(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】硬質取引カード
(51)【国際特許分類】
G06K 19/077 20060101AFI20241003BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20241003BHJP
G06K 19/02 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
G06K19/077 144
G06K19/06 187
G06K19/077 244
G06K19/02
G06K19/077 272
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518252
(86)(22)【出願日】2022-09-27
(85)【翻訳文提出日】2024-05-16
(86)【国際出願番号】 US2022077054
(87)【国際公開番号】W WO2023059997
(87)【国際公開日】2023-04-13
(32)【優先日】2021-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520107951
【氏名又は名称】アメリカン エキスプレス トラヴェル リレイテッド サーヴィシーズ カンパニー, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AMERICAN EXPRESS TRAVEL RELATED SERVICES COMPANY, INC.
【住所又は居所原語表記】200 Vesey Street, New York, NY 10285-4900 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【氏名又は名称】松浦 憲三
(74)【代理人】
【識別番号】100140992
【氏名又は名称】松浦 憲政
(74)【代理人】
【識別番号】100153822
【氏名又は名称】増田 重之
(72)【発明者】
【氏名】コールマン, ジェイムズ ブルース
(57)【要約】
取引カードは、ガラス、石、セラミックなどの硬質材料から製造することができる。取引カードは、第1の外部面及び第1の内部面を有する第1の硬質層を有することができ、第1の硬質層の第1の外部面内にポケットを備える。取引カードは、第2の外部面及び第2の内部面を有する第2の硬質層を有することができる。結合層は、第1の硬質層の間に位置することができ、第2の硬質層は、第1の硬質層を第2の内部層に貼り付けることができる。集積回路チップは、第1の硬質層のポケット内に貼り付けることができる。リムが、第1の硬質層の第1の外部面から、第1の硬質層の第1の縁部及び第2の硬質層の第2の縁部を囲んで、第2の硬質層の第2の外部面上に延びることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の外部面及び第1の内部面を有する第1の硬質層であって、前記第1の硬質層の前記第1の外部面内にポケットを備える、第1の硬質層と、
第2の外部面及び第2の内部面を有する第2の硬質層と、
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間の結合層であって、前記第1の硬質層の前記第1の内部面を第2の内部層の前記第2の内部面に貼り付ける結合媒体を含む、結合層と、
前記第1の硬質層の前記ポケット内に貼り付けられる集積回路チップと、
第1の硬質層の前記第1の外部面から、前記第1の硬質層の第1の縁部及び前記第2の硬質層の第2の縁部を囲んで、前記第2の硬質層の前記第2の外部面上に延びる金属バンドと
を備える、取引カード。
【請求項2】
前記第2の硬質層に取り付けられ、前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間に位置付けられた磁気ストライプを更に備える、請求項1に記載の取引カード。
【請求項3】
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間に位置付けられたアンテナであって、前記集積回路チップに誘導的に連結されているアンテナを更に備える、請求項1又は請求項2に記載の取引カード。
【請求項4】
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間に位置付けられたアンテナであって、接触パッドを介して前記集積回路チップに接続されているアンテナを更に備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の取引カード。
【請求項5】
前記集積回路チップが、アンテナを更に備える、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の取引カード。
【請求項6】
前記第1の硬質層及び前記第2の硬質層が、化学強化ガラスを備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の取引カード。
【請求項7】
取引カードの第1の硬質層を第1の金属シートの第1の凹部内に配置するステップと、
前記取引カードの前記第1の硬質層の上に結合層を配置するステップであって、前記結合層が、結合媒体を備える、ステップと、
前記結合層の上に第2の硬質層を配置するステップと、
前記第1の金属シートの上に第2の金属シートを配置するステップと、
前記第1の金属シートを前記第2の金属シートと共に融着させて、融着金属シートを形成するステップと
を含む、方法。
【請求項8】
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間にアンテナを配置するステップを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の硬質層のポケット内に集積回路チップを貼り付けるステップを更に含む、請求項7又は請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の凹部の境界で前記融着金属シートを切断するステップを更に含む、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記取引カードの前記第1の硬質層の内側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、請求項7乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の硬質層の外側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、請求項7乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の硬質層及び前記第2の硬質層が、化学強化ガラスを備える、請求項7乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
取引カードの第1の硬質層を第1の金属シートの第1の凹部内に配置するステップと、
前記取引カードの前記第1の硬質層の上に結合層を配置するステップであって、前記結合層が、結合媒体を備える、ステップと、
前記結合層の上に第2の硬質層を配置するステップと、
前記第1の金属シートの上に第2の金属シートを配置するステップと、
前記第1の金属シートを前記第2の金属シートと共に融着させて、融着金属シートを形成するステップと
を含むプロセスによって製造された取引カード。
【請求項15】
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間にアンテナを配置するステップを更に含む、請求項14に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項16】
前記第2の硬質層のポケット内に集積回路チップを貼り付けるステップを更に含む、請求項14又は15に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項17】
前記第2の凹部の境界で前記融着金属シートを切断するステップを更に含む、請求項14乃至16のいずれか一項に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項18】
前記取引カードの前記第1の硬質層の内側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、請求項14乃至17のいずれか一項に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項19】
前記第1の硬質層の外側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、請求項14乃至18のいずれか一項に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項20】
前記第1の硬質層及び前記第2の硬質層が、化学強化ガラスを備える、請求項14乃至19のいずれか一項に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「RIGID TRANSACTION CARD」と題され、2021年10月5日に出願された同時係属中の米国特許出願第17/494,408号の優先権及び利益を主張し、その全内容が本明細書に記載されているかのように参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
取引カードは、様々な場面における支払いに使用される。富裕層市場又は高級品市場をターゲットとした取引口座の場合、企業は、非伝統的な材料から製造された取引カード、又は非伝統的なデザインを有する取引カードを販売することがある。これにより、取引口座をプレミア・サービス又は高級サービスとしてマーケティング及び宣伝することができる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照することでより良く理解することができる。図面内の構成要素は必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに、本開示の原理を明確に例解することに重点が置かれている。更に、図面において、同様の参照番号は、いくつかの図にわたって対応する部分を示す。
【0004】
【
図1】本開示の様々な実施形態による、組み立てられた取引カードの例を描く。
【
図2】本開示の様々な実施形態による、取引カードの断面図を描く。
【
図3】取引カードの例示的な一構成の分解図を描く。
【
図4】取引カードの例示的な一構成の分解図を描く。
【
図5】取引カードの例示的な一構成の分解図を描く。
【
図6】取引カードの例示的な一構成の分解図を描く。
【
図7】本開示の様々な実施形態による取引カードを製造するプロセスの例を提供するフローチャートである。
【
図8A】
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスで使用される金属シートの例を描く。
【
図8B】
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスで使用される金属シートの例を描く。
【
図9A】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【
図9B】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【
図9C】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【
図9D】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【
図9E】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【
図9F】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【
図9G】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【
図9H】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【
図9I】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【
図9J】
図8A及び
図8Bで例解された金属シートを使用する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0005】
硬質材料の複数の層を使用して取引カードを作成するための様々な手法が開示される。取引カードは、硬質材料のいくつかの層から組み立てることができる。これらの層は、バインダ又は他の結合材料(例えば、接着剤、セメント、又は他の接着物)を使用して共に結合することができる。取引カードの縁部は、金属バンドなどのリムで覆うことができる。バインダ材料及び金属バンドは、硬質材料の層の一つ又は複数が破断した、亀裂が入った、又は分裂した場合に、構造的完全性を提供することができる。リム又は金属バンドはまた、衝撃に応じて(例えば、取引カードが落下して、その縁部から硬い表面に着地した場合)、硬質材料の層が破断する、亀裂が入る、又は分裂するのを防ぐことができる。
【0006】
以下の考察では、取引カード及びその製造のための方法の一般的な説明を提供する。以下の考察は、本開示の様々な実施形態の例示的な例を提供するが、以下の例示的な例の使用は、開示される原理と一致する他の実施態様を排除するものではない。
【0007】
図1は、本開示の様々な実施形態による、組み立てられた取引カード100の例を描く。この例では、取引カード100は、いくつかの透明な層で作られており、これにより、取引カード100の本体を透かして見ることができる。取引カード100は、取引カード100の縁部に沿ってリム103を有することができ、このリム103は、取引カードが落下したか又は固体表面に落ちた場合に、取引カードに亀裂が入るか又は粉砕するのを防ぐのに役立ち得る。リム103はまた、取引カード100の層を共に保持することによって、取引カード100に更なる構造的完全性を提供することができる。取引カード100はまた、アンテナ106、処理チップ109、及び/又は磁気ストライプ113を含むことができる。
【0008】
アンテナ106は、処理チップ109と非接触支払端末との間の無線通信を提供するために使用することができる。アンテナ106はまた、支払端末から処理チップ109に電力を提供するために使用することができる。いくつかの実施態様では、アンテナ106は、処理チップ109に物理的に連結することができるが、他の実施態様では、アンテナ106は、処理チップ109に誘導的に連結することができる。処理チップ109とは別に描かれているが、いくつかの実施態様では、アンテナは、処理チップ109に含まれるか又は処理チップ109と一体化されて、単一のユニットを形成することができる。
【0009】
処理チップ109は、取引カード100を使用して支払いを安全にする又は処理するために使用することができる任意の集積回路チップを表すことができる。処理チップ109の例としては、スマート支払カード用のEuropay、Mastercard、及びVISA(EMV)規格の様々なバージョンを実装する集積回路チップを含む。いくつかの実施態様では、処理チップ109はアンテナ106に連結され、近距離無線通信(NFC:near-field communication)、ウルトラ・ワイド・バンド(UWB:ultrawide band)、又は類似の低電力、短距離無線通信規格を使用して非接触の支払いを提供する。しかしながら、他の実施態様では、処理チップ109は、一体型アンテナ106を含むことができる。
【0010】
磁気ストライプ113は、データを記憶できる任意の磁性材料のバンドを含むことができる。磁気ストライプ113に記憶されるデータは、例えば、取引カード100に関連付けられた支払口座の口座番号、支払口座の有効期限、カード照合値(CVV:card verification value)又はカード照合コード(CSC:card verification code)、サービスコードなどの情報を含むことができる。
【0011】
図2は、本開示の様々な実施形態による、取引カード100の断面図を描く。この断面図には、いくつかの層が描かれている。これらの層は、上側硬質層203と、下側硬質層206と、を含むことができる。上側硬質層203と下側硬質層206との間に、結合層209が置かれている。処理チップ109は、処理チップ109の表面が上側硬質層203の表面と同一平面にあるように、上側硬質層203の外側面上のポケット213内に置かれている。処理チップ109は、任意の好適な接着物を使用してポケット213内に固定することができる。アンテナ106及び磁気ストライプ113は、上側硬質層203と下側硬質層206との間の結合層209内に置くことができる。
【0012】
上側硬質層203及び下側硬質層206は、いくつかの硬質材料から形成することができる。例えば、上側硬質層203又は下側硬質層206は、生産プロセス後の結果として強度が増加した化学強化ガラスから形成することができる。化学強化ガラスの例としては、GORILLA GLASS(登録商標)のマークで販売されているガラス、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスなどが挙げられる。化学強化ガラスを使用することで、透明半透明結合層209と組み合わせるときに、透明又は半透明の取引カード100を製造することが可能になる。別の例として、上側硬質層203又は下側硬質層206は、透明アルミニウムとしても知られる酸窒化アルミニウムなどの透明セラミック材料を含む、セラミック材料から形成することができる。いくつかの実施態様では、上側硬質層203又は下側硬質層206は、ブラック・オニキス、レッド・オニキス、又は他の石などの石から形成することができる。
【0013】
結合層209は、上側硬質層203と下側硬質層206とを結合する結合媒体を含む層である。結合層209は、任意の好適な結合媒体を使用することができる。結合媒体の例としては、例えば、接着剤、ラミネート、セメントなどの様々なタイプの接着物が挙げられる。結合媒体によっては、特定の構成に好ましいものがある。例えば、透明又は半透明の取引カード100が、上側硬質層203及び下側硬質層206に透明又は半透明の材料を使用して製造されている場合、透明又は半透明の接着剤、接着剤ラミネート、又は他の接着物若しくは結合媒体を使用することができる。不透明な材料が上側硬質層203又は下側硬質層206に使用される場合、他の結合媒体を結合層209に使用することができる。
【0014】
上側硬質層203と下側硬質層206との間の結合層209の位置は、取引カード100の更なる構造的完全性を提供する。取引カード100が単一の硬質層から構築され、単一の硬質層に亀裂が入った、粉砕した、又は分裂した場合、取引カード100は、複数の断片に分離する可能性がある。これが人の手、財布、又はポケットの中で起こった場合、そのような分離により個々が切断されることで、安全上の危険が生じる可能性がある。上側硬質層203と下側硬質層206との間に結合層209を配置することにより、上側硬質層203又は下側硬質層206が損傷した場合でも、カードが全体を維持することが可能になる。例えば、上側硬質層203又は下側硬質層206は、粉砕するのではなく、亀裂が入るが結合層209に接着したままである。
【0015】
図2の断面図に示すように、リム103は、上側硬質層203の外側面から取引カード100の縁部を囲んで下側硬質層206の外側面まで延びている。その結果、リム103は、上側硬質層203及び下側硬質層206を保持するクランプのように機能し、取引カード100の寿命に伴う磨耗及び破損によって生じ得る、結合層209の結合媒体に不具合があった場合に、上側硬質層203と下側硬質層206とが取引カード100から分離するのを防ぐ。更に、リム103は、取引カード100が落下したか又は別様に落ちて、その縁部が表面の衝突した場合に、衝撃吸収材として機能し、それによって、その衝撃により上側硬質層203又は下側硬質層206が粉砕するか又は亀裂が入るのを防ぐ。
【0016】
図3は、取引カード100の例示的な一構成の分解図を描く。
図3の頂部から始めて底部に進むと、処理チップ109が、上側硬質層203の外側面上のポケット213内に配置されるように示されている。処理チップ109は、任意の好適な接着物を使用してポケット213内に固定することができる。アンテナ106は、上側硬質層203の下方に配置することができる。アンテナ106は、処理チップ109の下方にコイルを含むことができ、これにより、アンテナ106が処理チップ109に誘導的に連結される。結合層209は、上側硬質層203及びアンテナ106の下に位置している。磁気ストライプ113は、結合層209の下に配置することができる。底部には、下側硬質層206がある。上側硬質層203及び下側硬質層206を取り囲んでいるのは、リム103である。リム103は、例示目的で二つの部分として描かれているが、
図2の断面図に描かれているように、リム103は、単一の部品であることが理解される。
【0017】
図4は、取引カード100の別の例示的な構成の分解図を描く。
図4の頂部から始めて底部に進むと、処理チップ109が、上側硬質層203の外側面上のポケット213内に配置されるように示されている。処理チップ109は、任意の好適な接着物を使用してポケット213内に固定することができる。上側硬質層203のポケット213の底部は、複数の孔403を有することができる。アンテナ106は、上側硬質層203の下方に配置することができる。アンテナ106は、ポケットの底部に位置している孔403の個々の孔にワイヤを通すことによって、処理チップ109に物理的に連結することができる。結合層209は、上側硬質層203及びアンテナ106の下に位置している。磁気ストライプ113は、結合層209の下に配置することができる。底部には、下側硬質層206がある。上側硬質層203及び下側硬質層206を取り囲んでいるのは、リム103である。リム103は、例示目的で二つの部分として描かれているが、
図2の断面図に描かれているように、リム103は、単一の部品であることが理解される。
【0018】
図5は、取引カード100の別の例示的な構成の分解図を描く。
図5の頂部から始めて底部に進むと、処理チップ109が、上側硬質層203の外側面上のポケット213内に配置されるように示されている。処理チップ109は、任意の好適な接着物を使用してポケット213内に固定することができる。
図3及び
図4に描かれている例とは対照的に、アンテナは、上側硬質層203の下に配置されていない。
図5に描かれるような例では、処理チップ109は、一体型アンテナ106を含むことができる。結合層209は、上側硬質層203及びアンテナ106の下に位置している。磁気ストライプ113は、結合層209の下に配置することができる。底部には、下側硬質層206がある。上側硬質層203及び下側硬質層206を取り囲んでいるのは、リム103である。リム103は、例示目的で二つの部分として描かれているが、
図2の断面図に描かれているように、リム103は、単一の部品であることが理解される。
【0019】
図6は、取引カード100の別の例示的な構成の分解図を描く。
図6の頂部から始めて底部に進むと、処理チップ109が、上側硬質層203の外側面上のポケット213内に配置されるように示されている。処理チップ109は、任意の好適な接着物を使用してポケット213内に固定することができる。上側硬質層203のポケット213の底部は、複数の孔403を有することができる。アンテナ106は、上側硬質層203の下方に配置することができる。アンテナ106は、ポケットの底部に位置している孔403の個々の孔にワイヤを通すことによって、処理チップ109に物理的に連結することができる。結合層209は、上側硬質層203及びアンテナ106の下に位置している。結合層209の下には、下側硬質層206がある。磁気ストライプ113は、下側硬質層206の外側面上に配置することができる。いくつかの実施態様では、下側硬質層206の外側面は、チャネル603を含むことができる。これらの実施態様では、磁気ストライプ113は、磁気ストライプ113の表面が下側硬質層206の外側面と同一平面になるように、チャネル603内に載せることができる。上側硬質層203及び下側硬質層206を取り囲んでいるのは、リム103である。リム103は、例示目的で二つの部分として描かれているが、
図2の断面図に描かれているように、リム103は、単一の部品であることが理解される。
【0020】
図3~
図6は、本開示の様々な実施形態による実施態様の例を描いているが、他の構成も本開示の範囲内に含まれる。例えば、
図3又は
図5に描かれる実施態様は、磁気ストライプ113を上側硬質層203と下側硬質層206との間ではなく、取引カード100の外側に配置するように修正することができる。別の例として、磁気ストライプ113、アンテナ106、及び上側硬質層203と下側硬質層206との間の結合層209の相対的な位置は、本開示の様々な実施形態の機能に影響を与えることなく切り替えることができる。
【0021】
次に
図7を参照すると、本開示の様々な実施形態による、取引カード100を製造するためのプロセスの例を提供するフローチャートが示されている。
図7のフローチャートは、例示的な一連の動作を示しているが、動作の順序は、描かれるものと異なる場合があることが理解される。例えば、連続して示される二つ以上のブロックによって描かれる動作は、同時に実行することも、部分的に同時に実行することもできる。別の例として、二つ以上のブロックによって描かれる動作は、描かれているものとは別のシーケンスで実行することができる。更に、いくつかの実施形態では、
図7のフローチャートに示されるブロックのうちの一つ又は複数をスキップ又は省略することができる。このような変形例は全て本開示の範囲内にあることが理解される。
【0022】
ブロック703から始めると、取引カード100の下側硬質層206を第1の金属シートの第1の凹部内に配置することができる。本開示の様々な実施形態によれば、金属シートは、複数の凹部を有することができ、これにより、取引カード100を組み立てラインで大量生産することができる。
【0023】
次に、ブロック706において、磁気ストライプ113を取引カード100の下側硬質層206の上に配置することができる。いくつかの実施態様では、磁気ストライプ113は、接着物を使用して下側硬質層206に貼り付けることができる。他の実施態様では、磁気ストライプ113は、接着裏打ちを有することができ、これにより、下側硬質層206と接触して配置されたときに、磁気ストリップ113が自己接着する。いくつかの実施態様では、磁気ストライプ113の配置は省略することができる(例えば、磁気ストライプ113を含むように製造されていない取引カード100の実施形態の場合)。
【0024】
次に、ブロック709において、結合層209を下側硬質層206の上に配置することができる。結合層209を形成する結合媒体は、任意の数の手法を使用して堆積させることができる。例えば、接着剤又は同様の接着物を下側硬質層206上にスプレーすることができる。別の例として、接着シートを下側硬質層206の上に置くことができる。
【0025】
ブロック713に進むと、結合層209の上にアンテナ106を配置することができる。このステップは、一体型アンテナ106を含む処理チップ109を使用する実施形態では省略することができる。更に、ブロック713におけるアンテナの配置は、より早く起こることがある。例えば、磁気ストリップ113及びアンテナ106は、下側硬質層206と結合層209との間に配置することができる。
【0026】
ブロック716に進み、上側硬質層203をアンテナ106及び/又は結合層209の上に配置することができる。例えば、ブロック713においてアンテナ109が結合層209の上に配置されなかった場合(例えば、一体型アンテナ106を有する処理チップ109が使用されていたため)、上側硬質層203は、結合層209の上に直接配置することができる。別の例として、アンテナ109が結合層209の下に配置された場合、上側硬質層203は結合層209の上に直接配置することができる。しかしながら、アンテナ109が事前に結合層209の上に配置されていた場合、上側硬質層203の部分は、アンテナ106と接触し、上側硬質層203の他の部分は、結合層209と接触することになり、その結果、上側硬質層203は、アンテナ106及び結合層209の両方の上に配置されることになる。
【0027】
次に、ブロック719において、上側硬質層203に処置チップ109を貼り付けることができる。例えば、接着物を上側硬質層203のポケット213内に堆積させることができる。次に、処理チップ109をポケット213内に配置することができる。次いで、ポケット213内の接着物は、処理チップ109を上側硬質層203に貼り付けることができる。いくつかの実施態様では、処理チップ109の配置は、上側硬質層203に対する処理チップ109の接着を向上させるために、又は処理チップ109を上側硬質層203に接着させるために、第1の金属シートと第2の金属シートとの融着前に行うことができる。しかしながら、他の実施態様では、処理チップ109の上側硬質層203への貼り付けは、第1の金属シートが第2の金属シートに融着された後に起こることができる。
【0028】
次に、ブロック723において、第2の金属シートを第1の金属シートの上に配置することができ、第2の金属シートは、第1の金属シートの第1の凹部に対してそれぞれの第2の凹部を有する。後で考察するように、第1の金属シートと第2の金属シートを共に融着して、取引カード100の層の全てを取り囲む取引カード100のリム103を形成することができる。
【0029】
次にブロック726を参照すると、第1の金属シートと第2の金属シートを共に融着させて、融着金属シートを形成することができる。例えば、熱及び圧力を使用して、二つの金属シートを共に融着することができる。二つの金属シートを共に融着させるために使用される熱及び圧力はまた、熱又は圧力活性化結合媒体を使用するそれらの実施態様において、結合層209の結合媒体に、上側硬質層203を下側硬質層206に接着させることができる。
【0030】
続いて、ブロック729において、融着金属シートを凹部の縁部に沿って切断して、ブロック726において金属シートを融着して形成されたリム103を残したまま、取引カード100を除去することができる。切断は、ダイ・カッター、レーザ・カッター、ロータリ・カッターなどを含む多種多様なツールを使用して実行することができる。取引カード100が金属シートから切断されると、取引カード100の発行者の要望に応じて彫刻又はエンボス加工を施すことができる。
【0031】
図8Aは、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスで使用される金属シート800の例を描いている。図示されるように、金属シート800は、一つ又は複数の凹部803を含むことができる。各凹部803は、取引カード100の上側硬質層203及び/又は下側硬質層206の形状及び寸法と一致する。各凹部803はまた、上側硬質層203又は下側硬質層206が凹部803内に配置されるとき、上側硬質層203及び/又は下側硬質層206の外側面上に延びるリップ806を有する。凹部803の底部は、中空空洞又は開口部を形成することができる。
【0032】
図8Bは、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスで使用される金属シート800の第2の図を描いている。ここで、金属シート800の凹部803を示す部分断面図が、本開示の様々な実施形態に従って描かれている。図示するように、凹部803は、取引カード100の上側硬質層203及び/又は下側硬質層206の形状及び寸法と一致する。凹部803はまた、上側硬質層203又は下側硬質層206が凹部803内に配置されるとき、上側硬質層203及び/又は下側硬質層206の外側面上に延びるリップ806を有する。凹部803の底部は、中空空洞又は開口部を形成することができる。
【0033】
図9A~
図9Jは、
図8A及び
図8Bで例解された金属シート800を使用して取引カード100を生産する、
図7のフローチャートによって説明される製造プロセスの個々の部分の図解を提供する。
【0034】
図9Aは、本開示の例示的な実施形態において、組み立てラインのコンベヤ・ベルト900上に配置されている第1の金属シート800aを示している。図示するように、産業用ロボット又は機械は、組み立てラインのコンベヤ・ベルト900上に金属シート800aを配置することができる。
【0035】
図9Bは、
図7のブロック703で前述したように、第1の金属シート800の凹部803内に下側硬質層206を配置するための例示的な手法を例解している。図示するように、産業用ロボット又は機械は、第1の金属シート800の各凹部803に個々の下側硬質層206を配置することができる。
【0036】
図9Cは、
図7のブロック706で前述したように、下側硬質層206の上に磁気ストライプ113を配置するための例示的な手法を例解している。描画するように、各磁気ストライプ113は、産業用ロボットによって個々に配置される。しかしながら、磁気ストライプ113を適用するために、ローラなどの他の手法を使用することもできる。
【0037】
図9Dは、
図7のブロック709で前述したように、下側硬質層206及び磁気ストライプ113の上に結合層209を配置するための例示的な手法を例解している。例えば、一滴又は複数滴以上の接着剤又は同様の接着物を産業用ロボット又は機械によって堆積させることができ、接着剤又は接着物が圧力下で広がるにつれて、結合層209を形成することになる。別の例として、産業用ロボット又は機械を使用して、ラミネート、接着剤ラミネート、又は他の接着物の個々のシートを堆積させることができる。
【0038】
図9Eは、
図7のブロック713において前述したように、結合層209の上にアンテナ106を配置するための例示的な手法を例解している。例解するように、産業用ロボット又は機械は、結合層209の上にアンテナ106を置くことができる。
【0039】
図9Fは、
図7のブロック716において前述したように、アンテナ106及び/又は結合層209の上に上側硬質層203を配置するための例示的な手法を例解している。図示するように、産業用ロボット又は機械は、各アンテナ106及び/又は結合層209の上に個々の上側硬質層206を配置することができる。
【0040】
図9Gは、
図7のブロック719において前述したように、各上側硬質層203のポケット213内に処理チップ109を配置する例を例解している。ここに図示するように、各処理チップ109は、最初にポケット213内に接着物を堆積させることなく、産業用ロボット又は機械によってポケット213内に直接配置される。これは、処理チップ109が自己接着性である場合(例えば、処理チップ109がその裏に接着物を有するため)に行うことができる。最初に接着物をポケット213内に堆積させる場合には、コンベヤ・ベルト900に沿った追加のステーションが望ましい場合がある。
【0041】
図9Hは、
図7のブロック723において前述したように、第1の金属シート800aの上に第2の金属シート800bを配置する例を例解している。図示するように、産業用ロボット又は機械は、組み立てラインのコンベヤ・ベルト900上の第1の金属シート800aの上に第2の金属シート800bを配置することができる。
【0042】
図9Iは、
図7のブロック726において前述したように、第1の金属シート800aを第2の金属シート800bに融着させる例を例解している。図示するように、ヒート・プレス903を使用して、金属シート800、上側硬質層203、及び下側硬質層206に熱及び/又は圧力を加えることができる。これにより、第1の金属シート800aを第2の金属シート800bと融着させることができる。これによりまた、いくつかの実施態様では、結合層209の結合媒体に、第1の金属シート800aを第2の金属シート800bに接着させることができる。
【0043】
図9Jは、
図7のブロック729において前述したように、個々の取引カード100を除去するために融着金属シートを切断する例を例解している。
図9Jは、切り抜きダイの使用を例解しているが、本開示の様々な実施形態に従って、他の切断ツールを使用することもできる。
【0044】
句「X、Y、又はZのうちの少なくとも一つ」のような離接的な言語は、特に断らない限り、他の方法で、項目、用語などがX、Y、若しくはZのいずれか、又はそれらの任意の組み合わせ(例えば、X;Y;Z;X又はY;X又はZ;Y又はZ;X、Y、又はZ;など)であり得ることを示すために一般的に使用されていると文脈と共に理解される。したがって、このような離接的な言語は、一般に、特定の実施形態では、Xのうちの少なくとも一つ、Yのうちの少なくとも一つ、又はZのうちの少なくとも一つが各々存在する必要があることを意味するものではなく、また、そのようなことを意味すべきではない。
【0045】
本開示の様々な実施形態は、以下の条項に記載される。以下の条項では、本開示のいくつかの実施形態を説明するが、本開示の他の実施形態も上記に記載されている。
【0046】
条項1- 第1の外部面及び第1の内部面を有する第1の硬質層であって、第1の硬質層の第1の外部面内にポケットを備える、第1の硬質層と、第2の外部面及び第2の内部面を有する第2の硬質層と、第1の硬質層と第2の硬質層との間の結合層であって、第1の硬質層の第1の内部面を第2の内部層の第2の内部面に貼り付ける結合媒体を含む、結合層と、第1の硬質層のポケット内に貼り付けられる集積回路チップと、第1の硬質層の第1の外部面から、第1の硬質層の第1の縁部及び第2の硬質層の第2の縁部を囲んで、第2の硬質層の第2の外部面上に延びる金属バンドとを備える、取引カード。
【0047】
条項2- 第2の硬質層に取り付けられ、第1の硬質層と第2の硬質層との間に位置付けられた磁気ストライプを更に備える、条項1に記載の取引カード。
【0048】
条項3- 第1の硬質層と第2の硬質層との間に位置付けられたアンテナであって、集積回路チップに誘導的に連結されているアンテナを更に備える、条項1又は条項2に記載の取引カード。
【0049】
条項4- 第1の硬質層と第2の硬質層との間に位置付けられたアンテナであって、接触パッドを介して集積回路チップに接続されているアンテナを更に備える、条項1乃至3のいずれか一つに記載の取引カード。
【0050】
条項5- 集積回路チップが、アンテナを更に備える、条項1乃至4のいずれか一つに記載の取引カード。
【0051】
条項6- 第1の硬質層及び第2の硬質層が、化学強化ガラスを備える、条項1乃至5のいずれか一つに記載の取引カード。
【0052】
条項7- 取引カードの第1の硬質層を第1の金属シートの第1の凹部内に配置するステップと、取引カードの第1の硬質層の上に結合層を配置するステップであって、結合層が、結合媒体を備える、ステップと、結合層の上に第2の硬質層を配置するステップと、第1の金属シートの上に第2の金属シートを配置するステップと、第1の金属シートを第2の金属シートと共に融着させて、融着金属シートを形成するステップとを含む、方法。
【0053】
条項8- 第1の硬質層と第2の硬質層との間にアンテナを配置するステップを更に含む、条項7に記載の方法。
【0054】
条項9- 第2の硬質層のポケット内に集積回路チップを貼り付けるステップを更に含む、条項7又は条項8に記載の方法。
【0055】
条項10- 第2の凹部の境界で融着金属シートを切断するステップを更に含む、条項7乃至9のいずれか一つに記載の方法。
【0056】
条項11- 取引カードの第1の硬質層の内側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、条項7乃至10のいずれか一つに記載の方法。
【0057】
条項12- 第1の硬質層の外側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、条項7乃至11のいずれか一つに記載の方法。
【0058】
条項13- 第1の硬質層及び第2の硬質層が、化学強化ガラスを備える、条項7乃至12のいずれか一つに記載の方法。
【0059】
条項14- 取引カードの第1の硬質層を第1の金属シートの第1の凹部内に配置するステップと、取引カードの第1の硬質層の上に結合層を配置するステップであって、結合層が、結合媒体を備える、ステップと、結合層の上に第2の硬質層を配置するステップと、第1の金属シートの上に第2の金属シートを配置するステップと、第1の金属シートを第2の金属シートと共に融着させて、融着金属シートを形成するステップとを含むプロセスによって製造される取引カード。
【0060】
条項15- 第1の硬質層と第2の硬質層との間にアンテナを配置するステップを更に含む、条項14に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【0061】
条項16- 第2の硬質層のポケット内に集積回路チップを貼り付けるステップを更に含む、条項14又は15に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【0062】
条項17- 第2の凹部の境界で融着金属シートを切断するステップを更に含む、条項14乃至16のいずれか一つに記載のプロセスによって製造される取引カード。
【0063】
条項18- 取引カードの第1の硬質層の内側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、条項14乃至17のいずれか一つに記載のプロセスによって製造される取引カード。
【0064】
条項19- 第1の硬質層の外側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、条項14乃至18のいずれか一つに記載のプロセスによって製造される取引カード。
【0065】
条項20- 第1の硬質層及び第2の硬質層が、化学強化ガラスを備える、条項14乃至19のいずれか一つに記載のプロセスによって製造される取引カード。
【0066】
本開示の上記の実施形態は、本開示の原理を明確に理解するために提示された実施態様の単なる可能な例であることを強調すべきである。本開示の趣旨及び原理から実質的に逸脱することなく、上記の実施形態に対して多くの変形及び修正を行うことができる。そのような全ての修正及び変形は、本開示の範囲内に本明細書に含まれ、以下の特許請求の範囲によって保護されることが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の外部面及び第1の内部面を有する第1の硬質層であって、前記第1の硬質層の前記第1の外部面内にポケットを備える、第1の硬質層と、
第2の外部面及び第2の内部面を有する第2の硬質層と、
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間の結合層であって、前記第1の硬質層の前記第1の内部面を第2の内部層の前記第2の内部面に貼り付ける結合媒体を含む、結合層と、
前記第1の硬質層の前記ポケット内に貼り付けられる集積回路チップと、
第1の硬質層の前記第1の外部面から、前記第1の硬質層の第1の縁部及び前記第2の硬質層の第2の縁部を囲んで、前記第2の硬質層の前記第2の外部面上に延びる金属バンドと
を備える、取引カード。
【請求項2】
前記第2の硬質層に取り付けられ、前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間に位置付けられた磁気ストライプを更に備える、請求項1に記載の取引カード。
【請求項3】
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間に位置付けられたアンテナであって、前記集積回路チップに誘導的に連結されているアンテナを更に備える、請求項1又は請求項2に記載の取引カード。
【請求項4】
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間に位置付けられたアンテナであって、接触パッドを介して前記集積回路チップに接続されているアンテナを更に備える、請求項
1に記載の取引カード。
【請求項5】
前記集積回路チップが、アンテナを更に備える、請求項
1に記載の取引カード。
【請求項6】
前記第1の硬質層及び前記第2の硬質層が、化学強化ガラスを備える、請求項
1に記載の取引カード。
【請求項7】
取引カードの第1の硬質層を第1の金属シートの第1の凹部内に配置するステップと、
前記取引カードの前記第1の硬質層の上に結合層を配置するステップであって、前記結合層が、結合媒体を備える、ステップと、
前記結合層の上に第2の硬質層を配置するステップと、
前記第1の金属シートの上に第2の金属シートを配置するステップと、
前記第1の金属シートを前記第2の金属シートと共に融着させて、融着金属シートを形成するステップと
を含む、方法。
【請求項8】
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間にアンテナを配置するステップを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の硬質層のポケット内に集積回路チップを貼り付けるステップを更に含む、請求項7又は請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の凹部の境界で前記融着金属シートを切断するステップを更に含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項11】
前記取引カードの前記第1の硬質層の内側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の硬質層の外側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の硬質層及び前記第2の硬質層が、化学強化ガラスを備える、請求項
7に記載の方法。
【請求項14】
取引カードの第1の硬質層を第1の金属シートの第1の凹部内に配置するステップと、
前記取引カードの前記第1の硬質層の上に結合層を配置するステップであって、前記結合層が、結合媒体を備える、ステップと、
前記結合層の上に第2の硬質層を配置するステップと、
前記第1の金属シートの上に第2の金属シートを配置するステップと、
前記第1の金属シートを前記第2の金属シートと共に融着させて、融着金属シートを形成するステップと
を含むプロセスによって製造された取引カード。
【請求項15】
前記第1の硬質層と前記第2の硬質層との間にアンテナを配置するステップを更に含む、請求項14に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項16】
前記第2の硬質層のポケット内に集積回路チップを貼り付けるステップを更に含む、請求項14又は15に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項17】
前記第2の凹部の境界で前記融着金属シートを切断するステップを更に含む、請求項
14に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項18】
前記取引カードの前記第1の硬質層の内側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、請求項
14に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項19】
前記第1の硬質層の外側面に磁気ストライプを貼り付けるステップを更に含む、請求項
14に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【請求項20】
前記第1の硬質層及び前記第2の硬質層が、化学強化ガラスを備える、請求項
14に記載のプロセスによって製造される取引カード。
【国際調査報告】