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特表2024-537133組換えAAV生成のための組成物及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】組換えAAV生成のための組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/34 20060101AFI20241003BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20241003BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20241003BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20241003BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20241003BHJP
   C12N 7/01 20060101ALI20241003BHJP
   C12N 15/864 20060101ALN20241003BHJP
   C12N 15/63 20060101ALN20241003BHJP
【FI】
C12N15/34 ZNA
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12N1/15
C12N7/01
C12N15/864 100Z
C12N15/63 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024520680
(86)(22)【出願日】2022-10-05
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 US2022077587
(87)【国際公開番号】W WO2023060113
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】63/252,585
(32)【優先日】2021-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/320,335
(32)【優先日】2022-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518278029
【氏名又は名称】リジェネクスバイオ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(74)【代理人】
【識別番号】100221741
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 直子
(74)【代理人】
【識別番号】100114926
【弁理士】
【氏名又は名称】枝松 義恵
(72)【発明者】
【氏名】リウ ピン
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー アイダ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ デヴィッド シー.
(72)【発明者】
【氏名】ポーレ ティロ エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ジョハリ ユスフ ビー.
【テーマコード(参考)】
4B065
【Fターム(参考)】
4B065AA95X
4B065AA95Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065BC01
4B065CA44
(57)【要約】
本明細書では、ヘルパー機能をコードする組換えポリヌクレオチド、及び組換えAAV粒子の生成に使用するのに適したヘルパープラスミドを提供する。また、本明細書では、rAAV粒子を生成するための方法も提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)第1のプロモーター及び第1のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DNA結合タンパク質(DBP)をコードするヌクレオチド配列、
b)第2のプロモーター及び第2のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、ならびに
c)アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列
のうちの1つ以上を含み、
アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない、
単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項2】
a)前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列、ならびに前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列、
b)前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列、ならびに前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列、
c)前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列、及び前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列、
d)前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列、ならびに前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列、
e)前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列、
f)前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列、または
g)前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列
を含む、請求項1に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項3】
前記単離された組換えポリヌクレオチドが、前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含み、
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7をコードする前記ヌクレオチド配列とが、反対の5’→3’方向にある、
請求項1に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項4】
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号1に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項5】
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が配列番号1を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項6】
前記アデノウイルスE2A DBPが、配列番号45に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項7】
前記アデノウイルスE2A DBPが配列番号45のアミノ酸配列を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項8】
前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号8に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項9】
前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が配列番号8を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項10】
前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドが、配列番号46に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項11】
前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドが配列番号46のアミノ酸配列を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項12】
前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号54に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項13】
前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列が、VA RNA I及びVA RNA IIをコードし、任意選択で、配列番号9に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項14】
前記第1のプロモーター及び前記第2のプロモーターが異なるプロモーターである、請求項1~13のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項15】
前記第1のプロモーターが、アデノウイルスE2Aプロモーター、CMVプロモーターまたはCMV由来プロモーターである、請求項1~14のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項16】
前記第1のプロモーターがアデノウイルスE2Aプロモーターである、請求項15に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項17】
前記アデノウイルスE2Aプロモーターが、配列番号2に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項16に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項18】
前記アデノウイルスE2Aプロモーターが、配列番号2のヌクレオチド配列を含む、請求項16に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項19】
前記アデノウイルスE2Aプロモーター及びE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号3または4に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項15~18のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項20】
前記アデノウイルスE2Aプロモーター及びE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号3または4を含む、請求項15~18のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項21】
前記アデノウイルスE2Aプロモーター及びE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号22または23に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項15~18のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項22】
前記アデノウイルスE2Aプロモーター及びE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号22または23を含む、請求項15~18のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項23】
前記第1のプロモーターが誘導性プロモーターである、請求項1~14のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項24】
前記第2のプロモーターが、アデノウイルスE4プロモーター、CMVプロモーター、またはCMV由来プロモーターである、請求項1~23のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項25】
前記第2のプロモーターがアデノウイルスE4プロモーターである、請求項24に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項26】
前記アデノウイルスE4プロモーターが、配列番号5に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項25に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項27】
前記アデノウイルスE4プロモーターが、配列番号5のヌクレオチド配列を含む、請求項25に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項28】
前記第2のプロモーターが誘導性プロモーターである、請求項1~23のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項29】
配列番号10に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項30】
配列番号10のヌクレオチド配列を含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項31】
配列番号11に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項32】
配列番号11のヌクレオチド配列を含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項33】
第3のプロモーター及び第3のポリAシグナルに作用可能に結合したボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項34】
前記ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号12に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、請求項33に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項35】
前記ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号12を含む、請求項33に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項36】
前記第3のプロモーターがCMVプロモーターである、請求項33~35のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項37】
配列番号13に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項33~35のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項38】
配列番号13のヌクレオチド配列を含む、請求項33~35のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項39】
配列番号14に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項33~38のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項40】
配列番号14のヌクレオチド配列を含む、請求項33~38のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項41】
第3のプロモーター及び第3のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノ随伴ウイルス(AAV)アセンブリー活性化タンパク質(AAP)をコードするヌクレオチド配列をさらに含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項42】
前記AAV AAPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号15に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、請求項41に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項43】
前記AAV AAPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号15を含む、請求項41に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項44】
前記第3のプロモーターがCMVプロモーターである、請求項41~43のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項45】
配列番号16に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項46】
配列番号16のヌクレオチド配列を含む、請求項41~44のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項47】
配列番号17に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項41~46のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項48】
配列番号17のヌクレオチド配列を含む、請求項41~46のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項49】
第3のプロモーター及び第3のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む、請求項1~28のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項50】
前記アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号18に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、請求項49に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項51】
前記アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号18を含む、請求項49に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項52】
前記アデノウイルスE1Aポリペプチドが、配列番号51に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項53】
前記アデノウイルスE1Aポリペプチドが、配列番号51のアミノ酸配列を含む、請求項49に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項54】
前記第3のプロモーターがCMVプロモーターである、請求項49~53のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項55】
配列番号19に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項49~54のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項56】
配列番号19のヌクレオチド配列を含む、請求項49~54のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項57】
配列番号20に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項49~56のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項58】
配列番号20のヌクレオチド配列を含む、請求項49~56のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項59】
前記単離された組換えポリヌクレオチドが、前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含み、
前記L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの前記N末端欠失が、配列番号21のヌクレオチド配列に対応する、
請求項1~27、33~36、41~44、及び49~54のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項60】
前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号22に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項59に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項61】
前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号22を含む、請求項59に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項62】
前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、その開始コドンに変異を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含む、請求項1~27、33~36、41~44、及び49~54のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項63】
前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、その開始コドンに変異を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号23に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項62に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項64】
前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、その開始コドンに変異を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号23を含む、請求項62に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項65】
前記単離された組換えポリヌクレオチドが、前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含み、
前記L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの前記N末端欠失が、L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの開始コドンを包含するが、前記L4 22K/33Kポリペプチドの開始コドンは包含しない、
請求項1~27、33~36、41~44、及び49~54のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項66】
前記単離された組換えポリヌクレオチドが、前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含み、
前記L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの全部または一部が、L4 22K/33K開始コドンの破壊を伴わずに欠失している、
請求項1~27、33~36、41~44、及び49~54のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項67】
前記単離された組換えポリヌクレオチドが、前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含み、
前記L4 100k/ヘキソンアセンブリーの前記N末端欠失が、L4 100k/ヘキソンアセンブリーの開始コドンで開始し、前記L4 22K/33Kプロモーターのすぐ隣で終了する、
請求項1~27、33~36、41~44、及び49~54、及び45~50のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項68】
配列番号25、27、29、31、または33に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項1~27、33~36、41~44、及び49~54、及び59~67のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項69】
配列番号25、27、29、31、または33のヌクレオチド配列を含む、請求項1~27、33~36、41~44、及び49~54、及び59~67のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項70】
配列番号26、28、30、32、または34に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項1~27、33~36、41~44、及び49~54、及び59~69のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項71】
配列番号26、28、30、32、または34のヌクレオチド配列を含む、請求項1~27、33~36、41~44、及び49~54、及び59~69のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項72】
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、請求項1~71のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項73】
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、請求項1~71のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項74】
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、請求項1~71のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項75】
前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、請求項1~71のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項76】
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列を含む、請求項1~71のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項77】
前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列を含む、請求項1~71のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項78】
前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列を含む、請求項1~71のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項79】
細菌複製起点及び選択マーカー遺伝子を含むプラスミドである、請求項1~78のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項80】
前記細菌複製起点がColE1起点である、請求項79に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項81】
前記選択マーカー遺伝子が薬剤耐性遺伝子である、請求項79または請求項80に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項82】
前記選択マーカー遺伝子がカナマイシン耐性遺伝子である、請求項81に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項83】
配列番号37~42または43に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項1~82のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項84】
配列番号37~42または43のヌクレオチド配列を含む、請求項1~82のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項85】
配列番号37に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、請求項1~82のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項86】
配列番号37のヌクレオチド配列を含む、請求項1~82のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【請求項87】
請求項1~86のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチドを含む、宿主細胞。
【請求項88】
細菌細胞である、請求項87に記載の宿主細胞。
【請求項89】
大腸菌(E.coli)細胞である、請求項87に記載の宿主細胞。
【請求項90】
真核細胞である、請求項87に記載の宿主細胞。
【請求項91】
哺乳類細胞である、請求項87に記載の宿主細胞。
【請求項92】
HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、CAP細胞、またはPerC6細胞である、請求項87に記載の宿主細胞。
【請求項93】
請求項1~86のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチドを生成する方法であって、好適な条件下で請求項87~92のいずれか1項に記載の宿主細胞をインキュベートすることを含む、前記方法。
【請求項94】
好適な条件下で請求項88または請求項89に記載の宿主細胞をインキュベートすることを含む、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成する方法であって、前記rAAV粒子を生成可能な細胞を培養することを含み、前記細胞が、
i.AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドと、
ii.機能的rep遺伝子をコードするポリヌクレオチドと、
iii.少なくとも1つのAAV逆方向末端リピート(ITR)と、標的細胞内での遺伝子産物の発現を指示する配列に作用可能に結合した前記遺伝子産物をコードする非AAV核酸配列とを含むゲノムを含む、ポリヌクレオチドと、
iv.前記AAVカプシドへの前記ゲノムのパッケージングを可能にする条件下で、前記AAVカプシドタンパク質への前記ゲノムのパッケージングを可能にするための、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドであって、請求項1~86のいずれか1項に記載の単離された組換えポリヌクレオチドを独立して含む、前記十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドと
を含む、前記方法。
【請求項96】
前記十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドが、
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、前記単離されたポリヌクレオチド
を含む、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
rAAV粒子を生成する方法であって、
a)細胞を含む細胞培養物を準備することと、
b)前記細胞に、
i.AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドと、
ii.機能的rep遺伝子をコードするポリヌクレオチドと、
iii.少なくとも1つのAAV逆方向末端リピート(ITR)と、標的細胞内での遺伝子産物の発現を指示する配列に作用可能に結合した前記遺伝子産物をコードする非AAV核酸配列とを含むゲノムを含む、ポリヌクレオチドと、
iv.前記AAVカプシドへの前記ゲノムのパッケージングを可能にする条件下で、前記AAVカプシドタンパク質への前記ゲノムのパッケージングを可能にするための、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドであって、請求項1~86のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを独立して含む、前記十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドと
を含む、1つ以上のポリヌクレオチドを導入することと、
c)前記rAAV粒子の生成が可能な条件下で前記細胞培養物を維持することと
を含む、前記方法。
【請求項98】
前記十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドが、
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、前記単離されたポリヌクレオチド
を含む、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記細胞に、AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチド及び機能的rep遺伝子を導入することを含む、請求項97または請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記1つ以上のポリヌクレオチドを前記細胞に導入することが、形質移入により行われる、請求項97~99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項101】
前記細胞が哺乳類細胞である、請求項95~100のいずれか1項に記載の方法。
【請求項102】
前記細胞が昆虫細胞である、請求項95~100のいずれか1項に記載の方法。
【請求項103】
前記細胞が、HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、またはPerC6細胞である、請求項95~100のいずれか1項に記載の方法。
【請求項104】
前記細胞がHEK293細胞である、請求項95~100のいずれか1項に記載の方法。
【請求項105】
前記細胞培養物が、浮遊培養物または接着培養物である、請求項95~104のいずれか1項に記載の方法。
【請求項106】
前記rAAV粒子を回収することをさらに含む、請求項95~105のいずれか1項に記載の方法。
【請求項107】
配列番号44のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを用いた参照方法よりも多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する、請求項95~105のいずれか1項に記載の方法。
【請求項108】
配列番号44のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを用いた参照方法よりも少なくとも約2倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する、請求項95~105のいずれか1項に記載の方法。
【請求項109】
配列番号44のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを用いた参照方法よりも多く、完全カプシドを含むrAAV粒子の集団を生成する、請求項95~105のいずれか1項に記載の方法。
【請求項110】
前記細胞培養物が、約50リットル~約20,000リットルの体積を有する、請求項95~109のいずれか1項に記載の方法。
【請求項111】
前記rAAV粒子が、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、及びAAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16血清型のカプシドタンパク質を含む、請求項95~110のいずれか1項に記載の方法。
【請求項112】
前記rAAV粒子が、AAV8、AAV9、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、またはAAV.hu37血清型のカプシドタンパク質を含む、請求項95~110のいずれか1項に記載の方法。
【請求項113】
前記rAAV粒子が、AAV8またはAAV9血清型のカプシドタンパク質を含む、請求項95~110のいずれか1項に記載の方法。
【請求項114】
前記遺伝子産物が、ポリペプチドまたは二重鎖RNA分子である、請求項95~110のいずれか1項に記載の方法。
【請求項115】
前記遺伝子産物がポリペプチドである、請求項114に記載の方法。
【請求項116】
前記遺伝子産物が、抗VEGF Fab、抗カリクレイン抗体、抗TNF抗体、ミクロジストロフィン、ミニジストロフィン、イズロニダーゼ(IDUA)、イズロン酸2-スルファターゼ(IDS)、低密度リポタンパク質受容体(LDLR)、トリペプチジルペプチダーゼ1(TPP1)、またはVEGF受容体1の非膜関連スプライスバリアント(sFlt-1)である、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
前記遺伝子産物が、ガンマ-サルコグリカン、Rabエスコートタンパク質1(REP1/CHM)、レチノイドイソメロヒドラーゼ(RPE65)、環状ヌクレオチドゲートチャネルアルファ3(CNGA3)、環状ヌクレオチドゲートチャネルベータ3(CNGB3)、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)、リソソーム関連膜タンパク質2アイソフォームB(LAMP2B)、第VIII因子、第IX因子、網膜色素変性GTPアーゼ制御因子(RPGR)、レチノシシン(RS1)、筋小胞体カルシウムATPアーゼ(SERCA2a)、アフリベルセプト、バッテニン(CLN3)、膜貫通ERタンパク質(CLN6)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、アクアポリン1(AQP1)、ジストロフィン、ミオチューブラリン1(MTM1)、フォリスタチン(FST)、グルコース-6-ホスファターゼ(G6Pアーゼ)、アポリポタンパク質A2(APOA2)、ウリジン二リン酸グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)、アリールスルファターゼB(ARSB)、N-アセチル-アルファ-グルコサミニダーゼ(NAGLU)、アルファ-グルコシダーゼ(GAA)、アルファ-ガラクトシダーゼ(GLA)、ベータ-ガラクトシダーゼ(GLB1)、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、アルファ1-アンチトリプシン(AAT)、ホスホジエステラーゼ6B(PDE6B)、オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ9OTC)、生存運動ニューロン(SMN1)、生存運動ニューロン(SMN2)、ニュールツリン(NRTN)、ニューロトロフィン-3(NT-3/NTF3)、ポルホビリノーゲンデアミナーゼ(PBGD)、神経成長因子(NGF)、ミトコンドリアコードNADH:ユビキノンオキシドレダクターゼコアサブユニット4(MT-ND4)、保護タンパク質カテプシンA(PPCA)、ジスフェリン、MER原がん遺伝子、チロシンキナーゼ(MERTK)、嚢胞性線維症膜貫通コンダクタンス調節因子(CFTR)、または腫瘍壊死因子受容体(TNFR)-免疫グロブリン(IgG1)Fc融合物である、請求項115に記載の方法。
【請求項118】
前記遺伝子産物が、ジストロフィンまたはミクロジストロフィンである、請求項115に記載の方法。
【請求項119】
前記遺伝子産物がマイクロRNAである、請求項114に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、ヘルパー機能をコードする組換えポリヌクレオチド、及び組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成する方法におけるその使用に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、米国出願第63/252,585号(2021年10月5日出願)及び米国出願第63/320,335号(2022年3月16日出願)の利益を主張し、これらの各出願は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0003】
電子提出された配列表の参照
本出願で電子提出した配列表(名称:6728_1802_Sequence_Listing.xml、サイズ:376,980バイト、作成日:2022年9月13日)の内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0004】
背景
組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)ベースベクターは、現在最も広く使用されている開発中の遺伝子療法製品である。rAAVベクター系の使用が好まれる理由は、部分的には、野生型ウイルスに関連する疾患がないこと、AAVの形質導入が非分裂細胞にも分裂細胞にも可能であること、及びその結果として臨床試験で長期のロバストな導入遺伝子発現が観察されていることによるものであり、このことは、遺伝子療法の適応症における、送達の大きな可能性を示している。加えて、種々の天然及び組換えrAAVベクター血清型は、種々の組織、器官、及び細胞を特異的に標的化し、ベクターに対する任意の既存の免疫を回避するのに役立ち、そのためAAVベース遺伝子療法の治療応用を拡大する。複製欠損型ウイルス(例えば、AAV)ベースの遺伝子療法をより広く後期臨床段階及び商業的使用に採用できるようになる前に、組換えウイルス粒子を大規模生産するための新たな方法を開発する必要がある。
【0005】
したがって、当技術分野では、rAAV粒子を大規模に生成するための方法の生産性及び収率の改善が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
概要
1つの態様において、本開示は、a)第1のプロモーター及び第1のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DNA結合タンパク質(DBP)をコードするヌクレオチド配列、b)第2のプロモーター及び第2のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、ならびにc)アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列のうちの1つ以上を含む、単離された組換えポリヌクレオチドを提供し、単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない。
【0007】
いくつかの実施形態において、単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、VA RNA I及びVA RNA IIをコードする。
【0008】
いくつかの実施形態において、単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含み、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7をコードするヌクレオチド配列とが、反対の5’→3’方向にある。
【0009】
いくつかの実施形態において、単離された組換えポリヌクレオチドは、細菌複製起点及び選択マーカー遺伝子を含むプラスミドである。
【0010】
いくつかの実施形態において、単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、37、38、39、40、41、42、43、または51に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、37、38、39、40、41、42、43、または51のヌクレオチド配列を含む。
【0012】
1つの態様において、本開示は、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドを含む、宿主細胞を提供する。いくつかの実施形態において、宿主細胞は細菌細胞である。いくつかの実施形態において、宿主細胞は真核細胞である。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、CAP(登録商標)細胞、またはPerC6細胞である。
【0013】
1つの態様において、本開示は、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドを生成する方法であって、本明細書に記載の宿主細胞を好適な条件下でインキュベートすることを含む、方法を提供する。
【0014】
1つの態様において、本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成する方法であって、rAAV粒子を生成可能な細胞を培養することを含み、細胞が、i)AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドと、ii)機能的rep遺伝子をコードするポリヌクレオチドと、iii)少なくとも1つのAAV逆方向末端リピート(ITR)と、標的細胞内での遺伝子産物の発現を指示する配列に作用可能に結合した遺伝子産物をコードする非AAV核酸配列とを含むゲノムを含む、ポリヌクレオチドと、iv)AAVカプシドへのゲノムのパッケージングを可能にする条件下で、AAVカプシドタンパク質へのゲノムのパッケージングを可能にするための、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドであって、独立して、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドを含む、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドとを含む、方法を提供する。
【0015】
1つの態様において、本開示は、rAAV粒子を生成する方法であって、a)細胞を含む細胞培養物を準備することと、b)当該細胞に、i)AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む1つ以上のポリヌクレオチドと、ii)機能的rep遺伝子をコードするポリヌクレオチドと、iii)少なくとも1つのAAV逆方向末端リピート(ITR)と、標的細胞内での遺伝子産物の発現を指示する配列に作用可能に結合した遺伝子産物をコードする非AAV核酸配列とを含むゲノムを含む、ポリヌクレオチドと、iv)AAVカプシドへのゲノムのパッケージングを可能にする条件下で、AAVカプシドタンパク質へのゲノムのパッケージングを可能にするための、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドであって、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドを独立して含む、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドとを含む、1つ以上のポリヌクレオチドを導入することと、c)rAAV粒子の生成が可能な条件下で細胞培養物を維持することとを含む、方法を提供する。
【0016】
いくつかの実施形態において、本開示は以下を提供する。
【0017】
[1.]
a)第1のプロモーター及び第1のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DNA結合タンパク質(DBP)をコードするヌクレオチド配列、
b)第2のプロモーター及び第2のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、ならびに
c)アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列
のうちの1つ以上を含み、
アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない、
単離された組換えポリヌクレオチド。
【0018】
[2.]
a)前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列、ならびに前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列、
b)前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列、ならびに前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列、
c)前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列、及び前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列、
d)前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列、ならびに前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列、
e)前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列、
f)前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列、または
g)前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列
を含む、[1]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0019】
[3.]前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含み、
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7をコードする前記ヌクレオチド配列とが、反対の5’→3’方向にある、
[1]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0020】
[4.]前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号1に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、[1]~[3]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0021】
[5.]前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が配列番号1を含む、[1]~[3]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0022】
[6.]前記アデノウイルスE2A DBPが、配列番号45に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、[1]~[5]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0023】
[7.]前記アデノウイルスE2A DBPが配列番号45のアミノ酸配列を含む、[1]~[5]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0024】
[8.]前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号8に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、[1]~[7]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0025】
[9.]前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が配列番号8を含む、[1]~[7]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0026】
[10.]前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドが、配列番号46に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、[1]~[9]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0027】
[11.]前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドが配列番号46のアミノ酸配列を含む、[1]~[9]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0028】
[12.]前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号54に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[1]~[11]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0029】
[13.]前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列が、VA RNA I及びVA RNA IIをコードし、任意選択で、配列番号9に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[1]~[11]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0030】
[14.]前記第1のプロモーター及び前記第2のプロモーターが異なるプロモーターである、[1]~[13]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0031】
[15.]前記第1のプロモーターが、アデノウイルスE2Aプロモーター、CMVプロモーターまたはCMV由来プロモーターである、[1]~[14]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0032】
[16.]前記第1のプロモーターがアデノウイルスE2Aプロモーターである、[15]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0033】
[17.]前記アデノウイルスE2Aプロモーターが、配列番号2に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[16]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0034】
[18.]前記アデノウイルスE2Aプロモーターが、配列番号2のヌクレオチド配列を含む、[16]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0035】
[19.]前記アデノウイルスE2Aプロモーター及びE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号3または4に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[15]~[18]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0036】
[20.]前記アデノウイルスE2Aプロモーター及びE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号3または4を含む、[15]~[18]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0037】
[21.]前記アデノウイルスE2Aプロモーター及びE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号22または23に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[15]~[18]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0038】
[22.]前記アデノウイルスE2Aプロモーター及びE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号22または23を含む、[15]~[18]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0039】
[23.]前記第1のプロモーターが誘導性プロモーターである、[1]~[14]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0040】
[24.]前記第2のプロモーターが、アデノウイルスE4プロモーター、CMVプロモーター、またはCMV由来プロモーターである、[1]~[23]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0041】
[25.]前記第2のプロモーターがアデノウイルスE4プロモーターである、[24]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0042】
[26.]前記アデノウイルスE4プロモーターが、配列番号5に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[25]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0043】
[27.]アデノウイルスE4プロモーターが、配列番号5のヌクレオチド配列を含む、[25]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0044】
[28.]前記第2のプロモーターが誘導性プロモーターである、[1]~[23]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0045】
[29.]配列番号10に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[1]~[28]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0046】
[30.]配列番号10のヌクレオチド配列を含む、[1]~[28]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0047】
[31.]配列番号11に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[1]~[28]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0048】
[32.]配列番号11のヌクレオチド配列を含む、[1]~[28]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0049】
[33.]第3のプロモーター及び第3のポリAシグナルに作用可能に結合したボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む、[1]~[28]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0050】
[34.]前記ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号12に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、[33]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0051】
[35.]前記ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号12を含む、[33]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0052】
[36.]前記第3のプロモーターがCMVプロモーターである、[33]~[35]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0053】
[37.]配列番号13に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[33]~[35]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0054】
[38.]配列番号13のヌクレオチド配列を含む、[33]~[35]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0055】
[39.]配列番号14に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[33]~[38]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0056】
[40.]配列番号14のヌクレオチド配列を含む、[33]~[38]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0057】
[41.]第3のプロモーター及び第3のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノ随伴ウイルス(AAV)アセンブリー活性化タンパク質(AAP)をコードするヌクレオチド配列をさらに含む、[1]~[28]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0058】
[42.]前記AAV AAPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号15に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、[41]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0059】
[43.]前記AAV AAPをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号15を含む、[41]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0060】
[44.]前記第3のプロモーターがCMVプロモーターである、[41]~[43]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0061】
[45.]配列番号16に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[41]~[44]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0062】
[46.]配列番号16のヌクレオチド配列を含む、[41]~[44]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0063】
[47.]配列番号17に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[41]~[46]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0064】
[48.]配列番号17のヌクレオチド配列を含む、[41]~[46]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0065】
[49.]第3のプロモーター及び第3のポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む、[1]~[28]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0066】
[50.]前記アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号18に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する、[49]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0067】
[51.]前記アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号18を含む、[49]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0068】
[52.]前記アデノウイルスE1Aポリペプチドが、配列番号51に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、[49]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0069】
[53.]前記アデノウイルスE1Aポリペプチドが、配列番号51のアミノ酸配列を含む、[49]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0070】
[54.]前記第3のプロモーターがCMVプロモーターである、[49]~[53]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0071】
[55.]配列番号19に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[49]~[54]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0072】
[56.]配列番号19のヌクレオチド配列を含む、[49]~[54]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0073】
[57.]配列番号20に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[49]~[56]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0074】
[58.]配列番号20のヌクレオチド配列を含む、[49]~[56]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0075】
[59.]前記単離された組換えポリヌクレオチドが、前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含み、
前記L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの前記N末端欠失が、配列番号21のヌクレオチド配列に対応する、
[1]~[27]、[33]~[36]、[41]~[44]、及び[49]~[54]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0076】
[60.]前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号22に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[59]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0077】
[61.]前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号22を含む、[59]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0078】
[62.]前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、その開始コドンに変異を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含む、[1]~[27]、[33]~[36]、[41]~[44]、及び[49]~[54]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0079】
[63.]前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、その開始コドンに変異を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号23に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[62]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0080】
[64.]前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、その開始コドンに変異を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードする前記ヌクレオチド配列が、配列番号23を含む、[62]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0081】
[65.]前記単離された組換えポリヌクレオチドが、前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含み、
前記L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの前記N末端欠失が、L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの開始コドンを包含するが、前記L4 22K/33Kポリペプチドの開始コドンは包含しない、
[1]~[27]、[33]~[36]、[41]~[44]、及び[49]~[54]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0082】
[66.]前記単離された組換えポリヌクレオチドが、前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含み、
前記L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの全部または一部が、L4 22K/33K開始コドンの破壊を伴わずに欠失している、
[1]~[27]、[33]~[36]、[41]~[44]、及び[49]~[54]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0083】
[67.]前記単離された組換えポリヌクレオチドが、前記E2Aプロモーターと、L4 22K/33Kポリペプチド及びプロモーターと、N末端欠失を含むL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドと、前記E2A DBPとをコードするヌクレオチド配列を含み、
前記L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの前記N末端欠失が、L4 100k/ヘキソンアセンブリーの開始コドンで開始し、前記L4 22K/33Kプロモーターのすぐ隣で終了する、
[1]~[27]、[33]~[36]、[41]~[44]、及び[49]~[54]、及び[45]~[50]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0084】
[68.]配列番号25、27、29、31、または33に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[1]~[27]、[33]~[36]、[41]~[44]、及び[49]~[54]、及び[59]~[67]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0085】
[69.]配列番号25、27、29、31、または33のヌクレオチド配列を含む、[1]~[27]、[33]~[36]、[41]~[44]、及び[49]~[54]、及び[59]~[67]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0086】
[70.]配列番号26、28、30、32、または34に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[1]~[27]、[33]~[36]、[41]~[44]、及び[49]~[54]、及び[59]~[69]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0087】
[71.]配列番号26、28、30、32、または34のヌクレオチド配列を含む、[1]~[27]、[33]~[36]、[41]~[44]、及び[49]~[54]、及び[59]~[69]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0088】
[72.]前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、[1]~[71]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0089】
[73.]前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、[1]~[71]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0090】
[74.]前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、[1]~[71]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0091】
[75.]前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、[1]~[71]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0092】
[76.]前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列を含む、[1]~[71]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0093】
[77.]前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列を含む、[1]~[71]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0094】
[78.]前記アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列を含む、[1]~[71]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0095】
[79.]細菌複製起点及び選択マーカー遺伝子を含むプラスミドである、[1]~[78]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0096】
[80.]前記細菌複製起点がColE1起点である、[79]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0097】
[81.]前記選択マーカー遺伝子が薬物耐性遺伝子である、[79]または[80]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0098】
[82.]前記選択マーカー遺伝子がカナマイシン耐性遺伝子である、[81]に記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0099】
[83.]配列番号37~42または43に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[1]~[82]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0100】
[84.]配列番号37~42または43のヌクレオチド配列を含む、[1]~[82]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0101】
[85.]配列番号37に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、[1]~[82]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0102】
[86.]配列番号37のヌクレオチド配列を含む、[1]~[82]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチド。
【0103】
[87.][1]~[86]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチドを含む、宿主細胞。
【0104】
[88.]細菌細胞である、[87]に記載の宿主細胞。
【0105】
[89.]大腸菌(E.coli)細胞である、[87]に記載の宿主細胞。
【0106】
[90.]真核細胞である、[87]に記載の宿主細胞。
【0107】
[91.]哺乳類細胞である、[87]に記載の宿主細胞。
【0108】
[92.]HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、CAP(登録商標)細胞、またはPerC6細胞である、[87]に記載の宿主細胞。
【0109】
[93.][1]~[86]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチドを生成する方法であって、[87]~[92]のいずれかに記載の宿主細胞を好適な条件下でインキュベートすることを含む、前記方法。
【0110】
[94.]好適な条件下で[88]または[89]に記載の宿主細胞をインキュベートすることを含む、[93]に記載の方法。
【0111】
[95.]組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成する方法であって、前記rAAV粒子を生成可能な細胞を培養することを含み、
前記細胞が、
i.AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドと、
ii.機能的rep遺伝子をコードするポリヌクレオチドと、
iii.少なくとも1つのAAV逆方向末端リピート(ITR)と、標的細胞内での遺伝子産物の発現を指示する配列に作用可能に結合した前記遺伝子産物をコードする非AAV核酸配列とを含むゲノムを含む、ポリヌクレオチドと、
iv.前記AAVカプシドへの前記ゲノムのパッケージングを可能にする条件下で、前記AAVカプシドタンパク質への前記ゲノムのパッケージングを可能にするための、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドであって、[1]~[86]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチドを独立して含む、前記十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドと
を含む、前記方法。
【0112】
[96.]前記十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドが、
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、前記単離されたポリヌクレオチド
を含む、[95]に記載の方法。
【0113】
[97.]rAAV粒子を生成する方法であって、
a)細胞を含む細胞培養物を準備することと、
b)前記細胞に、
i.AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドと、
ii.機能的rep遺伝子をコードするポリヌクレオチドと、
iii.少なくとも1つのAAV逆方向末端リピート(ITR)と、標的細胞内での遺伝子産物の発現を指示する配列に作用可能に結合した前記遺伝子産物をコードする非AAV核酸配列とを含むゲノムを含む、ポリヌクレオチドと、
iv.前記AAVカプシドへの前記ゲノムのパッケージングを可能にする条件下で、前記AAVカプシドタンパク質への前記ゲノムのパッケージングを可能にするための、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドであって、[1]~[86]のいずれか1つに記載の単離された組換えポリヌクレオチドを独立して含む、前記十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドと
を含む、1つ以上のポリヌクレオチドを導入することと、
c)前記rAAV粒子の生成が可能な条件下で前記細胞培養物を維持することと
を含む、前記方法。
【0114】
[98.]前記十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドが、
前記アデノウイルスE2A DBPをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードする前記ヌクレオチド配列と、前記アデノウイルスVA RNA Iをコードする前記ヌクレオチド配列とを含む、前記単離されたポリヌクレオチド
を含む、[97]に記載の方法。
【0115】
[99.]前記細胞に、AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチド及び機能的rep遺伝子を導入することを含む、[97]または[98]に記載の方法。
【0116】
[100.]前記1つ以上のポリヌクレオチドを前記細胞に導入することが、形質移入により行われる、[97]~[99]のいずれか1つに記載の方法。
【0117】
[101.]前記細胞が哺乳類細胞である、[95]~[100]のいずれか1つに記載の方法。
【0118】
[102.]前記細胞が昆虫細胞である、[95]~[100]のいずれか1つに記載の方法。
【0119】
[103.]前記細胞が、HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、CAP(登録商標)細胞、またはPerC6細胞である、[95]~[100]のいずれか1つに記載の方法。
【0120】
[104.]前記細胞がHEK293細胞である、[95]~[100]のいずれか1つに記載の方法。
【0121】
[105.]前記細胞培養物が、浮遊培養物または接着培養物である、[95]~[104]のいずれか1つに記載の方法。
【0122】
[106.]前記rAAV粒子を回収することをさらに含む、[95]~[105]のいずれか1つに記載の方法。
【0123】
[107.]配列番号44のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを用いた参照方法よりも多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する、[95]~[105]のいずれか1つに記載の方法。
【0124】
[108.]配列番号44のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを用いた参照方法よりも少なくとも約2倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する、[95]~[105]のいずれか1つに記載の方法。
【0125】
[109.]配列番号44のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを用いた参照方法よりも多く、完全カプシドを含むrAAV粒子の集団を生成する、[95]~[105]のいずれか1つに記載の方法。
【0126】
[110.]前記細胞培養物が、約50リットル~約20,000リットルの体積を有する、[95]~[109]のいずれか1つに記載の方法。
【0127】
[111.]前記rAAV粒子が、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、及びAAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16血清型のカプシドタンパク質を含む、[95]~[110]のいずれか1つに記載の方法。
【0128】
[112.]前記rAAV粒子が、AAV8、AAV9、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、またはAAV.hu37血清型のカプシドタンパク質を含む、[95]~[110]のいずれか1つに記載の方法。
【0129】
[113.]前記rAAV粒子が、AAV8またはAAV9血清型のカプシドタンパク質を含む、[95]~[110]のいずれか1つに記載の方法。
【0130】
[114.]前記遺伝子産物が、ポリペプチドまたは二重鎖RNA分子である、[95]~[110]のいずれか1つに記載の方法。
【0131】
[115.]前記遺伝子産物がポリペプチドである、[114]に記載の方法。
【0132】
[116.]前記遺伝子産物が、抗VEGF Fab、抗カリクレイン抗体、抗TNF抗体、ミクロジストロフィン、ミニジストロフィン、イズロニダーゼ(IDUA)、イズロン酸2-スルファターゼ(IDS)、低密度リポタンパク質受容体(LDLR)、トリペプチジルペプチダーゼ1(TPP1)、またはVEGF受容体1の非膜関連スプライスバリアント(sFlt-1)である、[115]に記載の方法。
【0133】
[117.]前記遺伝子産物が、ガンマ-サルコグリカン、Rabエスコートタンパク質1(REP1/CHM)、レチノイドイソメロヒドラーゼ(RPE65)、環状ヌクレオチドゲートチャネルアルファ3(CNGA3)、環状ヌクレオチドゲートチャネルベータ3(CNGB3)、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)、リソソーム関連膜タンパク質2アイソフォームB(LAMP2B)、第VIII因子、第IX因子、網膜色素変性GTPアーゼ制御因子(RPGR)、レチノシシン(RS1)、筋小胞体カルシウムATPアーゼ(SERCA2a)、アフリベルセプト、バッテニン(CLN3)、膜貫通ERタンパク質(CLN6)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、アクアポリン1(AQP1)、ジストロフィン、ミオチューブラリン1(MTM1)、フォリスタチン(FST)、グルコース-6-ホスファターゼ(G6Pアーゼ)、アポリポタンパク質A2(APOA2)、ウリジン二リン酸グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)、アリールスルファターゼB(ARSB)、N-アセチル-アルファ-グルコサミニダーゼ(NAGLU)、アルファ-グルコシダーゼ(GAA)、アルファ-ガラクトシダーゼ(GLA)、ベータ-ガラクトシダーゼ(GLB1)、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、アルファ1-アンチトリプシン(AAT)、ホスホジエステラーゼ6B(PDE6B)、オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ9OTC)、生存運動ニューロン(SMN1)、生存運動ニューロン(SMN2)、ニュールツリン(NRTN)、ニューロトロフィン-3(NT-3/NTF3)、ポルホビリノーゲンデアミナーゼ(PBGD)、神経成長因子(NGF)、ミトコンドリアコードNADH:ユビキノンオキシドレダクターゼコアサブユニット4(MT-ND4)、保護タンパク質カテプシンA(PPCA)、ジスフェリン、MER原がん遺伝子、チロシンキナーゼ(MERTK)、嚢胞性線維症膜貫通コンダクタンス調節因子(CFTR)、または腫瘍壊死因子受容体(TNFR)-免疫グロブリン(IgG1)Fc融合物である、[115]に記載の方法。
【0134】
[118.]前記遺伝子産物が、ジストロフィンまたはミクロジストロフィンである、[115]に記載の方法。
【0135】
[119.]前記遺伝子産物がマイクロRNAである、[114]に記載の方法。
【0136】
本明細書で説明される組成物及び方法のさらなる他の特徴及び利点は、添付の図面と共に読めば、以下の詳細な説明からさらに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0137】
図1-1】pAdDeltaF6参照ヘルパープラスミド。
図1-2】図1-1の説明を参照。
図2】ヘルパープラスミド#1のマップ。
図3】ヘルパー#1はAAV力価を改善した。pAdDeltaF6オリジナル/旧型ヘルパー及びクローン1-P8を用いて得た力価に対するrAAV生成力価の変化倍率を示している。
図4】ヘルパープラスミド#2のマップ。
図5】ヘルパー#2プラスミドはAAV力価を改善した。pAdDeltaF6オリジナル/旧型ヘルパー及びクローン1を用いて得た力価に対するrAAV生成力価の変化倍率を示している。
図6】E4バリアントのスクリーニング。全E4を含むヘルパーを用いて得た力価に対するrAAV生成力価の変化倍率を示している。
図7】ヘルパー#3プラスミドのマップ。
図8】ヘルパー#3はAAV力価をさらに改善した。pAdDeltaF6オリジナル/旧型ヘルパー及びクローン1(5e6)を用いて得た力価に対するrAAV生成力価の変化倍率を示している。
図9】ヘルパー#3はAAV力価をさらに改善した。pAdDeltaF6オリジナル/旧型ヘルパー及びクローン1(5e6)を用いて得た力価に対するrAAV生成力価の変化倍率を示している。
図10】ヘルパープラスミド#2にボカウイルス遺伝子NP1及びNS2を付加。
図11】ボカウイルスヘルパー遺伝子を加えてもAAV力価は改善しなかった。pAdDeltaF6オリジナル/旧型ヘルパー及びクローン1を用いて得た力価に対するrAAV生成力価の変化倍率を示している。
図12】ヘルパー#3にAAPを付加。
図13】ヘルパープラスミド#4のマップ。
図14】AAP及びE1Aの付加がウイルス力価に及ぼす効果。pAdDeltaF6オリジナル/旧型ヘルパー及びクローン1を用いて得た力価に対するrAAV生成力価の変化倍率を示している。
図15】ヘキソンアセンブリー及びL4 22K/33Kの配列における変異がAAV力価に及ぼす効果。新型ヘルパー#3及びクローン1を用いて得た力価に対するrAAV生成力価の変化倍率を示している。
【発明を実施するための形態】
【0138】
詳細な説明
1つの態様において、本明細書では、組換えAAV粒子の生産に使用するのに適した、ヘルパー機能をコードする改善された組換えポリヌクレオチド及びプラスミドである。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチド及びプラスミドは、アデノウイルスE2A DNA結合タンパク質、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、ならびにアデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列のうちの1つ以上をコードする。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチド及びプラスミドは、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチド及びプラスミドは、組換えAAV粒子の生産に使用するのに適したヘルパー機能をコードする、以前から利用可能なポリヌクレオチド及びプラスミドよりも小さい。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の改善されたポリヌクレオチド及びプラスミドを組換えAAV粒子の生成に使用すると、結果としてrAAV収量が増加する。
【0139】
定義
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的用語及び科学的用語は、本開示が関連する技術分野の当業者によって一般的に理解されている意味と同じ意味を有する。本開示の方法の理解を容易にするため、以下に複数の用語及び表現を定義する。
【0140】
「AAV」とはアデノ随伴ウイルス(adeno-associated virus)の省略形であり、このウイルス自体またはその修飾物、派生物、もしくはシュードタイプを意味するように使用することができる。当該用語は、別段に要求される場合を除いて、全てのサブタイプ、ならびに天然の形態及び組換え形態両方を包含する。省略形「rAAV」とは、組換えアデノ随伴ウイルスを意味する。「AAV」という用語は、1型AAV(AAV1)、2型AAV(AAV2)、3型AAV(AAV3)、4型AAV(AAV4)、5型AAV(AAV5)、6型AAV(AAV6)、7型AAV(AAV7)、8型AAV(AAV8)、9型AAV(AAV9)、トリAAV、ウシAAV、イヌAAV、ウマAAV、霊長類AAV、非霊長類AAV、及びヒツジAAV、ならびにこれらの修飾物、派生物、またはシュードタイプを含む。「霊長類AAV」とは霊長類に感染するAAVを意味し、「非霊長類AAV」とは非霊長類哺乳類に感染するAAVを意味し、「ウシAAV」とはウシ哺乳類に感染するAAVを意味する、などとなる。
【0141】
AAV粒子に適用される「組換え」とは、AAV粒子が、本質的にAAV粒子とは異なるAAV粒子コンストラクトをもたらす1つ以上の手順の生成物であることを意味する。
【0142】
組換えアデノ随伴ウイルス粒子「rAAV粒子」とは、少なくとも1つのAAVカプシドタンパク質と、異種ポリヌクレオチド(すなわち、野生型AAVゲノム以外のポリヌクレオチド、例えば、哺乳類細胞に送達させる導入遺伝子)を含むカプシド化ポリヌクレオチドrAAVベクターゲノムとから構成されるウイルス粒子を意味する。rAAV粒子は、任意の修飾物、派生物、またはシュードタイプを含めた任意のAAV血清型(例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、もしくはAAV10、またはこれらの派生体/修飾物/シュードタイプ)とすることができる。このようなAAV血清型及び派生物/修飾物/シュードタイプ、ならびにこのような血清型/派生物/修飾物/シュードタイプを生成する方法は、当技術分野で知られている(例えば、Asokan et al.,Mol.Ther.20(4):699-708(2012)を参照)。
【0143】
本開示のrAAV粒子は、任意の血清型、または血清型の任意の組合せ(例えば、2つ以上の血清型を含む(例えば、rAAV2、rAAV8、及びrAAV9粒子のうちの2つ以上を含む)rAAV粒子集団)とすることができる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、rAAV1、rAAV2、rAAV3、rAAV4、rAAV5、rAAV6、rAAV7、rAAV8、rAAV9、及びrAAV10、もしくはその他のrAAV粒子、またはこれらの2つ以上の組合せである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、rAAV8またはrAAV9粒子である。
【0144】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、またはこれらの派生物、修飾物、もしくはシュードタイプからなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8、AAV9、またはこれらの派生物、修飾物、もしくはシュードタイプの血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。
【0145】
「細胞培養物」という用語は、接着してまたは浮遊液中で成長させる細胞、バイオリアクター、ローラーボトル、ハイパースタック、ミクロスフェア、マクロスフェア、フラスコなどに加えて、上清または浮遊液自体の構成成分を意味し、このような構成成分としては、限定されるものではないが、rAAV粒子、細胞、細胞デブリ、細胞混入物、コロイド粒子、生体分子、宿主細胞タンパク質、核酸、脂質、及び凝集剤が挙げられる。また、バイオリアクターなどの大規模アプローチ(浮遊培養物、及び撹拌バイオリアクター内のマイクロキャリアまたはマクロキャリアに付着して成長させる付着細胞が含まれる)も「細胞培養物」という用語に包含される。タンパク質の大規模生産及び小規模生産いずれのための細胞培養手順も、本開示に包含される。いくつかの実施形態において、「細胞培養物」という用語は、浮遊状態で成長した細胞を意味する。いくつかの実施形態において、「細胞培養物」という用語は、撹拌バイオリアクター内でマイクロキャリアまたはマクロキャリアに付着して成長した接着性細胞を意味する。いくつかの実施形態において、「細胞培養物」という用語は、灌流培養物中で成長した細胞を意味する。いくつかの実施形態において、「細胞培養物」という用語は、交互タンジェンシャルフロー(ATF)支持高密度灌流培養物中で成長した細胞を意味する。
【0146】
本明細書で使用する場合、「精製すること」、「精製」、「分離」、「分離すること」、「分離」、「単離する」、「単離すること」、または「単離」という用語は、ターゲット生成物と1つ以上の不純物とを含む試料からのターゲット生成物(例えば、rAAV粒子及びrAAVゲノム)の純度の程度を高めることを意味する。典型的には、ターゲット生成物の純度の程度は、試料から少なくとも1つの不純物を(完全にまたは不完全に)除去することによって高められる。いくつかの実施形態において、試料中のrAAVの純度の程度は、本明細書で説明される方法を使用することにより、試料から1つ以上の不純物を(完全にまたは不完全に)除去することによって増加する。
【0147】
例えば、組成物中の成分の量、組成物中の成分の濃度、流量、rAAV粒子収量、フィード体積、塩濃度、類似の値、及びこれらの範囲を修飾し、本明細書で提供される方法で用いられる「約」とは、例えば、濃縮物もしくは使用溶液を作製するために使用される典型的な測定及び取扱い手順によって;これらの手順における偶発性のエラーによって;組成物の作製もしくは方法の実行に用いられる製造、供給源、もしくは成分の純度の違いによって;及び類似の考慮事項によって生じ得る、数値的量のバリエーションを意味する。「約」という用語は、特定の初期濃度を有する組成物または混合物が老化することによって相違する量も包含する。「約」という用語は、特定の初期濃度を有する組成物または混合物を混合または処理することによって相違する量も包含する。「約」という用語で修飾されているかどうかにかかわらず、請求項は、その量の等価物を含む。いくつかの実施形態において、「約」という用語は、示された数または範囲よりも約10~20%多いまたは少ない範囲を意味する。さらなる実施形態において、「約」とは、示された数または範囲のプラスマイナス10%を意味する。例えば、「約10%」は、9%~11%の範囲を示す。
【0148】
本開示及び請求項で使用する場合、単数形「1つの(a)」「1つの(an)」、及び「その(the)」は、文脈による明確な別段の定めがない限り、複数形を含む。
【0149】
諸実施形態が「~を含む」という語を用いて本明細書で説明されている場合は常に、「~からなる」及び/または「本質的に~からなる」という観点から説明されている別の類似の実施形態も提供されるものと理解されたい。また、諸実施形態が「本質的に~からなる」という語を用いて本明細書で説明されている場合は常に、「~からなる」という観点から説明されている別の類似の実施形態も提供されるものと理解されたい。
【0150】
「及び/または」という用語は、本明細書で「A及び/またはB」などの表現で使用される場合、A及びBの両方、AまたはB、A(単独)、ならびにB(単独)を含むように意図されている。同様に、「及び/または」という用語は、「A、B、及び/またはC」のような表現で使用される場合、以下の実施形態の各々を包含するように意図されている:A、B、及びC;A、B、またはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;A及びC;A及びB;B及びC;A(単独);B(単独);ならびにC(単独)。
【0151】
本開示の実施形態がマーカッシュグループまたはその他の代替のグループに関して説明される場合、本開示の方法は、全体として挙げられたグループ全体を包含するだけでなく、グループの各メンバーも個別に包含し、メイングループの全ての可能なサブグループも包含し、さらにグループメンバーの1つ以上不在のメイングループも包含する。また、本開示の方法は、本開示の方法におけるグループメンバーのいずれかの1つ以上が明示的に除外されることも想定している。
【0152】
組換えポリヌクレオチド
いくつかの実施形態において、本開示は、宿主細胞(例えば、HEK細胞)内で組換えAAV粒子の生成を促進可能な1つ以上のヘルパー機能をコードする、単離された組換えポリヌクレオチドを提供する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、(a)アデノウイルスE2A DNA結合タンパク質(DBP)をコードするヌクレオチド配列、(b)アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、ならびに(c)アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。いくつかの実施形態において、単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない。いくつかの実施形態において、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列は、pAdDeltaF6の対応するヌクレオチド配列である。いくつかの実施形態において、タンパク質もしくはポリペプチド(例えば、E2A DBPまたはE4 ORF6及びORF7)、またはRNA(例えば、VA RNA I)をコードするヌクレオチド配列は、タンパク質もしくはポリペプチド、またはRNAのコード領域を含むヌクレオチド配列に作用可能に結合したプロモーターを含む。いくつかの実施形態において、タンパク質またはポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、コード領域を含むヌクレオチド配列に作用可能に結合したプロモーター及びポリAシグナルを含む。
【0153】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列とを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。いくつかの実施形態において、単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない。いくつかの実施形態において、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列は、pAdDeltaF6の対応するヌクレオチド配列である。単離された組換えポリヌクレオチドのいくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7をコードするヌクレオチド配列とが、反対の5’→3’方向にある。単離された組換えポリヌクレオチドのいくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7をコードするヌクレオチド配列とが、同じ5’→3’方向にある。
【0154】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含み、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7をコードするヌクレオチド配列とは、反対の5’→3’方向にあり、単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。
【0155】
アデノウイルスE2A DNA結合タンパク質
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号1に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号1に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号1に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号1に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号1を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPポリペプチドは、配列番号45に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPポリペプチドは、配列番号45に対し少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPポリペプチドは、配列番号45に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPポリペプチドは、配列番号45に対し少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPポリペプチドは、配列番号45のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、プロモーター及びポリAシグナルに作用可能に結合している。
【0156】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号45に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPポリペプチドは、配列番号45に対し少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPポリペプチドは、配列番号45に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPポリペプチドは、配列番号45に対し少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPポリペプチドは、配列番号45のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、プロモーター及びポリAシグナルに作用可能に結合している。
【0157】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合している。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターは、配列番号2に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を含むヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターは、配列番号2に対し少なくとも95%の同一性を含むヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターは、配列番号2のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスE2Aプロモーターではないプロモーターに作用可能に結合している。
【0158】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター及び任意選択でポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、3’→5’方向に、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列、及び任意選択でポリAシグナルを包含する。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列、及び任意選択でポリAシグナルの相対的方向は、pAdDeltaF6と同じである。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号3に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号3に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号3に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号3に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号3のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター及びポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号4に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター及びポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号4に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター及びポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号4に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター及びポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号4に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター及びポリAシグナルに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号4のヌクレオチド配列を含む。
【0159】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、3’→5’方向に、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列を包含し、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子は、L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドのN末端欠失を含む。いくつかの実施形態において、N末端欠失は、L4 100k/ヘキソンアセンブリープロモーターに影響を及ぼさない。いくつかの実施形態において、N末端欠失は、配列番号21の配列に対応する。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、及びアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列の相対的方向は、pAdDeltaF6と同じである。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号22に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号22に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号22に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号22に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号22のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBP及びアデノウイルスE2Aプロモーターをコードするヌクレオチド配列は、作用可能に結合したポリAシグナルをさらに含む。
【0160】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、3’→5’方向に、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列を包含し、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子は、L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの開始コドンに変異を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、及びアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列の相対的方向は、pAdDeltaF6と同じである。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号23に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号23に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号23に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号23に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号23のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBP及びアデノウイルスE2Aプロモーターをコードするヌクレオチド配列は、作用可能に結合したポリAシグナルをさらに含む。
【0161】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、3’→5’方向に、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列を包含し、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子は、L4 22K/33Kポリペプチドの開始コドンに変異を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、及びアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列の相対的方向は、pAdDeltaF6と同じである。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号24に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号24に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号24に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号24に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号24のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBP及びアデノウイルスE2Aプロモーターをコードするヌクレオチド配列は、作用可能に結合したポリAシグナルをさらに含む。
【0162】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、3’→5’方向に、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列を包含し、L4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子は、L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの開始コドンを包含するがL4 22K/33Kポリペプチドの開始コドンを包含しないL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドのN末端欠失を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、3’→5’方向に、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列を包含し、L4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子は、L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドのN末端欠失を含み、L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの全部または一部が、L4 22K/33K開始コドンを崩壊せずに欠失している。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、3’→5’方向に、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列を包含し、L4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子は、L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの開始コドンを包含するがL4 22K/33Kプロモーターを包含しないL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドのN末端欠失を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーターに作用可能に結合したアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、3’→5’方向に、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列を包含し、ここで、L4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子は、L4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドの開始コドンで開始し、L4 22K/33Kポリペプチドのすぐ隣で終了するL4 100k/ヘキソンアセンブリーポリペプチドのN末端欠失を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2Aプロモーター、アデノウイルスL4 22K/33K遺伝子、アデノウイルスL4 100k/ヘキソンアセンブリー遺伝子、及びアデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列の相対的方向は、pAdDeltaF6と同じである。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBP及びアデノウイルスE2Aプロモーターをコードするヌクレオチド配列は、作用可能に結合したポリAシグナルをさらに含む。
【0163】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、CMV最初期プロモーターに作用可能に結合している。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、操作されたCMV最初期プロモーター、または転写活性フラグメントもしくはその一部に作用可能に結合している。
【0164】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列は、誘導性プロモーターに作用可能に結合している。
【0165】
アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチド
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号8に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号8に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号8に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号8に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号8を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドは、配列番号46に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドは、配列番号46に対し少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドは、配列番号46に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドは、配列番号46に対し少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドは、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、プロモーター及びポリAシグナルに作用可能に結合している。
【0166】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号46に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドは、配列番号46に対し少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドは、配列番号46に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドは、配列番号46に対し少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドは、配列番号46のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、プロモーター及びポリAシグナルに作用可能に結合している。
【0167】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスE4プロモーターに作用可能に結合している。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4プロモーターは、配列番号5に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を含むヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4プロモーターは、配列番号5に対し少なくとも95%の同一性を含むヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4プロモーターは、配列番号5のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスE4プロモーターではないプロモーターに作用可能に結合している。
【0168】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、CMV最初期プロモーターに作用可能に結合している。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、操作されたCMV最初期プロモーター、または転写活性フラグメントもしくはその一部に作用可能に結合している。
【0169】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、誘導性プロモーターに作用可能に結合している。
【0170】
アデノウイルスVA RNA
いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、配列番号54に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、配列番号54に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、配列番号54に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、配列番号54に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、配列番号54を含む。
【0171】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号55に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号55に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号55に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号55に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号55を含む。
【0172】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号9に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号9に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号9に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号9に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列は、配列番号9を含む。
【0173】
E2A DBP、E4 ORF6/7、及びVA RNAをコードするポリヌクレオチド
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPを発現するプロモーター、ならびにアデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドを発現するプロモーターは同じである。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPを発現するプロモーター、ならびにアデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドを発現するプロモーターは異なる。
【0174】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号10に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号10に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号10に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号10に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号10のヌクレオチド配列を含む。
【0175】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号11に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号11に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号11に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号11に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号11のヌクレオチド配列を含む。
【0176】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号56に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号56に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号56に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号56に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号56のヌクレオチド配列を含む。
【0177】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号57に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号57に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号57に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号57に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号57のヌクレオチド配列を含む。
【0178】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号25に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号25に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号25に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号25に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号25のヌクレオチド配列を含む。
【0179】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号26に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号26に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号26に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号26に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号26のヌクレオチド配列を含む。
【0180】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号27に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号27に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号27に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号27に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号27のヌクレオチド配列を含む。
【0181】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号28に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号28に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号28に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号28に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号28のヌクレオチド配列を含む。
【0182】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号29に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号29に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号29に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号29に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号29のヌクレオチド配列を含む。
【0183】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号30に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号30に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号30に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号30に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号30のヌクレオチド配列を含む。
【0184】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号31に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号31に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号31に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号31に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号31のヌクレオチド配列を含む。
【0185】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号32に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号32に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号32に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号32に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号32のヌクレオチド配列を含む。
【0186】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号33に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号33に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号33に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号33に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号33のヌクレオチド配列を含む。
【0187】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号34に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号34に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号34に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号34に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号34のヌクレオチド配列を含む。
【0188】
ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチド
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I、及び任意選択でVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号12に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号12に対し少なくとも90%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号12に対し少なくとも95%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号12に対し少なくとも98%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号12を含む。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドは、配列番号52に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドは、配列番号52に対し少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドは、配列番号52に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドは、配列番号52に対し少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドは、配列番号52のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、CMVプロモーターを含む。いくつかの実施形態において、ボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、操作されたCMV最初期プロモーターを含む。
【0189】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIならびにボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号13に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号13に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号13に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号13に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号13のヌクレオチド配列を含む。
【0190】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIならびにボカウイルスNP1及びNS2ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号14に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号14に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号14に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号14に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号14のヌクレオチド配列を含む。
【0191】
アデノ随伴ウイルスアセンブリー活性化タンパク質
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I、及び任意選択でVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノ随伴ウイルス(AAV)アセンブリー活性化タンパク質(AAP)をコードするヌクレオチド配列をさらに含む。当業者は、AAV AAP ORFは野生型ウイルスのAAVカプシドORFと重複しており、その結果、AAV血清型特異的AAP、例えばAAV血清型1~13に対応するAAP 1~13が存在することを理解している。Sonntag et al.,Journal of Virology,85:12686-12697(2011). いくつかの実施形態において、AAPは、AAP 1、AAP 2、AAP 3B、AAP 4、AAP 5、AAP 6、AAP 7、AAP 8、AAP 9、AAP 10、AAP 11、AAP 12、またはAAV 13である。いくつかの実施形態において、AAPアイソタイプは、生成される組換えAAVのカプシドアイソタイプと一致する。いくつかの実施形態において、AAPはAAP 8である。いくつかの実施形態において、AAPはAAP 9である。いくつかの実施形態において、AAPは、配列番号53に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、AAPは、配列番号53のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、AAV AAPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号15に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、AAV AAPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号15に対し少なくとも90%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、AAV AAPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号15に対し少なくとも95%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、AAV AAPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号15に対し少なくとも98%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、AAV AAPをコードするヌクレオチド配列は、配列番号15を含む。いくつかの実施形態において、AAV AAPは、配列番号53に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、AAV AAPは配列番号53に対し少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、AAV AAPは配列番号53に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、AAV AAPは配列番号53に対し少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、AAV AAPは、配列番号53のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、AAV AAPをコードするヌクレオチド配列は、CMVプロモーターを含む。いくつかの実施形態において、AAV AAPをコードするヌクレオチド配列は、操作されたCMV最初期プロモーターを含む。
【0192】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIならびにアデノ随伴ウイルス(AAV)アセンブリー活性化タンパク質(AAP)をコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号16に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号16に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号16に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号16に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号16のヌクレオチド配列を含む。
【0193】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIならびにアデノ随伴ウイルス(AAV)アセンブリー活性化タンパク質(AAP)をコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号17に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号17に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号17に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号17に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号17のヌクレオチド配列を含む。
【0194】
アデノウイルスE1Aポリペプチド
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I、及び任意選択でVA RNA IIをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号18に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号18に対し少なくとも90%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号18に対し少なくとも95%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号18に対し少なくとも98%の同一性を有する。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号18を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドは、配列番号51に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドは、配列番号51に対し少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドは、配列番号51に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドは、配列番号51に対し少なくとも98%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、E1Aポリペプチドは、配列番号51のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、CMVプロモーターを含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、操作されたCMV最初期プロモーターを含む。
【0195】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIならびにアデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号19に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号19に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号19に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号19に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号19のヌクレオチド配列を含む。
【0196】
いくつかの実施形態において、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIならびにアデノウイルスE1Aポリペプチドをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号20に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号20に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号20に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号20に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えポリヌクレオチドは、配列番号20のヌクレオチド配列を含む。
【0197】
プラスミド
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドを含むプラスミドであって、宿主細胞(例えば、HEK細胞)内で組換えAAV粒子の生成を促進可能な1つ以上のヘルパー機能をコードする、プラスミドを提供する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、(a)アデノウイルスE2A DNA結合タンパク質(DBP)をコードするヌクレオチド配列、(b)アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、ならびに(c)アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列のうちの1つ以上を含む、組換えポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。いくつかの実施形態において、プラスミドは、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない。いくつかの実施形態において、プラスミドは細菌プラスミドである。
【0198】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、細菌宿主細胞(例えば、大腸菌宿主細胞)内でプラスミドを増殖可能な細菌複製起点を含む。いくつかの実施形態において、細菌複製起点はColE1起点である。
【0199】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは選択マーカー遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、選択マーカー遺伝子は薬剤耐性遺伝子である。いくつかの実施形態において、選択マーカー遺伝子はカナマイシン耐性遺伝子である。いくつかの実施形態において、選択マーカー遺伝子はアンピシリン耐性遺伝子である。
【0200】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、細菌複製起点及び選択マーカー遺伝子を含む。
【0201】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列を含む、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、アデノウイルスVA RNA Iをコードする組換えヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。いくつかの実施形態において、プラスミドは、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない。いくつかの実施形態において、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列は、pAdDeltaF6の対応するヌクレオチド配列である。
【0202】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む、本明細書に記載の組換えヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。
【0203】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号10に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号10のヌクレオチド配列を含む。
【0204】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号11に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号11のヌクレオチド配列を含む。
【0205】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号25~34、58、または59に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号25~34、58、または59のヌクレオチド配列を含む。
【0206】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、15,000bp未満の長さである。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、12,000bp未満の長さである。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、9,000~12,000bpの長さである。
【0207】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号35に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号35に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号35に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号35に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号35のヌクレオチド配列を含む。
【0208】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号36に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号36に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号36に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号36に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号36のヌクレオチド配列を含む。
【0209】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号37のヌクレオチド配列を含む。
【0210】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号38に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号38に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号38に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号38に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号38のヌクレオチド配列を含む。
【0211】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号39に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号39に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号39に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号39に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号39のヌクレオチド配列を含む。
【0212】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号40に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号40に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号40に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号40に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号40のヌクレオチド配列を含む。
【0213】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号41に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号41に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号41に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号41に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号41のヌクレオチド配列を含む。
【0214】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号42に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号42に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号42に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号42に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号42のヌクレオチド配列を含む。
【0215】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号43に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号43に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号43に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号43に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号43のヌクレオチド配列を含む。
【0216】
宿主細胞
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドを含む宿主細胞を提供する。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドを増殖可能な原核細胞である。いくつかの実施形態において、原核宿主細胞は細菌細胞である。いくつかの実施形態において、原核宿主細胞は大腸菌である。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、組換えAAV粒子を生成可能な真核細胞である。いくつかの実施形態において、真核宿主細胞は哺乳類細胞である。いくつかの実施形態において、真核宿主細胞は、HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、CAP細胞、またはPerC6細胞である。
【0217】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の宿主細胞は、(a)アデノウイルスE2A DNA結合タンパク質(DBP)をコードするヌクレオチド配列、(b)アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列、ならびに(c)アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列のうちの1つ以上を含む組換えポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドは、アデノウイルスITR配列、L3 23Kエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及び/またはL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体をコードするヌクレオチド配列を含まない。いくつかの実施形態において、プラスミドは細菌プラスミドである。
【0218】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の宿主細胞は、配列番号11に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、本明細書に記載のプラスミドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号11に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号11に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号11に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号11のヌクレオチド配列を含む。
【0219】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の宿主細胞は、配列番号37に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、本明細書に記載のプラスミドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号37のヌクレオチド配列を含む。
【0220】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の宿主細胞は、配列番号10、11、25~34、58、または59に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、本明細書に記載のプラスミドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号10、11、25~34、58、または59のヌクレオチド配列を含む。
【0221】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の宿主細胞は、配列番号35~43に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、本明細書に記載のプラスミドを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプラスミドは、配列番号35~43のヌクレオチド配列を含む。
【0222】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドまたは本明細書に記載のプラスミドを生成する方法であって、本明細書に記載の宿主細胞を好適な条件下でインキュベートして、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドを生成することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、宿主細胞は、本明細書に記載のプラスミドを増殖可能な原核細胞である。いくつかの実施形態において、原核宿主細胞は細菌細胞である。いくつかの実施形態において、原核宿主細胞は大腸菌である。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号10、11、25~34、58、または59に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドは、配列番号10、11、25~34、58、または59のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、プラスミドは、配列番号35~43に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を含むヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、プラスミドは、配列番号35~43のヌクレオチド配列を含む。
【0223】
組換えウイルス粒子を生成する方法
1つの態様において、本開示は、真核宿主細胞内で組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成する方法であって、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドを使用して、組換えAAV粒子の生成を促進可能な1つ以上のヘルパー機能を提供することにより行う、方法を提供する。いくつかの実施形態において、この方法は、rAAV粒子を回収することをさらに含む。
【0224】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のrAAV粒子を生成する方法は、配列番号11に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドの使用を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号11に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号11に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号11に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号11のヌクレオチド配列を含む。
【0225】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のrAAV粒子を生成する方法は、配列番号37に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドの使用を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも90%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号37に対し少なくとも98%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号37のヌクレオチド配列を含む。
【0226】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のrAAV粒子を生成する方法は、配列番号10、11、25~34、58、または59に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドの使用を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号10、11、25~34、58、または59のヌクレオチド配列を含む。
【0227】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載のrAAV粒子を生成する方法は、配列番号35~43に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドの使用を含む。いくつかの実施形態において、組換えポリヌクレオチドまたはプラスミドは、配列番号35~43のヌクレオチド配列を含む。
【0228】
いくつかの実施形態において、本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成する方法であって、rAAV粒子を生成可能な細胞を培養することを含み、細胞が、(i)AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドと、(ii)機能的rep遺伝子をコードするポリヌクレオチドと、(iii)少なくとも1つのAAV逆方向末端リピート(ITR)と、標的細胞内での遺伝子産物の発現を指示する配列に作用可能に結合した遺伝子産物をコードする非AAV核酸配列とを含むゲノムを含む、ポリヌクレオチドと、(iv)AAVカプシドへのゲノムのパッケージングを可能にする条件下で、AAVカプシドタンパク質へのゲノムのパッケージングを可能にするための、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドであって、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドまたは本明細書に記載のプラスミドを独立して含む、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドとを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列とを含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、配列番号10のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、配列番号37のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、配列番号35~43に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、配列番号10、11、25~34、58、または59に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、この方法は、rAAV粒子を回収することをさらに含む。いくつかの実施形態において、細胞は、cap遺伝子及びrep遺伝子をコードする1つのポリヌクレオチドと、パッケージングに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードする本明細書で開示する1つのポリヌクレオチドと、パッケージング対象のrAAVゲノムをコードする1つのポリヌクレオチドとを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9粒子である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は浮遊培養物である。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約400リットル~約5,000リットルの体積を有する。
【0229】
いくつかの実施形態において、本開示は、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成する方法であって、(a)細胞を含む細胞培養物を準備することと、(b)当該細胞に、(i)AAVカプシドタンパク質をコードするポリヌクレオチドと、(ii)機能的rep遺伝子をコードするポリヌクレオチドと、(iii)少なくとも1つのAAV逆方向末端リピート(ITR)と、標的細胞内での遺伝子産物の発現を指示する配列に作用可能に結合した遺伝子産物をコードする非AAV核酸配列とを含むゲノムを含む、ポリヌクレオチドと、(iv)AAVカプシドへのゲノムのパッケージングを可能にする条件下で、AAVカプシドタンパク質へのゲノムのパッケージングを可能にするための、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドであって、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドまたは本明細書に記載のプラスミドを独立して含む、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドとを含む、1つ以上のポリヌクレオチドを導入することと、(c)rAAV粒子の生成が可能な条件下で細胞培養物を維持することとを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、アデノウイルスE2A DBPをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスE4 ORF6及びORF7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と、アデノウイルスVA RNA I/II遺伝子をコードするヌクレオチド配列とを含む。いくつかの実施形態において、アデノウイルスVA RNA Iをコードするヌクレオチド配列は、アデノウイルスVA RNA I及びVA RNA IIをコードする。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、配列番号10のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、配列番号37のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、配列番号35~43に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、十分なヘルパー機能を含む1つ以上のポリヌクレオチドは、配列番号10、11、25~34、58、または59に対し少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%の同一性を有するヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、この方法は、rAAV粒子を回収することをさらに含む。いくつかの実施形態において、細胞に導入される1つ以上のポリヌクレオチドは、3つのポリヌクレオチド(1つはcap及びrep遺伝子をコードし、1つはパッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードする本明細書で開示するポリヌクレオチドであり、1つはパッケージング対象のrAAVゲノムをコードする)の混合物を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9粒子である。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択される血清型のAAVカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を有する。いくつかの実施形態において、細胞培養物は浮遊培養物である。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を含む。いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約400リットル~約5,000リットルの体積を有する。
【0230】
いくつかの実施形態において、本明細書で開示する方法は、細胞に、AAVカプシドタンパク質及び機能的rep遺伝子をコードするポリヌクレオチドを導入することを含む。
【0231】
いくつかの実施形態において、1つ以上のポリヌクレオチドを細胞に導入することは、形質移入により行われる。
【0232】
いくつかの実施形態において、細胞は哺乳類細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は昆虫細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、HEK293細胞、HEK由来細胞、CHO細胞、CHO由来細胞、HeLa細胞、SF-9細胞、BHK細胞、ベロ細胞、CAP細胞、またはPerC6細胞である。いくつかの実施形態において、細胞はHEK293細胞である。
【0233】
いくつかの実施形態において、細胞培養物は、浮遊培養物または接着培養物である。いくつかの実施形態において、細胞培養物は浮遊培養物である。
【0234】
いくつかの実施形態において、細胞培養物は、約50リットル~約20,000リットルの体積を有する。
【0235】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、参照方法は、配列番号35のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを使用する。いくつかの実施形態において、参照方法は、配列番号44のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを使用する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも少なくとも約10%多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも少なくとも約10%多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも少なくとも約20%多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも少なくとも約30%多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも少なくとも約40%多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも少なくとも約50%多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも少なくとも約70%多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも少なくとも約90%多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、参照方法よりも少なくとも約2倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、この方法は、参照方法よりも少なくとも約3倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。いくつかの実施形態において、この方法は、参照方法よりも少なくとも約4倍多く、GC/mlとして測定されるrAAV粒子を生成する。
【0236】
いくつかの実施形態において、この方法は、参照方法よりも多くの完全カプシドを含むrAAV粒子の集団を生成する。いくつかの実施形態において、参照方法は、配列番号35のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを使用する。いくつかの実施形態において、参照方法は、配列番号44のヌクレオチド配列を含むヘルパー機能を含むポリヌクレオチドを使用する。
【0237】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8、AAV9、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、またはAAV.hu37血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9血清型のカプシドタンパク質を含む。
【0238】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、遺伝子産物をコードする導入遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、遺伝子産物は、ポリペプチドまたは二本鎖RNA分子である。いくつかの実施形態において、遺伝子産物はポリペプチドである。いくつかの実施形態において、導入遺伝子は、抗体もしくはその抗原結合フラグメント、融合タンパク質、Fc融合ポリペプチド、イムノアドヘシン、免疫グロブリン、操作タンパク質、タンパク質フラグメント、または酵素をコードする。いくつかの実施形態において、導入遺伝子は、遺伝子産物をコードするポリヌクレオチドに作用可能に結合した調節エレメントを含む。
【0239】
いくつかの実施形態において、遺伝子産物は、抗VEGF Fab、抗カリクレイン抗体、抗TNF抗体、ミクロジストロフィン、ミニジストロフィン、イズロニダーゼ(IDUA)、イズロン酸2-スルファターゼ(IDS)、低密度リポタンパク質受容体(LDLR)、トリペプチジルペプチダーゼ1(TPP1)、またはVEGF受容体1の非膜関連スプライスバリアント(sFlt-1)である。いくつかの実施形態において、遺伝子産物は、ガンマ-サルコグリカン、Rabエスコートタンパク質1(REP1/CHM)、レチノイドイソメロヒドラーゼ(RPE65)、環状ヌクレオチドゲートチャネルアルファ3(CNGA3)、環状ヌクレオチドゲートチャネルベータ3(CNGB3)、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)、リソソーム関連膜タンパク質2アイソフォームB(LAMP2B)、第VIII因子、第IX因子、網膜色素変性GTPアーゼ制御因子(RPGR)、レチノシシン(RS1)、筋小胞体カルシウムATPアーゼ(SERCA2a)、アフリベルセプト、バッテニン(CLN3)、膜貫通ERタンパク質(CLN6)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、アクアポリン1(AQP1)、ジストロフィン、ミオチューブラリン1(MTM1)、フォリスタチン(FST)、グルコース-6-ホスファターゼ(G6Pアーゼ)、アポリポタンパク質A2(APOA2)、ウリジン二リン酸グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)、アリールスルファターゼB(ARSB)、N-アセチル-アルファ-グルコサミニダーゼ(NAGLU)、アルファ-グルコシダーゼ(GAA)、アルファ-ガラクトシダーゼ(GLA)、ベータ-ガラクトシダーゼ(GLB1)、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、アルファ1-アンチトリプシン(AAT)、ホスホジエステラーゼ6B(PDE6B)、オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ9OTC)、生存運動ニューロン(SMN1)、生存運動ニューロン(SMN2)、ニュールツリン(NRTN)、ニューロトロフィン-3(NT-3/NTF3)、ポルホビリノーゲンデアミナーゼ(PBGD)、神経成長因子(NGF)、ミトコンドリアコードNADH:ユビキノンオキシドレダクターゼコアサブユニット4(MT-ND4)、保護タンパク質カテプシンA(PPCA)、ジスフェリン、MER原がん遺伝子、チロシンキナーゼ(MERTK)、嚢胞性線維症膜貫通コンダクタンス調節因子(CFTR)、または腫瘍壊死因子受容体(TNFR)-免疫グロブリン(IgG1)Fc融合物である。いくつかの実施形態において、遺伝子産物はジストロフィンまたはミクロジストロフィンである。いくつかの実施形態において、遺伝子産物はマイクロRNAである。
【0240】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、rAAV粒子及びそれを含む組成物の品質属性を維持または改善しながら、rAAV粒子の生成を増加させる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子及びそれを含む組成物の品質は、rAAV粒子の濃度(例えば、GC/ml)、rAAVゲノムのコピーを含む粒子のパーセンテージ、ゲノムを含まない粒子の比率、rAAV粒子の感染性、rAAV粒子の安定性、残留する宿主細胞タンパク質の濃度または残留する宿主細胞核酸の濃度(例えば、宿主細胞ゲノムDNA、rep及びcap遺伝子をコードするプラスミド、ヘルパー機能をコードするプラスミド、rAAVゲノムをコードするプラスミド)を定量することにより、評価される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法により生成されるrAAV粒子またはそれを含む組成物の品質は、配列番号35または44のヌクレオチド配列を含むヘルパープラスミドを用いた参照方法により生成されるrAAV粒子または組成物の品質と同じである。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法により生成されるrAAV粒子またはそれを含む組成物の品質は、配列番号35または44のヌクレオチド配列を含むヘルパープラスミドを用いた参照方法により生成されるrAAV粒子または組成物の品質よりも良好である。
【0241】
当技術分野では、rAAV粒子の生成のための多数の細胞培養に基づく系が知られており、これらはいずれも、本明細書に記載の方法の実施に使用することができる。rAAVウイルス粒子を生成するためのrAAV生成培養物は、(1)好適な宿主細胞(例えば、ヒト由来細胞株(例えば、HeLa、A549、またはHEK293細胞及びその派生物(HEK293T細胞、HEK293F細胞))、哺乳類細胞株(例えば、ベロ)、羊膜細胞由来細胞(例えば、CAP(登録商標)細胞)、CHO細胞もしくはCHO由来細胞を含む)、(2)野生型もしくは変異型アデノウイルス(例えば、温度感受性アデノウイルス)、ヘルペスウイルス、バキュロウイルス、またはヘルパー機能を提供するプラスミドコンストラクトによって提供される、好適なヘルパーウイルス機能、(3)AAV rep及びcap遺伝子ならびに遺伝子産物、(4)AAV ITR配列に隣接する導入遺伝子(例えば、治療用導入遺伝子)、ならびに(5)rAAV生成を支持するための好適な培地及び培地構成成分を必要とする。
【0242】
当業者は、AAV rep及びcap遺伝子、AAVヘルパー遺伝子(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)、ならびにrAAVゲノム(逆方向末端リピート(ITR)に隣接する1つ以上の目的遺伝子を含む)を細胞に導入して、rAAVを生成またはパッケージングすることができる多数の方法を認識している。「アデノウイルスヘルパー機能」という表現は、AAVが細胞内で効率的に成長するように細胞内で(RNAまたはタンパク質として)発現する複数のウイルスヘルパー遺伝子を意味する。当業者は、アデノウイルス及び単純ヘルペスウイルス(HSV)を含めたヘルパーウイルスがAAV複製を促進すること、そして、必須機能を提供するある特定の遺伝子が同定されており、例えば、ヘルパーが、このようなAAV遺伝子発現及び複製を促進する細胞環境への変化を誘導し得ることを理解している。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態において、AAV rep及びcap遺伝子、ヘルパー遺伝子、ならびにrAAVゲノムは、AAV rep及びcap遺伝子、ヘルパー遺伝子、ならびにrAAVゲノムをコードする1つ以上のプラスミドベクターの形質移入により、細胞に導入される。
【0243】
AAV rep及びcap遺伝子、ヘルパー遺伝子、及び/またはrAAVゲノムをコードするプラスミドまたはウイルスベクターを開発する分子生物学技法は、当技術分野で一般的に知られている。いくつかの実施形態において、AAV rep及びcap遺伝子は、1つのプラスミドベクターによってコードされる。いくつかの実施形態において、AAVヘルパー遺伝子(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)は、1つのプラスミドベクターによってコードされる。いくつかの実施形態において、E1a遺伝子またはE1b遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、残りのAAVヘルパー遺伝子は、1つのウイルスベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、E1a遺伝子及びE1b遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子は、1つのプラスミドベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、1つ以上のヘルパー遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、1つ以上のヘルパー遺伝子は、1つのプラスミドベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、ヘルパー遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現する。いくつかの実施形態において、AAV rep及びcap遺伝子は、1つのウイルスベクターによってコードされる。いくつかの実施形態において、AAVヘルパー遺伝子(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)は、1つのウイルスベクターによってコードされる。いくつかの実施形態において、E1a遺伝子またはE1b遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、残りのAAVヘルパー遺伝子は、1つのウイルスベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、E1a遺伝子及びE1b遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子は、1つのウイルスベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、1つ以上のヘルパー遺伝子は、宿主細胞によって安定的に発現し、1つ以上のヘルパー遺伝子は、1つのウイルスベクターによる形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、AAV rep及びcap遺伝子、パッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能、及びパッケージング対象のrAAVゲノムは、1つ以上のポリヌクレオチド、例えばベクターを用いた形質移入によって細胞に導入される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、3つのポリヌクレオチドの混合物(1つはcap及びrep遺伝子をコードし、1つはパッケージングするのに必要なアデノウイルスヘルパー機能(例えば、アデノウイルスE1a遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、及びVA遺伝子)をコードし、1つはパッケージング対象のrAAVゲノムをコードする)を細胞に形質移入することを含む。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV8またはAAV9 cap遺伝子である。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、またはAAV.7m8 cap遺伝子である。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37をコードする。いくつかの実施形態において、パッケージング対象のrAAVゲノムをコードするベクターは、AAV ITRに隣接する目的遺伝子を含む。いくつかの実施形態において、AAV ITRは、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはその他のAAV血清型に由来する。
【0244】
任意のベクターの組合せを使用して、rAAV粒子が生成またはパッケージングされる細胞に、AAV rep及びcap遺伝子、AAVヘルパー遺伝子、ならびにrAAVゲノムを導入することができる。本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態において、AAV逆方向末端リピート(ITR)に隣接する対象遺伝子を含むrAAVゲノムをコードする第1のプラスミドベクターと、AAV rep及びcap遺伝子をコードする第2のベクターと、ヘルパー遺伝子をコードする第3のベクターとを使用することができる。いくつかの実施形態において、3つのベクターの混合物を細胞内に同時形質移入することができる。
【0245】
いくつかの実施形態において、プラスミドベクターに加えてウイルスベクターを共に使用することにより、形質移入及び感染の組合せが使用される。
【0246】
いくつかの実施形態において、rep及びcap遺伝子のうちの1つ以上ならびにAAVヘルパー遺伝子は、細胞によって構成的に発現し、細胞に形質移入または形質導入する必要がない。いくつかの実施形態において、細胞は、rep及び/またはcap遺伝子を構成的に発現する。いくつかの実施形態において、細胞は、1つ以上のAAVヘルパー遺伝子を構成的に発現する。いくつかの実施形態において、細胞は、E1aを構成的に発現する。いくつかの実施形態において、細胞は、rAAVゲノムをコードする安定的な導入遺伝子を含む。
【0247】
いくつかの実施形態において、AAV rep、cap、及びヘルパー遺伝子(例えば、Ela遺伝子、E1b遺伝子、E4遺伝子、E2a遺伝子、またはVA遺伝子)は、任意のAAV血清型とすることができる。同様に、AAV ITRも、任意のAAV血清型とすることができる。例えば、いくつかの実施形態において、AAV ITRは、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはその他のAAV血清型(例えば、2つ以上の血清型からの配列を有するハイブリッド血清型)に由来する。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV9またはAAV8 cap遺伝子に由来する。いくつかの実施形態において、AAV cap遺伝子は、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはその他のAAV血清型(例えば、2つ以上の血清型からの配列を有するハイブリッド血清型)に由来する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子生成のためのAAV rep及びcap遺伝子は、異なる血清型に由来する。例えば、rep遺伝子はAAV2に由来し、一方cap遺伝子はAAV9に由来する。
【0248】
当技術分野で知られている任意の好適な培地を、本明細書に記載の方法に従って組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)の生成に使用することができる。このような培地としては、限定されるものではないが、変法イーグル培地(MEM)、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)、及び米国特許第6,723,551号(参照によりその全体が本明細書に援用される)で説明されているようなSf-900 II SFM培地を含めたHyclone Laboratories及びJRHが生産する培地が挙げられる。いくつかの実施形態において、培地は、Invitrogen/ThermoFisher製のDynamis(商標)培地、FreeStyle(商標)293発現培地、またはExpi293(商標)発現培地を含む。いくつかの実施形態において、培地は、Dynamis(商標)培地を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、無血清培地、動物成分フリー培地、または化学的に定義された培地を含む細胞培養物を使用する。いくつかの実施形態において、培地は動物成分フリー培地である。いくつかの実施形態において、培地は、血清を含む。いくつかの実施形態において、培地は、ウシ胎児血清を含む。いくつかの実施形態において、培地は、無グルタミン培地である。いくつかの実施形態において、培地は、グルタミンを含む。いくつかの実施形態において、培地には、栄養素、塩、緩衝剤、及び添加物(例えば、消泡剤)のうちの1つ以上が補充される。いくつかの実施形態において、培地には、グルタミンが補充される。いくつかの実施形態において、培地には、血清が補充される。いくつかの実施形態において、培地には、ウシ胎児血清が補充される。いくつかの実施形態において、培地には、ポロキサマー、例えば、Kolliphor(登録商標)P 188 Bioが補充される。いくつかの実施形態において、培地は、基本培地である。いくつかの実施形態において、培地は、フィード培地である。
【0249】
組換えウイルス(例えば、rAAV)生成培養物は、利用されている特定の宿主細胞に適した様々な条件下で(広い温度範囲にわたり、様々な長さの時間で、など)ルーチン的に成長させることができる。当技術分野で知られているように、ウイルス生成培養物には、浮遊適応性の宿主細胞、例えば、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CAP細胞、CHO細胞、CHO-K1細胞、CHO由来細胞、EB66細胞、BSC細胞、HepG2細胞、LLC-MK細胞、CV-1細胞、COS細胞、MDBK細胞、MDCK細胞、CRFK細胞、RAF細胞、RK細胞、TCMK-1細胞、LLCPK細胞、PK15細胞、LLC-RK細胞、MDOK細胞、BHK細胞、BHK-21細胞、NS-1細胞、MRC-5細胞、WI-38細胞、BHK細胞、3T3細胞、293細胞、RK細胞、Per.C6細胞、ニワトリ胚細胞、及びSF-9細胞が含まれ、これらは、例えば、スピナーフラスコ、撹拌タンクバイオリアクター、及びWaveバッグシステムなどの使い捨てシステムを含めた様々な方法で培養することができる。rAAV粒子を生成するための多数の浮遊培養物が当技術分野で知られており、これには例えば、米国特許第6,995,006号、同第9,783,826号、ならびに米国特許出願公開第20070111312号及び同第20120122155号が含まれる(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)。
【0250】
当技術分野で組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)を生成することが知られている任意の細胞または細胞株を、本明細書に記載の方法のいずれか1つで使用することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)を生成する、または組換えウイルス粒子(例えば、rAAV粒子)の生成を増加させる方法は、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CAP細胞、CHO細胞、CHO-K1細胞、CHO由来細胞、EB66細胞、LLC-MK細胞、MDCK細胞、RAF細胞、RK細胞、TCMK-1細胞、PK15細胞、BHK細胞、BHK-21細胞、NS-1細胞、BHK細胞、293細胞、RK細胞、Per.C6細胞、ニワトリ胚細胞、またはSF-9細胞を使用する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、哺乳類細胞を使用する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、昆虫細胞、例えばSF-9細胞を使用する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、浮遊培養での成長に適応した細胞を使用する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を使用する。
【0251】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の細胞培養物は浮遊培養物である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の大規模浮遊細胞培養物は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の細胞培養物は、無血清培地、動物成分フリー培地、または化学的に定義された培地を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の細胞培養物は無血清培地を含む。いくつかの実施形態において、浮遊適応性細胞は、振とうフラスコ、スピナーフラスコ、細胞バッグ、またはバイオリアクター内で培養される。
【0252】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の細胞培養物は、無血清培地、動物成分フリー培地、または化学的に定義された培地を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の細胞培養物は無血清培地を含む。
【0253】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の大規模浮遊培養細胞培養物は、高密度細胞培養物を含む。いくつかの実施形態において、培養物は、約1×10E+06細胞/ml~約30×10E+06細胞/mlの総細胞密度を有する。いくつかの実施形態において、細胞の約50%超が生細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CAP細胞、またはSF-9細胞である。さらなる実施形態において、細胞はHEK293細胞である。
【0254】
本明細書に記載の方法は、任意のAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含むrAAV粒子の生成で使用することができる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、及びAAV.HSC16から選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。
【0255】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8及びAAV9から選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9のAAVカプシド血清型を有する。
【0256】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、及びAAV.7m8からなる群より選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37を含む。
【0257】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質またはAAV9カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一のAAV8カプシドタンパク質を有する、カプシドタンパク質を含む。
【0258】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一のAAV9カプシドタンパク質を有する、カプシドタンパク質を含む。
【0259】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.PHB、またはAAV.7m8カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上の同一性、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%の同一性を有するカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9に対し高い配列相同性を備えたAAVカプシドタンパク質、例えば、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、及びAAV.hu37のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上の同一性、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%の同一性を有するカプシドタンパク質を含む。
【0260】
追加の実施形態において、rAAV粒子は、モザイクカプシドを含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、シュードタイプrAAV粒子を含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、2つ以上のAAVカプシド血清型のカプシドタンパク質キメラを含むカプシドを含む。
【0261】
rAAV粒子
提供する方法は、任意の単離された組換えAAV粒子の生成で使用するのに適している。そのため、rAAVは、当技術分野で知られている任意の血清型、修飾物、もしくは派生物、またはこれらの任意の組合せ(例えば、2つ以上の血清型を含む(例えば、rAAV2、rAAV8、及びrAAV9粒子のうちの2つ以上を含む)rAAV粒子の集団)とすることができる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、または他のrAAV粒子、あるいはこれらの2つ以上の組合せである。
【0262】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはこれらの派生物、修飾物、もしくはシュードタイプから選択されるAAV血清型からのカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、例えば、AAV1、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、rAAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16から選択されるAAVカプシド血清型のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一である、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち最大100%同一である、カプシドタンパク質を含む。
【0263】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV1、AAV2、rAAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、もしくはAAV.HSC16、またはこれらの派生物、修飾物、もしくはシュードタイプから選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、例えば、AAV1、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16から選択されるAAVカプシド血清型のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一である、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち最大100%同一である、カプシドタンパク質を含む。
【0264】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、Zinn et al.,2015,Cell Rep.12(6):1056-1068(参照によりその全体が援用される)で説明されているように、Anc80またはAnc80L65のカプシドを含む。ある特定の実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第9,193,956号、第9458517号、及び第9,587,282号、ならびに米国特許出願公開第2016/0376323号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で説明されているように、アミノ酸挿入物:LGETTRPまたはLALGETTRPのうちの1つを有するカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第9,193,956号、第9,458,517号、及び第9,587,282号、ならびに米国特許出願公開第2016/0376323号(これらの各々は、参照によりその全体が明細書に援用される)で説明されているように、AAV.7m8のカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第9,585,971号で開示されている任意のAAVカプシド、例えばAAVPHP.Bを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第9,840,719号及びWO2015/013313(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている任意のAAVカプシド、例えば、AAV.Rh74及びRHM4-1を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、WO2014/172669(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている任意のAAVカプシド、例えばAAV rh.74を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、Georgiadis et al.,2016,Gene Therapy 23:857-862及びGeorgiadis et al.,2018,Gene Therapy 25:450(これらの各々は、参照によりその全体が援用される)で説明されているように、AAV2/5のカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、WO2017/070491(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている任意のAAVカプシド、例えばAAV2tYFを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、Puzzo et al.,2017,Sci.Transl. Med.29(9):418(参照によりその全体が援用される)で説明されているようなAAVLK03またはAAV3Bのカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、米国特許第8,628,966号、第US8,927,514号、第US9,923,120号、及びWO2016/049230で開示されている任意のAAVカプシド、例えば、HSC1、HSC2、HSC3、HSC4、HSC5、HSC6、HSC7、HSC8、HSC9、HSC10、HSC11、HSC12、HSC13、HSC14、HSC15、またはHSC16を含む(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)。他の実施形態において、rAAV粒子は、筋組織に対する向性が増強されたカプシドを含み、このようなカプシドは、目的の親カプシドにRGD含有ペプチドを挿入することにより操作される。このような例示的なカプシドとしては、AAVMYO(AAV9- RGDLGLS)、MyoAAV.1A(AAV9-RGDLTTP)、及びMyoAAV1C(AAV9-RGDLSTP)(AAV9の残基Q588の後に挿入されたペプチド)がある。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、PCT国際公開第WO2019/207132号、同第WO2020/206189号、同第WO2021/072197号、同第WO2021/050974号、同第WO2021/077000号、及び同第WO2022/020616号に開示されている任意のAAVカプシドを含む。
【0265】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、以下の特許及び特許出願(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される):米国特許第7,282,199号、第7,906,111号、第8,524,446号、第8,999,678号、第8,628,966号、第8,927,514号、第8,734,809号、第US9,284,357号、第9,409,953号、第9,169,299号、第9,193,956号、第9458517、及び第9,587,282号、米国特許出願公開第2015/0374803号、第2015/0126588号、第2017/0067908号、第2013/0224836号、第2016/0215024号、第2017/0051257号、ならびに国際特許出願第PCT/US2015/034799号、第PCT/EP2015/053335のいずれかで開示されているAAVカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、以下の特許及び特許出願(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)のいずれかで開示されているAAVカプシドのVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一である、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち最大100%同一であるカプシドタンパク質を有する:米国特許第7,282,199号、第7,906,111号、第8,524,446号、第8,999,678号、第8,628,966号、第8,927,514号、第8,734,809号、第US9,284,357号、第9,409,953号、第9,169,299号、第9,193,956号、第9458517号、及び第9,587,282号、米国特許出願公開第US2015/0374803号、第2015/0126588号、第2017/0067908号、第2013/0224836号、第2016/0215024号、第2017/0051257、ならびに国際特許出願第PCT/US2015/034799号、第PCT/EP2015/053335号。
【0266】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、国際特許出願公開第WO2003/052051号(例えば、配列番号2を参照)、第WO2005/033321号(例えば、配列番号123及び88を参照)、第WO03/042397号(例えば、配列番号2、81、85、及び97を参照)、第WO2006/068888号(例えば、配列番号1及び3~6を参照)、第WO2006/110689号(例えば、配列番号5~38を参照)、第WO2009/104964号(例えば、配列番号1~5、7、9、20、22、24、及び31を参照)、第WO2010/127097号(例えば、配列番号5~38を参照)、ならびに第WO2015/191508号(例えば、配列番号80~294を参照)、ならびに米国特許出願公開第20150023924号(例えば、配列番号1、5~10を参照)(これらの各々の内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されているカプシドタンパク質を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、以下で開示されているAAVカプシドのVP1、VP2及び/またはVP3配列に対し、少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一であるカプシドタンパク質を有する:国際特許出願公開第WO2003/052051号(例えば、配列番号2を参照)、第WO2005/033321号(例えば、配列番号123及び88を参照)、第WO03/042397号(例えば、配列番号2、81、85、及び97を参照)、第WO2006/068888号(例えば、配列番号1及び3~6を参照)、第WO2006/110689号(例えば、配列番号5~38を参照)、第WO2009/104964号(例えば、配列番号1~5、7、9、20、22、24、及び31を参照)、第WO2010/127097号(例えば、配列番号5~38を参照)、ならびに第WO2015/191508号(例えば、配列番号80~294を参照)、ならびに米国特許出願公開第20150023924号(例えば、配列番号1、5~10を参照)。
【0267】
AAVベースウイルスベクターの核酸配列、ならびに組換えAAV及びAAVカプシドを作製する方法は、例えば、以下で教示されている:米国特許第7,282,199号、第7,906,111号、第8,524,446号、第8,999,678号、第8,628,966号、第8,927,514号、第8,734,809号、第US9,284,357号、第9,409,953号、第9,169,299号、第9,193,956号、第9458517号、及び第9,587,282号、米国特許出願公開第2015/0374803号、第2015/0126588号、第2017/0067908号、第2013/0224836号、第2016/0215024号、第2017/0051257号、国際特許出願第PCT/US2015/034799号、第PCT/EP2015/053335号、第WO2003/052051号、第WO2005/033321号、第WO03/042397号、第WO2006/068888号、第WO2006/110689号、第WO2009/104964号、第WO2010/127097号、及び第WO2015/191508号、ならびに米国特許出願公開第20150023924号。
【0268】
提供される方法は、導入遺伝子をコードする組換えAAVの生成で使用するのに適している。ある特定の実施形態において、導入遺伝子は表1A~1Cに由来する。いくつかの実施形態において、rAAVゲノムは、以下の構成要素:(1)発現カセットに隣接するAAV逆方向末端リピートと、(2)調節制御要素、例えば、a)プロモーター/エンハンサー、b)ポリAシグナル、及びc)任意選択でイントロンと、(3)導入遺伝子をコードする核酸配列とを含む、ベクターを含む。インタクトなまたは実質的にインタクトなモノクローナル抗体(mAb)を発現させるための他の実施形態において、rAAVゲノムは、以下の構成要素:(1)発現カセットに隣接するAAV逆方向末端リピートと、(2)調節制御要素、例えば、a)プロモーター/エンハンサー、b)ポリAシグナル、及びc)任意選択でイントロンと、(3)抗体の軽鎖Fab及び重鎖Fab、または少なくとも重鎖または軽鎖Fab、ならびに任意選択で重鎖Fc領域をコードする核酸配列とを含む、ベクターを含む。インタクトなまたは実質的にインタクトなmAbを発現させるためのさらに他の実施形態において、rAAVゲノムは、以下の構成要素を含むベクターを含む:(1)発現カセットに隣接するAAV逆方向末端リピート;(2)調節制御エレメント、例えば、a)プロモーター/エンハンサー、b)ポリAシグナル、及びc)任意選択でイントロン;ならびに(3)以下の重鎖Fab:抗VEGF(例えば、セバシズマブ、ラニビズマブ、ベバシズマブ、及びブロルシズマブ)、抗EpoR(例えば、LKA-651)、抗ALK1(例えば、アスクリンバクマブ)、抗C5(例えば、テシドルマブ及びエクリズマブ)、抗CD105(例えば、カロツキシマブ)、抗CC1Q(例えば、ANX-007)、抗TNFα(アダリムマブ、インフリキシマブ、及びゴリムマブ)、抗RGMa(例えば、エレザヌマブ)、抗TTR(例えば、NI-301及びPRX-004)、抗CTGF(例えば、パムレブルマブ)、抗IL6R(例えば、サトラリズマブ及びサリルマブ)、抗IL4R(例えば、デュピルマブ)、抗IL17A(例えば、イキセキズマブ及びセクキヌマブ)、抗IL-5(例えば、メポリズマブ)、抗IL12/IL23(例えば、ウステキヌマブ)、抗CD19(例えば、イネビリズマブ)、抗ITGF7 mAb(例えば、エトロリズマブ)、抗SOST mAb(例えば、ロモソズマブ)、抗pKal mAb(例えば、ラナデルマブ)、抗ITGA4(例えば、ナタリズマブ)、抗ITGA4B7(例えば、ベドリズマブ)、抗BLyS(例えば、ベリムマブ)、抗PD-1(例えば、ニボルマブ及びペムブロリズマブ)、抗RANKL(例えば、デンソマブ)、抗PCSK9(例えば、アリロクマブ及びエボロクマブ)、抗ANGPTL3(例えば、エビナクマブ*)、抗OxPL(例えば、E06)、抗fD(例えば、ラムパリズマブ)、または抗MMP9(例えば、アンデカリキシマブ);
任意選択で、治療抗体のネイティブ形態と同じアイソタイプのFcポリペプチド、例えば、IgGアイソタイプアミノ酸配列IgG1、IgG2、もしくはIgG4、またはその修飾Fc;ならびに以下の軽鎖:抗VEGF(例えば、セバシズマブ、ラニビズマブ、ベバシズマブ、及びブロルシズマブ)、抗EpoR(例えば、LKA-651)、抗ALK1(例えば、アスクリンバクマブ)、抗C5(例えば、テシドルマブ及びエクリズマブ)、抗CD105または抗ENG(例えば、カロツキシマブ)、抗CC1Q(例えば、ANX-007)、抗TNFα(例えば、アダリムマブ、インフリキシマブ、及びゴリムマブ)、抗RGMa(例えば、エレザヌマブ)、抗TTR(例えば、NI-301及びPRX-004)、抗CTGF(例えば、パムレブルマブ)、抗IL6R(例えば、サトラリズマブ及びサリルマブ)、抗IL4R(例えば、デュピルマブ)、抗IL17A(例えば、イキセキズマブ及びセクキヌマブ)、抗IL-5(例えば、メポリズマブ)、抗IL12/IL23(例えば、ウステキヌマブ)、抗CD19(例えば、イネビリズマブ)、抗ITGF7 mAb(例えば、エトロリズマブ)、抗SOST mAb(例えば、ロモソズマブ)、抗pKal mAb(例えば、ラナデルマブ)、抗ITGA4(例えば、ナタリズマブ)、抗ITGA4B7(例えば、ベドリズマブ)、抗BLyS(例えば、ベリムマブ)、抗PD-1(例えば、ニボルマブ及びペムブロリズマブ)、抗RANKL(例えば、デンソマブ)、抗PCSK9(例えば、アリロクマブ及びエボロクマブ)、抗ANGPTL3(例えば、エビナクマブ)、抗OxPL(例えば、E06)、抗fD(例えば、ラムパリズマブ)、または抗MMP9(例えば、アンデカリキシマブ)、をコードする核酸配列であって、当該重鎖(Fab及び任意選択でFc領域)ならびに当該軽鎖が、自己切断フリン(F)/F2Aまたはフレキシブルリンカーにより分離され、当該重鎖及び当該軽鎖ポリペプチドの等量の発現を確実にする、核酸配列。
【0269】
mRNA(例えば、miRNA及びshRNA構造におけるようなガイドRNA(アンチセンス鎖)及び/またはパッセンジャーRNA(センス鎖)の文脈におけるアンチセンスRNA)を発現させるための他の実施形態において、rAAVゲノムは、以下の構成要素を含むベクターを含む:(1)発現カセットに隣接するAAV逆方向末端リピート;(2)調節制御エレメント、例えば、a)プロモーター/エンハンサー、b)ポリAシグナル、c)任意選択でイントロン;及び(3)mRNAをコードする核酸配列。いくつかの実施形態において、導入遺伝子(mRNAをコードする核酸配列)は、マイクロRNA、shRNA、またはU7-snRNAコード配列を含むまたはそれからなる。
【0270】
(表1A)
【0271】
(表1B)
【0272】
(表1C)
【0273】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、抗VEGF FabをコードするrAAVウイルスベクターである。特定の実施形態において、rAAV粒子は、抗VEGF FabをコードするrAAV8ベースのウイルスベクターである。より特定の実施形態において、rAAV粒子は、ラニビズマブをコードするrAAV8ベースのウイルスベクターである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、イズロニダーゼ(IDUA)をコードするrAAVウイルスベクターである。特定の実施形態において、rAAV粒子は、IDUAをコードするrAAV9ベースのウイルスベクターである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、イズロン酸2-スルファターゼ(IDS)をコードするrAAVウイルスベクターである。特定の実施形態において、rAAV粒子は、IDSをコードするrAAV9ベースのウイルスベクターである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、低密度リポタンパク質受容体(LDLR)をコードするrAAVウイルスベクターである。特定の実施形態において、rAAV粒子は、LDLRをコードするrAAV8ベースのウイルスベクターである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、トリペプチジルペプチダーゼ1(TPP1)タンパク質をコードするrAAVウイルスベクターである。特定の実施形態において、rAAV粒子は、TPP1をコードするrAAV9ベースのウイルスベクターである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、VEGF受容体1(sFlt-1)の非膜結合型スプライスバリアントをコードするrAAVウイルスベクターである。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、ガンマ-サルコグリカン、Rabエスコートタンパク質1(REP1/CHM)、レチノイドイソメロヒドラーゼ(RPE65)、環状ヌクレオチドゲートチャネルアルファ3(CNGA3)、環状ヌクレオチドゲートチャネルベータ3(CNGB3)、芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ(AADC)、リソソーム関連膜タンパク質2アイソフォームB(LAMP2B)、第VIII因子、第IX因子、網膜色素変性GTPアーゼ制御因子(RPGR)、レチノシシン(RS1)、筋小胞体カルシウムATPアーゼ(SERCA2a)、アフリベルセプト、バッテニン(CLN3)、膜貫通ERタンパク質(CLN6)、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、アクアポリン1(AQP1)、ジストロフィン、ミクロジストロフィン、ミオチューブラリン1(MTM1)、フォリスタチン(FST)、グルコース-6-ホスファターゼ(G6Pアーゼ)、アポリポタンパク質A2(APOA2)、ウリジン二リン酸グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)、アリールスルファターゼB(ARSB)、N-アセチル-アルファ-グルコサミニダーゼ(NAGLU)、アルファ-グルコシダーゼ(GAA)、アルファ-ガラクトシダーゼ(GLA)、ベータ-ガラクトシダーゼ(GLB1)、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、アルファ1-アンチトリプシン(AAT)、ホスホジエステラーゼ6B(PDE6B)、オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ9OTC)、生存運動ニューロン(SMN1)、生存運動ニューロン(SMN2)、ニュールツリン(NRTN)、ニューロトロフィン-3(NT-3/NTF3)、ポルホビリノーゲンデアミナーゼ(PBGD)、神経成長因子(NGF)、ミトコンドリアコードNADH:ユビキノンオキシドレダクターゼコアサブユニット4(MT-ND4)、保護タンパク質カテプシンA(PPCA)、ジスフェリン、MER原がん遺伝子、チロシンキナーゼ(MERTK)、嚢胞性線維症膜貫通コンダクタンス調節因子(CFTR)、または腫瘍壊死因子受容体(TNFR)-免疫グロブリン(IgG1)Fc融合物をコードする、rAAVウイルスベクターである。
【0274】
追加の実施形態において、rAAV粒子は、シュードタイプAAVカプシドを含む。いくつかの実施形態において、シュードタイプAAVカプシドは、rAAV2/8またはrAAV2/9シュードタイプAAVカプシドである。シュードタイプrAAV粒子を生成し使用するための方法は当技術分野で知られている(例えば、Duan et al.,J.Virol.,75:7662-7671(2001);Halbert et al.,J.Virol.,74:1524-1532(2000);Zolotukhin et al.,Methods 28:158-167(2002);及びAuricchio et al.,Hum.Molec. Genet.10:3075-3081,(2001)を参照)。
【0275】
追加の実施形態において、rAAV粒子は、2つ以上のAAVカプシド血清型のキメラであるカプシドタンパク質を含むカプシドを含む。いくつかの実施形態において、カプシドタンパク質は、AAV1、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、及びAAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、またはAAV.HSC16から選択されるAAV血清型からの2つ以上のAAVカプシドタンパク質のキメラである。
【0276】
ある特定の実施形態において、1本鎖AAV(ssAAV)を使用することができる。ある特定の実施形態において、自己相補的ベクター、例えばscAAVを使用することができる(例えば、Wu,2007,Human Gene Therapy,18(2):171-82;McCarty et al,2001,Gene Therapy,Vol.8,Number 16:1248-1254;ならびに米国特許第6,596,535号、第7,125,717号、及び第7,456,683号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)を参照)。
【0277】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8またはAAV9から選択されるAAVカプシド血清型からのカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8のAAVカプシド血清型を有する。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9のAAVカプシド血清型を有する。
【0278】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質またはAAV9カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一のAAV8カプシドタンパク質を有する、カプシドタンパク質を含む。
【0279】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質の派生物、修飾物、またはシュードタイプであるカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質のVP1、VP2、及び/またはVP3配列に対し少なくとも80%以上同一、例えば、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%など、すなわち、最大100%同一のAAV9カプシドタンパク質を有する、カプシドタンパク質を含む。
【0280】
追加の実施形態において、rAAV粒子は、モザイクカプシドを含む。モザイクAAV粒子は、AAVの異なる血清型由来のウイルスカプシドタンパク質の混合物から構成される。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、ならびにAAV.HSC16から選択される血清型のカプシドタンパク質を含むモザイクカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAVrh.8、AAVrh.10、AAVhu.37、AAVrh.20、及びAAVrh.74から選択される血清型のカプシドタンパク質を含むモザイクカプシドを含む。
【0281】
追加の実施形態において、rAAV粒子は、シュードタイプrAAV粒子を含む。いくつかの実施形態において、シュードタイプrAAV粒子は、(a)AAV ITRを含む核酸ベクター、ならびに(b)AAVx(例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、AAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、及びAAV.HSC16)に由来するカプシドタンパク質から構成されたカプシドを含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAVrh.8、及びAAVrh.10、AAVhu.37、AAVrh.20、及びAAVrh.74から選択されるAAV血清型のカプシドタンパク質から構成されたシュードタイプrAAV粒子を含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質を含むシュードタイプrAAV粒子を含む。追加の実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質から構成されるシュードタイプrAAV粒子を含む。いくつかの実施形態において、シュードタイプrAAV8またはrAAV9粒子は、rAAV2/8またはrAAV2/9シュードタイプ粒子である。シュードタイプrAAV粒子を生成し使用するための方法は当技術分野で知られている(例えば、Duan et al.,J.Virol.,75:7662-7671(2001);Halbert et al.,J.Virol.,74:1524-1532(2000);Zolotukhin et al.,Methods 28:158-167(2002);及びAuricchio et al.,Hum.Molec. Genet.10:3075-3081,(2001)を参照)。
【0282】
追加の実施形態において、rAAV粒子は、2つ以上のAAVカプシド血清型のキメラであるカプシドタンパク質を含むカプシドを含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質と、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、及びAAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、及びAAV.HSC16から選択されるAAV血清型からの1つ以上のAAVカプシドタンパク質とのキメラである、AAVカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8カプシドタンパク質と、AAV1、AAV2、AAV5、AAV6、AAV7、AAV9、AAV10、rAAVrh10、AAVrh.8、AAVrh.10、AAVhu.37、AAVrh.20、及びAAVrh.74から選択されるAAV血清型からの1つ以上のAAVカプシドタンパク質とのキメラである、AAVカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質と、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15、及びAAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、及びAAV.HSC16から選択される1つ以上のAAVカプシド血清型のカプシドタンパク質とのキメラである、AAVカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9カプシドタンパク質と、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AA6、AAV7、AAV8、AAV9、AAVrh.8、AAVrh.10、AAVhu.37、AAVrh.20、及びAAVrh.74から選択される1つ以上のAAVカプシド血清型のカプシドタンパク質とのキメラであるAAVカプシドタンパク質を含む。
【0283】
rAAV粒子を単離するための方法
いくつかの実施形態において、本開示は、単離された組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を生成するための方法であって、不純物を含むフィード(例えば、rAAV生成培養物)からrAAV粒子を単離することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の単離された組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を含む製剤を製造する方法は、(a)不純物を含むフィード(例えば、rAAV生成培養物)からrAAV粒子を単離することと、及び(b)製剤を生成するために、単離されたrAAV粒子を製剤化することとを含む。
【0284】
いくつかの実施形態において、本開示はさらに、医薬単位薬用量の単離された組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)粒子を含む製剤を生成するための方法であって、不純物を含むフィード(例えば、rAAV生成培養物)からrAAV粒子を単離することと、単離されたrAAV粒子を製剤化することとを含む、方法を提供する。
【0285】
単離されたrAAV粒子は、当技術分野で知られている方法を用いて単離することができる。いくつかの実施形態において、rAAV粒子を単離する方法は、下流処理、例えば、細胞培養物の収集、(例えば、遠心分離または深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー、カチオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、疎水相互作用クロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、無菌濾過、またはこれらの任意の組合せ(複数可)を含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、細胞培養物の収集、(例えば、遠心分離または深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー、カチオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、疎水相互作用クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、及び無菌濾過のうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、または少なくとも6つを含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、細胞培養物の収集、(例えば、深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、無菌濾過、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、及びアニオン交換クロマトグラフィーを含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、収集した細胞培養物の清澄化、無菌濾過、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、及びアニオン交換クロマトグラフィーを含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、深層濾過による収集した細胞培養物の清澄化、無菌濾過、タンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、及びアニオン交換クロマトグラフィーを含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化は、無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、下流処理は、遠心分離を含まない。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9血清型のカプシドタンパク質を含む。
【0286】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法に従うrAAV粒子を単離する方法は、細胞培養物の収集、(例えば、深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、第1のタンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、第2のタンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のrAAV粒子を単離する方法は、細胞培養物の収集、(例えば、深層濾過による)収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、タンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法に従って生成されたrAAV粒子を単離する方法は、収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、第1のタンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、第2のタンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のrAAV粒子を単離する方法は、収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、タンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法に従って生成されたrAAV粒子を単離する方法は、深層濾過による収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、第1のタンジェンシャルフロー濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、第2のタンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のrAAV粒子を単離する方法は、深層濾過による収集した細胞培養物の清澄化、第1の無菌濾過、アフィニティークロマトグラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(例えば、4級アミンリガンドを用いたモノリスアニオン交換クロマトグラフィーまたはAEXクロマトグラフィー)、タンジェンシャルフロー濾過、及び第2の無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、この方法は、遠心分離を含まない。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化は、無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV8血清型のカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、AAV9血清型のカプシドタンパク質を含む。
【0287】
当技術分野では、形質移入、安定細胞株生成、及び感染性ハイブリッドウイルス生成系(アデノウイルス-AAVハイブリッド、ヘルペスウイルス-AAVハイブリッド、及びバキュロウイルス-AAVハイブリッドを含む)を含むrAAV粒子の生成のための多数の細胞培養に基づく系が知られている。rAAVウイルス粒子を生成するためのrAAV生成培養物はいずれも、(1)好適な宿主細胞(例えば、ヒト由来細胞株(例えば、HeLa、A549、またはHEK293細胞及びその派生物(HEK293T細胞、HEK293F細胞))、哺乳類細胞株(例えば、ベロ)、羊膜細胞由来細胞(例えば、CAP細胞)、またはバキュロウイルス生成系の場合は昆虫由来細胞株(例えば、SF-9)を含む);(2)野生型もしくは変異型アデノウイルス(例えば、温度感受性アデノウイルス)、ヘルペスウイルス、バキュロウイルス、またはヘルパー機能を提供するプラスミドコンストラクトによって提供される、好適なヘルパーウイルス機能;(3)AAV rep及びcap遺伝子ならびに遺伝子産物;(4)AAV ITR配列に隣接する導入遺伝子(例えば、治療用導入遺伝子);ならびに(5)rAAV生成を支持するための好適な培地及び培地構成成分を必要とする。いくつかの実施形態において、好適なヘルパーウイルスの機能は、本明細書に記載の組換えポリヌクレオチドまたは本明細書に記載のプラスミドにより提供される。当技術分野で知られている好適な培地をrAAVベクターの生成に使用することができる。このような培地としては、限定されるものではないが、変法イーグル培地(MEM)、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)、及び米国特許第6,723,551号(参照によりその全体が本明細書に援用される)で説明されているようなSf-900 II SFM培地を含めたHyclone Laboratories及びJRHが生産する培地が挙げられる。
【0288】
rAAV生成培養物は、利用されている特定の宿主細胞に適した様々な条件下で(広い温度範囲にわたり、様々な長さの時間で、など)ルーチン的に成長させることができる。当技術分野で知られているように、rAAV生成培養物は、好適な付着依存性容器(例えば、ローラーボトル、中空繊維フィルター、マイクロキャリア、及び充填床または流動床バイオリアクター)中で培養することができる付着依存性の培養物を含む。また、rAAVベクター生成培養物は、浮遊適応性の宿主細胞、例えば、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CAP細胞、CHO細胞、CHO-K1細胞、CHO由来細胞、EB66細胞、BSC細胞、HepG2細胞、LLC-MK細胞、CV-1細胞、COS細胞、MDBK細胞、MDCK細胞、CRFK細胞、RAF細胞、RK細胞、TCMK-1細胞、LLCPK細胞、PK15細胞、LLC-RK細胞、MDOK細胞、BHK細胞、BHK-21細胞、NS-1細胞、MRC-5細胞、WI-38細胞、BHK細胞、3T3細胞、293細胞、RK細胞、Per.C6細胞、ニワトリ胚細胞、またはSF-9細胞も含むことができ、これらは、例えば、スピナーフラスコ、撹拌タンクバイオリアクター、及びWaveバッグシステムなどの使い捨てシステムを含めた様々な方法で培養することができる。いくつかの実施形態において、細胞は、HEK293細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞である。rAAV粒子を生成するための多数の浮遊培養物が当技術分野で知られており、これには例えば、米国特許第6,995,006号、第9,783,826号、及び米国特許出願公開第20120122155号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている培養物が含まれる。
【0289】
いくつかの実施形態において、rAAV生成培養物は、高密度細胞培養物を含む。いくつかの実施形態において、培養物は、約1×10E+06細胞/ml~約30×10E+06細胞/mlの総細胞密度を有する。いくつかの実施形態において、細胞の約50%超が生細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CAP細胞、またはSF-9細胞である。さらなる実施形態において、細胞はHEK293細胞である。さらなる実施形態において、細胞は、浮遊培養での成長に適応したHEK293細胞である。
【0290】
提供される方法の追加の実施形態において、rAAV生成培養物は、rAAV粒子を含む浮遊培養物を含む。rAAV粒子を生成するための多数の浮遊培養物が当技術分野で知られており、これには例えば、米国特許第6,995,006号、第9,783,826号、及び米国特許出願公開第20120122155号(これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている培養物が含まれる。いくつかの実施形態において、浮遊培養物は、哺乳類細胞または昆虫細胞の培養物を含む。いくつかの実施形態において、浮遊培養物は、HeLa細胞、HEK293細胞、HEK293由来細胞(例えば、HEK293T細胞、HEK293F細胞)、ベロ細胞、CAP細胞、CHO細胞、CHO-K1細胞、CHO由来細胞、EB66細胞、BSC細胞、HepG2細胞、LLC-MK細胞、CV-1細胞、COS細胞、MDBK細胞、MDCK細胞、CRFK細胞、RAF細胞、RK細胞、TCMK-1細胞、LLCPK細胞、PK15細胞、LLC-RK細胞、MDOK細胞、BHK細胞、BHK-21細胞、NS-1細胞、MRC-5細胞、WI-38細胞、BHK細胞、3T3細胞、293細胞、RK細胞、Per.C6細胞、ニワトリ胚細胞、またはSF-9細胞の培養物を含む。いくつかの実施形態において、浮遊培養物は、HEK293細胞の培養物を含む。
【0291】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子の生成のための方法は、rAAVを生成可能な細胞を含む細胞培養物を準備することと、当該細胞培養物に、約0.1mM~約20mMの最終濃度までヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤を添加することと、当該rAAV粒子の生成を可能にする条件下で当該細胞培養物を維持することとを包含する。いくつかの実施形態において、HDAC阻害剤は、短鎖脂肪酸またはその塩を含む。いくつかの実施形態において、HDAC阻害剤は、酪酸(例えば、酪酸ナトリウム)、バルプロ酸(例えば、バルプロ酸ナトリウム)、プロピオン酸(例えば、プロピオン酸ナトリウム)、またはこれらの組合せを含む。
【0292】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、WO2020/033842(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されているように生成される。
【0293】
組換えAAV粒子は、インタクトな宿主細胞から培地中へのrAAV粒子放出を引き起こすことが当技術分野で知られている条件下で細胞が培養されることを条件に、宿主細胞を含む生成培養物を収集することにより、または生成培養物から消費培地を収集することにより、rAAV生成培養物から収集することができる。また、組換えAAV粒子は、生成培養物の宿主細胞を溶解することによってrAAV生成培養物から収集することもできる。細胞を溶解する好適な方法も当技術分野で知られており、例えば、複数の凍結/解凍サイクル、超音波処理、マイクロ流動化、ならびに化学物質(例えば、界面活性剤及び/またはプロテアーゼ)による処理が挙げられる。
【0294】
収集時に、rAAV生成培養物は、以下:(1)宿主細胞タンパク質;(2)宿主細胞DNA;(3)プラスミドDNA;(4)ヘルパーウイルス;(5)ヘルパーウイルスタンパク質;(6)ヘルパーウイルスDNA;ならびに(7)培地構成成分(例えば、血清タンパク質、アミノ酸、トランスフェリン、及び他の低分子量タンパク質を含む)のうちの1つ以上を含むことができる。rAAV生成培養物はさらに、生成物関連不純物、例えば、不活性なベクター形態、空のウイルスカプシド、凝集したウイルス粒子またはカプシド、ミスフォールドしたウイルスカプシド、分解されたウイルス粒子を含むことができる。
【0295】
いくつかの実施形態において、rAAV生成培養物収集物は、宿主細胞デブリを除去するように清澄化される。いくつかの実施形態において、生成培養物収集物は、一連の深層フィルターによる濾過によって清澄化される。また、清澄化は、当技術分野で知られている他の様々な標準的技法により、例えば、遠心分離、または当技術分野で知られている0.2mm以上の細孔サイズの任意の酢酸セルロースフィルターによる濾過により、達成することができる。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化は、無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、生成培養物収集物は、遠心分離によって清澄化される。いくつかの実施形態において、生成培養物収集物の清澄化は、遠心分離を含まない。
【0296】
いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物は、濾過を用いて清澄化される。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化は、深層濾過を含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物の清澄化はさらに、深層濾過及び無菌濾過を含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物は、1つ以上の異なる濾過媒体を含むフィルタートレインを用いて清澄化される。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、1つの深層濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、1つ以上の深層濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、2つの深層濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、1つの無菌濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、2つの深層濾過媒体及び1つの無菌濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、深層フィルター媒体は、多孔質深層フィルターである。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、Clarisolve(登録商標)20MS、Millistak+(登録商標)C0HC、及び無菌グレード濾過媒体を含む。いくつかの実施形態において、フィルタートレインは、Clarisolve(登録商標)20MS、Millistak+(登録商標)C0HC、及びSartopore(登録商標)2 XLG 0.2μmを含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物は、深層フィルターに接触させる前に前処理される。いくつかの実施形態において、前処理は、収集した細胞培養物に塩を添加することを含む。いくつかの実施形態において、前処理は、収集した細胞培養物に化学凝集剤を添加することを含む。いくつかの実施形態において、収集した細胞培養物は、深層フィルターに接触させる前に前処理されない。
【0297】
いくつかの実施形態において、生成培養物収集物は濾過によって清澄化され、これはWO2019/212921(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている。
【0298】
いくつかの実施形態において、rAAV生成培養物収集物は、生成培養物中に存在する高分子量DNAを消化するようにヌクレアーゼ(例えば、Benzonase(登録商標))またはエンドヌクレアーゼ(例えば、Serratia marcescens由来のエンドヌクレアーゼ)で処理される。ヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼ消化は、当技術分野で知られている標準的な条件下でルーチン的に実施することができる。例えば、ヌクレアーゼ消化は、周囲温度~37℃までの範囲の温度の最終濃度1~2.5単位/mLのベンゾナーゼ(登録商標)で、30分~数時間実施される。
【0299】
無菌濾過は、無菌グレードフィルター媒体を用いた濾過を包含する。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、0.2または0.22μmの細孔フィルターである。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、ポリエーテルスルホン(PES)を含む。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を含む。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、親水性の不均一な二重層設計を有する。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、0.8μmのプレフィルター及び0.2μmの最終フィルター膜の親水性の不均一な二重層設計を有する。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、1.2μmのプレフィルター及び0.2μmの最終フィルター膜の親水性の不均一な二重層設計を有する。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、0.2または0.22μmの細孔フィルターである。さらなる実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、0.2μmの細孔フィルターである。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、Sartopore(登録商標)2 XLG 0.2μm、Durapore(商標)PVDF膜0.45μm、またはSartoguard(登録商標)PES 1.2μm+0.2μmの名目孔径の組合せである。いくつかの実施形態において、無菌グレード濾過媒体は、Sartopore(登録商標)2 XLG 0.2μmである。
【0300】
いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、クロマトグラフィー媒体、例えば、アフィニティークロマトグラフィー媒体に適用される前に、タンジェンシャルフロー濾過(「TFF」)を介して濃縮される。TFF限外濾過を用いたウイルスの大規模用濃度は、Paul et al.,Human Gene Therapy 4:609-615(1993)で説明されている。清澄化フィードのTFF濃度により、技術的に管理可能な量の清澄化フィードをクロマトグラフィーにかけることが可能になり、また、長い再循環時間を必要とせずにカラムをより合理的にサイジングすることが可能になる。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、少なくとも2倍~少なくとも10倍で濃縮される。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、少なくとも10倍~少なくとも20倍で濃縮される。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、少なくとも20倍~少なくとも50倍で濃縮される。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、約20倍に濃縮される。また、当業者は、透析濾過を介して清澄化されたフィードから小分子不純物(例えば、培地成分、血清アルブミン、または他の血清タンパク質を含む細胞培養不純物)を除去するためにTFFが使用されてもよいことも認識するであろう。いくつかの実施形態において、清澄化されたフィードは、小分子不純物を除去するために透析濾過に供される。いくつかの実施形態において、透析濾過は、約3~約10の透析濾過体積の緩衝液を使用することを含む。いくつかの実施形態において、透析濾過は、約5透析濾過体積の緩衝液を使用することを含む。また、当業者は、精製処理における次のステップを実施する前に緩衝液の交換が望ましい場合における精製プロセスの任意のステップでTFFが使用されてもよいことも認識するであろう。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の清澄化されたフィードからrAAVを単離するための方法は、緩衝液を交換するためのTFFの使用を含む。
【0301】
アフィニティークロマトグラフィーを使用して、組成物からrAAV粒子を単離することができる。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィーを使用して、清澄化されたフィードからrAAV粒子を単離する。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィーを使用して、タンジェンシャルフロー濾過に供されて清澄化されたフィードからrAAV粒子を単離する。好適なアフィニティークロマトグラフィー媒体は当技術分野で知られており、限定されるものではないが、AVB Sepharose(商標)、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAVXアフィニティー樹脂、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAV9アフィニティー樹脂、及びPOROS(商標)CaptureSelect(商標)AAV8アフィニティー樹脂が挙げられる。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィー媒体は、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAV9アフィニティー樹脂である。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィー媒体は、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAV8アフィニティー樹脂である。いくつかの実施形態において、アフィニティークロマトグラフィー媒体は、POROS(商標)CaptureSelect(商標)AAVXアフィニティー樹脂である。
【0302】
アニオン交換クロマトグラフィーを使用して、組成物からrAAV粒子を単離することができる。いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィーは、最終濃縮及び研磨ステップとしてアフィニティークロマトグラフィーの後に使用される。好適なアニオン交換クロマトグラフィー媒体は当技術分野で知られており、限定されるものではないが、UNOsphere(商標)Q(Biorad,Hercules,Calif.)、及びN-荷電アミノもしくはイミノ樹脂、例えば、POROS(商標)50 PI、または任意のDEAE、TMAE、3級もしくは4級アミン、または当技術分野で知られているPEIベース樹脂が挙げられる(米国特許第6,989,264号;Brument et al.,Mol.Therapy 6(5):678-686(2002);Gao et al.,Hum.Gene Therapy 11:2079-2091(2000))。いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィー媒体は、4級アミンを含む。いくつかの実施形態において、アニオン交換媒体は、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー樹脂である。いくつかの実施形態において、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー媒体は、グリシジルメタクリレート-エチレンジメタクリレートポリマーまたはスチレン-ジビニルベンゼンポリマーを含む。いくつかの実施形態において、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー媒体は、CIMmultus(商標)QA-1アドバンストコンポジットカラム(4級アミン)、CIMmultus(商標)DEAE-1アドバンストコンポジットカラム(ジエチルアミノ)、CIM(登録商標)QAディスク(4級アミン)、CIM(登録商標)DEAE、及びCIM(登録商標)EDAディスク(エチレンジアミノ)からなる群より選択される。いくつかの実施形態において、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー媒体は、CIMmultus(商標)QA-1アドバンストコンポジットカラム(4級アミン)である。いくつかの実施形態において、モノリスアニオン交換クロマトグラフィー媒体は、CIM(登録商標)QAディスク(4級アミン)である。いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィー媒体は、CIM QA(BIA Separations,Slovenia)である。いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィー媒体は、BIA CIM(登録商標)QA-80(カラム体積80mL)である。当業者は、rAAVが樹脂との結合を保ちながら不純物(限定されるものではないが、上流精製ステップによって導入され得る不純物を含む)が除去されるように、好適なイオン強度の洗浄緩衝液が特定され得ることを理解することができる。
【0303】
いくつかの実施形態において、アニオン交換クロマトグラフィーは、WO2019/241535(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示される方法に従って実施される。
【0304】
いくつかの実施形態において、rAAV粒子を単離する方法は、単離されたrAAV粒子を含む組成物中のベクターゲノム力価、カプシド力価、及び/または完全なカプシド:空のカプシドの比を定量することを含む。いくつかの実施形態において、ベクターゲノム力価は、定量的PCR(qPCR)またはデジタルPCR(dPCR)またはドロップレットデジタルPCR(ddPCR)によって定量される。いくつかの実施形態において、カプシド力価は、血清型特異的ELISAによって定量される。いくつかの実施形態において、完全なカプシド:空のカプシドの比は、分析用超遠心分離(AUC)または透過電子顕微鏡(TEM)によって定量される。
【0305】
いくつかの実施形態において、ベクターゲノム力価、カプシド力価、及び/または完全なカプシド:空のカプシドの比は、分光測光法により、例えば、260nmにおける組成物の吸光度を測定することにより、及び280nmにおける組成物の吸光度を測定することにより、定量される。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、組成物の吸光度を測定する前に変性されない。いくつかの実施形態において、rAAV粒子は、組成物の吸光度を測定する前に変性される。いくつかの実施形態において、260nm及び280nmにおける組成物の吸光度は、分光光度計を用いて定量される。いくつかの実施形態において、260nm及び280nmにおける組成物の吸光度は、HPLCを用いて定量される。いくつかの実施形態において、吸光度はピーク吸光度である。260nm及び280nmにおける組成物の吸光度を測定するためのいくつかの方法が、当技術分野で知られている。単離された組換えrAAV粒子を含む組成物のベクターゲノム力価及びカプシド力価を定量する方法は、WO2019/212922(参照によりその全体が本明細書に援用される)で開示されている。
【0306】
追加の実施形態において、本開示は、本明細書に記載の方法に従って生成された、単離されたrAAV粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態において、組成物は、医薬的に許容される担体を含む医薬組成物である。
【0307】
本明細書で使用する場合、「医薬的に許容される」という用語は、1つ以上の投与経路、in vivo送達または接触に適した、生物学的に許容される製剤、気体、液体、もしくは固体、またはこれらの混合物を意味する。「医薬的に許容される」組成物は、生物学的または他の点で望ましくないものではない材料であり、例えば、この材料は、実質的な望ましくない生物学的効果を引き起こすことなく対象に投与することができる。したがって、このような医薬組成物は、例えば、本開示の方法に従って単離されたrAAVを対象に投与する際に使用することができる。このような組成物としては、医薬投与またはin vivoでの接触または送達と適合性である、溶媒(水性または非水性)、溶液(水性または非水性)、エマルジョン(例えば、水中油または油中水)、懸濁液、シロップ、エリキシル、分散及び懸濁媒体、コーティング、等張性及び吸収の促進剤または遅延剤が挙げられる。水性及び非水性の溶媒、溶液、及び懸濁液は、懸濁剤及び増粘剤を含むことができる。このような医薬的に許容される担体としては、錠剤(コーティングされたまたはコーティングされていない)、カプセル(ハードまたはソフト)、マイクロビーズ、粉末、顆粒、及び結晶が挙げられる。補足活性化合物(例えば、防腐剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、及び抗真菌剤)も、組成物に組み込むことができる。医薬組成物は、本明細書で記載のように、または当業者に知られているように、特定の投与経路または送達経路と適合性であるように製剤化することができる。したがって、医薬組成物には、様々な経路による投与に適した担体、希釈剤、または賦形剤が含まれる。本発明のrAAV粒子ならびに方法及び使用に適切な医薬組成物及び送達系は、当技術分野で知られている(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(2003)20th ed.,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.;Remington’s Pharmaceutical Sciences(1990)18th ed.,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.;The Merck Index(1996)12th ed.,Merck Publishing Group,Whitehouse,N.J.;Pharmaceutical Principles of Solid Dosage Forms(1993),Technonic Publishing Co.,Inc.,Lancaster,Pa.;Ansel and Stoklosa,Pharmaceutical Calculations(2001)11th ed.,Lippincott Williams & Wilkins,Baltimore,Md.;及びPoznansky et al.,Drug Delivery Systems (1980),R.L.Juliano,ed.,Oxford,N.Y.,pp.253-315を参照)。
【0308】
いくつかの実施形態において、組成物は、医薬単位用量である。「単位用量」とは、治療される対象のための単位薬用量として適した物理的に別々の単位を意味する。各単位は、任意選択で医薬担体(賦形剤、希釈剤、ビヒクル、または充填剤)と共に所定の量を含み、1回以上の用量で投与されたときに所望の効果(例えば、予防または治療効果)をもたらすように計算される。単位剤形は、例えば、アンプル及びバイアル内にあってもよく、これらは液体組成物、またはフリーズドライもしくは凍結乾燥状態の組成物を含むことができ、例えば、無菌液体担体をin vivoでの投与または送達の前に添加してもよい。個々の単位剤形は、多回用量キットまたは容器に含めることができる。組換えベクター(例えば、AAV)配列、プラスミド、ベクターゲノム、及び組換えウイルス粒子、ならびにこれらの医薬組成物は、投与を容易にし、薬用量を均一にするために、単一または複数の単位用量形態でパッケージ化することができる。いくつかの実施形態において、組成物は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV13、AAV14、AAV15及びAAV16、AAV.rh8、AAV.rh10、AAV.rh20、AAV.rh39、AAV.Rh74、AAV.RHM4-1、AAV.hu37、AAV.Anc80、AAV.Anc80L65、AAV.7m8、AAV.PHP.B、AAV2.5、AAV2tYF、AAV3B、AAV.LK03、AAVMYO、MyoAAV.1A、MyoAAV1C、AAV.HSC1、AAV.HSC2、AAV.HSC3、AAV.HSC4、AAV.HSC5、AAV.HSC6、AAV.HSC7、AAV.HSC8、AAV.HSC9、AAV.HSC10、AAV.HSC11、AAV.HSC12、AAV.HSC13、AAV.HSC14、AAV.HSC15、ならびにAAV.HSC16から選択されるAAVカプシド血清型からのAAVカプシドタンパク質を含むrAAV粒子を含む。いくつかの実施形態において、AAVカプシド血清型はAAV8である。いくつかの実施形態において、AAVカプシド血清型は、AAV9である。
【実施例
【0309】
実施例1.改善されたヘルパープラスミドの開発
プラスミドpAdDeltaF6は、ジェームズ M.ウィルソン博士及びペンシルベニア大学の同僚により構築された。pAdDeltaF6のサイズは15770bpである。このプラスミドは、AAV複製に重要であるアデノウイルスゲノムの領域、すなわちE2A(DNA結合タンパク質)、E4、及びVA RNAIを含むが、他のアデノウイルス複製遺伝子は含まない。このプラスミドは、Ad5のE1、E3欠失分子クローン(pBHG10、pBR322ベースプラスミド)に由来する。Ad5 DNAに欠失を導入して、不要なアデノウイルス遺伝子の発現を除去し、アデノウイルスDNAの量を32kbから12kbに低減した(図1のA)。最後に、アンピシリン耐性遺伝子をカナマイシン耐性遺伝子で置き換えて、pAdDeltaF6を得た(図1のB)。AAVベクター生成に必要なE2A、E4、及びVA RNAIアデノウイルス遺伝子の機能的要素はこのプラスミドに残存している。アデノウイルスE1の必須遺伝子機能は、HEK293細胞により供給される。また、pBHG10の部分的消化から生じたレムナント遺伝子/エレメントも存在する。これらは、プロモーターレスL3 23K/ウイルスエンドプロテアーゼ、L4 100K/ヘキソンアセンブリー遺伝子、L4 pVIII/ヘキソン関連前駆体、及びL5 pVI/ファイバー遺伝子をマップ内に含む(図1C)。pAdDeltaF6プラスミドの場合、これらの遺伝子は、プロモーターMLP(主要後期プロモーター)が欠失しているため転写されない。Biasiotto et al.,Int.J.Mol.Sci.,16:2893-2912;doi:10.3390/ijms16022893(2015). L4 100K及びL4 pVIIIを含むこれらの遺伝子のいくつかは、E2A領域とオーバーラップするため、これらの遺伝子の欠失は、ヘルパープラスミドを順次再構成する間、後述のように必須ヘルパータンパク質E2Aの生成に影響を及ぼす可能性がある。さらに、それ自身のインタクトなプロモーターがこの領域内に位置するL4 22K/33K遺伝子も存在する。この遺伝子は、アデノウイルス5のパッケージングに関与するL4 22K及びL4 33Kタンパク質をコードする。L4 22K/33K遺伝子のプロモーターもE2A領域とオーバーラップしている。そのため、プロモーターの欠失がE2Aの生成に影響を及ぼす可能性がある。プラスミドマップ内に部分的なアデノウイルス逆方向末端リピートがあるが、これもpBHG10の部分消化から生じたものである。しかし、アデノウイルス5のDNA複製のための必須DNAポリメラーゼ遺伝子(E2領域)が欠失しているため、感染性のアデノウイルスは生成されないものと予想される。DNAプラスミドのシークエンシングはQiagen Genomic Servicesが実施し、参照配列pAdDeltaF6 p1707FH-Qの以下に示す重要な機能的エレメントに対する100%の相同性が明らかになった:E4 ORF6 3692~2808bp;E2A DNA結合タンパク質11784~10194bp;VA RNAI領域12426~13378bp。この配列は、Aldevronで製造プロセスの一部として確認される。
【0310】
新型ヘルパープラスミド#1:新型ヘルパープラスミド#1(図2)をAd5配列に基づいて構築し、E2AとE4を二方向に発現するようにそれらの方向性を再構成した。この背後にある理論的根拠は、下流に位置するE2Aプロモーターからの発現の低下をもたらし得るE4の強力なプロモーターからの干渉を回避することにあった。新型ヘルパープラスミド#1遺伝子をGenscript社で合成し、Genscript社から自由に入手できるpUC57ベクターのEcoRI/NotI部位にクローニングした。この新たに設計したプラスミドでは、いくつかの必須ではないレムナント遺伝子(Ad5構造遺伝子)ならびにエレメント(E4プロモーターに隣接するITR配列(Ad5逆方向末端リピート)、L3 23K/ウイルスエンドプロテアーゼ、L5 pVI/ファイバー、及びL4 pVIII/ヘキソン関連前駆体配列を含む)を除去した。一方、L4 33K/L4 100Kヘキソンアセンブリー遺伝子は、E2Aの転写開始部位(TSS)がその領域に位置し、それを除去するとE2A発現に影響を及ぼす可能性があるため、維持した。ウイルス関連(VA)RNAは、VA RNAIにVA RNAIIを組み込むことによりさらに修飾した。VA RNAは、感染細胞におけるウイルスタンパク質合成を刺激し、自然の細胞応答を調節することにより、インターフェロン誘導性細胞防御システムをアンタゴナイズすることが知られている(Ma et al.,Journal of Virology,Aug.1996,p5083-5099)。新型プラスミドのサイズは11,484bpである。
【0311】
新型ヘルパープラスミド#1は、図3に示すように、AAV力価を改善し、異なる導入遺伝子において良好に機能した。クローン1、2、3、4、及び5のHEK293由来宿主細胞を用いてrAAV生成力価を評価した。
【0312】
新型ヘルパープラスミド#2:新型ヘルパープラスミド#2(図4)を新型ヘルパー#1に基づいて設計した。この新たな設計では、E4領域を順次欠失により分析し、欠失がAAV生成に与える影響について調べた。E4 Orf 1及び2の欠失がAAV力価を改善したことを示す結果に基づき、E4 Orf 1及び2を欠失させた(データは示さず)。当分野では、E4領域を制御するプロモーターがアデノウイルス感染の初期に活性であり、後期まで継続することが知られている。E4領域は、このプロモーターによって生成される単一の一次転写産物(Orf1、2、3、3/4、4、6、6/7)の差次的スプライシングから生じる7つの異なるタンパク質を転写しコードする可能性を有する。この転写産物における差次的スプライシングのパターンは、ウイルス感染の段階の間に変化し、初期にのみ出現するものもあれば後期に出現するものもある(Dix et al.,Journal of General Virology(1995),76,1051-1055)。Orf1、Orf2、Orf3、Orf4、Orf6、及びOrf6/7のコードタンパク質産物は、Orf3/4(不在か、または検出限界未満で発現)以外は感染細胞内に存在することが報告されている(Tauber et al.,Gene 278(2001)1-23)。Orf1にコードされるタンパク質は後期に発現し、細胞シグナル伝達及びシグナル形質移入を担う細胞タンパク質のファミリーを標的とする。Orf2にコードされるE4産物に関する機能的情報は存在しない。さらに、E4 Orf2が欠失したAd5変異体は、野生型レベルに成長しようとしていた(Tauber et al,Gene 278(2001)1-23)。Orf1及び2の欠失はAAV生成に影響を及ぼさなかったが、その力価を改善した。このことから、E4 Orf1及び2は必須ではないことが示される(図5)。クローン1、2、4、及び6のHEK293由来宿主細胞を用いてrAAV生成力価を評価した。
【0313】
新型ヘルパープラスミド#3:ヘルパープラスミド#3の設計時に、E4領域を順次欠失によりさらに分析した。E4ネイティブプロモーター及びCMVプロモーターを有する種々のE4変異体をAAV生成用にスクリーニングした(図6)。E4 Orf6~7を有するE4変異体のみが最も高い力価を示した。E4 Orf3~4をヘルパー#2からさらに除去してヘルパー#3を生成した(図7)。Orf3及びOrf4を除去する理論的根拠をさらに説明すると、Orf3及びOrf6は、互いの欠点を部分的または完全に補う可能性があるように思われる。Orf3及びOrf6は重複した機能を有し、独立して、ウイルスDNA複製の増幅、後期ウイルスタンパク質合成、宿主タンパク質合成の遮断、及びウイルスゲノムのコンカテマー形成の防止を行う(Tauber et al,Gene 278(2001)1-23)。また、E4 Orf4は、多くの細胞プロセスで重要な役割を果たす酵素セリン/スレオニンタンパク質ホスファターゼ2A(PP2A)との相互作用を通じて、E4プロモーターのE1A媒介性トランス活性化を阻害することにより、E4の転写の下方調節も行う。この自動調節ループは、E4 Orf4がカスパーゼ活性化を介し細胞株特異的方式でアポトーシスを誘導し得る感染初期段階に、E4遺伝子産物の細胞毒性作用を制限するために必要とされる可能性がある。そのため、E4 Orf5をさらに除去した結果、この細胞毒性作用は妨げられた(Tauber et al,Gene 278(2001)1-23)。
【0314】
ヘルパー#3は、AAV力価(AAV8、AAV9、及び異なる導入遺伝子を含む)を改善した(図8及び9)。クローン1及びクローン4のHEK293由来宿主細胞を用いてrAAV生成力価を評価した。
【0315】
新型ヘルパープラスミド#4:AAVの力価をさらに改善するために、新型ヘルパープラスミドに他の遺伝子を加える可能性について調べた。AAV生成に好影響を与えることが報告されたボカウイルスヘルパーからの選択した遺伝子の組込み(Wang et al.,Molecular Therapy:Methods & Clinical Development Vol.11 December 2018)、CMVプロモーター下におけるE1A遺伝子のコピー及びAAP(トランスプラスミドに由来するアセンブリー活性化タンパク質)の付加について検討した。ボカウイルス選択遺伝子NP1及びNS2遺伝子をヘルパープラスミド#2に付加したところ(図10)、AAV力価に影響は見られなかった(図11)。当分野では、AAVカプシドにコードされるアセンブリー活性化タンパク質は、途中で発現させるとカプシドタンパク質の安定性を増加させ得ることが知られている(Maurer et al.,2018,Cell Reports 23,1817-1830;Maurer et al.,Journal Virology,2019 Volume 93 Issue 7 e02013-18)。途中で発現させたAAP遺伝子をAAV8に付加したところ(図12)、AAV力価に負の影響を及ぼした(図14)。E1Aは、rep遺伝子プロモーターP5及びP19からの転写を増強することにより、ならびにE2A及びE4アデノウイルスプロモーターを活性化することにより、AAVウイルスの複製を開始することが知られている。また、E1Aは、AAVウイルスDNA複製に適応して宿主の細胞周期を制御することも知られている。E1Aの過剰発現による潜在的欠点は、p53を安定化させることが知られており、それによりアポトーシスを引き起こし得ることである。これは、p53と複合体を形成してそれを分解させるE1B55K及びE4Orf6タンパク質により克服することができる(Matsushita et al.,Journal of General Virology(2004),85,2209-2214;Meier et al.,Viruses 2020,12,662;)。CMVプロモーターの制御下にあるE1Aのコピーをヘルパープラスミド#3に付加して、ヘルパープラスミド#4を作成した(図13)。E1Aの位置はE4とVA RNA I/IIとの間とした。結果からは、図14に示すように、ヘルパー#4がAAV力価をさらに改善することが示された。クローン1及び4のHEK293由来宿主細胞を用いてrAAV生成力価を評価した。
【0316】
新型ヘルパープラスミド#5、#6、#7、#8、及び#9:E2A、E4、及びVA RNA I/IIマイクロRNAは、AAV生成に必須のヘルパー構成要素であることが知られている(Meier et al.,Viruses 2020,12, 662;doi:10.3390/v12060662)。現在のヘルパープラスミド#1~4において、L4 100K/ヘキソンアセンブリー及びL4 22K/33Kは、それらの遺伝子がE2AプロモーターとE2Aオープンリーディングフレームとの間に位置するため、ヘルパープラスミド#3内で保持された。Donovan-Banfieldらのロングリード直接RNAシークエンシング研究(Communication Biology (2020) 3:124)で実証されているように、この領域は、2つのE2A転写開始部位(TSS)が位置することため、重要である可能性がある。これらの2つの配列を、高い力価を維持したまま除去できるかどうかを試験するため、ヘルパー#3に基づいていくつかの変異を生成した(表2)。これら全ての変異の解析により、ヘルパー#5及びヘルパー#8が、ヘルパープラスミド#3と同程度の力価またはそれよりわずかに高い力価をもたらすことが示された(図15)。クローン1及び4のHEK293由来宿主細胞を用いてrAAV生成力価を評価した。ヘルパープラスミド#5において、コードされたヘキソンアセンブリーのN末端領域を除去し、ヘルパープラスミド#8において、ヘキソンアセンブリー領域の開始コドンを変異させた。一方、L4 22K/33Kの開始コドンを変異させた全ての変異体は力価の減少を示した。このことから、L4 22K/33KがAAV生成に重要であり得ることが示される。これらの知見は、L4 22K欠失について報告されている効果、すなわち、後期段階でE2A(DBP)発現を継続的に増加させ、続いてE4発現に悪影響を及ぼすという効果と一致するものである(Wu et al.,Journal of Virology(2012)p.10474-10483;Guimet et al.,Journal of Virology(2013)p.7688-7699)。
【0317】
新型ヘルパープラスミドは、生成されるrAAV粒子の質も改善する。200Lの生成バイオリアクターに移した、形質移入プロセスでオリジナルヘルパーを用いて行った生成ランと比較すると、ヘルパー#5形質移入プロセスにより実施した導入遺伝子Aをコードするウイルスベクターの生成では、結果として完全カプシドの%が有意に増加した(AUCによる測定において、36.2%に対し完全カプシドは71.9%)。
【0318】
(表2)ヘルパープラスミド#3に基づくヘキソンアセンブリー及びL4 22K/33K遺伝子の変異
【0319】
本開示の方法は、現在最も実用的で好ましい実施形態であると考えられるものと共に説明してきたが、本開示に包含される方法は、開示された実施形態に限定されるべきではなく、むしろ、添付の請求項の趣旨及び範囲に含まれる様々な変更及び同等のアレンジを網羅するように意図されていることを理解されたい。
【0320】
本明細書で引用された全ての刊行物、特許、特許出願、インターネットサイト、及びアクセッション番号/データベースの配列(ポリヌクレオチド配列及びポリペプチド配列の両方を含む)は、各々の個別の刊行物、特許、特許出願、インターネットサイト、またはアクセッション番号/データベースの配列が、具体的かつ個別に参照によって援用されるのと同程度に、あらゆる目的において、参照によりこれらの全体が本明細書に援用される。
図1-1】
図1-2】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【配列表】
2024537133000001.xml
【国際調査報告】