(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】解剖学的構造物のレプリカを作成する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
B29C 39/26 20060101AFI20241003BHJP
B29C 64/386 20170101ALI20241003BHJP
B33Y 50/00 20150101ALI20241003BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20241003BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20241003BHJP
B29C 39/02 20060101ALI20241003BHJP
B29C 33/38 20060101ALI20241003BHJP
B29C 33/42 20060101ALI20241003BHJP
B29C 64/10 20170101ALN20241003BHJP
【FI】
B29C39/26
B29C64/386
B33Y50/00
B33Y10/00
B33Y30/00
B29C39/02
B29C33/38
B29C33/42
B29C64/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520532
(86)(22)【出願日】2021-10-01
(85)【翻訳文提出日】2024-05-22
(86)【国際出願番号】 US2021053125
(87)【国際公開番号】W WO2023055389
(87)【国際公開日】2023-04-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524122934
【氏名又は名称】シュービン シニア,スティーブン エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】シュービン シニア,スティーブン エー.
(72)【発明者】
【氏名】アシュリー,デイヴィッド エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】シュービン ジュニア,スティーブン エー.
(72)【発明者】
【氏名】ダンドレア,フィリップ ヴイ.
(72)【発明者】
【氏名】バーロー,アンソニー エー.
【テーマコード(参考)】
4F202
4F204
4F213
【Fターム(参考)】
4F202AA33
4F202AA45
4F202AH63
4F202AJ03
4F202AJ08
4F202AR13
4F202CA01
4F202CB01
4F202CD03
4F202CD05
4F204AA33
4F204AA45
4F204AH63
4F204AJ03
4F204AJ08
4F204AR13
4F204EA03
4F204EB01
4F213AH63
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL03
4F213WL85
(57)【要約】
解剖学的構造物のレプリカを作成すること。一実施形態では、方法が、被験者の解剖学的構造物のピクチャを受け入れることと、解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成することと、解剖学的構造物を囲む所定の外形に初期モデルを切断してポジモデルを作成することと、ポジモデルからネガモデルを作成することと、オリフィスに対する関係においてネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置し、それによって、最終ネガモデルを作成することと、ゼロ化および角度付けオブジェクトを配置してネガモデルを所定の角度に整列させることと、ベースツールオブジェクトを外面に結合することによってベースツールオブジェクトを配置することと、3次元プリンタによって、最終ネガモデルを印刷してネガモールドを作成することと、ネガモールドを用いて解剖学的構造物のレプリカを鋳造することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解剖学的構造物のレプリカを作成する方法であって、
第1のコンピュータシステムによって、被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れることであって、複数のピクチャの各ピクチャは、前記解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものである、受け入れることと、
前記第1のコンピュータシステムによって、前記解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成することと、
前記第1のコンピュータシステムによって、前記初期モデルを、前記解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断することであって、切断することは、前記所定の外形内に前記解剖学的構造物のポジモデルを作成する、切断することと、
前記第1のコンピュータシステムによって、前記ポジモデルから前記解剖学的構造物のネガモデルを作成することと、
前記第1のコンピュータシステムによって、前記解剖学的構造物のオリフィスに対する関係において前記ネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置することと、
前記第1のコンピュータシステムによって、ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置して、前記ネガモデルを所定の角度に整列させることと、
前記第1のコンピュータシステムによって、ベースツールオブジェクトを前記整列させられたネガモデルの前記外面に結合することによって前記ベースツールオブジェクトを配置して、最終ネガモデルを作成することと、
3次元プリンタによって、前記ネガモデルを印刷して、ネガモールドを作成することと、
前記ネガモールドを用いて前記解剖学的構造物のレプリカを鋳造することと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記最終ネガモデルを印刷する前に、ブレーシングツールオブジェクトを前記ステムツールオブジェクトに結合することによって前記ブレーシングツールオブジェクトを配置して、最終ネガモデルを生成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
記ブレーシングツールオブジェクトを前記ベースツールオブジェクトに結合することをさらに含み、前記ブレーシングツールオブジェクトは、前記ステムツールオブジェクトおよび前記ベースツールオブジェクトにのみ結合される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ベースツールオブジェクトは、前記所定の角度で前記ネガモールドを支持するように構成される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ゼロ化オブジェクトおよび前記角度付けオブジェクトを配置することは、
前記ネガモデルを含む3次元(3D)座標空間内の原点に前記ゼロ化オブジェクトを配置することと、
前記3D座標空間内で、前記角度付けオブジェクトのベースが前記ゼロ化オブジェクトのベースと一致するように、前記ゼロ化オブジェクトに対して前記角度付けオブジェクトを配置することと、
前記ネガモデルが前記角度付けオブジェクトの角度付き壁部分によって指定される所定の角度に角度付けられるように、前記ネガモデルの前記外面のリップを前記角度付き壁部分に対して面一に配置することと、をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ネガモデルを切断して、前記ゼロ化オブジェクトを前記3D座標空間内の前記原点に残しながら、前記3D座標空間から前記角度付けオブジェクトを除去することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のコンピュータシステムによって、前記ネガモデルを切断して、前記ネガモデルから前記角度付けオブジェクトを除去することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記被験者が登録される1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームに関する情報を取得することであって、前記情報は、前記被験者に関連するフォロワの数、前記被験者に関連する加入者の数、前記被験者に関連する友人の数、またはそれらの組み合わせを示す、取得することと、
少なくとも前記情報に基づいて、前記被験者の前記解剖学的構造物についての容積要求を決定することと、をさらに含み、
前記最終ネガモデルを印刷することは、前記容積要求に基づいて決定される数のネガモールドを印刷することをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記被験者が登録される1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームに関する情報を取得することであって、前記情報は、前記被験者に関連するフォロワの数、前記被験者に関連する加入者の数、前記被験者に関連する友人の数、またはそれらの組み合わせを示す、取得することと、
少なくとも前記情報に基づいて、前記ネガモデルを修正する部分を割り当てる人を人の群の中から選択することと、をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記被験者が登録される1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームに関する情報を取得することであって、前記情報は、前記被験者に関連するフォロワの数、前記被験者に関連する加入者の数、前記被験者に関連する友人の数、またはそれらの組み合わせを示す、取得することと、
少なくとも前記情報に基づいて、製造する初期レプリカの数を決定することと、をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ベースツールオブジェクトは、前記ネガモールドの丸い形状を維持するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ネガモデルを生成する前に、前記ポジモデルの前記所定の外形に沿って一意の識別番号を追加することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記解剖学的構造物は、口、外性器、および肛門を含む群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のコンピュータシステムは、複数の別個のコンピュータシステムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
解剖学的構造物のネガモデルを作成するためのシステムであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されるメモリと、を含み、
前記メモリは、プログラムを格納し、前記プログラムは、前記プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、
被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れさせ、前記複数のピクチャの各ピクチャは、前記解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものであり、
前記解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成させ、
前記初期モデルを、前記解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断させ、切断させることは、前記所定の外形内に前記解剖学的構造物のポジモデルを生成し、
前記ポジモデルから前記解剖学的構造物のネガモデルを作成させ、
前記解剖学的構造物のオリフィスに対する関係において前記ネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置させ、
ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置させて、前記ネガモデルを所定の角度に整列させ、
ベースツールオブジェクトを前記整列させられた前記ネガモデルの前記外面に結合させることによって前記ベースツールオブジェクトを配置させ、
最終ネガモデルを印刷させて、ネガモールドを作成させる、
システム。
【請求項16】
前記プログラムは、前記最終ネガモデルを印刷する前に、前記プロセッサに、ブレーシングツールオブジェクトを前記ステムツールオブジェクトに結合することによって前記ブレーシングツールオブジェクトを配置させて、最終ネガモデルを生成させる、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記プログラムは、前記プロセッサに、前記ブレーシングツールオブジェクトを前記ベースツールオブジェクトに結合させ、前記ブレーシングツールオブジェクトは、前記ステムツールオブジェクトおよび前記ベースツールオブジェクトにのみ結合される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記ベースツールオブジェクトは、前記所定の角度で前記ネガモールドを支持するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記ゼロ化オブジェクトおよび前記角度付けオブジェクトを配置させることは、
前記ネガモデルを含む3次元(3D)座標空間内の原点に前記ゼロ化オブジェクトを配置させること、
前記3D座標空間内で、前記角度付けオブジェクトのベースが前記ゼロ化オブジェクトのベースと一致するように、前記ゼロ化オブジェクトに対して前記角度付けオブジェクトを配置させることと、
前記ネガモデルが前記角度付けオブジェクトの壁部分によって指定される所定の角度に角度付けられるように、前記ネガモデルの前記外面のリップを前記角度付き壁部分に対して面一に配置させることと、をさらに含む、
請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
命令を格納する有形の非一時的なコンピュータ読取可能媒体であって、
前記命令は、実行されるときに、処理デバイスに、
被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れさせ、前記複数のピクチャの各ピクチャは、前記解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものであり、
前記解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成させ、
前記初期モデルを、前記解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断させ、切断させることは、前記所定の外形内に前記解剖学的構造物のポジモデルを生成させ、
前記ポジモデルから前記解剖学的構造物のネガモデルを作成させ、
前記解剖学的構造物のオリフィスに対する関係において前記ネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置させ、
ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置させて、前記ネガモデルを所定の角度に整列させ、
ベースツールオブジェクトを前記整列させられたネガモデルの前記外面に結合させることによってベースツールオブジェクトを配置させて、最終ネガモデルを作成させ、
前記最終ネガモデルを印刷させて、ネガモールドを作成させる、
有形の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連技術において解剖学的構造物のレプリカを作成することは、時間のかかるプロセスである。コンピュータ技術の進歩の前に、レプリカを作ることは、ネガ像を作るために複製されるべき被験者のギプス(plaster cast)を作り、次に、ネガ像を使ってヒトの皮膚を模擬するエラストマゲルのようなポジ像を鋳造することを含んだ。この技術は、顔だけでなく、足、手、および足のような、あらゆる解剖学的構造物に用いられた。
【0002】
コンピュータ技術が進歩するにつれて、顔のような既存の構造物のデジタル画像を作成する能力は著しく向上した。さらに、3次元印刷技術の進歩は、石膏(plaster)のタンクを混ぜることを必要とせずに、複製されるべき被験者または被験者の一部のポジ像の印刷を理論的には可能にする。しかしながら、これらの進歩は、石膏の使用を除去し、おそらくプロセスを早めたが、様々な技術は十分に統合されていない。関連技術において解剖学的構造物のレプリカを作成することは、依然として、各解剖学的構造物が独特である解剖学的構造物のレプリカの大量生産をサポートすることができない時間のかかるプロセスである。
【発明の概要】
【0003】
従って、解剖学的構造物のレプリカの作成におけるサイクル時間を短縮するいかなる改良または進歩も、市場における競争優位を提供する。
【0004】
例示的な実施形態の詳細な説明について、添付の図面を次に参照する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】少なくとも幾つかの実施態様によるシステムを示す。
【0006】
【
図2】少なくとも幾つかの実施態様による方法を示す。
【0007】
【
図3】少なくとも幾つかの実施態様による、解剖学的構造物の初期モデルの斜視図を示す。
【0008】
【
図4】少なくとも幾つかの実施態様による製品の斜視図を示す。
【0009】
【
図5】少なくとも幾つかの実施態様による、押出後の初期モデルの斜視図を示す。
【0010】
【
図6A】少なくとも幾つかの実施態様による物体の側面図を示す。
【
図6B】少なくとも幾つかの実施態様による物体の側面図を示す。
【
図6C】少なくとも幾つかの実施態様による物体の側面図を示す。
【0011】
【
図7A】少なくとも幾つかの実施態様による、モールドツールオブジェクトの俯瞰図を示す。
【
図7B】少なくとも幾つかの実施態様による、ステムツールオブジェクトの俯瞰図を示す。
【0012】
【
図8】少なくとも幾つかの実施態様による、初期モデルと部分的に交差する切断ツールオブジェクトの斜視図を示す。
【0013】
【
図9】少なくとも幾つかの実施態様による、
図8の線9-9に沿った側断面図を示す。
【0014】
【
図10】少なくとも幾つかの実施態様による、例示的なポジモデルの斜視図を示す
【0015】
【
図11】少なくとも幾つかの実施態様による、ポジモデルと交差するモールドツールオブジェクトの側断面図を示す。
【0016】
【
図12】少なくとも幾つかの実施態様によるネガモデルの斜視図を示す。
【0017】
【
図13】少なくとも幾つかの実施態様による、ネガモデルと交差するステムツールオブジェクトの斜視図を示す。
【0018】
【
図14】少なくとも幾つかの実施態様による鋳造システムの斜視図を示す。
【0019】
【
図15】少なくとも幾つかの実施態様によるコンピュータシステムを示す。
【0020】
【
図16】少なくとも幾つかの実施態様による方法を示す。
【0021】
【
図17】少なくとも幾つかの実施態様による方法を示す。
【0022】
【
図18】少なくとも幾つかの実施態様によるゼロ化ツール(zeroing tool)および角度付けツール(angling tool)の斜視図を示す。
【0023】
【
図19】少なくとも幾つかの実施態様による、ネガモデルに含まれる角度付けツールおよびゼロ化ツールの側面図を示す。
【0024】
【
図20】少なくとも幾つかの実施形態によるネガモデルに含まれる角度付けおよびツールゼロ化の斜視図を示す。
【0025】
【
図21A】少なくとも幾つかの実施態様によるネガモデルに含まれるベースツールオブジェクト(base tool object)の側面図を示す。
【0026】
【
図21B】少なくとも幾つかの実施態様によるネガモデルに含まれるベースツールオブジェクトの側面図を示す。
【0027】
【
図22】少なくとも幾つかの実施態様によるベースツールオブジェクトの斜視図を示す。
【0028】
【
図23】少なくとも幾つかの実施形態によるベースツールオブジェクトの上面図を示す。
【0029】
【
図24】少なくとも幾つかの実施態様によるネガモデルに含まれるベースツールオブジェクトおよびブレーシングツールオブジェクト(bracing tool object)およびの側面図を示す。
【0030】
【
図25】少なくとも幾つかの実施形態によるブレーシングツールオブジェクトのためのタブを含むベースツールオブジェクトの上面図を示す。
【0031】
【
図26A】少なくとも幾つかの実施形態によるネガモデルに含まれるベースツールオブジェクトおよびブレーシングツールオブジェクトの別の側面図を示す。
【0032】
【
図26B】少なくとも幾つかの実施形態によるネガモデルに含まれるベースツールオブジェクトおよびブレーシングツールオブジェクトの別の側面図を示す。
【0033】
【
図27】少なくとも幾つかの実施形態によるネガモデルに含まれるベースツールオブジェクトおよびブレーシングツールオブジェクトの斜視図を示す。
【0034】
【
図28】少なくとも幾つかの実施形態によるベースツールオブジェクトおよびブレーシングツールオブジェクトの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
(注釈および用語)
様々な用語が、特定のシステムコンポーネント(構成要素)を参照するために使用される。異なる会社は、異なる名称でコンポーネントを参照することがある。本明細書は、名称は異なるが機能は異ならないコンポーネントを区別することを意図しない。以下の説明および特許請求の範囲において、「含む(including)」および「含む(comprising)」という用語は、オープンエンド方式で使用され、したがって、「含むが、それに限定されない」を意味すると解釈されるべきである。また、「結合する(couple)」または「結合する(couple)」という用語は、間接的な接続または直接的な接続のいずれかを意味することを意図する。従って、第1のデバイスが第2のデバイスに結合する場合、その接続は、直接的な接続を通じてであることがあり、あるいは他のデバイスおよび接続部を介した間接接続を通じてであることがある。
【0036】
(詳細な説明)
以下の議論は、本発明の様々な実施形態に向けられている。これらの実施形態の1つ以上は、好ましいことがあるが、開示される実施形態は、特許請求の範囲を含む本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきでなく、あるいは他の方法で使用されるべきでない。加えて、当業者は、以下の説明が広範な用途を有し、任意の実施形態の議論が、その実施形態の例示のみを意味し、特許請求の範囲を含む本開示の範囲がその実施形態に限定されることを暗示することを意図しないことを理解するであろう。
【0037】
例示的な実施形態は、解剖学的構造物(anatomical structures)のレプリカ(複製)(replicas)を作成することに向けられている。より具体的には、例示的な実施形態は、解剖学的構造物のレプリカを作成することに向けられており、ここで、それらのレプリカは、3次元(3D)プリンタ上に印刷されるネガモールド(ネガ型)(negative molds)に鋳造される。さらにより具体的には、例示的な実施形態は、解剖学的構造物の(ビデオのような)一連のピクチャから、要求に応じて、解剖学的構造物のレプリカを作成する方法および関連システムに向けられている。様々な実施形態は、男性マスタベーションデバイス用の解剖学的構造物のレプリカ(例えば、外性器のレプリカ)を作成するという文脈で開発され、従って、以下の説明は、開発の文脈に基づく。しかしながら、開発の文脈は、技術の範囲を限定するものと解釈されてはならない。この開示の利点により、当業者は、映画における使用のための顔面特徴的構成(facial features)、乳房切除術を受けた癌患者による使用のためのレプリカ乳房などのような、任意の解剖学的構造物のレプリカを作成することを含むように、範囲を拡大することができる。本明細書は、先ず、読者を馴染ませるよう例示的なシステムの説明に目を向ける。
【0038】
図1は、少なくとも幾つかの実施態様によるシステムを示す。具体的には、例示的なシステムは、人または被験者100を含み、被験者(subject)は、被験者の口、外性器(例えば、女性外性器)、または肛門のような、被験者100の解剖学的構造物のレプリカを作成することを望む。レプリカを作成するために、被験者100は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはモバイルコンピューティングデバイス、または携帯電話のような、コンピューティングデバイス104を通じてレプリカシステム102と対話する。例示的なシステムにおいて、被験者100は、インターネット106を通じて通信するが、コンピューティングデバイス104とレプリカシステム102との間には任意の数のローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、および/またはプライベートネットワークが存在してよい。
【0039】
レプリカシステム102は、顧客インターフェースコンピュータシステム108(customer interface computer system)と、モールド作成コンピュータシステム110(mold creation computer system)と、3Dプリンタ112(3D printer)と、鋳造システム114(cast system)とに概念的に分割される。例示的な鋳造システム114は、以下に詳述するように、要求に応じて作成される、ネガモールド116と、各レプリカに含まれる特徴的構成(例えば、外側カバー内にレプリカを保持する特徴的構成)を含む外側モールドアセンブリ118とを含む。幾つかの場合において、鋳造システム114の鋳造プロセスの結果は、解剖学的構造物のレプリカをその遠位端に有するエラストマインサート(elastomeric insert)である。エラストマ挿入(elastomeric inserting)は、男性マスタベーションデバイス120として例示的に示される最終製品を作成するために、硬質プラスチックのケーシングのような外側カバー内に配置されてよい。例示的な男性マスタベーションデバイス120は、Austin, TexasのInteractive Life Forms, LLCから入手可能なFLESHLIGHT(R)ブランド製品と同様の外側カバー内に示されているが、外側カバーは、状況に応じて、任意の適切な形態をとってよく、あるいは省略されてよい。
【0040】
依然として
図1を参照すると、名前が暗示するように、顧客インターフェースコンピュータシステム108は、被験者100のような顧客がレプリカシステム102と対話するときに対話するコンピュータシステムである。顧客インターフェースコンピュータシステム108は、デスクトップコンピュータシステム、ラップトップコンピュータシステム、タンデムで動作するコンピュータシステムのグループ、ラック搭載コンピュータシステム(例えば、サーバ)、同一場所または異なる場所に配置された複数のサーバ、物理的位置が負荷に応じて時々変化することがあるクラウドベースのコンピュータシステム、またはこれらのコンピュータシステムのいずれかのコンピュータシステムの組み合わせであってよい。複製されるべき解剖学的構造物は、外性器および/または肛門を含むことがあるので、連邦法は、特定の明示的な手順および記録の保存を要求することがある。例えば、18 U.S.C.§2557は、とりわけ、被験者の氏名、生年月日、旧姓、別名、ニックネームを検証することのような、従わなければならない特定の行為を規定している。28 C.F.R.§75.2(e)のような他の規則は、§2557の下で収集された情報が他のデータから分離して保管されるべきことを規定している。これらは、顧客インターフェースコンピュータシステム108が特定の(幾つかの場合には連邦法によって命令される)一連の機能を果たすことを示す単なる例であり、それは、顧客インターフェースコンピュータシステム108がモールド作成コンピュータシステム110とは別個のコンピュータシステムとして示される理由の1つである。
【0041】
より具体的には、次に、例示的な顧客インターフェースコンピュータシステム108は、例えば、コンピューティングデバイス104によってレプリカシステム102と対話することによって、被験者100がレプリカシステム102内にアカウントを作成することを可能にする。アカウントがひとたび作成されると、レプリカシステムが複製されるべき解剖学的構造物の表現を受け入れる前に、被験者100は、年齢および身元(identity)の証明を提供することを要求される。一実施形態において、被験者100は、被験者100の運転免許証の前面のピクチャ、被験者100の運転免許証の後面のピクチャ、被験者の頭の隣に保持された運転免許証の正面を伴う被験者100の顔写真、および/または被験者100の顔写真のような、幾つかのピクチャを提出するよう促される。次に、アカウントの作成中に被験者100によって提供される情報を運転免許証に対して検証することができる。1つの例示的な実施形態において、運転免許証の前面(および場合によっては後面)のピクチャは、名前、住所、および生年月日のような情報を抽出して検証データを作成する文字認識ソフトウェアに付される。次に、顧客インターフェースコンピュータシステム108は、検証データを、アカウントの作成中に被験者100によって提供されるデータと自動的に比較してよい。情報が一致しない場合、ログインにフラグを付けられてよく、あるいは人間の検閲者(reviewer)に渡して分析を行わせてよい。
【0042】
同様に、顧客インターフェースコンピュータシステム108は、被験者100が実際に運転免許証ピクチャに描かれた人物であることを検証してよい。例えば、被験者100の顔写真を含むピクチャは、被験者100の運転免許証の前面のピクチャと共に、それぞれ、顔認識プログラムに提供されてよい。運転免許証ピクチャの顔と比較した顔写真中の顔の大きさは異なることがあり、ピクチャが同じ被験者のものであるならば、顔面特徴的構成の相対的な場所、間隔、および大きさは、2枚のピクチャの間と同じでなければならない。より具体的には、例示的な顧客インターフェースコンピュータシステム108は、被験者100の顔写真を含むピクチャと被験者100の運転免許証上のピクチャとの間のような、顔面特徴的構成を比較し、2つの顔が同じ顔であるかどうかを決定してよい。代替的に、被験者100の運転免許証の隣の被験者100の顔写真を含む単一のピクチャは、顔認識プログラムに供給されてよく、同じ決定が行われてよい。さらに他の場合において、顔認識プログラムには、被験者100の顔写真のピクチャ、運転免許証の隣の顔写真のピクチャ、および運転免許証のピクチャが提供されてよく、顔認識プログラムは、(単一のピクチャ内の複数の顔の顔面特徴的構成を含む)各ピクチャ内の顔面特徴的構成を選択することに基づいて、全ての顔が同じ被験者からのものであるかどうかを決定してよい。顔が同じであることを顔認識プログラムが確認するならば、被検者100は年齢確認済みとみなされる。顔が同じであることを顔認識プログラムが検証し得ないならば、あるいは顔認識に関する信頼性指標が低いならば、そのピクチャは、決定を行うために人間の検閲者に提供されてよい。
【0043】
ログインの生成時にまたは被験者100の年齢確認後に、顧客インターフェースコンピュータシステム108は、一意の識別番号または一意の識別子を被験者100に割り当てる。一意の識別子は、被験者100の個人的に識別可能な情報(personally identifiable information)を含むことなく作成された特定のモールドを識別する手段として、モールド作成コンピュータシステム110のようなレプリカシステム102の他の部分によって使用されてよい。
【0044】
依然として
図1を参照すると、ひとたび被験者100の年齢が検証されると、顧客インターフェースシステムコンピュータシステム108は、被験者がアップロードすることが承認された旨の通知を被験者100に送ってよい。そのメッセージは、テキストメッセージ、電子メールメッセージ、または自動または手動の電話呼出のような、任意の適切な形態を取ってよい。通知の形式にかかわらず、顧客インターフェースコンピュータシステム108は、被験者100が複製することを望む解剖学的構造物の表現を受け入れるが可能にされる。年齢確認前に被験者100が解剖学的構造物の表現をアップロードしようとする如何なる試みも拒否される。アップロードするために、例示的なシステムにおいて、被験者100は、コンピューティングデバイス104を使用して顧客インターフェースコンピュータシステム108と対話して、複製されるべき解剖学的構造物の表現をアップロードする。議論は、被験者100が、解剖学的構造物の中間モールド(例えば、ポジモールド)またはネガモールドを作成するめのソフトウェアツールへのアクセスを有さないという仮定に基づいて進み、従って、アップロードされる解剖学的構造物の表現は、ビデオまたは一連の静止ピクチャの形態にある。代替的な状況が、以下でさらに論じられる。
【0045】
具体的には、被験者100は、解剖学的構造物のビデオを撮影してよく、あるいは一連の静止ピクチャを撮影してよい。解剖学的構造物を準備せずにビデオまたは一連の静止ピクチャを撮影することができるが、事前に特定の予備的ステップが取られるならば、より良い結果が達成されることがある。例えば、解剖学的構造物にかかわらず、全ての毛髪を取り除くこと(例えば、剃毛)は、プロセスの後のプログラム段階のために、より一貫した表面を提供する。被験者100が最終生成物に毛髪の表現(例えば、恥毛、口髭、およびヤギ髭)を含めることを望む限り、毛を模擬するテクスチャを後の工程で加えることができる(以下に詳述する)。解剖学的構造物が女性外性器である例において、そのようなレプリカは、配偶者のための贈り物である可能性が高い。ビデオをキャプチャするかあるいはピクチャを撮影する前に、腫脹および潮紅を誘発する被験者100の身体的覚醒が推奨される。関連して、膣口をより良好に露出させるために陰唇を物理的に分離することが推奨される。次に、様々な解剖学的構造物(例えば、陰唇、陰核包皮)の視覚的コントラストが、例えば、ベビーオイルの使用によって、または、ある場合には、ベビーパウダーの使用によって、皮膚のコントラストを高めることによって得られることがある。レプリカが口である場合、口紅の塗布が、増大したコントラストをもたらすことがある(しかしながら、口紅の色は、レプリカにおいて再現されないことがある)。解剖学的構造物に関する準備段階を越えて、使用されるカメラ(例えば、コンピューティングデバイス104上のカメラ)は、最大の解像度および適切なフレームレート(例えば、毎秒60フレーム)のために設定されてよい。解剖学的構造物は、コンピューティングデバイス104または外部照明のいずれかによって、十分に照らされるべきである。
【0046】
解剖学的構造物の複数のピクチャは、解剖学的構造物に対する明確な複数の視認角度から得られるべきである。例えば、女性外性器の場合には、脚を広く広げて、コンピューティングデバイス104が第1の脚に当接するところから始めて、ビデオが撮影されてよい。幾つかの実施形態において、ビデオを得るために使用される撮像デバイスの動作は、女性外性器を撮像する間に、一方の脚から他方の脚へジグザグ状に移動するという点で、ドローン状であることがある。そのような技術は、標的をより容易にかつより徹底的にカバーすることを可能にする。例えば、ドローン状の上空飛行を実行して得られた画像は、画像が互いに縫い合わされ、重複した画像が除去されるときに、標的のより頑健(ロバスト)で正確な描写を可能にする、多数の異なる角度から標的をカバーすることがある。ビデオが開始され、次に、コンピューティングデバイスは、第2の脚に滑らかに移動され、移動中に陰唇および膣入口をフレーム内に保持する。口の場合には、ビデオが、顔の第1の側面から開始してコンピューティングデバイス104の滑らかな動きで第2の側面に撮影され、移動中に口をフレームとともに保持する。解剖学的構造物としての肛門に関して、ビデオは、陰唇に似た様式で殿部を横断して横方向に撮影されてよい。他の場合には、ビデオではなく、被験者100または補助者が、一連の静止ピクチャを撮影してよく、各ピクチャについてのカメラの場所は、解剖学的構造物の部分的に周囲の円弧(arc)内に存在する(例えば、解剖学的構造物は、円弧の焦点に存在する)。
【0047】
解剖学的構造物の表現の形態にかかわらず、例示的なシステムにおいて、被験者100は、表現をレプリカシステム102にアップロードする。より具体的には、解剖学的構造物の表現(例えば、ビデオ、一連の静止ピクチャ)は、顧客インターフェースコンピュータシステム108によって受信される。コンピューティングデバイス104によって撮影されたビデオが、Android(登録商標)またはWINDOWS(登録商標)オペレーティングシステムを有するスマートフォンである場合、ビデオは、MP4フォーマットを有することがある。コンピューティングデバイス104によって撮影されたビデオが、IOSオペレーティングシステムを有するiPhone(登録商標)ブランドデバイスである場合、ビデオは、QUICKTIME(登録商標)または.MOVフォーマットであることがある。後に開発されるビデオ形式を含む他のビデオ形式も可能である。表現が一連の静止ピクチャであるならば、フォーマットは、JPEG.jpg、.png、またはAdobe(登録商標).pdfフォーマットのような、任意の適切なピクチャフォーマットであることがある。後に開発されるフォーマットを含む他のピクチャフォーマットも可能である。個人的に識別可能な情報は削除され(例えば、ファイル名から削除され、メタデータから削除される)、表現は、被験者に事前に割り当てられた一意の識別子を用いて識別される(例えば、ファイル名)。次に、顧客インターフェースコンピュータシステム108は、一意の識別子によって識別される解剖学的構造物の表現を、モールド作成コンピュータシステム110に渡す。幾つかの実施態様において、顧客インターフェースコンピュータシステム108は、次に、個人的に識別可能な情報が分離された状態に保たれるように、解剖学的構造物の表現を破棄する。言い換えると、例示的なシステムにおいて、顧客インターフェースシステム108は、モールド作成コンピュータシステム110(またはコンピュータシステムのセット)とは分離された別個のコンピュータシステムである。あるシステムに対するデータセキュリティ違反の場合に、ハッカーが、被験者100の個人的に識別可能な情報および被験者の解剖学的構造物のピクチャまたは他の表現の両方を取得することができない。
【0048】
次に、モールド作成コンピュータシステム110、3Dプリンタ112、および鋳造システム114の組み合わせによって実行される一連のステップを議論する。
図2は、少なくとも幾つかの実施態様による方法を示す。具体的には、
図2は、例示的な実施形態に従って解剖学的構造物のレプリカを作成するための例示的なプロセスの高水準の概観として提示されている。
図2は、議論のバランスをとるための組織ガイドの役割を果たす。例示的な方法は、開始し(ブロック200)、例示的な方法は、第1のコンピュータシステムによって、被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れる(accepting)ことであって、複数のピクチャの各ピクチャは、解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものである、受け取ること(ブロック202)、第1のコンピュータシステムによって、解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成すること(ブロック204)、第1のコンピュータシステムによって、初期モデルを、解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断することであって、切断は、所定の外形内に解剖学的構造物のポジモデルを作成する、切断すること(ブロック206)、第1のコンピュータシステムによって、ポジモデルから解剖学的構造物のネガモデルを作成すること(ブロック208)、第1のコンピュータシステムによって、解剖学的構造物のオリフィスとの当接関係においてネガモデルの外面上にステムツールオブジェクトを配置し、それによって、最終ネガモデルを作成すること(ブロック210)、3次元プリンタによって、最終ネガモデルを印刷してネガモールドを作成すること(ブロック212)、およびネガモールドを用いて解剖学的構造物のレプリカを鋳造すること(ブロック214)を含む。然る後、方法は、終了するが(ブロック216)、このプロセスは、別の被験者の解剖学的構造物のピクチャの新しいセットで新たに開始する可能性が高い。各ステップは、順番に、より詳細に扱われる。
【0049】
例示的な方法の第1のステップは、被験者100の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れることであり、複数のピクチャの各ピクチャは、解剖学的構造物に対する別個の視認角度から得られる(ブロック200)。例示的なシステムにおいて、複数のピクチャを受け入れることは、顧客インターフェースコンピュータシステム108(
図1)からモールド作成コンピュータシステム110(同様に
図1)による。しかしながら、他の場合において、モールド作成コンピュータシステム110は、複数のピクチャを直接的にまたは任意の適切な中間コンピュータシステムを通じて受け取ってよい。幾つかの例において、モールド作成コンピュータシステム110は、複数のフレームを含むビデオの形態で複数のピクチャを受け取りあるいは受け入れる。そのような状況において、モールド作成コンピュータシステム110は、複数のピクチャをビデオから抽出してよく、複数のピクチャの各ピクチャは、ビデオのフレームに対応する。ビデオが受け取られる場合、モールド作成コンピュータシステム110は、ビデオの最初の数秒(例えば、最初の3秒)からフレームを破棄し、ビデオの最後の数秒(例えば、最後の3秒)からフレームを破棄し、次に、残りのフレームからフレームを選択すること(例えば、残りのフレームから40~50フレームを選択すること)によって、ピクチャを抽出してよい。複数のピクチャを直接受け取るまたは受け入れる場合、抽出は、省略されることがある。
【0050】
次に、例示的な方法は、解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成する(ブロック204)。すなわち、初期モデルは、任意の適切なファイルフォーマットにおける解剖学的構造物の外面のデジタル表現である。例えば、初期モデルは、3次元空間内の一連の点(ポイント)であってよく、各点は、三角形の頂点を定義し、一緒に見られた全ての三角形は、3次元オブジェクトの視覚的な外観を与える。初期モデルのための例示的なファイルフォーマットは、「.OBJ」ジオメトリ定義のファイル、ステレオリソグラフィ「.STL」定義のファイル、ならびに3次元表面を表す任意の現在利用可能なまたは後に開発されるファイルフォーマットを含む。
【0051】
少なくとも幾つかの実施形態によれば、複数のピクチャを抽出すること、およびオブジェクトファイルを作成することは、複数のピクチャを、イタリアのヴェローナの3Dflow(www.3dflow.net)によって生成される3DF Zephyrのような、写真測量プログラムに供給することによって達成されてよい。後に開発される写真測量プログラムを含む他の写真測量プログラムが等しく使用されてよい。3DF Zephyrの例は、様々なファイルフォーマットにおいてビデオおよび/または静止ピクチャを受け入れ、ピクチャ内のシーンの点群(ポイントクラウド)モデルを.OBJフォーマットにおいて生成する。
【0052】
図3は、少なくとも幾つかの実施態様による解剖学的構造物の初期モデルの斜視図を示す。具体的には、
図3の例示的な解剖学的構造物は、女性外性器の簡略図である。
図3には、会陰300、陰唇302、陰唇304、ならびに陰核フード306が見える。例示的な実施形態において、写真測量プログラムから作成された点群モデルは、初期モデル308である。初期モデル308は、
図3の座標軸上にX-Y-Zとして示される、3次元における解剖学的構造物の外面に関するデータを含み、図示のように、描く。換言すれば、初期モデル308は、解剖学的構造物の外面の3次元側面に関する情報を有し、あるいは含む。しかしながら、使用される写真測量ソフトウェア、そして、場合によっては、その設定に応じて、例示的な実施形態において、初期モデル308自体は、厚さが非常に僅かであり、あるいは全く厚さを有さない。
図3は、座標系のZ軸に沿って測定された厚さT1の例を示す。厚さT1は、説明のために、
図3では誇張されているが、例示的な実施形態において、初期モデルの厚さT1はあるとしても、点群内の点の厚さのみである。
【0053】
例示的な方法の次のステップは、解剖学的構造物のポジモデルを作成するために初期モデル308を切断することである(
図2のブロック206)。しかしながら、切断プロセスを詳細に説明する前に、例示的な最終生成物の説明は、様々な実施形態のみならず、変形の理解も助けるであろう。
図4は、男性マスタベーションデバイス120の例示的な形態の最終製品の斜視図を示す。具体的には、男性マスタベーションデバイス120は、プラスチックのような剛性材料の外側カバー404の内部容積内に少なくとも部分的に配置されたエラストマまたはポリマスリーブ402を含む。図示の例において、外側カバー404は、FLESHLIGHT(登録商標)ブランド製品の形状にあるが、外側カバー404の任意の適切な形状が使用されてよい。
図4の眺望において、ポリマスリーブ402の挿入端406は可視であり、被験者100の解剖学的構造物のレプリカを含む(
図1)。ポリマスリーブ402の残りの部分は、外側カバー404内に存在する。ポリマスリーブ402は、低デュロメータ定格の熱可塑性エラストマゲル、またはシリコン、ポリ塩化ビニル(PVC)、またはエラストマゴムのような他の材料で作られてよい。例示的な男性マスタベーションデバイス120は、使用されないときに、蓋408が挿入端406を覆って伸縮され、外側カバー404に結合するように、ポリマスリーブ402の挿入端406のD1の外径よりも僅かに大きい内径D2を画定するカバーまたは蓋408をさらに含むことがある。蓋408は、例えば、使用されないときに、挿入端106を損傷から保護することがある。図示の例示的な実施態様において、外側ケース404の外形は、直径D1(例えば、3インチ)を有する円形であり、円形の形状は、解剖学的構造物を囲む。男性マスタベーションデバイス120は、蓋408の反対側の外側カバー404に結合する第2のキャップまたは蓋410をさらに含むことがある。蓋410は、使用中に制御可能な通気機構として作用することがある。
【0054】
例示的な男性マスタベーションデバイス120の挿入端406は、主通路に通じる主孔412を含む(主通路は、
図4では見えないが、以下でさらに論じられる)。図示のように、主孔412は、陰核フード306と会陰300との間で、例示的な陰唇302と陰唇304との間に画定される。解剖学的構造物が口である場合、主孔412は、口唇の間に存在する。解剖学的構造物が肛門である場合、主孔は、肛門によって画定される。主通路は、ポリマスリーブ402および外側カバー404の長手方向中心軸418と同軸である。
【0055】
図2に手短に戻ると、例示的な方法における次のステップは、初期モデル308(
図3)を、解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断することである(ブロック206)。より具体的には、例示的な方法における次のステップは、所定の外形を有するだけでなく、場合によっては所定の深さも有するように、初期モデルを切断することである。所定の深さは、ポリマスリーブ402(
図4)が外側カバー404を越えて延びる距離に関連する。しかしながら、上述のように、初期モデル308は、僅かの厚さT1を有するか、あるいは厚さT1を有さない。よって、切断の前に、初期モデル308は、所定の深さよりも大きな厚さを有するように延伸されるか(stretched)、あるいは押出される(extruded)。
【0056】
図5は、少なくとも幾つかの実施態様による、押出し後の初期モデルの斜視図を示す。具体的には、
図5は、初期モデル308が、厚さT2を有する(従って、容積を画定する)ように押出されることを示す。以下でより明確になる理由により、厚さT2は、ポリマスリーブが外側カバーの端を越えて延びる距離よりも大きい。幾つかの場合において、押し出される厚T2は、少なくとも1インチであり、場合によっては、3インチ以上である。明確にするために、初期モデル308は、物理的なオブジェクトではない。むしろ、(押出前および押出後の両方の)初期モデル308は、任意の適切なファイルフォーマットの電子ファイル内のデータである。初期モデル308に関するデータを含むファイルは、押出を実行するためにデジタル彫刻ソフトウェアプログラムで開かれる。例えば、初期モデル308の押出は、Pixologic Inc.(pixologic.com)から入手可能なデジタル彫刻ソフトウェアプログラムであるZBRUSH(登録商標)内で行われる。
【0057】
押出後に初期モデル308を切断することは、必要とされない初期モデル308の部分を電子的に除去し、次いで、後の鋳造用のモールドとなるようにネガ像を生成することを含む。本出願に記載される革新の前に、ZBRUSH(登録商標)ブランド製品のような彫刻ソフトウェアプログラムを使用する熟練した職人は、押出後に初期モデル308の一部分を「手作業で」削り取ってポジモデルを導き出し、次いで、モールドとして使用されるべきネガ像を作成するのに、1日以上必要とした。ネガモールド1個当たり1日以上は、解剖学的構造物のレプリカの大量生産には遅すぎ、高価であった。何故ならば、各レプリカは、一意であり、よって、鋳造プロセスで使用されるべきそれ自体のネガモールドを有するからである。以下に説明するツール、技術、および方法を用いるならば、かつては完了するのに1日以上を要したものを、今では1時間未満、場合によっては、30分未満で完了することができる。さらに、自動化をプロセスの一部に適用することができ、時間を15分以下、場合によっては、10分以下、場合によっては、人間の対話(相互作用)なしに短縮することができる。
【0058】
例示的な実施形態によれば、押出後に初期モデル308を切断して所定の外形だけでなく所定の深さも有するようにしてポジモデルを作成することは、概念的には、2つの3Dオブジェクト(そのうちの1つが初期モデル308である)を交差すること(intersecting)または併合すること(merging)、次いで、第2の3D容積と交差しない初期モデル308の部分を除去すること(removing)として説明することができる。本出願の発明者は、プロセスを高速化し、自動化を可能にする、幾つかの「ツール(tools)」を作成した。従って、本明細書は、切断ツールオブジェクト、モールドツールオブジェクト、およびステムツールオブジェクトである、例示的な「ツール」の説明に移る。
【0059】
図6A、
図6B、および
図6Cは、少なくとも幾つかの実施態様による3つのオブジェクトの側面図を示す。具体的には、
図6Cは、切断ツールオブジェクト600を示し、
図6Bは、モールドツールオブジェクト602を示し、
図6Aは、ステムツールオブジェクト604を示す。オブジェクト600、602、および604は、物理的なオブジェクトではない。むしろ、オブジェクトは、それらの3次元特徴を含む、オブジェクトを定義する(任意の適切なファイル形式の)1つ以上の電子ファイルのデータである。切断ツールオブジェクト600は、円形の断面(図のページの平面に対して垂直な平面において切断された断面)を有するが、切断ツールオブジェクト600をモールドツールオブジェクト602から区別するのを助けるタブ606は例外である。切断ツールオブジェクトは、円形断面に対して垂直でありかつ円形断面内で中心化される中心軸608と、幾つかの実施形態では3インチである直径D3とを画定する。以下にさらに説明するように、切断ツールオブジェクト600の円形断面は、解剖学的構造物を囲む所定の外形であってよいが、他の形状が可能である。さらに、切断ツールオブジェクト600は、(平らな表面610から円錐区画614の頂部612まで測定される)厚さT3を画定する。例示的な切断ツールオブジェクト600は、切断ツールオブジェクト600の外面を囲む環状チャネル616も画定する。環状チャネル616の目的は、後の議論でより明確になる。
【0060】
図6Bは、例示的なモールドツールオブジェクト602をさらに示す。モールドツールオブジェクト602は、円形断面を有する(円形断面は、ページの平面に対して垂直な平面を切断する)。モールドツールオブジェクト602は、モールドツールオブジェクト602を切断ツールオブジェクト600から区別するのに役立つだけでなく、後述の鋳造における最終ネガモールドを整列させるのも助ける、円形ディスクまたはノブ618も画定する。モールドツールオブジェクト602は、円形断面に対して垂直でありかつ円形断面内で中心化される中心軸620と、直径D2よりも大きい直径D4とを画定する。切断ツールオブジェクト602の直径D3が3インチであるならば、直径D4は、3インチに、最終ネガモールドの壁厚の2倍を加えたものである。直径D3が変更されるならば、直径D4も変更される。以下にさらに説明するように、モールドツールオブジェクト602の円形断面は、同様に、解剖学的構造物を囲む所定の外形を画定する。さらに、モールドツールオブジェクト602は、(円錐区画626の平らな表面622から頂部624まで測定される)厚さT4を画定する。
【0061】
図6Aは、さらに、例示的なステムツールオブジェクト604を示す。以下の説明に基づいてより明確になるように、ステムツールオブジェクト604は、ポリマスリーブへの主孔を画定するのを助ける。例示的なステムツールオブジェクト604は、中心軸636を有する逆円錐台の形態のタブ628を画定する。タブ628は、移行部分630に結合する。移行部分630の正確な形態は、複製されるべき解剖学的構造物に依存する。解剖学的構造物が口であるならば、移行部分は、ほぼ口の幅である長い寸法L(例えば、2インチ)を画定する。複製されるべき解剖学的構造物が外部女性器であるならば、ステムツールオブジェクト604は、第1の翼632または第2の翼634(各翼は、以降部分630を通じる破線によって画定される)のいずれかを省略してよい。最後に、複製されるべき解剖学的構造物が肛門であるならば、翼632および翼634の両方が省略されてよい。場合によっては、翼は、使用前に電子的に除去されてよく、他の場合には、ツールは、各々の可能な解剖学的構造物について1つずつ、3つのステムツールオブジェクトを含んでよい。
【0062】
図7Aおよび
図7Bは、少なくとも幾つかの実施態様による、モールドツールオブジェクトおよびステムツールオブジェクトの俯瞰図をそれぞれ示す。具体的には、
図7Aの図は、モールドツールオブジェクト602の上面622を示し、従って、モールドツールオブジェクト602が円形断面を有することを示す。
図7Aには、モールドツールオブジェクト602の中心軸620も見えるが、中心軸620は、
図7Aの図においてページに対して垂直であり、よって、中心軸620は、ドットとして示されている。例示的な実施形態において、モールドツールオブジェクト602は、上面622にある環状トラフ638(trough)も画定し、環状トラフ638は、上面622内で中心化され、中心軸620を囲む。環状トラフ638は、直径D4よりも小さい直径D5を画定する。例示的な実施形態において、任意の場所での直径D4と直径D5との間の距離は、最終ネガモールドの壁厚を最終的に画定しかつ制御する。切断ツールオブジェクト600の上面610の図は、簡略化のために省略されている。何故ならば、そのような図は、モールドツールオブジェクト602の上面622の図と非常に似ているからであるが、環状トラフ638を伴わない。
【0063】
図7Bは、例示的なステムツールオブジェクト604の俯瞰図を示す。具体的には、
図7Bの図は、中心軸636と共にタブ628を示すが、中心軸636は、
図7Bの図においてページに対して垂直であり、よって、中心軸636は、ドットとして示される。例示的な移行部分630は、長さL、ならびに幅Lの半分未満、場合によっては、幅Lの4分の1未満の幅Wを含む、長円断面を画定する。ステムツールオブジェクト604は、従って、口である解剖学的構造物の場合であるが、曲線破線に沿って翼632および/または翼634の一方または両方を除去することによって、ステムツールオブジェクト604は、他の解剖学的構造物のために配置されてよい。
【0064】
ここで、より正確には、ポジモデルを作成するために、所定の外形だけでなく、場合によっては所定の深さを有するように、初期モデル308を切断することは、先ず、押出後の初期モデル308を切断ツールオブジェクト600と交差させること(intersecting)または併合させること(merging)、次に、切断ツールオブジェクト600と交差しない初期モデル308の部分を除去することとして概念的に説明されることができる。
図5および
図6を同時に参照すると、例示的な実施形態において、解剖学的構造物の中心軸または中央軸は、初期モデル308内の解剖学的構造物の特徴的構成に基づいて識別される(identified)。
図4の図において、特徴的構成を同定することは、外部女性器の陰唇302および陰唇304を識別することと、陰唇の交差(intersection)、すなわち、破線500として示される例示的な交差を識別することと、会陰300または陰核フード306の少なくとも1つを識別することと、を含むことがある。識別される特徴的構成の一部または全部から、長手方向中心軸418が識別されてよく、中心は、(破線500によって示される陰唇の交差におけるような)長手方向中心軸418および初期モデル308の外面の交差である。複製されるべき解剖学的構造物が口であるならば、特徴的構成は、上唇、下唇、(「キューピッドの弓(cupids bow)」を生じる)人中隆起(philtra ridge)、およびオトガイ唇溝(mentolabial sulcus)を含むことがある。そのような特徴的構成を識別することは、画像内に(顔面特徴的構成のような)特徴的構成を見出すように設計されたソフトウェアによるようにプログラム的に、あるいは人間の観察者によって実行されてよい。
【0065】
中心軸および/または長手方向中心軸418がひとたび見出されると、例示的な方法は、押出後に切断ツールオブジェクト600を初期モデル308と併合することを含むことがある。より正確には、例示的な実施形態において、併合は、切断ツールオブジェクト600の中心軸608を解剖学的構造物の中心の所定の距離内に配置することを含む。ある場合には、中心軸608は、長手方向中心軸418に対して平行にかつ長手方向中心軸418の所定の距離内に配置される。さらに他の場合において、中心軸608は、長手方向中心軸418と同軸に配置される。次に、切断ツールオブジェクト600は、初期モデル308と交差される。例えば、中心軸608が長手方向中心軸418と同軸である状況において、切断ツールオブジェクト600は、2つが3D空間内で交差し、円錐区画614が解剖学的構造物の外面の外側または「上方」に存在するように、初期モデル308「内」に押し込まれる。2つのステップとして記述されているが、配置することおよび交差させることは、同時に行われてよい。
【0066】
図8は、少なくとも幾つかの実施態様による、初期モデルと部分的に交差される切断ツールオブジェクトの斜視図を示す。具体的には、
図8の例において、切断ツールオブジェクト600の中心軸608は、(
図8では見えない)解剖学的構造物の中心を通過する長手方向中心軸418と同軸である。図示のように、切断ツールオブジェクト600の容積の一部は、初期モデル308によって画定される容積の一部とオーバーラップするかあるいは交差する。
【0067】
図9は、少なくとも幾つかの実施態様による、
図8の線9-9に沿って取られた断面図を示す。具体的には、
図9に見えるのは、外部女性器の形態の例示的な解剖学的構造物の側面図を含む、初期モデル308である。同様に
図9に見えるのは、破線で示されているが、切断ツールオブジェクト600である。よって、切断ツールオブジェクト600は、解剖学的構造物が所定の外形内でほぼ中心化されるように、初期モデル308と交差される。さらに、初期モデル308および切断ツールオブジェクト600の交差は、解剖学的構造物の最遠位部分900が切断ツールオブジェクト600の外面902からの所定のオフセットO内に存在するときに停止してよい(例えば、所定のオフセットは、1センチメートル以下である)。
【0068】
初期モデル308および切断ツールオブジェクト600の関係がひとたび完成されると、モデルおよびオブジェクトの例示的な併合は、切断ツールオブジェクト500の外側にある初期モデル308の部分の除去に進む。
図9において、除去された部分は、単一線の交差陰影線(cross-hatching)によって示される。然る後、初期モデル308と交差しない切断ツールオブジェクト600の部分が除去される。
図9において、除去された部分は、二重線の交差陰影線によって示されている。よって、除去ステップは、ポジモデルを作り出す。少なくとも幾つかの例示的なシステムにおいて、初期モデル308および切断ツールオブジェクト600の交差は、ZBRUSH(登録商標)ブランド彫刻ソフトウェアプログラムにおいて実行される。非交差部分を除去する特定の場合において、その操作は、ブール除去(Boolean remove)と呼ばれるが、他の彫刻ソフトウェアプログラムは、異なる用語を使用することがある。
【0069】
図10は、少なくとも幾つかの実施態様による、例示的なポジモデルの斜視図を示す。具体的には、上述したように、切断ツールオブジェクト600で初期モデル308を切断することによって、残りは、所定の外形によって囲まれた解剖学的構造物を示すポジモデル1000である。ポジモデル1000は、ポリマスリーブ402(
図4)の外面上に複製された男性マスタベーションデバイス120(同様に
図4)の部分の形態を表す。ポジモデル1000は、切断ツールオブジェクト600から作成されたので、ポジモデル1000は、(ある場合には長手方向中心軸418と同軸である)中心軸608に沿って運ばれるかあるいはそれを継承する。さらに、ポジモデル1000は、切断ツールオブジェクト600から作成されたので、ポジモデル1000は、環状チャネル616に沿って運ばれるかあるいはそれを継承する。幾つかの例示的な実施形態において、本方法は、レプリカ解剖学的構造物を有するポリマスリーブ402を鋳造するために使用される(以下に詳述する)ネガモールドを作成することに直ぐに進むことがある。しかしながら、他の例示的な実施形態において、ポジモデル1000は、最終製品をより生きているもののようにするためにおよび/または特定の追加の特徴的構成を実現するために操作されることがある。
【0070】
図10を依然として参照すると、ポジモデル1000は、初期モデルを切断ツールオブジェクトと併合し、次に、初期モデル308と交差しない切断ツールオブジェクトの部分を除去することによって作成された。従って、ポジモデル1000の外表面の一部は、初期モデルから持ち越されたテクスチャ特徴的構成を有し、外表面の一部は、平滑であり、テクスチャを有さない。初期モデル308からのテクスチャ特徴的構成を有する部分と滑らかな表面との間の境界は、線1002および1004によって
図10に示されている。例えば、線1002の左側のポジモデルの外面のその部分は、テクスチャ特徴的構成を有さないことがある一方で、(陰唇304により近い)ポジモデル1000の外面のその部分は、初期モデルから持ち越された表面テクスチャを有する可能性が高い。少なくとも幾つかの実施態様によれば、ポジモデル1000の外面は、ポジモデルの鋭い移行部(例えば、線1002)で平滑化される。さらにより具体的には、例示的な場合において、所定の幅(例えば、センチメートル)を有しかつ鋭い移行部に沿って中心化されるゾーンは、ゾーンを横切る表面テクスチャを平均することによって平滑化されることがある。
【0071】
さらに、被験者100(
図1)の皮膚テクスチャの微細な詳細は、ビデオおよび/または静止ピクチャでは見えないことがある。そのような皮膚テクスチャが目に見えるとしても、初期モデルを作成するプロセスでは、皮膚テクスチャの詳細の一部または全部が失われることがある。よって、幾つかの例示的実施形態において、解剖学的構造物の特定の特徴的構成は、表面テクスチャを含むかあるいは増強するように修正されてよい。例えば、陰核フード306、陰唇302、および陰唇304は、皮膚テクスチャにより密接にマッチするように表面テクスチャを含むかあるいは増強するように修正されてよい。関連して、解剖学的構造物のビデオおよび/または静止ピクチャをキャプチャする前に除去された毛の存在をシミュレートするテクスチャのような特徴的構成が追加されてよい。被験者100が解剖学的構造物を適切に準備しなかったならば、陰唇を「開いて」その交点をより良く画定することのような物理的な修正が行われてよい。ポジモデル1000は、例えば、ポジモデル1000の所定の外形に沿って、被験者100の一意の識別番号を含むように修正されてもよい。被験者100がプロの芸能人である場合、ポジモデルは、被験者のステージ名、署名、商標、または他の識別指標のような、ブランド設定(branding)情報を含むように修正されてもよい。ポジモデル1000が上述のように修正されるか否かにかかわらず、例示的な方法の次のステップは、ポジモデル1000から解剖学的構造物のネガモデルを作成することである。
【0072】
ネガモデルの作成は、ポジモデル1000をモールドツールオブジェクト602と交差または併合し、次いで、ポジモデルと交差するモールドツールオブジェクト602の部分を除去することとして、概念的に説明することができる。
図6および
図10を同時に参照すると、例示的な実施形態において、ネガモデルを作成することは、モールドツールオブジェクト602をポジモデル1000と併合することを含む。例示的な実施形態において、併合は、モールドツールオブジェクト602の中心軸620をポジモデル1000の中心の所定の距離内に配置することによって行われてよい。ポジモデル1000をモールドツールオブジェクト602内で中心化することは、モールドツールオブジェクト602の平坦な表面622上の環状トラフ638(
図7A)に対するポジモデル1000の関係を見ることによってチェックされかつ補正されてよい。ある場合において、中心軸620は、中心軸608に対して平行にかつ中心軸608の所定の距離内に配置される。さらに他の場合において、中心軸620は、中心軸608と同軸に配置され、その場合、ポジモデル1000は、自動的に中心化される。次に、モールドツールオブジェクト602は、ポジモデル1000と交差される。例えば、中心軸620がポジモデル1000の中心軸608と同軸である状況において、モールドツールオブジェクト602は、2つが3D空間内で交差するようにポジモデル1000に「押し込まれ」、円錐区画626は、ポジモデル1000の解剖学的構造物の外面の外側または「上方」に位置する。2つのステップとして記述されているが、配置および交差は、同時に行われてよい。
【0073】
図11は、少なくとも幾つかの実施態様による、ポジモデル1000と交差するモールドツールオブジェクト602の側断面図を示す。具体的には、
図11の例において、モールドツールオブジェクト602の中心軸620は、ポジモデル1000の中心軸608と同軸である。中心軸620および中心軸608を有することは、厳密には必要ではないが、それらを同軸にすることは、併合のプロセスを速めるだけでなく、操作を自動化することも可能にすることに留意のこと。例示的な実施形態では、モールドツールオブジェクト602の平坦な表面622が環状チャネル616交わるまで共有軸に沿って並進させることによって、モールドツールオブジェクト602は、ポジモデル1000と交差される。したがって、切断ツールオブジェクトの環状チャネル616は、ポジモデル1000に引き継がれ、中心軸608/620に沿った深さ整列(アライメント)のためのガイドとなる。モールドツールオブジェクト602およびポジモデル1000がひとたび適切に整列されると、例示的な方法は、ポジモデル1000と交差するモールドツールオブジェクト602の部分を除去し、次いで、ポジモデル1000を除去することを含む。残っている例示的な部分は、交差陰影線によって
図11に示されている。残っているのは、ネガモデルである。
【0074】
図12は、少なくとも幾つかの実施態様によるネガモデルの斜視図を示す。具体的には、上述のように、ポジモデル1000と交差するモールドツールオブジェクト602の部分を除去することによって、残っているのは、所定の外形によって囲まれた解剖学的構造物のネガバージョンを示すネガモデル1200である。ネガモデル1200は、ポリマスリーブ402(
図4)の外面に複製された男性マスタベーションデバイス120(同様に
図4)の部分の形態のネガを表す。ネガモデル1200は、モールドツールオブジェクト600から生成されたので、ネガモデル1200は、モールドツールオブジェクトから中心軸620に沿って運ばれるかあるいはそれを継承する。ネガモデル1200は、直径D4と直径D5との間の距離である例示的な事例(
図7A)において、壁厚T5を画定する。解剖学的構造物のレプリカが、デバイスを通じる主通路に至る孔を有するように意図されていない状況において、例示的な方法は、ネガモールドを作成するようにネガモールドを印刷することに直ぐ進んでよい。しかしながら、最終製品が男性マスタベーションデバイスである実施形態において、ネガモデル1200は、鋳造プロセス中の主孔412(
図4)および主通路の形成をサポートするようにさらに修正される。
【0075】
主孔および主通路の作成をサポートするようにネガモデルを修正することは、ステムツールオブジェクト604を解剖学的構造物のネガモデルの外面上に配置することを含む(ブロック210、
図2)。
図6および
図12を同時に参照すると、例示的な実施形態において、最終ネガモデルを生成することは、ステムツールオブジェクト604をネガモデル1200と併合することを含む。例示的な実施形態において、併合は、ステムツールオブジェクト604の中心軸636をネガモデル1200の中心の所定の距離内に配置することによって行われてよい。ある場合において、中心軸636は、中心軸620に平行にかつ中心軸620の所定の距離内に配置される。さらに他の場合において、中心軸636は、中心軸620と同軸に配置され、その場合、ステムツールオブジェクト604は、ネガモデル1200内で自動的に中心化される。次に、ステムツールオブジェクト604は、ネガモデル1200に当接される。例えば、中心軸636が、ネガモデル1200の中心軸620と同軸である状況において、ステムツールオブジェクト604は、2つが少なくとも当接し、可能であれば、3D空間内で交差するように、ネガモデル1200に僅かに「押し込まれる」。2つのステップとして記述されているが、配設および接合は、同時におこなわれてよい。
【0076】
図13は、少なくとも幾つかの実施態様による、ネガモデル1200と交差するステムツールオブジェクト604の斜視図を示す。具体的には、
図13の例において、ステムツールオブジェクト604の中心軸620は、ネガモデル1200の中心軸620と同軸である。中心軸636および中心軸620を有することは、厳密には必要でないが、それらを同軸にすることは、併合のプロセスを速めるだけでなく、操作を自動化することも可能にすることに留意のこと。例示的な実施形態において、ステムツールオブジェクト604の底がネガモデルに当接するまで、共有軸に沿って並進させることによって、ステムツールオブジェクト604は、ネガモデル1200と交差する。解剖学的構造物が外部女性器である例において、ステムツールオブジェクト604は、陰唇の交差と整列されるその長さLを有する。ステムツールオブジェクト604およびネガモデル1200がひとたび適切に整列および当接されると、例示的な方法は、ステムツールオブジェクト604およびネガモデル1200を併合することが、最終ネガモデル1300を生成することを含む。
【0077】
図13を依然として参照すると、最終ネガモデル1300は、ステムツールオブジェクト604およびネガモデル1200を併合することによって生成された。しかしながら、ステムツールオブジェクト604およびネガモデル1200を併合することは、ネガモデル1200からの表面テクスチャとは異なるステムツールオブジェクト604からの表面テクスチャを有する境界を生成することがある。例示的な境界は、線1302によって示されている。例えば、線1302より下の最終ネガモデル1300のその部分は、ポジモデルから(ネガ表現で)前方に持ち越されたテクスチャ特徴的構成を有することがある一方で、線1302より上のその部分は、ステムツールオブジェクト604の表面テクスチャを有する。少なくとも幾つかの実施態様によれば、最終ネガモデル1300の外面は、最終ネガモデル1300の鋭い移行部(例えば、線1302)で平滑化される。さらにより具体的には、例示的な事例において、所定の幅を有しかつ鋭い移行部に沿って中心化されるゾーンは、ゾーンを横切る表面テクスチャを平均化することによって平滑化されてよい。
【0078】
図12および
図13の例示的な実施形態は、外部女性器である解剖学的構造物に関してのものであり、従って、ステムツールオブジェクト604は、単一の翼のみを含む(あるいは特定のステムツールオブジェクトが使用される)。しかしながら、解剖学的構造物が口であるならば、ステムツールオブジェクト604は、両方の翼を有する。解剖学的構造物が肛門であるならば、両方の翼は、ステムツールオブジェクト604から省略される(そして、特定のステムツールオブジェクトが使用される)。
【0079】
例示的な方法における次のステップは、最終ネガモールド1300を印刷して、鋳造プロセスに使用されるべきネガモールドを生成することである。少なくとも幾つかの例示的な実施態様において、最終ネガモデル1300は、.STLフォーマットのような電子ファイルに含まれるデータである。データファイルは、溶着モデリング(FDM)、ステレオリソグラフィ(SLA)、デジタル光処理(DLP)、選択的レーザ焼結(SLS)、選択的レーザ溶融(SLM)、積層オブジェクト製造(LOM)、デジタルビーム溶融(EBM)のような、任意の適切な3Dプリンタまたは3Dプリンタ技術に提供されてよい。例えば、3Dプリンタは、Formlabs, Inc.(http://formlabs.com)から入手可能なFormlabs 3Dプリンタであってよい。さらに他の例示的な実施形態において、最終ネガモデル1300は、3D Systems Inc.(https://www.3dsystems.com)から入手可能な3D Systemsプリンタ(例えば、3D Systemsモデル
図4)上で印刷されてよい。すなわち、3Dプリンタ112(
図1)によって、最終ネガモデル1300は、本明細書ではネガモールドと呼ばれる物理的なものになる。よって、
図13は、最終ネガモデル1300を示すだけでなく、ネガモールドから印刷されたネガモールドの例も示す。
【0080】
図1に戻ると、3Dプリンタ112は、よって、鋳造プロセスで使用されるべきネガモールド116を印刷する。システムの例において、3Dプリンタ112は、レーザ光の焦点によって硬化される液体樹脂を使用するが、任意の適切な3D印刷技術を使用されてよい。3Dプリンタ112がひとたび印刷を完了すると、ネガモールド116はプリンタから除去され、生成されたあらゆる支持構造が除去される。残留樹脂を除去するために、ネガモールド116は、アルコール洗浄を受けてよい。鋳造プロセスに関連するパラメータ(例えば、液体ポリマの温度)に依存して、ネガモールド116は、例えば、オーブン内でネガモールド116を焼成することによって、硬化される必要がある場合がある。鋳造プロセスおよび/または樹脂の特性に依存して、硬化ステップは、省略されることがある。本明細書は、次に、鋳造プロセスの例に進む。
【0081】
図14は、少なくとも幾つかの実施態様による鋳造システム114の斜視図を示す。具体的には、
図14は、第1のモールド部材1404と、第2のモールド部材1406とを含む、例示的な外側モールドアセンブリ118を示す。各モールド部材1404および1406は、内面を画定するが、
図14の図では、モールド部材1406の内面1408のみが見える。モールド部材1406の内面1408は、ポリマスリーブ402の外面の部分(
図4)、具体的には、外側カバー404内に存在するポリマスリーブ402の部分(
図4)のネガ像の半分を形成する。同様に、モールド部材1404の内面は、ポリマスリーブ402のネガ像の他の半分を形成する。
【0082】
鋳造システム114は、外側モールドアセンブリ118によって画定される内面と動作的な関係に配置されたネガモールド116をさらに含む。上記で詳細に議論したように、ネガモールド116は、ポリマスリーブ402(
図4)の挿入端406(
図4)の外側部分のネガ像を構造的に画定する。言い換えると、ネガモールド116は、解剖学的構造物のネガ像を画定し、ポリマスリーブ402の挿入端406を鋳造するために使用される。幾つかの例示的なシステムにおいて、第1のモールド部材1404および第2のモールド部材1406は、アルミニウムのような金属材料から切削(ミリング)されてよい。さらに、例示的な実施形態において、ネガモールド116は、要求に応じて、例えば、上述の3D印刷技術によって作られる。ネガモールド116は、ロッド部材1414に結合する。ロッド部材1414の外面は、ポリマスリーブ402を通じる主通路の内面のネガ像を画定する。
【0083】
鋳造または成形プロセスは、ネガモールド116を外側モールドアセンブリ118と動作的な関係に配置し、ネガモールドをステムツールオブジェクトと併合することによって作成されたネガモールド116のタブ628(
図14には見えない)にロッド部材1414を結合することを含むことがある。外側モールドアセンブリ118は、様々な構成要素の周囲で閉じられ、何らかの方法で所定の場所に保持される。液体形態のポリマ材料は、注入孔1418を通じての注入のような、内面1408によって画定される容積内に注入ポートを通じて注入される。液体形態のポリマ材料は、ネガモールド116および内面1408によって画定される容積を満たして、空気を置き換え、次いで、ポリマ材料が硬化するのを可能にする。ひとたび硬化されると、外側モールドアセンブリ118は、再び開かれ、ロッド部材1414は、主通路から引き出され、ポリマスリーブ402は、ネガモールド116から除去されてよい。ポリマスリーブ402のトリミングは、例えば、射出孔の内側で硬化されるポリマ材料、および外側モールドアセンブリの界面によって形成されるあらゆるモールド継目またはマークを除去するために、行われてよい。ある場合には、生成されたポリマスリーブ402は、(例えば、タルカム粉末の塗布によって)表面張力を低下させるために化合物で処理されてよい。然る後、ポリマスリーブ402は、外側カバー404内に配置され、被験者100に出荷されてよい。
【0084】
この点について議論した様々な実施形態は、被験者100が配偶者のために男性マスタベーションデバイス120を作ることを推奨すると仮定している。従って、男性マスタベーションデバイス120に具現化された解剖学的構造物のレプリカは、ビデオおよび/または静止ピクチャから作られた一回限りのデバイスである可能性が高い。しかしながら、被験者100は、解剖学的構造物のレプリカを一般市民に販売することを目的としてデータをアップロードするプロのモデルであってよい。そのようなプロの被験者100は、レプリカ作成プロセスをより良く制御するインセンティブを有することがある。例えば、被験者100は、上述のステップのうちの特定のものをバイパスして、適切な点群フォーマットで直接男性マスタベーションデバイスを作成するための情報を提供してよい。同様に、プロの被験者1000は、全ての所望の表面テクスチャ、署名、商標などを有する、初期モデルを直接提供してよい。そのような場合、例示的なプロセスは、ポジモデル1000の生成および後続のステップに直接進んでよい。よって、被験者100の精巧さ、およびネガモデルおよび鋳造のオンデマンド作成の目標に依存して、上記で議論したステップの特定のものが省略されてよい。
【0085】
この点について論じた様々な実施形態は、解剖学的構造物のレプリカが主通路を有し、従って、男性マスタベーションデバイスであると仮定した。しかしながら、物理的に興奮した状態でも弛緩状態でも、外部男性器(例えば、陰茎および睾丸)のレプリカを作成することも可能である。そのような状況において、主通路は、関連する考慮事項(例えば、ステムツールの使用)と共に省略される。その上、主通路を持たない外部男性器を鋳造するとき、ある場合には、ポリマ材料またはエラストマ材料は、(例えば、シリコーンゲルを作成する2成分混合物から)室温で鋳造されてよい。室温鋳造の故に、単回使用のモールドアセンブリは、温度弾性である必要はない。これらの考慮事項をまとめて、写真測量ソフトウェアによって作成された初期モデルは、3Dプリンタに直接渡されてよい。ソフトウェア彫刻プログラムが使用される範囲において、そのようなプログラムは、クリーンアップ、識別表示(identifying indicia)の追加、および、専門家の場合には、署名、商標などである。(直接的にポジモデルである)初期モデルは、3Dプリンタに直接渡されてよく、それは、場合によっては、初期モデルからネガモールドを自動的に作成しかつ印刷することができる「シェルツール(shell tool)」を有する。そのようなシェルツールは、スタンドアローンの3D構造物ではなく、主通路を含む、解剖学的構造物のレプリカに適用可能でない。
【0086】
例示的なレプリカシステム102は、2つ以上のコンピュータシステムを含む。
図15は、少なくとも幾つかの実施態様によるコンピュータシステムを示す。コンピュータシステム1500は、顧客インターフェースコンピュータシステム108および/またはモールド作成コンピュータシステム110の一例である。例示的なコンピュータシステム1500は、メモリ1504に結合されたプロセッサ1502と、記憶システムまたは長期記憶デバイス1506とを含む。プロセッサ1502は、任意の現在利用可能なまたは後開のプロセッサまたはプロセッサのグループであってよい。メモリ1504は、プロセッサ1502のための作業メモリを形成するランダムアクセスメモリ(RAM)であってよい。ある場合には、データおよびプログラムが、コンピュータシステム1500の動作の一部として、記憶デバイス1506からメモリ1504にコピーされてよい。
【0087】
長期記憶デバイス1506は、非一時的コンピュータ読取可能媒体と呼ばれることもある不揮発性長期記憶デバイスを実装するデバイスまたは複数のデバイスである。ある場合において、長期記憶デバイスは、ハードドライブまたはソリッドステートドライブであるが、他の例は、光ディスク1508、「フロッピー(floppy)」ディスク1510、およびフラッシュメモリデバイス1512を含む。よって、論議されるプログラマティック側面を実装するために使用される様々なプログラムは、長期記憶デバイス1506に記憶され、プロセッサ1502によって実行されることがある。関連して、様々な実施形態の様々なオブジェクトおよびモデルの生成および相互作用は、プロセッサ1502によって実装され、テレメトリチャネル1514を介して(例示的な光ディスク1508、フロッピーディスク1510、フラッシュメモリデバイス1512、または磁気テープを含む)記憶デバイス1506に通信されることがある。換言すれば、記憶デバイス1506は、プロセッサによって実行されたときに、上記で議論したプログラムステップのいずれかを実行する、命令を記憶することがある。
【0088】
図16は、少なくとも幾つかの実施態様による方法を示す。方法は、モールド作成コンピュータシステム110、3Dプリンタ112、および鋳造システム114の組み合わせによって実行される一連のステップを含む。
図16は、例示的実施形態に従って解剖学的構造物のレプリカを作成するための例示的プロセスの高水準概観として提示されている。
図16は、議論のバランスをとるための組織ガイドとしての役割を果たす。例示的な方法は、開始し(ブロック1600)、例示的な方法は、第1のコンピュータシステムによって、被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れることであって、複数のピクチャの各ピクチャは、解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものである、受け入れること(ブロック1602)、第1のコンピュータシステムによって、解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成すること(ブロック1604)、第1のコンピュータシステムによって、初期モデルを、解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断することであって、切断することは、所定の外形内に解剖学的構造物のポジモデルを作成する、切断すること(ブロック1606)、第1のコンピュータシステムによって、ポジモデルから解剖学的構造物のネガモデルを作成すること(ブロック1608)、第1のコンピュータシステムによって、解剖学的構造物のオリフィスに対する当接関係においてネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置し、それによって、最終ネガモデルを作成すること(ブロック1610)、第1のコンピュータシステムによって、ネガモデルを所定の角度に整列させるためにゼロ化オブジェクト(zeroing object)および角度付けオブジェクト(angling object)を配置すること(ブロック1612)、第1のコンピュータシステムによって、最終化されたネガモデルを作成するためにベースツールオブジェクトを整列したネガモデルの外面に結合することによってベースツールオブジェクトを配置すること(1614)、第1のコンピュータシステムによって、ブレーシングツールオブジェクト(bracing tool object)をステムツールオブジェクトに結合することによってブレーシングツールオブジェクトを配置すること(ブロック1616)、3次元プリンタによって、最終ネガモデルを印刷して、ネガモールドを生成すること(ブロック1618)、および、ネガモールドを使用して解剖学的構造物のレプリカを鋳造すること(ブロック1620)を含む。然る後、方法は、終了するが(ブロック1622)、このプロセスは、別のオブジェクトの解剖学的構造物の新しいピクチャのセットで新たに始まる可能性が高い。各ステップは、順番により詳細に扱われる。
【0089】
図16中の方法のブロック1602、1604、1606、1608、1610、1618、および1620で実行されるステップは、
図2中の方法のブロック202、204、206、208、210、212、および214をそれぞれ参照して、本明細書に記載されるのと同様の方法で実行されてよい。幾つかの実施形態において、ステップは、ステップを実行しかつ1つ以上メモリデバイスに記憶されるコンピュータ命令を実行する1つ以上の処理デバイスを含む単一のコンピュータシステムによって実行されてよい。幾つかの実施形態において、ステップは、ステップを実行しかつ複数のメモリデバイスに記憶されるコンピュータ命令を実行する複数の処理デバイスを含む複数のコンピュータシステムによって実行されてよい。
【0090】
参照を容易にするために、ブロック1602、1604、1606、1608、および1610は、ここで簡単に要約される。
【0091】
例示的な方法における第1のステップは、被験者100の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れることであり、複数のピクチャの各ピクチャは、解剖学的構造物に対する異なる視認角度からのものである(ブロック1602)。例示的なシステムにおいて、複数のピクチャを受け入れることは、顧客インターフェースコンピュータシステム108(
図1)からのモールド作成コンピュータシステム110(同様に
図1)による。しかしながら、他の場合において、モールド作成コンピュータシステム110は、複数のピクチャを直接的にまたは任意の適切な中間コンピュータシステムを通じて受け取るってよい。幾つかの例示的な事例において、モールド作成コンピュータシステム110は、複数のフレームを含むビデオの形態で複数のピクチャを受け取るかあるいは受け入れる。ビデオは、標的の画像をより徹底的に取り込むことを可能にするように、ドローン状の方法(例えば、ジグザグパターン)で標的の上方に移動される撮像デバイス(例えば、カメラ)によって取得されてよい。
【0092】
次に、例示的な方法は、解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成する(ブロック1604)。すなわち、初期モデルは、任意の適切なファイルフォーマットにおける解剖学的構造物の外表面のデジタル表現である。例えば、初期モデルは、3次元空間内の一連の点(ポイント)であってよく、各点は、三角形の頂点を画定し、一緒に見た全ての三角形は、3次元オブジェクトの視覚的な外観を与える。初期モデルのための例示的なファイルフォーマットは、「.OBJ」ジオメトリ定義のファイル、ステレオリソグラフィ「.STL」定義のファイル、ならびに3次元表面を表す任意の現在利用可能なまたは後開発のファイルフォーマットを含む。
【0093】
少なくとも幾つかの実施形態によれば、複数のピクチャを抽出すること、およびオブジェクトファイルを作成することは、複数のピクチャをイタリアのヴェローナの3Dflow(www.3dflow.net)によって生成される3DF Zephyrのような、写真測量プログラムに供給することによって達成されてよい。後開の写真測量プログラムを含む他の写真測量プログラムも等しく使用されてよい。例示的な3DF Zephyrは、様々なファイルフォーマットでビデオおよび/または静止ピクチャを受け入れ、.OBJフォーマットのピクチャ内のシーンの点群モデルを生成する。
【0094】
図3は、少なくとも幾つかの実施態様による解剖学的構造物の初期モデルの斜視図を示す。具体的には、
図3の例示的な解剖学的構造物は、外部女性器の簡略図である。例示的な実施形態において、写真測量プログラムから生成される点群モデルは、初期モデル308である。初期モデル308は、
図3の座標軸上にX-Y-Zとして示される、3次元における解剖学的構造物の外面に関するデータを、図示のように含む。
【0095】
例示的な方法における次のステップは、解剖学的構造物のポジモデルを作成するために初期モデル308を切断することである(
図16のブロック1606)。幾つかの実施形態では、芸術家が、ブロック1606からのポジモデルを修正して、完成した解剖学的構造物を作成してよい。さらに、幾つかの実施形態では、ポジモデルおよび完成した解剖学的構造物を含むファイルが、品質管理によって再検討(レビュー)され、承認され、人の署名または他の識別子が追加されることがある。初期モデル308(
図3)を切断することは、解剖学的構造物を囲む所定の外形内で行われてよい(ブロック206)。より具体的には、例示的な方法における次のステップは、所定の外形だけでなく、場合によっては、所定の深さも有するように、初期モデルを切断することである。所定の深さは、ポリマスリーブ402(
図4)が外側カバー404を越えて延びる距離に関連する。初期モデル308は、物理的オブジェクトでない。むしろ、初期モデル308(押出の前後の両方)は、任意の適切なファイルフォーマットの電子ファイル内のデータである。初期モデル308に関するデータを含むファイルは、押出を実行するためにデジタル彫刻ソフトウェアプログラムで開かれる。例示的な場合において、初期モデル308の押出は、Pixologic Inc.(pixologic.com)から入手可能なデジタル彫刻ソフトウェアプログラムであるZBRUSH(登録商標)内で行われる。
【0096】
押出後に初期モデル308を切断することは、必要とされない初期モデル308の部分を電子的に除去し、次いで、後の鋳造用のモールドとなるべきネガ像を生成することを含む。初期モデルを切断しかつネガモデルを生成するプロセスを促進する様々なツールが、
図6A、
図6B、および
図6Cに定時されている。先に説明したように、
図6A、
図6B、および
図6Cは、少なくとも幾つかの実施態様による3つのオブジェクトの側面図を示す。具体的には、
図6Cは、切断ツールオブジェクト600を示し、
図6Bは、モールドツールオブジェクト602を示し、
図6Aは、ステムツールオブジェクト604を示す。
【0097】
ツールオブジェクトは、3次元(3D)空間内に存在する1つ以上の他のモデル、ツール、および/またはオブジェクトと電子的に併合し、様々なモデル、ツール、および/またはオブジェクトの部分の電子的な除去を引き起こすために使用されることがある。本明細書に記載されるツールおよび/または技術は、生成されるネガモデルが複製されるべき被験者の過剰なモデルデータ(例えば、減少されたファイルメモリサイズ)を含む場合がないように、正確なピクセル場所でモデル、ツール、および/またはオブジェクトの部分を正確に除去するための1つ以上の技術的解決策を提供することがある。換言すれば、ネガモデルは、ネガモールドを作成するために使用されるべきモデルデータの縮小セットを含んでよく、それは、初期モデルを被験者の正確な表現に正確にかつ効率的に切断することによって、計算リソース(例えば、処理、メモリ、および/または帯域幅)を減少させることがある。縮小されたモデルデータのセットを使用することによって、処理デバイスは、より迅速にデータを処理することがあり、処理サイクルまたはメモリデバイスリソースを浪費しないことがある。さらに、物理的材料は、開示される技術を使用して節約されることがある。何故ならば、正確に表現されたネガモデルは、プリンタに、物理的リソースを浪費することなく被験者の正確なネガモールドを作成するために必要とされるちょうど適切な量の物理的リソースを使用させるからである。
【0098】
上述のように、
図12は、少なくとも幾つかの実施態様によるネガモデルの斜視図を示す。具体的には、上述のように、ポジモデル1000と交差するモールドツールオブジェクト602の部分を除去することによって、残っているものは、所定の外形によって囲まれた解剖学的構造物のネガバージョンを示すネガモデル1200である。ネガモデル1200は、ポリマスリーブ402(
図4)の外面に複製された男性マスタベーションデバイス120(同様に
図4)の部分の形態のネガモールドを表す。ネガモデル1200は、モールドツールオブジェクト600から生成されたので、ネガモデル1200は、モールドツールオブジェクトから中心軸620に沿って運ばれるかあるいはそれを継承する。
【0099】
主孔および主通路の形成をサポートするようにネガモデルを修正することは、ステムツールオブジェクト604を解剖学的構造物のネガモデルの外面に配置することを含む(ブロック1610、
図16)。
図6および
図12を同時に参照すると、例示的な実施形態において、最終ネガモデルを生成することは、3D座標空間内でステムツールオブジェクト604をネガモデル1200と併合することを含む。
【0100】
幾つかの実施形態では、第1のコンピュータシステムの処理デバイスが、ネガモデルを所定の角度に整列させるために、ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置してよい(ブロック1612、
図16)。例示的なゼロ化オブジェクト1802および角度付けオブジェクト1804は、
図18の3次元(3D)座標空間1800内に提示されている。
【0101】
ゼロ化オブジェクト1802は、特定の形状の深さおよび寸法を有する3Dモデリングオブジェクトを参照することがある。幾つかの実施形態において、ゼロ化オブジェクト1802は、立方体形状を有することがあるが、任意の適切な形状が使用されてよい。ゼロ化オブジェクト1802は、3D座標空間1800に含まれる他のオブジェクトに比べて小さなサイズを有することがある。例えば、ゼロ化オブジェクト1802は、3D座標空間内の角度付けオブジェクト1804と比較して小さいサイズを有する。幾つかの実施形態において、ゼロ化オブジェクト1802は、3D座標空間内に5ピクセルの高さ、5ピクセルの幅、および5ピクセルの長さを有する、立方体を含んでよい。ゼロ化オブジェクトは、3D座標空間1800内に他のオブジェクトを配置、整列、構成などするときに、基準点として機能するために、原点場所で3D座標空間1800内に配置されてよい。ゼロ化オブジェクト1802のサイズは、3D座標空間内にゼロ化オブジェクトを実装するコンピュータシステムによって消費されるメモリの量(例えば、ファイルサイズ)および/または処理リソースを減らすために小さく保たれてよい。
【0102】
角度付けオブジェクト1804は、特定の形状の深さおよび寸法を有する3Dモデリングオブジェクトを参照することがある。幾つかの実施形態において、角度付けオブジェクト1804は、直線エッジを有する壁と、角度付きエッジを有する1つの壁1806とを含むことがある。角度付き壁1806は、
図18中のXY平面に対して所定の角度(例えば、1度から20度)に構成されてよい。角度付けオブジェクト1804は、ネガモデルを所定の角度で整列させられるように使用されてよい。そのような技術は、ネガモールドが印刷されるときにネガモールドを用いて生成されるネガモールドの丸い形状を維持することを可能にすることがある。何故ならば、そのようにして、円形断面は、3次元印刷空間内で1つよりも多くの垂直平面に跨がるからである。
【0103】
図17は、少なくとも幾つかの実施態様によるゼロ化オブジェクト1802および角度付けオブジェクト1804を配置するための方法を示す。よって、
図17の方法は、
図16に示す方法のブロック1612のサブステップとして実行されることがある。
図17中の方法は、モールド作成コンピュータシステム110、3Dプリンタ112、および鋳造システム114の組み合わせによって実行される一連のステップを含む。例示的な方法は、開始し(ブロック1700)は、例示的な方法は、ネガモデルを含む3次元(3D)座標空間内の原点にゼロ化オブジェクトを配置すること(ブロック1702)、角度付けオブジェクトのベースがゼロ化オブジェクトのベースと一致するように、3D座標空間内でゼロ化オブジェクトに対して角度付けオブジェクトを配置すること(ブロック1704)、ネガモデルが角度付き壁部分によって指定される所望の角度に角度付けられるように、ネガモデルの外面のリップを角度付けオブジェクトの角度付き壁部分に対して面一に配置すること(ブロック1706)、および、ネガモデルを切断して、3D座標空間内の原点にゼロ化オブジェクトを残しながら、3D座標空間から角度付けオブジェクトを除去すること(ブロック1708)を含む。然る後、方法は、終了するが(ブロック1710)、プロセスは、ネガモールドのために使用するように後続の最終ネガモデルを生成するときに、新たに開始する可能性が高い。各ステップは、順番により詳細に扱われる。
【0104】
図19は、少なくとも幾つかの実施態様による、ネガモデル1200に含まれるゼロ化オブジェクト1802および角度付けオブジェクト1804の側面図を示す。図示のように、ブロック1702は、ネガモデル1200を含む3D座標空間1800内の原点にゼロ化オブジェクト1802を配置することを含む。原点は、指定されるピクセル座標を有する3D座標空間1800内の所定の場所であってよい。原点の場所のピクセル座標は、例えば、行列フォーマット(例えば、2D、3D、4Dなど)で表現されてよい。原点でのゼロ化オブジェクト1802の配置は、一度だけ実行されてよく、ファイルは、将来の動作のために、ファイルが正しい場所でゼロ化オブジェクト1802と共に既に存在するように、デジタル的に保存されてよいことに留意のこと。
【0105】
ブロック1704で、処理デバイスは、角度付きオブジェクト1804のベースがゼロ化オブジェクト1802のベースと一致するように、3D座標空間1800内でゼロ化オブジェクト1802に対して角度付きオブジェクト1804を配置してよい。図示のように、点線1900は、ゼロ化オブジェクト802のベースおよび角度付きオブジェクト1804のベースが3D座標空間1800内の水平軸上で整列されることを示すために使用される。角度付きオブジェクト1804は、ネガモールド1200とゼロ化オブジェクト1802との間の特定の量のクリアランスを確保するために、ゼロ化オブジェクト1802からの所定の固定距離に配置されてよい。再度、角度付きオブジェクト1804の配置は、ゼロ化オブジェクト1802と同じファイル内で一度だけ実行されてよく、再度、ファイルは、将来の動作のために、ファイルが正しい場所でゼロ化オブジェクト1802および角度付けオブジェクト1804と共に既に存在するように、デジタル的に保存されてよい。
【0106】
例えば、ゼロ化オブジェクト1802および角度付けオブジェクト1804は、単一ファイルに保存される結合されたオブジェクトとして結合されてよい。すなわち、結合されたオブジェクトに含まれるゼロ化オブジェクト1802および角度付けオブジェクト1804の各々は、単一ファイル内の3D座標空間内の場所でそれぞれ保存されてよく、次いで、結合されたオブジェクトは、ネガモデル1200と一緒に別のファイルに結合されてよい。従って、幾つかの実施形態において、ゼロ化オブジェクト1802および角度付けオブジェクト1804は、最終ネガモデルが生成される毎に個別に配置されなくてよいが、単一のデジタルファイル内で互いに結合され、一度保存され、次いで、異なるネガモデルと共に反復的に使用されてよい。単一ツールをネガモデル1200と併合することは、ネガモデル1200が3D座標空間1800内の適切な場所で方向付けられかつ所定の角度で角度付けられることを確実にすることがある。
【0107】
ブロック1706で、処理デバイスは、ネガモデル1200が角度付き壁1806部分によって指定される所望の角度に角度付けられるように、ネガモデル1200の外面のリップ1902を角度付けオブジェクト1804の角度付き壁1806部分に対して面一に配置してよい。リップ1902を整列することは、角度付き壁1806部分の所定の角度だけ3D座標空間1800内のネガモデル1200を傾けることを含んでよい。図示のように、ネガモデル1200の外面のリップ1902を角度付き壁1806部分に対して面一に整列させることは、側面1904の少なくとも大部分を点線1900から外れて引き上げさせる。そのような方法で側面1904の大部分を引き上げることは、3D印刷の間に側面の大部分が平坦なプラットフォーム表面に付着されることを防ぐことがある。幾つかの実施形態では、側面1904の少数部分が、点線1900と接触することがある。幾つかの実施形態において、ゼロ化オブジェクト1802および/または角度付けオブジェクト1804は、所定の場所でオブジェクト1802および/または1804を配置するように構成されたコンピュータ命令を介して自動的に配置されてよい。幾つかの実施形態において、オブジェクト1802および/または1804は、彫刻プログラム(例えば、ZBRUSH(登録商標)ブランド製品)に配置されてよい。
【0108】
図20は、少なくとも幾つかの実施態様によるネガモデル1200に含まれるゼロ化ツール1802および角度付けツール1804の斜視図を示す。
図20は、角度付けオブジェクト1804の角度付き壁1806部分に対して面一に配置されているネガモデル1200のリップ1902の異なる斜視図を示す。ブロック1708で、処理デバイスは、3D座標空間1800内の原点にゼロ化オブジェクト1802を残しながら、角度付けオブジェクト1804を3D座標空間1800から除去するように、ネガモデル1200を切断してよい。3D座標空間1800内の角度付けオブジェクト1804に対して面一なネガモデル1200の配置は、3D座標空間内の正しい場所でのネガモデル1200の配置を可能にすることがある。ネガモデル1200が正しい場所にあることを確実にすることは、以下にさらに記載されるベースツールオブジェクトおよび/またはブレーシングツールオブジェクトの適切な配置を可能にすることがある。
【0109】
結果として得られるネガモデル1200およびゼロ化オブジェクト1802は、.STLファイルフォーマットとして保存されてよく、3Dプリンタにネガモールドの印刷方法を指示するスライシングソフトウェアプログラム(slicing software program)で開かれる。スライシングソフトウェアプログラムは、1つ以上の他のオブジェクト、ツール、および/またはモデルをネガモデル1200と併合して、最終ネガモデルを生成することがある。
【0110】
図16に戻ると、幾つかの実施形態では、第1のコンピュータシステムの処理デバイスが、整列したネガモデルの外面にベースツールオブジェクトを結合することによって、ベースツールオブジェクト2100を配置してよい(ブロック1614、
図16)。.STLファイルは、スライシングソフトウェアプログラムにおいて開かれてよい。最初に、.STLファイルは、ゼロ化オブジェクト1802およびネガモデル1200を含んでよい(角度付けオブジェクト1804はZBRUSHブランド製品において以前に除去されている)。例えば、
図21Aにおいて、3D座標空間1800は、ベースツールオブジェクト2100をネガモデル1200と併合するために、スライシングソフトウェアプログラムによって修正されてよい。幾つかの実施形態において、ベースツールオブジェクト2100は、印刷されるときに、ネガモールド1200が角度付けオブジェクト1804に基づいて傾斜された所定の角度でネガモールドを支持するように構成されてよい。
【0111】
ベースツールオブジェクト2100は、深さおよび/または寸法を有する3Dモデリングオブジェクトを参照することがある。
図21Bに示すように、ベースツールオブジェクト2100は、後方部分2102と、前方部分2104とを含んでよい。前方部分2104は、隆起した側面1904に結合する1つ以上の突起(prongs)を含んでよい。ベースツールオブジェクト2100は、ネガモールド120を印刷するためにネガモールドが使用されるときに、3Dプリンタの平坦なプラットフォームに付着するように構成されてよい。ベースツールオブジェクト2100は、層が印刷されているときにネガモールドをプラットフォームに固定するように構成されてよく、ネガモールドの丸い形状が印刷中に維持されるようにネガモールドの傾斜角を平坦な表面から離れるように維持することを可能にしてよい。幾つかの実施形態において、ベースツールオブジェクト2100は、ゼロ化オブジェクト1802を使用してベースツールオブジェクト2100をネガモデル1200に結合することによって、3D座標空間1800内に配置されてよい。例えば、ベースツールオブジェクト2100のベースは、ゼロ化オブジェクト1802のベースと整列されてよい。幾つかの実施形態において、ベースツールオブジェクトは、3D座標空間内の特定の座標に配置されてよく、別個のファイルとして保存されてよい。ソフトウェアプログラムは、2つのオブジェクトが併合されるように、3D座標空間内のそれらの座標場所に基づいてネガモデル1200およびベースツールオブジェクト2100を併合してよい。
【0112】
図22は、少なくとも幾つかの実施形態によるベースツールオブジェクト2100の斜視図を示す。
図22は、ネガモデルまたはゼロ化オブジェクトを含まず、例示的なベースツールオブジェクト2100の特徴的構成のより明確な描写を提供することを意図する。例えば、ベースツールオブジェクト2100は、扇形式に配置された1つ以上の(例えば、3つの)タブを含んでよい。タブは、ベースツールオブジェクト2100を印刷するときに使用される樹脂材料の量を減らすために、様々なスラット(slats)を含んでよい。
【0113】
図23は、少なくとも幾つかの実施形態によるベースツールオブジェクト2100の上面図を示す。ベースツールオブジェクト2100は、ネガモデル1200と併合される。図示のように、前方部分のエッジは、ネガモデル1200のリップのエッジに当接する。ベースツールオブジェクト2100のベースは、それが3Dプリンタの平坦な表面と平行になるように平坦であってよい。3D座標空間1800は、前述のように、原点に配置されたゼロ化オブジェクト1802を含んでよい。図示のように、ベースツールオブジェクト2100の後方部分は、ベースツールオブジェクト2100を印刷するために樹脂が使用されない様々な細長い穴2300を含むことがある。幾つかの実施形態において、ベースツールオブジェクト2100と併合されるネガモデル1200は、.STLファイルとして保存されかつネガモールドを印刷するために使用される最終ネガモデルであってよい。
【0114】
図16に戻ると、ブロック1616で、処理デバイスは、ブレーシングツールオブジェクト2400をステムツールオブジェクト604に結合することによって、ブレーシングツールオブジェクト2400を配置してよい。幾つかの実施形態において、ブレーシングツールオブジェクト2400を配置することは、ブレーシングツールオブジェクト2400をベースツールオブジェクト2100に結合することを含んでよい。ブレーシングツールオブジェクト2400は、寸法および/または深さを有する3Dオブジェクトモデルを参照することがある。ブレーシングツールオブジェクト2400は、ステムツールオブジェクト604およびベースツールオブジェクト2100に排他的に結合されてよい。換言すれば、ブレーシングツールオブジェクト2400は、ステムツールオブジェクト604およびベースツールオブジェクト2400以外のネガモデルの如何なる他の部分にも接触しないことがある。
【0115】
図24は、少なくとも幾つかの実施態様による、3D座標空間内に最終ネガモデル2402を生成するために、ネガモデル1200に含まれるブレーシングツールオブジェクト2400およびベースツールオブジェクト2100の側面図を示す。幾つかの実施形態において、ブレーシングツールオブジェクト2400は、ステムツールオブジェクト604およびベースツールオブジェクト2100と併合されてよい。ベースツールオブジェクト2100は、ネガモデル1200の側面と併合されてよく、あるいは既に併合されていてよい。ブレーシングツールオブジェクト2400は、最終ネガモデル2402の3D印刷中に、ステムツールオブジェクト604の構造的支持を提供するように構成されてよい。幾つかの実施態様では、図示のように、ブレーシングツールオブジェクト2400は、ネガモデル1200の円形開口の半径とほぼ同じ長さを有する。1つのブレーシングツールオブジェクト2400が描かれているが、幾つかの実施形態では、1つよりも多くのブレーシングツールオブジェクトがネガモデルと併合されてよい。
【0116】
幾つかの実施形態では、ブレーシングツールオブジェクトを使用する代わりに、様々な成形されたパターン(shaped patterns)が、ネガモデル1200の表面の内側ライニングに含まれてよい。成形されたパターンは、印刷時に構造的支持を提供するように構成されてよい。しかしながら、成形されたパターンを生成すること、およびそれらを内側ライニングに含めることは、ネガモデルの内側ライニングの表面を電子的に修正することによって、計算リソースを消費することがある。そのような修正は、オブジェクト、ツール、モデルなどを含むファイルのサイズを増加させることがあり、(ネガモデルの内側ライニング表面を修正することを必要としない)ブレーシングツールオブジェクトを使用するよりも計算効率が低いことがある。従って、ブレーシングツールオブジェクト2400は、ステムツールオブジェクト604に支持を提供する技術的問題に対する技術的解決策を提供することがある。
【0117】
ネガモールドがひとたび印刷されると、ブレーシングツールオブジェクト2400は、ネガモールドが、解剖学的構造物(例えば、肛門、外性器など)および/またはベースツールオブジェクト2100のうちの1つ以上の表現を含むように、ネガモールドから物理的に除去される(例えば、切り取られる)。さらに、ネガモデルは、外形に沿った一意の識別番号を含んでよい。
【0118】
図25は、少なくとも幾つかの実施形態による3D座標空間1800内の最終ネガモデル2402のブレーシングツールオブジェクト2400のためのタブ2500を含む、ベースツールオブジェクト2100の上面図を示す。図示のように、ベースツールオブジェクトの前方部分2104は、ネガモデル1200のエッジを越えて延在するタブ2500を含む。タブ2500は、ブレーシングツールオブジェクト2400の端への結合を可能にする任意の適切な形状であってよい。
【0119】
図26Aは、少なくとも幾つかの実施形態による最終ネガモデル2402に含まれるブレーシングツールオブジェクト2400およびベースツールオブジェクト2100の別の側面図を示す。図示のように、ブレーシングツールオブジェクト2400は、ステムツールオブジェクト604の一部およびベースツールオブジェクト2100のタブ2500と併合されかつ結合される。ブレーシングツールオブジェクト2400は、一次的な物理的支持と、ステムツールオブジェクト604とタブ2500を含むベースツールオブジェクト2100との間の接続とを提供する、1つ以上の主ポストオブジェクト2600(main post objects)を含んでよい。ブレーシングツールオブジェクト2400は、主ポストオブジェクト2600の1つ以上の主ポストオブジェクトの側面から突出し、ステムツールオブジェクト604またはベースツールオブジェクト2100に接続する、1つ以上の分岐オブジェクト2602(branch objects)を含んでよい。任意の適切な数の分岐オブジェクト2602を使用して、印刷中にステムツールオブジェクト604を支持してよい。例えば、幾つかの実施形態において、分岐オブジェクト2602の数、分岐オブジェクト2602のサイズ、および/または分岐オブジェクト2602の場所は、ステムツールオブジェクト604のサイズ、長さ、深さなどに依存することがある(例えば、より大きなステムツールオブジェクト604は、より小さなステムツールオブジェクト604よりも多くの分岐オブジェクト2602を必要とすることがある)。図示のように、ブレーシングツールオブジェクト2400は、ベースツールオブジェクト2100のタブ2500に接続され、ステムツールオブジェクト604に接続される、2つの主ポストオブジェクト2600および2つの分岐オブジェクト2602を含む。主ポストオブジェクト2600およびステムツールオブジェクト604に接続される分岐オブジェクト2602の先端は、円錐状の尖った形状を有して、分岐オブジェクト2602が接続されるステムツールオブジェクト604の表面積を減少させてよい。別の例のブレーシングツールオブジェクト2400は、
図26Bに示されている。
【0120】
幾つかの実施形態では、ネガモデル1200のステムツールオブジェクト604が、
図20に示されるように、固有の支持体2003を含むとき、ベースツールオブジェクト2100は、(
図21に示されるように)ブレーシングツールオブジェクト2400を含まないことがある。そのようなシナリオにおいて、
図22に示されるベースツールオブジェクト2100は、ネガモデル1200と併合されるように選択されてよい。幾つかの実施形態では、ステムツールオブジェクト604が、
図27に示されるように、固有の支持体を含まないとき、ブレーシングツールオブジェクト2400を含む(
図28に示されるような)ベースツールオブジェクト2100は選択され、ネガモデル1200と併合されてよい。いずれのシナリオにおいても、ブレーシングツールオブジェクト2400を伴うまたは伴わないベースツールオブジェクト2100は、ベースツールオブジェクト2100を含むファイルおよびネガモデル1200を含むファイルが組み合わされるときに、ベースツールオブジェクト2100がネガモデル1200と正確に併合するように、3D座標空間1800内の特定の座標場所に配置されてよい。
【0121】
図27は、少なくとも幾つかの実施形態による最終ネガモデル2402に含まれるブレーシングツールオブジェクト2400およびベースツールオブジェクト2100の斜視図を示す。
図27の斜視図は、ステムツールオブジェクト604へのブレーシングツールオブジェクト2400の接続点をより明確に示す。
【0122】
図28は、少なくとも幾つかの実施形態によるブレーシングツールオブジェクト2400およびベースツールオブジェクト2100の斜視図を示す。図示のように、ベースツールオブジェクト2100の前方部分2104は、(i)突起と、(ii)ブレーシングツールオブジェクト2400の接続される端を含むタブ2500とを含む。幾つかの実施形態では、ネガモールドが印刷されるときに、ブレーシングツールオブジェクト2400は、物理的に除去されることがある一方で、ベースツールオブジェクト2100は、ネガモールドに結合されたままである。幾つかの実施形態では、ブレーシングツールオブジェクト2400およびベースツールオブジェクト2100の両方が、ネガモールドから除去されてよい。幾つかの実施形態において、ブレーシングツールオブジェクト2400およびベースツールオブジェクト2100は、ネガモールドに結合されたままであってよい。
【0123】
図16に戻ると、例示的な方法における次のステップ(ブロック1618)は、最終ネガモールド2402を印刷して、鋳造プロセスで使用されるべきネガモールドを作成することである。少なくとも幾つかの例示的な実施態様において、最終ネガモデル2402は、.STLフォーマットにおけるような、電子ファイルに含まれるデータである。データファイルは、溶着モデリング(FDM)、ステレオリソグラフィ(SLA)、デジタル光処理(DLP)、選択的レーザ焼結(SLS)、選択的レーザ溶融(SLM)、積層オブジェクト製造(LOM)、デジタルビーム溶融(EBM)のような、任意の適切な3Dプリンタまたは3Dプリンタ技術に提供されてよい。例えば、3Dプリンタは、Formlabs,Inc.(http://formlabs.com)から入手可能なFormlabs 3Dプリンタであってよい。さらに他の例示的な実施形態において、最終ネガモデル2402は、3D Systems Inc.(https://www.3dsystems.com)から入手可能な3D Systemsプリンタ(例えば、3D Systemsモデル
図4)で印刷されてよい。すなわち、3Dプリンタ112(
図1)を介して、最終ネガモデル2402は、本明細書ではネガモールドと呼ばれる物理的なものになる。さらに、ブロック1620で、方法は、ネガモールドを用いて解剖学的構造物のレプリカを鋳造すること(ブロック1620)を含んでよい。方法は、ブロック1622で終了してよい。
【0124】
幾つかの実施形態において、処理デバイス(例えば、プロセッサ1502)は、被験者が登録される1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームに関連する情報を取得してよい。情報は、被験者のソーシャルメディアアカウントに関連するフォロワの数、被験者のソーシャルメディアアカウントに関連する加入者(サブスクライバ)の数、被験者のソーシャルメディアアカウントに関連する友人の数、またはそれらの幾つかの組み合わせを示すことがある。例えば、処理デバイスは、ソーシャルメディアプラットフォームに関連するデータベースにアクセスして、被験者のアカウントに関連する情報を問い合わせることがある。幾つかの実施形態において、処理デバイスは、ソーシャルメディアプラットフォームのユーザのアカウントに関連する情報を問い合わせる機能を提供するソーシャルメディアプラットフォームによってホストされるアプリケーションプログラミングインターフェースに通信的に結合することがある。幾つかの実施形態において、処理デバイスは、1つ以上のウェブクローリングアプリケーション(web crawling application)を使用して、被験者のソーシャルメディアアカウントに関連するウェブページまたはユーザインターフェースを含むソーシャルメディアプラットフォームにアクセスし、スクリーンスクレーピング(screen scraping)技術(例えば、オブジェクト文字認識、光学文字認識、自然言語処理など)を実行して、被験者のソーシャルメディアアカウントに関連する情報を得ることがある。
【0125】
幾つかの実施形態において、処理デバイスは、情報に基づいて、被験者の解剖学的構造物についての容積要求(ボリューム要求)(volume demand)を決定してよい。幾つかの実施形態において、情報(例えば、被験者に関連するフォロワの数、被験者に関連する加入者の数、被験者に関連する友人の数など)は、被験者が「社会的影響者」または人気者であることを示すことがあり、それは被験者がソーシャルメディアの投稿および/またはソーシャルメディアのプラットフォーム上の被験者の活動について通知されるソーシャルメディアのアカウント上に多数のユーザを有することを意味する。幾つかの実施態様において、ネガ最終モデル2402を印刷することは、容積要求に基づいて決定されたネガモールドの数を印刷することを含んでよい。被験者が社会的影響者であるならば、ネガモールドの数は、被験者が社会的影響者ではないと決定される場合よりも高いことがある。
【0126】
幾つかの実施形態において、処理デバイスは、情報に基づいて、被験者の解剖学的構造物についての容積要求を決定してよい。幾つかの実施形態において、情報(例えば、被験者に関連するフォロワの数、被験者に関連する加入者の数、被験者に関連する友人の数など)は、被験者が「社会的影響者」または人気者であることを示すことがあり、それは被験者がソーシャルメディアの投稿および/またはソーシャルメディアのプラットフォーム上の被験者の活動について通知されるソーシャルメディアのアカウント上に多数のユーザを有することを意味する。幾つかの実施形態において、処理デバイスは、情報に基づいて、ネガモデルを修正する部分を割り当てる人を、人のグループから選択してよい。その人は、社会的影響力を持つと決定される被験者の解剖学的構造物に関連するネガモデルを修正する、高度に熟練した3Dモデル芸術家であることがある。
【0127】
幾つかの実施形態において、処理デバイスは、情報に基づいて、被験者の解剖学的構造物についての容積要求を決定してよい。幾つかの実施形態において、情報(例えば、被験者に関連するフォロワの数、被験者に関連する加入者の数、被験者に関連する友人の数など)は、被験者が「社会的影響者」または人気者であることを示すことがあり、それは被験者がソーシャルメディアの投稿および/またはソーシャルメディアのプラットフォーム上の被験者の活動について通知されるソーシャルメディアのアカウント上に多数のユーザを有することを意味する。幾つかの実施形態において、処理デバイスは、少なくとも情報に基づいて、製造する初期レプリカの数を決定してよい。例えば、その被験者がソーシャルメディアプラットフォーム上で極めて僅かのユーザを追跡していることをその情報が示すならば、初期レプリカの数は、非常に少ないことがある。他方、ソーシャルメディアプラットフォーム上で極めて多くのユーザを追跡していることをその情報が示すならば、初期レプリカの数は、非常に多いことがある。
【0128】
上記議論は、本発明の原理および様々な実施形態を例示することを意図する。上記開示が完全に理解されるならば、多数の変形および修正が当業者に明らかになるであろう。以下の特許請求の範囲は、そのような変形および修正の全てを包含するように解釈されるべきことが意図される。
【0129】
条項
【0130】
条項1。解剖学的構造物のレプリカを作成する方法であって、以下を含む。
【0131】
第1のコンピュータシステムによって、被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れることであって、複数のピクチャの各ピクチャは、解剖学的構造物に対する別個の視認角度(viewing angle)からのものである、受け入れること。
【0132】
第1のコンピュータシステムによって、解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成すること。
【0133】
第1のコンピュータシステムによって、初期モデルを、解剖学的構造物を囲む所定の外側の形状に切断することであって、切断することは、所定の外形内に解剖学的構造物のポジモデルを作成する。
【0134】
第1のコンピュータシステムによって、ポジモデルから解剖学的構造物のネガモデルを作成すること。
【0135】
第1のコンピュータシステムによって、解剖学的構造物のオリフィスに対する関係においてステムツールオブジェクトをネガモデルの外面に配置すること。
【0136】
第1のコンピュータシステムによって、ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置して、ネガモデルを所定の角度に整列させること。
【0137】
第1のコンピュータシステムによって、整列させられたネガモデルの外面にベースツールオブジェクトを結合することによってベースツールオブジェクトを配置して、最終ネガモデルを作成すること。
【0138】
3次元プリンタによって、最終ネガモデルを印刷して、ネガモールドを作成すること。
【0139】
ネガモールドを用いて解剖学的構造物のレプリカを鋳造すること。
【0140】
条項2。最終ネガモデルを印刷する前に、ブレーシングツールオブジェクトをステムツールオブジェクトに結合することによってブレーシングツールオブジェクトを配置するして、最終ネガモデルを生成することをさらに含む、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0141】
条項3。ブレーシングツールオブジェクトをベースツールオブジェクトに結合することをさらに含み、ブレーシングツールオブジェクトは、ステムツールオブジェクトおよびベースツールオブジェクトのみに結合される、本明細書中のいずれかの条項に記載の方法。
【0142】
条項4。ベースツールオブジェクトは、ネガモールドを所定の角度で支持するように構成される、本明細書のいずれかの条項の方法。
【0143】
条項5。ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置することは、以下をさらに含む、本明細書中のいずれかの条項の方法
【0144】
ネガモデルを含む3次元(3D)座標空間内の原点にゼロ化オブジェクトを配置すること。
【0145】
角度付けオブジェクトのベースがゼロ化オブジェクトのベースと一致するように、3次元座標空間内で、ゼロ化オブジェクトに対して角度付けオブジェクトを配置すること。
【0146】
ネガモデルが角度付きオブジェクトの角度付き壁部分によって指定される所定の角度に角度付けられるように、ネガモデルの外面のリップを角度付き壁部分に対して面一に配置すること。
【0147】
条項6。ネガモデルを切断して、ゼロ化オブジェクトを3D座標空間内の原点に残しながら、3D座標空間から角度付けオブジェクトを除去することをさらに含む、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0148】
条項7。以下をさらに含む、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0149】
第1のコンピュータシステムによって、ネガモデルを切断して、ネガモデルから角度付けオブジェクトを除去すること。
【0150】
条項8。以下をさらに含む、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0151】
被験者が登録される1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームに関する情報を取得することであって、情報は、被験者に関連するフォロワの数、被験者に関連する加入者の数、被験者に関連する友人の数、またはそれらの組み合わせを示す、情報を取得すること。
【0152】
少なくとも情報に基づいて、被験者の解剖学的構造物についての容積要求(ボリューム要求)を決定すること。
【0153】
最終ネガモデルを印刷することは、容積要求に基づいて決定される数のネガモールドを印刷することをさらに含む。
【0154】
条項9。以下をさらに含む、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0155】
被験者が登録される1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームに関する情報を取得することであって、情報は、被験者に関連するフォロワの数、被験者に関連する加入者の数、被験者に関連する友人の数、またはそれらの組み合わせを示す、取得すること。
【0156】
少なくとも上記情報に基づいて、ネガモデルを修正する部分を割り当てる人を人のグループ(群)から選択すること。
【0157】
条項10。以下をさらに含む、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0158】
被験者が登録される1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームに関連する情報を取得することであって、前記情報は、被験者に関連するフォロワの数、被験者に関連する加入者の数、被験者に関連する友人の数、またはそれらの組み合わせを示す、取得すること。
【0159】
少なくとも上記情報に基づいて、製造する初期レプリカの数を決定すること。
【0160】
条項11。ベースツールオブジェクトは、ネガモールドの丸い形状を維持するように構成される、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0161】
条項12。ネガモデルを作成する前に、ポジモデルの所定の外形に沿って一意の識別番号を追加することをさらに含む、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0162】
条項13。解剖学的構造物は、口、外性器、および肛門を含む群から選択された少なくとも1つである、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0163】
条項14。第1のコンピュータシステムは、複数の別個のコンピュータシステムを含む、本明細書中のいずれかの条項の方法。
【0164】
条項15。解剖学的構造物のネガモデルを作成するためのシステムであって、以下を含む。
【0165】
プロセッサ。
【0166】
プロセッサに結合されるメモリ。
【0167】
メモリは、プログラムを格納し、プログラムは、プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、以下を実行させる。
【0168】
被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れることであって、複数のピクチャの各ピクチャは、解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものである、受け入れること。
【0169】
解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成すること。
【0170】
初期モデルを、解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断することであって、切断することは、所定の外形内に解剖学的構造物のポジモデルを生成する、切断すること。
【0171】
ポジモデルから解剖学的構造物のネガモデルを作成すること。
【0172】
解剖学的構造物のオリフィスに対する関係においてネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置すること。
【0173】
ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置して、ネガモデルを所定の角度に整列させること。
【0174】
ベースツールオブジェクトを整列させられたネガモデルの外面に結合することによってベースツールオブジェクトを配置すること。
【0175】
最終ネガモデルを印刷して、ネガモールドを作成すること。
【0176】
条項16。最終ネガモデルを印刷する前に、プログラムは、プロセッサに、ブレーシングツールオブジェクトをステムツールオブジェクトに結合することによってブレーシングツールオブジェクトを配置させて、最終ネガモデルを生成させる、本明細書中のいずれかの条項のシステム。
【0177】
条項17。プログラムは、プロセッサに、ブレーシングツールオブジェクトをベースツールオブジェクトに結合させ、ブレーシングツールオブジェクトは、ステムツールオブジェクトおよびベースツールオブジェクトにのみ結合される、本明細書中のいずれかの条項のシステム。
【0178】
条項18。ベースツールオブジェクトは、ネガモールドを所定の角度で支持するように構成される、本明細書中のいずれかの条項のシステム。
【0179】
条項19。本明細書中のいずれかの条項のシステムであって、ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置することは、以下をさらに含む。
【0180】
ネガモデルを含む3次元(3D)座標空間内の原点にゼロ化オブジェクトを配置すること。
【0181】
3次元座標空間内で、角度付けオブジェクトのベースがゼロ化オブジェクトのベースと一致するように、ゼロ化オブジェクトに対して角度付けオブジェクトを配置すること。
【0182】
ネガモデルが、角度付けオブジェクトの角度付き壁部分によって指定される所定の角度に角度付けられるように、ネガモデルの外面のリップを角度付き壁部分に対して面一に配置すること。
【0183】
条項20。命令を格納する有形の非一時的なコンピュータ読取可能媒体であって、命令は、実行されるときに、処理デバイスに以下を実行させる。
【0184】
被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れることであって、複数のピクチャの各ピクチャは、解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものである、受け入れること。
【0185】
解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成すること。
【0186】
初期モデルを、解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断することであって、切断することは、所定の外形内に解剖学的構造物のポジモデルを生成する、切断すること。
【0187】
ポジモデルから解剖学的構造物のネガモデルを作成すること。
【0188】
解剖学的構造物のオリフィスに対する関係においてネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置すること。
【0189】
ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置して、ネガモデルを所定の角度に整列させること。
【0190】
ベースツールオブジェクトを整列させられたネガモデルの外面に結合することによってベースツールオブジェクトを配置して、最終ネガモデルを作成すること。
【0191】
最終ネガモデルを印刷して、ネガモールドを作成すること。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解剖学的構造物のレプリカを作成する方法であって、
第1のコンピュータシステムによって、被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れることであって、複数のピクチャの各ピクチャは、前記解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものである、受け入れることと、
前記第1のコンピュータシステムによって、前記解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成することと、
前記第1のコンピュータシステムによって、前記初期モデルを、前記解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断することであって、切断することは、前記所定の外形内に前記解剖学的構造物のポジモデルを作成する、切断することと、
前記第1のコンピュータシステムによって、前記ポジモデルから前記解剖学的構造物のネガモデルを作成することと、
前記第1のコンピュータシステムによって、前記解剖学的構造物のオリフィスに対する関係において前記ネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置することと、
前記第1のコンピュータシステムによって、ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置して、前記ネガモデルを所定の角度に整列させることと、
前記第1のコンピュータシステムによって、ベースツールオブジェクトを前記整列させられたネガモデルの前記外面に結合することによって前記ベースツールオブジェクトを配置して、最終ネガモデルを作成することと、
3次元プリンタによって、前記
最終ネガモデルを印刷して、ネガモールドを作成することと、
前記ネガモールドを用いて前記解剖学的構造物のレプリカを鋳造することと、を含む、
方法。
【請求項2】
前記最終ネガモデルを印刷する前に、ブレーシングツールオブジェクトを前記ステムツールオブジェクトに結合することによって前記ブレーシングツールオブジェクトを配置して、最終ネガモデルを生成することをさらに含む、請求項1に記載の方法
。
【請求項3】
記ブレーシングツールオブジェクトを前記ベースツールオブジェクトに結合することをさらに含み、前記ブレーシングツールオブジェクトは、前記ステムツールオブジェクトおよび前記ベースツールオブジェクトにのみ結合される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ベースツールオブジェクトは、前記所定の角度で前記ネガモールドを支持するように構成される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ゼロ化オブジェクトおよび前記角度付けオブジェクトを配置することは、
前記ネガモデルを含む3次元(3D)座標空間内の原点に前記ゼロ化オブジェクトを配置することと、
前記3D座標空間内で、前記角度付けオブジェクトのベースが前記ゼロ化オブジェクトのベースと一致するように、前記ゼロ化オブジェクトに対して前記角度付けオブジェクトを配置することと、
前記ネガモデルが前記角度付けオブジェクトの角度付き壁部分によって指定される所定の角度に角度付けられるように、前記ネガモデルの前記外面のリップを前記角度付き壁部分に対して面一に配置することと、をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ネガモデルを切断して、前記ゼロ化オブジェクトを前記3D座標空間内の前記原点に残しながら、前記3D座標空間から前記角度付けオブジェクトを除去することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のコンピュータシステムによって、前記ネガモデルを切断して、前記ネガモデルから前記角度付けオブジェクトを除去することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記被験者が登録される1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームに関する情報を取得することであって、前記情報は、前記被験者に関連するフォロワの数、前記被験者に関連する加入者の数、前記被験者に関連する友人の数、またはそれらの組み合わせを示す、取得することと、
少なくとも前記情報に基づいて、前記被験者の前記解剖学的構造物についての容積要求を決定することと、をさらに含み、
前記最終ネガモデルを印刷することは、前記容積要求に基づいて決定される数のネガモールドを印刷することをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記被験者が登録される1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームに関する情報を取得することであって、前記情報は、前記被験者に関連するフォロワの数、前記被験者に関連する加入者の数、前記被験者に関連する友人の数、またはそれらの組み合わせを示す、取得することと、
少なくとも前記情報に基づいて、前記ネガモデルを修正する部分を割り当てる人を人の群の中から選択すること
または製造する初期レプリカの数を決定することと、をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ベースツールオブジェクトは、前記ネガモールドの丸い形状を維持するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ネガモデルを生成する前に、前記ポジモデルの前記所定の外形に沿って一意の識別番号を追加することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記解剖学的構造物は、口、外性器、および肛門を含む群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のコンピュータシステムは、複数の別個のコンピュータシステムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
解剖学的構造物のネガモデルを作成するためのシステムであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されるメモリと、を含み、
前記メモリは、プログラムを格納し、前記プログラムは、前記プロセッサによって実行されるときに、プロセッサに、
被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れさせ、前記複数のピクチャの各ピクチャは、前記解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものであり、
前記解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成させ、
前記初期モデルを、前記解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断させ、切断させることは、前記所定の外形内に前記解剖学的構造物のポジモデルを生成し、
前記ポジモデルから前記解剖学的構造物のネガモデルを作成させ、
前記解剖学的構造物のオリフィスに対する関係において前記ネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置させ、
ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置させて、前記ネガモデルを所定の角度に整列させ、
ベースツールオブジェクトを前記整列させられた前記ネガモデルの前記外面に結合させることによって前記ベースツールオブジェクトを配置させ、
最終ネガモデルを印刷させて、ネガモールドを作成させる、
システム。
【請求項15】
前記プログラムは、前記最終ネガモデルを印刷する前に、前記プロセッサに、ブレーシングツールオブジェクトを前記ステムツールオブジェクトに結合することによって前記ブレーシングツールオブジェクトを配置させて、最終ネガモデルを生成させる、請求項
14に記載のシステム。
【請求項16】
前記プログラムは、前記プロセッサに、前記ブレーシングツールオブジェクトを前記ベースツールオブジェクトに結合させ、前記ブレーシングツールオブジェクトは、前記ステムツールオブジェクトおよび前記ベースツールオブジェクトにのみ結合される、請求項
15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ベースツールオブジェクトは、前記所定の角度で前記ネガモールドを支持するように構成される、請求項
15に記載のシステム。
【請求項18】
前記ゼロ化オブジェクトおよび前記角度付けオブジェクトを配置させることは、
前記ネガモデルを含む3次元(3D)座標空間内の原点に前記ゼロ化オブジェクトを配置させること、
前記3D座標空間内で、前記角度付けオブジェクトのベースが前記ゼロ化オブジェクトのベースと一致するように、前記ゼロ化オブジェクトに対して前記角度付けオブジェクトを配置させることと、
前記ネガモデルが前記角度付けオブジェクトの壁部分によって指定される所定の角度に角度付けられるように、前記ネガモデルの前記外面のリップを前記角度付き壁部分に対して面一に配置させることと、をさらに含む、
請求項
14に記載のシステム。
【請求項19】
命令を格納する有形の非一時的なコンピュータ読取可能媒体であって、
前記命令は、実行されるときに、処理デバイスに、
被験者の解剖学的構造物の複数のピクチャを受け入れさせ、前記複数のピクチャの各ピクチャは、前記解剖学的構造物に対する別個の視認角度からのものであり、
前記解剖学的構造物の外面の初期モデルを含むオブジェクトファイルを作成させ、
前記初期モデルを、前記解剖学的構造物を囲む所定の外形に切断させ、切断させることは、前記所定の外形内に前記解剖学的構造物のポジモデルを生成させ、
前記ポジモデルから前記解剖学的構造物のネガモデルを作成させ、
前記解剖学的構造物のオリフィスに対する関係において前記ネガモデルの外面にステムツールオブジェクトを配置させ、
ゼロ化オブジェクトおよび角度付けオブジェクトを配置させて、前記ネガモデルを所定の角度に整列させ、
ベースツールオブジェクトを前記整列させられたネガモデルの前記外面に結合させることによってベースツールオブジェクトを配置させて、最終ネガモデルを作成させ、
前記最終ネガモデルを印刷させて、ネガモールドを作成させる、
有形の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
【国際調査報告】