(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】平らな金属製品を切断するための切断装置及び前記装置を装備される前記平らな金属製品を切断するための切断シャー
(51)【国際特許分類】
B23D 35/00 20060101AFI20241003BHJP
B23D 25/12 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
B23D35/00 E
B23D25/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521838
(86)(22)【出願日】2022-10-10
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 IB2022059693
(87)【国際公開番号】W WO2023062506
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】102021000025979
(32)【優先日】2021-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523275190
【氏名又は名称】ダニエーリ エ チ.オフィシーネ メカニケ ソシエタ ペル アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラパン、ドミトロ
(72)【発明者】
【氏名】ブルフォーネ、マッテオ レミー
【テーマコード(参考)】
3C039
3C051
【Fターム(参考)】
3C039EA31
3C051GG12
(57)【要約】
例えば、自身の縦伸び方向に実質的に平行な方向に沿って前進する平らな金属製品300を切断するように適合されるシャーのための、ドラム切断装置100であって、前記装置100が、前記平らな金属製品200をそれらの前進方向に対して横方向に切断するように適合され、前記装置100が、回転されるように適合され、円筒面102によって直径方向に区切られ、前記円筒面102から部分的に突出するブレード又はナイフ103を包含する、少なくとも1つのドラム101を備え、前記ブレード又はナイフ103が、前記ドラム101の座部104に部分的に収容され、前記ドラム101の回転軸Xに実質的に平行な方向に沿って縦に伸び、前記装置100が、ナイフの位置を調整するための調整ウエッジ105を備え、前記装置100が、前記2つの反対の移動方向への前記ウエッジ105の移動のための移動手段を備える、ドラム切断装置100。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
例えば、自身の縦の伸び方向に実質的に平行な方向に沿って前進する平らな金属製品(300)を切断するように適合されるシャーのための、ドラム切断装置(100)であって、前記装置(100)が、前記平らな金属製品(300)をそれらの前進方向に対して横方向に切断するように適合され、前記装置(100)が、回転されるように適合され、円筒面(102)によって直径方向に区切られ、前記円筒面(102)から部分的に突出するブレード又はナイフ(103)を包含する、少なくとも1つのドラム(101)を備え、前記ブレード又はナイフ(103)が、前記ドラム(101)の座部(104)に部分的に収容され、前記ドラム(101)の回転軸(X)に実質的に平行な方向に沿って縦に伸び、前記装置(100)が、同様に前記ドラム(101)の前記座部(104)に少なくとも部分的に収容される調整ウエッジ(105)を備え、前記ウエッジ(105)の伸び方向が、前記ドラム(101)の前記回転軸(X)に実質的に平行であり、前記ウエッジ(105)のその伸び方向に対して横方向の厚さが、最小厚さから最大厚さまで、前記伸び方向に沿って連続的に変化し、前記ウエッジ(105)が、前記ブレード又はナイフ(103)に対して位置付けられ、その結果、第1の移動方向への前記ウエッジのその伸び方向に平行な移動が、周辺接線方向移動の第1の方向(TP1)への前記ブレード又はナイフ(103)の周辺接線方向移動をもたらし、一方で、前記第1の移動方向と反対の第2の移動方向への前記ウエッジの移動が、前記第1の方向と反対の、周辺接線方向移動の第2の方向(TP2)への前記ブレード又はナイフ(103)の周辺接線方向移動をもたらし、前記装置(100)が、前記2つの反対の移動方向への前記ウエッジ(105)の前記移動のための移動手段を備え、前記移動手段が、前記ドラム(101)に配置され、
前記移動手段が、液圧作動式のものであり、前記ウエッジ(105)の対向する端部が液圧流体の圧力を受けるように適合されることを特徴とする、ドラム切断装置(100)。
【請求項2】
前記移動手段が、前記ドラム(101)の内部に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の装置(100)。
【請求項3】
前記移動手段が、前記調整ウエッジ(105)の第1の端部(1050)及び第2の端部(1051)で前記ドラム(101)の内部にそれぞれ位置付けられる、第1のチャンバ(106)及び第2のチャンバ(107)を備えること、並びに前記第1のチャンバ及び第2のチャンバを備える液圧回路による、前記第1のチャンバ(106)への又は前記第2のチャンバ(107)への加圧された液圧流体の導入が、それぞれ前記第1の移動方向への又は前記第2の移動方向への前記ウエッジの前記移動をもたらすことを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置(100)。
【請求項4】
前記装置(100)が、それぞれ前記第1のチャンバ(106)及び前記第2のチャンバ(107)にそれぞれ収容される、第1の推力要素(108)及び第2の推力要素(109)を備え、その結果、前記第1のチャンバ(106)又は前記第2のチャンバ(107)への前記加圧された液圧流体の前記導入が、それぞれ、前記第1の推力要素(108)又は前記第2の推力要素(109)の移動を、したがって、それぞれ、前記第1の移動方向への前記第1の推力要素(108)による前記ウエッジ(105)の前記第1の端部(1050)に対する推力を、又は前記第2の移動方向への前記第2の推力要素(109)による前記ウエッジ(105)の前記第2の端部(1051)に対する推力をもたらすことを特徴とする、請求項3に記載の装置(100)。
【請求項5】
前記第1及び第2のチャンバ(106、107)が、前記ドラム(101)の内部に少なくとも部分的に設けられる第1の液圧ダクト及び第2の液圧ダクトによって、それぞれ前記装置(100)の外部と連通して設置されること、並びに前記第1の液圧ダクト及び前記第2の液圧ダクトが、それぞれ前記第1のチャンバ(106)及び前記第2のチャンバ(107)への加圧された液圧流体の前記導入のために、及びそれぞれ前記第1のチャンバ(106)及び前記第2のチャンバ(107)からの前記液圧流体の排出のために、前記ドラム(101)の外部からアクセス可能な第1の液圧ポート(110)及び第2の液圧ポート(111)にそれぞれ通じることを特徴とする、請求項3又は4に記載の装置(100)。
【請求項6】
前記第1の液圧ポート(110)及び第2の液圧ポート(111)が、前記装置(100)の回転部品を支持するように適合される、回転接合部(112)に位置付けられることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1及び第2のチャンバ(106、107)が、同様に前記ドラム(101)の内部に少なくとも部分的に設けられる第3の液圧ダクト及び第4の液圧ダクトによって、それぞれ前記装置の前記外部と連通して設置されること、並びに前記第3の液圧ダクト及び前記第4の液圧ダクトが、それぞれ前記第1のチャンバ(106)及び前記第2のチャンバ(107)への加圧された液圧流体の前記導入のために、及びそれぞれ前記第1のチャンバ(106)及び前記第2のチャンバ(107)からの前記液圧流体の前記排出のために、前記ドラム(101)の前記外部からアクセス可能な第3の液圧ポート(113)及び第4の液圧ポート(114)にそれぞれ通じることを特徴とする、請求項3から6までの一項に記載の装置(100)。
【請求項8】
前記第3の液圧ポート(113)及び第4の液圧ポート(114)が、前記回転接合部(112)と異なる、前記装置(100)のハブの回転部分に位置付けられることを特徴とする、請求項6に従属する、請求項7に記載の装置(100)。
【請求項9】
前記装置(100)が、前記ドラム(101)内に少なくとも部分的に位置付けられる、前記ウエッジ(105)の位置の指示器を備えることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の装置(100)。
【請求項10】
自身の縦伸び方向に実質的に平行な方向に沿って前進する平らな金属製品(300)を切断するための方法であって、前記方法が、ある装置によって実行され、前記装置によって、前記平らな金属製品(300)がそれら前進方向に対して横方向に切断され、前記装置が、請求項1から9までのいずれか一項に記載の装置(100)であり、したがって、前記少なくとも1つのドラム(101)の回転が、前記平らな金属製品(300)に対する前記ブレード又はナイフ(103)の衝突を、したがって最終的に、前記平らな金属製品(300)のその前進方向に対して横方向の前記切断をもたらすこと、及び結果として生じる前記ブレード103の周辺接線方向移動を伴う、前記2つの反対の移動方向への前記ウエッジ(105)の移動が、前記ドラム(101)上に配置される前記液圧式移動手段によって達成されることを特徴とする、方法。
【請求項11】
前記2つの反対の移動方向への前記ウエッジ(105)の移動が、前記第1のチャンバ(106)に又は前記第2のチャンバ(107)に加圧された液圧流体を導入することによって、達成されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
自身の縦伸び方向に実質的に平行な方向に沿って前進する平らな金属製品(300)を切断するためのドラム・シャー(200)であって、前記シャー(200)が、前記製品(300)をそれらの前進方向に対して横方向に切断するように適合され、前記シャー(200)が、それぞれ第1の円筒面(112)及び第2の円筒面(112’)によって直径方向に区切られる第1のドラム(101)及び第2のドラム(101’)をそれぞれ備える、第1の切断装置(100)及び第2の切断装置(100’)、並びに前記第1のドラム(101)へ及び前記第2のドラム(101’)へそれぞれ固定され、前記第1のドラム(101)から及び前記第2のドラム(101’)からそれぞれ突出する、第1のブレード又はナイフ(103)及び第2のブレード又はナイフ(103’)を備え、前記第1の装置(100)及び前記第2の装置(100’)が、前記平らな金属製品(300)がそれらの前進中に通過するための空間を画定するように、相互に位置付けられ、前記第1の装置(100)及び前記第2の装置(100’)が適切に位置付けられた状態で、前記第1のドラム(101)及び前記第2のドラム(101’)の回転が、前記第1のブレード(103)及び前記第2のブレード(103’)の実質的に同時の作用による、前記平らな金属製品(300)の前記切断をもたらし、少なくとも前記第1の装置(100)が、請求項1から9までのいずれか一項に記載の装置であることを特徴とする、ドラム・シャー(200)。
【請求項13】
前記第1の装置(100)及び前記第2の装置(100’)の少なくとも1つが、前記第2の装置(100’)から離れて又はそれに向かって、それぞれの前記第1のドラム(101)の回転軸(X)に垂直な移動方向(Y)に沿って移動可能であることを特徴とする、請求項12に記載のシャー(200)。
【請求項14】
前記第1のナイフ(103)と第2のナイフ(103’)との間の隙間が、0.00mm以上であるように調整可能であることを特徴とする、請求項12又は13に記載のシャー(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄鋼業の分野に関し、特に、本発明は、例えば圧延によって製作される、及び/又は前もって圧延されたコイルを巻き出すことによって前進させられる、平らな金属製品を切断する分野に関する。詳細には、本発明は、前記平らな金属製品を、それらの縦伸び方向に実質的に平行な方向に沿ったそれらの前進中に、切断するための切断装置に関し、前記装置が、円筒面によって区切られ、前記円筒面から突出する切断ブレード又はナイフを装備される回転ドラムを備え、前記ドラムの回転が、前記平らな金属製品に対する前記ブレード又はナイフの衝突を、したがって最終的に、その前進方向に対して横方向の前記平らな金属製品の切断をもたらす。本発明は、特に、ブレード又はナイフの位置を、その伸び方向に対して横方向に、及びしたがってドラムに対して接線方向に、調整するための革新的な解決策を有する前記切断装置に関する。
【0002】
本発明のさらなる目的は、前述の種類の少なくとも1つの切断装置を備えるシャーであり、本発明のさらなる目的は、平らな金属製品をそれらの前進方向に対して横方向に切断する方法である。
【背景技術】
【0003】
先行技術において、平らな金属製品の縦伸び方向に実質的に平行な前進方向に沿って前進する前記製品を切断するための回転ドラム・シャーの使用が公知であり、前記シャーは、前記平らな金属製品をそれらの前進方向に対して横方向に切断するように適合される。公知の種類のシャーの実例が、
図1a及び
図1bに示され、示されるように、特に反対の回転方向に、自身の縦軸のそれぞれ対称軸X及びX’に対して、各々回転させられるように適合される、第1の回転ドラム1101及び第2の回転ドラム1101’を備える。ここでも、示されるように、前記第1のドラム1101及び第2のドラム1101’は、それぞれ、ブレード又はナイフ1103及び1103’を装備され、ブレード又はナイフ1103及び1103’の各々が、それが属するドラムを半径方向に区切る円筒面から突出し、一方で、ブレード1103が、したがって、ドラム1101から半径方向に突出し、ブレード1103’が、ドラム1101’から半径方向に突出する。
【0004】
前記第1のドラム1101及び第2のドラム1101’(それらの少なくとも一方)は、回転軸X及びX’間の距離が最大である第1の「開放」位置(
図1a)と、回転軸X及びX’間の距離が最小である「閉鎖」位置(
図1b)との間で、回転軸X及びX’に垂直な方向Yに沿って移動可能である。
【0005】
図1a及び
図1bにおいて、符号300は、平らな金属製品、例えば、所定の厚さ(軸Yに沿った)及び幅(軸X及びX’に沿った、したがって図の平面に垂直な)の鋼帯を識別し、前記鋼帯は、例えば、圧延機スタンド(示されない)から、又はコイル(示されない)の巻出しから供給され、方向Zに沿って、したがってその縦伸び方向(その幅に垂直な)に平行に前進させられる。
【0006】
鋼帯300を所定の長さのポーションに切断するために、鋼帯300の端部は、開放位置においてドラム1101とドラム1101’との間の空間に導入され、ドラム1101及び1101’が、次いで、相互に回転させられ、接近され、閉鎖位置(
図1b)に位置付けられ、鋼帯300が、最終的に方向Zに沿って前進させられる。鋼帯300は、それぞれ、ドラム1101及び1101’のナイフ1103及び1103’の周速度と同調される線速度でドラム1101及び1101’間を進み、ドラム1101及び1101’が、偏心手段によって互いに接近し、それにより、通過する製品300から、再び2つのドラム1101及び1101’及びそれぞれのナイフ1103及び1103’を相互に遠ざける前に、切断することを可能にする。
【0007】
明らかに、ドラム1101及び1101’の回転は、鋼帯300に対するブレード1103及び1103’のそれぞれ上及び下からの衝突を、したがってポーションへの鋼帯300の切断をもたらす。
【0008】
図1a及び
図1bを参照してここで説明される種類のシャーにおいて、異なる厚さの鋼帯300を切断する必要がある場合には、ブレード1103とブレード1103’との間の隙間又は距離400(Z方向における)を調整する必要があり、隙間400が、それぞれ、より厚く又はより薄く鋼帯300を切断するために、増加又は減少される必要がある。
【0009】
この目的のために、様々な解決策が、従来技術によるシャーにおいて、提案されており、現在も使用されるが、前記公知の解決策は、しかしながら、本特許出願の所有者が以下に説明され、特許請求される本発明によって克服又は少なくとも最小化することを意図した、問題及び/又は欠点を露呈する。
【0010】
実際に、ブレード間の隙間を調整するための先行技術による解決策は、主に機械式のものであり、したがって、実施が困難であり、故障や破損が生じやすい。
【0011】
さらに、隙間400を調整するための公知の種類の解決策は、シャーが停止状態にされる必要があり、隙間調整時間(及びしたがってシャーの停止時間)が、しばしば、それらが通常は手動による介入を必要とするので、生産需要に見合わない。
【0012】
最後に、公知の種類の解決策の欠点は、それらでは、隙間400を必要な精度で調整することが可能でなく、調整範囲が限定され、設定される隙間400が全ての計画された生産サイクルにおいて維持される(意図せずに変化しない)ことが保証されず、それどころか、所望の及び/又は要求される隙間の調整が、しばしば、工程中に必要とされるという事柄を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
それ故に、本発明の主な目的は、特にシャーをインラインにし、したがって手動による介入を回避することによって、自動又は少なくとも半自動の隙間調整を用いて、上記で要約され、先行技術において遭遇した問題を克服又は少なくとも最小化することである。
【0014】
特に、本発明の第1の目的は、低費用で、及び様々な種類及び寸法のシャー・ドラムへの簡単で迅速な操作により実施可能である、対向する回転式ドラム・シャーのブレード間の隙間を調整するための解決策を利用可能にすることである。
【0015】
本発明の第2の目的又は目標はまた、隙間が要求生産量に見合う時間で調整されることを可能にする、前述の種類の解決策を利用可能にすることである。
【0016】
最後に、本発明のさらなる副次的でない目的は、前記隙間の精密で長く持続する調整を保証し、したがって、前もって設定及び調整された隙間の工程中の再調整を必要としない、対向する回転式ドラム・シャーのブレード間の隙間を調節するための解決策を利用可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、ある概念に基づき、その概念に従って、従来技術で見出され、上記で要約された短所が、隙間調整の機械的ではなく、液圧による手段によって、効果的に克服又は少なくとも最小化され得る。
【0018】
以下に述べられるように、上記で述べられた総括的概念は、隙間調整手段の非常に簡素な形態を提供し、前記液圧式調整手段の実施が、したがって、特に簡素化され、単純である。
【0019】
上記の、並びに従来技術による対向する回転ドラム・シャーにおいて遭遇した問題及び/又は短所に鑑みて、本発明は、請求項1に記載の切断装置、請求項10に記載の切断方法、及び請求項12に記載の対向する回転ドラム・シャーに関し、本発明による装置の、方法の及びシャーのさらなる実施例が、従属請求項によって定義される。
【0020】
本発明の第1の実施例によると、例えば、自身の縦伸び方向に実質的に平行な方向に沿って前進する平らな金属製品を切断するように適合されるシャーのための、ドラム切断装置であって、前記装置が、前記平らな金属製品をそれらの前進方向に対して横方向に切断するように適合される、ドラム切断装置は、回転されるように適合され、円筒面によって直径方向に区切られ、前記円筒面から部分的に突出するブレード又はナイフを包含する、少なくとも1つのドラムを備え、前記ブレード又はナイフが、前記ドラムの座部に部分的に収容され、前記ドラムの回転軸Xに実質的に平行な方向に沿って縦に伸び、前記装置が、同様に前記ドラムの前記座部に少なくとも部分的に収容される調整ウエッジを備え、前記ウエッジの伸び方向が、前記ドラムの回転軸Xに実質的に平行であり、前記ウエッジのその伸び方向に対して横方向の厚さが、最小厚さから最大厚さまで、前記伸び方向に沿って連続的に変化し、前記ウエッジが、前記ブレード又はナイフに対して位置付けられ、その結果、第1の移動方向への前記ウエッジのその伸び方向に平行な移動が、周辺接線方向移動の第1の方向TP1への、特に周辺円周方向移動の第1の方向への、前記ブレード又はナイフの周辺接線方向移動を、特に周辺円周方向移動をもたらし、一方で、第1の移動方向と反対の第2の移動方向への前記ウエッジの移動が、第1の方向と反対の、周辺接線方向移動の第2の方向TP2への、特に周辺円周方向移動の第2の方向への、前記ブレード又はナイフの周辺接線方向移動を、特に周辺円周方向移動をもたらし、前記装置が、前記2つの反対の移動方向への前記ウエッジの移動のための移動手段を備え、前記移動手段が、前記ドラム上に配置され、液圧作動式のものであり、前記ウエッジの相対する端部が液圧流体の圧力を受けるように適合される。
【0021】
好ましくは、液圧作動式の前記移動手段は、ドラムの内部に、好ましくは完全に内部に配置される。
【0022】
変形例において、前記移動手段は、順に、前記調整ウエッジのそれぞれ第1の端部及び第2の端部に位置付けられる第1のチャンバ及び第2のチャンバを備える、液圧回路を備え、前記第1のチャンバ又は前記第2のチャンバへの加圧された液圧流体の導入が、したがって、それぞれ前記第1の移動方向又は前記第2の移動方向への前記ウエッジの移動をもたらす。
【0023】
さらなる変形例において、前記装置は、それぞれ前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバに収容される、第1の推力要素及び第2の推力要素を備え、その結果、前記第1のチャンバ又は前記第2のチャンバへの前記加圧された液圧流体の導入が、それぞれ、前記第1の推力要素又は前記第2の推力要素の移動を、したがって、それぞれ、前記第1の移動方向への前記第1の推力要素による前記ウエッジの前記第1の端部に対する推力を、又は前記第2の移動方向への前記第2の推力要素による前記ウエッジの前記第2の端部に対する推力をもたらす。
【0024】
変形例において、前記第1及び第2のチャンバは、前記ドラムの内部に少なくとも部分的に設けられる第1の液圧ダクト及び第2の液圧ダクトによって、それぞれ前記装置の外部と連通して設置され、前記第1の液圧ダクト及び前記第2の液圧ダクトが、したがって、それぞれ前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバへの加圧された液圧流体の導入のために、及びそれぞれ前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバからの前記液圧流体の排出のために、前記ドラムの外部からアクセス可能な第1の液圧ポート及び第2の液圧ポートにそれぞれ通じる。
【0025】
さらなる変形例において、前記第1の液圧ポート及び第2の液圧ポートは、前記装置の回転部品を支持するように適合される、回転接合部に位置付けられる。
【0026】
変形例において、前記第1及び第2のチャンバは、同様に前記ドラムの内部に少なくとも部分的に設けられる第3の液圧ダクト及び第4の液圧ダクトによって、それぞれ前記装置の外部と連通して設置され、したがって、前記第3の液圧ダクト及び前記第4の液圧ダクトが、それぞれ前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバへの加圧された液圧流体の導入のために、及びそれぞれ前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバからの前記液圧流体の排出のために、前記ドラムの外部からアクセス可能な第3の液圧ポート及び第4の液圧ポートにそれぞれ通じる。
【0027】
さらなる変形例において、前記第3の液圧ポート及び第4の液圧ポートは、前記回転接合部と異なる、前記装置のハブの回転部分に位置付けられる。
【0028】
好ましくは、前記装置は、ドラムの内部に前記ウエッジの位置の指示器を備える。
【0029】
第1の実施例によると、自身の縦伸び方向に実質的に平行な方向に沿って前進する平らな金属製品を切断するための方法は、ある装置によって実行され、その装置によって、前記平らな金属製品がそれら前進方向に対して横方向に切断され、前記装置が、本発明の実施例のいずれか1つによる装置であり、したがって、前記少なくとも1つのドラムの回転が、前記平らな金属製品に対する前記ブレード又はナイフの衝突を、したがって最終的に、前記平らな金属製品のその前進方向に対して横方向の切断をもたらし、前記2つの反対の移動方向への前記ウエッジの移動が、前記ドラム上に配置される前記液圧式移動手段によって達成される。
【0030】
変形例において、前記2つの反対の移動方向への前記ウエッジの移動は、それぞれ前記第1のチャンバ及び/又は前記第2のチャンバに加圧された液圧流体を導入することによって、達成される。
【0031】
第1の実施例によると、自身の縦伸び方向に実質的に平行な方向に沿って前進する平らな金属製品を切断するためのドラム・シャーであって、前記シャーが、前記製品をそれらの前進方向に対して横方向に切断するように適合される、ドラム・シャーは、それぞれ第1の円筒面及び第2の円筒面によって直径方向に区切られる第1のドラム及び第2のドラムをそれぞれ備える、第1の切断装置及び第2の切断装置、並びに前記第1のドラムへ及び前記第2のドラムへそれぞれ固定され、前記第1のドラムから及び前記第2のドラムからそれぞれ突出する、第1のブレード又はナイフ及び第2のブレード又はナイフを備え、前記第1の装置及び前記第2の装置が、前記平らな金属製品がそれらの前進中に通過するための空間を画定するように、相互に位置付けられ、前記第1の装置及び前記第2の装置が適切に位置付けられた状態で、前記第1のドラム及び前記第2のドラムの回転が、前記第1のブレード及び前記第2のブレードの実質的に同時の作用による、前記平らな金属製品の切断をもたらし、前記第1の装置が、本発明の実施例のいずれか1つによる装置である。
【0032】
シャーの変形例において、前記第1の装置及び前記第2の装置の少なくとも1つは、それぞれの第1のドラムの回転軸Xに垂直な移動方向Yに沿って、又は前記第2の装置から離れて及びそれに向かって移動可能である。
【0033】
シャーのさらなる変形例において、前記第1のナイフと第2のナイフとの間の隙間は、0.00mm以上であるように調整可能であり、その結果、非常に薄い鋼帯(例えば0.8mm)でさえも、切断され得る。
【0034】
以降、本発明は、図面に描写される可能な実施例の以下の詳細な説明によってさらに明確にされ、本発明の対応する又は均等な特徴及び/又は構成部分は、同じ符号によって識別される。本発明が、以降に説明され、添付図面に示される実施例に限定されず、それどころか、当業者には明らかで直観的であると思われる、以下に説明され、添付図面に示される実施例に対する全ての変形及び/又は変更が、本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1a】従来技術による対向する回転ドラム・シャーの側面図である。
【
図1b】従来技術による対向する回転ドラム・シャーの側面図である。
【
図2a】実施例によるそれぞれの回転ドラムの切断装置の側面図である。
【
図2b】実施例による回転ドラムの切断装置の透視図である。
【
図3a】実施例による回転ドラムの切断装置の斜視図である。
【
図3b】実施例による回転ドラムの切断装置の透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明は、特に、平らな金属製品、例えば、様々な厚さの金属帯の切断の分野において適用され、このため、本発明は、前述の種類のシステムの分野におけるその適用を特に参照して、以降で説明される。
【0037】
しかしながら、本発明の可能な適用が、以下に説明されるものに限定されないことを明記する必要がある。反対に、本発明は、細長い金属(場合によってはプラスチックも)要素を、その全長よりも短いポーションに切断する必要がある全ての場合において、好適に適用される。
【0038】
図1c及び
図2aに示す実施例によると、本発明のシャー200は、それぞれ第1のナイフ103及び第2のナイフ103’を装備される第1のドラム101及び第2のドラム101’を備え、第1のナイフ103及び第2のナイフ103’が、公知の及びしたがって簡潔にするために詳細には説明されない方式で、それぞれ、第1のドラム101の円筒面102から及び第2のドラム101’の円筒面102’から突出する。しかしながら、解説を完全にするために、本発明の目的のために、第1のナイフ103及び第2のナイフ103’の切刃が、それぞれ、面102及び面102’から半径方向に突出することで十分であることが明確にされる。
【0039】
ドラム101及び101’の相互位置は、実質的に上記の方式で、開放位置(
図1c)と閉鎖位置(示されない)との間で方向Yに沿って調節可能であり、ドラム101及び101’は、それぞれ、それらのそれぞれの縦軸X及びX’に対して回転させられるように適合される。
【0040】
図2aの実施例による切断装置100は、第1のドラム101を備え、示されるように、ブレード又はナイフ103を備え、ブレード又はナイフ103が、ドラム101を半径方向に区切る円筒面102から半径方向に部分的に突出し、特に、その切刃が部分的に突出し、前記ブレード又はナイフ103が、前記ドラム101の座部104に部分的に収容され、ドラム101の回転軸Xに実質的に平行な方向に沿って縦に伸びる。
【0041】
座部104は、ドラム101の内部に向かって面102から半径方向の第1の方向に、軸Xに平行な第2の方向に、及び第3の方向に伸び(
図2a)、第3の方向において、ブレード103だけでなく、ウエッジ105及び係止要素130を内包するような幅Lを有し、係止要素130が、幅Lの方向にウエッジ105の反対側に配置され、ウエッジ105及び係止要素130の両方は、軸Xに及びしたがって座部104の縦伸びに平行に、縦に伸びる。
【0042】
係止要素130は、傾斜面1301を有し、傾斜面1301が、面1301に平行なナイフ103の傾斜面1031に対して設けられ、示されず、本発明の範囲内ではない(及びしたがって、簡潔にするために詳細には説明されない)手段による、係止要素130が、座部104の幅Lの方向に対して横方向の方向Ltに沿って移動可能であり、要素130が、
図2aに二重矢印で指示されるように、2つの反対の移動方向に移動可能である。説明から、及び
図2aの簡単な観察から、図に対する及びしたがって座部104の外側に向かう要素130の上向きの移動が、面1031に対する面1301の推力の減少を、及びしたがって、ウエッジ105に対するブレード103の圧力が減少を、及びしたがって最終的に、ブレード103の係止の解除をもたらし、以下に説明される方式で座部104内のブレードの位置を調整することを可能にすることが確認され得る。反対に、図に対する及びしたがって座部104の内部に向かう要素130の下向きの移動は、面1031に対する面1301の推力の増加を、及びしたがって、ウエッジ105に対するブレード103の圧力の増加を、したがって最終的に、ブレード103のその所定の位置での係止をもたらす。
【0043】
座部104の内部のブレード103の接線方向又は円周方向の位置を調整する方式が、
図2b、
図3a及び
図3bを参照して以下に説明される。
【0044】
最初に、調整ウエッジ105のその伸び方向に対して横方向の厚さが、最小厚さから最大厚さまで、前記伸び方向に沿って連続的に変化することに留意されたい(この目的のために、例えば、図の左側でより大きい厚さ、及び図の右側でより小さい厚さを有するウエッジ105を示す、
図3bを参照されたい)。したがって、要素130が係止の解除位置にある状態で、及びしたがってナイフ103が自由に移動される状態で、右から左向き(
図2bを参照して)の第1の移動方向へのその伸び方向に平行な前記ウエッジ105の移動が、ブレード又はナイフ103の周辺接線方向移動を、特に周辺周方向移動をもたらす、又は少なくとも、周辺接線方向移動の第1の方向TP1に、特に周辺周方向移動の第1の方向に、ブレード又はナイフ103を移動させる(例えば、係止位置に要素130を引き込むことによって)ことを可能にし、したがって、隙間Gの減少をもたらし、これに対して、左から右向き(
図3bを参照して)の、第1の移動方向と反対の第2の移動方向への前記ウエッジ105の移動は、第1の方向と反対の、周辺接線方向移動の第2の方向TP2への、特に周辺周方向移動の第2の方向への、前記ブレード又はナイフ103の周辺接線方向移動を、特に周辺周方向移動を、したがって、隙間Gの増加をもたらし、座部104の内部に向かうブロック130の再進入、及び新たな係止位置(面1301と面1031とを対比して)を決めるための上昇が、ウエッジ105によって定められる位置におけるブレード103の係止をもたらすことが推察される。
【0045】
示される実施例による装置100は、前記2つの反対の移動方向への前記ウエッジ105の移動のための移動手段を備え、装置100の第1の重要な独自性は、前記移動手段が前記ドラム101上に配置されることである。
【0046】
さらに、装置100の第2の独自性は、前記移動手段が、液圧作動式のものであり、前記ウエッジ105の対向する端部が液圧流体の圧力を受けるように適合されるという事柄に関する。
【0047】
好ましくは、前記液圧式移動手段は、ドラム101の内部に、好ましくは完全に内部に配置される。
【0048】
変形例において、前記移動手段は、液圧回路(前記ドラム101の内部に部分的に形成されるので完全には示されない)を備え、前記液圧回路が、順に、前記液圧回路と連通し、前記調整ウエッジ105のそれぞれ第1の端部1050及び第2の端部1051に位置付けられる、第1のチャンバ106及び第2のチャンバ107を備え、したがって、前記第1のチャンバ106又は前記第2のチャンバ107への加圧された液圧流体の導入が、それぞれ、前記第1の移動方向又は前記第2の移動方向への前記ウエッジ105の移動をもたらす。
【0049】
図2b及び
図3bに明確に示されるように、第1のチャンバ106及び第2のチャンバ107は、ドラム101の内部に配置される。
【0050】
さらに、ウエッジ105の端部1050及び1051に対する油又は液圧流体による推力を改善するために、例えば、両方ともに実質的に円筒状の、第1の可動推力要素108及び第2の可動推力要素109が、好ましくは、チャンバ又は空洞106及び107にそれぞれ収容され、前記第1のチャンバ106又は前記第2のチャンバ107(同様に、例えば、実質的に円筒状の)への前記加圧された液圧流体の導入が、それぞれ、前記第1の推力要素108又は前記第2の推力要素109の移動を、及びしたがって、前記第1の移動方向への前記第1の推力要素108による前記ウエッジ105の前記第1の端部1050に対する推力を、又は前記第2の移動方向への前記第2の推力要素109による前記ウエッジ105の前記第2の端部1051に対する推力をもたらす。
【0051】
図4a及び
図4bに示される実施例によると、前記第1及び第2のチャンバ106、107は、前記ドラム101の内部に少なくとも部分的に設けられる(及びしたがって示されない)第1の液圧ダクト及び第2の液圧ダクトによって、それぞれ前記装置100の外部と連通して設置され、前記第1の液圧ダクト及び前記第2の液圧ダクトが、それぞれ前記第1のチャンバ106及び前記第2のチャンバ107への加圧された液圧流体の導入のために、及びそれぞれ前記第1のチャンバ106及び前記第2のチャンバ107からの前記液圧流体の排出のために、前記ドラム101の外部からアクセス可能な第1の液圧ポート110及び第2の液圧ポート111にそれぞれ通じる。
【0052】
実施例によると、前記第1の液圧ポート110及び第2の液圧ポート111は、前記装置100の回転部分を支持するように適合される、回転接合部112に位置付けられる。
【0053】
さらなる実施例によると、前記第1及び第2のチャンバ106、107は、同様に、前記ドラム101の内部に少なくとも部分的に設けられる(及びしたがって示されない)、それぞれ第3の液圧ダクト及び第4の液圧ダクトによって、前記装置の外部と連通して設置され、前記第3の液圧ダクト及び前記第4の液圧ダクトが、それぞれ前記第1のチャンバ106及び前記第2のチャンバ107への加圧された液圧流体の導入のために、及びそれぞれ前記第1のチャンバ106及び前記第2のチャンバ107からの前記液圧流体の排出のために、前記ドラム101の外部からアクセス可能な第3の液圧ポート113及び第4の液圧ポート114にそれぞれ通じる。前記第3液圧ポート113及び第4液圧ポート114は、前記第1液圧ポート110及び第2液圧ポート111の代替として、又は液圧ポート110及び111に加えて、設けられることが可能であり、この場合に、臨時の必要に応じて、液圧流体が、ポート110及び111又は代替的にポート113及び114を使用して、チャンバ106及び107に供給されることが可能である。
【0054】
さらなる変形例によると、前記第3の液圧ポート113及び第4の液圧ポートは、前記回転接合部112と異なる、前記ドラム101のハブの回転部分に位置付けられる。
【0055】
好ましくは、装置100は、ドラム101の内部に収容される前記ウエッジ105の縦方向における位置の指示器を備える。特に、前記指示器は、自身の第1の端部でウエッジ105の端部1050へ接続された、バー115(
図5a~
図5b)を備え、第1の端部と反対のバー115の第2の端部が、目盛りが付され、外側から視認可能であり、ドラム101の外側から同様に視認可能な基準マーク116に位置付けられる。代替的に、例えば変換器を備える、ウエッジ105の位置の電気機械的指示器が、設けられ得る。
【0056】
本発明の実施例によるシャー200による、方向Z(
図1c)に沿って進む鋼帯300の切断方式は、実質的に、対向する回転ドラムを有する従来技術によるシャーのものに準じ、以下のように要約され得る。
【0057】
ドラム101とドラム101’との間のそれらの開放位置における隙間に鋼帯300の端部を導入した後に、第1のドラム101及び第2のドラム101’は、開放位置に回転され、次いで、互いに近づけられ(方向Yに沿ってそれらの一方又は両方を移動させることによって)、閉鎖位置に設置され、最後に、鋼帯300が、方向Zに沿って前進させられ、ドラム101及び101’の回転及び鋼帯300の同時の前進が、ポーションへの鋼帯300の切断をもたらし、ポーションの長さが、数ある中でも特に、それぞれナイフ103及び103’の周速度と同調される鋼帯300の前進速度に依存し、ドラム101及び101’が、偏心手段によって互いに近づけられ、それにより、ドラム101及び101’(並びにそれぞれナイフ103及び103’)が再び互いから、並びに通過する製品300から遠ざけられる前に、切断が行われることを可能にする。
【0058】
その代わりに、隙間Gの調整モードは、以下のように要約され得る。
【0059】
第1のステップは、座部104の外側に向かって係止要素130を移動させることによって、ブレード103を解放することを含む。次に、加圧された液圧流体が、それぞれ、ブレード103、103’間の隙間Gが増加させられる必要があるか又は減少させられる必要があるかに従って、第1のチャンバ106又は第2のチャンバ107に導入される。
【0060】
最後に、係止要素130が、戻され、座部104に再び挿入され、それによって、調整ウエッジ105の移動によって前もって定められた位置においてブレード103を係止する。
【0061】
最後に、装置100及び/又はそれぞれのシャー200の実施例によると、前記第1のナイフ103と第2のナイフ103’との間の隙間Gが、0.00mm以上であるように調整可能であることは注目に値する。
【0062】
好ましくは、隙間Gは、それが0.00mm以上及び2.50mm未満であるように、調整可能である。
【0063】
TP1-TP2方向への(及びしたがって、鋼帯300の前進方向Zへの)ブレード103の可動域は、例えば、0.65mm(前記値はいかなる場合にも制限的なものではない)である場合があり、両方ともにそれぞれ調整ウエッジ105及び105’を有する第1のドラム101及び第2のドラム101’を備えるシャー200において、隙間Gが、例えば、1.3mm(値はいかなる場合にも制限的なものではない)に達する場合がある。
【0064】
好ましくは、隙間は、互いに対向する第1のドラム101及び第2のドラム101’の一方のみが、ブレード103の接線方向又は周方向位置、したがってブレード103及び103’間の隙間Gを調整するための調整ウエッジ105を装備される、本発明によるシャーによって、より薄い厚さのために調整され得る。
【0065】
本発明者らは、したがって、上記で与えられた図面に示される実施例の詳細な説明によって、本発明が、所望の結果を達成し、従来技術で見出された短所を克服又は少なくとも制限することを可能にすることを実証した。
【0066】
特に、本発明は、
- 低費用で、及び異なる種類及び寸法のシャー・ドラムでの簡単で迅速な操作によって、実施されることが可能であり、
- 要求生産量に見合う時間でのシャーの対向するドラム・ブレード間の隙間の調整を可能にし、
- 前記隙間の精密で長く持続する調整を保証し、したがって、前もって設定及び調整された隙間の工程中の再調整を回避する、
革新的な解決策を有する回転ドラム切断装置を利用可能にする。
【0067】
本発明が、図面に示されるその実施例の詳細な説明によって、上記で説明されるが、本発明は、明らかに、上記で説明され、図面に示される実施例に限定されず、それどころか、本発明の目的は、当業者には明らかで直観的であると思われる、説明され、添付の図面に示される実施例に対する全ての変形及び/又は変更も含む。
【0068】
本発明の保護範囲は、したがって、請求項によって定義される。
【国際調査報告】