(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける通信方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 28/084 20230101AFI20241003BHJP
H04W 76/10 20180101ALI20241003BHJP
H04W 8/18 20090101ALI20241003BHJP
H04W 48/18 20090101ALI20241003BHJP
【FI】
H04W28/084
H04W76/10
H04W8/18
H04W48/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503479
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-01-18
(86)【国際出願番号】 KR2022014559
(87)【国際公開番号】W WO2023058988
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】10-2021-0131849
(32)【優先日】2021-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ヘソン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジチョル・イ
(72)【発明者】
【氏名】チョルン・イ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE16
5K067JJ11
5K067JJ71
(57)【要約】
エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおけるUEのEECによる通信方法を開示する。この通信方法は、前記端末内で実行されるACから、ACプロファイルと、ECSアドレスと、ACプロファイルの外部露出を許可するか否かを示すユーザ同意を含むAC登録要求メッセージを受信する過程、AC登録要求メッセージに基づいて、サービスプロビジョニングを実行するためのエッジ構成サーバ(ECS)を選択する過程、選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行する過程、サービスプロビジョニング手順を通じて取得したEESに対して、EEC登録及びEASディスカバリを行う過程、及びEESから取得したEASディスカバリを通じて取得したEAS情報を、ACに伝達する過程を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法であって、
前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、ACプロファイル、エッジ構成サーバ(ECS)アドレス、及び前記ACプロファイルの外部露出を許可するか否かを示すユーザ同意を含むAC登録要求メッセージを受信する過程と、
前記AC登録要求メッセージに基づいて、サービスプロビジョニングを実行するためのエッジ構成サーバ(ECS)を選択する過程と、
前記選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行する過程と、
前記サービスプロビジョニング手順を通じて取得したエッジイネーブラサーバ(EES)に対して、EEC登録及びエッジアプリケーションサーバ(EAS)ディスカバリを行う過程と、
前記EESから前記EASディスカバリを通じて取得したEAS情報を、前記ACに伝達する過程とを含むことを特徴とする、通信方法。
【請求項2】
前記ECSを選択する過程は、
前記EEC内に設定されたECSアドレス又はコアネットワークから提供されたECSアドレスがない場合、前記AC登録要求メッセージに含まれる前記ECSアドレスを使用して、前記ECSを選択し、
前記EEC内に設定されたECSアドレス又はコアネットワークから提供されたECSアドレスがある場合、前記AC登録要求メッセージに含まれる前記ECSアドレスを優先的に使用して、前記ECSを選択することを特徴とする、請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記サービスプロビジョニング手順を実行する過程は、
前記AC登録要求メッセージに含まれる前記ユーザ同意が、前記ACプロファイルの外部露出を許可することを指示する場合、前記ACプロファイルを含むサービスプロビジョニング要求メッセージを、前記選択されたECSに送信する動作を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記AC登録要求メッセージは、
前記EECから前記ACを呼び出すために使用可能なアプリケーションパッケージ名と、前記ACが、前記ACプロファイルの外部露出を許可するかについてのユーザの同意を得る動作を実行するように導くために必要な動作識別子を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記AC登録要求メッセージは、
前記EASディスカバリを介して、複数のEASが発見された場合、前記発見された複数のEASの全てを、前記ACに通知するか、又は前記発見された複数のEASのうち選択された少なくとも1つを、前記ACに通知するかを示すEAS選択要求委任指示を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法であって、
前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、AC関連情報のストレージアドレスを含むAC登録要求メッセージを受信する過程と、
前記ストレージアドレスから前記AC関連情報を取得する過程と、前記AC関連情報は、ACプロファイル、エッジ構成サーバ(ECS)アドレス、及び前記ACプロファイルの外部露出を許可するか否かを示すユーザ同意を含み、
前記AC登録要求メッセージに基づいて、サービスプロビジョニングを実行するためのエッジ構成サーバ(ECS)を選択する過程と、
前記選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行する過程と、
前記サービスプロビジョニング手順を通じて取得したエッジイネーブラサーバ(EES)に対して、EEC登録及びエッジアプリケーションサーバ(EAS)ディスカバリを行う過程と、
前記EESから前記EASディスカバリを通じて取得したEAS情報を、前記ACに伝達する過程とを含むことを特徴とする、通信方法。
【請求項7】
前記AC関連情報は、
前記EECから前記ACを呼び出すために使用可能なアプリケーションパッケージ名と、前記ACが、前記ACプロファイルの外部露出を許可するかについてのユーザの同意を得る動作を実行するように導くために必要な動作識別子を含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記AC登録要求メッセージは、
前記EASディスカバリを介して、複数のEASが発見された場合、前記発見された複数のEASの全てを、前記ACに通知するか、又は前記発見された複数のEASのうち選択された少なくとも1つを、前記ACに通知するかを示すEAS選択要求委任指示を含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法であって、
前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、データネットワーク名(DNN)、PLMN(public land mobile network)ID、トラフィック記述子情報、及びDNN代替許可指示を含むAC登録要求メッセージを受信する過程と、
前記AC登録要求メッセージに基づいて、前記DNN、トラフィック記述子情報、及びURSP(UE route selection policy)ガイダンス(guidance)実行指示を含むサービスプロビジョニング要求メッセージを、エッジ構成サーバ(ECS)に送信する過程と、
前記サービスプロビジョニング要求メッセージに対応して、URSP結果を含むサービスプロビジョニング応答メッセージを、前記ECSから受信する過程と、
前記サービスプロビジョニング応答メッセージの受信に応答して、エッジコンピューティングサービスが利用可能であることを示す指示と、前記ACに設定されたDNNを、トラフィック記述子として使用可能であるか否かを示す指示とを、前記ACに送信する過程とを含むことを特徴とする、通信方法。
【請求項10】
エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法であって、
前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、前記ACが通知メッセージを受信するアドレス、前記ACのアプリケーションパッケージ名、前記ACの特定の動作を誘導するのに必要な動作識別子、及びターゲットエッジアプリケーションサーバ(EAS)の変更を示す指示を含むAC加入要求メッセージを受信する過程と、
前記ターゲットEASの変更を示す指示に応答して、ソースエッジイネーブラサーバ(EES)に、加入要求メッセージを送信する過程と、
前記AC加入要求メッセージに対応するAC加入応答メッセージを、前記ACに送信する過程と、
前記端末が、前記ソースEESからターゲットEESに移動することにより、サービス持続性を維持するためのアプリケーションコンテキスト再割り当て手順を実行する過程と、
前記アプリケーションコンテキスト再割り当て手順の結果を示す指示と、ターゲットエッジアプリケーションサーバ(EAS)情報とを、前記ACに送信する過程とを含むことを特徴とする、通信方法。
【請求項11】
エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムの端末(UE)であって、
送受信機と、
エッジイネーブラクライアント(EEC)を実行するプロセッサとを含み、前記プロセッサは、
前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、ACプロファイル、エッジ構成サーバ(ECS)アドレス、及び前記ACプロファイルの外部露出を許可するか否かを示すユーザ同意を含むAC登録要求メッセージを取得し、
前記AC登録要求メッセージに基づいて、サービスプロビジョニングを実行するためのエッジ構成サーバ(ECS)を選択し、
前記選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行し、
前記サービスプロビジョニング手順を通じて取得したエッジイネーブラサーバ(EES)に対して、EEC登録及びエッジアプリケーションサーバ(EAS)ディスカバリを行い、
前記EESから前記EASディスカバリを通じて取得したEAS情報を、前記ACに伝達するように構成されていることを特徴とする、端末。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記EEC内に設定されたECSアドレス又はコアネットワークから提供されたECSアドレスがない場合、前記AC登録要求メッセージに含まれる前記ECSアドレスを使用して、前記ECSを選択し、
前記EEC内に設定されたECSアドレス又はコアネットワークから提供されたECSアドレスがある場合、前記AC登録要求メッセージに含まれる前記ECSアドレスを優先的に使用して、前記ECSを選択するように構成されていることを特徴とする、請求項11に記載の端末。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記AC登録要求メッセージに含まれる前記ユーザ同意が、前記ACプロファイルの外部露出を許可することを指示する場合、前記ACプロファイルを含むサービスプロビジョニング要求メッセージを、前記選択されたECSに送信するように構成されることを特徴とする、請求項11に記載の端末。
【請求項14】
前記AC登録要求メッセージは、
前記EECから前記ACを呼び出すために使用可能なアプリケーションパッケージ名と、前記ACが、前記ACプロファイルの外部露出を許可するかについてのユーザの同意を得る動作を実行するように導くために必要な動作識別子を含むことを特徴とする、請求項11に記載の端末。
【請求項15】
前記AC登録要求メッセージは、
前記EASディスカバリを介して、複数のEASが発見された場合、前記発見された複数のEASの全てを、前記ACに通知するか、又は前記発見された複数のEASのうち選択された少なくとも1つを、前記ACに通知するかを示すEAS選択要求委任指示を含むことを特徴とする、請求項11に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エッジコンピューティング技術に関し、より具体的には、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける通信方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
4G通信システムの商用化の以降、無線データトラフィックの増大する需要を満たすために、改良された5G通信システム又はプレ5G(pre-5G)通信システムを開発するための努力がなされてきた。このため、5G通信システム又はプレ5G通信システムは、「4Gを超えたネットワーク(Beyond 4G Network)」通信システム又は「LTE後のシステム(Post LTE System)」とも呼ばれている。
【0003】
高いデータレートを達成するために、5G通信システムは、超周波数(mmWave)帯域(例えば、60GHz帯域など)での具現が考慮されている。超高周波帯域での電波の経路損失を緩和し、電波の伝送距離を増加するために、5G通信システムでは、ビームフォーミング(beamforming)、大規模多入力多出力(massive MIMO)、全次元多入力多出力(Full Dimensional MIMO:FD-MIMO)、アレイアンテナ(array antenna)、アナログビームフォーミング(analog beam forming)、大規模アンテナ(large scale antenna)技術が論議されている。
【0004】
また、システムネットワークの改善のために、5G通信システムでは、進化したスモールセル、高度なスモールセル(advanced small cell)、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud Radio Access Network:cloud RAN)、超高密度ネットワーク(ultra-dense network)、デバイス間(Device to Device:D2D)通信、無線バックホール(wireless backhaul)、移動ネットワーク(moving network)、協調通信(cooperative communication)、CoMP(Coordinated Multi-Points)、受信側干渉キャンセル(interference cancellation)などの技術開発がなされている。
【0005】
その他にも、5Gシステムでは、高度なコーディング変調(advanced coding modulation:ACM)方式としてのFQAM(Hybrid FSK and QAM Modulation)及びSWSC(Sliding Window Superposition Coding)と、高度なアクセス技術としてのFBMC(Filter Bank Multi Carrier)、NOMA(non-orthogonal multiple access)、及びSCMA(sparse code multiple access)などが開発されている。
【0006】
一方、インターネットは、人間が情報を生成して消費する人間中心の接続ネットワークから、モノなどの分散したコンポーネント間で、情報を交換し処理するIoT(Internet of Things) ネットワークに進化している。クラウドサーバなどとの接続を通じたビッグデータ(Big data)処理技術などが、IoT技術に結合されたIoE(Internet of Everything)技術も台頭している。IoTの実現には、センシング技術、有・無線通信やネットワーク基盤、サービスインターフェース技術、セキュリティ技術などの技術要素が求められているため、最近、モノ間の接続のためのセンサーネットワーク(sensor network)、M2M(Machine to Machine)通信、MTC(Machine Type Communication)などの技術が研究されている。
【0007】
IoT環境では、接続されたモノ間で生成されるデータを、収集及び分析することによって、人間の生活に新しい価値を生み出すインテリジェントなIT(Internet Technology)サービスが提供され得る。IoTは、既存のIT(Information Technology) 技術と、様々な産業との融合及び組み合わせを通じて、スマートホーム、スマートビル、スマートシティ、スマトカー又はコネクテッドカー、スマートグリッド、ヘルスケア、スマートアプライアンス、高度な医療サービスなど、様々な分野に適用される可能性がある。
【0008】
これに伴い、5G通信システムをIoT網に適用するための様々な試みが行われている。例えば、センサーネットワーク(sensor network)、M2M(Machine to Machine)通信、及びMTC(Machine Type Communication)などの5G通信技術が、ビームフォーミング、MIMO、及びアレイアンテナなどの技法によって具現されている。前述のビッグデータ処理技術としてのクラウド無線アクセスネットワーク(cloud RAN)が適用されるのも、5G技術とIoT技術との融合の一例と言えるだろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
3GPP(登録商標)(3rd generation partnership project)などの移動通信システムの外部に設置されたサーバが、移動通信システム内のユーザ端末(user equipment: UE)にサービスを提供するためには、移動通信システムのネットワーク機能(network function:NF)と連携するための端末識別子が必要な場合がある。しかしながら、移動通信システムで使用される端末識別子(例えば、UE ID)を、移動通信システムの外部に設置されたサーバに予め設定することが困難な場合がある。さらに、端末(UE)のインターネットプロトコル(IP)アドレスの使用も制限される場合がある。NAT(network address translation)が使用されている場合、UEは、IPアドレスによって識別できないためである。したがって、ユーザの個人情報を追跡できないように、利用するサービスごとに異なる一時識別子を割り当てる技術が必要となった。
【0010】
本開示の実施形態は、専用アプリケーションにサービスを提供するための端末内のエッジイネーブラ層の動作を提供し、外部のエッジコンピューティングサーバと端末が接続する移動通信ネットワークのコアネットワーク(core network:CN)との間の相互連動に関連する動作を提供することができる。
【0011】
本開示の実施形態は、端末内でアプリケーションクライアント(application client:AC)とエッジイネーブラ層との間の連携のための動作を提供し、エッジコンピューティングサーバとコアネットワークとの間の動作を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の実施形態は、エッジ固有のアプリケーションサービスをサポートするために、端末内のアプリケーションクライアント(AC)とエッジイネーブラ層に含まれるエッジイネーブラクライアント(EEC)との間の連動動作を提供し、従って、エッジイネーブラ層に含まれるエッジコンピューティングサーバと移動通信コアネットワークとの間の動作を提供することができる。
【0013】
本開示の実施形態は、アプリケーションクライアント(AC)に設定された情報を、エッジイネーブラクライアント(EEC)によって取得することができる。
【0014】
本開示の実施形態は、ACから取得した情報を、エッジイネーブラ層からエッジコンピューティングサーバに提供することができる。
【0015】
本開示の実施形態は、ACによって提供される情報に従って、エッジコンピューティングサーバと移動通信コアネットワークとの間の設定情報の不一致を調整することができる。
【0016】
本開示の実施形態は、エッジコンピューティングサーバの変更中に、継続的なサービスをACに提供するための、EECとACとの間の連動方法を提供することができる。
【0017】
一実施形態によれば、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法は、前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、ACプロファイル、エッジ構成サーバ(ECS)アドレス、及び前記ACプロファイルの外部露出を許可するか否かを示すユーザ同意を含むAC登録要求メッセージを受信する過程と、前記AC登録要求メッセージに基づいて、サービスプロビジョニングを実行するためのエッジ構成サーバ(ECS)を選択する過程と、前記選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行する過程と、前記サービスプロビジョニング手順を通じて取得されたエッジイネーブラサーバ(EES)に対して、EEC登録及びエッジアプリケーションサーバ(EAS)ディスカバリを行う過程と、前記EESから前記EASディスカバリを通じて取得したEAS情報を、前記ACに伝達する過程とを含むことができる。
【0018】
一実施形態によれば、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法は、前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、AC関連情報のストレージアドレス(storage address)を含むAC登録要求メッセージを受信する過程と、前記ストレージアドレスから前記AC関連情報を取得する過程と、前記AC関連情報は、ACプロファイル、エッジ構成サーバ(ECS)アドレス、及び前記ACプロファイルの外部露出を許可するか否かを示すユーザ同意を含み、前記AC登録要求メッセージに基づいて、サービスプロビジョニングを実行するためのエッジ構成サーバ(ECS)を選択する過程と、前記選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行する過程と、前記サービスプロビジョニング手順を通じて取得したエッジイネーブラサーバ(EES)に対して、EEC登録及びエッジアプリケーションサーバ(EAS)ディスカバリを行う過程と、前記EESから前記EASディスカバリを通じて取得したEAS情報を、前記ACに伝達する過程とを含むことができる。
【0019】
一実施形態によれば、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法は、前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、データネットワーク名(DNN)、PLMN(public land mobile network)ID、トラフィック記述子情報、及びDNN代替許可指示を含むAC登録要求メッセージを受信する過程と、前記AC登録要求メッセージに基づいて、前記DNN、トラフィック記述子情報、及びURSP(UE route selection policy)ガイダンス(guidance)実行指示を含むサービスプロビジョニング要求メッセージを、エッジ構成サーバ(ECS)に送信する過程と、前記サービスプロビジョニング要求メッセージに対応して、URSP結果を含むサービスプロビジョニング応答メッセージを、前記ECSから受信する過程と、前記サービスプロビジョニング応答メッセージの受信に応答して、エッジコンピューティングサービスが利用可能であることを示す指示と、前記ACに設定されたDNNを、トラフィック記述子として利用可能であるか否かを示す指示とを、前記ACに送信する過程とを含むことができる。
【0020】
一実施形態によれば、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法は、前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、前記ACが通知メッセージを受信するアドレス、前記ACのアプリケーションパッケージ名、前記ACの特定の動作を誘導するのに必要な動作識別子、ターゲットエッジアプリケーションサーバ(EAS)の変更を示す指示を含むAC加入要求メッセージを受信する過程と、前記ターゲットEASの変更を示す指示に応答して、ソースエッジイネーブラサーバ(EES)に、加入要求メッセージを送信する過程と、前記AC加入要求メッセージに対応するAC加入応答メッセージを、前記ACに送信する過程と、前記端末が、前記ソースEESからターゲットEESに移動することにより、サービス持続性を維持するためのアプリケーションコンテキスト再割り当て手順を実行する過程と、前記アプリケーションコンテキスト再割り当て手順の結果を示す指示と、ターゲットエッジアプリケーションサーバ(EAS)情報とを、前記ACに送信する過程とを含むことができる。
【0021】
一実施形態によれば、端末のエッジイネーブラクライアント(EEC)は、本開示の実施形態による方法のうち少なくとも1つ又はこれらの組み合わせを実行するように構成することができる。
【0022】
一実施形態によれば、エッジ構成サーバ(ECS)は、本開示の実施形態による方法のうち少なくとも1つ又はこれらの組み合わせを実行するように構成することができる。
【発明の効果】
【0023】
本開示の実施形態は、一時的に設定された端末識別子を、オペレータによって運営される移動通信ネットワークの外部に設置されたサーバ(例えば、エッジコンピューティングサーバ)に提供することで、サーバがユーザにサービスを提供するための3GPP(登録商標)ネットワークの開放機能を使用するようにすることができる。
【0024】
本開示の実施形態は、サービス又はアプリケーションサーバごとに異なる一時端末識別子を提供し、端末内のエッジコンピューティングサービスのクライアントに、一時端末識別子を設定することで、固定の端末識別子の露出及びユーザに関する個人情報の追跡を最小限に抑えることができる。
【0025】
本開示の特定の実施形態の前記及び他の態様、特徴、及び利点は、添付の図面と併せて以下の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の一実施形態によるエッジコンピューティングをサポートするアプリケーション層ネットワーク構造及びインターフェースを示す図である。
【
図2】本開示の一実施形態によるアプリケーションクライアント(AC)情報を提供する手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図3】本開示の一実施形態によるアプリケーションクライアント(AC)情報を提供する手順の別の例を説明するためのフローチャートである。
【
図4】本開示の一実施形態によるアプリケーションクライアント(AC)情報に基づいて、URSPガイドを実行する手順を説明するためのフローチャートである。
【
図5】本開示の一実施形態によるアプリケーションクライアント(AC)情報を取得し、通知(notification)サービスを提供する手順を説明するためのフローチャートである。
【
図6】本開示の一実施形態による端末(UE)の構成を示すブロック図である。
【
図7】本開示の一実施形態によるネットワークエンティティの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照して、実施形態の動作原理を詳細に説明する。そして、後述する用語は、実施形態における機能を考慮して定義された用語である。これは、ユーザ、運用者の意図又は慣例などに応じて変わり得るので、その定義は、本明細書全体にわたる内容によって定められるべきである。
【0028】
本開示で使用されるネットワークエンティティ(network entity)及びエッジコンピューティング(edge computing)システムのオブジェクトを指す用語、メッセージを指す用語、識別情報を指す用語などは、説明の便宜のために例示されている。したがって、本開示の実施形態は、後述する用語に限定されず、同等の技術的意味を有する対象を指す他の用語を使用することができる。
【0029】
以下、便宜のために、本開示では、5Gシステム規格で定義されている用語及び名称を使用するが、これらの用語及び名称によって限定されるものではなく、他の規格に準拠するシステムにも同様に適用することができる。
【0030】
以下、本開示の実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、本開示の要旨を不要に曖昧にする可能性のある周知の機能及び構成についての詳細な説明は省略する。
【0031】
本開示の様々な実施形態及びそれに使用される用語は、本明細書に記載された技術的特徴を、特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、その実施形態の様々な変更(modifications)、均等物(equivalents)、又は代替物(alternatives)を含むものと理解すべきである。図面の説明に関して、類似又は関連する構成要素には、同様の参照番号を使用する場合がある。項目に対応する名詞の単数形は、関連する文脈上、明らかに別段の指示がない限り、前記項目1つ又は複数を含むことができる。
【0032】
本開示では、「A又はB」、「A及びBのうち少なくとも1つ」、「A又はBのうち少なくとも1つ」、「A、B又はC」、「A、B及びCのうち少なくとも1つ」、及び「A、B、又はCのうち少なくとも1つ」などの句の各々は、その句の対応する句に一緒に列挙された項目のいずれか、又はそれらの可能なすべての組み合わせを含むことができる。「第1」、「第2」、又は「一番目」又は「二番目」などの用語は、単にその構成要素を他の対応する構成要素と区別するために使用される場合があり、その構成要素を他の側面(例えば、重要性又は順序)に限定しない。ある(例えば、第1の)構成要素が、他の(例えば、第2の)構成要素に、「機能的に」又は「通信的に」という用語と組み合わせて、又はそのような用語なしで、「結合された(coupled)」又は「接続された(connected)」と言及されている場合、これは、前記のいくつかの構成要素は、前記の他の構成要素に直接(例えば、有線で)、無線で、又は第3の構成要素を介して接続され得ることを意味する。
【0033】
本開示で使用される「モジュール」という用語は、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェア(firmware)で実装されたユニット(unit)を含むことができ、例えば、論理(logic)、論理ブロック(logic block)、部品(component)、又は回路(circuit)などの用語と交換可能に使用することができる。モジュールは、一体に構成された部品又は1つ又はそれ以上の機能を実行する、前記部品の最小単位又はその一部であってもよい。一実施形態によれば、モジュールは、ASIC(application-specific integrated circuit)の形態で実施することができる。
【0034】
本開示の様々な実施形態は、電子装置によって読み取り可能な記憶媒体(storage medium)(例えば、内蔵メモリ又は外部メモリ)に格納された1つ又はそれ以上の命令(instructions)を含むソフトウェア(例えば、プログラム)として実施することができる。例えば、電子装置のプロセッサは、記憶媒体から格納された1つ以上の命令のうち少なくとも1つの命令を呼び出し、それを実行することができる。これは、機器が、前記呼び出された少なくとも1つの命令に従って、少なくとも1つの機能を実行するように動作することを可能にする。前記1つ又はそれ以上の命令は、コンパイラ(compiler)によって生成されたコード又はインタプリタ(interpreter)によって実行され得るコード(code)を含むことができる。電子装置で読み取り可能な記憶媒体は、非一時的(non-transitory)記憶媒体の形態で提供されてもよい。ここで、「非一時的」とは、記憶媒体が実在(tangible)する装置であり、信号(signal、例えば、電磁波)を含まないことを意味するだけであり、この用語は、データが記憶媒体に半永久的に保存される場合と、一時的に保存される場合とを区別しない。
【0035】
一実施形態によれば、本開示の様々な実施形態による方法は、コンピュータプログラム製品(computer program product)に含まれて提供されてもよい。コンピュータプログラム製品は、商品として販売者と購入者との間で取引することができる。コンピュータプログラム製品は、機器で読み取り可能な記憶媒体(例えば、CD-ROM、DVD-ROM)の形態で配布されるか、又はアプリケーションストア(例えば、プレイストアTM)を介して、又は2つのユーザ装置(例えば、スマートフォン)間で直接、オンラインで配布(例えば、ダウンロード又はアップロード)されてもよい。オンライン配布の場合、コンピュータプログラム製品の少なくとも一部は、製造元のサーバ、アプリケーションストアのサーバ、又は中継サーバのメモリなどの機器で読み取り可能な記憶媒体に少なくとも一時的に保存するか、一時的に生成することができる。
【0036】
一実施形態によれば、前記の構成要素の各構成要素(例えば、モジュール又はプログラム)は、単数又は複数の個体を含むことができる。様々な実施形態によれば、前述の構成要素のうち1つ又はそれ以上の構成要素又は動作を省略してもよく、又は1つ又はそれ以上の他の構成要素又は動作を追加してもよい。代替的又は追加的に、複数の構成要素(例えば、モジュール又はプログラム)は、1つの構成要素に統合することができる。この場合、統合された構成要素は、前記複数の構成要素の各構成要素の1つ又はそれ以上の機能を、統合前に前記複数の構成要素のうち該当構成要素によって実行されるのと同じ又は同様に実行することができる。様々な実施形態によれば、モジュール、プログラム、又は他の構成要素によって実行される動作は、順次、並列的、繰り返し、又は経験的(heuristic)に実行されてもよく、又は前記動作のうち1つ又はそれ以上が、異なる順序で実行されても、又は省略されてもよく、又は1つ以上の他の動作が追加されてもよい。
【0037】
本開示の図面及び説明に記載される5Gネットワーク技術及びエッジコンピューティング技術は、ITU(international telecommunication union)又は3GPP(登録商標)によって定義される標準規格(例えば、TS23.558)を参照し、後述する
図1のネットワーク環境に含まれる構成要素のそれぞれは、物理的エンティティ(entity)ユニットを意味するか、又は個々の機能(function)を実行することができるソフトウェア又はモジュールユニットを意味することができる。
【0038】
本開示の実施形態では、電子装置は、ユーザによって使用される様々な装置を意味することができる。例えば、電子装置は、終端(terminal)、ユーザ端末(user equipment:UE)、移動局(mobile station)、加入者局(subscriber station)、遠隔端末(remote terminal)、無線端末(wireless terminal)、又はユーザ装置(user device)を意味することができる。便宜上、前記電子装置をユーザ端末(UE)として例示し、以下、本開示の実施形態について説明する。
【0039】
本開示の実施形態では、AN(access network)は、電子装置との無線通信するためのチャネル(channel)を提供することができる。ANは、RAN(radio access network)、基地局(base station)、eNB、eNodeB、5Gノード(5G node)、送受信ポイント(TRP、transmission/reception point)、又は5GNB(5th generation NodeB)を意味することができる。さらに、本開示の実施形態によれば、コアネットワーク(core network:CN)は、UEの加入者情報、モビリティ(mobility)、アクセス認可(access authorization)、データパケットのトラフィック(traffic)、又は課金ポリシーのうち少なくとも1つを管理することができる。コアネットワーク(CN)は、UPF(user plane function)ノード、AMF(access & mobility management function)ノード、SMF(session management function)ノード、UDM(unified data management)ノード、NEF(network exposes function)ノード、PCF(policy control function)ノード、又はAF(application function)ノードのうち少なくとも1つを含むことができ、コアネットワーク(CN)に含まれるノード(又はentities)の機能及び動作は、3GPP(登録商標)によって定義される標準仕様(例:TS 23.501))を参照することができる。
【0040】
エッジコンピューティング(edge computing)は、運営者及び/又は第3者のサービスを、基地局などのアクセスポイント(access point)に近接してホスティング(hosting)することができ、ネットワークの終端間(end-to-end)待ち時間と負荷を削減して、効率的なサービスの提供を可能にするために提案された技術である。このようなエッジコンピューティング技術では、UEで発生するデータを、中央クラウドネットワーク(以下、「中央クラウド」)に伝達することなく、データが発生した現場と近距離で、データをリアルタイムで処理して、データ処理時間を短縮することができる。一例として、走行中に発生する可能性のある様々な状況で、迅速な処理が必要な自律走行車両などの技術分野に、エッジコンピューティング技術を適用することができる。
【0041】
エッジコンピューティングは、クラウド(cloud)コンピューティング機能とサービス環境を可能にするネットワーク構造(network architecture)の概念であり、エッジコンピューティングのためのネットワークは、UEに近接して配置(deploy)することができる。エッジコンピューティングは、待ち時間の短縮、帯域幅の増加、バックホールトラックピックの減少、及びクラウド環境に比べて、新しいサービスの見通しなどの利点を提供することができる。3GPP(登録商標)が提案する5G又は6G以上のコアネットワーク(CN)は、ネットワーク情報と機能(function)を、エッジコンピューティングアプリケーション(以下、エッジアプリケーション)に露出(expose)することができる。
【0042】
図1は、本開示の一実施形態によるエッジコンピューティングをサポートするアプリケーション層ネットワーク構造及びインターフェースを示す図である。
【0043】
図1を参照すると、端末(UE)101は、少なくとも1つのアプリケーションクライアント(application client:AC)102と、エッジイネーブラクライアント(edge enabler client:EDE)103とを含むことができる。アプリケーションクライアント(AC)102は、エッジコンピューティングサービスが提供されるときに、ユーザに特定のアプリケーションサービスを提供するためのアプリケーションレベルのクライアントであり得る。アプリケーションクライアント(AC)102は、マルチアクセスエッジコンピューティング(multi-access edge computing:MEC)サービスに使用することができる。アプリケーションクライアント(AC)102は、端末101のモバイルオペレーティングシステム(operating system:OS)上で動作するアプリケーションプログラムであり、コアネットワーク104においてアプリケーション識別子(application identifier)として識別することができる。モバイルオペレーティングシステムを提供する環境では、アプリケーションクライアント(AC)102は、オペレーティングシステム識別子(OS Identifier)及びオペレーティングシステムごと固有のアプリケーション識別子(OSAppID)によって識別され得る。
【0044】
図示されていないが、端末101は、他の移動通信ネットワーク、例えば、少なくとも1つ又は2つの移動通信ネットワークと通信するための通信プロセッサ(communication processor:CP)をさらに含むことができる。また、図示されていないが、端末101は、エッジ構成クライアント(edge configuration client:EDC)をさらに含むことができる。
【0045】
3GPP(登録商標)コアネットワーク104は、無線移動通信ネットワークの一例として示されており、例えば、EPC(evolved packet core)及び/又は5GC(5G core network)を含むことができる。3GPP(登録商標)コアネットワーク104は、端末101と直接無線上(over-the-air:OTA)で通信する少なくとも1つの基地局(node B)を含むことができ、その上位のコアネットワーク構成をさらに含むことができる。3GPP(登録商標)コアネットワーク104が5GCを含む場合、前記コアネットワーク構成は、アクセス及びモビリティ管理機能部(access and mobility management function:AMF)、セッション管理機能部(session management function:SMF)、ポリシー制御機能部(policy control function:PCF)、又はユーザプレーン機能部(user plane function:USP)のうち少なくとも1つを含むことができる。3GPP(登録商標)コアネットワーク104がEPCを含む場合、コアネットワーク構成は、5GCに対応する少なくとも1つのネットワークノードを含むことができる。
【0046】
端末101のアプリケーションクライアント(AC)102は、3GPP(登録商標)コアネットワーク104を介して、エッジデータネットワーク(edge data network;EDG)105にアクセスすることができる。一実施形態では、エッジデータネットワーク(EDN)105は、ネットワークスライシング技術によって実施することができ、コアネットワーク104と連動することができる複数のエッジデータネットワークは、同じ形態で構成することができる。エッジデータネットワーク(EDN)105は、5GCのデータネットワーク又はEPCネットワークのパケットデータネットワークであり得る。一例として、エッジデータネットワーク105は、エッジホスティングプラットフォームを含むことができ、エッジイネーブラサーバ(edge enabler server:EES)107及び1つ以上のエッジアプリケーションサーバ(edge application server:EAS)106を含むことができる。一実施形態では、エッジイネーブラサーバ(EES)107は、エッジイネーブラクライアントマネージャ、エッジイネーブラプラットフォーム、及びエッジイネーブラAPI(application programming interface)サーバを含むことができる。
【0047】
エッジアプリケーションサーバ(EAS)106は、エッジホスティング環境(edge hosting environment)で動作する仮想マシン(virtual machine:VM)イメージ又は仮想化コンテナで動作する第3者アプリケーションサーバプログラムであってもよい。エッジアプリケーションサーバ(EAS)106は、端末101に近い位置で超低遅延サービスを提供するように構成され得る。エッジホスティングプラットフォーム(edge hosting platform)は、複数のエッジアプリケーションプログラムを実行することができる仮想化層を含むプラットフォームソフトウェアであり得る。本開示では、エッジホスティングプラットフォームは、エッジホスティング環境と同じ概念で使用することができる。
【0048】
エッジコンピューティングシステムは、エッジイネーブラサーバ(EES)107、エッジ構成サーバ(ECS)108、及びエッジイネーブラクライアント(EEC)103から構成され、端末101のアプリケーションクライアント102に、エッジコンピューティングサービスを提供することができる。
【0049】
エッジイネーブラサーバ(EES)107は、エッジコンピューティングサービスを提供するためのサーバであり、端末101のエッジイネーブラクライアント(EEC)103が、エッジホスティング環境(又はエッジホスティングプラットフォーム)上で利用可能なアプリケーションプログラムのリストを管理し、エッジホスティングプラットフォーム上で動作するエッジアプリケーションプログラム(例えば、少なくとも1つのエッジアプリケーションサーバ(EAS)106)の設定情報(configuration information)を管理し、エッジアプリケーションプログラムに、3GPP(登録商標)コアネットワークが提供する機能のためのアプリケーションプログラミングインタフェース(application programming interface:API)を提供することができる。
【0050】
エッジイネーブラサーバ(EES)107は、端末101のエッジイネーブラクライアント(EEC)103と交渉し、端末のアプリケーションクライアント102と、エッジホスティング環境内のエッジアプリケーションサーバ(EAS)106を接続することができる。この交渉は、エッジイネーブラクライアント(EEC)103とエッジイネーブラサーバ(EES)107との間の相互作用を介して進行でき、前記交渉などの相互動作を実行するエッジイネーブラクライアント(EEC)103と、エッジイネーブラサーバ(EES)107とを、エッジイネーブラ層(edge enabling layer)と呼ぶことがある。
【0051】
エッジイネーブラクライアント(EEC)103は、端末101のソフトウェアモジュールであり、エッジコンピューティングサービスを提供する機能を有するソフトウェアエージェントであり得る。エッジイネーブラクライアント(EEC)103は、どのアプリケーションがエッジコンピューティングサービスを利用できるかを判断し、エッジコンピューティングサービスを提供するエッジアプリケーションサーバ(EAS)106に、アプリケーションクライアント(AC)102のデータが伝達されるように、ネットワークインタフェースを接続する動作を実行することができる。エッジコンピューティングサービスを利用するためのデータ接続を確立する動作は、端末101の移動通信機能(例えば、MT(mobile terminal))を介して、3GPP(登録商標)通信層で実行することができる。3GPP(登録商標)通信層は、移動通信システムを利用するためのモデム動作を行うことができ、データ通信のための無線接続を確立し、移動通信システムに端末を登録し、移動通信システムにデータ伝送のための接続を確立し、データを送受信する役割を果たすことができる。
【0052】
エッジイネーブラクライアント(EEC)103は、エッジコンピューティングサーバ(例えば、エッジイネーブラサーバ(EES)107及び/又はエッジ構成サーバ(ECS)108)にアクセスするための認証機能、エッジ構成サーバ(ECS)108と連動して、エッジデータネットワーク(EDN)105及びエッジイネーブラサーバ(EES)107のアクセス情報を取得する機能、1つ以上のエッジアプリケーションサーバ(EAS)106に関する情報を、エッジイネーブラサーバ(EES)107から取得する機能、又は1つ以上のエッジアプリケーションサーバ(EAS)106に関する情報に基づいて、端末101内の1つ以上のアプリケーションクライアント(AC)102のトラフィックを、1つ以上のエッジアプリケーションサーバ(EAS)106にルーティングする機能のうち少なくとも1つを実行することができる。
【0053】
図示されていないが、エッジデータネットワーク105は、エッジホスティングプラットフォームのためのオーケストレータ(orchestrator for edge hosting platform)(図示せず)を含むことができる。このオーケストレータは、エッジホスティングプラットフォームの管理及びエッジホスティングプラットフォーム上で動作するエッジアプリケーションプログラムのライフサイクルを管理する管理システムであり、ETSI MANO(European telecommunication standards institute management and network operation)によって定義されたオーケストレータの機能を実行することができる。
【0054】
エッジデータネットワーク(EDN)105と区別され、3GPP(登録商標)コアネットワーク104を介して、端末101のエッジイネーブラクライアント(EEC)103と通信できるエッジ構成サーバ(edge configuration server:ECS)108は、端末101がモバイルエッジコンピューティング(mobile edge computing:MEC)サービスを利用するための設定情報を提供され得る初期接続サーバであり得る。エッジ構成サーバ(ECS)108は、エッジイネーブラサーバ(EES)107の設置(deployment)情報を有しており、エッジコンピューティングサービスを利用するためのエッジデータネットワーク(EDN)105に関する設定情報(configuration information)を、端末101に提供することができる。
【0055】
前記設定情報は、エッジデータネットワーク(EDN)105に関連するEDN接続情報(例えば、データネットワーク名(data network name:DNN)、又はS-NSSAI(single network slice selection assistance information)のうち少なくとも1つを含む)、エッジデータネットワーク(EDN)105のサービスエリア情報(例えば、セルリスト、トラッキングエリア(tracking area)のリスト、PLMN(public land mobile network)ID)、又はエッジイネーブラサーバ(EES)107の接続情報(例えば、URI(uniform resource identifier))のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0056】
エッジデータネットワーク(EDN)105のサービスエリアは、エッジイネーブラサーバ(EES)107によって設定された領域であり得る。エッジデータネットワーク(EDN)105のサービスエリアに関する情報に基づいて、端末101は、現在位置でアクセス可能なエッジイネーブラサーバ(EES)107の情報を取得することができる。エッジデータネットワーク(EDN)105のエッジ構成サーバ(ECS)108が、特定のエッジイネーブラサーバ(EES)107のエッジホスティング環境で駆動しているエッジアプリケーションサーバ(EAS)106に関する情報を有する場合、端末101は、エッジイネーブラクライアント(EEC)103を介して、エッジ構成サーバ(ECS)108から情報を取得することができる。
【0057】
図1において、EDGE―1~EGGE―8は、オブジェクト間のネットワークインタフェース(すなわち、reference point)を意味し、EDGE―1~EGGE―8の説明は、下記<表1>の通りである。なお、EDGE―1~EGGE―8の説明は、下記<表1>に限定されない。
【0058】
【0059】
図1のエッジコンピューティングをサポートするためのアプリケーションネットワーク構造は、移動通信事業者と別途のエッジコンピューティング事業者によって管理されることがあり、これによる別途のエッジコンピューティング事業者は、1つの移動通信事業者ネットワーク内に複数存在することがある。
図1のエッジコンピューティングをサポートするためのアプリケーション層ネットワーク構造は、そのようなオペレータの構成をサポートすることができる。
【0060】
図1に示されたアプリケーション層ネットワーク構造は、1つの移動通信ネットワーク内の複数のエッジコンピューティング事業者をサポートすることができる。アプリケーション層ネットワーク構造は、1つの移動通信ネットワーク内に利用可能な複数のエッジコンピューティングサービス事業者に関する情報、及び、事業者が設置したエッジコンピューティングネットワークに接続するための設定情報を端末に伝達することができる。
【0061】
図1に示されたアプリケーション層ネットワーク構造は、1つの移動通信ネットワーク内に存在する複数のエッジコンピューティング事業者のうち、移動通信事業者が選択したエッジネットワークサービスプロバイダに関する情報と、選択されたエッジネットワークサービスプロバイダが設置したエッジコンピューティングネットワークとに接続するための設定情報とを端末に伝達することができる。
【0062】
図2は、本開示の一実施形態によるアプリケーションクライアント(AC)情報を提供する手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【0063】
図2を参照すると、動作201において、アプリケーションクライアント(AC)102は、エッジイネーブラクライアント(EEC)103に、AC登録要求(registration request)メッセージを送信することができる。一実施形態において、AC登録要求メッセージの送信を実行する条件は、端末101内のAC102の設置、AC102の実行、又はAC102におけるデータトラフィックの発生のうち少なくとも1つを含むことができる。一実施形態では、AC登録要求メッセージは、以下の情報のうち少なくとも1つを含むことができる。
【0064】
‐AC102内に設定されたACプロファイル(例えば、AC識別子、ACタイプ、又はキーパフォーマンスインジケータ(key performance indicator)のうち少なくとも1つを含む)
以下の<表2>は、ACプロファイルの一例を示す。
【0065】
【0066】
‐AC内に設定されているDNN(エッジデータネットワーク(EDN)を識別するDNNと同じ値である場合がある)
‐AC102内に設定されているエッジ構成サーバ(ECS)(例えば、
図1のエッジ構成サーバ108)を識別するECSアドレス、ECSプロバイダ識別子(又はエッジコンピューティングサービスプロバイダの識別子)、又はAC102内に設定されたECSアドレス以外の他のECSが使用可能であるか否かを示すインジケータのうち少なくとも1つ。
【0067】
‐ACプロファイルの外部露出を許可するか否かに関するユーザ同意(user consent):ユーザ同意がAC登録要求メッセージに含まれている場合、EEC103は、エッジイネーブラサーバ(EES)107又はエッジ構成サーバ(ECS)108に提供するためのサービスプロビジョニング(service provisioning)要求メッセージ(例えば、動作203で)、又は、EASディスカバリ(discovery)要求メッセージ(例えば、動作204で)内にACプロファイルを含めることができる。
【0068】
‐端末101内の他のアプリケーション又は装置(例えば、EEC103)からAC102を呼び出すために使用可能な呼び出し情報(例えば、アプリケーションパッケージ名/識別子)(端末101のOSによって異なることがある):この呼び出し情報は、EEC103がAC102を呼び出し、特定の動作(例えば、ACプロファイルの外部露出に対するユーザの同意を要求する動作)を実行するように導く(guide)ために使用することができる。
【0069】
‐AC102の特定の動作を導くために必要な情報(例えば、動作識別子(operation ID)又はアクティビティ名(activity name)):必要に応じて、EEC103が、特定の動作を導くためにAC102を呼び出すために使用する情報として、例えば、キャッシュされたサーバアドレスの初期化(initialization of the cached server address)が含まれてもよい。この動作識別子/アクティビティ名は、端末101のOSを介して、AC102に特定の動作(例えば、ACプロファイルの外部露出に対するユーザ同意を要求する動作)の誘導を要求するために使用され得る。
【0070】
‐EAS選択要求委任インジケータ:前記インジケータは、EEC103が複数のエッジアプリケーションサーバ(EASs)を発見した場合、そのうち少なくとも1つのEAS(例えば、EAS106)を選択し、AC102に知らせる動作を実行するように指示するために使用できる。そのインジケータが、AC登録要求メッセージに含まれていないか、又はインジケータが発見されたすべてのEASを知らせるように指示する内容を含む場合、EEC103は、発見したすべてのEASの情報(例えば、アドレス、又は識別子)を、メッセージによってAC102に伝達することができる(例えば、動作205で)。
【0071】
‐動作202において、EEC103は、AC102から受信したAC登録要求メッセージに応答して、以下の動作のうち少なくとも1つを実行し、AC102にAC登録応答メッセージを送信することができる。
【0072】
‐EEC103は、サービスプロビジョニング又はEASディスカバリ手順で使用できるために、AC102から受信したACプロファイルを格納することができる。
【0073】
‐EEC103は、AC102から受信したECSアドレス及びECSプロバイダ識別子を、EEC103が既存に格納しているECSアドレスと同様に格納することができる。設定されたECSアドレス以外の他のECSが使用可能であるか否かを示すインジケータが、AC102からECSアドレスのように提供された場合、EEC103は、AC102から提供されたECSアドレスの代わりに、他のECS情報(例えば、EEC103内に設定されているECSアドレス、5GCからシグナリングを介して提供されたECSアドレス、又はサービングPLMN識別子から導出されたECSアドレスのうち少なくとも1つを含む)を使用することができる。
【0074】
‐動作202―1において、EEC103は、AC102から提供された情報に基づいて、サービスプロビジョニング手順を実行するエッジ構成サーバ(ECS)(例えば、ECS108)を選択することができる。
【0075】
一実施形態において、サービスプロビジョニングを実行する対象ECSは、以下のように選択することができる。
【0076】
‐AC102からECSアドレスが提供され、EEC103内に設定されたECSアドレス又は5GC(例えば、コアネットワーク104)から提供されたECSアドレスがない場合、EEC103は、AC102から提供されたECSアドレスを使用して、サービスプロビジョニングを実行することができる。
【0077】
‐AC102からECSアドレスが提供され、EEC103内に設定されたECSアドレスがある場合、EEC103は、AC102から取得したECSアドレスを有するECSに対して、優先的にサービスプロビジョニングを実行することができる。一実施形態では、AC102から取得したECSアドレスを有するECSのサービスプロビジョニングが失敗した場合、EEC103は、EEC103内に設定されたECSアドレスを使用して、サービスプロビジョニングを再実行することができる。
【0078】
‐動作203において、EEC103は、選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行して、接続するエッジデータネットワーク(EDN)(例えば、EDN105)のエッジイネーブラサーバ(EES)(例えば、EES107)を選択することができる。サービスプロビジョニング手順は、端末101がエッジコンピューティングサービスにアクセスするために必要な情報を提供することができ、例えば、サービスプロビジョニング要求メッセージと、サービスプロビジョニング応答メッセージとを含むことができる。
【0079】
‐ACプロファイル及びACプロファイルの外部露出に対するユーザ同意が、AC102から提供された場合、EEC103は、ECS108に送信するサービスプロビジョニング要求メッセージ内に、ACプロファイルを含めることができる。ユーザ同意内に提供可能なエッジコンピューティングサービスプロバイダが指定されている場合、EEC103は、特定のエッジコンピューティングサービスプロバイダを、AC登録要求メッセージに含まれるECSプロバイダ識別子と比較して、ACプロファイルをサービスプロビジョニング要求メッセージに含めるか否かを決定することができる。一実施形態では、ユーザ同意によって指定されたエッジコンピューティングサービスプロバイダが、AC登録要求メッセージに含まれるECSプロバイダ識別子と一致する場合、EEC103は、ACプロファイルをサービスプロビジョニング要求メッセージに含めることを決定することができる。
【0080】
AC登録要求メッセージ内にユーザの同意がない場合、EEC103は、端末101内でのみACプロファイルを使用することを決定し、ECS108に送信するサービスプロビジョニング要求メッセージに、ACプロファイルを含まなくてもよい。
【0081】
EEC103は、サービスプロビジョニング要求メッセージに対応する応答として受信されたサービスプロビジョニング応答メッセージから、EDN105内のEES107に関連する設定情報を取得することができる。
【0082】
動作204において、EEC103は、ECS108からサービスプロビジョニングを通じて取得したEES107に、EEC登録要求メッセージ及び/又はEASディスカバリ要求メッセージを送信することができる。EEC登録要求メッセージ及び/又はEASディスカバリ要求メッセージは、動作203と同様に、AC登録要求メッセージにユーザの同意が含まれている場合に、AC102から取得したACプロファイルを含むことができる。EEC103は、EEC登録要求メッセージ及び/又はEASディスカバリ要求メッセージに対応する少なくとも1つの応答メッセージを、EES107から受信することができる。応答メッセージは、EAS情報(例えば、アドレス、及び/又は識別子)を含み得る。
【0083】
動作205において、EEC103は、EES107から取得したEAS情報を、EASプロファイル情報伝達(EAS profile info delivery)メッセージを介して、AC102に伝達することができる。サービスプロビジョニング手順を通じて、複数のEAS情報を取得した場合、EEC103は、動作201で受信したAC登録要求メッセージに、EAS選択要求委任インジケータが含まれているかどうかに応じて、EASプロファイル情報伝達メッセージに含めるEAS情報を決定することができる。
【0084】
一実施形態では、動作201のAC登録要求メッセージに、EAS選択委任要求インジケータが含まれていないか、又はAC登録要求メッセージに含まれるEAS選択委任要求インジケータが、発見されたすべてのEAS情報を、AC102に提供するように指示する場合、EEC103は、EES107から取得したすべてのEAS情報を、EASプロファイル情報伝達メッセージを介して、AC102に提供することができる。そうでない場合、例えば、AC登録要求メッセージに含まれるEAS選択委任要求インジケータが含まれているか、又はEAS選択委任要求インジケータを含み、EAS選択委任要求インジケータが、すべてのEAS情報をAC102に提供するように指示しない場合、EEC103は、EES107から取得した複数のEAS情報のうち1つのEASを選択して、EASプロファイル情報伝達メッセージを介して、AC102に提供することができる。AC102は、EEC103から提供されたEAS情報に従って、EAS(例えば、EAS106)にアクセスして、エッジコンピューティングサービスを提供されてもよい。
【0085】
動作205の一実施形態では、EEC103が、AC102にEAS情報を提供するとき、EASにアクセスするために接続されるEDN(例えば、EASがインストールされているEDN)を示すDNN値を、EASアドレス情報と共に提供できる。AC102は、EASとデータトラフィックを送受信するために、EEC103から提供されたEDNを表すDNN値を、モデムに提供することによって、PDUセッション生成手順において、当該DNNのPDUセッションが生成されるように導くことができる。
【0086】
複数のEAS情報がEEC103から提供された場合、AC102は、複数のEAS情報に基づいて、実際に接続されるEAS(例えば、EAS106)を選択して、選択されたEAS106にアクセスし、エッジコンピューティングサービスを提供され得る。動作206において、AC102は、選択されたEAS106に関する情報を、EEC103に伝達することができる。一実施形態では、EEC103は、AC102によって選択されたEAS106を示すEAS情報を、EES107に提供することができる。
【0087】
一実施形態では、EEC103がAC102から受信したAC登録要求メッセージが、ACプロファイルの外部露出を許可するユーザ同意(user consent)を含まない場合、EEC103は、動作203のサービスプロビジョニング要求メッセージにACプロファイルを含まずに、ECS108に送信し、ECS108からサービスプロビジョニング失敗(service provisioning failure)の結果を、サービスプロビジョニング応答メッセージを介して受信することができる。
【0088】
一実施形態では、EEC103は、サービスプロビジョニング応答メッセージに含まれるサービスプロビジョニング失敗の理由(service provisioning failure cause)が、ACプロファイル未提供であることを確認するか、又はサービスプロビジョニング失敗後のEEC103の自己判断に基づいて、ACプロファイルを取得するためのユーザ同意を、AC102に要求することができる。
【0089】
具体的には、EEC103は、AC102から提供された呼び出し情報(例えば、アプリケーションパッケージ名/識別子)を用いて、AC102に、ECSプロバイダ識別子(又はエッジコンピューティングサービスプロバイダの識別子)を含むユーザ同意要求メッセージを送信することができる。AC102は、EEC103によって提供されたECSプロバイダ識別子、又は、エッジコンピューティングサービスプロバイダの識別子として特定され得るECSプロバイダに、ACプロファイルを提供することについてのユーザの同意を得るための動作(例えば、ユーザインタフェース(user interface))を実行した後、EEC103にユーザ同意を得たがどうかを知らせることができる。
【0090】
EEC103がAC102にユーザ同意を要求する動作は、EES107に対するEASディスカバリ手順の一部として実行できる(動作204)。一実施形態では、EEC103は、動作203でEASディスカバリ要求の失敗を示すEASディスカバリ応答メッセージを、EES107から受信すると、前述のように、AC102にユーザ同意を要求する動作を行うことができる。前述のように、EEC103は、EESプロバイダ識別子をAC102に提供しながら、ACプロファイルをEESプロバイダに提供するためにユーザの同意を要求することができる。
【0091】
図3は、本開示の一実施形態によるアプリケーションクライアント(AC)情報を提供する手順の別の例を説明するためのフローチャートである。
【0092】
図3を参照すると、動作301において、アプリケーションクライアント(AC)102は、エッジイネーブラクライアント(EEC)103に、AC登録要求メッセージを送信することができる。一実施形態では、AC登録要求メッセージの送信は、アプリケーションクライアント(AC)102のインストールが完了し、AC102に関する情報(例えば、ACプロファイル)の保存場所(端末101の内蔵メモリ又は外部記憶装置(例えば、共有記憶空間))が確認された後に、実行されてもよい。一実施形態では、AC登録要求メッセージは、以下の情報のうち少なくとも1つを含み得る。
【0093】
‐AC関連情報の保存場所を示すストレージアドレス(storage address)(例えば、app-specific storage URI、又は、shared storage URI)
‐端末101内の他のアプリケーション又は装置(例えば、EEC103)から、AC102を呼び出すために使用可能な呼び出し情報(例えば、アプリケーションパッケージ名/識別子)
‐EAS選択要求委任インジケータ:このインジケータは、EEC103が複数のエッジアプリケーションサーバ(EAS)を発見した場合、そのうち少なくとも1つのEAS(例えば、EAS106)を選択し、AC102に通知する動作を実行するように指示するために使用できる。前記インジケータが、AC登録要求メッセージに含まれていないか、又は前記指示が発見されたすべてのEASを知らせるように指示する内容を含む場合、EEC103は、発見したすべてのEASの情報(例えば、アドレス又は識別子)を、メッセージを介してAC102に伝達することができる(例えば、動作306)。
【0094】
動作302において、EEC103は、AC102からAC登録要求メッセージを介して受信したストレージアドレスを使用して、以下のAC関連情報のうち少なくとも1つを取得することができる。
【0095】
‐AC102内に設定されたACプロファイル(例えば、AC識別子、ACタイプ、又はキーパフォーマンスインジケータのうち少なくとも1つを含む)
‐AC内に設定されているDNN(エッジデータネットワーク(EDN)を識別するDNNである場合がある)
‐AC102内に設定されたエッジ構成サーバ(ECS)(例えば、
図1のエッジ構成サーバ108)を識別するECSアドレス、ECSプロバイダ識別子(又はエッジコンピューティングサービスプロバイダの識別子)、又はAC102内に設定されたECSアドレス以外の他のECSが使用可能であるか否かを示すインジケータのうち少なくとも1つ。
【0096】
‐ACプロファイルの外部露出を許可するかどうかに関するユーザ同意(user consent):EEC103がユーザ同意を得た場合、EEC103は、エッジイネーブラサーバ(EES)107又はエッジ構成サーバ(ECS)108dpを提供するためのサービスプロビジョニング要求メッセージ(例えば、動作304で)又はEASディスカバリ要求メッセージ(例えば、動作305で)内にACプロファイルを含めることができる。
【0097】
‐端末101内の他のアプリケーション又は装置(例えば、EEC103)から、AC102を呼び出すために使用可能な呼び出し情報(例えば、アプリケーションパッケージ名/識別子)(端末101のOSに応じて異なる場合がある):この呼び出し情報は、EEC103がAC102を呼び出し、特定の動作(例えば、ACプロファイルの外部露出についてのユーザの同意を要求する動作)を実行するように導くために使用され得る。
【0098】
AC102の特定の動作を誘導するのに必要な情報(例えば、動作識別子又はアクティビティ名):EEC103において、必要に応じて前記特定の動作を誘導するためにAC102を呼び出すのに使用する情報として、例えば、キャッシュされたサーバアドレスの初期化(initialization of the cached server address)を含むことができる。動作識別子/アクティビティ名は、端末101のOSを介して、AC102に前記特定の動作(例えば、ACプロファイルの外部露出についてのユーザ同意を要求する動作)の誘導を要求するために使用され得る。
【0099】
動作303において、EEC103は、AC102がAC登録要求メッセージを介して提供した保存場所で、サービスプロビジョニング手順(例えば、動作304)又はEASディスカバリ手順(例えば、動作305)で使用できるAC関連情報を取得可能であることを確認し、AC登録応答メッセージをAC102に送信することができる。前記保存場所でAC関連情報を取得できなかった場合、EEC103は、AC102に送信するAC登録応答メッセージ内に、AC関連情報を要求するインジケータを含むことができる。一実施形態では、前記インジケータは、ECSアドレス要求指示、トラフィック記述子(traffic descriptor)要求指示、設定されたDNN要求指示、又はACプロファイルの外部共有及び露出についてのユーザ同意の要求のうち少なくとも1つを指示することができる。
【0100】
動作303―1、動作304、動作305、動作306及び動作307は、
図2の動作202―1、動作203、動作204、動作205及び動作206と同じであってもよい。
【0101】
動作303―1において、EEC103は、AC関連情報に基づいて、アクセスするエッジデータネットワーク(EDN)(例えば、EDN105)のエッジイネーブラサーバ(EES)(例えば、EES107)と、少なくとも1つのエッジ構成サーバ(ECS)(例えば、ECS108)とを選択することができる。動作304において、EEC103は、選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行することができる。ACプロファイル及びACプロファイルの外部露出についてのユーザ同意が得られた場合、サービスプロビジョニング手順において、EEC103は、ECS108に送信するサービスプロビジョニング要求メッセージ内に、ACプロファイルを含めることができる。サービスプロビジョニング要求メッセージに対応するサービスプロビジョニング応答メッセージを介して、EEC103は、EDN105内のEES107に関連する設定情報を取得することができる。
【0102】
動作305において、EEC103は、設定情報に基づいて、EEC登録要求メッセージ及び/又はEASディスカバリ要求メッセージを、EES107に送信することができる。EEC登録要求メッセージ及び/又はEASディスカバリ要求メッセージは、AC登録要求メッセージにユーザ同意が含まれている場合に、AC102から取得したACプロファイルを含むことができる。EEC103は、EEC登録要求メッセージ及び/又はEASディスカバリ要求メッセージに対応する少なくとも1つの応答メッセージを、EES107から受信することができる。応答メッセージは、EAS情報(例えば、アドレス及び/又は識別子)を含み得る。
【0103】
動作306において、EEC103は、EES107から取得したEAS情報を、EASプロファイル情報伝達(EAS profile info delivery)メッセージを介して、AC102に伝達することができる。サービスプロビジョニング手順を介して、複数のEAS情報を取得し、動作301で受信したAC登録要求メッセージに、EAS選択要求委任インジケータが含まれている場合、EEC103は、EES107から取得した複数のEAS情報のうち1つのEASを選択して、EASプロファイル情報伝達メッセージを介して、AC102に提供することができる。AC102は、EEC103から提供されたEAS情報に従って、EAS(例えば、EAS106)にアクセスして、エッジコンピューティングサービスを提供されてもよい。
【0104】
複数のEAS情報が、EEC103からAC102に提供される場合、AC102は、複数のEAS情報に基づいて、実際にアクセスするEAS(例えば、EAS106)を選択して、選択されたEAS106にアクセスし、エッジコンピューティングサービスを提供され得る。動作307において、AC102は、選択されたEAS106に関する情報を、EEC103に伝達することができる。一実施形態では、EEC103は、AC102によって選択されたEAS106を示すEAS情報を、EES107に提供することができる。
【0105】
一実施形態では、EEC103は、動作304で、EASディスカバリ要求の失敗を示すEASディスカバリ応答メッセージを、ECS108から受信すると、前述のように、AC102にユーザ同意を要求する動作を行うことができる。前述のように、EEC103は、ECSプロバイダ識別子をAC102に提供しながら、ACプロファイルをECSプロバイダに提供するかどうかについてユーザの同意を要求することができる。
【0106】
後述する実施形態では、EEC103は、AC102から取得したAC関連情報(例えば、アプリケーション情報)を利用して、端末ルート選択ポリシー(UE route selection policy:URSP)を誘導することができる。URSP規則は、端末101のアプリケーションとPDU(protocol data unit)セッションとの間のパッキングを調整(steering)するために使用され得る。
【0107】
一実施形態では、EEC103は、AC102からDNNを受信するか、又はトラフィック記述子にマッチングされ得るトラフィック記述子情報と、DNN代替許可指示(DNN replacement allowance [granted] indication)をAC102から受信した場合、EEC103は、DNN又はトラフィック記述子情報とDNN代替許可指示に基づいて、ECS108のURSP決定/プロビジョニングをガイド(guide)することができる。一実施形態では、トラフィック記述子情報は、例えば、ドメイン記述子、接続性能(connection capability)、スライス情報、又はトラフィックタイプのうち少なくとも1つを含み得る。一実施形態では、DNN代替許可指示は、ACプロバイダによって代替が許可されたPLMNを指示するPLMN ID(PLMN ID indicating a PLMN where the replacement is allowed by AC-provider)を含むことができる。
【0108】
図4は、本開示の一実施形態によるアプリケーションクライアント(AC)情報に基づいて、URSPガイドを実行する手順を説明するためのフローチャートである。
【0109】
図4を参照すると、動作401において、EEC103は、AC102から、少なくとも1つのDNN(以下、AC-provided DNNと呼ぶ)、少なくとも1つのPLMN ID、トラフィック記述子にマッチする可能性のあるトラフィック記述子情報、又はDNN代替許可指示のうち少なくとも1つを含むAC登録要求メッセージを受信することができる。一実施形態では、トラフィック記述子情報は、ドメイン記述子、接続性能、トラフィックタイプ、AC提供のドメイン名(AC-provided domain name)(例えば、FQDN(fully qualified domain name))、トラフィックカテゴリ(traffic category)、又はURSPのトラフィック記述子とマッチすることができる要求されたネットワーク接続機能(requested network connection capabilities that can be matched with traffic descriptor in URSP)(例えば、ims、xr/vr)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0110】
一実施形態では、DNN代替許可指示は、ACプロバイダによって代替が許可されたPLMNを指示するPLMN ID(PLMN ID indicating a PLMN where the replacement is allowed by AC-provider)のリストを含むことができる。一実施形態では、前記PLMN IDのリストは、PLMN#1(107a)及びPLMN#2(107b)を示すことができる。
【0111】
一実施形態では、AC102によって提供されるDNNは、特定の移動通信ネットワークのオペレータと、ACプロバイダとの間の協定に従って設定することができ、DNNは、移動通信ネットワークでのみ有効であってもよい。DNN又はトラフィック記述子情報は、一例として、AC102のAC登録要求メッセージを介して、EEC103に送信されてもよい。また、AC102に設定されているECSアドレスを、DNN又はトラフィック記述子情報と共にEEC103に提供することができる。
【0112】
動作402において、EEC103は、AC登録要求メッセージに対するAC登録応答をAC102に送信することができる。AC登録応答メッセージは、AC102によって提供された情報を成功的に受信し保存したことを示す結果を含むことができる。
【0113】
動作403において、EEC103は、MTとの連動などの動作を通じて、端末101が5GCアクセス/登録したか否か、端末101がURSPをサポートするか否かを確認し、ECS108のUSRP決定/プロビジョニングへのAFガイダンス(AF-guidance to USRP determination/provisioning)のために、サービスプロビジョニング要求メッセージ及びURSPガイダンス要求メッセージを、ECS108に送信することができる。一実施形態では、サービスプロビジョニング要求メッセージは、動作401で、AC102から提供された情報及びURSPガイダンス実行指示を含むことができる。
【0114】
一実施形態では、EEC103は、次のように動作することができる。
【0115】
A.{DNN、PLMN ID}ペアのリストを、AC102から提供された場合、EEC103は、AC提供のDNN(AC-provided DNN)、AC提供のドメイン名(AC-provided domain name)(例えば、FQDN)、トラフィックカテゴリ(traffic category)、又はURSPのトラフィック記述子とマッチすることができる要求されたネットワーク接続機能(requested network connection capabilities that can be matched with traffic descriptor in URSP)(例えば、ims, xr/vr,)及びURSPガイダンス実行指示(indication to request URSP guidance: indication to request to perform AF-guidance to URSP)を、ECS108に送信できる。例えば、前記情報は、サービスプロビジョニング要求メッセージに含めて伝達することができる。EEC103は、その情報を通じて、ECS108にURSP決定へのAFガイダンス(AF-guidance to URSP determination)を実行させることができる。
【0116】
一実施形態では、EEC103は、ECS108に送信されるメッセージ(例えば、サービスプロビジョニング要求メッセージ又はURSPガイダンス要求メッセージ)内に、同じサービスを使用する任意の端末に対するURSPガイダンス実行指示(indication to guide URSP rules for any UE)を含めることができる。任意の端末に対するURSP規則をガイドする指示(indication to guide URSP rules for any UE)は、同じサービスを利用する別の端末に対しても、URSPが適用できるようにするためである。AC102によって提供された情報に応じて、EEC103は、以下のように動作することができる。
【0117】
‐AC102から複数の{DNN、PLMN ID}ペアが提供された場合、EEC103は、端末101が現在接続しているサービングPLMN IDに対応するAC提供のDNN(AC-provided DNN)を、サービスプロビジョニング要求メッセージに含めて、ECS108に送信するか、又はAC102から受信した{DNN、PLMN ID}ペアのリストを、ECS108に送信することができる。
【0118】
‐EEC103が、端末101に現在設定されているURSP規則を知っている場合、EEC103は、前記URSP規則で衝突が発生するか否かの判断を行うことができる。一実施形態では、EEC103は、端末101のURSP規則に従うDNN(端末内に設定されているか、又はコアネットワークから提供されたURSP規則内のルーティング選択記述子(route selection descriptor)内に含まれるDNN値)が、ECS108から提供されたEDN設定情報内のDNNと同じであるか否かを確認し、異なる場合、衝突が発生したことを認識することができる。一実施形態では、EEC103は、AC提供のDNN(AC-provided DNN)が、EDN設定情報と異なる場合、ECS108に送信されるサービスプロビジョニング要求メッセージに、URSPガイダンス実行指示を含めることができる。
【0119】
B. AC102が、DNNを提供せずに、トラフィック記述子とマッチすることができるトラフィック記述子情報(例えば、AC提供のドメイン名(AC-provided domain name)(例えば、FQDN)、トラフィックカテゴリ(traffic category)、又は要求されたネットワーク接続機能(requested network connection capabilities)のうち少なくとも1つ)を提供された場合、EEC103は、端末101に設定されているURSP規則内で、トラフィック記述子情報にマッチングされるルート選択コンポーネント(route selection component)を確認することができる。EEC103は、トラフィック記述子情報にマッチングされるDNNが、EDN設定情報に含まれるDNNと異なる場合、URSPガイダンス実行指示を、トラフィック記述子情報(例えば、AC提供のドメイン名(AC-provided domain name)(例えば、FQDN)、トラフィックカテゴリ(traffic category)、又は要求されたネットワーク接続機能(requested network connection capabilities)のうち少なくとも1つを含む)と共に、ECS108に提供することができる。一実施形態では、EEC103内にEDN設定情報がない場合であっても、EEC103は、URSPガイダンス実行指示を、トラフィック記述子情報とともに、ECS108に提供することができる。
【0120】
一実施形態によれば、動作403において、EEC103は、サービスプロビジョニング手順ではなく、別途のURSPガイダンス誘導手順を介して、URSPガイダンス実行指示及びトラフィック記述子情報を、ECS108に提供することができる。
【0121】
動作403―1において、ECS108は、EEC103から受信したメッセージ(例えば、サービスプロビジョニング要求メッセージ)内に、URSPガイダンス実行指示が含まれているか否かを判断し、サービスプロビジョニング要求メッセージに従ってサービスプロビジョニング要求を処理することができる。サービスプロビジョニング要求メッセージに、URSPガイダンス実行指示が含まれている場合、動作404において、ECS108は、URSP規則の決定へのAFガイダンス(AF-guidance to determination URSP rules)のためのAF要求メッセージを、端末101が接続及び登録されているコアネットワークのNFノード(例えば、NEF又はPCF)に送信することができる。
【0122】
一実施形態では、ECS108は、EEC103によって提供された情報に基づいて、どのPLMNを選択してAF要求メッセージを送信すべきかを決定することができる。一実施形態では、ECS108は、EEC103が動作403のサービスプロビジョニング要求メッセージを介して提供したAC提供のPLMN ID(AC-provided PLMN ID)と、端末101が現在接続しているサービングPLMN ID(serving PLMN ID)に基づいて、端末101のサービングPLMN(例えば、PLMN#1、5GC)に属するネットワーク機能ノード104aを選択し、選択されたネットワーク機能ノード104aに、AF要求メッセージを送信することができる。
【0123】
AF要求メッセージは、EEC103から動作403で提供されたAC提供のDNN(AC-provided DNN)、AC提供のドメイン名(AC-provided domain name)(例えば、FQDN)、トラフィックカテゴリ(traffic category)、又は要求されたネットワーク接続機能(requested network connection capabilities)のうち少なくとも1つを格納するアプリケーショントラフィック記述子として含まれ、EDN(例えば、EDN105)のEDN接続情報(例えば、DNN及び/又はS―NSSAI)がルート選択パラメータ(route selection parameter)として含まれ得る。
【0124】
ECS108が、動作403において、サービスプロビジョニング要求メッセージ又はURSPガイダンス要求メッセージを介して、EEC103から「任意のUEのURSP規則をガイドするための指示(indication to guide URSP rules for any UE)」を受信した場合、ECS108は、前記指示をAF要求メッセージに含めて、ネットワーク機能ノード104aに送信することができる。一実施形態では、ECS108は、EDN105、EES107、又はEAS106のサービスエリアが定義されている場合、AF要求メッセージの「空間的有効性条件(spatial validity condition)」を、前記定義されたサービスエリアを示す値(例えば、トラッキングエリア識別子(tracking area identity:TAI)、又は地理的エリア情報(geographical area information))に設定して、ネットワーク機能ノード104aに送信することができる。
【0125】
動作405において、ネットワーク機能ノード104a(例えば、NEF)は、ECS108から受信したAF要求メッセージに基づいて、URSP決定(URSP determination)を実行して、URSP規則を生成し、生成されたURSP規則を端末101に伝達する手順をトリガ(trigger)することができる。一実施形態では、URSP規則に関する情報は、コアネットワークの少なくとも1つのネットワーク機能ノードによって、移動通信ネットワークを介して端末101に伝達することができる。
【0126】
動作406において、ネットワーク機能ノード104aは、URSP規則が移動通信ネットワークを介して、端末101に成功的に伝達されたことを確認し、AF要求メッセージに対する応答メッセージを、ECS108に送信することができる。応答メッセージは、URSP規則が端末101に成功的に確立されたことを示す指示を含み得る。
【0127】
動作407において、ECS108は、動作403でEEC103から受信したメッセージ(例えば、サービスプロビジョニング要求メッセージ)に対する応答メッセージ(例えば、サービスプロビジョニング応答メッセージ)をEECに送信することができる。サービスプロビジョニング応答メッセージは、EDN設定情報と共に、URSPへのAF誘導の実行が成功したことを示す結果(「URSP determination」)を含むことができる。
【0128】
動作408において、EEC103は、ECS108から伝達されたEDN設定情報及びURSPへのAFガイダンスの成功を確認し、エッジコンピューティングサービスが利用可能であることを示す指示('Indication that EC is available') と、AC102に現在設定されているDNNを、トラフィック記述子として使用可能であるか否かを示す指示(例えば、AC102に設定されているDNNが、トラフィック記述子として使用されるべきではないことを示す通知('Noti to indicate that DNN configured in AC should not be used as traffic descriptor'))を含むエッジコンピューティングガイダンス通知(EC guidance notification)メッセージを、AC102に送信することができる。一実施形態では、エッジコンピューティングガイダンス通知メッセージは、URSP規則が有効であることをAC102に知らせることができる。一実施形態では、EEC103は、ECS108から提供されたEDN設定情報を使用して、EASディスカバリ手順を完了した後、EASディスカバリ手順を通じて取得したEAS情報を、エッジコンピューティングガイダンス通知メッセージに含めて、AC102に伝達することができる。
【0129】
図5は、本開示の一実施形態によるアプリケーションクライアント(AC)情報を取得し、通知(notification)サービスを提供する手順を説明するためのフローチャートである。
【0130】
図5を参照すると、動作501において、アプリケーションクライアント(AC)102は、エッジイネーブラクライアント(EEC)103に、AC加入要求メッセージ(又はAC情報加入要求メッセージ)を送信することができる。一実施形態では、AC加入要求メッセージの送信は、アプリケーションクライアント(AC)102のインストールが完了し、AC102に関する情報(例えば、ACプロファイル)の保存場所(端末101の内蔵メモリ又は外部記憶装置(例えば、共有記憶空間))が確認された後に、実行されてもよい。一実施形態では、AC加入要求メッセージは、以下の情報のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0131】
‐通知先アドレス(notification target address): AC102がEEC103から通知メッセージを受信するアドレス
‐端末101内の別のアプリケーション又は装置(例えば、EEC103)からAC102を呼び出すために使用可能な呼び出し情報(例えば、アプリケーションパッケージ名/識別子)
‐AC102の特定の動作を誘導するのに必要な情報(例えば、動作識別子又はアクティビティ名):必要に応じて、EEC103が、前記特定の動作を誘導するためにAC102を呼び出すのに使用する情報として、動作識別子/アクティビティ名は、端末101のOSを介して、特定の動作(例えば、「キャッシュされたサーバアドレスの初期化(initialization of the cached server address)」)の誘導をAC102に要求するために使用され得る。
【0132】
‐モビリティ関連イベント識別子(event ID):「ターゲットEASの変更(change of target EAS)」、「ACRのターゲットEASディスカバリ(target EAS discovery for ACR)(アプリケーションコンテキスト再割り当て(application context relocation))」、又は「ACRイベント(ACR event)」のうち少なくとも1つを指示することができる。
【0133】
動作502において、EEC103は、AC102から受信したAC登録要求メッセージに含まれる情報を、加入情報として格納することができる。一実施形態では、EEC103は、モビリティ関連イベント識別子に従って、必要な通知サーバ(notification server)への加入要求(subscribe request)メッセージ(例えば、EASディスカバリ加入(discovery subscription)要求メッセージ又はACR情報加入要求(information subscription request)メッセージ)を、EES(例えば、ソースEES107d)に送信することができる。
【0134】
一実施形態では、EEC103は、「ターゲットEASの変更(change of target EAS)」イベント識別子を、AC102から受信した場合、EASディスカバリ加入(discovery subscription)要求メッセージ内に「EAS可用性変更(EAS availability change)」に設定されたイベント識別子及びEASディスカバリフィルタ(EAS discovery filters)を含めて、EES107dに送信することができる。一実施形態において、EEC103が「ACRイベント(ACR event)」に設定されたイベント識別子をAC102から提供された場合、EEC103は、ACR情報加入要求(information subscription request)メッセージに「ACR完了(ACR complete)」に設定されたイベント識別子を含めて、EES107dに送信することができる。一実施形態において、EEC103が「ACRのターゲットEASディスカバリ(target EAS discovery for ACR)」に設定されたイベント識別子を、AC102から受信した場合、EEC103は、ACR情報加入要求(information subscription request)メッセージに「ターゲット情報通知(target information notification)」に設定されたイベント識別子を含めて、EES107dに送信することができる。
【0135】
動作503において、EEC103は、AC102から受信したAC加入要求メッセージに対するAC加入応答メッセージを、AC102に送信することができる。AC加入応答メッセージは、AC102が通知(notification)を必要とするイベントを、EEC103が感知して提供できるかどうかを示す情報を含むことができる。
【0136】
動作504で、EEC103は、端末101の移動に応じて、サービス持続性を維持するために、アプリケーションコンテキスト再割り当て(application context relocation:ACR)手順を実行することができる。アプリケーションコンテキスト再割り当て手順は、EEC103の決定に従って、ソースEES107dからターゲットEES107cにEECコンテキストを再割り当てする手順を含み得る。アプリケーションコンテキスト再割り当て手順を実行しながら、EEC103は、AC102が接続されるターゲットEAS(図示せず)に関する情報と、アプリケーションコンテキスト再割り当て手順の実行結果(成功したかどうか)を識別することができる。
【0137】
動作505において、EEC103は、アプリケーションコンテキスト再割り当て手順の実行結果を確認し、実行結果を示すACR結果指示と、ターゲットEAS情報とを含むイベント通知メッセージを、AC120に提供することができる。一実施形態では、EEC103は、新しいターゲットEASを見つけることができないか、又はアプリケーションコンテキスト再割り当て手順が成功的に実行されなかったことを認識し、AC102が自己キャッシュを使用していることを、動作501を介して認識すると、EEC103は、アプリケーションコンテキスト再割り当て手順の失敗を示すACR結果指示と共に、キャッシュされたEASアドレスを初期化する指示('Indication to initialize cached EAS address')をAC102に送信してもよい。
【0138】
図6は、本開示の一実施形態による端末(UE)の構成を示すブロック図である。
【0139】
図6を参照すると、端末(UE)(例えば、端末101)は、前述の実施形態によるエッジコンピューティングをサポートする無線通信システムで定められた通信方式に従って、無線通信を実行することができるプロセッサ605と、送受信機610と、メモリ615とを含めて実装することができる。一実施形態では、プロセッサ605、送受信機610、及びメモリ615は、少なくとも1つのチップの形態で実装され得る。
【0140】
プロセッサ605は、送受信機610の動作を制御し、メモリ615にインストール及び/又は格納されたプログラム(例えば、アプリケーションクライアント(AC)102及びエッジイネーブラクライアント(EEC))を用いて、
図1~
図5の実施形態及びこれらの実施形態のうち少なくとも2つの組み合わせによって、AC情報を提供し、エッジコンピューティングサービスに関連する設定情報を、エッジ構成サーバ(ECS)108及びエッジイネーブラサーバ(EES)107から提供され得るように、端末101の構成要素全体を制御することができる。
【0141】
図7は、本開示の一実施形態によるネットワークエンティティの構成を示すブロック図である。図示のネットワークエンティティは、例えば、
図1~
図5で説明したEAS、EES、ECS、コアネットワークの各構成要素のうち少なくとも1つであり得る。また、ネットワークエンティティは、例えば、サーバの形態で実装されてもよい。
【0142】
図7を参照すると、ネットワークエンティティは、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムで定義された通信方式に従って、有線/無線通信を実行することができるプロセッサ705と、通信インターフェース710と、メモリ715とを含めて実装することができる。
【0143】
プロセッサ705は、通信インターフェース710の動作を制御し、メモリ715にインストール及び/又は格納されたプログラム(
図1~
図5で説明したEAS、EES、ECS、又はコアネットワークの各構成要素の機能)を用いて、
図1~
図5の実施形態及びこれらの実施形態のうち少なくとも2つの組み合わせによって、AC情報を取得し、端末101がエッジコンピューティングサービスに関連する設定情報を提供され得るように、ネットワークエンティティの構成要素全体を制御することができる。
【0144】
一実施形態によれば、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法は、前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、ACプロファイルと、エッジ構成サーバ(ECS)アドレスと、前記ACプロファイルの外部露出を許可するか否かを示すユーザ同意を含むAC登録要求メッセージを受信する過程201と、前記AC登録要求メッセージに基づいて、サービスプロビジョニングを実行するためのエッジ構成サーバ(ECS)を選択する過程202-1と、前記選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行する過程203と、前記サービスプロビジョニング手順を通じて取得したエッジイネーブラサーバ(EES)に対して、EEC登録及びエッジアプリケーションサーバ(EAS)ディスカバリを行う過程204と、前記EESから前記EASディスカバリを通じて取得したEAS情報を、前記ACに伝達する過程205とを含むことができる。
【0145】
一実施形態では、前記ECSを選択する過程は、前記EEC内に設定されたECSアドレス又はコアネットワークから提供されたECSアドレスがない場合、前記AC登録要求メッセージに含まれる前記ECSアドレスを用いて、前記ECSを選択し、前記EEC内に設定されたECSアドレス又はコアネットワークから提供されたECSアドレスがある場合、前記AC登録要求メッセージに含まれるECSアドレスを優先的に使用して、前記ECSを選択することができる。
【0146】
一実施形態では、前記サービスプロビジョニング手順を実行する過程は、前記AC登録要求メッセージに含まれる前記ユーザ同意が、前記ACプロファイルの外部露出を許可することを示す場合、前記ACプロファイルを含むサービスプロビジョニング要求メッセージを、前記選択されたECSに送信する動作を含むことができる。
【0147】
一実施形態では、前記AC登録要求メッセージは、前記EECから前記ACを呼び出すために使用可能なアプリケーションパッケージ名と、前記ACが前記ACプロファイルの外部露出を許可するかについてのユーザの同意を得る動作を実行するように導くために必要な動作識別子を含むことができる。
【0148】
一実施形態では、前記AC登録要求メッセージは、前記EASディスカバリを介して、複数のEASが発見された場合、前記発見された複数のEASのすべてを、前記ACに通知するか、又は前記発見された複数のEASのうち選択された少なくとも1つを、前記ACに通知するかを示すEAS選択要求委任指示を含むことができる。
【0149】
一実施形態によれば、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法は、前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、AC関連情報のストレージアドレスを含むAC登録要求メッセージを受信する過程301と、前記ストレージアドレスから前記AC関連情報を取得する過程302と、前記AC関連情報は、ACプロファイルと、エッジ構成サーバ(ECS)アドレスと、ACプロファイルの外部露出を許可するか否かを示すユーザ同意を含み、前記AC登録要求メッセージに基づいて、サービスプロビジョニングを実行するためのエッジ構成サーバ(ECS)を選択する過程303―1と、前記選択されたECSに対して、サービスプロビジョニング手順を実行する過程304と、前記サービスプロビジョニング手順によって取得されたエッジイネーブラサーバ(EES)に対して、EEC登録及びエッジアプリケーションサーバ(EAS)ディスカバリを実行する過程305と、前記EESからEASディスカバリを通じて取得したEAS情報を、前記ACに伝達する過程306とを含むことができる。
【0150】
一実施形態では、前記AC関連情報は、前記EECからACを呼び出すために使用可能なアプリケーションパッケージ名と、前記ACが前記ACプロファイルの外部露出を許可するかについてのユーザの同意を得る動作を実行するように導くのに必要な動作識別子を含むことができる。
【0151】
一実施形態では、前記AC登録要求メッセージは、前記EASディスカバリを介して、複数のEASが発見された場合、前記発見された複数のEASのすべてを、前記ACに通知するか、又は前記発見された複数のEASのうち選択された少なくとも1つを、前記ACに通知するかを示すEAS選択要求委任指示を含むことができる。
【0152】
一実施形態によれば、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末UEのエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法は、前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、データネットワーク名(DNN)、PLMN(public land mobile network)ID、トラフィック記述子情報、及びDNN代替許可指示を含むAC登録要求メッセージを受信する過程401と、前記AC登録要求メッセージに基づいて、前記DNN、トラフィック記述子情報、及びURSP(UE route selection policy)ガイダンス(guidance)実行指示を含むサービスプロビジョニング要求メッセージを、エッジ構成サーバ(ECS)に送信する過程403と、前記サービスプロビジョニング要求メッセージに対応して、URSP結果を含むサービスプロビジョニング応答メッセージを、前記ECSから受信する過程407と、前記サービスプロビジョニング応答メッセージの受信に応答して、エッジコンピューティングサービスが利用可能であることを示す指示と、前記ACに設定されたDNNを、トラフィック記述子として使用可能であるか否かを示す指示とを、前記ACに送信する過程408とを含むことができる。
【0153】
一実施形態によれば、エッジコンピューティングをサポートする無線通信システムにおける端末(UE)のエッジイネーブラクライアント(EEC)による通信方法は、前記端末内で実行されるアプリケーションクライアント(AC)から、前記ACが通知メッセージを受信するアドレスと、前記ACのアプリケーションパッケージ名、前記ACの特定の動作を誘導するのに必要な動作識別子、ターゲットエッジアプリケーションサーバ(EAS)の変更を示す指示を含むAC加入要求メッセージを受信する過程501と、前記ターゲットEASの変更を示す指示に応答して、ソースエッジイネーブラサーバ(EES)に、加入要求メッセージを送信する過程502と、前記AC加入要求メッセージに対応するAC加入応答メッセージを、前記ACに送信する過程503と、前記端末が、前記ソースEESからターゲットEESに移動することにより、サービス持続性を維持するためのアプリケーションコンテキスト再割り当て手順を実行する過程504と、前記アプリケーションコンテキスト再割り当て手順の結果を示す指示と、ターゲットエッジアプリケーションサーバ(EAS)情報を、前記ACに送信する過程505とを含むことができる。
【0154】
一実施形態によれば、端末のエッジイネーブラクライアント(EEC)は、本開示の実施形態による方法のうち少なくとも1つ又はこれらの組み合わせを実行するように構成されてもよい。
【0155】
一実施形態によるエッジ構成サーバ(ECS)は、本開示の実施形態による方法のうち少なくとも1つ又はこれらの組み合わせを実行するように構成されてもよい。
【0156】
本開示では、エッジコンピューティングサーバ(例えば、EES又はECS)について説明したが、3GPP(登録商標)ネットワークシステムと連動可能なすべてのアプリケーションサーバを、本開示の様々な実施形態の適用範囲に含めることができる。
【0157】
本開示では、具体的な実施形態について説明したが、本開示の範囲から逸脱しない限り、様々な変形が可能であることは言うまでもない。したがって、本開示の範囲は、説明された実施形態に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められるべきである。
【符号の説明】
【0158】
101 端末
102 アプリケーションクライアント(application client:AC)
103 エッジイネーブラクライアント(edge enabler client:EDE)
104 3GPP(登録商標)コアネットワーク
104a ネットワーク機能ノード
105 エッジデータネットワーク(edge data network;EDG)
106 エッジアプリケーションサーバ(edge application server:EAS)
107 エッジイネーブラサーバ(edge enabler server:EES)
108 エッジ構成サーバ(edge configuration server:ECS)
108dp エッジ構成サーバ(ECS)
201 動作
202 動作
203 動作
204 動作
205 動作
206 動作
301 動作
302 動作
303 動作
304 動作
305 動作
306 動作
307 動作
401 動作
402 動作
403 動作
404 動作
405 動作
406 動作
407 動作
408 動作
501 動作
502 動作
503 動作
504 動作
505 動作
605 プロセッサ
610 送受信機
615 メモリ
705 プロセッサ
710 通信インターフェース
715 メモリ
【国際調査報告】