IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】パンツ型の着用可能な物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/49 20060101AFI20241003BHJP
   A61F 13/15 20060101ALI20241003BHJP
   B65D 85/07 20170101ALI20241003BHJP
【FI】
A61F13/49 312Z
A61F13/49 413
A61F13/49 311Z
A61F13/15 329
A61F13/15 340
B65D85/07
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521352
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(85)【翻訳文提出日】2024-04-09
(86)【国際出願番号】 CN2021125242
(87)【国際公開番号】W WO2023065207
(87)【国際公開日】2023-04-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100198029
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 力
(72)【発明者】
【氏名】チェン、チュンミン
(72)【発明者】
【氏名】森本 広一
(72)【発明者】
【氏名】マーク、トーマス、スティルワゴン
(72)【発明者】
【氏名】イン、チーレイ
(72)【発明者】
【氏名】ピユシュ、ミシュラ
【テーマコード(参考)】
3B200
3E068
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200BA11
3B200BB11
3B200CA02
3B200CA04
3B200CA06
3B200CA07
3B200DA21
3B200DA25
3B200DC01
3B200DC02
3B200DC07
3B200EA23
3B200EA27
3E068AA40
3E068AB02
3E068CC22
(57)【要約】
内側シートと、外側シートと、横断方向に延びる複数の弾性部材と、を備える、積層体を備え、隣接する弾性部材間の長手方向寸法が、弾性間隔を形成する、前側及び後側弾性ベルト領域を備える、パンツ形態の着用可能な物品が開示され、積層体は、前側及び後側弾性ベルト領域の側縁部に隣接する領域において伸縮方向に少なくとも約10mmにわたって弾性部材を連続的に結合する弾性結合部と、横断方向において弾性結合部の間に配置された複数の別個の結合単位と、を更に備え、各別個の結合単位は、内側シート及び外側シートのうちの少なくとも1つに適用され、各弾性間隔内に少なくとも1つの別個の結合単位が配置され、複数の別個の結合単位が、複数の長手方向列を形成し、各長手方向列が、長手方向間隔の集合体を含み、複数の別個の結合単位は、複数の横断方向列を形成し、各横断方向列は、横断方向間隔の集合体を含み、少なくとも2つの長手方向列及び少なくとも2つの砲弾方向列によって提供される別個の結合単位の集合体は、別個の結合単位のパターンを形成し、積層体は、少なくとも第1のパターン及び第2のパターンの別個の結合単位を含み、第1のパターン及び第2のパターンの別個の結合単位は、長手方向寸法、横断方向寸法、長手方向間隔の集合体、及び横断方向間隔の集合体のうちの1つ以上において差異を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前側弾性ベルト領域と、後側弾性ベルト領域と、股部領域と、前記前側弾性ベルト領域及び前記後側弾性ベルト領域を接合して、腰部開口部及び一対の脚部開口部を形成する一対のサイドシームと、を備える、長手方向及び横断方向に連続的な着用可能な物品であって、前記股部領域が、前記前側弾性ベルト領域と前記後側弾性ベルト領域との間に長手方向に延在し、
前記前側及び後側弾性ベルト領域の各々が、内側シートと、外側シートと、前記横断方向に延びる複数の弾性部材と、を備える、積層体を備え、隣接する弾性部材の間の長手方向寸法が、弾性間隔を形成し、
前記積層体が、前記前側及び後側弾性ベルト領域の前記側縁部に隣接する領域において伸縮方向に少なくとも約10mmにわたって前記弾性部材を連続的に結合する弾性結合部と、前記横断方向において前記弾性結合部の間に配置された複数の別個の結合単位と、を更に備え、各別個の結合単位が、前記内側シート及び前記外側シートのうちの少なくとも1つに適用され、各弾性間隔内に配置された少なくとも1つの別個の結合単位が存在し、
前記複数の別個の結合単位が、複数の長手方向列を形成し、各長手方向列が、長手方向間隔の集合体を含み、
前記複数の別個の結合単位が、複数の横断方向列を形成し、各横断方向列が、横断方向間隔の集合体を含み、
少なくとも2つの長手方向列及び少なくとも2つの横断方向列によって提供される別個の結合単位の集合体が、別個の結合単位のパターンを形成し、前記積層体が、別個の結合単位の少なくとも第1のパターン及び第2のパターンを含み、別個の結合単位の前記第1のパターン及び前記第2のパターンが、長手方向寸法、横断方向寸法、前記長手方向間隔の集合体、及び前記横断方向間隔の集合体のうちの1つ以上において差異を有する、着用可能な物品。
【請求項2】
各別個の結合単位が、約0.5mm~約20mmの長手方向寸法、及び約0.5mm~約6.0mmの横断方向寸法を有する、請求項1に記載の着用可能な物品。
【請求項3】
任意の2つの別個の結合単位の間で、前記別個の結合単位が、互いとの少なくとも約0.2mmの長手方向間隔、及び互いとの少なくとも約0.2mmの横断方向間隔を有し、前記別個の結合単位の全てが、それぞれ、同じ前記長手方向寸法及び同じ前記横断方向寸法で提供されている、請求項1又は2に記載の着用可能な物品。
【請求項4】
前記第1のパターン及び前記第2のパターンが、横断方向境界を介して互いに隣接して配置されており、前記パターンが、少なくとも前記横断方向間隔の集合体によって異なる、請求項1~3のいずれか一項に記載の着用可能な物品。
【請求項5】
前記第1のパターンが、前記腰部開口部に隣接して、かつ前記脚部開口部に隣接して提供されている、請求項4に記載の着用可能な物品。
【請求項6】
前記積層体が、能動的弾性を有しない非弾性領域を含み、前記第2のパターンが、前記非弾性領域内に配置されている、請求項4又は5に記載の着用可能な物品。
【請求項7】
前記第1のパターンに重なる前記弾性部材が、前記長手方向に離間した第1のピッチで配置されており、前記第2のパターンに重なる前記弾性部材が、前記長手方向に離間した第2のピッチで配置されている、請求項4~6のいずれか一項に記載の着用可能な物品。
【請求項8】
前記第2のパターンの前記横断方向間隔が、前記第1のパターンの前記横断方向間隔の約1.2~約5倍である、請求項4~7のいずれか一項に記載の着用可能な物品。
【請求項9】
別個の結合単位の第3のパターンを更に含み、前記第3のパターンが、前記第1のパターンと前記第2のパターンとの間に配置されている、請求項4~8のいずれか一項に記載の着用可能な物品。
【請求項10】
前記第1のパターン及び前記第2のパターンが、長手方向境界を介して互いに隣接して配置されており、前記パターンが、少なくとも前記長手方向間隔の集合体によって異なる、請求項1~3のいずれか一項に記載の着用可能な物品。
【請求項11】
前側弾性ベルトと、後側弾性ベルトと、前記前側弾性ベルト及び前記後側弾性ベルトを架橋する中央シャーシと、を備え、前記第1のパターンが、前記中央シャーシに重ならない前記前側及び後側弾性ベルトの前記領域上に提供されている、請求項10に記載の着用可能な物品。
【請求項12】
前記第1のパターンが、横断方向間隔の一定の集合体及び長手方向間隔の一定の集合体を有し、前記第2のパターンが、一定でない前記長手方向列の少なくとも約30%、好ましくは、少なくとも約50%を有し、任意の隣接する長手方向列の前記別個の結合単位の集合間隔が互いに異なる、請求項1~11のいずれか一項に記載の着用可能な物品。
【請求項13】
前記第1のパターンが、前記腰部開口部に隣接して、かつ前記脚部開口部に隣接して提供されている、請求項12に記載の着用可能な物品。
【請求項14】
前記第2のパターンが、前記腰部開口部に隣接して、かつ前記脚部開口部に隣接して提供されている、請求項12に記載の着用可能な物品。
【請求項15】
前記第1のパターンに重なり合う前記積層体が、前記第2のパターンに重なり合う前記積層体とは異なる色を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の着用可能な物品。
【請求項16】
前記第1のパターン又は前記第2のパターンに重なり合う前記積層体の前記色が、約50より高い明度及び約80より低い彩度を有する、請求項15に記載の着用可能な物品。
【請求項17】
前記第1のパターンが、前記腰部開口部に隣接して提供されており、第1のアートワークが、前記腰部開口部に隣接する前記第1のパターンに少なくとも部分的に重なる前記積層体上に提供されており、前記第1のアートワークが、前記積層体の横断方向寸法全体に延在し、第1の色を含み、前記第1のアートワークが、前記サイドシームにおける第1の長手方向寸法と、長手方向軸に沿った第2の長手方向寸法と、を有し、前記第2の長手方向寸法が、前記第1の長手方向寸法よりも大きい、請求項1~16のいずれか一項に記載の着用可能な物品。
【請求項18】
前記第1のアートワークが、前記第1の色の複数のストライプを含み、前記ストライプが、前記サイドシームから前記積層体の横断方向中心に向かって増加する横断方向間隔寸法を有する、請求項17に記載の着用可能な物品。
【請求項19】
前記第1のパターンが、前記脚部開口部に隣接して更に提供されており、第2のアートワークが、前記脚開口部に隣接する前記第1のパターンに少なくとも部分的に重なる前記積層体上に提供されており、前記第2のアートワークが、前記第1の色を含み、前記第2のアートワークが、前記サイドシームにおいて第3の長手方向寸法を有し、前記第2のアートワークの前記長手方向寸法が、前記第3の長手方向寸法から前記横断方向中心に向かって減少する、請求項17又は18に記載の着用可能な物品。
【請求項20】
前記第1のパターンが、前記腰部開口部に沿って提供されており、前記第1のパターンに重なり合う前記積層体が、無色である、請求項15に記載の着用可能な物品。
【請求項21】
前記前側弾性ベルト領域及び前記後側弾性ベルト領域のうちの1つの上に配置された処分テープを更に備え、前記処分テープに重なり合う前記弾性ベルト領域に、前記内側シートと前記外側シートとの間に配置された補強接着剤が提供されている、請求項1~20のいずれか一項に記載の着用可能な物品。
【請求項22】
パッケージであって、請求項1~21のいずれか一項に記載の複数の着用可能な物品を備え、前記パッケージが、0%超~約30%のバッグ内圧縮率を有する、パッケージ。
【請求項23】
パッケージであって、請求項1~22のいずれか一項に記載の複数の着用可能な物品を備え、前記物品が、前記着用可能な物品の消費者利益を伝えるための第1のしるしを提供されており、前記第1のしるしが、前記パッケージ上に更に提供されている、パッケージ。
【請求項24】
スロットダイアプリケータから排出された接着剤を、内側シート及び外側シートのうちの少なくとも1つに別個の結合単位のパターンで適用することによって、請求項1~21のいずれか一項に記載の着用可能な物品の別個の結合単位のパターンを作製する方法であって、前記スロットダイアプリケータが、スロット開口部と、第1のリップと、第2のリップと、を含み、前記スロット開口部が、前記第1のリップと前記第2のリップとの間に位置し、前記シートが、第2の表面の反対側に配置された第1の表面と、非拘束キャリパ、Hs、と、を有し、前記方法が、
前記シートを機械方向に連続的に前進させるステップと、
前記シートを基板キャリアローラと係合させるステップであって、前記ローラが、非柔軟性支持表面及びパターン要素を備え、前記パターン要素が、パターン表面を含み、前記パターン要素が、前記非柔軟性支持表面から離れて延在して、前記パターン表面と前記非柔軟性支持表面との間に、第1の最小距離、R1、を画定する、ステップと、
前記ローラを、前記スロットダイアプリケータに隣接して位置決めして、前記パターン要素の前記パターン表面と前記第1のリップ及び前記第2のリップとの間に、前記シートの前記非拘束キャリパ、Hs、未満の最小距離、Hg、を画定するステップと、
前記シートの前記第1の表面が、前記ローラ上に配置される間に、前記シートの前記第2の表面を、前記スロットダイアプリケータを通過して前進させるステップと、
前記シートの前記第1の表面が前記ローラ上に配置される間に、前記スロットダイアプリケータの前記第1のリップ、前記スロット開口部、及び前記第2のリップを通過して、前記シート及び前記パターン要素を前進させることによって、前記パターン表面を前記非柔軟性支持表面に向かって断続的に偏向させて、前記パターン表面と前記非柔軟性表面との間に第2の最小距離、R2、を画定するステップであって、R2が、R1未満である、ステップと、
前記スロットダイアプリケータの前記スロット開口部から前記シートの前記第2の表面上に接着剤を排出するステップと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改善された柔軟性、及び改善された機能の直感的な外観を伴う、弾性ベルトを有する、パンツ型の着用可能な物品に関する。
【背景技術】
【0002】
乳幼児、及び失禁症状のある他の個人は、尿及び他の身体排出物を受容及び収容するおむつなどの吸収性物品を着用する。プルオン型吸収性物品、すなわちパンツ型の吸収性物品は、着用者の両脚を脚部開口部に挿入し、物品を下部胴体周囲の位置まで上方に滑らせることにより着用される物品である。パンツ型の吸収性物品は、歩くことができる、及び多くの場合、トイレのトレーニング中の幼児用として、かつ、より年下の幼児であっても、テープで止めるタイプの吸収性物品をつけさせるのがより困難になりがちな、動きの激しい幼児用、並びに腰部開口部及び脚部開口部の周囲への柔軟なフィットを要する年下の幼児用として広く普及している。
【0003】
パンツ型物品は、着用者又は介護者が物品を展開し、物品を着用するために着用者の脚を脚部開口部内に挿入するのを容易にするのに十分な弾性を腰部開口部の周囲及びその付近に有する、種々の構造を採り得る。腰部周囲及びその近傍の領域は、多くの場合、弾性ベルトと称される。パンツ型物品の1つの種類の構造は、着用者の股部領域を覆う中央シャーシと、PCT公開第2006/17718(A)号に説明されているような腰部開口部及び脚部開口部を画定する別個の弾性ベルトとを有するベルト型パンツである。パンツ型物品の別の種類の構造は、物品の外側カバーが物品の衣類に面する面全体を完全に覆うように構成された一体型パンツであり、胴体の周囲で伸縮するように構成された部分は、弾性ベルト領域とみなされる。
【0004】
パンツ型物品の構造がどのようなものであれ、パンツ型物品は、物品の構造上の制限に基づいて、非常に小さいサイズ調節又は身体構成調節の範囲のみを提供する。そのため、パンツ型物品は、典型的には、弛み及び漏れに対する十分な保護が提供され得るように、非常に伸縮性であり、かつ着用するのに快適であるが、依然として信頼性の高いフィット性を有する、弾性ベルト領域を提供することにより、サイズ及び構成範囲に適応するように構成される。更に、弾性ベルト領域は、使用時に着用者又は介護者によって最もよく触れられ、かつ観察される部分であり得、したがって、弾性ベルト領域の特性は、物品の機能及び品質に最も関連付けられるものである。物品の機能又は物品の特定の部分の機能を直観的に伴う外観が有利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】PCT公開第2006/17718(A)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述に基づいて、柔軟性、適用を容易にするための伸縮性、弛みを防止するためのフィット性、並びに皮膚の健康のための快適性及び改善された通気性を提供する着用可能な物品が必要とされている。下着のようでありながら、機能的な直感的外観を有する着用可能な物品もまた必要とされている。経済的に作製することができるそのような着用可能な物品を提供することもまた必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、長手方向及び横断方向に連続的な着用可能な物品であって、前側弾性ベルト領域と、後側弾性ベルト領域と、股部領域と、前側弾性ベルト領域及び後側弾性ベルト領域を接合して、腰部開口部を形成する一対のサイドシームと、一対の脚部開口部を備え、股部領域が、前側弾性ベルト領域と後側弾性ベルト領域との間に長手方向に延在し、
前側及び後側弾性ベルト領域の各々が、内側シート、外側シート、及び横断方向に延びる複数の弾性部材、弾性間隔を形成する隣接する弾性部材の間の長手方向寸法を含む積層体であり、
積層体が、前側及び後側弾性ベルト領域の側縁部に隣接する領域において伸縮方向に少なくとも約10mmにわたって弾性部材を連続的に結合する弾性結合部と、横断方向において弾性結合部の間に配置された複数の別個の結合単位と、を更に含み、各別個の結合単位は、内側シート及び外側シートのうちの少なくとも1つに適用され、各弾性間隔内に配置された少なくとも1つの別個の結合単位が存在し、
複数の別個の結合単位が、複数の長手方向列を形成し、各長手方向列が、長手方向間隔の集合体を含み、
複数の別個の結合単位が、複数の横断方向列を形成し、各横断方向列が、横断方向間隔の集合体を含み、
少なくとも2つの長手方向列及び少なくとも2つの横断方向列によって提供される別個の結合単位の集合体が、別個の結合単位のパターンを形成し、積層体が、別個の結合単位の少なくとも第1のパターン及び第2のパターンを含み、別個の結合単位の第1のパターン及び第2のパターンが、長手方向寸法、横断方向寸法、長手方向間隔の集合体、及び横断方向間隔の集合体のうちの1つ以上において差異を有する、着用可能な物品を対象とする。
【0008】
本発明はまた、かかる着用可能な物品を備えるパッケージ、及びかかる着用可能な物品を作製する方法を対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書の末尾には、本発明を構成するものとみなされる主題を具体的に特定しかつ個別に特許請求する特許請求の範囲が添付されているが、本発明は、実質的に同一の要素が同様の符号を用いて指定されている添付の図面と以下の説明文を併せ読むことで、より良好に理解されるものと考えられる。
図1A】本発明の着用可能な物品の一実施形態の斜視図である。
図1B】物品の前側を示す、収縮状態の本発明の着用可能な物品の一実施形態の概略図である。
図2】シームが接合されておらず、平坦な非収縮状態で衣類に面する面を見せている、本発明による着用可能な物品の一実施形態を示す概略平面図である。
図3A】本発明の積層体の一実施形態の概略平面図であって、弾性部材の位置決め、弾性接着剤結合、及び別個の結合単位のパターンが配置される面積を示す。
図3B】別個の結合単位の異なるパターンを有する、図3Aと同様の別の実施形態である。
図3C】別個の結合単位の異なるパターンを有する、図3Aと同様の別の実施形態である。
図3D】弾性ベルトを形成するために図3Aの積層体と継ぎ合わされた積層体の別の実施形態である。
図3E図3Aの拡大概略平面図である。
図3F図3Bの拡大概略平面図である。
図3G】別個の結合単位の異なるパターンを有する、図3Aと同様の別の実施形態である。
図4A】前進するシートに隣接して位置決めされた接着剤適用装置の斜視図である。
図4B】連続的なパターン表面及び複数のベース表面を有するパターンローラを含むシートキャリアの実施形態の斜視図である。
図4C】流体適用装置の概略断面側面図である。
図4D図4Aの接着剤装置を含む積層体組み立て装置の概略側面断面図である。
図5】「全物品力測定法」に従った、ハンガー型試料保持固定具の一例の概略図である。
図6A】シームが接合されておらず、衣類に面する表面を示す平坦な非収縮状態にある、本発明の着用可能な物品上に提供されたアートワークの一実施形態である。
図6B】本発明の積層体上に提供されるアートワークの別の実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
定義
本明細書で使用する場合、以下の用語は、後に指定される意味を有するものとする。
「着用可能な物品」は、パンツ、テープ式おむつ、失禁者用ブリーフ、女性の生理用衣類などの形態であり得る着用物品を指す。「着用可能な物品」は、尿、大便、経血など、身体から排出される様々な排出物を吸収し収容するように構成され得る。「着用可能な物品」は、PCT公開第2011/087503(A)号に開示されているものなど、吸収及び収容機能を提供するための分離可能な使い捨ての吸収性インサートと接合されるように適合可能である、外側カバーとしての役割を果たし得る。
【0011】
「パンツ」とは、予め形成された腰部及び脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、着用者の両脚を脚部開口部に挿入し、着用者の下部胴体の周囲の位置までパンツを滑らせることにより着用され得る。パンツは、一般的に、「閉じられたおむつ」、「予め締結されたおむつ」、「プルオンおむつ」、「トレーニングパンツ」、及び「おむつパンツ」とも称される。
【0012】
「長手方向」とは、物品の腰部縁部から反対側の腰部縁部まで実質的に垂直に、及び物品の最大直線寸法に一般に平行に延びる方向を指す。
【0013】
「横断方向」とは、長手方向に対して垂直な方向を指す。
【0014】
「近位」及び「遠位」とはそれぞれ、物品の長手方向中心に対してより近い又はより遠い位置を指す。
【0015】
「身体に面する」及び「衣類に面する」とはそれぞれ、要素、又は要素の表面、又は要素の群の相対位置を指す。「身体に面する」とは、要素又は表面が、何らかの他の要素又は表面よりも、着用中に着用者により近いことを意味する。「衣類に面する」とは、要素又は表面が、何らかの他の要素又は表面よりも、着用中に着用者からより遠く離れている(すなわち、要素又は表面が、使い捨て吸収性物品の上に着用され得る着用者の衣類に対して近位にある)ことを意味する。
【0016】
「配置された」とは、要素が、ある特定の場所又は位置に位置することを指す。
【0017】
「接合された」とは、ある要素を別の要素に直接付着させることにより、その要素が他方の要素に直接貼り付けられている構成、及び要素を中間部材に付着させ、その中間部材が更に他方の要素に貼り付けられていることにより、その要素が別の要素に間接的に貼り付けられている構成を指す。
【0018】
「フィルム」とは、材料の長さ及び幅が材料の厚さを大きく上回るシート状材料を指す。典型的には、フィルムは約0.5mm以下の厚さを有する。
【0019】
「透水性」及び「不透水性」とは、使い捨て吸収性物品の意図される使用との関連において、材料の浸透性を指す。具体的には、「透水性」という用語は、層又は層構造体が、押し圧がない状態で、液体水、尿、又は合成尿が層又は層構造体の厚さを通過可能な、孔、開口部、及び/又は相互に接続された空隙を有していることを指す。反対に、「不透水性」という用語は、層又は層構造体が、(重力などの自然の力の他に)押し圧がない状態では、液体水、尿、又は合成尿が層又は層構造体の厚さを通過することができないことを指す。この定義による不透水性の層又は層構造体は、水蒸気に対して透過性であり得る、すなわち、「蒸気透過性」であり得る。
【0020】
「延伸性」及び「延伸可能な」とは、弛緩状態における構成要素の幅又は長さを延伸又は増加させることができることを意味する。
【0021】
「弾性がある」又は「弾性化された」とは、構成要素が弾性材料から作製された少なくとも一部分を含むことを意味する。
【0022】
「伸長性材料」、「延伸性材料」、又は「伸縮性材料」は、互換的に使用され、付勢力を適用すると、破裂又は破断することなく、EDANA法20.2-89で測定して弛緩した元の長さの少なくとも約110%の伸長した長さまで伸縮することができ(すなわち、元の長さよりも10%長く伸縮することができ)、適用された力を除くと、完全に破裂又は破断することなく、その伸長量の約20%未満というわずかな回復を示す材料を指す。そのような伸長性材料が、適用された力を解放した際に、その伸長量の少なくとも40%回復する場合、その伸長性材料は、「弾性」又は「エラストマー性」であるとみなされる。例えば、100mmの初期長さを有する弾性材料は、少なくとも150mmまで延伸することができ、力を取り除くと少なくとも130mmの長さまで収縮する(すなわち、40%の回復を示す)。適用された力を解放した際に、材料の回復が、その伸長量の40%未満である場合、その伸長性材料は、「実質的に非弾性」又は「実質的に非エラストマー性」であるとみなされる。例えば、100mmの初期長さを有する伸長性材料は、少なくとも150mmまで延伸することができ、力を取り除くと少なくとも145mmの長さまで収縮する(すなわち、10%の回復を示す)。
【0023】
物品の「寸法」、「長さ」、「幅」、「ピッチ」、「直径」、「アスペクト比」、「角度」、及び「面積」は、全て、別途指定されない限り、本明細書における「全物品力測定法」に従って物品が完全伸縮時周囲長W1まで延伸された状態で、定規又はルーペを利用して測定される。
【0024】
「アートワーク」は、印刷又は他の方法で提供され、色を有する、裸眼への視覚的提示を意味する。印刷は、リソグラフィ、スクリーン印刷、フレキソ印刷、及びグラビアインクジェット印刷技術などの、当業者に周知の種々の方法及び装置を含む。
【0025】
本明細書において、「色」又は「着色された」という用語は、白色以外のいずれかの原色、すなわち、黒色、赤色、青色、紫色、オレンジ色、黄色、緑色、及びインディゴ色、並びにそれらの淡色又は混合色のいずれかを含み得る。白色は、CIE L表色系に従って、少なくとも94のL値、0±2に等しいa値、及び0±2に等しいb値を有する色として定義される。
【0026】
本発明の詳細な説明
図1Aは、本発明の着用可能な物品(20)の斜視図であり、図1Bは、収縮状態の本発明の着用可能な物品の前側を示す概略図であり、図2は、シームが接合されておらず、衣類に面する面を示す、平坦なその非収縮状態の着用可能な物品の概略平面図である。着用可能な物品(20)は、長手方向軸としての役割も果たす長手方向中心線LX、及び横断方向軸としての役割も果たす横断方向中心線TXを有する。着用可能な物品(20)は、身体に面する表面と、衣類に面する表面と、前側弾性ベルト領域(84)と、後側弾性ベルト領域(86)と、股部領域(30)と、前側弾性ベルト領域(84)と後側弾性ベルト領域(86)とを接合して、2つの脚部開口部及び腰部開口部を形成するサイドシーム(32)と、を有する。
【0027】
着用可能な物品(20)は、着用者の股部領域(30)を覆うための中央シャーシ(38)、前側弾性ベルト(84)、及び後側弾性ベルト(86)(以下、「前側及び後側弾性ベルト」と称され得る)を備える、図1A図1B、及び図2のようなベルト型パンツであり得、前側及び後側弾性ベルト(84、86)が、横断方向に延在して、腰部開口部を画定する別個の環状弾性ベルト(40)を形成する。ベルト型パンツの場合、別個の環状弾性ベルト(40)はまた、弾性ベルト(40)と称されることがある。図1A図1B、及び図2のようなベルト型パンツの場合、前側及び後側弾性ベルト(84、86)、並びに中央シャーシ(38)は、接合して脚部開口部を画定する。ベルト型パンツの場合、前側弾性ベルト(84)は、前側領域(26)であり、後側弾性ベルト(86)は、後側領域(28)であり、残部は、股部領域(30)である。図示されていないが、着用可能な物品(20)は、中央シャーシ(38)の外側カバー及び弾性ベルト(40)が共通であるように構成された一体型パンツであり得る。一体型パンツの場合、サイドシーム(32)の間で横断方向に延在する部分は、それぞれ、前側領域(26)及び後側領域(28)とみなされ、残部は、股部領域(30)である。一体型パンツの場合、前側領域(26)は、前側弾性ベルト領域(84)とみなされ、後側領域(28)は、後側弾性ベルト領域(86)とみなされる。
【0028】
中央シャーシ(38)は、トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コア(62)、及び更にバックシートの衣類に面する側を覆うための外側カバー層(42)を含み得る。トップシートは、透水性基材であり得る。バックシートは、不透水性フィルムであり得る。外側カバー層(42)は、不織布シートであり得る。中央シャーシ(38)は、中央シャーシ(38)上に配置された身体排出物を吸収及び収容するための吸収性コア(62)、並びに吸収性コア(62)の周辺を囲む吸収性材料非存在領域(61)を収容し得る。吸収性材料非存在領域(61)は、トップシート及び/又はバックシート及び/又は外側カバー層(42)及び/又は中央シャーシ(38)を構成する他の部分から作製され得る。図2に示される実施形態では、中央シャーシ(38)は、左右長手方向に延在する側縁部(48)及び前後横断方向に延在する端縁部(50)の、概ね矩形の形状を有する。吸収性コア(62)は、股部領域の長手方向寸法全体を通して、かつ前側領域(26)に少なくとも部分的に、又は前側及び後側領域(26、28)の両方に少なくとも部分的に延在して、存在し得る。中央シャーシ(38)は、吸収性物品(20)の前側領域(26)に位置する前側腰部パネル(52)、後側領域(28)に位置する後側腰部パネル(54)、前側及び後側腰部パネル(52、54)の間の股部領域(30)に股部パネル(56)を有し得る。前側弾性ベルト(84)の中心は中央シャーシ(38)の前側腰部パネル(52)に接合され、後側弾性ベルト(86)の中心は中央シャーシ(38)の後側腰部パネル(54)に接合され、前側及び後側弾性ベルト(84、86)は各々、中央シャーシ(38)が重ならない左側部パネル及び右側部パネル(82)を有する。中央シャーシは、前側腰部パネル(52)と後側腰部パネル(54)との間に位置決めされる股部パネル(56)を有する。
【0029】
吸収性コア(62)は、吸収性層及び捕捉層を含み得る。吸収性層は、超吸収性ポリマーなどの高い保持容量を有する吸収性材料が存在する領域である。吸収性層は、実質的にセルロースを含まない場合がある。吸収性層の超吸収性ポリマーは、熱可塑性接着剤材料の繊維層により不動化される第1の材料層と第2の材料層との間に配置され得る。第1の材料層及び第2の材料層は、PE、PET及びPPの単成分繊維、サイドバイサイド、コア/シース、又はアイランドインザシー型繊維などの多成分繊維などの合成繊維を含む、不織布繊維ウェブであり得る。そのような合成繊維は、スパンボンドプロセス又はメルトブロープロセスを介して形成され得る。捕捉層は、身体排出物の捕捉及び分配を促進し、トップシートと吸収性層との間に配置され得る。捕捉層は、セルロース繊維を含み得る。
【0030】
吸収性層は、吸収性コア(62)内に複数配置され得る。吸収性層の一部は、チャネル又は複数のチャネルを形成するために吸収性材料を実質的に有しないように構成され得る。チャネルは、吸収性コア(62)が、流体で膨潤する際に屈曲することを可能にするのに有用であり得、その結果、吸収性物品は、膨潤後に着用者の身体に適合して、物品の弛みを防止する。チャネルはまた、捕捉層内に形成され得、吸収性層のチャネルと厚さ方向に少なくとも部分的に一致するように構成され得る。
【0031】
本発明の物品の弾性ベルト(40)は、嵌合力を動的に生成し、着用中に動的に発生する力を分配するように作用する。前側及び後側弾性ベルト(84、86)は、サイドシーム(32)、腰部開口部及び2つの脚部開口部を形成するように、側縁部(89)のみにおいて互いに接合され得る。各脚部開口部には、脚部開口部の周囲に弾性が提供され得る。脚部開口部周囲の弾性は、前側ベルト(84)、後側ベルト(86)、及び中央シャーシ(38)からの弾性の組み合わせによって提供され得る。
【0032】
バックシート及び外側カバー層(42)の長手方向の長さは、同じであり得るか、又は異なり得る。例えば、中央シャーシ(38)が弾性ベルト(40)と重なる場所に外側カバー層(42)がないように、外側カバー層(42)は、バックシートの長さと比較して短い長さを有し得る。そのような構成により、弾性ベルトは、より良好な通気性を有し得る。更に、そのような構成は、コスト削減を提供し得る。バックシート及び外側カバー層(42)の横断方向幅は、同じであり得るか、又は異なり得る。例えば、バックシートは、外側カバー層(42)の横断方向幅と比較してより短い横断方向幅を有し得る。そのような構成により、脚部開口部の一部をなす股部パネル(56)の長手方向側縁部(48)は、より良好な通気性を有し得る。更に、そのような構成は、コスト削減を提供し得る。
【0033】
前側弾性ベルト(84)及び後側弾性ベルト(86)は、ベルト(40)に弾性を付与するように構成されている。図1B及び図2を参照すると、前側ベルト(84)及び後側ベルト(86)は各々、積層体を含み得、積層体が、横断方向に延びる複数の弾性部材(96)、内側シート(94)、外側シート(92)、及び外側シート折り畳み部(図示せず)を含み、外側シート折り畳み部が、外側シート材料を前側及び後側ベルトの遠位縁部(88)で折り畳むことにより形成される外側シート材料の延長部であり、ベルト弾性部材(96)が、これらの2つのシートの間に挟まれている。隣接する弾性部材(96)間の長手方向寸法は、弾性間隔を形成する。前側弾性ベルト(84)及び後側弾性ベルト(86)は各々、弾性部材(96)、内側シート(94)、外側シート(92)、及び外側シート折り畳み部のみによって作製され得る。ベルト弾性部材(96)は横断方向に延在して、前側弾性ベルト(84)及び後側弾性ベルト(86)が接合されると、環状弾性ベルト(40)を提供し得る。弾性部材(96)のうちの少なくともいくつかは、互いに実質的に平行に横断方向に延在する。全ての弾性部材(96)が、互いに実質的に平行に横断方向に延在し得る。そのような物品は、経済的に作製され得る。前側及び後側弾性ベルト(84、86)は、それぞれ、横断方向に連続する近位縁部及び遠位縁部を有し得、近位縁部(90)は、物品の長手方向中心に対して遠位縁部(88)よりも近くに位置する。長手方向の腰部開口部からの前側及び後側弾性ベルトの少なくとも10%、又は少なくとも約15%から約70%以下は、前側及び後側弾性ベルト(84、86)の横断方向寸法LW全体に沿った活性な弾性の積層体であり得る。図1B及び図2を参照すると、前側及び後側弾性ベルト(84、86)は、ある特定の領域から弾性稼働性を除去して非弾性領域(221)を形成するように処理され得る。各前側及び後側弾性ベルト(84、86)に対して、中央シャーシ(38)の前側及び/又は後側腰部パネル(52、54)と重なる領域は、その弾性稼働性が除去され、非弾性領域(221)を画定し得る。
【0034】
弾性ベルト領域(40)は、物品の機能及び品質と密接に関連し得る。したがって、弾性ベルト領域(40)を形成するための材料、並びに弾性ベルト領域のギャザープロファイルは、所望の触覚的及び視覚的感覚を提供するために、製造元によって慎重に選択される。柔軟性及びクッション性の感触などの触覚的感覚は、高品質の知覚を向上させ得る。ギャザーの外観は、物品の機能、又は弾性ベルト領域(40)の機能を直感的に伴い得る。例えば、相対的に大きい均一なギャザーは、ふわふわした、かつ柔軟な感触を伴い得る。例えば、バブルタイプのテクスチャは、柔軟かつクッションのような感触を伴い得る。更に、適用を容易にするための伸縮性、快適性及び柔軟性、並びに通気性などの積層体によって提供される他の機能は、ギャザーの外観によって提供される知覚を向上させ得る。ある外観を有するように直感的に提供されたギャザーは、上で説明された機能的効果を直感的に伝えることができ、ユーザによる物品の好ましい全体的な使用経験を提供する。ユーザは、着用者又は介護者であり得る。
【0035】
本発明の改善された機能の直感的外観を有する積層体は、積層体を作製するための材料を選択することによって、及び複数の別個の結合単位(234)を特定の配置で提供することによって作製され得、これは、以下で更に詳細に説明される。積層体を提供するための材料は、外側シート(92)又は内側シート(94)のいずれかに対して相対的に高い坪量の高い不織布材料から選択され得、坪量の差異を有するように、外側シート(92)及び内側シート(94)の他方を提供し得る。更に、積層体は、適切なデニール、長手方向ピッチ、及び力において、内側シート(94)及び外側シート(92)の一方又は両方に弾性部材(96)を結合することにより作製され得る。
【0036】
図3A図3Cを参照すると、積層体は、弾性結合部(230)と複数の別個の結合単位(234)との組み合わせを介して、弾性部材(96)を内側シート(94)及び外側シート(92)のうちの少なくとも1つに結合することにより作製され得る。図3A図3Cでは、積層体は、弾性部材(96)、及び実線で表される弾性結合部(230)とともに示される。図3A図3Cでは、複数の別個の結合単位(234)は、前側弾性ベルト(84)の右側でのみ表され、サイドシーム(32)は、非接合状態で示される。
【0037】
本明細書における弾性結合部(230)によって意味されるものは、弾性部材(96)を前側及び後側弾性ベルト(84、86)の側縁部(89)に沿って結合する結合部である。かかる弾性結合(230)は、接着剤、加熱、又は超音波によって提供され得る。弾性結合部(230)は、前側及び後側弾性ベルト(84、86)の側縁部(89)に隣接して伸縮方向に、サイドシームのために設計された長さを含んで少なくとも約10mm、又は約10mm~約60mmの長さにわたって各弾性部材(96)に連続的に適用され得る。弾性結合部(230)は、弾性部材(96)に相対的に強い結合を提供し、したがって、弾性部材(96)を積層体内にしっかりと固定するために提供されるものである。固定は、サイドシームによって補助し得る。ある特定の割合又はより高い割合の側縁部(89)に沿った弾性結合部(230)が、継ぎ合わされ得る。弾性結合部(230)はまた、弾性部材(96)の限定された横断方向寸法を非稼働化する効果的なプロセスのために利用され得る。図2及び図3A図3Cを参照すると、弾性部材(96)は、吸収性コア(62)と重なる部分で非稼働化され得る。側縁部領域に加えて、弾性結合部(230T)は、弾性部材(96)のある特定の横断方向寸法の両側に提供され得、これは非稼働化されるように設計されており、弾性結合部(230T)の間の弾性部材の部分が切断され、非稼働化される。弾性部材の非稼働化部分は、図2及び図3A図3Cにおいて示されない。そのような非稼働化は、本明細書では腹部カットと称され得、非稼働化領域は非弾性領域(221)と一致し得る。
【0038】
本明細書における複数の別個の結合単位(234)によって意味されるものは、内側シート(94)及び外側シート(92)を断続的に結合するために、内側シート(94)及び外側シート(92)のうちの少なくとも1つに適用される結合部である。かかる別個の結合単位(230)は、接着剤、加熱、又は超音波によって提供され得る。各別個の結合単位は、約0.5mm~約20mm、好ましくは、約0.5mm~約6.0mmの長手方向寸法、及び約0.5mm~約6.0mm、好ましくは、約0.5mm~約2.0mmの横断方向寸法を有し、任意の2つの別個の結合単位間で、別個の結合単位は、互いとの少なくとも約0.2mmの長手方向間隔、及び互いとの少なくとも約0.2mmの横断方向間隔を有する。別個の結合単位の全ては、それぞれ、同じ長手方向寸法及び同じ横断方向寸法で提供され得る。異なる長手方向及び/又は横断方向寸法を有する別個の結合単位が使用され得る。結合の形状は、長方形、円形、又は楕円形であり得る。
【0039】
複数の別個の結合単位(234)は、各弾性間隔内に少なくとも1つの別個の結合単位が配置されるように配置される。各弾性間隔内に配置された少なくとも1つの別個の結合単位とは、その完全な長手方向及び横断方向寸法における別個の結合単位(234)が、弾性体(96)に接触することなく、弾性間隔内に存在することを意味する。例えば、図3Aを参照すると、少なくとも2つの別個の結合単位(234)が、各弾性間隔内に存在する。各弾性間隔内に少なくとも1つの別個の結合単位を提供することによって、弾性部材(96)は、互いに接触することを防止する。少なくとも1つの別個の結合単位(234)が、各弾性間隔内に配置される限り、弾性結合部(230)が、サイドシーム(32)、並びに非弾性領域(221)の外周に沿って弾性部材(96)の確実な結合を提供するという点で、弾性部材(96)がその意図された位置から離れて移動することを防止する。複数の別個の結合単位(234)はまた、弾性部材(96)を内側シート(94)及び外側シート(92)のうちの少なくとも1つに結合し得る。前側弾性ベルト(84)全体又は後側弾性ベルト(86)全体に関して、別個の結合単位(234)によって内側シート(94)又は外側シート(92)に結合した弾性部材(96)は存在しない場合がある。前側弾性ベルト(84)全体又は後側弾性ベルト(86)全体に関して、弾性部材(96)の少なくとも1つ~約80%は、別個の垂直結合単位(234)によって内側シート(94)又は外側シート(92)に結合され得る。複数の別個の結合単位(234)は、外側シート(92)にのみ提供され得る。複数の別個の結合単位(234)は、内側シート(94)にのみ提供され得る。図3Aを参照すると、複数の別個の結合単位(234)は、積層体の面積全体に提供され得る。複数の別個の結合単位(234)を積層体の全面積に対して提供することにより、複数の別個の結合単位(234)は、弾性部材(96)が切断される領域において、内側及び外側シート(92、94)の結合部として機能し得る。複数の別個の結合単位(234)は、側縁部(89)に隣接する領域内に提供され得、したがって、弾性結合部(230)が提供される領域は重なっている。代替的に、複数の別個の結合単位(234)は、弾性結合部(230)が提供されていない領域にのみ提供され得る。複数の別個の結合単位(234)は、少なくとも、弾性結合部(230)がない、弾性部材(96)が稼働的に弾性である領域において提供され得る。
【0040】
上で挙げられたように、別個の結合単位(234)の全ては、それぞれ、同じ長手方向寸法及び同じ横断方向寸法で提供され得る。このようにして、かつ十分に小さい寸法で各別個の結合単位を提供することによって、様々なパターンが、別個の結合単位の集合体によって作り出され得る。
【0041】
図4Aは、ホットメルト接着剤をシートに適用するための装置(500)の実施形態の斜視図を示す。シートは、外側シート(92)又は内側シート(94)のいずれかであり得る。本発明に好適な装置は、PCT公開第2014/085063号において説明されている。装置(500)は、スロットダイアプリケータ(502)及びシートキャリア(504)を含む。図4Aに示されるように、シート(506)は、機械方向に前進し、シートキャリア(504)の周りに部分的に巻き付けられる。より具体的には、シート(506)は、第2の表面(510)の反対側に配置された第1の表面(508)を含む。シート(506)の第1の表面(508)は、シートキャリア504の外側表面(512)上に配置され、シート(506)の第2の表面(510)は、スロットダイアプリケータ(502)を通過して前進する。以下でより詳細に考察されるように、シート(506)の第2の表面(510)は、スロットダイアプリケータ(502)を通過して前進し、接着剤は、スロットダイアプリケータ(502)からシートキャリア(504)の外側表面(512)上に画定されたパターンと実質的に同じパターンでシートの第2の表面上に転写される。以下でより詳細に考察されるように、シートキャリア(504)は、スロットダイアプリケータ(502)から排出された接着剤(530)をシート(506)上に堆積させて、例えば、図3A図3Gに示されるような、様々な異なるパターンをもたらすように、様々な方法で構成され得る。
【0042】
図4Aに示されるスロットダイアプリケータ(502)は、シート(506)に接着剤を適用するために使用されるデバイスの一般的な表現である。スロットダイアプリケータは、スロット開口部(514)、第1のリップ(516)、及び第2のリップ(518)を含み得る。第1のリップ(516)はまた、本明細書では上流ダイリップと称され得、第2のリップ(518)はまた、本明細書では下流ダイリップと称され得る。スロット開口部(514)は、第1のリップ(516)と第2のリップ(518)との間に位置する。接着剤は、シートキャリア(504)がスロットダイアプリケータ(502)の第1のリップ(516)、スロット開口部(514)、及び第2のリップ(518)を通過してシートを前進させる際に、スロット開口部(514)からシート(506)の第2の表面(510)上に排出され得る。別個の結合単位(234)の長手方向寸法は、各スロット開口部(514)のCD方向におけるサイズによって画定される。図4Aでは、スロット開口部(514)は、開口部と同様のサイズを有する間隔によって分離された一連の小さい開口部として示される。シート(506)はまた、シート(506)がスロットダイアプリケータ(502)を通過して前進する際に、スロットダイアプリケータ(502)とシートキャリア(504)との間で断続的に圧縮される。本発明に好適な装置は、PCT公開第2014/085063号において記載される。本明細書では、様々な形態のスロットダイアプリケータを使用して、方法及び装置に従って前進するシートに接着剤を適用することができる。例えば、米国特許第7,056,386号は、使用され得るスロットダイアプリケータの説明を提供する。市販のスロットダイアプリケータの他の例としては、Nordson CorporationのEP11シリーズのSlot Die Applicator及びITW Dynatec GmbhのAPEXシリーズのSlot Die Auto Adhesive Applicatorが挙げられる。
【0043】
図4Bは、スロットダイアプリケータ(502)を通過してシート(506)を前進させるように適合されたローラ(520)として構成されたシートキャリア(504)の実施形態を示す。シートキャリア(504)の外側表面(512)は、ベース表面(524)から半径方向外向きに突出する複数のパターン要素(522)を含む。各パターン要素(522)は、パターン表面(526)を含み、ベース表面(524)からのパターン要素(522)の半径方向突出部は、パターン表面(526)とベース表面(524)との間の距離、Hpを画定する。ベース表面(524)は、連続表面(528)として構成され、複数の別個のパターン要素(522)は、連続表面(528)によって互いから分離される。各々のパターン要素(522)のパターン表面(526)の形状及びサイズは、互いに同一又は異なり得る。以下でより詳細に考察されるように、シートキャリア(504)がスロットダイアプリケータ(502)を通過してシート(506)を前進させると、スロットダイアプリケータから排出された接着剤は、シートキャリア上のパターン表面の形状に実質的に一致するパターンでシート上に堆積される。接着剤(530)は、シートキャリア(504)上のパターン表面(526)の形状に対応し、その形状を反映し得る別個のパターン面積(532)においてシート(506)上に堆積される。図4Bは、前側ベルト(84)及び後側ベルト(86)が同時に作製される、図3A及び図3Dに示されるパターンを提供するための例示的なパターンを示す。別個の結合単位(234)の横断方向寸法は、パターン表面(526)の円周方向における寸法によって画定される。
【0044】
図4Cは、スロットダイアプリケータ(502)を通過して前進するシートキャリア(504)及びシート(506)の詳細な断面図を示す。シート(506)は、非拘束キャリパ、Hs、を有し、第2の表面(510)の反対側に配置された第1の表面(508)を有する。シート(506)の第1の表面(508)は、シートキャリア(504)上に配置される。シート(506)及びシートキャリア(504)は、スロットダイアプリケータ(502)を通過して機械方向、MD、にともに前進するものとして示される。より具体的には、シート(506)の第2の表面(510)は、スロットダイアプリケータ(502)の上流リップ(516)と下流リップ(518)との間に位置するスロット開口部(514)を通過して前進している。前述のように、シートキャリア(504)は、パターン要素(522)の圧縮されていないパターン表面(526)と第1のリップ(516)及び第2のリップ(518)との間に、シート(506)の非拘束キャリパ、Hs、未満の最小距離、Hg、を画定するように、スロットダイアプリケータ(502)に隣接して位置決めされる。加えて、シートキャリア(504)は、ベース表面(524)と第1のリップ(516)及び第2のリップ(518)との間に、基材の非拘束キャリパ、Hs、よりも大きい最小距離、Hb、を画定するように、スロットダイアプリケータ(502)に隣接して位置決めされる。装置(500)はまた、距離、Hp、と距離、Hg、との合計が、シート(506)の非拘束キャリパ、Hs、よりも大きくなるように構成され得る。
【0045】
したがって、スロットダイアプリケータ(502)のスロット開口部(514)と前進するベース表面(524)との間に位置するシート(506)の部分(506a)は、ベース表面(524)に圧接されない。このため、接着剤(530)はスロット開口部(514)から連続的に排出されるが、接着剤(530)は、シート(506)の第2の表面(510)に転写されない。
【0046】
図4Cは、シート(506)を更に示し、ここでベース表面(524)は、シート(506)の一部分(506b)が、スロットダイアプリケータ(502)の第1のリップ(516)と前進するパターン表面(526)の前縁部(546)との間にあるように、スロットダイアプリケータ(502)のスロット開口部(514)を通過して前進した。先で考察されるように、圧縮されていないパターン要素(522)のパターン表面(526)と第1のリップ(516)及び第2のリップ(518)との間の最小距離、Hg、は、シート(506)の非拘束キャリパ、Hs、未満である。このため、パターン表面(526)と第1のリップ(516)との間のシート(506)の部分(506b)は、パターン表面(526)に圧接し、力を及ぼす。したがって、パターン要素(522)及び/又はベース表面(524)は、圧縮し、パターン表面(526)が第1のリップ(516)から離れるように偏向して、パターン表面(526)と非柔軟性支持表面(162)との間の最小距離、R2、を画定することを可能にする。スロット開口部(514)から排出されている接着剤(530)は、パターン表面(526)の前縁部(546)及びシート(506)の隣接部分がスロット開口部(514)を通過して前進し始めるときに、シートの第2の表面(510)に転写し始めているものとして図6Cに示されている。
【0047】
図4Dは、本発明の積層体が、連続弾性積層体を形成するように組み合わされた連続長の外側シート材料(562)、連続長の内側シート材料(564)、及び連続弾性ストランド(568)によってどのように組み立てられるかを示す。上で考察されたように、スロットダイアプリケータ(502)及びシートキャリア(504)を含む流体適用装置(500)は、連続長の外側シート材料(562)、又は連続長の内側シート材料(564)、外側シート材料(562)のうちの1つに接着剤を適用するために使用され得る。図4Dを参照すると、連続長の外側シート材料(562)は、ローラ(520)上を機械方向において前進し、接着剤が適用されるスロットダイアプリケータ(502)を通過し、次いで、連続弾性ストランド(568)と接合され、連続長の内側シート材料(564)もまた機械方向において前進する。連続内側/外側シート材料(562、564)と接合する前に、弾性ストランドは、弾性結合部(230)を提供するために機械方向のある長さにわたって接着剤が適用され得る。
【0048】
図3A及び図3Eに戻って参照すると、複数の別個の結合単位(234)は、複数の長手方向列(LC1、LC2、LC3...)を形成し、これは、長手方向軸に対して平行に延在する同じ想像線上にある別個の結合単位の群である。各長手方向列(longitudinal column、LC)は、長手方向間隔(LS1、LS2、LS3...)の集合体(collection of longitudinal spacings、CLS)を含む。複数の別個の結合単位(234)は、複数の横断方向列(TC1、TC2、TC3...)を形成し、これは、横断方向軸に対して平行に延在する同じ想像線上にある別個の結合単位の群である。各横断方向列(transverse column、TC)は、横断方向間隔(TS1、TS2、TS3...)集合体(collection of transverse spacing、CTS)を含む。少なくとも2つの長手方向列及び少なくとも2つの横断方向列によって提供される別個の結合単位の集合体は、別個の結合単位のパターンを形成する。別個の結合単位の二次元パターンは、2超の長手方向列及び/又は2超の横断方向列によって作製され得る。本発明の積層体は、少なくとも2つのパターンの別個の結合単位を含む。異なるパターンとは、パターンを形成する結合単位の長手方向寸法、パターンを形成する結合単位の横断方向寸法、長手方向間隔の集合体(CLS)、及び横断方向間隔の集合体(CTS)のうちの1つ以上における別個の結合単位パターンの差異である。
【0049】
図3A図3Dを参照すると、各積層体は、横断方向境界を介して互いに隣接して配置された第1のパターン(PTT1)及び第2のパターン(PTT2)を含み得、パターンは、少なくとも横断方向間隔の集合体(CTS)によって異なる。第1のパターン(PTT1)は、腰部開口部に隣接して、かつ脚部開口部に隣接して提供され得る。第2のパターン(PTT2)は、非弾性領域(221)内に提供され得る。図3A及び図3Cを参照すると、腰部開口部及び脚部開口部に隣接する第1のパターン(PTT1)は、第2のパターン(PTT2)のものと比較して、より小さい横断方向間隔の集合体(CTS)を有し得る。第2のパターンの横断方向間隔は、第1のパターンの横断方向間隔の約1.2~約5倍であり得る。第1及び第2のパターン(PTT1、PTT2)をこのように提供することによって、第1のパターン(PTT1)によって提供されるギャザーは、より密に配置されて提供され得、したがって、腰部/脚部開口部における積層体の強度が付随し、一方、第2のパターン(PTT2)によって提供されるギャザーは、より疎に配置されて提供され得、したがって、積層体の他の領域における柔軟性及び穏やかなフィットが付随する。図3Bを参照すると、腰部開口部及び脚部開口部に隣接する第1のパターン(PTT1)及び第2のパターン(PTT2)のものは、非常に異なる設計で提供され得る。第1及び第2のパターンを非常に異なるデザインで提供することによって、パターンから生じるギャザーもまた非常に異なって見える場合がある。例えば、図3Bの第2のパターン(PTT2)は、泡のように見えるギャザーを提供し得る。図3Dを参照すると、前側ベルト(84)及び後側ベルト(86)の別個の結合単位のパターンは、下着のような外観を提供するために調整され得る。例えば、腰部開口部において第1のパターン(PTT1)と第2のパターン(PTT2)とを分割する横断方向境界は、腰部開口部において連続したバンド様外観を提供するように適合され得る。例えば、第1のパターン(PTT1)は、前側ベルト(84)及び後側ベルト(86)の各々の脚部開口部に隣接して提供され得るが、必ずしも横断方向境界を共有する必要はない。
【0050】
図3Gを参照すると、積層体は、第1のパターン(PTT1)及び第2のパターン(PTT2)を分割するための第3のパターン(PTT3)を含み得る。図3Gの第3のパターン(PTT3)は、境界外観を提供し、第1及び第2のパターン(PTT1、PTT2)によって提供された結果として生じるギャザーの外観差を更に増幅するために、より小さい集合長手方向間隔及び/又はより小さい集合横断方向間隔で提供され得る。
【0051】
図3A図3Cを更に参照すると、第1のパターン(PTT1)に重なる弾性部材(96)は、長手方向に離間した第1のピッチで配置され得、第2のパターン(PTT2)に重なる弾性部材(96)は、長手方向に離間した第2のピッチで配置され得る。別個の結合単位(234)のパターンの境界と弾性部材(96)のピッチとを多少一致させることによって、結果として生じるギャザーの外観は、更に増幅され得る。
【0052】
示されてはいないが、別個の結合単位の2つのパターンは、長手方向境界を介して互いに隣接して配置された第1のパターン及び第2のパターンを含み得、これらのパターンは、少なくとも長手方向間隔の集合体によって異なる。物品が、前側弾性ベルト(84)と、後側弾性ベルト(86)と、前側弾性ベルト及び後側弾性ベルトを架橋する中央シャーシ(38)と、を備える場合、第1のパターンは、中央シャーシ(38)と重ならない前側及び後側弾性ベルト(84、86)の領域上に提供され得る。
【0053】
図3A又は図3Bのいずれかの第1のパターン(PTT1)及び図3Bの第2のパターン(PTT2)を参照すると、一定ではない集合長手方向間隔(CLS)の少なくとも約30%、好ましくは少なくとも約50%が存在し得る。必須ではないが、図3E及び図3Fを参照すると、長手方向列(LC)の全ては、別個の結合単位の一定でない集合間隔を有し得る。任意の隣接する長手方向列(LC1、LC2)の集合長手方向間隔(CLS)は、互いに異なる。例えば、長手方向列LC1及び長手方向列LC2は、同じ集合長手方向間隔(CLS)を有しない。
【0054】
図3A及び図3Eを参照すると、複数の長手方向列(LC)の各々は、第1の間隔及び第2の間隔を含み得、第2の間隔は、第1の間隔よりも大きく、第1の間隔で離間した一定数の少なくとも2つの別個の結合単位(234)は、第1の配列(AR1)を形成し、第1の配列(AR1)は、第2の間隔で互いに離間している。約2~約10の別個の結合単位(234)が、第1の配列(AR1)を形成し得、第2の間隔は、約3mm~約15mmであり得る。複数の長手方向列(LC1、LC2、LC3)を観察する場合、第1のアレイ(AR1)の長手方向位置は、横断方向において交互になり得る。別個の結合単位の所望のパターンに応じて、長手方向列(LC)は、約3mm~約15mmのピッチで横断方向に離間され得る。長手方向列(LC)の横断方向におけるピッチは、一定であり得る。
【0055】
図3B及び図3Fを参照すると、複数の長手方向列(LC)にわたる別個の結合単位(234)は、角度付き位置合わせ(AA1、AA2)を提供するように構成され得、角度付き位置合わせは、複数の長手方向列(LC)にわたる複数の別個の結合単位(234)の直線又は曲線の連続である。図3Fのように、角度付き位置合わせ(AA1、AA2)は、直線の連続であり得る。角度付き位置合わせ(AA1、AA2)は、長手方向軸に対して約30度~約60度の角度を有し得、互いに長手方向軸に対して線対称であり、長手方向に一定のピッチで繰り返されて、ひし形の形状の繰り返しパターンを提供する。長手方向(LP)における一定のピッチは、約6mm~約25mmであり得る。
【0056】
図3A図3Cに描写される別個の結合単位の前述のパターンは、意図されるパターンを提供するために表1の寸法を有するように計画され得る。
【0057】
【表1】
【0058】
図3A図3Cにおけるような別個の結合単位(234)の上述の構成の結果として、別個の結合単位(234)によって提供された総結合面積は、積層体の完全性を維持しながら制御され得、積層体の帯状の外観を更に提供し得る。異なる帯状の外観は、上で説明したような積層体のある機能を直感的に伴い得る。別個の結合単位(234)によって提供される相対的に小さい総結合面積を有することにより、内側シート(94)及び外側シート(92)、並びに弾性部材(96)に対する内側及び外側シート(92、94)に対する制限が少なくなる。理論に束縛されるものではないが、内側及び外側シート材料(92、94)が、弾性部材(96)に対してより少ない制限を有することにより、弾性部材(96)の改善された伸縮性を可能にし、適用の容易さを提供し得ると考えられる。
【0059】
弾性部材(96)の全てが連続的に結合されている弾性結合部(230)のみによって作製された弾性ベルトと比較して、本発明の弾性ベルト(40)は、本明細書の測定法に従って、より低い伸縮時周囲長力を有し得る。伸縮時周囲長力によって意味されるものは、ある特定の伸縮レベルでの負荷がかかる力であり、手を挿入し物品を伸縮させて開く場合に、着用者又は介護者が感じる、初期伸縮経験を模倣すると考えられる。更に、そのような相対的に低い伸縮時周囲長力にもかかわらず、本発明の弾性ベルト(40)は、本明細書の測定法に従って、好適なフィット時周囲長力を維持することができる。フィット時周囲長力によって意味されるものは、ある特定の伸縮レベルでの負荷がかかっていない力であり、物品を着用している間着用者が感じる力を模倣すると考えられる。したがって、本発明の物品は、本明細書の測定法に従って、約6.5N以下の伸縮時周囲長力、及び少なくとも約2.5Nのフィット時周囲長力を有し、伸縮時周囲長力/フィット時周囲長力の値の比が、約2.5未満、好ましくは、約2.3未満である。伸縮時周囲長力/フィット時周囲長力の比の相対的に低い値は、着用者が感じる負荷がかかる力と負荷がかかっていない力との間に差異が少ない、したがって下着のものと同様の感覚的品質を提供することを意味する。理論に束縛されるものではないが、また、内側及び外側シート材料(92、94)が、弾性部材(96)に対してより少ない制限を有することにより、全体的な積層体の通気性が改善され、皮膚の健康を向上させ得ると考えられる。理論に束縛されるものではないが、また、複数の別個の結合単位(234)は、弾性ベルト(40)が収縮すると、より高い割合の内側及び外側シート材料(92、94)が、積層体の外側表面を形成するために利用可能でありながら、弾性部材(96)が、積層体の厚さの内側に位置決めされ続ける構成を提供すると考えられる。そのため、積層体には、改善された弾力性及び厚さが提供され、したがって、着用時に改善された快適性及び柔軟性を付与する。
【0060】
弾性結合部(230)及び複数の別個の結合単位(234)の結合強度は、同じであり得るか、又は異なり得る。弾性結合(230)及び複数の別個の結合単位(234)は、接着剤によるなど、同じ結合方法で提供され得る。弾性結合部(230)及び複数の別個の結合単位(234)は、同じホットメルト接着によって提供され得る。本発明に好適な例示的なホットメルト接着剤としては、Bostikから入手可能な商品名H4376及びH2401が挙げられる。
【0061】
図3Dを参照すると、本発明の物品は、使用後の物品の処分を補助するために、前側又は後側弾性領域(84、86)の一方に配置された処分テープ(33)を有し得る。処分テープ(33)を支持する弾性領域の部分は、処分テープ(33)を延在させるときに発生する引張力が積層体を損傷しないように補強され得る。処分テープに重なり合う弾性領域には、内側シート(94)と外側シート(92)との間に配置された補強接着剤(33A)が提供され得る。
【0062】
図2を参照すると、ベルト型パンツには、前側及び後側ベルト(84、86)の近位縁部(90)に端部シールが提供されて、内側及び外側シート(92、94)を近位縁部(90)で閉じて維持し、したがって弾性部材(96)が接触可能であることを防止し得る。弾性部材(96)のそのような非接触可能性は、物品が若い着用者用の場合に特に有利であり得る。代替的に又は追加的に、近位縁部(90)に最も近く位置決めされる弾性部材(96)には、弾性部材(96)の横断方向寸法に沿って、稼働的に弾性の部分で弾性結合部(230)が提供され得る。
【0063】
図2を参照すると、弾性部材(96)は、横断方向に互いに平行に延びる複数の弾性ストランド(96)によって作製され得、積層体は、弾性ストランド(96)が約3mm~約18mm、又は約3mm~約12mm、又は約3mm~約7mmの長手方向ピッチを有する領域を有する。
【0064】
前側及び後側弾性ベルト(84、86)の全体の引張応力(N/m)は、それぞれ、伸縮及び適用の容易さなど、本発明の機能的利益を提供するとともに、また、着用中に一定の力を維持しながら、装填後に物品が弛むのを防止するためにプロファイルされ得る。前側弾性ベルト及び後側弾性ベルト(84、86)の弾性が、横断方向に延びる複数の弾性部材(96)によって提供される場合、引張応力は、以下の方法のうちの1つ以上によって調節され得る;1)弾性部材(96)の伸長率、2)弾性部材(96)の密度(dtex)、3)複数の弾性部材(96)の長手方向ピッチ、及び4)弾性部材(96)の横断方向における弾性の有効長さ。伸長率により、「0%の伸長率」とは、弾性部材の元の長さを意味する。弾性部材(96)の一部分がその弾性を除去されている場合、影響を受けていない弾性部材で、弾性を付与する能力のある残りの部分が、「弾性部材の弾性の有効長さ」として定義される。
【0065】
図2及び図3Cを参照すると、前側及び後側弾性ベルト(26、28)は、各々、横断方向に広がる3つのゾーンに分割され得、シーム長さLSの割合に対する、遠位縁部(88)から近位縁部(90)のそれぞれの位置によって画定され得る。図2の例では、前側領域(26)のベルト側縁部(89)の全長が、前側ベルト(84)であり、後側領域(28)のベルト側縁部(89)のある特定の長さと継ぎ合わされ、これがシーム長さLSを画定する後側ベルト(86)である。シーム長さLSが、サイドシーム(32)の遠位縁部(88)で0%、近位縁部(90)で100%とみなされる場合、ゾーンは、0~35%が腰部ゾーン(102)、35~85%が腹部ゾーン(104)、及び85~100%が脚部ゾーン(106)などと画定される。遠位縁部(88)から35%に配置された弾性部材が存在する場合、かかる弾性部材は、腰部ゾーン(102)に含まれるものとみなされる。遠位縁部88から85%に配置された弾性部材が存在する場合、かかる弾性部材は、腰部ゾーン(104)に含まれるものとみなされる。
【0066】
ベルトのある特定のゾーンは、約500dtex以下の密度を有する弾性体を配置され得る。約500dtex以下の密度を有する弾性体は、腰部ゾーン(102)又は脚部ゾーン(106)のうちの1つ以上の上に配置され得る。約500dtex以下の密度を有する弾性体は、腹部ゾーン(104)上に配置され得る。前側ベルト(84)及び後側ベルト(86)の各々の弾性部材の少なくとも50%は、約500dtex以下の密度を有し得る。理論に束縛されるものではないが、相対的に低い密度の弾性体は、着用中の良好なフィット性を維持しながら、物品(20)を伸縮させて開く場合に、容易な初期伸縮経験を付与すると考えられる。すなわち、相対的に低い密度のそのような弾性体を使用することにより、ある特定のフィット時周囲長力を維持しながら、制御された伸縮時周囲長力を提供するのに有利である。
【0067】
本発明の物品では、後側腰部ゾーン(102)の引張応力は、前側腰部ゾーン(102)よりも高く提供され得る。後側腰部ゾーン(102)の引張応力は、前側腰部ゾーン(102)の引張応力よりも少なくとも約10%高く提供され得る。前側腹部ゾーン(104)の引張応力は、後側腹部ゾーン(104)より高く提供され得る。前側腹部ゾーン(104)の引張応力は、後側腹部ゾーン(104)の引張応力より少なくとも約20%高く提供され得る。後側脚部ゾーン(106)の引張応力は、後側腹部ゾーン(104)の引張応力よりも著しく低く、好ましくは、少なくとも約20%低く提供され得る。前側脚部ゾーン(106)の引張応力は、前側腹部ゾーン(104)の引張応力よりも著しく低く、好ましくは、少なくとも約20%低く提供され得る。理論に束縛されるものではないが、引張応力に関するゾーンごとのそのようなプロファイリングは、本発明の物品に、人間の身体、特に月齢36か月未満の幼児の下部胴体によく沿う形状の弾性ベルト(40)を提供するものと考えられ、したがって、弛み防止又は漏れ防止を妥協することなく、着用者に良好なフィット性及び快適性を提供する。
【0068】
ベルト型パンツでは、後側弾性ベルト(86)の長手方向長さLB及び前側弾性ベルト(84)の長手方向長さLFは、同じに提供され得るか、又は後側弾性ベルト(86)は、図2のように、より長い長手方向長さLBを有し得る。図1B及び図2を参照すると、着用可能な物品を組み立てて、腰部開口部及び脚部開口部を形成すると、着用可能な物品(20)は、前側遠位縁部(88)が後側遠位縁部(88)と位置合わせされるように、横断方向中心線TXに沿って折り畳まれる。前側側縁部(89)もまた、後側側縁部(89)の一部と位置合わせされる。次いで、前側ベルト(84)及び後側ベルト(86)は、前側及び後側側縁部(89)においてシーム(32)で接合される。しかしながら、前側及び後側近位縁部(90)は、互いに位置合わせされない場合がある。後側近位縁部(90)は、後側側部パネル(82)の近位部分が、前側近位縁部(90)を超えて中央シャーシ(38)の股部パネル(56)に向かって延在するように、横断方向中心線TXに対して前側近位縁部(90)よりも長手方向に近く配置され得る。後側側部パネル(82)の近位部分の側縁部は、どこにも接合されず、取り付けられない場合がある。したがって、後側側部パネル82の近位部分は、図1Bに示されるような臀部カバー95を提供する。
【0069】
本発明の外側シート(92)は、約10gsm~約55gsm、又は約10gsm~約35gsmの坪量を有する不織布であり得、約0.8dpf~約6dpfの繊維直径を有し得る。繊維直径は、業界で使用されるデニール/フィラメント(dpf)単位で説明されており、これはグラム/9,000メートルの長さの繊維である。外側シート(92)不織布は、スパンボンド、スパンレース、カード、又はエアレイドなどのプロセスによって作製することができ、ポリプロピレン(polypropylene、PP)、ポリエチレン(polyethylene、PE)、ポリエチレンフタレート(polyethylene phthalate、PET)、ポリ乳酸/ポリラクチド(polylactic acid/polylactide、PLA)、又は共役繊維(PE/PET、PE/PP、PE/PLAなど)、並びに綿などの天然繊維、又はビスコース若しくはリオセルなどの再生セルロース繊維から作製された繊維及び/又はフィラメントを含み得る。外側シート(92)不織布は、スパンボンド不織布とカード不織布とを組み合わせるなどの、異なるプロセス及び繊維によって作製された不織布を組み合わせた多層体又は複合構造体であり得る。外側シート(92)不織布は、生分解性材料によって作製され得るか、又は再生可能資源に由来し得る。外側シート(92)の例示的な材料としては、少なくとも約50μm、又は少なくとも約80μm、又は少なくとも約200μmの厚さを有するエアースルーカード不織布が挙げられる。そのような材料は、衣類に面する側に柔軟な弾力性のある(lofty)感触を提供し得る。本発明の外側シート(92)不織布に好適なものは、共心二成分繊維から作製されたエアースルーカード不織布材料、コア偏心二成分フィラメント又はサイドバイサイド二成分フィラメントを通じて作製された捲縮繊維である。本発明の外側シート(92)不織布に好適な材料の非限定的な例としては、Beijing Dayuan Nonwoven Fabric Co.Ltd.又はXiamen Yanjan New Material Co.Ltd.から入手可能なものなどのPE/PET二成分繊維を含む12~45gsmのエアースルーカード不織布基材、及びFibertex又はFitesaから入手可能なものなどのPPモノフィラメント又はPE/PP二成分繊維を含む8~45gsmのスパンメルト不織布基材が挙げられる。
【0070】
本発明の内側シート(94)は、約5gsm~約45gsm、又は約5gsm~約35gsmの坪量を有する不織布であり得る。内側シート(94)不織布は、約0.5dpf~約4dpfの繊維直径を有し得る。内側シート(94)不織布は、スパンボンド、スパンレース、カード、又はエアレイドなどのプロセスによって作製することができ、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンフタレート(PET)、ポリ乳酸/ポリラクチド(PLA)、又は共役繊維(PE/PET、PE/PP、PE/PLAなど)、並びに綿などの天然繊維、又はビスコース若しくはリオセルなどの再生セルロース繊維から作製された繊維及び/又はフィラメントを含み得る。内側シート(94)不織布はまた、スパンボンド不織布とカード不織布との組み合わせなどの、異なるプロセス及び繊維によって作製された不織布を組み合わせた多層体又は複合構造体であり得る。内側シート(94)不織布は、生分解性材料によって作製され得るか、又は再生可能資源に由来し得る。本発明の内側シート(94)不織布に好適な材料の非限定的な例としては、Beijing Dayuan Nonwoven Fabric Co.Ltd.又はXiamen Yanjan New Material Co.Ltd.から入手可能なものなどのPE/PET二成分ステープル繊維から作製された12~30gsmのエアースルーカード不織布基材、及びFibertex又はFitesaから入手可能なものなどのPPモノフィラメント又はPE/PP二成分繊維を含む8~30gsmのスパンメルト不織布基材が挙げられる。
【0071】
外側シート(92)及び内側シート(94)の坪量は、内側シート(94)の坪量が外側シート(92)の坪量以下であるように調節され得る。したがって、外側シート(92)には、高品質を伴う柔軟な弾力性のある触覚的感覚を提供され得る一方で、内側シート(94)は、より薄く保たれ、かつ外側シート(92)に沿い、したがってコストを節約し得る。更に、理論に束縛されるものではないが、そのような坪量の関係を提供することにより、皮膚の汗を外側シート(92)に、かつ積層体の外側に効果的に輸送しながら、輸送された汗が内側シート(94)に戻るのを防止すると考えられる。外側シート(92)及び内側シート(94)の親水性/疎水性は、外側シート(92)の親水性が内側シート(94)の親水性よりも高いように調節され得る。理論に束縛されるものではないが、親水性のそのような勾配は、内側シート(94)から外側シート(92)へ、かつ積層体の外側に皮膚の汗を輸送するのに有利であると考えられる。内側シート(94)不織布は、本質的に疎水性であり得る。内側シート(94)不織布は、繊維作製プロセスにおいてポリマー樹脂を疎水性溶融添加剤で処理することにより、又は不織布が形成された後に疎水性添加剤を適用することにより、疎水性が提供され得る。外側シート(92)不織布は、本質的に疎水性であり得、したがって、繊維作製プロセスにおいてポリマー樹脂を親水性溶融添加剤で処理することにより、又は不織布が形成された後に親水性添加剤を適用することにより、内側シート(94)よりも相対的に高い親水性が提供され得る。
【0072】
本発明の着用可能な物品は、着色されて提供され得、積層体を作製するための材料上に提供されたアートワークを有し得る。第1のパターン(PTT1)に重なり合う積層体の領域は、第2のパターン(PTT1)に重なり合う積層体の領域とは異なる色を有し得る。かかる色は、約50より高い明度及び約80よりも低い彩度を有し得る。かかる明度及び彩度の色は、柔軟な知覚を伴うと考えられる。
【0073】
図3A図3D及び図6A図6Bを参照すると、本発明の着用可能な物品は、腰部開口部に隣接して提供された別個の結合単位の第1のパターン(PTT1)を有し得、第1のアートワーク(AW1)は、腰部開口部に隣接して第1のパターン(PTT1)に少なくとも部分的に重なる積層体上に提供され、第1のアートワーク(AW1)は、長手方向寸法を有し、横断方向に間隔を置いて離間された第1の色の一連のストライプを含む。一連のストライプは、一定の横断方向寸法及び間隔であり得るか、又は一定でない横断方向寸法及び間隔であり得る。図6Bを参照すると、第1のアートワーク(AW1)のストライプは、サイドシーム(32)から積層体の横断方向中心に向かって増加する横断方向間隔寸法を有する。例えば、1対のストライプ及び単位としての間隔(spacing as a unit、SU)として考えるとき、ストライプ及び間隔の横断方向寸法は、サイドシーム(32)に隣接して約2:1であり得、単位内の間隔の寸法は、徐々に増加し、ストライプの寸法に取って代わり、そのため横断方向中心に隣接する、ストライプ及び間隔の横断方向寸法は、約1:2であり得る。サイドシームから横断方向中心までの単位内の間隔のかかる漸増は、約10ユニット以上を取り得る。更に、サイドシーム(32)に隣接するストライプの長手方向寸法は、少なくとも約20mmであり得、横断方向中心に向かって徐々に増加し得、横断方向中心に隣接するストライプの長手方向寸法は、サイドシーム(32)におけるものより少なくとも約10mm大きいが、約55mm以下である。かかる様式で腰部開口部に隣接してアートワークを提供することによって、腰部開口部における張り感が軽減される。
【0074】
図6Aを参照すると、第1のパターン(PTT1)は、脚部開口部に隣接して更に提供され得、第2のアートワークは、脚部開口部に隣接する第1のパターン(PTT1)に少なくとも部分的に重なる積層体上に提供される。第2のアートワークは、第1のアートワークと同じ第1の色で提供され得る。第1のアートワークとは異なり、第2のアートワークの長手方向寸法は、サイドシーム(32)から物品の横断方向中心に向かって減少し得る。
【0075】
代替的に、腰部開口部に沿って提供される第1のパターン(PTT1)に重なり合う積層体は、無色であり得、すなわち、積層体を作製するための材料の上に追加の色を有しない場合がある。かかる白色は、下着のような外観を伴うことができる。
【0076】
本発明の着用可能な物品は、ある数の着用可能な物品がともに包装され、パッケージをコンパクトにするために圧縮される、可撓性パッケージで提供され得る。パッケージにより多くの圧縮力を適用することは、パッケージを可能な限りコンパクトにするために有益であり得るが、圧縮力が、積層体上に提供されるギャザーなどの着用可能な物品のトポグラフィに影響を及ぼす閾値が存在し得る。本発明の着用可能な物品を含むパッケージは、0%超~約30%のバッグ内圧縮率を有し得る。本明細書で使用される「バッグ内圧縮率」によって意味されるのは、1から10個のおむつパッドをプライ袋内の圧縮下で測定したミリメートル単位の積層体の高さを10個の同じタイプのおむつパッドの圧縮前スタック高さで除算した数を引いてから、100で乗算した数である。例えば、高さが圧縮率の前後で同じである場合、バッグ内圧縮率は、0%である。
【0077】
本発明の着用可能な物品には、物品の消費者利益を伝えるための第1のしるしが提供され得、第1のしるしは、パッケージ上に更に提供される。
【0078】
全物品力測定法
MTS Criterion C42 running TestWorks 4 Software(MTS SYSTEMS(CHINA)CO.,LTDから入手可能)などのコンピュータインターフェースを備えた電気式引張試験機又は同等の機器を使用して、力を測定する。試験される試料に対して得られる力が、使用されるロードセルの能力の10~90%になるように、ロードセルを選択する。製造元の指示書に従って機器を較正する。全ての試験は、23±2℃及び50±5%の相対湿度に維持した室内で実施する。
【0079】
引張試験機は、図5に示されるようなハンガータイプの試料保持固定具(300)でフィットする。各固定具は、試験中に試料が滑るのを防止するために、剛性で直線状のゴムでコーティングされた水平バー部分(302)を備える。水平バー部分のバーの外径(ゴムコーティングを含む)は、10.0mmである。水平バー部分(302)の中心軸は、全試験過程を通して平行で同一垂直面内に保たれるように構成される。標点周囲長を、以下の式によって判定する:
標点周囲長=2×(H+D+πD/2)
式中、Hは、水平バー部分(302)間の垂直方向の隙間であり、Dは、バーの外径である。
【0080】
以下のステップを実施するように機器を設定する:
【0081】
【表2】
【0082】
バーが物品の腰部開口部及び一方の脚部開口部を通過するように、物品(20)の試料を上側の水平バー部分(302)上に挿入する。標本が下側のバーの上方でぶら下がり、下側のバー(302)に触れなくなるまで、クロスヘッドを持ち上げる。ロードセルの風袋を差し引き、物品を伸縮させずに下側のバー(302)を腰部開口部及び他方の脚部開口部に挿通させることができるように、クロスヘッドを下降させる。物品の長手方向中心線LXが上側のバーと下側のバー(302)との間の中間で水平面にあるように、物品を調節する。バー(302)と接触している側部部分の中心が、機器のロードセルと同じ垂直軸上に位置するようにする。物品を必要に応じて手で適所に保持しつつ、不要な力が加わらないように留意しながら、力が0.05~0.1Nになるまでクロスヘッドをゆっくり持ち上げる。この時点での標点周囲長が初期標点周囲長である。試験を開始し、19.6Nの力が得られるまでクロスヘッドを254mm/分で上方に移動させ、次に、同じ速度でクロスヘッドをすぐに初期標点周囲長に戻す。19.6Nでの最大周囲長、及び試験のセグメントに負荷をかけた間及び負荷をかけない間の最大周囲長の70%における力を記録する。
【0083】
19.6Nでの最大周囲長(mm)を、全伸縮時周囲長W1として定義する。全伸縮時周囲長(mm)×0.7を、70%伸縮時周囲長W2として定義する。70%伸縮時周囲長における試験の負荷セグメント中の力(N)を、伸縮時周囲長力として定義する。70%伸縮時周囲長における試験の負荷を外したセグメント中の力(N)を、フィット時周囲長力として定義する。5つの試料を分析し、それらの平均を計算し、それぞれ、1mm又は0.01N単位で報告する。
【0084】
ベルトゾーン引張応力測定
引張応力(N/m)を、張力(N)を標本の幅(m)で除算することによって計算する。力は、TestWorks 4 Software(MTS SYSTEMS(CHINA)CO.,LTD)から入手可能)を実行するMTS Criterion C42などの、コンピュータインターフェースを備えた電子引張試験機、又は同等の機器を使用して、測定され得る。試験される試料に対して得られる力が、ロードセルの能力の10~90%になるように、ロードセルを選択する。製造元の指示書に従って機器を較正する。全ての試験は、23±2℃及び50±5%の相対湿度に維持した室内で実施する。機器は、少なくとも試験標本と同じ幅を有する単線接触型グリップを装備している。
【0085】
試験標本を得るため、試料物品をサイドシーム(32)に沿って切り開き、腰部ベルトと中央シャーシとの間の接着部を分離させることによって、前側及び後側弾性ベルト部分(40)を、中央シャーシ(38)から取り外す。ベルト部分にしわを作らないように留意して、コールドスプレーが使用され得る。いずれのベルト状弾性体(96)にもスプレーをかけないように留意する。本発明に従って、得られた弾性ベルト40を、いずれの弾性体(96)も切断しないように留意して、ゾーン(102、104、106)に分割する。試験前に、23℃±2℃、及び50%±5%の相対湿度で2時間、試料を予め調整する。
【0086】
機器は、以下のステップをこなすように設定される。上で説明されるように、別個の同一の物品を使用して、物品全体力試験中に判定される初期標点周囲長から、初期標点距離を計算する。初期基準長=0.5初期基準周囲長。最終標点距離を、上で説明されるように、物品全体力試験中に判定される全伸縮時周囲長から計算する。
【0087】
【表3】
【0088】
標本の一端を、上側クランプに固定し、荷重の風袋を差し引く。標本の他端を、下側クランプに固定する。標本の各端部の約5mmは、グリップの接触線の後ろにある。試験を開始して、標本を、254mm/分のクロスヘッド速度で最終標点距離まで延伸させ、その後すぐに、同じ速度で元の標点距離まで戻す。試験中、標本を物品横断方向に延伸させる。試験の荷重解除セグメント中に最終標点距離の70%になった場合の、荷重解除力を記録する。
【0089】
5つの物品を分析し、前側及び後側ゾーン(102、104、106)の各々に対して荷重解除力を記録する。そのゾーンの前側の標本及び後側の標本を含む各ゾーンに関して、0.01N単位で平均引張応力(N)を計算する。各ゾーンに関する引張応力を、平均張力(N)を平均長手方向長さ(m)で除算することにより計算し、0.1N/m単位で報告する。
【実施例
【0090】
実施例1~3及び比較例1~4をそのように得、以下に説明される試験を施す。
【0091】
実施例1:図3A及び上の表1の別個の結合単位の構成、弾性結合、及びパターン、並びに下の表2の弾性プロファイル及び他の特性を有するサイズ4(Lサイズ)のベルトタイプのパンツ物品。
【0092】
実施例2:図3B及び上の表1の別個の結合単位の構成、弾性結合、及びパターン、並びに下の表2の弾性プロファイル及び他の特性を有するサイズ4(Lサイズ)のベルトタイプのパンツ物品。
【0093】
実施例3:図3C及び上の表1の別個の結合単位の構成、弾性結合、及びパターン、並びに下の表2の弾性プロファイル及び他の特性を有するサイズ4(Lサイズ)のベルトタイプのパンツ物品。
【0094】
比較例1:P&GからPRCで入手可能な「Ichiban Pants」サイズ4と同じ構造構成及び弾性結合であるが、外側シートを実施例1~3と同じ材料で置き換えたもの。
【0095】
比較例2:2021年7月にPRCで購入した「Baby Care Royal Weak Acid」サイズ4(ロット番号20210402)。
【0096】
比較例3:2021年7月にPRCで購入した「Huggies Penguin」サイズ4(ロット番号20210412)。
【0097】
比較例4:2021年7月にPRCで購入した「Goo.N Angel」サイズ4(ロット番号20201202)。
【0098】
【表4】
1)表2の「腹部カット」とは、弾性ストランドの横断方向中央面積における弾性の非稼働化を称し、68%の弾性有効長をもたらす。
【0099】
1.技術的測定
腰部周囲長力は、本明細書の「物品全体の力測定」法に従って測定され、結果は、以下の表3に提供される。ゾーン当たりの引張応力を、本明細書の「ベルトゾーン引張応力測定」法に従って測定し、結果を上の表2に提供した。
【0100】
【表5】
【0101】
2.消費者許容試験
サイズ4(Lサイズ)のパンツおむつを使用している幼児の介護者であり、試験に使用した同様の価格範囲の主要ブランドの様々な使用経験を有する、60人のパネリストを募集した。25~36月齢の年齢群の男児及び女児の介護者の数は、ほぼ等しかった。合計7つの最終製品試験サンプルについて、2ラウンドの試験を行った。
【0102】
第1ラウンドの試験では、5つの最終製品試験サンプル(実施例1及び比較例1~4)を、彼らの手で1つずつ触って感じるようにパネリストに提供した。試験試料を1つずつ触れた後に個々にアンケートに記入するように、各回答者に依頼した。アンケートでは、表4に見られるように5つの値が存在し、各回答者に、「1=不十分」、10=非常に良」などのスコアである、1~10の評価を使用してそれらの値に対して試験試料を仕分けし、かつ評価するように要求した。スコアを平均化した。最後に、各回答者は、1~5の格付けを使用して、値に対して試験サンプルをランク付けするように要求され、「1=最良、5=最悪」のようにスコア付けをした。スコアを平均した。第1ラウンドの試験の結果を、表4にまとめる。
【0103】
【表6】
2)これらのスコアは、90%信頼水準で、比較例1~4に対して統計的に著しく良好であった。
3)これらのスコアは、90%信頼水準で、比較例2~4に対して統計的に著しく良好であった。
【0104】
表3及び表4の試験結果によれば、本発明の要件を満たす実施例1は、比較例1~4と比較して、統計的に著しく高い「機能的な直感的外観」、「ベルトの柔軟性」及び「総合評価」を有し、比較例2~4と比較して、統計的に著しく良好な「総合評価」、「腰部周りの快適なフィット性」、「パジャマの快適性」を有し、一方で、好ましい伸縮時周囲長力及びフィット時周囲長力値を有する。実施例1の別個の結合単位の固有のパターンによって提供されるギャザーは、消費者の識別性の知覚並びにベルトの柔軟性及び快適なフィット性に影響を与えた、改善された機能的な直感的外観及びベルト品質を提供すると考えられる。
【0105】
第2ラウンド試験では、実施例1~2及び比較例2を含む4つの最終製品試験サンプルを試験した。試験試料を1つずつ触れた後に個々にアンケートに記入するように、各回答者に依頼した。アンケートでは、表5に見られるように3つの値が存在し、各回答者に、「1=不十分、10=非常に良」などのスコアである、1~10の評価を使用してそれらの値に対して試験試料を仕分けし、かつ評価するように要求した。スコアを平均した。第2ラウンドの試験の結果を、表5にまとめる。
【0106】
【表7】
【0107】
表3及び表5の試験結果によれば、本発明の要件を満たす実施例1~2は、比較例2と比較して、統計的に著しく高い「総合評価」、「機能的な直感的外観」、及び「ベルト品質」を有する。実施例1~2の別個の結合単位の固有のパターンによって提供されるギャザーは、消費者の識別性の知覚及びベルト品質に影響を与えた、改善された機能的な直感的外観及びベルトの柔軟性を提供すると考えられる。
【0108】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、別途指定されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。更に、本明細書全体を通して与えられるあらゆる数値範囲は、そのような広い数値範囲内に入るあらゆるより狭い数値範囲を含む。
【0109】
相互参照される文書又は関連特許若しくは出願を含めた、本明細書に引用される全ての文書は、明示的に除外されるか又は特に限定されない限り、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいずれの発明に対する先行技術であるとみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないずれの発明も教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語のいずれの意味又は定義も、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0110】
本発明の特定の実施形態を例解及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
【手続補正書】
【提出日】2024-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前側弾性ベルト領域と、後側弾性ベルト領域と、股部領域と、前記前側弾性ベルト領域及び前記後側弾性ベルト領域を接合して、腰部開口部及び一対の脚部開口部を形成する一対のサイドシームと、を備える、長手方向及び横断方向に連続的な着用可能な物品であって、前記股部領域が、前記前側弾性ベルト領域と前記後側弾性ベルト領域との間に長手方向に延在し、
前記前側及び後側弾性ベルト領域の各々が、内側シートと、外側シートと、前記横断方向に延びる複数の弾性部材と、を備える、積層体を備え、隣接する弾性部材の間の長手方向寸法が、弾性間隔を形成し、
前記積層体が、前記前側及び後側弾性ベルト領域の前記側縁部に隣接する領域において伸縮方向に少なくとも約10mmにわたって前記弾性部材を連続的に結合する弾性結合部と、前記横断方向において前記弾性結合部の間に配置された複数の別個の結合単位と、を更に備え、各別個の結合単位が、前記内側シート及び前記外側シートのうちの少なくとも1つに適用され、各弾性間隔内に配置された少なくとも1つの別個の結合単位が存在し、
前記複数の別個の結合単位が、複数の長手方向列を形成し、各長手方向列が、長手方向間隔の集合体を含み、
前記複数の別個の結合単位が、複数の横断方向列を形成し、各横断方向列が、横断方向間隔の集合体を含み、
少なくとも2つの長手方向列及び少なくとも2つの横断方向列によって提供される別個の結合単位の集合体が、別個の結合単位のパターンを形成し、前記積層体が、別個の結合単位の少なくとも第1のパターン及び第2のパターンを含み、別個の結合単位の前記第1のパターン及び前記第2のパターンが、長手方向寸法、横断方向寸法、前記長手方向間隔の集合体、及び前記横断方向間隔の集合体のうちの1つ以上において差異を有する、着用可能な物品。
【請求項2】
各別個の結合単位が、約0.5mm~約20mmの長手方向寸法、及び約0.5mm~約6.0mmの横断方向寸法を有する、請求項1に記載の着用可能な物品。
【請求項3】
任意の2つの別個の結合単位の間で、前記別個の結合単位が、互いとの少なくとも約0.2mmの長手方向間隔、及び互いとの少なくとも約0.2mmの横断方向間隔を有し、前記別個の結合単位の全てが、それぞれ、同じ前記長手方向寸法及び同じ前記横断方向寸法で提供されている、請求項1に記載の着用可能な物品。
【請求項4】
前記第1のパターン及び前記第2のパターンが、横断方向境界を介して互いに隣接して配置されており、前記パターンが、少なくとも前記横断方向間隔の集合体によって異なる、請求項1に記載の着用可能な物品。
【請求項5】
前記第1のパターンが、前記腰部開口部に隣接して、かつ前記脚部開口部に隣接して提供されている、請求項4に記載の着用可能な物品。
【請求項6】
前記積層体が、能動的弾性を有しない非弾性領域を含み、前記第2のパターンが、前記非弾性領域内に配置されている、請求項4に記載の着用可能な物品。
【請求項7】
前記第1のパターンに重なる前記弾性部材が、前記長手方向に離間した第1のピッチで配置されており、前記第2のパターンに重なる前記弾性部材が、前記長手方向に離間した第2のピッチで配置されている、請求項4に記載の着用可能な物品。
【請求項8】
前記第2のパターンの前記横断方向間隔が、前記第1のパターンの前記横断方向間隔の約1.2~約5倍である、請求項4に記載の着用可能な物品。
【請求項9】
別個の結合単位の第3のパターンを更に含み、前記第3のパターンが、前記第1のパターンと前記第2のパターンとの間に配置されている、請求項4に記載の着用可能な物品。
【請求項10】
前記第1のパターン及び前記第2のパターンが、長手方向境界を介して互いに隣接して配置されており、前記パターンが、少なくとも前記長手方向間隔の集合体によって異なる、請求項1に記載の着用可能な物品。
【請求項11】
前側弾性ベルトと、後側弾性ベルトと、前記前側弾性ベルト及び前記後側弾性ベルトを架橋する中央シャーシと、を備え、前記第1のパターンが、前記中央シャーシに重ならない前記前側及び後側弾性ベルトの前記領域上に提供されている、請求項10に記載の着用可能な物品。
【請求項12】
前記第1のパターンが、横断方向間隔の一定の集合体及び長手方向間隔の一定の集合体を有し、前記第2のパターンが、一定でない前記長手方向列の少なくとも約30%、好ましくは、少なくとも約50%を有し、任意の隣接する長手方向列の前記別個の結合単位の集合間隔が互いに異なる、請求項1に記載の着用可能な物品。
【請求項13】
前記第1のパターンが、前記腰部開口部に隣接して、かつ前記脚部開口部に隣接して提供されている、請求項12に記載の着用可能な物品。
【請求項14】
前記第2のパターンが、前記腰部開口部に隣接して、かつ前記脚部開口部に隣接して提供されている、請求項12に記載の着用可能な物品。
【請求項15】
前記第1のパターンに重なり合う前記積層体が、前記第2のパターンに重なり合う前記積層体とは異なる色を有する、請求項1に記載の着用可能な物品。
【請求項16】
前記第1のパターン又は前記第2のパターンに重なり合う前記積層体の前記色が、約50より高い明度及び約80より低い彩度を有する、請求項15に記載の着用可能な物品。
【請求項17】
前記第1のパターンが、前記腰部開口部に隣接して提供されており、第1のアートワークが、前記腰部開口部に隣接する前記第1のパターンに少なくとも部分的に重なる前記積層体上に提供されており、前記第1のアートワークが、前記積層体の横断方向寸法全体に延在し、第1の色を含み、前記第1のアートワークが、前記サイドシームにおける第1の長手方向寸法と、長手方向軸に沿った第2の長手方向寸法と、を有し、前記第2の長手方向寸法が、前記第1の長手方向寸法よりも大きい、請求項1に記載の着用可能な物品。
【請求項18】
前記第1のアートワークが、前記第1の色の複数のストライプを含み、前記ストライプが、前記サイドシームから前記積層体の横断方向中心に向かって増加する横断方向間隔寸法を有する、請求項17に記載の着用可能な物品。
【請求項19】
前記第1のパターンが、前記脚部開口部に隣接して更に提供されており、第2のアートワークが、前記脚開口部に隣接する前記第1のパターンに少なくとも部分的に重なる前記積層体上に提供されており、前記第2のアートワークが、前記第1の色を含み、前記第2のアートワークが、前記サイドシームにおいて第3の長手方向寸法を有し、前記第2のアートワークの前記長手方向寸法が、前記第3の長手方向寸法から前記横断方向中心に向かって減少する、請求項17に記載の着用可能な物品。
【請求項20】
前記第1のパターンが、前記腰部開口部に沿って提供されており、前記第1のパターンに重なり合う前記積層体が、無色である、請求項15に記載の着用可能な物品。
【請求項21】
前記前側弾性ベルト領域及び前記後側弾性ベルト領域のうちの1つの上に配置された処分テープを更に備え、前記処分テープに重なり合う前記弾性ベルト領域に、前記内側シートと前記外側シートとの間に配置された補強接着剤が提供されている、請求項1に記載の着用可能な物品。
【請求項22】
パッケージであって、請求項1に記載の複数の着用可能な物品を備え、前記パッケージが、0%超~約30%のバッグ内圧縮率を有する、パッケージ。
【請求項23】
パッケージであって、請求項1に記載の複数の着用可能な物品を備え、前記物品が、前記着用可能な物品の消費者利益を伝えるための第1のしるしを提供されており、前記第1のしるしが、前記パッケージ上に更に提供されている、パッケージ。
【請求項24】
スロットダイアプリケータから排出された接着剤を、内側シート及び外側シートのうちの少なくとも1つに別個の結合単位のパターンで適用することによって、請求項1~21のいずれか一項に記載の着用可能な物品の別個の結合単位のパターンを作製する方法であって、前記スロットダイアプリケータが、スロット開口部と、第1のリップと、第2のリップと、を含み、前記スロット開口部が、前記第1のリップと前記第2のリップとの間に位置し、前記シートが、第2の表面の反対側に配置された第1の表面と、非拘束キャリパ、Hs、と、を有し、前記方法が、
前記シートを機械方向に連続的に前進させるステップと、
前記シートを基板キャリアローラと係合させるステップであって、前記ローラが、非柔軟性支持表面及びパターン要素を備え、前記パターン要素が、パターン表面を含み、前記パターン要素が、前記非柔軟性支持表面から離れて延在して、前記パターン表面と前記非柔軟性支持表面との間に、第1の最小距離、R1、を画定する、ステップと、
前記ローラを、前記スロットダイアプリケータに隣接して位置決めして、前記パターン要素の前記パターン表面と前記第1のリップ及び前記第2のリップとの間に、前記シートの前記非拘束キャリパ、Hs、未満の最小距離、Hg、を画定するステップと、
前記シートの前記第1の表面が、前記ローラ上に配置される間に、前記シートの前記第2の表面を、前記スロットダイアプリケータを通過して前進させるステップと、
前記シートの前記第1の表面が前記ローラ上に配置される間に、前記スロットダイアプリケータの前記第1のリップ、前記スロット開口部、及び前記第2のリップを通過して、前記シート及び前記パターン要素を前進させることによって、前記パターン表面を前記非柔軟性支持表面に向かって断続的に偏向させて、前記パターン表面と前記非柔軟性表面との間に第2の最小距離、R2、を画定するステップであって、R2が、R1未満である、ステップと、
前記スロットダイアプリケータの前記スロット開口部から前記シートの前記第2の表面上に接着剤を排出するステップと、を含む、方法。
【国際調査報告】