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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】低速におけるスムーズな自動化制動
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/02 20120101AFI20241003BHJP
   B60W 40/107 20120101ALI20241003BHJP
   B60W 30/08 20120101ALI20241003BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20241003BHJP
   B60T 7/12 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B60W30/02
B60W40/107
B60W30/08
G08G1/16 C
B60T7/12 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024519797
(86)(22)【出願日】2022-09-29
(85)【翻訳文提出日】2024-05-15
(86)【国際出願番号】 US2022077289
(87)【国際公開番号】W WO2023060011
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】63/262,071
(32)【優先日】2021-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515301041
【氏名又は名称】アティエヴァ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラジプット、プリヤ
【テーマコード(参考)】
3D241
3D246
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA16
3D241BA21
3D241BA31
3D241BA51
3D241BB01
3D241BB03
3D241BC01
3D241CC08
3D241DB06Z
3D241DC33Z
3D246EA11
3D246EA18
3D246GB30
3D246GC09
3D246GC16
3D246HA51A
3D246HB12A
3D246HB13A
3D246JA03
5H181AA01
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC14
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL09
(57)【要約】
低速における車両の制動は:車両が運転者によって制御されている間、障害物に関する前記車両の減速度限界を動的に判定する段階、ここで、前記減速度限界は、(i)前記低速、(ii)前記障害物への距離、及び(iii)前記車両の判定されたジャーク限界に少なくとも基づいて判定される;前記減速度限界を動的に判定した後、前記車両の制動プロファイルに含める領域を判定する段階;判定された前記領域が一定減速領域を含まない場合、前記減速度限界を再び判定する段階、ここで、前記減速度限界は、判定された前記領域が前記一定減速領域を含む場合、再び判定されない;前記車両を制動するかどうかを判定する段階、ここで、前記判定は、前記低速、前記減速度限界、及び前記障害物への前記距離に少なくとも基づいている;及び、前記車両を制動するという判定に応答して、前記制動プロファイルに従って前記車両を制動する段階を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低速における車両の制動を提供するコンピュータベースの方法であって、前記方法は:
運転者によって制御されている車両が低速で走行している間、障害物に関する前記車両の減速度限界を動的に判定する段階、ここで、前記減速度限界は、(i)前記低速、(ii)前記障害物への距離、及び(iii)前記車両の判定されたジャーク限界に少なくとも基づいて判定される;
前記減速度限界を動的に判定した後、前記車両の制動プロファイルに含める領域を判定する段階;
判定された前記領域が一定減速領域を含まない場合、前記減速度限界を再び判定する段階、ここで、前記減速度限界は、判定された前記領域が前記一定減速領域を含む場合、再び判定されない;
前記車両を制動するかどうかを判定する段階、ここで、前記判定は、前記低速、前記減速度限界、及び前記障害物への前記距離に少なくとも基づいている;及び
前記車両を制動するという判定に応答して、前記制動プロファイルに従って前記車両を制動する段階
を備える、コンピュータベースの方法。
【請求項2】
前記減速度限界は、前記車両に適用可能な最小減速度を含む、請求項1に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項3】
前記制動プロファイルに含める前記領域を判定する段階は、三角形の制動プロファイルを使用するかどうかを判定する段階を有する、請求項1に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項4】
前記三角形の制動プロファイルを使用するかどうかを判定する段階は、前記三角形の制動プロファイル及び台形の制動プロファイルの間で選択する段階を含む、請求項3に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項5】
複数の制動プロファイルが前記車両のために判定され、さらに、前記制動プロファイルに従って前記車両を制動する前に前記制動プロファイルのうちから選択を実行する段階を含む、請求項1に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項6】
前記選択は、前記複数の制動プロファイルのそれぞれの停車距離を考慮する段階を含む、請求項5に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項7】
前記車両を制動しないという判定に応答して、前記減速度限界を再び動的に判定する段階をさらに有する、請求項1に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項8】
前記減速度限界を再び動的に判定する段階は、前記低速における変化に少なくとも基づく、請求項7に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項9】
前記車両を制動するという前記判定に応答して、前記減速度限界をメモリに記憶する段階及び前記減速度限界の動的判定を終了する段階をさらに有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項10】
前記減速度限界を動的に判定する前に、係合レベルのうちからユーザの選択を受信する段階、ここで、前記車両の前記ジャーク限界は、前記ユーザの選択の前記係合レベルに依存する、をさらに備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項11】
前記制動プロファイルの前記領域の各々について、前記制動プロファイルの前記領域に従った制動の適用に対応する時間間隔を判定する段階をさらに備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項12】
前記車両の停車距離を判定する際に前記判定された時間間隔を使用する段階をさらに備える、請求項11に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項13】
前記障害物は、少なくとも超音波センサを使用して検出される、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータベースの方法。
【請求項14】
実行された場合にプロセッサに動作を実行させる命令を備えるコンピュータプログラムであって、前記動作は:
運転者によって制御されている車両が低速で走行している間、障害物に関する前記車両の減速度限界を動的に判定する手順、ここで、前記減速度限界は、(i)前記低速、(ii)前記障害物への距離、及び(iii)前記車両の判定されたジャーク限界に少なくとも基づいて判定される;
前記減速度限界を動的に判定した後、前記車両の制動プロファイルに含める領域を判定する手順;
判定された前記領域が一定減速領域を含まない場合、前記減速度限界を再び判定する手順、ここで、前記減速度限界は、判定された前記領域が前記一定減速領域を含む場合、再び判定されない;
前記車両を制動するかどうかを判定する手順、ここで、前記判定は、前記低速、前記減速度限界、及び前記障害物への前記距離に少なくとも基づいている;及び
前記車両を制動するという判定に応答して、前記制動プロファイルに従って前記車両を制動する手順
を有する、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年10月4日に出願された、「SMOOTH AUTOMATED BRAKING AT LOW SPEED」と題する米国特許出願第63/262,071に対する優先権を主張しており、当該出願の開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
この文献は、低速における車両のスムーズな自動化制動に関する。
【背景技術】
【0003】
車両の加速度又は減速度を制御することなどのタスクを実行する際に、車両の運転者を支援するアプローチが行われてきた。いくつかのアプローチは、車線変更における車両の案内を含む。しかしながら、そのような特徴は主に、スムーズな車線変更を行うべく、特定の目標速度を実現することに焦点を合わせ得る。低速における車両の案内を含む他のアプローチは、スムーズな車両の動きを実現していない場合がある。
【発明の概要】
【0004】
第1態様において、低速における車両の制動を提供するコンピュータベースの方法は:運転者によって制御されている車両が低速で走行している間、障害物に関する前記車両の減速度限界を動的に判定する段階、ここで、前記減速度限界は、(i)前記低速、(ii)前記障害物への距離、及び(iii)前記車両の判定されたジャーク限界に少なくとも基づいて判定される;前記減速度限界を動的に判定した後、前記車両の制動プロファイルに含める領域を判定する段階;判定された前記領域が一定減速領域を含まない場合、前記減速度限界を再び判定する段階、ここで、前記減速度限界は、判定された前記領域が前記一定減速領域を含む場合、再び判定されない;前記車両を制動するかどうかを判定する段階、ここで、前記判定は、前記低速、前記減速度限界、及び前記障害物への前記距離に少なくとも基づいている;及び、前記車両を制動するという判定に応答して、前記制動プロファイルに従って前記車両を制動する段階を備える。
【0005】
実装は、以下の特徴のうちのいずれか又は全てを含むことができる。前記減速度限界は、前記車両に適用可能な最小減速度を含む。前記制動プロファイルに含める前記領域を判定する段階は、三角形の制動プロファイルを使用するかどうかを判定する段階を有する。前記三角形の制動プロファイルを使用するかどうかを判定する段階は、前記三角形の制動プロファイル及び台形の制動プロファイルの間で選択する段階を含む。複数の制動プロファイルが前記車両のために判定され、さらに、前記制動プロファイルに従って前記車両を制動する前に前記制動プロファイルのうちから選択を実行する段階を含む。前記選択は、前記複数の制動プロファイルのそれぞれの停車距離を考慮する段階を含む。前記コンピュータベースの方法はさらに、前記車両を制動しないという判定に応答して、前記減速度限界を再び動的に判定する段階を有する。前記減速度限界を再び動的に判定する段階は、前記低速における変化に少なくとも基づく。前記コンピュータベースの方法はさらに、前記車両を制動するという前記判定に応答して、前記減速度限界をメモリに記憶する段階及び前記減速度限界の動的判定を終了する段階を有する。前記コンピュータベースの方法はさらに、前記減速度限界を動的に判定する前に、係合レベルのうちからユーザの選択を受信する段階、ここで、前記車両の前記ジャーク限界は、前記ユーザの選択の前記係合レベルに依存する、を備える。コンピュータベースの方法はさらに、前記制動プロファイルの前記領域の各々について、前記制動プロファイルの前記領域に従った制動の適用に対応する時間間隔を判定する段階を備える。前記コンピュータベースの方法はさらに、前記車両の停車距離を判定する際に前記判定された時間間隔を使用する段階を備える。前記障害物は、少なくとも超音波センサを使用して検出される。
【0006】
第2態様において、非一時的コンピュータ可読媒体は、実行された場合にプロセッサに動作を実行させる命令を備え、前記動作は:運転者によって制御されている車両が低速で走行している間、障害物に関する前記車両の減速度限界を動的に判定する手順、ここで、前記減速度限界は、(i)前記低速、(ii)前記障害物への距離、及び(iii)前記車両の判定されたジャーク限界に少なくとも基づいて判定される;前記減速度限界を動的に判定した後、前記車両の制動プロファイルに含める領域を判定する手順;判定された前記領域が一定減速領域を含まない場合、前記減速度限界を再び判定する手順、ここで、前記減速度限界は、判定された前記領域が前記一定減速領域を含む場合、再び判定されない;前記車両を制動するかどうかを判定する手順、ここで、前記判定は、前記低速、前記減速度限界、及び前記障害物への前記距離に少なくとも基づいている;及び、前記車両を制動するという判定に応答して、前記制動プロファイルに従って前記車両を制動する手順を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】低速における車両のスムーズな自動化制動を提供するために使用され得るシステムの例を示す。
【0008】
図2】障害物検出の例を示す。
【0009】
図3A】制動プロファイルの例を示す。
図3B】制動プロファイルの例を示す。
【0010】
図4】車両の例を示す。
【0011】
図5】コンピューティングデバイスの例示的なアーキテクチャを示す。
【0012】
様々な図面における同様の参照符号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
この文献は、低速における車両のスムーズな自動化制動を提供するシステム及び技術の例を説明する。いくつかの実装において、本明細書に説明された主題は、加速度限界を動的に計算することで、制動距離を推定するとともに、加速度限界を再チューニングすることを回避する。いくつかの実装において、本明細書に説明された主題は、ジャーク最適低速制動プロファイルを提供するとともに、故障の場合における安全性を向上させる。スムーズさは、システムが運転者から車両の制御権を取り上げた場合、車両の減速度限界を再チューニングしないことによって少なくとも部分的に提供され得る。システムは:センサ又は別のソフトウェアコンポーネントによって検出された障害物情報を受信するモジュール又はコンポーネント;動的に校正された減速度限界ブロック;おおよその制動距離を推定するのに必要な制動プロファイル領域の数を判定するモジュール;制動係合決定モジュール/コンポーネント;及び、制動プロファイルモジュール又はコンポーネントといったコンポーネントを含み得る。
【0014】
第1の例として、アルゴリズムは、障害物に対する制動距離を計算するために一定減速領域が含まれるべきかどうかを決定することを助け得る。制動プロファイルは、少なくともエゴ速度及び障害物が検出される距離の関数であり得る。これら2つの要因は、制動プロファイルが台形の減速度プロファイル(例えば、減少、一定及び増加)によって統制されるべきか、又は三角形の減速度プロファイル(減少及び増加)によって統制されるべきかを判定する際に考慮され得る。2つのプロファイルの間に、加速度プロファイルにおける急激な変化を防止する制御されたスイッチが、提供され得る。これは、車両の動きをスムーズにすることを助け得る。いくつかの実装において、三角形のプロファイルは、障害物が比較的に近い場合に有利であり得る。例えば、三角形のモーションプロファイルは、次いで、迅速な運動動作を実現する際に役立ち得る。
【0015】
いくつかの実装において、上記アルゴリズムは、運転者によって選択された異なる制動係合レベルに従って調整される動的に計算された加速度限界に基づいて、各領域の時間間隔を計算することを目的とする。そのため、システム100は、前記制動プロファイルの各領域について、前記制動プロファイルのその領域に従った制動の適用に対応する時間間隔を判定し得る。三角形のプロファイルが適切か又は台形のプロファイルが適切かを決定した後、例えば、アルゴリズムは、各領域における減速度限界に調整が必要かどうかを決定する。上記アルゴリズムは、各ケースにおいて減速度限界に達しないことを保証し得る。例えば、これは、運転者が体験するであろうジャーク又はスナップを制御することを容易にし得る。
【0016】
第1の例として、上記アルゴリズムは、運転者にとって快適であろう制動を考慮した最適ジャークベースの速度プロファイルを推定し得る。いくつかの実装において、上記アルゴリズムは、センサの故障又は物体検出漏れによってターゲットが失われた場合でも、適切な制動距離を継続して推定し得る。そのような仮定は、ターゲットが失われた場合でも、システムはこのケースにおいて物体の速度がゼロであることを依然として知っているので、静的な物体に対しては成立し得る。
【0017】
いくつかの実装において、制動プロファイルは、制動の倍数(例えば、2つ又は3つの領域)によって区別して判定される。停車距離及び推定された制動距離の比較は、減速度プロファイルに対して行われ得る。適切な制動プロファイルが次いで選択され得る。
【0018】
本明細書に説明された例は、車両を参照する。本明細書において使用されるように、車両は、乗客又は貨物、又は両方を輸送する機械である。車両は、少なくとも1つのタイプの燃料、又は他のエネルギー源(例えば電気)を使用する1つ又は複数のモータを有することができる。車両の例は車、トラック、及びバスを含むが、これらに限定されない。車輪の数は複数のタイプの車両の間で異なってもよく、車輪のうちの1つ又は複数(例えば全て)は車両の推進のために使用され得る。車両は1人又は複数人の人を収容するパッセンジャーコンパートメントを含むことができる。ほんの数例を挙げると、車両は、電気によって排他的に電力供給され得、又は、電気に加えて1つ又は複数の他のエネルギー源を使用し得る。本明細書に説明されたシステム又は技術によって制御される車両は、場合により「エゴ車両」と称される。
【0019】
本明細書に説明された例は、低速で走行する車両を参照する。本明細書において使用されるように、低速は、1時間当たり約10キロメートルの速度を超えない。低速での運転は、ストップアンドゴーのトラフィックにおいて及び/又は他の状況においての駐車操作中に生じ得る。
【0020】
本明細書に説明された例は、加速度及び/又は減速度を参照する。加速度は、速度における変化率を指す。加速度は、正又は負の両方の値を使用して指定され得る。負の加速度は、場合により減速度と称される。例えば、車両の負の量の加速度は、車両の正の量の減速度に対応し得、逆もまた同様である。そのため、加速度について言及する本明細書における例は、正の加速度、又は減速度、又は両方のいずれかに関する。ジャークは、加速度の変化率である。
【0021】
本明細書における例は、運転支援又は自律運転を参照する。例えば、先進運転支援システム(ADAS)が使用され得る。運転支援は、1つ又は複数の動的運転タスクを少なくとも部分的に自動化することを伴う。ADASは、運転支援を実行でき、運転支援システムの一例である。運転支援は、典型的には車両の上、下又は内部に配置された1つ又は複数のセンサの出力に部分的に基づいて実行される。システムは、車両の動きを制御する前に及び/又は制御しながら車両の1つ又は複数の軌道を計画し得る。計画された軌道は、車両の走行用の経路を定義し得る。そのため、計画された軌道に従って車両を推進させることは、車両のステアリング角、ギア(例えば、前進又は後退)、速度、加速及び/又は制動などであるがこれらに限定されない、車両の動作挙動の1つ又は複数の態様を制御することに対応し得る。
【0022】
自律車両は運転支援を実行するシステムの一例であるが、全ての運転支援システムが完全自律車両を提供するように設計されているわけではない。SAE Internationalによって、運転自動化の複数のレベルが定義されており、通常、それぞれレベル0、1、2、3、4及び5と称される。例えば、レベル0システム又は運転モードは、システムによる持続的な車両制御を伴わなくてよい。例えば、レベル1システム又は運転モードは、アダプティブクルーズコントロール、緊急ブレーキアシスト、自動緊急ブレーキアシスト、車線維持、及び/又は車線センタリングを含んでよい。例えば、レベル2システム又は運転モードは、ハイウェイアシスト、自律障害物回避、及び/又は自律駐車を含み得る。例えば、レベル3又は4システム又は運転モードは、運転支援システムによる車両の漸増制御を含み得る。例えば、レベル5システム又は運転モードでは、運転支援システムへの人間の介入を必要としなくてよい。
【0023】
図1は、低速における車両のスムーズな自動化制動を提供するために使用され得るシステム100の例を示す。システム100は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用され得る。システム100は、図4を参照して説明された1つ又は複数のコンポーネントを使用して実装され得る。例えば、本明細書に説明されたモジュールは、図5を参照して説明された少なくともいくつかのコンポーネント(例えば、メモリに記憶された命令を実行するプロセッサ)を使用して実装され得る。
【0024】
いくつかの実装において、システム100は、低速の動きを行う際に、車両の動きを制御し得る。例えば、これは、システム100が障害物を検出する間の駐車イベントを含み得る。障害物検出の例は、以下に説明される。システム100は、駐車操作のスムーズな制動運動を生成し得る。他のアプローチが使用され得る。これらの及び/又は他の目的のために、システム100は、環境モジュール102、駐車制御モジュール104、制動係合モジュール106、及び制動長手方向プロファイルコマンド選択モジュール108を含み得る。
【0025】
環境モジュール102は、車両の環境又は他の周囲部に基づいて出力を生成する1つ又は複数のセンサを含み得る。いくつかの実装において、センサは、その動きが制御対象である車両に含まれること、取り付けられること、又は別様に関連付けられることができる。センサの例は、以下に説明される。
【0026】
駐車制御モジュール104は、環境モジュール102が環境の検出に応答して生成する情報を受信する。システム100は、車両に対する障害物を検出し得る。例えば、この検出は、車両が運転者によって制御され且つ低速で走行している間に行われ得る。
【0027】
いくつかの実装において、駐車制御モジュール104は、快適な制動係合状態をモニタリングし、車両の長手方向コントローラからのフィードバックに基づいて適切な状態を決定する。車両の運転者は、快適な制動をオンにするという選択肢を有し得る。デフォルトで、制動係合状態は、モニタリング状態に入り得る。モニタリング状態において、駐車制御ユニットは、低速操作(例えば、縦列駐車又は直角駐車)中に環境をモニタリングし得る。障害物検出の場合、駐車制御モジュール104は、障害物への停車距離に関する情報を提供し得る。
【0028】
駐車制御モジュール104は、システム100の動作のための複数の係合レベルを提供し得る。いくつかの実装において、運転者は、システム100が適用するべき係合レベルがどれかを選択し得る。係合レベルは、限定されないが、高い加速度及び/又はジャークレベル、中度の加速度及び/又はジャークレベル、及び低い加速度及び/又はジャークレベルを含み得る。例えば、高い係合レベルは、システム100が比較的に多くの加速度を適用することを含み得る。別の例として、低い係合レベルは、システム100が比較的少ない加速度を適用することを含み得る。駐車制御モジュール104は、係合レベルのうちのユーザの選択を受信し、その選択を適用して、システム100の1つ又は複数の動作の態様を設定又は変更し得る。
【0029】
制動係合モジュール106は、車両の動きを制御する際にシステム100が運転者を支援するべきかどうかを評価し得、そうである場合、そのような支援の1つ又は複数の特性を判定する。制動係合モジュール106は、動作の可能なシーケンスを示すフローチャートボックスによってここに例示される。これらの動作は、制動係合モジュール106のコンポーネントと称されることで、動作が1つ又は複数のコンポーネントによって実行され得ること、又は、コンポーネントが1つ又は複数の動作の実行という役割を担い得ることを示す。
【0030】
制動係合モジュール106は、動的減速度計算コンポーネント110を含む。係合状態フィードバック(例えば、現在のブレーキ係合フィードバック)及び停車距離(例えば、駐車制御モジュール104に従った物体への距離)に基づいて、動的減速度計算コンポーネント110は、車両の1つ又は複数の減速度限界を計算し得る。そのため、動的減速度計算コンポーネント110は、車両の減速度限界を動的に判定し得る。減速度限界は、車両の動きを制御するように直ちに適用されなくてよく、むしろ、一度制動がトリガーされると、減速度限界はレジスタに記憶され得る。
【0031】
制動係合モジュール106は、決定コンポーネント112を含む。決定コンポーネント112は、車両の制動プロファイルに含める領域を判定し得る。そのため、決定コンポーネント112は、使用する制動プロファイルを選択し得る。いくつかの実装において、台形又は三角形の減速度プロファイルが、決定コンポーネント112によって選択され得る。そのような制動プロファイルの各々は、領域の数を含め得る。制動プロファイルの例は、以下に説明される。制動プロファイルのタイプの選択は、各領域における時間間隔の計算を実行した後に行われ得、決定は、減速度領域に関して行われる。
【0032】
決定コンポーネント112を動作することの1つの成果において、決定は、特定の数の領域を有する制動プロファイルを使用することである。いくつかの実装において、上記決定は、一定減速領域を含まないことに対応する(例えば、制動プロファイルが2つの領域を含む場合)。例えば、これは、三角形の制動プロファイルに対応し得る。そのため、制動プロファイルに含める領域を判定することは、三角形の制動プロファイルを使用するかどうかを判定することを含み得る。制動係合モジュール106は、減速度限界を再び判定し得る再調整減速度限界コンポーネント114を含む。例えば、これは、減速度限界を再調整することとみなされ得る。
【0033】
決定コンポーネント112を動作することの別の成果において、決定は、異なる特定の数の領域を有する制動プロファイルを使用することである。いくつかの実装において、上記決定は、一定減速領域を含むことに対応する(例えば、制動プロファイルが3つの領域を含む場合)。例えば、これは、台形の制動プロファイルに対応し得る。そのため、制動プロファイルに含める領域を判定することは、少なくとも三角形の制動プロファイル及び台形の制動プロファイルの間で選択することを含み得る。一定減速領域を含むそのような成果において、再調整減速度限界コンポーネント114はバイパスされ得る。例えば、減速度限界は次いで、再調整又は再チューニングされない場合がある。
【0034】
制動係合モジュール106は、制動係合決定コンポーネント116を含む。制動係合決定コンポーネント116は、再調整減速度限界コンポーネント114を使用して減速度限界を再調整した後、又は、決定コンポーネント112における決定が、一定減速領域を含む異なる特定の数の領域の有する制動プロファイルを使用することである場合のいずれかにおいて、呼び出され得る。制動係合決定コンポーネント116は、いくつかの要因に基づいて、システム100が係合するべきか又はそうでないか(例えば、支援するか、又は、運転者から制御を引き継ぐか)を決定する。例えば、そのような要因は、センサハードウェアの現在のエゴ速度及びエラー状態を含み得る。
【0035】
システム100が係合するべきでないと制動係合決定コンポーネント116が決定した場合、制動係合モジュール106は、動的減速度計算コンポーネント110を再び呼び出し得る(制動係合モジュール106から動的減速度計算コンポーネント110への矢印によって示されたように)。この計算は動的であり、これは、以前とは異なる減速度限界を計算し得ることを意味する。例えば、これは、車両の速度における変化に起因し得る。
【0036】
システム100が係合するべきであると制動係合決定コンポーネント116が決定した場合、1つ又は複数の動作が生じ得る。いくつかの実装において、現在判定されている(動的減速度計算コンポーネント110によって判定されたか、又は、再調整減速度限界コンポーネント114によって再び判定されたかのいずれか)減速度限界、及び対応する値は、システム100によって記憶され得る。例えば、値は、レジスタ又は他の形態のメモリに記憶され得る。いくつかの実装において、減速度限界の動的判定は、ブレーキを係合するべく、決定に基づいて終了され得る。そのため、システム100は、上記の矢印によって示されたように動的減速度計算コンポーネント110を再び呼び出さなくてよい。いくつかの実装において、制動係合決定コンポーネント116は、制動係合モジュール106に、適切な決定を制動長手方向プロファイルコマンド選択モジュール108に送信させ得る。
【0037】
制動長手方向プロファイルコマンド選択モジュール108は、駐車制御モジュール104からの停車距離と、異なる領域を有する制動プロファイルに関連付けられた制動距離との比較を実行し得る。これは、プロファイルコマンドを生成するための適切なジャーク限界ベクトルを選択するために行われ得る。上記選択は、駐車制御モジュール104から受信した停車距離と、それぞれの異なる制動領域距離との比較を考慮することを含み得る。代替的なアプローチは、距離参照の代わりに減速度プロファイルの時間間隔参照に基づいて制動プロファイルを判定することを含み得る。
【0038】
図2は、障害物検出の例を示す。説明される例は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用され得る。例は、車両用の1つ又は複数の入口又は出口(図示せず)を有し得る駐車場200を参照して説明されることになる。駐車場200内の駐車スポットは、1つ又は複数の列において配列され得る。いくつかの駐車スポットは直角駐車を含み得、いくつかは縦列駐車を含み得る。
【0039】
ここで、車両202は、直角駐車のために現在駐車スポット204に入っている。車両202は、運転者である人によって現在制御されている。車両202は現在、低速で移動している。1つ又は複数のレベルの運転支援が、車両202とともに利用可能であり得る。例えば、システム100(図1)は、その間で運転者が選択できる2又はそれより多くの係合レベルを提供し得る。運転者から引き継ぐ前に、システムは、少なくとも1つのセンサを使用して車両202の周囲をモニタリングし得る。センサの使用はここで、車両202付近の信号206によって概略的に図示されているが、センサは、必ずしも周囲を探査するように任意の放射線又は他の放出物を生成しない。車両202は、矢印208によって概略的に示されたように、駐車スポット204内において又はその内へと走行している。障害物210は、センサを使用して検出され得る。例えば、障害物210は、静的又は動的物体であり得る。選択された係合レベル、車両202のエゴ速度、及び障害物210への距離に応じて、システムは、1つ又は複数の判定、計算、及び/又は決定を実行し得る(例えば、図1を参照して上記に例示されたように)。例えば、それらの成果は、選択された制動プロファイルに従って自動でブレーキを適用することを決定するという結果をもたらし得る。
【0040】
同様の例は、縦列駐車を含み得る。車両202'は、縦列駐車のために現在駐車スポット204'に入っている。車両202'は、運転者である人によって現在制御されている。車両202'は現在、低速で移動している。1つ又は複数のレベルの運転支援が、車両202'とともに利用可能であり得る。例えば、システム100(図1)は、その間で運転者が選択できる2又はそれより多くの係合レベルを提供し得る。運転者から引き継ぐ前に、システムは、少なくとも1つのセンサを使用して車両202'の周囲をモニタリングし得る。センサの使用はここで、車両202'付近の信号206によって概略的に図示されているが、センサは、必ずしも周囲を探査するように任意の放射線又は他の放出物を生成しない。車両202'は、矢印208'によって概略的に示されたように、駐車スポット204'内において又はその内へと走行している。障害物210'は、センサを使用して検出され得る。例えば、障害物210'は、静的又は動的物体であり得る。ここで、障害物210'は別の車両である。選択された係合レベル、車両202'のエゴ速度、及び障害物210'への距離に応じて、システムは、1つ又は複数の判定、計算、及び/又は決定を実行し得る(例えば、図1を参照して上記に例示されたように)。例えば、それらの成果は、選択された制動プロファイルに従って自動でブレーキを適用することを決定するという結果をもたらし得る。
【0041】
図3A図3Bは、制動プロファイル300及び302の例を示す。制動プロファイル300及び302は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用され得る。グラフ304は、加速度に対応する縦軸及び時間に対応する横軸を使用して制動プロファイル300を提示する。制動プロファイル300は、複数の領域を含み得る。ここでは、領域300A~300Bが示される。いくつかの実装において、領域300Aは、増加する減速度を含むものとして特徴付けられ得る。例えば、領域300Aは、負のジャークを有する。いくつかの実装において、領域300Bは、減少する減速度を含むものとして特徴付けられ得る。例えば、領域300Bは、正のジャークを有する。制動プロファイル300は、三角形の制動プロファイルの例である。例えば、領域300A~300Bのそれぞれの時間間隔の累積持続時間は、制動プロファイル300を使用して車両を停止させるのにかかる時間を反映され得る。
【0042】
グラフ306は、加速度に対応する縦軸及び時間に対応する横軸を使用して制動プロファイル302を提示する。制動プロファイル302は、複数の領域を含み得る。ここでは、領域302A~302Cが示される。いくつかの実装において、領域302Aは、増加する減速度を含むものとして特徴付けられ得る。例えば、領域302Aは、負のジャークを有する。いくつかの実装において、領域302Bは、一定の減速度を含むものとして特徴付けられ得る。例えば、領域302Bは、ゼロのジャークを有する。いくつかの実装において、領域302Cは、減少する減速度を含むものとして特徴付けられ得る。例えば、領域302Cは、正のジャークを有する。制動プロファイル302は、台形の制動プロファイルの例である。例えば、領域302A~302Cのそれぞれの時間間隔の累積持続時間は、制動プロファイル302を使用して車両を停止させるのにかかる時間を反映され得る。
【0043】
加速度に関する1つ又は複数の制限が適用され得る。いくつかの実装において、制動プロファイル300及び/又は302は、減速度限界308及び/又はジャーク限界310のうちの1つ又は複数に関連付けられ得る。減速度限界308は、グラフ306が実現し得る最大又は最小の減速度値を表し得る。ここで、減速度限界308は、水平の破線として概略的に表されており;したがって、減速度限界308の各々は、縦軸を参照して加速度の値を反映し得る。減速度限界308は、エゴ速度、障害物への距離、及び車両のジャーク限界に基づいて動的に判定され得る。例えば、減速度限界は、それを超えてアクチュエータが飽和するであろう制限を反映し得る。別の例として、減速度限界は、運転者の快適に応じた制限を反映し得る。ジャーク限界310は、グラフ306が実現し得る加速度変化率の最大又は最小の値を表し得る。ここで、ジャーク限界310は、上方又は下方に傾斜する破線によって概略的に表されている。したがって、ジャーク限界310の各々は、縦軸を基準とした加速度変化率の値を反映し得る。いくつかの実装において、ジャーク限界は、ユーザが選択した係合レベルに基づいて画定され得る。減速度限界308及びジャーク限界310は、例示の目的のみのために示される。
【0044】
図4は、車両400の例を示す。車両400は、本明細書の他の箇所で説明される1つ又は複数の他の例と共に使用され得る。車両400は、ADASシステム402及び車両制御部404を含む。ADASシステム402は、以下の図5を参照して説明された一部又は全部のコンポーネントを使用して実装され得る。ADASシステム402は、センサ406及び計画アルゴリズム408を含む。車両400が含み得る他の態様は、簡潔さのためにここでは省略される。これは、限定されないが、ADASシステム402が実装され得る車両400の他のコンポーネントを含む。
【0045】
ここでは、センサ406は、センサ出力を処理し、この処理に基づいて検出を実行するための適切な回路及び/又は実行可能プログラミングも含むものとして説明される。センサ406は、レーダ410を含み得る。いくつかの実装において、レーダ410は、少なくとも部分的に電波に基づく任意の物体検出システムを含み得る。例えば、レーダ410は、車両に対する前進方向に方向付けられ得、少なくとも、1つ又は複数の他の物体(例えば、別の車両)までの距離を検出するために使用され得る。レーダ410は、車両400に関連して物体の存在をセンシングすることにより、車両400の周囲を検出できる。
【0046】
センサ406は、ライダ412を含み得る。いくつかの実装において、ライダ412は、少なくとも部分的にレーザ光に基づく任意の物体検出システムを含み得る。例えば、ライダ412は、車両に対する任意の方向に方向付けられ得、少なくとも、1つ又は複数の他の物体(例えば、別の車両)までの距離を検出するために使用され得る。ライダ412は、車両400に関連して物体の存在をセンシングすることにより、車両400の周囲を検出できる。いくつかの実装において、ライダ412は、スキャンライダである。いくつかの実装において、ライダ412は、非スキャンライダ(例えば、フラッシュライダ)である。
【0047】
センサ406は、カメラ418を含み得る。いくつかの実装において、カメラ418は、その信号を車両400が考慮する任意のイメージセンサを含み得る。例えば、カメラ418は、車両に対して任意の方向に方向付けられてよく、車両、車線、車線標示、縁石及び/又は道路標識を検出するために使用されてよい。カメラ418は、車両400に関連して状況を視覚的に記録することにより、車両400の周囲を検出できる。
【0048】
センサ406は、超音波センサ420を含み得る。いくつかの実装において、超音波センサ420は、超音波に基づき、少なくとも物体の近接性を検出するにあたり使用される任意の送信機、受信機、及び/又は送受信機を含み得る。例えば、超音波センサ420は、車両の外面に、又は車両の外面付近に配置され得る。超音波センサ420は、車両400に関連して物体の存在をセンシングすることにより、車両400の周囲を検出できる。
【0049】
センサ406のうちいずれかが単独で、又はセンサ406のうち2又はそれより多くが集合的に、ADASシステム402が車両400の動きを制御しているか又はそうでないか、車両400の周囲を検出し得る。いくつかの実装において、センサ406の少なくとも1つは、車両400の制御を引き継ぐかどうかを決定する際に、及びそうである場合、車両400の動きを制御する際に考慮される出力を生成し得る。例えば、2又はそれより多くのセンサの出力が組み合わされ得る。いくつかの実装において、1つ又は複数の他のタイプのセンサは、追加的に、又は代わりに、センサ406に含まれ得る。
【0050】
計画アルゴリズム408は、車両400の周囲のモニタリング及び/又は運転者による入力に応答して、1つ又は複数の動作を実行するように、又は、いかなる動作も実行しないように、ADASシステム402を計画し得る。センサ406のうちの1つ又は複数の出力が考慮され得る。いくつかの実装において、計画アルゴリズム408は、車両400のために、動き計画を実行し、及び/又は軌道を計画できる。
【0051】
車両制御部404は、ステアリング制御部422を含み得る。いくつかの実装において、車両400のADASシステム402及び/又は別の運転者は、ステアリング制御部422を操作することによって少なくとも1つの車輪のステアリング角を調整することによって、車両400の軌道を制御する。ステアリング制御部422は、ステアリング制御部422及び調整可能な車輪の間の機械的接続を通じてステアリング角を制御するように構成され得る、又は、ステアバイワイヤシステムの一部であり得る。
【0052】
車両制御部404は、ギア制御部424を含み得る。いくつかの実装において、車両400のADASシステム402及び/又は別の運転者は、ギア制御部424を使用することで、車両の複数の動作モード(例えば、運転モード、ニュートラルモード、又は駐車モード)のうちから選択する。例えば、ギア制御部424は、車両400内の自動変速機を制御するために使用され得る。
【0053】
車両制御部404は、信号制御部426を含み得る。いくつかの実装において、信号制御部426は、車両400が生成し得る1つ又は複数の信号を制御し得る。例えば、信号制御部426は、方向指示器及び/又は車両400の警音器を制御し得る。
【0054】
車両制御部404は、ブレーキ制御部428を含み得る。いくつかの実装において、ブレーキ制御部428は、車両を減速させ、車両を停止させ、及び/又は停止時に車両を停止状態に維持するように設計された1つ又は複数のタイプの制動システムを制御し得る。例えば、ブレーキ制御部428は、ADASシステム402によって作動され得る。別の例として、ブレーキ制御部428は、運転者によってブレーキペダルを使用して作動され得る。
【0055】
車両制御部404は、車両ダイナミックシステム430を含み得る。いくつかの実装において、車両ダイナミックシステム430は、運転者による制御に加え、又はこの制御なしで、又はこの制御の代わりに、車両400の1つ又は複数の機能を制御し得る。例えば、車両が坂道の上で停止するとき、運転者が(例えば、ブレーキペダルを踏んで)ブレーキ制御部428を稼動させない場合、車両ダイナミックシステム430は、車両を停止状態に保持し得る。
【0056】
車両制御部404は、加速度制御部432を含み得る。いくつかの実装において、加速度制御部432は、車両の1つ又は複数のタイプの推進モータを制御し得る。例えば、加速度制御432は、車両400の電気モータ及び/又は内燃モータを制御し得る。
【0057】
車両400は、ユーザインタフェース434を含み得る。
ユーザインタフェース434は、オーディオインタフェース436を含み得る。いくつかの実装において、オーディオインタフェース436は、パッセンジャーコンパートメント内に配置された1つ又は複数のスピーカを含み得る。例えば、オーディオインタフェース436は、少なくとも部分的に、車両内のインフォテインメントシステムと共に動作し得る。
【0058】
ユーザインタフェース434は、ビジュアルインタフェース438を含み得る。いくつかの実装において、ビジュアルインタフェース438は、車両400のパッセンジャーコンパートメント内の少なくとも1つのディスプレイデバイスを含み得る。例えば、ビジュアルインタフェース438は、タッチスクリーンデバイス及び/又は計器群ディスプレイを含み得る。
【0059】
図5は、本明細書に説明されているシステム、装置及び/又は技術のいずれか、又は様々な可能な実施形態において利用され得る任意の他のシステム、装置及び/又は技術を含む、本開示の態様を実装するために使用され得るコンピューティングデバイス500の例示的なアーキテクチャを示す。
【0060】
図5に示されているコンピューティングデバイスを使用して、本明細書に説明されているオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム及び/又は(ソフトウェアエンジンを含む)ソフトウェアモジュールを実行できる。
【0061】
いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイス500は、中央処理装置(CPU)などの少なくとも1つの処理デバイス502(例えば、プロセッサ)を含む。様々な製造業者、例えばIntel又はAdvanced Micro Devicesから、様々な処理デバイスが入手可能である。この例において、コンピューティングデバイス500は、システムメモリ504、及び、システムメモリ504を含む様々なシステムコンポーネントを処理デバイス502に結合するシステムバス506も含む。システムバス506は、様々なバスアーキテクチャのうちのいずれかを使用する、メモリバス又はメモリコントローラ;ペリフェラルバス;及びローカルバスを含むがこれらに限定されない、使用され得る任意の数のタイプのバス構造のうちの1つである。
【0062】
コンピューティングデバイス500を使用して実装され得るコンピューティングデバイスの例は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、(スマートフォン、タッチパッドモバイルデジタルデバイス又は他のモバイルデバイスなどの)モバイルコンピューティングデバイス、又はデジタル命令を処理するように構成された他のデバイスを含む。
【0063】
システムメモリ504は、リードオンリメモリ508及びランダムアクセスメモリ510を含む。起動中などにコンピューティングデバイス500内で情報を転送するように機能する基本ルーチンを含む基本入力/出力システム512が、リードオンリメモリ508に記憶され得る。
【0064】
いくつかの実施形態において、コンピューティングデバイス500は、デジタルデータを記憶するためのハードディスクドライブなどの二次ストレージデバイス514も含む。二次ストレージデバイス514は、二次ストレージインタフェース516によってシステムバス506に接続される。二次ストレージデバイス514、及びその関連付けられたコンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス500用の(アプリケーションプログラム及びプログラムモジュールを含む)コンピュータ可読命令、データ構造及び他のデータの不揮発性であり非一時的なストレージを提供する。
【0065】
本明細書に説明されている例示的な環境では二次ストレージデバイスとしてハードディスクドライブを採用しているが、他の実施形態では他のタイプのコンピュータ可読記憶媒体が使用される。これらの他のタイプのコンピュータ可読記憶媒体の例は、磁気カセット、フラッシュメモリカード、ソリッドステートドライブ(SSD)、デジタルビデオディスク、ベルヌーイカートリッジ、コンパクトディスクリードオンリメモリ、デジタル多用途ディスクリードオンリメモリ、ランダムアクセスメモリ又はリードオンリメモリを含む。いくつかの実施形態は非一時的媒体を含む。例えば、コンピュータプログラム製品は、非一時的記憶媒体に有形に具現化され得る。追加的に、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、ローカルストレージ又はクラウドベースのストレージを含み得る。
【0066】
二次ストレージデバイス514、及び/又は、オペレーティングシステム518、1つ又は複数のアプリケーションプログラム520、(本明細書に説明されているソフトウェアエンジンなどの)他のプログラムモジュール522及びプログラムデータ524を含むシステムメモリ504に、複数のプログラムモジュールが記憶され得る。コンピューティングデバイス500は、任意の適切なオペレーティングシステムを利用し得る。
【0067】
いくつかの実施形態において、ユーザは、1つ又は複数の入力デバイス526を通じて、コンピューティングデバイス500に入力を提供する。入力デバイス526の例は、キーボード528、マウス530、(例えば音声及び/又は他のオーディオ入力のための)マイクロフォン532、(タッチパッド又はタッチ感知ディスプレイなどの)タッチセンサ534、及び(例えばジェスチャ入力のための)ジェスチャセンサ535を含む。いくつかの実装において、入力デバイス526は、存在、近接度及び/又は動きに基づく検出を提供する。他の実施形態は他の入力デバイス526を含む。入力デバイスは、システムバス506に結合された入力/出力インタフェース536を通じて処理デバイス502に接続され得る。これらの入力デバイス526は、(パラレルポート、シリアルポート、ゲームポート、又はユニバーサルシリアルバスなどの)任意の数の入力/出力インタフェースによって接続され得る。可能ないくつかの実施形態では、入力デバイス526及び入力/出力インタフェース536の間の無線通信も可能であり、ほんの数例を挙げると、赤外線、BLUETOOTH(登録商標)無線技術、802.11a/b/g/n、セルラ、超広帯域(UWB)、ZigBee(登録商標)、又は他の無線周波数通信システムを含む。
【0068】
この例示的な実施形態において、モニタ、液晶ディスプレイデバイス、発光ダイオードディスプレイデバイス、プロジェクタ、又はタッチ感知ディスプレイデバイスなどのディスプレイデバイス538も、ビデオアダプタ540などのインタフェースを介してシステムバス506に接続される。コンピューティングデバイス500は、ディスプレイデバイス538に加え、スピーカ又はプリンタなどの様々な他のペリフェラルデバイス(不図示)を含み得る。
【0069】
コンピューティングデバイス500は、ネットワークインタフェース542を通じて1つ又は複数のネットワークに接続され得る。ネットワークインタフェース542は、有線及び/又は無線通信を提供できる。いくつかの実装において、ネットワークインタフェース542は、無線信号を送信及び/又は受信するための1つ又は複数のアンテナを含み得る。ローカルエリアネットワーキング環境又は(インターネットなどの)ワイドエリアネットワーキング環境で使用される場合、ネットワークインタフェース542は、イーサネット(登録商標)インタフェースを含み得る。可能な他の実施形態は、他の通信デバイスを使用する。例えば、コンピューティングデバイス500のいくつかの実施形態は、ネットワークにわたって通信するためのモデムを含む。
【0070】
コンピューティングデバイス500は、少なくとも何らかの形態のコンピュータ可読媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス500によってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体を含む。例として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータ可読通信媒体を含む。
【0071】
コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するように構成された任意のデバイスに実装される、揮発性及び不揮発性であり、リムーバブル及び非リムーバブルな媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリメモリ、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ、フラッシュメモリ、又は他のメモリ技術、コンパクトディスクリードオンリメモリ、デジタル多用途ディスク又は他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報を記憶するために使用され得る、コンピューティングデバイス500によってアクセスされ得る任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0072】
コンピュータ可読通信媒体は、典型的には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータを搬送波又は他の伝送メカニズムなどの変調データ信号に具現化し、任意の情報伝達媒体を含む。「変調データ信号」という用語は、その特性のうちの1つ又は複数が、信号内の情報をエンコードするような方式で設定又は変更された信号を指す。例として、コンピュータ可読通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体、及び音響、無線周波数、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体を含む。上記のいずれかの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0073】
図5に示されているコンピューティングデバイスも、1つ又は複数のそのようなコンピューティングデバイスを含み得るプログラマブル電子機器の一例であり、複数のコンピューティングデバイスが含まれる場合、そのようなコンピューティングデバイスは、適切なデータ通信ネットワークに共に結合されることにより、本明細書において開示されている様々な機能、方法又は動作を集合的に実行できる。
【0074】
いくつかの実装において、コンピューティングデバイス500は、ADASコンピュータとして特徴付けられ得る。例えば、コンピューティングデバイス500は、人工知能(AI)の分野で生じるタスクを処理するために使用されることがある1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。次いで、コンピューティングデバイス500は、一般的にADAS又はAIの需要に対して十分な進行電力及び必要なサポートアーキテクチャを含む。例えば、処理デバイス502は、マルチコアアーキテクチャを含み得る。別の例として、コンピューティングデバイス500は、処理デバイス502に加え、又はその一部として、1つ又は複数のコプロセッサを含み得る。いくつかの実装において、少なくとも1つのハードウェアアクセラレータがシステムバス506に結合され得る。例えば、グラフィックス処理ユニットが使用され得る。いくつかの実装において、コンピューティングデバイス500は、ニューラルネットワーク固有ハードウェアを実装して、1つ又は複数のADASタスクを処理できる。
【0075】
本明細書の全体を通して使用される「実質的に」及び「約」という用語は、処理時のばらつきに起因するものなどの小さい変動を説明及び考慮するために使用される。例えば、それらは、±5%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば±2%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば±1%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば±0.5%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば±0.2%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば±0.1%よりも小さい又はそれに等しいこと、例えば±0.05%よりも小さい又はそれに等しいことを指し得る。また、本明細書において使用される場合、「a」又は「an」などの不定冠詞は「少なくとも1つ」を意味する。
【0076】
上記の概念及び以下でより詳細に論じられる追加の概念の全ての組み合わせが(そのような概念が相互に矛盾しないことを条件として)、本明細書において開示されている本発明の主題の一部であると企図されていることを理解されたい。特に、本開示の最後に現れる特許請求される主題の全ての組み合わせが、本明細書において開示されている本発明の主題の一部であると企図されている。
【0077】
複数の実装を説明してきた。しかしながら、本明細書の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正が行われ得ることが理解されるであろう。
【0078】
加えて、図に示されている論理フローは、望ましい結果を実現するために、示されている特定の順序、又は連続した順序を必要としない。加えて、他の処理が提供されてよく、又は説明されたフローから処理が排除されてよく、説明されたシステムに他のコンポーネントが追加されてよく、又は説明されたシステムから他のコンポーネントが削除されてよい。したがって、他の実装が以下の特許請求の範囲に記載の範囲内に含まれる。
【0079】
説明された実装の特定の特徴が、本明細書に説明されているとおりに示されてきたが、今や多くの修正、置換、変更、及び均等物が当業者に想起されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、これらの実装の範囲に含まれる全てのそのような修正及び変更を包含するように意図されていることが理解されるべきである。それらは限定ではなく単なる例として提示されており、形態及び詳細の様々な変更が行われてよいことを理解されたい。相互に排他的な組み合わせを除き、本明細書に説明されている装置及び/又は方法の任意の部分が任意の組み合わせで組み合わされてよい。本明細書に説明されている実装は、説明されている異なる実装の機能、コンポーネント及び/又は特徴の様々な組み合わせ及び/又は副次的組み合わせを含み得る。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
【国際調査報告】