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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】人間工学的飲料マシン
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/36 20060101AFI20241003BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
A47J31/36 120
A47J31/44 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518466
(86)(22)【出願日】2022-10-11
(85)【翻訳文提出日】2024-03-22
(86)【国際出願番号】 EP2022078212
(87)【国際公開番号】W WO2023061991
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】21202356.8
(32)【優先日】2021-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100168734
【弁理士】
【氏名又は名称】石塚 淳一
(72)【発明者】
【氏名】ラグーシュ, ローラン
(72)【発明者】
【氏名】ライツ, ケビン
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA19
4B104AA20
4B104BA02
4B104BA14
4B104BA35
4B104BA90
4B104EA28
4B104EA29
4B104EA38
4B104EA39
(57)【要約】
原材料(2)から飲料を調製するためのマシン(1)が、液体源から、飲料収集ユーザ容器を配置するための前方領域を画定する本体前面(12)に配置された飲料出口(11)まで延びる、流体ライン(11、11a、11b、11c、11d、11e)を備える本体(10)と、ユーザによって本体(10)に組み付け可能で、かつ本体(10)から分解可能な第1のモジュール(20)と、本体(10)に組み付け可能で、かつユーザによって本体(10)から分解可能な、第1のモジュール(20)とは異なる第2のモジュール(30)と、を含む。本体(10)は、前面(12)とは異なる側面(14)を有する。側面(12)は、ユーザによって第1のモジュール(20)を本体(10)に組み付けるための第1の組み付け装置(122)と、ユーザによって第2のモジュール(30)を本体(10)に組み付けるための第2の組み付け装置(123)と、を有する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原材料(2)、例えばコーヒー又は茶又はカカオ又はチョコレートから、飲料を調製するためのマシン(1)であって、任意選択として、原材料(2)は、例えばフランジ(2’’)が設けられた、カプセル(2’)内で前記マシンに供給されて前記マシン内で処理され、前記マシンは、
液体源から飲料出口(11)まで延びる流体ライン(11、11a、11b、11c、11d、11e)を備える本体(10)であって、前記飲料出口(11)が、カップ又はマグなどの飲料収集ユーザ容器を配置するための前方領域を画定する本体前面(12)に配置されており、任意選択として、前記前方領域が、前記飲料出口(11)の下で前記ユーザ容器を支持するための支持体(13)によって画定されており、前記支持体(13)が、例えば接続装置(131、132)、例えばフック部材(131)及びもう1つのフック受け部(132)を介して、異なる高さのユーザ容器を前記飲料出口(11)の下に配置できるように、例えば着脱可能に接続されている、本体(10)と、
前記ユーザによって頻繁に分解可能及び組み付け可能であるなど、前記ユーザによって前記本体(10)に組み付け可能で、かつ前記本体(10)から分解可能な第1のモジュール(20)、例えば前記液体源を形成する第1のモジュール(20)と、
前記ユーザによって頻繁に分解可能及び組み付け可能であるなど、前記ユーザによって前記本体(10)に組み付け可能で、かつ前記本体(10)から分解可能な、前記第1のモジュール(20)とは異なる第2のモジュール(30)であって、例えば原材料(2)及び/又は廃棄物のリザーバを形成する、第2のモジュール(30)と、を備え、
前記本体(10)が前記前面(12)とは異なる側面(14)を更に備え、任意選択として前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)のうち少なくとも1つが前記液体源を形成している、マシン(1)において、
前記側面(14)が、前記ユーザによって前記第1のモジュール(20)を前記本体(10)に組み付けるための第1の組み付け装置(122)と、前記ユーザによって前記第2のモジュール(30)を前記本体(10)に組み付けるための第2の組み付け装置(123)と、を有することを特徴とする、マシン。
【請求項2】
前記側面(14)、並びに前記第1の組み付け装置(122)及び/又は前記第2の組み付け装置(123)が、前記第1のモジュール(20)及び/又は前記第2のモジュール(30)が前記本体(10)の外側から前記側面(14)に隣接して前記組み付け装置に組み付け可能であるように構成されており、任意選択として、
前記第1のモジュール及び/又は前記第2のモジュール(20)が、前記本体(10)の外側に組み付け可能であり、かつ/又は、
前記第1のモジュール及び/又は前記第2のモジュール(30)が、前記本体(10)の内側に組み付け可能である、
請求項1に記載のマシン。
【請求項3】
前記前面(12)が水平前方平均方向(12’)に沿って延びており、前記側面(14)が水平側方平均方向(14’)に沿って延びており、前記水平前方平均方向(12’)と前記水平側方平均方向(14’)とは、互いに対して45°~135°、例えば60°~120°、例えば75°~105°、例えば85°~95°の範囲内、例えば約90°の角度(α)である、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項4】
前記本体(10)が、
前記前面(12)とは実質的に反対側の後面(12’’)であって、前記ユーザによって前記本体(10)に組み付け可能で、かつ前記本体(10)から分解可能なモジュールがない、例えば液体及び/又は原材料リザーバを有するモジュールがない、後面(12’’)、
前記側面(14)とは実質的に反対側の随伴面(14’’)であって、前記ユーザによって前記本体(10)に組み付け可能で、かつ前記本体(10)から分解可能なモジュールがない、例えば液体及び/又は原材料リザーバを有するモジュールがない、随伴面(14’’)、
前記マシン(1)が前記飲料を調製するために動作しているときにマシン足部を形成する、底面(18)、及び
例えば1つ以上のボタン及び/又は視覚フィードバックデバイス(191)などのユーザインターフェースを支持する、上面(19)、
のうち少なくとも1つを備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項5】
前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)のうち一方のモジュール(20)が、前記前面(12)から離れて前記側面(14)に、例えば前記後面(12’’)若しくはある後面(12’’)に又はその近くに組み付け可能であり、前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)の他方のモジュール(30)が、前記前面(12)と前記一方のモジュール(20)との間で前記側面(14)に組み付け可能であり、例えば前記前面(12)と、前記後面(12’’)又はある後面(12’’)との間の概ね中間に組み付け可能である、請求項1~4のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項6】
前記前面(12)及び前記側面(14)が、前記マシン(1)の外部に、前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)のうち少なくとも1つを前記前面(12)から前記本体(10)の外側の前記側面(14)に沿って、その組み付け装置(122、123)まで移動させるための空き領域(4)を画定する、請求項1~5のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項7】
前記第1の組み付け装置(122)が、前記第1のモジュール(20)が前記本体(10)の外側の前記側面(14)で、例えば前記側面(14)の前で前記本体(10)に組み付けられるように構成されており、任意選択として、前記第1の組み付け装置(122)が、前記第1のモジュール(20)を前記本体(10)に組み付けるために前記本体(10)から突出しているコネクタ、例えばアームを備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項8】
前記第2の組み付け装置(123)が、前記第2のモジュール(30)が前記側面(14)を通して前記本体(10)に組み付けられるように構成されており、任意選択として、前記第2の組み付け装置(123)が、前記第2のモジュール(30)を前記本体(10)の外側から前記本体(10)内に配置されたモジュール座部(123’)まで通過させるための通路を前記側面(14)に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項9】
前記第1のモジュール(20)が前記液体源を形成し、前記液体、例えば水を貯蔵するように構成されており、前記第1のモジュール(20)が、前記液体、例えば前記飲料を調製するために前記本体(10)内で処理されるように意図された液体を、前記第1のモジュール(20)から前記流体ライン(11、11a、11b、11c、11d、11e)に供給することができるように、前記流体ライン(11、11a、11b、11c、11d、11e)に取り外し可能に接続されており、任意選択として前記第1のモジュール(20)が、例えば取り外し可能な蓋(22)が取り付けられた、水タンク(21)を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項10】
前記第2のモジュール(30)が前記原材料(2)、例えば使用済み風味原材料(2)を貯蔵するように構成されており、前記第2のモジュール(30)が、前記第2の組み付け装置(123)に組み付けられているとき、前記原材料処理ユニット(15)と前記モジュール(30)との間を前記原材料(2)が通過できるようにするため、例えば前記使用済み風味原材料(2)が前記原材料処理ユニット(15)から前記第2のモジュール(30)へ通過できるようにするために、前記本体(10)内の原材料処理ユニット(15)と連通しており、例えば前記第2のモジュール(30)が、前記原材料(2)を受容するように構成された上部開口部(31)、並びに、任意選択として固体を貯蔵するための上部キャビティ(32)及び液体を貯蔵するための下部キャビティ(33)を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項11】
前記本体(10)が、前記原材料処理ユニット(15)、又はある原材料処理ユニット(15)であって、前記原材料(2)を受容するための座部(150)を有し、前記座部内で前記原材料(2)が処理されて前記飲料を形成する、原材料処理ユニット(15)を備え、任意選択として前記本体が、前記座部(150)を回転駆動し、前記座部(150)内の前記原材料(2)を遠心処理して前記飲料を形成するためのアクチュエータを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項12】
前記座部(150)が、例えば前記カプセル(2’)に収容された、前記原材料(2)の少なくとも一部を受容するためのキャビティを画定し、例えば前記キャビティ内への液体入口通路(11d)及び/又は前記キャビティからの飲料出口通路(11e)が設けられた、閉鎖部材(151)と協働し、前記座部(150)と前記閉鎖部材(151)が、前記座部(150)内の前記原材料(2)を処理するための閉位置と、前記原材料(2)を前記座部(150)に導入し、かつ/又は前記原材料(2)を前記座部(150)から除去するための開位置との間で互いに対して移動可能であり、例えば前記座部(150)と前記閉鎖部材(151)が並進移動可能及び/又は枢動軸(152)を中心に回転移動可能である、請求項11に記載のマシン。
【請求項13】
前記座部(150)が、前記原材料(2)を前記座部(150)の中へ、かつ/又は外へ移送するように構成された移送装置(155、156)と関連しており、
任意選択として、前記移送装置(155、156)が、前記原材料(2)を前記座部(150)から除去し、前記原材料(2)を、例えば重力(3)によって、前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)のうち少なくとも1つに向けて、例えば前記第2のモジュール(30)に向けて導くように構成されている、
請求項11又は12に記載のマシン。
【請求項14】
前記移送装置(155、156)が、
例えば前記カプセル(2’)に収容された、前記原材料(2)を押すように構成されたプッシャ(155)、及び
前記原材料(2)が前記カプセル(2’)に収容されているときに、前記原材料(2)を、例えば前記カプセルフランジ(2’’)において、把持するように構成されたグリップ(156)であって、例えば摺動部に沿って前記カプセル(2’)を摺動できるように構成された摺動部を備えるグリップ(156)、
のうち少なくとも1つを有し、
前記原材料(2)を前記座部(150)の中へ、かつ/又は外へ移送するように構成されている、
請求項13に記載のマシン。
【請求項15】
前記流体ライン(11、11a、11b、11c、11d、11e)が、
前記液体を前記液体源から前記出口(11)に向かって駆動するための、ポンプなどの液体駆動部(11a)、
前記液体源からの前記液体を温度調節するための、加熱器及び/又は冷却器などの温度調節器(11b)、及び
前記液体源と前記出口(11)との間で前記液体を案内するための、チューブ及び/又はパイプなどの1つ以上の液体ガイド(11c)、
のうち少なくとも1つを備える、
請求項1~14のいずれか一項に記載のマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、例えば調製される飲料の原材料のカプセルを使用するマシンなど、ユーザによる人間工学的な取り扱いを備えた飲料調製マシンに関する。
【0002】
本明細書の目的では、「飲料」は、茶、コーヒー、温かい又は冷たいチョコレート、ミルク、スープ、ベビーフードなどの、人が摂取できる任意の液体物質を含むと意図されている。「カプセル」は、任意の材料の密閉包装内の風味原材料などの、任意の予めポーション化された飲料原材料を含むと意図され、密封包装は、具体的には気密包装、例えばプラスチック、アルミニウム、紙ベースの包装を含むリサイクル可能及び/又は生分解性の包装であり、原材料を収容する軟質ポッド又は硬質カートリッジを含む任意の形状及び構造である。カプセルは、1杯の飲料又は複数杯の飲料を調製するための量の原材料を収容し得る。
【背景技術】
【0003】
ある種の飲料調製マシンはカプセルを使用しており、カプセルは、抽出若しくは溶解される原材料、及び/又はマシン内にて保管され自動的に投入される、若しくは飲み物の調製時に添加される原材料を収容している。いくつかの飲料マシンは充填手段を有し、充填手段は、通常は水である液体用のポンプを含み、ポンプは水の供給源から、冷水、又は例えばサーモブロックなどの加熱手段により実際には加熱された液体を圧送する。
【0004】
特に、コーヒー調製の分野では、飲料原材料を収容したカプセルが淹出デバイスに挿入されるマシンが広く開発されてきた。淹出デバイスは、カプセルの周囲で密閉されており、カプセルの第1の面に水を注入し、カプセルの密閉された容積部で飲料を生成し、淹出された飲料をカプセルの第2の面から排出し、カップ又はグラスなどの容器内に収集することができる。
【0005】
原材料混合モジュール、例えば淹出装置は、「新しい」カプセルの挿入、及び使用後のカプセルの除去を容易にするように開発されてきた。典型的には、淹出装置は、カプセルを挿入する/取り除くための構成から、カプセル内の原材料を淹出するための構成へと相対的に移動可能な2つの部分を備えている。淹出装置の可動部分の作動は手動であってもよく、これは、国際公開第2009/043630号、同第01/15581号、同第02/43541号、同第2010/015427号、同第2010/128109号、同第2011/144719号、及び同第2012/032019号に開示されている。様々なハンドル構造が、欧州特許第1867260号、国際公開第2005/004683号、同第2007/135136号、同第2008/138710号、同第2009/074550号、同第2009/074553号、同第2009/074555号、同第2009/074557号、同第2009/074559号、同第2010/037806号、同第2011/042400号、同第2011/042401号、及び同第2011/144720号に開示されている。このような装置の飲料マシンへの組み込みが、国際公開第2009/074550号、同第2011/144719号、欧州特許出願公開第2014195046号、同第2014195048号、及び同第2014195067号に開示されている。淹出装置の移動可能部分の作動は、例えば欧州特許第1767129号、国際公開第2012/025258号、同第2012/025259号及び同第2013/127476号に開示されているように電動化されていてもよい。
【0006】
更なるシステムが、国際公開第2008/148601号、同第2013/007776号、同第2013/007779号、及び同第2013/007780号に開示されている。
【0007】
飲料マシンは、典型的には、飲料処理モジュールを収容するハウジング、及び飲料処理モジュールと流体連通する水タンクを含む。この種の飲料マシンの例は、欧州特許第1208782号、同第1267687号、同第1686879号、同第1731065号、同第1829469号、同第1864598号、同第1865815号、同第1867260号、同第1878368号、同第2222210号、同第2222211号、同第2222212号、同第2227121号、同第2227122号、米国特許出願公開第2008/0006159号、米国特許第7,165,488号、国際公開第2007/111884号、同第2009/074553号、同第2010/015427号、同第2011/089210及び同第2012/055767に開示されている。通常、水タンクは、空になったときに使用者が補充するために、取り外し可能である。いくつかのシステムは、例えば、中国特許出願第201076369号、国際公開第2016/005348号、同第2016/005349号、同第2016/005350号、及び同第2016/005351号に開示されているように、飲料マシンを都市の配水管網に接続することによる継続的な給水を含んでいる。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、原材料、例えばコーヒー又は茶又はカカオ又はチョコレートから、飲料を調製するためのマシンに関する。飲料調製マシンは、家庭内又は家庭外のマシンとすることができる。マシンは、コーヒー、茶、チョコレート、カカオ、ミルク、スープ、ベビーフードなどの調製用とすることができる。
【0009】
飲料の調製は、典型的には、複数の飲料原材料、例えば水と乳粉末の混合、及び/又は、飲料原材料の浸出、例えば挽いたコーヒー若しくは茶の水による浸出などを含む。そのような原材料の1つ以上は、固まっていない粉末形態及び/若しくは凝集粉末形態、並びに/又は液体形態、特に濃縮した形態で供給することができる。キャリア又は希釈液、例えば水を、そのような原材料と混合して飲料を形成することができる。典型的には、ユーザ要求に応じて1人分(例えば、1杯分)に相当する所定量の飲料が形成及び注出される。このような1杯分の量は、飲料の種類に応じて、例えば、カップ又はマグを満たす量である、25~600mL(例えば、40~250mL)など、15~1000mLの範囲内であってもよい。形成されて注出される飲料は、リステロット、エスプレッソ、ルンゴ、カプチーノ、カフェラッテ、アメリカーノコーヒー、茶などから選択することができる。例えば、コーヒーマシンは、例えば、1杯当たり20~60mLの調整可能な量のエスプレッソを抽出するように、及び/又は、例えば、1杯当たり70~200mLの範囲の量のルンゴを抽出するように、及び/又は、例えば、150~750mLの範囲の量のアメリカーノを注出するように構成されてもよい。
【0010】
原材料はカプセル内でそのようなマシンに供給され、そこで処理されてもよく、カプセルには例えばフランジが設けられている。そのようなカプセルは、表題「技術分野」下に前述した種類であってもよく、かつ/又はカプセルは同表題下に記載した原材料を含んでもよい。適切なカプセルの例は、国際公開第2008/148601号、同第2008/148604号、同第2008/148646号、同第2008/148650号、同第2008/148656号、同第2008/148834号、同第2011/141532号、同第2011/141535号、同第2013/072239号、同第2013/072297号、同第2013/072326号、同第2015/044400号に開示されている。カプセルは、Nespressoによって商標Vertuoの下で市販されている種類のものであってもよい。
【0011】
カプセルは、カプセル本体を備えることができる。カプセル本体は、対称又は非対称、円錐形又は円錐台状、ピラミッド形又は角錐台状、円筒形又は角柱状、球状又は半球状又は切頂球状、ドーム状又は切頂ドーム状であってもよい。カプセル本体は原材料、例えば挽いたコーヒー、茶、若しくはカカオ、又は別の飲料原材料などを収容してもよい。
【0012】
カプセルは、カプセル本体の周縁部、例えば縁部又は表面から延びる、円形周縁環状フランジ、例えば可撓性又は剛性のフランジを有することができる。
【0013】
マシンは、液体源から飲料出口まで延びる流体ラインを含む本体を有する。飲料出口は、カップ又はマグなどの飲料収集ユーザ容器を配置するための前方領域を画定する本体前面に配置される。
【0014】
前方領域は、飲料出口の下でユーザ容器を支持するための支持体によって画定され得る。支持体は、飲料出口の下に異なる高さのユーザ容器を配置できるように、例えば接続装置、例えばフック部材及びもう1つのフック受け部などを介して取り外し可能に接続されてもよい。
【0015】
好適なユーザ容器支持体の例は、欧州特許第0549887号、同第1440639号、同第1731065号、同第1867260号、米国特許第5,161,455号、同第5,353,692号、国際公開第2009/074557号、同第2009/074559号、同第2009/135869号、同第2011/154492号、同第2012/007313号、同第2013/186339号、同第2016/096705号、同第2016/096706号、同第2016/096707号、同第2020/030740号に開示されている。適切な支持体は、NespressoによってコーヒーメーカーブランドのVertuo Nextで商品化されている。
【0016】
マシンは第1のモジュールを有し、このモジュールはユーザによって本体に組み付け可能で、かつ本体から分解可能であり、例えばユーザによって頻繁に分解可能及び組み付け可能である。例えば、第1のモジュールは水タンクなどの液体源を形成する。水タンクの例は、コーヒーメーカーVertuo Nextから、又は国際公開第2011/083103号、同第2011/089210号、及び同第2017/081055からも知られている。
【0017】
マシンは、第1のモジュールとは異なる第2のモジュールを含む。第2のモジュールは、ユーザによって本体に組み付け可能で、かつ本体から分解可能であり、例えばユーザによって頻繁に取り外し可能及び組み付け可能である。例えば、第2のモジュールは原材料及び/又は廃棄物のリザーバを形成する。このようなリザーバの例は、コーヒーメーカーVertuo Next又は国際公開第2009/074559号からも知られている。
【0018】
概括的に言えば、第1のモジュール及び第2のモジュールのうち少なくとも1つは液体源を形成してもよい。
【0019】
本体は、前面とは異なる側面を更に有する。
【0020】
側面は、ユーザによって第1のモジュールを本体に組み付けるための第1の組み付け装置と、ユーザによって第2のモジュールを本体に組み付けるための第2の組み付け装置とを有する。
【0021】
そのような構成は、ユーザがマシンを、例えば隅などの狭い環境内の、専用の場所に設置するのに有利であり得る。実際に、第1のモジュール及び第2のモジュールにマシン本体の同じ側面からアクセスできるようになっていれば、それと反対側のマシン本体の側面及び後面(存在する場合)を壁に付けるか近接させて配置して、典型的にはユーザからアクセスできないようにしておくことができる。したがってユーザは、そのようなマシンが隅に設置されている場合であっても、例えば頻繁な排出、洗浄、再充填、又は他の頻繁なサービスのために、マシンを移動させる必要なく第1のモジュール及び第2のモジュールにアクセス可能であり得る。
【0022】
マシンは1つ以上の更なるモジュールを含んでもよく、そのモジュールは、典型的には対応する更なる組み付け装置を伴う、先述した第1のモジュール及び第2のモジュールの組み付け/分解の方法での、ユーザによる本体の側面への組み付け及び分解のためのものである。
【0023】
側面、並びに、第1の組み付け装置及び/又は第2の組み付け装置は、第1のモジュール及び/又は第2のモジュールが本体の外側から側面に隣接して組み付け装置に組み付け可能であるように構成されていてもよい。
【0024】
第1のモジュール及び/又は第2のモジュールは、本体の外側に組み付け可能であることができる。
【0025】
第1のモジュール及び/又は第2のモジュールは、本体の内側に組み付け可能であってもよい。
【0026】
前面は水平前方平均方向に沿って延びていてもよく、側面は水平側方平均方向に沿って延びていてもよく、水平前方平均方向と水平側方平均方向とは、互いに対して45°~135°、例えば60°~120°、例えば75°~105°、例えば85°~95°の範囲内、例えば約90°の角度である。
【0027】
本体は、前面とは実質的に反対側に後面を含んでもよく、後面は、ユーザによって本体に(頻繁に)組み付け可能で、かつ本体から(頻繁に)分解可能なモジュールがない、例えば液体及び/又は原材料のリザーバを有するモジュールがない後面などである。
【0028】
本体は、側面とは実質的に反対側に随伴面を有することができ、随伴面は、ユーザによって本体に(頻繁に)組み付け可能で、かつ本体から(頻繁に)分解可能なモジュールがない、例えば液体及び/又は原材料のリザーバを有するモジュールがない随伴面などである。
【0029】
本体は、そのようなマシンが飲料を調製するために動作しているときにマシン足部を形成する底面を有してもよい。そのような足部は、卓上又は棚表面又はキャビネット天板などの支持面上に設置されてもよい。
【0030】
典型的には、本体はまた上面も有し、例えば上面は1つ以上のボタン及び/又は視覚フィードバックデバイスなどのユーザインターフェースを支持する。
【0031】
後面、随伴面、底面、及び上面のうち少なくとも1つは、ユーザによる頻繁なアクセスを必要としない電気コードと関連していてもよい。コードは、本体に固定されてもよいし、プラグソケット接続によって本体から分離可能であってもよい。
【0032】
マシンの、そのような電気コード又はユーザによる取り外しが可能な他の考え得る部分は、ユーザによって本体から頻繁に分解される必要がない限りにおいて、ユーザによって本体に頻繁に組み付けられ、かつ本体から頻繁に分解されるモジュールに関連する上記の問題を伴うとは考えられない。
【0033】
第1のモジュール及び第2のモジュールのうち一方は、前面から離して側面に、例えば、ある後面若しくは上記の後面に、又はその近くに組み付けることができる。第1のモジュール及び第2のモジュールのうち他方は、前面と、第1のモジュール及び第2のモジュールのうち上記の一方との間で側面に組み付けることができる。そのような他方のモジュールは、例えば前面とそのような後面との間の概ね真ん中に組み付けることができる。
【0034】
前面及び側面はそのようなマシンの外部に、第1のモジュール及び第2のモジュールのうち少なくとも1つを前面から本体の外側の側面に沿って組み付け装置まで移動させるための空き領域を画定してもよい。
【0035】
第1の組み付け装置は、第1のモジュールが本体の外側の側面で、例えば側面の前で本体に組み付けられるように構成され得る。例えば、第1の組み付け装置は、第1のモジュールをそこに組み付けるために本体から突出しているコネクタ、例えばアームを含む。
【0036】
第2の組み付け装置は、第2のモジュールを側面を通して本体に組み付けられるように構成されていてもよい。例えば、第2の組み付け装置は、第2のモジュールを本体の外側から本体内に配置されたモジュール座部へ通過させるための通路を側面に備える。
【0037】
第1のモジュールは液体源を形成してもよく、かつ、上記の液体、例えば水などを貯蔵するように構成されていてもよく、その液体、例えば飲料を調製するために本体内で処理されるように意図された液体を、第1のモジュールから流体ラインに供給できるように、第1のモジュールは流体ラインに取り外し可能に接続されている。例えば、第1のモジュールは、例えば取り外し可能な蓋が取り付けられた、水タンクを形成する。
【0038】
第2のモジュールは上記原材料、例えば使用済み風味原材料を格納するように構成されていてもよく、第2のモジュールは第2の組み付け装置に組み付けられているとき、原材料処理ユニットとモジュールとの間を原材料が通過できるようにするため、例えば使用済み風味原材料が原材料処理ユニットから第2のモジュールへ通過できるようにするために、本体内の原材料処理ユニットと連通している。例えば、第2のモジュールは、原材料を受容するように構成された上部開口部、並びに、任意選択として、固体を貯蔵するための上部キャビティ及び液体を貯蔵するための下部キャビティを有する。
【0039】
本体は、ある原材料処理ユニット、又は上記の原材料処理ユニットを含んでもよく、このユニットは上記の原材料を受容するための座部を有し、座部内で原材料が処理されて飲料を形成する。例えば、本体は、座部を回転駆動し、座部内の原材料を遠心処理して飲料を形成するための、例えばモータなどのアクチュエータを有する。
【0040】
座部は、例えば上記のカプセル内に収容された、原材料の少なくとも一部を受容するためのキャビティを画定することができる。座部は、例えばキャビティへの液体入口通路及び/又はキャビティからの飲料出口通路を備えた、閉鎖部材と協働してもよい。座部と閉鎖部材は、座部内の原材料を処理するための閉位置と、原材料を座部に導入し、かつ/又は原材料を座部から除去するための開位置との間で、互いに対して移動可能であることができる。例えば、座部と閉鎖部材は、並進移動可能及び/又は枢動軸を中心として回転移動可能である。そのような座部及び閉鎖部材の例は、例えば、国際公開第2014/096122号、同開第2014/096123号、及び同第2020/201469号に開示されている。
【0041】
座部は、原材料を座部の中へ、かつ/又は外へ移送するように構成された移送装置と関連していてもよい。好適な移送装置の例が、国際公開第2012041605号、同第2017/046294号、及び同第2017/202746号に開示されている。
【0042】
移送装置は、座部から原材料を除去し、例えば重力によって、原材料を第1のモジュール及び第2のモジュールのうち少なくとも1つに向けて、例えば第2のモジュールに向けて導くように構成されていてもよい。
【0043】
移送装置は、例えばカプセル内に収容された、原材料を押すように構成されたプッシャと、原材料が上記のカプセル内に収容されているときに、原材料を、例えばカプセルフランジにおいて、把持するように構成されたグリップと、のうち少なくとも1つを有することができ、グリップは、例えば摺動部を含んでおり、この摺動部に沿ってカプセルを摺動できるように構成されている。プッシャ及び/又はグリップは、原材料を座部の中へ、かつ/又は外へ移送するように構成されていてもよい。
【0044】
流体ラインは、液体源から出口に向かって液体を駆動するための、ポンプなどの液体駆動部を含むことができる。ポンプの例及びそれらの飲料マシンへの組み込みは、国際公開第2009/150030号、同第2010/108700号、同第2011/107574号、及び同第2013/098173号に開示されている。
【0045】
流体ラインは、液体源からの液体を温度調節するために、加熱器及び/又は冷却器などの温度調節器を組み込むことができる。温度調節器は、ボイラ又はサーモブロック又はオンデマンドヒータ(ODH)であってもよく、例えばODH型は、欧州特許第1253844号、同第1380243号、及び同第1809151号に開示されている。好適な温度調節器の更なる例は、国際公開第2010/089329号、同第2014/090850号、及び同第2020/201469号で見出される。
【0046】
流体ラインは、液体源と出口との間で液体を案内するための、チューブ及び/又はパイプなどの1つ以上の液体ガイドを有してもよい。
【0047】
本発明では、ユーザによって頻繁に組み付け/分解される必要がある全ての組み付け/分解可能なモジュール、具体的には第1のモジュール及び第2のモジュールを側面に配置することができ、任意選択として前面及び/又は上面に配置することができる。
【0048】
「頻繁に」組み付けられ、分解されるとは、モジュールの組み付け/分解が30杯の飲料提供(例えば飲料調製サイクル)ごとに少なくとも1回、例えば20杯ごとに少なくとも1回、典型的には15杯ごとに少なくとも1回、例えば10杯ごとに少なくとも1回、ユーザによって実行される必要があることを意味する。例えばマシン構成要素のセットアップ又は水垢落とし又は交換のためになど、例えば数百杯又は数千杯ごとに1回未満のように、まれにしかアクセスする必要がないモジュールも、これらの側面、前面及び上面に配置されてもよい。ただし、そのようなユーザがまれにアクセスするモジュールはまた、特に、それらに時折アクセスすることはマシンの日常的な通常の使用を妨げないという理由から、マシン上の他の場所に配置されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
ここで、本発明を概略図を参照して説明する。
図1】本発明によるマシンの前面図である。
図2図1に示すマシンを上から見た図である。
図3図1に示すマシンの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1図3は、本発明による飲料マシン1の例示的な実施形態を示す。
【0051】
図3に示すように、原材料は、例えば見出し「技術分野」下で前述した種類の原材料カプセル2’の形態で供給されてもよい。
【0052】
マシン1は、原材料2、例えばコーヒー又は茶又はカカオ又はチョコレートから、飲料を調製するように構成されている。
【0053】
原材料2はカプセル2’内でマシン1に供給され、マシン1内で処理されてもよく、カプセル2’には例えばフランジ2’’が設けられている。
【0054】
マシン1は、液体源から本体前面12に配置された飲料出口11まで延びる流体ライン11、11a、11b、11c、11d、11eを備える本体10を有し、本体前面は、カップ又はマグなどの飲料収集ユーザ容器を配置するための前方領域を画定する。
【0055】
例えば、前方領域は、飲料出口11の下でユーザ容器を支持するための支持体13によって画定される。支持体13は、飲料出口11の下に異なる高さのユーザ容器を配置できるように、例えば接続装置131、132、例えばフック部材131及びもう1つのフック受け部132を介して取り外し可能に接続され得る。
【0056】
マシン1は第1のモジュール20を有し、このモジュールはユーザによって本体10に組み付け可能で、かつ本体10から分解可能であり、例えば、ユーザによって頻繁に分解可能及び組み付け可能である。例えば、第1のモジュール20は液体源を形成する。
【0057】
第2のモジュール30は、第1のモジュール20とは異なる。第2のモジュール30は、ユーザによって本体10に組み付け可能で、かつ本体10から分解可能であり、例えば、ユーザによって頻繁に分解可能及び組み付け可能である。例えば、第2のモジュール30は、原材料2及び/又は廃棄物のリザーバを形成する。
【0058】
本体10は、前面12とは異なる側面14を更に備える。例えば、第1のモジュール20及び第2のモジュール30のうち少なくとも1つが液体源を形成する。
【0059】
側面14は、ユーザが第1のモジュール20を本体10に組み付けるための第1の組み付け装置122と、ユーザが第2のモジュール30を本体10に組み付けるための第2の組み付け装置123とを有する。
【0060】
側面14並びに、第1の組み付け装置122及び/又は第2の組み付け装置123は、第1のモジュール20及び/又は第2のモジュール30を本体10の外側から側面14に隣接して組み付け装置に組み付け可能であるように構成され得る。
【0061】
第1のモジュール及び/又は第2のモジュール20は、本体10の外側に組み付け可能であってもよい。
【0062】
第1のモジュール及び/又は第2のモジュール30は、本体10の内側に組み付け可能であることができる。
【0063】
前面12は水平前方平均方向12’に沿って延びていてもよく、側面14は水平側方平均方向14’に沿って延びていてもよく、水平前方平均方向12’と水平側方平均方向14’とは、互いに対して45°~135°、例えば60°~120°、例えば75°~105°、例えば85°~95°の範囲内、例えば約90°の角度αである。
【0064】
本体10は、前面12とは実質的に反対側に後面12’’を有することができ、後面12’’は、ユーザによって本体10に組み付け可能で、かつ本体10から分解可能なモジュールがない、例えば液体及び/又は原材料リザーバを有するモジュールがない後面である。
【0065】
本体10は、側面14とは実質的に反対側に随伴面14’’を含んでもよく、随伴面14’’は、ユーザによって本体10に組み付け可能で、かつ本体10から分解可能なモジュールがない、例えば液体及び/又は原材料リザーバを有するモジュールがない随伴面である。
【0066】
本体10は、そのようなマシン1が飲料を調製するために動作しているときにマシン足部を形成する底面18を有することができる。
【0067】
本体10は上面19を含んでもよく、例えば上面19は1つ以上のボタン及び/又は視覚フィードバックデバイス191などのユーザインターフェースを支持する。
【0068】
第1のモジュール20及び第2のモジュール30のうち一方のモジュール20は、前面12から離して側面14に、例えば後面12’’に又はその近くに組み付けることができる。第1のモジュール20及び第2のモジュール30の他方のモジュール30は、前面12とそのような一方のモジュール20との間で側面14に組み付けることができ、例えば、前面12と後面12’’との間の概ね中間に組み付けることができる。
【0069】
前面12及び側面14はそのようなマシン1の外部に、第1のモジュール20及び第2のモジュール30のうち少なくとも1つを前面12から本体10の外側の側面14に沿って組み付け装置122、123まで移動させるための空き領域4を画定してもよい。
【0070】
第1の組み付け装置122は、第1のモジュール20が本体10の外側の側面14で、例えば側面14の前で本体10に組み付けられるように構成されていてもよい。例えば、第1の組み付け装置122は、第1のモジュール20をそこに組み付けるために本体10から突出しているコネクタ、例えばアームを有する。
【0071】
第2の組み付け装置123は、第2のモジュール30が側面14を通して本体10に組み付けられるように構成されている。例えば、第2の組み付け装置123は、第2のモジュール30を本体10の外側から本体10内に配置されたモジュール座部123’に通すための通路を側面14に含む。
【0072】
第1のモジュール20は液体源を形成してもよく、液体、例えば水などを貯蔵するように構成されていてもよい。第1のモジュール20は、液体が第1のモジュール20から流体ライン11、11a、11b、11c、11d、11eに供給され得るように、流体ライン11、11a、11b、11c、11d、11eに取り外し可能に接続され得る。液体は、飲料を調製するために本体10内で処理されるように意図されていてもよい。例えば、第1のモジュール20は、例えば取り外し可能な蓋22が取り付けられた、水タンク21を有する。
【0073】
第2のモジュール30は、原材料2、例えば使用済み風味原材料2を保管するように構成されることができ、第2の組み付け装置123に組み付けられているとき、第2のモジュール30は、原材料処理ユニット15とモジュール30との間を原材料2が通過できるようにするため、例えば使用済み風味原材料2が原材料処理ユニット15から第2のモジュール30へ通過できるようにするために、本体10内の原材料処理ユニット15と連通し得る。例えば、第2のモジュール30は、原材料2を受容するように構成された上部開口部31、並びに、任意選択として、固体を貯蔵するための上部キャビティ32及び液体を貯蔵するための下部キャビティ33を有する。
【0074】
本体10は、ある原材料処理ユニット、又は上記の原材料処理ユニット15を含んでもよく、このユニットは原材料2を受容するための座部150を有し、座部内で原材料2が処理されて飲料を形成する。本体10は、座部150を回転駆動し、座部150内の原材料2を遠心処理して飲料を形成するためのアクチュエータを備えてもよい。
【0075】
座部150は、例えばカプセル2’に収容された、原材料2の、少なくとも一部を受容するためのキャビティを画定することができ、例えばキャビティ内への液体入口通路11d及び/又はキャビティからの飲料出口通路11eが設けられた、閉鎖部材151と協働することができる。座部150と閉鎖部材151は、座部150内の原材料2を処理するための閉位置と、原材料2を座部150に導入し、かつ/又は原材料2を座部150から除去するための開位置との間で、互いに対して移動可能であってもよい。例えば、座部150と閉鎖部材151は、並進移動可能及び/又は枢動軸152を中心として回転移動可能である。
【0076】
座部150は、原材料2を座部150の中へ、かつ/又は外へ移送するように構成された移送装置155、156と関連していてもよい。
【0077】
移送装置155、156は、原材料2を座部150から除去し、任意選択として重力3によって、原材料2を第1のモジュール20及び第2のモジュール30のうち少なくとも1つに向けて、例えば第2のモジュール30に向けて導くように構成されることができる。
【0078】
移送装置155、156は、例えばカプセル2’に収容された、原材料2を押すように構成されたプッシャ155を有してもよい。
【0079】
移送装置155、156は、原材料2がカプセル2’に収容されているときに、例えばカプセルフランジ2’’において、原材料2を把持するように構成されたグリップ156を有することができる。グリップ156は、摺動部に沿ってカプセル2’を摺動できるように構成された摺動部を含んでもよい。
【0080】
プッシャ155及び/又はグリップ156は、原材料2を座部150の中へ、かつ/又は外へ移送するように構成されていてもよい。
【0081】
流体ライン11、11a、11b、11c、11d、11eは、以下のうち少なくとも1つを有してもよい。
液体源から出口11に向かって液体を駆動するための、ポンプなどの液体駆動部11a、
液体源からの液体を温度調節するための、加熱器及び/又は冷却器などの温度調節器11b、及び
液体源と出口11との間で液体を案内するためのチューブ及び/又はパイプなどの1つ以上の液体ガイド11c。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原材料(2)、例えばコーヒー又は茶又はカカオ又はチョコレートから、飲料を調製するためのマシン(1)であって、任意選択として、原材料(2)は、例えばフランジ(2’’)が設けられた、カプセル(2’)内で前記マシンに供給されて前記マシン内で処理され、前記マシンは、
液体源から飲料出口(11)まで延びる流体ライン(11、11a、11b、11c、11d、11e)を備える本体(10)であって、前記飲料出口(11)が、カップ又はマグなどの飲料収集ユーザ容器を配置するための前方領域を画定する本体前面(12)に配置されており、任意選択として、前記前方領域が、前記飲料出口(11)の下で前記ユーザ容器を支持するための支持体(13)によって画定されており、前記支持体(13)が、例えば接続装置(131、132)、例えばフック部材(131)及びもう1つのフック受け部(132)を介して、異なる高さのユーザ容器を前記飲料出口(11)の下に配置できるように、例えば着脱可能に接続されている、本体(10)と、
前記ユーザによって頻繁に分解可能及び組み付け可能であるなど、前記ユーザによって前記本体(10)に組み付け可能で、かつ前記本体(10)から分解可能な第1のモジュール(20)、例えば前記液体源を形成する第1のモジュール(20)と、
前記ユーザによって頻繁に分解可能及び組み付け可能であるなど、前記ユーザによって前記本体(10)に組み付け可能で、かつ前記本体(10)から分解可能な、前記第1のモジュール(20)とは異なる第2のモジュール(30)であって、例えば原材料(2)及び/又は廃棄物のリザーバを形成する、第2のモジュール(30)と、を備え、
前記本体(10)が前記前面(12)とは異なる側面(14)を更に備え、任意選択として前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)のうち少なくとも1つが前記液体源を形成している、マシン(1)において、
前記側面(14)が、前記ユーザによって前記第1のモジュール(20)を前記本体(10)に組み付けるための第1の組み付け装置(122)と、前記ユーザによって前記第2のモジュール(30)を前記本体(10)に組み付けるための第2の組み付け装置(123)と、を有することを特徴とする、マシン。
【請求項2】
前記側面(14)、並びに前記第1の組み付け装置(122)及び/又は前記第2の組み付け装置(123)が、前記第1のモジュール(20)及び/又は前記第2のモジュール(30)が前記本体(10)の外側から前記側面(14)に隣接して前記組み付け装置に組み付け可能であるように構成されており、任意選択として、
前記第1のモジュール及び/又は前記第2のモジュール(20)が、前記本体(10)の外側に組み付け可能であり、かつ/又は、
前記第1のモジュール及び/又は前記第2のモジュール(30)が、前記本体(10)の内側に組み付け可能である、
請求項1に記載のマシン。
【請求項3】
前記前面(12)が水平前方平均方向(12’)に沿って延びており、前記側面(14)が水平側方平均方向(14’)に沿って延びており、前記水平前方平均方向(12’)と前記水平側方平均方向(14’)とは、互いに対して45°~135°、例えば60°~120°、例えば75°~105°、例えば85°~95°の範囲内、例えば約90°の角度(α)である、請求項1又は2に記載のマシン。
【請求項4】
前記本体(10)が、
前記前面(12)とは実質的に反対側の後面(12’’)であって、前記ユーザによって前記本体(10)に組み付け可能で、かつ前記本体(10)から分解可能なモジュールがない、例えば液体及び/又は原材料リザーバを有するモジュールがない、後面(12’’)、
前記側面(14)とは実質的に反対側の随伴面(14’’)であって、前記ユーザによって前記本体(10)に組み付け可能で、かつ前記本体(10)から分解可能なモジュールがない、例えば液体及び/又は原材料リザーバを有するモジュールがない、随伴面(14’’)、
前記マシン(1)が前記飲料を調製するために動作しているときにマシン足部を形成する、底面(18)、及び
例えば1つ以上のボタン及び/又は視覚フィードバックデバイス(191)などのユーザインターフェースを支持する、上面(19)、
のうち少なくとも1つを備える、請求項に記載のマシン。
【請求項5】
前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)のうち一方のモジュール(20)が、前記前面(12)から離れて前記側面(14)に、例えば前記後面(12’’)若しくはある後面(12’’)に又はその近くに組み付け可能であり、前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)の他方のモジュール(30)が、前記前面(12)と前記一方のモジュール(20)との間で前記側面(14)に組み付け可能であり、例えば前記前面(12)と、前記後面(12’’)又はある後面(12’’)との間の概ね中間に組み付け可能である、請求項に記載のマシン。
【請求項6】
前記前面(12)及び前記側面(14)が、前記マシン(1)の外部に、前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)のうち少なくとも1つを前記前面(12)から前記本体(10)の外側の前記側面(14)に沿って、その組み付け装置(122、123)まで移動させるための空き領域(4)を画定する、請求項に記載のマシン。
【請求項7】
前記第1の組み付け装置(122)が、前記第1のモジュール(20)が前記本体(10)の外側の前記側面(14)で、例えば前記側面(14)の前で前記本体(10)に組み付けられるように構成されており、任意選択として、前記第1の組み付け装置(122)が、前記第1のモジュール(20)を前記本体(10)に組み付けるために前記本体(10)から突出しているコネクタ、例えばアームを備える、請求項に記載のマシン。
【請求項8】
前記第2の組み付け装置(123)が、前記第2のモジュール(30)が前記側面(14)を通して前記本体(10)に組み付けられるように構成されており、任意選択として、前記第2の組み付け装置(123)が、前記第2のモジュール(30)を前記本体(10)の外側から前記本体(10)内に配置されたモジュール座部(123’)まで通過させるための通路を前記側面(14)に備える、請求項に記載のマシン。
【請求項9】
前記第1のモジュール(20)が前記液体源を形成し、前記液体、例えば水を貯蔵するように構成されており、前記第1のモジュール(20)が、前記液体、例えば前記飲料を調製するために前記本体(10)内で処理されるように意図された液体を、前記第1のモジュール(20)から前記流体ライン(11、11a、11b、11c、11d、11e)に供給することができるように、前記流体ライン(11、11a、11b、11c、11d、11e)に取り外し可能に接続されており、任意選択として前記第1のモジュール(20)が、例えば取り外し可能な蓋(22)が取り付けられた、水タンク(21)を備える、請求項に記載のマシン。
【請求項10】
前記第2のモジュール(30)が前記原材料(2)、例えば使用済み風味原材料(2)を貯蔵するように構成されており、前記第2のモジュール(30)が、前記第2の組み付け装置(123)に組み付けられているとき、前記原材料処理ユニット(15)と前記モジュール(30)との間を前記原材料(2)が通過できるようにするため、例えば前記使用済み風味原材料(2)が前記原材料処理ユニット(15)から前記第2のモジュール(30)へ通過できるようにするために、前記本体(10)内の原材料処理ユニット(15)と連通しており、例えば前記第2のモジュール(30)が、前記原材料(2)を受容するように構成された上部開口部(31)、並びに、任意選択として固体を貯蔵するための上部キャビティ(32)及び液体を貯蔵するための下部キャビティ(33)を備える、請求項に記載のマシン。
【請求項11】
前記本体(10)が、前記原材料処理ユニット(15)、又はある原材料処理ユニット(15)であって、前記原材料(2)を受容するための座部(150)を有し、前記座部内で前記原材料(2)が処理されて前記飲料を形成する、原材料処理ユニット(15)を備え、任意選択として前記本体が、前記座部(150)を回転駆動し、前記座部(150)内の前記原材料(2)を遠心処理して前記飲料を形成するためのアクチュエータを備える、請求項に記載のマシン。
【請求項12】
前記座部(150)が、例えば前記カプセル(2’)に収容された、前記原材料(2)の少なくとも一部を受容するためのキャビティを画定し、例えば前記キャビティ内への液体入口通路(11d)及び/又は前記キャビティからの飲料出口通路(11e)が設けられた、閉鎖部材(151)と協働し、前記座部(150)と前記閉鎖部材(151)が、前記座部(150)内の前記原材料(2)を処理するための閉位置と、前記原材料(2)を前記座部(150)に導入し、かつ/又は前記原材料(2)を前記座部(150)から除去するための開位置との間で互いに対して移動可能であり、例えば前記座部(150)と前記閉鎖部材(151)が並進移動可能及び/又は枢動軸(152)を中心に回転移動可能である、請求項11に記載のマシン。
【請求項13】
前記座部(150)が、前記原材料(2)を前記座部(150)の中へ、かつ/又は外へ移送するように構成された移送装置(155、156)と関連しており、
任意選択として、前記移送装置(155、156)が、前記原材料(2)を前記座部(150)から除去し、前記原材料(2)を、例えば重力(3)によって、前記第1のモジュール(20)及び前記第2のモジュール(30)のうち少なくとも1つに向けて、例えば前記第2のモジュール(30)に向けて導くように構成されている、
請求項11又は12に記載のマシン。
【請求項14】
前記移送装置(155、156)が、
例えば前記カプセル(2’)に収容された、前記原材料(2)を押すように構成されたプッシャ(155)、及び
前記原材料(2)が前記カプセル(2’)に収容されているときに、前記原材料(2)を、例えば前記カプセルフランジ(2’’)において、把持するように構成されたグリップ(156)であって、例えば摺動部に沿って前記カプセル(2’)を摺動できるように構成された摺動部を備えるグリップ(156)、
のうち少なくとも1つを有し、
前記原材料(2)を前記座部(150)の中へ、かつ/又は外へ移送するように構成されている、
請求項13に記載のマシン。
【請求項15】
前記流体ライン(11、11a、11b、11c、11d、11e)が、
前記液体を前記液体源から前記出口(11)に向かって駆動するための、ポンプなどの液体駆動部(11a)、
前記液体源からの前記液体を温度調節するための、加熱器及び/又は冷却器などの温度調節器(11b)、及び
前記液体源と前記出口(11)との間で前記液体を案内するための、チューブ及び/又はパイプなどの1つ以上の液体ガイド(11c)、
のうち少なくとも1つを備える、
請求項に記載のマシン。
【国際調査報告】