(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】他励式電気同期機
(51)【国際特許分類】
H02K 19/12 20060101AFI20241003BHJP
H02P 6/32 20160101ALI20241003BHJP
【FI】
H02K19/12
H02P6/32
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521336
(86)(22)【出願日】2022-10-11
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 EP2022078211
(87)【国際公開番号】W WO2023061990
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】102021211472.5
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506292974
【氏名又は名称】マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】MAHLE International GmbH
【住所又は居所原語表記】Pragstrasse 26-46, D-70376 Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コズロウスキー ペーター
(72)【発明者】
【氏名】トパロフ ペンヨ
(72)【発明者】
【氏名】ズィマーシート フィリップ
【テーマコード(参考)】
5H560
5H619
【Fターム(参考)】
5H560AA08
5H560BB16
5H560DC12
5H560EB01
5H560JJ02
5H560UA05
5H619PP02
5H619PP13
5H619PP38
(57)【要約】
本発明は、動作中に回転子磁界を発生する回転子コイル(103)を有する回転子(101)を有する他励式電気同期機(100)に関する。同期機(100)は、回転子磁界を発生するために、回転子コイル(103)に直流電圧を供給する整流回路(6)も有する。回転子コイル(103)の減磁は、保護回路(20)と整流回路(6)との間に配置され、回転子コイル(103)を減磁するためにトリガ回路(24)によって開かれるスイッチ(23)によってだけではなく、整流回路(6)と回転子コイル(103)とに並列に接続された保護回路(20)によって改良される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他励式電気同期機(100)であって、
前記他励式電気同期機は、回転子(101)を有し、前記回転子は、回転子シャフト(102)と、前記回転子シャフト(102)に回転不能に設けられた、動作中に回転子磁界を発生する回転子コイル(103)とを備え、前記回転子コイルは、第1回転子コイル端子(106)と第2回転子コイル端子(107)とを備え、
前記他励式電気同期機は、固定子(104)を有し、前記固定子は、前記固定子(104)に対して固定された、動作中に固定子磁界を発生する少なくとも1つの固定子コイル(105)を備え、前記固定子磁界は、動作中に前記回転子(101)が軸方向の回転軸(90)の周りを回転するように、前記固定子磁界と相互作用し、
前記他励式電気同期機は、前記回転子コイル(103)に電気を供給するための変圧器2次コイル(5)を有し、前記変圧器2次コイルは、前記回転子(101)に回転不能に固定され、
前記他励式電気同期機は、前記変圧器2次コイル(5)と前記回転子コイル(103)との間に接続された整流回路(6)を有し、前記整流回路は、動作中に前記変圧器2次コイル(5)に誘起された変圧器電圧を直流電圧に変換し、第1整流端子(18)と第2整流端子(19)とを備え、
前記他励式電気同期機は、前記整流回路(6)を過電圧から保護するための保護回路(20)を有し、前記保護回路は、前記第1整流端子(18)に接続された第1保護端子(21)と、前記第2整流端子(19)に接続された第2保護端子(22)とを備え、
前記保護回路(20)が前記回転子(101)と前記整流回路(6)との間で並列に接続されるように、前記第1保護端子(21)は前記第1回転子コイル端子(106)に接続され、前記第2保護端子(22)は前記第2回転子コイル端子(107)に接続され、
前記他励式電気同期機は、前記第2整流端子(19)と前記第2保護端子(22)との間に配置されたスイッチ(23)を有し、
前記他励式電気同期機は、前記スイッチ(23)に接続され、前記回転子コイル(103)を減磁するために前記スイッチ(23)を開くように構成されたトリガ回路(24)を有する、
他励式電気同期機。
【請求項2】
前記スイッチ(23)は、前記トリガ回路(24)に接続された制御端子(25)と、前記第2整流端子(19)に接続された第1スイッチ端子(26)と、前記第2保護端子(22)に接続された第2スイッチ端子(27)とを備えることを特徴とする、
請求項1に記載の他励式電気同期機。
【請求項3】
前記トリガ回路(24)は、分圧器(31)を備え、
前記分圧器(31)は、変圧器電圧が存在しないときに前記スイッチ(23)が開くように、前記制御端子(25)と前記第1スイッチ端子(26)とに接続されていることを特徴とする、
請求項2に記載の他励式電気同期機。
【請求項4】
前記分圧器(31)は、前記整流回路(6)に直流電圧が存在しないときに前記スイッチ(23)が開くように、前記整流回路(6)に接続されていることを特徴とする、
請求項3に記載の他励式電気同期機。
【請求項5】
前記他励式電気同期機(100)は、回転変圧器(1)を備え、
前記回転変圧器(1)は、変圧器1次コイル(3)を持つ回転変圧器固定子(2)を備え、
前記回転変圧器固定子(2)は、前記固定子(104)に対して固定され、
前記回転変圧器は、前記回転子(101)に対して回転不能である前記変圧器2次コイル(5)を持つ回転変圧器回転子(4)を備え、
前記変圧器1次コイル(3)及び前記変圧器2次コイル(5)は、動作中に、前記変圧器2次コイル(5)において前記変圧器電圧を生成するために、誘導的に相互作用することを特徴とする、
請求項1-4のいずれか1項に記載の他励式電気同期機。
【請求項6】
前記トリガ回路は、前記変圧器1次コイル(3)に誘導結合されたトリガコイル(32)を備え、前記変圧器1次コイル(3)は、動作中に、トリガ電圧を前記トリガコイルに誘起し、
前記トリガコイル(32)は、トリガ電圧が存在しないときに前記スイッチ(23)が開くように、前記分圧器(31)に接続されている、
請求項5と、請求項3又は4とに記載の他励式電気同期機。
【請求項7】
前記他励式電気同期機(100)は、前記トリガ回路(24)への無線信号伝送のために信号伝送装置(33)を備え、
前記トリガ回路(24)は、前記信号伝送装置(33)によって制御信号を受信すると、前記スイッチ(23)を開くように構成されている、
請求項1-6のいずれか1項に記載の他励式電気同期機。
【請求項8】
前記トリガ回路(24)は、電流センサ(34)を備え、前記電流センサ(34)は、動作中に前記回転子コイル(103)に流れる電流を求め、
前記トリガ回路(24)は、前記電流センサ(34)によって求められた前記電流が所定の値を超過した時に、前記スイッチを開くように構成されていることを特徴とする、
請求項1-7のいずれか1項に記載の他励式電気同期機。
【請求項9】
前記トリガ回路(24)は、前記電流センサ(34)に接続された比較器(35)と、前記比較器(35)及び前記スイッチ(23)に接続されたゲート駆動回路(36)とを備えることを特徴とする、
請求項8に記載の他励式電気同期機。
【請求項10】
前記整流回路(6)は、前記変圧器2次コイル(5)の方向への電流の流れを遮断するように構成されていることを特徴とする、
請求項1-9のいずれか1項に記載の他励式電気同期機。
【請求項11】
前記固定子コイル(105)の数が、3又は3の整数倍であることを特徴とする、
請求項1-10のいずれか1項に記載の他励式電気同期機。
【請求項12】
自動車(200)における走行用モータ(120)としての、請求項1-11のいずれか1項に記載の他励式電気同期機(100)の使用方法。
【請求項13】
サーボモータ(130)としての、請求項1-11のいずれか1項に記載の他励式電気同期機(100)の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転子コイルを有する他励式電気同期機に関し、回転子コイルは、動作中に、変圧器コイル及び整流回路によって直流電圧が供給され、回転子磁界を発生する。さらに、本発明は、そのような他励式電気同期機の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
他励式電気同期機は、固定された固定子と、動作中に回転軸の周りで固定子に対して回転する回転子とを備え、それらは以下で、同期機固定子及び同期機回転子とも呼ばれる。ここで、回転子の回転子磁界と、固定子の固定子磁界とは、相互作用する。他励式電気同期機では、必要とされる回転子の回転子磁界は他励式である。この目的のために、回転子は、一般に、磁界を発生するための直流電圧が供給される回転子コイルを備える。回転子コイルへの電力の供給は、誘導的に実施し得る。この目的のために、交流電圧が、動作中に2次コイルに誘起される。この誘起された電圧は、整流回路を介して必要とされる直流電圧に変換されて、回転子コイルに供給される。
【0003】
そのような他励式同期機は、DE 10 2016 207 392 A1から既知である。この他励式電気同期機は、回転子コイル及び整流回路と並列に平滑容量を有する。加えて、負荷要素が、回転子コイルと直列に接続されている。この負荷要素は、スイッチの関連したスイッチ端子に接続される2つの接続部を備える。このスイッチの制御端子は、分圧器を介して制御される。よって、もし必要なら、特に欠陥が生じた場合に、回転子コイルを減磁することが可能である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、冒頭に記載された種類の他励式電気同期機について、改良された、又は少なくとも異なる実施形態を記載する目的を扱う。特に、本発明は、他励式電気同期機について、同期機の回転子コイルの改良された減磁によって特徴づけられた実施形態を記載する目的を扱う。
【0005】
本発明によれば、この目的は、独立請求項1の主題を通して達成される。好適な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0006】
したがって、本発明は、他励式電気同期機の回転子コイルの減磁について、回転子コイルに並列に接続された、回転子コイルのための整流回路の過電圧保護のために設けられた保護回路を用いるという概念に基づき、ここで保護回路と整流回路との間に配置された回転子コイルの減磁のためのスイッチが、整流回路への回転コイルの電気的接続を切断する。よって、整流回路の保護、及び回転子コイルの減磁のために、保護回路が同時に使用される。このように、保護回路によって簡単かつ信頼性のある減磁が達成され、ここで回転子コイルに蓄積されたエネルギーは、保護回路によって減磁の間に消費される。さらに減磁を実現するための、構成要素の個数が減らされ、設置空間の要件が緩和された他励式電気同期機が簡略化して構成され得る。
【0007】
本発明の概念によれば、以下で簡単に同期機とも呼ばれる他励式電気同期機は、回転子と固定子とを備える。以下において、回転子は同期機回転子とも呼ばれ、固定子は同期機固定子とも呼ばれる。この回転子は、回転子コイルが回転不能に設けられた回転子シャフトを備える。動作中に、この回転子コイルは、以下で回転子磁界とも呼ばれる磁界を発生する。回転子コイルは、以下で第1回転子コイル端子及び第2回転子コイル端子とも呼ばれる2つの接続部を備える。固定子は、固定子に対して固定された少なくとも1つのコイルを備え、このコイルは、以下で固定子コイルとも呼ばれる。動作中に、この少なくとも1つの固定子コイルは、以下で固定子磁界とも呼ばれる磁界を発生する。回転子磁界と固定子磁界とは、回転子が軸方向の回転軸の周りを回転するように、動作中に相互作用する。回転子磁界を発生するために、回転子コイルは、コイルを介して回転子コイルに供給される直流電圧を必要とし、動作中に、交流電圧がコイルに誘起される。この電圧は、以下で変圧器電圧とも呼ばれる。このコイルは、以下で変圧器2次コイルとも呼ばれる。このように、変圧器2次コイルは、回転子コイルの電力供給源として機能する。この変圧器2次コイルは、回転子に回転不能に接続される。整流回路は、変圧器2次コイルと回転子コイルとの間に接続される。動作中に、整流回路は、変圧器2次コイルに誘起された変圧器電圧を、回転子コイルのために直流電圧に変換する。この整流回路は、それに合うように構成される。整流回路は、以下で第1整流端子及び第2整流端子とも呼ばれる2つの接続部を備える。保護回路は、過電圧からの整流回路の保護として機能し、2つの接続部を備え、2つの接続部は、以下で第1保護端子及び第2保護端子とも呼ばれる。第1整流端子は第1保護端子に接続され、第2整流端子は第2保護端子に接続される。加えて、保護回路が回転子と整流回路との間に並列に接続されるように、第1保護端子が第1回転子コイル端子に接続され、第2保護端子が第2回転子コイル端子に接続される。スイッチは、第2整流端子と第2保護端子との間に配置される。加えて、同期機は、スイッチに接続され、回転子コイルを減磁するためにスイッチを開くように構成されたトリガ回路を備える。
【0008】
ここで述べられた方向は、回転軸に関する。したがって、「軸方向」は、回転軸に平行に延びる。加えて、「半径方向」は、回転軸に対して横方向に延びる。
【0009】
第1整流端子及び第2整流端子は、整流回路の回転子コイルへの電気的接続として機能し、よって整流端子の出力接続部である。好適には、整流回路は、2つのさらなる整流端子を、変圧器交流電圧を入力するために入口側に備える。
【0010】
好適には、保護回路も、過電圧からの回転子コイルの保護として機能する。
【0011】
整流回路、保護回路、及びトリガ回路は、好適には、回転子に回転不能に固定される。このことは、整流回路、保護回路、及びトリガ回路が、動作中に、回転軸の周りを回転子と共に回転することを意味する。
【0012】
スイッチの開かれた状態において、第2整流端子と第2保護端子との間の電気的接続が切断される。これとは対照的に、第2整流端子と第2保護端子との間の電気的接続が、スイッチの閉じられた状態において確立される。
【0013】
基本的に、整流回路は、適宜、構成され得る。
【0014】
好ましい実施形態では、整流回路は、変圧器2次コイルの方向への電流の流れを遮断するように構成されている。対照的に、回転子コイルの方向への電流の流れを可能にする。よって、スイッチが開かれたときに、回転子コイルの加速された減磁が行われる。この目的のため、整流回路は、適宜、構成され得る。特に、整流回路は、この目的のために、4つのダイオードを持つブリッジ整流器として構成され得る。
【0015】
好適には、回転子コイルを減磁するためには、このスイッチを開きさえすればよい。これ以外の場合には、回転子コイルが整流回路によって提供された直流電圧を供給される、通常動作が行われるように、スイッチは閉じられたままである。
【0016】
好適には、所定の限界電圧が超過された時に、保護回路は、限界電圧を超過している電圧を消費するものである。好適には、保護回路は、例えば、サプレッサダイオード、バリスタ、IGBT回路等の少なくとも1つの負荷要素を備える。
【0017】
回転子コイルを減磁するためにスイッチが開かれたとき、電流は保護回路を通るほかなく、このことは回転子コイルに蓄積されたエネルギーの減少を生じる。この間、限界電圧以上に保護回路の電圧が上昇し、その結果保護回路はエネルギーを消費する。同時に、回転子の電界を小さくすることの結果として電流の転流が生じ、よって、回転子コイルの電圧の極性の反転が生じる。このことは、保護回路を介して、回転子コイルの急速な減磁を生じる。
【0018】
スイッチがトリガ回路を用いて開かれる及び閉じられるという条件で、スイッチは基本的に、適宜、構成され得る。
【0019】
好適には、スイッチは、トランジスタとして、好ましくはMOSFET又はIGBTとして構成されている。好適には、スイッチがオンの状態において、スイッチは、最小の損失でさらに動かされ得る。よって、スイッチは、確実に、かつ効率的に、低いスイッチ電圧を用いて切り替えられ得る。このスイッチは、トリガ回路に接続された制御端子を備える。加えて、スイッチは2つのスイッチ端子を備え、スイッチ端子は第1スイッチ端子及び第2スイッチ端子とも呼ばれる。好ましくは、第2整流端子は第1スイッチ端子に接続され、第2保護端子は第2スイッチ端子に接続される。
【0020】
スイッチがMOSFTとして構成されているとき、制御端子はゲートに対応し、第1スイッチ端子は好ましくはソースに対応し、第2スイッチ端子は好ましくはドレインに対応する。
【0021】
基本的に、もしトリガ回路が回転子コイルを減磁するためにスイッチを開くなら、トリガ回路は、適宜、構成され得る。
【0022】
特に、変圧器2次コイルの機能に欠陥のある場合、及び/又は変圧器電圧がない又は不十分である場合に自動的にスイッチを開くように、トリガ回路は構成され得る。
【0023】
好適な実施形態において、トリガ回路は、分圧器を備える。この分圧器は、変圧器電圧が存在しないときに、スイッチが開かれるように構成されている。変圧器電圧が「存在しない」とは、変圧器電圧がないこと、そしてまた変圧器電圧が不十分であることの両方を意味する。変圧器電圧が存在しないときにスイッチを開くために、分圧器は、好ましくはスイッチの制御端子及び第1スイッチ端子に接続される。よって、スイッチは、制御端子と第1スイッチ端子との間の電圧差から独立して開かれ、かつ閉じられ得る。この分圧器は、それに合うように構成される。
【0024】
実質的に、分圧器は、2つの2端子受動素子、特に2つの電気抵抗器を備える。
【0025】
整流回路に直流電圧が存在しない場合にスイッチが開くように、分圧器が整流回路に接続されることが考えられる。直流電圧が「存在しない」とは、直流電圧がないこと、そしてまた直流電圧が不十分であることの両方を意味する。よって、整流回路によって提供された直流電圧がない又は不十分であるとき、回転子コイルの減磁が行われる。
【0026】
好ましくは、変圧器2次コイルにおける変圧器電圧の誘起は、電気回転変圧器によって実施され、変圧器2次コイルは電気回転変圧器の一部である。これにより、変圧器2次コイルへのエネルギー伝送が、簡単に、効果的に、かつ信頼性があるように実現され得る。
【0027】
よって、この同期機は、好ましくは電気回転変圧器を備える。この回転変圧器は固定子と回転子とを備え、固定子と回転子とは、以下で回転変圧器固定子及び回転変圧器回転子とも呼ばれる。回転変圧器固定子は、以下で変圧器1次コイルとも呼ばれるコイルを備える。回転変圧器固定子は固定子に対して固定されており、回転変圧器回転子は、回転子に対して回転不能である。よって、回転変圧器回転子は、回転変圧器固定子に対して回転軸の周りを回転可能であり、動作中に、回転子と共に回転軸の周りを回転する。この回転子は、変圧器2次コイルを備える。動作中に、変圧器1次コイルと変圧器2次コイルとは、変圧器電圧を変圧器2次コイルに誘起するために、誘導的に相互作用する。このことは、動作中に、変圧器1次コイルが、変圧器電圧を変圧器2次コイルに誘起することを意味する。
【0028】
変圧器1次コイルと変圧器2次コイルとは、軸方向に互いに対向して配置され得る。変圧器1次コイルと変圧器2次コイルとは、径方向に互いに対向して、同様に配置され得る。
【0029】
考え得る実施形態では、トリガ回路は変圧器1次コイルに誘導結合され、変圧器2次コイルから分離したコイルを備え、分離したコイルは、以下でトリガコイルとも呼ばれる。動作中に、変圧器1次コイルは、以下でトリガ電圧とも呼ばれる電圧をトリガコイルに誘起する。トリガ電圧が存在しないときにスイッチが開くように、トリガコイルは、分圧器に接続される。トリガ電圧に関して「存在しない」とは、トリガ電圧がないこと、そしてまたトリガ電圧が不十分であることの両方を意味する。よって、変圧器1次コイルによって、電圧が誘起されないか、又は誘導された電圧が不十分であるとすぐに、回転子コイルの減磁が実施される。変圧器2次コイルから分離したトリガコイルによって、変圧器2次コイルでのトリガ回路の影響が防がれるか、又は少なくとも小さくされる。
【0030】
回転子コイルの独立的な減磁が、トリガ回路への信号伝送によってもたらされ得て、ここでトリガ回路は、制御信号を受信するとスイッチを開く。この制御信号は、回転変圧器及び/又は回転子の機能からは独立して生成され、トリガ回路に送られ得る。よって、回転子の減磁における高い柔軟性が達成される。
【0031】
この目的のために、同期機は、好ましくは、トリガ回路への無線信号伝送のために信号伝送装置を備える。このトリガ回路は、制御信号を受信するとスイッチを開くように構成されている。この目的のために、トリガ回路は、信号を受信するための、回転子に回転不能に固定された、及び/又はそのような受信機に通信できるように接続された受信機を備える。
【0032】
代替的に又は追加的に、欠陥が存在するとき及び/又は過剰な電流が回転子コイルに流れたときに、トリガ回路は、回転子コイルの減磁を開始し得る。
【0033】
この目的のために、トリガ回路は、好ましくは電流センサを備える。この電流センサは、動作中に、回転子コイルに流れる電流を求めるように構成されている。トリガ回路は、電流センサによって求められた電流が所定の値を超過した時に、スイッチを開くように構成されている。
【0034】
基本的に、電流センサは、適宜、構成されている。特に、電流センサは、シャント及び/又はホールセンサを備え得る。
【0035】
スイッチを切り替えるために、トリガ回路は、好ましくは、電流センサに接続された比較器と、比較器及びスイッチに接続されたゲート駆動回路とを備える。このゲート駆動回路は、比較器とスイッチとの間にこのように接続され、好ましくはスイッチの制御端子に接続される。
【0036】
回転子が2つ以上の回転子コイルを備え得ることは理解されたい。
【0037】
固定子は、好適には少なくとも2つの固定子コイルを備える。
【0038】
好ましくは、固定子は、3又は3の整数倍の固定子コイルを備える。よって、固定子コイルの数は、好ましくは3×Nに対応し、ここでNはゼロよりも大きい自然数である。
【0039】
基本的に、同期機は任意の応用例に使用され得る。
【0040】
同期機は特に自動車に使用され得て、同期機は、同期機を動かすための電源としてバッテリーを含み得る。この同期機は、特に自動車を駆動するために機能し、よって、他励式電気同期モータ及び走行用モータとして構成されている。
【0041】
同様に、動作中に同期機は、サーボモータとして、特に自動車の調整要素を調整し得る。
【0042】
本発明のさらに重要な特徴及び有利な点が、従属請求項、図面、及び図面を用いた関連付けられた図面の説明から得られる。
【0043】
上記の及び以下で説明される特徴は、それぞれ示された組み合わせにおいてだけではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組み合わせにおいても、又はそれ単独でも使用され得ることが理解されたい。
【0044】
本発明の好ましい例示的な実施形態は、図面に示されており、以下の記述において、より詳細に説明され、同一の参照番号は、同一、類似、又は機能的に同一の構成要素に関する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
それぞれを図で示す。
【
図1】
図1は、誘導回転変圧器を持つ他励式電気同期機の、部分的に断面で示された等角図である。
【
図2】
図2は、自動車における他励式電気同期機の回路図からの、極めて簡略化された抜粋した図である。
【
図3】
図3は、自動車における他励式電気同期機の回路図からの、極めて簡略化された抜粋した図である。
【
図4】
図4は、自動車における他励式電気同期機の回路図からの、極めて簡略化された抜粋した図である。
【
図5】
図5は、自動車における他励式電気同期機の回路図からの、極めて簡略化された抜粋した図である。
【
図6】
図6は、自動車における他励式電気同期機の回路図からの、極めて簡略化された抜粋した図である。
【
図7】
図7は、他励式電気同期機の、極めて簡略化された断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
例えば
図1-7に示されるような他励式電気同期機100は、以下において簡単に同期機100としても示され、自動車200(
図2-6を参照)において使用され得る。この他励式電気同期機100は、自動車200を駆動するための同期機110として、すなわち走行用モータ120として使用され得る。他励式電気同期機100は、調節要素を調節するための同期機110として、すなわちサーボモータ130としても使用され得る。
【0047】
この同期機100は、特に
図1及び
図7から明らかなように、回転子101を備える。以下で、回転子101は同期機回転子101とも呼ばれる。回転子101は、回転子シャフト102と、回転子シャフト102に回転不能に設けられたコイル103とを備える(
図2-6を参照)。以下で、このコイル103は、回転子コイル103とも呼ばれる。動作中、回転子コイル103は、以下で回転子磁界とも呼ばれる磁界を発生する。回転子コイル103は、
図1-6では、インダクタンス及びオーム抵抗器として表される。この同期機100は、
図7に示される固定子104をさらに備え、固定子104は、以下で同期機固定子104とも呼ばれる。同期機100は、固定子104に対して固定された少なくとも1つのコイル105を備え(
図7を参照)、コイル105は、以下で固定子コイル105とも呼ばれる。動作中、少なくとも1つのコイル105は、以下で固定子磁界とも呼ばれる磁界を発生する。動作中、回転子101が軸方向の回転軸90の周りを回転するように、固定子磁界と回転子磁界とは、互いに相互作用する。この回転子磁界を発生するために、回転子101、特に回転子コイル103は、直流電圧を必要とする。回転子コイル103に直流電圧を供給するため、回転子コイル103は2つの接続部106,107を備え、接続部106,107は、以下で第1回転子コイル端子106と第2回転子コイル端子107とも呼ばれる。この直流電圧は、変圧器2次コイル5によって回転子コイル103に供給され、交流電圧が、変圧器2次コイル5において誘導的に誘起される。
【0048】
ここで述べられた方向は、回転軸90に関する。したがって、「軸方向」は、回転軸に対して平行に延びる。加えて、「半径方向」は、回転軸90に対して横方向に延びる。
【0049】
示されている例示的な実施形態において、変圧器2次コイル5は、電気回転変圧器1の一部である。この回転変圧器1は、固定子2と回転子4とを備える。以下で、固定子2は、回転変圧器固定子2とも呼ばれる。以下で、回転子4は、回転変圧器回転子4とも呼ばれる。回転変圧器固定子2は、固定子104に対して回転不能に固定される。回転変圧器回転子4は、回転子101に対して回転不能に固定される。よって、回転変圧器回転子4は、回転軸90の周りを、回転変圧器固定子2に対して、このように回転可能である。動作中、回転変圧器回転子4は、回転軸90の周りを、回転変圧器固定子2に対して、このように回転子101と共に回転する。誘導エネルギー伝送のために、回転変圧器固定子2は1次コイル3を備え、回転変圧器回転子4は変圧器2次コイル5を備える。以下で、1次コイル3は、変圧器1次コイル3とも呼ばれる。
図1から明らかなように、この変圧器1次コイル3と変圧器2次コイル5とは、示されている例示的な実施形態において、軸方向に互いに対向して配置されている。動作中、変圧器1次コイル3は、変圧器2次コイル5に交流電圧を誘起し、この交流電圧は、以下で変圧器電圧とも呼ばれる。
【0050】
回転子コイル103に必要とされる直流電圧を供給するために、
図2-6から明らかなように、整流回路6が、変圧器2次コイル5と回転子コイル103との間に接続され、整流回路6は、変圧器電圧を直流電圧に変換する。この整流回路6は、回転子101に回転不能に固定され、回転変圧器回転子4の一部であり得る。
【0051】
さらに特に
図1から明らかなように、示されている例示的な実施形態において、回転変圧器1は、回転子101の軸方向の端面に配置され、回転子コイル103と少なくとも1つの固定子コイル105とに対して間隔を空けて配置されている。
【0052】
変圧器電圧を変圧器2次コイル5に誘起するために、変圧器1次コイル3は交流電圧を必要とする。
図2-6から明らかなように、示されている例示的な実施形態における変圧器1次コイル3は、電気エネルギー源201を介して供給され、電気エネルギー源201は直流電圧を提供する。示されている例示的な実施形態における電気エネルギー源201は、自動車200のバッテリー202である。変圧器1次コイル3に交流電圧を供給するために、インバーター回路7が、エネルギー源201と変圧器1次コイル3との間に設けられる。このインバーター回路7は、エネルギー源201の直流電圧を、変圧器1次コイル3のために交流電圧に変換する。インバーター回路7はコンバーターを含むことが考えられる。
【0053】
図1から明らかなように、示されている例示的な実施形態における回転変圧器回転子4は回路基板8を有し、回路基板8には変圧器2次コイル5が設けられている。この回路基板8は円板形状のように構成されており、円形である、すなわち円板又はリング状のように構成されている。示されている例示的な実施形態における変圧器2次コイル5は、少なくとも1つの、回路基板8のトレース9を備え、トレース9は以下で変圧器トレース9とも呼ばれる。示されている例示的な実施形態において、変圧器2次コイル5は、少なくとも1つの変圧器トレース9からなり、平面巻線10として構成されている。
【0054】
図1に示されるように、回転子シャフト102の、回転変圧器回転子4に回転不能に固定された接続は、回路基板8の中央にある開口部14を介して実現され、回転子シャフト102は開口部14に挿通されている。
【0055】
図1から明らかなように、変圧器1次コイル3は、フラットコイル11として構成されている。さらに
図1から明らかなように、変圧器1次コイル3及び変圧器2次コイル5は、示されている例示的な実施形態において、磁心12、特にフェライトコア13に配置され、それは、回転変圧器固定子2に対して固定される。磁心12は、以下で変圧器磁心12とも呼ばれる。この変圧器磁心12は半径方向に開口しており、その結果、変圧器2次コイル5を持つ回路基板8は、変圧器磁心12に入り、そこに回転可能に配置される。加えて、変圧器磁心12は、軸方向に開口した凹部15を備え、そこに、変圧器1次コイル3が配置されている。
【0056】
示されている例示的な実施形態において、整流回路6は、単に例として、4つのダイオードD1-D4、すなわち第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3、及び第4ダイオードD4を持つブリッジ整流器16として構成されている。第2ダイオードD2及び第4ダイオードD4だけでなく第1ダイオードD1及び第3ダイオードD3も、変圧器2次コイル5及び回転子コイル103に直列に及び並列に、それぞれ接続される。よって、整流回路6は、ただ回転子コイル103の方向への電流を許容し、変圧器2次コイル5の方向への電流を遮断する。
【0057】
示されている例示的な実施形態において、インバーター回路7は、単に例として、フルブリッジインバーター17として構成され、フルブリッジインバーター17は、4つのトランジスタTa-dと2つのスイッチSa-bとを備える。
【0058】
出力側において、整流回路6は、2つの接続部18,19を備え、接続部18,19は、以下で第1整流端子18及び第2整流端子19とも呼ばれる。示されている例示的な実施形態において、変圧器2次コイル5は、第1ダイオードD1と第3ダイオードD3との間、及び第2ダイオードD2と第4ダイオードD4との間で、整流回路6に接続されている。
【0059】
図2-6から明らかなように、保護回路20が、回転子コイル103と整流回路6との間に並列に設けられ、保護回路20は、回転子コイル103を過電圧から保護する。示されている例示的な実施形態において、保護回路20は、双方向サプレッサダイオード30として構成されている。保護回路20は、2つの接続部21,22を備え、接続部21,22は、以下で第1保護端子21及び第2保護端子22とも呼ばれる。第1保護端子21は第1回転子コイル端子106に接続され、第2保護端子22は第2回転子コイル端子107に接続される。加えて、第1保護端子21は第1整流端子18に接続される。第2保護端子22は、スイッチ23を介して第2整流端子19に接続される。よって、保護回路20は、回転子101と整流回路6との間に並列に接続される。閉じられた状態において、スイッチ23は、第2整流端子19と第2保護端子22との間を電気的に接続し、開かれた状態において、スイッチ23は、第2整流端子19と第2保護端子22との間の電気的接続を切断する。トリガ回路24が、スイッチ23に接続されて、回転子コイル103を減磁するためにスイッチ23を開くように構成されている。そうでなければ、スイッチ23は、回転子コイル103が磁界を発生するように閉じられている。
【0060】
スイッチ23が開かれているとき、回転子コイル103からの電流の流れは、開いたスイッチ23及び整流回路6の配置により、保護回路20を通ることだけが可能である。これにより、保護回路20の限界電圧が急速に到達されるように、保護回路20の電圧は上昇する。加えて、電流の転流が、回転子磁界を小さくすることにより生じる。この結果、回転子コイル103の電圧の極性の反転が生じる。よって、回転子コイル103の急速な減磁が、保護回路20を介して生じる。
【0061】
示されている例示的な実施形態において、スイッチ23は制御端子25と2つのスイッチ端子26,27とを備える。スイッチ端子26,27は、第1スイッチ端子26と、第2スイッチ端子27とも呼ばれる。スイッチ23は、例えば、トランジスタ28、好ましくはMOSFET29として構成される。トリガ回路24は制御端子25に接続されている。加えて、第2整流端子19は第1スイッチ端子26に接続され、第2保護端子22は第2スイッチ端子27に接続されている。よって、低い電圧が、スイッチ23を切り替えるために必要である。よって、トリガ回路24は、確実に、かつ効率的に動作させられ得る。MOSFET29として構成されたスイッチ23の場合、制御端子25は、ゲートに対応する。加えて、示されている例示的な実施形態における第1スイッチ端子26はソースに対応し、第2スイッチ端子27はドレインに対応する。
【0062】
図3-5に示されている例示的な実施形態において、トリガ回路24は分圧器31を備える。この分圧器31は、2端子受動素子として知られる2つの電気抵抗器R1及びR2、すなわち第1抵抗器R1及び第2抵抗器R2を備え、制御端子25と第1スイッチ端子26とに接続されている。示されている例示的な実施形態において、トリガ回路24は、キャパシタCtをさらに備える。
【0063】
図3及び4に示されている例示的な実施形態において、変圧器電圧が存在しないときに、すなわち電圧なしに又は不十分な電圧でスイッチ23が開くように、分圧器がある。よって、例えば回転変圧器1が停止しているときに、回転子コイル103の減磁が生じる。
【0064】
図3の例示的な実施形態において、分圧器31は、第1抵抗器R1を介して、整流回路6の第4ダイオードD4に接続され、よって変圧器2次コイル5に接続される。さらに、第1抵抗器R1は制御端子25に接続される。第2抵抗器R2は、第2整流端子19と第1スイッチ端子26とに接続される。整流回路6が供給する直流電圧が存在しない、すなわち直流電圧がないか、又は直流電圧が不十分なとき、制御端子25と第1スイッチ端子26との間の電圧差はスイッチ23の閾値電圧を下回り、スイッチ23が開く。その結果、整流回路6に直流電圧が存在しないときにスイッチ23は開き、回転子コイル103を減磁する。
【0065】
図4の例示的な実施形態において、動作中に、変圧器1次コイル3がトリガ電圧をトリガコイル32に誘起するように、トリガ回路24は、変圧器1次コイル3に誘導結合されたトリガコイル32を備える。トリガコイル32は、一端が第1抵抗器R1に、他端が第2抵抗器R2に接続される。第1抵抗器R1は、制御端子25に接続される。第2抵抗器R2は、第2整流端子19と第1スイッチ端子26とに接続される。誘起されたトリガ電圧が存在しない、すなわち誘起されたトリガ電圧がないか、又は誘起されたトリガ電圧が不十分な状態で、制御端子25と第1スイッチ端子26との間の電圧差はスイッチ23の閾値電圧を下回り、スイッチ23が開く。よって、回転子コイル103は減磁される。示されている例示的な実施形態において、トリガ回路24は、スイッチ23の制御電圧を制限するために、単方向サプレッサダイオードDtを備え、制御端子25と第1スイッチ端子26とは並列に接続されている。さらに、ダイオードD5と第3抵抗器R3とが、トリガコイル32と第1抵抗器R1との間に接続されている。
【0066】
図5の例示的な実施形態において、同期機1は、トリガ回路24への無線信号伝送のために信号伝送装置33を備える。このトリガ回路24は、信号伝送装置33によって受信された制御信号を受信する時に、スイッチ23を開くように構成されている。よって、必要に応じて、特に回転変圧器1とは独立して回転子コイル103を減磁することが可能である。
【0067】
図5に示される例示的な実施形態において、信号伝送装置33は、回転子101に回転不能に固定されたコイル37を備え、コイル37は以下で回転子信号コイル37とも呼ばれる。加えて、信号伝送装置33は、固定子104に対して固定されたコイル38を備え、コイル38は以下で固定子信号コイル38とも呼ばれる。さらに、信号伝送装置33は、固定子信号コイル38の上流に接続された信号生成ユニット39を備える。回転子コイル103の減磁が必要とされたとき、信号生成ユニット39は、制御信号を生成し、固定子信号コイル38を用いて、この制御信号を回転子信号コイル37へ伝送する。そうすることで、回転子信号コイル37は、実質的に、
図4の例示的な実施形態におけるトリガコイル32と同様に機能する。よって、回転子信号コイル37は、一端が第1抵抗器R1に、他端が第2抵抗器R2に接続される。第1抵抗器R1は、制御端子25に接続される。第2抵抗器R2は、第2整流端子19と第1スイッチ端子26とに接続される。
図5の例示的な実施形態においても、単方向サプレッサダイオードDtは制御端子25及び第1スイッチ端子26に並列に接続され、ダイオードD5及び第3抵抗器R3が、回転子信号コイル37と第1抵抗器R1との間に接続される。
【0068】
図6に示される例示的な実施形態において、トリガ回路24は、動作中に回転子コイル103に流れる電流を求める電流センサ34を備える。このトリガ回路24は、電流センサ34によって求められた電流が所定の値を超過した時に、スイッチ23を開くように構成されている。よって、過剰な電流が回転子コイル103に流れた時に、回転子コイル103を減磁することが可能である。
【0069】
図6に示される例示的な実施形態において、トリガ回路24は、電流センサ34に接続された比較器35と、比較器35及びスイッチ23に接続されたゲート駆動回路36とを備える。電流センサ34は、シャント40及び/又はホールセンサ41を備え得る。
【0070】
図2-6において、単に1つの回転子コイル103がそれぞれに示されてはいるが、
図1に示されるように、回転子101は、2つ以上の回転子コイル103も備え得る。
【国際調査報告】