(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】空調システム用の湾曲パイプ及び空調システム
(51)【国際特許分類】
F24F 1/26 20110101AFI20241003BHJP
【FI】
F24F1/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522221
(86)(22)【出願日】2022-09-28
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 CN2022122138
(87)【国際公開番号】W WO2023071682
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】202122614353.9
(32)【優先日】2021-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】王 文杰
(72)【発明者】
【氏名】郎 壮
(72)【発明者】
【氏名】方 藝
【テーマコード(参考)】
3L054
【Fターム(参考)】
3L054BB03
3L054BC05
(57)【要約】
空調システム(200)用の湾曲パイプ(100)及び空調システム(200)である。湾曲パイプ(100)の外径はDであり、肉厚はTであり、湾曲パイプ(100)の折り曲げ部の曲げ半径はRであり、D、T及びRは、
関係式:T/D>0.03、且つR/D>1.2
を満たす。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調システム用の湾曲パイプであって、
前記湾曲パイプの外径はDであり、肉厚はTであり、前記湾曲パイプの折り曲げ部の曲げ半径はRであり、D、T及びRは、
関係式:T/D≧0.03、且つR/D≧1.2
を満たす、空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項2】
T/Dの比率の範囲は、0.03~0.15である、請求項1に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項3】
R/Dの比率の範囲は、1.2~4である、請求項1に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項4】
前記湾曲パイプの折り曲げ部の曲げ半径Rの範囲は、2cm~10cmである、請求項1に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項5】
前記湾曲パイプの折り曲げ部の曲げ半径Rの範囲は、5mm~120mmである、請求項1に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項6】
前記湾曲パイプの厚さTの範囲は、0.2mm~2.5mmである、請求項1に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項7】
前記湾曲パイプの厚さTの範囲は、0.4mm~2mmである、請求項1に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項8】
前記湾曲パイプの外径Dの範囲は、5mm~60mmである、請求項1に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項9】
前記湾曲パイプは、ステンレス管である、請求項1に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項10】
前記湾曲パイプは、折り曲げセグメントと拡径セグメントとを含み、
前記拡径セグメントは、前記折り曲げセグメントの両端にそれぞれ設けられ、且つ前記拡径セグメントの外径は、外径Dの1.6倍以下である、請求項1に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項11】
前記湾曲パイプは、接続パイプセグメントを更に含み、
前記拡径セグメントは、前記折り曲げセグメントと前記接続パイプセグメントとの間に位置する、請求項10に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項12】
前記拡径セグメントと前記接続パイプセグメントとの軸線間の夾角は、70°以下である、請求項11に記載の空調システム用の湾曲パイプ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の空調システム用の湾曲パイプを含む、空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年10月26日に出願された、出願番号が202122614353.9であり、発明の名称が「空調システム用の湾曲パイプ」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は冷却技術分野に関し、特に、空調システム用の湾曲パイプ及び空調システムに関する。
【背景技術】
【0003】
湾曲パイプは、通常、空調システムに適用して、十分な熱交換の目的を達成するために、冷媒の流れをガイドし、流路構造を最適化するために用いられる。
【0004】
原料パイプを湾曲パイプに加工するプロセスにおいて、湾曲パイプの扁平率及び湾曲パイプの平滑度を同時に両立させて、湾曲パイプにシワ又は凹み等が形成されることを防止する必要があるが、単にプロセスの工程改善のみでは、湾曲パイプのシワ、凹みの除去及び扁平率の両立が難しい。
【発明の概要】
【0005】
本出願の様々な実施例によれば、空調システム用の湾曲パイプ及び空調システムを提供する。
【0006】
本出願は空調システム用の湾曲パイプを提供し、湾曲パイプの外径はDであり、肉厚はTであり、湾曲パイプの折り曲げ部の曲げ半径はRであり、D、T及びRは、関係式:T/D>0.03、且つR/D>1.2を満たす。
【0007】
一実施例において、T/Dの比率の範囲は0.03~0.15である。
【0008】
一実施例において、R/Dの比率の範囲は1.2~4である。
【0009】
一実施例において、湾曲パイプの折り曲げ部の曲げ半径Rの範囲は2cm~10cmである。
【0010】
一実施例において、湾曲パイプの折り曲げ部の曲げ半径Rの範囲は5mm~120mmである。
【0011】
一実施例において、湾曲パイプの厚さTの範囲は0.2mm~2.5mmである。
【0012】
一実施例において、湾曲パイプの厚さTの範囲は0.4mm~2mmである。
【0013】
一実施例において、湾曲パイプの外径Dの範囲は5mm~60mmである。
【0014】
一実施例において、湾曲パイプはステンレス管である。
【0015】
一実施例において、湾曲パイプは、折り曲げセグメントと拡径セグメントとを含み、拡径セグメントは、折り曲げセグメントの両端にそれぞれ設けられ、且つ拡径セグメントの外径は、外径Dの1.6倍以下である。
【0016】
一実施例において、湾曲パイプは接続パイプセグメントを更に含み、拡径セグメントは、折り曲げセグメントと接続パイプセグメントとの間に位置する。
【0017】
一実施例において、拡径セグメントと接続パイプセグメントとの軸線間の夾角は70°以下である。
【0018】
本出願は、上記のような空調システム用の湾曲パイプを含む空調システムを更に提供する。
【0019】
本出願の1つ以上の実施例の詳細は以下の図面及び記述において提示する。本出願の他の特徴、目的及び利点は、明細書、図面及び特許請求の範囲により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
ここに開示されているこれらの発明の実施例及び/又は例示をより良く記述及び説明するために、1つ以上の図面を参照することができる。図面を説明するために用いられる追加の詳細又は例示は、開示された発明、ここで説明する実施例及び/又は例示、並びにここで理解されるこれらの発明の最適な形態のうちのいずれかの範囲を制限するものとしてみなされるべきではない。
【0021】
【
図1】1つ以上の実施例による湾曲パイプの構成模式図である。
【
図2】1つ以上の実施例による湾曲パイプの構成模式図である。
【
図3】1つ以上の実施例による空調システムの構成模式図である。
【0022】
100 湾曲パイプ、10 折り曲げセグメント、20 拡径セグメント、30 接続パイプセグメント、200 空調システム。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本出願の実施形態における図面を参照して、本出願の実施形態における技術態様を明確且つ完全に説明するが、説明した実施形態は、本出願の実施形態の一部にすぎず、全ての実施形態ではないことは明らかである。当業者が、本出願における実施形態に基づいて、創造的な労力なしに得られた全ての他の実施形態はいずれも本出願の保護範囲に属する。
【0024】
説明すべきこととして、アセンブリが他のアセンブリに「装着される」とされる場合、他のアセンブリに直接装着されてもよく、又は介在するアセンブリが存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「設けられる」とみなされる場合、他のアセンブリに直接設けられてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。アセンブリが他のアセンブリに「固定される」とみなされる場合、他のアセンブリに直接固定されてもよく、又は介在するアセンブリが同時に存在してもよい。
【0025】
特に定義しない限り、本出願で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本出願の属する技術分野における当業者が通常理解している意味と同じである。ここで、本出願の明細書に使用される用語は、単に具体的な実施形態を説明することを目的とし、本出願を制限するものではない。本出願に使用される「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0026】
湾曲パイプは、通常、空調システムに適用して、湾曲パイプの一端は、空調システムの銅管セットに接続され、十分な熱交換の目的を達成するために、冷媒の流れをガイドし、流路構造を最適化するために用いられる。原料パイプを湾曲パイプに加工するプロセスにおいて、湾曲パイプの扁平率及び湾曲パイプの平滑度を同時に両立させて、湾曲パイプにシワ又は凹み等が形成されることを防止する必要があるが、単にプロセスの工程改善のみでは、シワ、凹みの除去及び扁平率の両立が難しい。
【0027】
パイプは、湾曲するときに曲げモーメントの作用を受けて変形し、湾曲過程で受ける引張応力が徐々に大きくなるにつれて湾曲パイプの管壁が薄くなる可能性があり、深刻な場合には微細なクラックが生じ得るとともに、折り曲げ部は圧縮応力の作用により管壁が厚くなる可能性があり、深刻な場合には管壁が押し付けられて内シワが生じ得ることが理解できる。湾曲パイプの折り曲げ部における内壁にシワや凹みが生じると、湾曲パイプ内の冷媒の流れに大きな影響を与え、更には空調システムの冷暖房の効率に影響を与える。なお、湾曲パイプの扁平率が高すぎると、湾曲パイプの折り曲げ部の横断面積が減少して、冷媒の流れに影響を与え、更には空調システムの冷暖房の効率に影響を与える。また、湾曲パイプの扁平率が高すぎると、湾曲パイプの強度が低下して、湾曲パイプが使用過程において裂けたり断裂したりしやすく、空調システムの安全性能に影響を与える。
【0028】
本出願は空調システム用の湾曲パイプ100を提供し、
図1から
図3を参照すると、湾曲パイプ100の外径はDであり、肉厚はTであり、言い換えると、湾曲パイプを加工するための原料パイプの外径はDであり、肉厚はTであり、湾曲パイプ100は原料パイプを折り曲げて形成することが可能であり、湾曲パイプ100の曲げ半径はRであり、D、T及びRは、関係式:T/D>0.03、且つR/D>1.2を満たす。
【0029】
これにより、本出願は空調システム用の湾曲パイプ100を提供し、
図1から
図3を参照すると、湾曲パイプ100の外径はDであり、肉厚はTであり、言い換えると、湾曲パイプを加工するための原料パイプの外径はDであり、肉厚はTであり、湾曲パイプ100は原料パイプを折り曲げて形成することが可能であり、湾曲パイプ100の曲げ半径はRであり、D、T及びRは、関係式:T/D>0.03、且つR/D>1.3を満たす。
【0030】
本出願は、湾曲パイプ100の肉厚Tと外径Dとの比率の改善、及び湾曲パイプ100の曲げ半径Rと肉厚Dとの比率の改善を組み合わせて、折り曲げて形成された湾曲パイプ100の扁平率が15%を超えないようにすることを確保し、湾曲パイプ100が裂けたり断裂したりすることを防止し、湾曲パイプ100の折り曲げ部にシワが発生したり凹みが現れたりすることを効果的に防止して、湾曲パイプ100の成形品質及び美観を向上させた。本出願は、原材料である原料パイプから着手して、湾曲パイプ100の肉厚と外径とを根本的に限定した。本出願で提供される原料パイプを採用することにより、原料パイプを加工して湾曲パイプ100を形成する際に、シワ、凹みが生じる確率を効果的に低下させることができ、且つ、湾曲パイプ100の扁平率が15%を超えないという要求を両立させて、更には加工プロセスの難易度を低下させる。
【0031】
選択的には、T/Dの比率の範囲は0.03~0.15であり、この範囲内で湾曲パイプ100の肉厚Tと湾曲パイプ100の外径Dとの比率を適切にすることにより、原料パイプを折り曲げるときにシワが発生しにくく、且つ扁平率が15%を超えず、形成される湾曲パイプ100の合格率が比較的高く、合格とは、シワが発生する現象がなく扁平率が15%未満であるという条件を同時に満たす意味である。
【0032】
なお、扁平率Aの算出式は以下の通りである。
【0033】
【0034】
ここで、A:湾曲パイプ100の折り曲げ部の外側の母線における管壁の扁平率(%)、
D:湾曲パイプ100の外径(mm)、
R:湾曲パイプ100の折り曲げ部の曲げ半径(mm)である。
【0035】
したがって、湾曲パイプ100の扁平率の要求を満たすために、R/Dの比率の選択を行ってもよく、選択的にはR/Dの比率の範囲は1.2~4である。この範囲内で湾曲パイプ100の折り曲げ部の曲げ半径Rと湾曲パイプ100の外径Dとの比率を適切にすることにより、原料パイプを折り曲げるときにシワが発生しにくく、且つ扁平率が15%を超えず、形成される湾曲パイプ100の合格率が比較的高い。
【0036】
一実施例において、湾曲パイプ100の曲げ半径Rの範囲は2cm~10cmである。湾曲パイプ100の曲げ半径が大きすぎると、材料を多く使用するだけでなく、湾曲パイプ100が形成される湾曲部分の占有スペースが大きく、湾曲パイプ100の組み立てが困難となってしまい、湾曲パイプ100の曲げ半径が小さすぎると、曲げ部分の管壁が部分的に伸びることで薄くなって、強度を低下させて、曲げ部分の内壁が圧縮されてシワ状態が形成される。したがって、湾曲パイプ100の曲げ半径Rの範囲が5mm~120mmの間にある場合、湾曲パイプ100の成形品質を向上させることに有利である。もちろん、他の実施例において曲げ半径Rは他の値であってもよく、異なる管径の要求に基づいて曲げ半径Rを調節してもよく、上記の範囲の値に限定されずR/D>1.2であることを確保すればよい。
【0037】
より好ましくは、湾曲パイプ100の折り曲げ部の曲げ半径Rは8mm~100mmであり、この場合、湾曲パイプ100の成形品質が最適である。もちろん、他の実施例において曲げ半径Rは他の値であってもよい。
【0038】
原料パイプの湾曲加工の難易程度は、曲げ半径だけでなく肉厚にも依存しており、原料パイプの肉厚が小さいほど、加工の難易度が高くなり、シワが発生しやすく、よって合理的な原料パイプの肉厚範囲を見出す必要があり、湾曲加工して形成された湾曲パイプ100が要求を満たすことを確保するようにする。これにより、湾曲パイプ100の肉厚Tの範囲は0.2mm~2.5mmと選択可能であり、この範囲内で原料パイプを湾曲加工する際に難易度が低下し、且つ湾曲成形された湾曲パイプ100は強度の要求を満たす。もちろん、他の実施例において湾曲パイプ100の肉厚Tの値の範囲は上記に限定されず、具体的には、適用場所及び原料パイプの外径に基づいて適切な肉厚値を選択し、例えば肉厚Tの範囲は0.4mm~3mmである。
【0039】
湾曲パイプ100が空調システム内に用いられるため、湾曲パイプ100は一定の圧力を受けることができ、十分な強度を有し、且つ湾曲加工の難易度を両立する必要があり、これにより、一部の実施例において原料パイプの厚さTは0.4mm~2mmである。もちろん、他の実施例において原料パイプの肉厚値は上記の値に限定されず、例えば原料パイプの肉厚値は0.7mmであってもよい。これにより、湾曲パイプ100の肉厚Tの範囲は0.4mm~2mmで選択可能である。
【0040】
湾曲パイプ100の成形品質に影響を与えるT/D及びR/Dの比率は、いずれも原料パイプの外径Dに関連している。湾曲パイプ100の管径の大きさは、通常、空調システムに必要とする冷却効率の要求に応じて決定する必要があり、一実施例において、原料パイプの外径Dの範囲は5mm~60mmである。もちろん、他の実施例において原料パイプの外径の範囲は上記に限定されず、例えば、原料パイプの外径の範囲は3mm~80mmであってもよい。
【0041】
対応的に、一部の実施例において、湾曲パイプ100の外径Dの範囲は5mm~60mmである。他の実施例において、湾曲パイプ100の外径の範囲は上記に限定されず、例えば、湾曲パイプ100の外径の範囲は3mm~80mmであってもよい。
【0042】
いくつかの実施例において、湾曲パイプ100の外径は15mmである。このように設けると、空調システムの冷房パワーの要求を満たすだけでなく、原料パイプの肉厚と曲げ半径の選択も両立し、更には本実施例における湾曲パイプ100を提供する。もちろん、他の実施例において、原料パイプの外径は上記の値に限定されず、例えば、原料パイプの外径は18mmであってもよい。
【0043】
更に、湾曲パイプ100はステンレス管である。ステンレス管は、銅管に比べてコストが低く、且つ耐蝕性、耐衝撃、耐振動、耐高温及び耐低温であり、且つより高い伝熱係数も有することで、空調システム内の伝熱効率を向上させ、湾曲パイプ100の使用寿命を向上させることに有利である。
【0044】
図2を参照すると、湾曲パイプ100は、折り曲げセグメント10と拡径セグメント20とを含み、拡径セグメント20は、折り曲げセグメント10の両端にそれぞれ設けられて、湾曲パイプ100が外部と接続するとき、外部接続管と拡径セグメント20とがインターフェアランスフィットされて、接続部の密封性能が向上することを確保する。また、拡径セグメント20の外径を外径Dの1.6倍以下にすることにより、拡径セグメント20が大きすぎることを防止し、拡径セグメント20が外部接続管と密接されることを確保する。ここで拡径セグメント20とは、湾曲パイプ100の両端に対して変径加工を行って、湾曲パイプ100の両端の管径が徐々に拡大するようにして拡径セグメント20を形成することを指し、折り曲げセグメント10とは、折り曲げ加工を行うための湾曲パイプ100の一部の管セグメントを指す。
【0045】
なお、湾曲パイプ100は接続パイプセグメント30を更に含み、拡径セグメント20は、折り曲げセグメント10と接続パイプセグメント30との間に位置し、このように、接続パイプセグメント30と外部接続管とを接続することにより、即ち、接続パイプセグメント30が外部接続管に嵌合されることにより、湾曲パイプ100と外部接続管との接続安定性が向上し、拡径セグメント20と併せて、外部接続管と湾曲パイプ100との接続の安定性と気密性が向上した。
【0046】
選択的には、拡径セグメント20と接続パイプセグメント30との軸線間の夾角を70°以下にすることにより、拡径セグメント20が緩やかに拡径して形成されて、拡径セグメント20の外径が大きすぎることを回避する。
【0047】
本出願は、原材料である原料パイプから着手して、湾曲パイプ100の肉厚、外径、及び曲げ半径の関係を根本的に限定しており、本出願で提供される原料パイプを採用することにより、原料パイプを加工して湾曲パイプ100を形成する際に、シワ、凹みが生じる確率を効果的に低下させることができ、且つ、扁平率が15%を超えないという要求を両立させて、更には加工プロセスの難易度を低下させる。
【0048】
図3を参照すると、本実施例は、上記のいずれかの実施例における湾曲パイプ100を含む空調システム200を更に提供する。空調システム200に湾曲パイプ100を設けることにより、空調システムの冷暖房の効率を保証し、空調システムの安全性能を向上させた。
【0049】
更に、説明すべきこととして、「第1」、「第2」等の用語を用いて部品を限定することは、対応する部品を区別するためのものにすぎず、特に説明がない限り、上記用語は特別な意味を持たないため、本出願の保護範囲を限定するものとして理解されるべきではない。
【0050】
以上の実施形態の各技術特徴は、任意に組み合わせてもよく、説明を簡潔にするために、上記の実施形態における各技術特徴の可能な組み合わせについて全て説明していないが、これらの技術特徴の組み合わせが矛盾しない限り、いずれも本明細書に記載されている範囲とみなすべきである。
【0051】
当業者が理解すべきこととして、以上の実施形態は単に本出願を説明するために使用され、本出願を限定するためのものではなく、本出願の実質的な趣旨の範囲内で、以上の実施形態によりなされる適切な変更及び変化は、いずれも本出願の保護を請求する範囲に属する。
【国際調査報告】