(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】バリ取り機構及びバリ取りアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B24B 9/00 20060101AFI20241003BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20241003BHJP
B24B 55/06 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B24B9/00 602C
B24B9/00 602D
B24B41/06 Z
B24B55/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519483
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2022125594
(87)【国際公開番号】W WO2023066179
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202122506154.6
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100159916
【氏名又は名称】石川 貴之
(72)【発明者】
【氏名】黄▲尭▼▲欽▼
(72)【発明者】
【氏名】倪▲錫▼波
(72)【発明者】
【氏名】王洪斌
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼教▲練▼
【テーマコード(参考)】
3C034
3C047
3C049
【Fターム(参考)】
3C034AA13
3C034AA19
3C034BB75
3C034DD20
3C047FF09
3C047HH12
3C049AA06
3C049AA18
3C049AB04
3C049AC05
3C049CA01
3C049CB03
3C049CB04
(57)【要約】
バリ取り機構及びバリ取りアセンブリを提供する。バリ取り機構は、フレーム(1)と、第1のバリ取り部(21)と、第2のバリ取り部(22)とを含む。フレーム(1)は、第1の側板(11)と第2の側板(12)とを有し、第1の側板(11)と第2の側板(12)とは、第1の方向において対向して設けられる。第1のバリ取り部(21)は、第1の側板(11)に設けられ、第2のバリ取り部(22)は、第2の側板(12)に設けられ、第1のバリ取り部(21)と第2のバリ取り部(22)とは、第2の方向において対向して設けられ、バリ取り通路を形成する。バリ取り通路には、ケース(8)の端部開口(81)が置かれる。第1のバリ取り部(21)は、第1の筒状ブラシ(211)と、第1の筒状ブラシ(211)の両端に設けられた第1の円錐状ブラシ(212)とを含む。第2のバリ取り部(22)は、第2の筒状ブラシ(221)と、第2の筒状ブラシ(221)の両端に設けられた第2の円錐状ブラシ(222)とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(1)と、第1のバリ取り部(21)と、第2のバリ取り部(22)とを含み、前記フレーム(1)は、第1の側板(11)と第2の側板(12)とを有し、前記第1の側板(11)と前記第2の側板(12)とは、第1の方向において対向して設けられ、
前記第1のバリ取り部(21)は、前記第1の側板(11)に設けられ、前記第2のバリ取り部(22)は、前記第2の側板(12)に設けられ、前記第1のバリ取り部(21)と前記第2のバリ取り部(22)とは、第2の方向において対向して設けられ、バリ取り通路を形成し、前記バリ取り通路には、ケース(8)の端部開口(81)が置かれ、前記第1の方向と前記第2の方向とは、互いに垂直であり、
前記第1のバリ取り部(21)は、第1の筒状ブラシ(211)と、前記第1の筒状ブラシ(211)の両端に設けられた第1の円錐状ブラシ(212)とを含み、
前記第2のバリ取り部(22)は、第2の筒状ブラシ(221)と、前記第2の筒状ブラシ(221)の両端に設けられた第2の円錐状ブラシ(222)とを含むことを特徴とする、バリ取り機構。
【請求項2】
第1のモータ(31)と第2のモータ(32)とをさらに含み、
前記第1のバリ取り部(21)は、第1のローラ(213)を含み、前記第1の筒状ブラシ(211)と前記第1の円錐状ブラシ(212)とは、いずれも前記第1のローラ(213)に嵌設され、前記第1のローラ(213)は、前記第1のモータ(31)に接続され、
前記第2のバリ取り部(22)は、第2のローラ(223)を含み、前記第2の筒状ブラシ(221)と前記第2の円錐状ブラシ(222)とは、いずれも前記第2のローラ(223)に嵌設され、前記第2のローラ(223)は、前記第2のモータ(32)に接続されることを特徴とする、請求項1に記載のバリ取り機構。
【請求項3】
前記第1の円錐状ブラシ(212)が前記第1の筒状ブラシ(211)の両端に設けられた状態下で、前記第1の筒状ブラシ(211)から離れる方向に沿って、前記第1の円錐状ブラシ(212)の横断面の径方向寸法は、徐々に大きくなり、
前記第2の円錐状ブラシ(222)が前記第2の筒状ブラシ(221)の両端に設けられた状態下で、前記第2の筒状ブラシ(221)から離れる方向に沿って、前記第2の円錐状ブラシ(222)の横断面の径方向寸法は、徐々に大きくなることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバリ取り機構。
【請求項4】
前記フレーム(1)は、前記第1の側板(11)と前記第2の側板(12)とに接続された第3の側板(13)を含み、前記第3の側板(13)には、支持コア(4)が設けられ、
前記端部開口(81)が前記バリ取り通路に置かれた状態下で、前記支持コア(4)の前記第3の側板(13)から離れた一端は、前記端部開口(81)を通ってケース(8)内に入り込むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のバリ取り機構。
【請求項5】
前記支持コア(4)の外周面には、モヘア(41)が設けられ、
前記支持コア(4)が前記ケース(8)内に入り込んだ状態下で、前記モヘア(41)は、前記ケース(8)の内壁に当接することを特徴とする、請求項4に記載のバリ取り機構。
【請求項6】
前記支持コア(4)には、吸気口(42)と排気口(43)とが設けられ、前記吸気口(42)と前記排気口(43)が連通し、
前記支持コア(4)が前記ケース(8)内に入り込んだ状態下で、前記排気口(43)は、前記ケース(8)の内面に対向することを特徴とする、請求項4又は5に記載のバリ取り機構。
【請求項7】
前記支持コア(4)は、前記第1のバリ取り部(21)と前記第2のバリ取り部(22)との間に位置することを特徴とする、請求項4~6のいずれか一項に記載のバリ取り機構。
【請求項8】
前記バリ取り機構は、少なくとも1つのレールアセンブリ(6)をさらに含み、前記レールアセンブリ(6)は、第3の方向に沿って延伸し、前記第1の方向と、前記第2の方向と、前記第3の方向とは、互いに垂直であり、
前記フレーム(1)は、前記レールアセンブリ(6)に摺動可能に設けられることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のバリ取り機構。
【請求項9】
前記フレーム(1)に固定されるシリンダ(5)をさらに含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のバリ取り機構。
【請求項10】
前記第1のバリ取り部(21)の前記第1の側板(11)における取り付け位置は、調整可能であることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載のバリ取り機構。
【請求項11】
前記第2のバリ取り部(22)の前記第2の側板(12)における取り付け位置は、調整可能であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載のバリ取り機構。
【請求項12】
前記フレーム(1)は、スタンド(14)を含み、前記スタンド(14)には、貫通孔(141)が開設され、前記貫通孔(141)は、管路(142)に接続され、前記管路(142)の一端は、前記第2のバリ取り部(22)に正対して設けられ、前記管路(142)の他端は、前記フレーム(1)の外に位置することを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載のバリ取り機構。
【請求項13】
前記第1のバリ取り部(21)の前記第1の側板(11)から離れた一端は、宙吊りになり、前記第2のバリ取り部(22)の前記第2の側板(12)から離れた一端は、宙吊りになることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載のバリ取り機構。
【請求項14】
2つの、請求項1~13のいずれか一項に記載のバリ取り機構を含み、2つの前記バリ取り機構は、ケース(8)の長手方向に沿って配列され、前記ケース(8)は、2つの端部開口(81)を有し、
2つの前記バリ取り機構は、2つのバリ取り通路を含み、2つの前記端部開口(81)は、それぞれ2つの前記バリ取り通路に置かれることを特徴とする、バリ取りアセンブリ。
【請求項15】
支持台(7)をさらに含み、前記端部開口(81)が前記バリ取り通路に置かれた状態下で、前記支持台(7)は、ケース(8)を支持することを特徴とする、請求項14に記載のバリ取りアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年10月18日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202122506154.6で、出願名称が「ケースのバリ取り機構」である中国特許出願の優先権を主張するものであり、その全ての内容は参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願は、電池ケースの加工の技術分野に関し、より具体的には、バリ取り機構及びバリ取りアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
電池ケースの加工過程において、電池ケースの高さ寸法を満たして、電池容量の要求を満たすように、鋸切断を行う必要がある。しかしながら、鋸切断の後、電池ケースの端部開口には、バリや外周部の反りが残され、バリや外周部の反りが大きすぎると、後続きのケースと蓋板との溶接品質に大きな影響を与える。それは、端部開口のバリや外周部の反りを効果的に取ることは、鋸切断後の工程において非常に重要となるためである。
【発明の概要】
【0004】
本願の1つの目的は、バリ取り機構及びバリ取りアセンブリの新しい技術手段を提供することである。
【0005】
本願の実施例の第1の態様において、バリ取り機構を提供する。前記バリ取り機構は、フレームと、第1のバリ取り部と、第2のバリ取り部とを含む。
【0006】
前記フレームは、第1の側板と第2の側板とを有し、前記第1の側板と前記第2の側板とは、第1の方向において対向して設けられ、
前記第1のバリ取り部は、前記第1の側板に設けられ、前記第2のバリ取り部は、前記第2の側板に設けられ、前記第1のバリ取り部と前記第2のバリ取り部とは、第2の方向において対向して設けられ、バリ取り通路を形成し、前記バリ取り通路には、ケースの端部開口が置かれ、
前記第1のバリ取り部は、第1の筒状ブラシと、前記第1の筒状ブラシの両端に設けられた第1の円錐状ブラシとを含み、
前記第2のバリ取り部は、第2の筒状ブラシと、前記第2の筒状ブラシの両端に設けられた第2の円錐状ブラシとを含む。
【0007】
好ましくは、前記第1のバリ取り部は、第1のモータを含み、前記第1のモータには、第1のローラが設けられ、前記第1の筒状ブラシと前記第1の円錐状ブラシとは、いずれも前記第1のローラに嵌設され、
前記第2のバリ取り部は、第2のモータを含み、前記第2のモータには、第2のローラが設けられ、前記第2の筒状ブラシと前記第2の円錐状ブラシとは、いずれも前記第1のローラに嵌設される。
【0008】
好ましくは、前記第1の円錐状ブラシが前記第1の筒状ブラシの両端に設けられた状態下で、前記第1の筒状ブラシから離れる方向に沿って、前記第1の円錐状ブラシの横断面の径方向寸法は、徐々に大きくなり、
前記第2の円錐状ブラシが前記第2の筒状ブラシの両端に設けられた状態下で、前記第2の筒状ブラシから離れる方向に沿って、前記第2の円錐状ブラシの横断面の径方向寸法は、徐々に大きくなる。
【0009】
好ましくは、前記フレームは、前記第1の側板と前記第2の側板とに接続された第3の側板を含み、前記第3の側板には、支持コアが設けられ、
前記端部開口が前記バリ取り通路に置かれた状態下で、前記支持コアの前記第3の側板から離れた一端は、前記端部開口を通ってケース内に入り込む。
【0010】
好ましくは、前記支持コアの外周面には、モヘアが設けられ、
前記支持コアが前記ケース内に入り込んだ状態下で、前記モヘアは、ケースの内壁に当接する。
【0011】
好ましくは、前記支持コアには、吸気口と排気口とが設けられ、前記吸気口と前記排気口が連通し、
前記支持コアが前記ケース内に入り込んだ状態下で、前記排気口は、前記ケースの内面に対向する。
【0012】
好ましくは、前記支持コアは、前記第1のバリ取り部と前記第2のバリ取り部との間に位置する。
【0013】
好ましくは、前記バリ取り機構は、少なくとも1つのレールアセンブリをさらに含み、前記レールアセンブリは、第3の方向に沿って延伸し、前記フレームは、スタンドを含み、前記スタンドは、前記レールアセンブリに摺動可能に設けられる。
【0014】
好ましくは、前記バリ取り機構は、前記フレームに固定されるシリンダをさらに含む。
【0015】
好ましくは、前記第1のバリ取り部の前記第1の側板における取り付け位置は、調整可能である。
【0016】
好ましくは、前記第2のバリ取り部の前記第2の側板における取り付け位置は、調整可能である。
【0017】
好ましくは、前記フレームは、スタンドを含み、前記スタンドには、貫通孔が開設され、前記貫通孔は、管路に接続され、前記管路の一端は、前記第2のバリ取り部に正対して設けられ、前記管路の他端は、前記フレームの外に位置する。
【0018】
好ましくは、前記第1のバリ取り部の前記第1の側板から離れた一端は、宙吊りになり、前記第2のバリ取り部の前記第2の側板から離れた一端は、宙吊りになる。
【0019】
本願の実施例の第2の態様において、バリ取りアセンブリを提供する。前記バリ取りアセンブリは、2つの前記バリ取り機構を含み、2つの前記バリ取り機構は、ケースの長手方向に沿って配列され、前記ケースは、2つの端部開口を有し、
2つの前記バリ取り機構は、2つのバリ取り通路を含み、2つの前記端部開口は、それぞれ2つの前記バリ取り通路に置かれる。
【0020】
好ましくは、前記バリ取りアセンブリは、支持台をさらに含み、前記端部開口が前記バリ取り通路に置かれた状態下で、前記支持台は、ケースを支持する。本願の1つの技術的効果は以下のとおりである。本願の実施例において、バリ取り機構は、第1のバリ取り部と第2のバリ取り部とを含み、第1のバリ取り部と第2のバリ取り部とは、第2の方向において対向して設けられる。第1のバリ取り部は、第1の筒状ブラシと、第1の筒状ブラシの両端に設けられた第1の円錐状ブラシとを含み、第2のバリ取り部は、第2の筒状ブラシと、第2の筒状ブラシの両端に設けられた第2の円錐状ブラシとを含む。第1の筒状ブラシ、第1の円錐状ブラシ、第2の筒状ブラシ及び第2の円錐状ブラシの相互協働により、ケースの端部開口の全周にわたってバリを取る。また、第1の筒状ブラシ、第1の円錐状ブラシ、第2の筒状ブラシ及び第2の円錐状ブラシの相互協働により、ケースの端部開口のバリ取りの清潔さを向上させる。
【0021】
以下、図面を参照しながら、本願の例示的な実施例を詳細に説明することにより、本願の他の特徴及びその利点は、明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
明細書の一部となる図面は、本願の実施例を説明し、かつ明細書とともに本願の原理を解釈する。
【0023】
【
図1】本願の実施例に係るバリ取り機構を1つの視角から見た概略構成図である。
【
図2】本願の実施例に係るバリ取り機構を他の視角から見た概略構成図である。
【
図3】本願の実施例に係るバリ取り機構の構造分解図である。
【
図4】本願の実施例に係るバリ取り機構の概略構成図である。
【
図5】本願の実施例に係る支持コアの概略構成図である。
【
図6】本願の実施例に係る2群のバリ取りアセンブリの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、本願の様々な例示的な実施例を詳細に説明する。なお、特に断らない限り、これらの実施例において記載された部材及びステップの相対的な配置、数字表現式及び数値は、本願の範囲を限定しない。
【0025】
以下、少なくとも1つの例示的な実施例についての説明は、本質的に例示的なものに過ぎず、本願及びその適用又は使用を限定することは決して意図されていない。
【0026】
当業者が知っている技術及び装置について詳細に検討していないが、適切な場合には、上記技術及び装置は、明細書の一部と見なされるべきである。
【0027】
ここで示され検討された全ての例では、いかなる具体的な値は、例示的なものに過ぎず、限定的なものではないと解釈されるべきである。したがって、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有してもよい。
【0028】
なお、類似した符号及びアルファベットが以下の図面において類似したものを表すため、あるものが1つの図面において定義されれば、後の図面においてさらに検討する必要がない。
【0029】
電池ケースの端部開口に対してバリ取り処理を行う場合、従来の技術におけるバリ取り設備は、端部開口の一部のバリのみを取ることができ、端部開口にあるバリを完全に取ることができず、特に、端部開口の面取り箇所での反り上がるバリを取ることができない。端部開口の面取り箇所での反り上がるバリは、依然として手動処理を必要とする。
【0030】
上記技術的課題に基づいて、本願の実施例の第1の態様は、バリ取り機構を提供する。本願の実施例に係るバリ取り機構は、電池ケースの端部開口81の全周にわたってバリを取ることができる。電池ケースは、立方体型のケースであってもよく、柱型のケースであってもよい。
【0031】
図1~
図6に示すように、バリ取り機構は、フレーム1と、第1のバリ取り部21と、第2のバリ取り部22とを含む。
【0032】
前記フレーム1は、第1の側板11と第2の側板12とを有し、前記第1の側板11と前記第2の側板12とは、第1の方向において対向して設けられる。
【0033】
前記第1のバリ取り部21は、前記第1の側板11に設けられ、前記第2のバリ取り部22は、前記第2の側板12に設けられる。前記第1のバリ取り部21と前記第2のバリ取り部22とは、第2の方向において対向して設けられ、バリ取り通路を形成する。前記バリ取り通路には、ケース8の端部開口81が置かれる。前記第1の方向と前記第2の方向とは、互いに垂直である。一実施例において、ケース8にバリ取りを行う場合、端部開口81をバリ取り通路に向けて設ける。
【0034】
前記第1のバリ取り部21は、第1の筒状ブラシ211と、前記第1の筒状ブラシ211の両端に設けられた第1の円錐状ブラシ212とを含む。
【0035】
前記第2のバリ取り部22は、第2の筒状ブラシ221と、前記第2の筒状ブラシ221の両端に設けられた第2の円錐状ブラシ222とを含む。
【0036】
言い換えれば、バリ取り機構は、主に、フレーム1と、第1のバリ取り部21と、第2のバリ取り部22とを含む。フレーム1は、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22とを支持し、収容する役割を果たす。第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22との協働により、ケース8の端部開口81の全周にわたってバリを取る。
【0037】
一実施例において、前記第1のバリ取り部21の前記第1の側板11から離れた一端は、宙吊りになり、前記第2のバリ取り部22の前記第2の側板12から離れた一端は、宙吊りになる。これにより、構造を簡素化することができる。
【0038】
フレーム1は、第1の側板11と第2の側板12とを有し、第1の側板11と第2の側板12とは、第1の方向に対向して設けられる。すなわち、第1の側板11と第2の側板12との間には、空間が形成される。第1の方向は、フレーム1の幅方向である。
【0039】
第1のバリ取り部21は、第1の側板11に設けられる。好ましい実施例において、第1のバリ取り部21は、第1の側板11に取り外し可能に設けられる。
【0040】
第2のバリ取り部22は、第2の側板12に設けられる。好ましい実施例において、第2のバリ取り部22は、第2の側板12に取り外し可能に設けられる。
【0041】
第1のバリ取り部21が第1の側板11に固定され、第2のバリ取り部22が第2の側板12に固定された状態下で、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22とは、第1の側板11と第2の側板12とが形成した空間内に位置する。
【0042】
第1のバリ取り部21が第1の側板11に固定され、第2のバリ取り部22が第2の側板12に固定された状態下で、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22とは、第2の方向において対向して設けられ、バリ取り通路を形成する。第2の方向は、フレーム1の高さ方向である。
【0043】
具体的には、第1のバリ取り部21は、第2の方向で第2のバリ取り部22の上方に位置する。第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22との間には、バリ取り通路が形成される。
【0044】
バリ取り通路には、ケース8の端部開口81が置かれる。ケース8の端部開口81にバリ取り処理を行う場合、ケース8の端部開口81は、バリ取り通路に向かう。すなわち、バリ取り通路は、第2の方向幅寸法を有し、バリ取り通路の幅寸法は、ケース8の厚さ寸法(すなわち端部開口81の幅寸法)と一致する。バリ取り通路は、第1の方向で長さ寸法を有し、バリ取り通路の長さ寸法は、ケース8の幅寸法(すなわち、端部開口81の長さ寸法)と一致する。
【0045】
例えば、処理対象ケース8をバリ取り機構の近くまで搬送し、ケース8の端部開口81をバリ取り通路に向けて設ける。また、ケース8の端部開口81をバリ取り通路内に入り込ませる。第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部との協働により、端部開口81での全周にわたってバリを取る。
【0046】
本願の実施例において、第1のバリ取り部21は、第1の筒状ブラシ211と、前記第1の筒状ブラシ211の両端に設けられた第1の円錐状ブラシ212とを含む。
【0047】
具体的には、第1の円錐状ブラシ212は、第1のサブ円錐状ブラシ2121と第2のサブ円錐状ブラシ2122とを含む。第1の筒状ブラシ211は、対向して設けられた第1の端部と第2の端部とを含む。第1の端部側には、第1のサブ円錐状ブラシ2121が設けられ、第2の端部側には、第2のサブ円錐状ブラシ2122が設けられる。
【0048】
図5及び
図7を参照すると、例えば、立方体ケースを例とすれば、立方体ケースの端部開口81は、第1の方向に沿って延伸した第1の端辺810及び第2の端辺811を含み、第1の端辺810及び第2の端辺811は、第2の方向に間隔を置いて設けられる。立方体ケースの端部開口81は、第2の方向に沿って延伸した第3の端辺812及び第4の端辺813を含み、第3の端辺812及び第4の端辺813は、第1の方向に間隔を置いて設けられる。立方体ケースの端部開口81は、第1の端辺810と第3の端辺812とを接続する第1の弧状辺814と、第1の端辺810と第4の端辺813とを接続する第2の弧状辺815と、第2の端辺811と第3の端辺812とを接続する第3の弧状辺816と、第2の端辺811と第4の端辺813とを接続する第4の弧状辺817とを含む。
【0049】
ケース8の端部開口81がバリ取り通路に入り込んだ状態下で、第2の方向に、第1のバリ取り部21は、ケース8の端部開口81の上方に位置する。端部開口81の第1の弧状辺814は、第1のサブ円錐状ブラシ2121に当接し、端部開口81の第2の弧状辺815は、第2のサブ円錐状ブラシ2122に当接する。
【0050】
第1の筒状ブラシ211は、端部開口81の第1の端辺810にあるバリを取る。
【0051】
第1の円錐状ブラシ212は、第1のサブ円錐状ブラシ2121と第2のサブ円錐状ブラシ2122とを含む。第1のサブ円錐状ブラシ2121は、第1の弧状辺814と第3の端辺812とに対してバリを取る。
【0052】
第2のサブ円錐状ブラシ2122は、第2の弧状辺815と第4の端辺813とに対してバリを取る。
【0053】
例えば、第1の円錐状ブラシ212は、第1の筒状ブラシ211の両端に固定されてもよく、或いは、第1の円錐状ブラシ212は、第1の筒状ブラシ211に取り外し可能に接続され、或いは、第1の円錐状ブラシ212と第1の筒状ブラシ211とは、表面が接触するのみ、接続はしない。
【0054】
本願の実施例において、第2のバリ取り部22は、第2の筒状ブラシ221と、前記第2の筒状ブラシ221の両端での第2の円錐状ブラシ222とを含む。
【0055】
具体的には、第2の円錐状ブラシ222は、第3のサブ円錐状ブラシ2221と第4のサブ円錐状ブラシ2222とを含む。第2の筒状ブラシ221は、対向して設けられた第1の端部及び第2の端部を含む。第1の端部側には、第3のサブ円錐状ブラシ2221が設けられ、第2の端部側には、第4のサブ円錐状ブラシ2222が設けられる。
【0056】
ケース8の端部開口81がバリ取り通路に入り込んだ状態下で、第2の方向に、第2のバリ取り部22は、ケース8の端部開口81の下方に位置する。端部開口81の第3の弧状辺816は、第3のサブ円錐状ブラシ2221に当接し、端部開口81の第4の弧状辺817は、第4のサブ円錐状ブラシ2222に当接する。
【0057】
第2の筒状ブラシ221は、端部開口81の第2の端辺811にあるバリを取る。
【0058】
第2の円錐状ブラシ222は、第3のサブ円錐状ブラシ2221と第4のサブ円錐状ブラシ2222とを含む。第3のサブ円錐状ブラシ2221は、第3の弧状辺816と第3の端辺812とに対してバリを取る。
【0059】
第4のサブ円錐状ブラシ2222は、第4の弧状辺817と第4の端辺813とに対してバリを取る。
【0060】
例えば、第2の円錐状ブラシ222は、第2の筒状ブラシ221の両端に固定されてもよく、或いは、第2の円錐状ブラシ222は、第2の筒状ブラシ221に取り外し可能に接続され、或いは、第2の円錐状ブラシ222と第2の筒状ブラシ221とは、表面が接触するのみ、接続はしない。
【0061】
本願の実施例において、バリ取り機構は、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22とを含み、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22とは、第2の方向において対向して設けられる。第1のバリ取り部21は、第1の筒状ブラシ211と、第1の筒状ブラシ211の両端に設けられた第1の円錐状ブラシ212とを含む。第2のバリ取り部22は、第2の筒状ブラシ221と、第2の筒状ブラシ221の両端に設けられた第2の円錐状ブラシ222とを含む。第1の筒状ブラシ211、第1の円錐状ブラシ212、第2の筒状ブラシ221及び第2の円錐状ブラシ222の相互協働により、ケース8の端部開口81の全周にわたってバリを取る。また、第1の筒状ブラシ211、第1の円錐状ブラシ212、第2の筒状ブラシ221及び第2の円錐状ブラシ222の相互協働により、ケース8の端部開口81のバリ取りの清潔さを向上させる。
【0062】
一実施例において、前記第1のバリ取り部21の前記第1の側板11における取り付け位置は、調整可能である。
【0063】
一実施例において、前記第2のバリ取り部22の前記第2の側板12における取り付け位置は、調整可能である。
【0064】
一実施例において、前記第1の側板11には、第1の長孔が形成され、第1の長孔は、第2の方向に沿って延伸し、前記第2の側板12には、第2の長孔が形成され、前記第2の長孔は、第2の方向に沿って延伸する。
【0065】
第1のバリ取り部21は、第1の長孔を通って前記第1の側板11に設けられ、前記第2のバリ取り部22は、第2の長孔を通って前記第2の側板12に設けられる。
【0066】
具体的には、第1のバリ取り部21は、第1の長孔を通って第1の側板11に設けられる。第1の長孔は、第2の方向に沿って延伸するため、第1のバリ取り部21の第1の長孔における取り付け位置を調整することにより、第1のバリ取り部21の第2の方向に沿った第1の側板11における取り付け位置を変更することができる。
【0067】
第2のバリ取り部22は、第2の長孔を通って第2の側板12に設けられる。第2の長孔は、第2の方向に沿って延伸する。したがって、第2のバリ取り部22の第2の長孔における取り付け位置を調整することにより、第2のバリ取り部22の第2の方向に沿った第2の側板12における取り付け位置を変更することができる。
【0068】
本実施例において、第1のバリ取り部21の第2の方向に沿った第1の側板11における取り付け位置と第2のバリ取り部22の第2の方向に沿った第2の側板12における取り付け位置とを変更することにより、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22のと第2の方向における隙間寸法を変更でき、すなわち、バリ取り通路の第2の方向での幅寸法を変更することができる。
【0069】
なお、本実施例において、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22との第2の方向における隙間寸法を調整する方式は、限られない。第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22との第2の方向における隙間寸法への調整を実現できればよい。
【0070】
例えば、シリンダ駆動方式により第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22との第2の方向における隙間寸法を調整することもできる。シリンダ駆動方式により第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22との第2の方向における隙間寸法を調整する際に、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22とをケース8の端部開口81に近接させてから徐々に距離を縮小させて、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22とがケース8の端部開口81に直接衝突することを回避する。
【0071】
一実施例において、
図1~
図3に示すように、前記第1のバリ取り部21は、第1のローラ213を含み、前記第1の筒状ブラシ211と前記第1の円錐状ブラシ212とは、いずれも前記第1のローラ213に嵌設される。
【0072】
前記バリ取り機構は、第1のモータ31をさらに含み、前記第1のローラ213は、前記第1のモータ31に接続される。
【0073】
前記第2のバリ取り部22は、第2のローラ223を含み、前記第2の筒状ブラシ221と前記第2の円錐状ブラシ222とは、いずれも前記第2のローラ223に嵌設される。前記バリ取り機構は、第2のモータ32をさらに含み、前記第2のローラ223は、前記第2のモータ32に接続される。
【0074】
具体的には、第1のローラ213には、第1の位置規制部2131が設けられ、第1の筒状ブラシ211と第1の円錐状ブラシ212と内には、それぞれ第1の位置決め孔が設けられる。第1の位置規制部2131と第1の位置決め孔との嵌合により、第1の筒状ブラシ211と前記第1の円錐状ブラシ212とを、いずれも第1のローラ213に嵌設して固定する。例えば、第1の位置規制部2131は、キーであり、第1の位置決め孔は、キー溝である。
【0075】
第1のローラ213の一端は、第1の接続部により第1のモータ31の回転軸に接続される。第1のモータ31が回転する状態下で、第1のモータ31は、第1のローラ213が回転するように駆動し、第1のローラ213は、第1の筒状ブラシ211と第1の円錐状ブラシ212とが回転するように駆動して、端部開口81のバリ取りの清潔さを向上させる。例えば、第1の接続部は、軸受であってもよい。
【0076】
第1のローラ213の第1のモータ31から離れた一端部には、第1の位置規制部材2132が設けられ、第1の位置規制部材2132は、第2のサブ円錐状ブラシ2122が第1のローラ213から脱落することを回避する。
【0077】
第2のローラ223には、第2の位置規制部2231が設けられ、第2の筒状ブラシ221と第2の円錐状ブラシ222と内には、それぞれ第2の位置決め孔が設けられる。第2の位置規制部2231と第2の位置決め孔との嵌合により、第2の筒状ブラシ221と前記第2の円錐状ブラシ222とを、いずれも第2のローラ223に嵌設して固定する。例えば、第2の位置規制部2231は、キーであり、第2の位置決め孔は、キー溝である。
【0078】
第2のローラ223の一端は、第2の接続部により第2のモータ32の回転軸に接続される。第2のモータ32が回転する状態下で、第2のモータ32は、第2のローラ223が回転するように駆動し、第2のローラ223は、第2の筒状ブラシ221と第2の円錐状ブラシ222とが回転するように駆動して、端部開口81のバリ取りの清潔さを向上させる。例えば、第2の接続部は、軸受である。
【0079】
第2のローラ223の第2のモータ32から離れた一端部には、第2の位置規制部材2232が設けられ、第2の位置規制部材2232は、第3のサブ円錐状ブラシ2221が第2のローラ223から脱落することを回避する。
【0080】
一実施例において、第1のモータ31が第1の側板11に設けられた状態下で、第1の側板11の内面及び外面には、いずれも位置決め板が設けられて、第1のモータ31の取り付けの安定性を向上させる。
【0081】
第2のモータ32が第2の側板12に設けられた状態下で、第2の側板12の内面及び外面には、いずれも位置決め板が設けられて、第2のモータ32の取り付けの安定性を向上させる。
【0082】
一実施例において、
図1~
図4に示すように、前記第1の円錐状ブラシ212が前記第1の筒状ブラシ211の両端に設けられた状態下で、前記第1の筒状ブラシ211から離れる方向に沿って、前記第1の円錐状ブラシ212の横断面の径方向寸法は、徐々に大きくなる。
【0083】
前記第2の円錐状ブラシ222が前記第2の筒状ブラシ221の両端に設けられた状態下で、前記第2の筒状ブラシ221から離れる方向に沿って、前記第2の円錐状ブラシ222の横断面の径方向寸法は、徐々に大きくなる。
【0084】
具体的には、第1の円錐状ブラシ212は、円錐台型構造である。第1の円錐状ブラシ212は、上底面と下底面とを含み、上底面と下底面とは、平行に設けられる。上底面の径方向寸法は、下底面の径方向寸法よりも小さい。
【0085】
第1の円錐状ブラシ212が第1の筒状ブラシ211の両端に設けられた状態下で、第1の円錐状ブラシ212の上底面は、第1の筒状ブラシ211の端面に近接して設けられ、第1の円錐状ブラシ212の下底面は、第1の筒状ブラシ211の端面から離れて設けられる。本実施例において、第1の円錐状ブラシ212の形状は規定され、第1の円錐状ブラシ212が端部開口81の弧状辺に当接することに役立ち、第1の円錐状ブラシ212が端部開口81の弧状辺と第2の方向に沿って延伸した端辺にあるバリを取ることに役立つ。
【0086】
第2の円錐状ブラシ222は、円錐台型構造である。第2の円錐状ブラシ222は、上底面と下底面とを含み、上底面と下底面とは、平行に設けられる。上底面の径方向寸法は、下底面の径方向寸法よりも小さい。
【0087】
第2の円錐状ブラシ222が第2の筒状ブラシ221の両端に設けられた状態下で、第2の円錐状ブラシ222の上底面は、第2の筒状ブラシ221の端面に近接して設けられ、第2の円錐状ブラシ222の下底面は、第2の筒状ブラシ221の端面から離れて設けられる。本実施例において、第2の円錐状ブラシ222の形状は規定され、第2の円錐状ブラシ222が端部開口81の弧状辺に当接することに役立ち、第2の円錐状ブラシ222が端部開口81の弧状辺と第2の方向に沿って延伸した端辺にあるバリを取ることに役立つ。
【0088】
一実施例において、
図1~
図3に示すように、前記フレーム1は、前記第1の側板11と前記第2の側板12とに接続された第3の側板13を含み、前記第3の側板13には、支持コア4が設けられる。
【0089】
前記端部開口81が前記バリ取り通路に置かれた状態下で、前記支持コア4の前記第3の側板13から離れた一端は、前記端部開口81を通ってケース8内に入り込む。
【0090】
具体的には、フレーム1は、第1の側板11と第2の側板12とに接続された第3の側板13を含む。フレーム1は、開放側を有し、すなわち、第3の側板13は、第2の方向にそれに対向して設けられた側板がない。第1の側板11と、第2の側板12と、第3の側板13とは、チャンバを形成し、ケース8の端部開口81は、開放側を通ってチャンバ内に入り込んで、端部開口81にあるバリを取る。
【0091】
本実施例において、第3の側板13には、支持コア4が設けられ、支持コア4は、ケース8の端部開口81を支持する役割を果たす。具体的には、端部開口81がバリ取り通路に置かれた状態下で、支持コア4の第3の側板13から離れた一端は、端部開口81を通ってケース8内に入り込んで、ケース8の端部開口81を支持する。支持コア4がケース8内に入り込むことにより、ケース8の端部開口81が第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22との協働作用で変形する現象を回避する。
【0092】
一実施例において、前記支持コア4は、前記第1のバリ取り部21と前記第2のバリ取り部22との間に位置する。
【0093】
一実施例において、
図5に示すように、前記支持コア4の外周面には、モヘア41が設けられる。
【0094】
前記支持コア4が前記ケース8内に入り込んだ状態下で、前記モヘア41は、ケース8の内壁に当接する。
【0095】
具体的には、支持コア4は、第1の接続部401と、支持部403と、第1の接続部401と支持部403とを接続する第2の接続部402とを含む。支持部403には、モヘア41が設けられる。或いは、第1の接続部401と、支持部403と、第2の接続部402とのいずれにもモヘア41が設けられる。支持コア4の一端が端部開口81を通ってケース8内に入り込んだ状態下で、支持コア4の支持部は、ケース8内に入り込む。第1の接続部401は、第3の側板13に固定される。
【0096】
支持部403の周面には、モヘア41が設けられ、支持コア4の支持部403がケース8内に入り込んだ状態下で、一部のモヘア41は、ケース8内に入り込み、モヘア41は、ケース8の内壁に当接し、支持部403がケース8から引き出されると、モヘア41は、ケース8内のくずを清掃する。一部のモヘア41は、ケース8の端部開口81を取り囲んで設けられ、モヘア41は、端部開口81のバリに最初の清潔を行い、一部のくずを清掃する。
【0097】
一実施例において、
図5に示すように、前記支持コア4には、吸気口42と排気口43とが設けられ、前記吸気口42と前記排気口43が連通する。
【0098】
前記支持コア4が前記ケース8内に入り込んだ状態下で、前記排気口43は、前記ケース8の内面に対向する。
【0099】
具体的には、支持コア4には、吸気口42と排気口43とが設けられ、吸気口42と排気口43とが連通して気流通路を形成する。吸気口42と排気口43とは、支持コア4の内部で連通して、空気流を支持コア4の内部に流通させることができる(未図示)。外部圧縮空気が吸気口42を通してケース8内に通気されることで、ケース8内のくずをケース8の内面に吹き出し、さらに、支持コア4に設けられたモヘア41により、ケース8の内面に付着したくずを清掃する。
【0100】
本実施例において、支持コア4には、排気口43が設けられる。排気口43のは、ケース8の内面に対向する位置に設けられ、くずをケース8の内部に直接吹き込んで、モヘア41によるケース8内のくずの清掃に不利になることを回避する。
【0101】
好ましい実施例において、前記バリ取り機構は、搬送通路をさらに含み、前記搬送通路の一端は、第2のバリ取り部22の上方に位置し、かつ第2のバリ取り部22に正対して設けられ、それにより、バリ取り通路から落下したくずをちょうど搬送通路内に落下させ、フレーム1の外に排出する。
【0102】
例えば、フレーム1は、スタンド14を含み、スタンド14には、貫通孔141が開設され、貫通孔141は、管路142に接続され、管路142の一端は、第2のバリ取り部22に正対して設けられ、管路142の他端は、フレーム1の外に位置する。
【0103】
一実施例において、
図1~
図3に示すように、前記バリ取り機構は、少なくとも1つのレールアセンブリ6をさらに含み、前記レールアセンブリ6は、第3の方向に沿って延伸する。前記フレーム1は、前記レールアセンブリ6に摺動可能に設けられる。
【0104】
具体的には、第1の方向と、第2の方向と、第3の方向とは、互いに垂直である。第3の方向は、フレーム1の長手方向である。
【0105】
具体的には、バリ取り機構は、レールアセンブリ6をさらに含み、フレーム1は、レールアセンブリ6に設けられ、フレーム1は、レールアセンブリ6に沿って摺動することができる。例えば、フレーム1は、レールアセンブリ6によりバリ取り機構を作業位置に移動させ、バリ取り機構によりケース8の端部開口81にあるバリを取る。
【0106】
具体的には、フレーム1は、スタンド14を含み、第1の側板11と、第2の側板12と、第3の側板13とは、いずれもスタンド14に固定される。レールアセンブリ6は、シュート62とレール61とを含み、シュート62は、レール61に摺動可能に設けられ、スタンド14は、締結具によりシュート62に固定され、シュート62とレール61との協働により、フレーム1は、レールアセンブリ6に摺動可能に設けられる。
図1~
図3に示すように、バリ取り機構は、2群のレールアセンブリ6を含む。
【0107】
一実施例において、
図1~
図3に示すように、前記バリ取り機構は、前記フレーム1に固定されるシリンダ5をさらに含む。
【0108】
本実施例において、フレーム1には、シリンダ5が固定され、シリンダ5によりバリ取り機構を作業位置に押し、ケース8の端部開口81にあるバリを研削する。
【0109】
一実施例において、
図6に示すように、バリ取りアセンブリを提供する。該バリ取りアセンブリは、2つの前記バリ取り機構を含み、2つの前記バリ取り機構は、ケース8の長手方向に沿って配列される。前記ケース8は、2つの端部開口81を有する。
【0110】
2つの前記バリ取り機構は、2つのバリ取り通路を含み、2つの前記端部開口81は、それぞれ2つの前記バリ取り通路に置かれる。
【0111】
具体的には、ケース8の端部開口81にあるバリを研削する際に、ケース8が対向して設けられた2つの端部開口81を含み、2つのバリ取り機構でケース8の端部開口81にあるバリを同時に取ることにより、作業効率を向上させる。
【0112】
具体的には、実際に使用する際に、バリ取り機構は、左右2つのステーションに分けられて、ケース8の2つの端部開口81を研削する。例えば、両端のバリ取り機構がシリンダ5により押されて作業位置に移動し、モータは、第1のバリ取り部21と第2のバリ取り部22がケース8を研削するように駆動する。
【0113】
一実施例において、
図1~
図3及び
図6に示すように、前記バリ取りアセンブリは、支持台7をさらに含み、前記端部開口81が前記バリ取り通路に置かれた状態下で、前記支持台7は、ケース8を支持する。
【0114】
具体的には、ケース8の端部開口81がバリ取り通路に置かれた状態下で、ケース8は、支持台7の上方に位置し、支持台7は、ケース8を支持し位置決めする。
【0115】
例えば、実際に使用する際に、バリ取りアセンブリは、左右2つのステーションに分けられ、2つの支持台7によりケース8を支持し位置決めする。
【0116】
本願において、別に明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などは、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続、着脱可能な接続、一体的な接続であってもよく、機械的な接続であっても、電気的な接続であってもよく、直接的な連結、中間媒体を介した間接的な連結であってもよく、2つの部品内部の連通、又は2つの部品の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本願における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0117】
本願において、明確な規定及び限定がない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴とが直接的に接触することを含んでもよいし、第1の特徴と第2の特徴とが中間媒体を介して間接的に接触することを含んでもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」又は「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含んでもよく、単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことを表すことを含んでもよい。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」又は「下面」にあるとは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下にあることであってもよく、単に第1の特徴の水平方向での高さが第2の特徴より低いことを示すことであってもよい。
【0118】
上記実施例では、各実施例の間の相違点が重点的に説明され、各実施例の間の異なる最適な特徴は、矛盾しない限り、組み合わせてより好ましい実施例を構成することができ、簡潔性を考慮した上、ここでは、説明を省略する。
【0119】
例を挙げて本願のいくつかの特定の実施例を詳細に説明したが、当業者であれば、以上の例が説明するためのものに過ぎず、本願の範囲を限定するものではないことを理解すべきである。当業者であれば、本願の範囲及び趣旨から逸脱しない場合に、以上の実施例を修正できることを理解すべきである。本願の範囲は、添付した特許請求の範囲により限定される。
【符号の説明】
【0120】
1 フレーム
11 第1の側板
12 第2の側板
13 第3の側板
14 スタンド
141 貫通孔
142 管路
21 第1のバリ取り部
211 第1の筒状ブラシ
212 第1の円錐状ブラシ
2121 第1のサブ円錐状ブラシ
2122 第2のサブ円錐状ブラシ
213 第1のローラ
2131 第1の位置規制部
2132 第1の位置規制部材
22 第2のバリ取り部
221 第2の筒状ブラシ
222 第2の円錐状ブラシ
2221 第3のサブ円錐状ブラシ
2222 第4のサブ円錐状ブラシ
223 第2のローラ
2231 第2の位置規制部
2232 第2の位置規制部材
31 第1のモータ
32 第2のモータ
4 支持コア
41 モヘア
42 吸気口
43 排気口
401 第1の接続部
402 第2の接続部
403 支持部
5 シリンダ
6 レールアセンブリ
61 レール
62 シュート
7 支持台
8 ケース
81 端部開口
810 第1の端辺
811 第2の端辺
812 第3の端辺
813 第4の端辺
814 第1の弧状辺
815 第2の弧状辺
816 第3の弧状辺
817 第4の弧状辺
【手続補正書】
【提出日】2024-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(1)と、第1のバリ取り部(21)と、第2のバリ取り部(22)とを含み、前記フレーム(1)は、第1の側板(11)と第2の側板(12)とを有し、前記第1の側板(11)と前記第2の側板(12)とは、第1の方向において対向して設けられ、
前記第1のバリ取り部(21)は、前記第1の側板(11)に設けられ、前記第2のバリ取り部(22)は、前記第2の側板(12)に設けられ、前記第1のバリ取り部(21)と前記第2のバリ取り部(22)とは、第2の方向において対向して設けられ、バリ取り通路を形成し、前記バリ取り通路には、ケース(8)の端部開口(81)が置かれ、前記第1の方向と前記第2の方向とは、互いに垂直であり、
前記第1のバリ取り部(21)は、第1の筒状ブラシ(211)と、前記第1の筒状ブラシ(211)の両端に設けられた第1の円錐状ブラシ(212)とを含み、
前記第2のバリ取り部(22)は、第2の筒状ブラシ(221)と、前記第2の筒状ブラシ(221)の両端に設けられた第2の円錐状ブラシ(222)とを含むことを特徴とする、バリ取り機構。
【請求項2】
第1のモータ(31)と第2のモータ(32)とをさらに含み、
前記第1のバリ取り部(21)は、第1のローラ(213)を含み、前記第1の筒状ブラシ(211)と前記第1の円錐状ブラシ(212)とは、いずれも前記第1のローラ(213)に嵌設され、前記第1のローラ(213)は、前記第1のモータ(31)に接続され、
前記第2のバリ取り部(22)は、第2のローラ(223)を含み、前記第2の筒状ブラシ(221)と前記第2の円錐状ブラシ(222)とは、いずれも前記第2のローラ(223)に嵌設され、前記第2のローラ(223)は、前記第2のモータ(32)に接続されることを特徴とする、請求項1に記載のバリ取り機構。
【請求項3】
前記第1の円錐状ブラシ(212)が前記第1の筒状ブラシ(211)の両端に設けられた状態下で、前記第1の筒状ブラシ(211)から離れる方向に沿って、前記第1の円錐状ブラシ(212)の横断面の径方向寸法は、徐々に大きくなり、
前記第2の円錐状ブラシ(222)が前記第2の筒状ブラシ(221)の両端に設けられた状態下で、前記第2の筒状ブラシ(221)から離れる方向に沿って、前記第2の円錐状ブラシ(222)の横断面の径方向寸法は、徐々に大きくなることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバリ取り機構。
【請求項4】
前記フレーム(1)は、前記第1の側板(11)と前記第2の側板(12)とに接続された第3の側板(13)を含み、前記第3の側板(13)には、支持コア(4)が設けられ、
前記端部開口(81)が前記バリ取り通路に置かれた状態下で、前記支持コア(4)の前記第3の側板(13)から離れた一端は、前記端部開口(81)を通ってケース(8)内に入り込むことを特徴とする、請求項
1又は2に記載のバリ取り機構。
【請求項5】
前記支持コア(4)の外周面には、モヘア(41)が設けられ、
前記支持コア(4)が前記ケース(8)内に入り込んだ状態下で、前記モヘア(41)は、前記ケース(8)の内壁に当接することを特徴とする、請求項4に記載のバリ取り機構。
【請求項6】
前記支持コア(4)には、吸気口(42)と排気口(43)とが設けられ、前記吸気口(42)と前記排気口(43)が連通し、
前記支持コア(4)が前記ケース(8)内に入り込んだ状態下で、前記排気口(43)は、前記ケース(8)の内面に対向することを特徴とする、請求項
4に記載のバリ取り機構。
【請求項7】
前記支持コア(4)は、前記第1のバリ取り部(21)と前記第2のバリ取り部(22)との間に位置することを特徴とする、請求項
4に記載のバリ取り機構。
【請求項8】
前記バリ取り機構は、少なくとも1つのレールアセンブリ(6)をさらに含み、前記レールアセンブリ(6)は、第3の方向に沿って延伸し、前記第1の方向と、前記第2の方向と、前記第3の方向とは、互いに垂直であり、
前記フレーム(1)は、前記レールアセンブリ(6)に摺動可能に設けられることを特徴とする、請求項
1又は2に記載のバリ取り機構。
【請求項9】
前記フレーム(1)に固定されるシリンダ(5)をさらに含むことを特徴とする、請求項
1又は2に記載のバリ取り機構。
【請求項10】
前記第1のバリ取り部(21)の前記第1の側板(11)における取り付け位置は、調整可能であることを特徴とする、請求項
1又は2に記載のバリ取り機構。
【請求項11】
前記第2のバリ取り部(22)の前記第2の側板(12)における取り付け位置は、調整可能であることを特徴とする、請求項
1又は2に記載のバリ取り機構。
【請求項12】
前記フレーム(1)は、スタンド(14)を含み、前記スタンド(14)には、貫通孔(141)が開設され、前記貫通孔(141)は、管路(142)に接続され、前記管路(142)の一端は、前記第2のバリ取り部(22)に正対して設けられ、前記管路(142)の他端は、前記フレーム(1)の外に位置することを特徴とする、請求項
1又は2に記載のバリ取り機構。
【請求項13】
前記第1のバリ取り部(21)の前記第1の側板(11)から離れた一端は、宙吊りになり、前記第2のバリ取り部(22)の前記第2の側板(12)から離れた一端は、宙吊りになることを特徴とする、請求項
1又は2に記載のバリ取り機構。
【請求項14】
2つの、請求項
1又は2に記載のバリ取り機構を含み、2つの前記バリ取り機構は、ケース(8)の長手方向に沿って配列され、前記ケース(8)は、2つの端部開口(81)を有し、
2つの前記バリ取り機構は、2つのバリ取り通路を含み、2つの前記端部開口(81)は、それぞれ2つの前記バリ取り通路に置かれることを特徴とする、バリ取りアセンブリ。
【請求項15】
支持台(7)をさらに含み、前記端部開口(81)が前記バリ取り通路に置かれた状態下で、前記支持台(7)は、ケース(8)を支持することを特徴とする、請求項14に記載のバリ取りアセンブリ。
【国際調査報告】