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特表2024-537013タイヤ組立てドラム及びタイヤ部品をターンアップするための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】タイヤ組立てドラム及びタイヤ部品をターンアップするための方法
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/26 20060101AFI20241003BHJP
   B29D 30/32 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B29D30/26
B29D30/32
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024517456
(86)(22)【出願日】2023-08-23
(85)【翻訳文提出日】2024-04-15
(86)【国際出願番号】 NL2023050433
(87)【国際公開番号】W WO2024063640
(87)【国際公開日】2024-03-28
(31)【優先権主張番号】2033093
(32)【優先日】2022-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519009895
【氏名又は名称】ブイエムアイ・ホラント・ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】VMI Holland B.V.
【住所又は居所原語表記】Gelriaweg 16,8161 RK EPE,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】レグテルショット、トム
(72)【発明者】
【氏名】デ・グラーフ、マルティン
【テーマコード(参考)】
4F501
【Fターム(参考)】
4F501TA02
4F501TD17
4F501TD18
4F501TD23
4F501TL02
4F501TL11
(57)【要約】
本発明は、タイヤ組立てドラム及びタイヤ部品をターンアップするための方法に関し、本タイヤ組立てドラムは、ドラム軸を中心として回転可能なドラム本体と、ドラム本体の周りにドラム軸を中心とした周方向に延在し、ターンアップブラダ上に支持されたタイヤ部品をターンアップするための膨張可能なターンアップブラダと、タイヤ部品のターンアップ中にターンアップブラダを押圧するための複数の押圧アームと、を備え、本タイヤ組立てドラムは、押圧アームをドラム本体にヒンジ接続するための複数のヒンジを備え、複数のヒンジは、ターンアップブラダが膨張していないとき、ターンアップブラダの下に位置し、本タイヤ組立てドラムには、半径方向に複数のヒンジのうちの少なくとも1つのヒンジとターンアップブラダとの間に延在するアンダーレイが設けられている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラム軸を中心として回転可能なドラム本体と、前記ドラム本体の周りに前記ドラム軸を中心とした周方向に延在し、ターンアップブラダ上に支持されたタイヤ部品をターンアップするための膨張可能なターンアップブラダと、前記ドラム本体の周りに前記周方向に分布され、前記ドラム本体と前記ターンアップブラダとの間に位置し、前記タイヤ部品の前記ターンアップ中に前記ターンアップブラダを押圧するための複数の押圧アームと、を備えるタイヤ組立てドラムであって、前記タイヤ組立てドラムは、前記押圧アームを前記ドラム本体にヒンジ接続するための複数のヒンジを備え、前記複数のヒンジは、前記ターンアップブラダが膨張していないとき、前記ターンアップブラダの下に位置し、前記タイヤ組立てドラムには、前記ドラム軸に垂直な半径方向に前記複数のヒンジのうちの少なくとも1つのヒンジと前記ターンアップブラダとの間に延在するアンダーレイが設けられている、タイヤ組立てドラム。
【請求項2】
前記アンダーレイは、前記複数のヒンジの前記複数の押圧アームから離れるほうに面する側で前記ドラム本体に固定されている第1の端部を有する、請求項1に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項3】
前記ドラム本体は、ビードロックセクションを備え、前記アンダーレイは、前記複数のヒンジの前記ビードロックセクションに面する側で前記ドラム本体に固定されている第1の端部を有する、請求項1に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項4】
前記アンダーレイは、前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有し、前記第2の端部は、前記複数の押圧アームのうちの少なくとも1つの押圧アーム上に載っている、請求項2又は3に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項5】
前記第2の端部は、前記少なくとも1つの押圧アームに平行なアーム方向に前記少なくとも1つの押圧アームの上を摺動するように解放されているか、固定されていないか、又は拘束されていない、請求項4に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項6】
前記アンダーレイは、円筒状構成から円錐状構成に少なくとも部分的に変形可能である、請求項4又は5に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項7】
前記アンダーレイは、第1の端部において環状であり、かつ前記第1の端部とは反対側の第2の端部において複数のアームセクションに分割されたアンダーレイ本体を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項8】
前記複数のアームセクションの各アームセクションは、前記複数の押圧アームのそれぞれの押圧アームに沿って延在し、前記それぞれの押圧アーム上に載っているように構成されている、請求項7に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項9】
前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションにおいて、円筒状構成から円錐状構成に変形可能である、請求項7又は8に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項10】
前記アンダーレイ本体には、前記アンダーレイ本体を前記複数のアームセクションに分割する複数のスリットが設けられている、請求項9に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項11】
前記複数のスリットは、前記アンダーレイ本体の前記円筒状構成では、相互に平行に延在する、請求項10に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項12】
前記複数のスリットは、前記第1の端部と前記第2の端部との間の前記アンダーレイ本体の長さの少なくとも半分にわたって延在する、請求項10又は11に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項13】
前記アンダーレイ本体は、複数のブリッジ部分を備え、前記複数のブリッジ部分の各ブリッジ部分は、前記第1の端部において前記複数のアームセクションのうちの一対のアームセクションを相互接続し、各ブリッジ部分は、相互接続するそれぞれの対の前記アームセクションの周方向の弾性よりも大きい周方向の弾性を有する、請求項7~12のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項14】
前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションでは第1の厚さを有し、前記複数のブリッジ部分では前記第1の厚さよりも小さい第2の厚さを有する、請求項13に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項15】
前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションと比較して異なる材料を前記複数のブリッジ部分において備える、請求項13又は14に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項16】
前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションと比較して異なる構成の層を前記複数のブリッジ部分において備える、請求項13~15のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項17】
前記アンダーレイ本体は、第1の弾性を有する第1の層と、前記第1の弾性よりも大きい第2の弾性を有する第2の層との積層体を備え、前記第2の層は、前記複数のアームセクションでは前記第1の層によって覆われており、前記複数のブリッジ部分では露出している、請求項13~15のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項18】
前記アンダーレイ本体は、前記第1の端部において環状構成になるように接合される、請求項7~17のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項19】
前記アンダーレイは、前記第1の端部から前記第1の端部とは反対側の第2の端部に向かって別個に延在する複数のアームセクションを備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項20】
前記複数のアームセクションの各アームセクションは、前記複数の押圧アームのそれぞれの押圧アームに沿って延在し、前記それぞれの押圧アーム上に載っているように構成されている、請求項19に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項21】
前記アンダーレイは、1つ又は複数の締結具によって前記ドラム本体に固定されている第1の端部を有する、請求項1に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項22】
前記1つ又は複数の締結具は、ピン、ボルト、クランプ、又はリッジを備えるグループの締結具を備える、請求項21に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項23】
請求項1~22のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラムを使用してタイヤ部品をターンアップするための方法であって、
- 前記半径方向に前記少なくとも1つのヒンジと前記ターンアップブラダとの間に前記アンダーレイを設けることと、
- 前記タイヤ部品の前記ターンアップ中に、前記少なくとも1つのヒンジにおいて前記アンダーレイ上に前記ターンアップブラダを支持することと、
を行うステップを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、タイヤ組立てドラム及びタイヤ部品をターンアップするための方法に関する。
【0002】
WO2019/199160A1には、第1のドラム半体と、第2のドラム半体と、軸方向に第1のドラム半体と第2のドラム半体との間に位置する中央セクションとを備えるタイヤ組立てドラムが開示されている。タイヤ組立てドラムには更に、第1のドラム半体及び第2のドラム半体の周りに延在し、ターンアップブラダ上に支持されたタイヤ部品をターンアップするためのターンアップブラダが設けられている。タイヤ組立てドラムは更に、膨張していないターンアップブラダとそれぞれのドラム半体との間に位置し、タイヤ部品のターンアップ中にターンアップブラダを押圧するための複数の押圧アームを備える。押圧アームは、膨張していないときのターンアップブラダの下に位置する位置でそれぞれのドラム半体上にヒンジ付けされている。
【発明の概要】
【0003】
既知のタイヤ組立てドラムの欠点は、ターンアップブラダが押圧アーム及びそれらのそれぞれのヒンジ上に直接支持されていることである。押圧アームのターンアップ中、その後の押圧アームの休止位置への戻り中、及び/又はタイヤ組立てドラムの拡張若しくは収縮中に、ターンアップブラダは、押圧アーム及び/又はそれらのそれぞれのヒンジ間に引っかかる、はまり込む、又は挟まれる場合がある。特に、ターンアップ動作中の押圧アームの傾斜により、ターンアップブラダがそれぞれのヒンジにおける任意の間隙に向かって及び/又は間隙内に押し込まれる。繰り返し挟まると、ブラダがもはや均一でも気密でもなくなり、交換しなければならない程度までターンアップブラダが深刻に損傷する場合がある。
【0004】
本発明の目的は、タイヤ組立てドラム及びタイヤ部品をターンアップするための方法であってターンアップブラダの寿命を改善することができるものを提供することである。
【0005】
第1の態様によれば、本発明は、タイヤ組立てドラムを提供し、本タイヤ組立てドラムは、ドラム軸を中心として回転可能なドラム本体と、ドラム本体の周りにドラム軸を中心とした周方向に延在し、ターンアップブラダ上に支持されたタイヤ部品をターンアップするための膨張可能なターンアップブラダと、ドラム本体の周りに周方向に分布され、ドラム本体とターンアップブラダとの間に位置し、タイヤ部品のターンアップ中にターンアップブラダを押圧するための複数の押圧アームと、を備え、本タイヤ組立てドラムは、押圧アームをドラム本体にヒンジ接続するための複数のヒンジを備え、複数のヒンジは、ターンアップブラダが膨張していないとき、ターンアップブラダの下に位置し、本タイヤ組立てドラムには、ドラム軸に垂直な半径方向に複数のヒンジのうちの少なくとも1つのヒンジとターンアップブラダとの間に延在するアンダーレイが設けられている。
【0006】
本発明のコンテキストでは、「アンダーレイ」という用語は、保護又は支持のために他の何らかのものの下に置かれる材料層として解釈すべきである。アンダーレイは、少なくとも1つのヒンジの位置でドラム本体に対してターンアップブラダを支持することができ、それによって、ターンアップブラダが該少なくとも1つのヒンジにおいて挟まれるリスクが低減する。特に、アンダーレイは、次の特性、すなわち、ターンアップブラダよりも容易に押圧アームの上を摺動し得る、押圧アームに沿って比較的高い圧縮抵抗を有し得るか若しくは比較的剛性であり得る、より大きい最小曲げ半径を有し得る、及び/又は比較的厚くてよい、という特性のうちの1つ又は複数を有し得る。したがって、アンダーレイ自体が該少なくとも1つのヒンジにはまり込んだり挟まれたりする可能性が低くなる。具体的には、押圧アームに沿った方向にアンダーレイにかけられる力がアンダーレイと押圧アームとの摩擦を超えると、アンダーレイは、単純に押圧アームの上を摺動することができ、それによって、そうでなければターンアップブラダを少なくとも1つのヒンジに向かって及び/又はヒンジへと押し込むことになるターンアップブラダの張力も低減する。更に、アンダーレイの最小曲げ半径及び/又は厚さは、少なくとも1つのヒンジにおける任意の鋭い縁又は鋭角からターンアップブラダを遮蔽し、該ターンアップブラダのための比較的滑らかな支持表面を提供することができる。したがって、ターンアップブラダは、ターンアップ中に該少なくとも1つのヒンジによる損傷を受ける可能性が低くなる。その結果、該ターンアップブラダの寿命が、ターンアップブラダ自体を修正することなしに増加することができる。有利なことに、ターンアップブラダは、少なくとも1つのヒンジの位置における補強を必要とせずに、ターンアップのための最適な特性を有するように設計され得る。
【0007】
1つの実施形態では、アンダーレイは、複数のヒンジの複数の押圧アームから離れるほうに面する側でドラム本体に固定されている第1の端部を有する。代替的に、ドラム本体は、ビードロックセクションを備え、アンダーレイは、複数のヒンジのビードロックセクションに面する側でドラム本体に固定されている第1の端部を有する。アンダーレイを該第1の端部でドラム本体に固定することによって、アンダーレイは、少なくとも1つのヒンジにおける又はその近くの適所に保たれ得る。換言すれば、アンダーレイが、少なくとも1つのヒンジを露出させてターンアップブラダを損傷する可能性があり得る適所外にシフトすることを防止することができる。
【0008】
前述の実施形態の各々において、アンダーレイは、第1の端部とは反対側の第2の端部を有してよく、第2の端部は、複数の押圧アームのうちの少なくとも1つの押圧アーム上に載っている。第2の端部が少なくとも1つの押圧アーム上に載っている状態で、アンダーレイは、該少なくとも1つのヒンジにわたって、ドラム本体上に固定された第1の端部から少なくとも1つの押圧アーム上のある位置まで効果的に延在することができる。
【0009】
好ましくは、第2の端部は、該少なくとも1つの押圧アームに平行なアーム方向に該少なくとも1つの押圧アームの上を摺動するように解放されているか、固定されていないか、又は拘束されていない。したがって、少なくとも1つの押圧アーム上の第2の端部の位置は、少なくとも1つの押圧アームの向きの変化に応じて受動的に追従するか又はそれ自体を適応させることができ、それによって、少なくとも1つの押圧アームがターンアップし、ターンアップブラダを押圧することを可能にする。
【0010】
追加的又は代替的に、アンダーレイは、円筒状構成から円錐状構成に少なくとも部分的に変形可能である。したがって、アンダーレイの円錐状部分は、複数の押圧アームの合わさったターンアップに受動的に追従するか又はそれに合わせてそれ自体を適応させることができる。
【0011】
1つの特定の実施形態では、アンダーレイは、第1の端部において環状であり、かつ第1の端部とは反対側の第2の端部において複数のアームセクションに分割されたアンダーレイ本体を備える。したがって、アンダーレイ本体は、第2の端部では複数の押圧アームの向きの変化、及び結果として生じる直径の拡張に受動的に追従又は適応しながら、第1の端部では連続的又は実質的に連続的な様式で複数のヒンジを覆うことができる。
【0012】
好ましくは、複数のアームセクションの各アームセクションは、複数の押圧アームのそれぞれの押圧アームに沿って延在し、それぞれの押圧アーム上に載っているように構成されている。したがって、各アームセクションは、それぞれの押圧アーム上に留まりながら、それぞれの押圧アームの向きの変化に受動的に追従又は適応することができる。
【0013】
その更なる実施形態では、アンダーレイ本体は、複数のアームセクションにおいて、円筒状構成から円錐状構成に変形可能である。したがって、前述のように、アンダーレイの円錐状部分は、複数の押圧アームの合わさったターンアップに受動的に追従するか又はそれに合わせてそれ自体を適応させることができる。
【0014】
好ましくは、アンダーレイ本体には、アンダーレイ本体を複数のアームセクションに分割する複数のスリットが設けられている。スリットにより、アームセクションは、押圧アームの向きの変化に応じて、第2の端部において周方向に可変的に離隔され得る。特に、アームセクションは、押圧アームがより大きい直径に向かって移動又は拡張するときの、押圧アームの広がりに追従するように広がることができる。
【0015】
より好ましくは、複数のスリットは、アンダーレイ本体の円筒状構成では、相互に平行に延在する。その結果、該スリットによって画定されるアームセクションも、該円筒状構成では相互に平行に延在することができる。
【0016】
最も好ましくは、複数のスリットが、第1の端部と第2の端部との間のアンダーレイ本体の長さの少なくとも半分にわたって延在する。したがって、アンダーレイ本体の長さの少なくとも半分が、円筒状構成から円錐状構成に拡張されることができ、アンダーレイ本体の半分以下が、複数のヒンジからターンアップブラダを効果的に遮蔽するために円筒状構成のままでいることができる。
【0017】
更なる実施形態では、アンダーレイ本体は、複数のブリッジ部分を備え、複数のブリッジ部分の各ブリッジ部分は、第1の端部において複数のアームセクションのうちの一対のアームセクションを相互接続し、各ブリッジ部分は、それが相互接続するそれぞれの対のアームセクションの周方向の弾性よりも大きい周方向の弾性を有する。したがって、アンダーレイ本体の直径は、少なくとも第1の端部において拡張されて、アンダーレイ本体を該第1の端部においてドラム本体に取り付けることを可能にすることができる。更に、アンダーレイは、アンダーレイ本体を損傷することなくドラム本体から取り外すことができる。
【0018】
好ましくは、アンダーレイ本体は、複数のアームセクションでは第1の厚さを有し、複数のブリッジ部分では第1の厚さよりも小さい第2の厚さを有する。ブリッジ部分の厚さを低減すること又は薄くすることにより、それぞれのブリッジ部分におけるアンダーレイ本体の弾性が増大することができる。
【0019】
追加的又は代替的に、アンダーレイ本体は、複数のアームセクションと比較して異なる材料を複数のブリッジ部分において備える。ブリッジの材料は、複数のアームセクションの材料よりも高い周方向の弾性を有するように選択され得る。
【0020】
その更なる実施形態では、アンダーレイ本体は、複数のアームセクションと比較して異なる構成の層を複数のブリッジ部分において備える。特に、アンダーレイ本体は、第1の弾性を有する第1の層と、第1の弾性よりも大きい第2の弾性を有する第2の層との積層体を備えてよく、第2の層は、複数のアームセクションでは第1の層によって覆われており、複数のブリッジ部分では露出している。したがって、第2の層は、ブリッジ部分では周方向に弾性的に拡張することが可能であるのに対して、アームセクションでは第1の層によってその弾性が制限される。
【0021】
更に別の代替の実施形態では、アンダーレイ本体は、第1の端部において環状構成になるように接合(splice)される。アンダーレイ本体を接合することによって、アンダーレイ本体自体が必ずしも周方向に弾性を有する必要はない。その代わりに、それは該周方向に非弾性であり得る。
【0022】
更に別の代替の実施形態では、アンダーレイは、第1の端部から第1の端部とは反対側の第2の端部に向かって別個に延在する複数のアームセクションを備える。別個のアームセクションを有するアンダーレイを形成することによって、アームセクション間に弾性もブリッジ部分も必要なくなる。その代わりに、各アームセクションは、それぞれの押圧アーム上のある位置に別個に取り付けられ得る。
【0023】
好ましくは、複数のアームセクションの各アームセクションは、複数の押圧アームのそれぞれの押圧アームに沿って延在し、それぞれの押圧アーム上に載っているように構成されている。したがって、別個に取り付けられた各アームセクションは、それぞれの押圧アーム上に留まりながら、それぞれの押圧アームの向きの変化に受動的に追従又は適応することができる。
【0024】
別の実施形態では、アンダーレイは、1つ又は複数の締結具によってドラム本体に固定されている第1の端部を有する。したがって、アンダーレイがその第1の端部でドラム本体から外れることを防止することができる。
【0025】
好ましくは、1つ又は複数の締結具は、ピン、ボルト、クランプ、又はリッジを備えるグループの締結具を備える。そのような締結具は、例えば、ねじ切りによりドラム本体と機械的に係合してもよいし、又は形状嵌合式にドラム本体と相互作用してもよい。
【0026】
第2の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様の実施形態のいずれか1つに係るタイヤ組立てドラムを使用してタイヤ部品をターンアップするための方法を提供し、本方法は、
- 半径方向に少なくとも1つのヒンジとターンアップブラダとの間にアンダーレイを設けることと、
- タイヤ部品のターンアップ中に、少なくとも1つのヒンジにおいてアンダーレイ上にターンアップブラダを支持することと、を行うステップを備える。
【0027】
本発明の第2の態様に係る方法は、本発明の第1の態様に係るタイヤ組立てドラムの実用的な実装に関し、したがって同じ技術的利点を有するので、以下では繰り返し説明しない。
【0028】
請求項に記載されていない第3の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様の実施形態のいずれか1つに係るタイヤ組立てドラム内で使用するためのアンダーレイを提供する。本発明の第2の態様に係るアンダーレイは、本発明の第1の態様に係るタイヤ組立てドラム内で実装されるとき、同じ技術的利点を有するので、以下では繰り返し説明しない。
【0029】
請求項に記載されていない第4の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様の実施形態のいずれか1つに係るタイヤ組立てドラム内での本発明の第2の態様に係るアンダーレイの使用を提供する。本発明の第3の態様に係る使用は、本発明の第1の態様に係るタイヤ組立てドラム内でのアンダーレイの実用的な実装に関し、したがって同じ技術的利点を有するので、以下では繰り返し説明しない。
【0030】
本明細書において説明及び図示される様々な態様及び特徴は、可能なときはいつでも、個々に適用することができる。これらの個々の態様、特に添付の従属請求項に記載の態様及び特徴は、分割特許出願の主題となる可能性がある。
【0031】
本発明について、添付の概略図で示される例示的な実施形態に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】タイヤ部品をターンアップする前の、本発明の第1の実施形態に係る、ドラム本体、ターンアップブラダ、押圧アーム、及びアンダーレイを有するタイヤ組立てドラムの断面を示す。
図2】タイヤ部品のターンアップ中の図1に係るタイヤ組立てドラムの断面を示す。
図3図1に係るタイヤ組立てドラムのアンダーレイの等角図を示す。
図4】環状構成になるように接合する前のアンダーレイ本体の上面図を示す。
図5】本発明の第2の実施形態に係る複数のブリッジ部分を有する代替のアンダーレイの等角図を示す。
図6図5による代替のアンダーレイのブリッジ部分の1つにおける断面を示す。
図7】更なる代替のアンダーレイのブリッジ部分の1つにおける断面を示す。
図8】本発明の第3の実施形態に係る更なる代替のアンダーレイの等角図を示す。
図9】本発明の第4の実施形態に係る更なる代替のアンダーレイを有する代替のタイヤ組立てドラムの断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1及び図2は、グリーンタイヤ又は未加硫タイヤ(図示せず)を組み立てるための、本発明の第1の実施形態に係るタイヤ組立てドラム1を示す。
【0034】
タイヤ組立てドラム1は、タイヤ部品T、特にプリアセンブリをビードBの周りでターンアップすることによってタイヤのカーカスを成形するように配置、適応、又は構成されている。プリアセンブリは、典型的には、インナーライナ、1つ又は複数のボディプライ、及び側壁を含む。
【0035】
図1に示すように、タイヤ組立てドラム1は、ドラム軸Sを中心として回転可能なドラム本体10を備える。この例では、ドラム本体10はドラムシャフト9上に取り付けられている。ドラム本体10は、該ドラム軸Sに平行な軸方向Aと、ドラム軸S及び/又は該軸方向Aに垂直な半径方向Rとを有する。この例では、ドラム本体10は、タイヤ組立てドラム1のドラム半体のみを備える。タイヤ組立てドラム1は、それ自体が既知の様式で中央セクション(図示せず)の両側に配置された2つのそのようなドラム半体を備える。図1は、ドラム本体10のうちドラム軸Sの上方の部分のみを示していることに留意されたい。各ドラム半体には、中央セクションのそれぞれの側でビードBをドラム本体10にクランプするためのビードロックセクション11が設けられている。
【0036】
図2で最もよく見られるように、タイヤ組立てドラム1には、膨張可能なターンアップブラダ2が設けられている。ターンアップブラダ2は、ドラム本体10の周りにドラム軸Sを中心とした周方向Cに延在する。ターンアップブラダ2は、ビードロックセクション11の両側でドラム本体10にクランプ及びシールされている第1の周縁部21及び第2の周縁部22を有する気密ブラダ本体20を有する。図1において、ブラダ本体20は、折り目23で折り畳まれている。タイヤ組立てドラム1は、ターンアップブラダ2と空気連通して配置される圧縮空気源に接続可能であり、該ターンアップブラダ2上に支持されたタイヤ部品Tをターンアップするために、周縁部21、22間のブラダ本体20を、図1に示す非膨張状態から図2に示す膨張状態に膨張させる。ターンアップブラダ2は、周方向Cに弾性がある。
【0037】
図1及び図2に示すように、タイヤ組立てドラム1は更に、ドラム本体10の周りに周方向Cに分布された複数の押圧レバー又は押圧アーム3を備える。押圧アーム3は、図1に示すような、少なくとも押圧アーム3がアームが下がった位置にあるとき、及びターンアップブラダ2が膨張していないとき、半径方向Rにドラム本体10とターンアップブラダ2との間に位置する。特に、ブラダ本体20は、ターンアップブラダ2の非膨張状態では、押圧アーム3上に載っている。各押圧アーム3は、アーム方向Dに延在する細長いアーム本体30を有する。押圧アーム3は、タイヤ部品Tのターンアップ中にターンアップブラダ2を押圧するために、図1に示す水平位置又はアームが下がった位置から傾斜位置又はアームが上がった位置へと回転可能、傾動可能、又は枢動可能である。このようにして、ターンアップブラダ2は、ターンアップ中にタイヤ部品Tに向かって付勢されてタイヤ部品Tと緊密に接触することができる。図1のアームが下がった位置では、押圧アーム3は、軸方向Aに平行又は実質的に平行に延在する。特に、アームが下がった位置では、押圧アーム3は、ターンアップブラダ2を支持するためのタイヤ組立てドラム1の実質的に円筒状の表面を画定する。
【0038】
タイヤ組立てドラム1は、押圧アーム3をドラム本体10にヒンジ接続するための複数のヒンジ4を備える。ヒンジ4は、ドラム本体10の周りにドラム軸Sを中心として分布される。この例では、ヒンジ4は環状アーム支持体によって支持されている。ヒンジ4は、押圧アーム3のビードロックセクション11に面する側、すなわち、押圧アーム3のビードロックセクション11に最も近い側に位置する。換言すれば、押圧アーム3は、アームが下がった位置では、ビードロックセクション11から離れる方向にヒンジ4から延在する。したがって、押圧アーム3を図2のアームが上がった位置に向かって枢動させることは、ビードロックセクション11に向かう軸方向Aに平行な方向のベクトル成分を少なくとも含む。
【0039】
この例では、ブラダ本体20の第2の周縁部22が、ビードロックセクション11とヒンジ4との間の位置でドラム本体10にクランプされていることに留意されたい。ターンアップブラダ2が膨張していないとき、折り目23は、第1の周縁部21と第2の周縁部22との間に画定された領域の外側の位置で押圧アーム3上に載っている。換言すれば、膨張していないターンアップブラダ2の折り目23と第2の周縁部22との間にある少なくとも一部が、押圧アーム3を覆っている。更に、ターンアップブラダ2が膨張していないとき、複数のヒンジ4は、該ターンアップブラダ2の下に位置し、又は該ターンアップブラダ2によって覆われている。
【0040】
図1及び図2に示すように、タイヤ組立てドラム1には、ヒンジ4において、ヒンジ4にわたって、又はヒンジ4の上に延在する支持層又はアンダーレイ5が設けられている。アンダーレイ5は、ヒンジ4の位置でドラム本体10に対してターンアップブラダ2を支持するように適応、配置、又は構成されている。特に、アンダーレイ5は、図1に示すような、少なくとも押圧アーム3がアームが下がった位置にあるとき、及びターンアップブラダ2が膨張していないとき、半径方向Rで見てヒンジ4とターンアップブラダ2との間に延在又は位置するように位置付けられる。したがって、アンダーレイ5は、ターンアップブラダ2とヒンジ4との直接接触を防止することができる。
【0041】
この例示的な実施形態では、アンダーレイ5はアンダーレイ本体50を有する。アンダーレイ本体50は、ヒンジ4をターンアップブラダ2から効果的に遮蔽することができる材料層を備える。この例では、材料層は、少なくとも、ターンアップ中にアンダーレイ本体50に対してかけられる力の通常の範囲内で、非弾性又は実質的に非弾性である。代替的に、材料層は、一方向にのみ、例えば周方向Cに弾性があってもよい。
【0042】
この例では、アンダーレイ本体50は、コンベヤベルトに使用される材料に匹敵する耐久性の材料から作られる。耐久性材料は、例えば、織物であり得る。代替的に、金属、例えば、ばね鋼が使用されてもよい。
【0043】
アンダーレイ本体50は、好ましくは、以下の特性、すなわち、
- アンダーレイ本体50が、ターンアップブラダ2が押圧アーム3上に直接支持された場合の押圧アーム3に対するターンアップブラダ2の摩擦係数よりも低い、好ましくは80パーセント以下、最も好ましくは50パーセント以下の、押圧アーム3に対する摩擦係数を有する、
- アンダーレイ本体50が、押圧アーム3に沿ったターンアップブラダ2の圧縮抵抗よりも高い、好ましくは少なくとも120パーセント、最も好ましくは少なくとも150パーセント高い、押圧アーム3に沿った圧縮抵抗を有する、
- アンダーレイ本体50が、キンク前に、ターンアップブラダ2の最小曲げ半径よりも大きい、好ましくは少なくとも120パーセント、最も好ましくは少なくとも150パーセント大きい最小曲げ半径を有する、及び、
- アンダーレイ本体50が、少なくとも1ミリメートル、好ましくは少なくとも2ミリメートルの厚さを有する、という特性のうちの1つ又は複数を有する。
【0044】
図3に示すように、アンダーレイ本体50は、第1の端部51において、連続的、リング形状、及び/又は環状である。アンダーレイ本体50は、第1の端部51において、ドラム本体10に固定される。この例では、第1の端部51は、ヒンジ4の押圧アーム3から離れるほうに面する側でドラム本体10に取り付け又は固定される。より具体的には、第1の端部51は、ヒンジ4とブラダ本体20の第2の周縁部22との間の位置でドラム本体10に取り付け又は固定される。アンダーレイ5は、好適な締結具7、例えばピン、ボルト、又はクランプを使用してドラム本体10に固定される。
【0045】
アンダーレイ本体50の環状の第1の端部51をドラム本体10の周りに嵌合させる又は取り付けることを可能にするために、アンダーレイ本体50は、最初に、図4に示すような、第1の接合縁部53、第2の接合縁部54、及び任意選択で接合リップ55を有する材料の帯状物として提供されてよく、これは、接合リップ55を使用して又は使用せずに、第1の接合縁部53を第2の接合縁部54に又はその逆に結合若しくは接合することによって、ドラム本体10の周りに環状構成になるように結合又は接合され得る。アンダーレイ5は、接合縁部53、54を切り離すことによって、すなわち結合部又は接合部に沿ってアンダーレイ本体50を切断することによって、ドラム本体10から取り外され得る。
【0046】
第1の端部51とは反対側の第2の端部52において、アンダーレイ本体50は、複数の押圧アーム3によって支持されるか、又は複数の押圧アーム3上に載っている。第2の端部52は、固定されておらず、解放されており、及び/又は拘束されておらず、したがって、押圧アーム3の上をそのそれぞれのアーム本体30に沿って自由に受動的に移動又は摺動できる。換言すれば、第2の端部52は、アーム方向Dにアーム本体30の上を摺動可能である。
【0047】
アンダーレイ本体50は、図1に示す円筒状構成から図2に示す円錐状構成へと、少なくとも部分的に拡張可能、変形可能、又は形状変化可能である。特に、第2の端部52に、その近くに、又はそれに向かって、アンダーレイ5には、アンダーレイ本体50を複数の指部又はアームセクション58に分割する複数の切れ目又はスリット56が設けられている。図3に示すアンダーレイ5の円筒状構成において、スリット56は、相互に平行に、及び/又はドラム軸S、軸方向A、及び/又はアーム方向Dに平行に延在する。その結果、アームセクション58も相互に平行に延在する。特に、各アームセクション58は、それぞれの押圧アーム3のアーム方向Dに平行に延在する。
【0048】
アンダーレイ5は、各アームセクション58が複数の押圧アーム3のそれぞれの押圧アーム3に沿って延在してその上に載っているように、ドラム本体10上に取り付けられる。スリット56により、アームセクション58は、押圧アーム3の向きの変化に応じて、第2の端部52において周方向Cに可変的に離隔され得る。特に、アームセクション58は、押圧アーム3が、図2の円錐状構成に対応する、より大きい直径に向かって移動又は拡張するときの、押圧アーム3の広がりに追従するように広がる。
【0049】
各アームセクション58は、周方向Cにおけるそれぞれの押圧アーム3と同じ弧長に沿って同じ幅若しくは範囲を有してもよいし、又はその次の押圧アーム3間の周方向間隙内にも延在するように、それぞれの押圧アーム3よりも幅広であってもよい。したがって、アームセクション58も、押圧アーム3が内向きに収縮されるときに、ターンアップブラダ2が該押圧アーム3間に挟まれたり、はまり込んだりすることを防止することができる。
【0050】
複数のスリット56が、第1の端部51と第2の端部52との間のアンダーレイ本体50の長さLの少なくとも半分にわたって延在することに留意されたい。この例では、スリット56は、該長さLの少なくとも70パーセント、好ましくは少なくとも90パーセントにわたって延在する。任意選択で、スリット56は、適切に形成されたスリット端部57、すなわち、ある最小半径を有する丸みを帯びたスリット端部57で終端して、スリット56がそれぞれのスリット端部57を越えて第1の端部51に向かってアンダーレイ5内に裂けることを防止する。
【0051】
アンダーレイ5には更に、該アンダーレイ本体50をドラム本体10に取り付けるための前述の締結具7を受容するための取り付け要素59、特に取り付け孔が設けられている。代替的に、アンダーレイ5は、対応する孔に嵌合するピンを使用してドラム本体10に対して保持され得る。例えば、締結具7は、取り付け孔59に嵌合するピンであり得る。この状況で、ターンアップブラダ2は、アンダーレイ5の上に取り付けられると、使用中にピンが取り付け孔から出ることを防止し得る。逆に、ピンがアンダーレイ5に接続されているか又は一体化されていてもよく、取り付け孔がドラム本体10に設けられていてもよい。これもまたターンアップブラダ2は、アンダーレイ5の上に取り付けられると、使用中にピンが取り付け孔から出ることを防止し得る。
【0052】
図5及び図6は、図1及び図2に係るタイヤ組立てドラム1と共に使用するための、本発明の第2の実施形態に係る代替のアンダーレイ105を示す。代替のアンダーレイ105は、アンダーレイ本体150が複数のブリッジ部分106を備えるという点で、上述のアンダーレイ5とは異なる。
【0053】
各ブリッジ部分106は、第1の端部51で一対のアームセクション58を相互接続する。この例では、ブリッジ部分106は、アンダーレイ本体150のうちアームセクション58を相互接続する唯一の部分である。換言すれば、アームセクション58は、第1の端部51において、ブリッジ部分106のみによって相互接続される。
【0054】
各ブリッジ部分106は、それが相互接続するそれぞれの対のアームセクション58の周方向Cの弾性よりも大きい周方向Cの弾性Eを有する。図6で最もよく見られるように、アンダーレイ本体150は、複数のアームセクション58では第1の厚さH1を有し、複数のブリッジ部分106、206では第1の厚さH1よりも小さい第2の厚さH2を有する。第2の厚さH2のほうが小さいことにより、アンダーレイ本体150の残りの部分に対するブリッジ部分106の弾性Eが効果的に増大することができる。
【0055】
代替のアンダーレイ105は、ドラム本体10において代替のアンダーレイ105を結合又は接合する必要なく、ブリッジ部分106が、アンダーレイ本体150をドラム本体10に取り付けるための、少なくとも第1の端部51におけるアンダーレイ本体150の直径の拡張を可能にするという、前述のアンダーレイ5に勝る技術的利点を有する。したがって、代替のアンダーレイ105は、該代替のアンダーレイ105をドラム本体10に嵌合させるか又は取り付ける前に、連続的又は環状の第1の端部51を有するように製造及び/又は形成され得る。更に、代替のアンダーレイ105は、アンダーレイ本体150を損傷することなくドラム本体10から取り外すことができる。
【0056】
図7は、図1及び図2に係るタイヤ組立てドラム1と共に使用するための、本発明の第3の実施形態に係る更なる代替のアンダーレイ205を示す。更なる代替のアンダーレイ205は、アンダーレイ本体250に、複数のアームセクション58と比較して異なる構成の層を備えるブリッジ部分206が設けられているという点で、図5及び図6の代替のアンダーレイ105とは異なる。この例では、更なる代替のアンダーレイ205は、第1の層261、第2の層262、及び第3の層263の積層体を備える。アームセクション58において、第2の層262は、他の層261、263の少なくとも1つの間に挟持されるか、それによって覆われるか、又はそれに付けられるが、第2の層262は、ブリッジ部分206に延在する唯一の層である。したがって、第2の層262は、該ブリッジ部分206内で又は該ブリッジ部分206において露出している。第2の層262は、他の層261、263の弾性よりも大きい弾性Eを有する。特に、他の層261、263は、少なくとも、ターンアップ中にアンダーレイ本体250に対してかけられる力の通常の範囲内で、周方向Cに非弾性又は実質的に非弾性であり得る。
【0057】
第2の層262が周方向Cに十分な弾性Eを有する場合、第2の層262は、第2の層262が押圧アーム3の動作範囲を妨げないという条件で、例えばスリット56を有することの代替として、アームセクション58間の領域において第2の端部52に向かって又は更には第2の端部52まで延在してもよい。
【0058】
積層された層261、262、263の代替として、ブリッジ部分206が、アームセクション58の材料とは異なる弾性Eを有する異なる材料を備え得ることが更に想定される。
【0059】
図8は、図1及び図2に係るタイヤ組立てドラム1と共に使用するための、本発明の第4の実施形態に係る更なる代替のアンダーレイ305を示す。更なる代替のアンダーレイ305は、第1の端部351から第1の端部351とは反対側の第2の端部52に向かって別個に延在する複数のアームセクション358を備えるという点で、上述のアンダーレイ5、105、205とは異なる。換言すれば、アームセクション358は、第1の端部51においても、その長さに沿ったいずれの点においても、相互接続されていない。各アームセクション358は、ドラム本体10に個々に固定され、付けられ、又は取り付けられている。更に、各アームセクション358は、それぞれの押圧アーム3に沿って延在し、その上に載っている。各アームセクション358が、それが載っている押圧アーム3と正しく位置合わせされたままであることを確実にするために、複数の取り付け要素359、例えば2つの離隔した取り付け孔が、各アームセクション358のために設けられ得る。
【0060】
図9は、ドラム軸Sを中心とした周方向Cに延在するリッジ又はレッジの形態の締結具407を使用してドラム本体410に第1の端部51で又はその近くで固定又は締結されるという点で前述のアンダーレイ5、105、205、305とは異なる更なる代替のアンダーレイ405を備えるという点で、前述のタイヤ組立てドラム1とは異なる代替のタイヤ組立てドラム401を示す。リッジ又はレッジは、周方向Cに連続的又は不連続的であり得る。ドラム本体410には、締結具407を形状嵌合式に受容するための対応して又は相補的に成形された孔又は溝412が設けられている。更なる代替のアンダーレイ405は、ブラダ2とドラム本体410との間に効果的に挟持されるか又は閉じ込められる。
【0061】
次に、上述のタイヤ組立てドラム1を使用してタイヤ部品Tをターンアップするための方法、及び該タイヤ組立てドラム1内での上述のアンダーレイ5、105、205、305のいずれか1つの使用について、図1及び図2を参照して簡単に説明する。本発明の第1の実施形態に係るアンダーレイ5への言及が、必要な変更を加えて、他のアンダーレイ105、205、305にも適用されることが理解されよう。
【0062】
図1に示すように、アンダーレイ5は、ヒンジ4と円筒状構成のターンアップブラダ2との間に設けられ、アームが下がった位置にある押圧アーム3上に載っている。ターンアップブラダ2は、膨張しておらず、ヒンジ4においてアンダーレイ5によって直接支持されている。タイヤ部品Tは、タイヤ組立てドラム1の周りに当てられ、ビードロックセクション11においてビードBの内側の部分と、ビードロックセクション11においてビードBの外側の部分とを有する。この例では、タイヤ部品TのうちビードBの内側の部分は、トロイド形状へと少なくとも部分的に成形される。タイヤ部品TのうちビードBの外側の部分は、ターンアップブラダ2上に載っている。
【0063】
図2は、タイヤ部品TのうちビードBの外側の部分を該ビードBの周りでタイヤ部品TのうちビードBの内側の部分まで及びそれに接してターンアップするために、ターンアップブラダ2が膨張している状況を示す。押圧アーム3は、アームが下がった位置からアームが上がった位置にターンアップされている。アンダーレイ5は、押圧アーム3のターンアップに応じて、少なくとも部分的に円錐状の構成をとっている。アームセクション58は、それぞれの押圧アーム3上の適所に留まる。押圧アーム3のターンアップ中、各アームセクション58は、それが載っているそれぞれの押圧アーム3のアーム方向Dにわずかにシフト又は摺動し得る。しかしながら、アンダーレイ5は、それぞれの押圧アーム3と位置合わせされたままであり、より具体的には、ヒンジ4とターンアップブラダ2との間の位置に留まり、押圧アーム3のターンアップの結果として該ヒンジ4に形成される鋭角又は鋭い縁からターンアップブラダ2を効果的に遮蔽する。
【0064】
ターンアップ後、押圧アーム3は、図1のアームが下がった位置に戻されるか又は収縮されてよく、ターンアップブラダ2は再び萎んでよく、その後、タイヤ組立てドラム1は、本方法の別のサイクルの準備ができている。押圧アーム3の該内向きの移動中、アンダーレイ5は、ターンアップブラダ2がヒンジ4内に引き込まれたり、ヒンジ4によって挟まれたりすることを効果的に防止することができる。
【0065】
上の説明は、好ましい実施形態の動作を例示するために含まれており、本発明の範囲を限定することを意味するものではないことを理解されたい。上の説明から、本発明の範囲によって包含される多くの変形形態が当業者には明らかとなる。
【符号の説明】
【0066】
1…タイヤ組立てドラム
10…ドラム本体
11…ビードロックセクション
2…ターンアップブラダ
20…ブラダ本体
21…第1の周縁部
22…第2の周縁部
23…折り目
3…押圧アーム
30…アーム本体
4…ヒンジ
40…アーム支持体
5…アンダーレイ
50…アンダーレイ本体
51…第1の端部
52…第2の端部
53…第1の接合縁部
54…第2の接合縁部
55…接合リップ
56…スリット
57…スリット端部
58…アームセクション
59…取り付け要素
7…締結具
9…ドラムシャフト
105…代替のアンダーレイ
150…アンダーレイ本体
106…ブリッジ部分
205…更なる代替のアンダーレイ
250…アンダーレイ本体
206…ブリッジ部分
261…第1の層
262…第2の層
263…第3の層
305…更なる代替のアンダーレイ
351…第1の端部
358…アームセクション
359…取り付け要素
401…代替のタイヤ組立てドラム
405…更なる代替のアンダーレイ
407…締結具
410…ドラム本体
412…溝
A…軸方向
B…ビード
C…周方向
D…アーム方向
E…弾性
H1…第1の厚さ
H2…第2の厚さ
L…長さ
R…半径方向
S…ドラム軸
T…タイヤ部品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-04-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラム軸を中心として回転可能なドラム本体と、前記ドラム本体の周りに前記ドラム軸を中心とした周方向に延在し、ターンアップブラダ上に支持されたタイヤ部品をターンアップするための膨張可能なターンアップブラダと、前記ドラム本体の周りに前記周方向に分布され、前記ドラム本体と前記ターンアップブラダとの間に位置し、前記タイヤ部品の前記ターンアップ中に前記ターンアップブラダを押圧するための複数の押圧アームと、を備えるタイヤ組立てドラムであって、前記タイヤ組立てドラムは、前記押圧アームを前記ドラム本体にヒンジ接続するための複数のヒンジを備え、前記複数のヒンジは、前記ターンアップブラダが膨張していないとき、前記ターンアップブラダの下に位置し、前記タイヤ組立てドラムには、前記ドラム軸に垂直な半径方向に前記複数のヒンジのうちの少なくとも1つのヒンジと前記ターンアップブラダとの間に延在するアンダーレイが設けられている、タイヤ組立てドラム。
【請求項2】
前記アンダーレイは、前記複数のヒンジの前記複数の押圧アームから離れるほうに面する側で前記ドラム本体に固定されている第1の端部を有する、請求項1に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項3】
前記ドラム本体は、ビードロックセクションを備え、前記アンダーレイは、前記複数のヒンジの前記ビードロックセクションに面する側で前記ドラム本体に固定されている第1の端部を有する、請求項1に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項4】
前記アンダーレイは、前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有し、前記第2の端部は、前記複数の押圧アームのうちの少なくとも1つの押圧アーム上に載っている、請求項2又は3に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項5】
前記第2の端部は、前記少なくとも1つの押圧アームに平行なアーム方向に前記少なくとも1つの押圧アームの上を摺動するように解放されているか、固定されていないか、又は拘束されていない、請求項4に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項6】
前記アンダーレイは、円筒状構成から円錐状構成に少なくとも部分的に変形可能である、請求項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項7】
前記アンダーレイは、第1の端部において環状であり、かつ前記第1の端部とは反対側の第2の端部において複数のアームセクションに分割されたアンダーレイ本体を備える、請求項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項8】
前記複数のアームセクションの各アームセクションは、前記複数の押圧アームのそれぞれの押圧アームに沿って延在し、前記それぞれの押圧アーム上に載っているように構成されている、請求項7に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項9】
前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションにおいて、円筒状構成から円錐状構成に変形可能である、請求項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項10】
前記アンダーレイ本体には、前記アンダーレイ本体を前記複数のアームセクションに分割する複数のスリットが設けられている、請求項9に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項11】
前記複数のスリットは、前記アンダーレイ本体の前記円筒状構成では、相互に平行に延在する、請求項10に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項12】
前記複数のスリットは、前記第1の端部と前記第2の端部との間の前記アンダーレイ本体の長さの少なくとも半分にわたって延在する、請求項10に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項13】
前記アンダーレイ本体は、複数のブリッジ部分を備え、前記複数のブリッジ部分の各ブリッジ部分は、前記第1の端部において前記複数のアームセクションのうちの一対のアームセクションを相互接続し、各ブリッジ部分は、相互接続するそれぞれの対の前記アームセクションの周方向の弾性よりも大きい周方向の弾性を有する、請求項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項14】
前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションでは第1の厚さを有し、前記複数のブリッジ部分では前記第1の厚さよりも小さい第2の厚さを有する、請求項13に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項15】
前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションと比較して異なる材料を前記複数のブリッジ部分において備える、請求項13に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項16】
前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションと比較して異なる構成の層を前記複数のブリッジ部分において備える、請求項13に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項17】
前記アンダーレイ本体は、第1の弾性を有する第1の層と、前記第1の弾性よりも大きい第2の弾性を有する第2の層との積層体を備え、前記第2の層は、前記複数のアームセクションでは前記第1の層によって覆われており、前記複数のブリッジ部分では露出している、請求項13に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項18】
前記アンダーレイ本体は、前記第1の端部において環状構成になるように接合される、請求項のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項19】
前記アンダーレイは、前記第1の端部から前記第1の端部とは反対側の第2の端部に向かって別個に延在する複数のアームセクションを備える、請求項に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項20】
前記複数のアームセクションの各アームセクションは、前記複数の押圧アームのそれぞれの押圧アームに沿って延在し、前記それぞれの押圧アーム上に載っているように構成されている、請求項19に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項21】
前記アンダーレイは、1つ又は複数の締結具によって前記ドラム本体に固定されている第1の端部を有する、請求項1に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項22】
前記1つ又は複数の締結具は、ピン、ボルト、クランプ、又はリッジを備えるグループの締結具を備える、請求項21に記載のタイヤ組立てドラム。
【請求項23】
請求項に記載のタイヤ組立てドラムを使用してタイヤ部品をターンアップするための方法であって、
- 前記半径方向に前記少なくとも1つのヒンジと前記ターンアップブラダとの間に前記アンダーレイを設けることと、
- 前記タイヤ部品の前記ターンアップ中に、前記少なくとも1つのヒンジにおいて前記アンダーレイ上に前記ターンアップブラダを支持することと、
を行うステップを備える、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
上の説明は、好ましい実施形態の動作を例示するために含まれており、本発明の範囲を限定することを意味するものではないことを理解されたい。上の説明から、本発明の範囲によって包含される多くの変形形態が当業者には明らかとなる。

以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ドラム軸を中心として回転可能なドラム本体と、前記ドラム本体の周りに前記ドラム軸を中心とした周方向に延在し、ターンアップブラダ上に支持されたタイヤ部品をターンアップするための膨張可能なターンアップブラダと、前記ドラム本体の周りに前記周方向に分布され、前記ドラム本体と前記ターンアップブラダとの間に位置し、前記タイヤ部品の前記ターンアップ中に前記ターンアップブラダを押圧するための複数の押圧アームと、を備えるタイヤ組立てドラムであって、前記タイヤ組立てドラムは、前記押圧アームを前記ドラム本体にヒンジ接続するための複数のヒンジを備え、前記複数のヒンジは、前記ターンアップブラダが膨張していないとき、前記ターンアップブラダの下に位置し、前記タイヤ組立てドラムには、前記ドラム軸に垂直な半径方向に前記複数のヒンジのうちの少なくとも1つのヒンジと前記ターンアップブラダとの間に延在するアンダーレイが設けられている、タイヤ組立てドラム。
[2] 前記アンダーレイは、前記複数のヒンジの前記複数の押圧アームから離れるほうに面する側で前記ドラム本体に固定されている第1の端部を有する、[1]に記載のタイヤ組立てドラム。
[3] 前記ドラム本体は、ビードロックセクションを備え、前記アンダーレイは、前記複数のヒンジの前記ビードロックセクションに面する側で前記ドラム本体に固定されている第1の端部を有する、[1]に記載のタイヤ組立てドラム。
[4] 前記アンダーレイは、前記第1の端部とは反対側の第2の端部を有し、前記第2の端部は、前記複数の押圧アームのうちの少なくとも1つの押圧アーム上に載っている、[2]又は[3]に記載のタイヤ組立てドラム。
[5] 前記第2の端部は、前記少なくとも1つの押圧アームに平行なアーム方向に前記少なくとも1つの押圧アームの上を摺動するように解放されているか、固定されていないか、又は拘束されていない、[4]に記載のタイヤ組立てドラム。
[6] 前記アンダーレイは、円筒状構成から円錐状構成に少なくとも部分的に変形可能である、[4]又は[5]に記載のタイヤ組立てドラム。
[7] 前記アンダーレイは、第1の端部において環状であり、かつ前記第1の端部とは反対側の第2の端部において複数のアームセクションに分割されたアンダーレイ本体を備える、[1]~[6]のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
[8] 前記複数のアームセクションの各アームセクションは、前記複数の押圧アームのそれぞれの押圧アームに沿って延在し、前記それぞれの押圧アーム上に載っているように構成されている、[7]に記載のタイヤ組立てドラム。
[9] 前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションにおいて、円筒状構成から円錐状構成に変形可能である、[7]又は[8]に記載のタイヤ組立てドラム。
[10] 前記アンダーレイ本体には、前記アンダーレイ本体を前記複数のアームセクションに分割する複数のスリットが設けられている、[9]に記載のタイヤ組立てドラム。
[11] 前記複数のスリットは、前記アンダーレイ本体の前記円筒状構成では、相互に平行に延在する、[10]に記載のタイヤ組立てドラム。
[12] 前記複数のスリットは、前記第1の端部と前記第2の端部との間の前記アンダーレイ本体の長さの少なくとも半分にわたって延在する、[10]又は[11]に記載のタイヤ組立てドラム。
[13] 前記アンダーレイ本体は、複数のブリッジ部分を備え、前記複数のブリッジ部分の各ブリッジ部分は、前記第1の端部において前記複数のアームセクションのうちの一対のアームセクションを相互接続し、各ブリッジ部分は、相互接続するそれぞれの対の前記アームセクションの周方向の弾性よりも大きい周方向の弾性を有する、[7]~[12]のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
[14] 前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションでは第1の厚さを有し、前記複数のブリッジ部分では前記第1の厚さよりも小さい第2の厚さを有する、[13]に記載のタイヤ組立てドラム。
[15] 前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションと比較して異なる材料を前記複数のブリッジ部分において備える、[13]又は[14]に記載のタイヤ組立てドラム。
[16] 前記アンダーレイ本体は、前記複数のアームセクションと比較して異なる構成の層を前記複数のブリッジ部分において備える、[13]~[15]のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
[17] 前記アンダーレイ本体は、第1の弾性を有する第1の層と、前記第1の弾性よりも大きい第2の弾性を有する第2の層との積層体を備え、前記第2の層は、前記複数のアームセクションでは前記第1の層によって覆われており、前記複数のブリッジ部分では露出している、[13]~[15]のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
[18] 前記アンダーレイ本体は、前記第1の端部において環状構成になるように接合される、[7]~[17]のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
[19] 前記アンダーレイは、前記第1の端部から前記第1の端部とは反対側の第2の端部に向かって別個に延在する複数のアームセクションを備える、[1]~[6]のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラム。
[20] 前記複数のアームセクションの各アームセクションは、前記複数の押圧アームのそれぞれの押圧アームに沿って延在し、前記それぞれの押圧アーム上に載っているように構成されている、[19]に記載のタイヤ組立てドラム。
[21] 前記アンダーレイは、1つ又は複数の締結具によって前記ドラム本体に固定されている第1の端部を有する、[1]に記載のタイヤ組立てドラム。
[22] 前記1つ又は複数の締結具は、ピン、ボルト、クランプ、又はリッジを備えるグループの締結具を備える、[21]に記載のタイヤ組立てドラム。
[23] [1]~[22]のいずれか一項に記載のタイヤ組立てドラムを使用してタイヤ部品をターンアップするための方法であって、
- 前記半径方向に前記少なくとも1つのヒンジと前記ターンアップブラダとの間に前記アンダーレイを設けることと、
- 前記タイヤ部品の前記ターンアップ中に、前記少なくとも1つのヒンジにおいて前記アンダーレイ上に前記ターンアップブラダを支持することと、
を行うステップを備える、方法。
【国際調査報告】