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特表2024-536865メッセンジャーRNA送達のためのイオン化性カチオン化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-08
(54)【発明の名称】メッセンジャーRNA送達のためのイオン化性カチオン化合物
(51)【国際特許分類】
   A61K 48/00 20060101AFI20241001BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 9/51 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20241001BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 47/28 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 9/127 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 31/16 20060101ALI20241001BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 38/02 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 39/00 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 39/145 20060101ALI20241001BHJP
   A61K 39/215 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
A61K48/00
A61P43/00 105
A61K9/51
A61K47/22
A61K47/18
A61K47/24
A61K47/28
A61K9/127
A61K9/14
A61P37/04
A61P31/00
A61P35/00
A61P37/06
A61P3/10
A61P25/00
A61P9/00
A61P13/12
A61P3/00
A61P31/16
A61P31/14
A61K38/02
A61K39/00 G
A61K39/145
A61K39/215
A61K39/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518837
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-05-22
(86)【国際出願番号】 IB2022059217
(87)【国際公開番号】W WO2023053017
(87)【国際公開日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】63/249,128
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
2.TRITON
3.SPAN
4.MARCOL
(71)【出願人】
【識別番号】523207227
【氏名又は名称】セキラス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【弁理士】
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】デーン,エリック・エル
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C085
【Fターム(参考)】
4C076AA19
4C076AA29
4C076AA65
4C076AA95
4C076DD49
4C076DD60
4C076DD63
4C076DD70
4C076EE23
4C084AA02
4C084AA13
4C084BA03
4C084MA05
4C084MA24
4C084MA38
4C084MA41
4C084NA13
4C084ZA011
4C084ZA012
4C084ZA361
4C084ZA362
4C084ZA811
4C084ZA812
4C084ZB081
4C084ZB082
4C084ZB091
4C084ZB092
4C084ZB211
4C084ZB212
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZB311
4C084ZB312
4C084ZB331
4C084ZB332
4C084ZC211
4C084ZC212
4C084ZC351
4C084ZC352
4C085AA03
4C085BA55
4C085BA71
4C085BB01
4C085CC03
4C085CC08
4C085DD62
4C085EE01
(57)【要約】
脂質ナノ粒子の形成における特定のイオン化可能なカチオン性脂質化合物の使用について説明する。当該脂質ナノ粒子は、核酸などの治療薬をカプセル化してもよく、当該治療薬の送達及び特定の状態の治療方法において、または免疫応答の誘導のために使用してもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセンジャーRNAと、以下からなる群から選択されるイオン性カチオン性脂質化合物とを含む脂質ナノ粒子:
【化1-1】
【化1-2】
【化1-3】
またはその薬学的に許容される塩、もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
脂質成分が、中性脂質、構造脂質及びPEG化脂質のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項3】
請求項2に記載の脂質ナノ粒子であって、前記中性脂質が、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DLPC)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DMPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジウンデカノイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DUPC)、1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、1,2-ジ-O-オクタデセニル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(18:0 ジエーテルPC)、1-オレオイル-2-コレステリルヘミスクシノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(OChemsPC)、1-ヘキサデシル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(C16 Lyso PC)、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジフィタノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(ME 16.0 PE)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-rac-(1-グリセロール)ナトリウム塩(DOPG)、及びスフィンゴミエリンからなる群より選択される、前記脂質ナノ粒子。
【請求項4】
前記構造脂質が、コレステロール、フェコステロール、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、エルゴステロール、トマチジン、トマチン、ウルソール酸、及びα-トコフェロールからなる群から選択される、請求項2に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項5】
前記PEG化脂質が、PEG修飾ホスファチジルエタノールアミン、PEG修飾ホスファチジン酸、PEG修飾セラミド、PEG修飾ジアルキルアミン、PEG修飾ジアシルグリセロール、及びPEG修飾ジアルキルグリセロール、任意選択でPEG-c-DOMG、PEG-DMG、PEG-DLPE、PEG-DMPE、PEG-DPPC、及びPEG-DSPEからなる群から選択される、請求項2に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項6】
約25モル%~約60モル%の化合物1~12から選択される化合物;約2モル%~約25モル%の中性脂質;約18.5モル%~約60モル%の構造脂質;及び約0.2モル%~約10モル%のPEG化脂質を含む、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項7】
前記メッセンジャーRNAが、従来のメッセンジャーRNA及び自己増幅メッセンジャーRNAから選択される、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項8】
従来のメッセンジャーRNA及び/または自己増幅メッセンジャーRNAが、抗原性ペプチドもしくはタンパク質、またはそれらの断片、バリアントもしくは誘導体をコードする配列を含む、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項9】
前記抗原性ペプチドまたはタンパク質が、病原性抗原、腫瘍抗原、アレルギー性抗原または自己免疫性自己抗原からなる群から選択される、請求項8に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項10】
前記病原性抗原が、細菌、ウイルスまたは原虫学的病原生物に由来する、請求項9に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項11】
前記脂質ナノ粒子の直径が約30nm~約160nmである、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項12】
請求項1に記載の複数の脂質ナノ粒子と、薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤とを含む脂質ナノ粒子組成物。
【請求項13】
哺乳動物細胞にメッセンジャーRNAを送達する方法であって、請求項1に記載の脂質ナノ粒子を対象に投与し、それにより前記細胞と前記脂質ナノ粒子を接触させ、前記メッセンジャーRNAを前記細胞に送達することを含む、前記方法。
【請求項14】
前記細胞がヒト対象の細胞である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
哺乳動物細胞において目的のポリペプチドを産生する方法であって、前記細胞を請求項1に記載の脂質ナノ粒子と接触させるステップを含み、前記脂質ナノ粒子が、前記ポリペプチドをコードする従来のメッセンジャーRNAまたは自己増幅メッセンジャーRNAを含む、前記方法。
【請求項16】
疾患、障害または状態の治療を必要とする対象における疾患、障害または状態を治療する方法であって、前記対象に請求項1に記載の脂質ナノ粒子を投与し、それによって前記疾患、障害または状態を治療することを含む、前記方法。
【請求項17】
前記疾患、障害または状態が、希少疾患、感染症、がん、増殖性疾患、遺伝病、自己免疫疾患、糖尿病、神経変性疾患、心血管疾患、腎血管疾患、及び代謝性疾患からなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
請求項1に記載の脂質ナノ粒子、または請求項12に記載の脂質ナノ粒子組成物を含むワクチン。
【請求項19】
前記ワクチンが、腫瘍ワクチン、インフルエンザワクチン、及びSARSワクチンから選択される、請求項18に記載のワクチン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、対象にメッセンジャーRNAを送達するための脂質ナノ粒子を形成するために、他の脂質分子と組み合わせて使用され得るカチオン性及び/またはイオン化可能な脂質化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
核酸ベースの治療は、ある範囲の治療用途において大きな可能性を示している。しかしながら、メッセンジャーRNA(mRNA)、自己増幅mRNA(saRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、アンチセンスオリゴヌクレオチド、プラスミド、DNAなどのようなポリヌクレオチドの送達には、多くの課題がある。RNAなどの遊離核酸は急速な酵素分解を受けやすいので、一般に全身に残存しない。さらに、核酸は負の電荷を持っているため、細胞障壁を効果的に通過して、必要な細胞内コンパートメントに入ることができない場合があり、例えば、翻訳またはその他の効果を達成できない場合がある。
【0003】
したがって、脂質ナノ粒子(LNP)などの脂質粒子は、核酸を分解から保護し、細胞への取り込み及び細胞内送達を改善するように、核酸を製剤化するために使用されてきた。LNPは通常、イオン化可能なカチオン性脂質と、中性脂質、コレステロールなどのステロール、及びPEG化脂質などの他の脂質成分とから形成される。イオン化可能なカチオン性脂質は、1つ以上の炭化水素基を含む親油性領域と、少なくとも1つの正電荷またはイオン化可能な極性頭部基を含む親水性領域とを有する両親媒性分子である。このようなカチオン性脂質は適切なpHでイオン化され、核酸と正に帯電した複合体を形成し得、この核酸が細胞の細胞膜を通過して細胞質に侵入しやすくなる。
【0004】
最初に承認されたsiRNA治療薬であるOnpattro(パチシラン)は、遺伝性アミロイド生成性トランスサイレチン(TTR)アミロイドーシスの治療薬としてわずか数年前に市場に参入した。パチシランの治療効果は、siRNAを介したTTR遺伝子サイレンシングに依存しており、変異タンパク質の生成を防ぎ、少なくとも疾患の進行を防ぐ。siRNAの効率的な送達は、LNPテクノロジーに依存する。
【0005】
さらに最近では、核酸ワクチンが、重症感染性コロナウイルス感染症2019(COVID-19)の現在の世界的大流行の原因となっている重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)など、さまざまな疾患の治療及び予防に対する有望なアプローチとして浮上している。メッセンジャーRNAワクチンは、従来のmRNAまたは自己増幅メッセンジャーRNA(saRNA)の宿主細胞の細胞質への送達に依存しており、最終的には転写され、抗原タンパク質に翻訳されて免疫応答の生成を引き起こす。メッセンジャーRNAはサイズが大きく負に帯電しており、細胞への取り込みが妨げられるため、適切な送達にはやはりLNPが必要である。
【0006】
異なるイオン化可能なカチオン性脂質は、酸解離定数(pKa)値を含む異なる物理化学的プロファイルを示し、それによって核酸と複合体を形成する能力に影響を与えるだけでなく、インビボでの異なる毒性プロファイルも示す可能性があり、そのためメッセンジャーRNAの送達のためのLNPなどの脂質粒子を形成するのに適した、改良されたイオン化可能なカチオン性脂質化合物が引き続き必要とされていることが当業者には明らかであろう。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施形態は、中性脂質、荷電脂質、構造脂質、PEG化脂質及びその類似体のうちの1つ以上を含む追加の脂質の存在下で脂質粒子、例えばLNPを形成し得、かつ、従来のメッセンジャーRNA及び自己増幅メッセンジャーRNA(saRNA)を含むメッセンジャーRNAの送達に使用することができる、イオン化可能なカチオン性脂質化合物、及びその薬学的に許容される塩、及びプロドラッグを提供する。イオン化可能なカチオン性脂質化合物及び会合するメッセンジャーRNAを含む脂質粒子は、一連の疾患、障害及び症状の治療に使用され得る。
【0008】
したがって、一実施形態では、本開示は、メッセンジャーRNAと会合した脂質ナノ粒子を提供し、この脂質ナノ粒子は、以下からなる群から選択される1つ以上のイオン化可能なカチオン性脂質化合物を含んでいる:
【化1-1】
【化1-2】
【化1-3】
またはその薬学的に許容されるもしくはプロドラッグ。
【0009】
さらなる実施形態では、本開示は、複数のそのような脂質粒子及び少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む、LNP組成物などの脂質粒子組成物を提供する。
【0010】
さらなる実施形態では、前述の脂質粒子及び/または脂質粒子組成物内のメッセンジャーRNAを細胞に送達する方法が提供される。
【0011】
さらなる実施形態では、細胞内で目的のポリペプチドを産生する方法が提供される。
【0012】
なおさらなる実施形態では、対象における疾患、障害または状態を治療する方法は、そのような治療を必要とする対象に前述の脂質粒子及び/または脂質粒子組成物を投与することによって提供される。
【0013】
脂質粒子及び/または脂質粒子組成物は、ワクチンの成分として対象に送達され得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】GraphPad Prismを使用してpHの関数としてプロットされた強度値、及びSL01のシグモイド用量応答曲線との適合を示す。見かけのpKaは、イオン化可能なアミンの半分がプロトン化されていると予想されるこの曲線のEC50として決定された。
図2】GraphPad Prismを使用してpHの関数としてプロットされた強度値、及びSL02のシグモイド用量応答曲線との適合を示す。見かけのpKaは、イオン化可能なアミンの半分がプロトン化されていると予想されるこの曲線のEC50として決定された。
図3】SL01とSL02はどちらもインビトロでBHK-V細胞をトランスフェクトできることを示す。SL02 LNPは、調べた両方のsaRNA構築物の効力がより高い傾向があった。
図4】プライムブーストワクチン接種スケジュール後の赤血球凝集阻害(HAI)アッセイによって測定した場合、インフルエンザ抗原H5及びN1を発現するsaRNAをカプセル化したLNPが、マウスにおいて高レベルの中和抗体をもたらしたことを示す。0.1μgのsaRNA用量では、両方のLNPの値とも、MF59をアジュバントとして添加した不活化ウイルスワクチンによって誘発される値と同等であった。点線は検出限界である。
図5】プライムブーストワクチン接種スケジュール後の疑似ウイルスマイクロ中和(MN)アッセイによって測定した場合、インフルエンザ抗原H5及びN1を発現するsaRNAをカプセル化したLNPがマウスにおいて高レベルの中和抗体をもたらしたことを示す。0.1μgのsaRNA用量では、両方のLNPの値とも、MF59をアジュバントとして添加した不活化ウイルスワクチンによって誘発される値と同等であった。点線は検出限界である。
図6】インフルエンザ抗原H5及びN1を発現するsaRNAをカプセル化しているSL01及びSL02のLNPは、MF59をアジュバントとして添加した不活化ウイルスワクチンとは対照的に、プライムブーストワクチン接種スケジュールに従って測定可能なレベルの抗原特異的CD8T細胞の活性化をもたらしたことを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示は、脂質ナノ粒子(LNP)及び/またはLNP組成物の使用に基づいており、このLNPは、メッセンジャーRNAの送達のための、特定のイオン化脂質化合物、本明細書で定義される化合物1~12のうちの1つ以上を含む。イオン化可能な脂質化合物は生分解性基を示し、これがインビボでの毒性の軽減またはクリアランスの改善に役立つ場合がある。
【0016】
一実施形態では、LNP及び/またはLNP組成物はワクチンの成分であり得るが、本明細書に記載のLNP及び/またはLNP組成物の治療的使用はそれに限定されない。
【0017】
いくつかの実施形態では、LNP及び/またはLNP組成物は、メッセンジャーRNAによってコードされるタンパク質の発現のためのメッセンジャーRNAの送達に適し得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、LNP及び/またはLNP組成物は、メッセンジャーRNAワクチンの成分としてメッセンジャーRNAの送達に適している場合がある。
【0019】
全般
本明細書全体を通して、具体的に別段明記されない限り、または文脈上他の意味に解すべき場合を除き、単一のステップ、事象構成、ステップ群、または事象構成群への言及は、これらのステップ、事象構成、ステップ群、または事象構成群のうちの1つ及び複数(すなわち1つ以上)を包含すると解釈されるものとする。
【0020】
当業者は、本開示が、具体的に記載されているものの他にも変形形態及び変更形態が生じやすいことを理解するであろう。本開示が全てのこのような変形及び変更を含むことを理解されたい。本開示はまた、個別にまたは集合的に本明細書で言及されるか、または示されるステップ、特徴、組成物、及び化合物の全て、ならびに該ステップまたは特徴の任意のかつ全ての組み合わせまたは任意の2つ以上を含む。
【0021】
本開示は、本明細書に記載の特定の実施形態によって範囲を限定されないものとする。このような特定の実施形態は、例示を意図するに過ぎない。機能的に等価の産物、組成物、及び方法は、明らかに本開示の範囲内にある。
【0022】
本開示の任意の実施形態は、別段の明記がない限り、変更すべきところは変更して、本開示の任意の他の例に適用されるように解釈するものとする。
【0023】
別段の具体的な定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、(例えば、有機合成化学、細胞培養、分子遺伝学、免疫学、免疫組織化学、タンパク質化学、及び生化学における実施形態について)当該技術分野の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有すると解釈するものとする。
【0024】
別途指定されない限り、本開示で利用される任意の組換えタンパク質、細胞培養、及び免疫学的技法は、当業者に周知の標準手順である。かかる技法は、J.Perbal,A Practical Guide to Molecular Cloning,John Wiley and Sons(1984),J.Sambrook et al.Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989),T.A.Brown(編集),Essential Molecular Biology:A Practical Approach,Volumes 1 and 2,IRL Press(1991),D.M.Glover and B.D.Hames(編集),DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes 1-4,IRL Press(1995 and 1996),and F.M.Ausubel et al.(編集),Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates and Wiley-Interscience(1988、現在までの全アップデートを含む),Ed Harlow and David Lane(編集)Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,(1988),and J.E.Coligan et al.(編集)Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons(現在までの全アップデートを含む)などの文献を通じて記述及び説明される。
【0025】
「及び/または」、例えば、「X及び/またはY」という用語は、「X及びY」または「XまたはY」のいずれかを意味すると理解され、両方の意味またはいずれかの意味に明確なサポートを提供するものとみなされる。
【0026】
用語「から」及び「まで」とは、範囲を示す場合、その範囲が列挙された下限値及び上限値を含むことを意味すると理解されるべきである。例えば、「xは0から6までの整数である」とは、xが存在しない(xが0)状況、xが6の状況、及びその間の各整数値を含む(すなわち、xは1、2、3、4、または5である)ものとして理解されるものとする。
【0027】
本明細書全体において、単語「含む(comprise)」、または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」のような変形例は、述べられた要素、整数もしくはステップ、または要素、整数もしくはステップの群の包含を意味するが、任意の他の要素、整数もしくはステップ、または要素、整数もしくはステップの群の除外は意味しないことが理解されるであろう。
【0028】
本明細書で使用される場合、「~に由来する」という用語は、指定の整数が、特定の供給源から取得することができること(ただし、必ずしもその供給源から直接取得されるとは限らない)を示すものと解釈されたい。
【0029】
選択された定義
本明細書で使用される場合、「脂質ナノ粒子」または「LNP」という用語は、ナノメートルオーダー(例えば、1~1,000nm)の少なくとも1つの寸法を有し、本明細書に記載の化合物1~12から選択される化合物を含む脂質ベースの粒子を指すと理解されるべきである。実施形態では、LNPは、従来のメッセンジャーRNAまたは自己増幅メッセンジャーRNAを含むメッセンジャーRNAを細胞、組織、器官、腫瘍などの所望の標的に送達するための組成物中に製剤化される。LNPは、化合物1~12のうちの1つ以上と、中性脂質、荷電脂質、ステロール及びPEG化脂質のうちの1つ以上とから選択されるイオン化可能なカチオン性化合物とを含む。
【0030】
「カチオン性化合物」、「イオン化可能なカチオン性化合物」、「カチオン性脂質化合物」、「イオン化可能なカチオン性脂質化合物」、「イオン化可能な脂質化合物」または同様の用語は、正の電荷を帯びることができる、本明細書に記載の化合物1~12から選択される脂質化合物を指す。本明細書に開示されるイオン化可能なカチオン性脂質は、正電荷を帯び得る1つ以上の窒素含有基を含む。これらはイオン化可能であるため、pHに応じて正に帯電した形または中性の形で存在してもよい。カチオン性脂質のイオン化は、異なるpH条件下で脂質ナノ粒子の表面電荷に影響を与える場合がある。
【0031】
「中性脂質」という用語は、選択されたpHで非荷電または中性両性イオン形態で存在する多くの脂質種のいずれかを指す。生理的pHでは、このような脂質としては、限定するものではないが、ホスファチジルコリン、例えば、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DMPC)、1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、ならびにホスファチジルエタノールアミン、例えば、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、及びスフィンゴミエリン(SM)が挙げられる。
【0032】
「荷電脂質」という用語は、有用な生理学的範囲、例えばpH約3~pH約9内のpHに関係なく、正に荷電または負に荷電した形態で存在する多数の脂質種のいずれかを指す。荷電脂質の非限定的な例としては、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルモシトール、ステロールヘミサクシネート、ジアルキルトリメチルアンモニウムプロパン(DOTAP及びDOTMAを含む)、ジアルキルジメチルアミノプロパン、エチルホスホコリン、及びジメチルアミノエタンカルバモイルステロールが挙げられる。
【0033】
本明細書で使用される「メッセンジャーRNA」という用語は、従来の非複製メッセンジャーRNA(従来のmRNA)、ならびに自己増幅メッセンジャーRNA(saRNA)、及びそれらの組み合わせを指す。この用語は一般に、少なくとも1つのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを指す。メッセンジャーRNAには、1つ以上のコード領域及び非コード領域が含まれる場合がある。それは、天然源から精製しても、組換え発現系を使用して生成してもよく、任意選択で精製しても、化学合成しても、その他でもよい。メッセンジャーRNAは、既知のヌクレオチド類似体または修飾された主鎖残基もしくは連結を含むポリヌクレオチドであって、合成、天然、及び非天然に存在し、基準のポリヌクレオチドと類似の結合特性を有するポリヌクレオチドを含んでもよい。このような類似体の例としては、限定するものではないが、ホスホロチオエート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、キラルメチルホスホネート、2’-O-メチルリボヌクレオチド、及びペプチド核酸(PNA)が挙げられる。特に限定しない限り、この用語は、参照ポリヌクレオチドと同様の結合特性を有する天然ヌクレオチドの既知の類似体を含むポリヌクレオチドを含むメッセンジャーRNAを包含する。他に示されない限り、特定のメッセンジャーRNA核酸配列は、明示的に示された配列だけでなく、保存的に修飾されたそのバリアント(例えば、縮重コドン置換)、対立遺伝子、オルソログ、一塩基多型、及び相補配列も暗黙的に包含する。具体的には、縮重コドン置換は、1つ以上の選択された(またはすべての)コドンの3番目の位置が混合塩基及び/またはデオキシイノシン残基で置換される配列を生成することによって達成され得る(Batzer et al.,Nucleic Acid Res.,19:5081(1991);Ohtsuka et al.,J.Biol.Chem.,260:2605-2608(1985);Rossolini et al.,Mol.Cell.Probes,8:91-98(1994))。
【0034】
本明細書で使用される「発現」という用語は、メッセンジャーRNAのポリペプチドへの翻訳、ポリペプチドのインタクトなタンパク質へのアセンブリ、及び/またはポリペプチドもしくは完全にアセンブリされたタンパク質の翻訳後修飾を指す。
【0035】
治療用メッセンジャーRNAの「有効量」または「治療有効量」とは、メッセンジャーRNAの非存在下で検出される正常な発現レベルと比較した標的ポリペプチドの発現の増大など、所望の効果を生み出すのに十分な量である。標的遺伝子または標的配列の発現を測定するための適切なアッセイとしては、当業者に公知の技術を用いるタンパク質またはRNAレベルの検査、例えば、ドットブロット、ノーザンブロット、インサイチュハイブリダイゼーション、ELISA、免疫沈降、酵素機能、適切なレポータータンパク質の蛍光または発光、及び表現型アッセイが挙げられる。
【0036】
本明細書で使用する場合、「プロドラッグ」とは、生理的条件下で、または加溶媒分解によって、本明細書に記載の化合物1~12のいずれかに変換され得る化合物を示すことを意味する。したがって、「プロドラッグ」という用語は、薬学的に許容されるそのような化合物の代謝前駆体を指す。プロドラッグは、それを必要とする対象に投与されるときは不活性である場合があるが、インビボでは活性型に変換される。この用語にはまた、そのようなプロドラッグが哺乳動物対象に投与されるとインビボで活性化合物を放出する任意の共有結合した担体も含まれ得る。化合物1~12のいずれかのプロドラッグは、修飾がルーチン操作またはインビボで親化合物に切断されるような方法で、化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製され得る。
【0037】
「薬学的に容認可能な担体、希釈剤または賦形剤」とは、患者において実質的に非毒性かつ非炎症性であるという性質を有する、本明細書で説明される化合物1~12以外の任意の成分(例えば、活性化合物を懸濁、複合体化または溶解させることが可能なビヒクル)を指す。賦形剤としては、例えば以下が挙げられる:付着防止剤、酸化防止剤、結合剤、コーティング、圧縮補助剤、崩壊剤、染料(着色剤)、皮膚軟化剤、乳化剤、充填剤(希釈剤)、皮膜形成剤またはコーティング、香料、芳香剤、流動促進剤(glidant)(流動促進剤(flow enhancer))、潤滑剤、防腐剤、印刷インク、吸着剤、懸濁剤または分散剤、甘味料、及び水和水。例示的な賦形剤としては、限定するものではないが、以下が挙げられる:ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム(二塩基性)、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロース、架橋ポリビニルピロリドン、クエン酸、クロスポビドン、システイン、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、マンニトール、メチオニン、メチルセルロース、メチルパラベン、微結晶性セルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポビドン、アルファデンプン、プロピルパラベン、レチニルパルミテート、シェラック、二酸化ケイ素、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、クエン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ソルビトール、デンプン(トウモロコシ)、ステアリン酸、スクロース、タルク、二酸化チタン、ビタミンA、ビタミンE(アルファ-トコフェロール)、ビタミンC、キシリトール及び本明細書に開示の他の種。
【0038】
「薬学的に許容される塩」としては、酸付加塩と塩基付加塩の両方が挙げられる。適切な塩の列挙は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th ed.,Mack Publishing Company,Easton,PA,1990,p.1445,and Journal of Pharmaceutical Science,66,2-19(1977)に見出され得る。酸付加塩とは、遊離塩基の生物学的有効性及び特性を保持する塩であって、これは、生物学的にも、そうでなくても望ましくはない塩であり、これは、限定するものではないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸と形成される塩、及び限定するものではないが、酢酸、2,2-ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4-アセトアミド安息香酸、ショウノウ酸、カンファー-10-スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2-オキソ-グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4-アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、チオシアン酸、pトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸などの有機酸と形成される塩である。塩基付加塩とは、遊離の酸の生物学的有効性及び特性を保持しており、かつ生物学的にもその他の点でも望ましくないものではない塩である。これらの塩は、遊離酸への無機塩基または有機塩基の付加から調製される。無機塩基に由来する塩としては、限定するものではないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩などが挙げられる。好ましい無機塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの塩である。有機塩基から誘導される塩としては、限定するものではないが、一級、二級及び三級アミン、天然置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えば、アンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、デアノール、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂の塩などが挙げられる。
【0039】
本明細書で使用される場合、「生分解性基」という用語は、哺乳動物における脂質のより速い代謝を促進し得る基である。エステルは、適切な生分解性基であり、本開示の化合物1~12は、インビボの生分解性を改善するための2つのそのようなエステル基を提示するが、化合物10はさらに、細胞内還元ステップを介して同様に生分解性であり得るジスルフィド結合を提示する。
【0040】
本明細書で使用される場合、「カプセル化効率」とは、LNP組成物の調製に使用されるメッセンジャーRNAの初期総量に対する、LNP組成物の一部となるメッセンジャーRNAの量を指す。例えば、組成物に最初に提供されたメッセンジャーRNAの合計100mgのうち、92mgのメッセンジャーRNAがLNP組成物中にカプセル化される場合、カプセル化効率は92%とされ得る。本明細書で使用される場合、「カプセル化」とは、完全な、実質的な、または部分的な囲い、閉じ込め、取り囲む、または包み込むことを指し得る。
【0041】
本明細書で使用される「対象」という用語は、ヒトを含む哺乳動物などの任意の動物を意味すると解釈されるものとする。例示的な対象としては、限定するものではないが、ヒト及びヒト以外の霊長類が挙げられる。例えば、対象とはヒトである。
【0042】
本明細書で使用される「哺乳動物」という用語には、ヒトと、実験動物及び家庭用ペット(例えば、ネコ、イヌ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウサギ)などの家畜、及び野生動物などの非家畜動物の両方などが含まれる。
【0043】
化合物
実施形態では、以下の化合物1~12から選択される化合物は、メッセンジャーRNA-LNPにおいて、他の選択された従来技術のイオン化可能なカチオン性脂質化合物を超える利点を提供し得、これには、以下のうちの1つ以上が挙げられる:メッセンジャーRNAとの複合体化の改善;有益なpKa特性;LNPの一部としてメッセンジャーRNAのカプセル化効率の向上;毒性の減少;生分解性の向上;インビボのクリアランスの改善;メッセンジャーRNAと複合体を形成した場合の望ましいN:P比;それらを含むLNPの望ましい多分散指数;及びLNP形成の改善。
【0044】
一つの広範な形態では、本開示は、メッセンジャーRNAと会合した脂質ナノ粒子を提供し、この脂質ナノ粒子は、以下からなる群から選択される1つ以上のイオン化可能なカチオン性脂質化合物を含んでいる:
【化2-1】
【化2-2】
【化2-3】
またはその薬学的に許容される塩、またはプロドラッグ。
【0045】
脂質ナノ粒子
本開示は、メッセンジャーRNAと会合したLNPを提供し、このLNPは、本明細書に記載の化合物1~12からなる群から選択される化合物、例えば、化合物2~12からなる群から選択される化合物を含む。
【0046】
実施形態では、LNPはメッセンジャーRNAを含む。
【0047】
実施形態では、LNPはメッセンジャーRNAをカプセル化する。
【0048】
実施形態では、LNPは、約30nm~約160nm、約40nm~約160nm、約50nm~約160nm、約60nm~約160nm、約70nm~約160nm、約50~約140nm、約60~約130nm、約70~約120nm、約80~約120nm、約90~約120nm、約70~約110nm、約80nm~約110nm、または約40nm、45nm、50nm、55nm、60nm、65nm、70nm、75nm、80nm、85nm、90nm、95nm、100nm、105nm、110nm、115nm、120nm、125nm、130nm、135nm、140nm、145nm、150nm、155nmまたは160nmの平均直径を有する。LNPの直径は、動的光散乱(DLS)、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、または当該技術分野で知られている他の方法によって測定され得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、LNPは比較的均一であり得る。多分散性指数は、LNPの均一性を示すために使用され得る。小さい、例えば0.3未満または0.2未満の多分散指数は、一般に狭い粒度分布を示す。本明細書に記載されるLNPの組成物は、約0~約0.25、例えば、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、または0.25の多分散指数を有し得る。いくつかの実施形態では、LNP組成物の多分散指数は、約0~約0.20または0.05~0.20であり得る。
【0050】
LNPは、必要に応じて、化合物1~12から選択される1つ以上の異なる化合物を含んでもよい。例えば、所望のpKaプロファイルを達成するために、2つ以上のそのような化合物を含んで使用してもよい。
【0051】
LNPは、化合物1~12から選択される化合物と、追加のカチオン性及び/またはイオン化可能脂質、例えば環状または非環状アミンを含むカチオン性及び/またはイオン化可能脂質とを含んでもよい。このような追加のカチオン性及び/またはイオン化可能脂質は、以下からなる非限定的な群から選択され得る:
3-(ジドデシルアミノ)-N1,N1,4-トリドデシル-1-ピペラジンエタンアミン(KL10)、
N1-[2-(ジドデシルアミノ)エチル]-N1,N4,N4-トリドデシル-1,4-ピペラジンジエタンアミン(KL22)、
14,25-ジトリデシル-15,18,21,24-テトラアザ-オクタトリアコンタン(KL25)、
1,2-ジリノレイルオキシ-N,N-ジメチルアミノプロパン(DLin-DMA)、
2,2-ジリノレイル-4-ジメチルアミノメチル-[1,3]-ジオキソラン(DLin-K-DMA)、
ヘプタトリアコンタ-6,9,28,31-テトラエン-19-イル4-(ジメチルアミノ)ブタノエート(DLin-MC3-DMA)、
2,2-ジリノレイル-4-(2-ジメチルアミノエチル)-[1,3]-ジオキソラン(DLin-KC2-DMA)、
1,2-ジオレイルオキシ-N,N-ジメチルアミノプロパン(DODMA)、
2-({8-[(3β)-コレスト-5-エン-3-イルオキシ]オクチル}オキシ)-N,N-ジメチル-3-[(9Z,12Z)-オクタデカ-9,12-ジエン-1-イルオキシ]プロパン-1-アミン(オクチル-CLinDMA)、
(2R)-2-({8-[(3β)-コレスト-5-エン-3-イルオキシ]オクチル}オキシ)-N,N-ジメチル-3-[(9Z,12Z)-オクタデカ-9,12-ジエン-1-イルオキシ]プロパン-1-アミン(オクチル-CLinDMA(2R))、
(2S)-2-({8-[(3β)-コレスト-5-エン-3-イルオキシ]オクチル}オキシ)-N,N-ジメチル-3-[(9Z,12Z)-オクタデカ-9,12-ジエン-1-イルオキシ]プロパン-1-アミン(オクチル-CLinDMA(2S))、
((4-ヒドロキシブチル)アザンジイル)ビス(ヘキサン-6,1-ジイル)ビス(2-ヘキシルデカノエート))及び
8-[(2-ヒドロキシエチル)[6-オキソ-6-(ウンデシルオキシ)ヘキシル]アミノ]-オクタン酸、1-オクチルノニルエステル。
【0052】
実施形態では、LNPは、PEG脂質、ステロール構造脂質、及び/または中性脂質のうちの1つ以上をさらに含む。
【0053】
PEG化脂質
一実施形態では、本開示は、化合物1~12から選択される化合物及びPEG化脂質を含むLNP、ならびにメッセンジャーRNAと会合したLNPを提供する。
【0054】
PEG化脂質とは、ポリエチレングリコールで修飾された脂質であることは、当業者には明らかであろう。例示的なPEG化脂質としては、限定するものではないが、PEG修飾ホスファチジルエタノールアミン、PEG修飾ホスファチジン酸、PEG修飾セラミド、PEG修飾ジアルキルアミン、PEG修飾ジアシルグリセロール、及びPEG修飾ジアルキルグリセロールが挙げられる。実施形態では、PEG脂質としては、PEG-c-DOMG、PEG-DMG、PEG-DLPE、PEG-DMPE、PEG-DPPC、PEG-DSPE脂質及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0055】
中性脂質
一実施形態では、本開示は、化合物1~12から選択される化合物及び中性脂質を含むLNP、ならびにメッセンジャーRNAと会合したLNPを提供する。
【0056】
本開示での使用に適した中性または両性イオン性脂質は当業者には明らかであり、実施形態では、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DLPC)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DMPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジウンデカノイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DUPC)、1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、1,2-ジ-O-オクタデセニル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(18:0ジエーテルPC)、1-オレオイル-2-コレステリルヘミスクシノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(OChemsPC)、1-ヘキサデシル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(C16 Lyso PC)、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジフィタノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(ME 16.0 PE)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-rac-(1-グリセロール)ナトリウム塩(DOPG)、及びスフィンゴミエリンが挙げられる。脂質は飽和であっても不飽和であってもよい。
【0057】
構造脂質
一実施形態では、本開示は、化合物1~12から選択される化合物及び構造脂質を含むLNP、ならびにメッセンジャーRNAと会合したLNPを提供する。
【0058】
例示的な構造脂質としては、限定するものではないが、コレステロール、フェコステロール、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、エルゴステロール、トマチジン、トマチン、ウルソール酸及びα-トコフェロールが挙げられる。
【0059】
一実施形態では、構造脂質はステロールである。実施形態では、構造脂質はコレステロールである。別の実施形態では、構造脂質はカンペステロールである。
【0060】
実施形態では、LNPは、化合物1~12から選択されるイオン化可能なカチオン性脂質化合物;中性脂質;コレステロールなどのステロール;及びPEG化脂質を含む。LNPは、対象に送達されるメッセンジャーRNAとともに製剤化される。
【0061】
特定の実施形態では、LNPは、化合物1~10から選択されるイオン化可能なカチオン性脂質化合物;中性脂質;コレステロールなどのステロール;及びPEG化脂質を含む。LNPは、対象に送達されるメッセンジャーRNAとともに製剤化される。
【0062】
実施形態では、複数のLNPが本明細書に記載のLNP組成物を形成する。
【0063】
メッセンジャーRNA
本明細書に記載の化合物1~12から選択される1つ以上の化合物は、従来のメッセンジャーRNAまたは非複製メッセンジャーRNA(本明細書では従来のmRNAと呼ぶ)及び自己増幅メッセンジャーRNA(本明細書ではsaRNAと称する)の両方を含む、ある範囲のメッセンジャーRNA分子と複合体を形成し、したがってLNPに製剤化され得る。このように、いくつかの実施形態では、LNP及び組成物は、化合物1~12のうちの1つ以上を含むLNPと細胞を接触させることによって、インビトロ及びインビボの両方で所望のタンパク質の発現を誘導するために使用され得、ここで、LNPは、カプセル化するか、または所望のタンパク質を生成するために発現されるメッセンジャーRNAと会合される。
【0064】
したがって、実施形態では、メッセンジャーRNAは、任意の天然ポリペプチド、または非天然ポリペプチド、またはその他の修飾ポリペプチドを含む、目的のポリペプチドをコードする従来のmRNAまたはsaRNAである。従来のmRNAまたはsaRNAによってコードされるポリペプチドは、任意のサイズであってもよく、任意の二次構造または活性を有してもよい。いくつかの実施形態では、従来のmRNAまたはsaRNAによってコードされるポリペプチドは、細胞内で発現されると治療効果を有し得る。
【0065】
化合物1~12から選択されるイオン化可能なカチオン性化合物を組み込んだLNPとの製剤化に有用なメッセンジャーRNAは、目的のポリペプチドをコードする連結ヌクレオシドの第1の領域(例えば、コード領域)、第1の領域の5’末端(例えば、5’-UTR)に位置する第1の隣接領域、第1の領域の3’末端(例えば、3’-UTR)に位置する第2の隣接領域、少なくとも1つの5’-キャップ領域、及び3’安定化領域を含み得る。いくつかの実施形態では、メッセンジャーRNAは、ポリA領域またはコザック配列(例えば、5’-UTR内)をさらに含む。場合によっては、メッセンジャーRNAには、メッセンジャーRNAから切除できる1つ以上のイントロン配列を含み得る。いくつかの実施形態では、メッセンジャーRNAは、5’キャップ構造、鎖終結ヌクレオチド、ステムループ、ポリA配列、及び/またはポリアデニル化シグナルを含んでもよい。メッセンジャーRNAの領域のいずれか1つは、1つ以上の代替成分(例えば、代替ヌクレオシド)を含んでもよい。例えば、3’-安定化領域は、代替ヌクレオシド、例えば、L-ヌクレオシド、反転チミジン、もしくは2’-O-メチルヌクレオシド及び/またはコード領域、5’-UTR、3’-UTRを含んでもよく、あるいはキャップ領域には、5-置換ウリジン(例えば、5-メトキシウリジン)、1-置換シュードウリジン(例えば、1-メチル-シュードウリジンまたは1-エチル-シュードウリジン)、及び/または5-置換シチジン(例えば、5-メチル-シチジン)などの代替ヌクレオシドを含んでもよい。
【0066】
化合物1~12から選択されるイオン化可能なカチオン性化合物を組み込んだLNPとの製剤化に有用なメッセンジャーRNAは、内部リボソーム侵入部位(IRES)を含んでもよい。IRESは、単一のリボソーム結合部位として機能する場合も、複数のリボソーム結合部位の1つとして機能する場合もある。2つ以上の機能的リボソーム結合部位を含むメッセンジャーRNAは、リボソームによって独立して翻訳されるいくつかのペプチドまたはポリペプチドをコードし得る。有用となり得る適切なIRES配列としては、ピコルナウイルス(例えばFMDV)、害虫ウイルス(CFFV)、ポリオウイルス(PV)、脳心筋炎ウイルス(ECMV)、口蹄疫ウイルス(FMDV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、古典的豚コレラウイルス(CSFV)、ネズミ白血病ウイルス(MLV)、サル免疫不全ウイルス(S1V)、及びコオロギ麻痺ウイルス(CrPV)由来の配列が挙げられる。
【0067】
化合物1~12から選択されるイオン化可能なカチオン性化合物を組み込んだLNPとの製剤化に有用な例示的なメッセンジャーRNAは、抗原性ポリペプチドをコードする連結ヌクレオシドの第1の領域、第1の領域の5’末端(例えば、5’-UTR)に位置する第1の隣接領域、第1の領域の3’末端(例えば、3’-UTR)に位置する第2の隣接領域、少なくとも1つの5’-キャップ領域、及び3’安定化領域を含む。
【0068】
本LNPでの使用に適したメッセンジャーRNAには、標準ヌクレオチドA(アデノシン)、G(グアノシン)、C(シトシン)、U(ウリジン)、またはT(チミジン)のいずれかを含む1つ以上の天然成分が含まれ得る。一実施形態では、(a)5’-UTR、(b)オープンリーディングフレーム(ORF)、(c)3’-UTR、(d)ポリAテール、及び(上記のa、b、c、またはd)の任意の組み合わせを含むヌクレオチドのすべてまたは実質的にすべては、天然に存在する標準ヌクレオチドA(アデノシン)、G(グアノシン)、C(シトシン)、U(ウリジン)、またはT(チミジン)を含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、メッセンジャーRNAは、本明細書に記載されるように、ポリメッセンジャーRNAが導入される細胞の安定性の増大及び/または自然免疫応答の実質的な誘導の欠如を含む、有用な特性を付与する1つ以上の代替成分を含んでもよい。例えば、代替メッセンジャーRNAは、対応する非改変メッセンジャーRNAと比較して、メッセンジャーRNAが導入された細胞内での分解の減少を示す。これらの代替種は、免疫原性が低下するだけでなく、タンパク質生産の効率、メッセンジャーRNAの細胞内保持、及び/または接触細胞の生存率を高める場合がある。
【0070】
メッセンジャーRNAヌクレオチドは、天然に存在するものでも、天然に存在しないものでもよい。メッセンジャーRNAは、1つ以上の修飾された(例えば、変更された、または代替の)核酸塩基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、またはそれらの組み合わせを含み得る。メッセンジャーRNAは、核酸塩基、糖、またはヌクレオシド間結合(例えば、リン酸結合/ホスホジエステル結合/ホスホジエステル主鎖)などに対する任意の有用な修飾または改変を含み得る。いくつかの実施形態では、核酸塩基、糖、及びヌクレオシド間結合のそれぞれに1つ以上の改変が存在する。
【0071】
メッセンジャーRNAは、分子の全長に沿って均一に変化する場合もあれば、そうでない場合もある。例えば、1つ以上またはすべてのタイプのヌクレオチド(例えば、プリンもしくはピリミジン、またはA、G、U、Cのいずれか1つ以上もしくはすべて)は、メッセンジャーRNA内またはその所与の所定の配列領域内で均一に変化する場合もあれば、そうでない場合もある。
【0072】
メッセンジャーRNAのさまざまな位置に、さまざまな糖の変化及び/またはヌクレオシド間結合(例えば、骨格構造)が存在し得る。当業者であれば、ヌクレオチド類似体または他の改変(複数可)は、メッセンジャーRNAの機能が実質的に低下しないように、メッセンジャーRNAの任意の位置(複数可)に位置し得ることを理解するであろう。変化は、5’末端の変化であっても、または3’末端の変化であってもよい。いくつかの実施形態では、メッセンジャーRNAは、3’末端に改変を含む。
【0073】
核酸塩基の代替品
代替ヌクレオシド及びヌクレオチドは、代替核酸塩基を含み得る。メッセンジャーRNAの核酸塩基は、プリン、ピリミジン、またはそれらの誘導体などの有機塩基である。核酸塩基は、標準的な塩基(例えば、アデニン、グアニン、ウラシル、チミン、及びシトシン)であってもよい。これらの核酸塩基を、改変するかまたは完全に置換して、強化された特性、例えば、ヌクレアーゼに対する耐性などの安定性の増大を有するメッセンジャーRNA分子を提供し得る。非標準塩基または修飾塩基には、例えば、アルキル、アリール、ハロ、オキソ、ヒドロキシル、アルキルオキシ、及び/またはチオ置換を含むがこれらに限定されない、1つ以上の置換または修飾;1つ以上の縮合環または開環;酸化;及び/または還元、が挙げられる。
【0074】
代替ヌクレオチド塩基対には、標準的なアデニン-チミン、アデニン-ウラシル、またはグアニン-シトシン塩基対だけでなく、ヌクレオチド間及び/または非標準塩基もしくは代替塩基を含む代替ヌクレオチド間で形成される塩基対も含まれ、水素結合ドナー及び水素結合アクセプターの配置は、非標準塩基と標準塩基の間、または2つの相補的な非標準塩基構造間の水素結合を可能にする。このような非標準的な塩基対の1つの例は、代替ヌクレオチドのイノシンと、アデニン、シトシン、またはウラシルとの間の塩基対であった。
【0075】
いくつかの実施形態では、核酸塩基は代替ウラシルである。代替ウラシルを有する例示的な核酸塩基及びヌクレオシドとしては、シュードウリジン(ψ)、ピリジン-4-オンリボヌクレオシド、5-アザ-ウラシル、6-アザ-ウラシル、2-チオ-5-アザ-ウラシル、2-チオ-ウラシル(s2U)、4-チオ-ウラシル(s4U)、4-チオ-シュードウリジン、2-チオ-シュードウリジン、5-ヒドロキシ-ウラシル(ho5U)、5-アミノアリル-ウラシル、5-ハロ-ウラシル(例えば、5-ヨード-ウラシルまたは5-ブロモ-ウラシル)、3-メチル-ウラシル(m3U)、5-メトキシ-ウラシル(mo5U)、ウラシル5-オキシ酢酸(cmo5U)、ウラシル5-オキシ酢酸メチルエステル(mcmo5U)、5-カルボキシメチル-ウラシル(cm5U)、1-カルボキシメチル-シュードウリジン、5-カルボキシヒドロキシメチル-ウラシル(chm5U)、5-カルボキシヒドロキシメチル-ウラシルメチルエステル(mchm5U)、5-メトキシカルボニルメチル-ウラシル(mcm5U)、5-メトキシカルボニルメチル-2-チオ-ウラシル(mcm5s2U)、5-アミノメチル-2-チオ-ウラシル(nm5s2U)、5-メチルアミノメチル-ウラシル(mnm5U)、5-メチルアミノメチル-2-チオ-ウラシル(mnm5s2U)、5-メチルアミノメチル-2-セレノ-ウラシル(mnm5se2U)、5-カルバモイルメチル-ウラシル(ncm5U)、5-カルボキシメチルアミノメチル-ウラシル(cmnm5U)、5-カルボキシメチルアミノメチル-2-チオ-ウラシル(cmnm5s2U)、5-プロピニル-ウラシル、1-プロピニル-シュードウラシル、5-タウリノメチル-ウラシル(τm5U)、1-タウリノメチル-シュードウリジン、5-タウリノメチル-2-チオ-ウラシル(τm5s2U)、1-タウリノメチル-4-チオ-シュードウリジン、5-メチル-ウラシル(m5U、すなわち、核酸塩基デオキシチミンを有する)、1-メチル-シュードウリジン(mψ)、1-エチル-シュードウリジン(Et1ψ)、5-メチル-2-チオ-ウラシル(m5s2U)、1-メチル-4-チオ-シュードウリジン(m1s4ψ)、4-チオ-1-メチル-シュードウリジン、3-メチル-シュードウリジン(m3ψ)、2-チオ-1-メチル-シュードウリジン、1-メチル-1-デアザ-シュードウリジン、2-チオ-1-メチル-1-デアザ-シュードウリジン、ジヒドロロウラシル(D)、ジヒドロシュードウリジン、5,6-ジヒドロロウラシル、5-メチル-ジヒドロロウラシル(m5D)、2-チオ-ジヒドロロウラシル、2-チオ-ジヒドロシュードウリジン、2-メトキシ-ウラシル、2-メトキシ-4-チオ-ウラシル、4-メトキシ-シュードウリジン、4-メトキシ-2-チオ-シュードウリジン、N1-メチル-シュードウリジン、3-(3-アミノ-3-カルボキシプロピル)ウラシル(acp3U)、1-メチル-3-(3-アミノ-3-カルボキシプロピル)シュードウリジン(acp3ψ)、5-(イソペンテニルアミノメチル)ウラシル(inm5U)、5-(イソペンテニルアミノメチル)-2-チオ-ウラシル(inm5s2U)、5,2’-O-ジメチルウリジン(m5Um)、2-チオ-2’-O_メチル-ウリジン(s2Um)、5-メトキシカルボニルメチル-2’-O-メチル-ウリジン(mcm5Um)、5-カルバモイルメチル-2’-O-メチルウリジン(ncm5Um)、5-カルボキシメチルアミノメチル-2’-O-メチルウリジン(cmnm5Um)、3,2’-O-ジメチルウリジン(m3Um)、及び5-(イソペンテニルアミノメチル)-2’-O-メチルウリジン(inm5Um)、1-チオ-ウラシル、デオキシチミジン、5-(2-カルボメトキシビニル)-ウラシル、5-(カルバモイルヒドロキシメチル)-ウラシル、5-カルバモイルメチル-2-チオ-ウラシル、5-カルボキシメチル-2-チオ-ウラシル、5-シアノメチル-ウラシル、5-メトキシ-2-チオ-ウラシル、及び5-[3-(1-E-プロペニルアミノ)]ウラシルが挙げられる。一実施形態では、修飾ウラシルは、シュードウリジンである。一実施形態では、修飾ウラシルは、N1-メチル-シュードウリジンである。
【0076】
いくつかの実施形態では、核酸塩基は、代替シトシンである。代替シトシンを有する例示的な核酸塩基及びヌクレオシドとしては、5-アザ-シトシン、6-アザ-シトシン、シュードイソシチジン、3-メチル-シトシン(m3C)、N4-アセチル-シトシン(ac4C)、5-ホルミル-シトシン(f5C)、N4-メチル-シトシン(m4C)、5-メチル-シトシン(m5C)、5-ハロ-シトシン(例えば、5-ヨード-シトシン)、5-ヒドロキシメチル-シトシン(hm5C)、1-メチル-シュードイソシチジン、ピロロ-シトシン、ピロロ-シュードイソシチジン、2-チオ-シトシン(s2C)、2-チオ-5-メチル-シトシン、4-チオ-シュードイソシチジン、4-チオ-1-メチル-シュードイソシチジン、4-チオ-1-メチル-1-デアザ-シュードイソシチジン、1-メチル-1-デアザ-シュードイソシチジン、ゼブラリン、5-アザ-ゼブラリン、5-メチル-ゼブラリン、5-アザ-2-チオ-ゼブラリン、2-チオ-ゼブラリン、2-メトキシ-シトシン、2-メトキシ-5-メチル-シトシン、4-メトキシ-シュードイソシチジン、4-メトキシ-1-メチル-シュードイソシチジン、リシジン(k2C)、5,2’-O-ジメチル-シチジン(m5Cm)、N4-アセチル-2’-O-メチル-シチジン(ac4Cm)、N4,2’-O-ジメチル-シチジン(m4Cm)、5-ホルミル-2’-O-メチル-シチジン(f5Cm)、N4,N4、2’-O-トリメチル-シチジン(m42Cm)、1-チオ-シトシン、5-ヒドロキシ-シトシン、5-(3-アジドプロピル)-シトシン、及び5-(2-アジドエチル)-シトシンが挙げられる。一例では、修飾シトシンは、5-メチル-シトシンである。
【0077】
いくつかの実施形態では、核酸塩基は、代替アデニンである。代替アデニンを有する例示的な核酸塩基及びヌクレオシドとしては、2-アミノ-プリン、2,6-ジアミノプリン、2-アミノ-6-ハロ-プリン(例えば、2-アミノ-6-クロロ-プリン)、6-ハロ-プリン(例えば、6-クロロプリン)、2-アミノ-6-メチルプリン、8-アジド-アデニン、7-デアザ-アデニン、7-デアザ-8-アザ-アデニン、7-デアザ-2-アミノプリン、7-デアザ-8-アザ-2-アミノプリン、7-デアザ-2,6-ジアミノプリン、7-デアザ-8-アザ-2,6-ジアミノプリン、1-メチル-アデニン(m1A)、2-メチル-アデニン(m2A)、N6-メチル-アデニン(m6A)、2-メチルチオ-N6-メチル-アデニン(ms2m6A)、N6-イソペンテニル-アデニン(i6A)、2-メチルチオ-N6-イソペンテニル-アデニン(ms2i6A)、N6-(シス-ヒドロキシイソペンテニル)アデニン(io6A)、2-メチルチオ-N6-(シス-ヒドロキシイソペンテニル)アデニン(ms2io6A)、N6-グリシニルカルバモイル-アデニン(g6A)、N6-トレオニルカルバモイル-アデニン(t6A)、N6-メチル-N6-トレオニルカルバモイル-アデニン(m6t6A)、2-メチルチオ-N6-トレオニルカルバモイル-アデニン(ms2g6A)、N6,N6-ジメチル-アデニン(m62A)、N6-ヒドロキシノルバリルカルバモイル-アデニン(hn6A)、2-メチルチオ-N6-ヒドロキシノルバリルカルバモイル-アデニン(ms2hn6A)、N6-アセチルアデニン(ac6A)、7-メチルアデニン、2-メチルチオアデニン、2-メトキシアデニン、N6,2’-O-ジメチルアデノシン(m6Am)、N6,N6、2’-O-トリメチル-アデノシン(m62Am)、1,2’-O-ジメチル-アデノシン(m1Am)、2-アミノ-N6-メチル-プリン、1-チオ-アデニン、8-アジド-アデニン、N6-(19-アミノ-ペンタオキサナデシル)-アデニン、2,8-ジメチル-アデニン、N6-ホルミル-アデニン、及びN6-ヒドロキシメチル-アデニンが挙げられる。
【0078】
いくつかの実施形態では、核酸塩基は代替グアニンである。代替グアニンを有する例示的な核酸塩基及びヌクレオシドとしては、イノシン(I)、1-メチル-イノシン(mll)、ウィオシン(imG)、メチルウィオシン(mimG)、4-デメチル-ウィオシン(imG-14)、イソウィオシン(imG2)、ウィブトシン(yW)、ペルオキシウィブトシン(o2yW)、ヒドロキシウィブトシン(OHyW)、低修飾ヒドロキシウィブトシン(OHyW*)、7-デアザ-グアニン、クエオシン(Q)、エポキシクエオシン(oQ)、ガラクトシル-クエオシン(galQ)、マンノシル-クエオシン(manQ)、7-シアノ-7-デアザ-グアニン(preQ0)、7-アミノメチル-7-デアザ-グアニン(preQ1)、アーキオシシン(G+)、7-デアザ-8-アザ-グアニン、6-チオ-グアニン、6-チオ-7-デアザ-グアニン、6-チオ-7-デアザ-8-アザ-グアニン、7-メチル-グアニン(m7G)、6-チオ-7-メチル-グアニン、7-メチル-イノシン、6-メトキシ-グアニン、1-メチル-グアニン(m1G)、N2-メチル-グアニン(m2G)、N2,N2-ジメチル-グアニン(m22G)、N2,7-ジメチル-グアニン(m2,7G)、N2、N2,7-ジメチル-グアニン(m2,2,7G)、8-オキソ-グアニン、7-メチル-8-オキソ-グアニン、1-メチル-6-チオ-グアニン、N2-メチル-6-チオ-グアニン、N2,N2-ジメチル-6-チオグアニン、N2-メチル-2’-O-メチルグアノシン(m2Gm)、N2,N2-ジメチル-2’-O-メチルグアノシン(m22Gm)、1-メチル-2’-O-メチル-グアノシン(m1Gm)、N2,7-ジメチル-2’-O-メチル-グアノシン(m2,7Gm)、2’-O-メチル-イノシン(Im)、1,2’-O-ジメチル-イノシン(mllm)、1-チオ-グアニン、及びO-6-メチル-グアニンが挙げられる。
【0079】
ヌクレオチドの代替核酸塩基は、独立して、プリン、ピリミジン、プリンまたはピリミジン類似体であってもよい。例えば、核酸塩基は、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシル、またはヒポキサンチンの代替となり得る。別の実施形態では、核酸塩基としてはまた、例えば、塩基の天然及び合成の誘導体、例としては、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニン及びグアニンの6-メチル及び他のアルキル誘導体、アデニン及びグアニンの2-プロピル及び他のアルキル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン及び2-チオシトシン、5-プロピニルウラシル、及びシトシン、6-アゾウラシル、シトシン及びチミン、5-ウラシル(シュードウラシル)、4-チオウラシル、8-ハロ(例えば、8-ブロモ)、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシル、ならびに他の8-置換アデニン及びグアニン、5-ハロ、特に5-ブロモ、5-トリフルオロメチル、ならびに他の5-置換ウラシル及びシトシン、7-メチルグアニン及び7-メチルアデニン、8-アザグアニン及び8-アザアデニン、デアザグアニン、7-デアザグアニン、3-デアザグアニン、デアザアデニン、7-デアザアデニン、3-デアザアデニン、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン、イミダゾ[1,5-a]1,3,5トリアジノン、9-デアザプリン、イミダゾ[4,5-d]ピラジン、チアゾロ[4,5-d]ピリミジン、ピラジン-2-オン、1,2,4-トリアジン、ピリダジン;または1,3,5トリアジンが挙げられる。
【0080】
化合物1~12のうちの1つ以上から選択される化合物を含むLNPとの製剤化のための従来のmRNAは、当該技術分野で公知の任意の利用可能な技術に従って調製され得る。メッセンジャーRNAは、例えば、目的の遺伝子をコードする下流配列に連結された上流バクテリオファージプロモーター配列からなる操作されたDNAテンプレートからRNA分子をテンプレート指向的に合成するプロセスを提供する酵素合成によって調製され得る。テンプレートDNAは、プラスミドDNA及びポリメラーゼ連鎖反応増幅を含むがこれらに限定されない、当該技術分野で周知の適切な技術を用いて、多くの供給源からインビトロ転写用に調製してもよい(Linpinsel,J.L and Conn,G.L.,General protocols for preparation of plasmid DNA template and Bowman,J.C.,Azizi,B.,Lenz,T.K.,Ray,P.,and Williams,L.D.in RNA in vitro transcription and RNA purification by denaturing PAGE in Recombinant and in vitro RNA syntheses Methods v.941 Conn G.L.(ed),New York,N.Y.Humana Press,2012を参照のこと)。
【0081】
RNAの転写は、得られるmRNA転写物の分解の可能性を最小限に抑えながらポリメラーゼ活性を支持する条件下で、対応するRNAポリメラーゼ及びアデノシン、グアノシン、ウリジン、及びシチジンリボヌクレオシド三リン酸(rNTP)の存在下で、適切な線状DNAテンプレートを使用してインビトロで行われる。インビトロ転写は、さまざまな市販のキット、例としては、限定するものではないが、RiboMax Large Scale RNA Production System(Promega),MegaScript Transcription kits(Life Technologies)、ならびにRNAポリメラーゼ及びrNTPなどの市販の試薬を使用して行ってもよい。mRNAのインビトロ転写の方法論は、当該技術分野で周知である(例えば、Losick,R.,1972,In vitro transcription,Ann Rev Biochem v.41 409-46;Kamakaka,R.T.and Kraus,W.L.2001.In Vitro Transcription.Current Protocols in Cell Biology.2:11.6:11.6.1-11.6.17;Beckert,B.And Masquida,B.,(2010)Synthesis of RNA by In Vitro Transcription in RNA in Methods in Molecular Biology v.703(Neilson,H.Ed),New York,N.Y.Humana Press,2010;Brunelle,J.L.and Green,R.,2013,Chapter Five - In vitro transcription from plasmid or PCR-amplified DNA,Methods in Enzymology v.530,101-114を参照のこと;それらすべてが参照により本明細書に組み込まれる)。
【0082】
次に、インビトロで転写された所望のメッセンジャーRNAを、転写または関連反応の不要な成分から精製する。メッセンジャーRNA転写物の単離技術は当該技術分野で周知であり、フェノール/クロロホルム抽出、または一価カチオンもしくは塩化リチウムの存在下でのアルコールによる沈殿を含む。
【0083】
実施形態では、LNPに会合するメッセンジャーRNAは、自己増幅メッセンジャーRNA(saRNA)分子である。特定の実施形態では、saRNAはアルファウイルスに由来するか、アルファウイルスに基づく。このようなsaRNA分子は当該技術分野で公知であり、例えば、構造ウイルスタンパク質を目的のタンパク質をコードするヌクレオチド配列で置換するアルファウイルス由来の複製エレメントを使用して生成され得る。saRNAが送達される標的細胞は、タンパク質または抗原などのコードされた遺伝子産物の指数関数的な増大を生じ、それらは細胞内に蓄積するか、細胞から分泌され得る。
【0084】
saRNAは、ウイルスレプリカーゼ、ウイルスプロテアーゼ、ウイルスヘリカーゼ及び他の非構造ウイルスタンパク質からなる群から選択される1つ以上の遺伝子を含んでもよく、また、5’-及び3’-末端シス活性複製配列、及び任意選択で、所望のアミノ酸配列をコードする異種配列も含んでもよい。異種配列の発現を指示するサブゲノムプロモーターが存在してもよい。実施形態では、異種配列は、saRNA内の他のコード領域にインフレームで融合されてもよいし、及び/または内部リボソーム進入部位(IRES)の制御下にあってもよい。
【0085】
saRNAは、標的細胞への送達後に直接翻訳され、RNA依存性RNAポリメラーゼを提供し、次いで、これが、送達されたRNAから転写物を生成し、それにより、送達されたRNAに対してアンチセンスである複数のRNA転写物を提供する。
【0086】
実施形態では、saRNAはアルファウイルスベースのRNAレプリコンを使用する。アルファウイルスベースのレプリコンは、細胞に送達された後に翻訳されてレプリカーゼ(またはレプリカーゼ転写酵素)を提供し得る(+)鎖レプリコンである。レプリカーゼはポリタンパク質として翻訳され、自己切断して複製複合体を提供し、送達された(+)鎖のRNAのゲノム(-)鎖コピーを作成する。これらの(-)鎖転写物自体を転写して、(+)鎖親RNAのさらなるコピーを得て、また、所望の遺伝子産物をコードするサブゲノム転写物も得る。それにより、サブゲノム転写物の翻訳により、トランスフェクトされた細胞による所望の遺伝子産物のインサイチュ発現がもたらされる。適切なアルファウイルスレプリコンは、例えば、シンドビスウイルス、セムリキ森林ウイルス、東部馬脳炎ウイルス、ベネズエラ馬脳炎ウイルスなど由来のレプリカーゼを使用し得る。
【0087】
したがって、好ましいsaRNA分子は、(i)saRNA分子からRNAを転写し得るRNA依存性RNAポリメラーゼ、及び(ii)ポリペプチド抗原をコードする。ポリメラーゼは、例えば、アルファウイルスタンパク質nsP4を含むアルファウイルスレプリカーゼであり得る。
【0088】
実施形態では、適切なsaRNAは、2つのオープンリーディングフレームを有し得る。最初(5’)のオープンリーディングフレームはレプリカーゼをコードする;第2(3’)のオープンリーディングフレームはポリペプチド抗原をコードする。いくつかの実施形態では、RNAは、例えば、別の所望の遺伝子産物をコードする追加の(下流)オープンリーディングフレームを有し得る。適切なsaRNA分子は、コードされたレプリカーゼと適合する5’配列を有し得る。
【0089】
実施形態では、saRNAは、上で定義した1つ以上の修飾ヌクレオチドを含み得る。
【0090】
本発明のsaRNAは、ヘルパーT細胞応答もしくは細胞傷害性T細胞応答、またはその両方を誘発し得るエピトープなどのある範囲のエピトープを含む1つ以上のポリペプチド抗原をコードし得る。
【0091】
実施形態では、saRNAは、2つ以上のオープンリーディングフレームから複数のヌクレオチド配列を発現するように操作され得、それにより、サイトカインまたは他の免疫調節因子と一緒に2つ以上の抗原などのタンパク質の同時発現が可能になり、これが、免疫反応の生成を増強し得る。このようなsaRNA分子は、二価または多価ワクチンとしてさまざまなタンパク質を同時に生産するのに有用であり得る。
【0092】
saRNAは、当該技術分野で公知の任意の適切な方法を使用して調製され得る。修飾ヌクレオチドを含むsaRNA分子は、T7ファージRNAポリメラーゼ、SP6ファージRNAポリメラーゼ、T3ファージRNAポリメラーゼなどの適切なDNA依存性RNAポリメラーゼ、または修飾されたヌクレオチドのRNAへの効率的な組み込みを可能にするポリメラーゼの変異体を使用して、saRNA分子をコードするDNAを転写することによって調製され得る。saRNAへのヌクレオチド類似体の組み込みを使用して、そのようなRNA分子の安定性を変化させても、RNaseに対する耐性を高めても、適切な宿主細胞への導入後の複製(RNAの「感染性」)を確立しても、及び/または自然免疫応答及び適応免疫応答誘導もしくは軽減してもよい。
【0093】
実施形態では、当業者に公知の様々なインビトロまたはインビボ試験方法を使用して、saRNAをスクリーニングして、その治療的及び予防的特性を確認し得る。例えば、saRNAを含むワクチンは、目的の特定のリンパ球タイプ、例えば、B細胞、T細胞、T細胞株、及びT細胞クローンの増殖またはエフェクター機能の誘導に対する効果について試験し得る。例えば、免疫化マウス由来の脾臓細胞を単離し、ポリペプチド抗原をコードする自己増幅メッセンジャーRNA分子を含む自己標的細胞を溶解する細胞傷害性Tリンパ球の能力を調べてもよい。さらに、ヘルパーT細胞の分化は、ELISAによってTH1(IL-2及びIFN-γ)及び/またはTH2(IL-4及びIL-5)サイトカインの増殖もしくは産生を測定することによって、または細胞質サイトカイン染色及びフローサイトメトリーによってCD4+T細胞内で直接測定することによって分析され得る。
【0094】
実施形態では、ポリペプチド抗原をコードするsaRNAは、例えば、目的の抗原に特異的な抗体のB細胞産生の誘導によって証明されるように、体液性免疫応答を誘導する能力について試験され得る。これらのアッセイは、一実施形態では、免疫化された個体由来の末梢Bリンパ球を使用して実施し得る。
【0095】
脂質ナノ粒子の形成
メッセンジャーRNAと会合し、化合物1~12のうちの1つ以上から選択される化合物を含むLNPは、製剤分野で周知のアプローチを使用して作製され得る。例えば、適切なLNPは、ヘリンボーンマイクロ混合を含むマイクロ流体工学、及び2つの流体流(一方の流体流は通常水溶液中にメッセンジャーRNAを含み、他方の流体流は、通常はエタノール中に必要なさまざまな脂質成分を有する)のT字接合混合などの混合プロセスを使用して形成してもよい。
【0096】
次いで、LNPは、化合物1~12の1つ以上から選択される化合物、リン脂質(Avanti Polar Lipids,Alabaster,ALを含む商業的供給源から購入され得るDOPEまたはDSPCなど)、PEG化脂質(Avanti Polar Lipids,Alabaster,ALを含む商業的供給元から購入できる、PEG-DMGとしても公知の1,2-ジミリストイル-sn-グリセロールメトキシポリエチレングリコールなど)、及び構造脂質/ステロール(Sigma-Aldrichを含む商業的供給源から購入され得る、コレステロールなど)を、例えば、エタノール中約50mMの濃度で組み合わせることによって調製され得る。溶液は、保管中、例えば、-20℃で冷蔵すべきである。様々な脂質を組み合わせて、所望のモル比を生じ、水及びエタノールで、例えば、約5.5mM~約25mMの所望の最終脂質濃度まで希釈してもよい。
【0097】
メッセンジャーRNAを含むLNP組成物は、上記の脂質溶液とメッセンジャーRNAを含む溶液とを、例えば脂質成分対メッセンジャーRNAの重量:重量比が約5:1~約50:1で混合することによって調製される(実施例に示すように)。この脂質溶液は、NanoAssemblrマイクロ流体システムを使用して約3ml/分~約18ml/分の流速でメッセンジャーRNA溶液と急速に混合され、約1:1~約4:1、または約2:1~約4:1の水対エタノール比を有する懸濁液を生成し得る。
【0098】
メッセンジャーRNAを含むLNP組成物の場合、脱イオン水中の濃度1.0mg/mlのメッセンジャーRNAの溶液を、pH3~6の50mMクエン酸ナトリウム緩衝液で希釈してストック溶液を形成してもよい。
【0099】
LNP組成物は、当該技術分野で知られているように、pH6の50mMクエン酸緩衝液に10倍希釈することによってさらに処理して、元の容積に濃縮されるまで300kの分子量カットオフ膜(mPES)を使用する接線流濾過(TFF)に供してもよい。続いて、一例において、クエン酸緩衝液は、10倍容積の新しい緩衝液を用いたダイアフィルトレーションを使用して、pH7.5の20mMトリス緩衝液、80mM塩化ナトリウム、及び3%スクロースを含有する緩衝液と置き換えてもよい。LNP溶液は、例えば5~10mLの容量に濃縮して、0.2ミクロンのPES シリンジフィルターを使用して濾過して、バイアルにアリコートし、試料が-80℃に達するまで、Corning(登録商標)CoolCell(登録商標)LX Cell Freezing Containerを使用して1℃/分で凍結する。試料は必要になるまで-80℃で保存してもよい。
【0100】
上記の方法により、ナノ沈殿及び粒子形成が誘導される。T字接合及び直接注入を含むがこれらに限定されない代替プロセスを使用して、同じナノ析出を達成し得る。
【0101】
いくつかの実施形態では、LNP製剤の脂質成分は、約25モル%~約60モル%の構造1~12の化合物、約2モル%~約25モル%のリン脂質(中性脂質)、約18.5モル%~約60モル%の構造脂質(ステロール)、及び約0.2モル%~約10モル%のPEG化脂質を含み、ただし合計モル%は100%を超えない。いくつかの実施形態では、LNP製剤の脂質成分は、約30モル%~約50モル%の構造1~12の化合物、約5モル%~約20モル%のリン脂質、約30モル%~約55モル%の構造脂質、及び約1モル%~約5モル%のPEG化脂質を含む。特定の実施形態では、脂質成分は、約40モル%の構造1~12の化合物、約10モル%のリン脂質、約48モル%の構造脂質、及び約2.0モル%のPEG脂質を含む。いくつかの実施形態では、リン脂質は、DOPEであっても、またはDSPCであってもよい。他の実施形態では、PEG脂質はPEG-DMGであってもよく、及び/または構造脂質はコレステロールであってもよい。
【0102】
化合物1~12から選択される化合物を含むLNP内のメッセンジャーRNAのカプセル化効率は、少なくとも50%、例えば、約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%であり得る。いくつかの実施形態では、カプセル化効率は少なくとも80%であり得る。特定の実施形態では、カプセル化効率は少なくとも90%であり得る。
【0103】
脂質ナノ粒子組成物
化合物1~12から選択される化合物及びメッセンジャーRNAを含むLNPは、LNP、リポソーム、脂質小胞及び同様の脂質ベースの粒子を含む脂質粒子の任意の許容される投与様式を介して投与するために製剤化し得る。本発明の医薬組成物は、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、軟膏、溶液、懸濁液、座薬、注射剤、吸入剤、ゲル、ミクロスフェア及びエアロゾルなどの固体、半固体、液体または気体の形態の調製物に製剤化してもよい。このような医薬LNP組成物の典型的な投与経路としては、限定するものではないが、経口、局所、経皮、吸入、非経口、舌下、頬側、直腸、膣、及び鼻腔内が挙げられる。本明細書で使用される非経口という用語には、皮下注射、静脈内、筋肉内、皮内、胸骨内注射または注入技術が含まれる。対象に投与される組成物は、1つ以上の単位剤形の形態であってもよく、例えば、錠剤または注射可能な液体の容積が単一の剤形であってもよい。このような剤形を調製する実際の方法は、当業者には公知であるか、明らかとなるであろう;例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition(Philadelphia College of Pharmacy and Science,2000)を参照のこと。
【0104】
したがって、本開示の一実施形態は、化合物1~12から選択される化合物を含むLNPを薬学的に許容される担体と組み合わせて含む組成物(薬学的組成物など)を提供する。
【0105】
一般的に、「担体」という用語は、任意の対象、例えば、ヒトに安全に投与し得る固体または液体の充填剤、結合剤、希釈剤、封入物質、乳化剤、湿潤剤、溶媒、懸濁剤、コーティングまたは潤滑剤を意味する。特定の投与経路に応じて、当該技術分野で公知の種々の許容される担体が、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.N.J.USA,1991)に記載の実施形態についてのとおり、用いられてもよい。
【0106】
LNPは、予防的または治療的処置のための、非経口、局所、経口、または局所投与、筋肉内投与、エアロゾル投与、または経皮投与に有用である。一実施形態では、LNPは、筋肉内、皮下、または静脈内などの非経口的に投与される。いくつかの実施形態では、LNPは筋肉内に投与される。
【0107】
投与するLNPの製剤化(配合)は、選択した投与経路及び製剤(例えば、溶液、乳剤、カプセル剤)に応じて変動する。投与するLNPを含む適切な医薬組成物は、生理学的に許容可能な担体中で調製され得る。液剤または乳剤では、好適な担体としては、実施形態では、生理食塩水及び緩衝化媒体を含め、水溶液またはアルコール/水溶液、乳濁液または懸濁液が挙げられる。非経口ビヒクルとしては、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロース及び塩化ナトリウム、乳酸リンゲルまたは固定油を挙げることができる。様々な適切な水性担体が当業者に公知であり、水、緩衝水、緩衝生理食塩水、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)、デキストロース溶液及びグリシンが挙げられる。静脈内ビヒクルとしては、様々な添加剤、保存剤、または流体、栄養補給液または電解質補液を挙げることができる(概して、Remington’s Pharmaceutical Science,16th Edition,Mack,Ed.1980を参照されたい)。この組成物は任意選択で、生理的条件に近づけるために必要とされるような製薬学的に許容可能な補助物質(pH調整剤、及び緩衝剤及び毒性調整剤、実施形態に関しては、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム及び乳酸ナトリウムなど)を含んでもよい。LNPは、液体段階で保管してもよいし、または当該技術分野において公知の凍結乾燥技法及び再構成技法に従って、保存のために凍結乾燥して、使用前に、好適な担体で再構成してもよい。
【0108】
LNP組成物がワクチン組成物であるならば、その担体は水、典型的には発熱物質を含まない水、等張食塩水または緩衝(水)溶液、例えばリン酸塩、クエン酸塩などの緩衝溶液であり得る。LNPワクチン組成物の注射には、ナトリウム塩、好ましくは少なくとも50mMのナトリウム塩、カルシウム塩、好ましくは少なくとも0.01mMのカルシウム塩、及び任意選択でカリウム塩、例えば少なくとも3mMのカリウム塩を含有する、水、または好ましくは緩衝液、より好ましくは水性緩衝液を使用してもよい。一実施形態では、ナトリウム塩、カルシウム塩、及び任意選択でカリウム塩は、それらの塩化物、ヨウ化物、もしくは臭化物として、またはそれらの水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、もしくは硫酸塩などの形態で存在し得る。ナトリウム塩の非限定的な例としては、例えば、NaCI、NaI、NaBr、NaCO、NaHCO、NaSOが挙げられ、任意のカリウム塩の例としては、例えば、KCl、KI、KBr、KCO3、KHCO、KSOが挙げられ、カルシウム塩の例としては、例えば、CaCI、CaI、CaBr、CaCO、CaSO、Ca(OH)が挙げられる。さらに、上記カチオンの有機アニオンが緩衝液中に含まれてもよい。特定の実施形態では、注射目的に適した緩衝液は、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カルシウム(CaCl)、及び任意選択で塩化カリウム(KCl)から選択される塩を含有してもよく、塩化物に加えてさらなるアニオンが存在してもよい。実施形態では、注射緩衝液中の塩は、少なくとも50mMの塩化ナトリウム(NaCl)、少なくとも3mMの塩化カリウム(KCl)、及び少なくとも0.01mMの塩化カルシウム(CaCl2)という濃度で存在する。注入緩衝液は、特定の参照媒体に対して高張性、等張性、または低張性であり得る。
【0109】
ワクチンのいくつかの実施形態では、人への投与に適した1つ以上の適合性のある固体または液体の充填剤または希釈剤またはカプセル化化合物を使用してもよい。薬学的に許容される担体、充填剤、及び希釈剤は、対象への投与に適したものとするのに十分に高い純度及び十分に低い毒性を有する。薬学的に許容される担体、充填剤、またはその構成成分として使用され得る化合物のいくつかの例は、糖、例えばラクトース、グルコース、トレハロース及びスクロースなど;デンプン、例えば、コーンスターチまたはジャガイモデンプンなど;デキストロース;セルロース及びその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、酢酸セルロースなど;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;獣脂;固体流動促進剤、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムなど;硫酸カルシウム;植物油、例えば、ラッカセイ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油及びテオブロマ油など;ポリオール、例えば、ポリプロピレングリコール、グリセロール、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコールなど;ならびにアルギン酸である。
【0110】
LNP組成物がワクチン組成物である場合、組成物の免疫刺激特性を増強するために、1つ以上の薬学的に許容されるアジュバントをさらに含んでもよい。アジュバントは、LNP組成物の投与及び送達を支援するのに適しており、自然免疫系の免疫応答、すなわち非特異的免疫応答を開始または増大し得る任意の化合物であり得る。
【0111】
このようなアジュバントは、当業者に公知であり、ワクチンの特定の性質に適した、すなわち哺乳動物における適切な免疫応答の誘導に適した任意のアジュバントから選択され得る。実施形態では、アジュバントは、以下からなる群から選択され得る:MF59(登録商標)(スクアレン-水エマルジョン)、TDM、MDP、ムラミルジペプチド、プルロニクス、ミョウバン溶液、水酸化アルミニウム、ADJUMER(商標)(ポリホスファゼン);リン酸アルミニウムゲル;藻類由来のグルカン;アルガンムリン;水酸化アルミニウムゲル(ミョウバン);タンパク質吸着性の高い水酸化アルミニウムゲル;低粘度の水酸化アルミニウムゲル;AFまたはSPT(スクアラン(5%)、Tween 80(0.2%)、Pluronic L121(1.25%)、リン酸緩衝生理食塩水、pH7.4のエマルジョン);AVRIDINE(商標)(プロパンジアミン);BAY R1005(商標)((N-(2-デオキシ-2-L-ロイシルアミノ-b-D-グルコピラノシル)-N-オクタデシル-ドデカノイル-アミドヒドロアセテート);CALCITRIOL(商標)(1-α,25-ジヒドロキシ-ビタミンD3);リン酸カルシウムゲル;CAP(商標)(リン酸カルシウムナノ粒子);コレラホロトキシン、コレラ毒素-Al-タンパク質-A-D-フラグメント融合タンパク質、コレラ毒素のサブユニットB;CRL 1005(ブロックコポリマーP1205);サイトカイン含有リポソーム;DDA(ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド);DHEA(デヒドロエピアンドロステロン);DMPC(ジミリストイルホスファチジルコリン);DMPG(ジミリストイルホスファチジルグリセロール);DOC/ミョウバン複合体(デオキシコール酸ナトリウム塩);フロイント完全アジュバント;フロイント不完全アジュバント;ガンマイヌリン;ゲルブアジュバント(以下の混合物:i)N-アセチルグルコサミニル-(Pl-4)-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-グルタミン(GMDP)、ii)ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド(DDA)、iii)亜鉛-L-プロリン塩錯体(ZnPro-8);GM-CSF);GMDP(N-アセチルグルコサミニル-(bl-4)-N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミン);イミキモド(1-(2-メチルプロピル)-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-4-アミン);ImmTher(商標)(N-アセチルグルコサミニル-N-アセチルムラミル-L-Ala-D-isoGlu-L-Ala-グリセロールジパルミテート);DRV(脱水-再水和小胞から調製された免疫リポソーム);インターフェロン-ガンマ;インターロイキン-Iβ;インターロイキン-2;インターロイキン-7;インターロイキン-12;ISCOMS(商標);ISCOPREP 7.0.3.(商標);リポソーム;LOXORIBINE(商標)(7-アリル-8-オキソグアノシン);LT経口アジュバント(E.coli不安定性エンテロトキシン-プロトキシン);任意の組成の微小球及び微粒子;;MONTANIDE ISA 51(商標)(精製不完全フロイントアジュバント);MONTANIDE ISA 720(商標)(代謝性油アジュバント);MPL(商標)(3-Q-デアシル-4’-モノホスホリルリピドA);MTP-PE及びMTP-PEリポソーム((N-アセチル-L-アラニル-D-イソグルタミニル-L-アラニン-2-(1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-(ヒドロキシホスホリルオキシ))-エチルアミド、一ナトリウム塩));MURAMETIDE(商標)(Nac-Mur-L-Ala-D-Gln-OCH3);MURAPALMITINE(商標)及びD-MURAPALMITINE(商標)(Nac-Mur-L-Thr-D-isoGIn-sn-グリセロジパルミトイル);NAGO(ノイラミニダーゼ-ガラクトースオキシダーゼ);任意の組成のナノスフィアまたはナノ粒子;NISV(非イオン性界面活性剤小胞);PLEURAN(商標)(β-グルカン);PLGA、PGA、及びPLA(乳酸とグリコール酸のホモポリマー及びコポリマー;ミクロスフェア/ナノスフェア);PLURONIC L121(商標);PMMA(ポリメチルメタクリレート);PODDS(商標)(プロテイノイドミクロスフェア);ポリエチレンカルバメート誘導体;ポリ-rA:ポリ-rU(ポリアデニル酸-ポリウリジル酸複合体);ポリソルベート80(Tween80);タンパク質コクリエート(Avanti Polar Lipids,Inc.,Alabaster,AL);STIMULON(商標)(QS-21);Quil-A(Quil-Aサポニン);S-28463(4-アミノ-オテック-ジメチル-2-エトキシメチル-1H-イミダゾ[4,5 c]キノリン-1-エタノール);SAF-1(商標)(「Syntexアジュバント製剤」);センダイプロテオリポソーム及びセンダイ含有脂質マトリックス;Span-85(トリオレイン酸ソルビタン);Specol(Marcol 52、Span85、及びTween85のエマルジョン);スクアレンまたはRobane(登録商標)(2,6,10,15,19,23-ヘキサメチルテトラコサン及び2,6,10,15,19,23-ヘキサメチル-2,6,10,14,18,22-テトラコサヘキサン);ステアリルチロシン(オクタデシルチロシン塩酸塩);Theramid(登録商標)(N-アセチルグルコサミニル-N-アセチルムラミル-L-Ala-D-イソGlu-L-Ala-ジパルミトキシプロピルアミド);セロニル-MDP(Termurtide(商標)または[thrl]-MDP;N-アセチルムラミル-L-スレオニル-D-イソグルタミン);Ty粒子(Ty-VLPまたはウイルス様粒子);Walter-Reedリポソーム(水酸化アルミニウムに吸着されたリピドAを含むリポソーム)、及びPam3Cysを含むリポペプチド、特にAdju-phos、Alhytrogel、Rehydragelなどのアルミニウム塩;CFA、SAF、IFA、MF59、Provax、TiterMax、Montanide、Vaxfectinを含むエマルジョン;Optivax(CRL1005)、L121、Poloaxmer4010)などを含むコポリマー;Stealthを含むリポソーム、BIORALを含むコクリエート;QS21、Quil A、Iscomatrix、ISCOMを含む植物由来アジュバント;Tomatine(PLG、PMM、イヌリンなどの生体高分子)を含む共刺激に適したアジュバント;微生物由来アジュバント、例としては、Romurtide、DETOX、MPL、CWS、マンノース、CpGポリヌクレオチド配列、CpG7909、ヒトTLR1-10のリガンド、マウスTLR1-13のリガンド、ISS-1018、IC31、イミダゾキノリン、Ampligen、Ribi529、IMOxine、IRIV、VLP、コレラ毒素、易熱性毒素、Pam3Cys、フラジェリン、GPIアンカー、LNFPIII/ルイスX、抗菌ペプチド、UC-1V150、RSV融合タンパク質、cdiGMP;ならびにアンタゴニストとして適したアジュバント、例としては、CGRP神経ペプチド。1つの好ましい例において、特にワクチンがインフルエンザワクチンである場合、そのアジュバントは水中油型エマルジョンアジュバントMF59(登録商標)であってもよい。
【0112】
製剤化の際、本開示の組成物は、投薬の製剤化に適合した方法で、かつ治療的/予防的に有効であるような量で投与される。LNPの投与量範囲は、望ましい効果を生み出すのに十分大きい範囲であった。実施形態では、組成物は、有効量のカプセル化または会合したメッセンジャーRNA、すなわち従来のmRNAまたはsaRNAを含む。一実施形態では、その組成物は治療有効量のメッセンジャーRNAを含む。別の実施形態では、その組成物は予防有効量のメッセンジャーRNAを含む。
【0113】
投与量は副作用を引き起こすほど多量であってはならない。一般的に、投与量は、患者の年齢、状態、性別、及び疾患の程度により変動し、当業者により決定され得る。この投与量は、任意の合併症の事象において個々の医師により調整され得る。
【0114】
上記の化合物及び組成物の調製方法は、本明細書にさらに記載され、及び/または当該技術分野で公知である。
【0115】
目的のポリペプチドの治療及び生産の方法
異常なタンパク質もしくはポリペプチドの産生の結果であるか、またはそれに関連する場合がある、疾患、障害、及び/または状態は、メッセンジャーRNA及び化合物1~12から選択される化合物を含む本発明のLNPによって治療され得、これには、限定するものではないが、希少疾患、感染症、がん及び増殖性疾患、遺伝性疾患、自己免疫疾患、糖尿病、神経変性疾患、心血管疾患及び腎血管疾患、及び代謝疾患が挙げられる。
【0116】
実施形態では、従来のmRNA及びsaRNAを含むメッセンジャーRNA、LNPの構成要素は、目的のポリペプチドを発現するために使用され得る。ヒトの特定の疾患は、通常はタンパク質が存在して活性化している細胞種における機能タンパク質の欠如または障害によって引き起こされる。機能的タンパク質は、例えば、コード遺伝子の転写不活性、またはタンパク質を完全または部分的に非機能にするコード遺伝子における変異の存在に起因して、完全または部分的に欠失され得る。
【0117】
LNP組成物は、投与単位形態で製剤化され得る。任意の特定の患者のための治療有効量または予防有効量は、治療されている障害の重症度及び同一性;利用される特定の組成物;患者の年齢、体重、全般的な健康、性別、及び食生活;利用される特定の医薬組成物の投与時間、投与経路、及び排泄速度;治療の持続期間;利用される特定の医薬組成物と組み合わせて、または同時に使用される薬物;ならびに医療技術分野で周知である同様の要因を含む、様々な要因に依存する。
【0118】
本明細書に記載のLNP組成物は、1つ以上の他の治療薬、予防薬、診断薬、または画像化薬と組み合わせて使用され得る。それらは、単一の組成物中で一緒に投与されてもよく、または異なる組成物中で別々に投与されてもよい。
【0119】
本開示は、哺乳動物細胞において目的のポリペプチドを産生する方法を提供する。ポリペプチドを産生する方法は、本明細書に記載されるように、目的のポリペプチドをコードするメッセンジャーRNAを含むLNP組成物と細胞とを接触させることを含む。細胞をLNP組成物と接触させると、メッセンジャーRNAが細胞内に取り込まれ、翻訳されて、目的のポリペプチドが生成され得る。
【0120】
いくつかの実施形態では、目的のポリペプチドは、目的の標的細胞または組織内で特異的に産生され得る。すなわち、ポリペプチドの産生は、非標的細胞または組織よりも標的細胞または組織において高い。
【0121】
メッセンジャーRNAを含むLNP組成物を細胞と接触させるステップは、トランスフェクションを伴うか、またはトランスフェクションを引き起こし得る。例えば、中性脂質(例えばリン脂質)、PEG化脂質またはステロールなどの構成LNP脂質の1つ以上は、例えば、細胞膜または細胞内膜と相互作用及び/または融合することによって、トランスフェクションを促進し、及び/またはトランスフェクション効率を増大して、翻訳が起こる細胞サイトゾルへの移行を促進し得る。より具体的には、トランスフェクションは、LNPのエンドソーム取り込み、その後のLNP脂質成分とエンドソーム膜の相互作用によって引き起こされるエンドソームの不安定化と脱出によって起こる場合がある。トランスフェクションにより、細胞内でメッセンジャーRNAが翻訳され得る。
【0122】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるLNP組成物は、治療的に使用され得る。例えば、LNP組成物に含まれるメッセンジャーRNAは、治療用ポリペプチドを(例えば、翻訳可能領域において)コードし、細胞への接触及び/または侵入(例えば、トランスフェクション)の際に治療用ポリペプチドを産生し得る。他の実施形態では、LNP組成物に含まれるメッセンジャーRNAは、対象の免疫を改善または増大し得るポリペプチドをコードし得る。
【0123】
実施形態では、LNP組成物に含まれるメッセンジャーRNAは、LNP組成物と接触させた細胞中に実質的に存在しない場合がある1つ以上のポリペプチドを置換し得る組換えポリペプチドをコードし得る。1つ以上の実質的に存在しないポリペプチドは、コード遺伝子またはその調節経路の遺伝子変異に起因して欠損している場合がある。あるいは、メッセンジャーRNAの翻訳によって生成される組換えポリペプチドは、細胞内、細胞表面上に存在するか、または細胞から分泌される内因性タンパク質の活性に拮抗し得る。拮抗性組換えポリペプチドは、突然変異によって引き起こされる活性または局在化の変化など、内因性タンパク質の活性によって引き起こされる有害な影響に対抗するために望ましい場合がある。別の代替法では、メッセンジャーRNAの翻訳によって生成される組換えポリペプチドは、細胞内、細胞表面上に存在するか、または細胞から分泌される生物学的部分の活性に間接的または直接的に拮抗し得る。拮抗する生物学的部分としては、限定するものではないが、脂質(例えば、コレステロール)、リポタンパク質(例えば、低密度リポタンパク質)、核酸、炭水化物、及び小分子毒素が挙げられる。メッセンジャーRNAの翻訳によって生成される組換えポリペプチドは、細胞内、例えば核などの特定の区画内に局在化するように操作してもよいし、または細胞から分泌するかもしくは、細胞の原形質膜に移行するように操作してもよい。
【0124】
いくつかの実施形態では、メッセンジャーRNAを含む本開示のLNP組成物と細胞を接触させることにより、外因性ポリヌクレオチドに対する細胞の自然免疫応答が低下し得る。細胞を、翻訳可能領域を含む第1の量の第1の外因性メッセンジャーRNAを含む第1のLNP組成物と接触させてもよく、この第1の外因性メッセンジャーRNAに対する細胞の自然免疫応答のレベルを決定し得る。続いて、細胞を、第2の量の第1の外因性メッセンジャーRNAを含む第2のLNP組成物と接触させてもよく、この第2の量は、第1の量と比較してより少ない量の第1の外因性メッセンジャーRNAである。あるいは、第2の組成物は、第1の外因性メッセンジャーRNAとは異なる第1の量の第2の外因性メッセンジャーRNAを含んでもよい。細胞を第1及び第2のLNP組成物と接触させるステップは、1回以上繰り返してもよい。さらに、細胞におけるポリペプチド産生(例えば、翻訳)の効率を任意選択で決定してもよく、標的タンパク質の産生効率が達成されるまで、その細胞を第1及び/または第2の組成物と繰り返し再接触させてもよい。
【0125】
いくつかの実施形態では、本開示は、疾患、障害または状態の治療用の薬剤の製造における、メッセンジャーRNA及び化合物1~12から選択される化合物を含むLNPの使用を提供する。この疾患、障害、または状態とは、本明細書の任意の1つ以上の実施形態に記載されている通りであり得る。
【0126】
医薬は、がん、感染症、アレルギー、または自己免疫疾患の予防または治療用であり得る。実施形態では、医薬はワクチンである。ワクチンは、腫瘍ワクチン、インフルエンザワクチン、またはSARS-CoV-2ワクチンであり得る。
【0127】
ワクチンにおけるLNPの使用
いくつかの実施形態では、化合物1~12から選択される化合物及びメッセンジャーRNAを含むLNPは、ワクチンの成分であり得る。ワクチンには、感染症に関連する1つ以上の症状に対する免疫を提供できる化合物及び調製物が含まれ、そのため感染症由来の抗原及び/またはエピトープをコードするメッセンジャーRNAが含まれてもよい。ワクチンには、がん細胞に対する免疫応答を誘導する化合物及び調製物も含まれ、腫瘍細胞由来の抗原、エピトープ、及び/またはネオエピトープをコードするメッセンジャーRNAが含まれてもよい。
【0128】
実施形態では、ワクチンは従来のmRNAワクチンまたはsaRNAワクチンであってもよく、したがって、化合物1~12から選択される化合物を含むLNPは、抗原ペプチドもしくはタンパク質、その断片、バリアント、または誘導体をコードする配列を含む従来のmRNAまたはsaRNA分子を封入するか、またはそれらと会合する。
【0129】
実施形態では、メッセンジャーRNAは、感染因子からの抗原をコードする。
【0130】
抗原性ペプチドまたはタンパク質は、病原性抗原、腫瘍抗原、アレルギー性抗原、または自己免疫性自己抗原であってもよい。このような病原性抗原は、ヒトなどの哺乳動物対象において免疫学的反応を引き起こす病原性生物、特に細菌、ウイルスまたは原生動物学的(多細胞)病原生物に由来する抗原であり得る。病原性抗原とは、ウイルスまたは細菌または原生動物の表面に位置する表面抗原、例えばタンパク質またはその断片であり得る。
【0131】
目的の病原性抗原としては、以下のうちの1つ以上に由来する抗原が挙げられ得る:Acinetobacter baumannii、Anaplasma属、Anaplasma phagocytophilum、Ancylostoma braziliense、Ancylostoma duodenale、Area nobacteri urn haemolyticum、Ascaris lumbricoides、Aspergillus属、Astroviridae、Babesia属、Bacillus anthracis、Bacillus cereus、Bartonella henselae、BKウイルス、Blastocysts hominis、Blastomyces dermatitidis、Bordetella pertussis、Borrelia burgdorferi、Borrelia属、Borrelia spp、Brucella属、Brugia malayi、Bunyaviridae科、Burkholderia cepacia及び他のBurkholderia種、Burkholderia mallei、Burkholderia pseudomallei、Caliciviridae科、Campylobacter属、Candida albicans、Candida spp、Chlamydia trachomatis、Chlamydophila pneumoniae、Chlamydophila psittaci、QDプリオン、Clonorchis sinensis、Clostridium botulinum、Clostridium difficile、Clostridium perfringens、Clostridium perfringens、Clostridium spp、Clostridium tetani、Coccidioides spp、コロナウイルス、Corynebacterium diphtheriae、Coxiella burnetii、クリミヤ・コンゴ出血熱ウイルス、Cryptococcus neoformans、Cryptosporidium属、サイトメガロウイルス(CMV)、デングウイルス(DEN-1、DEN-2、DEN-3及びDEN-4)、Dientamoeba fragilis、Ebolavirus(EBOV)、Echinococcus属、Ehrlichia chaffeensis、Ehrlichia ewingii、Ehrlichia属、Entamoeba histolytica、Enterococcus属、Enterovirus属、エンテロウイルス、主にコクサッキーAウイルス及びエンテロウイルス71(EV71)、Epidermophyton spp、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、Escherichia coli 0157:H7、Oll l及びO104:H4、Fasciola hepatica及びFasciola gigantica、FFIプリオン、Filarioidea上科、フラビウイルス、Francisella tularensis、Fusobacterium属、Geotrichum candidum、Giardia intestinalis、Gnathostoma spp、GSSプリオン、グアナリトウイルス、Haemophilus ducreyi、Haemophilus influenzae、Helicobacter pylori、ヘニパウイルス(ヘンドラウイルスニパウイルス)、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、単純ヘルペスウイルス1型及び2型(HSV-1及びHSV-2)、Histoplasma capsulatum、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、Hortaea werneckii、ヒトボカウイルス(HBoV)、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)及びヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトパラインフルエンザウイルス(HPIV)、日本脳炎ウイルス、JCウイルス、フニンウイルス、Kingella kingae、Klebsiella granulomatis、クール・プリオン、ラッサウイルス、Legionella pneumophila、Leishmania属、Leptospira属、Listeria monocytogenes、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、マチュポウイルス、Malassezia spp、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、Metagonimus yokagawai、Microsporidia phylum、伝染性軟属腫ウイルス(MCV)、ムンプスウイルス、Mycobacterium leprae及びMycobacterium lepromatosis、Mycobacterium tuberculosis、Mycobacterium ulcerans、Mycoplasma pneumoniae、Naegleria fowleri、Necator americanus、Neisseria gonorrhoeae、Neisseria meningitidis、Nocardia asteroides、Nocardia spp、Onchocerca volvulus、Orientia tsutsugamushi、Orthomyxoviridae family (Influenza)、Paracoccidioides brasiliensis、Paragonimus spp、Paragonimus westermani、Parvovirus B19、Pasteurella属、Plasmodium属、Pneumocystis jirovecii、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、ライノウイルス(Rhinovirus)、ライノウイルス(rhinoviruses)、Rickettsia akari、Rickettsia属、Rickettsia prowazekii、Rickettsia rickettsii、Rickettsia typhi、リフトバレー熱ウイルス、ロタウイルス、風疹ウイルス、サビアウイルス、Salmonella属、Sarcoptes scabiei、SARSコロナウイルス、Schistosoma属、Shigella属、シン・ノンブルウイルス、ハンタウイルス、Sporothrix schenckii、Staphylococcus属、Staphylococcus属、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus pyogenes、Strongyloides stercoralis、Taenia属、Taenia solium、ダニ媒介脳炎ウイルス(TBEV)、Toxocara canisまたはToxocara cati、Toxoplasma gondii、Treponema pallidum、Trichinella spiralis、Trichomonas vaginalis、Trichophyton spp、Trichuris trichiura、Trypanosoma brucei、Trypanosoma cruzi、Ureaplasma urealyticum、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、大痘瘡または小痘瘡、vCJDプリオン、ベネズエラ馬脳炎ウイルス、Vibrio cholerae、西ナイルウイルス、西馬脳炎ウイルス、Wuchereria bancrofti、黄熱病ウイルス、Yersinia enterocolitica、Yersinia pestis、及びYersinia pseudotuberculosis。
【0132】
特定の実施形態では、関連抗原は、以下から選択される病原体に由来し得る:重症急性呼吸器症候群(SARS)、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス、及び重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-1及びSARS-CoV-2)、インフルエンザウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、マラリア原虫、Staphylococcus aureus、デング熱ウイルス、Chlamydia trachomatis、サイトメガロウイルス(CMV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、結核菌、狂犬病ウイルス、黄熱病ウイルス。
【0133】
いくつかの実施形態では、関連の病原性抗原は、以下から選択され得る:外膜タンパク質A OmpA、バイオフィルム会合タンパク質Bap、輸送タンパク質MucK(Acinetobacter baumannii、Acinetobacter感染));可変表面糖タンパク質VSG、微小管結合タンパク質MAPP15、トランスシアリダーゼTSA(Trypanosoma brucei、アフリカ睡眠病(African trypanosomiasis));HIV p24抗原、HIVエンベロープタンパク質(Gpl20、Gp41、Gpl60)、ポリタンパク質GAG、ネガティブファクタータンパク質Nef、転写のトランス活性化因子Tat(HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、AIDS(後天性免疫不全症候群));ガラクトース阻害性接着タンパク質GIAP、29kDa抗原Eh29、Gal/GalNAcレクチン、タンパク質CRT、125kDa免疫優勢抗原、タンパク質M17、アドヘシンADH112、タンパク質STIRP(Entamoeba histolytica、Amoebiasis);主要表面タンパク質1-5(MSPla、MSPlb、MSP2、MSP3、MSP4、MSP5)、IV型分泌系タンパク質(VirB2、VirB7、VirBl1、VirD4)(Anaplasma属、Anaplasmosis);防御抗原PA、浮腫因子EF、致死因子LF、S層ホモログタンパク質SLH(Bacillus anthracis、Anthrax);アクラノリシン、ホスホリパーゼD、コラーゲン-結合タンパク質CbpA(Area nobacteri urn haemolyticum、Area nobacteri urn haemolyticum感染);ヌクレオカプシドタンパク質NP、糖タンパク質前駆体GPC、糖タンパク質GP1、糖タンパク質GP2(Juninウイルス、アルゼンチン出血熱);キチン-タンパク質層タンパク質、14kDa表面抗原A14、主要な精子タンパク質MSP、MSP重合-組織化タンパク質MPOP、MSPファイバータンパク質2MFP2、MSP重合-活性化キナーゼMPAK、ABA-l様タンパク質ALB、タンパク質ABA-1、クチクリンCUT-1(Ascaris lumbricoides、Ascariasis);41kDaアレルゲンAsp vl3、アレルゲンAsp f3、主要分生子表面タンパク質rodlet A、プロテアーゼPeplp、GPIアンカー型タンパク質Gellp、GPIアンカー型タンパク質Crflp(Aspergillus属、Aspergillosis);ファミリーVP26タンパク質、VP29タンパク質(Astroviridae、アストロウイルス感染);ロプトリー-associatedタンパク質1 RAP-1、メロゾイト表面抗原MSA-1、MSA-2(al、a2、b、c)、12D3、11C5、21B4、P29、変異型赤血球表面抗原VESA1、頂端膜抗原1AMA-1(Babesia属、Babesiosis);溶血素、エンテロトキシンC、PXOl-51、グリコール酸オキシダーゼ、ABC-トランスポーター、ペニシリン結合タンパク質、亜鉛トランスポーターファミリータンパク質、シュードウリジンシンテターゼRsu、プラスミド複製タンパク質RepX、オリゴエンドペプチダーゼF、プロファージ膜タンパク質、タンパク質HemK、鞭毛抗原H、28.5kDa細胞表面抗原(Bacillus cereus、Bacillus cereus感染);ラージT抗原LT、スモールT抗原、カプシドタンパク質VP1、カプシドタンパク質VP2(BKウイルス、BKウイルス感染);29kDa-タンパク質、カスパーゼ-3様抗原、糖タンパク質(Blastocysts hominis、Blastocystis hominis感染);酵母表面アドヘシンWI-1(Blastomyces dermatitidis、Blastomycosis);核タンパク質N、ポリメラーゼL、マトリクスタンパク質Z、糖タンパク質GP(マチュポウイルス、ボリビア出血熱);外表面タンパク質A OspA、外表面タンパク質OspB、外表面タンパク質OspC、デコリン結合タンパク質A DbpA、デコリン結合タンパク質B DbpB、鞭毛フィラメント41kDaコアタンパク質Fla、基底膜タンパク質A前駆体 BmpA(免疫優勢抗原P39)、外表面 22kDaリポタンパク質前駆体(抗原IPLA7)、可変性表面リポタンパク質vlsE(Borrelia属、Borrelia感染);Botulinum neurotoxins BoNT/Al、BoNT/A2、BoNT/A3、BoNT/B、BoNT/C、BoNT/D、BoNT/E、BoNT/F、BoNT/G、組み換えボツリヌス毒素F HeドメインFHc(Clostridium botulinum、Botulism(及びInfant botulism));ヌクレオカプシド、糖タンパク質前駆体(Sabiaウイルス、ブラジル出血熱);銅/亜鉛スーパーオキシドディスムターゼSodC、バクテリオフェリチンBfr、50Sリボソームタンパク質RpIL、OmpA様膜通過ドメイン含有タンパク質Omp31、免疫原性39kDaタンパク質M5 P39、亜鉛 ABCトランスポーター周辺質亜鉛-結合タンパク質znuA、周辺質免疫原性タンパク質Bp26、30Sリボソームタンパク質S12 RpsL、グリセルアルデヒド-3-リン酸塩デヒドロゲナーゼGap、25kDa 外膜免疫原性タンパク質前駆体Omp25、侵入タンパク質B lalB、トリガー因子Tig、分子シャペロンDnaK、推定ペプチジル-プロリル cis-transイソメラーゼSurA、リポタンパク質Ompl9、外膜タンパク質MotY Ompl6、保存された外膜タンパク質D15、リンゴ酸塩デヒドロゲナーゼMdh、IV型分泌系の構成要素(T4SS)VirJ、機能未知のBAB1_0187のリポタンパク質(Brucella属、Brucellosis);ABCトランスポーターファミリーのメンバー(LolC、OppA、及びPotF)、推定リポタンパク質放出系膜貫通タンパク質LolC/E、フラジェリンFliC、Burkholderia細胞内運動性A BimA、細菌の伸長因子-Tu EF-Tu、17kDa OmpA様タンパク質、boaAコードタンパク質、boaBコードタンパク質(Burkholderia cepacia及び他のBurkholderia種、Burkholderia感染);ミコリル -トランスフェラーゼAg85A、熱ショックタンパク質Hsp65、タンパク質TB10.4、19kDa抗原、タンパク質PstS3、熱ショックタンパク質Hsp70(Mycobacterium ulcerans、Buruli ulcer);ノロウイルスの主要及びマイナーなウイルスカプシドタンパク質VP1及びVP2、ゲノムポリタンパク質、Sapoviurusカプシドタンパク質VP1、タンパク質Vp3、ゲノムポリタンパク質(Caliciviridaeファミリー、Calicivirus感染(ノロウイルス及びSapovirus));主要外膜タンパク質PorA、フラジェリンFlaA、表面抗原CjaA、フィブロネクチン結合タンパク質CadF、アスパラギン酸塩/グルタミン酸塩-結合 ABCトランスポータータンパク質PeblA、タンパク質FspAl、タンパク質FspA2(Campylobacter属、Campylobacteriosis);糖分解酵素エノラーゼ、分泌型アスパルチルプロテイナーゼSAPl-10、グリコホスファチジルイノシトール(GPI)-連結細胞壁タンパク質、タンパク質Hyrl、補体受容体3-関連タンパク質CR3-RP、アドヘシンAls3p、熱ショックタンパク質90kDa hsp90、細胞表面疎水性タンパク質CSH(通常はCandida albicans及び他のCandida種、Candidiasis);17kDa抗原、タンパク質P26、三量体型オートトランスポーターアドヘシンTAA、BartonellaアドヘシンA BadA、可変的に発現された外膜タンパク質Vomps、タンパク質Pap3、タンパク質HbpA、エンベロープ-会合プロテアーゼHtrA、タンパク質OMP89、タンパク質GroEL、タンパク質LalB、タンパク質OMP43、ジヒドロリポアミドスクシニルトランスフェラーゼSucB(Bartonella henselae、猫ひっかき病);無鞭毛型表面タンパク質-2、無鞭毛型-特異的表面タンパク質SSP4、クルジパイン、トランスシアリダーゼTS、錐鞭毛期型表面糖タンパク質TSA-1、補体制御因子タンパク質CRP-10、タンパク質G4、タンパク質G2、毛棹タンパク質PAR2、副鞭毛ロッド 構成要素 Pari、ムチン関連表面タンパク質MPSP(Trypanosoma cruzi、シャーガス病(American trypanosomiasis));エンベロープ糖タンパク質(gB、gC、gE、gH、gl、gK、gL)、(水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、水痘(Chickenpox));主要外膜タンパク質MOMP、推定外膜タンパク質PMPC、外膜複合体タンパク質B OmcB、熱ショックタンパク質Hsp60 HSP10、タンパク質IncA、III型分泌系由来のタンパク質、リボヌクレオチドレダクターゼ小鎖タンパク質NrdB、プラスミドタンパク質Pgp3、クラミジア外側タンパク質N CopN、抗原CT521、抗原CT425、抗原CT043、抗原TC0052、抗原TC0189、抗原TC0582、抗原TC0660、抗原TC0726、抗原TC0816、抗原TC0828(Chlamydia trachomatis、Chlamydia);低カルシウム応答タンパク質E LCrE、クラミジア外側タンパク質N CopN、セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼPknD、アシル-キャリア-タンパク質S-マロニルトランスフェラーゼFabD、一本鎖DNA-結合タンパク質Ssb、主要外膜タンパク質MOMP、外膜タンパク質2 Omp2、多形性膜タンパク質ファミリー(Pmpl、Pmp2、Pmp3、Pmp4、Pmp5、Pmp6、Pmp7、Pmp8、Pmp9、PmplO、Pmpll、Pmpl2、Pmpl3、Pmpl4、Pmpl5、Pmpl6、Pmpl7、Pmpl8、Pmpl9、Pmp20、Pmp21)、(Chlamydophila pneumoniae、Chlamydophila pneumoniae感染);コレラ毒素B CTB、毒素共発現線毛A TcpA、毒素共発現線毛TcpF、毒素共発現線毛生合成タンパク質F TcpF、コレラエンテロトキシンサブユニットA、コレラエンテロトキシンサブユニットB、熱安定性エンテロトキシンST、マンノース感受性赤血球凝集素MSHA、外膜タンパク質U Porin ompU、Poring Bタンパク質、多形性膜タンパク質-D(Vibrio cholerae、Cholera);プロピオニル-CoAカルボキシラーゼPCC、14-3-3タンパク質、プロヒビチン、システインプロテアーゼ、グルタチオントランスフェラーゼ、ゲルゾリン、カテプシンLプロテイナーゼCatL、Tegumentalタンパク質20.8kDa TP20.8、外被タンパク質31.8kDa TP31.8、リゾホスファチジン酸ホスファターゼLPAP、(Clonorchis sinensis、Clonorchiasis);表面層タンパク質SLP、グルタミン酸塩デヒドロゲナーゼ抗原GDH、A毒素、B毒素、システインプロテアーゼCwp84、システインプロテアーゼCwpl3、システインプロテアーゼCwpl9、Cell Wallタンパク質CwpV、鞭毛タンパク質FliC、鞭毛タンパク質FliD(Clostridium difficile、Clostridium difficile感染);ライノウイルス:カプシドタンパク質VP1、VP2、VP3
、VP4;コロナウイルス類:スパイクタンパク質S、エンベロープタンパク質E、膜タンパク質M、ヌクレオカプシドタンパク質N(通常は、ライノウイルス及びコロナウイルス、風邪(急性ウイルス性微咽頭炎;急性鼻感冒));プリオンタンパク質Prp(CJDプリオン、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD));エンベロープタンパク質Gc、エンベロープタンパク質Gn、ヌクレオカプシドタンパク質(クリミア・コンゴ出血熱ウイルス、クリミア・コンゴ出血熱(CCHF));毒性関連DEADボックスRNAヘリカーゼVAD1、ガラクトキシロマンナン-タンパク質GalXM、グルクロノキシロマンナンGXM、マンノプロテインMP(Cryptococcus neoformans、Cryptococcosis);酸性リボソームタンパク質P2 CpP2、ムチン抗原Mucl、Muc2、Muc3 Muc4、Muc5、Muc6、Muc7、表面接着タンパク質CP20、表面接着タンパク質CP23、表面タンパク質CP12、表面タンパク質CP21、表面タンパク質CP40、表面タンパク質CP60、表面タンパク質CP15、表面会合糖ペプチドgp40、表面会合糖ペプチド gpl5、卵母細胞壁タンパク質AB、プロフィリンPRF、アピラ-ゼ(Cryptosporidium属、Cryptosporidiosis);脂肪酸及びレチノール結合タンパク質-1 FAR-1、メタロプロテイナーゼの組織インヒビターTIMP(TMP)、システインプロテイナーゼACEY-1、システインプロテイナーゼACCP-1、表面抗原Ac-16、分泌型タンパク質2 ASP-2、メタロプロテアーゼ1 MTP-1、アスパルチルプロテアーゼインヒビターAPI-1、表面会合抗原SAA-1、成人特異的分泌型Xa因子セリンプロテアーゼインヒビター抗凝固因子AP、カテプシンD様アスパラギン酸プロテアーゼARR-1(通常は、Ancylostoma braziliense;複数の他の寄生生物、Cutaneous larva migrans(CLM));カテプシンL様 プロテアーゼ、53/25kDa抗原、8kDaファミリーのメンバー、わずかなトリプシン様活性TsAg5を有する嚢虫タンパク質、六鉤幼虫タンパク質TSOL18、六鉤幼虫タンパク質TSOL45-1A、乳酸塩デヒドロゲナーゼA LDHA、乳酸塩デヒドロゲナーゼB LDHB(Taenia solium、Cysticercosis);pp65抗原、膜タンパク質ppl5、カプシド-近位外被タンパク質ppl50、タンパク質M45、DNAポリメラーゼUL54、ヘリカーゼUL105、糖タンパク質gM、糖タンパク質gN、糖タンパク質H、糖タンパク質B gB、タンパク質UL83、タンパク質UL94、タンパク質UL99(サイトメガロウイルス(CMV)、サイトメガロウイルス感染);カプシドタンパク質C、プレ膜タンパク質prM、膜タンパク質M、エンベロープタンパク質E(ドメインI、ドメインII、ドメインII)、タンパク質NS1、タンパク質NS2A、タンパク質NS2B、タンパク質NS3、タンパク質NS4A、タンパク質2K、タンパク質NS4B、タンパク質NS5(デングウイルス(DEN-1、DEN-2、DEN-3及びDEN-4)-ウラビウイルス、デング熱);39kDaタンパク質(Dientamoeba fragilis、Dientamoebiasis);ジフテリア毒素前駆体Tox、ジフテリア毒素DT、ピリン特異的ソルターゼSrtA、シヤフトのピリン(pilin)タンパク質SpaA、先端のピリンタンパク質SpaC、マイナーピリンタンパク質SpaB、表面関連タンパク質DIP1281(Corynebacterium diphtheriae、ジフテリア);糖タンパク質GP、核タンパク質NP、マイナーなマトリクスタンパク質VP24、主要マトリクスタンパク質VP40、転写活性化因子VP30、ポリメラーゼ補因子VP35、RNAポリメラーゼL(エボラウイルス(EBOV)、エボラ出血熱);プリオンタンパク質(vQDプリオン、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD、nvCJD));UvrABC系タンパク質B、タンパク質Flpl、タンパク質Flp2、タンパク質Flp3、タンパク質TadA、ヘモグロビン受容体HgbA、外膜タンパク質TdhA、タンパク質CpsRA、制御因子 CpxR、タンパク質SapA、18kDa抗原、外膜タンパク質NcaA、タンパク質LspA、タンパク質LspAl、タンパク質LspA2、タンパク質LspB、外膜構成要素DsrA、レクチンDltA、リポタンパク質Hip、主要外膜タンパク質OMP、外膜タンパク質OmpA2(Haemophilus ducreyi、Chancroid);アスパルチルプロテアーゼ1 Pepl、ホスホリパーゼB PLB、アルファ-マンノシダーゼ1 AMN1、グルカノシルトランスフェラーゼGEL1、ウレアーゼURE、ペルオキシソームのマトリクスタンパク質Pmpl、プロリンリッチ抗原Pra、ヒトT細胞反応性タンパク質TcrP(Coccidioides immitis及びCoccidioides posadasii、Coccidioidomycosis);アレルゲンTri r 2、熱ショックタンパク質60 Hsp60、真菌のアクチンAct、抗原Tri r2、抗原Tri r4、抗原Tri tl、タンパク質IV、グリセロール-3-リン酸塩デヒドロゲナーゼGpdl、浸透圧センサーHwSholA、浸透圧センサーHwSholB、ヒスチジンキナーゼHwHhk7B、アレルゲンMala s 1、アレルゲンMala s 11、チオレドキシンTrx Mala s 13、アレルゲンMala f、アレルゲンMala s(通常は、Trichophyton spp、Epidermophyton spp.、Malassezia spp.、Hortaea werneckii、Dermatophytosis);タンパク質EG95、タンパク質EG10、タンパク質EG18、タンパク質EgA31、タンパク質EM18、抗原EPC1、抗原B、抗原5、タンパク質P29、タンパク質14-3-3、8kDaタンパク質、ミオフィリン、熱ショックタンパク質20 HSP20、糖タンパク質GP-89、脂肪酸結合タンパク質FAPB(Echinococcus属、Echinococcosis);主要表面タンパク質2 MSP2、主要表面タンパク質4 MSP4、MSP変異型SGV1、MSP変異型SGV2、外膜タンパク質OMP、外膜タンパク質19 OMP-19、主要抗原性タンパク質MAPI、主要抗原性タンパク質MAP1-2、主要抗原性タンパク質MAP1B、主要抗原性タンパク質MAP1-3、Erum2510コードタンパク質、タンパク質GroEL、タンパク質GroES、30kDa 主要外膜タンパク質、GE 100kDaタンパク質、GE 130kDaタンパク質、GE 160kDaタンパク質(Ehrlichia属、Ehrlichiosis);分泌型抗原SagA、sagA様タンパク質SalA及びSalB、コラーゲンアドヘシンScm、表面タンパク質Fmsl(EbpA(fm)、Fms5(EbpB(fm)、Fms9(EpbC(fm)及び FmslO、タンパク質EbpC(fm)、96kDa免疫防御糖タンパク質Gl(Enterococcus属、Enterococcus感染);ゲノムポリタンパク質、ポリメラーゼ3D、ウイルスカプシドタンパク質VP1、ウイルスカプシドタンパク質VP2、ウイルスカプシドタンパク質VP3、ウイルスカプシドタンパク質VP4、プロテアーゼ2A、プロテアーゼ3C(Enterovirus属、Enterovirus感染);外膜タンパク質OM、60kDa 外膜タンパク質、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、134kDa 外膜タンパク質、31kDaの外膜タンパク質、29.5kDaの外膜タンパク質、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面タンパク質Adrl(RP827)、細胞表面タンパク質Adr2(RP828)、細胞表面タンパク質SCA1、侵入タンパク質invA、細胞分裂タンパク質fts、分泌タンパク質sec Oファミリー、病原性タンパク質virB、tlyA、tlyC、パルブリン様タンパク質Pip、プレプロプロテイントランスロカーゼSecA、120kDa表面タンパク質抗原SPA、138 kD複合体抗原、主要100-kDタンパク質(プロテインI)、細胞質内のプロテインD、防御表面タンパク質抗原SPA(Rickettsia prowazekii、Epidemic typhus);エプスタイン・バー核抗原(EBNA-1、EBNA-2、EBNA-3A、EBNA-3B、EBNA-3C、EBNA-リーダータンパク質(EBNA-LP))、潜伏感染膜タンパク質(LMP-1、LMP-2A、LMP-2B)、早期抗原EBV-EA、膜抗原EBV-MA、ウイルスカプシド抗原EBV-VCA、アルカリヌクレアーゼEBV-AN、糖タンパク質H、糖タンパク質gp350、糖タンパク質gpllO、糖タンパク質gp42、糖タンパク質gHgL、糖タンパク質gB(エプスタイン・バーウイルス(EBV)、エプスタイン・バーウイルス感染単核球症);カプシドタンパク質VP2、カプシドタンパク質VP1、主要タンパク質NS1(Parvovirus B19、Erythema infectiosum(第5病));pp65抗原、糖タンパク質105、主要カプシドタンパク質、エンベロープ糖タンパク質H、タンパク質U51(ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)及びヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)、Exanthem subitum);チオレドキシン-グルタチオンレダクターゼTGR、カテプシンLI及びL2、クニッツ型タンパク質KTM、ロイシンアミノペプチダーゼLAP、システインプロテイナーゼFas2、サポニン様タンパク質-2 SAP-2、チオレドキシンペルオキシダーゼTPx、Prx-1、Prx-2、カテプシンI システインプロテイナーゼCL3、プロテアーゼカテプシンL CLl、ホスホグリセリン酸塩キナーゼPGK、27kDa分泌性タンパク質、60kDaタンパク質HSP35アルファ、グルタチオントランスフェラーゼGST、28.5kDa 外被抗原28.5kDa TA、カテプシンB3 プロテアーゼCatB3、I型シスタチン・ステフィン-1、カテプシンL5、カテプシンLlg及びカテプシンB、脂肪酸結合タンパク質FABP、ロイシンアミノペプチダーゼLAP(Fasciola hepatica及びFasciola gigantica、Fasciolosis);プリオンタンパク質(FFIプリオン、致死性家族性不眠症(FFI));毒液アレルゲンホモログ様タンパク質VAL-1、大量幼虫転写産物ALT-1、大量幼虫転写産物ALT-2、チオレドキシンペルオキシダーゼTPX、スズメバチアレルゲンホモログVAH、チオレドキシンペルオキシダーゼ2 TPX-2、抗原性タンパク質SXP(ペプチドN、Nl、N2、及びN3)、活性化関連タンパク質-1 ASP-1、チオレドキシンTRX、トランスグルタミナーゼBmTGA、グルタチオン-S-トランスフェラーゼGST、ミオシン、ススメバチアレルゲンホモログVAH、175kDaコラゲナーゼ、グリセルアルデヒド-3-リン酸塩デヒドロゲナーゼGAPDH、クチクラコラーゲンCol-4、分泌型幼虫酸性タンパク質SLAP、キチナーゼCHI-1、マルトース結合タンパク質MBP、糖分解酵素フルクトース-l,6-ビスリン酸塩アルドラーゼFba、トロポミオシン TMY-1、線虫特異的遺伝子産物OvB20、オンコシスタチンCPI-2、Cox-2(Filarioideaスーパーファミリー、Filariasis);ホスホリパーゼC PLC、易熱性エンテロトキシンB、Iota毒素成分lb、タンパク質CPE1281 、ピルビン酸フェレドキシンオキシドレダクターゼ、伸長因子G EF-G
、パーフリンゴリジン0 Pfo、グリセルアルデヒド-3-リン酸塩デヒドロゲナーゼGapC、Fructose-ビスリン酸塩アルドラーゼAlf2、Clostridium perfringens エンテロトキシンCPE、アルファ毒素AT、アルファトキソイドATd、イプシロン-トキソイドETd、タンパク質HP、ラージ細胞毒素TpeL、エンド-ベータ-N-アセチルグルコサミニダーゼNaglu、ホスホグリセロムターゼPgm(Clostridium perfringens、Clostridium perfringensによる食中毒);白血球毒素IktA、接着FadA、外膜タンパク質RadD、高分子量アルギニン-結合タンパク質(Fusobacterium属、Fusobacterium感染);ホスホリパーゼC PLC、易熱性エンテロトキシンB、イオタ毒素成分lb、タンパク質CPE1281、ピルビン酸 フェレドキシンオキシドレダクターゼ、伸長因子G EF-G、パーフリンゴリジン0 Pfo、グリセルアルデヒド-3-リン酸塩デヒドロゲナーゼGapC、フルクトース-ビスリン酸塩アルドラーゼAlf2、Clostridium perfringens エンテロトキシンCPE、アルファ毒素AT、アルファトキソイドATd、イプシロン-トキソイドETd、タンパク質HP、ラージ細胞毒素TpeL、エンド-ベータ-N-アセチルグルコサミニダーゼNaglu、ホスホグリセロムターゼPgm(通常は、Clostridium perfringens;他のClostridium種、Gas gangrene(Clostridial myonecrosis));リパーゼA、リパーゼB、ペルオキシダーゼDecl(Geotrichum candidum、Geotrichosis);プリオンタンパク質(GSSプリオン、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群(GSS));嚢腫壁タンパク質CWP1、CWP2、CWP3、改変型表面タンパク質VSP、VSP1、VSP2、VSP3、VSP4、VSP5、VSP6、56kDa抗原、ピルビン酸フェレドキシンオキシドレダクターゼPFOR、アルコールデヒドロゲナーゼE ADHE、アルファ-ジアルディン、アルファ8-ジアルディン、アルファ-ジアルディン、ベータ-ジアルディン、システインプロテアーゼ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼGST、アルギニンデイミナーゼADI、フルクトース-l,6-ビスフォスフェイトアルドラーゼFBA、Giardia trophozoite抗原GTA(GTA1、GTA2)、オルニチンカルボキシルトランスフェラーゼOCT、線状ファイバーアセブリン様タンパク質SALP、ウリジンホスホリル様タンパク質UPL、アルファ-チューブリン、ベータ-チューブリン(Giardia intestinalis、Giardiasis);ABCトランスポーターファミリーのメンバー(LolC、OppA、及びPotF)、推定リポタンパク質放出系膜貫通タンパク質LolC/E、フラジェリンFliC、Burkholderia細胞内運動性A BimA、細菌の伸長因子-Tu EF-Tu、17kDa OmpA様タンパク質、boaAコードタンパク質(Burkholderia mallei、Glanders);サイクロフィリンCyP、24kDa第3期幼虫タンパク質GS24、排泄 -分泌産物ESPs(40、80、120及び208kDa)(Gnathostoma spinigerum及びGnathostoma hispidum、Gnathostomiasis);ピリンタンパク質、マイナーピリン-会合サブユニットpilC、主要ピリンサブユニット及び変異型pilE、pilS、相変異型タンパク質porA、ポーリンB PorB、タンパク質TraD、ナイセリアの外膜抗原H.8、70kDa抗原、主要外膜タンパク質PI、外膜タンパク質PIA及びPIB、W抗原、表面タンパク質A NspA、トランスフェリン結合タンパク質TbpA、トランスフェリン結合タンパク質TbpB 、PBP2、mtrRコードタンパク質、ponAコードタンパク質、膜パーミアーゼFbpBC、FbpABCタンパク質系、LbpABタンパク質、外膜タンパク質Opa、外膜トランスポーター FetA、鉄抑制制御因子 MpeR(Neisseria gonorrhoeae、Gonorrhea);外膜タンパク質A OmpA、外膜タンパク質C OmpC、外膜タンパク質K17 OmpK17(Klebsiella granulomatis、Granuloma inguinale(Donovanosis));フィブロネクチン-結合タンパク質Sfb、フィブロネクチン/フィブリノーゲン-結合タンパク質FBP54、フィブロネクチン-結合タンパク質FbaA、Mタンパク質1型Emml、Mタンパク質6型Emm6、免疫グロブリン-結合タンパク質35 Sib35、表面タンパク質R28 Spr28、スーパーオキシドディスムターゼSOD、C5a ペプチダーゼScpA、抗原I/II Agl/II、アドヘシンAspA、G-関連アルファ2-マクログロブリン-結合タンパク質GRAB、表面原線維タンパク質M5(Streptococcus pyogenes、A群streptococcal感染);Cタンパク質β抗原、アルギニンデイミナーゼタンパク質、アドヘシンBibA、105 kDAタンパク質BPS、表面抗原c、表面抗原R、表面抗原X、トリプシン耐性タンパク質Rl、トリプシン耐性タンパク質R3、トリプシン耐性タンパク質R4、表面 免疫原性タンパク質Sip、表面タンパク質Rib、ロイシンリッチリピートタンパク質LrrG、セリンリッチリピートタンパク質Srr-2、Cタンパク質アルファ-抗原Bca、ベータ抗原Bag、表面抗原イプシロン、アルファ様タンパク質ALP1、アルファ様タンパク質ALP5表面抗原デルタ、アルファ様タンパク質ALP2、アルファ様タンパク質ALP3、アルファ様タンパク質ALP4、Cベータタンパク質Bac(Streptococcus agalactiae、B群streptococcal感染);トランスフェリン-結合タンパク質2 Tbp2、ホスファターゼP4、外膜タンパク質P6、ペプチドグリカン関連リポタンパク質Pal、タンパク質D、タンパク質E、接着及び浸透タンパク質Hap、外膜タンパク質26 Omp26、外膜タンパク質P5(Fimbrin)、外膜タンパク質D15、外膜タンパク質OmpP2、5’-ヌクレオチダーゼNucA、外膜タンパク質PI、外膜タンパク質P2、外膜リポタンパク質Pep、リポタンパク質E、外膜タンパク質P4、フルクトキナーゼFucK、[Cu,Zn]-スーパーオキシドディスムターゼSodC、プロテアーゼHtrA、タンパク質0145、アルファ-ガラクトシルセラミド(Haemophilus influenzae、Haemophilus influenzae感染);ポリメラーゼ3D、ウイルスカプシドタンパク質VPl、ウイルスカプシドタンパク質VP2、ウイルスカプシドタンパク質VP3、ウイルスカプシドタンパク質VP4、プロテアーゼ2A、プロテアーゼ3C(エンテロウイルス、主にコクサッキーAウイルス及びエンテロウイルス71(EV71)、手足口病(HFMD));RNAポリメラーゼL、タンパク質L、糖タンパク質Gn、糖タンパク質Gc、ヌクレオカプシドタンパク質S、エンベロープ糖タンパク質Gl、核タンパク質NP、タンパク質N、ポリタンパク質M(Sin Nombreウイルス、ハンタウイルス、ハンタウイルス肺症候群(HPS));熱ショックタンパク質HspA、熱ショックタンパク質HspB、クエン酸シンテターゼGltA、タンパク質UreB、熱ショックタンパク質Hsp60、好中球-活性化タンパク質NAP、カタラーゼKatA、空胞化細胞毒素VacA、ウレアーゼアルファUreA、ウレアーゼベータUreb、タンパク質CpnlO、タンパク質groES、熱ショックタンパク質HsplO、タンパク質MopB、細胞毒性関連10kDaタンパク質CAG、36kDa抗原、ベータ-ラクタマーゼHcpA、ベータ-ラクタマーゼHcpB(Helicobacter pylori、Helicobacter pylori感染);内在性膜タンパク質、易凝集タンパク質、O-抗原、毒素-抗原Stx2B、毒素-抗原StxlB、接着-抗原断片Int28、タンパク質EspA、タンパク質EspB、Intimin、タンパク質Tir、タンパク質IntC300、タンパク質Eae(Escherichia coli 0157:H7、Olll及びO104:H4、溶血性尿毒症症候群(HUS));RNAポリメラーゼL、タンパク質L、糖タンパク質Gn、糖タンパク質Gc、ヌクレオカプシドタンパク質S、エンベロープ糖タンパク質Gl、核タンパク質NP、タンパク質N、ポリタンパク質M(Bunyaviridae科、腎症候性出血熱(HFRS));糖タンパク質G、マトリクスタンパク質M、核タンパク質N、融合タンパク質F、ポリメラーゼL、タンパク質W、プロテインC、リンタンパク質p、非構造的タンパク質V(ヘニパウイルス(ヘンドラウイルスニパウイルス)、ヘニパウイルス感染);ポリタンパク質、糖タンパク質Gp2、A型肝炎表面抗原HBAg、タンパク質2A、ウイルスタンパク質VPl、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4、タンパク質P1B、タンパク質P2A、タンパク質P3AB、タンパク質P3D(A型肝炎ウイルス、A型肝炎);B型肝炎表面抗原HBsAg、B型肝炎コア抗原HbcAg、ポリメラーゼ、タンパク質Hbx、preS2 ミドル表面タンパク質、表面タンパク質L、ラージSタンパク質、ウイルスタンパク質VPl、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4(B型肝炎ウイルス(HBV)、B型肝炎);エンベロープ糖タンパク質El gp32 gp35 、エンベロープ糖タンパク質E2 NSl gp68 gp70、カプシドタンパク質C 、コアタンパク質コア、ポリタンパク質、ウイルスタンパク質VPl、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4、抗原G、タンパク質NS3、タンパク質NS5A、(C型肝炎ウイルス、C型肝炎);ウイルスタンパク質VPl、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4、ラージデルタ肝炎抗原、スモールデルタ肝炎抗原(D型肝炎ウイルス、D型肝炎);ウイルスタンパク質VPl、ウイルスタンパク質VP2、ウイルスタンパク質VP3、ウイルスタンパク質VP4、カプシドタンパク質E2(E型肝炎ウイルス、E型肝炎);糖タンパク質L UL1、ウラシル-DNAグリコシラーゼUL2、タンパク質UL3、タンパク質UL4、DNA複製タンパク質UL5、portalタンパク質UL6、ビリオン成熟タンパク質UL7、DNAヘリカーゼUL8、複製起点-結合タンパク質UL9、糖タンパク質M UL10、タンパク質UL11、アルカリエキソヌクレアーゼUL12、セリン-トレオニンプロテインキナーゼUL13、外被タンパク質UL14、ターミナーゼUL15、外被タンパク質UL16、タンパク質UL17、カプシドタンパク質VP23 UL18、主要カプシドタンパク質VP5 UL19、膜タンパク質UL20、外被タンパク質UL21、糖タンパク質H(UL22)、チミジンキナーゼUL23、タンパク質UL24、タンパク質UL25、カプシドタンパク質P40(UL26、VP24、VP22A)、糖タンパク質B(UL27)、ICP18.5タンパク質(UL28)、主要DNA-結合タンパク質ICP8(UL29)、DNAポリメラーゼUL30、核マトリクスタンパク質UL31、エンベロープ糖タンパク質UL32、タンパク質UL33、内側核膜タンパク質UL34、カプシドタンパク質VP26(UL35)、ラージ外被タンパク質UL36、カプシドアセンブ
リタンパク質UL37、VP19Cタンパク質(UL38)、リボヌクレオチドレダクターゼ(ラージサブユニット)UL39、リボヌクレオチドレダクターゼ(スモールサブユニット)UL40、外被タンパク質/ビリオンホストシャットオフVHSタンパク質(UL41)、DNAポリメラーゼ進化性要因UL42、膜タンパク質UL43、糖タンパク質C(UL44)、膜タンパク質UL45、外被タンパク質VP11/12(UL46)、外被タンパク質VP13/14(UL47)、ビリオン成熟タンパク質VP16(UL48、Alpha-TIF)、エンベロープタンパク質UL49、dUTP diホスファターゼUL50、外被タンパク質UL51、DNAヘリカーゼ/プリマーゼ複合体タンパク質UL52、糖タンパク質K(UL53)、転写調節タンパク質IE63(ICP27、UL54)、タンパク質UL55、タンパク質UL56、ウイルス複製タンパク質ICP22(IE68、US1)、タンパク質US2、セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼUS3、糖タンパク質G(US4)、糖タンパク質J(US5)、糖タンパク質D(US6)、糖タンパク質I(US7)、糖タンパク質E(US8)、外被タンパク質US9、カプシド/外被タンパク質US10、Vmw21タンパク質(US11)、ICP47タンパク質(IE12、US12)、主要転写活性化因子ICP4(IE175、RSI)、E3ユビキチンリガーゼICPO(IE110)、潜伏期関連タンパク質1 LRP1、潜伏期関連タンパク質2 LRP2、神経毒性因子RL1(ICP34.5)、潜伏感染関連転写LAT(単純ヘルペスウイルス1及び2(HSV-1及びHSV-2)、単純ヘルペス);熱ショックタンパク質Hsp60、細胞表面タンパク質H1C、ジペプチジルペプチダーゼIV型DppIV、M抗原、70kDaタンパク質、17kDaヒストン様タンパク質(Histoplasma capsulatum、Histoplasmosis);脂肪酸及びレチノール結合タンパク質-1 FAR-1、メタロプロテイナーゼの組織インヒビターTIMP(TMP)、システインプロテイナーゼACEY-1、システインプロテイナーゼACCP-1、表面抗原Ac-16、分泌型タンパク質2 ASP-2、メタロプロテアーゼ1 MTP-1、アスパルチルプロテアーゼインヒビターAPI-1、表面会合抗原SAA-1、表面会合抗原SAA-2、成人特異的分泌型因子Xa、セリンプロテアーゼインヒビター抗凝固因子AP、カテプシンD様アスパラギン酸プロテアーゼARR-1、グルタチオンS-トランスフェラーゼGST、アスパラギン酸プロテアーゼAPR-1、アセチルコリンエステラーゼAChE(Ancylostoma duodenale及びNecator americanus、Hookworm感染);タンパク質NSl、タンパク質NP1、タンパク質VP1、タンパク質VP2、タンパク質VP3(ヒトボカウイルス(HBoV)、ヒトボカウイルス感染);主要表面タンパク質2 MSP2、主要表面タンパク質4 MSP4、MSP変異型SGV1、MSP変異型SGV2、外膜タンパク質OMP、外側膜タンパク質19 OMP-19、主要抗原性タンパク質MAPI、主要抗原性タンパク質MAP1-2、主要抗原性タンパク質MAP1B、主要抗原性タンパク質MAP1-3、Erum2510コードタンパク質、タンパク質GroEL、タンパク質GroES、30kDa 主要外膜タンパク質、GE 100kDaタンパク質、GE 130kDaタンパク質、GE 160kDaタンパク質(Ehrlichia ewingii、Human ewingii ehrlichiosis);主要表面タンパク質1-5(MSPla、MSPlb、MSP2、MSP3、MSP4、MSP5)、IV型分泌系タンパク質VirB2、VirB7、VirBll、VirD4(Anaplasma phagocytophilum、ヒト顆粒球アナプラズマ症(HGA));タンパク質NSl、小型疎水性タンパク質NS2、SHタンパク質、融合タンパク質F、糖タンパク質G、マトリクスタンパク質M、マトリクスタンパク質M2-1、マトリクスタンパク質M2-2、リンタンパク質P、核タンパク質N、ポリメラーゼL(ヒトメタ肺炎ウイルス(hMPV)、ヒトメタ肺炎ウイルス感染);主要表面タンパク質2 MSP2、主要表面タンパク質4 MSP4、MSP変異型SGV1、MSP変異型SGV2、外膜タンパク質OMP、外側膜タンパク質19 OMP-19、主要抗原性タンパク質MAPI、主要抗原性タンパク質MAP1-2、主要抗原性タンパク質MAP1B、主要抗原性タンパク質MAP1-3、Erum2510コードタンパク質、タンパク質GroEL、タンパク質GroES、30kDa 主要外膜タンパク質、GE 100kDaタンパク質、GE 130kDaタンパク質、GE 160kDaタンパク質(Ehrlichia chaffeensis、Human monocytic ehrlichiosis);複製タンパク質El、制御因子タンパク質E2、タンパク質E3、タンパク質E4、タンパク質E5、タンパク質E6、タンパク質E7、タンパク質E8、主要カプシドタンパク質LI、マイナー-カプシドタンパク質L2(ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染);融合タンパク質F、赤血球凝集素-ノイラミニダーゼHN、糖タンパク質G、マトリクスタンパク質M、リンタンパク質P、核タンパク質N、ポリメラーゼL(ヒトパラインフルエンザウイルス(HPIV)、ヒトパラインフルエンザウイルス感染)赤血球凝集素(HA)、ノイラミニダーゼ(NA)、核タンパク質(NP)、Mlタンパク質、M2タンパク質、NSlタンパク質、NS2タンパク質(NEPタンパク質:核外移行タンパク質)、PAタンパク質、PB1タンパク質(ポリメラーゼbasic 1タンパク質)、PB1-F2タンパク質及びPB2タンパク質(Orthomyxoviridaekファミリー、インフルエンザウイルス(flu));ゲノムポリタンパク質、タンパク質E、タンパク質M、カプシドタンパク質C(日本脳炎ウイルス、日本脳炎);RTX毒素、IV型pili、主要性線毛サブユニットPilA、制御因子転写因子PilS及びPilR、タンパク質シグマ54、外膜タンパク質(Kingella kingae、Kingella kingae感染);プリオンタンパク質(Kuruプリオン、Kuru);核タンパク質N、ポリメラーゼL、マトリクスタンパク質Z、糖タンパク質GP(ラッサウイルス、ラッサ熱);ペプチドグリカン関連リポタンパク質PAL、60kDa シャペロニンCpn60(groEL、HspB)、IV型ピリンPilE、外膜タンパク質MIP、主要外膜タンパク質MompS、亜鉛メタロプロテイナーゼMSP(Legionella pneumophila、Legionellosis(レジオネラ病、ポンティアック熱));P4ヌクレアーゼ、タンパク質WD、リボヌクレオチドレダクターゼM2、表面膜糖タンパク質Pg46、システインプロテイナーゼCP、グルコース調節性タンパク質78 GRP-78、ステージ特異的S抗原様タンパク質A2、ATPase Fl、ベータ-チューブリン、熱ショックタンパク質70 Hsp70、KMP-11、糖タンパク質GP63、タンパク質BT1、ヌクレオシド ヒドロラーゼNH、細胞表面タンパク質Bl、リボソームタンパク質Pl様タンパク質PI、ステロール24-c-メチルトランスフェラーゼSMT、LACKタンパク質、ヒストンHI、SPB1タンパク質、チオール特異的抗酸化物質TSA、タンパク質抗原STI1、シグナルペプチダーゼSP、ヒストンH2B、表面抗原PSA-2、システインプロテイナーゼb Cpb(Leishmania属、Leishmaniasis);主要膜タンパク質I、セリンリッチ抗原- 45kDa、10kDa カペロニンGroES、HSPkDa抗原、アミノ-オキソペンタン酸シンテターゼAONS、タンパク質リコンビナーゼA RecA、アセチル-/プロピオニル-補酵素Aカルボキシラーゼアルファ、アラニンラセマーゼ、60kDaシャペロニン2、ESAT-6様タンパク質EcxB(L-ESAT-6)、タンパク質Lsr2、タンパク質ML0276、ヘパリン-結合赤血球凝集素 HBHA、熱ショックタンパク質65 Hsp65、mycPlまたはML0041コードタンパク質、htrA2またはML0176コードタンパク質、htrA4またはML2659コードタンパク質、gcpまたはML0379コードタンパク質、clpCまたはML0235コードタンパク質(Mycobacterium leprae及びMycobacterium lepromatosis、Leprosy);外膜タンパク質LipL32、膜タンパク質LIC10258、膜タンパク質LP30、膜タンパク質LIC12238、Ompa様タンパク質Lsa66、表面タンパク質LigA、表面タンパク質LigB、主要外膜タンパク質OmpLl、外膜タンパク質LipL41、タンパク質LigAni、表面タンパク質LcpA、接着タンパク質LipL53、外膜タンパク質UpL32、表面タンパク質Lsa63、フラジェリンFlaBl、膜リポタンパク質LipL21、膜タンパク質pL40、レプトスピラ表面アドヘシンLsa27、外膜タンパク質OmpL36、外膜タンパク質OmpL37、外膜タンパク質OmpL47、外膜タンパク質OmpL54、アシルトランスフェラーゼLpxA(Leptospira属、Leptospirosis);リステリオリシンO前駆体 Hly(LLO)、侵襲関連タンパク質lap(P60)、Listeriolysin制御因子タンパク質PrfA、ZincメタロプロテイナーゼMpl、ホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼC PLC(PlcA、PlcB)、O-アセチルトランスフェラーゼOat、ABC-トランスポーターパーミアーゼIm.G_1771、接着タンパク質LAP、LAP受容体Hsp60、アドヘシンLapB、haemolysin listeriolysin OLLO、タンパク質ActA、Internalin A InIA、タンパク質InIB(Listeria monocytogenes、Listeriosis);外表面タンパク質A OspA、外表面タンパク質OspB、外表面タンパク質OspC、デコリン結合タンパク質A DbpA、デコリン結合タンパク質B DbpB、鞭毛フィラメント41kDaコアタンパク質Fla、塩基性膜タンパク質A BmpA(免疫優勢抗原P39)、外表面 22kDaリポタンパク質前駆体(抗原IPLA7)、可変性表面リポタンパク質vlsE(通常は、Borrelia burgdorferi及び他のBorrelia種、ライム病(Lyme borreliosis));毒液アレルゲンホモログ様タンパク質VAL-1、大量幼虫転写物ALT-1、大量幼虫転写物ALT- 2、チオレドキシンペルオキシダーゼTPX、スズメバチアレルゲンホモログVAH、チオレドキシンペルオキシダーゼ2 TPX-2、抗原性タンパク質SXP(ペプチドN、Nl、N2、及びN3)、活性化関連タンパク質-1 ASP-1、チオレドキシンTRX、トランスグルタミナーゼBmTGA、グルタチオン-S-トランスフェラーゼGST、ミオシン、スズメバチアレルゲンホモログVAH、175kDaコラゲナーゼ、グリセルアルデヒド-3-リン酸塩デヒドロゲナーゼGAPDH、クチクラコラーゲンCol-4、分泌型幼虫酸性タンパク質SLAPs、キチナーゼCHI-1、マルトース結合タンパク質MBP、糖分解酵素フルクトース-l,6-ビスリン酸塩アルドラーゼFba、トロポミオシン TMY-1、線虫特異的遺伝子産物OvB20、オンコシスタチンCPI-2、タンパク質Cox-2(Wuchereria bancrofti及びBrugia malayi、Lymphatic filaria
sis(Elephantiasis));糖タンパク質GP、マトリクスタンパク質Z、ポリメラーゼL、核タンパク質N(Lymphocytic choriomeningitisウイルス(LCMV)、Lymphocytic choriomeningitis);トロンボスポンジン関連アノニマスタンパク質TRAP、SSP2 Sporozoite表面タンパク質2、頂端膜抗原1 AMA1、ロプトリー膜抗原RMA1、酸性塩基性リピート抗原ABRA、細胞横断タンパク質PF、タンパク質Pvs25、メロゾイト表面タンパク質1 MSP-1、メロゾイト表面タンパク質2 MSP-2、環状体感染赤血球表面抗原RESA肝臓ステージ抗原3 LSA-3、タンパク質Eba-175、セリンリピート抗原5 SERA-5、スポロゾイト周囲タンパク質CS、メロゾイト表面タンパク質3 MSP3、メロゾイト表面タンパク質8 MSP8、エノラーゼPF10、肝細胞赤血球タンパク質17kDa HEP17、赤血球膜タンパク質1 EMP1、タンパク質Kベータメロゾイト表面タンパク質4/5 MSP 4/5、熱ショックタンパク質Hsp90、グルタミン酸塩リッチタンパク質GLURP、メロゾイト表面タンパク質4 MSP-4、タンパク質STARP、スポロゾイト周囲タンパク質関連抗原前駆体 CRA(Plasmodium属、マラリア);核タンパク質N、膜-会合タンパク質VP24、マイナー核タンパク質VP30、ポリメラーゼ補因子VP35、ポリメラーゼL、マトリクスタンパク質VP40、エンベロープ糖タンパク質GP(マールブルグウイルス、マールブルグ出血熱(MHF));タンパク質C、マトリクスタンパク質M、リンタンパク質P、非構造的タンパク質V、赤血球凝集素糖タンパク質H、ポリメラーゼL、核タンパク質N、融合タンパク質F(麻疹ウイルス、麻疹);ABCトランスポーターファミリーのメンバー(LolC、OppA、及びPotF)、推定リポタンパク質放出系膜通過タンパク質LolC/E、フラジェリンFliC、Burkholderia細胞内運動性A BimA、細菌の伸長因子-Tu EF-Tu、17kDa OmpA様タンパク質、boaAコードタンパク質、boaBコードタンパク質(Burkholderia pseudomallei、Melioidosis(ホイットモア病));ピリンタンパク質、マイナーピリン関連サブユニットpilC、主要ピリンサブユニット及び変異型pilE、pilS、相変異型タンパク質porA、Porin B PorB、タンパク質TraD、ナイセリアの外膜抗原H.8、70kDa抗原、主要外膜タンパク質PI、外膜タンパク質PIA及びPIB、W抗原、表面タンパク質A NspA、トランスフェリン結合タンパク質TbpA、トランスフェリン結合タンパク質TbpB 、PBP2、mtrRコードタンパク質、ponAコードタンパク質、膜パーミアーゼFbpBC、FbpABCタンパク質系、LbpABタンパク質、外膜タンパク質Opa、外膜トランスポーター FetA、鉄調節型制御因子 MpeR、第H因子-結合タンパク質fHbp、アドヘシンNadA、タンパク質NhbA、リプレッサーFarR(Neisseria meningitidis、Meningococcal disease);66kDaタンパク質、22kDaタンパク質(通常は、Metagonimus yokagawai、Metagonimiasis);極性チューブタンパク質(34、75、及び170kDa(Glugea)、35、55及び150kDa(Encephalitozoon))、キネシン関連タンパク質、RNAポリメラーゼII最大サブユニット、同様の内在性膜タンパク質YIPA、抗サイレンシングタンパク質1、熱ショック転写因子HSF、プロテインキナーゼ、チミジンキナーゼ、NOP-2様核小体タンパク質(Microsporidia phylum、Microsporidiosis);CASP8及びFADD様アポトーシス制御因子、グルタチオンペルオキシダーゼGPX1、RNAヘリカーゼNPH-II NPH2、Poly(A)ポリメラーゼ触媒性サブユニットPAPL、主要エンベロープタンパク質P43K、早期転写因子 70kDaサブユニットVETFS、早期転写因子82kDaサブユニットVETFL、メタロエンドペプチダーゼGl型、ヌクレオシドトリホスファターゼI NPH1、複製タンパク質A28様 MC134L、RNAポリメラーゼ7kDaサブユニットRP07(Molluscum contagiosumウイルス(MCV)、Molluscum contagiosum(MC));マトリクスタンパク質M、リンタンパク質P/V、小型疎水性タンパク質SH、核タンパク質N、タンパク質V、融合糖タンパク質F、赤血球凝集素-ノイラミニダーゼHN、RNAポリメラーゼL(ムンプス(おたふく風邪)ウイルス、おたふく風邪);外膜タンパク質OM、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面タンパク質SCA1、細胞質内のタンパク質D、結晶性表面層タンパク質SLP、防御表面タンパク質抗原SPA(Rickettsia typhi、Murine typhus(Endemic typhus));アドヘシンPI、接着 P30、タンパク質pll6、タンパク質P40、細胞骨格タンパク質HMW1、細胞骨格タンパク質HMW2、細胞骨格タンパク質HMW3、MPN152コードタンパク質、MPN426コードタンパク質、MPN456コードタンパク質、MPN-500コードタンパク質(Mycoplasma pneumoniae、Mycoplasma pneumonia);NocA、鉄依存性制御因子タンパク質、VapA、VapD、VapF、VapG、カゼイン分解性プロテアーゼ、フィラメント先端会合43kDaタンパク質、タンパク質P24、タンパク質P61、15kDaタンパク質、56kDaタンパク質(通常は、Nocardia asteroides及び他のNocardia種、Nocardiosis);毒液アレルゲンホモログ様タンパク質VAL-1、大量幼虫転写物ALT-1、大量幼虫転写物ALT- 2、チオレドキシンペルオキシダーゼTPX、スズメバチアレルゲンホモログVAH、チオレドキシンペルオキシダーゼ2 TPX-2、抗原性タンパク質SXP(ペプチド N、Nl、N2、及びN3)、活性化関連タンパク質-1 ASP-1、チオレドキシンTRX、トランスグルタミナーゼBmTGA、グルタチオン-S-トランスフェラーゼGST、ミオシン、スズメバチアレルゲンホモログ VAH、175kDaコラゲナーゼ、グリセルアルデヒド-3-リン酸塩デヒドロゲナーゼGAPDH、クチクラコラーゲンCol-4、分泌型幼虫酸性タンパク質SLAPs、キチナーゼCHI-1、マルトース結合タンパク質MBP、糖分解酵素フルクトース-l,6-ビスリン酸塩アルドラーゼFba、トロポミオシン TMY-1、線虫特異的遺伝子産物OvB20、オンコシスタチンCPI-2、Cox-2(Onchocerca volvulus、Onchocerciasis(River blindness));43kDa 分泌型糖タンパク質、糖タンパク質gpO、糖タンパク質gp75、抗原Pb27、抗原Pb40、熱ショックタンパク質Hsp65、熱ショックタンパク質Hsp70、熱ショックタンパク質Hsp90、タンパク質P10、トリオースリン酸塩イソメラーゼTPI、N-アセチル-グルコサミン-結合レクチンParacoccin、28kDaタンパク質Pb28(Paracoccidioides brasiliensis、Paracoccidioidomycosis(南アメリカブラストミセス症));28kDa クルジパイン様システインプロテアーゼPw28CCP(通常は、Paragonimus westermani及び他のParagonimus種、Paragonimiasis);外膜タンパク質OmpH、外膜タンパク質Omp28、タンパク質PM1539、タンパク質PM0355、タンパク質PM1417、修復タンパク質MutL、タンパク質BcbC、タンパク質PM0305、ギ酸塩デヒドロゲナーゼ-N、タンパク質PM0698、タンパク質PM1422、DNAギラーゼ、リポタンパク質PlpE、接着性タンパク質Cp39、ヘム獲得系受容体HasR、39kDa莢膜タンパク質、鉄調節性OMP IROMP、外膜タンパク質OmpA87、線毛タンパク質Ptf、線毛サブユニットタンパク質PtfA、トランスフェリン結合タンパク質Tbpl、エステラーゼ酵素MesA、Pasteurella multocida毒素PMT、adhesiveタンパク質Cp39(Pasteurella属、Pasteurellosis);「線維状赤血球凝集素 FhaB、アデニレートシクラーゼCyaA、百日咳毒素サブユニット4前駆体 PtxD、パータクチン前駆体 Prn、毒素サブユニット1 PtxA、タンパク質Cpn60、タンパク質brkA、百日咳毒素サブユニット2前駆体 PtxB、百日咳毒素サブユニット3前駆体 PtxC、百日咳毒素サブユニット5前駆体 PtxE、パータクチンPrn、タンパク質Fim2、タンパク質Fim3;」(Bordetella百日咳、Pertussis(百日咳(Whooping cough)));「Fl莢膜抗原、毒性関連V抗原、分泌型エフェクタータンパク質LcrV、V抗原、外膜プロテアーゼPla、分泌型エフェクタータンパク質YopD、推定分泌タンパク質-チロシンホスファターゼYopH、ニードル複合体主要サブユニットYscF、プロテインキナーゼYopO、推定オートトランスポータータンパク質YapF、内側膜ABC-トランスポーターYbtQ(Irp7)、推定糖結合タンパク質YPO0612、熱ショックタンパク質90 HtpG、推定スルファターゼタンパク質YdeN、外膜リポタンパク質キャリアタンパク質LolA、分泌シャペロンYerA、推定リポタンパク質YPO0420、ヘモリシン活性化因子タンパク質HpmB、ペスチシン/エルシニアバクチン外膜受容体Psn、分泌型エフェクタータンパク質YopE、分泌型エフェクタータンパク質YopF、分泌型エフェクタータンパク質YopK、外膜タンパク質YopN、外膜タンパク質YopM、コアグラーゼ/フィブリノリジン前駆体 Pla;」(Yersinia pestis、Plague);タンパク質PhpA、表面アドヘシンPsaA、ニューモリシン Ply、ATP依存性プロテアーゼCIp、リポ酸塩-タンパク質リガーゼLplA、細胞壁表面固定タンパク質psrP、ソルターゼSrtA、グルタミル-tRNAシンテターゼGltX、コリン結合タンパク質A CbpA、肺炎球菌表面タンパク質A PspA、肺炎球菌表面タンパク質C PspC、6-ホスホグルコン酸デヒドロゲナーゼGnd、鉄結合タンパク質PiaA、ムレインヒドロラーゼLytB、プロテオンLytC、プロテアーゼAl(Streptococcus pneumoniae、Pneumococcal感染);主要表面タンパク質B、kexin様プロテアーゼKEX1、タンパク質A12、55kDa抗原P55、主要表面糖タンパク質Msg(Pneumocystis jirovecii、Pneumocystis pneumonia(PCP));ゲノムポリタンパク質、ポリメラーゼ3D、ウイルスカプシドタンパク質VP1、ウイルスカプシドタンパク質VP2、ウイルスカプシドタンパク質VP3、ウイルスカプシドタンパク質VP4、プロテアーゼ2A、プロテアーゼ3C(Poliovirus、Poliomyelitis);タンパク質Nfal、エクセンディン-3、分泌性リパーゼ、カテプシンB様プロテアーゼ、システインプロテアーゼ、カテプシン、ペルオキシレドキシン、タンパク質CrylAc(通常は、Naegleria fowleri、原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM));アグノプロテ
イン、ラージT抗原、スモールT抗原、主要カプシドタンパク質VP1、マイナーカプシドタンパク質Vp2(JCウイルス、進行性多巣性白質脳症);低カルシウム応答タンパク質E LCrE、クラミジア外側タンパク質N CopN、セリン/トレオニン-タンパク質キナーゼPknD、アシル-キャリア-タンパク質S-マロニルトランスフェラーゼFabD、一本鎖DNA-結合タンパク質Ssb、主要外膜タンパク質MOMP、外膜タンパク質2 Omp2、多形性膜タンパク質ファミリー(Pmpl、Pmp2、Pmp3、Pmp4、Pmp5、Pmp6、Pmp7、Pmp8、Pmp9、PmplO、Pmpll、Pmpl2、Pmpl3、Pmpl4、Pmpl5、Pmpl6、Pmpl7、Pmpl8、Pmpl9、Pmp20、Pmp21)(Chlamydophila psittaci、Psittacosis);外膜タンパク質PI、熱ショックタンパク質B HspB、ペプチドABCトランスポーター、GTP-結合タンパク質、タンパク質IcmB、リボヌクレアーゼR、ホスファターゼSixA、タンパク質DsbD、外膜タンパク質TolC、DNA-結合タンパク質PhoB、ATPase DotB、熱ショックタンパク質B HspB、膜タンパク質Coml、28kDaタンパク質、DNA-3-メチルアデニングリコシダーゼI、p外膜タンパク質OmpH、外膜タンパク質AdaA、グリシン切断系T-タンパク質(Coxiella burnetii、Q熱);核タンパク質N、大型構造的タンパク質L、リンタンパク質P、マトリクスタンパク質M、糖タンパク質G(Rabiesウイルス、Rabies);融合タンパク質F、核タンパク質N、マトリクスタンパク質M、マトリクスタンパク質M2-1、マトリクスタンパク質M2-2、リンタンパク質P、小型疎水性タンパク質SH、主要表面糖タンパク質G、ポリメラーゼL、非構造的タンパク質1 NS1、非構造的タンパク質2 NS2(呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、呼吸器合胞体ウイルス感染);ゲノムポリタンパク質、ポリメラーゼ3D、ウイルスカプシドタンパク質VP1、ウイルスカプシドタンパク質VP2、ウイルスカプシドタンパク質VP3、ウイルスカプシドタンパク質VP4、プロテアーゼ2A、プロテアーゼ3C(ライノウイルス、ライノウイルス感染);外膜タンパク質OM、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面タンパク質SCA1、タンパク質PS120、細胞質内のタンパク質D、防御表面タンパク質抗原SPA(Rickettsia属、リケッチア感染);外膜タンパク質OM、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面タンパク質SCA1、細胞質内のタンパク質D(Rickettsia akari、リケッチア痘瘡);エンベロープ糖タンパク質GP、ポリメラーゼL、核タンパク質N、非構造的タンパク質NSS(リフトバレー熱ウイルス、リフトバレー熱(RVF));外膜タンパク質OM、細胞表面抗原OmpA、細胞表面抗原OmpB(sca5)、細胞表面タンパク質SCA4、細胞表面タンパク質SCA1、細胞質内のタンパク質D(Rickettsia rickettsii、ロッキー山紅斑熱(RMSF));非構造的タンパク質6 NS6、非構造的タンパク質2 NS2、中間のカプシドタンパク質VP6、内側カプシドタンパク質VP2、非構造的タンパク質3 NS3、RNA指向性RNAポリメラーゼL、タンパク質VP3、非構造的タンパク質1 NS1、非構造的タンパク質5 NS5、外側カプシド糖タンパク質VP7、非構造的糖タンパク質4 NS4、外側カプシドタンパク質VP4;(ロタウイルス、ロタウイルス感染);ポリタンパク質P200、糖タンパク質El、糖タンパク質E2、タンパク質NS2、カプシドタンパク質C(風疹ウイルス、風疹);シャペロニンGroEL(MopA)、イノシトールリン酸塩ホスファターゼSopB、熱ショックタンパク質HsIU、シャペロンタンパク質DnaJ、タンパク質TviB、タンパク質IroN、フラジェリンFliC、侵襲タンパク質SipC、糖タンパク質gp43、外膜タンパク質LamB、外膜タンパク質PagC、外膜タンパク質TolC、外膜タンパク質NmpC、外膜タンパク質FadL、輸送タンパク質SadA、トランスフェラーゼWgaP、エフェクタータンパク質SifA、SteC、SseL、SseJ及びSseF(Salmonella属、Salmonellosis);「タンパク質14、非構造的タンパク質NS7b、非構造的タンパク質NS8a、タンパク質9b、タンパク質3a、核タンパク質N、非構造的タンパク質NS3b、非構造的タンパク質NS6、タンパク質7a、非構造的タンパク質NS8b、膜タンパク質M、エンベロープ小型膜タンパク質EsM、レプリカーゼポリタンパク質la、スパイク糖タンパク質S、レプリカーゼポリタンパク質lab;SARSコロナウイルス、SARS(重症急性呼吸器症候群));セリンプロテアーゼ、異型ヒゼンダニ抗原1 ASA1、グルタチオンS-トランスフェラーゼGST、システインプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アポリポタンパク質(Sarcoptes scabiei、Scabies);グルタチオンS-トランスフェラーゼs GST、パラミオシン、ヘモグロビナーゼSM32、主要卵抗原、14kDa脂肪酸結合タンパク質Sml4、主要幼虫表面抗原P37、22,6kDa 外被抗原、カルパインCANP、三リン酸イソメラーゼTim、表面タンパク質9B、外側カプシドタンパク質VP2、23kDa内在性膜タンパク質Sm23、Cu/Zn-スーパーオキシドディスムターゼ、糖タンパク質Gp、ミオシン(Schistosoma属、Schistosomiasis(Bilharziosis));60kDaシャペロニン、56kDa型特異的抗原、ピルビン酸リン酸ジキナーゼ、4-ヒドロキシ安息香酸 オクタプレニルトランスフェラーゼ(Orientia tsutsugamushi、Scrub typhus);デヒドロゲナーゼGuaB、侵入タンパク質Spa32、invasin(インバシン)IpaA、invasin IpaB、invasin IpaC、invasin IpaD、invasin IpaH、invasin IpaJ(Shigella属、Shigellosis(細菌性赤痢));タンパク質P53、ビリオンタンパク質US10ホモログ、転写制御因子 IE63、転写トランスアクチベーター IE62、プロテアーゼP33、アルファトランス誘導性因子74kDaタンパク質、デオキシウリジン 5’-三リン酸ヌクレオチドヒドロラーゼ、転写トランスアクチベーターIE4、膜タンパク質UL43ホモログ、核リンタンパク質UL3ホモログ、核タンパク質UL4ホモログ、複製起点-結合タンパク質、膜タンパク質2、リンタンパク質32、タンパク質57,DNAポリメラーゼ進化性要因、ポータルタンパク質54、DNAプリマーゼ、外被タンパク質UL14ホモログ、外被タンパク質UL21ホモログ、外被タンパク質UL55ホモログ、3部ターミナーゼサブユニットUL33ホモログ、3部ターミナーゼサブユニットUL15ホモログ、カプシド-結合タンパク質44、ビリオン-パッケージングタンパク質43(水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、Shingles(帯状疱疹(Herpes zoster)));短縮型3-ベータヒドロキシ-5-エンステロイドデヒドロゲナーゼホモログ、ビリオン膜タンパク質A13、タンパク質A19、タンパク質A31、短縮型タンパク質A35ホモログ、タンパク質A37.5ホモログ、タンパク質A47、タンパク質A49、タンパク質A51、セマフォリン様タンパク質A43、セリンプロテイナーゼインヒビター1、セリンプロテイナーゼインヒビター2、セリンプロテイナーゼインヒビター3、タンパク質A6、タンパク質B15、タンパク質CI、タンパク質C5、タンパク質C6、タンパク質F7、タンパク質F8、タンパク質F9、タンパク質Fll、タンパク質F14、タンパク質F15、タンパク質F16(Variola 主要またはVariola minor、Smallpox(Variola));アドヘシン/糖タンパク質gp70、プロテアーゼs(Sporothrix schenckii、Sporotrichosis);ヘム-鉄結合タンパク質IsdB、コラーゲンアドヘシンCna、クランピング因子A ClfA、タンパク質MecA、フィブロネクチン-結合タンパク質A FnbA、エンテロトキシンA型 EntA、エンテロトキシンB型 EntB、エンテロトキシンC型 EntCl、エンテロトキシンC型 EntC2、エンテロトキシンD型 EntD、エンテロトキシンE型 EntE、毒素性ショック症候群毒素-1 TSST-1、スタフィロキナーゼ、ペニシリン結合タンパク質2a PBP2a(MecA)、分泌抗原SssA(Staphylococcus属、Staphylococcal食中毒);ヘム-鉄結合タンパク質IsdB、コラーゲンアドヘシンCna、クランピング因子A ClfA、タンパク質MecA、フィブロネクチン-結合タンパク質A FnbA、エンテロトキシンA型 EntA、エンテロトキシンB型 EntB、エンテロトキシンC型 EntCl、エンテロトキシンC型 EntC2、エンテロトキシンD型 EntD、エンテロトキシンE型 EntE、毒素性ショック症候群毒素-1 TSST-1、スタフィロキナーゼ、ペニシリン結合タンパク質2a PBP2a(MecA)、分泌抗原SssA(Staphylococcus属、例えば、aureus、Staphylococcal感染);抗原Ss-IR、抗原NIE、ストロンギラスタチン(strongylastacin)、Na+-K+ ATPase Sseat-6、トロポマイシンSsTmy-1、タンパク質LEC-5、41kDa抗原P5、41kDa幼虫タンパク質、31kDa幼虫タンパク質、28kDa幼虫タンパク質(Strongyloides stercoralis、Strongyloidiasis);グリセロホスホジエステルホスホジエステラーゼGlpQ(Gpd)、外膜タンパク質TmpB、タンパク質Tp92、抗原TpFl、リピートタンパク質Tpr、リピートタンパク質F TprF、リピートタンパク質G TprG、リピートタンパク質I Tprl、リピートタンパク質J TprJ、リピートタンパク質K TprK、トレポネーマの膜タンパク質A TmpA、リポタンパク質、15kDa Tppl5、47kDa膜抗原、ミニフェリチンTpFl、アドヘシンTp0751、リポタンパク質TP0136、タンパク質TpN17、タンパク質TpN47、外膜タンパク質TP0136、外膜タンパク質TP0155、外膜タンパク質TP0326、外膜タンパク質TP0483、外膜タンパク質TP0956(Treponema pallidum、Syphilis);カテプシンL様プロテアーゼ、53/25kDa抗原、8kDaファミリーメンバー、わずかなトリプシン様活性TsAg5を有するCysticercusタンパク質、六鉤幼虫タンパク質TSOL18、六鉤幼虫タンパク質TSOL45-1A、乳酸塩デヒドロゲナーゼA LDHA、乳酸塩デヒドロゲナーゼB LDHB(Taenia属、Taeniasis);破傷風毒素TetX、破傷風毒素C TTC、140kDaのS相タンパク質、フラボプロテインベータ-サブユニットCT3、ホスホリパーゼ(lecithinase)、ホスホキャリアタンパク質HPr(Clostridium tetani、Tetanus(Lockjaw));ゲノムポリタンパク質、タンパク質E、タンパク質M、カプシドタンパク質C(ダニ媒介脳炎ウイルス(TBEV)、ダニ媒介脳炎);58kDa抗原、68kDa抗原、Toxocara larvae排泄性-分泌抗原TES、32kDa糖タンパク質、糖タンパク質TES
-70、糖タンパク質GP31、排泄性-分泌抗原TcES-57、腸周囲抗原Pe、可溶性抽出抗原Ex、排泄性/分泌性幼虫抗原s ES、抗原TES-120、ポリタンパク質アレルゲンTBA-1、カテプシンL様システインプロテアーゼc-cpl-1、26kDaタンパク質(Toxocara canisまたはToxocara cati、Toxocariasis(Ocular Larva Migrans(OLM)及び Visceral Larva Migrans(VLM)));短系タンパク質(MICl、MIC2、MIC3、MIC4、MIC5、MIC6、MIC7、MIC8)、ロプトリータンパク質Rop2、ロプトリータンパク質(Ropl、Rop2、Rop3、Rop4、Rop5、Rop6、Rop7、Ropl6、Rjopl7)、タンパク質SRl,表面抗原P22、主要抗原p24、主要表面抗原p30、高密度顆粒タンパク質(GRA1、GRA2、GRA3、GRA4、GRA5、GRA6、GRA7、GRA8、GRA9、GRA10)、28kDa抗原、表面抗原SAG1、SAG2関連抗原、ヌクレオシド-トリホスファターゼ1、ヌクレオシド-トリホスファターゼ2、タンパク質Stt3、HesB様ドメイン含有タンパク質、ロンボイド(rhamboid)様プロテアーゼ5、トキソメプシン1(Toxoplasma gondii、Toxoplasmosis);43kDa 分泌型糖タンパク質、53kDa 分泌型糖タンパク質、パラミオシン、抗原Ts21、抗原Ts87、抗原p46000、TSL-1抗原、caveolin-1 CAV-1、49kDa新生幼虫抗原、プロサポシンホモログ、セリンプロテアーゼ、セリンプロテイナーゼインヒビター、45 kDa糖タンパク質Gp45(Trichinella spiralis、Trichinellosis);Myb様 転写因子(Mybl、Myb2、Myb3)、接着タンパク質AP23、接着タンパク質AP33、接着タンパク質AP33-3、接着AP51、接着AP65、接着タンパク質AP65-1、アルファ-アクチニン、キネシン関連タンパク質、テネウリン、62kDaプロテイナーゼ、スブチリシン様 セリンプロテアーゼSUB1、システインプロテイナーゼ遺伝子3 CP3、アルファ-エノラーゼEnol、システインプロテイナーゼCP30、熱ショックタンパク質(Hsp70、Hsp60)、免疫原性タンパク質P270、(Trichomonas vaginalis、Trichomoniasis);ベータ-チューブリン、47kDaタンパク質、分泌型白血球様プロテイナーゼ-1 SLP-1、50kDaタンパク質TT50、17kDa抗原、43/47kDaタンパク質(Trichuris trichiura、Trichuriasis(Whipworm感染));タンパク質ESAT-6(EsxA)、10kDa filtrate抗原EsxB、分泌型抗原85-B FBPB、フィブロネクチン-結合タンパク質A FbpA(Ag85A)、セリンプロテアーゼPepA、PPEファミリータンパク質PPE18、フィブロネクチン-結合タンパク質D FbpD、免疫原性タンパク質MPT64、分泌型タンパク質MPT51、カタラーゼ-ペルオキシダーゼ-ペルオキシニトリターゼT KATG、周辺質リン酸塩-結合リポタンパク質PSTS3(PBP-3、Phos-1)、鉄調節ヘパリン結合赤血球凝集素 Hbha、PPEファミリータンパク質PPE14、PPEファミリータンパク質PPE68、タンパク質Mtb72F、タンパク質Apa、免疫原性タンパク質MPT63、周辺質のリン酸塩-結合リポタンパク質PSTS1(PBP-1)、分子シャペロンDnaK、細胞表面リポタンパク質Mpt83、リポタンパク質P23、リン酸輸送系パーミアーゼタンパク質pstA、14kDa抗原、フィブロネクチン-結合タンパク質C FbpCl、アラニンデヒドロゲナーゼTB43、グルタミン合成酵素1、ESX-1タンパク質、タンパク質CFP10、TB10.4タンパク質、タンパク質MPT83、タンパク質MTB12、タンパク質MTB8、Rpf様タンパク質、タンパク質MTB32、タンパク質MTB39、クリスタリン、熱ショックタンパク質HSP65、タンパク質PST-S(通常は、Mycobacterium tuberculosis、Tuberculosis);外膜タンパク質FobA、外膜タンパク質FobB、細胞内成長遺伝子座IglCl、細胞内成長遺伝子座IglC2、アミノトランスフェラーゼWbtl、シャペロニンGroEL、17kDa主要膜タンパク質TUL4、リポタンパク質LpnA、キチナーゼファミリー18タンパク質、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、Nif3ファミリータンパク質、IV型ピリングリコシル化タンパク質、外膜タンパク質tolC、FAD結合ファミリータンパク質、IV型ピリン多量体外膜タンパク質、2成分センサータンパク質KdpD、シャペロンタンパク質DnaK、タンパク質TolQ(Francisella tularensis、Tularemia);」MB抗原、ウレアーゼ、タンパク質GyrA、タンパク質GyrB、タンパク質ParC、タンパク質ParE、脂質関連膜タンパク質LAMP、チミジンキナーゼTK、ホスホリパーゼPL-Al、ホスホリパーゼPL-A2、ホスホリパーゼPL-C、表面発現96kDa抗原;(Ureaplasma urealyticum、Ureaplasma urealyticum感染);非構造的ポリタンパク質、構造的ポリタンパク質、カプシドタンパク質CP、タンパク質El、タンパク質E2、タンパク質E3、プロテアーゼPI、プロテアーゼP2、プロテアーゼP3(ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ベネズエラウマ脳炎);糖タンパク質GP、マトリクスタンパク質Z、ポリメラーゼL、核タンパク質N(グアナリトウイルス、ベネズエラ出血熱);ポリタンパク質、タンパク質E、タンパク質M、カプシドタンパク質C、プロテアーゼNS3、タンパク質NS1、タンパク質NS2A、タンパク質AS2B、タンパク質NS4A、タンパク質NS4B、タンパク質NS5(西ナイルウイルス、西ナイル熱);カプシドタンパク質CP、タンパク質El、タンパク質E2、タンパク質E3、プロテアーゼP2(西部ウマ脳炎ウイルス、西部ウマ脳炎);ゲノムポリタンパク質、タンパク質E、タンパク質M、カプシドタンパク質C、プロテアーゼNS3、タンパク質NS1、タンパク質NS2A、タンパク質AS2B、タンパク質NS4A、タンパク質NS4B、タンパク質NS5(黄熱病ウイルス、黄熱病);推定Yop標的化タンパク質YobB、エフェクタータンパク質YopD、エフェクタータンパク質YopE、タンパク質YopH、エフェクタータンパク質YopJ、タンパク質トランスロケーションタンパク質YopK、エフェクタータンパク質YopT、タンパク質YpkA、鞭毛生合成タンパク質FlhA、ペプチダーゼM48、カリウム流出系 KefA、転写制御因子RovA、アドヘシンIfp、トランスロケータータンパク質LcrV、タンパク質PcrV、invasin Inv、外膜タンパク質OmpF様ポーリン、アドヘシンYadA、プロテインキナーゼC、ホスホリパーゼCI、タンパク質PsaA、マンノシルトランスフェラーゼ様タンパク質WbyK、タンパク質YscU、抗原YPMa(Yersinia pseudotuberculosis、Yersinia pseudotuberculosis感染);エフェクタータンパク質YopB、60kDa シャペロニン、タンパク質WbcP、tyrosin-タンパク質ホスファターゼYopH、タンパク質YopQ、エンテロトキシン、ガラクトシドパーミアーゼ、レダクターゼNrdE、タンパク質YasN、Invasin Inv、アドヘシンYadA、外膜ポーリンF OmpF、タンパク質UspAl、タンパク質EibA、タンパク質Hia、細胞表面タンパク質Ail、シャペロンSycD、タンパク質LcrD、タンパク質LcrG、タンパク質LcrV、タンパク質SycE、タンパク質YopE、調節因子タンパク質TyeA、タンパク質YopM、タンパク質YopN、タンパク質YopO、タンパク質YopT、タンパク質YopD、プロテアーゼClpP、タンパク質MyfA、タンパク質FilA、及びタンパク質PsaA(Yersinia enterocolitica、Yersiniosis)。
【0134】
感染症がインフルエンザである実施形態では、mRNA分子は、インフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA)、ノイラミニダーゼ(NA)、核タンパク質(NP)、マトリックスタンパク質1(M1)、マトリックスプロテイン2(M2)、非構造タンパク質1(NS1)、非構造タンパク質2(NS2)、核輸送タンパク質(NEP)、ポリメラーゼ酸性タンパク質(PA)、ポリメラーゼ塩基性タンパク質PB1、PB1-F2、またはポリメラーゼ塩基性プロテイン2(PB2)またはその断片もしくは変異型に由来する少なくとも1つの抗原性ペプチドまたはタンパク質をコードするコード領域を有し得る。
【0135】
特定の実施形態では、コード領域は、インフルエンザウイルスのヘマグルチニン(HA)及び/またはノイラミニダーゼ(NA)またはその断片もしくは変異型に由来する少なくとも1つの抗原性ペプチドまたはタンパク質をコードする。HA及び/またはNAは、独立して、インフルエンザA型ウイルスもしくはインフルエンザB型ウイルス、またはいずれかの断片に由来し得る。
【0136】
感染症がインフルエンザである実施形態では、メッセンジャーRNA分子は、スパイク(S)タンパク質に由来する少なくとも1つの抗原性ペプチドまたは抗原タンパク質をコードするコード領域を有し得る。
【0137】
実施形態では、本発明のLNP組成物は、対象のがんに関連する抗原、または対象のがん細胞から同定される抗原をコードするメッセンジャーRNAを含む。メッセンジャーRNAは、患者自身のがん細胞から決定された抗原をコードして、個別化されたがんワクチンを提供し得る。
【0138】
実施形態では、本LNP組成物は、抗体をコードするメッセンジャーRNAを含む。実施形態では、抗体は二重特異性抗体または融合タンパク質の一部であり得る。
(実施例)
実施例1:化合物1(SL01)及び化合物11(SL02)の合成
【0139】
化合物1(SL-01)及び11(SL-02)の全合成を以下に示す。条件または任意の特定の基質の性質を簡単に変更するだけで、他の化合物を得ることができる。
【化3】
【0140】
スキーム1:化合物1(SL-01)及び11(SL-02)にアクセスするための合成スキーム。本開示の他の化合物は、同じまたは類似の合成経路を介して入手することができる。
化合物11(SL-02)の合成
ステップ1:エステル化
【化4】
【0141】
化合物1(30.0g、148mmol、1.00当量)、化合物1A(22.1g、118mmol、0.85当量)、TEA(45.1g、445mmol、61.9mL、3.00当量)及びHATU(84.6g、223mmol、1.1当量)の溶液DCM(150mL)中の溶液を25℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2/1、生成物のR=0.34)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。その反応混合物を、NHCl(200mL)の水溶液に注ぎ、その溶液を、DCM(100mL×2)で抽出した。その有機層を、HO(100mL×2)で抽出した。その有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して残渣を得た。その残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=500/1~0/1)によって精製して、化合物2(41.0g、110mmol、収率74.5%)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ3.94(d,J=5.6Hz,2H),2.32-2.25(m,4H),1.60-1.59(m,5H),1.34-1.21(m,25H),0.88-0.84(m,6H)。
ステップ2:ワインレブアミドの合成
【化5】
【0142】
化合物2(15.0g、40.5mmol、1.00当量)、化合物2A(8.14g、60.7mmol、1.50当量、HCl塩)及びDIPEA(26.1g、202mmol、35.2mL、3.00当量)のDMF(80.0mL)中の溶液に、HATU(23.1g、60.7mmol、1.10当量)を25℃で添加した。添加後、その反応溶液を25℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=5/1、生成物のR=0.50)は、反応が終了したことを示した。その反応物を、水(100mL)に注ぎ入れた。有機相を収集して、その水性を酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。その合わせた有機相を、無水NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮して、粗生成物を油状物として得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)によって精製して、化合物3(12.0g、29.1mmol、収率71.7%)を黄色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ3.96(d,J=5.6Hz,2H),3.67(s,3H),3.17(s,3H),2.40(t,J=7.6Hz,2H),2.31-2.27(m,2H),1.69-1.61(m,5H),1.31-1.25(m,24H),0.89-0.80(m,6H)。
ステップ3:グリニャール反応
【化6】
【0143】
化合物3(7.50g、18.3mmol、1.00当量)のTHF(20.0mL)中の溶液に、化合物3A(1M、36.2mL、2.00当量)を加えた。その反応物を、25℃で5時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=5/1、生成物のR=0.78)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応溶液をNHCl水溶液(150mL)に注ぎ、その懸濁液を酢酸エチル(40.0mL×2)で抽出した。その有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して残渣を得た。その残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=500/1~0/1)によって精製して、化合物4(3.20g、6.66mmol、収率36.7%)を無色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ3.96(d,J=5.6Hz,2H),2.37(t,J=7.6Hz,4H),2.28(t,J=7.6Hz,2H),1.60-1.53(m,7H),1.27-1.26(m,36H),0.90-0.85(m,9H)。
ステップ4:還元
【化7】
【0144】
化合物4(2.20g、4.58mmol、1.00当量)のTHF(10.0mL)及びHO(1.00mL)中の溶液に、NaBH(346mg、9.15mmol、2.00当量)を添加した。得られた溶液を、0℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=8/1、生成物のR=0.77)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。その反応溶液を、NHCl水溶液(100.0mL)に注ぎ、その溶液を、酢酸エチル(30.0mL×2)で抽出した。その有機層を、HO(30.0mL×2)で抽出した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物5(2.20g、4.56mmol、収率99.58%)を無色油状物として得て、これを次のステップに直接使用した。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ3.97(d,J=5.6Hz,2H),3.58(s,1H),2.30(t,J=7.2Hz,2H),1.62-1.31(m,4H),1.43-1.28(m,43H),0.90-0.87(m,9H)。
ステップ5:SL-02の合成
【化8】
【0145】
化合物5(2.20g、4.56mmol、1.00当量)のPy(8.00mL)中の溶液に、化合物1-5A(1.53g、9.11mmol、2.00当量、HCl)を加えた。EDCI(1.75g、9.11mmol、2.00当量)をこの溶液に加えた。その溶液を45℃で12時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。その反応混合物を、NHClの水溶液(100mL)中に注ぎ、その溶液を酢酸エチル(20.0mL×2)で抽出した。その有機層を、HO(30.0mL×2)で洗浄した。その有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して残渣を得た。その残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=80/1~0/1)によって精製して、SL-02(1.00g、1.68mmol、収率36.8%)を淡黄色油状物として得た。LCMS:(RT=2.291分、M+H=596.6)
【0146】
H NMR(400MHz,CDCl):δ5.79-5.71(m,2H),5.58-5.52(m,2H),4.50(d,J=6.4Hz,4H),2.38-2.34(m,4H),2.30-2.26(m,4H),2.04-2.03(m,4H),1.60-1.54(m,8H),1.36-1.27(m,32H),0.89-0.85(m,6H)。
グリニャール試薬の合成
【化9】
【0147】
Mg(11.7g、482mmol、10.0当量)のTHF(50.0mL)中の溶液に、化合物3-1(10g、48.27mmol、1.00当量)のTHF(10.0mL)中の溶液を、溶液滴下して加えた。結果として生じる懸濁液を、25℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=5/1、生成物のR=0.3)は、反応が終了したことを示した。その反応溶液を後処理せずに次のステップに使用した。その反応溶液を直接次のステップに使用した。
化合物1の合成(SL-01)
【0148】
ステップ1~4は、上で概説したとおりに実行した。
ステップ5:SL-01の合成
【化10】
【0149】
化合物5(4.00g、8.28mmol、1.00当量)のDCM(20.0mL)中の溶液に、TEA(2.51g、24.8mmol、3.46mL、3.00当量)を加えた。化合物5(2.01g、12.4mmol、1.50当量)をその溶液に加えた。その溶液を20℃で4時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1、生成物のR=0.60)は、反応が終了したことを示した。その反応溶液を、H2O(100mL)に注ぎ、その懸濁液を酢酸エチル(50.0mL×2)で抽出した。その有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して残渣を得た。その残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=300/1~0/1)で精製して、SL-01(1.00g、1.64mmol、収率19.8%)を無色油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ4.88-4.85(m,1H),3.97(d,J=5.6Hz,2H),2.82-2.79(m,2H),2.31-2.26(m,6H),2.01-1.95(m,2H),1.91-1.87(m,2H),1.82-1.75(m,2H),1.62-1.57(m,3H),1.50-1.49(m,4H),1.28-1.25(m,40H),0.90-0.86(m,9H)。
SL-01用の酸塩化物ビルディングブロックの合成
【化11】
【0150】
化合物5-1(5.00g、34.9mmol、1.00当量)のSOCl(25.0mL)中の溶液にDMF(25.5mg、349μmol、26.8μL、0.01当量)を加え、その反応溶液を70℃で12時間撹拌した。試料を採取してMeOHでクエンチした。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5/1、生成物のR=0.71)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。その反応溶液を真空下で濃縮して残渣を得た。その残渣をTol.(20.0mL×3)に溶解し、真空下で2回濃縮して、化合物5-2(5.60g、34.6mmol、収率99.2%)を淡黄色油状物として得、これを次のステップに直接使用した。
【0151】
本発明の他の化合物は、上で概説したのと同じまたは類似の合成プロトコールを使用して合成し得る。
【0152】
実施例2:メッセンジャーRNAを用いたLNPへの化合物の製剤化
メッセンジャーRNA含有脂質ナノ粒子組成物は、化合物1~12、具体的には化合物1(SL01)及び化合物11(SL02)から選択されるイオン化可能なカチオン性脂質、追加のヘルパー脂質、及び目的のタンパク質をコードする自己増幅性mRNA(saRNA)を使用して調製した。一般的に言えば、メッセンジャーRNA-LNPは、脂質成分を含むエタノール溶液と、saRNAを含むpH6のクエン酸緩衝液を含む水溶液とを制御しながら混合することによって製剤化した。次いで、得られたLNPを、接線流濾過(TFF)または遠心限外濾過(UF)を使用して、スクロースを含む中性pHのTris凍結緩衝液に緩衝液交換した。
【0153】
saRNAを発現するH5-ルシフェラーゼの化合物1LNPへの製剤化。化合物1、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、コレステロール、及び1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メチルポリオキシエチレン(DMG-PEG)を、濃度3.2mMのエタノール中で40:10:48:2のモル比で組み合わせた。10mMのトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)を含む、pH6の50mMクエン酸緩衝液中のH5-ルシフェラーゼを発現するsaRNAの溶液を、0.025mg/mLで調製した。次いで、Nanoassemblrベンチトップ装置(Precision Nanosystems)を使用し、総流量(TFR)12mL/分及び2:1という水性緩衝液とエタノールの流量比(FRR)で、ジグザグヘリンボーンマイクロミキサーチップを使用して、エタノール中の脂質溶液を、saRNA溶液と急速に混合した。この混合比により、イオン化カチオン性脂質(化合物1)とsaRNAリン酸基のモル比は8:1、総脂質とsaRNAの質量比は37:1になる。次いで、得られた混合溶液を、10mMのTCEPを含むpH6の50mMのクエン酸緩衝液で10倍に希釈し、元の容積に濃縮されるまで300k分子量カットオフ膜(mPES)を使用したタンジェンシャルフローフィルトレーション(TFF)に供した。続いて、10倍容量のダイアフィルトレーションを使用して、クエン酸緩衝液を、pH7.5の20mMトリス緩衝液、80mM塩化ナトリウム、及び3%スクロースを含む緩衝液と置き換えた。LNP溶液は、6.2mLの容積に濃縮して、0.2ミクロンのPESシリンジフィルターを使用して濾過して、バイアルにアリコートし、試料が-80℃に達するまで、Corning(登録商標)CoolCell(登録商標)LX Cell Freezing Containerを使用して1℃/分で凍結する。試料は-80℃で保存して、分析または使用前に濡れた氷上で解凍した。リボグリーンアッセイに基づくと、総RNA濃度は41.6μg/mL、投入RNAの49.1%が回収され、カプセル化効率は85.9%であった。動的光散乱(DLS)によって測定したところ、LNPのZ平均直径は116.1nm、多分散指数(PDI)は0.15であった(表1、エントリ4を参照)。
【0154】
saRNAを発現するH5N1の化合物1LNPへの製剤化。化合物1、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、コレステロール、及び1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メチルポリオキシエチレン(DMG-PEG)を、濃度3.2mMのエタノール中で40:10:48:2のモル比で組み合わせた。10mMのトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)を含む、pH6の50mMクエン酸緩衝液中のH5-N1インフルエンザ抗原を発現するsaRNAの溶液を、0.025mg/mLで調製した。次いで、Nanoassemblrベンチトップ装置(Precision Nanosystems)を使用し、総流量(TFR)12mL/分及び2:1という水性緩衝液とエタノールの流量比(FRR)で、ジグザグヘリンボーンマイクロミキサーチップを使用して、エタノール中の脂質溶液を、saRNA溶液と急速に混合した。この混合比により、イオン化カチオン性脂質(化合物1)とsaRNAリン酸基のモル比は8:1、総脂質とsaRNAの質量比は37:1になる。次いで、得られた混合溶液を、10mMのTCEPを含むpH6の50mMのクエン酸緩衝液で10倍に希釈し、元の容積に濃縮されるまで300k分子量カットオフ膜(mPES)を使用したタンジェンシャルフローフィルトレーション(TFF)に供した。続いて、10倍容量のダイアフィルトレーションを使用して、クエン酸緩衝液を、pH7.5の20mMトリス緩衝液、80mM塩化ナトリウム、及び3%スクロースを含む緩衝液と置き換えた。LNP溶液は、6.5mLの容積に濃縮して、0.2ミクロンのPESシリンジフィルターを使用して濾過して、バイアルにアリコートし、試料が-80℃に達するまで、Corning(登録商標)CoolCell(登録商標)LX Cell Freezing Containerを使用して1℃/分で凍結する。試料は-80℃で保存して、分析または使用前に濡れた氷上で解凍した。リボグリーンアッセイに基づくと、総RNA濃度は51.3μg/mL、投入RNAの31.8%が回収され、カプセル化効率は89.3%であった。動的光散乱(DLS)によって測定したところ、LNPのZ平均直径は122.5nm、多分散指数(PDI)は、0.03であった(表1、エントリ1を参照)。
【0155】
saRNAを発現するH5-ルシフェラーゼの化合物11 LNPへの製剤化。化合物11、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、コレステロール、及び1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メチルポリオキシエチレン(DMG-PEG)を、濃度3.2mMのエタノール中で40:10:48:2のモル比で組み合わせた。10mMのトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)を含む、pH6の50mMクエン酸緩衝液中のH5-ルシフェラーゼを発現するsaRNAの溶液を、0.025mg/mLで調製した。次いで、Nanoassemblrベンチトップ装置(Precision Nanosystems)を使用し、総流量(TFR)12mL/分及び2:1という水性緩衝液とエタノールの流量比(FRR)で、ジグザグヘリンボーンマイクロミキサーチップを使用して、エタノール中の脂質溶液を、saRNA溶液と急速に混合した。この混合比により、イオン化カチオン性脂質(化合物11)とsaRNAリン酸基のモル比は8:1、総脂質とsaRNAの質量比は37:1になる。次いで、得られた混合溶液を、10mMのTCEPを含むpH6の50mMのクエン酸緩衝液で10倍に希釈し、元の容積に濃縮されるまで300k分子量カットオフ膜(mPES)を使用したタンジェンシャルフローフィルトレーション(TFF)に供した。続いて、10倍容量のダイアフィルトレーションを使用して、クエン酸緩衝液を、pH7.5の20mMトリス緩衝液、80mM塩化ナトリウム、及び3%スクロースを含む緩衝液と置き換えた。LNP溶液は、6.2mLの容積に濃縮して、0.2ミクロンのPESシリンジフィルターを使用して濾過して、バイアルにアリコートし、試料が-80℃に達するまで、Corning(登録商標)CoolCell(登録商標)LX Cell Freezing Containerを使用して1℃/分で凍結する。試料は-80℃で保存して、分析または使用前に濡れた氷上で解凍した。リボグリーンアッセイに基づくと、総RNA濃度は43.1μg/mL、投入RNAの46.0%が回収され、カプセル化効率は89.7%であった。動的光散乱(DLS)によって測定したところ、LNPのZ平均直径は108.6nm、多分散指数(PDI)は0.14であった(表1、エントリ6を参照)。
【0156】
saRNAを発現するH5N1の化合物11LNPへの製剤化。化合物11、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、コレステロール、及び1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メチルポリオキシエチレン(DMG-PEG)を、濃度3.2mMのエタノール中で40:10:48:2のモル比で組み合わせた。10mMのトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)を含む、pH6の50mMクエン酸緩衝液中のH5-N1インフルエンザ抗原を発現するsaRNAの溶液を、0.025mg/mLで調製した。次いで、Nanoassemblrベンチトップ装置(Precision Nanosystems)を使用し、総流量(TFR)12mL/分及び3:1という水性緩衝液とエタノールの流量比(FRR)で、ジグザグヘリンボーンマイクロミキサーチップを使用して、エタノール中の脂質溶液を、saRNA溶液と急速に混合した。この混合比により、イオン化カチオン性脂質(化合物1)とsaRNAリン酸基のモル比は8:1、総脂質とsaRNAの質量比は37:1になる。次いで、得られた混合溶液を、10mMのTCEPを含むpH6の50mMのクエン酸緩衝液で10倍に希釈し、元の容積に濃縮されるまで300k分子量カットオフ膜(mPES)を使用したタンジェンシャルフローフィルトレーション(TFF)に供した。続いて、10倍容量のダイアフィルトレーションを使用して、クエン酸緩衝液を、pH7.5の20mMトリス緩衝液、80mM塩化ナトリウム、及び3%スクロースを含む緩衝液と置き換えた。LNP溶液は、4.8mLの容積に濃縮して、0.2ミクロンのPESシリンジフィルターを使用して濾過して、バイアルにアリコートし、試料が-80℃に達するまで、Corning(登録商標)CoolCell(登録商標)LX Cell Freezing Containerを使用して1℃/分で凍結する。試料は-80℃で保存し、分析または使用前に濡れた氷上で解凍した。リボグリーンアッセイに基づくと、総RNA濃度は58.3μg/mL、投入RNAの53.3%が回収され、カプセル化効率は88.8%であった。動的光散乱(DLS)によって測定したところ、LNPのZ平均直径は138.8nm、多分散指数(PDI)は、0.07であった(表1、エントリ7を参照)。

【0157】
【表1】
【0158】
脂質ナノ粒子の生物物理学的特性評価
メッセンジャーRNA含有LNP組成物は、メッセンジャーRNAの負荷、カプセル化されたメッセンジャーRNAの割合、及び粒子のサイズを決定する分析方法を使用して特性評価された。試料に含まれるメッセンジャーRNAの総量と、カプセル化されたメッセンジャーRNAの割合は、メッセンジャーRNAに結合する際により発光する色素であるリボグリーンを使用した蛍光アッセイを使用して決定された。メッセンジャーRNAの総量は、1重量%のTriton-X 100でLNPを破壊してカプセル化されたメッセンジャーRNAを露出させ、色素を添加し、発光強度をリボソーム RNAを使用して作成した標準曲線と比較することによって決定した。カプセル化されていないメッセンジャーRNAの量は、LNPの界面活性剤による破壊を省略して同様の方法で測定した。既知のメッセンジャーRNAの総量と既知のカプセル化されていないメッセンジャーRNAの量を使用して、カプセル化されたメッセンジャーRNAのパーセントは次のように算出した:
カプセル化パーセント(%)=((RNA合計-RNAカプセル化されていない)/RNA合計)×100
式中、RNA合計とRNAカプセル化されていないはそれぞれ、トータルメッセンジャーRNA及びカプセル化されていないメッセンジャーRNAの濃度である。総メッセンジャーRNA含有量は、製剤によって異なるが、一般に0.030~0.200mg/mLの範囲内に収まった。LNPのサイズは、PBS緩衝液で1:100に希釈した試料の動的光散乱を使用して測定した。
【0159】
pKaプロトコール
黒色の96ウェルプレートで、pH4~9.5の範囲の一連の緩衝液中のsaRNA-LNPの溶液(最終アッセイ濃度2μg/mLの合計RNA)を調製した。リン酸二ナトリウム及びクエン酸からpH4~7.6の緩衝液を調製した。7.8~9.5の緩衝液は、トリス緩衝液を10Nの水酸化ナトリウムで滴定することによって調製した。各ウェルに、水中の6-(p-トルイジノ)-2-ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩(TNS)を、最終アッセイ濃度6μMまで添加した。蛍光は、25℃、励起設定321nm、発光設定445nmでプレートリーダーで読み取った。強度値は、GraphPad Prismを使用してpHの関数としてプロットして、シグモイド用量応答曲線に適合させた。見かけのpKaは、イオン化可能なアミンの半分がプロトン化されていると予想されるこの曲線のEC50として決定した。SL01及びSL02を有するsaRNA-LNPの見かけのpKa値は、それぞれ6.31及び6.25であった(図1及び2)。
【0160】
LNPのインビトロ効力の特性評価
saRNA-LNPが培養細胞にトランスフェクトする能力は、目的の抗原を発現する細胞のパーセンテージに基づいたインビトロアッセイを使用して特性評価された。具体的には、100万個のBHK-V細胞を、0.3mLの培地中でさまざまな濃度(1ウェルあたり最高50ng、最低0.39ng)のsaRNA-LNPと、37℃で17~19時間、5%のCOを用いて共インキュベートした。続いて、細胞をディッシュからこすり落として単一細胞懸濁液を形成し、固定及び透過処理(BD Cytofix/Permキット)を行った後、H5及びN1に対する蛍光標識した抗原特異的抗体で染色した(H5及びN1を両方発現するsaRNAの場合)。ルシフェラーゼ発現は、H5とルシフェラーゼの両方を発現するsaRNAについては測定されなかった。単一または二重抗原陽性細胞の割合は、BD Accuriフローサイトメーターを使用して定量した。抗原を発現しなかった細胞画分の自然対数を、添加したRNAの質量(ng)に対してプロットし、線形回帰を使用して線形部分を直線に当てはめた。その線の傾斜に-100,000を乗じたものをLNP効力として報告した。あるいは、BHK-21細胞を使用して同様のアッセイを96ウェルで実行し、Cytation 5 Cell Imaging Multimode Reader(Agilent)を使用して分析した。このアッセイの結果は、フローサイトメトリーアッセイについて説明したのと同じ方法で分析した。このデータによって、SL01とSL02の両方がインビトロでBHK-V細胞にトランスフェクトできることが示される。SL02 LNPは、調べた両方のsaRNA構築物の効力においてより高い傾向であった(図3)。
【0161】
脂質ナノ粒子のインビボ効力の特性評価
saRNA LNPがワクチンとして作用する能力は、インビボマウス免疫原性研究を使用して評価された。6~8週齢の雌Balb/cマウス10匹のグループに、研究0日目と研究21日目に筋肉内注射として0.1μgのsaRNA LNPまたは0.001μgのsaRNAのいずれかを投与した。研究42日目にマウスを安楽死させ、血清学的及び細胞ベースの免疫アッセイのために血清及び脾臓を収集した。血清中のワクチン抗体反応は、IgG ELISA、赤血球凝集阻害アッセイ(HAI)、疑似ウイルス微量中和アッセイ(MN)、及び酵素結合レクチンアッセイ(ELLA)を使用して測定した。図4及び図5に示すとおり、プライムブーストワクチン接種スケジュール後の血球凝集抑制(HAI)アッセイ及び疑似ウイルスマイクロ中和(MN)アッセイによって測定した場合、インフルエンザ抗原H5及びN1を発現するsaRNAをカプセル化したLNPがマウスにおいて高レベルの中和抗体をもたらした。0.1μgのsaRNA用量では、両方のLNPの値とも、MF59をアジュバントとして添加した不活化ウイルスワクチンによって誘発される値と同等であった。
【0162】
抗原特異的T細胞(CD4+及びCD8+の両方)とも、ペプチド刺激後の細胞内サイトカイン染色を使用して評価した。図6に示すように、インフルエンザ抗原H5及びN1を発現するsaRNAをカプセル化したSL01及びSL02のLNPは、MF59をアジュバントとして添加した不活化ウイルスワクチンとは対照的に、プライムブーストワクチン接種スケジュールに従って測定可能なレベルの抗原特異的CD8T細胞の活性化をもたらした。
【0163】
LNPのインビボトランスフェクション効率の特性評価
LNPとともに送達された場合のsaRNAのタンパク質へのインビボ翻訳の効率及び位置はまた、マウス全体の生物発光イメージングに基づいたルシフェラーゼH5 saRNA LNPを使用しても評価される。例えば、1.0μgまたは0.1μgのsaRNA LNPを、後肢に筋肉注射する。毎日などの定められた時点で、マウスにルシフェリンを投与し、生物発光を画像化及び定量化する。
【0164】
遺伝毒性の可能性、忍容性、生体内分布、生分解性の特性評価
単一の検査では腫瘍形成につながるすべての遺伝毒性メカニズムを検出できないので、遺伝毒性の可能性(DNAの損傷)を予測するための標準的な一連の検査を使用する。例として、インビトロ哺乳動物細胞アッセイで陽性結果が見られ、適切な組織での2つのインビボアッセイで明らかに陰性結果が得られ、十分な試験物質への曝露が実証された場合は、インビボでは遺伝毒性の可能性を欠いている証拠とみなされる。「ヒト使用を目的とした医薬品のS2(R1)遺伝毒性試験とデータ解釈」などの関連ガイドラインが遵守される。
●細菌の遺伝子変異の試験。
●染色体損傷に関するインビトロ細胞遺伝学試験(中期染色体異常または小核試験)またはマウスリンパ腫Tk遺伝子変異アッセイ。
●げっ歯類の造血細胞を使用した、中期細胞の小核または染色体異常に関する染色体損傷に関するインビボ遺伝毒性試験。
【0165】
新規脂質の毒性に関するインシリコスクリーニング
新規のイオン化カチオン性脂質は、国際「ヒト用医薬品技術要件調和評議会(Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)(ICH)M7(R1)潜在的な発がんリスクを制限するための医薬品中のDNA反応性(変異原性)不純物の評価と管理(Assessment and Control of DNA Reactive(Mutagenic)Impurities in Pharmaceuticals To Limit Potential Carcinogenic Risk)」を満たすために、市販の計算毒性評価製品及び/またはサービスを使用して、潜在的な毒性及び変異原性についてスクリーニングされる。例えば、2つの補完的な定量(Q)SAR法、専門家ルールベースのDerek Nexus及び統計ベースのSarah Nexus(またはLeadscope)が、細菌の変異原性の結果を予測するために使用される。分類は、既知の変異原性発がん物質(クラス1)から変異原性または発がん性の欠如(クラス5)まで、変異原性及び発がん性の可能性に関してのクラス1~5に基づく。コンピューターベースの分析の結果を、肯定的、否定的、矛盾する、または決定的ではない予測の関連性について検討し、結論の根拠を提供する。
【0166】
ほとんどの構造的警告は、細菌の変異原性に基づいているため、構造的警告を有する化合物は標準的な一連の試験で検出され得る。さらに、一部の化学クラスは細菌変異アッセイよりも哺乳動物細胞の染色体損傷アッセイの方が容易に検出される。いずれかの一連の試験で構造警告のある化合物からの陰性結果は、遺伝毒性がないとみなされるべきである。
【0167】
遺伝毒性のインビトロスクリーニング
新規脂質は、まず細菌逆遺伝子突然変異試験(Ames)で変異原性について評価され、この試験では、関連する遺伝子変化とほとんどの遺伝毒性のあるげっ歯類及びヒトの発がん性物質が検出され、次に、哺乳動物細胞を使用したインビトロ小核(MN)アッセイで遺伝毒性が検出される。
【0168】
エイムズ(Ames)アッセイは、変異原性の可能性を評価するための、経済協力開発機構(OECD)の化学物質試験に関するガイドライン(Organization for Economic Co-operation and Development(OECD)Guidelines for the Testing of Chemicals)No.471細菌復帰突然変異試験及びS2(R1)遺伝毒性試験及びヒト使用を目的とした医薬品のデータ解釈(Bacterial Reverse Mutation Test and S2(R1)Genotoxicity Testing and Data Interpretation for Pharmaceuticals Intended for Human Use to assess mutagenic potential)に準拠する。少なくとも5つの菌株Salmonella typhimurium TA98、TA100、TA1537、TA1535及びTA102またはE.coli WP2を、代謝活性化系ラット肝臓代謝系(S-9)の存在下及び非存在下で試験物質に曝露する。
【0169】
インビトロ哺乳動物細胞小核遺伝毒性試験は、OECD 化学物質試験ガイドラインNo.487に準拠する。この検査では、間期細胞の細胞質内のMN及び染色体損傷の可能性(異性原及びクラストロゲン)を検出する必要がある。ラット肝臓代謝系(S-9)の非存在下及び存在下で処理されたマウスリンパ腫 L5178Y細胞Tk(チミジンキナーゼ)遺伝子変異アッセイ(MLA)及びヒトリンパ球小核アッセイ(HLM)を十分に検証し、適切である。
【0170】
遺伝毒性のインビボスクリーニング
一部の薬剤はインビボでは変異原性であるが、インビトロでは変異原性ではないので、新規脂質は急性または反復投与ラット研究では、インビボで評価する。分析の選択は、赤血球(血液または骨髄内)の小核、または骨髄の中期細胞の染色体異常である。
【0171】
生体内分布及び生分解性の評価
エキソビボ生分解性評価:ヒト、マウス、ラットなどの関連種から調製した酵素含有溶液を使用して、新規脂質を酵素生分解性についてスクリーニングする。脂質は、そのままの状態(未製剤化)と、RNAを含むか、または含まないLNPに組み込まれた場合との両方でスクリーニングされる。例えば、新規のイオン化可能なカチオン性脂質は、ヒトまたはラットの肝臓ミクロソームの水溶液中でおよそ1.0~0.001mg/mLの濃度に希釈され、25~37℃の範囲の温度で0.1~24時間インキュベートされる。その後、蒸発光散乱(ELS)または質量分析(MS)検出を備えた液体クロマトグラフィー(LC)を使用して、残っているインタクトの脂質の量を測定し、酵素で処理しなかったか、または酵素活性を阻害するために2~8℃でインキュベートした対照試料と比較する。さらに、クロマトグラフにおける新しいピークの出現は、おそらく分解生成物を表しており、同一性を確認するためにMSを使用して調査される。理論に束縛されるつもりはないが、分解はエステル加水分解を介して起こる可能性があること、及び脂質の構造がエステル加水分解の速度に影響を与えることが予想される。
【0172】
インビボの生体内分布、薬物動態、及び生分解性の評価:生体内分布及び薬物動態[吸収、分布、代謝、及び排泄)(ADME)]の評価をラットで行い、新規脂質(そのままの形及び/またはRNAを含むかもしくは含まないLNPに組み込まれる)を筋肉内または静脈内に与える。
【0173】
生体内分布の評価は、ICH-M3(R2)及びワクチンの非臨床評価に関する世界保健機関(WHO)のガイドライン、WHO テクニカルレポートシリーズNo.927、付録1の原則に基づいて行う。血液試料は脂質、mRNA及び免疫原性の分析のために複数回収集する。組織は事前に定義された日に収集し、適格な液体クロマトグラフィー質量分析法(LS-MS/MS)を使用して脂質分析を実行する。必要に応じて、核酸ペイロードのRT qPCR分析を実行する。
【0174】
血漿中の脂質薬物動態は、認定されたLS-MS/MSで評価される。
【0175】
インビボ忍容性評価
新規脂質の耐容性は、マウスやラットなどの適切な種で評価される。例えば、Sprague-Dawleyラットの群には、筋肉内注射により動物1匹あたり0.1~30μgの全RNAの範囲の用量で新規脂質含有RNA LNPワクチンが投与される。各動物には1~3回の注射を行い、体重減少、摂食量、体温に対する治療の効果を測定する。さらに、注射部位は、Draize皮膚刺激スコアリングシステムを使用してモニターする。さらに、ELISA及び機能的抗体アッセイを使用してワクチン免疫応答を評価するために血清を収集する。さらに、全血球数、血液化学、及び血液凝固を、研究中の1つ以上の時点で評価する。研究の最後に、剖検中に選択された臓器を肉眼的に評価して、秤量する場合がある。高い免疫原性を維持しながら、体重減少、発熱、注射部位の反応原性などの望ましくない反応を最小限に抑えるRNA LNPワクチンに関連する新規脂質は、忍容性プロファイルがあまり魅力的ではない脂質よりも有望な候補と考えられる。
【0176】
毒性評価
反復投与一般毒性研究:新規脂質候補の毒性は、薬理学的に関連する非臨床種(例えば、ラット)で評価する。新規脂質含有RNA/LNPワクチンは、Sprague-Dawleyラットに3週間ごとに1回(合計3回)筋肉内注射で投与される。効果の可逆性または持続性は、3週間の回復期後に評価される。
【0177】
毒性の評価は、死亡率、臨床観察、体重、摂食量、眼科的観察、投与部位(皮膚)観察、体温、ならびに臨床病理学及び解剖学的病理学、小核分析に基づく。免疫原性分析のために血液試料を収集する。
【0178】
反応原性/忍容性プロファイルが改善され、高い免疫原性を維持する、新規な脂質含有RNA/LNPワクチンのさらなる開発が検討される。
【0179】
実施形態の項目別リスト
1.メッセンジャーRNAと、以下からなる群から選択されるイオン性カチオン性脂質化合物とを含む脂質ナノ粒子:
【化12-1】
【化12-2】
【化12-3】
またはその薬学的に許容される塩、もしくはプロドラッグ。
【0180】
2.前記脂質成分が、中性脂質、構造脂質及びPEG化脂質のうちの1つ以上をさらに含む、項目1に記載の脂質ナノ粒子。
【0181】
3.項目2に記載の脂質ナノ粒子であって、前記中性脂質が、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DLPC)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DMPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジウンデカノイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DUPC)、1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、1,2-ジ-O-オクタデセニル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(18:0 ジエーテルPC)、1-オレオイル-2-コレステリルヘミスクシノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(OChemsPC)、1-ヘキサデシル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(C16 Lyso PC)、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジフィタノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(ME 16.0 PE)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-rac-(1-グリセロール)ナトリウム塩(DOPG)、及びスフィンゴミエリンからなる群より選択される、前記脂質ナノ粒子。
【0182】
4.前記構造脂質が、コレステロール、フェコステロール、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、エルゴステロール、トマチジン、トマチン、ウルソール酸、及びα-トコフェロールからなる群から選択される、項目2または項目3に記載の脂質ナノ粒子。
【0183】
5.前記PEG化脂質が、PEG修飾ホスファチジルエタノールアミン、PEG修飾ホスファチジン酸、PEG修飾セラミド、PEG修飾ジアルキルアミン、PEG修飾ジアシルグリセロール、及びPEG修飾ジアルキルグリセロール、任意選択でPEG-c-DOMG、PEG-DMG、PEG-DLPE、PEG-DMPE、PEG-DPPC、及びPEG-DSPEからなる群から選択される、項目2~項目4のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子。
【0184】
6.約25モル%~約60モル%の化合物1~12から選択される化合物と、約2モル%~約25モル%の中性脂質;約18.5モル%~約60モル%の構造脂質;及び約0.2モル%~約10モル%のPEG化脂質を含む、項目1~項目5のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子。
【0185】
7.前記メッセンジャーRNAが、従来のメッセンジャーRNA及び自己増幅メッセンジャーRNAから選択される、項目1~項目6のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子。
【0186】
8.前記従来のメッセンジャーRNA及び/または自己増幅メッセンジャーRNAが、抗原性ペプチドもしくはタンパク質、あるいはそれらの断片、バリアントもしくは誘導体をコードする配列を含む、項目1~項目7のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子。
【0187】
9.前記抗原性ペプチドまたはタンパク質が、病原性抗原、腫瘍抗原、アレルギー性抗原または自己免疫性自己抗原からなる群から選択される、項目8に記載の脂質ナノ粒子。
【0188】
10.前記病原性抗原が、細菌、ウイルスまたは原虫学的病原生物に由来する、項目9に記載の脂質ナノ粒子。
【0189】
11.脂質ナノ粒子の直径が約30nm~約160nmである、項目1~項目10のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子。
【0190】
12.化合物1~10及び12から選択される化合物を含む、項目1~項目11のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子。
【0191】
13.化合物1~10から選択される化合物を含む、項目1~項目12のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子。
【0192】
14.項目1~項目13のいずれか1項に記載の複数の脂質ナノ粒子と、薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤とを含む脂質ナノ粒子組成物。
【0193】
15.項目1~項目13のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子もしくは項14に記載の脂質ナノ粒子組成物を対象に投与することにより、細胞と脂質ナノ粒子または、脂質ナノ粒子組成物とを接触させて、メッセンジャーRNAを細胞に送達することを含む、哺乳動物の細胞にメッセンジャーRNAを送達する方法。
【0194】
16.前記細胞がヒト対象の細胞である、項目15に記載の方法。
【0195】
17.哺乳動物細胞において目的のポリペプチドを産生する方法であって、細胞を項目1~項目13のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子、または項目14に記載の脂質ナノ粒子組成物と接触させるステップを含み、前記脂質ナノ粒子が、ポリペプチドをコードする従来のメッセンジャーRNAまたは自己増幅メッセンジャーRNAを含む、前記方法。
【0196】
18.項目1~項目13のいずれか1項に記載の脂質ナノ粒子、または項目14に記載の脂質ナノ粒子組成物を対象に投与することを含み、それによって疾患、障害または状態を治療する、そのような治療を必要とする対象において、病気、障害、状態を治療する方法。
【0197】
19.疾患、障害、または状態の治療のための医薬の製造における、項目1~項目13のいずれか1つの脂質ナノ粒子、または項目14に記載の脂質ナノ粒子組成物の使用。
【0198】
20.当該治療を必要とする対象における疾患、障害または状態の治療に使用するための、項目1~項目13のいずれか1つに記載の脂質ナノ粒子、または項目14に記載の脂質ナノ粒子組成物。
【0199】
21.前記疾患、障害または状態が、希少疾患、感染症、がん、増殖性疾患、遺伝病、自己免疫疾患、糖尿病、神経変性疾患、心血管疾患、腎血管疾患、及び代謝性疾患からなる群から選択される、項目18に記載の方法、項目19に記載の使用、または項目20に記載の脂質ナノ粒子。
【0200】
22.項目1~項目13のいずれかに記載の脂質ナノ粒子、または項目14に記載の脂質ナノ粒子組成物を含む、ワクチン。
【0201】
23.前記ワクチンが、腫瘍ワクチン、インフルエンザワクチン、及びSARS-CoV-2ワクチンなどのSARSワクチンから選択される、項目22に記載のワクチン。
【0202】
24.項目1~項目13のいずれかに記載の脂質ナノ粒子;項目14に記載の脂質ナノ粒子組成物;項目15または項目16に記載のメッセンジャーRNAの送達方法;項目17に記載の目的ポリペプチドの製造方法;項目19に記載の疾患、障害または状態を治療する方法;項目19または項目21に記載の脂質ナノ粒子の使用;項目20または項目21に記載の使用のための脂質ナノ粒子;項目22または項目23に記載のワクチン;ここで、関連する化合物は、化合物2~化合物12の1つ以上から選択される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-06-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセンジャーRNAと、以下からなる群から選択されるイオン性カチオン性脂質化合物と、を含む脂質ナノ粒子:
【化1-1】
【化1-2】
【化1-3】
またはその薬学的に許容される塩、もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
脂質成分が、中性脂質、構造脂質及びPEG化脂質のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項3】
請求項2に記載の脂質ナノ粒子であって、前記中性脂質が、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DLPC)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DMPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジウンデカノイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DUPC)、1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、1,2-ジ-O-オクタデセニル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(18:0 ジエーテルPC)、1-オレオイル-2-コレステリルヘミスクシノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(OChemsPC)、1-ヘキサデシル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(C16 Lyso PC)、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジフィタノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(ME 16.0 PE)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-rac-(1-グリセロール)ナトリウム塩(DOPG)、及びスフィンゴミエリンからなる群より選択される、前記脂質ナノ粒子。
【請求項4】
前記構造脂質が、コレステロール、フェコステロール、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、エルゴステロール、トマチジン、トマチン、ウルソール酸、及びα-トコフェロールからなる群から選択される、請求項2に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項5】
前記PEG化脂質が、PEG修飾ホスファチジルエタノールアミン、PEG修飾ホスファチジン酸、PEG修飾セラミド、PEG修飾ジアルキルアミン、PEG修飾ジアシルグリセロール、及びPEG修飾ジアルキルグリセロール、任意選択でPEG-c-DOMG、PEG-DMG、PEG-DLPE、PEG-DMPE、PEG-DPPC、及びPEG-DSPEからなる群から選択される、請求項2に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項6】
約25モル%~約60モル%の化合物1~12から選択される化合物;約2モル%~約25モル%の中性脂質;約18.5モル%~約60モル%の構造脂質;及び約0.2モル%~約10モル%のPEG化脂質を含む、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項7】
前記メッセンジャーRNAが、従来のメッセンジャーRNA及び自己増幅メッセンジャーRNAから選択される、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項8】
従来のメッセンジャーRNA及び/または自己増幅メッセンジャーRNAが、抗原性ペプチドもしくはタンパク質、またはそれらの断片、バリアントもしくは誘導体をコードする配列を含む、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項9】
前記抗原性ペプチドまたはタンパク質が、病原性抗原、腫瘍抗原、アレルギー性抗原または自己免疫性自己抗原からなる群から選択される、請求項8に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項10】
前記脂質ナノ粒子が約30nm~約160nmの直径を有する、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項11】
請求項1に記載の複数の脂質ナノ粒子と、薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤とを含む脂質ナノ粒子組成物。
【請求項12】
哺乳動物細胞にメッセンジャーRNAを送達するための、請求項1に記載の脂質ナノ粒子を含む医薬組成物であって、
ここで、哺乳動物細胞を前記医薬組成物と接触させ、そして、前記メッセンジャーRNAが前記細胞に送達される、前記医薬組成物。
【請求項13】
哺乳動物細胞において目的のポリペプチドを産生するための、請求項1に記載の脂質ナノ粒子を含む医薬組成物であって、
ここで、哺乳動物細胞を前記医薬組成物と接触させ、そしてここで、前記脂質ナノ粒子が、前記ポリペプチドをコードする従来のメッセンジャーRNAまたは自己増幅メッセンジャーRNAを含む、前記医薬組成物。
【請求項14】
希少疾患、感染症、がん、増殖性疾患、遺伝病、自己免疫疾患、糖尿病、神経変性疾患、心血管疾患、腎血管疾患、及び代謝性疾患からなる群から選択される疾患、障害または状態を治療するための、請求項1に記載の脂質ナノ粒子を含む医薬組成物。
【請求項15】
請求項1に記載の脂質ナノ粒子、または請求項11に記載の脂質ナノ粒子組成物を含むワクチンであって、ここで、前記ワクチンが、腫瘍ワクチン、インフルエンザワクチン、及びSARSワクチンから選択される、前記ワクチン。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセンジャーRNAと、以下からなる群から選択されるイオン性カチオン性脂質化合物と、を含む脂質ナノ粒子:
【化1-1】
【化1-2】
【化1-3】
またはその薬学的に許容される塩、もしくはプロドラッグ。
【請求項2】
脂質成分が、中性脂質、構造脂質及びPEG化脂質のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項3】
請求項2に記載の脂質ナノ粒子であって、前記中性脂質が、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DSPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DLPC)、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DMPC)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DPPC)、1,2-ジウンデカノイル-sn-グリセロ-ホスホコリン(DUPC)、1-パルミトイル-2-オレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(POPC)、1,2-ジ-O-オクタデセニル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(18:0 ジエーテルPC)、1-オレオイル-2-コレステリルヘミスクシノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(OChemsPC)、1-ヘキサデシル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(C16 Lyso PC)、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、1,2-ジフィタノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(ME 16.0 PE)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジリノレノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジアラキドノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジドコサヘキサエノイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホ-rac-(1-グリセロール)ナトリウム塩(DOPG)、及びスフィンゴミエリンからなる群より選択される、前記脂質ナノ粒子。
【請求項4】
前記構造脂質が、コレステロール、フェコステロール、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、エルゴステロール、トマチジン、トマチン、ウルソール酸、及びα-トコフェロールからなる群から選択される、請求項2に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項5】
前記PEG化脂質が、PEG修飾ホスファチジルエタノールアミン、PEG修飾ホスファチジン酸、PEG修飾セラミド、PEG修飾ジアルキルアミン、PEG修飾ジアシルグリセロール、及びPEG修飾ジアルキルグリセロール、任意選択でPEG-c-DOMG、PEG-DMG、PEG-DLPE、PEG-DMPE、PEG-DPPC、及びPEG-DSPEからなる群から選択される、請求項2に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項6】
約25モル%~約60モル%の化合物1~12から選択される化合物;約2モル%~約25モル%の中性脂質;約18.5モル%~約60モル%の構造脂質;及び約0.2モル%~約10モル%のPEG化脂質を含む、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項7】
前記メッセンジャーRNAが、従来のメッセンジャーRNA及び自己増幅メッセンジャーRNAから選択される、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項8】
従来のメッセンジャーRNA及び/または自己増幅メッセンジャーRNAが、抗原性ペプチドもしくはタンパク質、またはそれらの断片、バリアントもしくは誘導体をコードする配列を含む、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項9】
前記抗原性ペプチドまたはタンパク質が、病原性抗原、腫瘍抗原、アレルギー性抗原または自己免疫性自己抗原からなる群から選択される、請求項8に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項10】
前記脂質ナノ粒子が約30nm~約160nmの直径を有する、請求項1に記載の脂質ナノ粒子。
【請求項11】
請求項1に記載の複数の脂質ナノ粒子と、薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤とを含む脂質ナノ粒子組成物。
【請求項12】
哺乳動物細胞にメッセンジャーRNAを送達するための、請求項1に記載の脂質ナノ粒子を含む医薬組成物であって、
ここで、前記哺乳動物細胞を前記医薬組成物と接触させ、そして、前記メッセンジャーRNAが前記細胞に送達される、前記医薬組成物。
【請求項13】
哺乳動物細胞において目的のポリペプチドを産生するための、請求項1に記載の脂質ナノ粒子を含む医薬組成物であって、
ここで、前記哺乳動物細胞を前記医薬組成物と接触させ、そしてここで、前記脂質ナノ粒子が、前記ポリペプチドをコードする従来のメッセンジャーRNAまたは自己増幅メッセンジャーRNAを含む、前記医薬組成物。
【請求項14】
希少疾患、感染症、がん、増殖性疾患、遺伝病、自己免疫疾患、糖尿病、神経変性疾患、心血管疾患、腎血管疾患、及び代謝性疾患からなる群から選択される疾患、障害または状態を治療するための、請求項1に記載の脂質ナノ粒子を含む医薬組成物。
【請求項15】
請求項1に記載の脂質ナノ粒子、または請求項11に記載の脂質ナノ粒子組成物を含むワクチンであって、ここで、前記ワクチンが、腫瘍ワクチン、インフルエンザワクチン、及びSARSワクチンから選択される、前記ワクチン。
【国際調査報告】