(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】超音波メス、外科用エネルギー機械及びそのパワー調整方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/32 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A61B17/32 510
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521078
(86)(22)【出願日】2022-10-11
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 CN2022124534
(87)【国際公開番号】W WO2023066077
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】202111209462.0
(32)【優先日】2021-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523134118
【氏名又は名称】安速康医療(蘇州)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】張軍
(72)【発明者】
【氏名】呉智▲しん▼
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ25
4C160JJ46
(57)【要約】
超音波メス、外科用エネルギー機械及びそのパワー調整方法であって、超音波メスは、手持ち部材、制御モジュール(6)、超音波発生器(122)及び超音波メスヘッドを含み、さらに、超音波メスヘッドの負荷状況を検出するように配置され、制御モジュール(16)の入力端子に電気的に接続される負荷検出モジュールと、入力側が制御モジュール(16)の出力端子に電気的に接続され、出力側が超音波発生器(122)に電気的に接続される電力変換モジュールと、を含み、制御モジュール(16)は、負荷検出モジュールの検出信号を受信するように配置され、励起ボタンが押し付けられる場合に、制御モジュール(16)は、電力変換モジュールを制御して超音波発生器(122)の出力電力を調整する。超音波メスは自身負荷状況に応じて超音波発生器(122)の出力電力を自動的に調整し、手術効果を影響しない前提で、無負荷状態でメスヘッドの非必要な振幅を低減させ、カッターの使用寿命を延長し、超音波メスの使用ごとのコストを低減させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち部材、制御モジュール、超音波発生器及び超音波メスヘッドを含み、前記手持ち部材に励起ボタンが設けられる超音波メスであって、前記超音波メスは、さらに
前記超音波メスヘッドの負荷状況を検出するように配置され、前記制御モジュールの入力端子に電気的に接続される負荷検出モジュールと、
入力側が前記制御モジュールの出力端子に電気的に接続され、出力側が前記超音波発生器に電気的に接続される電力変換モジュールと、を含み、
前記制御モジュールは、前記負荷検出モジュールの検出信号を受信するように配置され、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、前記制御モジュールは、この検出信号に基づいて前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器の出力電力を調整する
ことを特徴とする超音波メス。
【請求項2】
前記超音波発生器は、少なくとも第1作動状態及び第2作動状態を含み、前記第1作動状態での前記超音波発生器の出力電力値は、前記第2作動状態での前記超音波発生器の出力電力値よりも小さく、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記超音波メスヘッドに負荷がないと、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器が第1作動状態で運転するように調整し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記超音波メスヘッドに負荷があると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器が第2作動状態で運転するように調整する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項3】
前記超音波発生器は、第1作動状態での出力電力範囲が0.01~3Wであり、第2作動状態での出力電力範囲が3~40Wである
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項4】
前記励起ボタンは、前記制御モジュールの入力側に電気的に接続され、前記超音波メスが電源を入れる場合に、前記負荷検出モジュールは、予め設定された周波数又は遅延間隔に応じて前記超音波メスの負荷状況を検出し、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが、前記超音波メスヘッドが負荷状態から無負荷状態に変換されると検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器の出力電力が小さくなるように調整し、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが、前記超音波メスヘッドが無負荷状態から負荷状態に変換されると検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器の出力電力が大きくなるように調整し、
前記励起ボタンが押し付けられていないと、前記超音波発生器の出力電力はゼロである
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項5】
前記負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、インピーダンス算出ユニット、判定ユニットを含み、前記共振信号収集ユニットは、前記超音波メスの回路が共振状態にある電圧及び電流を収集するように配置され、
前記インピーダンス算出ユニットは、前記共振信号収集ユニットによって収集された電圧及び電流信号に基づいて、共振インピーダンスを算出するように配置され、
前記判定ユニットは、前記インピーダンス算出ユニットの算出結果に基づいて前記超音波メスの負荷状況を判断するように配置され、前記算出結果と予め設定されたインピーダンス閾値を比較し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値以上であると、前記超音波メスの負荷状況が負荷有りであると判定し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値の未満であると、前記超音波メスの負荷状況が無負荷であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項6】
前記負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、判定ユニットを含み、前記共振信号収集ユニットは、前記超音波メスの回路が共振状態にある共振周波数を収集するように配置され、
前記判定ユニットは、前記共振信号収集ユニットの前後二回の信号収集結果に基づいて前記超音波メスの負荷状況を判断するように配置され、前後二回の信号収集結果の差値と予め設定された周波数変化閾値とを比較し、前後二回収集された共振周波数に上昇傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値の以上であると、前記超音波メスの負荷状況が負荷から無負荷に変換されると判定し、前後二回収集された共振周波数に下降傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値の以上であると、前記超音波メスの負荷状況が無負荷から負荷に変換されると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項7】
前記電力変換モジュールはDC/DC変換ユニットであり、超音波パワーアンプモジュールに電気的に接続され、前記DC/DC変換ユニットは前記制御モジュールの制御によって異なる電圧値を出力し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第1電圧閾値よりも低いと、前記超音波パワーアンプモジュールは、前記超音波発生器が前記第1作動状態で電力を出力するように駆動し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第2電圧閾値よりも高いと、前記超音波パワーアンプモジュールは、前記超音波発生器が前記第2作動状態で電力を出力するように駆動し、第2電圧閾値が第1電圧閾値以上である
ことを特徴とする請求項2に記載の超音波メス。
【請求項8】
前記手持ち部材は、ハンドルシェル、トランスデューサコンポーネント及び電力ケーブルを含み、前記制御モジュール及び前記トランスデューサコンポーネントは、前記ハンドルシェルの収容室内に設けられ、且つ前記トランスデューサコンポーネントは前記収容室において軸の周りに回転可能に設けられ、
前記電力ケーブルの一端部は、前記収容室において前記トランスデューサコンポーネントに接続され、前記電力ケーブルの他方端は、前記ハンドルシェルの下部から前記収容室外まで穿出する
ことを特徴とする請求項7に記載の超音波メス。
【請求項9】
前記トランスデューサコンポーネントは、前記超音波発生器と互いに固設され、中空キャビティを有する前記トランスデューサーハウジングを含み、前記超音波発生器は、少なくとも後部が前記中空キャビティに収容され、前記トランスデューサコンポーネントは、前記トランスデューサーハウジングの外側に固設される導電性部品をさらに含み、
前記導電性部品は、少なくとも導電部を有し、前記超音波発生器と前記導電部とが固定して電気的に接続され、前記ハンドルシェルの収容室には電気素子も固定して設けられ、前記電気素子は前記導電部に当接され、前記トランスデューサコンポーネントが前記ハンドルシェルに対して自身軸線の周りに回動中に、前記電気素子は常に前記導電部と接触して電気的な接続を保持する
ことを特徴とする請求項8に記載の超音波メス。
【請求項10】
外科用エネルギー機械であって、
エネルギーを発生するように配置されるエネルギー発生装置と、
励起ボタンが設けられる手持ち部材と、
前記外科用エネルギー機械の負荷状況である無負荷状況又は負荷状況を検出するように配置される負荷検出モジュールと、
入力側が前記負荷検出モジュール、励起ボタンにそれぞれ電気的に接続され、前記負荷検出モジュールの検出信号を受信するように配置され、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、制御信号を出力する制御モジュールと、
前記制御モジュールの出力端子に電気的に接続され、前記制御モジュールの制御信号によってトリガーされる場合に、前記エネルギー発生装置の出力電力を調整するように配置される電力変換モジュールと、を含み、
前記エネルギー発生装置は、少なくとも第1作動状態及び第2作動状態を含み、前記第1作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値は前記第2作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値よりも小さく、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが現在負荷がないと検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記エネルギー発生装置が第1作動状態で運転するように調整し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが現在負荷があると検出すると、前記制御モジュールは前記電力変換モジュールを制御して前記エネルギー発生装置が第2作動状態で運転するように調整する
ことを特徴とする外科用エネルギー機械。
【請求項11】
前記電力変換モジュールはDC/DC変換ユニットであり、パワーアンプモジュールに電気的に接続され、前記DC/DC変換ユニットは前記制御モジュールの制御によって異なる電圧値を出力し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第1電圧閾値よりも低いと、前記パワーアンプモジュールは、前記エネルギー発生装置が前記第1作動状態で電力を出力するように駆動し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第2電圧閾値よりも高いと、前記パワーアンプモジュールは、前記エネルギー発生装置が前記第2作動状態で電力を出力するように駆動し、第2電圧閾値が第1電圧閾値以上である
ことを特徴とする請求項10に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項12】
前記負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、インピーダンス算出ユニット、判定ユニットを含み、前記共振信号収集ユニットは、前記外科用エネルギー機械の回路が共振状態にある電圧及び電流を収集するように配置され、
前記インピーダンス算出ユニットは、前記共振信号収集ユニットによって収集された電圧及び電流信号に基づいて、共振インピーダンスを算出するように配置され、
前記判定ユニットは、前記インピーダンス算出ユニットの算出結果に基づいて前記外科用エネルギー機械の負荷状況を判断するように配置され、前記算出結果と予め設定されたインピーダンス閾値を比較し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値以上であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が負荷有りであると判定し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値の未満であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が無負荷であると判定する
ことを特徴とする請求項10に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項13】
前記外科用エネルギー機械の回路がオンになる場合に、前記負荷検出モジュールは、予め設定された周波数又は遅延間隔に応じて前記外科用エネルギー機械の負荷状況を検出する
ことを特徴とする請求項12に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項14】
前記外科用エネルギー機械は超音波メスであり、前記エネルギー発生装置は超音波発生器であり、前記超音波発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械はレーザーナイフであり、前記エネルギー発生装置はレーザー発生器であり、前記レーザー発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械は電気メスであり、前記エネルギー発生装置は電気信号発生器であり、前記電気信号発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられる
ことを特徴とする請求項10から13のいずれか一項に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項15】
前記外科用エネルギー機械は、手持ち部材の前側に設けられるカッターをさらに含み、前記負荷検出モジュールは、前記カッターの手持ち部材から離れる一端に設けられる生体センサーを含み、前記生体センサーは、物体に接触し又は予め設定された距離閾値において物体に接近すると、前記外科用エネルギー機械に負荷がある検出結果が出力され、そうでなければ、前記外科用エネルギー機械が無負荷である検出結果が出力される
ことを特徴とする請求項10に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項16】
調整される外科用エネルギー機械が、励起ボタンとエネルギー発生装置を含み、前記励起ボタンが押し付けられると、前記エネルギー発生装置がエネルギーを出力し、前記励起ボタンが放されると、前記エネルギー発生装置がエネルギーの出力を停止する外科用エネルギー機械の電力調整方法において、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、前記エネルギー発生装置の出力電力は、この機械の負荷状況に応じて調整され、前記電力調整方法は、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記機械の負荷状況が無負荷であると、前記エネルギー発生装置の出力電力を第1作動状態に対応する出力電力に調整し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記機械の負荷状況が負荷であると、前記エネルギー発生装置の出力電力を第2作動状態に対応する出力電力に調整し、前記第1作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値が前記第2作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値よりも小さい
ことを特徴とする外科用エネルギー機械の電力調整方法。
【請求項17】
下記の外科用エネルギー機械に適用し、
前記外科用エネルギー機械は超音波メスであり、前記エネルギー発生装置は超音波発生器であり、前記超音波発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械はレーザーナイフであり、前記エネルギー発生装置はレーザー発生器であり、前記レーザー発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械は電気メスであり、前記エネルギー発生装置は電気信号発生器であり、前記電気信号発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられる
ことを特徴とする請求項16に記載の電力調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器分野に関し、特に超音波メス、外科用エネルギー機械及びそのパワー調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波メスは、さまざまな腹腔鏡手術や一般的な手術で超音波エネルギーを提供し、主に軟組織の止血分離や組織凝固に用いられる。低侵襲手術の普及に伴い、超音波メスは、普通の手術器具となって広く適用されている。現在、超音波メスヘッドは超音波発生器の作用で作動し、超音波メスヘッドが手術部位に作用するとき、医師は励起ボタンを押して超音波メスヘッドが電力を出力し続けるようにし、手術期間においてメスヘッドが手術部位から一時的に離れることがよくあるが、この際に、医師の継続的な操作によって、手術部位からメスのヘッドが離れても以前として押し付けられる状態にある。
【0003】
超音波メスは比較的高価であるため、使い捨ての器具としては使用されないが、超音波メスのカッターは一定の寿命を有し、これによって超音波メスは無期限にリサイクルすることができない。超音波メスの使用コストを如何に低減させるかということは、早急に解決しなければならない問題となっている
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、現在の負荷状況に応じて超音波メスヘッドに対して自動的に出力電力を調整して、不必要な寿命損失を低減させることができる超音波メス、外科用エネルギー機械及びそのパワー調整方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本発明で採用される技術的手段としては、
一方、本発明は、手持ち部材、制御モジュール、超音波発生器及び超音波メスヘッドを含む超音波メスが提供され、前記手持ち部材には励起ボタンが設けられ、前記超音波メスは、さらに
前記超音波メスヘッドの負荷状況を検出するように配置され、前記制御モジュールの入力端子に電気的に接続される負荷検出モジュールと、
入力側が前記制御モジュールの出力端子に電気的に接続され、出力側が前記超音波発生器に電気的に接続される電力変換モジュールと、を含み、
前記制御モジュールは、前記負荷検出モジュールの検出信号を受信するように配置され、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器の出力電力を調整する。
【0006】
更には、前記何れか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記超音波発生器は、少なくとも第1作動状態及び第2作動状態を含み、前記第1作動状態での前記超音波発生器の出力電力値は、前記第2作動状態での前記超音波発生器の出力電力値よりも小さく、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記超音波メスヘッドに負荷がないと、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器が第1作動状態で運転するように調整し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記超音波メスヘッドに負荷があると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器が第2作動状態で運転するように調整する。
【0007】
好ましくは、超音波発生器は、第1作動状態での出力電力範囲が0.01~3Wであり、第2作動状態での出力電力範囲が3~40Wである。
【0008】
更には、前記いずれか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記励起ボタンは、前記制御モジュールの入力側に電気的に接続され、前記超音波メスが電源を入れる場合に、前記負荷検出モジュールは、予め設定された周波数又は遅延間隔に応じて前記超音波メスの負荷状況を検出し、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが、前記超音波メスヘッドが負荷状態から無負荷状態に変換されると検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器の出力電力が小さくなるように調整し、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが、前記超音波メスヘッドが無負荷状態から負荷状態に変換されると検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器の出力電力が大きくなるように調整し、
前記励起ボタンが押し付けられていないと、前記超音波発生器の出力電力はゼロである。
【0009】
更には、前記いずれか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、インピーダンス算出ユニット、判定ユニットを含み、
前記共振信号収集ユニットは、前記超音波メスの回路が共振状態にある電圧及び電流を収集するように配置され、
前記インピーダンス算出ユニットは、前記共振信号収集ユニットによって収集された電圧及び電流信号に基づいて、共振インピーダンスを算出するように配置され、
前記判定ユニットは、前記インピーダンス算出ユニットの算出結果に基づいて前記超音波メスの負荷状況を判断するように配置され、前記算出結果と予め設定されたインピーダンス閾値を比較し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値以上であると、前記超音波メスの負荷状況が負荷有りであると判定し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値の未満であると、前記超音波メスの負荷状況が無負荷であると判定する。
【0010】
更には、前記いずれか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、判定ユニットを含み、
前記共振信号収集ユニットは、前記超音波メスの回路が共振状態にある共振周波数を収集するように配置され、
前記判定ユニットは、前記共振信号収集ユニットの前後二回の信号収集結果に基づいて前記超音波メスの負荷状況を判断するように配置され、前後二回の信号収集結果の差値と予め設定された周波数変化閾値とを比較し、前後二回収集された共振周波数に上昇傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値の以上であると、前記超音波メスの負荷状況が負荷から無負荷に変換されると判定し、前後二回収集された共振周波数に下降傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値の以上であると、前記超音波メスの負荷状況が無負荷から負荷に変換されると判定する。
【0011】
更には、前記いずれか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記電力変換モジュールはDC/DC変換ユニットであり、超音波パワーアンプモジュールに電気的に接続され、前記DC/DC変換ユニットは、前記制御モジュールの制御によって異なる電圧値を出力し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第1電圧閾値よりも低いと、前記超音波パワーアンプモジュールは、前記超音波発生器が前記第1作動状態で電力を出力するように駆動し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第2電圧閾値よりも高いと、前記超音波パワーアンプモジュールは、前記超音波発生器が前記第2作動状態で電力を出力するように駆動し、第2電圧閾値が第1電圧閾値以上である。
【0012】
更には、前記いずれか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記手持ち部材は、ハンドルシェル、トランスデューサコンポーネント及び電力ケーブルを含み、前記制御モジュール及び前記トランスデューサコンポーネントは、前記ハンドルシェルの収容室内に設けられ、且つ前記トランスデューサコンポーネントは前記収容室において軸の周りに回転可能に設けられ、
前記電力ケーブルの一端部は、前記収容室において前記トランスデューサコンポーネントに接続され、前記電力ケーブルの他方端は、前記ハンドルシェルの下部から前記収容室外まで穿出する。
【0013】
更には、前記いずれか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記トランスデューサコンポーネントは、前記超音波発生器と互いに固設され、中空キャビティを有する前記トランスデューサーハウジングを含み、前記超音波発生器は、少なくとも後部が前記中空キャビティに収容され、前記トランスデューサコンポーネントは、前記トランスデューサーハウジングの外側に固設される導電性部品をさらに含み、
前記導電性部品は、少なくとも導電部を有し、前記超音波発生器と前記導電部とが固定して電気的に接続され、前記ハンドルシェルの収容室には電気素子も固定して設けられ、前記電気素子は前記導電部に当接され、前記トランスデューサコンポーネントが前記ハンドルシェルに対して自身軸線の周りに回動中に、前記電気素子は常に前記導電部と接触して電気的な接続を保持する。
【0014】
更には、前記いずれか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記超音波パワーアンプモジュールは導電性部品を介して前記超音波発生器に接続され、
前記超音波メスはカッターをさらに含み、前記カッターのホルダは前記超音波発生器に着脱可能に固定接続され、前記トランスデューサーは、前記超音波発生器から転送されたエネルギーを変換し、変換されたエネルギーをカッターまで転送するように配置される。
【0015】
他方、本発明は、外科用エネルギー機械が提供され、
エネルギーを発生するように配置されるエネルギー発生装置と、
励起ボタンが設けられる手持ち部材と、
前記外科用エネルギー機械の負荷状況である無負荷状況又は負荷状況を検出するように配置される負荷検出モジュールと、
入力側が前記励起ボタン、負荷検出モジュールにそれぞれ電気的に接続され、前記負荷検出モジュールの検出信号を受信するように配置され、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、制御信号を出力する制御モジュールと、
前記制御モジュールの出力端子に電気的に接続され、前記制御モジュールの制御信号によってトリガーされる場合に、前記エネルギー発生装置の作動状態を調整するように配置される電力変換モジュールと、を含み、
前記エネルギー発生装置は、少なくとも第1作動状態及び第2作動状態を含み、前記第1作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値は前記第2作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値よりも小さく、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが現在負荷がないと検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記エネルギー発生装置が第1作動状態で運転するように調整し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが現在負荷があると検出すると、前記制御モジュールは前記電力変換モジュールを制御して前記エネルギー発生装置が第2作動状態で運転するように調整し、前記励起ボタンが押し付けられないと、前記エネルギー発生装置の出力電力はゼロである。
【0016】
更には、前記いずれか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記電力変換モジュールはDC/DC変換ユニットであり、パワーアンプモジュールに電気的に接続され、前記DC/DC変換ユニットは、前記制御モジュールの制御によって異なる電圧値を出力し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第1電圧閾値よりも低いと、前記パワーアンプモジュールは、前記エネルギー発生装置が前記第1作動状態で電力を出力するように駆動し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第2電圧閾値よりも高いと、前記パワーアンプモジュールは、前記エネルギー発生装置が前記第2作動状態で電力を出力するように駆動し、第2電圧閾値が第1電圧閾値以上である。
【0017】
更には、前記いずれか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、インピーダンス算出ユニット、判定ユニットを含み、
前記共振信号収集ユニットは、前記外科用エネルギー機械の回路が共振状態にある電圧及び電流を収集するように配置され、
前記インピーダンス算出ユニットは、前記共振信号収集ユニットによって収集された電圧及び電流信号に基づいて、共振インピーダンスを算出するように配置され、
前記判定ユニットは、前記インピーダンス算出ユニットの算出結果に基づいて前記外科用エネルギー機械の負荷状況を判断するように配置され、前記算出結果と予め設定されたインピーダンス閾値を比較し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値以上であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が負荷有りであると判定し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値の未満であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が無負荷であると判定する。
【0018】
更には、前記何れか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記外科用エネルギー機械の回路がオンになる場合に、前記負荷検出モジュールは、予め設定された周波数又は遅延間隔に応じて前記外科用エネルギー機械の負荷状況を検出する。
【0019】
好ましくは、前記外科用エネルギー機械は超音波メスであり、前記エネルギー発生装置は超音波発生器であり、前記超音波発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械はレーザーナイフであり、前記エネルギー発生装置はレーザー発生器であり、前記レーザー発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
【0020】
前記外科用エネルギー機械は電気メスであり、前記エネルギー発生装置は電気信号発生器であり、前記電気信号発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられる。
【0021】
更には、前記何れか一つ又は複数の技術的解決手段の組み合わせにおいて、前記外科用エネルギー機械は、手持ち部材の前側に設けられるカッターをさらに含み、前記負荷検出モジュールは、前記カッターの手持ち部材から離れる一端に設けられる生体センサーを含み、前記生体センサーは、物体に接触し又は予め設定された距離閾値において物体に接近すると、前記外科用エネルギー機械に負荷がある検出結果が出力され、そうでなければ、前記外科用エネルギー機械が無負荷である検出結果が出力される。
【0022】
他方、本発明は、外科用エネルギー機械の電力調整方法が提供され、調整される外科用エネルギー機械は、励起ボタンとエネルギー発生装置を含み、前記励起ボタンによるエネルギー出力の制御モードとしては、前記励起ボタンが押し付けられると、前記エネルギー発生装置がエネルギーを出力し、前記励起ボタンが離されると、前記エネルギー発生装置はエネルギーの出力を停止し、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、前記エネルギー発生装置の出力電力は、この機械の負荷状況に応じて調整され、前記電力調整方法は、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記機械の負荷状況が無負荷であると、前記エネルギー発生装置の出力電力を第1作動状態に対応する出力電力に調整し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記機械の負荷状況が負荷であると、前記エネルギー発生装置の出力電力を第2作動状態に対応する出力電力に調整し、前記第1作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値が前記第2作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値よりも小さい。
【0023】
好ましくは、前記電力調整方法は、下記の外科用エネルギー機械に適用し、
前記外科用エネルギー機械は超音波メスであり、前記エネルギー発生装置は超音波発生器であり、前記超音波発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械はレーザーナイフであり、前記エネルギー発生装置はレーザー発生器であり、前記レーザー発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械は電気メスであり、前記エネルギー発生装置は電気信号発生器であり、前記電気信号発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられる。
【0024】
本発明は、超音波発生器機能付きの超音波メスハンドルを含む超音波メスがさらに提供され、前記超音波メスハンドルは、
ハンドルシェル、シフトボタン、ハンドルを含み、
前記ハンドルシェルのヘッド部には、カッターに接続されるためのハンドル接続機構が設けられ、
前記ハンドルシェル内には、変圧器、トランスデューサー、第1PCB板、第2PCB板が設けられる空洞が設けられ、
前記第1PCB板は前記空洞の頂部に設けられ、
前記変圧器は前記空洞の尾端に設けられ、
前記第2PCB板は前記空洞の握手の位置に設けられ、
前記第1PCB板、第2PCB板はいずれも制御板又は電力板として設けられてもよく、
前記シフトボタンは、前記ハンドルシェルの前部に設けられ、高電力と低電力のレベルを切り替えるために用いられ、
前記ハンドルは前記ハンドルシェルの前部に設けられ、カッタークランプの開閉を制御するために用いられる。
【発明の効果】
【0025】
本発明で提供される技術的手段が奏する有益効果は下記の通りである。
a.外科用エネルギー機械が無負荷状態にある場合に、低電力出力モードを自動的に実行し、超音波メスカッターが無負荷状態にある場合の不必要な振幅を低減させ、カッターの使用寿命を延長し、超音波メスの使用ごとのコストを低減させ、
b.自身の負荷状況に応じて超音波発生器の出力電力を自動的に調整し、負荷ありの状況で基準電力を正常に出力し、手術効果に影響しない。
【0026】
本発明の実施例又は従来技術内の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下は、実施例又は従来技術で使用される添付の図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明の図面は、本発明のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、他の図面もまた、創造的な努力なしにこれらの図面から得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の例示的な一実施例で提供される超音波メスの構造概略図である。
【
図2】本発明の例示的な一実施例で提供される超音波メスハンドルの全体構造概略図である。
【
図3】本発明の例示的な一実施例で提供される超音波メスハンドルの構造分解図である。
【
図4】本発明の例示的な一実施例で提供される超音波メスハンドルの内部構造概略図である。
【
図5】本発明の例示的な一実施例で提供される超音波メスハンドルにおけるトランスデューサコンポーネントと電気素子との接続概略図である。
【
図6】本発明の例示的な一実施例で提供されるトランスデューサコンポーネントの全体構造概略図である。
【
図7】
図6のトランスデューサコンポーネントの構造分解概略図である。
【
図8】
図6のトランスデューサコンポーネントの正面図である。
【
図9】
図8におけるA1~A1矢視の断面概略図である。
【
図11】本発明の例示的な別の一実施例で提供される超音波メスハンドルの全体構造概略図である。
【
図12】本発明の例示的な別の一実施例で提供される超音波メスハンドルの構造分解図である。
【
図13】本発明の例示的な別の一実施例で提供されるトランスデューサコンポーネントの全体構造概略図である。
【
図14】
図13のトランスデューサコンポーネントの構造分解概略図である。
【
図15】
図13のトランスデューサコンポーネントの正面図である。
【
図17】
図13のトランスデューサコンポーネントの左側面図である。
【
図18】本発明の例示的な別の一実施例で提供されるトランスデューサコンポーネントと電気素子との接続構造概略図である。
【
図19】本発明の例示的な一実施例で提供される超音波メスハンドルの内部構造概略図である。
【
図20】本発明の例示的な一実施例で提供される外科用エネルギー機械の回路概略図である。
【
図21】本発明の例示的な一実施例で提供される外科用エネルギー機械の出力電力調整ロジック概略図である。
【
図22】本発明の例示的な一実施例で提供される機械負荷状況判別フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
当業者が本発明の解決手段をよりよく理解できるようにするために、以下、本発明の実施例における技術的解決手段を、本発明の実施例の図面を参照して明確かつ完全に説明し、明らかに、説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な作業を要さずに取得する他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0029】
なお、本発明の説明書、特許請求の範囲、および上記の図面における用語「第1」、「第2」等は、類似する対象を区別するために使用されるもので、特定の順序や前後順序を説明するために必要ではない。このように使用されるデータは、本明細書に記載される本発明の実施例が、本明細書に図示または記載されるもの以外の順序で実施されることができるように、適切な状況で交換可能であると理解すべきである。また、「含む」及び「有する」という用語、及びそれらの任意変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、装置、製品や機器は、明確に挙げられたそれらのステップ又はユニットに限定されず、明確に挙げられないもの、或いはそれらのプロセス、方法、製品や機器に固有する他のステップまたはユニットが含まれてもよい。
【0030】
超音波メスの手術操作過程において、超音波発生器が一定の出力電力に達する限り、軟組織に対する止血切開および組織凝固が実現されるため、現在の超音波メスは、いずれも定格の1種類以上の出力電力が設定され、多くの超音波メスのハンドルには、高電力ボタン及び低電力ボタンが設けられ、高電力ボタンが押し付けられると、超音波メスは高電力モードで作動し、このモードで無負荷状態の超音波発生器出力電力の範囲が6~9Wであり、通常に軟組織に対する切断及び分離に適用し、低電力ボタンが押し付けられると、超音波メスは低電力モードで作動し、このモードで無負荷状態の超音波発生器出力電力の範囲が3~7.6Wであり、通常に軟組織に対する凝固に適用する。低電力モードでの出力電力よりも低いと、組織に対する手術の作用を奏することができないため、従来技術において超音波メスの超音波発生器出力電力を低電力モード(3W以下)での出力電力よりも低くするように調整することが想到されにくい。
【0031】
本発明の一実施例において、手持ち部材、超音波発生器、超音波メスヘッド及び制御モジュールを含む超音波メスが提供され、前記手持ち部材には励起ボタンが設けられ、前記励起ボタンは前記制御モジュールの入力側に電気的に接続され、前記超音波メスは、さらに
前記超音波メスの負荷状況を検出するように配置され、前記制御モジュールの入力端子に電気的に接続される負荷検出モジュールと、
入力側が前記制御モジュールの出力端子に電気的に接続され、前記制御モジュールの制御で、前記超音波発生器を調整して異なるサウンドパワーを出力させるように配置される電力変換モジュールと、を含み、
前記超音波発生器の作動状態は、少なくとも第1作動状態及び第2作動状態を含み、第1作動状態は前記超音波メスヘッドに負荷がない場合の状況に対応し、第2作動状態は超音波メスヘッドに負荷がある状況に対応し、前記第1作動状態での前記超音波発生器の出力電力値が前記第2作動状態での前記超音波発生器の出力電力よりも小さく、
図21に示すように、具体的には、前記超音波メスの電源を入れる場合に、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが前記超音波メスの無負荷を検出すると、前記制御モジュールは前記電力変換モジュールが前記超音波発生器の作動状態を第1作動状態として調整するように制御し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが前記超音波メスの負荷ありを検出すると、前記制御モジュールは前記電力変換モジュールが前記超音波発生器の作動状態を第2作動状態として調整するように制御し、前記励起ボタンが押し付けらていないと、前記超音波発生器の出力電力はゼロである。
【0032】
超音波発生器の出力電力が高いほど、超音波メスのカッターの振幅が大きくなり、よってカッターの使用寿命が短くなり、カッター及びハンドル一体構造の超音波メスにとって、カッターの使用寿命は超音波メスの使用寿命と等しい。一方、超音波メスの実際利用において、術者は通常にまず励起ボタンを押してから組織を挟み、或いは、組織の切断が完了した後、励起ボタンを遅らせて放すが、組織に接触すると同時に励起ボタンを押したり、組織から離れると同時に励起ボタンを放したりすることを確保しにくいため、使用過程中の一部時間において、超音波メスは負荷がないが、依然として負荷ありの基準で電力を出力し、なお、研究した結果、同一の出力電力で、無負荷状態条件の超音波メスのカッター振幅が負荷状態の超音波メスのカッター振幅よりも大きいことが発見された。本実施例の技術的解決手段を採用すると、無負荷状態と検出して低電力の第1作動状態に調整する時間は、基本的に本実施例の技術的解決手段が延長する超音波メスの使用寿命とみなすことができ、毎回超音波メスが実際に組織に対して操作する時間を10秒、早めに励起ボタンを押してから組織を探して操作するまでの時間を2秒、操作が完了してから励起ボタンを放すまでの時間を1秒と仮定すると、本実施例の技術的解決手段は、超音波メスの使用寿命をほぼ30%だけ延長させる。
【0033】
本発明は励起ボタンの数を限定せず、一つ又は複数であってもよく、例えば、本実施例において、励起ボタンは、高電力励起ボタン及び低電力励起ボタンなどの2つのボタンを含み、上記したように、それぞれ高電力励起ボタンに対応して設定された切断用の高電力(例えば6~9W)、低電力励起ボタンに対応して設定された凝固用の低電力(例えば3~7.6W)であり、明らかに、押し付けられたものは高電力励起ボタンであっても、低電力励起ボタンであっても、上記した、前記超音波メスに負荷がないと検出すると、前記超音波発生器が第1作動状態で出力するように調整し、対応する超音波発生器出力電力が0.01Wであってもよいし、0.01W超且つ3W以下という範囲内の任意値であってもよく、即ち無負荷状態での電力出力が凝固用の低電力設定値よりも小さい。本実施例で、第2作動状態状況が対応する超音波発生器の出力電力については、3W以上45W以下という範囲内の任意値に設定してもよく、例えば、無負荷時に超音波発生器の出力電力が0.01Wであり、負荷ありと検出する時に超音波発生器の出力電力が3Wまで上昇し、或いは、無負荷時に超音波発生器の出力電力が0.1Wであり、負荷ありと検出する時に超音波発生器の出力電力が4.5Wまで上昇し、或いは、無負荷時に超音波発生器の出力電力が0.2Wであり、負荷ありと検出する時に超音波発生器の出力電力が3.6Wまで上昇し、具体的には高電力励起ボタン及び/又は低電力励起ボタンについて、複数レベルでの調整も可能であり、例えば低電力励起ボタンについて1~4レベルとして選択してもよく、4レベルの電力が約5~7.6W、3レベルの電力が約4.3~6.5W、2レベルの電力が約3.6~5.4W、1レベルの電力が約3~4.5Wであり、上記複数レベルの設定値は、超音波メスヘッドに負荷があると検出すると、超音波発生器が上昇する出力電力の起点と定義される。超音波メスの超音波メスヘッドの負荷が大きくなるにつれて、超音波発生器の実際出力電力が大きくなり、超音波メスの超音波発生器の実際出力可能な最大電力を45Wに設定する。
【0034】
本実施例において、超音波メスに対して無負荷保護を行い、即ち現在無負荷であると判断すると、出力電力を十分に低く低下させることができるが、異なるメスヘッド間の相違によって、各メスヘッドのインピーダンスが若干異なり、システムの確実性及び臨界状態の安定性を確保し、且つ負荷後の電力損失なしを保証するために、本実施例の第1作動状態の出力電力の設定値範囲は0.01~3Wであり、さらに0.1~3W或いは0.5~3Wとして選択してもよい。異なる実施例において、異なる電力値の第1作動状態、及び異なる電力区間範囲の第2作動状態を設定してもよい。
【0035】
超音波手術用メスにおける各部材の相対位置関係の説明の便宜上、上記及び下記の前後方向に関する説明は、いずれも操作者がこの超音波手術用メスを掴んで操作する時に見える方向を基準として定義されたものであり、超音波手術用メスが手術箇所に作用する位置を前とし、超音波手術用メスの術者(医師)人体に近い位置を後とする。
【0036】
図1に示す超音波メスシステムを参照すると、超音波メスと、超音波メスへエネルギー供給する電源アダプタ3とを含み、超音波メスは、超音波メスハンドル1と、超音波メスハンドル1に着脱可能に取り付けられるカッター2とを含む。
【0037】
各図面に示すように、超音波メスハンドル1は、ハンドルシェル11とトランスデューサコンポーネント12とを含み、ハンドルシェル11は、固定接続係合される左シェル11a及び右シェル11bと、頂部に位置する収容室を有するトップカバー11cと、を含み、トランスデューサコンポーネント12は全体としてこの収容室に収容され、且つ自身の軸線の周りに回転可能に設けられ、前記制御モジュール16は収容室に選択的に設けられる(
図4及び
図19に示す)。トランスデューサコンポーネント12は互いに固設されるトランスデューサーハウジング121及び超音波発生器122を含み、トランスデューサーハウジング121は中空キャビティを有し、超音波発生器122は少なくとも後部が上記中空キャビティ内に収容され、トランスデューサーハウジング121に対して固定される。
【0038】
具体的には、各図面に示すように、超音波発生器122はモノリシック部品であり、軸方向に順に設けられるホーンシャフト1221とホーンコア1222を含み、ホーンシャフト1221とホーンコア1222とが接する位置には止め輪1223も形成され、ホーンコア1222及び止め輪1223はすべてトランスデューサーハウジング121の中空キャビティに収容され、ホーンシャフト1221の前部は中空キャビティの外部に伸び出し且つ前部の接続ネジ124によってカッター2に接続される。
【0039】
トランスデューサコンポーネント12は、トランスデューサーハウジング121の外側に固設される導電性部品123を含み、この導電性部品123は少なくとも導電部を有し、超音波発生器122と上記導電部との間は固定して電気的に接続され、ハンドルシェル11の収容室には電気素子13が固定的に設けられ、この電気素子13は導電部に当接され、超音波発生器122がハンドルシェル11に対して自身軸線の周りに回動する中に、電気素子13は常に導電部と接触して電気的接続を保持する。
【0040】
本発明の超音波メスの一構造実施例において、
図2から
図10に示すように、導電性部品123は、トランスデューサーハウジング121の外側周部に固定的に設けられ、この導電部が円環状を呈し、導電部の軸線とトランスデューサコンポーネント12の軸線とは共線して延びる。具体的には、導電部は、互いに相互絶縁設置され且ついずれも円環状を呈す第1導電部及び第2導電部を含み、超音波発生器122は2つの電気ワイヤ1224、即ち第1電気ワイヤ及び第2電気ワイヤを有し、2本の電気ワイヤはそれぞれ2つの導電部に電気的に接続される。
【0041】
2つの導電部はトランスデューサーハウジング121の軸方向に間隔をあけて設けられ、本実施例において、導電性部品123は、いずれも導電材料から製造される2つの導電性リング、即ち第1導電性リング1231及び第2導電性リング1232と、第1導電性リング1231と第2導電性リング1232との間に設けられ且つ絶縁材料から製造されるスペーサーリング1233とを含み、第1導電性リング1231は第1導電部を構成し、第2導電性リング1232は第2導電性リング1232を構成する。第1電気ワイヤ1224は端部が第1導電性リング1231に固設され電気的な接続が実現され、第2電気ワイヤ1224は端部が第2導電性リング1232に固設され電気的な接続が実現される。
【0042】
第1導電性リング1231、第2導電性リング1232及びスペーサーリング1233はトランスデューサーハウジング121の外側周部に相対固定的に外嵌され、具体的には、それぞれの導電性リングとスペーサーリング1233との間にはいずれも両者の相対的な回動を規制するための周方向制限構造が設けられ、導電性部品123は全体としてトランスデューサーハウジング121との間に導電性部品123の回転、及び導電性部品123の軸方向における動きを規制するための位置決め構造がさらに設けられる。
【0043】
ここで、
図6、
図7に示すように、トランスデューサーハウジング121は、前後方向に順に設けられる前ハウジング1211、中ハウジング1213及び後ハウジング1212を含み、前ハウジング1211と中ハウジング1213との間にはラバーパッド125及びラバーリング126が設けられてシールが実現され、中ハウジング1213と後ハウジング1212との間にはラバーリング126が設けられてシールが実現され、同時にトランスデューサーハウジング121に収容された超音波発生器122をこのトランスデューサーハウジング121にシールする。導電性部品123は、中ハウジング1213に固定的に取り付けられ、後ハウジング1212の前部に位置する。
【0044】
導電性部品123は絶縁スリーブ1234をさらに含み、絶縁スリーブ1234は中ハウジング1213の外側周部に固定的に外嵌され、第1導電性リング1231、スペーサーリング1233及び第2導電性リング1232はともに絶縁スリーブ1234のリアセクションの外側周部に外嵌され、第1導電性リング1231の前部と絶縁スリーブ1234との間、第1導電性リング1231の後部とスペーサーリング1233の前部との間、スペーサーリング1233の後部と第2導電性リング1232の前部との間、第2導電性リング1232の後部と後ハウジング1212の前部との間は、いずれも位置決めボス1235と凹み溝との相互嵌合によって位置決められ、このようにして、導電性部品123はトランスデューサーハウジング121に固定される。
【0045】
図3、
図5に示すように、ハンドルシェル11には電気素子13がさらに設けられ、この電気素子13はトランスデューサコンポーネント12の周方向外側に位置し、電気素子13はトランスデューサーハウジング121の外側周部に当接され、導電部と互いに当接され、具体的に、この電気素子13は互いに独立する第1電気素子131及び第2電気素子132を含み、第1電気素子131及び第2電気素子132はいずれも金属材質から製造され且つ自身の長さ方向に一定の弾性を有し、両者はハンドルシェル11の前後方向に間隔をあけて設けられ、第1電気素子131はトランスデューサーハウジング121の径方向において第1導電性リング1231の外側周部に内へ弾性的に当接され、第2電気素子132は、トランスデューサーハウジング121の径方向において第2導電性リング1232の外側周部に内へ弾性的に当接される。トランスデューサコンポーネント12は全体としてハンドルシェル11に対して自身の軸線の周りに回転する中に、第1電気素子131と第1導電性リング1231との間、第2電気素子132と第2導電性リング1232との間は常に接触して電気的な接続を保持する。
【0046】
図5に示すように、本実施例において、電気素子13はハンドルシェル11に設けられ上部位置に位置し、トランスデューサコンポーネント12の上方に位置し、よって、電気素子13は下へトランスデューサコンポーネント12の外側周部に当接され、電気的な接続をより安定的に保持することができる。
【0047】
このように、電力ケーブルをハンドルシェル11の内部において電気素子13に接続するだけで、その後電力ケーブルをハンドルシェル11の下部から引き出して電源をプラグインし、このように、トランスデューサー部品12がハンドルケース11において自身の軸線回りに回動する過程中、電力ケーブルは従って回転することがなく、このようにして、電力ケーブルがハンドルシェル11の後部から伸びだすことによる、腕力が重く疲れやすく、電源ケーブルが絡まるなどの問題をよく回避する。
【0048】
本発明の超音波メスの別の一構造実施例において、
図11から
図19に示すように、本実施例において、導電性部品123はトランスデューサーハウジング121の後端部に固定的に設けられ、トランスデューサーハウジング121自身の後部は開くように設けられてもよく、導電性部品123は、後端からこのトランスデューサーハウジング121をシールする。導電部は導電性部品123の後部に設けられ、電気素子13はハンドルハウジング11に設けられトランスデューサコンポーネント12の後方に位置し、電気素子13は導電部に前へ弾性的に当接される。
【0049】
具体的に、導電部は互いに絶縁されて設けられた第1導電部及び第2導電部を含み、超音波発生器122は、第1電気導線及び第2電気導線(図示なし)の2本の電気導線、第1電気導線と第1導電部との間の電気的接続、第2電気導線と第2導電部との間の電気的接続を有する。電気素子13も互いに独立して互いに絶縁されて設けられた第1フレキシブル電気コネクタ13a及び第2フレキシブル電気コネクタ13bを含み、第1フレキシブル電気コネクタ13aは第1導電部に当接され且つ第2フレキシブル電気コネクタ13bは第2導電部に当接される。上記第1導電部、第2導電部は、トランスデューサー部品12の軸線を回転中心とする円盤状又は円環状である。このように、トランスデューサー部品12が自身の軸線回りに回転する過程において、第1フレキシブル電気コネクタ13a、第2フレキシブル電気コネクタ13bはそれぞれ第1導電部、第2導電部に当接されるように保持することができる。
【0050】
本実施例において、導電性部品123は、ボード本体123O、ボード本体123Oに固定的に設けられ且つ金属材質から製造された第1導電片123a及び第2導電片123bを含み、第1導電片123aは円盤状であり、第2導電片123bは円環状を呈し、第1導電片123aの周方向外側に囲んで設けられ、第1導電片123aと第2導電片123bとは導電性部品123の径方向に間隔を空けて設けられ、即ち第1導電片123aの外側周壁と第2導電片123bの内側周壁とは導電性部品123の径方向に所定のピッチを有する。上記第1導電片123aは第1導電部を構成し、第2導電片123bは第2導電部を構成する。
【0051】
ボード本体123Oには、自身の厚さ方向に貫通する第1穿孔123c及び第2穿孔123dが開けられ、第1電気導線は第1穿孔123cを穿設し、溶接により第1導電片123aに固定されて電気的接続を実現し、第2電気導線は第2穿孔123dを穿設し、溶接により第2導電片123bに固定されて電気的接続を実現する。
【0052】
図12及び
図18に示すように、第1フレキシブル電気コネクタ13a及び第2フレキシブル電気コネクタ13bはいずれも金属材質から製造されたメタルドームであり、第1フレキシブル電気コネクタ13aの下端部、第2フレキシブル電気コネクタ13bの下端部は、それぞれハンドルシェル11内に固定的に設けられ、第1フレキシブル電気コネクタ13aの上端部は前へ第1導電性シート123aの後側面に押し付けられ、第2フレキシブル電気コネクタ13bの上端部は前へ第2導電性シート123bの後側面に押し付けられる。
【0053】
このように、電力ケーブルに繋がる2本の導電線をそれぞれ第1フレキシブル電気コネクタ13a与第2フレキシブル電気コネクタ13bに接続するだけで、その後電力ケーブルをハンドルシェル11の下部から引き出して電源をプラグインし、このように、トランスデューサー部品12がハンドルケース11において自身の軸線回りに回動する過程中、電力ケーブルは従って回転することがなく、このようにして、電力ケーブルがハンドルシェル11の後部から伸びだすことによる、腕力が重く疲れやすく、電源ケーブルが絡まるなどの問題をよく回避する。
【0054】
以下、負荷検出モジュールが超音波メス負荷状況を検出する解決手段について詳しく説明する。
【0055】
解決手段一:共振インピーダンスに基づいて超音波メスに負荷があるか否かを判断する。前記負荷検出モジュールは共振信号収集ユニット、インピーダンス算出ユニット、判定ユニットを含み、共振信号収集ユニットについて
図20に示す電流電圧サンプリング処理ユニットヲ参照し、超音波メス回路が作動周波数を自動的に調整してシステムを共振させる固有機能の前提で、電流電圧サンプリング処理ユニットは、超音波発生器の出力電圧及び電流をサンプリングするように配置され、これにより、前記インピーダンス算出ユニットは、共振インピーダンスを算出し、さらに判定ユニットは共振インピーダンスの算出結果に基づいて前記超音波メスの負荷状況を判断し、
図22に示すように、前記算出結果と予め設定されたインピーダンス閾値とを比較し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値の以上であると、前記超音波メスの負荷状況が負荷ありであると判定し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値の未満であると、前記超音波メスの負荷状況が無負荷であると判定する。
【0056】
なお、本実施例で負荷検出モジュールの各ユニットは、機能によってユニットを分けるに過ぎず、その具体的なハードウェア組成分けを限定せず、例えば、インピーダンス算出ユニットは
図20における電流電圧サンプリング処理ユニットにおいて分けられてもよいし、制御モジュール(MCUorFPGAデジタル制御中心)においてわけられてもよく、判定ユニットについても複数の分け方があってもよい。
【0057】
解決手段二:共振周波数の変化に基づいて超音波メスに負荷があるか否かを判断する。前記負荷検出モジュールは共振信号収集ユニット、判定ユニットを含み、前記共振信号収集ユニットは、前記超音波メスの回路が共振状態にある共振周波数を収集するように配置され、具体的には、
図20に示すように、超音波メス回路が作動周波数を自動的に調整してシステムを共振させる固有機能の前提で、電流電圧サンプリング処理ユニットは、超音波発生器の出力電圧及び電流をサンプリングし、その後電圧及び電流のサンプリング結果を制御モジュール(MCUorFPGAデジタル制御中心)まで転送し、データ処理し、対応する共振周波数をサンプリング結果として取得するように配置され、
前記判定ユニットは、前記共振信号収集ユニットの前後二回の信号収集結果に基づいて前記超音波メスの負荷状況を判断するように配置され、前後二回サンプリングされた共振周波数の差値と予め設定された周波数変化閾値とを比較し、前後二回収集された共振周波数に上昇傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値の以上であると、前記超音波メスの負荷状況が負荷から無負荷に変換されると判定し、前後二回収集された共振周波数に下降傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値の以上であると、前記超音波メスの負荷状況が無負荷から負荷に変換されると判定する。
【0058】
解決手段三:前記超音波メスは、手持ち部材の前側に設けられるカッターをさらに含み、前記負荷検出モジュールは、前記カッターの手持ち部材から離れる一端に設けられる生体センサーを含み、前記生体センサーは、物体に接触し又は予め設定された距離閾値において物体に接近すると、前記超音波メスに負荷がある検出結果が出力され、そうでなければ、前記超音波メスが無負荷である検出結果が出力される。
【0059】
前記超音波メスが電源を入れる場合に、上記のいずれか一種類の方式について、前記負荷検出モジュールは、予め設定された周波数又は遅延間隔(ミリ秒またはマイクロ秒レベル、例えば100us~10ms)に応じて前記超音波メスの負荷状況を検出する。超音波メスが無負荷状態であると検出すると、超音波発生器の出力電力は第1作動状態に対応する出力電力に調整され、即ち待機状態にあり、一旦超音波メスが無負荷状態から負荷状態に変換されたと検出すると、超音波発生器の出力電力は迅速に正常レベル、即ち第2作動状態の電力区間範囲最小値に復帰し、負荷の増大と伴って超音波発生器の出力電力をチューニングで増大する。好ましい一実施例において、超音波メスが無負荷状態から負荷状態に変換されると検出すると、医師は、無負荷状態期間で出力電力を調整しなければ、超音波発生器の出力電力は迅速に前回の電力レベルに復帰し、医生は無負荷状態期間で出力電力を調整すれば、超音波発生器の出力電力は新たに設定された電力レベルに迅速に上昇する。
【0060】
方式一及び方式二について、共振信号(電圧及び/又は電流)をサンプリングする必要があるので、第1作動状態状況が対応する超音波発生器の出力電力はゼロになっていけない。
【0061】
以下、電力変換モジュールについて詳しく説明する。
本実施例において、前記電力変換モジュールはDC/DC変換ユニットであり、
図20を参照すると、超音波パワーアンプモジュールに電気的に接続され、前記DC/DC変換ユニットは前記制御モジュールの制御によって異なる電圧値を出力し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第1電圧閾値よりも低いと、前記超音波パワーアンプモジュールは、前記超音波発生器が前記第1作動状態で電力を出力するように駆動し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第2電圧閾値よりも高いと、前記超音波パワーアンプモジュールは、前記超音波発生器が前記第2作動状態で電力を出力するように駆動し、第2電圧閾値が第1電圧閾値以上である。
【0062】
ここで、前記超音波パワーアンプモジュールは導電性部品を介して前記超音波発生器に接続され、具体的には、前記導電性部品は導電性メタルドーム及びスリップリングであってもよく、カッターのホルダと前記超音波発生器とは固定的に接続され、前記超音波発生器は電気エネルギーに対してエネルギー変換を行い、変換されたエネルギーをカッターまで転送する。
【0063】
本発明の一実施例において、外科用エネルギー機械が提供され、
エネルギーを発生するように配置されるエネルギー発生装置と、
励起ボタンが設けられる手持ち部材と、
前記外科用エネルギー機械の負荷状況である無負荷状況又は負荷状況を検出するように配置される負荷検出モジュールと、
入力側が前記励起ボタン、負荷検出モジュールにそれぞれ電気的に接続され、前記負荷検出モジュールの検出信号及び前記励起ボタンのトリガー信号を受信するように配置され、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、制御信号を出力する制御モジュールと、
前記制御モジュールの出力端子に電気的に接続され、前記制御モジュールによって制御される場合に、前記エネルギー発生装置の作動状態を調整するように配置される電力変換モジュールと、を含み、
前記エネルギー発生装置の作動状態は、少なくとも第1作動状態及び第2作動状態を含み、前記第1作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値は前記第2作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値よりも小さく、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが前記外科用エネルギー機械に負荷がないと検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記エネルギー発生装置の作動状態を第1作動状態として調整し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが前記外科用エネルギー機械が負荷があると検出すると、前記制御モジュールは前記電力変換モジュールを制御して前記エネルギー発生装置の作動状態を第2作動状態として調整し、前記励起ボタンが押し付けられないと、前記エネルギー発生装置の出力電力はゼロである。
【0064】
本実施例で提供される外科用エネルギー機械は上記実施例で提供される超音波メスと同一発明思想に属し、即ち、外科用エネルギー機械/超音波メスへ無負荷保護を提供することであり、本実施例において、外科用エネルギー機械の負荷検出モジュール、電力変換モジュール及び上記実施例における超音波メスの負荷検出モジュール、電力変換モジュールと一致し、導入されることによって本実施例に追加するが、重複に説明しない。好ましくは、本実施例における外科用エネルギー機械は超音波メスであってもよく、前記エネルギー発生装置は超音波発生器であり、前記超音波発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、
前記外科用エネルギー機械はレーザーナイフであってもよく、前記エネルギー発生装置はレーザー発生器であり、前記レーザー発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、
前記外科用エネルギー機械は電気メスであってもよく、前記エネルギー発生装置は電気信号発生器であり、前記電気信号発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられる。
【0065】
本発明の一実施例において、外科用エネルギー機械の電力調整方法が提供され、調整される外科用エネルギー機械は、励起ボタンとエネルギー発生装置を含み、前記励起ボタンによるエネルギー出力の制御モードとしては、前記励起ボタンが押し付けられると、前記エネルギー発生装置がエネルギーを出力し、前記励起ボタンが放されると、前記エネルギー発生装置はエネルギーの出力を停止し、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、前記エネルギー発生装置の出力電力は、この機械の負荷状況に応じて調整され、前記電力調整方法は、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記機械の負荷状況が無負荷であると、前記エネルギー発生装置の出力電力を第1作動状態に調整し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記機械の負荷状況が負荷であると、前記エネルギー発生装置の出力電力を第2作動状態に調整し、前記第1作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値が前記第2作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値よりも小さい。上記電力調整方法は、下記の外科用エネルギー機械に適用し、
(1)前記外科用エネルギー機械は超音波メスであり、前記エネルギー発生装置は超音波発生器であり、前記超音波発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、
(2)前記外科用エネルギー機械はレーザーナイフであり、前記エネルギー発生装置はレーザー発生器であり、前記レーザー発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、
(3)前記外科用エネルギー機械は電気メスであり、前記エネルギー発生装置は電気信号発生器であり、前記電気信号発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられる。
【0066】
説明すべきことは、本明細書において、第1及び第2等のような関係用語は1つの実体又は操作を他方の実体又は操作と区別するために用いられるだけであり、これらの実体又は操作の間に任意のこのような実際の関係又は順序が存在することを要求するか又は暗示するものではない。かつ、用語「含む」、又はその任意の他の変形は非排他的な包含をカバーすることを意味し、それにより一連の要素を含む過程、方法、物品又は端末装置はそれらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない他の要素を含み、又はこのような過程、方法、物品又は装置に固有の要素を含む。より多くの制限がない場合、語句「1つの……を含む」で限定された要素は、前記要素を含む過程、方法、物品又は機器にさらに別の要素が存在することを排除するものではない。
【0067】
上記は本発明の具体的な実施形態に過ぎず、指摘すべきこととして、当業者にとって、本発明の原理から逸脱することなく、多数の改良および修正を行うことができ、これらの改良および修正も本発明の保護範囲内にあると見なすべきである。
【符号の説明】
【0068】
1 超音波メスハンドル
11 ハンドルシェル
11a 左シェル
11b 右シェル
11c トップカバー
11d パースペクティブウィンドウ
12 トランスデューサコンポーネント
121 トランスデューサーハウジング
1211 前ハウジング
1212 後ハウジング
1213 中ハウジング
121a スパーギヤ
122 超音波発生器
1221 ホーンシャフト
1222 ホーンコア
1223 止め輪
1224 第1電気ワイヤ/第2電気ワイヤ
123 導電性部品
1231 第1導電性リング(第1導電部)
1232 第2導電性リング(第2導電部)
1233 スペーサーリング
1234 絶縁スリーブ
1235 位置決めボス
123O ボード本体
123a 第1導電性シート
123b 第2導電性シート
123c 第1穿孔
123d 第2穿孔
124 接続ネジ
125 ラバーパッド
126 ラバーリング
127 フロントカバー
128 リアシールリング
129 ネジ
13 電気素子
131 第1電気素子
132 第2電気素子
13a 第1フレキシブル電気コネクタ
13b 第2フレキシブル電気コネクタ
【手続補正書】
【提出日】2024-04-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち部材、制御モジュール、超音波発生器及び超音波メスヘッドを含み、前記手持ち部材に励起ボタンが設けられる超音波メスであって、前記超音波メスは、さらに
前記超音波メスヘッドの負荷状況を検出するように配置され、前記制御モジュールの入力端子に電気的に接続される負荷検出モジュール
であって、該負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、及び判定ユニットを含み、前記共振信号収集ユニットは、前記超音波メスの回路が共振状態にある共振周波数を収集するように配置され、前記判定ユニットは、前記共振信号収集ユニットの前後二回の信号収集結果に基づいて前記超音波メスの負荷状況を判断するように配置され、前後二回の信号収集結果の差値と予め設定された周波数変化閾値とを比較し、前後二回収集された共振周波数に上昇傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値以上であると、前記超音波メスの負荷状況が負荷から無負荷に変換されると判定し、前後二回収集された共振周波数に下降傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値以上であると、前記超音波メスの負荷状況が無負荷から負荷に変換されると判定する、負荷検出モジュールと、
入力側が前記制御モジュールの出力端子に電気的に接続され、出力側が前記超音波発生器に電気的に接続される電力変換モジュールと、を含み、
前記制御モジュールは、前記負荷検出モジュールの検出信号を受信するように配置され、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、前記制御モジュールは、この検出信号に基づいて前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器の出力電力を調整する
ことを特徴とする超音波メス。
【請求項2】
前記超音波発生器は、少なくとも第1作動状態及び第2作動状態を含み、前記第1作動状態での前記超音波発生器の出力電力値は、前記第2作動状態での前記超音波発生器の出力電力値よりも小さく、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記超音波メスヘッドに負荷がないと、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器が第1作動状態で運転するように調整し、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記超音波メスヘッドに負荷があると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器が第2作動状態で運転するように調整する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項3】
前記超音波発生器は、第1作動状態での出力電力範囲が0.01~3Wであり、第2作動状態での出力電力範囲が3~40Wである
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項4】
前記励起ボタンは、前記制御モジュールの入力側に電気的に接続され、前記超音波メスが電源を入れる場合に、前記負荷検出モジュールは、予め設定された周波数又は遅延間隔に応じて前記超音波メスの負荷状況を検出し、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが、前記超音波メスヘッドが負荷状態から無負荷状態に変換されると検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器の出力電力が小さくなるように調整し
て、
前記超音波メスのカッターの振幅を低減させ、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが、前記超音波メスヘッドが無負荷状態から負荷状態に変換されると検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記超音波発生器の出力電力が大きくなるように調整し、
前記励起ボタンが押し付けられていないと、前記超音波発生器の出力電力はゼロである
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項5】
前記負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、インピーダンス算出ユニット、判定ユニットを含み、前記共振信号収集ユニットは、前記超音波メスの回路が共振状態にある電圧及び電流を収集するように配置され、
前記インピーダンス算出ユニットは、前記共振信号収集ユニットによって収集された電圧及び電流信号に基づいて、共振インピーダンスを算出するように配置され、
前記判定ユニットは、前記インピーダンス算出ユニットの算出結果に基づいて前記超音波メスの負荷状況を判断するように配置され、前記算出結果と予め設定されたインピーダンス閾値を比較し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値以上であると、前記超音波メスの負荷状況が負荷有りであると判定し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値の未満であると、前記超音波メスの負荷状況が無負荷であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項6】
前記超音波メスは、手持ち部材の前側に設けられるカッターをさらに含み、前記負荷検出モジュールは、前記カッターの手持ち部材から離れる一端に設けられる生体センサーをさらに含み、前記生体センサーは、物体に接触し又は予め設定された距離閾値において物体に接近すると、前記外科用エネルギー機械に負荷がある検出結果が出力され、そうでなければ、前記外科用エネルギー機械が無負荷である検出結果が出力される、
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波メス。
【請求項7】
前記電力変換モジュールはDC/DC変換ユニットであり、超音波パワーアンプモジュールに電気的に接続され、前記DC/DC変換ユニットは前記制御モジュールの制御によって異なる電圧値を出力し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第1電圧閾値よりも低いと、前記超音波パワーアンプモジュールは、前記超音波発生器が前記第1作動状態で電力を出力するように駆動し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第2電圧閾値よりも高いと、前記超音波パワーアンプモジュールは、前記超音波発生器が前記第2作動状態で電力を出力するように駆動し、第2電圧閾値が第1電圧閾値以上である
ことを特徴とする請求項2に記載の超音波メス。
【請求項8】
前記手持ち部材は、ハンドルシェル、トランスデューサコンポーネント及び電力ケーブルを含み、前記制御モジュール及び前記トランスデューサコンポーネントは、前記ハンドルシェルの収容室内に設けられ、且つ前記トランスデューサコンポーネントは前記収容室において軸の周りに回転可能に設けられ、
前記電力ケーブルの一端部は、前記収容室において前記トランスデューサコンポーネントに接続され、前記電力ケーブルの他方端は、前記ハンドルシェルの下部から前記収容室外まで穿出する
ことを特徴とする請求項7に記載の超音波メス。
【請求項9】
前記トランスデューサコンポーネントは、前記超音波発生器と互いに固設され、中空キャビティを有する前記トランスデューサーハウジングを含み、前記超音波発生器は、少なくとも後部が前記中空キャビティに収容され、前記トランスデューサコンポーネントは、前記トランスデューサーハウジングの外側に固設される導電性部品をさらに含み、
前記導電性部品は、少なくとも導電部を有し、前記超音波発生器と前記導電部とが固定して電気的に接続され、前記ハンドルシェルの収容室には電気素子も固定して設けられ、前記電気素子は前記導電部に当接され、前記トランスデューサコンポーネントが前記ハンドルシェルに対して自身軸線の周りに回動中に、前記電気素子は常に前記導電部と接触して電気的な接続を保持する
ことを特徴とする請求項8に記載の超音波メス。
【請求項10】
外科用エネルギー機械であって、
エネルギーを発生するように配置されるエネルギー発生装置と、
励起ボタンが設けられる手持ち部材と、
前記外科用エネルギー機械の負荷状況である無負荷状況又は負荷状況を検出するように配置される負荷検出モジュール
であって、該負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、及び判定ユニットを含み、前記共振信号収集ユニットは、前記外科用エネルギー機械の回路が共振状態にある共振周波数を収集するように配置され、前記判定ユニットは、前記共振信号収集ユニットの前後二回の信号収集結果に基づいて前記外科用エネルギー機械の負荷状況を判断するように配置され、前後二回の信号収集結果の差値と予め設定された周波数変化閾値とを比較し、前後二回収集された共振周波数に上昇傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値以上であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が負荷から無負荷に変換されると判定し、前後二回収集された共振周波数に下降傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値以上であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が無負荷から負荷に変換されると判定する、負荷検出モジュールと、
入力側が前記負荷検出モジュール、励起ボタンにそれぞれ電気的に接続され、前記負荷検出モジュールの検出信号を受信するように配置され、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、制御信号を出力する制御モジュールと、
前記制御モジュールの出力端子に電気的に接続され、前記制御モジュールの制御信号によってトリガーされる場合に、前記エネルギー発生装置の出力電力を調整するように配置される電力変換モジュールと、を含み、
前記エネルギー発生装置は、少なくとも第1作動状態及び第2作動状態を含み、前記第1作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値は前記第2作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値よりも小さく、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが現在負荷がないと検出すると、前記制御モジュールは、前記電力変換モジュールを制御して前記エネルギー発生装置が第1作動状態で運転するように調整し
て、
前記外科用エネルギー機械のカッターの振幅を低減させ、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記負荷検出モジュールが現在負荷があると検出すると、前記制御モジュールは前記電力変換モジュールを制御して前記エネルギー発生装置が第2作動状態で運転するように調整する
ことを特徴とする外科用エネルギー機械。
【請求項11】
前記電力変換モジュールはDC/DC変換ユニットであり、パワーアンプモジュールに電気的に接続され、前記DC/DC変換ユニットは前記制御モジュールの制御によって異なる電圧値を出力し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第1電圧閾値よりも低いと、前記パワーアンプモジュールは、前記エネルギー発生装置が前記第1作動状態で電力を出力するように駆動し、
前記DC/DC変換ユニットの出力した電圧が予め設定された第2電圧閾値よりも高いと、前記パワーアンプモジュールは、前記エネルギー発生装置が前記第2作動状態で電力を出力するように駆動し、第2電圧閾値が第1電圧閾値以上である
ことを特徴とする請求項10に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項12】
前記負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、インピーダンス算出ユニット、判定ユニットを含み、前記共振信号収集ユニットは、前記外科用エネルギー機械の回路が共振状態にある電圧及び電流を収集するように配置され、
前記インピーダンス算出ユニットは、前記共振信号収集ユニットによって収集された電圧及び電流信号に基づいて、共振インピーダンスを算出するように配置され、
前記判定ユニットは、前記インピーダンス算出ユニットの算出結果に基づいて前記外科用エネルギー機械の負荷状況を判断するように配置され、前記算出結果と予め設定されたインピーダンス閾値を比較し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値以上であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が負荷有りであると判定し、算出された共振インピーダンスが予め設定されたインピーダンス閾値の未満であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が無負荷であると判定する
ことを特徴とする請求項10に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項13】
前記外科用エネルギー機械の回路がオンになる場合に、前記負荷検出モジュールは、予め設定された周波数又は遅延間隔に応じて前記外科用エネルギー機械の負荷状況を検出する
ことを特徴とする請求項12に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項14】
前記外科用エネルギー機械は超音波メスであり、前記エネルギー発生装置は超音波発生器であり、前記超音波発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械はレーザーナイフであり、前記エネルギー発生装置はレーザー発生器であり、前記レーザー発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械は電気メスであり、前記エネルギー発生装置は電気信号発生器であり、前記電気信号発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられる
ことを特徴とする請求項10から13のいずれか一項に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項15】
前記外科用エネルギー機械は、手持ち部材の前側に設けられるカッターをさらに含み、前記負荷検出モジュールは、前記カッターの手持ち部材から離れる一端に設けられる生体センサーを含み、前記生体センサーは、物体に接触し又は予め設定された距離閾値において物体に接近すると、前記外科用エネルギー機械に負荷がある検出結果が出力され、そうでなければ、前記外科用エネルギー機械が無負荷である検出結果が出力される
ことを特徴とする請求項10に記載の外科用エネルギー機械。
【請求項16】
調整される外科用エネルギー機械が、励起ボタンとエネルギー発生装置を含み、前記励起ボタンが押し付けられると、前記エネルギー発生装置がエネルギーを出力し、前記励起ボタンが放されると、前記エネルギー発生装置がエネルギーの出力を停止する外科用エネルギー機械の電力調整方法において、前記励起ボタンが押し付けられる場合に、前記エネルギー発生装置の出力電力は、この機械の負荷状況に応じて調整され、前記電力調整方法は、
前記外科用エネルギー機械の負荷状況を負荷検出モジュールで検出することであって、該負荷検出モジュールは、共振信号収集ユニット、及び判定ユニットを含み、前記共振信号収集ユニットは、前記外科用エネルギー機械の回路が共振状態にある共振周波数を収集するように配置され、前記判定ユニットは、前記共振信号収集ユニットの前後二回の信号収集結果に基づいて前記外科用エネルギー機械の負荷状況を判断するように配置され、前後二回の信号収集結果の差値と予め設定された周波数変化閾値とを比較し、前後二回収集された共振周波数に上昇傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値以上であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が負荷から無負荷に変換されると判定し、前後二回収集された共振周波数に下降傾向があり、且つ差値の絶対値が予め設定された周波数変化閾値以上であると、前記外科用エネルギー機械の負荷状況が無負荷から負荷に変換されると判定する、ことと、
前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記機械の負荷状況が無負荷であると、前記エネルギー発生装置の出力電力を第1作動状態に対応する出力電力に調整し
て、
前記外科用エネルギー機械のカッターの振幅を低減させ、前記励起ボタンが押し付けられ、且つ前記機械の負荷状況が負荷であると、前記エネルギー発生装置の出力電力を第2作動状態に対応する出力電力に調整し、前記第1作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値が前記第2作動状態での前記エネルギー発生装置の出力電力値よりも小さい、
ことを含む
ことを特徴とする外科用エネルギー機械の電力調整方法。
【請求項17】
下記の外科用エネルギー機械に適用し、
前記外科用エネルギー機械は超音波メスであり、前記エネルギー発生装置は超音波発生器であり、前記超音波発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械はレーザーナイフであり、前記エネルギー発生装置はレーザー発生器であり、前記レーザー発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられ、或いは、
前記外科用エネルギー機械は電気メスであり、前記エネルギー発生装置は電気信号発生器であり、前記電気信号発生器は手持ち部材の内部又は外部に設けられる
ことを特徴とする請求項16に記載の電力調整方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
2つの導電部はトランスデューサーハウジング121の軸方向に間隔をあけて設けられ、本実施例において、導電性部品123は、いずれも導電材料から製造される2つの導電性リング、即ち第1導電性リング1231及び第2導電性リング1232と、第1導電性リング1231と第2導電性リング1232との間に設けられ且つ絶縁材料から製造されるスペーサーリング1233とを含み、第1導電性リング1231は第1導電部を構成し、第2導電性リング1232は第2導電部を構成する。第1電気ワイヤ1224は端部が第1導電性リング1231に固設され電気的な接続が実現され、第2電気ワイヤ1224は端部が第2導電性リング1232に固設され電気的な接続が実現される。
【国際調査報告】