(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】複数の光ビームを投射するためのシステム
(51)【国際特許分類】
B60Q 1/26 20060101AFI20241003BHJP
B60Q 1/34 20060101ALI20241003BHJP
B60Q 1/44 20060101ALI20241003BHJP
F21S 43/237 20180101ALI20241003BHJP
F21S 43/31 20180101ALN20241003BHJP
F21W 103/20 20180101ALN20241003BHJP
F21W 103/35 20180101ALN20241003BHJP
F21W 103/30 20180101ALN20241003BHJP
F21W 103/45 20180101ALN20241003BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20241003BHJP
【FI】
B60Q1/26 A
B60Q1/34 Z
B60Q1/44 Z
F21S43/237
F21S43/31
F21W103:20
F21W103:35
F21W103:30
F21W103:45
F21Y115:15
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522257
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 EP2022078887
(87)【国際公開番号】W WO2023062249
(87)【国際公開日】2023-04-20
(32)【優先日】2021-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】エリック、モワシー
(72)【発明者】
【氏名】マリーヌ、クルシエ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン、ナミスロ
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA25
3K339AA28
3K339AA29
3K339AA30
3K339AA43
3K339BA01
3K339BA02
3K339BA22
3K339CA12
3K339CA13
3K339DA01
3K339EA02
3K339EA03
3K339EA06
3K339EA09
3K339GB01
(57)【要約】
本発明は、信号機能を実行する第1のビーム(2)を生成するように構成された第1のデバイスと、パターン(3)を投射するための少なくとも第2のビームを生成するように構成された第2のデバイスとを含む、車両の光ビームを投射するためのシステムであって、第1のデバイスは、第1のビーム(2)を形成するための少なくとも1つの屈折光学部材を含み、第2のデバイスは、光源(200)からの光線を偏向するように構成された、制御されたパターン生成面(12)を有する少なくとも1つの光学素子(10)を含み、この生成面(12)は、第2のビームに所定のパターン(3)を形成するように配置された局所的変動を有することを特徴とするシステムに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号機能を実行する第1のビーム(2)を生成するように構成された第1のデバイスと、パターン(3)を投射するための少なくとも第2のビームを生成するように構成された第2のデバイスとを含む、車両の光ビームを投射するためのシステムであって、前記第1のデバイスは、前記第1のビーム(2)を形成するための少なくとも1つの屈折光学部材を含み、前記第2のデバイスは、光源(200)からの光線を偏向するように構成された、制御されたパターン生成面(12)を有する少なくとも1つの光学素子を含み、この生成面(12)は、前記第2のビームに所定のパターン(3)を形成するように配置された局所的変動を有することを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記生成面(12)が、所与の全体形状内に延び、この所与の全体形状の周囲で形状の局所的変動を有する反射面または屈折面であり、これらの局所的変動は、前記生成面の全体にオブジェクトパターンを形成するレリーフを提供するように前記生成面(12)の全体にわたって分布し、これらの異なる局所的変動は、前記生成面の大部分が滑らかとなるように、且つ前記生成面(12)の全体に入射する所与の分布を有する光線のビームに対して、前記生成面(12)が前記光線の遭遇する前記局所的変動に従った異なる配向でそれらを偏向するように配置され、これによって有限の所与の最適伝播距離の上流、および少なくともその限りにおいて延びる作用範囲にわたって識別可能な伝播パターンを伝播する偏向ビームを形成し、この伝播パターンは、前記オブジェクトパターンの歪んだ投射に相当し、前記光学素子は、前記伝播パターンが前記発光デバイスの外側から視認可能であり、前記作用範囲内および/または前記最適距離と実質的に等しい距離(D
1、D
2)に位置するターゲット面に投射されるように配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが、少なくとも1つの共通の光源(200)を有する、先行請求項のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが、少なくとも1つの共通の光学素子を有する、先行請求項のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子を含む、先行請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが収納されているヘッドランプユニット(4)を含む先行請求項に記載のシステムであって、このシステムでは、前記少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子が、前記ヘッドランプユニット(4)を封止するアウターレンズ(6)を含む、システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子が、導波管(25)を含む、先行する3つの請求項のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、リフレクタ(22)を含む、請求項4~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、前記生成面(12)を有する光学素子を含む、請求項4~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、前記第1のビーム(2)を成形するための前記屈折光学部材を形成するジオプトリック光学素子を含む、請求項4~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2のデバイスが、複数の光学素子(10)を含み、それぞれが生成面(12)を有する、先行請求項のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
それぞれが生成面(12)を有する前記光学素子(10)が、前記共通の光学素子の長さ寸法に沿って間隔をあけて配置されている、請求項4と組み合わせた請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記信号機能が、方向転換の指示、後退の指示、ブレーキの指示、およびハザード灯の指示の中から選択される、先行請求項のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記パターンが、互いに間隔をあけて配置された複数の部分を含む、先行請求項のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車両業界用の発光デバイスの分野に関する。特に、車両後部の制動灯における、車両の進行方向の変更の指示、緊急警告灯の駆動、後進状況の指示、またはブレーキの指示などの、信号を生成するための光ビームの生成の分野で、特に有利な用途が見出される。
【0002】
本発明はまた、表面、典型的には車両の周囲の地面の一部に投射される1つ以上のパターンを生成することを意図する。
【背景技術】
【0003】
車両の特定の状況を信号によって知らせることは、車両の運転手にとって重要であるが、運転手の環境内に位置する個人、特に歩行者、自転車運転者、または近隣の車両の運転手にとって特により一層重要である。このような特定の状況は、例えば、方向転換、危険な状況、後退またはブレーキの場合に生じる。
【0004】
方向転換の視覚表示を向上させるために、米国特許出願公開第2017/151904 A1号明細書と題する出願には、方向転換に関する更なる情報を提供するために、特に点滅するタイプの従来の信号ビームの発光を、地面にパターンを生成するための第2のビームの投射と連携させることが提案されている。この目的のため、この先行技術では、光源に連携させた複雑な反射システムを使用して、2つのビームを生成している。
【0005】
本発明の非限定的な目的は、前述のタイプの2つのビームを生成するように構成されたシステムを生成するのに、それほど複雑でない代替物を提案することである。
【0006】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の説明および添付図面を精査すれば明らかとなるであろう。他の利点を組み込むことができることが理解されよう。
【発明の概要】
【0007】
この目的を達成するために、一実施形態によれば、信号機能を有する第1のビームを生成するように構成された第1のデバイスと、車両から5メートル未満の距離で、好ましくは車両に近い領域内の地面にパターンを投射するための少なくとも第2のビームを生成するように構成された第2のデバイスとを含む、車両用光ビーム投射システムが提案される。
【0008】
有利なことに、第1のデバイスは、第1のビームを成形するための少なくとも1つの屈折光学部材を含み、第2のデバイスは、光源からの光線を偏向するように構成された、制御されたパターン生成面を有する少なくとも1つの光学素子を含み、この生成面は、第2のビームに所定のパターンを形成するように配置された局所的変動を有する。
【0009】
制御されたパターン生成面は、自動車両の照明および信号の分野で通常使用される特定の光学面とは対照的に、自由な形態の表面であり、このような通常の面は、円筒型、放物線型、楕円型、双曲線型であるか、またはこれらの型の組み合わせからなる。制御されたパターン生成面は、生成面のオブジェクトパターンと地面に投射されたターゲットパターンとの間に相関関係を生じさせる。単純な形状のターゲットパターン、例えば、円盤型、矩形、三角形または菱形などの立体の幾何学的形状の場合、局所的変動は、ターゲットパターンの十分に画定された輪郭をもたらすように生成面に集中し、有利にはオブジェクトパターンの輪郭を形成することができることが好ましい。極めてくぼんだ面もしくは多くの線を有する複雑な形状のパターン、または複数の領域を組み合わせたパターン(例えば一連の長方形)の場合、局所的変動は生成面全体にわたって分布することになる。
【0010】
特に、パターン生成面を生成して所望のパターンを生成するために、コースティクス生成面に基づく独自の技術が利用されている。
【0011】
コースティクスは、光学現象として知られている。これらは、例えば太陽に照らされた水泳プールの底で観察されることがある。そこでは、より集中した光の線の網目が形成されるように組み合わされ、これによって網目と網目の間に暗い領域を伴ってより明るい領域が形成される、ゆらいだパターンが形成される。これらの線および暗い領域は、水面の様々なゆらぎに起因するものである。これらのゆらぎにより、水面の全体的に平坦な形状の周囲で配向の局所的変動が形成される。従って、遭遇した局所的変動に応じて、光線は様々な方法で偏向され、一部は互いに向かってより集中した、従ってより明るい線を形成する一方で、他の光線は互いに離れて偏向され、暗い領域を形成する。この網は、表面を撹拌するに従って変化する。
【0012】
この配置により、ここではターゲットパターンとも称される前記パターンを生成するビームを生成するための第2のデバイスを実用的に実現するという点から、高度な柔軟性がもたされる。これは、例えば、ジオプトリック素子上またはリフレクタの表面上に生成面を配置することができるためである。
【0013】
一方で、第1のデバイスは、出射ビームを所望の信号機能に較正するように形成するための屈折光学部材を含む。明らかなように、第1のデバイスは、第1のビームを予備的または最終的に成形するための他の光学部材を含み得る。
【0014】
デバイスは、有利には、2つのビームを同時に放射するように構成されている。
【0015】
パターンは、好ましくは、信号機能に相補的な1つの視覚情報、すなわち、ロジックが第1のビームと同様に1つの情報に関連付けられる視覚的メッセージを配信する(例えば、点滅光の形態で第1のビームを生成することに加え、方向転換するという意思を地面に表示する)ことによって提供することができる。
【0016】
第2のビームによって投射されるパターンは、車両外部の所与の表面、通常は地面に投射されるが、この表面、特に車両が移動している表面は、普通は道路である。
【0017】
1つの選択肢によれば、第1および第2のパターンは、少なくとも1つの共通の構成部品を共有するという意味で共有されている。例えば、ジオプトリック(dioptric)(この用語は屈折(refractive)と同義であると解釈される)型または反射型の光学素子は、第1のデバイスのレンズと第2のデバイスの生成面との両方を有し得る。あるいはまた、光源を両方のデバイスで共通化して、大幅なコスト削減をもたらすことができる。
【0018】
更に、第1のデバイスと第2のデバイスの構成部品の一部または全ては、個別のものであってよい。この場合、なお、個別の構成部品を同一の支持体に取り付けることが有利である。
【0019】
例えば、第1のデバイスが少なくとも1つの専用光源を含んでもよく、第2のデバイスが少なくとも1つの他の専用光源を含んでもよいが、これらの源は、共通の支持部材、例えばプリント回路基板によって保持されてもよい。別の例によれば、第1のデバイスが少なくとも1つの屈折または反射光学素子を含んでもよく、第2のデバイスが少なくとも1つの他の屈折または反射光学素子を含んでもよいが、これらの光学素子は、共通の支持部材、例えばヘッドランプユニット内に光学素子を固定する取り付け構造体によって保持されてもよい。
【0020】
場合によっては、本発明によるシステムは極めて小型にすることができ、例えば、信号ビームのみを生成する既存のデバイスと同様の構成で、ヘッドランプユニットと完全に一体化させることができる。
【0021】
別の態様は、上記に示されるような少なくとも1つのシステムを装備した車両に関する。
【0022】
本発明の目標、目的、特徴および長所は、後の一実施形態の詳細な説明からより明白となり、この実施形態を以下の添付図面によって図示する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、方向転換の二重の視覚表示が実行されている道路状況を平面図で示す。
【
図2】
図2は、一実施形態における、本発明によるシステムを装備した、正面から見たヘッドランプユニットを示す。
【
図3A】
図3Aは、
図2の線A-Aに沿って取られた本実施形態の第1の断面図を示す。
【
図3B】
図3Bは、
図2の線B-Bに沿って取られた本実施形態の第2の断面図を示す。
【
図5A-5B】本発明のシステムの2つの変形実施形態を示す。
【
図6A-6D】本発明のシステムの他の4つの変形実施形態を示す。
【
図7】
図7は、コースティクス生成面によって第2のビームを形成するための選択肢の概略図である。
【
図9】
図9は、第2のビーム用のコースティクス生成面を実現するための別の選択肢の概略図である。
【
図10】
図10は、第2のデバイスからのターゲットパターンの伝播を概略的に示す。
【
図11】
図11は、第2のデバイスから形成されるターゲットパターンを概略的に示す。
【
図12】
図12は、前述の図のターゲットパターンを生成するための生成面のオブジェクトパターンを概略的に示す。
【
図14A-14F】生成面の計算の概略的な工程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図面は例として示され、本開示を限定するものではない。これらは、本発明の理解を容易にすることを意図した概略的な概念図であり、必ずしも実際の用途の縮尺で描かれているわけではない。
【0025】
本発明の実施形態の詳細な検討を開始する前に、場合によりこれらと組み合わせるか、またはこれらと代替して使用することのできる任意選択的特徴を下記に記載する:
- 生成面12は、所与の全体形状内に延び、この所与の全体形状の周囲で形状の局所的変動を有する反射面または屈折面であり、これらの局所的変動は、生成面の全体にオブジェクトパターンを形成するレリーフパターンを提供するように前記生成面12の全体にわたって分布し、これらの局所的変動は、前記生成面の大部分が滑らかとなるように、且つ前記生成面12の全体に入射する所与の分布を有する光線のビームに対して、前記生成面12が光線の遭遇する局所的変動に従った異なる配向に沿ってそれらを偏向するように配置され、これによって最終的な所与の最適伝播距離の上流、および少なくともその限りにおいて延びる作用範囲にわたって識別可能な伝播パターンを伝播する偏向ビームを形成し、この伝播パターンは、オブジェクトパターンの歪んだ投射に相当し、光学素子は、伝播パターンが発光デバイスの外側から視認可能であり、作用範囲内および/または前記最適距離と実質的に等しい距離(D1、D2)に位置するターゲット面に投射されるように配置される。
- 第1のデバイスと第2のデバイスは、少なくとも1つの共通の光源200を有する。
- 第1のデバイスと第2のデバイスは、少なくとも1つの共通の光学素子を有する。
- 少なくとも1つの共通の光学素子は、少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子を含む。
- 本発明によるシステムは、第1のデバイスと第2のデバイスが収納されているヘッドランプユニット4を含み、このシステムでは、少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子は、ヘッドランプユニット4を封止するアウターレンズ6を含む。
- 少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子は、導波管25を含む。
- 少なくとも1つの共通の光学素子は、リフレクタ22を含む。
- 少なくとも1つの共通の光学素子は、生成面12を有する光学素子を含む。
- 少なくとも1つの共通の光学素子は、第1のビーム2を成形するための屈折光学部材を形成するジオプトリック光学素子を含む。
- 第2のデバイスは、複数の光学素子10を含み、それぞれが生成面12を有する。
- それぞれが生成面12を有する光学素子10は、共通の光学素子の長さ寸法に沿って間隔をあけて配置される。
- 信号機能は、方向転換の指示、後退の指示、ブレーキの指示、およびハザード灯の指示の中から選択される。
- パターンは、互いに間隔をあけて配置された複数の部分を含む。
【0026】
必要であれば、本発明のシステムは、以下の特性のいずれか、またはそれらの組み合わせを有してもよい:
- 第1のデバイスは屈折光学素子を含み、第2のデバイスは別の屈折光学素子を含み、これらの2つの屈折光学素子は個別のものであり、同一の支持体に固定されているか、および/または隣接している;
- 第1のデバイスは反射光学素子を含み、第2のデバイスは別の反射光学素子を含み、これらの2つの反射光学素子は個別のものであり、同一の支持体に固定されているか、および/または隣接している;
- 第1のデバイスは反射光学素子を含み、第2のデバイスは別の屈折光学素子を含むか、または、第1のデバイスは屈折光学素子を含み、第2のデバイスは別の反射光学素子を含み、これらの2つの光学素子は個別のものであり、同一の支持体に固定されている;
- 第1のデバイスと第2のデバイスは、共通のジオプトリック光学素子を含み、後者は、第1のビームを形成することが意図される光線の経路に排他的にまたは大部分が割り当てられた第1の領域と、第2のビームを形成することが意図される光線の経路に排他的にまたは大部分が割り当てられた第2の領域とを含む;
- 後者の場合、ジオプトリック光学素子は、これらの2つの領域間で方向転換を示す断面を有し得る;
- 第1のデバイスと第2のデバイスは、共通のリフレクタの形態の光学素子を含み、後者は、第1のビームを形成することが意図される光線の経路に排他的にまたは大部分が割り当てられた第1の領域と、第2のビームを形成することが意図される光線の経路に排他的にまたは大部分が割り当てられた第2の領域とを含む;
- 後者の場合、リフレクタは、これらの2つの領域間で方向転換を示す断面を有し得る;
- 必要であれば、第2のデバイスは、第1のデバイスの全ての構成部品を使用し、光学素子は、第1のデバイスの光学素子に取り付けられた部品である。
【0027】
生成面に関しては、必要であれば、以下の態様を実行してもよい:
- 所与の分布は、伝播方向に垂直な任意の平面に対して、この平面の所与の点において、この点の入射光線(r1、r2、r3)が単一方向から到達するように実質的になっており、これは発光ダイオードの分布に対応し得る;
- 生成面は、少なくとも1つの滑らかな部分を含み、その面は生成面(12;12’)の大部分を占めており、ある局所的変動から他の局所的変動への移行は、この滑らかな部分の範囲内において滑らかであり、必要であれば、生成面全体が滑らかであり、ある局所的変動から別の局所的変動への移行が滑らかであり、必要であれば、いくつかの局所的変動間の移行がエッジによって形成される。
【0028】
「上流」および「下流」という用語は、発光デバイス内とその外側での光線の伝播方向を指す。特に指示がない限り、「前方」、「後方」、「下方」、「上方」、「側方」、および「横」という用語は、発光デバイスからの光の放射の方向を指し、対応する方向転換を示す。下記に記載される特徴において、垂直性、水平性および横断性(あるいは側方方向)に関する用語、またはそれらと同様の用語は、照明システムが車両に装着されることが意図される位置に対して理解すべきである。「垂直」および「水平」という用語は、本明細書において、「垂直」という用語に関しては、水平線の平面に対して垂直に配向した方向を示し(システムの高さに相当する)、「水平」という用語に関しては、水平線の平面に対して平行に配向した方向を示すために使用される。これらは、車両内のデバイスの動作条件下で考慮すべきである。これらの語の使用は、垂直方向および水平方向に関するわずかな変化を本発明から除外することを意味するものではない。例えば、これらの方向に対する+10°または-10°のオーダーの傾きは、本明細書では2つの好ましい方向に関するわずかな変化であるものと見なされる。水平面に関しては、傾きは原則として-5°~4°であり、側面では-6°~7.5°である。
【0029】
本発明では、ターゲットパターンは、ロゴ、ピクトグラム、幾何学的パターン、または一連の複数のロゴ、ピクトグラムもしくは幾何学的パターン、およびそれらの組み合わせ、例えば1つ以上の幾何学的パターンを伴うピクトグラムを形成する。有利なことに、ストリップ、山形、三角形または円盤などの、よく知られた形状の幾何学的パターンが選択される。
【0030】
以下の文章における、「第1のデバイス」および「第2のデバイス」という表現は、これらのデバイスが完全に個別のものであることを必ずしも意味しない。反対に、一部の部材では、共有されていることが有利である。
【0031】
システムの実施形態を、特に
図1~
図6Dを参照しながら下記で説明する。
【0032】
図1は、本発明の用途の例の平面図における図解を示す。ここで示される状況では、本発明のシステムが取り付けられた車両1は追い越し中であり、右側車線に戻ろうとしている。この文脈では、運転手は、有利なことに規格化された測光パラメータ設定を有する、第1のビーム2に相当する方向転換信号灯を作動させている。同時に、第1のビーム2によって生成された視覚表示は、車両1の前方の右側に配置された本発明のシステムによって道路上にパターン3を投射することで補完される。
【0033】
この例は網羅的なものではない。特に、車両の前方の左側に、同等のシステムが取り付けられていることが好ましい。ここで提案されている2つのビームの生成は、パターンの投射と後退灯ビーム、またはパターンの投射と制動灯ビームなどの他の文脈にも応用することができる。
【0034】
図2は、本発明のシステムを組み込んだヘッドランプユニット4を表面から見た実施形態の例を示す。ユニット4は、ユニット4の内容積の境界を定める後部と、ユニット4の表面を封止するアウターレンズ6による従来の方法で作製することができる。
図3Aは、シャーシ8の形態でのアウターレンズ6とユニット4の後部との相互作用の例を示す。
図2の図解では、ユニット4には、本発明のシステムだけでなく、参照番号5aおよび5bに対応する2つの他の光投射デバイスも含まれる。例えば、これらは、ロービーム灯および/またはハイビーム灯などの発光機能を提供するためのデバイスであってよい。
【0035】
ヘッドランプユニット4の上部には発光モジュール20があり、その構造は
図3Aおよび
図3Bでより明確に見ることができる。この例では、発光モジュール20は、ユニット4の幅寸法に沿って長手方向に延びている。これにより、例えば、第1のビームに細長くて平坦な形状を付与することができ、このビームは、通常は車両前方の方向転換信号ビームである。
【0036】
図2の参照番号7の平面A-Aに対応する、
図3Aに示される断面において、発光モジュール20は、支持体に取り付けられた光源200を含み、この場合、この支持体は平坦な支持面を有する。
【0037】
それ自体公知の方法において、本発明は、光源として発光ダイオード(一般にLEDとも呼ばれる)を使用してもよい。これらは、場合によっては1つ以上の有機LEDであってよい。これらのLEDは、特に、半導体技術を用いて少なくとも1つのチップが設けられてもよく、光を放射することが可能である。更に、「光源」という表現は、本明細書では、本発明のシステムの出力時に光ビームの少なくとも1つの生成をもたらす光束を生成することが可能な、LEDなどの一連の少なくとも1つの素子源を意味するものと理解される。
【0038】
この例では、源100から放射された光線は、第1のビームを成形するレンズを形成することできるレンズ23に対して光線の角偏向を生じさせるリフレクタ22に向けられる。非限定的な様式では、
図3Aは、垂直な平均方向の源100からの放射と、水平軸の出射ビームを生成するようなリフレクタ22による偏向とを示している。
【0039】
これまでに示したように、発光モジュール20は細長い形状を有してもよく、このために、リフレクタ22は長さ寸法に沿って延びていてもよい。更に、リフレクタ22に沿って分布した光の放射を生成するため、発光モジュール20は、好ましくは均一に、長さ寸法に沿って間隔をあけて配置された複数の光源200を含むことが好ましい。
【0040】
しかしながら、細長い形状の発光モジュール20は必須ではない。特に、ヘッドランプユニットの幅よりも短い長さ寸法を有してもよい。ヘッドランプユニットはまた、複数の第1および第2のデバイスを形成するために、複数の発光モジュールを装備してもよい。
【0041】
発光モジュール20の境界を定め、アウターレンズ6に向かう光の放射を遮断するために、マスキング壁21によって包絡面を形成して、発光モジュール20の内容積の境界を定めてもよい。
【0042】
この例では、以下の他の例と同様に、第1のビームを成形するために数々のレンズ技術を使用してもよい。加えて、この成形のために、複数の光学素子、特に複数のレンズを使用してもよい。例えば、第1のビームに所望の形状を与えるために、収束型のレンズ、またはフレネルレンズなどの回折格子を有するレンズを使用してもよい。
【0043】
図3Bは、前述の図に示されるものと極めて類似している。この図は、
図2のB-B方向に沿って取られた、参照番号9の断面である。しかしながら、発光モジュール20の長手方向の寸法のこの点で、アウターレンズ6にレリーフパターンがないことに留意すべきである。反対に、
図3Aの断面では、アウターレンズ6はパターン生成面12を有し、このパターン生成面12は、ここでは非限定的にアウターレンズ6の内面に形成されている。アウターレンズ6を構成するジオプトリック素子は、面12上のこの点で光学素子10を形成し、パターンの形成に使用される第2のビームを生成する。
【0044】
図2はまた、アウターレンズ6上に複数の面12が形成されていることを示している。明らかなように、これらの面12の1つの対応する各領域に光学素子10が形成されるため、システムは、それぞれが第2のビームを形成する3つの第2のデバイスを含む。このような状況では、3つのパターン3を投射することができる。必要であれば、1つの源200がそれぞれの面12に面して位置するように配置されてもよい。
【0045】
このようにして、発光モジュール20とアウターレンズ6を組み合わせて、第1のデバイスと第2のデバイスとが形成される。これらのデバイスは、この例では少なくとも光源200、リフレクタ22およびレンズ23を含む、共通した多くの構成部品を有する。この文脈では、光学素子10を使用して、レンズ23からの出射ビームの一部を局所的に第2のビームを生成するように再成形することができ、第1のビームは、素子10が占めている面の外部で光がアウターレンズ6から出るときに生成される。
【0046】
図4A~
図4Dでは、発光モジュール20の代替形態が提案されている。前回のように、発光モジュール20はマスキング壁21を含む。レンズ23は、発光モジュール20の出口ジオプターを形成する。しかしながら、レンズ23を通過した光線を発生させるための構成部品が異なっている。
【0047】
図4Aの場合、これらの構成部品には導波管25が含まれる。前述のリフレクタ22と同様に、導管25は発光モジュール20の長さ寸法に沿って延びる長手方向の寸法を有する。特に、導管25は、好ましくは円形断面の棒状の形態を取っていてもよい。ここに示される場合では、導管25は、導管25からの光の出力を、その長さにほぼ沿ってレンズ23に向かって生じさせるために、例えば、導管25の長手方向の寸法に沿って続いており、導管25からの光線の出口のためのジオプターに対向して位置し、導管25の光の内部全反射の障害物として機能するノッチによって形成された取出し面251を有する。
【0048】
この文脈では、少なくとも1つの光源200(
図4Aでは見ることができない)がシステムに取り付けられ、有利なことに、好ましくは導管25の長手方向の長さに延びる平均照射方向で導管25の端部の1つに配置される。任意選択により、光の出力の分布を向上させるために、別の光源200が、有利なことに同様の方法で導管25の他端に取り付けられる。
【0049】
この例では、導管25と、場合によっては光源とを固定するために、支持体24が使用され得る。
【0050】
導管25の出口ジオプターが第1のビームの形成を行ってもよく、またはそれに寄与してもよいが、この例では、レンズ23が保持されている。このケースは、限定的なものではない。更に、
図4Cの変形形態では、レンズ23が省かれている。この場合、第1のビームおよび/またはアウターレンズ6の対応する部分を成形するために、導波管25が使用され得る。
【0051】
レンズ23を含まない選択肢における、導波管25の別の形状を
図4Bに図示する。ここでは、導管25は平らな形状を有する。この形状は、光源200が少なくとも1つであることに関係する。導管25に光を入射させるための面は、連結キャビティ252によって形成することができる。
図3Aおよび
図3Bの場合のように、複数の源200が、発光モジュール20の長手方向の寸法に沿って間隔をあけて配置されてもよい。
【0052】
光は、導管25に受け入れられると、後方の断面に沿って、導管の射出面に向かって内部全反射を受ける。導管25の対向する断面において、例えば導管25の上面と下面に対して傾斜させた反射面153が、光の少なくとも一部を出口に向けて偏向させる。
【0053】
図4Dの選択肢はかなり類似するものであるが、この発光モジュール20にはレンズ23が設けられている。
【0054】
上述のことから、第1のビームを成形するための第1のデバイスの屈折光学部材は、特に、以下:ヘッドランプユニット4の導波管、レンズ23、および封止アウターレンズ6の少なくとも1つに様々な方法で生成してもよいことは明らかである。
【0055】
更に、これらの例では、第2のビームを生成する第2のデバイスを形成するのに、アウターレンズ6の設計を局所的に変更するだけで十分であり得る。これは、アウターレンズ6上にパターン生成面12を配置することができるためである。
【0056】
しかしながら、これらのパターン生成面12を他の箇所で実現してもよい。
【0057】
特に、
図5Aは、発光モジュール20がレンズ23上に1つ以上の生成面12を組み込んだ代替形態を示している。
図5Aの構成では、
図3Aの構成と同様に、少なくとも1つの発光源200がリフレクタ22に向けて光線を放射する。リフレクタは、
図2のリフレクタの場合のように、ヘッドランプユニットの幅に沿った長さ寸法を有してもよい。しかしながら、より短いリフレクタでも可能である。
【0058】
リフレクタは、パターン生成面12が存在するレンズ23の領域に対応する部分に、光線の一部を第1の平均方向に偏向させる第1の部分221を含み、これらの光線は、更に成形された後に第1のビームを形成する役割を果たす。例えば、第1の部分221は、凹状に湾曲した輪郭を有する。
【0059】
リフレクタ22は、第1の部分221の下側の延長部に位置する第2の部分222を有し、この第2の部分222は主に機械的支持の機能を有する。
【0060】
有利なことに、リフレクタ22は、断面において、2つの部分221、222が互いに連続し、好ましくは一体に作製された単一部品を含む。
【0061】
図示されていない選択肢によれば、部分221と222とは2つの個別の部品で作製することができる。この場合、それらを共通の支持体に取り付けることが有利である。
【0062】
リフレクタの長さ寸法が生成面12の対応する寸法よりも大きい場合、そこには第1のビームを生成することだけが必要とされるため、リフレクタ22は第1の部分221のみを含むことが好ましい。
【0063】
図5Aに戻ると、リフレクタ22後の光線の経路は、レンズ23を通過する。レンズ23の第1の部分231は、第1のビームを形成することが意図される光線を光学的に処理するために使用することができ、これにより第1のデバイスの屈折光学部材が形成される。前回のように、この成形は意図される信号機能に依存し得る。
【0064】
レンズ23は、少なくとも生成面12を含む領域に、第2のビームを形成することが意図される光線の経路上に配置された第2の部分232を更に含む。好ましくは、生成面12は、第2の部分232の面の1つに配置される。次いで、この位置に、光学素子10が生成される。第2のビームを形成する光線の大部分、あるいはその全ては、光源200から直接照射されるが、その一部は、面222からの反射によって生成され得る。
【0065】
図2に示される場合と同様に、アウターレンズ6上に面12を設けるために、
図2で提案したものと同様に、生成面12は、レンズ23の全長ではなく、その1つ以上の局所部分のみを覆っていてもよい。第2のビームは、光が生成面12を通過するときにのみ生成され、この光の残りは、場合によっては第1のビームを形成する役割を果たすか、または、例えばマスクなどの障害物によって消失する。
【0066】
図5Aに示された表現に対する代替形態として、一体に作製された単一のレンズ23を形成するために、部分231、232は必須ではない。特に、これらを個別の部分で形成してもよく、この後者の場合では、同一の支持体に取り付けるのが有利である。
【0067】
好ましくは、第1および第2の部分231、232は、同一線上の輪郭を有さず、この場合、これらは、
図5Aに示されるように光線が異なる配向となるような角度を有する。
【0068】
図5Bは、好ましくは同一の支持体に配置され、発光モジュールの長手方向に対して垂直な方向に沿って間隔をあけて配置された2つの光源200を含む、前述の場合と類似した代替形態を示す。
【0069】
このようにして、問題の2つの源200は並置され、一方は発光モジュール20の後方に、他方は更に前方に配置される。明らかなように、このような一対の源200が、発光モジュール20の長手方向の寸法に沿って繰り返し配置されていてもよい。このような方法で、3つ以上の源200を並置することもできる。このような解決策により、第1のビームと第2のビームを形成するために、光のより精密な分布がもたらされる。これは、第1のビームを形成するための光の大部分を源200の1つが生成することができる一方で、第2のビームを形成するための光の大部分を2つ目の源200が生成することができるためである。
【0070】
【0071】
従って、図示された4つの場合では、リフレクタ22上に生成面12を形成することによって光学素子10が生成される。
【0072】
図6Aの場合、動作は、例えば
図5Aに図示されるものとかなり類似している。少なくとも1つの光源200は、リフレクタ22を照射し、このリフレクタ22は、光線の一部が出口部分に誘導されて第1のビームの少なくとも一部を形成する一方で、他の光線の一部が別の出口部分に誘導されて生成面12が存在する位置で第2のビームを形成するように構成されている。より正確には、図示される場合において、リフレクタ22は、第1の部分221と第2の部分222とを更に含む。これらの部分を生成する実現性に関しては、特に
図5Aおよび
図5Bを参照した前述の見解を適用することができる。
【0073】
同様に、発光モジュール20はレンズ23を含むが、これに関しては、
図5Aおよび
図5Bを参照して示された情報を参考にすることができる。
【0074】
しかしながら、
図6Aでは、生成面12は、リフレクタ22上に、より正確にはその第2の部分222に配置されている。従って、この状況では、この位置に反射形態の光学素子10が生成される。前述の場合と同様に、生成面12はリフレクタ22の長さに沿って配置される。リフレクタ22に沿って生成面12、または複数の生成面を局所的に生成することに関しては、
図2を参照してもよい。
【0075】
図6Bは、
図6Aの代替形態を示し、一対の源200が共通の支持体に配置され、一方の源の照射の平均方向は第1の部分221をターゲットとする一方で、他方の源の放射の平均方向は第2の部分222をターゲットとしている。前回のように、レンズ23の少なくとも一部は、第1のビームを成形するための屈折光学部材を形成する役割を果たす。
【0076】
図6Cおよび
図6Dの変形形態は、それぞれ
図6Aおよび
図6Bと同様である。簡単に言えば、レンズ23は、第1のビームが生成される1つの部分221のみを含むか、または第2のビームを形成することが意図される光の経路26を形成する少なくとも1つ以上の開口部を含む。従って、生成面12によって処理された後の、第2のビームを形成するための光源200からの光線は、この位置で空気中の伝播に対応する経路26に沿って、レンズ23の存在しない通路をたどる。
【0077】
図5Aおよび
図5Bの場合と同様に、図示された配置は、生成面12が存在する領域における発光モジュール20の構成にのみ対応することができる。この領域の外側では、全ての光が第1のビームに使用され得るか、または、特にレンズの特定の領域をマスキングした結果として一部が失われる場合がある。
【0078】
図示されていないが、一実施形態では、第1のデバイスは、それに属する少なくとも1つの源を含み、第2のデバイスは、それに属する少なくとも別の源を含む。
【0079】
従って、一般論として、本発明のシステムは、例えば、光源、リフレクタおよび/または導波管および/または少なくとも1つのレンズを共有するように拡張した、高度な共有を特徴とする形態を取ることができる。逆に言えば、特に、光源、リフレクタおよび/または導波管および/または少なくとも1つのレンズの中から選択された少なくとも1つの構成部品に関して、個別の形態を取ることができる。後者の場合、2つのデバイスの構成部品の少なくとも一部が、同一の支持体を共有することがなお望ましい。必要であれば、第1のデバイスが第1の発光モジュールの形態で構成されてもよく、第2のデバイスが第2の発光モジュールの形態で構成されてもよく、どちらの発光モジュールも共通の支持体に取り付けられている。
【0080】
特に
図7~
図14Fを参照して、コースティクス生成面の形態でパターン生成面が設けられた光学素子の実施形態の例を下記に示す。
【0081】
これは、本発明の一態様が、地面などの投射面に視覚表示する目的のためにパターンを形成するためのコースティクスの使用に関するためである。一般論として、コースティクスとは、より暗い間隙領域を伴う、より集中した光の線の全体的な網目を形成するパターンが形成されることに起因する光学現象である。従って、遭遇した局所的変動に応じて、光線は様々な方法で偏向され、一部は互いに向かってより集中した、従ってより明るい線を形成する一方で、他の光線は互いに離れて偏向され、暗い領域を形成する。
【0082】
このようなパターンは伝播することができ、通常は有限の所与の最適伝播距離の上流、および少なくともその限りにおいて延びる作用範囲にわたって識別可能な形状を有することができ、伝播パターンは、オブジェクトパターンの歪んだ投射に相当する。「識別可能」とは、パターンが最適な距離で観察されるパターンとして認識されることを意味するものとして解釈される。従って、第2の光ビームによるパターンの投射は、パターンが識別可能である場合に実用可能となる。ターゲット面が最適な距離と実質的に等しい距離に位置している場合に、最良の結果が観察される。
【0083】
本出願では、「滑らか」とは、あらゆる点で微分可能な領域、換言すれば、突出またはくぼんだエッジのない領域を意味するものと解釈される。ある部分を形成する全ての点がこの定義に適合していれば、その部分は滑らかである。
【0084】
従って、所与の分布に従って光線を生成するために、特に、少なくとも1つの光源と一連の1つ以上の光学素子とを含む、第2のビームを生成するための手段を使用することができ、この配置は、光線が光学素子に当たるように生成される。従って、第2の光ビームを照射することで伝播パターンを生成することが可能となり、この伝播パターンは、とある面、特に車両が移動するターゲット面に遭遇するまで伝播される。
【0085】
伝播パターンをターゲット面に投射することによって、ターゲットパターンが形成される。
【0086】
このパターンもまた、有限の所与の距離まで、すなわち鮮明度が最適となる距離、言うならば最適伝播距離を含む作用範囲にわたって伝播され、このことによって光学素子とターゲット面の間の距離に関して一定量の自由度が許容される。この最適伝播距離(以下、最適距離と称する)とは、ターゲットパターンを形成する偏向光線の大部分が互いに交差する距離であり、従って、このパターンが最も鮮明になる距離である。従って、特に、本発明のシステムとパターンが投射される面との間の距離は、通常では所定のものであるため、この定義を参照して生成面を設計することは容易なことである。
【0087】
図7および
図8は、本発明におけるコースティクスを利用した一般原理を示している。
【0088】
本発明によれば、光学素子10は、制御されたコースティクス生成面12を有する。この生成面12は、
図1および
図2に図示されるように、反射面であっても、または屈折面であってもよい。この光学素子は、下記でコースティクス生成器とも称される。
【0089】
生成面12は、
図1および
図2において垂直の破線で表される、所与の全体形状13内に延びている。
【0090】
より詳細には、
図7の実施形態では、光学素子10は、入射面11と射出面を有する透明な板である。入射面11は、図示された光線r1、r2、r3などの光線で構成される上流ビーム14を生成するアセンブリ(少なくとも1つの光源であり、有利には
図1~
図6Dを参照して上記に示した解決策の1つ)に面して配置される。射出面は、入射面11によって屈折された光線r1、r2、r3を受けるように配置されている。
【0091】
図示された例のように、射出面は、生成面12によって、特に全体的に形成されてもよい。
【0092】
一般論として、生成面12は、所与の全体形状13の周囲で形状の局所的変動を有する。これらの局所的変動は、生成面12の全体にわたって分布し、その結果、生成面12の全体にオブジェクトパターンを形成するレリーフが生成される。
【0093】
例えば、これらの局所的変動は、前記コースティクス生成器10の射出面にへこみと隆起を形成する。
【0094】
一般論として、これらの異なる局所的変動は、前記生成面12の大部分が滑らかとなるように配置される。従って、生成面12の大部分では、この面はあらゆる点で微分可能である。換言すれば、この滑らかな部分には突出またはくぼんだエッジがない。
【0095】
一般論として、これらの異なる局所的変動は、前記生成面12の全体に入射する既知の所与の分布を有する光線r1、r2、r3のビームに対して、生成面12が光線の遭遇する局所的変動に従った異なる配向に光線r1、r2、r3を偏向するように配置され、これによって有限の所与の最適伝播距離の上流、および少なくともその限りにおいて延びる作用範囲にわたって発光パターンを伝播する偏向ビームが形成され、この伝播パターンは、オブジェクトパターンの歪んだ投射に相当する。
【0096】
この生成面12は、局所的変動を有し、制御されたコースティクス生成面に相当する。
【0097】
これは、これらの局所的変動によって光線の局所的な収束と拡散が生じるためである。これらの変化は局所的であるため、光線の大部分は、特定の距離の前で交差することなく、互いに離れるか、または互いに向かって移動する。従って、太陽光線の通過する水泳プールの表面が、ちょうど水泳プールの底で伝播および投射される発光パターンを生成するように、生成面12は、伝播される発光パターン、すなわち地面に投射され得る伝播パターンを生成する。
【0098】
本発明によるような制御されたコースティクス生成面の場合、発光パターンは、局所的変動に応じて、少なくとも所与の最適距離にわたって伝播される。この最適距離Dpを超えると、偏向ビームの光線が交差する。従って、第2のビームを生成する第2のデバイスは、
図10に詳述される適切な距離の範囲内で、パターンの投射される面がパターンを識別可能にする距離に存在するように配置される。
【0099】
本発明の文脈において、且つ
図10の概略図で確認することができるように、最適距離Dpは有限である。最適距離Dpよりも短い中間距離D1または別の中間距離D2にスクリーンを挿入する場合、同一のパターンは多少歪んで観察されることになる。
【0100】
この最適距離Dpは、パターンが最良の鮮明度を有する距離であることに留意すべきである。従って、この定義を参照して生成面を設計することができる。
【0101】
また、パターンが形成されない、それ未満の最小距離D0が存在してもよい。この最小距離D0は、通常はかなり短い距離である。この最小距離D0は、数センチメートル、あるいは数ミリメートルであってもよく、一般に、意図された用途で実現可能なものである。
【0102】
更に、パターンは、光線が交差するとすぐに失われるのではなく、その後のより遠くにある最大距離(図示せず)で失われる。しかしながら、パターンが失われると見なされる距離よりも、より正確に画定された光線の交差距離を参照して生成面を設計する方がより容易である。従って、本出願では、この光線の交差距離を、最適伝播距離または最適距離と呼ぶ。
【0103】
換言すれば、作用範囲は、最適距離Dpからこの最大距離までの下流部分と、最小距離D0から最適距離Dpまでの上流部分とを含む。投射面上の位置における、最適距離Dpで識別可能なパターンは、これらの上流部分と下流部分内でも依然として識別可能である。
【0104】
本発明における一般原則として、この下流部分は、上流部分とは異なる値を有してもよい。特に、その大きさが半分以下であってもよい。
【0105】
例えば、アウターレンズのDpが20cm、最小距離D0が1cmである封止アウターレンズ6の拡散部分を有する発光モジュールでは、上流部分の値は19cmとなり、下流部分は9.5cm未満となり得る。
【0106】
特に、光学素子10とその局所的変動は、スクリーンを形成するターゲット面に伝播パターンが投射され、そこにターゲットパターンと呼ばれる発光パターンを形成するように配置される。このターゲット面は、発光デバイス1の外部から視認可能であり、作用範囲内に存在する距離に位置している。ターゲット面は、ほぼ最適距離Dpであってもよく、これによって鮮明度が向上する。ターゲット面は、車両が移動する面、特に道路の一部に相当する。
【0107】
一般原則として、生成面12を製造する目的のため、この面は、特に、表示されるターゲットパターン、ターゲット面の形状、およびターゲットパターンを形成する光線に対するターゲット面の配置、ならびにビーム発生器3による放射時の光線r1、r2、r3の所与の分布、特にこれらの光線の前記コースティクス生成器10への入射を考慮に入れることによって計算される。
【0108】
本発明によれば、所与の分布は、
図7~
図9に図示されるように、実質的に平行な、または特にLEDなどの分散光源のような放射円錐14内に実質的に一般に分布する光線r1、r2、r3に相当するものであってよい。これにより、前記コースティクス生成器10への光線の入射角を決定することがより容易となり、従って生成面12の計算が簡略化される。
【0109】
この目的のために、所与の分布は、伝播方向に垂直な任意の平面に対して、この平面上の所与の点において、この点の入射光線が単一方向から到達するようになっていると見なすことができる。これは、LEDによって放射される光線の分布が、このような所与の分布に実質的に対応しているためである。
【0110】
計算を簡略化するために、面は、前述のパラグラフで言及した点に類似すると見なされる多数の要素面に離散化されていてもよい。
【0111】
車両には、光線r1、r2、r3が前記生成面12に入射するような方法で、コースティクスにより第2のビームを生成する第2のデバイスが取り付けられている。
【0112】
特に、上流ビーム14は、前記生成面12に対して所与の一般的な方向に放射されることが好ましい。
【0113】
これらのコースティクス生成面は、上流ビーム14を配置するのにいかなる優れた精度も必要としないことに留意すべきである。従って、アセンブリが簡略化される。
【0114】
この生成面12を計算する方法は、下記に示す手順に従うものであってもよく、その一例は、
図14A~
図14Fに示される:
・
図14Aに図示される上流工程E1と呼ばれる一工程において、光線r1、r2、r3の所与の分布を考慮しながら、換言すれば、オブジェクト点p1、p2、p3、p4、p5と呼ばれる光学素子10上の所与の全体形状13における各点の光度を定義することができるようにしながら、所与の全体形状13の各点における光線r1、r2、r3、r4、r5の入射角とそれらの分布とを定義する関係を確定し、
・下流工程E2と呼ばれる工程(この工程は、前記上流工程E1の前、後、または同時に実行してもよい)において、ターゲットパターンを得ることができるターゲット面上の光の分布を定義し、これによってターゲット点p’1、p’2、p’3、p’4と呼ばれるターゲット面19上の各点の光度を定義し、
・次いで、
図14Bに図示される相関工程E3において、パターンを形成するためのこれらの点で必要とされる光度を得るために、特に、光を受ける各ターゲット点p’1、p’2、p’3、p’4を、1つのオブジェクト点p1、p2、p3、p4、p5のみ、または一連のこれらの点に関連付けるような方法で、各オブジェクト点p1、p2、p3、p4、p5と各ターゲット点p’1、p’2、p’3、p’4との間の関係を確定し、
・次いで、相関工程E3で確定された関係によって関連付けられたターゲット点とオブジェクト点に従って、
図14C~
図14Fに図示される局所的変動の配向の工程E4/E5では、全体形状に適用される局所的変動の配向を決定し、その結果、オブジェクト点p1、p2、p3、p4、p5に入射する光線r1、r2、r3、r4、r5が、この関係によって関連付けられたターゲット点p’1、p’2、p’3、p’4に到達することができる配向を有するように偏向される。
【0115】
上流工程E1では、所与の全体形状13に到達するときの光線の分布を考慮に入れる。最も単純なケースは、平行な光線を放射する
図9の場合のようなビーム発生器3を含む、入射面11および生成面12の所与の全体形状13が平坦な、透明板で形成された光学素子10のケースである。
【0116】
この単純なケースでは、上流ビーム14と光学素子10は、光線が入射面11に対して垂直となるように配置される。従って、これらの光線は、生成面が形成されている射出面に遭遇する前に偏向されることはない。
【0117】
図7および
図8ならびに
図14A~
図14Fの実施形態は、光線がビーム14の最初の包絡円錐内に分布し、次いで平坦な入射面によって屈折し、従って、円錐内で内接したままとなる中間的なケースであり、これによって全体形状13上の光線r1、r2、r3、r4、r5の入射角の決定、従って生成面12上の光線r1、r2、r3、r4、r5の入射角の決定が容易となる。
【0118】
図9の実施形態は、光線が光学素子の上流ビームで平行であるため、光線r1、r2、r3の分布が最初はより単純である、別の中間的なケースである。しかしながら、光線は、次いで、入射面11が湾曲し、例えば円形または楕円形の断面を有する円筒形であるため、入射面11により様々に屈折される。しかしながら、この湾曲が定義されている場合、この定義を用いて、生成面12(これもまた湾曲している)の所与の全体形状13に光線r1、r2、r3が到達するときの光線の配向を決定することができる。
【0119】
図9に図示される例では、光学素子は、入射面11および生成面12の所定の全体形状13が円筒形になっている、湾曲した透明板である。
【0120】
平行な光線とするため、第2のデバイスは、
図9のように、発光ダイオードなどの光源と、ジオプターによって光線を平行に配向することができるコリメーティングレンズとを含んでもよい。
【0121】
しかしながら、放射円錐体の、湾曲した、特に円筒形の入射面、および湾曲した所与の全体形状を有する生成面に光線が分布する、より複雑なケースも想定され得る。
【0122】
他の所与の光線の分布が想定され得る。
【0123】
下流工程E2に関して最も単純なケースは、ターゲット面19が平坦であり、計算される生成面12の全体形状13に到達するときに光線の全体的な放射方向に対して垂直である場合である。このとき、ターゲットパターンは伝播パターンに相当する。
【0124】
より複雑なケースでは、生成面に到達するときの光線の全体的な放射方向に対して斜めとなる、平坦なターゲット面の配向を許容しなければならない。しかしながら、なお、このような決定は単純である。ターゲット面が平らでない場合、投射時にターゲットパターンを確認することができるように、特に光の分布を決定するように形状を方程式により定義することによって、その形状を考慮に入れる必要がある。全てのより複雑なケースでは、伝播パターンは、パターンの伝播方向に対して垂直な平面上で定義される場合、ターゲットパターンとは異なる。
【0125】
次いで、様々な方法を使用して、生成面12の全体形状13に入射する光線をターゲット面19上の光の分布と相関させる工程E3を実行することができる。
【0126】
上記で説明したように、この相関工程により、所与の全体形状13のどのオブジェクト点p1、p2、p3、p4、p5が、ターゲット面19のどのターゲット点p’1、p’2、p’3、p’4に関連付けられるのかを決定することが可能となる。
【0127】
上流工程E1の結果として、生成面12の所与の全体形状13に到達したときの光線r1、r2、r3、r4、r5の配向が分かる。ターゲット点p’1、p’2、p’3、p’4とオブジェクト点p1、p2、p3、p4、p5との間の相関を利用することにより、相関関係にあるターゲット点p’1、p’2、p’3、p’4にオブジェクト点p1、p2、p3、p4、p5を到達させるために、この所与の全体形状13から出る光線r1、r2、r3、r4、r5の配向を決定することも可能となる。
【0128】
これにより、その後のあらゆる点において、この所与の全体形状13に対して射出面に起因する変動を計算することによって配向工程E4/E5を実行することが可能となり、従って生成面12を定義することが可能になる。
【0129】
この計算が実行されると、局所的変動の幅に応じて、生成面12が所与の全体形状13から離れた距離かまたは近い距離にあることを確認することができる。従って、生成面12の計算を精緻化するために、上流工程と下流工程は、定義工程と共に、光線の到達および離脱を、所与の全体形状についてではなく、以前に得られた生成面の形状について考慮することによって反復することができる。この面の精度、従って画像の鮮明度は、反復回数が増加するにつれて向上することとなる。これにより、生成面を滑らかにすることもできる。
【0130】
配向工程を実行するには、スネルの法則またはスネル-デカルトの法則としても知られる、デカルトの法則を使用してもよい。
【0131】
従って、
図14Cおよび
図14Eに図示されるサブ工程E4において、面が対応する屈折方向に到達したときに各入射光線r1、r2、r3、r4、r5を偏向するために、光線r1、r2、r3、r4、r5の到達および離脱方向での所与の全体形状13、または以前に計算された生成面のオブジェクト点p1、p2、p3、p4、p5に対して、この点の射出面に対する接線tおよび法線nを決定することができる。
【0132】
法線の場とも呼ばれる法線nの集合を決定することにより、
図14Dおよび
図14Fに図示されるサブ工程E5において、これらの法線を有する生成面12が決定される。
【0133】
図14Cおよび
図14Dは、これらの2つのサブ工程の実行を、オブジェクト点p1、p2、p3で拡大して図示しており、その参照番号は明確にする理由のため
図14Cおよび
図14Dから省略されている。
【0134】
図14Eおよび
図14Fは、これらの2つのサブ工程の実行を、オブジェクト点p4、p5で拡大して図示しており、その参照番号は明確にする理由のため
図14Eおよび
図14Fから省略されている。
【0135】
図2は、この例では平坦な、所与の全体形状13に対する生成面12の局所的変動を示す。これらの局所的変動は、これらの局所的変動の位置にある生成面12に対する法線nおよび/または接線tによって定義される、傾きの変化に相当する。従って、この生成面12は全体形状13からのずれを含み、へこみと隆起が形成される。
【0136】
明確にする理由で、法線nおよび接線tは、ここでは生成面12上で3つの点を除いて図示されていないが、法線および/または接線は全ての点で計算される。
【0137】
本出願において、局所的変動の幅は、全体形状13の所与の点において法線に沿った、局所的変動と前記全体形状13との間の距離として定義することができる。
【0138】
図7および
図8のように全体的な形状が平坦である場合、所与の全体形状の任意の点は、この全体形状13に対して垂直となる単一方向zの高さによって定義することができる。
【0139】
図8は、生成面12の上流に位置するため従来マイナスとされる最小幅a1と、生成面12の下流であり、プラスとされる最大幅a2を示す。
【0140】
図示されている方法では、面は多数の要素面に離散化されてもよく、これらの面は上述の点p1、p2、p3、p4、p5、p’1、p’2、p’3、p’4に類似したものであると見なすことができることに留意すべきである。
【0141】
図11は、伝播方向に垂直であり、伝播距離と等しいかまたは近い距離にある、平面のスクリーン上で見られるような伝播パターン16を示している。ターゲット面も平坦であり、同じように配向されている場合、この伝播パターン16も
図11で見られるターゲットパターンとなる。そうでない場合は、歪むことになる。
【0142】
図12には、この伝播パターン16を形成するのに使用される生成面12が示される。この面12にはレリーフが形成されているため、オブジェクトパターン15はこのレリーフによって形成され、従って局所的変動が見られる。
図12に概略的に図示されるこのオブジェクトパターン15は、伝播パターン16の歪んだ形状に相当する。
【0143】
図11のパターンを、運転手または道路で確認される第三者によって確認されるターゲットパターンとすべきことが望まれる場合、ターゲットパターンは、例えば、光線がフロントヘッドランプ、リアランプ、または方向指示器から来るために、道路に対して斜めの光線によって形成されることから、
図11に図示されるような星を道路上で見るために、伝播パターンはターゲットパターンに対して歪んでいる必要がある。
【0144】
本発明によれば、
図7および
図8のように、生成面12は、生成面12の大部分、すなわちこの面の大部分を占める滑らかな部分に対して、ある局所的変動から別の局所的変動への移行が滑らかになるように配置され、従ってそのように計算され得る。これは、特に
図2に図示される部分の場合である。計算のために、局所的変動が生成面の点ではなく、小領域、特に極小領域であると見なされる場合、生成面12は、これらの滑らかな部分のために、局所的変動を滑らかになるように配置することもできる。
【0145】
特に、この滑らかな部分の1つが、生成面の大部分を占める面を有してもよい。
【0146】
計算方法の第1の例を使用して、この生成面12を計算することができる。これは、Yue et al.[1]による文献に開示されている方法である。この文献では、特に、所与の例に従って生成面12を構成するための様々な工程、特に生成面12上の点とターゲット面上の点との間の関係を確定するための工程が示されている。
【0147】
この方法の第1の例を使用して、完全に平坦な生成面12を得ることができる。ある局所的変動から他の局所的変動への変化は滑らかである。
【0148】
相関工程の関係を確定するために、特に、この第1の方法のように、オブジェクト点とターゲット点の間に1対1の関係を確定する条件が規定される。従って、生成面12の全体は、
- それぞれの局所的変動が、他の局所的変動によって形成されるターゲットパターンの部分とは個別のターゲットパターンのただ1つの部分を形成するように、入射光線を偏向させ、
- ターゲットパターン全体に対して、ターゲットパターンの各部分が、ただ1つの局所的変動から光線を受けるような方法で配置される。
【0149】
この方法により、良好な明度勾配と良好な解像度を得ることが可能になる。この方法を使用して、例えば、
図7の生成面12を形成することができる。
【0150】
他の方法によれば、コントラストを改善し、一部では暗い領域を有し、一部では最大光度の領域を有するようにするために、生成面12が1つ以上のエッジを有するように局所的変動を配置することができる。
【0151】
場合に応じて、生成面12は、
- ターゲットパターンの一部の領域がほとんど光線を受けないか、もしくは全く受けず、従って暗い領域を形成するような拡散を生じさせるように、異なる配向で生成面の一部の境界を定める少なくとも1つのエッジ、ならびに/または
- ターゲットパターンの一部の領域が、複数の局所的変動からおよび/もしくはこの生成面の複数の部分から光線を受けるような収束を生じさせるように、異なる配向で生成面の一部の境界を定める少なくとも1つのエッジを含む。
【0152】
これによって、特に、極めて鮮明で明るい線または文字を有するパターンを生成することが可能になる。
【0153】
この目的のために、例えば、Schwartzburg et al.[2]による文献に開示されている、生成面12を計算するための第2の計算方法を使用することができる。
【0154】
この第2の方法では、相関工程に1対1の関係条件を使用しない。この方法はより複雑ではあるが、より高いコントラスト、換言すれば、明るい領域と暗い領域との間でより高い比率を得るために使用することができる。この方法では、上述のYue et al.[1]の方法のものよりも暗い領域を得ることができる。従って、この2番目の方法では、暗い領域と明るい領域の間により明瞭な境界を得ることが可能となる。エッジの外側の部分は滑らかであり、ある局所的変動から他の局所的変動への変化は滑らかである。
【0155】
例えば、
図14A~
図14Fでは、使用される方法には、ターゲットパターンを確定するために1対1の関係の制約が規定されない。一部の場所では、複数のオブジェクト点p4、p5が、単一のターゲット点p’4に対応している。従って、生成面12は、生成面12上に現れたエッジ18に対応する傾きの変動に不連続点があり、これにより、入射光線に対してくぼんでいる。このエッジ18のいずれかの側にある局所的変動により、例えば鮮明な強い線を形成するために、光線r4、r5をターゲット面上の線に集中させることが可能となる。
【0156】
このエッジ18の外側、特にその上方および下方では、相関工程E3により、対応するオブジェクト点p1、p2、p3と対応するターゲット点p’1、p’2、p’3との間に、これを制約として規定するものではないが、1対1の関係が生じている。
【0157】
使用される方法に関わらず、生成面12上の各点は、これにより、全体形状13における差異に相当する幅と関連付けられ、この幅は、この点における全体形状13に対して法線と平行な方向に沿って定義される。
【0158】
例えば、
図7および
図9で図示されるように、全体的な方向の入射光線のビームを含む平面が考慮される。この計画では、光学素子10が外接する矩形17について考慮するが、この矩形17は、この局所的変動の位置における所与の全体形状13に対して、それぞれの局所的変動の幅の少なくとも4倍、または特に6倍より大きい、従って最大幅の6倍超の一方の面を有し得る。
【0159】
加えて、局所的変動は、所与の全体形状と-60度~60度、または特に-30度~30度の角度αを形成する接線tを有し得る。
【0160】
これらの傾きと幅の条件を累積することで、特にコントラストと鮮明度の点から最適な結果が達成され、特に、詳細には最適距離Dpにおける作用範囲にわたって伝播パターンを伝播することが可能となる。
【0161】
光学素子10の上流のビームを生成する光源のサイズが、生成面12に対して小さくなるにつれて、投射されるパターンは、生成面12を構築するのに使用される所望のパターンに近くなることに留意すべきである。例えば、光学素子10が外接する矩形17の側面は、特にこの源が発光ダイオードである場合、この光源の側面よりも少なくとも6倍、または特に30倍大きくてもよい。
【0162】
図7~
図9の2つの実施形態は、屈折によって動作する光学素子10を示す。
【0163】
ここでは、生成面12は、この目的のために特別に指定された光学素子10上に形成されている。しかしながら、この生成面12は、発光デバイスの封止アウターレンズ6などの他の機能を有する要素、または第2の発光デバイスが組み込まれたシステムの自動車両の別の発光デバイスおよび/もしくは信号デバイスの屈折もしくは反射光学素子などの部材(特に有利には、上記に記載される第1のデバイスの部材)に形成することもできる。
【0164】
図7~
図9はまた、生成面12が要素10の射出面に存在するケースを図示している。しかしながら、このことは限定的なものではなく、一般論として、光学素子が入射面および/または射出面に生成面を有してもよい。
図2~
図5Bの図解は、屈折動作の例を示している。
【0165】
光学素子10はまた、
図6A~
図6Dのケースのように、反射によって動作してもよい。ここでは、光学素子はミラーの一部であり、このミラーの反射面によって生成面12が形成され、生成面12は、その平坦な全体形状の周囲に局所的変動を有する。このミラーは、1つ以上のエッジを有し得る。ここでは、くぼんだエッジ、すなわち、へこみの底を形成するエッジが存在し、互いに相対的な配向を有する面の部分の境界を定めており、従って、これらの部分により、ターゲットパターン上に特定の形状を有する強く明るい線を生成することが可能となる(図示せず)。
【0166】
この反射性の生成面12に同一の構築方法を適用してもよく、これによって、様々な工程において、生じるのは反射であり、屈折ではないという事実が許容される。このような場合、光線r1、r2、r3、r4は、所与の分布に従って生成面12に直接到達し、同様にそこから直接出て行くため、上流工程が簡略化される。
【0167】
図13は、本発明による照明システムの別の例を図示する。図示されているケースでは、縦軸Xを有する車両1は、本発明による2つの照明システムを装備しており、これらの照明システムは、ここでは右側の後退灯ユニット4と左側の後退灯ユニット4にそれぞれ組み込まれている。
【0168】
例えば、これらのユニット4は、それぞれ、以前の
図2に示されるように、ハウジングと、対応するハウジング用の封止アウターレンズとを含む。各封止アウターレンズは、アウターレンズと外面との間にあるジオプターが生成面を形成する部分を含む。これらの生成面の各々は、対応するリアランプ光源から光線の一部を受ける。この生成面のために特別に指定された光源を提供することもできる。
【0169】
各ユニット4の生成面は、道路上にターゲットパターン3を生成するように配置され、ここでは、矢印Xで示される車両の移動方向に対して右側に向かって方向転換することを後続車両に示す、3つの三角形で構成されるパターンを形成している。
【0170】
第1のデバイスの信号機能が後退を指示する選択肢によれば、パターンは、運転者を支援するように、例えば、後退時の操縦のために、車両の全体的な寸法をマーキングすることによって支援するための直線のストリップを含み得る。
【0171】
図13は俯瞰図であるため、パターンが引き伸ばされているが、後続車両からはそれほど引き伸ばされていなように知覚される。対応する生成面のレリーフによって形成されるオブジェクトパターン(図示せず)は、一連の3つの三角形から構成された、この歪んだ形態のターゲットパターンを有する。
【0172】
伝播方向により、この例で明らかなように、生成面とターゲット面、すなわち道路との間のパターンの距離は、車両1の姿勢、例えば積載があるか否かによって変化する。ここでは、生成面は、車両1の姿勢が水平な道路上で水平である場合、所与の最適距離Dpが、伝播パターンの伝播方向における生成面と道路との間の距離よりも大きく、例えば2倍もの大きさとなるように配置される。これにより、車両1の配向、特に姿勢に関係なく、視認可能で鮮明なターゲットパターンを提供することが可能となる。従って、上り坂または下り坂の走行中、ブレーキまたは加速中に、車両の積載に関係なく、ターゲットパターンを視認することができる。
【0173】
本発明は上記に記載される実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって包含される全ての実施形態に拡大適用される。
【0174】
引用された参考文献の一覧:
[1] Yonghao Yue,Kei Iwasaki,Bing-Yu Chen,Yoshinori Dobashi,Tomoyuki Nishita.Poisson-Based Continuous Surface Generation for Goal-Based Caustics,ACM Transactions on Graphics,Vol.31,No.3,Article 31(May 2014).
[2] Yuliy Schwartzburg,Romain Testuz,Andrea Tagliasacchi,Mark Pauly.High-contrast Computational Caustic Design,ACM Transactions on Graphics(Proceedings of ACM SIGGRAPH 2014),Vol.33,Issue 4,Article No.74(July 2014).
【手続補正書】
【提出日】2024-07-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号機能を実行する第1のビーム(2)を生成するように構成された第1のデバイスと、パターン(3)を投射するための少なくとも第2のビームを生成するように構成された第2のデバイスとを含む、車両の光ビームを投射するためのシステムであって、
前記第1のデバイスは、前記第1のビーム(2)を形成するための少なくとも1つの屈折光学部材を含み、
前記第2のデバイスは、光源(200)からの光線を偏向するように構成された、制御されたパターン生成面(12)を有する少なくとも1つの光学素子を含み、この
パターン生成面(12)は、前記第2のビームに所定のパターン(3)を形成するように配置された局所的変動を有することを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記
パターン生成面(12)が、所与の全体形状内に延び、この所与の全体形状の周囲で形状の局所的変動を有する反射面または屈折面であり、
これらの局所的変動は、前記生成面の全体にオブジェクトパターンを形成するレリーフを提供するように前記
パターン生成面(12)の全体にわたって分布し、
これらの異なる局所的変動は、前記生成面の大部分が滑らかとなるように、且つ前記
パターン生成面(12)の全体に入射する所与の分布を有する光線のビームに対して、前記
パターン生成面(12)が前記光線の遭遇する前記局所的変動に従った異なる配向でそれらを偏向するように配置され、これによって有限の所与の最適伝播距離の上流、および少なくともその限りにおいて延びる作用範囲にわたって識別可能な伝播パターンを伝播する偏向ビームを形成し、この伝播パターンは、前記オブジェクトパターンの歪んだ投射に相当し、前記光学素子は、前記伝播パターンが前記発光デバイスの外側から視認可能であり、前記作用範囲内および/または前記最適距離と実質的に等しい距離(D
1、D
2)に位置するターゲット面に投射されるように配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが、少なくとも1つの共通の光源(200)を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが、少なくとも1つの共通の光学素子を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子を含む、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが収納されているヘッドランプユニット(4)を含
み、前記少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子が、前記ヘッドランプユニット(4)を封止するアウターレンズ(6)を含む、
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子が、導波管(25)を含む、
請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、リフレクタ(22)を含む、
請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、前記
パターン生成面(12)を有する光学素子を含む、
請求項4に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、前記第1のビーム(2)を成形するための前記屈折光学部材を形成するジオプトリック光学素子を含む、
請求項4に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2のデバイスが、複数の光学素子(10)を含み、それぞれが
パターン生成面(12)を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが、少なくとも1つの共通の光学素子を有し、それぞれが
パターン生成面(12)を有する前記光学素子(10)が、前記共通の光学素子の長さ
方向に沿って間隔をあけて配置されている、
請求項4に記載のシステム。
【請求項13】
前記信号機能が、方向転換の指示、後退の指示、ブレーキの指示、およびハザード灯の指示の中から選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記パターンが、互いに間隔をあけて配置された複数の部分を含む、請求項
1~12のいずれか一項に記載のシステム。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号機能を実行する第1のビーム(2)を生成するように構成された第1のデバイスと、パターン(3)を投射するための少なくとも第2のビームを生成するように構成された第2のデバイスとを含む、車両の光ビームを投射するためのシステムであって、
前記第1のデバイスは、前記第1のビーム(2)を形成するための少なくとも1つの屈折光学部材を含み、
前記第2のデバイスは、光源(200)からの光線を偏向するように構成された、制御されたパターン生成面(12)を有する少なくとも1つの光学素子を含み、このパターン生成面(12)は、前記第2のビームに所定のパターン(3)を形成するように配置された局所的変動を有することを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記パターン生成面(12)が、所与の全体形状内に延び、この所与の全体形状の周囲で形状の局所的変動を有する反射面または屈折面であり、
これらの局所的変動は、前記生成面の全体にオブジェクトパターンを形成するレリーフを提供するように前記パターン生成面(12)の全体にわたって分布し、
これらの異なる局所的変動は、前記生成面の大部分が滑らかとなるように、且つ前記パターン生成面(12)の全体に入射する所与の分布を有する光線のビームに対して、前記パターン生成面(12)が前記光線の遭遇する前記局所的変動に従った異なる配向でそれらを偏向するように配置され、これによって有限の所与の最適伝播距離の上流、および少なくともその限りにおいて延びる作用範囲にわたって識別可能な伝播パターンを伝播する偏向ビームを形成し、この伝播パターンは、前記オブジェクトパターンの歪んだ投射に相当し、前記光学素子は、前記伝播パターンが前記発光デバイスの外側から視認可能であり、前記作用範囲内および/または前記最適距離と実質的に等しい距離(D
1、D
2)に位置するターゲット面に投射されるように配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが、少なくとも1つの共通の光源(200)を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが、少なくとも1つの共通の光学素子を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが収納されているヘッドランプユニット(4)を含み、前記少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子が、前記ヘッドランプユニット(4)を封止するアウターレンズ(6)を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの共通のジオプトリック光学素子が、導波管(25)を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、リフレクタ(22)を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、前記パターン生成面(12)を有する光学素子を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの共通の光学素子が、前記第1のビーム(2)を成形するための前記屈折光学部材を形成するジオプトリック光学素子を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2のデバイスが、複数の光学素子(10)を含み、それぞれがパターン生成面(12)を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスが、少なくとも1つの共通の光学素子を有し、それぞれがパターン生成面(12)を有する前記光学素子(10)が、前記共通の光学素子の長さ方向に沿って間隔をあけて配置されている、
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記信号機能が、方向転換の指示、後退の指示、ブレーキの指示、およびハザード灯の指示の中から選択される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記パターンが、互いに間隔をあけて配置された複数の部分を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステム。
【国際調査報告】