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特表2024-537364自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロック
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロック
(51)【国際特許分類】
   E05B 81/90 20140101AFI20241003BHJP
   E05B 79/08 20140101ALI20241003BHJP
【FI】
E05B81/90
E05B79/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522294
(86)(22)【出願日】2022-10-11
(85)【翻訳文提出日】2024-05-08
(86)【国際出願番号】 DE2022100752
(87)【国際公開番号】W WO2023061534
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】102021126641.6
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510222604
【氏名又は名称】キーケルト アクツィーエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】フックス, カーステン
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250HH01
2E250KK02
2E250LL01
2E250QQ03
2E250RR13
2E250RR34
(57)【要約】
本発明は、実質的に回転ラッチ(1)と爪(2)とからなるロック機構(1,2)を備えた自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロックに関する。さらに、電動駆動装置(3,4,5)と、少なくとも1つの解除レバー(7)および制御レバー(9)を備えた作動レバー機構とが実現される。駆動装置(3、4、5)は、ロック機構(1、2)を開放する解除レバー(7)および制御レバー(9)の両方に動作することができる。本発明によれば、ロック機構(1,2)の緊急開放のために、解除レバー(7)と協働する力伝達要素(14)が設けられている。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に回転ラッチ(1)と爪部(2)とからなるロック機構(1,2)と、さらに電動駆動装置(3,4,5)と、少なくとも解除レバー(7)および制御レバー(9)を有する作動レバー機構とを備える、自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロックにおいて、
前記駆動装置(3,4,5)は、前記ロック機構(1,2)を開放する解除レバー(7)および前記制御レバー(9)の両方に動作することが可能であり、前記ロック機構(1,2)を緊急に開放するために、前記解除レバー(7)と協働する力伝達要素(14)を設けたことを特徴とする、自動車用ロック。
【請求項2】
前記制御レバー(9)は、全体に亘って「ロックされた」位置にあることを特徴とする、請求項1に記載の自動車用ロック。
【請求項3】
前記制御レバー(9)は、双安定に設計され、「ロック解除」および「緊急開放」の位置をとり、必要に応じて「ロックされる」ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動車用ロック。
【請求項4】
前記力伝達要素(14)は、前記制御レバー(9)の制御輪郭部(10)に食い込んでいることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動車用ロック。
【請求項5】
前記力伝達要素(14)は、バネ(15)を装備していることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の自動車用ロック。
【請求項6】
前記バネ(15)は、前記力伝達要素(14)を前記制御輪郭部(10)の停止縁部(10a,10b)に対して展開状態に保持することを特徴とする、請求項5に記載の自動車用ロック。
【請求項7】
前記バネ(15)は、前記停止縁部(10b)および前記力伝達要素(14)にそれぞれ当接する脚部を備えた螺旋バネとして装備されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の自動車用ロック。
【請求項8】
前記動作レバー機構の構成部品として、手動動作可能な動作レバー(11)が設けられていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動車用ロック。
【請求項9】
前記動作レバー(11)には、前記制御レバー(9)によって付勢されるクラッチレバー(12)が装着されていることを特徴とする、請求項8に記載の自動車用ロック。
【請求項10】
前記電動駆動装置(3,4,5)は、従動プーリ(4)と制御要素(5)とを有することを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の自動車用ロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、実質的に回転ラッチおよび爪部からなるロック機構と、さらに電動駆動装置と、少なくとも1つの解除レバーおよび制御レバーを有する作動レバー機構とを備えた自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロックに関し、駆動装置は、ロック機構を開放ための解除レバーおよび制御レバーの両方に作用することができる。
【0002】
[0002]この状況で使用される電動駆動装置は、一般に、快適性を向上させるのに役立つ。これは、ロック機構が閉鎖されたときに、先に捕捉されたロックボルトが解除されるように、回転ラッチとのラッチ係合部から爪部を持ち上げるために一般的に使用されるからである。これにより、当該自動車用ロックが装着された自動車用ドアを開放することができる。制御レバーは通常、ロック用ユニットの構成部品である。従って、ロック用ユニットは、その助けを借りて、一般にその基本的な機能位置である「ロック解除された」位置および「ロックされた」位置に移動することができる。これは、たとえば、電動駆動が故障した場合にロック機構の緊急開放を確保するために、動作レバーが設けられている場合に特に必要である。
【0003】
[0003]DE 10,2019126596 A1に係る従来技術は、ロック機構に作用しての開放方向に開放し、さらにこれから逸脱した開放方向を実現する可能性を既に述べている。このロック解除方向において、安全レバーまたは制御レバーが付勢されて、ロック解除位置または解除位置をとる。加えて、電動駆動装置には停止部が設けられており、少なくとも開放方向に作動させてロック解除位置を取り消ししたときには、電動駆動装置の運動を制限する。これにより、ロック機構の開放が防止される。これにより、シンプルな設計の解決策が提供される。
【0004】
[0004]この点でジャンルを形成する上述の従来技術は、それ自体は基本的に証明されているが、さらなる発展のための余地を依然として提示している。したがって、周知の教示は、比較的複雑な構成で働く。さらに、緊急時にロック機構を開放することができるようにするために、この位置に機械的なレバー機構が必要とされる。その結果、構造が複雑になるだけでなく、拡張的でコスト集約的になる。本発明は、この状況を改善することを目的とする。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本発明は、従来の手順と比較して設計労力が大幅に低減されるように、自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロックをさらに開発するという技術的課題に基づいている。
【0006】
[0006]この技術的課題を解決するために、本発明では、この種の自動車用ロックにおいて、ロック機構の緊急開放のために、解除レバーと相互作用する力伝達要素を設けることを提案する。
【0007】
[0007]したがって、本発明によれば、ロック機構は、緊急開放処理中であっても、依然として電動駆動装置によって付勢される。しかしながら、これに関連して、本発明は、解除レバーと相互作用する力伝達要素を提供する。この力伝達要素は、設計に応じて、典型的には電動駆動装置によってロック機構に加えられる回転運動を伝達または低減するために使用される要素である。いずれにしても、伝達要素は、特に、たとえば、電動開放駆動装置が通常働かない場合、またはオンボード電源電圧の低下によりロック機構を開放する位置にない場合に、電動駆動装置がロック機構を開放するために使用できることを最終的に保証する。
【0008】
[0008]最も単純なケースにおいて、これは、力伝達要素が、解除レバーに作用して緊急開放時に働く追加のレバーとして設計されるように実現され、変換される。したがって、このレバーは、緊急開放時にのみ電動駆動装置によって付勢されているので、本発明によれば、たとえば、車上電源電圧が極端に低い(5 V未満)場合であってもロック機構を開放できるように、電動駆動装置が積層されていることになる。この目的のために、追加のレバーまたは力伝達要素を含む解除レバーは、通常、爪部に働き、ロック状態にある回転ラッチとのラッチ係合部から爪部を持ち上げる。
【0009】
[0009]有利な実施形態において、全体的な設計は依然として、制御レバーが全体にわたって「ロックされた」位置をとるようなものである。これは、電動駆動装置を用いた通常動作における開放処理中と、緊急時にロック機構が開放されるときの両方において、自動車用ロックがその「ロックされた」位置にあることを意味する。その結果、選択的なロック/ロック解除動作は必要とされず、本発明の範囲内で表される必要もない。
【0010】
[0010]加えて、これは、従来技術において一貫して実現されている外部作動レバーを不要にする。これは、車載電源電圧が低下しても電動駆動装置によりロック機構を開放することができるからである。これに関連して、制御レバーによって「ロックされた」場所を採用し、従ってロック用ユニットを採用することにより、関連する自動車用ロックを装備した自動車用ドアが意図せずに開放することがないことが一貫して保証される。
【0011】
[0011]これに関連して、本発明に係る自動車用ロック、特に、自動車ドア用ロックに、動作レバーまたは内部動作レバーを装備することももちろん可能である。この内側動作レバー、または通常は端部に設けられている内側ドアハンドル(および/または外側ドアハンドル)を使用して、関連する自動車のロックを依然として(手動で)開放することができる。
【0012】
[0012]有利な実施形態によれば、制御レバーは全体にわたって「ロックされた」位置をとり、その結果、この位置に自動車用ロックも留まるので、車両の電気システム電圧が低下した場合でも、追加の盗難防止装置または盗難防止ユニットは必要とされない。なぜなら、外部動作レバーがないことは、電動駆動装置を利用して、自動車用ロック付きの自動車用ドアを外部から開放することしかできないことを意味するからである。内側から開放することが望ましい場合は、まず自動車用ロックまたは制御レバーを「ロック解除」位置に移動させなければならない。これは通常電子的に行うことができ、たとえば、内部動作レバー又は内部ドアハンドルに割り当てられたロック要素又はロック用ユニットをロック解除状態に移行させることによって行うことができる。しかしながら、原則として、内側ドアハンドルを使用して、最初の行程中に最初にドア用ロックを解除し、次の行程中にロック機構を開放することも可能である。これらが主な利点である。
【0013】
[0013]さらに有利な実施形態において、制御レバーは一般に双安定である。実際、動作レバーも実現される場合には、制御レバーは特に「ロック」、「ロック解除」および「緊急開放」の位置をとることができる。しかしながら、一般的に、制御レバーは、「ロック」と「緊急開放」の2つの機能位置を実現するためにのみ使用することができる。
【0014】
[0014]力伝達要素は、一般に、制御レバーの制御輪郭内に入り込む。この制御輪郭部は、一般に、電動駆動装置の一部として制御要素と相互作用する。また、動力伝達要素にバネを装着することも良い考えであることが分かっている。
【0015】
[0015]この場合、バネは通常、力伝達要素が展開状態にある制御レバーの制御輪郭部の停止エッジに対して保持されることを保証する。このようにして、力伝達要素は、図の説明を参照してより詳細に説明されるように、制御輪郭部と比較して「アンダーカット」を規定する。これは、特に緊急開放の場合に、制御レバーがその「ロックされた」位置に留まることを確実にする。この目的のために、バネは通常、制御輪郭部の停止縁部上に載置される脚部と力伝達要素上に載置される脚部とを備えたコイルバネとして装備される。
【0016】
[0016]既に説明したように、本発明による自動車用ロックは、一般に、外部の作動レバーなしに実現し、変換することができる。対照的に、内部動作レバー、またはより一般的には手動で作動される動作レバーも、通常、動作レバー機構の一部として設けられる。当該動作レバー又は内部動作レバーは、通常、この目的のためにクラッチレバーが装着されている。クラッチレバーは制御レバーによって付勢される。
【0017】
[0017]これに関連して、制御レバーは実際にクラッチレバーが「係合」または「係合解除」であることを保証する。クラッチレバーが係合されると、自動車用ロックは「ロック解除」状態にある。これにより、手動動作レバーまたは内部動作レバーを解除レバーに働かせることができ、ロック機構を(内側から)手動で開放することができる。他方、クラッチレバーが「係合解除」状態にある場合、これは制御レバーの「ロック」状態に対応する。
【0018】
[0018]「ロック解除」および「ロックされた」機能位置は、電動駆動装置によって設定され、これは、ロック機構を開放するための解除レバーおよび前記制御レバーの両方に動作することができる。この目的のために、駆動装置は通常、従動プーリと上述の制御要素とを装備している。制御要素は、一方で解除レバーが作動し、他方で制御レバーが作動することを確実にする。
【0019】
[0019]その結果、設計および構造が特に簡単な自動車用ロックが得られる。実際、本発明に係る自動車用ロックは、車載電源電圧が低下した場合に、電動駆動装置を利用して緊急時に開放することができる。これは、ロック機構の緊急開放のために解除レバーと相互作用する力伝達要素によって確保される。更に、制御レバー及びそれと共に自動車用ロック全体が常に「ロックされた」位置にあるので、付加的なロック用ユニットを特に容易に構成することができる。実際、制御技術または電子的手段のみを使用して、例示的な方法で盗難防止機能を実施することが可能である。これらが主な利点である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下、例示的な実施形態により、さらに本発明を詳細に説明する。
図1図1は、本発明に係る自動車用ロックの斜視図である。
図2図2は、図1に応じた自動車用ロックのロックされた状態を示す。
図3図3は、通常動作時の電動開放過程における図2による自動車用ロックを示す。
図4図4は、緊急開放手順中の自動車用ロックを示す。
図5A図5Aは、緊急開放手順を詳しく示す。
図5B図5Bは、緊急開放手順を詳しく示す。
図5C図5Cは、緊急開放手順を詳しく示す。
【0021】
【詳細な説明】
【0022】
[0021]図面は、例示的実施形態による自動車ドア用ラッチである自動車用ラッチを示す。この目的のために、自動車ドア用ロックは、図1から最もよく理解されるように、実質的に回転ラッチ1および爪部2からなるロック機構1、2を装備している。加えて、自動車用ロックまたは自動車ドア用ロックには、電動駆動装置3、4、5が装備されている。
【0023】
[0022]このため、電動駆動装置3、4、5には電動モータ3が装備されており、電動モータ3は駆動軸上にウォームが置かれ、従動プーリ4と噛合している。電気モータ3の回転運動により、従動プーリ4はその軸を中心に時計回りおよび反時計回りに移動する。これにより、従動プーリ4は、図示しないロック用ハウジングにその軸6を中心に旋回可能に装着された制御要素5に働くことができる。この結果、制御要素5は、図2図3とを比較することによって分かるように、電動駆動装置3、4、5によって付勢され、反時計回りの運動を行うことができる。
【0024】
[0023]実際、図2に示すロックされた状態から制御要素5が反時計方向に運動することは、制御要素5または前側制御カム5aによって解除レバー7を付勢することができることに相当する。制御要素5またはその制御カム5aの部分における、この作用運動の結果として、解除レバー7は、図2に示されるロックされた状態から図3に示される開放状態まで、その軸8を中心に時計回りの運動を行う。
【0025】
[0024]図1に伝達されて、解除レバー7のその軸8を中心とする時計回りの運動は、図1に示される表示において、爪部2が「上方に」旋回することに対応し、ロック機構1、2の側面図において、反時計回りに対応する。これにより、爪部2は回転ラッチ1とのラッチ係合から持ち上げられ、これにより、先に回転ラッチ1によって捕捉されていた図示しないロック用ボルトが解除され、関連する自動車ドアを開放することができる。これは、電動駆動装置3、4、5を用いた開放処理中の通常動作に相当する。
【0026】
[0025]電動駆動装置3、4、5は、解除レバー7のみならず一般的にも動作されて、ロック機構1、2を開放する。同時に、電動駆動装置3、4、5は、制御レバー9にも動作することができる。この目的のために、制御レバー9は、特に図5A~Cで拡大して示される制御輪郭部10を装備している。制御輪郭部10は、前停止縁部10a及び後停止縁部10bを有する実質的にU字形の設計を有する。図からも、制御レバー9と解除レバー7とは、共通の軸8に対して同軸に装着されていることが分かる。
【0027】
[0026]また、関連する軸8と同じ軸上には、本発明によれば基本的に不要である手動作動動作レバー11が装着されている。本実施形態において、動作レバー11は、内部動作レバー11である。内部動作レバー11には、クラッチレバー12が回転可能に装着されている。この目的のために、クラッチレバー12が動作レバーまたは内動作レバー11に対して回転できるように装着される。
【0028】
[0027]クラッチレバー12は、制御レバー9を用いて付勢することができる。クラッチレバー12は、実際には、制御レバー9の助けによって、図3に示される係合位置に移動することができる。制御レバー9の「ロック解除された」状態がこれに相当する。この場合、クラッチレバー12は「係合された」位置にあるので、解除レバー7は手動で付勢することができ、ロック機構1、2は、やはり図3でのみ示される運動によって、動作レバー11を介して電動駆動装置3、4、5の代替として開放される。
【0029】
[0028]しかしながら、原則として、ロック機構1、2は、通常動作時に電動駆動装置3、4、5を用いてモータによって開放される。この通過の間、制御レバー9は、全体にわたって「ロックされた」位置にある。これは、たとえば、手動動作レバー11を用いてロック機構1,2を開放することができないことを意味する。従って、この場合には追加の盗難防止装置は不要である。
【0030】
[0029]本発明によれば、解除レバー7と相互作用する力伝達要素14が、ロック機構1、2の緊急開放のために実現されており、これは特に図5A図5Cの表現を参照して理解することができる。力伝達要素14は、制御レバー9上の制御輪郭部10内に突出しており、このようにして、図5A図5Cに代表されるように、非衝突状態における一種の「アンダーカット」を規定する。
【0031】
[0030]通常動作時および関連する自動車の十分な車上電源電圧では、図5Aによる表現において、ロック機構1、2のロック位置から出発して、解除レバー7をその軸8を中心に反時計回りに旋回させ、それによって爪部2が回転ラッチ1とのラッチ係合から持ち上げられるように、電動駆動装置3、4、5が通電される。(図2から図3への移行を参照)ここで、車載電源電圧が低下している場合には、前述のように、本発明に従ってロック機構1、2が緊急に開放され、電動駆動装置3、4、5の補助によって変更されない。
【0032】
[0031]この目的のために、制御レバー9は、全体的に双安定であるように設計され、「ロックされた」および「緊急開放」または「ロック解除された」位置をとることができる。緊急開放の実際の手順は、図2に示されるように、電動駆動装置3、4、5が「ロックされた」ホーム位置から時計回りに移動するように、制御要素5または端部制御カム5aを付勢することである。これにより、制御カム5aは、制御レバー9の制御輪郭部10の前端縁部10aを通過する。これにより、制御レバー9は、反時計回りに旋回し、制御カム5aは、後方運動中に力伝達要素14に抗して駆動する(バネ15が圧縮される)。
【0033】
[0032]力伝達要素14は、単に制御レバー9の制御輪郭部10に落ち込むだけではないことが分かる。代わりに、力伝達要素14は、バネ15を更に装備している。バネ15は螺旋バネであり、その一方の脚部は力伝達要素14と接触し、他方の脚部は付着縁部10bを有する付属部に入り、例示的な実施形態によれば、制御輪郭部10の後方付着縁部10b。
【0034】
[0033]このようにして、制御レバー5上の制御輪郭部5aは、その後、力伝達要素14に対して、単に図2内に示された制御レバー5の「ロック解除された」位置から始まって実線で示された基本位置を越えて時計回りに移動し、それに作用することができる(図5C参照)。力伝達要素14は、解除レバー7に接続され、例示的な実施形態によれば、解除レバー7に結合可能なレバーまたはレバーアームとして設計される。これは、設計に依存して、緊急開放中の制御レバー5またはその制御輪郭部5aの回転運動の伝達または低減をもたらす。これにより、車両電気システム電圧が低下した場合であっても、本実施形態に係る延長されたレバーアームを介して解除レバー7上で電動駆動装置3、4、5を動作させることができ、これにより、緊急開放の場合であっても、爪部2が回転ラッチ1とのラッチ係合から所望通りに再び持ち上げられる。
【0035】
[0034]この場所で実現された動作レバー又は内動作レバー11は、この処理を通して「ロックされた」状態に保持される。これは、クラッチレバー12が係合するように制御レバー9がクラッチレバー12を付勢していないからである。結果として、 動作レバーまたは内動作レバー11のいかなる作動も、上述の処理中、変化しないままである。
【符号の説明】
【0036】
ロック機構 1、2
回転ラッチ 1、
爪部 2、
駆動装置 3、4、5、
電気モータ 3、
従動プーリ 4、
制御要素 5、
制御カム 5a、
制御要素 6、
解除レバー 7、
軸 8、
制御レバー 9、
制御輪郭部 10、
停止縁部 10a、
停止縁部 10b、
動作レバー 11、
内部動作レバー 11、
クラッチレバー 12、
軸 13、
パワー伝達要素 14、
バネ 15。
図1
図2
図3
図4
図5A)】
図5B)】
図5C)】
【国際調査報告】