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特表2024-537019熱管理システム及び該熱管理システムを備える車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】熱管理システム及び該熱管理システムを備える車両
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/20 20060101AFI20241003BHJP
   B60H 1/08 20060101ALI20241003BHJP
   B60H 1/22 20060101ALI20241003BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20241003BHJP
   F04B 41/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B60H1/20 Z
B60H1/08 621A
B60H1/08 611A
B60H1/22 651Z
H05K7/20 M
F04B41/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518257
(86)(22)【出願日】2022-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-03-21
(86)【国際出願番号】 CN2022127255
(87)【国際公開番号】W WO2023072032
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】202111271041.0
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、シャンチョン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チュンイェン
(72)【発明者】
【氏名】ポン、イーチョン
(72)【発明者】
【氏名】チン、ラントン
【テーマコード(参考)】
3H076
3L211
5E322
【Fターム(参考)】
3H076BB21
3H076BB35
3H076CC84
3H076CC91
3L211BA34
3L211CA18
3L211CA19
3L211CA20
3L211DA26
3L211DA27
3L211DA28
3L211DA29
3L211DA42
3L211DA43
3L211DA47
3L211DA50
3L211GA26
3L211GA27
3L211GA28
3L211GA43
3L211GA46
3L211GA49
5E322AA03
5E322AA05
5E322AA10
5E322AA11
5E322DA01
5E322DA02
5E322DA04
5E322EA10
5E322FA01
(57)【要約】
車両であって、熱管理システムを備える。前記熱管理システムはヒートポンプモジュール、電動アセンブリ水路、エンジン水路、第1の熱交換器、バッテリ直接冷却プレート及び制御弁群を備える。前記第1の熱交換器は第1の熱交換通路と第2の熱交換通路を有し、前記第1の熱交換通路は前記ヒートポンプモジュールに連通され、前記バッテリ直接冷却プレートは前記ヒートポンプモジュールに連通される。前記制御弁群は前記電動アセンブリ水路、前記エンジン水路及び前記第2の熱交換通路に連通され、且つ前記制御弁群は第1の状態と第2の状態で切り替える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱管理システム(1)であって、
ヒートポンプモジュール(100)と、
電動アセンブリ水路(200)と、
エンジン水路(310)と、
第1の熱交換通路(510)と第2の熱交換通路(520)とを有し、前記第1の熱交換通路(510)は前記ヒートポンプモジュール(100)に連通される第1の熱交換器(500)と、
前記ヒートポンプモジュール(100)に連通されるバッテリ直接冷却プレート(400)と、
前記電動アセンブリ水路(200)、前記エンジン水路(310)及び前記第2の熱交換通路(520)に連通され、且つ第1の状態と第2の状態で切り替えることができる制御弁群(600)と、を備え、
前記制御弁群(600)が前記第1の状態にあるとき、前記エンジン水路(310)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通され、
前記制御弁群(600)が前記第2の状態にあるとき、前記電動アセンブリ水路(200)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通されることを特徴とする熱管理システム(1)。
【請求項2】
温風水路(320)をさらに備え、前記温風水路(320)に温風芯体(321)が設けられ、前記温風水路(320)は前記制御弁群(600)によって前記エンジン水路(310)と前記第2の熱交換通路(520)に連通され、
前記制御弁群(600)が前記第1の状態にあるとき、前記エンジン水路(310)、前記温風水路(320)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通されることを特徴とする請求項1に記載の熱管理システム(1)。
【請求項3】
前記制御弁群(600)は第3の状態を更に有し、前記制御弁群(600)が第3の状態にあるとき、前記エンジン水路(310)は前記温風水路(320)に直列連通されることを特徴とする請求項2に記載の熱管理システム(1)。
【請求項4】
前記制御弁群(600)は第4の状態を更に有し、前記制御弁群(600)が第4の状態にあるとき、前記温風水路(320)は自己循環するように連通されることを特徴とする請求項2または3に記載の熱管理システム(1)。
【請求項5】
前記制御弁群(600)は第5の状態を更に有し、前記制御弁群(600)が第5の状態にあるとき、前記電動アセンブリ水路(200)と前記温風水路(320)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通されることを特徴とする請求項2-4のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項6】
前記制御弁群(600)は第6の状態を更に有し、前記制御弁群(600)が前記第6の状態にあるとき、前記エンジン水路(310)と前記電動アセンブリ水路(200)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通されることを特徴とする請求項1-5のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項7】
前記制御弁群(600)は、
第1の弁口(611)、第2の弁口(612)、第3の弁口(613)及び第4の弁口(614)を有し、前記第1の弁口(611)は前記電動アセンブリ水路(200)の一端に連通され、前記第2の弁口(612)は前記電動アセンブリ水路(200)の他端に連通され、前記第3の弁口(613)は前記第2の熱交換通路(520)の一端に連通される、第1の四方弁(610)と、
第5の弁口(621)、第6の弁口(622)及び第7の弁口(623)を有し、前記第5の弁口(621)は前記エンジン水路(310)の一端に連通され、前記第6の弁口(622)、前記エンジン水路(310)の他端は前記第2の熱交換通路(520)の他端に相互に連通され、前記第7の弁口(623)は前記第4の弁口(614)に連通される、第1の三方弁(620)と、をさらに備え、
前記制御弁群(600)が前記第1の状態にあるとき、前記第3の弁口(613)は前記第4の弁口(614)に連通され、前記第5の弁口(621)は前記第7の弁口(623)に連通され、
前記制御弁群(600)が前記第2の状態にあるとき、前記第1の弁口(611)は前記第4の弁口(614)に連通され、前記第2の弁口(612)は前記第3の弁口(613)に連通され、前記第6の弁口(622)は前記第7の弁口(623)に連通されることを特徴とする請求項1または6に記載の熱管理システム(1)。
【請求項8】
温風水路(320)をさらに備え、前記温風水路(320)に温風芯体(321)が設けられ、前記制御弁群(600)は第2の四方弁(331)をさらに備え、前記第2の四方弁(331)は第8の弁口(332)、第9の弁口(333)、第10の弁口(334)及び第11の弁口(335)を有し、前記第8の弁口(332)は前記エンジン水路(310)の一端に連通され、前記第9の弁口(333)は前記エンジン水路(310)の他端に連通され、前記第10の弁口(334)は前記温風水路(320)の一端に連通され、前記温風水路(320)の他端は前記第2の熱交換通路(520)の他端に連通され、前記第11の弁口(335)は前記第5の弁口(621)に連通され、
前記制御弁群(600)が第1の状態にあるとき、前記第8の弁口(332)は前記第11の弁口(335)に連通され、前記第9の弁口(333)は前記第10の弁口(334)に連通され、前記エンジン水路(310)、前記温風水路(320)及び前記第2の熱交換通路(520)を直列連通するようにすることを特徴とする請求項7に記載の熱管理システム(1)。
【請求項9】
前記制御弁群(600)は第3の状態を更に含み、前記制御弁群(600)が前記第3の状態にあるとき、前記第5の弁口(621)は前記第6の弁口(622)に連通され、前記第8の弁口(332)は前記第11の弁口(335)に連通され、前記第9の弁口(333)は前記第10の弁口(334)に連通され、前記エンジン水路(310)と前記温風水路(320)を直列連通するようにすることを特徴とする請求項8に記載の熱管理システム(1)。
【請求項10】
前記制御弁群(600)は第4の状態をさらに含み、前記制御弁群(600)が第4の状態にあるとき、前記第5の弁口(621)は前記第6の弁口(622)に連通され、前記第10の弁口(334)は前記第11の弁口(335)に連通され、前記温風水路(320)を自己循環するように連通するようにすることを特徴とする請求項8または9に記載の熱管理システム(1)。
【請求項11】
前記制御弁群(600)は第5の状態をさらに含み、前記制御弁群(600)が第5の状態にあるとき、前記第1の弁口(611)は前記第4の弁口(614)に連通され、前記第2の弁口(612)は前記第3の弁口(613)に連通され、前記第6の弁口(622)は前記第7の弁口(623)に連通され、前記電動アセンブリ水路(200)、前記温風水路(320)及び前記第2の熱交換通路(520)を直列連通するようにすることを特徴とする請求項8-10のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項12】
ヒータ(323)をさらに備え、前記ヒータ(323)は前記第5の弁口(621)と前記第11の弁口(335)との間、または前記温風水路(320)に設けられることを特徴とする請求項8-11のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項13】
前記制御弁群(600)は第6の状態をさらに備え、前記制御弁群(600)が第6の状態にあるとき、前記第1の弁口(611)は前記第4の弁口(614)に連通され、前記第2の弁口(612)は前記第3の弁口(613)に連通され、前記第5の弁口(621)は前記第7の弁口(623)に連通されることを特徴とする請求項7-12のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項14】
第1のラジエーター水路(313)をさらに備え、前記第1のラジエーター水路(313)に第1のラジエーター(312)が接続され、前記エンジン水路(310)の一端は前記第1のラジエーター水路(313)の一端に連通され、前記エンジン水路(310)の他端は前記第1のラジエーター水路(313)の他端に連通され、且つ前記エンジン水路(310)と前記第1の熱交換器水路(313)とは、選択可能に、直列連通されるか、または連通が遮断されることを特徴とする請求項1-13のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項15】
前記電動アセンブリ水路(200)は電動アセンブリ(201)と第2のラジエーター(240)を備え、前記電動アセンブリ(201)は前記第2のラジエーター(240)に直列接続されることを特徴とする請求項1-14のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項16】
前記電動アセンブリ水路(200)は直接接続分岐路(250)をさらに備え、前記第2のラジエーター(240)は前記直接接続分岐路(250)に並列連通され、前記第2のラジエーター(240)と前記直接接続分岐路(250)とは、それぞれ、前記電動アセンブリ(201)に直列連通する状態と前記電動アセンブリ(201)との連通を遮断する状態との間で切り替えることを特徴とする請求項15に記載の熱管理システム(1)。
【請求項17】
前記ヒートポンプモジュール(100)は、
コンプレッサ(110)と、
室内凝縮器(120)と、
第2の熱交換器(140)と、
室内蒸発器(150)と、
気液分離器(160)と、を備え、
前記室内凝縮器(120)の一端が前記コンプレッサ(110)の一端に連通され、
前記第2の熱交換器(140)の一端が冷房前分岐路(170)によって前記室内凝縮器(120)の他端に連通され、且つ前記第2の熱交換器(140)の他端が暖房前分岐路(1100)によって前記室内凝縮器(120)の他端に連通され、
前記室内蒸発器(150)の一端が冷房後分岐路(190)によって前記第2の熱交換器(140)の他端に連通され、
前記気液分離器(160)の一端が暖房後分岐路(1110)によって前記第2の熱交換器(140)の一端に連通され、且つ前記気液分離器(160)の一端が前記室内蒸発器(150)の他端に連通され、前記気液分離器(160)の他端が前記コンプレッサ(110)の他端に連通されることを特徴とする請求項1-16のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項18】
前記バッテリ直接冷却プレート(400)と前記第1の熱交換通路(510)は前記室内蒸発器(150)に並列連通されることを特徴とする請求項17に記載の熱管理システム(1)。
【請求項19】
前記冷房前分岐路(170)に第1の二方弁(171)が設けられ、
前記冷房後分岐路(190)に第1の逆止弁(191)が設けられ、前記第1の逆止弁(191)は、前記第2の熱交換器(140)の冷媒が前記室内蒸発器(150)に流れるのを許可し、
前記暖房前分岐路に第2の二方弁(1102)、第1の膨張弁(1103)及び第2の逆止弁(1101)が設けられ、前記第2の逆止弁(1101)は前記室内凝縮器(120)の冷媒が前記第2の熱交換器(140)に流れるのを許可し、
前記暖房後分岐路(1110)に第3の二方弁(1111)が設けられることを特徴とする請求項17または18に記載の熱管理システム(1)。
【請求項20】
前記暖房前分岐路(1100)は、第1のセクション(1104)と第2のセクション(1105)と、を備え、
前記第1のセクション(1104)の一端が前記室内凝縮器(120)の前記他端に連通され、前記第1のセクション(1104)の他端がそれぞれ前記第1の逆止弁(191)、前記室内蒸発器(150)の前記一端に連通され、
前記第2のセクション(1105)の一端が前記第1のセクション(1104)の他端に連通され、前記第2のセクション(1105)の他端が前記第2の熱交換器(140)の前記他端に連通され、
前記第2の二方弁(1102)は前記第1のセクション(1104)に設けられ、前記第1の膨張弁(1103)と前記第2の逆止弁(1101)は前記第2のセクション(1105)に設けられることを特徴とする請求項19に記載の熱管理システム(1)。
【請求項21】
前記気液分離器(160)は、第1の流路(161)と第2の流路(162)とを備え、
前記第1の流路(161)の一端が前記第1の逆止弁(191)と前記第1のセクション(1104)の前記他端に連通され、前記第1の流路(161)の他端が前記室内蒸発器(150)の前記一端と前記第2のセクション(1105)の前記一端に連通され、
前記第2の流路(162)の一端が前記室内蒸発器(150)の前記他端、前記暖房後分岐路(1110)及び前記第2の熱交換器(140)の前記一端に連通され、前記第2の流路(162)の他端が前記コンプレッサ(110)の前記他端に連通されることを特徴とする請求項19または20に記載の熱管理システム(1)。
【請求項22】
請求項1-21のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)を備えることを特徴とする車両(1000)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は車両技術分野に関し、特に熱管理システム及び該熱管理システムを備える車両に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術では、電動アセンブリ水路、バッテリーモジュール、ヒートポンプモジュール及びエンジン水路を統合的に制御することによって、各システム間を相互に協調させ、車両全体のエネルギー消費を低下させるか、ハイブリッドモードでの車両全体の熱管理及び合理的な配分利用を実現する。
【0003】
しかし、上記モジュール間は、作動中又は作動終了時に大量の熱冗長性があり、このように、車両のエネルギー消費が増加し、車両の航続距離が低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、従来の技術に存在している技術的問題の一つを少なくとも解決することを目的とする。
【0005】
このため、本開示の目的の一つは、車両内の熱を合理的に利用し、車両の航続距離を増加することができる熱管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施例による熱管理システムは、ヒートポンプモジュール、電動アセンブリ水路、エンジン水路、第1の熱交換器、バッテリ直接冷却プレート及び制御弁群を備え、前記第1の熱交換器は第1の熱交換通路と第2の熱交換通路を有し、前記第1の熱交換通路は前記ヒートポンプモジュールに連通され、前記バッテリ直接冷却プレートは前記ヒートポンプモジュールに連通され、前記制御弁群は前記電動アセンブリ水路、前記エンジン水路及び前記第2の熱交換通路に連通され、且つ前記制御弁群は第1の状態と第2の状態で切り替え、前記制御弁群が前記第1の状態にあるとき、前記エンジン水路は前記第2の熱交換通路に直列連通され、前記制御弁群が前記第2の状態にあるとき、前記エンジン水路、前記電動アセンブリ水路及び前記第2の熱交換通路は直列連通される。
【0007】
本開示の実施例による熱管理システムは、前記制御弁群を使用して前記電動アセンブリ水路と前記エンジン水路を前記第1の熱交換器によって前記ヒートポンプモジュールと熱交換するように制御すると同時に、前記バッテリ直接冷却プレートを前記ヒートポンプモジュールに集積することによって、熱管理システムは高い集積度を有し、且つ車両内の各モジュール間の作動中に発生する熱を合理的に利用することができ、ユーザが車両を運転する快適さを高めるだけでなく、車両の航続距離を増加させることができる。
【0008】
幾つかの実施例において、温風芯体が設けられ、前記制御弁群によって前記エンジン水路と前記第2の熱交換通路に連通される温風水路をさらに備え、前記制御弁群が前記第1の状態にあるとき、前記エンジン水路と前記温風水路は前記第2の熱交換通路に直列連通される。
【0009】
幾つかの実施例において、前記制御弁群は第3の状態を更に有し、前記制御弁群が第3の状態にあるとき、前記エンジン水路は前記温風水路に直列連通される。
【0010】
幾つかの実施例において、前記制御弁群は第4の状態を更に有し、前記制御弁群が第4の状態にあるとき、前記温風水路は自己循環するように連通される。
【0011】
幾つかの実施例において、前記制御弁群は第5の状態を更に有し、前記制御弁群が第5の状態にあるとき、前記電動アセンブリ水路、前記温風水路及び前記第2の熱交換通路は直列連通される。
【0012】
幾つかの実施例において、前記制御弁群は第6の状態を更に有し、前記制御弁群が前記第6の状態にあるとき、前記エンジン水路、前記電動アセンブリ水路及び前記第2の熱交換通路は直列連通される。
【0013】
幾つかの実施例において、前記制御弁群は、第1の四方弁と第1の三方弁を備え、前記第1の四方弁は第1の弁口、第2の弁口、第3の弁口及び第4の弁口を有し、前記第1の弁口は前記電動アセンブリ水路の一端に連通され、前記第2の弁口は前記電動アセンブリ水路の他端に連通され、前記第3の弁口は前記第2の熱交換通路の一端に連通され、前記第1の三方弁は第5の弁口、第6の弁口及び第7の弁口を有し、前記第5の弁口は前記エンジン水路の一端に連通され、前記第6の弁口、前記エンジン水路の他端は前記第2の熱交換通路の他端に互いに連通され、前記第7の弁口は前記第4の弁口に連通され、前記制御弁群が前記第1の状態にあるとき、前記第3の弁口は前記第4の弁口に連通され、前記第5の弁口は前記第7の弁口に連通され、前記制御弁群が前記第2の状態にあるとき、前記第1の弁口は前記第4の弁口に連通され、前記第2の弁口は前記第3の弁口に連通され、前記第6の弁口は前記第7の弁口に連通される。
【0014】
幾つかの実施例において、温風芯体が設けられる温風水路をさらに備え、前記制御弁群は第2の四方弁をさらに備え、前記第2の四方弁は第8の弁口、第9の弁口、第10の弁口及び第11の弁口を有し、前記第8の弁口は前記エンジン水路の一端に連通され、前記第9の弁口は前記エンジン水路の他端に連通され、前記第10の弁口は前記温風水路の一端に連通され、前記温風水路の他端は前記第2の熱交換通路の他端に連通され、前記第11の弁口は前記第5の弁口に連通され、前記制御弁群が第1の状態にあるとき、前記第8の弁口は前記第11の弁口に連通され、前記第9の弁口は前記第10の弁口に連通され、前記エンジン水路および前記温風水路が前記第2の熱交換通路と直列連通するようにする。
【0015】
幾つかの実施例において、前記制御弁群は第3の状態をさらに含み、前記制御弁群が第3の状態にあるとき、前記第5の弁口は前記第6の弁口に連通され、前記第8の弁口は前記第11の弁口に連通され、前記第9の弁口は前記第10の弁口に連通され、前記エンジン水路と前記温風水路が直列連通するようにする。
【0016】
幾つかの実施例において、前記制御弁群は第4の状態をさらに含み、前記制御弁群が第4の状態にあるとき、前記第5の弁口は前記第6の弁口に連通され、前記第10の弁口が前記第11の弁口に連通され、前記温風水路が自己循環するように連通するようにする。
【0017】
幾つかの実施例において、前記制御弁群は第5の状態をさらに含み、前記制御弁群が第5の状態にあるとき、前記第1の弁口は前記第4の弁口に連通され、前記第2の弁口は前記第3の弁口に連通され、前記第6の弁口は前記第7の弁口に連通され、前記電動アセンブリ水路と前記温風水路が前記第2の熱交換通路と直列連通するようにする。
【0018】
幾つかの実施例において、前記第5の弁口と前記第11の弁口との間、又は前記温風水路に設けられるヒータをさらに備える。
【0019】
幾つかの実施例において、前記制御弁群は第6の状態をさらに含み、前記制御弁群が第6の状態にあるとき、前記第1の弁口は前記第4の弁口に連通され、前記第2の弁口は前記第3の弁口に連通され、前記第5の弁口は前記第7の弁口に連通される。
【0020】
幾つかの実施例において、第1のラジエーターが接続される第1のラジエーター水路をさらに備え、前記エンジン水路の一端は前記第1のラジエーター水路の一端に連通され、前記エンジン水路の他端は前記第1のラジエーター水路の他端に連通され、且つ前記エンジン水路と前記第1の熱交換器水路とは、選択可能に、直列連通されるか、または連通が遮断される。
【0021】
幾つかの実施例において、前記電動アセンブリ水路は、電動アセンブリと第2のラジエーターを備え、前記電動アセンブリは前記第2のラジエーターに直列接続される。
【0022】
幾つかの実施例において、前記電動アセンブリ水路は、直接接続分岐路をさらに備え、前記第2のラジエーターは前記直接接続分岐路に並列連通され、前記第2のラジエーターと前記直接接続分岐路は、それぞれ前記電動アセンブリに直列連通する状態と前記電動アセンブリとの連通を遮断する状態との間で切り替える。
【0023】
幾つかの実施例において、前記ヒートポンプモジュールは、コンプレッサ、室内凝縮器、第2の熱交換器、室内蒸発器及び気液分離器を備え、前記室内凝縮器の一端は前記コンプレッサの一端に連通され、前記第2の熱交換器の一端は冷房前分岐路を介して前記室内凝縮器の他端に連通され、且つ前記第2の熱交換器の他端は暖房前分岐路を介して前記室内凝縮器の他端に連通され、前記室内蒸発器の一端は冷房後分岐路を介して前記第2の熱交換器の他端に連通され、前記気液分離器の一端は暖房後分岐路を介して前記第2の熱交換器の一端に連通され、且つ前記気液分離器の一端は前記室内蒸発器の他端に連通され、前記気液分離器の他端は前記コンプレッサの他端に連通される。
【0024】
幾つかの実施例において、前記バッテリ直接冷却プレート、前記第1の熱交換通路及び前記室内蒸発器は並列連通される。
【0025】
幾つかの実施例において、前記冷房前分岐路に第1の二方弁が設けられ、前記冷房後分岐路に第1の逆止弁が設けられ、前記第1の逆止弁は前記第2の熱交換器の冷媒が前記室内蒸発器に流れるのを許可し、前記暖房前分岐路に第2の二方弁、第1の膨張弁及び第2の逆止弁が設けられ、前記第2の逆止弁は前記室内凝縮器の冷媒が前記第2の熱交換器に流れるのを許可し、前記暖房後分岐路に第3の二方弁が設けられる。
【0026】
幾つかの実施例において、前記暖房前分岐路は、第1のセクションと第2のセクションを備え、前記第1のセクションの一端は前記室内凝縮器の前記他端に連通され、前記第1のセクションの他端はそれぞれ前記第1の逆止弁、前記室内蒸発器の前記一端に連通され、前記第2のセクションの一端は前記第1のセクションの他端に連通され、前記第2のセクションの他端は前記第2の熱交換器の前記他端に連通され、前記第2の二方弁は前記第1のセクションに設けられ、前記第1の膨張弁と前記第2の逆止弁は第2のセクションに設けられる。
【0027】
幾つかの実施例において、前記気液分離器は、第1の流路と第2の流路を備え、前記第1の流路の一端は前記第1の逆止弁と前記第1のセクションの前記他端に連通され、前記第1の流路の他端は前記室内蒸発器の前記一端と前記第2のセクションの前記一端に連通され、前記第2の流路の一端は前記室内蒸発器の前記他端、前記暖房後分岐路及び前記第2の熱交換器の前記一端に連通され、前記第2の流路の他端は前記コンプレッサの前記他端に連通される。
【0028】
本開示の実施例による車両は、以上のいずれかに記載の熱管理システムを備える。
【0029】
本開示の実施例による車両は、熱管理システムを使用して車両に設けられたヒートポンプモジュール、電動アセンブリ水路、エンジン水路及びバッテリ直接冷却プレートを制御及び調整することにより、車両の作動使用中の熱を合理的に利用し、車両の航続距離が増加される。
【0030】
本開示の追加的な態様と利点は、以下の説明から部分的に示され、部分的に以下の説明から明らかになるか、または本開示の実践を通して理解される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本開示の上記及び/又は追加的な態様と利点は、以下の図面を組み合わせて実施例の説明から明らかになり、容易に理解される。
図1】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図2】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図3】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図4】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図5】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図6】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図7】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図8】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図9】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図10】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図11】本開示の実施例による熱管理システムを示す構造模式図である。
図12】本開示の実施例による車両の模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面に示される本開示の実施例を詳細に説明し、全図面において、同一又は類似の符号は同一又は類似の素子あるいは同一又は類似の機能を有する素子を示す。以下の参考図面を介して説明する実施例は例示的なものであり、本開示を説明するためのものであり、本開示に対する制限として理解すべきではない。
【0033】
本開示の説明では、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」など方向および位置関係を示す用語は図面に示す方向または位置関係に基づき、本開示の説明をしやすくするとともに記述を簡素化するためのものにすぎず、指している装置または素子が特定の方向、特定の方向での構成および操作を有しなければならないことを示すまたは暗に示すものではなく、本開示を限定するものとみなすことはできないということを理解できる。なお、「第1」、「第2」と限定している特徴は1つまたは複数の該特徴を含むことを明示するまたは暗に示すことができ、本開示の説明において、別途に説明しない限り、「複数」の意味は2つまたは2つ以上である。
【0034】
本開示における「第1の」、「第2の」、「第3の」といった用語は目的を説明するためのものにすぎず、相対的に重要性を示す若しくは暗に示す、または技術的特徴を明示する数を暗に示すとみなすことはできない。したがって、「第1の」、「第2の」、「第3の」と限定している特徴は少なくとも1つの該特徴を含むことを明示するまたは暗に示すことができ、本開示の説明において、特に明確かつ具体的に限定している場合を除き、「複数」の概念は少なくとも2つ、例えば2つまたは3つなどである。本開示の実施例におけるすべての方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後……)は、ある特定の姿勢(図に示される)における各部材間の相対位置関係、移動状況などを説明するためのものであり、該特定の姿勢が変化すると、該方向性指示もそれに応じて変化する。なお、「含む」と「有する」という用語及びそれらのいずれかの変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップまたはユニットを含む過程、方法、システム、製品または装置は、必ずしも明確にリスクされたものに限定されなく、明確にリストされていない、またはこれらの過程、方法、製品または装置に固有の他のステップまたはユニットを含んでもよい。
【0035】
本明細書において、「実施例」と言及することは、実施例を組み合わせて説明した特定の特徴、構造または特性が本願の少なくとも1つの実施例に含まれることができることを意味する。明細書中の各箇所にこの単語が現れると、必ずしも同じ実施例を指すとは限らず、他の実施例と相互排他的な独立した、または代替的な実施例でもない。当業者は、本明細書に記載の実施例は他の実施例と組み合わせることができることが明示的かつ暗黙的に理解される。
【0036】
以下で本開示の実施例を詳細に説明し、図面を参照して説明した実施例は例示的なものである。
【0037】
以下、図1図11を参照して本開示の実施例による熱管理システム1を説明する。図1に示すように、熱管理システム1は、ヒートポンプモジュール100、電動アセンブリ水路200、エンジン水路310、第1の熱交換器500、バッテリ直接冷却プレート400及び制御弁群600を備える。電動アセンブリ水路200に電動アセンブリ201(モータ210とモータコントローラ220を備える)が接続され、且つ電動アセンブリ201が電動アセンブリ水路200の冷却液と熱交換する。エンジン水路310にエンジン311が接続され、且つエンジン311がエンジン水路310の冷却液と熱交換する。バッテリ直接冷却プレート400は車両のバッテリに設けられ、且つバッテリがバッテリ直接冷却プレート400を流れた冷媒と熱交換する。
【0038】
具体的に、第1の熱交換器500は第1の熱交換通路510と第2の熱交換通路520を有する。バッテリ直接冷却プレート400はヒートポンプモジュール100に連通される。制御弁群600は電動アセンブリ水路200、エンジン水路310及び第2の熱交換通路520に連通され、且つ制御弁群600は第1の状態と第2の状態との間で切り替えることができる。ここで、制御弁群600が第1の状態にあるとき、エンジン水路310は第2の熱交換通路520に直列連通され、制御弁群600が第2の状態にあるとき、エンジン水路310、電動アセンブリ水路200及び第2の熱交換通路520は直列連通される。
【0039】
なお、第1の熱交換器500は、冷却液または冷媒を熱交換できるプレート式熱交換器であってもよい。制御弁群600が第1の状態にあるとき、エンジン水路310は第1の熱交換器500上の第2の熱交換通路520に連通されることにより、ヒートポンプモジュール100はエンジン311の余熱を吸収することができる。また、制御弁群600が第2の状態にあるとき、電動アセンブリ水路200は第1の熱交換器500上の第2の熱交換通路520に連通されることにより、ヒートポンプモジュール100は電動アセンブリ201の余熱を吸収することができ、これにより、熱管理システム1のエネルギー利用効率を向上させ、同時に、エンジン水路310、電動アセンブリ水路200及びヒートポンプモジュール100を第1の熱交換器500によって集積することによって、熱管理システム1はより高い集積度を有する。
【0040】
同時に、熱管理システム1内の各部分は独立して作動する機能を持つ。つまり、ヒートポンプモジュール100、バッテリ直接冷却プレート400、エンジン水路310及び電動アセンブリ水路200は、独立して循環する冷房モードまたは暖房モードで作動して使用することができる。
【0041】
本開示の実施例による熱管理システム1は、制御弁群600を使用して電動アセンブリ水路200とエンジン水路310を第1の熱交換器500を介してヒートポンプモジュール100と熱交換するように制御するとともに、バッテリ直接冷却プレート400をヒートポンプモジュール100に集積することによって、使用の必要に応じて熱管理システム1内の循環するエネルギーの流通経路を調整することができ、これにより、熱管理システム1がより高いエネルギー利用効率を有すると同時に、熱管理システム1が高い集積度を有し、車両内の各部材間の作動中に発生する熱を合理的に利用することができ、ユーザが車両を運転する快適さを改善することができ、車両の航続距離を増加させることができる。
【0042】
幾つかの実施例において、図1図11に示すように、制御弁群600は第1の四方弁610と第1の三方弁620を備える。第1の四方弁610は第1の弁口611、第2の弁口612、第3の弁口613及び第4の弁口614を有する。第1の弁口611は電動アセンブリ水路200の一端に連通され、第2の弁口612は電動アセンブリ水路200の他端に連通され、第3の弁口613は第2の熱交換通路520の一端に連通される。第1の三方弁620は第5の弁口621、第6の弁口622及び第7の弁口623を有する。第5の弁口621はエンジン水路310の一端に連通され、第6の弁口622、エンジン水路310の他端が第2の熱交換通路520の他端に相互に連通され、第7の弁口623は第4の弁口614に連通される。
【0043】
理解できる点として、制御弁群600は使用中に電動アセンブリ水路200とエンジン水路310の使用モードを制御するように、第1の四方弁610と第1の三方弁620の連通状況を選択することができ、電動アセンブリ水路200が独立して循環して暖房または冷房(図2に示す)すること、電動アセンブリ水路200と第2の熱交換通路520を連通して暖房または冷房(図4に示す)すること、またはエンジン水路310が独立して循環して暖房または冷房(図2に示す)すること、またはエンジン水路310と第2の熱交換通路520を連通して暖房または冷房(図5に示す)することを含む。このように設置すると、第1の熱交換器500は電動アセンブリ水路200またはエンジン水路310の循環過程に参加することができ、これにより、ヒートポンプモジュール100はエンジン311または電動アセンブリ201の余熱を吸収して利用することができ、熱管理システム1のエネルギー利用効率を向上させることができる。
【0044】
制御弁群600が第1の状態にあるとき、図5図6に示すように、第3の弁口613は第4の弁口614に連通され、第5の弁口621は第7の弁口623に連通される。制御弁群600が第2の状態にあるとき、第1の弁口611は第4の弁口614に連通され、第2の弁口612は第3の弁口613に連通され、第6の弁口622は第7の弁口623に連通される。
【0045】
具体的に、制御弁群600が第1の状態にある場合、エンジン水路310の一端は第2の熱交換通路520の一端に連通され、第2の熱交換通路520の他端は第3の弁口613に連通され、第3の弁口613は第4の弁口614に連通され、第4の弁口614は第7の弁口623に連通され、第7の弁口623は第5の弁口621に連通され、第5の弁口621はエンジン水路310の他端に連通され、即ちエンジン水路310と第2の熱交換通路520との直列連通を実現する。このとき、第1の四方弁610内の第1の弁口611と第2の弁口612を連通させることもでき、電動アセンブリ水路200は独立して循環するように作動し、電動アセンブリ水路200の放熱を正確に制御するのに便利である。
【0046】
制御弁群600が第2の状態にあるとき、図4に示すように、電動アセンブリ水路200の一端は第1の弁口611に連通され、第1の弁口611は第4の弁口614に連通され、第4の弁口614は第7の弁口623に連通され、第7の弁口623は第6の弁口622に連通され、第6の弁口622は第2の熱交換通路520の上記他端に連通され、第2の熱交換通路520の上記一端は第3の弁口613に連通され、第3の弁口613は第2の弁口612に連通され、第2の弁口612は電動アセンブリ水路200の他端に連通され、即ち電動アセンブリ水路200と第2の熱交換通路520との直列連通を実現する。制御弁群600の第1の四方弁610と第1の三方弁620を設けて第1の四方弁610と第1の三方弁620が多種のモードの間で切り替えるように制御することによって、簡単な、効果的な、且つ制御可能な方式で熱管理システム1が高い集積度を有し、車両内の各モジュール間の作動中に発生する熱を合理的に利用することができ、ユーザが車両を運転する快適さを改善することができ、車両の航続距離を増加させることができる。
【0047】
幾つかの実施例において、図1図11に示すように、熱管理システム1は温風水路320をさらに備え、温風水路320に温風芯体321が設けられ、且つ温風水路320は制御弁群600とエンジン水路310を介して第2の熱交換通路520に接続される。図5および図6に示すように、制御弁群600が第1の状態にあるとき、エンジン水路310と温風水路320は第2の熱交換通路520に直列連通される。理解できる点として、温風水路320内にさらに温風ウォーターポンプ322が設けられ、温風ウォーターポンプ322は、温風水路320内の冷却液が循環するように駆動するのに適し、冷却液が温風芯体321で放熱することができ、これにより、温風芯体321による乗員室の暖房機能を実現し、車両が運転する快適さを改善する。
【0048】
具体的に、熱管理システム1は温風水路320をさらに備え、温風水路320に温風芯体321が設けられる。制御弁群600は第2の四方弁331をさらに備え、第2の四方弁331は第8の弁口332、第9の弁口333、第10の弁口334及び第11の弁口335を有する。第8の弁口332はエンジン水路310の一端に連通され、第9の弁口333はエンジン水路310の他端に連通され、第10の弁口334は温風水路320の一端に連通され、温風水路320の他端は第2の熱交換通路520の上記他端に連通され、第11の弁口335は第5の弁口621に連通される。図5および図6に示すように、制御弁群600が第1の状態にあるとき、第8の弁口332は第11の弁口335に連通され、第9の弁口333は第10の弁口334に連通され、エンジン水路310、温風水路320及び第2の熱交換通路520を直列連通するようにする。
【0049】
無論、温風水路320は車両内の乗員室に熱を提供するために独立して循環してもよいし、車両の使用状況に応じて、エンジン水路310または第1の熱交換器500に連通されてもよく、これにより熱管理システム1のエネルギー利用効率を向上させ、車両の航続距離を増加させる。
【0050】
幾つかの実施例において、制御弁群600は第3の状態を更に有する。制御弁群600が第3の状態にあるとき、図8および図9に示すように、エンジン水路310は温風水路320に直列連通される。これにより、制御弁群600を第3の状態に調整することによって、エンジン水路310が温風水路320に連通され、これによりエンジン311上の余分な熱が冷却液を介して温風芯体321に伝達するようにし、温風芯体321による乗員室の暖房機能を実現する。
【0051】
具体的に、制御弁群600が第3の状態にあるとき、図8および図9に示すように、第5の弁口621は第6の弁口622に連通され、第8の弁口332は第11の弁口335に連通され、第9の弁口333は第10の弁口334に連通され、エンジン水路310と温風水路320を直列連通するようにする。
【0052】
このように、エンジン水路310と温風水路320は制御弁群600の制御によって連通され、エンジン311上の熱は冷却液の循環によって温風水路320に提供して使用することができ、温風芯体321の暖房性能を高め、温風水路320が車両内部をユーザの必要な温度に加熱するようにし、温風水路320の作動効率を高めることができるだけでなく、温風水路320がエンジン311の余熱を利用することができ、熱管理システム1が車両内の熱を合理的に利用し、車両の航続距離が増加される。
【0053】
幾つかの実施例において、制御弁群600は第4の状態を更に有する。制御弁群600が第4の状態にあるとき、図7に示すように、温風水路320は自己循環するように連通される。このように設けると、制御弁群600が第4の状態で、温風水路320は独立して循環して暖房機能を実現する。
【0054】
具体的に、制御弁群600は第4の状態をさらに含む。制御弁群600が第4の状態にあるとき、図7に示すように、第5の弁口621は第6の弁口622に連通され、第10の弁口334は第11の弁口335に連通され、温風水路320が自己循環するように連通するようにする。
【0055】
このように、制御弁群600が第4の状態にあるとき、第10の弁口334は第11の弁口335に連通され、エンジン水路310が独立して作動する使用状態にするようにし、エンジン311の熱管理を正確に行うことが容易であり、エンジン311が効率よい状態で作動することができる。このとき、第9の弁口333は第10の弁口334に連通され、温風水路320も独立して作動することができ、暖房の役割を果たし、車両の快適さを改善する。
【0056】
幾つかの実施例において、制御弁群600は第5の状態を更に有する。制御弁群600が第5の状態にあるとき、図11に示すように、電動アセンブリ水路200は温風水路320に直列連通される。これにより、制御弁群600を第5の状態に調整することによって、電動アセンブリ水路200が温風水路320に連通され、電動アセンブリ201上の余分な熱は冷却液を介して温風芯体321に伝達することができ、温風芯体321による乗員室の暖房機能を実現する。
【0057】
具体的に、制御弁群600が第5の状態にあるとき、図11に示すように、第1の弁口611は第4の弁口614に連通され、第2の弁口612は第3の弁口613に連通され、第6の弁口622は第7の弁口623に連通され、電動アセンブリ水路200と温風水路320を直列連通するようにする。
【0058】
幾つかの実施例において、制御弁群600は第6の状態を更に有する。制御弁群600が第6の状態にあるとき、図10に示すように、エンジン水路310と電動アセンブリ水路200は第2の熱交換通路520に直列連通される。
【0059】
具体的に、制御弁群600が第6の状態にあるとき、図10に示すように、第1の弁口611は第4の弁口614に連通され、第2の弁口612は第3の弁口613に連通され、第5の弁口621は第7の弁口623に連通される。幾つかの実施例において、制御弁群600が第6の状態にあるとき、図10に示すように、エンジン水路310、温風水路320、電動アセンブリ水路200は第2の熱交換通路520に直列連通され、第1の弁口611は第4の弁口614に連通され、第2の弁口612は第3の弁口613に連通され、第5の弁口621は第7の弁口623に連通され、第8の弁口332は第11の弁口335に連通され、第9の弁口333は第10の弁口334に連通される。
【0060】
なお、エンジン水路310と電動アセンブリ水路200は第2の熱交換通路520に連通されると、エンジン311の余熱が電動アセンブリ201に伝達して電動アセンブリ201を加熱することができるだけでなく、第2の熱交換通路520によってヒートポンプモジュール100に伝達することができ、ヒートポンプモジュール100の暖房性能が向上される。
【0061】
幾つかの実施例において、図1図11に示すように、熱管理システム1はヒータ323をさらに備え、ヒータ323は第5の弁口621と第11の弁口335との間、または温風水路320に設けられる。
【0062】
理解できる点として、ヒータ323は起動後に多くの熱を提供することができ、この熱は温風水路320の循環によって温風芯体321に流れることができ、温風芯体321の暖房性能を高める。具体的に、幾つかの実施例において、図1図11に示すように、ヒータ323はPTCヒータであってもよく、PTCヒータ323は温風ウォーターポンプ322に直列連通されてもよい。このように設けると、車両が高い温度の暖房を行う必要がある場合に、必要に応じてPTCヒータ323をオンにして、より多くの熱を冷却液の循環に提供し、温風芯体321の使用性能を高め、車両内の暖房効率を向上させる。
【0063】
また、電動アセンブリ201に大きな加熱需要がある場合、制御弁群600を第5の状態に設定することができ、即ち電動アセンブリ水路200、温風水路320、第2の熱交換通路520を直列連通させ、ヒータ323を起動させ、これにより、電動アセンブリ201を加熱する。エンジン311が暖機需要がある場合、制御弁群600を第3の状態に設定することができ、即ちエンジン水路310と温風水路320を直列連通させ、ヒータ323を起動させ、これにより、エンジン311の暖機を実現する。
【0064】
幾つかの実施例において、図1図11に示すように、熱管理システム1は第1のラジエーター水路313をさらに備え、第1のラジエーター水路313に第1のラジエーター312が接続され、エンジン水路310の一端は第1のラジエーター水路313の一端に連通され、エンジン水路310の他端は第1のラジエーター水路313の他端に連通され、且つエンジン水路310は第1のラジエーター水路313に選択可能に直列連通または遮断される。
【0065】
なお、エンジン311は第1のラジエーター水路313に連通されるため、エンジン311内で流れる冷却液はエンジン311を放熱する。このように設けると、第1のラジエーター水路313がエンジン水路310に連通されるため、エンジン水路310の放熱効果が向上され、エンジン311の使用がより安定し、効率的になる。
【0066】
幾つかの具体的な実施例において、図1図11に示すように、電動アセンブリ水路200は第2のラジエーター240をさらに備え、電動アセンブリ201は第2のラジエーター240に直列接続される。なお、図1図11に示すように、電動アセンブリ水路200はモータ210、モータコントローラ220、モータウォーターポンプ230及び第2のラジエーター240を備え、モータ210、モータコントローラ220、モータウォーターポンプ230は第2のラジエーター240に直列接続される。理解できる点として、モータウォーターポンプ230は、冷却液がモータウォーターポンプ230、モータコントローラ220、モータ210、第2のラジエーター240の順に循環できるように、冷却液を駆動して循環させることができ、これにより、第2のラジエーター240によってモータ210とモータコントローラ220を放熱する。
【0067】
幾つかの実施例において、図1図11に示すように、電動アセンブリ水路200は直接接続分岐路250をさらに備え、第2のラジエーター240は直接接続分岐路250に並列連通され、第2のラジエーター240と直接接続分岐路250はそれぞれ電動アセンブリ201に直列連通する状態と電動アセンブリ201との連通を遮断する状態との間で切り替えることができる。
【0068】
このように、直接接続分岐路250が連通されるとき、冷却液が循環する過程において第2のラジエーター240を介して連通しなく、これにより電動アセンブリ201を加熱する必要がある運転モードで、熱が第2のラジエーター240によって発散されることを回避する。
【0069】
幾つかの実施例において、図1図11に示すように、ヒートポンプモジュール100はコンプレッサ110、室内凝縮器120、第2の熱交換器140、室内蒸発器150及び気液分離器160を備える。室内凝縮器120の一端はコンプレッサ110の一端に連通され、第2の熱交換器140の一端は冷房前分岐路170を介して室内凝縮器120の他端に連通され、且つ第2の熱交換器140の他端は暖房前分岐路1100を介して室内凝縮器120の上記他端に連通される。室内蒸発器150の一端は冷房後分岐路190を介して第2の熱交換器140の上記他端に連通され、気液分離器160の一端は暖房後分岐路1110を介して第2の熱交換器140の上記一端に連通され、且つ気液分離器160の一端は室内蒸発器150の他端に連通され、気液分離器160の他端はコンプレッサ110の他端に連通される。
【0070】
つまり、コンプレッサ110、室内凝縮器120、第2の熱交換器140、室内蒸発器150は気液分離器160に直列接続される。また、バッテリ直接冷却プレート400と第1の熱交換通路510は室内蒸発器150に並列接続される。また、ヒートポンプモジュール100は、使用中に、バッテリ直接冷却プレート400、第1の熱交換通路510及び室内蒸発器150を並列連通させることもでき、コンプレッサ110に入る冷媒がバッテリ、エンジン311、電動アセンブリ201などの部材の熱を吸収することができ、車両が運転使用中に発生する熱をより合理的に利用することができ、車両が高い集積度を有し、これにより、車両の航続距離を増加させる。
【0071】
幾つかの実施例において、図1図11に示すように、冷房前分岐路170に第1の二方弁171が設けられる。冷房後分岐路190に第1の逆止弁191が設けられ、第1の逆止弁191は、第2の熱交換器140の冷媒が室内蒸発器150に流れるのを許可する。暖房前分岐路1100に第2の二方弁1102、第1の膨張弁1103及び第2の逆止弁1101が設けられ、第2の逆止弁1101は室内凝縮器120の冷媒が第2の熱交換器140に流れるのを許可する。暖房後分岐路1110に第3の二方弁1111が設けられる。
【0072】
理解できる点として、第1の二方弁171は、冷媒が冷房前分岐路170に流れて循環するかどうかを制御し、第1の逆止弁191は冷房後分岐路190内の冷媒の流れを制御し、これにより、冷媒が第2の熱交換器140を通過した後に室内蒸発器150内に流れ、逆方向に流れないかどうかを制御し、ヒートポンプモジュール100の冷房機能を実現する。第2の二方弁1102、第1の膨張弁1103、第2の逆止弁1101は暖房前分岐路1100内の冷媒の流れを制御し、冷媒が暖房前分岐路1100を介して流れるかどうかを制御する。第3の二方弁1111は、冷媒が暖房後分岐路1110を介して流れて且つ逆方向に流れないかどうかを制御し、ヒートポンプモジュール100の暖房機能を実現する。
【0073】
幾つかの実施例において、暖房前分岐路1100は第1のセクション1104と第2のセクション1105を備え、第1のセクション1104の一端は室内凝縮器120の上記他端に連通され、第1のセクション1104の他端は第1の逆止弁191、室内蒸発器150の一端に連通される。第2のセクション1105の一端は第1のセクション1104の上記他端に連通され、第2のセクション1105の他端は第2の熱交換器140の上記他端に連通される。第2の二方弁1102は第1のセクション1104に設けられ、第1の膨張弁1103と第2の逆止弁1101は第2のセクション1105に設けられる。このように、第1のセクション1104と第2のセクション1105で暖房前分岐路1100を構成することによって、暖房前分岐路1100内で流れる冷媒は制御により異なる構造内に流れて熱交換して使用することができ、ヒートポンプモジュール100は異なる運転モードでの多種の作動モードを実現する。
【0074】
幾つかの実施例において、図1図11に示すように、気液分離器160は第1の流路161と第2の流路162を備え、第1の流路161の一端は第2の熱交換器140と室内蒸発器150との間に連通され、第1の流路161に貯液器163が設けられ、第2の流路162は室内蒸発器150とコンプレッサ110との間に連通される。このように、気液分離器160上に備える第1の流路161と第2の流路162は使用中に冷媒を気液分離することができ、これにより、循環に参加する冷媒をより乾燥させ、冷媒がコンプレッサ110に入るときにコンプレッサ110の正常な作動に影響を及ぼさなく、ヒートポンプモジュール100の安全性と信頼性を向上させる。
【0075】
本開示の実施例による車両1000は、図12に示すように、上記のいずれかの実施例による熱管理システム1を備える。車両1000の使用中に、ユーザが車両を運転する快適さを高めるために、車両1000内で冷房モードまたは暖房モードをオンすることで車両1000の運転室の快適さを改善することができる。
【0076】
このように、本願に言及された熱管理システム1を使用することによって、車両1000が運転中に発生する熱を合理的に利用することができ、車両1000が運転する際の航続距離を高め、且つ車両1000が冷房モードまたは暖房モードでの作用効果を向上させ、これにより車両1000が使用中のエネルギー消費比を低減し、車両1000はより高い航続距離を備える。
【0077】
以下、図2図10を組み合わせて、熱管理システム1におけるヒートポンプモジュール100、電動アセンブリ水路200、エンジン水路310、温風水路320及びバッテリ直接冷却プレート400の間の交替する多種の作動モードを具体的に説明する。
【0078】
乗員室冷房モード:図2に示すように、夏季に乗員室を降温する必要がある場合、冷媒をコンプレッサ110内から圧縮してコンプレッサ110の一端から冷媒を出し、室内凝縮器120(作動せずに、冷媒のみを通過)、第2の熱交換器140、室内蒸発器150及び気液分離器160の順に冷媒が循環し、最終的にコンプレッサ110内に戻して循環を完成する。この過程では、低温冷媒は室内蒸発器150で蒸発して吸熱し、乗員室を降温し、高温冷媒が第2の熱交換器140で凝縮して放熱し、熱を空気に発散し、具体的に、第2の熱交換器140は車両前室(エンジンルーム)に設けられる空冷熱交換器である。
【0079】
バッテリ冷却モード:図2に示すように、バッテリを冷房する必要がある場合、第2の膨張弁410を開き、ヒートポンプモジュール100内の低温冷媒がバッテリ直接冷却プレート400に入り、冷媒が循環する際に、バッテリ直接冷却プレート400を通過できるようにし、これにより、冷媒はバッテリの熱を吸収することができる。これは、バッテリを冷却すると同時に、バッテリの余熱が吸収して利用されて、熱管理システム1のエネルギー消費を低減させる。
【0080】
電動アセンブリ201冷却モード:図2に示すように、モータ210の部材を冷却する必要がある場合、冷却液は電動アセンブリ水路200内で独立して循環する。このモードで、第2のラジエーター240は電動アセンブリ201に直列連通され、直接接続分岐路250と電動アセンブリ201との連通が遮断される。言い換えると、冷媒はモータコントローラ220、モータ210、第2のラジエーター240の順に循環し、第2のラジエーター240によるモータ210とモータコントローラ220の冷却を完了する。第2のラジエーター240は車両前室(エンジンルーム)に設けられる空冷ラジエーターである。
【0081】
エンジン冷却モード:図2に示すように、エンジン311を冷却する必要があり、且つ冷却需要が大きい場合、冷却液がエンジン水路310と第1のラジエーター水路313内で直列連通して冷却大循環を行い、即ち冷却液がエンジン311と第1のラジエーター312との間で循環して、第1のラジエーター312によるエンジン311の冷却を完了し、第1のラジエーター312は車両前室(エンジンルーム)に設けられる空冷ラジエーターである。
【0082】
また、エンジン311を冷却する必要があって且つ冷却需要が小さい場合、冷却液がエンジン水路310内で流れて冷却小循環を行う。言い換えると、第1のラジエーター水路313とエンジン水路310との間の連通を遮断し、冷却液自体を利用してエンジン311を冷却する。
【0083】
乗員室暖房モード1:図3に示すように、寒冷環境で車両の乗員室を暖房する必要がある場合、暖房前分岐路1100と暖房後分岐路1110を開き、冷媒をコンプレッサ110内から圧縮してコンプレッサ110の一端から冷媒を出した後、室内凝縮器120、第2の二方弁1102、第1の膨張弁1103、第2の逆止弁1101、第2の熱交換器140、第3の二方弁1111、気液分離器160の順に冷媒がコンプレッサ110内に戻る。この過程で、高温冷媒が室内凝縮器120で凝縮して放熱し、乗員室を暖房し、低温冷媒が第2の熱交換器140で蒸発して吸熱し、空気中の熱を吸収する。
【0084】
乗員室暖房モード2:室外環境が冷えすぎている場合、第2の熱交換器140のみで空気中の熱を吸収するだけで暖房需要を満たすことができないが、電動アセンブリ水路200内に余分な熱があり、その熱を吸収して利用し、室内空間を暖房することができる。図4に示すように、暖房前分岐路1100の第1のセクション1104上の第2の二方弁1102を開き、暖房前分岐路1100の第1のセクション1104と第1の熱交換通路510を連通し、同時に制御弁群600を第2の状態に設定することで電動アセンブリ水路200と第2の熱交換通路520を直列連通する。このモードで、直接接続分岐路250は電動アセンブリ201に直列連通され、第2のラジエーター240と電動アセンブリ201との連通が遮断される。このように設けると、電動アセンブリ水路200内の余分な熱は冷却液が流れるように第1の熱交換器500に伝達し、ヒートポンプモジュール100は循環する過程で、第1の熱交換器500上の熱を吸収し、ヒートポンプモジュール100の暖房性能を高めることができる。
【0085】
乗員室暖房モード3:室外環境が冷えすぎている場合、第2の熱交換器140が空気中の熱を吸収するだけで暖房需要を満たすことができない。しかしながら、車両がハイブリッド運転をしているとき、エンジン311の部材も比較的高い熱を有し、その熱を吸収して利用し、室内空間を暖房することもできる。図5に示すように、暖房前分岐路1100の第1のセクション1104上の第2の二方弁1102を開き、暖房前分岐路1100の第1のセクション1104と第1の熱交換通路510を連通し、同時に制御弁群600を第1の状態に設定することでエンジン水路310と第2の熱交換通路520を直列連通する。このモードで、エンジン水路310は第1のラジエーター水路313との連通が遮断される。このように設けると、エンジン水路310内の余分な熱は冷却液が流れる形で第1の熱交換器500に伝達することで、ヒートポンプモジュール100が循環する過程で、第1の熱交換器500上の熱を吸収することができ、ヒートポンプモジュール100の暖房性能を向上させる。他の幾つかの実施例では、図6に示すように、車両の排ガスも一定の熱を有し、排ガス熱交換器700を設けて、排ガス熱交換器700をエンジン水路310に並列接続して排ガス内の熱を回収し、熱を第2の熱交換通路520によって第1の熱交換器500に伝達する。
【0086】
乗員室暖房モード4:室外環境が冷えすぎている場合、ヒートポンプモジュール100の第2の熱交換器140が空気中の熱を吸収するだけで暖房需要を満たすことができない。図7に示すように、このとき、制御弁群600を第4の状態に設定して温風水路320を自己循環させ、ヒータ323を起動して冷却液を加熱し、同時に温風芯体321を起動して冷却液の熱を乗員室に伝達し、これにより、ヒートポンプモジュール100の暖房を補充する効果を果たし、熱管理システム1全体の暖房性能を向上させる。
【0087】
乗員室暖房モード5:室外環境が冷えすぎている場合、ヒートポンプモジュール100の第2の熱交換器140が空気中の熱を吸収するだけで暖房需要を満たすことができない。図8に示すように、このとき、制御弁群600を第3の状態に設定して温風水路320とエンジン水路310を直列連通させ、温風芯体321を起動してエンジン311の熱を乗員室に伝達し、これにより、ヒートポンプモジュール100の暖房を補充する効果を果たし、熱管理システム1全体の暖房性能を向上させる。
【0088】
他の幾つかの実施例において、図9に示すように、車両排ガスも一定の熱があり、排ガス熱交換器700を設けて排ガス熱交換器700とエンジン水路310を並列接続し、排ガス内の熱を回収し、温風芯体321を介して排ガスの熱を乗員室に伝達する。
【0089】
電動アセンブリ201加熱モード1:電動アセンブリ201を適切な温度にしてその効率よく作動させるために、環境温度が低いときに電動アセンブリ201を加熱する必要がある。図10に示すように、このとき、制御弁群600を第6の状態に設定して電動アセンブリ水路200、エンジン水路310及び第2の熱交換通路520を直列連通する。このモードで、直接接続分岐路250は電動アセンブリ201に直列連通され、第2のラジエーター240は電動アセンブリ201との連通が遮断される。このように設けると、エンジン水路310内の余分な熱は冷却液が流れる形で電動アセンブリ水路200に伝達され、エンジン311の余熱を利用して電動アセンブリ201を加熱し、熱管理システム1のエネルギー利用効率を向上させることを実現する。
【0090】
電動アセンブリ201加熱モード2:電動アセンブリ201を適切な温度にして効率よく作動させるために、環境温度が低いときに電動アセンブリ201を加熱する必要がある。図11に示すように、このとき、制御弁群600を第5の状態に設定して電動アセンブリ水路200、温風水路320及び第2の熱交換通路520を直列連通する。このモードで、直接接続分岐路250は電動アセンブリ201に直列連通され、第2のラジエーター240と電動アセンブリ201との連通が遮断され、同時にヒータ323を起動し、ヒータ323が発生する熱は冷却液が流れる形で電動アセンブリ水路200に伝達する。これは、エンジン311の熱が電動アセンブリ201の加熱需要を満たさないのに適し、電動アセンブリ201を効率よく加熱する。
【0091】
エンジン加熱モード:エンジン311が起動後に迅速に適切な温度に達して効率よく作動させるために、エンジン311を暖機する必要がある。図8に示すように、このとき、制御弁群600を第3の状態に設定して温風水路320とエンジン水路310を直列連通し、ヒータ323を起動し、ヒータ323が発生する熱は冷却液が流れる形でエンジン311に伝達し、エンジン311を効率よく加熱する。
【0092】
また、バッテリを加熱する必要がある場合、バッテリにポリイミド(Polyimide、PI)の加熱膜を設けてバッテリを加熱することにより、バッテリの加熱需要を簡単且つ確実に満たすことができる。
【0093】
以上のように、車両の使用過程で、熱管理システム1を使用して車両に設けられたヒートポンプモジュール100、電動アセンブリ水路200、エンジン水路310及びバッテリ直接冷却プレート400を制御して調整することにより、車両が運転使用過程中の熱を合理的に利用し、車両の航続距離が増加され、且つ高い集積度を有する。
【0094】
本開示の実施例による車両の他の構成及び操作は当業者にとって既知であり、ここで、詳細に説明しない。
【0095】
本明細書の説明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体例」、または「いくつかの例」という参考用語などの説明は、該実施例または例を組み合わせて説明する具体的な特徴、構造、材料または特点が本発明の少なくとも1つの実施例または例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語例示的な叙述は必ずしも同じ実施例または例を対象とする必要がない。また、説明する具体的な特徴、構造、材料または特点はいずれかまたは複数の実施例または例では適切な方式で結合することができる。
【0096】
本開示の実施例を提示し記述したが、当業者にとって、本開示の原理と趣旨から逸脱することなく、これらの実施例に対して様々な変化、修正、置換及び変形を行うことができ、本開示の範囲は請求項及びその同等物によって限定されることを理解できる。
【符号の説明】
【0097】
1 熱管理システム
100 ヒートポンプモジュール
110 コンプレッサ
120 室内凝縮器
140 第2の熱交換器
150 室内蒸発器
160 気液分離器
161 第1の流路
162 第2の流路
163 貯液器
170 冷房前分岐路
171 第1の二方弁
190 冷房後分岐路
191 第1の逆止弁
1100 暖房前分岐路
1101 第2の逆止弁
1102 第2の二方弁
1103 第1の膨張弁
1104 第1のセクション
1105 第2のセクション
1110 暖房後分岐路
1111 第3の二方弁
200 電動アセンブリ水路
201 電動アセンブリ
210 モータ
220 モータコントローラ
230 モータウォーターポンプ
240 第2のラジエーター
250 直接接続分岐路
310 エンジン水路
311 エンジン
312 第1のラジエーター
313 第1のラジエーター水路
320 温風水路
321 温風芯体
322 温風ウォーターポンプ
323 ヒータ
331 第2の四方弁
332 第8の弁口
333 第9の弁口
334 第10の弁口
335 第11の弁口
400 バッテリ直接冷却プレート
410 第2の膨張弁
500 第1の熱交換器
510 第1の熱交換通路
520 第2の熱交換通路
600 制御弁群
610 第1の四方弁
611 第1の弁口
612 第2の弁口
613 第3の弁口
614 第4の弁口
620 第1の三方弁
621 第5の弁口
622 第6の弁口
623 第7の弁口
700 排ガス熱交換器
1000 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-03-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱管理システム(1)であって、
ヒートポンプモジュール(100)と、
電動アセンブリ水路(200)と、
エンジン水路(310)と、
第1の熱交換通路(510)と第2の熱交換通路(520)とを有し、前記第1の熱交換通路(510)は前記ヒートポンプモジュール(100)に連通される第1の熱交換器(500)と、
前記ヒートポンプモジュール(100)に連通されるバッテリ直接冷却プレート(400)と、
前記電動アセンブリ水路(200)、前記エンジン水路(310)及び前記第2の熱交換通路(520)に連通され、且つ第1の状態と第2の状態で切り替えることができる制御弁群(600)と、を備え、
前記制御弁群(600)が前記第1の状態にあるとき、前記エンジン水路(310)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通され、
前記制御弁群(600)が前記第2の状態にあるとき、前記電動アセンブリ水路(200)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通されることを特徴とする熱管理システム(1)。
【請求項2】
温風水路(320)をさらに備え、前記温風水路(320)に温風芯体(321)が設けられ、前記温風水路(320)は前記制御弁群(600)によって前記エンジン水路(310)と前記第2の熱交換通路(520)に連通され、
前記制御弁群(600)が前記第1の状態にあるとき、前記エンジン水路(310)、前記温風水路(320)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通されることを特徴とする請求項1に記載の熱管理システム(1)。
【請求項3】
前記制御弁群(600)は第3の状態を更に有し、前記制御弁群(600)が第3の状態にあるとき、前記エンジン水路(310)は前記温風水路(320)に直列連通されることを特徴とする請求項2に記載の熱管理システム(1)。
【請求項4】
前記制御弁群(600)は第4の状態を更に有し、前記制御弁群(600)が第4の状態にあるとき、前記温風水路(320)は自己循環するように連通されることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項5】
前記制御弁群(600)は第5の状態を更に有し、前記制御弁群(600)が第5の状態にあるとき、前記電動アセンブリ水路(200)と前記温風水路(320)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通されることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項6】
前記制御弁群(600)は第6の状態を更に有し、前記制御弁群(600)が前記第6の状態にあるとき、前記エンジン水路(310)と前記電動アセンブリ水路(200)は前記第2の熱交換通路(520)に直列連通されることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項7】
前記制御弁群(600)は、
第1の弁口(611)、第2の弁口(612)、第3の弁口(613)及び第4の弁口(614)を有し、前記第1の弁口(611)は前記電動アセンブリ水路(200)の一端に連通され、前記第2の弁口(612)は前記電動アセンブリ水路(200)の他端に連通され、前記第3の弁口(613)は前記第2の熱交換通路(520)の一端に連通される、第1の四方弁(610)と、
第5の弁口(621)、第6の弁口(622)及び第7の弁口(623)を有し、前記第5の弁口(621)は前記エンジン水路(310)の一端に連通され、前記第6の弁口(622)、前記エンジン水路(310)の他端は前記第2の熱交換通路(520)の他端に相互に連通され、前記第7の弁口(623)は前記第4の弁口(614)に連通される、第1の三方弁(620)と、をさらに備え、
前記制御弁群(600)が前記第1の状態にあるとき、前記第3の弁口(613)は前記第4の弁口(614)に連通され、前記第5の弁口(621)は前記第7の弁口(623)に連通され、
前記制御弁群(600)が前記第2の状態にあるとき、前記第1の弁口(611)は前記第4の弁口(614)に連通され、前記第2の弁口(612)は前記第3の弁口(613)に連通され、前記第6の弁口(622)は前記第7の弁口(623)に連通されることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項8】
温風水路(320)をさらに備え、前記温風水路(320)に温風芯体(321)が設けられ、前記制御弁群(600)は第2の四方弁(331)をさらに備え、前記第2の四方弁(331)は第8の弁口(332)、第9の弁口(333)、第10の弁口(334)及び第11の弁口(335)を有し、前記第8の弁口(332)は前記エンジン水路(310)の一端に連通され、前記第9の弁口(333)は前記エンジン水路(310)の他端に連通され、前記第10の弁口(334)は前記温風水路(320)の一端に連通され、前記温風水路(320)の他端は前記第2の熱交換通路(520)の他端に連通され、前記第11の弁口(335)は前記第5の弁口(621)に連通され、
前記制御弁群(600)が第1の状態にあるとき、前記第8の弁口(332)は前記第11の弁口(335)に連通され、前記第9の弁口(333)は前記第10の弁口(334)に連通され、前記エンジン水路(310)、前記温風水路(320)及び前記第2の熱交換通路(520)を直列連通するようにすることを特徴とする請求項7に記載の熱管理システム(1)。
【請求項9】
前記制御弁群(600)は第3の状態を更に含み、前記制御弁群(600)が前記第3の状態にあるとき、前記第5の弁口(621)は前記第6の弁口(622)に連通され、前記第8の弁口(332)は前記第11の弁口(335)に連通され、前記第9の弁口(333)は前記第10の弁口(334)に連通され、前記エンジン水路(310)と前記温風水路(320)を直列連通するようにすることを特徴とする請求項8に記載の熱管理システム(1)。
【請求項10】
前記制御弁群(600)は第4の状態をさらに含み、前記制御弁群(600)が第4の状態にあるとき、前記第5の弁口(621)は前記第6の弁口(622)に連通され、前記第10の弁口(334)は前記第11の弁口(335)に連通され、前記温風水路(320)を自己循環するように連通するようにすることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項11】
前記制御弁群(600)は第5の状態をさらに含み、前記制御弁群(600)が第5の状態にあるとき、前記第1の弁口(611)は前記第4の弁口(614)に連通され、前記第2の弁口(612)は前記第3の弁口(613)に連通され、前記第6の弁口(622)は前記第7の弁口(623)に連通され、前記電動アセンブリ水路(200)、前記温風水路(320)及び前記第2の熱交換通路(520)を直列連通するようにすることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項12】
ヒータ(323)をさらに備え、前記ヒータ(323)は前記第5の弁口(621)と前記第11の弁口(335)との間、または前記温風水路(320)に設けられることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項13】
前記制御弁群(600)は第6の状態をさらに備え、前記制御弁群(600)が第6の状態にあるとき、前記第1の弁口(611)は前記第4の弁口(614)に連通され、前記第2の弁口(612)は前記第3の弁口(613)に連通され、前記第5の弁口(621)は前記第7の弁口(623)に連通されることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項14】
第1のラジエーター水路(313)をさらに備え、前記第1のラジエーター水路(313)に第1のラジエーター(312)が接続され、前記エンジン水路(310)の一端は前記第1のラジエーター水路(313)の一端に連通され、前記エンジン水路(310)の他端は前記第1のラジエーター水路(313)の他端に連通され、且つ前記エンジン水路(310)と前記第1の熱交換器水路(313)とは、選択可能に、直列連通されるか、または連通が遮断されることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項15】
前記電動アセンブリ水路(200)は電動アセンブリ(201)と第2のラジエーター(240)を備え、前記電動アセンブリ(201)は前記第2のラジエーター(240)に直列接続されることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項16】
前記電動アセンブリ水路(200)は直接接続分岐路(250)をさらに備え、前記第2のラジエーター(240)は前記直接接続分岐路(250)に並列連通され、前記第2のラジエーター(240)と前記直接接続分岐路(250)とは、それぞれ、前記電動アセンブリ(201)に直列連通する状態と前記電動アセンブリ(201)との連通を遮断する状態との間で切り替えることを特徴とする請求項15に記載の熱管理システム(1)。
【請求項17】
前記ヒートポンプモジュール(100)は、
コンプレッサ(110)と、
室内凝縮器(120)と、
第2の熱交換器(140)と、
室内蒸発器(150)と、
気液分離器(160)と、を備え、
前記室内凝縮器(120)の一端が前記コンプレッサ(110)の一端に連通され、
前記第2の熱交換器(140)の一端が冷房前分岐路(170)によって前記室内凝縮器(120)の他端に連通され、且つ前記第2の熱交換器(140)の他端が暖房前分岐路(1100)によって前記室内凝縮器(120)の他端に連通され、
前記室内蒸発器(150)の一端が冷房後分岐路(190)によって前記第2の熱交換器(140)の他端に連通され、
前記気液分離器(160)の一端が暖房後分岐路(1110)によって前記第2の熱交換器(140)の一端に連通され、且つ前記気液分離器(160)の一端が前記室内蒸発器(150)の他端に連通され、前記気液分離器(160)の他端が前記コンプレッサ(110)の他端に連通されることを特徴とする請求項に記載の熱管理システム(1)。
【請求項18】
前記バッテリ直接冷却プレート(400)と前記第1の熱交換通路(510)は前記室内蒸発器(150)に並列連通されることを特徴とする請求項17に記載の熱管理システム(1)。
【請求項19】
前記冷房前分岐路(170)に第1の二方弁(171)が設けられ、
前記冷房後分岐路(190)に第1の逆止弁(191)が設けられ、前記第1の逆止弁(191)は、前記第2の熱交換器(140)の冷媒が前記室内蒸発器(150)に流れるのを許可し、
前記暖房前分岐路に第2の二方弁(1102)、第1の膨張弁(1103)及び第2の逆止弁(1101)が設けられ、前記第2の逆止弁(1101)は前記室内凝縮器(120)の冷媒が前記第2の熱交換器(140)に流れるのを許可し、
前記暖房後分岐路(1110)に第3の二方弁(1111)が設けられることを特徴とする請求項17に記載の熱管理システム(1)。
【請求項20】
前記暖房前分岐路(1100)は、第1のセクション(1104)と第2のセクション(1105)と、を備え、
前記第1のセクション(1104)の一端が前記室内凝縮器(120)の前記他端に連通され、前記第1のセクション(1104)の他端がそれぞれ前記第1の逆止弁(191)、前記室内蒸発器(150)の前記一端に連通され、
前記第2のセクション(1105)の一端が前記第1のセクション(1104)の他端に連通され、前記第2のセクション(1105)の他端が前記第2の熱交換器(140)の前記他端に連通され、
前記第2の二方弁(1102)は前記第1のセクション(1104)に設けられ、前記第1の膨張弁(1103)と前記第2の逆止弁(1101)は前記第2のセクション(1105)に設けられることを特徴とする請求項19に記載の熱管理システム(1)。
【請求項21】
前記気液分離器(160)は、第1の流路(161)と第2の流路(162)とを備え、
前記第1の流路(161)の一端が前記第1の逆止弁(191)と前記第1のセクション(1104)の前記他端に連通され、前記第1の流路(161)の他端が前記室内蒸発器(150)の前記一端と前記第2のセクション(1105)の前記一端に連通され、
前記第2の流路(162)の一端が前記室内蒸発器(150)の前記他端、前記暖房後分岐路(1110)及び前記第2の熱交換器(140)の前記一端に連通され、前記第2の流路(162)の他端が前記コンプレッサ(110)の前記他端に連通されることを特徴とする請求項19に記載の熱管理システム(1)。
【請求項22】
請求項1-21のいずれか一項に記載の熱管理システム(1)を備えることを特徴とする車両(1000)。
【国際調査報告】