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  • 特表-強化電気酸化システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】強化電気酸化システム
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/461 20230101AFI20241003BHJP
   C02F 1/72 20230101ALI20241003BHJP
   B01D 61/02 20060101ALI20241003BHJP
   B01D 61/08 20060101ALI20241003BHJP
   C02F 1/44 20230101ALI20241003BHJP
   B01D 61/12 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
C02F1/461 Z
C02F1/72 Z
B01D61/02 500
B01D61/08
C02F1/44 F
B01D61/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521300
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-04-09
(86)【国際出願番号】 US2022046864
(87)【国際公開番号】W WO2023069350
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】63/270,220
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522005594
【氏名又は名称】ルーマス テクノロジー エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クラーク,マーク
(72)【発明者】
【氏名】クンファー,ブライアン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】フェルチ,チャド エル.
【テーマコード(参考)】
4D006
4D050
4D061
【Fターム(参考)】
4D006GA03
4D006KA02
4D006KA17
4D006KA22
4D006KA63
4D006KA72
4D006KB01
4D006KB14
4D006KD01
4D006KD30
4D006KE14Q
4D006KE19Q
4D006PA01
4D006PA02
4D006PB08
4D006PB12
4D006PB70
4D050AA01
4D050AA13
4D050AB07
4D050AB13
4D050BB20
4D050BD02
4D050BD03
4D050BD04
4D050CA09
4D050CA10
4D050CA15
4D050CA20
4D061DA01
4D061DA08
4D061DB09
4D061DB19
4D061DC06
4D061DC09
4D061EA02
4D061EB01
4D061EB04
4D061EB14
4D061EB17
4D061EB19
4D061EB29
4D061EB39
4D061ED13
4D061FA09
4D061FA13
4D061GC05
4D061GC06
(57)【要約】
第1のレベルの汚染物質を含み、プロセスから排出される量の水を処理する方法は、水を、第2のレベルの汚染物質を有する廃水と混合し、第3のレベルの汚染物質を有する凝縮液を生成することを含み、第2のレベルは第1のレベルより高い。本方法は、凝縮液を逆浸透システムに通過させ、第4のレベルの汚染物質を有する透過液と、第4のレベルよりも高い第5のレベルの汚染物質を有する濃縮液を生成することをさらに含む。本方法はまた、電気酸化システム中で濃縮液を酸化させて廃水を生成し、廃水を逆浸透システムの上流点に誘導して混合ステップを実行することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水の流れを処理するように動作可能な処理システムであって、
第1のレベルの汚染物質を有する透過液中に前記水の流れを、第1のレベルの汚染物質を有する透過液と、前記第1のレベルの汚染物質よりも高い第2のレベルの汚染物質を有する濃縮液に分離するように動作可能な逆浸透システム、
前記濃縮液を受けるように配置され、電気酸化処理を使用して前記濃縮液の前記汚染物質のレベルを下げ、前記第2のレベルの前記汚染物質より低い、第3のレベルの前記汚染物質を有する廃水を排出するために作動する電気酸化システム、および
前記廃水を前記電気酸化システムから前記逆浸透システムの入口に誘導するように配置され、前記廃水は前記逆浸透システムに入る前に前記水の流れと混合される、廃水戻りライン
を備える、
処理システム。
【請求項2】
前記汚染物質がジオキサンを含み、前記第1のレベルが0~5ppbである、請求項1に記載の処理システム。
【請求項3】
前記電気酸化システムがダイヤモンド電極を含む、請求項1に記載の処理システム。
【請求項4】
前記ダイヤモンド電極が合成ホウ素ドーピングダイヤモンドを含む、請求項3に記載の処理システム。
【請求項5】
前記電気酸化システムに塩を供給するように動作可能な塩補填接続部をさらに備える、請求項1に記載の処理システム。
【請求項6】
プロセスから排出される量の水を処理する方法であって、
前記量の水を廃水に混ぜて凝縮液を生成すること、
凝縮液を逆浸透システムに誘導すること、
前記凝縮液を、第1のレベルの汚染物質を有する透過液と、前記第1のレベルの前記汚染物質よりも高い第2のレベルの前記汚染物質を有する濃縮液に分離すること、
前記濃縮液を電気酸化システムに誘導すること、
前記濃縮液に電流を印加して前記汚染物質の一部を酸化させ、前記第2のレベルの前記汚染物質よりも低い第3のレベルの前記汚染物質を有する前記廃水を生成すること、および
前記混合ステップを実行するために、前記廃水を前記逆浸透システムの上流点に誘導することを含む、
方法。
【請求項7】
前記濃縮液の電導性を高めるために前記電気酸化システムに塩を添加することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記逆浸透システムで前記廃水から前記塩の一部を除去し、前記除去された塩の一部を前記電気酸化システムに再誘導し、前記濃縮液の電導性を所望のレベルに維持する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記電流の前記印加が、ダイヤモンド電極を介して前記電流を印加することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記ダイヤモンド電極が合成ホウ素ドーピングダイヤモンドを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記汚染物質がダイオキシンを含み、ダイオキシンの前記第1のレベルが0~5ppbである、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
第1のレベルの汚染物質を含み、プロセスから排出される量の水を処理する方法であって、
前記量の水を第2のレベルの汚染物質を含む廃水と混合し、第3のレベルの汚染物質を含む凝縮液を生成することであって、前記第2のレベルは、前記第1のレベルのレベルよりも高い、生成すること、
前記凝縮液を前記逆浸透システムに通過させ、第4のレベルの前記汚染物質を有する透過物と、前記第4のレベルよりも高い第5のレベルの前記汚染物質を有する濃縮液を生成すること、
前記濃縮液を電気酸化システムで酸化して前記廃水を生成すること、および
前記混合ステップを実行するために、前記廃水を前記逆浸透システムの上流点に誘導することを含む、
方法。
【請求項13】
前記酸化工程が、前記濃縮液に電流を印加して前記汚染物質の一部を酸化させることをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記電流の前記印加ステップが、ダイヤモンド電極を介して前記電流を印加することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ダイヤモンド電極が合成ホウ素ドーピングダイヤモンドを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記濃縮液の前記電導性を高めるために前記電気酸化システムに塩を添加することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記逆浸透システムで前記廃水から前記塩の一部を除去すること、および除去された前記塩の一部を前記電気酸化システムに再誘導し、前記濃縮液の電導性を所望のレベルに維持することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記汚染物質がダイオキシンを含み、ダイオキシンの前記第2のレベルが0~5ppbである、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
汚染物質の前記レベルが、最高レベルから最低レベルまで、第5のレベル、第2のレベル、第3のレベル、第1のレベル、第4のレベルの順に低下する、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
地表水、廃水、プロセス水、飲料水などの水源には、望ましくない汚染物質が含まれることがしばしばある。汚染物質は、処理が非常に困難な、高い化学的酸素要求量(COD)、有害な阻害性および/又は生物分解性化学物質を有する化合物を結果として生じさせるか、又は含んでいる場合がある。これらの化合物質の多くは、低レベル(ppm、ppb、pptなど)の濃度でも危険である。これらの種類の汚染物質を破壊又は除去するために必要な反応速度論および化学量論は、通常、経済的に有利ではない。最も厄介な成分は、例としてPFAS、ダイオキシン、農薬、活性医薬品成分などが含められる。標準的な生物学的廃水処理技術では、これらの化合物を効果的に処理することができず、標準的な高度酸化プロセスでは、効率が悪すぎたり、コストがかかりすぎたりする。
【発明の概要】
【0002】
一態様では、水の流れを処理するように動作可能な処理システムは、水の流れを、第1のレベルの汚染物質を有する透過液と、第1のレベルの汚染物質よりも高い第2のレベルの汚染物質を有する濃縮液に分離するように動作可能な逆浸透システムを含む。電気酸化システムが濃縮液を受け取るために配置され、電気酸化プロセスを使用して濃縮液の汚染物質のレベルを下げ、第2のレベルの汚染物質より低い、第3のレベルの汚染物質を有する流水を排出するように作動する。廃水戻りラインが、電気酸化システムから逆浸透システムへの入口に廃水を誘導するように配置され、廃水は逆浸透システムに入る前に水の流れと混合する。
【0003】
他の態様では、プロセスから排出される量の水を処理する方法は、水を廃水と混合して凝縮液を生成し、凝縮液を逆浸透システムに誘導すること、および凝縮液を第1のレベルの汚染物質を有する透過液および第1のレベルの汚染物質のよりも高い第2のレベルの汚染物質を有する濃縮液に分離することを含む。本方法はまた、凝縮液を電気酸化システムに誘導すること、凝縮液に電流を印加して汚染物質の一部を酸化させ、第2のレベルの汚染物質よりも低い第3のレベルの汚染物質を有する廃水を生成することを含む。本方法は、廃水を逆浸透システムの上流点に誘導することを更に含む。
【0004】
他の態様では、第1のレベルの汚染物質を含み、プロセスから排出される量の水を処理する方法は、水を、第2のレベルの汚染物質を有する廃水と水を混合し、第3のレベルの汚染物質を有する凝縮液を生成することを含み、第2のレベルは第1のレベルより高い。本方法は、凝縮液を逆浸透システムに通過させ、第4のレベルの汚染物質を有する透過液と、第4のレベルよりも高い第5のレベルの汚染物質を有する濃縮液を生成することをさらに含む。本方法はまた、電気酸化システム中の濃縮液を酸化させ廃水を生成し、廃水を逆浸透システムの上流点に誘導して混合ステップを実行することを含む。
【0005】
特定の要素又は行為の議論を容易に識別するために、参照番号の最上位桁又は桁は、その要素が最初に引用された図面番号を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】電気酸化システムの概略図である。
【0007】
図2】強化電気酸化処理システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のいずれの実施形態も詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、本明細書に記載される又は以下の図面に図示される構造の詳細および構成要素の配置に限定されないと理解されるものである。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実践又は実施できる。また、本明細書で使用される表現および用語は、記載の目的のためであり、制限するものと見なされるべきではないと解釈されるべきである。
【0009】
次に、システムおよび方法に関連する様々な技術を、図面を参照して説明するが、ここで、同様の参照数字は、全体を通して同様の要素を表す。後述する図面、および本特許文献において本開示の原理を説明するために使用される様々な実施形態は、例示のためのみのものであり、本開示の範囲を限定するように解釈されるべきではない。当業者であれば、本開示の原理は、任意の適切に配置された装置において実施され得ることを理解するであろう。ある特定のシステム要素によって実行されると説明されている機能は、複数の要素によって実行される場合がある理解されるものである。同様に、例えば、ある要素は、複数の要素によって実行されると説明されている機能を実行するように構成される場合がある。本出願の数々の革新的な教示を、例示的な非限定的実施形態を参照して説明する。
【0010】
本明細書で使用される語句は、いくつかの例で明示的に限定されない限り、広義に理解されるものであると解釈すべきである。例えば、「含む」、「有する」、および「備える」、並びにそれらの派生語は、限定なしに包含することを意味する。単数形の「a」「an」および「the」は、文脈上明らかに別様に示されない限り、複数形も含むことが意図される。また、「および/又は」という用語は、本明細書で使用するときに、関連する列挙した項目のうちの1つ以上の任意のおよび全ての可能な組み合わせを指し、包含する。「又は」という用語は、文脈上別様に示されない限り、包含的であり、および/又はを意味する。「と関連する」および「それと関連する」という語句、ならびにその派生語は、含む、内部に含まれる、相互に接続する、包含する、内部に包含される、へ接続する又はと接続する、へ嵌合する又はと嵌合する、と通信可能である、と連携する、相互接続する、並置する、近接する、へ結合する又はと結合する、有する、の特性を有する、などを意味し得る。さらに、複数の実施形態又は構造が本明細書に記載される場合があるが、1つの実施形態に関して記載された特徴、方法、工程、構成要素などは、反対の具体的な記載がない限り、他の実施形態にも等しく適用される。
【0011】
また、本明細書では、「第1」、「第2」、「第3」などの用語が、様々な要素、情報、機能、又は行為を指すために使用されることがあるが、これらの要素、情報、機能、又は行為は、これらの用語によって限定されるべきではない。むしろこれらの数字形容詞は、異なる要素、情報、機能、行為をそれぞれ区別するために使用される。例えば、第1の要素、情報、機能、又は行為は、第2の要素、情報、機能、又は行為と称すことができ、同様に、第2の要素、情報、機能、又は行為は、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の要素、情報、機能、又は行為と称することができる。
【0012】
加えて、「に隣接する」という用語は、文脈上明らかにそうでないことが示されない限り、要素がさらなる要素に比較的近接しているが接触していないこと、又は要素がさらなる部分に接触していることを意味し得る。さらに、「に基づく」という表現は、明示的に別段の記載がない限り、「少なくとも部分的に、基づく」という意味を意図している。「約」又は「実質的に」などの用語は、その寸法に関する通常の業界製造公差内にある値のばらつきを網羅することを意図している。業界標準がない場合は、特に断りのない限り、20%の変動がこれらの用語の意味の範囲内に含まれる。
【0013】
図1のシステムは、地下水、地表水、精製所、石油化学工場など、自然、工業又は化学的なプロセスから発生した水を効果的に処理するために実施することができる。図1は、電気を使用して使用済み苛性剤中にヒドロキシラジカルを直接発生させ、酸化を行う電気酸化システム100を示している。図1に示す電気酸化システム100は、ポンプ102、フィルター104、冷却器106、電源108、および反応器110を含む。無論、システムによっては、図1に示した構成要素のいくつかを省略することもできる。
【0014】
ポンプ102は、採用される場合、吸入口112又は供給源から流体を引き込み、その流体を所望の流量および圧力で電気酸化システム100を通して導くように操作可能な任意の種類のポンプを含んでもよい。フィルター104は、流体が冷却器106を通過する前に、流体から大きな汚染物質や破片をろ過するために配置されてもよい。冷却器106は、流体が反応器110に誘導される前に、流体を所望の温度まで冷却するように作動する。
【0015】
図1に示した反応器110は、導電性で自立型の、基板を使用しない合成ダイヤモンド電極を使用し、水又は流体中でヒドロキシラジカルを直接生成するが、他の配置も可能である。電流は電源108によって電極に供給される。他の酸化技術と同様に、電流は汚染物質の一部を最高酸化状態まで完全に破壊する。COD(化学的酸素要求量)の減少の程度は、電流密度および電気酸化システム100の運転時間に直接的に対応する。運転費用(主に電気代)は、CODの破壊量と化学量論的に関連している。ヒドロキシラジカル(酸化剤)は、電気と電極を用いて、水を-OHラジカルとH+イオンとに分解することにより生成される。図1に示される電気酸化システム100は、反応器110内に1つ以上のホウ素ドーピングダイヤモンド(BDD)電極を組み込んでいてもよい。
【0016】
図2の処理システム200は、図1の電気酸化システム100と連動して、汚染物質除去の効果をさらに高める。有機化合物の電気酸化は、物質移動に制限がある。言い換えれば、酸化を必要とする有機汚染物質の濃度が低ければ低いほど、所望の酸化を達成するために必要な時間とエネルギーは多く(低効率/高コストと)なる。さらに、低導電性又は非導電性の廃水は、電気酸化による電気効率を大幅に低下させる。
【0017】
処理システム200は、電気酸化システム100と逆浸透システム202を含む。逆浸透システム202は、水流204(入力)中の塩類および汚染物質(総溶解固形分(TDS))を廃水のより少ない部分に濃縮する1つ以上の膜を含む。これは、TDSを含む水の体積を比例的に減少させながら、TDSの濃度を元の濃度の5倍から30倍に増加させる効果がある。これにより、汚染物質の濃度がはるかに高い、はるかに少ない廃水の流れを処理することができ、従って電気酸化システム100の効率又は有効性が向上する。
【0018】
運転中、凝縮水流204は、廃水源又はプロセスから逆浸透システム202に供給される。逆浸透システム202は、透過液206を濃縮液208から分離するように作動する。透過液206は、非常に低いTDSと非常に低いレベルの望ましくない汚染物質を有し、一般に凝縮水流204の75~90パーセントを含む。図2の例では、汚染物質はジオキサンを含み、透過液206は5ppd未満のレベルのジオキサンを有する。
【0019】
濃縮液208は、凝縮水流204の残り(凝縮水流204の10~25%)を含み、図1に関して説明したように動作する電気酸化システム100に誘導される。電気酸化システム100が作動するためには、濃縮液208は導電性でなければならない。これを保証するために、必要に応じて、塩(例えば、NaCl)を、塩補填接続を介して電気酸化システム100に添加し、所望の伝導性レベルを維持する。
【0020】
運転中、電気酸化システム100は、汚染物質を酸化させ、汚染の少ない流体と、回収、燃焼、又は単に大気中に排出することができる1つ以上のガス(例えば、二酸化炭素、一酸化炭素、水素など)を生成する。ここで減少した汚染流体は、廃水戻りライン210を経由して凝縮水流204に戻される。流体にはまだ汚染物質が含まれており、凝縮液と混合されると、処理システム200の有効性を向上させる汚染レベルを高める役割を果たす。
【0021】
このように、廃水戻りライン210の導電性塩および未処理の汚染物質は、逆浸透システム202の供給側に送り返され、電気酸化システム100での追加処理のために再利用/再濃縮される。
【0022】
この処理システム200は、電気酸化処理の効率を向上させ、酸化を達成するのに必要な時間を短縮し、同じ量の酸化を達成するのに使用する電力を少なくする。これには、所定の作業に対して装置の寸法を小さくできるという利点もある。さらに、前述のように、非導電性廃水は導電性塩の添加を必要とし、これは通常、酸化廃水と共に送られる。膜分離(逆浸透システム202)を使用すれば、塩を回収して再利用することができる。これにより、下流の廃水処理システムによっては敏感に反応するTDSや硫酸塩が低減される。
【0023】
本開示の例示的な実施形態を詳細に説明したが、当業者であれば、本明細書に開示される様々な変更、置換、変形、および改良が、最も広義の形態における本開示の精神および範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解するであろう。
【0024】
本出願のいずれの記載も、特定の要素、工程、行為、又は機能が、特許請求の範囲に含まれなければならない必須要素であることを暗示するものとして読み取られるべきではなく、特許主題の範囲は、許可された請求項のみによって定義される。さらに、これらの請求項は、「の手段」という正確な言葉が続かない限り、ミーンズ・プラス・ファンクションの請求項解釈を意図するものではない。
図1
図2
【国際調査報告】