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特表2024-537325車両変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】車両変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   F16H 63/34 20060101AFI20241003BHJP
   F16H 61/32 20060101ALI20241003BHJP
   B60T 1/06 20060101ALI20241003BHJP
   F16D 63/00 20060101ALI20241003BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20241003BHJP
   H02K 11/215 20160101ALI20241003BHJP
【FI】
F16H63/34
F16H61/32
B60T1/06 G
F16D63/00 H
H02K7/116
H02K11/215
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522080
(86)(22)【出願日】2022-10-04
(85)【翻訳文提出日】2024-04-22
(86)【国際出願番号】 EP2022077545
(87)【国際公開番号】W WO2023061800
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】2110802
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508021716
【氏名又は名称】ヴァレオ システム ドゥ コントロール モトゥール
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100198029
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 力
(72)【発明者】
【氏名】ティエリー、ラノエ
(72)【発明者】
【氏名】シルバン、ゴーティエ
【テーマコード(参考)】
3J058
3J067
5H607
5H611
【Fターム(参考)】
3J058AB21
3J058BA67
3J058BA68
3J058CC15
3J058FA07
3J067AA21
3J067AB23
3J067DB32
3J067FA05
3J067FA56
3J067FA84
3J067FB45
3J067FB83
3J067GA01
5H607AA00
5H607BB01
5H607BB07
5H607BB09
5H607CC05
5H607CC07
5H607DD03
5H607DD19
5H607EE32
5H607FF01
5H607HH01
5H607HH09
5H607JJ05
5H611AA01
5H611BB01
5H611BB06
5H611BB08
5H611PP07
5H611QQ03
5H611RR02
5H611UA04
5H611UA08
(57)【要約】
本発明は、車両変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータに関し、アクチュエータ(1)は、ステータコイル、ロータ、及びロータに接続されX軸に沿って延びる出力軸(23)が設けられた電動機(20)と、ロック位置と解除位置との間で回動することができるように回転可能なトルク出力要素(31)を有する減速機機構(70)とを備え、減速機機構(70)は、電動機(20)の出力軸(23)に運動学的に接続され、電動機(20)はブラシレスDC型であり、アクチュエータ(1)は第1電子基板(50)及び第2電子基板(40)を備え、第2電子基板(40)は電動機(20)のロータの位置を決定するための装置を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータ(1)であって、
前記アクチュエータ(1)は、ステータコイル、ロータ、及び前記ロータに接続されX軸に沿って延びる出力軸(23)が設けられた電動機(20)と、ロック位置と解除位置との間で回転することができるように回転可能なトルク出力要素(31)を有する減速機機構(70)であって、前記電動機(20)の前記出力軸(23)に運動学的に接続された減速機機構(70)と、を備え、
前記電動機(20)がブラシレスDC型であること、及び、前記アクチュエータ(1)が第1電子基板(50)及び第2電子基板(40)を備え、前記第2電子基板(40)が前記電動機(20)のロータの位置を決定するための装置を備えることを特徴とする、アクチュエータ(1)。
【請求項2】
前記第1電子基板(50)が前記X軸に略平行な平面P1内で延び、前記第2電子基板(40)が前記X軸に略直角な平面P2内で延びることを特徴とする、請求項1に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項3】
前記第1電子基板(50)及び前記第2電子基板(40)が、L字状の接続要素(60)によって電気的に接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項4】
少なくとも1つの多極磁石(21)が前記電動機(20)の前記出力軸(23)に取り付けられること、及び、前記第2電子基板(40)の前記電動機(20)の前記ロータの位置を決定するための前記装置が、前記電動機(20)の前記ステータコイルへの電力供給の電子的な切り換えを確実にするために、前記多極磁石(21)に面して設置された少なくとも1つの位相センサ(41、42、43)を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項5】
前記第1電子基板(50)が、その角度位置を決定するために前記トルク出力要素(31)に面する位置センサ(52)を備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項6】
前記第2電子基板(40)が、前記電動機(20)の前記ステータコイルに電気的に供給するための電力供給ピン(44、45、46)を備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項7】
前記第2電子基板(40)が、前記電動機(20)の前記出力軸(23)が貫通する開口部(47)を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項8】
前記電動機(20)と、前記電動機(20)の前記出力軸(23)と、前記減速機機構(70)と、前記第1電子基板(50)と、前記第2電子基板(40)とが、一体型のハウジング(10)に収容されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項9】
前記第1電子基板(50)が、固定ねじによって前記ハウジング(10)に取り付けられること、及び、前記第2電子基板(40)が、前記ハウジング(10)から発出する少なくとも1つの案内面(17)によって前記ハウジング(10)に取り付けられることを特徴とする、請求項8に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項10】
前記ハウジング(10)が、前記第1電子基板(50)及び前記第2電子基板(40)を外部電力供給源に電気的に接続するための電気コネクタ(15)を備えることを特徴とする、請求項8又は9に記載のアクチュエータ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両、特に、自動変速機を装備した自動車の変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータに関する。このロッキングシステムは、パークロック又はパーキングロックとしてよく知られている。
【背景技術】
【0002】
このようなアクチュエータは、変速機の歯と係合するレバーによって、駐車時に変速機をロックさせる。
【0003】
同種のアクチュエータは、特許文献1により知られている。この文献では、アクチュエータは、従来のブラシ付き電動機を備える。この種のブラシ付き電動機の欠点は、モータを長時間使用しないとブラシがコレクタに付着しやすく、アクチュエータの動作が低下する原因となり得ることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2019/136960号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両変速機のパーキングロックシステムはごく短時間しか使用されないため、上述の不都合を回避するためには、ブラシ付き電動機を用いないことが好ましい。
【0006】
加えて、この種のアクチュエータの小型化は、自動車製造業者にとって特に重要な基準であるため、車両変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータは、小型且つ軽量であることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の主題は、小型化且つ重量の基準を満たしながら、現在の解決策を改善する変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータである。
【0008】
より詳細には、本発明は、車両用変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータに関し、アクチュエータは、ステータコイル、ロータ、及びロータに接続されX軸に沿って延びる出力軸が設けられた電動機と、ロック位置と解除位置との間で回転することができるように回転可能なトルク出力要素を有する減速機機構であって、電動機の出力軸に運動学的に接続された減速機機構と、を備える。電動機はブラシレスDC型であり、アクチュエータは第1電子基板及び第2電子基板を備え、第2電子基板は電動機のロータの位置を決定するための装置を備える。
【0009】
変速機という用語はまた、電気自動車の場合、電動機に付随する減速機も指す。
【0010】
このように、ブラシレスDC型の電動機を用いることで、不使用時にブラシがコレクタに付着する問題を回避することができる。加えて、2つの電子基板を有するアクチュエータを配置することで、電動機の高性能制御を兼ね備えながら、アクチュエータの小型化を可能にする。2つの電子基板は離間している。
【0011】
減速機機構は、電動機の出力軸に位置づけられ、且つ、トルク出力要素が設置された歯車と噛合するウォームねじを備えると、有利である。
【0012】
本発明によれば、第1電子基板はX軸に略平行な平面P1内で延び、第2電子基板はX軸に略直角な平面P2内で延びる。
【0013】
本発明の1つの特徴によれば、第1電子基板及び第2電子基板は、L字状の接続要素によって電気的に接続される。
【0014】
本発明の別の特徴によれば、少なくとも1つの多極磁石、好ましくは4極磁石が、電動機の出力軸に取り付けられる。第2電子基板の電動機のロータの位置を決定するための装置は、電動機のステータコイルへの電力供給の電子的な切り換えを確実にするために、多極磁石に面して設置された少なくとも1つの位相センサ、好ましくは3つのセンサを備える。
【0015】
本発明によれば、第1電子基板は、その角度位置を決定するためにトルク出力要素に面する位置センサを備える。
【0016】
本発明の1つの特徴によれば、第2電子基板は、電動機のステータコイルに電気的に供給するための電力供給ピン、好ましくは3つのピンを備える。
【0017】
好ましくは、第2電子基板は、電動機の出力軸が貫通する開口部を備える。この開口部の輪郭は開いていることもあれば閉じていることもあり得る。
【0018】
本発明によれば、電動機と、電動機の出力軸と、減速機機構と、第1電子基板と、第2電子基板とが、一体型のハウジングに収容される。ハウジングは、アクチュエータを可能な限り軽量にするために、プラスチック材料製であると有利である。あるいは、ハウジングは金属製、例えばアルミニウム製でもよい。
【0019】
好ましくは、ハウジングは、電動機が収容される第1容積と、電動機と運動学的に接続された減速機機構及び2つの電子基板が収容される第2容積とを画定する。好ましくは、第1容積は第1カバーによって閉じられ、第2容積は第2カバーによって閉じられる。その結果、電動機が自身の容器に組み込まれ、次に残りの要素、つまり減速機機構と2つの電子基板が自身の容器に組み込まれ、最後に2つの容器がそれぞれのカバーにより閉じられるため、アクチュエータの組立てが容易になる。
【0020】
本発明のさらなる特徴によれば、第1電子基板は、固定ねじによってハウジングに取り付けられ、第2電子基板は、ハウジングから発出する少なくとも1つの案内面によってハウジングに取り付けられる。
【0021】
本発明によれば、ハウジングは、第1電子基板及び第2電子基板を外部電力供給源に電気的に接続するための電気コネクタを備える。
【0022】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、以下の詳細な実施形態を読むことにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明によるアクチュエータの斜視図を示す。
図2図1によるアクチュエータのハウジングの部分横断面図を示す。
図3】電動機及び2つの電子基板の配置の斜視図を示す。
図4】別の観点からの電動機及び2つの電子基板の配置の斜視図を示す。
図5】カバー又は第1電子基板を除いた本発明によるアクチュエータの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明による変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータ1を示す。より正確には、このアクチュエータ1は、第1容積V1及び第2容積V2から構成される一体型のハウジング10を備える。
【0025】
管状の第1容積V1には、ブラシレスDC型の電動機20があり、この電動機は出力軸23を備える。平行六面体状の第2容積V2には、主に、電動機20と運動学的に接続された減速機機構70及び2つの電子基板40、50がある。第1容積V1は第1カバー12によって閉じられ、第2容積V2は第2カバー14によって閉じられる。第1カバー12は、金属製クリップ13によってハウジング10に取り付けられる。第2カバー14は、例えばねじ等の任意の従来の固定手段によってハウジング10に取り付けられる。
【0026】
以下の図を参照して説明するように、減速機機構70は、電動機20の出力軸23に位置づけられ、且つ、トルク出力要素31が設置された歯車30と噛合するウォームねじ22を備える。このトルク出力要素31は、歯車30と同心の軸の形態で製造され、その端部は星形の雌コネクタの形態を有し、その中に、作動レバー(図示せず)を介して変速機(図示せず)の歯部をロックする又はロックを解除するためのロッキングシステムの作動ロッド(図示せず)を入れることができる。あるいは、トルク出力要素31は、雄コネクタの形態で製造することもできる。このトルク出力要素31は、ハウジング10の円筒80により回転して導かれる。この円筒80内には、外部汚染物質がアクチュエータ1の内部に侵入しないようにするための封止手段が位置づけられる。同様に、カバー14とハウジング10との間、及び、カバー12とハウジング10との間には、封止手段が設けられる。
【0027】
ハウジング10はまた、アクチュエータ1の内部の部品を電気的に接続するための電気コネクタ15を備える。
【0028】
ハウジング10が車両の変速機に取り付けられるように、金属製インサートの形態の固定手段11がハウジング10の数カ所に配置される。本事例においては、3つのインサート11が設けられる。
【0029】
図2は、座標系X、Y、Zを示す。方向又は軸Xは、長手方向に相当する。横方向又は軸Yは、長手方向Xと直角をなすと定義される。より具体的には、長手方向X及び横方向Yは、例えば、実質的に略水平面P1(図3参照)に属してもよい。その部分の方向又は軸Zは、垂直方向に相当する。より具体的には、横方向Y及び垂直方向Zは、例えば、実質的に略垂直面P2(図3参照)に属してもよい。
【0030】
この図は、ハウジング10内の電動機20と減速機機構70との一体化をより正確に示す。
【0031】
ブラシレスDC型の電動機20には、ステータコイルと、ロータと、ロータに接続されX軸に沿って延びる出力軸23と、が設けられる。電動機のステータを形成する3つのステータコイルがある。
【0032】
電動機20の出力軸23には、多極磁石21が取り付けられている。磁石21は、円環状であり、出力軸23と同軸である。磁石21は、4つの極を有する。もちろん、磁石21は、異なる数の極を有することができる。
【0033】
減速機機構70は、電動機20の出力軸23に位置づけられ、トルク出力要素31が設置された歯車30と噛合するウォームねじ22を備える。トルク出力要素31は、Z軸に沿って延びる。出力軸23の、電動機20とは反対側の端部は、ハウジングの容器16内で回転して導かれ、これにより、軸受として機能する。
【0034】
ハウジングはまた、第1電子基板50及び第2電子基板40も収容する。
【0035】
アクチュエータの主電子基板である第1電子基板50は、アクチュエータの電子管理を可能にし、少なくとも1つの蓄電器、少なくとも1つの抵抗器、少なくとも1つの中央処理装置(CPU)、及び、トルク出力要素31の角度位置を感知するためのセンサ52、等のような電動機の動作に必要な電子部品を統合するが、統合される電子部品はこれらに限定されない。第1電子基板50は、ハウジング10の第2容積V2の周囲の形状と略相補的な形状を有する。角度位置センサ52は、ホール効果センサである。第1電子基板50は、その周辺部に設置された開口部51によってハウジング10に取り付けられる。
【0036】
第2電子基板40は、電動機20のステータコイルの電力供給の電子的な切り換えに必要な信号を提供するために、多極磁石21に面して設置された電動機のロータの位置を決定するための少なくとも1つの装置を備える。
【0037】
図3は、電動機20及び2つの電子基板50、40の配置をより正確に示す。第1電子基板50はX軸に略平行な平面P1内で延び、第2電子基板40はX軸に略直角な平面P2内で延びる。多極磁石21は、同一平面P2内で延びる。第2電子基板40は、「U」の一方の脚部が他方の脚部よりも大きい略「U」字形状を有する。大きい方の脚部は、第1電子基板50に面する脚部である。第2電子基板40は、電動機20の出力軸23が貫通する開口部47を備える。多極磁石21も、開口部47内に設置される。
【0038】
第2電子基板40の電動機20のロータの位置を決定するための装置は、電動機20のステータコイルへの電力供給の電子的な切り換えを確実にするために、多極磁石21に面して設置された少なくとも1つの位相センサ41、42、43を備える。より正確には、3つのセンサ41、42、43は、X軸に対して同心円状に第2電子基板40上に分配されている。したがって、これらの3つのセンサ41、42、43は、多極磁石21を囲繞する。これら3つのセンサはホール効果センサである。
【0039】
第2電子基板40はまた、電動機20のステータコイルに電気的に供給するための電力供給ピン44、45、46を備える。これらのピン44、45、46の数は3つあり、したがって、電動機20の3つのステータコイルに供給することが可能である。これらの3つのピン44、45、46は、3つのセンサ41、42、43と交互に、X軸に対して同心円状に第2電子基板40上に分配されている。
【0040】
図4は、2つの電子基板50、40間の接続を示す。第1電子基板50及び第2電子基板40は、L字状の接続要素60によって電気的に接続される。
【0041】
図5は、カバー14又は第1電子基板50を除いたアクチュエータ1を示す。ただし、第1電子基板50を固定するための固定ねじ18は図示する。これらの固定ねじ18は、第1電子基板50内の開口部51を貫通する。第1電子基板50はハウジング10のペグ19に載置され、固定ねじ18はこれらのペグ19に螺合される。
【0042】
図5はまた、第2電子基板40の取り付けを詳細に示す。この第2電子基板40は、ハウジング10から発出する案内面17によってハウジング10に取り付けられる。本事例においては、2つの案内面が必要であり、第2電子基板40の横方向の両端に分配される。
【0043】
ハウジング10はまた、歯車30が収容される空洞を有し、この空洞は歯車30の形状に実質的に従う。
【0044】
この図5では、トルク出力要素31の軸の反対側の端部も示しており、軸のこの端部は、第1電子基板50の角度位置センサ52に面して設置される。
【0045】
本発明を特定の実施形態に関連して説明したが、本発明は決してそれらに限定されず、説明した手段のすべての技術的等価物を含むことは極めて明白である。
【0046】
特許請求の範囲において、括弧内のいかなる参照符号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-06-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両変速機のパーキングロックシステム用のアクチュエータ(1)であって、
前記アクチュエータ(1)は、ステータコイル、ロータ、及び前記ロータに接続されX軸に沿って延びる出力軸(23)が設けられた電動機(20)と、ロック位置と解除位置との間で回転することができるように回転可能なトルク出力要素(31)を有する減速機機構(70)であって、前記電動機(20)の前記出力軸(23)に運動学的に接続された減速機機構(70)と、を備え、
前記電動機(20)がブラシレスDC型であること、及び、前記アクチュエータ(1)が第1電子基板(50)及び第2電子基板(40)を備え、前記第2電子基板(40)が前記電動機(20)のロータの位置を決定するための装置を備えることを特徴とする、アクチュエータ(1)。
【請求項2】
前記第1電子基板(50)が前記X軸に略平行な平面P1内で延び、前記第2電子基板(40)が前記X軸に略直角な平面P2内で延びることを特徴とする、請求項1に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項3】
前記第1電子基板(50)及び前記第2電子基板(40)が、L字状の接続要素(60)によって電気的に接続されることを特徴とする、請求項1に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項4】
少なくとも1つの多極磁石(21)が前記電動機(20)の前記出力軸(23)に取り付けられること、及び、前記第2電子基板(40)の前記電動機(20)の前記ロータの位置を決定するための前記装置が、前記電動機(20)の前記ステータコイルへの電力供給の電子的な切り換えを確実にするために、前記多極磁石(21)に面して設置された少なくとも1つの位相センサ(41、42、43)を備えることを特徴とする、請求項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項5】
前記第1電子基板(50)が、その角度位置を決定するために前記トルク出力要素(31)に面する位置センサ(52)を備えることを特徴とする、請求項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項6】
前記第2電子基板(40)が、前記電動機(20)の前記ステータコイルに電気的に供給するための電力供給ピン(44、45、46)を備えることを特徴とする、請求項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項7】
前記第2電子基板(40)が、前記電動機(20)の前記出力軸(23)が貫通する開口部(47)を備えることを特徴とする、請求項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項8】
前記電動機(20)と、前記電動機(20)の前記出力軸(23)と、前記減速機機構(70)と、前記第1電子基板(50)と、前記第2電子基板(40)とが、一体型のハウジング(10)に収容されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項9】
前記第1電子基板(50)が、固定ねじによって前記ハウジング(10)に取り付けられること、及び、前記第2電子基板(40)が、前記ハウジング(10)から発出する少なくとも1つの案内面(17)によって前記ハウジング(10)に取り付けられることを特徴とする、請求項8に記載のアクチュエータ(1)。
【請求項10】
前記ハウジング(10)が、前記第1電子基板(50)及び前記第2電子基板(40)を外部電力供給源に電気的に接続するための電気コネクタ(15)を備えることを特徴とする、請求項8に記載のアクチュエータ(1)。
【国際調査報告】