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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】マルチ材料の分割ステータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/18 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
H02K1/18 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521073
(86)(22)【出願日】2022-10-04
(85)【翻訳文提出日】2024-05-20
(86)【国際出願番号】 US2022077509
(87)【国際公開番号】W WO2023060063
(87)【国際公開日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】63/253,731
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595012659
【氏名又は名称】シーアールエス・ホールディングス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】CRS HOLDINGS, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】アロンハイム,ナタン
(72)【発明者】
【氏名】ダス,ジャイディプ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ミンダ
(72)【発明者】
【氏名】メヘディ,モハマド
(72)【発明者】
【氏名】トゥループ,ブランドン
【テーマコード(参考)】
5H601
【Fターム(参考)】
5H601CC01
5H601CC02
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
5H601DD18
5H601FF02
5H601FF17
5H601GA02
5H601GB12
5H601GB33
5H601GC12
5H601GD07
5H601GD18
5H601HH02
5H601KK08
(57)【要約】
ティースセグメントと、隣り合うヨークセグメントとを備える回転機械用ステータであって、ティースセグメントは、飽和密度が高い材料を含み得、ヨークセグメントは、飽和密度が低い材料を含み得、ステータには任意に、単一材料及びマルチ材料の薄板層の積層として提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通して延びる長手軸と、前記長手軸に対して垂直な平面における円形断面と、を有する円筒形状を有するステータアセンブリであって、前記ステータアセンブリは、
前記円形断面の径方向に沿って延びる複数のティースセグメントであって、前記複数のティースセグメントがそれぞれ、前記径方向に対して垂直に測定された厚さtを有し、前記径方向に沿って測定されたヨークセグメント深さd1を有する、前記複数のティースセグメントと、
前記ヨークセグメントにおける前記ティースセグメントと隣り合い且つ前記ティースセグメントを取り囲む複数のヨークリングセグメントであって、前記複数のヨークリングセグメントが前記径方向に沿って測定された深さdを有し、距離dは、前記ヨークセグメント深さd1を含む、前記複数のヨークリングセグメントと
を備えており、
dとtの比は、1:2より大きい、ステータアセンブリ。
【請求項2】
前記ティースセグメントは、飽和密度が高い軟磁性合金で形成されている、
請求項1に記載のステータアセンブリ。
【請求項3】
前記ヨークリングセグメントは、前記ティースセグメントより飽和密度が低い軟磁性合金で形成されている、
請求項1又は2に記載のステータアセンブリ。
【請求項4】
前記dとtの比は、1:2から2:1の間である、
請求項1~3の何れか1つに記載のステータアセンブリ。
【請求項5】
d1とtの比は、0から1:2の間である、
請求項4に記載のステータアセンブリ。
【請求項6】
d1とtの比は、1:2から2:1の間である、
請求項4に記載のステータアセンブリ。
【請求項7】
前記dとtの比は、2:1より大きい、
請求項1~3の何れか1つに記載のステータアセンブリ。
【請求項8】
d1とtの比は、0から1:4の間である、
請求項7に記載のステータアセンブリ。
【請求項9】
d1とtの比は、1:4から3:1の間である、
請求項7に記載のステータアセンブリ。
【請求項10】
d1とtの比は、0から1:2の間である、
請求項1~3の何れか1つに記載のステータアセンブリ。
【請求項11】
d1とtの比は、1:2から2:1の間である、
請求項1~3の何れか1つに記載のステータアセンブリ。
【請求項12】
d1とtの比は、0から1:4の間である、
請求項1~3の何れか1つに記載のステータアセンブリ。
【請求項13】
d1とtの比は、1:4から3:1の間である、
請求項1~3の何れか1つに記載のステータアセンブリ。
【請求項14】
前記複数のティースセグメントはそれぞれ、複数のティースセグメントと前記複数のヨークリングセグメントとの間の接触位置において複数の応力点を有する、
請求項1~13の何れか1つに記載のステータアセンブリ。
【請求項15】
ステータアセンブリであって、前記ステータアセンブリは、前記ステータアセンブリの径方向に沿って延びる複数のティースセグメントと、前記ティースセグメントと隣り合い且つ前記ティースセグメントを取り囲む複数のヨークリングセグメントと、を備えており、前記複数のティースセグメントはそれぞれ、前記ティースセグメントと前記ヨークリングセグメントとの間の接触位置において複数の応力点を有する、ステータアセンブリ。
【請求項16】
回転機械用のステータ積層アセンブリであって、
前記積層を提供するために、前記積層の第1端部から反対の第2端部まで順に、第1端部の単一材料の薄板層と、複数のマルチ材料の薄板層と、第2端部の単一材料の薄板層と、
前記積層を貫通して延びる複数のピンと
を備える、ステータ積層アセンブリ。
【請求項17】
前記複数のマルチ材料の薄板層は、複数のステータティースセグメントと、前記ステータティースセグメントと隣り合う複数のステータヨークセグメントとを含む、
請求項16に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項18】
前記ステータ積層アセンブリは、i)前記ステータティースセグメントを含む前記複数のマルチ材料の薄板層を共に接着するため、及び/又は、ii)前記ステータヨークセグメントを含む前記複数のマルチ材料の薄板層を共に接着するため、の接着材料を備える、
請求項17に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項19】
前記ステータ積層アセンブリは、前記複数のマルチ材料の薄板層のうち選択された第1層におけるタブと、前記複数のマルチ材料の薄板層のうち選択された第2層における相補的なディテントとを備えており、前記ディテントは、前記少なくとも1つのタブと隣り合い且つ前記少なくとも1つのタブのレジストリにある、
請求項16~18の何れか1つに記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項20】
前記選択された第1層は、前記ステータティースセグメントを含む、
請求項19に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項21】
前記選択された第1層は、前記ステータヨークセグメントを含む、
請求項19に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項22】
前記ステータティースセグメントは、飽和密度が低い軟磁性合金で形成されている、
請求項17~21の何れか1つに記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項23】
前記ステータヨークセグメントは、前記ステータティースセグメントより飽和密度が低い軟磁性合金で形成されている、
請求項17~22の何れか1つに記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項24】
前記ピンの直径と、前記ステータティースセグメントのティースの、径方向に対して垂直に測定された幅との比は、好ましくは1:3、より好ましくは1:5、最も好ましくは1:8である、
請求項17~23の何れか1つに記載のステータ積層アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、回転機械用ステータに関する。
【背景技術】
【0002】
既知の回転電気機械用ステータは通常、軟磁性材料の薄板の積層から製造される。ステータは、リング形状のヨークと、ヨークから径方向に延びる複数のティースとの2つの領域に大きく分けられ得る。種々のタイプの回転電気機械にとって、電気機械の作動時にティースとヨークとが異なる磁束密度を経験することが認識されている。より具体的には、ティースは通常、ヨーク部分よりもかなり高い磁束密度を受ける。その現象のため、回転電気機械の効率と費用対効果とを改善するために、異なる磁性材料からこのような部品を製造することが提案されている。
【0003】
マルチ材料のコンセプトは認識されているが、当該技術分野では、そのような部品を製造する実行可能な方法は、提供されていない。また、現在使用されている標準的な軟磁性材料と比較して、複数の軟磁性材料を使用することが、性能的及び価値ある費用便益にとって経済的、に効果的であるために、そのような部品の幾何形状における任意の物理的な制限は、当該技術分野では認識されていない。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一態様によれば、貫通して延びる長手軸と、長手軸に対して垂直な平面における円形断面と、を有する円筒形状を有するステータアセンブリが提供され得る。ステータアセンブリは、円形断面の径方向に沿って延びる複数のティースセグメントを含み得、複数のティースセグメントはそれぞれ、径方向に対して垂直に測定された厚さtを有し、径方向に沿って測定されたヨークセグメント深さd1を有する。ステータアセンブリはまた、ヨークセグメントにおけるティースセグメントと隣り合い且つ当該ティースセグメントを取り囲む複数のヨークリングセグメントを含み得、複数のヨークリングセグメントは、径方向に沿って測定された深さdを有し得、距離dは、ヨークセグメント深さd1を含む。dとtの比は、1:2より大きくあり得る。ティースセグメントは、飽和密度が高い軟磁性合金で形成され得、ヨークリングセグメントは、ティースセグメントより飽和密度が低い軟磁性合金で形成され得る。ステータアセンブリは、dとtの比が1:2から2:1の間、及び/又は、d1とtの比が0から1:2の間であってもよい。代替的に、d1とtの比は、1:2から2:1の間であってもよい。加えて、dとtの比は、2:1より大きくてもよく、及び/又は、d1とtの比は、0から1:4の間、又は1:4から3:1の間であってもよい。さらに、複数のティースセグメントはそれぞれ、複数のティースセグメントと複数のヨークリングセグメントとの間の接触位置において複数の応力点を含んでもよい。
【0005】
その別の態様において、本発明は、ステータアセンブリの径方向に沿って延びる複数のティースセグメントと、ティースセグメントと隣り合い且つ当該ティースセグメントを取り囲む複数のヨークリングセグメントと、を備えるステータアセンブリを提供し得、複数のティースセグメントはそれぞれ、ティースセグメントとヨークリングセグメントとの間の接触位置において複数の応力点を有する。
【0006】
なおさらに、その別の態様において、本発明は、回転機械用のステータ積層アセンブリであって、(積層を提供するために)積層の第1端部から反対の第2端部まで順に、第1端部の単一材料の薄板層と、複数のマルチ材料の薄板層と、第2端部の単一材料の薄板層とを備える、ステータ積層アセンブリを提供し得る。複数のピンは、積層を貫通して延び得る。複数のマルチ材料の薄板層は、複数のステータティースセグメントと、ステータティースセグメントと隣り合う複数のステータヨークセグメントとを含み得る。接着材料は、i)ステータティースセグメントを含む複数のマルチ材料の薄板層を共に接着するため、及び/又は、ii)ステータヨークセグメントを含む複数のマルチ材料の薄板層を共に接着するため、に提供され得る。ステータ積層アセンブリは、複数のマルチ材料の薄板層のうち選択された第1層におけるタブと、複数のマルチ材料の薄板層のうち選択された第2層における相補的なディテントとを含み得、ディテントは、少なくとも1つのタブと隣り合い且つ少なくとも1つのタブのレジストリにある。選択された第1層は、ステータティースセグメントを含んでもよく、又はステータヨークセグメントを含んでもよい。ステータティースセグメントは、飽和密度が高い軟磁性合金で形成され得、ステータヨークセグメントは、ステータティースセグメントより飽和密度が低い軟磁性合金で形成され得る。
【0007】
さらにその別の態様において、本発明は、回転電気機械用ステータの製造方法を提供し得、当該方法は、
a.飽和密度が高いシート/ストリップ材料から、ステータのティースセグメント用に薄板を打ち抜く又は切断すること、
b.飽和密度が低いシート/ストリップ材料から、ヨークセグメント用に薄板を打ち抜く又は切断すること、
c.ティースセグメントの薄板を積層してティースセグメントの積層を形成すること、
d.ティースセグメントの積層を熱処理して磁気特性と機械特性との所望の組み合わせを得ること、
e.ヨークセグメントの薄板を積層してヨークセグメントの積層を形成すること、
f.ティースセグメントの薄板を接着材料で接着して接着材料を硬化させること、
g.ヨークリングセグメントの薄板を接着材料で接着して接着材料を硬化させること、
h.接着材料でティースセグメントの積層をヨークセグメントの積層に組み立て及び接着してステータを形成すること、
i.組み立てられたステータを熱処理して接着材料を硬化させること
のステップを含む。
ステップa.において、飽和密度が高い材料は、絶縁層で被覆されていてもよく、又は被覆されていなくてもよい。ステップd.において、飽和密度が高い材料は、ストリップとして熱処理されてもよく、又は積層状態において熱処理されてもよい。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、回転電気機械用ステータを製造する第2の方法が提供されており、当該方法は、
a.飽和密度が高いシート/ストリップ材料から、ティース部分とヨーク部分とを含むステータ用の薄板を打ち抜く又は切断すること、
b.飽和密度が低いステータシート/ストリップ材料から、ステータ用の薄板を打ち抜く又は切断すること、
c.高い飽和密度及び低い飽和密度のティース部分とヨーク部分とを所望の積層形状にかみ合わせること、
d.組み立てられた積層を熱処理して磁気特性と機械特性との所望の組み合わせを得ること
のステップを含む。
【0009】
この発明のさらなる態様によれば、リング形状のヨークと、ヨークから径方向に延びる複数のティースとを備える回転電気機械用のステータが提供されており、ティースの幅(t)とリング形状のヨークの環状幅(d)とは、tがd未満(t<d)であるような関係にあり、ステータ材料の最大75体積%、好ましくは20~75体積%は、飽和密度が高い材料であり、ステータ材料の残余は、ティース材料の飽和密度より飽和密度が低いケイ素鋼又は他の軟磁性合金等の軟磁性材料である。ティースにおける高密度材料の各薄板の厚さは、0.05mmから0.5mmの範囲にあり得、ヨーク材料の薄板の厚さは、0.05mmから0.5mmの範囲にあり得る。
【0010】
本発明のこの態様のさらなる実施形態において、ステータは、リング形状セグメントと、リング形状セグメントから径方向に延びる複数のティースセグメントとを備え得る。ティースセグメントは、ティース全体、ティースの一部、又はティースとヨークの一部とを有してもよい。
【0011】
本明細書及び本願を通して、用語「高い飽和密度」は、鉄-コバルト合金を使用することによって提供され得る約2~2.4テスラ(T)の飽和磁束密度(Bsat)を意味する。用語「低い飽和密度材料」は、2~4wt%のケイ素含有鋼又は鉄-コバルト合金材料を使用することによって提供され得る約1.7~2.1テスラ(T)の飽和磁束密度を有することを特徴とする材料を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
前述の概要と本発明の例示的な実施形態の以下の詳細な説明とは、添付の図面と併せて読むことにより、さらに理解され得る。
【0013】
図1】既知の幾何形状を有するステータ積層用の単一の薄板の平面図を概略的に示す。
【0014】
図2】第2の既知の幾何形状を有するステータ積層用の分割薄板の平面図を概略的に示す。
【0015】
図3】本発明の第1実施形態にしたがって製造されたステータ積層用の分割薄板を概略的に示す。
【0016】
図4図3に示されたタイプの6分割設計の例示的なモータ応答を、様々な単一材料設計及びマルチ材料設計を用いた場合と共に示す。
【0017】
図5】ケイ素鋼(M19)及びHiperco(登録商標)50のマルチ材料構造のシミュレーションに使用されるモデルを示しており、当該モデルは、例えば図3に示されたタイプのもの等、本発明に係るマルチ材料の積層における有効磁束の流れの表示を提供する。
【0018】
図6図5のモデルで使用された様々なシナリオを示す。
【0019】
図7】バックアイアン:ティースの比が2.5:1のマルチ材料構造の磁気応答を示す。
図8】バックアイアン:ティースの比が2.5:1のマルチ材料構造の磁気応答を示す。
図9】バックアイアン:ティースの比が2.5:1のマルチ材料構造の磁気応答を示す。
【0020】
図10】バックアイアン:ティースの比が1.25:1のマルチ材料構造の磁気応答を示す。
図11】バックアイアン:ティースの比が1.25:1のマルチ材料構造の磁気応答を示す。
図12】バックアイアン:ティースの比が1.25:1のマルチ材料構造の磁気応答を示す。
【0021】
図13】バックアイアン:ティースの比が1:2のマルチ材料構造の磁気応答を示しており、この構造の場合、磁気特性が大きく影響されることを示している。
図14】バックアイアン:ティースの比が1:2のマルチ材料構造の磁気応答を示しており、この構造の場合、磁気特性が大きく影響されることを示している。
図15】バックアイアン:ティースの比が1:2のマルチ材料構造の磁気応答を示しており、この構造の場合、磁気特性が大きく影響されることを示している。
【0022】
図16】本発明に係るバックアイアン及びティースの例示的な構成を概略的に示す。
図17】本発明に係るバックアイアン及びティースの例示的な構成を概略的に示す。
【0023】
図18】モミタイプの接続設計を有する本発明に係るマルチ材料ステータの例示的な構成を概略的に示す。
図19】モミタイプの接続設計を有する本発明に係るマルチ材料ステータの例示的な構成を概略的に示す。
図20】モミタイプの接続設計を有する本発明に係るマルチ材料ステータの例示的な構成を概略的に示す。
【0024】
図21図26~28の受動状態(左)と負荷状態(右)の構造におけるステータコアのフォンミーゼス応力分布コンターのシミュレーションを示す。
【0025】
図22A】本発明に係るマルチ材料の接続用のピンアセンブリの例示的な構成を概略的に示しており、ドローンモータステータの積層を示している。
図22B】本発明に係るマルチ材料の接続用のピンアセンブリの例示的な構成を概略的に示しており、EVモータステータの積層を示している。
図22C】本発明に係るマルチ材料の接続用のピンアセンブリの例示的な構成を概略的に示しており、分割EVモータステータの積層を示している。
【0026】
図23】本発明に係る積層アセンブリの例示的な構成を概略的に示す。
図24】本発明に係る積層アセンブリの例示的な構成を概略的に示す。
図25】本発明に係る積層アセンブリの例示的な構成を概略的に示す。
図26】本発明に係る積層アセンブリの例示的な構成を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
その一態様において、本発明に係るプロセスは、2つの異なる軟磁性材料を利用して電気機械のステータ部分を製造することによって、電動機又は発電機等の回転電気機械の動作性能を向上させることに向けられ得る。本発明のこの態様に関連して、プロセスを構成するステップは、ステータの幾何形状に基づいて選択され得る。
【0028】
次に図を参照すると、同様の要素には同様の符号が全体にわたって付けられており、特に図3において、ステータ10は、ティース12とバックアイアン(ヨーク)部14とを含んでいる。複数のヨーク部14は、結合されてステータ10を形成し得る。代替的に、ステータ10は、単一のヨーク部(図示せず)から構成されてもよい。ティース12は、図3に示されるように、ヨーク部14の中間に配置されてもよく、又は、1つ以上のティース12は、必要な構成に応じて、ヨーク14上の任意の位置に配置されてもよい。
【0029】
ティース12は、好ましくは、約2~2.4テスラ(T)の高い飽和密度(Bsat)によって特徴づけられ得る軟磁性合金から製造され得る。適切な磁性合金の例は、炭素、ニッケル、マンガン、ケイ素、コバルト、バナジウム、クロム、銅、アルミニウム、及び鉄のいくつかの組み合わせを含み得る。商業的に入手できる磁性合金は、CARTECH(登録商標)HIPERCO(登録商標)50A合金、CARTECH(登録商標)HIPERCO(登録商標)50合金、CARTECH(登録商標)HIPERCO(登録商標)27合金、及びCARTECH(登録商標)HYPOCORE(登録商標)合金(米国のCarpenter Technology Corporation)を含む。ヨーク部14は、約1.7~2.1テスラ(T)の飽和磁束密度を有することによって特徴づけられる磁性合金から作られ得る。ヨーク部14に適した材料は、M19等のケイ素鉄を含む。
【0030】
一実施形態において、組み立てられたステータ10のティース12は、ステータ10の体積の少なくとも約20%を構成し得る。このような実施形態において、飽和密度が高い磁性合金は、ステータ10のティース12にのみ使用され、ヨーク部14は、M19等のケイ素鉄を含み得る。他の実施形態において、ティース12は、ステータの体積の30%以上、例えば75%までを構成してもよい。後者の配置において、ティース12は、ヨーク部14の一部を含んでもよい。言い換えると、飽和密度が高い磁性合金は、図16に示されるように、ティース12に近接するケイ素鉄に置き換えられる。
【0031】
一実施形態において、本発明のステータ10は、好ましくは以下のプロセスステップにしたがって製造され得る。第1のステップにおいて、ティース12セグメント用の薄板が、飽和密度が高い軟磁性合金のシート又はストリップの形態から打ち抜かれる又は切断される。薄板は、絶縁コーティングされたもの、又は絶縁コーティングされていないものであり得る。次に、ヨーク部14用の薄板は、飽和密度が低いシート/ストリップ材料から打ち抜かれる又は切断される。ヨーク部14の薄板は、完全なリングとして、又はセグメントとして形成され得る。その後、ヨーク部14の薄板は、積層されてヨーク部分を形成する。積層されたヨーク部14の薄板を含むヨーク部分は、図3に示されるように、リングセグメントとして形成され得る。
【0032】
ティース12セグメントの薄板は、積層されてティース部分を形成し、その後、熱処理され、磁気特性と機械特性との所望の組み合わせを得る。さらに、熱処理された薄板は、積層の鉄損応答を改善するために、絶縁コーティングされ得る。ティース12セグメントの薄板は、エポキシ等の接着材料で共に接着され得、その後、当該接着材料は、接着材料の所定の方法で硬化する。例えば、いくつかの接着剤を硬化させることは、硬化装置をヒータで加熱すること、又は接着剤を特定の波長の光にさらすこと、によって達成され得る。
【0033】
Remisol EB-548(オーストリアのRembrandtin, Vienna Floridsdorf)は、ステータに使用される積層薄板の接着のための接着剤の一例である。接着剤及び/又は接着材料の選択は、少なくともその接着強度、熱安定性、耐水性、耐薬品性、電気絶縁特性、磁気特性、振動制御、及び耐衝撃性を含む、多くの要因に基づく。ヨーク部分の薄板は、エポキシ等の適切な接着材料で共に接着され得る。代替的な配置において、ヨーク部分の薄板は、かみ合わせられ得る。ティースセグメントとヨークセグメントとは、組み立てられて、接着、圧入、リベット止め、又は共にかみ合わせられ得る。
【0034】
本発明者らはさらに、ステータの幾何形状が、特定の設計がマルチ材料に適しているかどうかを理解するための重要な要素であることを認識した。特に、本発明者らは、マルチ材料設計から得られる利点を含むためには、バックアイアンを十分に広くすべきであると結論付け、バックアイアンにおける飽和密度が高い材料の体積が、本発明のマルチ材料ベースのステータ設計の最適性能をも制御することを発見した。
【0035】
例えば、上記で導入された設計上の考慮事項に加えて、本発明者らは、図5図15のコンピュータシミュレーション研究を通じて、追加の構造構成と特定のパラメータとを作成した。マルチ材料ステータの設計ルールを理解するため、カスタム設計でシミュレーションを行った。図5は、ケイ素鋼(M19)とHiperco(登録商標)50とのマルチ材料構造のシミュレーション設計210を示しており、図3に示されるようなロータにおけるマルチ材料の積層の有効磁束流れを表示する。シミュレーション設計210において、「ケイ素鋼」バックアイアンヨーク214は、バックアイアン又はヨーク14の一部を表しており、Hiperco(登録商標)50リング212とバー213とは、磁束の流れに対するティース12とヨーク14の一部との寄与を表す。
【0036】
構造体210の磁気応答の影響を調べるために、バー213の幅を、リング212とバックアイアンヨーク214の両方の外径(OD)と内径(ID)とともに、図6の表に記載されているように、それぞれの材料について変化させた。図7~15は、例示的なシミュレーション結果を示している。図7~9のシミュレーションでは、幅t=0.2インチのバー/ティース、幅d=0.5インチのバックアイアンヨークが使用され、d:tの比=2.5:1であった。直径幅0.1インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンの損失は、全てがHiperco(登録商標)50の場合より約25%高いことがわかる。Hiperco(登録商標)50の直径幅は、Hiperco(登録商標)50のヨークセグメント深さd1の2倍と定義され、バックアイアン部分に延びているHiperco(登録商標)50の領域を示していることに留意すべきである。また、直径幅0.4インチと0.75インチのH50のバックアイアンは、全てがHiperco(登録商標)50のバックアイアン構成に近かった。直径幅0.1インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンはまた、1.5~2Tの密度において8~15%少ない磁束/電流を生じさせ、直径幅0.4インチと0.75インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンは、全てがHiperco(登録商標)50のバックアイアン構成に近かった。直径幅0.1インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンは、2Tの密度に達するために20%大きなMMFを必要とした。したがって、バックアイアン214が厚く、バックアイアン:ティースの比が2:1より大きい場合(図7~9)、バックアイアンの領域にHiperco(登録商標)50が存在するかどうかにかかわらず、損失及び磁束密度には、単一材料のHiperco(登録商標)50と比較して、マルチ材料構造で大きな影響が与えられなかったということが分かる。
【0037】
バックアイアン:ティースの比が小さくなる、例えば1.25:1(図10-12)に向かうにつれて、Hiperco(登録商標)50のバックアイアンの領域は、重要になる。図10~12では、幅t=0.4インチのバー/ティース、幅d=0.5インチのバックアイアンヨークが使用され、d:tの比は1.25:1である。図10~12から、次のように結論づけられる。
直径幅0.1インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンの損失は、直径幅0.75インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンより約25%高く、直径幅0.4インチと0.75インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンの特性は、互いに近かった。
直径幅0.1インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンはまた、直径幅0.75インチのHiperco(登録商標)50と比較して、1.5~2Tの密度において20~30%少ない磁束/電流を生じさせた。
直径幅0.4インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンの厚さは、直径幅0.75インチのHiperco(登録商標)50の厚さに近かった。
直径幅0.1インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンは、2Tの密度に達するために20%大きいMMFを必要とした。
1:8のHiperco(登録商標)50のバックアイアン:ティースの比は、約20~30%の性能低下をもたらす。
1:2のHiperco(登録商標)50のバックアイアン:ティースの比は、7~10%近くの性能低下をもたらし得る。
したがって、Hiperco(登録商標)50の部分を有する厚いバックアイアンは、より優れた応答を提供する。
【0038】
バックアイアン:ティースの比が小さくなる、例えば1:2(図13図15)に向かうにつれて、損失と磁束密度とは、大きく影響され、マルチ材料構造は、任意の性能の有益を提供し得ない。図13~15では、幅t=1インチのバー/ティース、幅d=0.5インチのバックアイアンヨークが使用され、d:t=1:2である。図13図15から、直径幅0.1インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンの損失は、全てがHiperco(登録商標)50のバックアイアン構成より約5倍高く、直径幅0.4インチ(4倍)と0.75インチ(2倍)のHiperco(登録商標)50のバックアイアンもかなり高く、直径幅0.1インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンはまた、全てがHiperco(登録商標)50のバックアイアンの構成と比較して、1.5~2Tの密度において約8~15倍少ない磁束/電流を生じさせ、直径幅0.4インチと0.75インチのHiperco(登録商標)50のバックアイアンの設計は、その間に位置することが分かる。結論の要約は、表1に提供される。
【表1】
【0039】
表1及び図16図17は、設計の手引きを提供しており、マルチ材料がどこで有益であり得るかを示している。その設計ルールは、1つ又は複数のティース、又は軟磁性材料を有するステータ構造全体を含む各セグメントが分割されたステータ積層、及び分割されていないステータ積層に適用可能であることに留意すべきである。
【0040】
表1に示されるように、マルチ材料構造から最大限の有益を得るために、ヨーク幅(d)は、ティース幅(t)と同等以上であるべきであり、Hiperco(登録商標)50と同レベルの性能を得るために、ティースのくぼみ雄部(ヨークセグメント深さd1)は、ティース幅(t)に対して1:1に近くあるべきである(図16~17)。
締まりばめを用いた「モミ」タイプの接続設計(組み立てのアイデア)
【0041】
その別の態様において、本発明は、図18~20に示されるように、ティース312とバックアイアンヨーク314とを有するマルチ材料(例えば、Hiperco(登録商標)50+ケイ素鋼)のステータコアを提供し得る。モミタイプの接続は、複数の応力点を有しており、ティース312とヨーク314との間の接触面積が増加するため、機械的接合部においてより優れた機械的強度を提供する。(形状がモミの木を連想させるため、用語「モミ」が使用される)。研究を通して、図21のシミュレーションに示されているように、0.2サウ(0.0002インチ)の干渉(図20)の締まりばめは、ステータ積層の受動状態および負荷状態の両方において、許容可能な応力をもたらすことが示されている。
マルチ材料積層のピン方法(組み立てのアイデア)
【0042】
さらにその別の態様において、本発明は、ステータの薄板をロックし、マルチ材料のステータの積層を所定の位置に共に保持するための1つ以上のピンを提供し得る(図22A図22C)。機械的接合部にピンを使用することで、Hiperco(登録商標)50の積層とケイ素鋼の積層との間における接着剤レスの界面接合が可能となり得る。これは、マルチ材料のステータの大量生産の改善に役立ち得、同様に、より優れた界面磁気応答のため、モータの応答が向上し得る。
【0043】
ピン410、510、610を有する例示的なコアアセンブリ400、500、600実例は、それぞれドローンモータステータ積層、EVモータステータ積層、及び分割EVモータステータ積層用について、図22A図22Cに示される。単一材料の薄板層402/406、502/506、602/606は、それぞれマルチ材料積層400、500、600の両端に使用され得る。この単一材料は、高密度合金又は低密度合金であってもよい。さらに、この単一材料は、Hiperco(登録商標)50及びケイ素鋼材料より高い降伏強度を有する等、より優れた機械的特性を有してもよい。さらに、この単一材料の薄板は、Hiperco(登録商標)50又はケイ素鋼の積層に使用されているものと同様の厚さを有してもよく、又は1.1倍~5倍の厚さであってもよい。ピン410、510、610は、薄板層402/406、502/506、602/606をロックするために使用され得る。様々なコアアセンブリ400、500、600は、ピン方法が、異なるサイズのモータに適用され得ることを示している。より小さい径のピンは、積層の性能への影響を少なくさせる。
【0044】
以下の表2は、異なるサイズの低炭素鋼ピン接続を使用した、マルチ材料を有する小サイズ(外径80mm)のコアの研究を示している。第1の列は、各ケースにおけるピン直径とステータティースとの比を示している。研究を通して、直径がステータティース幅の1/5以下の低炭素鋼ピンは、積層性能に大きな影響を与えず、費用対効果がある。ピンの直径とティース幅との比は、コアが大きいほど小さくするこができ、性能にとって有利であることに着目すべきである。
【表2】
【0045】
図22Cは、ピン方法が分割ヨーク608を有する大型モータ600の分割積層設計にも使用され得ることを示している。ピン穴の数と位置とは、積層の幾何形状と設計者の選択とによって決定され得る。
組立方法の組み合わせ
【0046】
その別の態様において、本発明は、積層アセンブリ700、710、720、730、740、750のいくつかの組合せと組立方法とを提供し得る(図23図26、表3)。例えば、Hiperco(登録商標)(FeCo)の積層702とケイ素鋼の積層704とがかみ合わせられてもよく(図23)、又は両方の積層712、714が接着されてもよく(図25)、又は一部の積層がかみ合わせられ704、他の積層が接着712されてもよい(図24図26)。積層アセンブリ700、710、720、730、740、750は、Hiperco(登録商標)50のトッププレート701及びボトムプレート703と、アセンブリを共に保持するためにそれらを貫通して延びるピン708とを含み得る(図23図26)。
【0047】
Hiperco(登録商標)(FeCo)の積層702のティースセグメントの薄板は、熱処理され得、積層が組立前に被覆されていない場合、例えば酸化膜の電気絶縁層で被覆され得る。ピンの他に、かみ合わされたHiperco(登録商標)(FeCo)の積層702及びケイ素鋼の積層704、又は接着された712及び714は、エポキシ接着技術を使って共に組み立てられ得る。接着は、エポキシ等の接着材料707によって提供され得、その後、当該接着材料は、接着材料の所定の方法で硬化される。例えば、いくつかの接着剤を硬化させることは、硬化装置をヒータで加熱すること、又は接着剤を特定の波長の光にさらすこと、によって達成され得る。前述したように、Remisol EB-548は、ステータに使用される積層薄板の接着のための接着剤の一例である。接着剤及び/又は接着材料の選択は、少なくともその接着強度、熱安定性、耐水性、耐薬品性、電気絶縁特性、磁気特性、振動制御、及び耐衝撃性を含む、多くの要因に基づく。
【0048】
かみ合わせは、タブ706と、タブ706を受けるためのディテント705とによって提供され得る(図23図24図26)。かみ合わせは、接着剤レスの積層を可能とし得、大量生産における積層の製造コストを大幅に削減し得る。最適化された積層ソリューションを生み出すために、ピン708に加えてトップ及びボトムプレート701、703の組み合わせにおいて、接着積層とかみ合わせ積層との組み合わせを使用することは可能であり得る。さらに、積層構造をより強固にするために、1枚以上のトップ及びボトムプレート701、703とピン708とを使用することは可能であり得る。
【0049】
表3は、そこに記載されている図を参照しながら、組立方法の組み合わせの可能性を示している。
【表3】
【0050】
本発明のこれら及びその他の利点は、前述の明細書から当業者に明らかとなる。したがって、本発明の広範な発明概念から逸脱することなく、上述の実施形態に変更又は修正が加えられ得ることは、当業者によって認識される。したがって、本発明は、本明細書に記載された特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲及び意図の内にある全ての変更及び修正を含むことが意図されていることが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22A
図22B
図22C
図23
図24
図25
図26
【手続補正書】
【提出日】2024-05-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通して延びる長手軸と、前記長手軸に対して垂直な平面における円形断面と、を有する円筒形状を有するステータアセンブリであって、前記ステータアセンブリは、
前記円形断面の径方向に沿って延びる複数のティースセグメントであって、前記複数のティースセグメントがそれぞれ、前記径方向に対して垂直に測定された厚さtを有し、前記径方向に沿って測定されたヨークセグメント深さd1を有する、前記複数のティースセグメントと、
前記ヨークセグメントにおける前記ティースセグメントと隣り合い且つ前記ティースセグメントを取り囲む複数のヨークリングセグメントであって、前記複数のヨークリングセグメントが前記径方向に沿って測定された深さdを有し、距離dは、前記ヨークセグメント深さd1を含む、前記複数のヨークリングセグメントと
を備えており、
dとtの比は、1:2より大きい、ステータアセンブリ。
【請求項2】
前記ティースセグメントは、飽和密度が高い軟磁性合金で形成されている、
請求項1に記載のステータアセンブリ。
【請求項3】
前記ヨークリングセグメントは、前記ティースセグメントより飽和密度が低い軟磁性合金で形成されている、
請求項1又は2に記載のステータアセンブリ。
【請求項4】
前記dとtの比は、1:2から2:1の間である、
請求項1又は2に記載のステータアセンブリ。
【請求項5】
d1とtの比は、0から1:2の間である、
請求項4に記載のステータアセンブリ。
【請求項6】
d1とtの比は、1:2から2:1の間である、
請求項4に記載のステータアセンブリ。
【請求項7】
前記dとtの比は、2:1より大きい、
請求項1又は2に記載のステータアセンブリ。
【請求項8】
d1とtの比は、0から1:4の間である、
請求項7に記載のステータアセンブリ。
【請求項9】
d1とtの比は、1:4から3:1の間である、
請求項7に記載のステータアセンブリ。
【請求項10】
d1とtの比は、0から1:2の間である、
請求項1又は2に記載のステータアセンブリ。
【請求項11】
d1とtの比は、1:2から2:1の間である、
請求項1又は2に記載のステータアセンブリ。
【請求項12】
d1とtの比は、0から1:4の間である、
請求項1又は2に記載のステータアセンブリ。
【請求項13】
d1とtの比は、1:4から3:1の間である、
請求項1又は2に記載のステータアセンブリ。
【請求項14】
前記複数のティースセグメントはそれぞれ、複数のティースセグメントと前記複数のヨークリングセグメントとの間の接触位置において複数の応力点を有する、
請求項1又は2に記載のステータアセンブリ。
【請求項15】
ステータアセンブリであって、前記ステータアセンブリは、前記ステータアセンブリの径方向に沿って延びる複数のティースセグメントと、前記ティースセグメントと隣り合い且つ前記ティースセグメントを取り囲む複数のヨークリングセグメントと、を備えており、前記複数のティースセグメントはそれぞれ、前記ティースセグメントと前記ヨークリングセグメントとの間の接触位置において複数の応力点を有する、ステータアセンブリ。
【請求項16】
回転機械用のステータ積層アセンブリであって、
前記積層を提供するために、前記積層の第1端部から反対の第2端部まで順に、第1端部の単一材料の薄板層と、複数のマルチ材料の薄板層と、第2端部の単一材料の薄板層と、
前記積層を貫通して延びる複数のピンと
を備える、ステータ積層アセンブリ。
【請求項17】
前記複数のマルチ材料の薄板層は、複数のステータティースセグメントと、前記ステータティースセグメントと隣り合う複数のステータヨークセグメントとを含む、
請求項16に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項18】
前記ステータ積層アセンブリは、i)前記ステータティースセグメントを含む前記複数のマルチ材料の薄板層を共に接着するため、又は、ii)前記ステータヨークセグメントを含む前記複数のマルチ材料の薄板層を共に接着するため、の接着材料を備える、
請求項17に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項19】
前記ステータ積層アセンブリは、前記複数のマルチ材料の薄板層のうち選択された第1層におけるタブと、前記複数のマルチ材料の薄板層のうち選択された第2層における相補的なディテントとを備えており、前記ディテントは、前記少なくとも1つのタブと隣り合い且つ前記少なくとも1つのタブのレジストリにある、
請求項16~18の何れか1つに記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項20】
前記選択された第1層は、前記ステータティースセグメントを含む、
請求項19に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項21】
前記選択された第1層は、前記ステータヨークセグメントを含む、
請求項19に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項22】
前記ステータティースセグメントは、飽和密度が低い軟磁性合金で形成されている、
請求項17又は18に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項23】
前記ステータヨークセグメントは、前記ステータティースセグメントより飽和密度が低い軟磁性合金で形成されている、
請求項17又は18に記載のステータ積層アセンブリ。
【請求項24】
前記ピンの直径と、前記ステータティースセグメントのティースの、径方向に対して垂直に測定された幅との比は、1:3、1:5、又は1:8である、
請求項17又は18に記載のステータ積層アセンブリ。
【国際調査報告】