(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】全地球航法衛星システム信号分析用のマルチチャンネル同期分析システム及び信号処理方法
(51)【国際特許分類】
H04L 7/00 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
H04L7/00 790
H04L7/00 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521144
(86)(22)【出願日】2021-10-11
(85)【翻訳文提出日】2024-06-06
(86)【国際出願番号】 RU2021000432
(87)【国際公開番号】W WO2023063841
(87)【国際公開日】2023-04-20
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505315742
【氏名又は名称】トプコン ポジショニング システムズ, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003937
【氏名又は名称】弁理士法人前川知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】セルゲイ サヤーロヴィチ ボグウディノフ
(72)【発明者】
【氏名】フョードル ボリソヴィッチ ゼルキン
(72)【発明者】
【氏名】アンドレイ ウラジーミロヴィチ ヴェイツェル
(72)【発明者】
【氏名】ドミトリー ユーリエヴィチ ゴールドベルク
(72)【発明者】
【氏名】ドミトリー アナトーリエヴィチ ルプツォフ
【テーマコード(参考)】
5K047
【Fターム(参考)】
5K047AA15
5K047BB01
5K047MM26
(57)【要約】
装置は、アンテナ、RF経路、アナログ-デジタル変換器(ADC)、フィルタ、及び、受信したGNSS信号をナビゲーションクロックに基づいて処理するためのナビゲーションチャンネルを含む。通信モデムは、第1のアンテナ、RF経路、ADCを介して信号を受信し、モデムクロックに基づいて信号を生成するために受信した信号を処理するように構成される。通信モデムはさらに、第R+1のRF経路及びデジタル-アナログ変換器(DAC)を介して第R+1のアンテナを使用して、モデムクロックに基づく信号を送信するように構成される。マルチチャンネル同期信号解析システム(MSSAS)は、ADCの出力を受信し、複数のデシメータと複数のデータ受信機を使用して処理する。デシメータの各々は、ADCの出力を処理し、複数のデータレシーバの1つにデータを出力するように構成される。CPUはすべてのデバイスを制御するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号を受信するように構成された第1のアンテナと、
前記第1のアンテナからの前記信号を受信して処理するように構成された第1の無線周波数(RF)経路と、
前記第1のRF経路から処理された前記信号を受信し、処理された前記信号をデジタル化するように構成された第1のADCと、
第1の処理された信号を生成するためにモデムクロックに基づいて前記第1のADCからデジタル化された前記信号を受信して処理するように構成された通信モデムであって、前記第1の処理された信号を送信するようにさらに構成され、前記第1の処理された信号をデジタル信号からアナログ信号に変換するために前記第1の処理された信号をデジタル-アナログ変換器(DAC)に送信し、及び、アナログの前記第1の処理された信号を第R+1のRF経路を介して第R+1のアンテナに送信するようにさらに構成された前記通信モデムと、
全地球航法衛星システム(GNSS)信号を受信するように構成された第2のアンテナと、
前記第2のアンテナからGNSS信号を受信して処理するように構成された第2のRF経路と、
前記第2のRF経路から処理された前記GNSS信号を受信してデジタル化するように構成された第2のアナログ-デジタル変換器(ADC)と、
第2のADCから前記デジタル化されたGNSS信号を受信してフィルタリングするように構成されたフィルタと、
前記フィルタから前記フィルタリングされたGNSS信号を受信して処理するように構成されたナビゲーションチャンネルと、
信号を受信するための第Rのアンテナと、
第2の処理された信号を生成するためにRクロックに基づいて前記第Rのアンテナからの前記信号を受信して処理するように構成された第RのRF経路と、
前記第RのRF経路から前記第2の処理された信号を受信してデジタル化するように構成された第RのADCと、
前記第1のADC、前記第2のADC及び前記第RのADCの出力を受信し、複数のデシメータを使用して前記第1のADC、前記第2のADC及び前記第RのADCの出力を処理するように構成されたマルチチャネル同期信号解析システム(MSSAS)であって、各デシメータはデータをそれぞれの複数のデータ受信機のうちの1つに出力するように構成される前記マルチチャネル同期信号解析システム(MSSAS)と、
前記第1のRF経路、前記第2のRF経路、前記第RのRF経路及び前記第R+1のRF経路、前記第1のADC、前記第2のADC及び前記第RのADC、前記DAC、前記通信モデム、前記フィルタ、前記ナビゲーションチャンネル、並びに前記MSSASを制御するように構成されたCPUと、
を備える装置。
【請求項2】
前記MSSASは、さらに、前記ADCの出力を処理し、非同期FIFOユニットを使用して前記ADCの出力をシステムクロックに再同期させるように構成される請求項1に記載の装置。
【請求項3】
任意のADCから受信されるデータ信号とクロック信号は、処理される前に前記MSSAS内で切り換えられる請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記MSSASは、前記ADCからの信号をデシメートし、さらにそれらの信号を処理するように構成される請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記MSSASは、さらに、前記ADCからのデシメーション信号及び非デシメーション信号を同期的に処理するように構成される請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記非同期FIFOユニットは、データストリーム全体を処理するように構成されている、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
受信データはサービスデータによって制御される請求項1に記載の装置。
【請求項8】
各前記ADCによって生成された前記デジタル化された信号の一部は、デシメート後に削除される請求項1記載の装置。
【請求項9】
前記MSSASは、複数のADCからのデジタル化された信号を同時に処理する請求項1記載の装置。
【請求項10】
通信モデムにおいて、第1のRF経路及び第1のADCを介して第1のアンテナから受信した信号を使用してモデムクロックに基づく信号を生成し、
前記モデムクロックに基づいて前記生成された信号を前記通信モデムからデジタル-アナログ変換器(DAC)と第R+1のRF経路を介して第R+1のアンテナに送信し、
フィルタから受信したフィルタリングされた信号を処理することによってナビゲーションチャンネルで処理された信号を生成し、
Rクロックに基づいて前記信号を処理するように構成された第RのRF経路を介して、第Rのアンテナから第RのADCで受信した前記信号をデジタル化し、
前記第1のADC、第2のADC、及び前記第RのADCの出力を、複数のデータ受信機の1つにそれぞれデータを出力するように各々構成された複数のデシメータを使用して、前記第1のADC、前記第2のADC、及び前記第RのADCの出力を処理するように構成されたマルチチャネル同期信号解析システム(MSSAS)で受信し、
前記第1のRF経路、第2のRF経路、前記第RのRF経路及び前記第R+1のRF経路、前記第1のADC、前記第2のADC及び前記第RのADC、前記DAC、前記通信モデム、前記フィルタ、前記ナビゲーションチャンネル、並びに、MSSASを、CPUにより制御する、
ことを含み、
前記フィルタは前記第2のRF経路と通信する前記第2のADCから受信したデジタル化されたGNSS信号を受信及びフィルタリングし、前記第2のRF経路はナビゲーションクロックに基づいてGNSS信号を処理し、前記GNSS信号は前記GNSS信号を受信する第2のアンテナから受信する、方法。
【請求項11】
前記ADCの出力は、さらに、前記ADCの出力を処理し、非同期FIFOユニットを使用して前記ADCの出力をシステムクロックに再同期させるように構成される前記MSSASに入力される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
任意のADCから受信されるデータ信号及びクロック信号は、処理される前に前記MSSASにおいて切り換えられる請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記MSSASは、前記ADCからの信号をデシメーションし、さらにそれらの信号を処理するように構成される請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記MSSASは、さらに、前記ADCからのデシメーション信号及び非デシメーション信号を同期的に処理するように構成される請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記非同期FIFOユニットは、データストリーム全体を処理するように構成される請求項11に記載の方法。
【請求項16】
受信データはサービスデータによって制御される、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
各前記ADCによって生成された前記デジタル化された信号の一部は、デシメート後に削除される請求項10に記載の方法。
【請求項18】
前記MSSASは、複数のADCからのデジタル化された信号を同時に処理する請求項10に記載の方法。
【請求項19】
第1のRF経路及び信号を受信する第1のアンテナと通信する第1のADCからデジタル化された前記信号を受信するように構成された通信モデムであって、デジタル化された前記信号を処理し、モデムクロックに基づいて第1の処理された信号を生成するように構成され、さらに第1の処理された信号を第R+1のRF経路及び第R+1のアンテナと通信するDACに送信するように構成された前記通信モデムと、
フィルタから受信したフィルタリングされたGNSS信号を処理するように構成されたナビゲーションチャンネルであって、前記フィルタは第2のADCから受信したデジタル化されたGNSS信号を受信してフィルタリングするように構成され、前記第2のADCは前記GNSS信号を受信する第2のアンテナと通信する第2のRF経路から受信したGNSS信号を受信してデジタル化するように構成された、前記ナビゲーションチャンネルと、
Rクロックに基づいて前記信号を処理するように構成された第RのRF経路を介して前記信号を受信及び送信するように構成され、第2の処理された信号をデジタル化するように構成された第RのADCに前記第2の処理された信号を送信するように構成された第Rのアンテナと、
前記第1のADC、前記第2のADC及び前記第RのADCの出力を受信し、複数のデータ受信機のうちの1つにそれぞれデータを出力するように各々構成された複数のデシメータを使用して、それらの出力を処理するように構成された、マルチチャネル同期信号解析システム(MSSAS)と、
前記第1のRF経路、前記第2のRF経路、前記第RのRF経路及び前記第R+1のRF経路、前記第1のADC、前記第2のADC及び第RのADC、前記DAC、前記通信モデム、前記フィルタ、前記ナビゲーションチャンネル、並びに、MSSASを制御するように構成されたCPUと、
を備える装置。
【請求項20】
前記ADCの出力は前記MSSASに入力され、前記MSSASはさらに、前記ADCの出力を処理し、非同期FIFOユニットを使用して前記ADCの出力をシステムクロックに再同期させるように構成される、請求項19記載の装置。
【請求項21】
前記MSSASは、さらに、前記ADCからの非デシメーション信号を処理するように構成される請求項1に記載の装置。
【請求項22】
前記MSSASは、さらに、前記ADCからの非デシメーション信号を処理するように構成される請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、信号分析用のマルチチャンネルシステム及び信号処理方法に関し、特に、信号スペクトル分析、干渉探索、入力デジタル-アナログ経路の検証、及びデジタル化された入力信号の処理を実行するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
GNSS受信機で全地球航法衛星システム(GNSS)の衛星信号を取得し、識別し、干渉を低減するには、多くの時間がかかる。それらに必要な時間を短縮するために、時間領域と周波数領域の両方で信号処理を行う様々な手法が知られている。1つの方法では、スペクトラムアナライザが高速フーリエ変換(FFT)の役割を果たし、測位モードでの干渉を低減するために使用される。他の方法では、FFTモジュール、干渉検出及びヌル化プロセッサモジュール、IFFTモジュール、相関器モジュール、フィルタ、遅延モジュール、デシメータ、及び相関器で構成される干渉抑制器を使用する。必要とされているのは、一般的に必要とされるものよりも少ない、より安価なハードウェア・コンポーネントで、GNSS信号の取得と識別に必要な時間を短縮する方法である。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、第1の受信アンテナの入力は、通信モデムからの信号を受信する。受信信号は第1のRFパスを通過し、第1のアナログ-デジタル変換器(「ADC」)でデジタル化される。第1のADCのデジタル化された信号出力はマルチプレクサに入力される。第1のADCの出力は通信モデムにも入力され、そこで処理される。信号は、通信モデムの出力からデジタル-アナログ変換器(「DAC」)に入力され、次にDACに接続されたRF経路に入力される。信号は、DACに接続されたRF経路の出力から送信アンテナに送られる。一実施形態では、受信アンテナと送信アンテナを単一のトランシーバーアンテナに置き換えることができる。
【0004】
第2の受信アンテナの入力は、全地球航法衛星システム(「GNSS」)信号を受信し、その後、第2のRF経路を通過し、第2のRF経路に接続された第2のADCでデジタル化される。デジタル化された信号は、第2のADCの出力からマルチプレクサに入る。第2のADCの出力もフィルタに入り、その後、ナビゲーションチャンネルに入力され、そこで処理される。一実施形態では、RF経路からの信号は、単一のアンテナから送信されることがある。
【0005】
一実施形態では、複数のフィルタは、1つ又は複数のADCの入力に使用することができ、例えば、第2のADCの入力は複数のフィルタの1つに接続される。複数のフィルタの出力はナビゲーションチャンネルの入力に供給される。一実施形態では、複数のフィルタはCPUによって制御される。
【0006】
実装されるデバイスに応じて、アンテナ、RF経路、及びADCは、GNSS及び/又はモデムの補正等の様々な信号を受信するために使用することができる。一実施形態では、信号は、受信アンテナの入力で受信され、RF経路を通り、ADCでデジタル化される。その後、ADCの出力はマルチプレクサに入力される。
【0007】
一実施形態では、マルチチャンネル同期信号解析システム(「MSSAS」)も装置の一部であり、ADCの出力を受信し、それぞれ複数のデータ受信機の1つにデータを出力するようにそれぞれ構成された複数のデシメータを使用してそれらADCの出力を処理するように構成される。
【0008】
一実施形態では、CPUは、通信モデム、フィルタ、ナビゲーションチャンネル、マルチプレクサ、MSSASを初期化し、制御する。
【0009】
一実施形態では、装置は、信号を受信するように構成された第1のアンテナと、第1のアンテナからの信号を受信して処理する第1の無線周波数(RF)経路と、第1のRF経路から処理された信号を受信してデジタル化する第1のADCと、第1の処理された信号を生成するためにモデムクロックに基づいて第1のADCからデジタル化された信号を受信して処理するように構成された通信モデムであって、第1の処理された信号を送信するようにさらに構成され、第1の処理された信号をデジタル信号からアナログ信号に変換するために第1の処理された信号をDACに送信し、及び、アナログの第1の処理された信号を第R+1のRF経路を介して第R+1のアンテナに送信するようにさらに構成される。第2のアンテナは、全地球航法衛星システム(GNSS)信号を受信するように構成され、第2のRF経路は、第2のアンテナからGNSS信号を受信して処理するように構成される。第2のADCは、第2のRF経路から処理されたGNSS信号を受信してデジタル化するように構成され、フィルタは、第2のADCからデジタル化されたGNSS信号を受信してフィルタリングするように構成される。ナビゲーションチャンネルは、フィルタからフィルタリングされたGNSS信号を受信して処理するように構成される。信号を受信するための第Rのアンテナと第RのRF経路は、Rクロック(Rはシステムクロック又はその他のクロックとすることができる。)に基づいて、第Rのアンテナからの信号を受信して処理するように構成される。
第RのADCは、第RのRF経路から第2の処理された信号を受信してデジタル化するように構成される。MSSASは、第1のADC、第2のADC及び第RのADCの出力を受信し、複数のデシメータを使用して第1のADC、前記第2のADC及び第RのADCの出力を処理するように構成され、各デシメータは、データをそれぞれの複数のデータ受信機のうちの1つに出力するように構成される。CPUは、第1のRF経路、第2のRF経路、第RのRF経路及び第R+1のRF経路、第1のADC、第2のADC及び第RのADC、DAC、通信モデム、フィルタ、ナビゲーションチャンネル、並びに、MSSASを制御するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】実施形態による
図1に示すマルチチャンネル同期信号解析システムの詳細である。
【
図3】実施形態による
図2に示したコンバータモジュール(A2Aと呼ぶ)の詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、一実施形態による全地球航法衛星システム(GNSS)受信機1の概略図である。受信機1は、一実施形態では、複数のアンテナ100(1),100(2),・・・,100(R),100(R+1)(まとめてアンテナ100と称する)を備える。各アンテナ100は、それぞれ一つのRF経路101(1),101(2),101(R),・・・101(R+1)と通信する。RF経路100(1),100(2),・・・100(R)は、それぞれ、各アナログ-デジタル変換器(ADC)103(1),103(2),・・・,103(R)の一つと通信する。RF経路101(R+1)は、デジタル-アナログ変換器(DAC)102と通信する。DAC102は、CPU109と通信する通信モデム104と通信する。ADC103(1)は、通信モデム104及びマルチプレクサ111と通信する。ADC103(2)は、マルチプレクサ111及びフィルタ105と通信し、ナビゲーションチャンネル106及びCPU109と通信する。ナビゲーションチャンネル106も、CPU109と通信する。ADC103(R)は、マルチプレクサ111と通信する。多数のR個のADCも同様に、マルチプレクサ111に接続される。マルチプレクサ111は、CPU109及びマルチチャネル同期信号解析システム(MSSAS)107と通信し、CPU109とも通信する。マルチプレクサ111は、ADCデータバスを構成する信号S100(1)・・・S100(N)と、ADCクロック信号を構成する信号S112(1)・・・S112(N)を、MSSAS107に送信する。
【0012】
一実施形態では、受信機1は以下のように動作する。衛星からのGNSS信号がアンテナ100(2)に到達し、RF経路101(2)を通ってADC103(2)に至る。デジタル化された信号は、フィルタ105とマルチプレクサ111に入力される。信号はフィルタ105を通過し、ナビゲーションチャンネル106に入力され、そこで処理される。
【0013】
信号は、アンテナ100(1)で受信され、RF経路101(1)を介してADC103(1)に入力される。ADC103(1)から出力されたデジタル化された信号は、その後、通信モデム104に入力され、処理される。通信モデム104は、一実施形態では、データの受信機及び送信機として機能する。通信モデム104は、DAC102に送信される信号を生成する。DAC102は、RF経路101(R+1)を介してアンテナ100(R+1)に信号を送信する。ADC103(1)から出力されるデジタル化された信号は、マルチプレクサ111にも入力される。
【0014】
信号はアンテナ100(R)でも受信され、RF経路101(R)を通ってADC103(R)に至る。ADC103(R)から出力されたデジタル化された信号は、マルチプレクサ111に入力される。
【0015】
ADC103(1)・・・103(R)からのデジタル化された信号とADCクロックは、マルチプレクサ111に入力され、操作される。マルチプレクサ111では、ADC(1)・・・ADC(R)の各出力データとクロックが処理され、それぞれ信号S100(1・・・N)及びS112(1・・・N)として出力される。マルチプレクサ111からは、信号S100(1)・・・S100(N)及びS112(1)・・・S100(N)が、マルチチャンネル同期解析システム(MSSAS)107に入力される。MSSAS107では、ADC103(1)・・・ADC103(R)からの信号が、後述のようにさらに処理される。
【0016】
一実施形態では、CPU109は、通信モデム104、フィルタ105、ナビゲーションチャンネル106、マルチプレクサ111、及びMSSAS107の動作を制御する。一実施形態では、ユーザは、通信モジュール110を介してCPU109とデータ交換を実行できる。
【0017】
受信機の構成は、一実施形態では、異なる周波数(例えば、1つ又は複数の水晶発振器によって生成されるクロック速度)で動作し、ADC103(1)、通信モデム104、及びDAC102は、通信クロックСLKcomで動作し、ADC103(2)、フィルタ105、ナビゲーションチャンネル106は、ナビゲーションクロックCLKnavで動作し、ADC103(R)は、システムクロックCLKsys又は他のクロックCLKotherで動作する。
【0018】
一実施形態では、ADC103(1)・・・ADC103(R)からデータの流れが受信されると、MSSAS107の一部はADCクロック(CLKadc)で動作し、MSSAS107の別の一部はCLKsysで動作する。データとADC103(1)・・・ADC103(R)のクロックがマルチプレクサ111を通過した後、СLKcom、CLKnav、CLKother、CLKsysはクロックCLKadcのソース(Source,情報源)とすることができる。MSSAS107で受信されたデータは、クロックCLKadcからクロックCLKsysに再同期され、クロックCLKsysで信号処理される。
【0019】
例えば、GNSS信号を処理する必要がある場合、フィルタ105、ナビゲーションチャンネル106、ADC103(2)からのデータはMSSAS107に入力され、クロックCLKnavはクロックCLKadcとして機能する。ADC103のデータバスのサイズはAビットに等しい。Aは正の整数である。信号S100(1)・・・S100(N)はAビットの容量である。
【0020】
一実施形態では、MSSAS107は、通信モデム104の機能を部分的に実行することができる。例えば、MSSAS107に使用されるハードウェアは、通信モデム104に関連する動作も実行するための追加の処理能力を含むことができる。MSSAS107が追加の処理能力を含む場合、通信モデム104はより少ない処理能力を含むことができ、逆もまた同様である。
【0021】
図2は、実施形態による、
図1に示したマルチチャネル同期信号解析システム(MSSAS)107の詳細を示す。MSSAS107は、通信モデム104の動作中及びGNSS信号の処理中に、例えば干渉抑制のために入力信号を分析するように構成される。
【0022】
一実施形態では、MSSAS107は、予備的なADCデータプロセッサ/ハンドラ(A2A)200(1)・・・200(N)を備え、これらはA2A200及びCPU109、バス204及びマルチプレクサ111と相互に通信する。各A2A200(1)・・・200(N)は、それぞれデシメータ201(1),201(2),・・・,201(N)の1つとも通信する。各デシメータ201(1),201(2),・・・,201(N)は、CPU109及びバス204とも通信する。バス204は、CPU109、メモリ202、混合基数離散フーリエ変換器(MRD)203(1),203(2),203(M)と通信する。優先信号S200(1),S200(2),・・・,S200(N)は、A2A200(1)・・・200(N)の間で送受信される。イネーブル信号S201(1),S201(2),・・・,S201(N)は、各A2A200(1),A2A200(2),・・・,A2A200(N)から、それぞれデシメータ201(1),201(2),・・・,201(N)に送信される。
【0023】
以下の説明では、CPU109、メモリ202、MRD203を、これらの装置がデータを受信することを意味する「データ受信機」と呼ぶ。A2A200(1)、A2A200(2),・・・,A2A200(N)(以下、まとめて「A2A200」と呼ぶ)は、ADC103(1)・・・ADC103(R)(以下、まとめて「ADC103」と呼ぶ)からのデータの予備処理装置である。A2A200は、ADC103からのデータを、データ受信機に必要なフォーマットに変換する。一実施形態では、パッケージは、A2A200からの出力データストリームであり、ADCから受信され、A2A200(1),A2A200(2),・・・,A2A200(N)のうちの1つを介して任意のデータ受信機に送信されるデータのセットとして定義される。Xビットデータの最小パッケージサイズは、バス204の幅に等しい。必要に応じて、A2A200からのパッケージに何らかのサービス情報を付加することができる(例えば、少なくともXビット数)。CPU109は、A2A200を動作させる過程で、パッケージとデータ受信機の構成を変更することができる。なお、一実施形態では、A2A200の新しい設定は、パッケージの送信後に有効とみなされる。A2A200は、メモリ202で動作する場合、開始アドレスと終了アドレスを割り当てる。パッケージの記録は開始アドレスから開始され、終了アドレスに達すると、次の記録は開始アドレスに従って実行される。すなわち、メモリ202のアドレス空間に循環記録が実行される。
【0024】
デシメータ201(1),201(2),・・・,201(N)(まとめて「デシメータ201」と呼ぶ)は、1から64までの異なるデシメーション係数を用いて信号をデシメートし(間引き,decimate)、バス204を介して信号を任意のデータ受信機に送信する。デシメータ201におけるデータ処理は、A2A200と同期させることができる。一実施形態では、デシメータ201の出力からのデータを、最小サイズのXビット数のデシメーションパッケージ(decimated package)と呼ぶ。
【0025】
デシメータ201は、A2A200とは独立したモードで、ADC103からのデータを処理する。デシメーションパッケージのサイズはCPU109によって決定され、同期信号S201には依存しない。A2A200との同期動作の場合、デシメータ201はADC103からデータを受信し、同期信号S201が利用可能であれば、それを処理する。
【0026】
CPU109は、デシメータ201による動作中に、デシメーションパッケージ及びデータ受信機の構成を変更することができる。デシメータ201の新しい設定は、デシメーションパッケージの終了後も有効である。
【0027】
MRD203(1),203(2),・・・203(N)(まとめて「MRD203」と呼ぶ)は、順方向及び逆方向複素FFT/DFTをサポートするブロックである。MRD203は、データ処理の結果を、指示されたアドレスに基づく場所に配置する。MRD203は、データ処理の結果をCPU109又はメモリ202に配置する能力を有する。受信したパーセル(区画)の最初のデータは、MRDの動作モードを設定するサービスデータである。
【0028】
一実施形態では、バス204にアーキテクチャAXIインターコネクトが使用される。このアーキテクチャは、高速データ転送とデータへの迅速なアクセスを保証する。
【0029】
一実施形態では、MSSAS107は以下のように動作する。CPU109は、A2A200、デシメータ201及びMRD203を起動し、制御する。
【0030】
信号S100(1),S100(2),・・・,S100(N)(まとめて信号S100と呼ぶ)は、それぞれ、各A2A200及びデシメータ201に入力される。A2A200及びデシメータ201において、データは処理された後、バス204を介して、追加の場所及び/又はデバイスに送信される。
【0031】
A2A200からは、イネーブル信号S201(1),201(2),・・・,201(N)(まとめてイネーブル信号S201と呼ぶ)が、デシメータ201に入力される。イネーブル信号S201は、A2A200とデシメータ201において同期したデータ処理を可能とする。各A2A200からは、優先信号S200が入力される。初期化中に、A2A200は、優先順位を定義しA2A200とともに動作する信号S200のうちの1つを選択する。そのような選択された信号S200(1),S200(2),・・・,S200(N)(まとめて優先信号S200と呼ぶ)が利用可能な場合、A2A200はパッケージを送信し、現在のA2Aの番号を取って選択された信号S200を生成する。優先信号S200は、複数のA2A200に連携動作させるために使用される。優先信号S200が使用される場合、1つ目のユニットであるA2A200はCPU109によって起動され、A2A200が優先信号S200に従って起動される。優先信号S200を使用しない場合は、A2A200はCPU109によって動作する。
【0032】
MRD203は、バス204を介して各A2A200及びデシメータ201からデータを受信し、処理を行う。CPU109は、バス204を介して、各A2A200、デシメータ201、MRD203及びメモリ202からデータを受信し、処理を行う。メモリ202は、バス204を介して、A2A200、デシメータ200及びMRD203のいずれかからデータを受信する。A2A200及びデシメータ201は、ADC103からのデータを、クロックCLKadcからクロックCLKsysに再同期する。
【0033】
一実施形態では、バス204のサイズはXビット数に等しい。ADC103からのAビットの大きさのデータは、A2A200及びデシメータ201の入力に供給される。A2A200及びデシメータ201からは、Xビットのデータが出力される(バス204のデータ幅はXビット数である)。
【0034】
CPU109がA2A200をオフに切り替えると、A2A200はパッケージが完全に送信されたときにのみオフになる。CPU109がデシメータ201をオフに切り替えると、デシメータ201はデシメーションパッケージが完全に送信されたときにのみオフになる。
【0035】
一実施形態では、ユニットA2A200の各動作モードは以下のとおりである。
1)A2A200は、指定されたパッケージ数で分離/分割可能。
動作の前に、CPU109はA2A200を起動する。その後、A2Aは、任意のデータ受信機に対して予め設定された数のパッケージを送信し、その後オフに切り替えられる。
2)A2A200は、無制限のパッケージ数で分離可能。
動作の前に、CPU109はA2A200を起動する。その後、A2Aは、任意のデータ受信機に対して無制限の数のパッケージを送信する。必要に応じて、CPU109は、A2A200をオフに切り替える。
3)A2A200は、指定されたパッケージ数で連結。
CPU109は以下をプログラムする:
A)連結モードで動作する必要な数のユニット200;
B)信号S200を使用したユニット200の優先順位;及び
C)パッケージ数が指定されたモード。
A2A200が交互に単一パッケージを送信し、そのパッケージの送信後、A2A200の信号S200は生成される。A2A200は、次のパッケージを送信するために、優先信号S200を要求する。A2A200が指定された数の単一パッケージを送信すると、A2A200はオフに切り替えられる。
4)A2A200は、無制限のパッケージ数で連結。
CPU109は以下をプログラムする:
A)連結モードで動作する必要な数のユニット200;
B)信号S200を使用したユニット200の優先順位;及び
C)パッケージ数が無制限のモード。
A2A200が交互に単一パッケージを送信し、そのパッケージの送信後、A2A200の信号S200は生成される。A2A200は、次の単一パッケージを送信するために、優先信号S200を要求する。必要に応じて、CPU109はA2A200をオフに切り替える。
【0036】
一実施形態では、デシメータ201の動作モードは以下のとおりである。
1)デシメータ201は、A2A200とは独立して動作し、指定された数のデシメーションパッケージを生成する。動作前に、CPU109は、デシメータ201を起動する。デシメータ201は、その後、指定された数のデシメーションパッケージを、任意のデータ受信機に送信し、オフに切り替えられる。
2)デシメータ201は、A2A200とは独立して動作し、無制限のデシメーションパッケージを生成する。動作前に、CPU109は、デシメータ201を起動する。デシメータ201は、その後、無制限の数のデシメーションパッケージを、任意のデータ受信機に送信し、必要に応じてCPU109がデシメータ201をオフに切り替える。
3)デシメータ201はA2A200と同期して動作し、指定された数のデシメーションパッケージを生成する。動作前に、CPU109は、デシメータ201とA2A200を起動する。同期信号S201が利用可能な場合、デシメータ201は、指定された数のデシメーションパッケージを任意のデータ受信機に送信し、その後オフに切り替えられる。A2A200は、指定された数のパッケージを任意のデータ受信機に送信し、その後スイッチが切られる。一実施形態では、MRDで動作するときの動作モードでは、パッケージは、デシメータからのデータの前に送信されるMRDのサービスデータのみを含むことができる。
4)デシメータ201は、A2A200と同期して動作し、無制限の数のデシメーションパッケージを生成する。動作前に、CPU109は、デシメータ201及びA2A200を起動する。同期信号S201が利用可能な場合、デシメータ201は無制限の数のデシメーションパッケージを任意のデータ受信機に送信する。必要であれば、CPU109は、デシメータ201をオフにする。A2A200は、無制限の数のパッケージを任意のデータ受信機に送信し、その後CPU109はA2A200をオフに切り替える。一実施形態では、MRDと動作するときの動作モードでは、パッケージは、デシメータからのデータの前に送信されるMRDのサービスデータのみを含むことができる。
【0037】
図3は、
図2に示したA2A200の詳細を示している。一実施形態では、A2A200は、非同期2クロック先入れ先出し(FIFO)ユニット301と通信するプリフォーマットユニット300を含む。非同期2クロック先入れ先出し(FIFO)ユニット301は、準備ユニット302と通信する。
【0038】
プリフォーマットユニット300は、データを事前に準備する。一実施形態では、プリフォーマットユニット300は、ADC103から入力されたAビットのデータを、最上位ビットをゼロで拡張する方法、最上位ビットを1で拡張する方法、符号ビットを拡張する方法、ビッグエンディアン/リトルエンディアン、又は、バイトの並べ替え/バイトの入れ替えのいずれか1つの方法で、Wビットの出力データに変換(transform/convert)することができる。
【0039】
FIFOユニット301は、ADC103からのデータの再同期を、クロックCLKadcからクロックCLKsysへ実行する。FIFOユニット301は、Wビットのワードを入力してNwordからXビットのワードを生成する。次の式が使用される:X=W*Nword。ここでNwordは、結果Xが2nの倍数であることを条件とする任意の非分数である。
【0040】
FIFOユニット301のサイズは、A2A200が次々とパッケージを生成し、パッケージがデータ受信機によって処理されるのに十分な時間があり、CPU109がメモリ202とMRD203で得られた結果を処理する時間があり、FIFOユニット301がオーバーフローしないように選択される。FIFOユニット301のサイズは、データが失われないように選択される。プリフォーマットユニット300とFIFOユニット301は、デシメータ201にも設置されている。
【0041】
準備ユニット302は、FIFOユニット301の出力からのデータを処理し、パッケージを生成する。また、準備ユニット302は、BUS204用のXビットのデータを生成する。プリフォーマットユニット300及びFIFOユニット301の入力部は、クロックCLKadcで動作する。準備ユニット302とFIFOユニット301の出力部は、クロックCLKsysで動作する。
【0042】
一実施形態では、A2A200は以下のように動作する。CPU109は、プリフォーマットユニット300、FIFOユニット301、及び準備ユニット302を制御する。準備ユニット302の初期化中、FIFOユニット301はオフである。準備ユニット302の実行後、FIFOユニット301はパッケージを生成するためにオンに切り替えられる。ADC103からのデータはマルチプレクサ111を通過し、プリフォーマットユニット300に入力される。プリフォーマットユニット300は、データを事前に準備する。プリフォーマットユニット300から、データはFIFOユニット301に入力され、FIFOユニット301からのデータは、準備ユニット302に入力され、そこで処理される。
【0043】
A2A200がデシメータ201と同期して動作する場合、準備ユニット302は同期信号S201を生成する。準備ユニット302の出力から、信号S201がデシメータ201に入力される。準備ユニット302の出力からのデータは、バス204を介してデータ受信機に転送される。
【0044】
いくつかのA2A200の連携動作がある場合、準備ユニット302は、信号S200を生成する。準備ユニット302は、優先信号S200を待ち、パッケージを生成する。
【0045】
図4は、A2A200とデシメータ201の同期動作のタイミング図を示す。
【0046】
一実施形態では、同期モードにおいて、ADC103からのデータは、同時にA2A200及びデシメータ201に入力される。ADC103から出力されたデジタル化されたシンボルは、A2A200及びデシメータ201に入力され、そこで処理された後、データ受信機に送信される。A2A200は、パッケージ=Qスロット、スロット=Fパーセル、及び、パーセル=1シンボルを割り当てる。
【0047】
パーセルのサイズはパーセルカウンタ401によって設定される。パーセルカウンタ401は、シンボルに等しいXビットのワードの数をカウントする。スロットのサイズはスロットカウンタによって設定される。スロットカウンタは、パーセルの数をカウントする。パッケージのサイズは、パッケージカウンタによって設定される。パッケージカウンタはスロット数をカウントする。
【0048】
FIFOユニット301からのデータストリームには、タイムマーカを含む入力パーセルであるシンボルが存在する。A2A200によって生成されたパーセルは、参照パーセルと呼ばれる。プリフィクスは、S201が非アクティブであり且つデシメータ201が入力データを無視する場合に、入力パーセルのプログラム可能な部分である。送信データは、S201がアクティブのときにデシメータ201で処理される入力パーセルデータの一部である。タイムマーカは、入力パーセルと基準パーセルの同期を可能にする。
【0049】
入力されたパーセル(1シンボル)を処理するとき、A2A200は、サービスデータによって補完できるデータストリームを生成する。例えば、サービスデータは、データ受信機のためのパーセル量値と、MRD203が結果を格納するアドレスを設定することができる。パーセルは、一実施形態では、1つのプレフィックスと1つの送信イネーブルとから構成される。
【0050】
一実施形態では、以下のように動作する。A2A200のパーセル、スロット及びパッケージのサイズパラメータは、CPU109が動作する前に設定される。A2A200は、データを処理し、メモリ(又はCPU)に追加する。CPU109は、A2A200からのデータを処理し、参照パーセルと入力パーセルの相対的な境界オフセットを決定する。参照パーセルと入力パーセルを整列/調整するために、A2A200からのパッケージには、サービスデータがある。デシメータ201で参照パーセルと入力パーセルを調整するために、信号S201の生成を遅延させる推定遅延を使用することができる。推定遅延時間の間、デシメータ201に来るデータは無視される。推定遅延は、参照パーセルと入力パーセルを同期させる過程で1回使用される。
【0051】
CPU109は、デシメータ201を調整する。A2A200のCPU109は、準備ユニット302内の推定遅延、プレフィックス遅延、送信データ、データ受信機のサイズも調整する。次に、A2A200とデシメータ201は、ADC103からの処理データを実装する。必要に応じて、CPU109は、A2A200の動作を再構成し、デシメータ201と同期させることができる。A2A200の新しい設定は、パッケージ送信の終了後に適用される。
【0052】
図5は、準備ユニット302の詳細を示す。準備ユニット302は、パッケージジェネレータ400、パーセルカウンタ401、スロットカウンタ402、パッケージカウンタ403、送信データカウンタ404を含む。一実施形態では、CPU109は、パッケージジェネレータ400、パッケージジェネレータ400を介したパーセルカウンタ401(すなわち、パーセルカウンタ401は、パッケージジェネレータ400を介したCPU109を介してプログラムされる)、パッケージジェネレータ400を介したスロットカウンタ402、パッケージジェネレータ400を介したパッケージカウンタ403、及び、送信データカウンタ404を制御する。
【0053】
一実施形態では、準備ユニット302の初期化は以下のように行われる。初期化中、CPU109は、パッケージジェネレータ400の動作モード(A2A200の動作モードに対応)、パッケージジェネレータ400を介したパーセルカウンタ401、パッケージジェネレータ400を介したスロットカウンタ402、パッケージジェネレータ400を介したパッケージカウンタ403、FIFOユニット301、及び、プリフォーマットユニット300を調整する。パッケージジェネレータ400の動作モードに応じて、デシメータ201、データ受信機及びA2A200も初期化することができる。
【0054】
FIFOユニット301は、パッケージジェネレータ400がパーセル/パッケージを生成するために起動されると、すぐにオンに切り替わる。ADC103からのデータは、マルチプレクサ111を通過し、プリフォーマットユニット300に送られる。プリフォーマットユニット300は、データを事前に準備する。プリフォーマットユニット300から、データはFIFOユニット301に入力される。FIFOユニット301から、データはパッケージジェネレータ400に入力され、そこで処理される。パッケージを生成するパッケージジェネレータ400の動作中、以下のカウンタが使用される:パーセルカウンタ401、スロットカウンタ402、及びパッケージカウンタ403。
【0055】
パッケージジェネレータ400がデシメータ201と同期して動作する場合、パッケージジェネレータ400は同期信号S201を生成する。パッケージジェネレータ400の出力から、信号S201はデシメータ201の入力に送られる。パッケージジェネレータ400の出力から、データはバス204を介してデータ受信機に送られる。
【0056】
複数のA2A200モジュールが同時に動作する場合、パッケージジェネレータ400は信号S200を生成する。優先信号S200が使用される場合、CPU109によって最初のユニットパッケージジェネレータ400が起動され、その後、優先信号S200に従ってパッケージジェネレータ400が起動される。パッケージジェネレータ400は優先信号S200を待ち、パッケージを生成する。優先信号S200が使用されない場合、パッケージジェネレータ400はCPU109によって実行される。送信データカウンタ404は、パッケージジェネレータ400のメモリ202に送信されるXビットのワード数をカウントする。CPU109は、動作中にデータカウンタ404を読み出し、メモリ202からデータの一部を取り出して処理する。その後、CPU109は、送信データカウンタ404の数を、メモリ202からの処理されたデータの数だけ減少させる。
【0057】
上記の詳細な説明は、あらゆる点で非限定的であり、例証的かつ例示的なものであることを理解されたい。本明細書に開示される本発明の範囲は、詳細な説明からではなく、特許法によって許容される最も広い範囲に従って解釈される請求項から判断されるべきである。本明細書に記載かつ示された実施形態は、本発明の原理を例示するものにすぎず、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく当業者が種々の変更を実施し得ることを理解されたい。当業者であれば、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、様々な他の特徴の組み合わせを実施することが可能であろう。
【国際調査報告】