細書で使用される単数形の「1つ」、「1種」及び「該」は複数形をも含む。さらに、本明細書で使用される場合、「含む/包含(include/comprise)」及び/又は「含む/包含(including/comprising)」という用語は、説明される特徴、整数、ステップ、操作、要素及び/又はコンポーネントなどの存在を指示することができるが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネント及び/又はこれらの組み合せの存在又は追加を排除しない。また、1つの要素がもう1つの要素に「応答」又は「接続」すると呼ばれる時、もう1つの要素に直接応答又は接続してもよいし、中間要素が存在してもよい。逆に、1つの要素がもう1つの要素に「直接応答」又は「直接接続」すると呼ばれる時、中間要素が存在しない。
【0221】
なお、例えば、「A/B」、「A及び/又は B」及び「AとBのうちの少なくとも1つ」の場合、「/」、「及び/又は」及び「少なくとも1つ」という符号/用語のうちのいずれか1つの使用は、一番目に挙げられた選択肢(A)の選択、又は二番目に挙げられた選択肢(B)の選択、又は2つの選択肢(AとB)の選択をカバーすることを意図している。更なる例として、「A、B及び/又はC」及び「A、B和Cのうちの少なくとも1つ」の場合、このような言葉遣いは、一番目に挙げられた選択肢(A)の選択のみ、又は二番目に挙げられた選択肢(B)の選択のみ、又は三番目に挙げられた選択肢(C)の選択のみ、又は一番目と二番目に挙げられた選択肢(AとB)の選択のみ、又は一番目と三番目に挙げられた選択肢(AとC)の選択、又は二番目と三番目に挙げられた選択肢(BとC)の選択のみ、又は3つの選択肢(AとBとC)のすべての選択をカバーすることを意図している。当分野及び当業者には明らかなように、このようにして、挙げられた項目の数に拡張することができる。
【0222】
本出願では様々な数値を用いることができる。特定値は例示的なものであり、そして説明される各態様はこれらの特定値に限らない。
【0223】
なお、第1、第2などの用語は本明細書において様々な要素を説明することに用いることができるが、これらの要素がこれらの用語に限らない。これらの用語は、1つの要素をもう1つの要素と区別することだけに用いられる。例えば、本出願の教示から逸脱しない限り、第1要素は第2要素と呼ぶことができ、同様に、第2要素は第1要素と呼ぶこともできる。第1要素と第2要素との間は順序付けが暗黙的に示されていない。
【0224】
「1つの実施例」又は「実施例」又は「一実施形態」又は「実施形態」及びその他の変化の引用は、頻繁に、特定の特徴、構造、特点等(実施例/実施形態に合わせて説明されるもの)が少なくとも1つの実施例/実施形態に含まれることを伝えるために使用される。したがって、本出願の各箇所に現れる用語の「1つの実施例において」又は「実施例において」又は「いくつか実施例において」又は「一実施形態において」又は「実施形態において」およびその他の任意の変化の出現は、必ずしも同じ実施例を指すとは限らない。
【0225】
同様に、本明細書の「実施例/例/実施形態によると」又は「実施例/例/実施形態において」およびその他の変化の引用は、頻繁に、特定の特徴、構造又は特点(実施例/実施形態に合わせて説明されるもの)が少なくとも1つの実施例/例/実施形態に含まれ得ることを伝えることに使用される。したがって、明細書の各箇所に現れる「実施例/例/実施形態によると」又は「実施例/例/実施形態において」という表現は、必ずしも同じな実施例/例/実施形態を指すとは限らず、独立又は代替的な実施例/例/実施形態が必ず他の実施例/例/実施形態とは相互排他的であるとも限らない。
【0226】
請求項に現れる図面の符号は説明だけに用いられ、かつ請求項の範囲を限定しない。明確な説明がないにもかかわらず、任意の組み合せ又は一部の組み合せにより本実施例/例および変形例を用いることができる。
【0227】
図がフローチャートとして示される時、対応する装置のブロック図も提供されることを理解されたい。同様に、図がブロック図として示される時、対応する方法/プロセスのフローチャートも提供されることを理解されたい。
【0228】
一部の図には、通信路径において通信の主な方向を示す矢印が含まれるが、通信が、説明される矢印と逆の方向に発生することもできることを理解されたい。
【0229】
様々な実施形態は復号化に関連する。本出願で使用されるように、「復号化」は、例えば受信した点群フレーム(1つ又は複数の点群フレームを符号化して受信したビットストリームを含む可能性がある)を実行することにより、表示又は再構築された点群領域内の更なる処理に適合する最終出力を生成するプロセスの全部又は一部をカバーすることができる。様々な実施例において、このようなプロセスは、通常デコーダにより実行されるプロセスのうちの1つ又は複数を含む。様々な実施例において、例えば、このようなプロセスは、本出願で説明される様々な実施形態のデコーダにより実行されるプロセスを選択的に含むこともできる。
【0230】
更なる例として、一実施例では、「復号化」は逆量子化のみを指すことができ、一実施例では、「復号化」はエントロピー復号化を指すことができ、もう1つの実施例において、「復号化」は差分復号化を指すことができ、もう1つの実施例において、「復号化」は逆量子化、エントロピー復号化および差分復号化の組み合せを指すことができる。具体的に説明されるコンテキストに基づいて、「復号化プロセス」という用語は、具体的には、演算のサブセットを指すか、それともより一般的な復号化プロセスを指すかが自明な可能性であり、当業者にとって理解しやすいものでもある。
【0231】
様々な実施形態は符号化に関連する。少なくとも以上の「復号化」に係る検討の方式と同様に、本出願において使用される「符号化」は、例えば、入力点群フレームを実行することにより符号化のビットストリームを生成するプロセスの全部又は一部をカバーすることができる。様々な実施例において、この種類のプロセスは、通常エンコーダにより実行されるプロセスのうちの1つ又は複数を含む。様々な実施例において、このようなプロセスは、本出願で説明される各実施形態のエンコーダにより実行されるプロセスを含むか、または選択的に含むこともできる。
【0232】
更なる例として、1つの実施例において、「符号化」は量子化のみを指すことができ、1つの実施例において、「符号化」はエントロピー符号化のみを指すことができ、もう1つの実施例において、「符号化」は差分符号化のみを指すことができ、もう1つの実施例において、「符号化」は量子化、差分符号化およびエントロピー符号化の組み合せを指すことができる。特定の説明がなされているコンテキストに基づいて、「符号化プロセス」という用語は、演算のサブセットを具体的に指すか、それともより一般的な符号化プロセスを指すかが自明な可能性があり、当業者にとって理解しやすいものでもある。
【0233】
また、本出願は、様々な情報の「取得」について言及できる。情報の取得は、情報の推定、情報の計算、情報の予測又はメモリから情報を検査することのうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0234】
また、本出願は、様々な情報への「アクセス」について言及できる。情報へのアクセスは情報の受信、(例えば、メモリから)情報を検索こと、情報の記憶、情報の移動、情報のコピー、情報の計算、情報の決定、情報の予測又は情報の推定のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0235】
また、本出願は様々な情報の「受信」について言及できる。「アクセス」と同様に、受信というのは広義的な用語を意図する。情報の受信は、例えば、情報へのアクセス又は情報の検索(例えば、メモリから)のうちの1つ又は複数を含むことができる。また、もう1つの方式として、例えば、情報の記憶、情報の処理、情報の送信、情報の移動、情報のコピー、情報の削除、情報の計算、情報の決定、情報の予測又は情報の推定などの操作期間は、通常、「受信」に関連する。
【0236】
それに、本明細書で使用されるように、「信号」という用語は、特に対応するデコーダに特定のことを指示するなどを指示する。例えば、いくつかの実施例では、エンコーダは、点群の点の数または座標またはセンサ設定パラメータなどの特定の情報を通知するために信号を送信する。この様式により、実施例において、エンコーダ側とデコーダ側において同じパラメータを用いることができる。したがって、例えば、エンコーダはデコーダに(明確なシグナリング)特定パラメータを送信することができ、これにより、デコーダは同じ特定パラメータを用いることができる。逆に、デコーダが特定のパラメータおよび他のパラメータを有している場合、伝送を必要としないシグナリング(間接的なシグナリング)を用いて、デコーダに知らせかつ特定パラメータを選択させることを容易にする。如何なる実際の機能の伝送を回避するために、様々な実施例においてビット節約を実現している。なお、様々な方式でシグナリングを完成できることを認識されたい。例えば、様々な実施例において、1つ又は複数の文法要素、フラグなどは、情報を対応するデコーダに送信するために使用される。上記は「信号(signal)」という単語の動詞の形に関連するが、「信号」という単語は本明細書において名詞として使用されても良い。
【0237】
すでに複数の実施形態を説明したが、様々な修正を行ってもよいことを理解されたい。例えば、異なる実施形態の要素を組み合せ、補充、修正又は削除することによって他の実施形態を生成することができる。また、当業者であれば理解できるように、他の構造とプロセスは、開示された構造とプロセスを代替でき、これにより生成された実施形態は基本的に同じである(1つ又は複数の)方式で、基本的に同じ(1つ又は複数の)である機能を実行することによって、少なくとも開示された実施形態と基本的に同じである(1つ又は複数の)結果を実現する。したがって、本出願では、これらの内容及び他の実施形態が構想されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2024-03-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法であって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
-前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を前記ビットストリームに符号化するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序インデックスが前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序インデックスよりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、
前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)を取得するステップと、
前記後期点順序インデックス差の幅を前記ビットストリームに符号化するステップと、を含む、
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法。
【請求項2】
ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する方法であって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
-前記ビットストリームから、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を復号化するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、前記ビットストリームから、前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)の幅を復号化するステップと、を含む、
ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する方法。
【請求項3】
前記第1の参照粗い点(Pref)は、最後に符号化または復号化された占有された粗い点(Plast)、または前記辞書順序で最も高い順序を持つ以前に符号化または復号化された占有された粗い点(Phigh)であり、前記第2の参照粗い点(P’ref)は、前記第1の参照粗い点であるか、または前記第1の参照粗い点の順序がオフセットだけシフトした順序と等しい順序に関連付けられた粗い点である、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記データ(Snext)は、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するバイナリデータであり、少なくとも1つの以前に符号化または復号化された占有された粗い点が後期占有された粗い点であるか否かを指示する少なくとも1つの他のバイナリデータ(Snext,i)に基づいて、前記データ(Snext)をエントロピー符号化またはエントロピー復号化する、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記後期点順序インデックス差の前記幅は、前記2次元空間の前記座標に関連付けられた2つの正のオフセット(φoffset, soffset, λoffset)を前記ビットストリームに符号化することによって符号化され、または前記後期点順序インデックス差の前記幅は、前記ビットストリームから前記2次元空間の前記座標に関連付けられた2つの正のオフセット(φoffset, soffset λoffset)を復号化することによって復号化される、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記正のオフセットのうちの1つ(λoffset)を符号化または復号化することは、合計が前記正のオフセット(λoffset)に等しい第1の正の値(λoffset,1)と第2の正の値(λoffset,2)を符号化または復号化することを含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の正の値または前記第2の正の値を符号化または復号化することは、前記第1の正の値または前記第2の正の値を表すバイナリデータのシーケンスをエントロピー符号化またはエントロピー復号化することを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
もう一つの正のオフセット(φoffset offset)を符号化または復号化することは、前記もう一つの正のオフセットを表すバイナリデータのシーケンスをエントロピー符号化またはエントロピー復号化することを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項9】
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する装置であって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記装置は少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、
-前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を前記ビットストリームに符号化し、占有された粗い点の前記辞書順序における順序インデックスが前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序インデックスよりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされ、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、
前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)を取得し、
前記後期点順序インデックス差の幅を前記ビットストリームに符号化するように構成される、
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する装置。
【請求項10】
ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する装置であって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記装置は少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、
-前記ビットストリームから、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を復号化し、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされ、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であことを指示する場合、前記ビットストリームから、前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)の幅を復号化するように構成される、
ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する装置。
【請求項11】
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリ形状を表す符号化された点群データのビットストリームであって、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記ビットストリームは、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)をさらに含み、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされる、
2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリ形状を表す符号化された点群データのビットストリーム。
【請求項12】
ンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行される場合、前記1つまたは複数のプロセッサに、2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法を実行させ、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
-前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を前記ビットストリームに符号化するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序インデックスが前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序インデックスよりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、
前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)を取得するステップと、
前記後期点順序インデックス差の幅を前記ビットストリームに符号化するステップと、を含む、
コンピュータプログラ
【請求項13】
非一時的な記憶媒体であって、2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータをビットストリームに符号化する方法を実行するためのプログラムコードの命令が運ばれ、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
-前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を前記ビットストリームに符号化するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序インデックスが前記点群の以前に符号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序インデックスよりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
-前記データ(Snext)が前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、
前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)を取得するステップと、
前記後期点順序インデックス差の幅を前記ビットストリームに符号化するステップと、を含む、
非一時的な記憶媒体。
【請求項14】
ンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行される場合、前記1つまたは複数のプロセッサに、ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する方法を実行させ、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
-前記ビットストリームから、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を復号化するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、前記ビットストリームから、前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)の幅を復号化するステップと、を含む、
コンピュータプログラ
【請求項15】
非一時的な記憶媒体であって、ビットストリームから2次元空間の離散的な位置のセットのいくつかの離散的な位置を占有する順序付きの粗い点によって表される点群ジオメトリデータを復号化する方法を実行するためのプログラムコードの命令が運ばれ、前記順序付きの粗い点は前記2次元空間の座標に基づく辞書順序に基づいて順序付けされ、前記方法は、
-前記ビットストリームから、前記点群の点に関連付けられた占有された粗い点(Pnext)が後期占有された粗い点であるか否かを指示するデータ(Snext)を復号化するステップであって、占有された粗い点の前記辞書順序における順序が前記点群の以前に復号化された点に関連付けられた第1の参照粗い点(Pref)の順序よりも低い場合、前記占有された粗い点は後期占有された粗い点(Pnext)と見なされるステップと、
-前記データ(Snext)が、前記占有された粗い点が後期占有された粗い点(Pnext)であることを指示する場合、前記ビットストリームから、前記後期占有された粗い点(Pnext)の順序インデックスと第2の参照粗い点(P’ref)の順序インデックスとの間の後期点順序インデックス差(Δolate)の幅を復号化するステップと、を含む、
非一時的な記憶媒体。
【国際調査報告】