(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-09
(54)【発明の名称】機械共振器付き超音波発振システム
(51)【国際特許分類】
B06B 1/06 20060101AFI20241002BHJP
【FI】
B06B1/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024520681
(86)(22)【出願日】2022-10-06
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 EP2022077780
(87)【国際公開番号】W WO2023061839
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】102021126665.3
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523372123
【氏名又は名称】ヘルマン ウルトラシャルテクニーク ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー
【氏名又は名称原語表記】HERRMANN ULTRASCHALLTECHNIK GMBH & CO.KG
(74)【代理人】
【識別番号】110001368
【氏名又は名称】清流国際弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100129252
【氏名又は名称】昼間 孝良
(74)【代理人】
【識別番号】100155033
【氏名又は名称】境澤 正夫
(72)【発明者】
【氏名】ブルエ、フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】ツェンドラー、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ポルティエ、フォルカー
(72)【発明者】
【氏名】フォグラー、ウルリッヒ
【テーマコード(参考)】
5D107
【Fターム(参考)】
5D107AA09
5D107AA16
5D107BB01
5D107CC01
5D107FF01
(57)【要約】
本発明は、交流電圧を機械的振動に変換することができるコンバータ(6)と、機械的振動で振動するように設計された質量m
sのソノトロード(2)とを備える超音波発振システム(1)に関する。コンバータ(6)は、コンバータ(6)が発生した振動がソノトロード(2)の振動励起を引き起こすようにソノトロード(2)に結合され、超音波発振システム(1)は波長λの振動で動作するように設計されている。上述の問題が少なくとも減少される超音波発振システムを提供するために、本発明によれば、超音波発振システムが、波長λの振動で共振振動させることができる質量m
rの機械共振器(5)を有し、機械共振器(5)の質量m
rがソノトロード(2)の質量m
sよりも大きい構成にする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電圧を機械的振動に変換可能なコンバータ(6)と、
前記機械的振動で振動するように設計された質量m
sのソノトロード(2)と、を有し、
前記コンバータ(6)は、前記コンバータ(6)が発生した振動が前記ソノトロード(2)の振動励起を引き起こすように前記ソノトロード(2)に結合され、
波長λの振動で動作するように設計されている超音波発振システム(1)において、
波長λの振動で共振振動させることができる質量m
rの機械共振器(5)を備え、
前記機械共振器(5)の質量m
rは、前記ソノトロード(2)の質量m
sのよりも大きいことを特徴とする超音波発振システム(1)。
【請求項2】
前記機械共振器(5)の質量m
rは、前記ソノトロード(2)の質量m
sよりも、少なくとも100%、好ましくは少なくとも150%、特に好ましくは少なくとも200%大きいことを特徴とする請求項1に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項3】
前記機械共振器(5)が、前記コンバータ(6)と前記ソノトロード(2)との間に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項4】
質量m
aの振幅変換器(4)が、前記コンバータ(6)と前記ソノトロード(2)との間に配置され、
前記機械共振器(5)が、好ましくは前記コンバータ(6)と前記振幅変換器(4)の間に配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項5】
前記機械共振器(5)の質量m
rは、前記ソノトロード(2)の質量m
sと前記振幅変換器(4)の質量m
aの合計よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項6】
前記振幅変換器は、前記機械共振器として設計されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項7】
前記機械共振器(5)は、nを自然数、好ましくはn=1であるとすると、nλ/2の長さlを有することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項8】
前記機械共振器(5)は長さlを有し、前記長さlに沿う向きの、波長λを有する長手方向の振動に共振振動させることができ、
前記機械共振器(5)はその長さの少なくとも80%に沿って一定の断面を有する、または、前記機械共振器(5)は異なる断面を有する2つのセクションを有して、それぞれのセクションは前記長さlの少なくとも35%に沿って一定の断面を有することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項9】
前記機械共振器(5)は回転対称の断面積を有し、その断面積は好ましくは円形であることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項10】
前記機械共振器(5)が円筒形状を有することを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項11】
前記機械共振器(5)は、平均断面積Qと長さlを有するとしたとき、Q>0.5l
2、好ましくはQ>l
2、最も好ましくはQ>1.5l
2であることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項12】
Q<5l
2、好ましくはQ<3l
2、最も好ましくはQ<2l
2であることを特徴とする請求項11に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項13】
前記コンバータは、前記機械共振器として設計されていることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項14】
金属の溶接のための請求項1~13のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流電圧を機械的振動に変換することができるコンバータと、機械的振動で振動するように設計された質量msのソノトロードとを備える超音波発振システムに関する。コンバータは、コンバータが発生した振動がソノトロードの振動励起を引き起こすようにソノトロードに結合され、超音波発振システムは波長λの振動で動作するように設計されている。
【背景技術】
【0002】
このような超音波発振システムが知られている。波長λの超音波振動で励起されるソノトロードは、ソノトロードを被加工材料に接触させて、局所的に発熱できるように超音波振動により材料をその界面で励起させることにより、材料を加工するために使用される。一般に、被加工材料はソノトロードとアンビル(金床)としても知られるカウンターツールの間に配置される。
【0003】
このために、ソノトロードは、被加工材料と接触される、いわゆるシール面を備える。ソノトロードの形状は、通常、そのシール面全体に渡って可能な限り均一に超音波振動を被加工材料に加えるために、シール面がその長さ及び幅全体に渡って可能な限り一定の振動振幅で振動するように適応されている。
【0004】
シール面が被加工材料と接触するたびに、ソノトロードには、多かれ少なかれ急激に力が加わり、例えばソノトロードの特殊な形状に起因する不要な振動モードもまた励起される。被加工材料における不均一性により、材料がシール面に沿って不均一な反力をソノトロードに対し及ぼす可能性もあり、その結果、例えば、曲げ振動が励起されたり、実際に望ましい振動モードが歪んでしまったりする。これは、側面に設けたシール面で金属などのやや硬い材料を加工する用途において特に顕著である。
【0005】
この波形の歪みは、実際に望まれる長手方向の振動に悪影響を及ぼす可能性があり、その結果、位相がずれたり、場合によっては長手方向に沿って不均一な動きを引き起こしたりする可能性がある。これらの望ましくない振動運動はコンバータに伝達され、従ってコンバータ内に通常配置されている圧電セラミックにも伝達される。しかしながら、これらの部品は、長期的にはそのような振動を吸収することができない。その結果、過剰な応力により圧電セラミックスの温度が上昇し、稼動時間が短縮されてしまう。
【0006】
そのため、圧電セラミックスに再冷却の機会を与えるために、溶接時間を制限することや、個々の溶接プロセス間に長い休憩を取ることが、既に一般的に行われている。加えて、圧電セラミックスの溶接時間を長くするために、多かれ少なかれ複雑な冷却装置が設けられている。しかしながら、圧電素子のセラミックス内で、その耐用寿命を短縮してしまう欠陥が生じる可能性もある。最悪の場合には、圧電セラミックが破損することもあり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、記載の技術水準に基づいて、本発明の課題は、記載された問題が少なくとも軽減される超音波発振システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、この課題は、超音波発振システムが、波長λの振動で共振振動させることができる質量mrの機械共振器を有し、共振器の質量mrがソノトロードの質量msよりも大きいことにより解決される。
【発明の効果】
【0009】
機械共振器は、本質的に、ある周波数、及び、場合によってはその倍数の周波数でのみ振動し、他の周波数での励起が大幅に減衰されるように調整された発振システムであると理解される。好ましくは、共振器は振動体として設計される。
【0010】
機械共振器の質量mrが比較的大きいため、望ましい振動形状の歪みは大幅に減衰される。
【0011】
好ましい実施形態では、機械共振器の質量mrは、ソノトロードの質量msよりも、少なくとも100%、好ましくは少なくとも150%、特に好ましくは少なくとも200%大きい。
【0012】
機械共振器がコンバータとソノトロードの間に配置されていれば、特に好ましい。このようにすることで、一方のソノトロードと他方の被加工材料の接触によりシステムに結合され得る不要な振動は、まずソノトロードから機械共振器に伝達されるが、機械共振器がこれらの不要な振動を実質的に完全に打ち消して、不要な振動がコンバータとそれに含まれる圧電素子に実質的に伝達されないようする。しかしながら、機械共振器を発振システムに結合するだけで、発振システム全体の振動形状が所望の振動形状に近いままに維持することが保証される。
【0013】
多くの場合、質量maの振幅変換器がコンバータとソノトロードの間で使用され、振幅変換器は、超音波振動の振幅を変化させるが、該振動の周波数は変化させない。これにより、コンバータが発生した振動の振幅を、該振動がソノトロードに結合される前に、拡大・縮小(通常は拡大であるが、縮小することもあり得る)することができる。
【0014】
このような振幅変換器が使用される場合、機械共振器は、振幅変換器とソノトロードの間または振幅変換器とコンバータの間に配置することができるが、後者の配置が特に好ましい。不要な振動モードも振幅変換器を介してシステムに結合され得るが、振幅変換器とコンバータの間に機械共振器を配置することによって、これらのモードも除去される。
【0015】
一般的に、振幅変換器の変換特性により、ソノトロードを介してシステムに結合された不要な振動の振動振幅が低減されたレベルで機械共振器のみに伝達されることも確実となる。
【0016】
さらに好ましい実施形態では、機械共振器の質量mrは、ソノトロードの質量msと振幅変換器の質量maの合計よりも大きい。
【0017】
機械共振器の比較的大きな質量により、不要な振動成分は除去されるか、大幅に減衰される。
【0018】
しかしながら、本発明の意味において、振幅変換器を機械共振器として設計することも可能である。そのような場合、追加的部品は不要である。その代わり、振幅変換器の質量が増加される。ただし、振幅変換器には取り付け部が設けられることが多く、対応する取り付けホルダーも振幅変換器のより大きな寸法にあわせて変更する必要があるが、スペースの理由から全ての用途でそれが可能であるとは限らない。
【0019】
好ましい実施形態では、機械共振器は、λ/2またはその倍数の長さを有する。これらの場合、機械共振器を波長λと効果的に共振するようにすることができる。
【0020】
さらに好ましい実施形態では、機械共振器は長さlを有し、長さlに沿う向きの、波長λを有する長手方向の振動(縦振動)に共振するように作製することができる。好ましい実施形態では、機械共振器は、その長さlの少なくとも80%に沿って一定の断面を有し、特に好ましくは、機械共振器は、その長さの少なくとも95%に沿って一定の断面を有する。好ましくは、機械共振器は、その長さの全体に沿って一定の断面を有する。
【0021】
あるいは、機械共振器は異なる断面を持つ2つのセクションを有し、それぞれのセクションは、長さlの少なくとも25%に沿って一定の断面を有していてもよい。この場合、機械共振器は、所望の振動形状の歪み成分を排除または減衰させるだけではなく、振幅変換も行う。この機械共振器は、既存の振幅変換器に加えて使用することもできるし、完全に置き換えて使用することができる。
【0022】
これらの形状は、他の振動モードが非常に効果的に減衰または排除されることを保証する。
【0023】
さらに好ましい実施形態では、機械共振器は回転対称の断面積を有し、その断面積は円形であることが好ましい。例えば、機械共振器は、円筒形状を有することができる。
【0024】
更に特に好ましい実施形態では、機械共振器の有する平均断面積をQとし、長さをlとしたとき、Q>0,5l2、好ましくはQ>l2、最も好ましくはQ>1.5l2である。(長さlに対し垂直な断面図における)平均断面積が大きいことにより、不要な振動を非常に効果的に排除できる。
【0025】
断面積を著しく大きくしたとしても追加的効果はなく、他の好ましい実施形態では、Q<5l2、好ましくはQ<3l2、最も好ましくはQ<2l2である。
【0026】
別の好ましい実施形態では、コンバータは、機械共振器として設計される。従って、コンバータにより大きな質量mrが提供されるため、この場合には追加のコンポーネントも省略できる。
【0027】
このような超音波発振システムは、金属の溶接に特に好ましい。
【0028】
本発明の更なる利点、特徴、可能な用途が、以下の好ましい実施形態の記載及び添付の図面から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図2】
図1に示す本発明の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、本発明の一実施形態を示す。超音波発振システム1はソノトロード2を備え、ソノトロード2は互いに対向する第1端面と第2端面と、これら2つ端面どうしを接続する外周側面とを有する。
【0031】
更に、複数の(すなわち4つの)圧電結晶積層体9を有するコンバータ6が設けられており、圧電結晶積層体9は、全て超音波発振ユニット1の長手方向に対して垂直に配向されている。これらの圧電結晶積層体9が交流電圧を機械的振動に変換する。超音波発振システム1では、4つの圧電結晶積層体9が星型に配置されているため、
図1の矢印で示す長手方向に長手方向の超音波振動が励起される。
【0032】
振幅変換器4は、ソノトロード2の第1端面に配置され、
図1の右側からシステムに結合された振動の振動振幅を拡大してソノトロード2に伝達する。
【0033】
ソノトロード2は、材料を溶接するように設計されていて、図示の例では金属ストランドを溶接するように設計されている。この目的のために、ソノロード2は、その側面に、金属ストランドと接触可能なシール面を有する。シール面は、第2端面に面する側面の部分に配置されている。
【0034】
機械共振器5は、振幅変換器4とコンバータ6との間に配置されており、この場合、コンバータ6は円筒形の要素から成る。機械共振器5の長さlは、コンバータ6により引き起こされる励起振動の波長λの半分に相当する。コンバータ6により引き起こされる波長λの振動は、機械共振器5によって振幅変換器4へ伝達され、振幅変換器4は、振幅を変換、この場合は拡大してソノトロード2へ伝達する。機械共振器5は、それぞれ一定の直径を有する2つのセクション7、8を有しており、コンバータ6側に位置するセクション7の直径は、振幅変換器4側に位置するセクション8の直径よりも大きい。セクション8は長さl1を有し、セクション7は長さl2を有する。長さl3を有する移行セクションが、セクション7とセクション8の間に配置される。機械共振器5の長さは、このように、長さl1、長さl2、及び、長さl3(l=l1+l2+l3)から成る。本実施形態は、機械共振器5も振幅変換を行うという利点を有する。
【0035】
ソノトロード2が金属ストランド3と接触することにより、更なる振動モードまたは振動形状の歪みが励起され、それらが次にソノトロード2から振幅変換器4へと伝達される。長さlの機械共振器5が振幅変換器4とコンバータ6の間に配置されているため、これらの振動モードは、機械共振器5により実施的に完全に除去されるか、その歪みが大幅に減衰されて、その結果これらの振動はコンバータ6またはコンバータ6の圧電素子に伝達されない。
【0036】
本発明に係る超音波発振システム1における機械共振器5の配置は、圧電結晶に影響を与える干渉振動を効果的に除去し、従って圧電素子の耐用寿命を大幅に延長する。
【符号の説明】
【0037】
1 超音波発振システム
2 ソノトロード
4 振幅変換器
5 機械共振器
6 コンバータ
7、8 共振器のセクション
9 圧電結晶積層体
【手続補正書】
【提出日】2023-02-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電圧を機械的振動に変換可能なコンバータ(6)と、
前記機械的振動で振動するように設計された質量m
sのソノトロード(2)と、を有し、
前記コンバータ(6)は、前記コンバータ(6)が発生した振動が前記ソノトロード(2)の振動励起を引き起こすように前記ソノトロード(2)に結合され、
波長λの振動で動作するように設計されている超音波発振システム(1)において、
波長λの振動で共振振動させることができる質量m
rの機械共振器(5)を備え、
前記機械共振器(5)の質量m
rは、前記ソノトロード(2)の質量m
sのよりも大きいことを特徴とする超音波発振システム(1)。
【請求項2】
前記機械共振器(5)の質量m
rは、前記ソノトロード(2)の質量m
sよりも、少なくとも100%、好ましくは少なくとも150%、特に好ましくは少なくとも200%大きいことを特徴とする請求項1に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項3】
前記機械共振器(5)が、前記コンバータ(6)と前記ソノトロード(2)との間に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項4】
質量m
aの振幅変換器(4)が、前記コンバータ(6)と前記ソノトロード(2)との間に配置され、
前記機械共振器(5)が、好ましくは前記コンバータ(6)と前記振幅変換器(4)の間に配置されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項5】
前記機械共振器(5)の質量m
rは、前記ソノトロード(2)の質量m
sと前記振幅変換器(4)の質量m
aの合計よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項6】
前記振幅変換器は、前記機械共振器として設計されていることを特徴とする、請求項1~
3のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項7】
前記機械共振器(5)は、nを自然数、好ましくはn=1であるとすると、nλ/2の長さlを有することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項8】
前記機械共振器(5)は長さlを有し、前記長さlに沿う向きの、波長λを有する長手方向の振動に共振振動させることができ、
前記機械共振器(5)はその長さの少なくとも80%に沿って一定の断面を有する、または、前記機械共振器(5)は異なる断面を有する2つのセクションを有して、それぞれのセクションは前記長さlの少なくとも35%に沿って一定の断面を有することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項9】
前記機械共振器(5)は回転対称の断面積を有し、その断面積は好ましくは円形であることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項10】
前記機械共振器(5)が円筒形状を有することを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項11】
前記機械共振器(5)は、平均断面積Qと長さlを有するとしたとき、Q>0.5l
2、好ましくはQ>l
2、最も好ましくはQ>1.5l
2であることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項12】
Q<5l
2、好ましくはQ<3l
2、最も好ましくはQ<2l
2であることを特徴とする請求項11に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項13】
前記コンバータは、前記機械共振器として設計されていることを特徴とする、請求項1
、2または7~12のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)。
【請求項14】
金属の溶接のための請求項1~13のいずれか一項に記載の超音波発振システム(1)の使用。
【国際調査報告】