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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】開放型イヤホン
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
H04R1/10 104A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023535851
(86)(22)【出願日】2023-04-13
(85)【翻訳文提出日】2023-06-13
(86)【国際出願番号】 CN2023088175
(87)【国際公開番号】W WO2024055580
(87)【国際公開日】2024-03-21
(31)【優先権主張番号】202211121393.2
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】316010757
【氏名又は名称】深▲せん▼市冠旭電子股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ペン,ジウガオ
(72)【発明者】
【氏名】ウ,ハイクアン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,チュアン
(72)【発明者】
【氏名】シ,ルイウェン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,チジュン
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BE01
(57)【要約】
本開示は開放型イヤホンを開示する。当該開放型イヤホンは、イヤホン本体(100)と、屈曲部(210)及び補助部(220)を含み、屈曲部の一端が補助部の一端に接続され、屈曲部の他端がイヤホン本体に回転接続され、屈曲部が軟質材料で形成され、補助部が硬質材料で形成されるイヤーフック(200)とを含む。装着されるとき、屈曲部がユーザの耳介外側の上部に掛けられ、補助部がユーザの耳介外側の背部に密着し、イヤホン本体がユーザの耳介内側に密着し、屈曲部の形態がユーザの耳介外側の形状に追従適応でき、補助部がユーザに装着されるときの安定性の向上に寄与し、さらに、屈曲部がイヤホン本体に回転接続されることで、イヤホン本体がイヤーフックに対して回転でき、ユーザの耳介内側に良好に密着する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イヤホン本体と、
屈曲部と補助部を含み、前記屈曲部の一端が前記補助部の一端に接続され、前記屈曲部の他端が前記イヤホン本体に回転接続され、前記屈曲部が軟質材料で形成され、前記補助部が硬質材料で形成されるイヤーフックと、を含む、
開放型イヤホン。
【請求項2】
前記屈曲部は、軟質ゴム棒である、
請求項1に記載の開放型イヤホン。
【請求項3】
前記屈曲部内には、形状記憶ワイヤが埋設される、
請求項1に記載の開放型イヤホン。
【請求項4】
前記形状記憶ワイヤの材料は、形状記憶金属又は形状記憶ポリマーである、
請求項3に記載の開放型イヤホン。
【請求項5】
前記イヤーフックは第一接続ブロックと第二接続ブロックをさらに含み、前記第一接続ブロックと前記第二接続ブロックがそれぞれ前記屈曲部内に嵌設され、前記形状記憶ワイヤの両端が前記第一接続ブロックと前記第二接続ブロックにそれぞれ接続される、
請求項3に記載の開放型イヤホン。
【請求項6】
前記屈曲部の断面積は、中央部から、前記補助部と前記イヤホン本体との両端に向かってそれぞれ増大する、
請求項1に記載の開放型イヤホン。
【請求項7】
前記補助部の断面積は、前記屈曲部の方向に向かって徐々に縮小する、
請求項1に記載の開放型イヤホン。
【請求項8】
接続軸と、接続スリーブと、リセット弾性部材とを含む回転組立品をさらに含み、
前記接続軸は、前記屈曲部に接続され、
前記接続スリーブは、前記接続軸に可動的に周設され、かつ前記イヤホン本体に接続され、
前記リセット弾性部材は、前記接続軸に設置され、かつ前記接続スリーブ内に設置され、前記接続スリーブに復元力を提供する構成となる、
請求項1~7のいずれか一項に記載の開放型イヤホン。
【請求項9】
前記リセット弾性部材は前記接続軸に周設されるねじりばねであり、前記リセット弾性部材の一端が前記イヤホン本体又は前記接続スリーブに当接される、
請求項8に記載の開放型イヤホン。
【請求項10】
前記イヤホン本体は、筐体、回路基板及びホーンを含み、前記筐体に出音穴及び調音穴が設けられ、前記回路基板と前記ホーンがいずれも前記筐体内に設置され、前記ホーンが前記回路基板に電気接続される、
請求項1~7のいずれか一項に記載の開放型イヤホン。
【請求項11】
前記出音穴の位置に第一防塵網が設けられ、及び/又は、前記調音穴の位置に第二防塵網が設けられる、
請求項10に記載の開放型イヤホン。
【請求項12】
前記筐体に透光エリアが設けられ、前記イヤホン本体は、前記筐体内に設置され、前記透光エリアに対応し、かつ前記回路基板に電気接続される指示ランプをさらに含む、
請求項10に記載の開放型イヤホン。
【請求項13】
前記イヤホン本体は前記筐体内に設置される磁気吸着部材をさらに含み、前記磁気吸着部材は、前記開放型イヤホンがイヤホン充電ボックス内に置かれるとき、前記イヤホン充電ボックスと吸着するために用いられる、
請求項10に記載の開放型イヤホン。
【請求項14】
前記補助部内に取付室が設けられ、前記取付室内に電池が設けられ、前記屈曲部内にワイヤハーネスが埋設され、前記ワイヤハーネスの一端が前記取付室内まで延伸して前記電池に電気接続され、前記ワイヤハーネスの他端が前記筐体内まで延伸して前記回路基板に電気接続される、
請求項10に記載の開放型イヤホン。
【請求項15】
前記イヤホン本体は、前記筐体内に設置されるコネクタをさらに含み、前記コネクタは、一端が前記ホーンに電気接続され、他端が前記回路基板に当接する、
請求項10に記載の開放型イヤホン。
【請求項16】
前記コネクタは、第一接続板、第二接続板及びフレキシブル板を含み、前記第一接続板と前記第二接続板が間隔を置いて対向設置され、前記フレキシブル板の両端それぞれが前記第一接続板の一端と前記第二接続板の一端とに接続され、前記第一接続板が前記ホーンに電気接続され、前記第二接続板が前記回路基板に弾性当接される、
請求項15に記載の開放型イヤホン。
【請求項17】
前記イヤホン本体は、前記筐体の内部空間を音室と収納室とに分けるように前記筐体内に設置される隔板をさらに含み、前記回路基板が前記収納室内に設置され、前記ホーンが前記音室内に設置され、
前記出音穴と前記調音穴はいずれも前記音室に連通される、
請求項10に記載の開放型イヤホン。
【請求項18】
前記隔板は、前記ホーンから前記回路基板の方向へ凹んで凹溝が形成され、前記ホーンの一部が前記凹溝に設置される、
請求項17に記載の開放型イヤホン。
【請求項19】
前記筐体にタッチエリアが設けられ、前記イヤホン本体は、前記筐体内に設置され、前記タッチエリアに対応し、かつ前記回路基板に電気接続されるタッチパネルをさらに含む、
請求項10に記載の開放型イヤホン。
【請求項20】
前記筐体には背向して設置される第一面と第二面が設置され、前記出音穴が前記第一面に貫設され、前記タッチエリアが前記第二面に設けられる、
請求項19に記載の開放型イヤホン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2022年09月15日に中国特許庁に提出され、出願番号202211121393.2、発明の名称「開放型イヤホン」である中国特許出願の優先権を要求し、その全ての内容は引用により本開示に組み込まれる。
本開示は、イヤホン技術分野に関し、具体的に開放型イヤホンに関する。
【背景技術】
【0002】
イヤホンは、社会の進歩及び消費者生活水準の向上に連れて、人と電子通信ツールとの接続媒体として広く適用され、人々の生活における必要不可欠の一部になりつつある。その内、無線イヤホンは、小型で携帯しやすいので消費者から高く評価される。無線イヤホンは、概ね、インナーイヤー型無線イヤホンと開放型イヤホンとの二種類があり、インナーイヤー型無線イヤホンは、ホーンが消費者の外耳道にねじ込まれて使用される一方、開放型イヤホンは、ホーンが消費者の外耳道の外部に装着使用される。
【0003】
従来の開放型イヤホンは、主にイヤーフックによりユーザの耳介外側に掛けて装着使用されるが、イヤーフックが通常に硬質材料で形成され、イヤーフックの形状がユーザの耳介外側の形状に追従適応できず、また、ユーザが長時間に装着すると痛みが生じやすいので、ユーザが装着するときの快適性が劣る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、従来の開放型イヤホンのイヤーフックが硬質材料で形成され、イヤーフックの形状がユーザの耳に追従適応できず、かつユーザが長時間に装着すると痛みが生じやすい課題を解決するために、開放型イヤホンを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示実施例に係る技術的解決手段は、開放型イヤホンを提供し、
当該開放型イヤホンは、
イヤホン本体と、
屈曲部と補助部を含み、前記屈曲部の一端が前記補助部の一端に接続され、前記屈曲部の他端が前記イヤホン本体に回転接続され、前記屈曲部が軟質材料で形成され、前記補助部が硬質材料で形成されるイヤーフックと、を含む。
【0006】
一実施例において、前記屈曲部は、軟質ゴム棒である。
【0007】
一実施例において、前記屈曲部内には、形状記憶ワイヤが埋設される。
【0008】
一実施例において、前記形状記憶ワイヤの材料は、形状記憶金属又は形状記憶ポリマーである。
【0009】
一実施例において、前記イヤーフックは第一接続ブロックと第二接続ブロックをさらに含み、前記第一接続ブロックと前記第二接続ブロックがそれぞれ前記屈曲部内に嵌設され、前記形状記憶ワイヤの両端が前記第一接続ブロックと前記第二接続ブロックにそれぞれ接続される。
【0010】
一実施例において、前記屈曲部の断面積は、中央部から、前記補助部と前記イヤホン本体との両端に向かってそれぞれ増大する。
【0011】
一実施例において、前記補助部の断面積は、前記屈曲部の方向に向かって徐々に縮小する。
【0012】
一実施例において、前記開放型イヤホンは、接続軸と、接続スリーブとリセット弾性部材とを含む回転組立品をさらに含み、前記接続軸は前記屈曲部に接続され、前記接続スリーブは前記接続軸に可動的に周設されかつ前記イヤホン本体に接続され、前記リセット弾性部材は、前記接続軸に設置されかつ前記接続スリーブ内に設置され、前記接続スリーブに復元力を提供する構成となる。
【0013】
一実施例において、前記リセット弾性部材は前記接続軸に周設されるねじりばねであり、前記リセット弾性部材の一端が前記イヤホン本体又は前記接続スリーブに当接される。
【0014】
一実施例において、前記イヤホン本体は、筐体、回路基板及びホーンを含み、前記筐体に出音穴及び調音穴が設けられ、前記回路基板と前記ホーンがいずれも前記筐体内に設置され、前記ホーンが前記回路基板に電気接続される。
【0015】
一実施例において、前記出音穴の位置に第一防塵網が設けられ、及び/又は、前記調音穴の位置に第二防塵網が設けられる。
【0016】
一実施例において、前記筐体に透光エリアが設けられ、前記イヤホン本体は、前記筐体内に設置され、前記透光エリアに対応し、かつ前記回路基板に電気接続される指示ランプをさらに含む。
【0017】
一実施例において、前記イヤホン本体は前記筐体内に設置される磁気吸着部材をさらに含み、前記磁気吸着部材は、前記開放型イヤホンがイヤホン充電ボックス内に置かれるとき、前記イヤホン充電ボックスと吸着するために用いられる。
【0018】
一実施例において、前記補助部内に取付室が設けられ、前記取付室内に電池が設けられ、前記屈曲部内にワイヤハーネスが埋設され、前記ワイヤハーネスの一端が前記取付室内まで延伸して前記電池に電気接続され、前記ワイヤハーネスの他端が前記筐体内まで延伸して前記回路基板に電気接続される。
【0019】
一実施例において、前記イヤホン本体は、前記筐体内に設置されるコネクタをさらに含み、前記コネクタは、一端が前記ホーンに電気接続され、他端が前記回路基板に当接する。
【0020】
一実施例において、前記コネクタは、第一接続板、第二接続板及びフレキシブル板を含み、前記第一接続板と前記第二接続板が間隔を置いて対向設置され、前記フレキシブル板の両端それぞれが前記第一接続板の一端と前記第二接続板の一端とに接続され、前記第一接続板が前記ホーンに電気接続され、前記第二接続板が前記回路基板に弾性当接される。
【0021】
一実施例において、前記イヤホン本体は、前記筐体の内部空間を音室と収納室とに分けるように前記筐体内に設置される隔板をさらに含み、前記回路基板が前記収納室内に設置され、前記ホーンが前記音室内に設置され、前記出音穴と前記調音穴がいずれも前記音室に連通される。
【0022】
一実施例において、前記隔板は、前記ホーンから前記回路基板の方向へ凹んで凹溝が形成され、前記ホーンの一部が前記凹溝に設置される。
【0023】
一実施例において、前記筐体にタッチエリアが設けられ、前記イヤホン本体は、前記筐体内に設置され、前記タッチエリアに対応し、かつ前記回路基板に電気接続されるタッチパネルをさらに含む。
【0024】
一実施例において、前記筐体には背向して設置される第一面と第二面が設けられ、前記出音穴が前記第一面に貫設され、前記タッチエリアが前記第二面に設けられる。
【発明の効果】
【0025】
本開示の実施例に係る開放型イヤホンの技術的効果は、従来技術と比較して、屈曲部が軟質材料で形成されるため、屈曲部の形状がユーザの耳介外側に追従適応できるとともに、屈曲部にある程度の緩衝性があるため、ユーザに痛みが生じ難い一方、補助部が硬質材料で形成され、イヤーフックの構造安定性が保証され、ユーザが装着するときの安定性の向上に寄与し、さらに、前記屈曲部が前記イヤホン本体に回転接続されることで、イヤホン本体がイヤーフックに対して回転でき、ユーザの耳介内側に良好に密着し、これによりユーザが装着するときの快適性が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本開示実施例に係る技術をより明白に説明するために、実施例又は例示的な技術の説明に必要な図面に対して簡単に説明する。言うまでもなく、下記説明における図面は、本開示の幾つかの実施例に過ぎず、当業者は、進歩性に値する労働をすることなくこれらの図面に基づき他の図面を得ることができる。
図1】本開示実施例に係る開放型イヤホンの立体構造模式図一である。
図2】本開示実施例に係る開放型イヤホンの分解構造模式図である。
図3】本開示実施例に係る開放型イヤホンの立体構造模式図二である。
図4】本開示実施例に係る開放型イヤホンの立体構造模式図三である。
図5】本開示実施例に係るイヤホン本体の断面構造模式図である。
図6】本開示実施例に係るイヤホン本体の部分構造模式図一である。
図7】本開示実施例に係るイヤホン本体の部分構造模式図二である。
図8】本開示実施例に係るイヤーフックから第二電池ハウジングを略した構造模式図である。
図9】本開示実施例に係る回転組立品の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本開示の目的、技術的解決手段、メリットをより明白にするために、図面及び実施例に関連して、本開示に対してさらに詳しく説明する。言うまでもなく、ここで説明する具体的実施例は、本開示を解釈するものに過ぎず、本開示を限定するものではない。
【0028】
なお、ある部品は、他の部品に「固定」又は「設置」される場合、他の部品に直接に「固定」又は「設置」されてもよく、当該他の部品に間接に「固定」又は「設置」されてもよい。ある部品は、他の部品に「接続」される場合、他の部品に直接に又は間接に「接続」されてもよい。用語「上」、「下」、「左」、「右」などで示す方位又は位置関係は、図面に基づく方位又は位置関係であり、説明しやすくするためのものに過ぎず、係る装置又は部品が必ず特定な方位を有し、或いは特定な方位で構成され又は操作されることを指示・示唆するものではないため、本開示を限定するものとして理解すべきではなく、当業者が上記用語の具体的意味を具体的状況に応じて理解できる。用語「第一」、「第二」は、説明しやすくするためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示・示唆するもの又は技術特徴の数を暗示するものとして理解すべきではない。「複数」とは、他に具体的に限定されない限り、二つ又はそれ以上を意味する。
【0029】
以下、本開示に係る技術的解決手段を説明するために、具体的な図面及び実施例に関連して詳しく説明する。
【0030】
図1に示すように、本開示のいくつかの実施例に係る開放型イヤホンは、イヤホン本体100とイヤーフック200とを含み、イヤーフック200が屈曲部210と補助部220を含み、イヤーフック200が屈曲部210と補助部220を含み、屈曲部210の一端が補助部220の一端に接続され、屈曲部210の他端がイヤホン本体100に回転接続され、屈曲部210が軟質材料で形成され、補助部220が硬質材料で形成される。
【0031】
本開示に係る開放型イヤホンは、従来技術と比較して、装着使用されるとき、イヤーフック200の屈曲部210がユーザの耳介外側の上部に掛けられ、補助部220がユーザの耳介外側の背部に密着し、イヤホン本体100がユーザの耳介内側に密着し、屈曲部210が軟質材料で形成されるため、屈曲部210の形状がユーザの耳介外側の形状に追従適応でき、かつ屈曲部210にある程度の緩衝性があるため、ユーザに痛みが生じ難い一方、補助部220が硬質材料で形成されるため、イヤーフック200の構造安定性が保証され、ユーザが装着するときの安定性の向上に寄与し、さらに、屈曲部210がイヤホン本体100に回転接続されることで、イヤホン本体100がイヤーフック200に対して回転でき、ユーザの耳介内側に良好に密着し、これによりユーザが装着するときの快適性が良好になる。
【0032】
本開示の幾つかの実施例において、図2~5に示すように、イヤホン本体100は筐体10、回路基板20及びホーン30を含み、筐体10には出音穴111及び調音穴131が設けられ、回路基板20とホーン30はいずれも筐体10内に設置され、ホーン30は回路基板20に電気接続される。
【0033】
具体的に、筐体10に第一面11、第二面12、頂面13及び底面14が設けられ、第一面11と第二面12が背向して設置され、頂面13と底面14が第一面11と第二面12との間に設置され、かつ頂面13と底面14が対向して設置される。なお、装着されるとき、第一面11は正面であってユーザの耳介内側に密着し、第二面12は背面であってユーザの耳から離れる。出音穴111は第一面11に貫設されて底面14に近づいて設置され、調音穴131は頂面13に貫設されて出音穴111と対角をなして設置されることで、調音穴131の位置から出音穴111の位置までの距離がより長く、出音穴111を介して伝達された中低周波数の音波と調音穴131を介して伝達された中低周波数の音波とが相殺することを効果的に抑制し、イヤホンオーディオにおける中低周波数の音波の損失を低減し、中低周波数の音圧レベルを高め、これによりイヤホンオーディオにおける中低周波数の効果の向上に寄与する。
【0034】
本開示の幾つかの実施例において、出音穴111の位置に第一防塵網17が設けられ、外部のほこりが出音穴111を介して音室15内に進入することを効果的に抑制できる。
【0035】
本開示の幾つかの実施例において、調音穴131の位置に第二防塵網18が設けられ、外部のほこりが調音穴131を介して音室15内に進入することを効果的に抑制できる。
【0036】
本開示の幾つかの実施例において、図2及び5に示すように、イヤホン本体100は、筐体10の内部空間を音室15と収納室16とに分けるように筐体10内に設置される隔板40をさらに含み、音室15と収納室16が互いに連通せず、回路基板20が収納室16内に設置され、ホーン30が音室15内に設置され、出音穴111及び調音穴131はいずれも音室15に連通する。回路基板20とホーン30は、互いに連通しない音室15及び収納室16内にそれぞれ設置されることで、出音穴111及び調音穴131を介して音室15内に進入した液体が回路基板20まで流れて回路基板20を壊すことを効果的に抑制できる。
【0037】
本開示の幾つかの実施例において、隔板40は、ホーン30から回路基板20の方向へ凹んで凹溝41が形成され、ホーン30の一部が凹溝41に設置され、筐体10の内部空間に対する隔板40の占用を効果的に低減できる。具体的に、隔板40の凹溝41に対応する底部に退避口42が設けられ、退避口42と凹溝41が連通し、ホーン30の一部が退避口42内にまで延伸し、イヤホン本体100の全体厚さを効果的に低減でき、イヤホンの小型化・薄型化に寄与する。
【0038】
本開示の幾つかの実施例において、退避口42を封止するために、退避口42内に第一防水充填材が充填される。
【0039】
本開示の幾つかの実施例において、隔板40には、ホーン30と回路基板20との電気接続を実現するリード線が貫設するための配線穴が設けられる。
【0040】
本開示の幾つかの実施例において、配線穴を封止するために、配線穴内に第二防水充填材が充填される。
【0041】
本開示の幾つかの実施例において、隔板40に貫通穴43が設けられ、図7に示すように、貫通穴43と調音穴131が対応して連通する。
【0042】
本開示の幾つかの実施例において、図2、5~7に示すように、筐体10に第二面12に設けられるタッチエリアが設けられ、イヤホン本体100がタッチパネル50をさらに含み、タッチパネル50は、筐体10内に設置され、タッチエリアに対応し、かつ回路基板20に電気接続される。これにより、ユーザは、タッチエリアをタッチすることによりイヤホンの各機能に対する制御を実現できる。
【0043】
本開示の幾つかの実施例において、図5に示すように、タッチパネル50が収納室16内に設置され、回路基板20の隔板40から離れる側に設置され、タッチエリアが第二面12に設けられることにより、ユーザが使用中にタッチエリアを便利にタッチして、対応する機能の制御を行う。
【0044】
本開示の幾つかの実施例において、図2及び6に示すように、イヤホン本体100は、筐体10内に設置されるセンサ60をさらに含み、具体的に、センサ60は、収納室16内に設置され、回路基板20に電気接続される。具体的に、センサ60は回路基板20の隔板40に向かう側に設置される。センサ60は電磁誘導によりイヤホンを自動的にオン/オフするホールセンサであってもよい。
【0045】
本開示の幾つかの実施例において、図1、6及び7に示すように、筐体10には透光エリアが設けられ、イヤホン本体100は指示ランプ70をさらに含み、指示ランプ70は、筐体10内に設置され、透光エリアに対応し、回路基板20に電気接続される。これにより、指示ランプ70から発光する提示光線が透光エリアで表示されることでユーザを注意することができる。
【0046】
本開示の幾つかの実施例において、筐体10は半透光材料からなることで、指示ランプ70が発光する提示光線が透光エリアで表示されることができる。
【0047】
具体的に、指示ランプ70は、回路基板20とタッチパネルとの間に設けられ、タッチパネルにおける指示ランプ70に対応する位置に透光穴51が設けられ、指示ランプ70から発光される提示光線が透光穴51を通して透光エリアで表示される。
【0048】
本開示の幾つかの実施例において、筐体10には収納室16と連通する貫通穴112が設けられ、イヤホン本体100は充電プローブ80をさらに含み、充電プローブ80が筐体10内に設置され、充電プローブ80の一端が回路基板20に電気接続され、他端が貫通穴112を通して筐体10から露出する。
【0049】
具体的に、図2及び3に示すように、貫通穴112が第一面11を貫通し、充電プローブ80が回路基板20の隔板40に向かう側に設置される。
【0050】
本開示の幾つかの実施例において、図2、6及び7に示すように、イヤホン本体100は、収納室16内に設置される磁気吸着部材81をさらに含む。イヤホンがイヤホン充電ボックス内に置かれるとき、磁気吸着部材81とイヤホン充電ボックスが吸着することで、イヤホン充電ボックス内におけるイヤホンの安定性が効果的に保証され、これにより、イヤホン充電ボックスがイヤホンに対して安定的に充電できる。磁気吸着部材81は、磁石ブロック又は磁石を吸着できる金属ブロックであってもよく、金属ブロックは、例えば、鉄、コバルト、ニッケル及びその合金又はフェライトであってもよい。
【0051】
具体的に、磁気吸着部材81と充電プローブ80は回路基板20の同じ側に設置され、即ち、磁気吸着部材81は回路基板20の隔板40に向かう側に設置される。
【0052】
本開示の幾つかの実施例において、イヤホン本体100は、筐体10内に設置されるコネクタ90をさらに含み、具体的に、コネクタ90が収納室16内に設置される。コネクタ90は、一端がホーン30及び電池222に電気接続され、他端が回路基板20に当接する。
【0053】
なお、コネクタ90を設置することで、回路基板20の組み立て中に、回路基板20が周辺の静電により損害されないように回路基板20とホーン30及び電池222との電気接続を先に切断することができ、回路基板20が筐体10内に組み立てられた後、回路基板20がコネクタ90を介してホーン30及び電池222に電気接続され、即ち、回路基板20を筐体10内に組み立てた後、回路基板20をホーン30及び電池222に電気接続させ、これにより組み立て中の静電の影響から回路基板20を保護でき、無線イヤホンの品質の保証に寄与する。
【0054】
コネクタ90は、フレキシブルプリント基板20(Flexible Printed Circuit、FPCと略す)であってもよい。
【0055】
コネクタ90は、U字状、Z字状又はL字状などであってもよい。
【0056】
本開示の幾つかの実施例において、図6及び7に示すように、コネクタ90は、第一接続板91と、第二接続板92と、フレキシブル板93とを含み、第一接続板91と第二接続板92が間隔を置いて対向設置され、フレキシブル板93の両端が第一接続板91の一端と第二接続板92の一端にそれぞれ接続され、即ち、コネクタ90がU字状を呈し、第一接続板91がリード線によりホーン30に電気接続され、第二接続板92が回路基板20に弾性当接されることで、回路基板20とホーン30が電気接続される。具体的に、回路基板20に割れ目21が設けられ、第一接続板91が回路基板20の一側に設置されて筐体10の内壁に粘着され、フレキシブル板93が缺口21に貫設され、第二接続板92が回路基板20の第一接続板91から離れる側面に弾性当接される。
【0057】
本開示の幾つかの実施例において、第一接続板91、第二接続板92及びフレキシブル板93は一体成型され、即ち、コネクタ90は一体成型された板状構造である。
【0058】
本開示の幾つかの実施例において、第一接続板91及び第二接続板92の強度を保証するために、第一接続板91に第一補強板が設置され、第二接続板92に第二補強板が設置される。第一補強板と第二補強板はいずれも鋼板であってもよい。
【0059】
本開示の幾つかの実施例において、図1、2及び4に示すように、屈曲部210の断面積は、中央部から補助部220とイヤホン本体100との両端に向かってそれぞれ徐々に増大し、補助部220の断面積は屈曲部210の方向に向かって徐々に縮小することで、イヤーフック200が人間工学に適し、イヤーフック200の装着時の安定性の更なる向上に寄与する。
【0060】
なお、屈曲部210の断面は屈曲部210の径方向の断面であり、補助部220の断面は補助部220の径方向の断面である。
【0061】
具体的に、屈曲部210の断面は円状面であり、屈曲部210の最小直径は4.0mm~4.5mmであり、例えば、屈曲部210の最小直径は4.0mm、4.1mm、4.2mm、4.3mm、4.4mm又は4.5mmであってもよい。
【0062】
本開示の幾つかの実施例において、屈曲部210は軟質ゴム材料で形成され、屈曲部210内に形状記憶ワイヤ211が埋設され、形状記憶ワイヤ211は弾性を有しかつ形状記憶機能を有し、外力の作用が消失した後に元の形状に自動的にリセットすることができ、これにより、ユーザが装着するとき、形状記憶ワイヤ211が屈曲部210を元の形状に戻そうとすることで、屈曲部210がユーザの耳の根元の外形輪郭に密着し、装着の安定性を高め、また、屈曲部210的形状を調整することで、イヤホン本体100とユーザ耳介内側との密着性を調整することができ、他の角度からユーザの装着の快適性を高める。
【0063】
本開示の幾つかの実施例において、屈曲部210はシリコンゴム材料で形成される。
【0064】
本開示の幾つかの実施例において、形状記憶ワイヤ211の材料は形状記憶金属又は形状記憶ポリマーなどである。
【0065】
形状記憶ワイヤ211は形状記憶金属ワイヤであってもよく、形状記憶金属ワイヤは、形状記憶効果を有するとともに、屈曲部210を支持する作用を発揮でき、掛ける部分に良好な強度を持たせ、屈曲部210に良好の支持性を持たせ、イヤホンの装着安定性を高めることができる。具体的に、形状記憶金属ワイヤは、ニッケル・チタン合金ワイヤ、銅・亜鉛合金ワイヤ、銅・アルミ・ニッケル合金ワイヤ、銅・モリブデン・ニッケル合金ワイヤ又は銅・金・亜鉛合金ワイヤなどであってもよい。
【0066】
本開示の幾つかの実施例において、補助部220はポリカーボネート(Polycarbonate、PCと略す)とアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(Acrylonitrile butadiene Styrene copolymers(ABS))との混合物で形成される。
【0067】
本開示の幾つかの実施例において、図2及び8に示すように、補助部220内には取付室221が設けられ、取付室221内に電池222が設置され、屈曲部210内にワイヤハーネス212が埋設され、ワイヤハーネス212の一端が取付室221内にまで延伸して電池222に電気接続され、ワイヤハーネス212の他端が筐体10内にまで延伸して回路基板20に電気接続される。
【0068】
なお、回路基板20、ホーン30、タッチパネル50、センサ60、指示ランプ70、充電プローブ80及び磁気吸着部材81はいずれも筐体10の収納室16内に設置され、電池222のみがイヤーフック200の補助部220の取付室221内に設置されることにより、屈曲部210内に埋設されるワイヤハーネス212は電池222と回路基板20との電気接続を実現すればよく、ワイヤハーネス212に含まれるリード線が少数であり、ワイヤハーネス212の占用面積が低減され、これにより、掛ける部分の断面積が縮小され、掛ける部分がより細くなり、ユーザが装着するときに痛みをさらに生じ難いようにする。
【0069】
本開示の幾つかの実施例において、補助部220は、第一電池ハウジング223及び第二電池ハウジング224を含み、第一電池ハウジング223と第二電池ハウジング224はフィットして接続され、取付室221が形成されるように囲まれる。
【0070】
本開示の幾つかの実施例において、ワイヤハーネス212は複数のリード線を含む。ワイヤハーネス212は、三つの円形リード線を含んでもよい。
【0071】
具体的には、図2に示すように、イヤーフック200は第一接続ブロック230及び第二接続ブロック240をさらに含み、第一接続ブロック230の一端と第二接続ブロック240の一端は屈曲部210の両端にそれぞれ接続される。具体的に、第一接続ブロック230の一端と第二接続ブロック240の一端はそれぞれ屈曲部210内に嵌設され、形状記憶ワイヤ211の両端は第一接続ブロック230と第二接続ブロック240にそれぞれ接続され、ワイヤハーネス212の両端は第一接続ブロック230と第二接続ブロック240にそれぞれ貫設され、補助部220の一端は第一接続ブロック230の屈曲部210から離れる一端に接続され、具体的に、補助部220の一端が第一接続ブロック230の屈曲部210から離れる一端に固定して周設される。
【0072】
本開示の幾つかの実施例において、図1、2及び9に示すように、開放型イヤホンは、接続軸310と、接続スリーブ320と、リセット弾性部材330とを含む回転組立品300をさらに含み、接続軸310の一端が屈曲部210の補助部220から離れる一端に接続される。具体的に、接続軸310の一端は、第二接続ブロック240の屈曲部210から伸び出した一端に接続される。接続スリーブ320はイヤホン本体100に接続され、具体的に、接続スリーブ320の側部が筐体10に接続され、接続スリーブ320が接続軸310に可動的に周設され、接続スリーブ320が接続軸310に対して回転でき、これによりイヤホン本体100とイヤーフック200が相対的に回転することができるため、ユーザが便利に装着でき、また、装着されるときのイヤホン本体100とイヤーフック200との間の回転角度がユーザの耳の形状に追従して自己適応することができるため、装着の快適性を高める。リセット弾性部材330は、接続軸310に設置され、かつ接続スリーブ320内に設置され、接続スリーブ320に復元力を提供する構成となり、イヤホン本体100が装着されるときにユーザの耳介内側に密着するように付勢する。
【0073】
リセット弾性部材330は、ねじりばねであってもよく、接続軸310に周設され、リセット弾性部材330の一端が筐体10又は接続スリーブ320に当接される。リセット弾性部材330は、接続軸310と接続スリーブ320が相対的に最初位置にあるとき、リセット弾性部材330が予備圧縮状態にあって最初のトルクを提供する姿勢である第一の状態と、接続軸310と接続スリーブ320が外力を受けて相対的に回転するとき、リセット弾性部材330のねじりが増大して、提供するトルクが大きくなる第二の状態と、接続軸310と接続スリーブ320が受ける外力が消失したとき、リセット弾性部材330のトルクが復元力として作用し、接続軸310と接続スリーブ320をリセットさせようとする第三の状態という、複数の状態を有する。
【0074】
上記した内容は、本開示の選択可能な実施例に過ぎず、本開示を限定するものではない。当業者にとって、本開示は様々な変更と変化を有することができる。本開示の趣旨及び原則で行う任意な修正、同等的な置換、改善は全て本開示の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0075】
100 イヤホン本体
10 筐体
11 第一面
111 出音穴
112 貫通穴
12 第二面
13 頂面
131 調音穴
14 底面
15 音室
16 収納室
17 第一防塵網
18 第二防塵網
20 回路基板
21 割れ目
30 ホーン
40 隔板
41 凹溝
42 退避口
43 貫通穴
50 タッチパネル
51 透光穴
60 センサ
70 指示ランプ
80 充電プローブ
81 磁気吸着部材
90 コネクタ
91 第一接続板
92 第二接続板
93 フレキシブル板
200 イヤーフック
210 屈曲部
211 形状記憶ワイヤ
212 ワイヤハーネス
220 補助部
221 取付室
222 電池
223 第一電池ハウジング
224 第二電池ハウジング
230 第一接続ブロック
240 第二接続ブロック
300 回転組立品
310 接続軸
320 接続スリーブ
330 リセット弾性部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】