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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】真空パッドおよび関連するシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/42 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
A61B17/42 520
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024522352
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(85)【翻訳文提出日】2024-05-16
(86)【国際出願番号】 US2022016949
(87)【国際公開番号】W WO2023063982
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】17/499,346
(32)【優先日】2021-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524139426
【氏名又は名称】オーランド ヘルス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ランス,テレサ
(72)【発明者】
【氏名】デサイ,ニーラジ
(72)【発明者】
【氏名】ホワイトハウス,ニール
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160HH04
(57)【要約】
真空パッドは、真空パッドの上面を形成する上層と、真空パッドの底面を形成する底層と、上層と底層との間に内部空間が形成されるように上層と底層との間に配置された複数のスペーサとを含んでもよい。内部空間は、複数のスペーサのうちの少なくとも1つのスペーサの周囲に延びる少なくとも1つのチャネルを有してもよい。真空パッドはまた、内部空間と流体連通している排出管を含んでもよく、上層は複数の孔を含む。真空システムは、真空パッドと、キャニスタと、真空パッドからキャニスタに流体を移動させるための真空源とを含んでもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空パッドであって、
前記真空パッドの上面を形成する上層と、
前記真空パッドの底面を形成する底層と、
前記上層と前記底層との間に内部空間が形成されるように前記上層と前記底層との間に配置された複数のスペーサであって、前記内部空間が、前記複数のスペーサのうちの少なくとも1つのスペーサの周囲に延びる少なくとも1つのチャネルを有する、複数のスペーサと、
前記内部空間と流体連通している排出管と、を備え、
前記上層は、複数の孔を含み、前記真空パッドは、前記真空パッドの前記上面に集まる流体が、前記孔を通って前記内部空間内および前記排出管へと流れるように構成されている、真空パッド。
【請求項2】
前記複数のスペーサのうちの少なくとも1組のスペーサがエアポケットを含む、請求項1に記載の真空パッド。
【請求項3】
前記底層は、少なくとも部分的に前記スペーサを形成するスペーサパッドを含む、請求項1から2のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項4】
前記複数の開口部は、中央領域およびそこから半径方向外側に延びる複数の枝部を有する星形配置を形成する、請求項1から3のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項5】
前記排出管は、排液パターンに沿って延びる剛な内部部分を含み、前記排液パターンは、前記上層の前記孔の少なくとも一部を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項6】
前記排出管は、前記上層の作用領域に前記作用領域の頂点で入る、請求項1から5のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項7】
前記排出管の内部部分は、前記内部部分への流体の流れを促進するための透過性構造を含み、前記排出管の外部部分は、前記真空パッドの前記内部空間の外側の位置での漏れを防止するための不透過性構造を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項8】
前記排出管に隣接する位置での流体連通を保護するために前記排出管から透過性の支持構造が延びている、請求項1から7のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項9】
前記真空パッドの作用領域は前記スペーサを含み、前記真空パッドは、前記作用領域を少なくとも部分的に取り囲む境界部分をさらに備え、前記境界部分は、前記作用領域の構造とは異なる構造を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項10】
前記境界部分は、前記作用領域の前記上層の剛性よりも大きい剛性を有する、請求項9に記載の真空パッド。
【請求項11】
前記境界部分は、前記境界部分に流体が集まったときに流体を前記作用領域に向かって流すための少なくとも1つの傾斜面を含む、請求項9に記載の真空パッド。
【請求項12】
前記境界部分と前記作用領域との間に配置された障壁をさらに備え、前記境界部分は、前記作用領域の前記上面に対して上方に突出している、請求項9に記載の真空パッド。
【請求項13】
上層と底層との間に内部空間が形成されるように、透過性の前記上層および前記底層を有する作用領域と、
前記作用領域を取り囲む境界部分であって、不透過性の上面を有する境界部分と、
前記作用領域に集まった流体が前記内部空間から真空源に向かって除去されるように、前記真空源に結合するように構成された排出口と、を備える、真空パッド。
【請求項14】
前記境界部分は、前記流体を前記作用領域に向かって誘導するための傾斜面を含む、請求項13に記載の真空パッド。
【請求項15】
前記境界部分は、その外周によって形成された第1の長方形を含み、前記作用領域は、その外周によって形成された第2の長方形を含み、前記第1の長方形は、前記第2の長方形に対して角度をなしている、請求項13から14のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項16】
前記境界部分は、手術台の上面を少なくとも部分的に形成するように構成されている、請求項13から15のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項17】
前記流体を前記作用領域に向かって誘導するための傾斜面を有する固定具をさらに備える、請求項13から16のいずれか一項に記載の真空パッド。
【請求項18】
真空パッドの上面に流れる流体を収集するための真空パッドであって、透過性の上層と、底層と、前記上層と前記底層との間に配置された複数のスペーサとを含む真空パッドと、
前記真空パッドによって収集された流体を貯蔵するためのキャニスタと、を備え、
前記真空パッドは、真空ホースの第1端に固定するように構成された排出口を含み、
前記キャニスタは、前記真空ホースが前記真空パッドによって収集された前記流体を前記キャニスタに誘導するように、前記真空ホースの第2端に固定するように構成された流入口を含む、真空システム。
【請求項19】
前記キャニスタは、前記キャニスタ内の流体レベルを検出するためのセンサに結合されている、請求項18に記載の真空システム。
【請求項20】
真空源をさらに備え、前記真空源、前記キャニスタ、前記真空ホース、および前記真空パッドが直列に接続されている、請求項18から19のいずれか一項に記載の真空システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、帝王切開分娩中の母親の失血など、医療処置における体液喪失を収集および監視するための装置に関する。特に、本開示は、真空パッドおよび関連するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
人間または動物の患者は、様々な状況で、特に外科的処置において、体液喪失を経験し得る。例えば、一部の女性は、帝王切開による分娩(「帝王切開(C-section)」)中に子宮からの中等度から重度の出血を経験する。一定量の出血は正常かつ安全であるが(例えば、平均的な帝王切開は、約4カップの失血を伴う)、過剰な失血は危険であり得る。対処する必要があり得る他の体液喪失には、羊水や膣分泌物などの喪失が含まれる。問題を複雑にするのは、患者が多くの場合、外科用ドレープによって覆われており、外科医が体液喪失を視覚的に監視する能力を制限し得ることである。これらの問題に対処するために、本開示は、医療処置において体液喪失を収集および監視するための装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本明細書で説明する実施形態は、以下の図面および説明を参照してよりよく理解され得る。図面中の構成要素は、必ずしも縮尺通りではない。さらに、図面において、同様の参照符号は、異なる図を通して対応する部分を示す。
【0004】
図1図1は、本開示の特定の態様による、流体を収集および監視するための真空システムを示す図である。
図2図2は、本開示の特定の態様による、血液が収集されている外科的処置中の図1の真空システムを示す図である。
図3図3は、図1のシステムから真空パッドを分離した図を示す図である。
図4図4は、本開示の特定の態様による、スペーサを有する多層構造を有する図3の真空パッドの一部の分解図を示す図である。
図5図5は、本開示の特定の態様による、内部空間を通って延びる管を有する真空パッドの第2の実施形態を示す図である。
図6図6は、本開示の特定の態様による、スペーサを有する多層構造を有する図5の真空パッドの一部の分解図を示す図である。
図7図7は、本開示の特定の態様による、排出管から延びる支持構造を有する真空パッドの第3の実施形態を示す図である。
図8図8は、図7の実施形態の支持構造を詳述する拡大図を示す図である。
図9図9は、本開示の特定の態様による、多角形の作用領域および星形の開口部パターンを有する真空パッドの第4の実施形態を示す図である。
図10図10は、本開示の特定の態様による、正方形の作用領域および格子状の開口部パターンを有する真空パッドの第5の実施形態を示す図である。
図11図11は、本開示の特定の態様による、境界領域によって囲まれた作用領域を有する真空パッドを示す図である。
図12図12は、本開示の特定の態様による、障壁によって囲まれた作用領域を有する真空パッドを示す図である。
図13図13は、本開示の特定の態様による、特定の方向に流体を誘導するための傾斜面を有する真空パッドを示す図である。
図14図14は、本開示の特定の態様による、流体を真空パッドに向かって誘導するための漏斗ジグに結合されている真空パッドを示す図である。
図15A図15Aは、本開示の特定の態様による、異なる位置から延びる排出管を有する真空パッドを示す図である。
図15B図15Bは、本開示の特定の態様による、異なる位置から延びる排出管を有する真空パッドを示す図である。
図15C図15Cは、本開示の特定の態様による、異なる位置から延びる排出管を有する真空パッドを示す図である。
図15D図15Dは、本開示の特定の態様による、異なる位置から延びる排出管を有する真空パッドを示す図である。
図16A図16Aは、本開示の特定の態様による、複数の排出管を有する真空パッドを示す図である。
図16B図16Bは、本開示の特定の態様による、複数の排出管を有する真空パッドを示す図である。
図17A図17Aは、本開示の特定の態様による、排出管を受け入れるための複数のポートを有する真空パッドを示す図である。
図17B図17Bは、本開示の特定の態様による、排出管を受け入れるための複数のポートを有する真空パッドを示す図である。
図17C図17Cは、本開示の特定の態様による、排出管を受け入れるための複数のポートを有する真空パッドを示す図である。
図17D図17Dは、本開示の特定の態様による、排出管を受け入れるための複数のポートを有する真空パッドを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1~2は、真空流体収集システム102の例を示す。システム102は一般に、患者から血液103または別の流体を収集するために利用される真空パッド104を含む。真空パッド104および真空システム102は、本明細書では医療現場で使用するために設計されるものとして説明する。しかしながら、これらの装置は、追加的にまたは代替的に、医療用途以外の場面を含む他の文脈において使用されてもよいことが認識される。
【0006】
図示の実施形態では、真空パッド104および/または真空システム102の残りの部分は、特に、患者108由来の体液の収集および監視が所望される任意の適切な医療処置のために使用され得る。説明を簡単にするために、本開示は、帝王切開中の手術台101からの血液106の収集および監視に焦点を当てる(例えば、図2)。一部の女性は、帝王切開中に子宮から中等度から重度の出血を経験するため、女性の体から出る血液を収集し、手術台の上面から除去することが望ましい。さらに、過剰な失血は危険であり得るので、処置中に失われた血液の総量ならびにリアルタイムの喪失速度を監視することが望ましい。本明細書に記載する装置および方法は、これらの特徴の両方を達成する。
【0007】
真空システム102は一般に、真空パッド104を含んでもよく、これは、手術台101の上で患者の体108の下に配置されるように構成される。以下にさらに詳述するように、真空パッド104は、患者から血液(または別の流体)を収集するように構成されてもよく、その血液を真空ホース110に導いて、血液を手術台101から移動させてもよい。他の実施形態では、真空パッド104が手術台101の一部(例えば、台の上面に対する支持の一部を提供する)であってもよい。
【0008】
真空ホース110は、最終的に真空源112と流体連通していてもよい。任意の適切な真空源112が使用され得る。例えば、真空源112は、建物の専用室内のポンプが真空配管を介してそれぞれの(または多くの)病室に真空を提供する、NFPA99設計規格に準拠する多くの病院環境で利用可能な一般的な真空供給システムであってもよい。他の用途では、持ち運び可能な独立型の真空源112が代わりに使用されてもよい。
【0009】
図示のように、キャニスタ114が真空パッド104と真空源112との間に配置されてもよい。キャニスタ114は、血液が真空パッド104から吸引されると、血液を収集し、貯蔵するように構成され得る。例えば、キャニスタ114への流入口116および真空排出口118が、キャニスタ114の上部付近に配置されてもよい。有利には、血液がキャニスタ114の上部から流入口116を介して入ると、血液はキャニスタ114の底部に落下し、そこで処置の間、収集および貯蔵されたままとなる。
【0010】
患者108からの総失血量は、キャニスタ114内に収集された血液の体積および/または質量と直接相関し得る。これは、視覚的に(例えば、キャニスタ114の透明な表面上の目盛りで)および/または電気的に監視され得る。例えば、キャニスタ114内の血液または他の流体の特性を検出するために、センサ120がキャニスタ114に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、センサ120は、キャニスタ114に固定された流体レベルセンサであってもよい。他の実施形態では、代替的にまたは追加的に、センサ120は、キャニスタ114内の液体の質量が監視されるようにキャニスタ114の下に配置された重量/質量スケールであってもよい。任意の他の適切なセンサを、代替的にまたは追加的に含むことができる。
【0011】
監視/警報システム内に結合される場合、監視/警報システムのコンピュータは、監視/警報システムが血液収集を評価し、そのような収集を特定の量および/または速度閾値と比較するように、センサ120に電気的に接続され得る。予め設定された閾値が満たされた場合、監視/警報システムは、例えば視覚的もしくは可聴警報を発することによって、または医療専門家に潜在的な問題を通知することによって、警告を提供してもよい。監視/警報システムは、追加的にまたは代替的に、処置を事後に評価することができるように、データ収集および評価能力を含んでもよい。
【0012】
図示のセンサ120に加えて、キャニスタ114は、血液または他の流体の他の特性を検出するための1つ以上のセンサまたは他の装置を含んでもよい。例えば、システムは、視覚的特性(例えば、色、流体の粘性、流体の導電率、流体の温度、流体の塩分濃度、流体の酸性度、または評価が望ましい任意の他の特性)を検出および監視することが可能であり得る。
【0013】
図3~4は、真空パッド104を単独で示す。医療処置中、上部表面122は、患者の体に面してもよく、下部表面124は、(例えば、下部表面124が手術台に接触し得るように)上部表面122の反対側に面してもよい。真空パッド104の作用領域128は、境界部分176(以下でさらに詳述する)で囲まれていてもよく、作用領域128は、概して、流体収集のために患者の体の標的領域の下に配置するためのサイズおよび形状になっている。
【0014】
真空パッド104には、真空パッドの上部表面122上に集まるであろう流体を除去するための、または他の方法で流体に対処するための排液能力(および/または、吸収などの他の流体制御能力)が装備されていてもよい。例えば、真空パッド104の上部表面122は、真空パッド104内のチャンバまたは内部空間130まで延びる1つ以上の孔129を含んでもよい。内部空間130は、上層132と底層134との間に画定され得る(図4参照)。血液が上部表面122上に集まると、血液は、これらの孔129を通り、内部空間130内に流れる。この流れは、上述の真空システムを介して引き起こされ得る、または支援され得る。
【0015】
上層132および/または底層134を形成する材料は、任意の適切な材料であってよい。例えば、上層132は、真空パッド104がいかなる液体も吸収しないことを保証するために疎水性材料から形成されてもよく、これは真空パッド104の中心に向かう流体の流れを容易にするために有利であり得る。底層134は、その底面にテクスチャ加工された滑りにくい材料を含んでもよく、これは、例えば、真空パッド104が手術台に対して適切な配置を維持することを保証し得る。
【0016】
真空パッド104の内側に内部空間130を形成するために、上層132および底層134は、1つ以上のスペーサ136を介して分離されていてもよい。例えば、スペーサ136は、内部空間130が概してスペーサ136の周囲およびスペーサ136の間に延びる複数の流体流路またはチャネルで形成されるように、上層132と底層134との間に含まれてもよい。スペーサ136は、任意の適切な構造で形成されてもよい。例えば、非限定的な実施形態例では、スペーサ136は、(例えば、ポリマーの)膜140または別の密閉構造によって囲まれたエアポケットであってもよい。スペーサ136が望ましい相対的位置を確実に維持するために、スペーサ136は、任意選択で、互いに、および/または真空パッド104の上層132および底層134のうちの少なくとも一方に固定される。例えば、これらのエアポケット142は、1つ以上の固定構造を介して互いに結合されて、この場合、一般的な気泡緩衝材シートと類似した(または同一の)方法で、スペーサパッドを形成してもよい。スペーサ136が膜層140を含む場合、膜層140は真空パッド104の最下層として機能することができるが(つまり、図4に示す底層134、または代替的に上層132は、なくてもよい)、これは必須ではない。
【0017】
弾性エアポケットでスペーサ136を形成することは、特に患者の体重が真空パッド104上に少なくとも部分的にかかる場合、内部の空気の圧縮性により、このようなスペーサが患者にクッション性を提供し得るので、有利であり得る。スペーサ136はある程度圧縮してもよいが、スペーサ136は、理想的には、スペーサ136間のチャネル138が封止されないように、それらの形状を十分に保持する。しかしながら、多くのスペーサ136を有する比較的大きな作用領域128が含まれ得るので、真空パッド104の全体的な機能を実質的に損なうことなく、真空パッド104の特定の領域における特定の隣り合うスペーサ136間の血液の流れの制限または防止が起こり得る。
【0018】
追加的にまたは代替的に、異なる構造を有するスペーサが含まれてもよい。例えば、ゴムまたは別の柔軟な材料で形成された中実のスペーサを使用してもよく、同様のクッション効果を有してもよい。圧縮性が望ましくない状況(例えば、スペーサ間の途切れない流体通路が重要である場合)では、比較的に剛なスペーサを使用してもよい。スペーサ136は、血液の流れ、クッション性、および/または他の特性が特定の用途に適切となるように、任意の適切なサイズ、形状、配向、相対的位置(例えば、パターン)などを有してもよい。例えば、スペーサ136は、孔129に対してオフセットするように(例えば、それらが孔129を塞がないように)配置されてもよい。とりわけ、本開示は、真空パッド104が連続的な吸収性材料を含む実施形態、真空パッド104を通って延びる1つ以上の管がスペーサを不要にする実施形態など、スペーサを全く含まない実施形態も網羅する。
【0019】
図示の実施形態では、上側の上層132と底層134との間の内部空間130が、直接流体連通を介して真空源112と流体連通していてもよい。例えば、中空の排出管144は、内部空間130内にある内部部分146と、内部空間130の外側にある外部部分148とを有してもよい。排出管144の外部部分148は、図1に示す真空ホース110に接続可能であってもよい。任意選択で、排出管144は、ホース110が漏れのないように接続され得るねじ山やOリングなどの特定のインターフェース接続149を含んでもよい。
【0020】
排出管144は、真空ホースの延長版と単純に置き換えてもよいと考えられるが、真空ホースがフレキシブルホースとしてより適し得る一方、排出管144が剛であることが望ましい場合には、別個の排出管144が有利であり得る。例えば、排出管144の内部部分146の剛性は、荷重(例えば、患者の体重)がかかっている場合でも真空パッド104の排出口での流体連通が遮断されないことを保証するために重要であり得る。対照的に、ホースを部屋全体にわたって移動してまたは他の方法で操作して障害物を避けたり手術領域から離したりできるように、真空ホースに可撓性があることが望ましい場合がある。
【0021】
さらに説明すると、図3~4に示す排出管144の内部部分146は、作用領域128からの排出口の構造的完全性を保護する固定長150を含んでもよい。このような特徴は、スペーサ136または他の特徴が変形可能であり、そうでなければ真空ホースへの経路を塞ぐ/封止する可能性を有し得る場合に特に有利である。排出管144の内部部分の構造は、排出管144の外部部分と略同一であってもよいし、そうでなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、内部部分146および外部部分148は、単に均一な(および共通の)外面を有する円筒状の管であってもよい。例えば、直径3/8インチのプラスチックチューブの一片を、大幅に変更することなく使用してもよい。しかしながら、他の実施形態では、内部部分146と外部部分148とが異なっていてもよい。例えば、排出管144の内部部分146が孔129の下に延びている場合、内部部分146は、上部表面122から孔129を通り、排出管144内への直接的な流れを可能にする、適合する一組の開口部/孔(または別の透過性構造)を有し得る。対照的に、排出管144の外部部分148は、漏れないように流体不透過性を維持するべきである。
【0022】
排出管144は、図3では内部空間130に入った直後に終端するが、他の実施形態では、例えばほぼ中央まで、または実質的に作用領域128を横切ってなど、さらに延びていてもよい。図5~6を参照して説明すると、排出管144は、内部空間130内で異なる枝部145が異なる方向に進む1つ以上の分岐を有してもよい。孔129が(以下でより詳しく説明する理由のために)特定のパターンで配置される場合、排出管144は、例えば、このパターンと実質的に同一の広がりを有してもよく、孔129と概ね同一の広がりを有する一組の孔131を含んでもよい。このような設計は、流体流量が重要であり得る内部空間130に対する支持を強化するために有利であり得る。上述のように、このような実施形態はスペーサの必要性を欠く可能性があるが、スペーサ136は、真空パッド104の内部空間130を通る流動能力を向上させるために、図示の実施形態に含まれたままである。流体が排出管144に入る能力を提供するために、排出管144は、血液が排出管144内に流れることができるように、1つ以上の開口部を含んでもよく、多孔質材料(例えば、織物、網など)などで形成されてもよい。
【0023】
別の実施形態では、図7~8に示すように、1つ以上の支持構造164が排出管144の終端から延びていてもよい。図示のように、支持構造164は、一組の突起、網状/多孔質のスリーブ、または排出管144に隣接する位置で内部空間130に構造的完全性を提供する任意の他の適切な構成を含んでもよい。このような支持構造は、同時にあるいは代替的に、他の場所に配置されてもよい。例えば、図5~6を参照して上述した実施形態と同様の方法で、この支持構造164は、真空パッド104の排液パターンの一部または全体に沿って延びていてもよい。
【0024】
真空パッド104の作用領域128は、好ましい用途(例えば、帝王切開と他の用途)、患者の体格、真空源の強度、製造上の制約などに応じて、様々な形状およびサイズを有し得る。例えば、図1~8の実施形態はそれぞれ、略正方形の作用領域128を有する。特定の状況に応じて任意の適切なサイズを用いることができるが、作用領域128は、概して、約3平方フィート~約0.5平方フィートの面積、例えば、帝王切開中の使用のために特に設計された実施形態では約1平方フィートの面積を有し得る。孔129はまた、特定の流体および真空特性に合わせて意図的にサイズ決定されてもよい。帝王切開用の上述の実施形態では、理想的な孔径のサイズは約0.020インチ~約0.060インチの範囲、例えば約0.040インチである。任意選択で、孔129は、真空ホースが詰まりのない状態を保つように、特定の物体(例えば、血の塊)を濾過するようなサイズであってもよい。
【0025】
とりわけ、装置の性能は、作用領域128のサイズ、ならびに孔129のサイズ、パターン、および個数によって大きく影響され得る。例えば、上記の病院基準に準拠した壁真空源の試験および使用中に、上述の孔サイズを有する星形の孔パターン(後述)を有する12インチ×12インチの作用領域、装置は一貫した高性能の成果をもたらした。特に、装置は、重大な漏れや流体の喪失を伴わずに、最大500mL/分の血液の上部表面122への流量を処理できることが証明された。250mL/分の試験流量を用いると、キャニスタ内に吸引された最初の600mLの流体からの漏洩は15mL未満であった。
【0026】
正方形の作用領域128が含まれる場合、正方形の縁部166は、真空パッド104の終端縁部168に対して角度が付けられることが有利であり得る。例えば、真空パッド104がサイズにおいて制限されることは有利であり得るので、このように正方形に角度を付けると、患者の体の手術部位および/または標的領域に対するより有利な配向によって、「捕捉」能力が向上し得る。
【0027】
追加的にまたは代替的に、作用領域128の他の形状および/またはサイズが考えられる。例えば、図9に示すように、排出管144が最も鋭い頂点170に入る不規則な多角形(この場合は八角形)が含まれてもよい。図10は、(図1~8の装置とは対照的に)角度が付けられていない標準的な正方形を示す。多くの他の変形態様が代替的に使用されてもよい。例えば、作用領域128の形状は、患者に対する特定の配向および/または配置のために特別に設計または選択されてもよく、最適な形状、配向、および/またはサイズは、行われる特定の処置、手術台のサイズ、真空強度、外科医の選好などに応じて変化してもよい。
【0028】
作用領域128のサイズおよび/または形状はまた、孔129の所望のサイズによって決まり得る。例示すると、作用領域128は比較的大きくてもよいが、孔のサイズ(または開口部の個数)は比較的小さくてもよく、これにより、単位面積当たりの真空強度を過度に犠牲にすることなく、より大きな作用領域128が可能になり得る。逆もまた然りであり得、作用領域128のサイズは比較的小さくてもよいが、開口部のサイズ(および/または孔129の個数)は、単位面積当たりの十分な真空強度が可能となるように、作用領域128の単位面積当たり比較的大きくてもよい。
【0029】
孔129の配置もまた、真空パッド104の性能に影響を及ぼす可能性があり、発明者らは、装置の能力を向上させるいくつかの具体的な孔の配置を考案した。特に、図5~9の実施形態のそれぞれに示すように、孔129は、概して星形パターンで配置されてもよい。図9を参照すると、星形パターンは、中央領域174と、それぞれが中央領域174から半径方向外側に延びる一組の枝部175とを含んでもよい。任意の個数の孔129が各枝部175に配置されてもよいが、特定の非限定的な実施形態では、孔129は、約0.3インチ~約0.5インチの間隔が隣り合う孔129の間に配置されるように枝部175内で離隔される(そして例えば、同様の間隔が他のパターンで使用されてもよい)。枝部175の少なくとも1つは、排出管144の内部部分146と概ね整列していてもよく、これは血液が排出管144内に移動するときの内圧損失を低減し得る。[発明者への質問:開口部は径が0.020インチ~0.060インチであることを理解しているが、いくつあるか。例えば、枝部175の各々にいくつの開口部があるか。孔の間に特定の間隔があるか。]スペーサ136は、概して作用領域128の全体にわたって配置されているが、他の実施形態では、スペーサ136が、例えば、孔の位置の下に集中していてもよい。
【0030】
他の排液パターンも考えられる。図10は、孔129が概して、例えば、作用領域128の境界線に概ね平行な格子線を有する格子パターンで配置されていることを示す。一方、図3~4は、孔129の概ね均一な分布を示す。他の選択肢もまた利用できる可能性がある。
【0031】
図11を参照すると、真空パッド104は、境界部分176によって少なくとも部分的に囲まれ、画定された作用領域128を含み得る。任意選択で、境界部分176は、作用領域128の構造とは実質的に異なる構造を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、境界部分176は概して、チャネル、スペーサ、および/または作用領域128に含まれる他の特徴を欠いていてもよい。なぜなら、いくつかの実施形態では、境界部分176は、流体を作用領域128に向かって誘導するように構成され得るが、境界部分176は、流体を排出するように設計されなくてもよいからである。例えば、境界部分176は、真空パッド104の中心に向かう流れを容易にするために、低摩擦の撥水性材料を含んでもよい。
【0032】
境界部分176は、少なくとも作用領域128の上層の剛性と比較してより大きな剛性をさらに有してもよい。例えば、境界部分176は、木材、硬質ポリマー/プラスチック、金属、または境界部分176にその形状を保持させる他の材料を含んでもよい。これは、境界部分176が手術台の上に設置されていない場合でも当てはまり得る。実際、いくつかの実施形態では、境界部分176が手術台の上部表面178の一部を形成してもよく、境界部分176の上部はクッション性および/または患者の体を支持するのに適した他の特徴を含み得ることが考えられる。場合によっては、境界部分176は、患者の体を支持しながら真空パッド104が移動され得るように十分な強度および剛性を有してもよく、したがって、患者をある場所から別の場所に移動させるための搬送面として機能する能力を有する。この場合、持ち上げ力が加えられるべき場所を示すために、特定のインジケータおよび/またはハンドルが含まれてもよい。図示のように、境界部分176は、手術台101の別個の支持面構造180に概ね隣接し、これと同一平面上にあってもよいが、これは必須ではない。
【0033】
図12は、境界部分176が手術台101に対して傾斜している実施形態を示す。傾斜は、境界部分176の底部に配置された傾斜面172によって生じてもよく、これは平面上に置かれてもよい。
【0034】
図13に示すように、特定の実施形態は、真空パッド104の作用領域128と境界部分176との間の界面を形成する隆起した障壁182を含み得る。障壁182は、作用領域128上に集まった流体が真空源によって引き出され得るまで適所に留まるように、境界部分176の上面184および/または作用領域128から延びていてもよい。例えば、特定の状況では、患者の体からの体液喪失は、作用領域128がリアルタイムで処理できるよりも速い速度で起こり得るので、障壁182は、この体液を一定時間貯蔵するための容器を形成し得る。これはまた、有利には、真空源の起動前および/または真空パッド104をホース110と接続する前に、血液を捕捉し得る。
【0035】
隆起した障壁182の代替として、同様の機能を達成する異なるまたは追加の構造が含まれてもよい。例えば、作用領域128は、例えば、境界部分176の上面184に対して凹んでいてもよい。他の実施形態では、境界領域の上面184(およびおそらく作用領域128も)の全体的な傾斜が装置の中心に向かって傾斜していてもよい。このような傾斜は、(例えば、患者が装置に載っていない場合でも)「初期設定として」の傾斜を生じさせる特定の構造によって生じてもよいし、および/または、装置が荷重を受けたときに適合/圧縮するように設計されている場合、患者の体重がこのような傾斜を作り出してもよい。
【0036】
図14を参照すると、システム102は、任意選択で、真空パッド104の作用領域128に向かって流体を誘導するように構成され得るジグ190を含んでもよい。例えば、図14のジグ190は、概して、帝王切開に使用される場合、患者の仙骨および/または坐骨結節の下に適合し得る。ジグ190の中央チャネル192は、血液がジグ190上に流れる場合、上述の方法で収集するために作用領域128に向かって誘導されるように、作用領域128に向かって概ね傾斜していてもよい。ジグ190は真空パッド104に固定されてもよいが、これは必須ではない。同様に、ジグ190は、手術台に固定されてもよく、または自由に移動可能であってもよい。
【0037】
図15A~15Dは、排出管144が真空パッド104の作用領域128に入り得る複数の潜在的な位置を示す。例えば、図14A~14Dの各々において、排出管144の位置は、作用領域126の2つ以上の縁部が角または頂点170で交わる作用排液領域に入り得る。有利には、頂点に排出管144を含むことは、血液が排出管144に向かって移動する際に、作用領域128の内部空間内に漏斗効果を生じさせ得る。図15A~15Dの実施形態では、真空パッド104は、排出管144が真空管との接続のためにアクセス可能かつ好都合な位置にあるように回転されてもよい。すなわち、真空パッド104は、様々な方法で患者の体の下に配置することができるように、いくつかの異なる配向で機能し得る。
【0038】
別の実施形態(図15A~15Bに示す)では、真空パッド104が複数の排出管144、および/または他の排出構造を含んでもよく、特定の排出構造が選択され、真空ホース110に接続され得る(例えば、他のものは使用されない)。このような実施形態では、内部空間内の真空が悪影響を受けないように、使用されない排出管が封止部、蓋などを含むことが望ましい場合がある。追加的にまたは代替的に、複数の真空ホースが複数の排出口に結合されてもよく、および/または排出口が、真空パッド104から直接的に体液を収集するための栓として使用されてもよい。
【0039】
図17は、排出管144が1つ以上のポート196に挿入され得る、さらに別の実施形態を含む。言い換えれば、排出管144は、異なる位置で真空パッド104の残りの部分に接続可能であり得、そこから取り外し可能であり得る。有利には、使用のために準備するとき、真空パッド104は、排出管144またはホースがどこに配置されるかを考慮する必要なく、所望の位置で外科手術台上に配置されてもよく、これにより、完全な配置の必要性が低減され得る(特に、緊急事態において有用である)。排出管144は、ひいては、患者が装置上に載せられた後でも、様々な場所に接続することができる。
【0040】
様々な実施形態を説明してきたが、当業者には、より多くの実施形態および実装形態が可能であることが明らかであろう。したがって、本明細書で説明する実施形態は例であり、唯一の可能な実施形態および実装形態ではない。
【0041】
以上、主題の様々な態様を説明してきたが、本開示と共に出願されたオリジナルクレームと整合し得る追加の開示を以下に提供する。この追加の主題を説明する際に、前述の図を参照してもよい。互換性がある場合、以下の態様のいずれを組み合わせてもよい。
【0042】
第1の態様は真空パッドを含む。真空パッドは、真空パッドの上面を形成する上層と、真空パッドの底面を形成する底層と、上層と底層との間に内部空間が形成されるように上層と底層との間に配置された複数のスペーサであって、内部空間が、複数のスペーサのうちの少なくとも1つのスペーサの周囲に延びる少なくとも1つのチャネルを有する、複数のスペーサと、内部空間と流体連通している排出管と、を含んでもよい。上層は、真空パッドの上面に集まる流体が、孔を通って内部空間内および排出管へと流れるように真空パッドが構成されるように、複数の孔を含んでもよい。
【0043】
第2の態様は態様1の真空パッドを含み、第1の態様の真空パッドは、エアポケットを含む複数のスペーサのスペーサのセットを有してもよい。
【0044】
第3の態様は態様1から2のいずれかの真空パッドを含み、第1の態様の真空パッドの底層は、少なくとも部分的にスペーサを形成するスペーサパッドを含んでもよい。
【0045】
第4の態様は態様1から3のいずれかの真空パッドを含み、複数の開口部は、中央領域およびそこから半径方向外側に延びる複数の枝部を有する星形配置を形成する。
【0046】
第5の態様は態様1から4のいずれかの真空パッドを含み、排出管は、排液パターンに沿って延びる剛な内部部分を含み、排液パターンは、上層の孔の少なくとも一部を含む。
【0047】
第6の態様は態様1から5のいずれかの真空パッドを含み、排出管は、作用領域の頂点で上層の作用領域に入る。
【0048】
第7の態様は態様1から6のいずれかの真空パッドを含み、排出管の内部部分は、内部部分への流体の流れを促進するための透過性構造を含み、排出管の外部部分は、真空パッドの内部空間の外側の位置での漏れを防止するための不透過性構造を含む。
【0049】
第8の態様は態様1から6のいずれかの真空パッドを含み、透過性の支持構造が、排出管に隣接する位置での流体連通を保護するために排出管から延びている。
【0050】
第9の態様は態様1から8のいずれかの真空パッドを含み、真空パッドの作用領域はスペーサを含み、真空パッドは、作用領域を少なくとも部分的に取り囲む境界部分をさらに備え、境界部分は、作用領域の構造とは異なる構造を有する。
【0051】
第10の態様は態様1から9のいずれかの真空パッドを含み、境界部分は、作用領域の上層の剛性よりも大きい剛性を有する。
【0052】
第11の態様は態様9の真空パッドを含み、境界部分は、境界部分に流体が集まったときに流体を作用領域に向かって流すための少なくとも1つの傾斜面を含む。
【0053】
第12の態様は態様9から10のいずれかの真空パッドを含み、境界部分と作用領域との間に配置された障壁をさらに含み、境界部分は、作用領域の上面に対して上方に突出している。
【0054】
第13の態様は真空パッドの他の実施形態を含む。真空パッドは、上層と底層との間に内部空間が形成されるように、透過性の上層および底層を有する作用領域と、作用領域を取り囲む境界部分であって、不透過性の上面を有する境界部分と、作用領域に集まった流体が内部空間から真空源に向かって除去されるように、真空源に結合するように構成された排出口と、を含んでもよい。
【0055】
第14の態様は態様13の真空パッドを含み、境界部分は、流体を作用領域に向かって誘導するための傾斜面を含む。
【0056】
第15の態様は態様13から14のいずれかの真空パッドを含み、境界部分は、その外周によって形成された第1の長方形を含み、作用領域は、その外周によって形成された第2の長方形を含み、第1の長方形は、第2の長方形に対して角度をなしている。
【0057】
第16の態様は態様13から15のいずれかの真空パッドを含み、境界部分は、手術台の上面を少なくとも部分的に形成するように構成されている。
【0058】
第17の態様は態様13から16のいずれかの真空パッドを含み、流体を作用領域に向かって誘導するための傾斜面を有する固定具をさらに含む。
【0059】
第18の態様は真空システムを含む。真空システムは、真空パッドの上面に流れる流体を収集するための真空パッドであって、透過性の上層と、底層と、上層と底層との間に配置された複数のスペーサとを含む真空パッドと、真空パッドによって収集された流体を貯蔵するためのキャニスタと、を含んでもよく、真空パッドは、真空ホースの第1端に固定するように構成された排出口を含み、キャニスタは、真空ホースが真空パッドによって収集された流体をキャニスタに誘導するように、真空ホースの第2端に固定するように構成された流入口を含む。
【0060】
第19の態様は態様18の真空システムを含み、キャニスタは、キャニスタ内の流体レベルを検出するためのセンサに結合されている。
【0061】
第20の態様は態様18から19のいずれかの真空システムを含み、真空源をさらに含み、真空源、キャニスタ、真空ホース、および真空パッドが直列に接続されている。
【0062】
適切な場合、上述した態様のいずれを組み合わせてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図15C
図15D
図16A
図16B
図17A
図17B
図17C
図17D
【国際調査報告】