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特表2024-537121電池を検査及び分離する方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】電池を検査及び分離する方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/00 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
G01R31/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520620
(86)(22)【出願日】2023-01-10
(85)【翻訳文提出日】2024-04-03
(86)【国際出願番号】 KR2023000452
(87)【国際公開番号】W WO2023132741
(87)【国際公開日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】10-2022-0003646
(32)【優先日】2022-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ソ・アン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・キュン・コ
(72)【発明者】
【氏名】ユン・ホ・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】シ・ウォン・ジョン
【テーマコード(参考)】
2G036
【Fターム(参考)】
2G036AA27
2G036AA28
2G036BB08
2G036CA01
(57)【要約】
本発明の実施形態による二次電池の検査-分離方法は、所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定する段階、前記所定個数の電池全体が良好電池であると判定されていない場合、良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、良好電池のみで構成された良好電池グループを形成することが可能である場合、前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送される段階、前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、前記良好電池グループを形成することが可能ではない場合、前記所定個数の電池のうち良好電池を良好電池貯蔵部に移送して一時的に貯蔵する段階、及び前記良好電池グループが形成された場合、前記良好電池グループを排出させる段階を含んでよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定する段階と、
前記所定個数の電池全体が良好電池であると判定されなかった場合、
良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、良好電池のみで構成された良好電池グループを形成することが可能である場合、前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送される段階と、
前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、前記良好電池グループを形成することが可能ではない場合、前記所定個数の電池のうち良好電池を良好電池貯蔵部に移送して一時的に貯蔵する段階と、
前記良好電池グループが形成された場合、前記良好電池グループを排出させる段階と、を含む、二次電池の検査-分離方法。
【請求項2】
前記所定個数の電池全体が良好電池であると判定された場合、前記所定個数の電池全体を排出させる段階を含む、請求項1に記載の二次電池の検査-分離方法。
【請求項3】
前記所定個数の電池のうち良好電池でないと判定された不良電池を不良電池保管部に移送して保管する段階を含む、請求項1又は2に記載の二次電池の検査-分離方法。
【請求項4】
良好電池であるか否かを判定する前記段階において、
前記所定個数の電池に対する電圧検査、電流検査、及び抵抗検査の少なくとも一つに基づいて良好電池であるか否かを判定する、請求項1又は2に記載の二次電池の検査-分離方法。
【請求項5】
前記良好電池グループは、前記所定個数と同一の個数の良好電池で構成される、請求項1又は2に記載の二次電池の検査-分離方法。
【請求項6】
良好電池であるか否かを判定する前記段階の前に、
前記所定個数の電池をそれぞれ含む電池グループが順次供給される段階を含む、請求項1又は2に記載の二次電池の検査-分離方法。
【請求項7】
前記移送は、吸着パッドを用いる、請求項1又は2に記載の二次電池の検査-分離方法。
【請求項8】
前記所定個数の電池全体又は前記良好電池グループが電池作業部に排出されて所定の作業が行われる段階を含む、請求項1又は2に記載の二次電池の検査-分離方法。
【請求項9】
所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定する電池検査部と、
前記所定個数の電池に対する分離及び排出を行う電池分離部と、
良好電池が一時的に貯蔵される良好電池貯蔵部と、
前記電池検査部及び前記電池分離部と電気的に連結される制御部と、を含み、
前記制御部は、
前記所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定するように前記電池検査部を制御し、
前記所定個数の電池全体が良好電池であると判定されなかった場合、
前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、良好電池グループを形成することが可能である場合、前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送され、
前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、前記良好電池グループを形成することが可能ではない場合、前記所定個数の電池のうち良好電池を良好電池貯蔵部に移送して一時的に貯蔵し、
前記良好電池グループが形成された場合、前記良好電池グループを排出させるように前記電池分離部を制御する、二次電池の検査-分離システム。
【請求項10】
不良電池を保管する不良電池保管部をさらに含み、
前記制御部は、
前記電池分離部が前記所定個数の電池のうち良好電池でないと判定された不良電池を不良電池保管部に移送するように制御する、請求項9に記載の二次電池の検査-分離システム。
【請求項11】
前記制御部は、
前記電池検査部が前記所定個数の電池に対する電圧検査、電流検査、及び抵抗検査の少なくとも一つに基づいて良好電池であるか否かを判定するように制御する、請求項9又は10に記載の二次電池の検査-分離システム。
【請求項12】
前記良好電池グループは、前記所定個数と同一の個数の良好電池で構成される、請求項9又は10に記載の二次電池の検査-分離システム。
【請求項13】
前記電池分離部は、吸着パッドを用いて前記良好電池を移送する、請求項9又は10に記載の二次電池の検査-分離システム。
【請求項14】
前記所定個数の電池をそれぞれ含む電池グループを順次に前記電池検査部に供給する電池供給部を含む、請求項9又は10に記載の二次電池の検査-分離システム。
【請求項15】
排出された前記所定個数の電池全体又は前記良好電池グループに対する所定の作業が行われる電池作業部を含む、請求項9又は10に記載の二次電池の検査-分離システム。
【請求項16】
前記制御部は、
前記所定個数の電池全体が良好電池であると判定された場合、
前記所定個数の電池全体を排出させるように前記電池分離部を制御する、請求項9又は10に記載の二次電池の検査-分離システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2022年1月10日に出願された韓国特許出願第10-2022-0003646号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、電池が良好であるか否かを検査し、良好であるか否かに応じて電池を分離する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
環境汚染、石油枯渇などの理由により、太陽熱、水力、風力、海洋エネルギー、バイオマスエネルギーなどのような親環境エネルギー源に基づいた電力生産に対する開発が進行されている。特に、繰り返し充電が可能な二次電池に対する研究が活発に進行されており、二次電池の材料、効率、構造、安定性、及びシステムのような側面に対する開発が行われている。
【0004】
二次電池は、生産過程で工程を経るようになり、二次電池の形態に対応する多様な工程が適用されている。通常、電極工程、組み立て工程、化成工程などの工程を介して二次電池を生産しており、二次電池の生産過程で二次電池が良好であるか否かを検査して不良電池を分離する工程も存在する。
【0005】
従来の技術によれば、二次電池の生産過程で二次電池が良好であるか否かを検査して不良電池がある場合、良好電池と不良電池をともに排出させ、別途に不良電池を分離する作業を行った後に、良好電池を再び投入させた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、検査によって良好であるか否かが判定された電池に対し、不良電池は自動移送させて保管し、良好電池は自動移送させて一時的に貯蔵し、特定の要件を満たす場合に、所定個数の良好電池を自動に次の工程のために排出させ得る方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態による二次電池の検査-分離方法は、所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定する段階、前記所定個数の電池全体が良好電池であると判定されなかった場合、良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、良好電池のみで構成された良好電池グループを形成することが可能である場合、前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送される段階、前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、前記良好電池グループを形成することが可能ではない場合、前記所定個数の電池のうち良好電池を良好電池貯蔵部に移送して一時的に貯蔵する段階、及び前記良好電池グループが形成された場合、前記良好電池グループを排出させる段階を含んでよい。
【0008】
前記二次電池の検査-分離方法は、前記所定個数の電池全体が良好電池であると判定された場合、前記所定個数の電池全体を排出させる段階を含んでよい。
【0009】
前記二次電池の検査-分離方法は、前記所定個数の電池のうち良好電池でないと判定された不良電池を不良電池保管部に移送して保管する段階を含んでよい。
【0010】
良好電池であるか否かを判定する段階において、前記所定個数の電池に対する電圧検査、電流検査、及び抵抗検査の少なくとも一つに基づいて良好電池であるか否かを判定することができる。
【0011】
前記良好電池グループは、前記所定個数と同一の個数の良好電池で構成されてよい。
【0012】
前記二次電池の検査-分離方法は、良好電池であるか否かを判定する段階の前に、前記所定個数の電池をそれぞれ含む電池グループが順次供給される段階を含んでよい。
【0013】
前記移送は、吸着パッドを用いてよい。
【0014】
前記二次電池の検査-分離方法は、前記所定個数の電池全体又は前記良好電池グループが電池作業部に排出されて所定の作業が行われる段階を含んでよい。
【0015】
本発明の実施形態による二次電池の検査-分離システムは、所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定する電池検査部、前記所定個数の電池に対する分離及び排出を行う電池分離部、良好電池が一時的に貯蔵される良好電池貯蔵部、及び前記電池検査部及び前記電池分離部と電気的に連結される制御部を含み、前記制御部は、前記所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定するように前記電池検査部を制御し、前記所定個数の電池全体が良好電池であると判定されなかった場合に、前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、良好電池グループを形成することが可能である場合、前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送され、前記良好電池貯蔵部に一時的に貯蔵された良好電池が移送されることによって、前記良好電池グループを形成することが可能ではない場合、前記所定個数の電池のうち良好電池を良好電池貯蔵部に移送して一時的に貯蔵し、前記良好電池グループが形成された場合、前記良好電池グループを排出させるように前記電池分離部を制御することができる。
【0016】
前記二次電池の検査-分離システムは、不良電池を保管する不良電池保管部をさらに含み、前記制御部は、前記電池分離部が前記所定個数の電池のうち良好電池でないと判定された不良電池を不良電池保管部に移送するように制御することができる。
【0017】
前記制御部は、前記電池検査部が前記所定個数の電池に対する電圧検査、電流検査、及び抵抗検査の少なくとも一つに基づいて良好電池であるか否かを判定するように制御することができる。
【0018】
前記良好電池グループは、前記所定個数と同一の個数の良好電池で構成されてよい。
【0019】
前記電池分離部は、吸着パッドを用いて前記良好電池を移送することができる。
【0020】
前記二次電池の検査-分離システムは、前記所定個数の電池をそれぞれ含む電池グループを順次に前記電池検査部に供給する電池供給部を含んでよい。
【0021】
前記二次電池の検査-分離システムは、排出された前記所定個数の電池全体又は前記良好電池グループに対する所定の作業が行われる電池作業部を含んでよい。
【0022】
前記制御部は、前記所定個数の電池全体が良好電池であると判定された場合、前記所定個数の電池全体を排出させるように前記電池分離部を制御することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の好ましい実施形態によれば、良好電池と不良電池をともに排出させて手作業で良好電池と不良電池を分離させた後、再び良好電池を投入させる過程を行わないので、不必要な手作業を省略することができる。
【0024】
本発明の好ましい実施形態によれば、電池の検査及び分離システムを自動化し、手動で行った作業が省略されることで、効率的かつ簡単に検査及び分離工程を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態による二次電池の検査-分離システムを示す図である。
図2】本発明の一実施形態による二次電池に対する検査及び分離を行う流れを示すフローチャートである。
図3】本発明の第1実施形態による二次電池の検査及び分離を示す図である。
図4】本発明の第2実施形態による二次電池の検査及び分離を示す図である。
図5】本発明の第3実施形態による二次電池の検査及び分離を示す図である。
図6】本発明の第4実施形態による二次電池の検査及び分離を示す図である。
図7】本発明の第5実施形態による二次電池の検査及び分離を示す図である。
図8】本発明の第6実施形態による二次電池の検査及び分離を示す図である。
図9】本発明の第7実施形態による二次電池の検査及び分離を示す図である。
図10】本発明の第8実施形態による二次電池の検査及び分離を示す図である。
図11】本発明の他の実施形態による二次電池の検査-分離システムを含む二次電池製造システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付した図面を参照して、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態に具現されてよく、以下の実施形態により制限されるか限定されるものではない。
【0027】
本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分又は本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略し、本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付加するに当たり、明細書全体を通じて同一又は類似の構成要素に対しては同一の参照符号を付ける。
【0028】
また、本明細書及び特許請求の範囲に用いられる用語や単語は、通常的かつ辞典的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最良の方法で説明するために用語の概念を適宜定義することができるとの原則に即し、本発明の技術的思想に適合する意味と概念に解釈されなければならない。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態による二次電池の検査-分離システム1(以下、「検査-分離システム1」)を示す。
【0030】
検査-分離システム1は、電池検査部110を含んでよい。電池検査部110は、検査-分離システム1に供給される電池に対して良好電池であるか否かを判定する検査を行ってよい。例えば、電池検査部110は、順次供給される電池に対する電圧検査、電流検査、及び抵抗検査の少なくとも一つに基づいて良好電池であるか否かを判定することができる。
【0031】
電池検査部110は、検査のために所定個数の電池からなる電池グループがそれぞれ順次供給されてよい。例えば、所定個数の電池を含む電池グループが電池検査部110に順次供給されてよく、電池検査部110は、順次供給されるそれぞれの電池グループに含まれる所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定することができる。
【0032】
検査-分離システム1は、電池分離部120を含んでよい。電池分離部120は、良好電池であるか否かが判定された電池に対して分離作業を行うことができる。例えば、電池分離部120は、良好電池であると判定された電池は良好電池貯蔵部130に移送し、良好電池であると判定されていない電池は不良電池保管部140に移送することができる。電池分離部120は、吸着パッドを用いて電池を吸着し、吸着された電池を良好電池貯蔵部130及び不良電池保管部140の一つに対して移送することができる。
【0033】
検査-分離システム1は、良好電池貯蔵部130を含んでよい。良好電池貯蔵部130は、良好電池であると判定された電池(又は、良好電池)が貯蔵され得る。例えば、良好電池貯蔵部130には、検査-分離システム1で良好電池を排出する前に、良好電池が一時的に貯蔵され得る。
【0034】
検査-分離システム1は、不良電池保管部140を含んでよい。不良電池保管部140は、良好電池であると判定されていない電池(又は、不良電池)が保管され得る。例えば、不良電池保管部140には、検査-分離システム1で良好電池として排出できない不良電池が保管され得る。
【0035】
検査-分離システム1は、制御部100をさらに含んでよい。制御部100は、電池検査部110及び電池分離部120の少なくとも一つ以上と電気的に連結されてよく、電池検査部110及び電池分離部120の少なくとも一つ以上が行う動作を制御することができる。
【0036】
検査-分離システム1は、良好電池グループ10を排出させることができる。例えば、良好電池グループ10は、良好電池のみからなる電池グループであってよい。検査-分離システム1は、良好電池を排出させる場合、工程の効率のために、所定個数の良好電池のみからなる良好電池グループ10を形成した後に排出させることができる。良好電池グループ10に含まれる良好電池の所定個数は、電池検査部110に順次供給されるそれぞれの電池グループに含まれる電池の所定個数と同一であってよい。ただし、これに制限されるものではない。
【0037】
図2は、本発明の一実施形態による二次電池に対する検査及び分離を行う流れを示す。
【0038】
段階210によれば、所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定することができる。例えば、電池検査部110は、所定個数の電池に対して良好電池であるか否かを判定することができる。電池検査部110は、電圧検査、電流検査、及び抵抗検査の少なくとも一つに基づいて良好電池であるか否かを判定することができる。具体的な例として、電池検査部110に順次供給される電池グループのそれぞれに含まれる電池個数が4個である場合、電池検査部110は、4個の電池に対して良好電池であるか否かを判定することができる。
【0039】
段階220によれば、所定個数の電池全体が良好電池であると判定されたかを識別することができる。例えば、電池分離部120は、所定個数の電池全体が良好電池であると判定されたかを識別することができる。電池分離部120は、所定個数の電池全体が良好電池であると判定されることを識別した場合、段階230を行うことができる。
【0040】
段階230によれば、所定個数の電池全体を排出させることができる。例えば、電池分離部120は、所定個数の電池全体が良好電池であると判定されることを識別した場合、所定個数の電池全体を良好電池グループ10として排出させることができる。具体的な例として、4個の電池に対して良好電池であるか否かを検査して4個全体が良好電池であると判定されることを識別した場合、電池分離部120は、4個の電池を良好電池グループ10として排出させることができる。
【0041】
電池分離部120は、所定個数の電池全体が良好電池であると判定されることを識別できなかった場合、段階240を行うことができる。
【0042】
段階240によれば、良好電池が移送されて良好電池グループ10が形成可能であるか否かを識別することができる。例えば、電池分離部120は、所定個数の電池のうち不良電池を不良電池保管部140に移送し、良好電池貯蔵部130で良好電池が移送されることによって良好電池グループ10を形成することが可能であるか否かを識別することができる。具体的な例として、電池分離部120は、良好電池貯蔵部130に貯蔵された良好電池の個数が良好電池グループ10の形成に不足である場合、電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能ではないことを識別することができる。又は、電池分離部120は、不良電池保管部140に移送される不良電池の個数よりも良好電池貯蔵部130に貯蔵された良好電池の個数が少ない場合、良好電池グループ10を形成することが可能ではないことを識別することができる。
【0043】
電池分離部120は、良好電池貯蔵部130に貯蔵された良好電池の個数が良好電池グループ10の形成に不足していない場合、電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能であることを識別することができる。又は、電池分離部120は、不良電池保管部140に移送される不良電池の個数よりも良好電池貯蔵部130に貯蔵された良好電池の個数が多いか同一の場合、良好電池グループ10を形成することが可能であることを識別することができる。
【0044】
電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能であることを識別した場合、段階250を行うことができる。
【0045】
段階250によれば、良好電池が移送されて良好電池グループ10を形成することができる。例えば、電池分離部120は、良好電池貯蔵部130に貯蔵された良好電池が移送され得、移送されることで所定個数の良好電池を含む良好電池グループ10を形成することができる。
【0046】
段階260によれば、良好電池グループ10を排出させることができる。例えば、電池分離部120は、良好電池グループ10を形成した場合、良好電池グループ10を他の工程のために検査-分離システム1から排出させることができる。
【0047】
電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能ではないことを識別した場合、段階270を行うことができる。
【0048】
段階270によれば、所定個数の電池のうち不良電池を不良電池保管部140に移送することができる。例えば、良好電池貯蔵部130に貯蔵された良好電池の個数が良好電池グループ10の形成に不足である場合、電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能ではないことを識別することができる。電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能ではないことを識別した場合、供給された所定個数の電池のうち不良電池を不良電池保管部140に移送することができる。
【0049】
段階280によれば、所定個数の電池のうち良好電池を良好電池貯蔵部130に一時的に貯蔵することができる。例えば、電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能ではないことを識別した場合、供給された所定個数の電池のうち良好電池を良好電池貯蔵部130に一時的に貯蔵することができる。
【0050】
検査-分離システム1の制御部100は、電池検査部110及び電池分離部120の少なくとも一つを制御することで、前述した段階210~280の動作を行うことができる。
【0051】
以下、図3図10の実施形態を参照し、検査-分離システム1が二次電池を検査及び分離する流れについて詳しく説明する。また、図3図10の実施形態は、所定個数が4個であることを前提として説明したが、これは説明の便宜のための例示であり、特にこれに制限されない。順次に電池グループが供給されるので、それぞれの実施形態は、前述した実施形態を前提として説明されてよい。例えば、第N実施形態の後に第N+1実施形態が第N実施形態を前提として行われてよい。
【0052】
図3は、本発明の第1実施形態による二次電池の検査及び分離を示す。
【0053】
電池検査部110は、4個の電池を含む電池グループが供給され得る。電池検査部110は、供給された電池グループに対して良好電池であるか否かを判定する検査を行うことができる。電池検査部110は、電池グループに含まれるそれぞれの電池に対する電圧検査、電流検査、及び抵抗検査の少なくとも一つに基づいて良好電池であるか否かを判定することができる。
【0054】
供給された電池グループに含まれる4個の電池が全て良好電池2の場合、電池検査部110は、供給された電池グループ内に含まれる電池全体が良好電池2であると判定することができる。電池分離部120は、供給された電池グループ内に含まれる電池全体が良好電池2であると判定されることを識別した場合、4個の電池全体を良好電池グループ10として排出させることができる。
【0055】
この場合、良好電池貯蔵部130及び不良電池保管部140には、それぞれ0個の電池が存在してよい。
【0056】
図4は、本発明の第2実施形態による二次電池の検査及び分離を示す。
【0057】
供給された電池グループに含まれる4個の電池のうち、良好電池2は3個であり、不良電池3は1個である場合、電池検査部110は、4個の電池のうち、良好電池2は3個であり、不良電池3は1個であると判定してよい。
【0058】
電池分離部120は、前記判定を識別した場合、良好電池貯蔵部130から良好電池2が移送されることによって良好電池グループ10を形成することが可能であるか否かを識別することができる。この場合、良好電池貯蔵部130には、第1実施形態による0個の良好電池2が存在するので、4個の良好電池を含む良好電池グループ10を形成することが可能ではないことがある。電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能ではないことを識別し、1個の不良電池3を不良電池保管部140に移送し、3個の良好電池2を良好電池貯蔵部130に移送することができる。
【0059】
この場合、良好電池貯蔵部130には、3個の良好電池2が存在してよく、不良電池保管部140には、1個の不良電池3が存在してよい。
【0060】
図5は、本発明の第3実施形態による二次電池の検査及び分離を示す。
【0061】
供給された電池グループに含まれる4個の電池のうち、良好電池2は3個であり、不良電池3は1個である場合、電池検査部110は、4個の電池のうち、良好電池2は3個であり、不良電池3は1個であると判定してよい。
【0062】
電池分離部120は、前記判定を識別した場合、良好電池貯蔵部130から良好電池2が移送されることによって良好電池グループ10を形成することが可能であるか否かを識別することができる。この場合、良好電池貯蔵部130には、第2実施形態による3個の良好電池2が存在するので、1個の良好電池2が移送されることによって4個の良好電池を含む良好電池グループ10を形成することが可能である。
【0063】
電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能であることを識別し、1個の不良電池3を不良電池保管部140に移送し、1個の良好電池2を良好電池貯蔵部130から移送されることで、良好電池グループ10を形成することができる。電池分離部120は、4個の良好電池を含む良好電池グループ10を排出させることができる。
【0064】
この場合、良好電池貯蔵部130には、2個の良好電池2が存在してよく、不良電池保管部140には、2個の不良電池3が存在してよい。
【0065】
図6は、本発明の第4実施形態による二次電池の検査及び分離を示す。
【0066】
供給された電池グループに含まれる4個の電池のうち、良好電池2が2個であり、不良電池3が2個である場合、電池検査部110は、4個の電池のうち、良好電池2は2個であり、不良電池3は2個であると判定してよい。
【0067】
電池分離部120は、前記判定を識別した場合、良好電池貯蔵部130から良好電池2が移送されることによって良好電池グループ10を形成することが可能であるか否かを識別することができる。この場合、良好電池貯蔵部130には、第3実施形態による2個の良好電池2が存在するので、2個の良好電池2が移送されることによって4個の良好電池を含む良好電池グループ10を形成することが可能である。
【0068】
電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能であることを識別し、2個の不良電池3を不良電池保管部140に移送し、2個の良好電池2を良好電池貯蔵部130から移送されることで、良好電池グループ10を形成することができる。電池分離部120は、4個の良好電池を含む良好電池グループ10を排出させることができる。
【0069】
この場合、良好電池貯蔵部130には、0個の良好電池2が存在してよく、不良電池保管部140には、4個の不良電池3が存在してよい。
【0070】
図7は、本発明の第5実施形態による二次電池の検査及び分離を示す。
【0071】
供給された電池グループに含まれる4個の電池のうち、良好電池2が0個であり、不良電池3が4個である場合、電池検査部110は、4個の電池のうち、良好電池2は0個であり、不良電池3は4個であると判定してよい。
【0072】
電池分離部120は、前記判定を識別した場合、良好電池貯蔵部130から良好電池2が移送されることによって良好電池グループ10を形成することが可能であるか否かを識別することができる。この場合、良好電池貯蔵部130には、第4実施形態による0個の良好電池2が存在するので、0個の良好電池2が移送されることによって4個の良好電池を含む良好電池グループ10を形成することが可能ではないことがある。
【0073】
電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能ではないことを識別し、4個の不良電池3を不良電池保管部140に移送することができる。電池分離部120は、良好電池グループ10を排出させないことができる。
【0074】
この場合、良好電池貯蔵部130には、0個の良好電池2が存在してよく、不良電池保管部140には、8個の不良電池3が存在してよい。
【0075】
図8は、本発明の第6実施形態による二次電池の検査及び分離を示す。
【0076】
供給された電池グループに含まれる4個の電池のうち、良好電池2が1個であり、不良電池3が3個である場合、電池検査部110は、4個の電池のうち、良好電池2は1個であり、不良電池3は3個であると判定してよい。
【0077】
電池分離部120は、前記判定を識別した場合、良好電池貯蔵部130から良好電池2が移送されることによって良好電池グループ10を形成することが可能であるか否かを識別することができる。この場合、良好電池貯蔵部130には、第5実施形態による0個の良好電池2が存在するので、良好電池2が移送されることによって4個の良好電池を含む良好電池グループ10を形成することが可能ではないことがある。
【0078】
電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能ではないことを識別し、3個の不良電池3を不良電池保管部140に移送し、1個の良好電池2を良好電池貯蔵部130に移送することができる。電池分離部120は、良好電池グループ10を排出させないことができる。
【0079】
この場合、良好電池貯蔵部130には、1個の良好電池2が存在してよく、不良電池保管部140には、11個の不良電池3が存在してよい。
【0080】
図9は、本発明の第7実施形態による二次電池の検査及び分離を示す。
【0081】
供給された電池グループに含まれる4個の電池のうち、良好電池2が4個であり、不良電池3が0個である場合、電池検査部110は、4個の電池のうち、良好電池2は4個であり、不良電池3は0個であると判定してよい。
【0082】
電池分離部120は、供給された電池グループに含まれる4個の電池が全て良好電池2であるという前記判定を識別した場合、4個の電池全体を良好電池グループ10として排出させることができる。
【0083】
この場合、良好電池貯蔵部130には、1個の良好電池2が存在してよく、不良電池保管部140には、11個の不良電池3が存在してよい。
【0084】
図10は、本発明の第8実施形態による二次電池の検査及び分離を示す。
【0085】
供給された電池グループに含まれる4個の電池のうち、良好電池2が3個であり、不良電池3が1個である場合、電池検査部110は、4個の電池のうち、良好電池2は3個であり、不良電池3は1個であると判定してよい。
【0086】
電池分離部120は、前記判定を識別した場合、良好電池貯蔵部130から良好電池2が移送されることによって良好電池グループ10を形成することが可能であるか否かを識別することができる。この場合、良好電池貯蔵部130には、第7実施形態による1個の良好電池2が存在するので、良好電池2が移送されることによって4個の良好電池を含む良好電池グループ10を形成することが可能である。
【0087】
電池分離部120は、良好電池グループ10を形成することが可能であることを識別し、1個の不良電池3を不良電池保管部140に移送し、1個の良好電池2を良好電池貯蔵部130から移送され得る。電池分離部120が1個の良好電池2が移送されることで、良好電池グループ10を形成することができる。電池分離部120は、4個の良好電池を含む良好電池グループ10を排出させることができる。
【0088】
この場合、良好電池貯蔵部130には、0個の良好電池2が存在してよく、不良電池保管部140には、12個の不良電池3が存在してよい。
【0089】
図11は、本発明の他の実施形態による二次電池の検査-分離システム1を含む二次電池の製造システム1-1を示す。
【0090】
二次電池の製造システム1-1(以下、「製造システム1-1」)は、前述した二次電池の検査-分離システム1を含んでよい。
【0091】
製造システム1-1は、電池作業部150を含んでよい。電池作業部150は、排出された良好電池グループ10に含まれる良好電池に対する所定の作業が行われてよい。例えば、電池作業部150は、良好電池グループ10に含まれる良好電池に対するリードカッティングが行われてよい。具体的な例として、電池作業部150は、良好電池の整列状態及び整列状態に応じたリード位置を使用者インターフェース(例えば、カッティングビジョン)を介して識別し、識別された整列状態及びリード位置に基づいて所定のカッティング作業を行ってよい。
【0092】
製造システム1-1は、電池供給部160を含んでよい。電池供給部160は、電池検査部110に所定個数の電池をそれぞれ含む電池グループを順次供給することができる。
【0093】
製造システム1-1は、電池情報確認部170を含んでよい。電池情報確認部170は、電池グループに含まれる所定個数の電池のそれぞれに対する電池情報を確認することができる。例えば、所定個数の電池のそれぞれに電池情報の含まれたバーコードがある場合、電池情報確認部170は、バーコードを読み取ることで、電池情報を獲得することができる。電池情報には、位置情報、識別情報、良好であるか否かの情報が含まれてよい。電池情報確認部170が電池情報を獲得することで、電池分離部120が良好電池又は不良電池であると識別された所定個数の電池のそれぞれに対する位置情報に基づいて吸着パッドで吸着することで、良好電池貯蔵部130又は不良電池保管部140に対する移送を行うことができる。
【0094】
製造システム1-1は、電池整列部180を含んでよい。電池整列部180は、供給される電池グループに含まれるそれぞれの電池に対する機械的整列を行うことができる。例えば、電池検査部110が検査を行う前に、円滑な検査が行われるように電池グループに含まれるそれぞれの電池に対する整列を行うことができる。
【0095】
制御部100は、電池作業部150、電池供給部160、電池情報確認部170、及び電池整列部180の少なくとも一つと電気的に連結されてよく、電池作業部150、電池供給部160、電池情報確認部170、及び電池整列部180の少なくとも一つの動作を制御することができる。
【0096】
以上、本発明は、たとえ限定された実施例と図面によって説明されたが、本発明は、これにより限定されず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者により、本発明の技術思想と以下に記載の特許請求の範囲の均等範囲内で様々な実施が可能である。
【符号の説明】
【0097】
1 二次電池の検査-分離システム
1-1 二次電池の製造システム
2 良好電池
3 不良電池
10 良好電池グループ
100 制御部
110 電池検査部
120 電池分離部
130 良好電池貯蔵部
140 不良電池保管部
150 電池作業部
160 電池供給部
170 電池情報確認部
180 電池整列部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】