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  • 特表-排気ガス後処理装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】排気ガス後処理装置
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/20 20060101AFI20241003BHJP
   F01N 11/00 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
F01N3/20 K ZHV
F01N11/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521281
(86)(22)【出願日】2022-09-21
(85)【翻訳文提出日】2024-04-09
(86)【国際出願番号】 KR2022014126
(87)【国際公開番号】W WO2023063609
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0136170
(32)【優先日】2021-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521382827
【氏名又は名称】エルエス オートモーティブ テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ナ,ジョン-ソブ
(72)【発明者】
【氏名】コ,ウォン-イル
【テーマコード(参考)】
3G091
【Fターム(参考)】
3G091AA14
3G091BA22
3G091CA03
3G091EA15
3G091EA27
3G091EA28
(57)【要約】
一つの制御部において、少なくとも二つ以上のスイッチを制御し、構成素子の状態をモニター可能な排気ガス後処理装置が開示される。本発明の一面による排気ガス後処理装置は、少なくとも二つのスイッチを含み、第1電源からの電流を抵抗部へ供給するスイッチング部と、前記スイッチング部にスイッチング信号を供給して前記スイッチング部の動作を選択的に制御するスイッチング信号供給部と、第2電源を前記スイッチング信号供給部に供給するスイッチング電源供給部と、前記スイッチング信号供給部のオンオフを制御する制御部と、マスターコントロールユニットから受信される制御信号に応じて前記制御部を活性化するインターフェース部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気ガス後処理装置であって、
少なくとも二つのスイッチを含み、第1電源からの電流を抵抗部へ供給するスイッチング部と、
前記スイッチング部にスイッチング信号を供給して前記スイッチング部の動作を選択的に制御するスイッチング信号供給部と、
第2電源を前記スイッチング信号供給部に供給するスイッチング電源供給部と、
前記スイッチング信号供給部のオンオフを制御する制御部と、
マスターコントロールユニットから受信される制御信号に応じて前記制御部を活性化するインターフェース部と、を含む、排気ガス後処理装置。
【請求項2】
前記スイッチング部の温度をモニターする温度モニタリング部をさらに含み、
前記制御部は、
前記温度モニタリング部から受信される情報に基づいて前記スイッチング信号供給部のオンオフを制御することを特徴とする、請求項1に記載の排気ガス後処理装置。
【請求項3】
前記温度モニタリング部が、負温度係数サーミスタであり、
前記制御部が、前記負温度係数サーミスタの抵抗値による電圧に基づいて前記スイッチング信号供給部のオンオフを制御することを特徴とする、請求項2に記載の排気ガス後処理装置。
【請求項4】
前記スイッチング部と前記抵抗部との間に位置して電流値を感知する第1電流センサーと、
前記電流値が基準値以上である場合、前記スイッチング信号供給部へオフ信号を伝達する電流モニタリング部と、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の排気ガス後処理装置。
【請求項5】
前記電流モニタリング部は、前記制御部へオフ信号を伝達し、
前記制御部は、
前記電流モニタリング部から受信されたオフ信号に応じて前記マスターコントロールユニットに前記スイッチング部をオンするかオフするかを問い、前記マスターコントロールユニットからオン信号を受信すると、前記スイッチング信号供給部へオン信号を伝達することを特徴とする、請求項4に記載の排気ガス後処理装置。
【請求項6】
前記第1電源に対応するグラウンド側に設けられて電流値を感知する第2電流センサーをさらに含み、
前記制御部は、前記第2電流センサーで感知した電流値と前記第1電流センサーで感知した電流値とが一致しない場合、前記スイッチング信号供給部へオフ信号を伝達することを特徴とする、請求項4に記載の排気ガス後処理装置。
【請求項7】
前記第1電源及び前記第2電源の電圧値をモニターして前記制御部に伝達する入力電圧モニタリング部をさらに含み、
前記制御部は、
前記電圧値が基準範囲から外れる場合、前記スイッチング信号供給部へオフ信号を伝達することを特徴とする、請求項1に記載の排気ガス後処理装置。
【請求項8】
前記抵抗部に入力される電圧及び前記抵抗部から出力される電圧をモニターして前記制御部に伝達する出力電圧モニタリング部をさらに含み、
前記制御部は、
前記出力電圧モニタリング部でモニターした電圧値が基準範囲から外れる場合、前記スイッチング信号供給部へオフ信号を伝達することを特徴とする、請求項1に記載の排気ガス後処理装置。
【請求項9】
前記インターフェース部は、
前記第2電源の電圧をより低い電圧に調整して前記制御部に供給することで前記制御部を活性化することを特徴とする、請求項1に記載の排気ガス後処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気ガス後処理装置に関し、より詳しくは、車両の内燃機関で発生する排気ガスを処理する排気ガス後処理装置に関する。
【0002】
本出願は、2021年10月13日出願の韓国特許出願第10-2021-0136170号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
停車している車両のエンジンをすぐにかけると、車両の内燃機関で多量の排気ガスが排出される。このような排気ガスは有害成分を含む。排気ガスの有害成分を除去するために車両に排気ガス後処理装置が設けられる。排気ガス後処理装置は、車両の制御装置から受信される信号に応じて一定時間の間に抵抗部に電流を供給して抵抗部を約400°以上の高温にし、エンジンがかけられて内燃機関から排気ガスが排出されると、それを燃えることで大気中への有害成分の排出を防止する。
【0004】
代表的な排気ガス後処理装置として特許文献1が挙げられる。しかし、特許文献1の排気ガス後処理装置は、外部電圧を抵抗部に伝達するために複数のスイッチ毎に制御部が接続される構造を有する。即ち、スイッチが増加するほど制御部が増加するようになる。そこで、多様な状態を統合的にモニターできず、費用が上昇し、さらに、安全性の問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2021-0018496号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、一つの制御部が少なくとも二つ以上のスイッチを制御し、構成素子の状態をモニター可能な排気ガス後処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一面による排気ガス後処理装置は、少なくとも二つのスイッチを含み、第1電源からの電流を抵抗部へ供給するスイッチング部と、前記スイッチング部にスイッチング信号を供給して前記スイッチング部の動作を選択的に制御するスイッチング信号供給部と、第2電源を前記スイッチング信号供給部に供給するスイッチング電源供給部と、前記スイッチング信号供給部のオンオフを制御する制御部と、マスターコントロールユニットから受信される制御信号に応じて前記制御部を活性化するインターフェース部と、を含む。
【0008】
前記排気ガス後処理装置は、前記スイッチング部の温度をモニターする温度モニタリング部をさらに含み、前記制御部は、前記温度モニタリング部から受信される情報に基づいて前記スイッチング信号供給部のオンオフを制御し得る。
【0009】
前記温度モニタリング部は負温度係数サーミスタであり、前記制御部は、前記負温度係数サーミスタの抵抗値による電圧に基づいて前記スイッチング信号供給部のオンオフを制御し得る。
【0010】
前記排気ガス後処理装置は、前記スイッチング部と前記抵抗部との間に位置して電流値を感知する第1電流センサーと、前記電流値が基準値以上である場合、前記スイッチング信号供給部へオフ信号を伝達する電流モニタリング部と、をさらに含み得る。
【0011】
前記電流モニタリング部は、前記制御部へオフ信号を伝達し、前記制御部は、前記電流モニタリング部から受信されたオフ信号に応じて前記マスターコントロールユニットに前記スイッチング部をオンするかオフするかを問い、前記マスターコントロールユニットからオン信号を受信すると、前記スイッチング信号供給部へオン信号を伝達し得る。
【0012】
前記排気ガス後処理装置は、前記第1電源に対応するグラウンド側に設けられて電流値を感知する第2電流センサーをさらに含み、前記制御部は、前記第2電流センサーで感知した電流値と前記第1電流センサーで感知した電流値とが一致しない場合、前記スイッチング信号供給部へオフ信号を伝達し得る。
【0013】
前記排気ガス後処理装置は、前記第1電源及び前記第2電源の電圧値をモニターして前記制御部に伝達する入力電圧モニタリング部をさらに含み、前記制御部は、前記電圧値が基準範囲から外れる場合、前記スイッチング信号供給部へオフ信号を伝達し得る。
【0014】
前記排気ガス後処理装置は、前記抵抗部に入力される電圧及び前記抵抗部から出力される電圧をモニターして前記制御部に伝達する出力電圧モニタリング部をさらに含み、前記制御部は、前記出力電圧モニタリング部でモニターした電圧値が基準範囲から外れる場合、前記スイッチング信号供給部へオフ信号を伝達し得る。
【0015】
前記インターフェース部は、前記第2電源の電圧をより低い電圧に調整して前記制御部に供給することで前記制御部を活性化し得る。
【発明の効果】
【0016】
本発明による排気ガス後処理装置は、一つの制御部によって、少なくとも二つ以上のスイッチから構成されたスイッチング部を制御し、入力電圧モニタリング部、温度モニタリング部、電流モニタリング部及び出力電圧モニタリング部によって多様な状態を統合的にモニター可能であるため、費用節減及び安定的な制御が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施例による排気ガス後処理装置の構成を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付された図面を参照して本発明に開示された実施例を詳しく説明する。但し、図面符号にかかわらず同一または類似の構成要素には同一の参照番号を付与し、その重複説明は省略する。以下の説明で使用される構成要素における接尾辞「部」は、明細書作成の容易さのみを考慮して付与または混用されるものであって、そのものとして相互に区別される意味または役割を有さない。また、本明細書に開示された実施例を説明することにおいて、関連公知技術についての具体的な説明が本明細書に開示された実施例の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付された図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解させるためのものであって、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変形例、均等物または代替物を含み得ることを理解せねばならない。
【0019】
単数の表現は、文脈上特に明記しない限り、複数の表現を含む。また、本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組合せが存在することを特定するためであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組合せの存在または付加の可能性を排除しない。
【0020】
本発明を具現することにおいて説明の便宜のために構成要素を細分化して説明し得るが、これら構成要素が一つの装置またはモジュール内に具現されるか、または一つの構成要素が複数の装置またはモジュールに分けられて具現され得る。
【0021】
図1は、本発明の一実施例による排気ガス後処理装置の構成を示した図である。図1を参照すると、本実施例による排気ガス後処理装置は、インターフェース部101、電源スイッチ102、制御部103、入力電圧モニタリング部104、温度モニタリング部105、スイッチング電源供給部106、スイッチング信号供給部107、電流モニタリング部108、出力電圧モニタリング部109、スイッチング部110、電流センサー111、112及び抵抗部113を含む。
【0022】
インターフェース部101は、車両のマスターコントロールユニットとCAN(Controller Area Network)端子(CANハイH/ローL)を介してCAN通信を行い、マスターコントロールユニットから受信したCAN信号(例えば、抵抗部113のオンオフ信号)を制御部103へ伝達し(RxD)、制御部103から受信する応答信号TxDをマスターコントロールユニットへ伝達する。また、インターフェース部101は、12Vの第2電源KL30から電源を受け、制御部103を含めて排気ガス後処理装置を動作させるための構成要素に電圧を供給する。図1において、KL31GND端子は、第2電源KL30のグラウンドである。ここで、第2電源KL30は、マイルドハイブリッド車両の12Vバッテリーであって、通常の鉛蓄電池であり得、車両の一般的な電装の負荷に電圧を供給する。
【0023】
インターフェース部101は、12V電源が必要な構成要素への12V電源の供給を電源スイッチ102によって制御する。即ち、12V電源が必要な構成要素は、電源スイッチ102を介して直接第2電源KL30に接続して電源を受け、この際、インターフェース部101は、電源スイッチ102をオンオフ制御して12V電源の供給を制御する。インターフェース部101は、5V電源が必要な構成要素に対してはレギュレーター(Regulator)によって12V電圧を5Vに調整して供給する。
【0024】
一実施例において、インターフェース部101は、マスターコントロールユニットからCAN通信を通じてオンオフ制御信号を受信すると、構成要素へ供給する電源(5V、12V)をオンオフ制御して、排気ガス後処理装置全体をオンオフし得る。例えば、インターフェース部101は、マスターコントロールユニットからスリープ(sleep)モード制御信号を受信する場合、5V電圧をオフに切り替えて排気ガス後処理装置を休眠状態に維持する。即ち、電源スイッチ102を含む全体構成要素への5V電源の供給を遮断する。インターフェース部101は、マスターコントロールユニットからウェークアップ(Wake-up)制御信号を受信する場合、5V電圧をオンに切り替えて電源スイッチ102を含む排気ガス後処理装置全体を活性化する。
【0025】
また、インターフェース部101は、直列インターフェース(例えば、SPI(serial peripheral interface))を通じて制御部103と状態情報を送受信し、ウオッチドッグ(Watchdog)機能を行って制御部103の状態をモニターする。インターフェース部101は、ウオッチドッグ機能を用いて制御部103の状態をモニターして制御部103の故障有無を判断して制御部103をリセットするか、またはCAN通信を通じてマスターコントロールユニットへ状態情報を伝達し得る。
【0026】
望ましくは、インターフェース部101は、システムベースチップ(System Basis Chip;SBC)形態として具現され得る。
【0027】
制御部103は、インターフェース部101から5V電源を受信して活性化され、スイッチング電源供給部106及びスイッチング信号供給部107によってスイッチング部110を制御する。具体的には、制御部103は、スイッチング電源供給部106に制御信号(例えば、パルス幅変調(PWM)信号)を伝達してスイッチング電源供給部106が第2電源KL30から供給される12V電源をスイッチング信号供給部107へ供給するようにする。これによって、スイッチング信号供給部107は、スイッチング信号として12V電源をスイッチング部110に供給する。スイッチング信号供給部107は、ゲートドライバーであり得る。
【0028】
制御部103は、スイッチング部110の温度をモニターする温度モニタリング部105から受信した情報を用いてスイッチング部110を制御し得る。制御部103は、スイッチング部110の温度が一定温度以上になると、運転者に警告するか、またはスイッチング信号供給部107へオフ信号を伝達してスイッチング部110をオフさせ、一定温度以下になると、スイッチング信号供給部107へオン信号を伝達してスイッチング部110をさらにオンさせ得る。例えば、制御部103は、130°になると、運転者に警告し、145°以上になると、スイッチング信号供給部107へオフ信号を伝達してスイッチング部110をオフさせ、後に温度が130°以下に下がると、スイッチング信号供給部107へオン信号を伝達してスイッチング部110をさらにオンさせ得る。即ち、制御部103は、スイッチング部110が一定温度以上に上がることを防止することができる。
【0029】
一実施例において、温度モニタリング部105は負の温度係数(Negative Temperature Coefficient;NTC)サーミスタであり得る。負温度係数サーミスタは、温度が上がると、抵抗値が低くなる特性を有しており、スイッチング部110の温度が一定温度以上になると、温度モニタリング部105の抵抗値が低くなって、制御部103に印加されるADC(Analog-Digital Converter)電圧が増加するようになり、これによって、制御部103は温度モニタリング部105から受信される電圧を用いてスイッチング部110の温度を測定し得る。
【0030】
スイッチング部110は、スイッチング信号供給部107から受信されるスイッチング信号によってオンされ、48Vの第1電源KL40から供給される電流を抵抗部113に供給する。ここで、第1電源KL40は、マイルドハイブリッド車両の48Vバッテリーであって、車両のモーター発電機を駆動させるために使用される。望ましくは、スイッチング部110は、少なくとも二つ以上のスイッチから構成され、スイッチは、例えば、FET(Field Effect Transistor)である。少なくとも二つ以上のスイッチから構成される理由は、一つスイッチが短絡する場合を備えるためである。例えば、スイッチング部110が一つのスイッチから構成される場合、当該スイッチが短絡する場合、当該スイッチに流入する多量の電流が抵抗部113へ流れて抵抗部113の故障を誘発し得る。スイッチング部110が二つ以上のスイッチから構成される場合、一つのスイッチが短絡しても他のスイッチをオンオフ制御して抵抗部113へ多量の電流が流れないように防止することができる。
【0031】
スイッチング部110を構成するスイッチがFETである場合、スイッチング信号供給部107からFETのゲートへ12V電圧がスイッチング信号として供給される。FET特性上、ゲート/ドレーン間の電圧とゲート/ソース間の電圧とが同じ場合、電流が流れない。そのため、ゲート/ドレーン間の電圧とゲート/ソース間の電圧との差をつけるために、FETのゲートに12V電圧を提供する場合、ゲート/ドレーン間の電圧は48Vであるが、ゲート/ソース間の電圧は60Vであって、ゲート/ドレーンとゲート/ソースとの電圧差が発生するようになり、電流が抵抗部113へ流れ得る。
【0032】
また、制御部103は、入力電圧モニタリング部104、電流モニタリング部108及び出力電圧モニタリング部109から受信された情報を用いてスイッチング部110を制御し得る。
【0033】
先ず、入力電圧モニタリング部104は、入力電源である第2電源KL30及び第1電源KL40の電圧値を感知して制御部103へ伝達する。制御部103は、第2電源KL30または第1電源KL0の電圧値が基準範囲から外れる場合、スイッチング信号供給部107へオフ信号を伝達してスイッチング部110をオフする。この際、制御部103は、CAN通信を用いてマスターコントロールユニットにスイッチング部110の状態情報を伝達し、スイッチング部110の状態をオフ状態に維持するか、それともオン状態に切り替えるかを問う。制御部103は、マスターコントロールユニットからスイッチング部110のオン信号を受信する場合、スイッチング信号供給部107をリセットした後、スイッチング信号供給部107へオン信号を伝達し、スイッチング部110をオンさせる。
【0034】
電流モニタリング部108は、スイッチング部110と抵抗部113との間に位置する電流センサー111で感知した電流値を受信して制御部103へ伝達する。制御部103は、受信された電流値が基準値以上である場合、スイッチング信号供給部107へオフ信号を伝達してスイッチング部110をオフさせ得る。または、電流モニタリング部108は、電流センサー111から基準値以上の過電流値が受信される場合、制御部103を経ることなく至急にスイッチング部110をオフさせるためにスイッチング信号供給部107へオフ信号を伝達し、制御部103にもオフ信号を伝達する。これによって、スイッチング信号供給部107は、スイッチング部110へ供給する電源を遮断してスイッチング部110を至急にオフさせ得る。
【0035】
この際、制御部103は、スイッチング部110をオフさせた後、または上述したように電流モニタリング部108からオフ信号を受信する場合、CAN通信を用いてマスターコントロールユニットにスイッチング部110の状態情報を伝達し、スイッチング部110の状態をオフ状態に維持するか、それともオン状態に切り替えるかを問う。制御部103は、マスターコントロールユニットからスイッチング部110のオン信号を受信する場合、スイッチング信号供給部107をリセットした後、スイッチング信号供給部107にスイッチング部110のオン信号を伝達してスイッチング部110をオンさせる。
【0036】
前記電流センサー111の他にも、第1電源KL40に対応するグラウンドKL41側にさらに他の電流センサー112が設けられる。当該電流センサー112は、第1電源KL40から抵抗部113、そしてグラウンドKL41につながるループの正常動作を確認するための用途である。制御部103は、当該電流センサー112から電流値を受信して前記電流センサー110で感知した電流値と比較して一致しない場合(例えば、グラウンドKL41が短絡した場合)、スイッチング信号供給部107へオフ信号を伝達してスイッチング部110をオフさせる。
【0037】
次に、出力電圧モニタリング部109は、抵抗部113に入力される電圧と、抵抗部113から出力される電圧をモニターし、モニターした電圧値を制御部103へ伝達する。抵抗部113に入力される電圧値は、スイッチング部110の+電圧と第1電源KL40に対応するグラウンドKL41との間の電圧である。制御部103は、抵抗部113に入力される電圧値と、抵抗部113から出力される電圧値と、をマスターコントロールユニットへ伝達する。また、制御部103は、抵抗部113に入力される電圧値と、抵抗部113から出力される電圧値が基準範囲から外れる場合、スイッチング信号供給部107へオフ信号を伝達してスイッチング部110をオフさせ得る。
【0038】
この際、制御部103は、スイッチング部110をオフさせた後、CAN通信を用いてマスターコントロールユニットにスイッチング部110の状態情報を伝達し、スイッチング部110の状態をオフ状態に維持するか、それともオン状態に切り替えるかを問う。制御部103は、マスターコントロールユニットからスイッチング部110のオン信号を受信する場合、スイッチング信号供給部107をリセットした後、スイッチング信号供給部107へオン信号を伝達して、スイッチング部110をオンさせる。
【0039】
以上の実施例による排気ガス後処理装置は、一つの制御部103によって少なくとも二つ以上のスイッチから構成されたスイッチング部110を制御し、入力電圧モニタリング部104、温度モニタリング部105、電流モニタリング部108及び出力電圧モニタリング部109によって排気ガス後処理装置の多様な状態を統合的にモニターできるため、費用節減及び安定的な制御が可能である。
【0040】
本明細書は、多い特徴を含む一方、そのような特徴は本発明の範囲または特許請求範囲を制限することに解釈されねばならない。また、本明細書において、個別的な実施例として説明された特徴は、単一実施例として組み合せて具現され得る。逆に、本明細書において、単一実施例として説明された多様な特徴は、個別的に多様な実施例として具現されるか、適切に組み合わせて具現され得る。
【0041】
以上、上述した本発明は、本発明が属する技術分野における通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想から脱しない範囲内で多様な置換、変形及び変更が可能であるため、上述した実施例及び添付された図面によって限定されない。
図1
【国際調査報告】