(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】バヨネット式留め具をロックする装置
(51)【国際特許分類】
F16L 37/252 20060101AFI20241003BHJP
【FI】
F16L37/252
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523220
(86)(22)【出願日】2022-10-06
(85)【翻訳文提出日】2024-04-17
(86)【国際出願番号】 EP2022077845
(87)【国際公開番号】W WO2023072551
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】102021127685.3
(32)【優先日】2021-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591044393
【氏名又は名称】ノルマ ジャーマニー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】スタッシュ, ミハル
(72)【発明者】
【氏名】クリグ, プシェミスワフ
【テーマコード(参考)】
3J106
【Fターム(参考)】
3J106AA01
3J106AB01
3J106BA01
3J106BB01
3J106BC04
3J106BD01
3J106CA19
3J106EC01
3J106EC07
3J106ED33
3J106EE02
3J106EF04
(57)【要約】
本発明は、バヨネット式留め具をロックするための装置(10)に関し、接続をロックするための少なくとも1つの連結突起(16)を有する第1の接続相手(12)と、少なくとも1つの連結チャネル(18)を有する第2の接続相手(14)とを有し、少なくとも1つの連結突起(16)と連結チャネル(18)とがバヨネット式留め具を形成し、少なくとも1つの連結突起(16)が、第2の接続相手(14)の長手軸(20)に沿った移動と、それに続く長手軸(20)回りの第1の周方向(46)の回転とによって、少なくとも1つの連結チャネル(18)内に挿入可能であり、第1の接続相手(12)が少なくとも1つの第1の固定相手(32)を有し、第2の接続相手(14)が少なくとも1つの第2の固定相手(34)を有し、少なくとも1つの第1の固定相手(32)および少なくとも1つの第2の固定相手(34)が、少なくとも1つの連結突起(16)が、長手軸(20)に沿った移動および第1の周方向(46)の回転によって、少なくとも1つの連結チャネル(18)に挿入されたときに、第1の周方向(46)とは反対の第2の周方向(48)の回転を阻止するように設計されている装置(10)を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バヨネット式留め具をロックするための装置であって、接続をロックするための少なくとも1つの連結突起(16)を有する第1の接続相手(12)と、少なくとも1つの連結チャネル(18)を有する第2の接続相手(14)とを有し、前記少なくとも1つの連結突起(16)と前記連結チャネル(18)とがバヨネット式留め具を形成し、前記少なくとも1つの連結突起(16)が、前記第2の接続相手(14)の長手軸(20)に沿った移動と、それに続く長手軸(20)回りの第1の周方向(46)の回転とによって、前記少なくとも1つの連結チャネル(18)内に導入されることができ、前記第1の接続相手(12)が少なくとも1つの第1の固定相手(32)を有し、前記第2の接続相手(14)が少なくとも1つの第2の固定相手(34)を有し、前記少なくとも1つの第1の固定相手(32)および前記少なくとも1つの第2の固定相手(34)が、前記少なくとも1つの連結突起(16)が、前記長手軸(20)に沿った移動および前記第1の周方向(46)の回転によって前記少なくとも1つの連結チャネル(18)内に導入されたときに、前記第1の周方向(46)とは反対の第2の周方向(48)の回転を阻止するように設計されている、装置(10)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第1の固定相手(32)および前記少なくとも1つの第2の固定相手(34)が、前記少なくとも1つの連結突起(16)が前記長手軸(20)に沿った移動および前記第1の周方向(46)の回転によって前記少なくとも1つの連結チャネル(18)内に導入されたときに、前記第2の周方向(48)にアンダーカットを形成する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第1の固定相手(32)および前記少なくとも1つの第2の固定相手(34)が、前記少なくとも1つの連結突起(16)が前記長手軸(20)に沿った移動および前記第1の周方向(46)の回転によって前記少なくとも1つの連結チャネル(18)内に導入されたときに、ラッチ接続を形成する、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第1の固定相手(32)がラッチレバーを有し、前記少なくとも1つの第2の固定相手(34)がラッチノーズを有する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1の固定相手(32)が、前記少なくとも1つの連結突起(16)とは別に、前記第1の接続相手(12)上に配置されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1の固定相手(32)が、前記少なくとも1つの連結突起(16)上に配置されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の固定相手(32)が、前記第1の周方向(46)に見たときに、前記連結突起(16)の後端部(44)上に配置されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第2の固定相手(34)が、前記少なくとも1つの連結チャネル(18)上に配置されている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第2の固定相手(34)が、前記少なくとも1つの連結チャネル(18)とは別に、前記第2の接続相手(14)上に配置されている、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記第1の接続相手(12)が、流体導管用の連結片(28)を有し、前記第2の接続相手(14)が、流体導管用の接続片(30)を有する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バヨネット式留め具をロックする装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流体導管は、車両などの装置または物品内の異なる位置間で流体を移送するために使用される。ここで、装置または物品を組み立てる際に、複数の流体導管を連結して共通の流体導管を形成することができる。流体導管を接続するために、流体導管の端部片は連結片に接続される。連結片は接続片に固定することができ、これによって流体導管は流体的な連通のために互いに接続することができる。
【0003】
ドイツ特許出願公開第102020105395号から、バヨネット式留め具によって連結片を接続片に固定することが知られている。この方法により、流体導管の迅速な連結が実現できる。
【0004】
連結片と接続片との接続を固定するために、連結片と接続片とを互いに溶接することができる。この目的のために、接続片内に溶接リングを配置することができる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、組立が簡略化され、費用対効果の高い改良された装置を提供することである。
【0006】
本発明の主な特徴は、請求項1の特徴部分に明記されている。装置の構成は、請求項2から請求項10の主題を形成する。
【0007】
バヨネット式留め具をロックするための装置において、装置が、接続をロックするための少なくとも1つの連結突起を有する第1の接続相手と、少なくとも1つの連結チャネルを有する第2の接続相手とを有し、少なくとも1つの連結突起と連結チャネルとがバヨネット式留め具を形成し、少なくとも1つの連結突起が、第2の接続相手の長手軸に沿った移動と、それに続く長手軸回りの第1の周方向への回転とによって、少なくとも1つの連結チャネル内に導入可能であり、本発明によれば、第1の接続相手が少なくとも1つの第1の固定相手を有し、第2の接続相手が少なくとも1つの第2の固定相手を有し、少なくとも1つの第1の固定相手および少なくとも1つの第2の固定相手が、少なくとも1つの連結突起が、長手軸に沿った移動および第1の周方向への回転によって少なくとも1つの連結チャネル内に導入されたときに、第1の周方向とは反対の第2の周方向への回転を阻止するように設計されている。
【0008】
本発明は、接続状態において、少なくとも1つの第1の固定相手と少なくとも1つの第2の固定相手とによって固定される、第1の接続相手と第2の接続相手との間の迅速な連結を提供する。第1の接続相手と第2の接続相手との間の連結は、少なくとも1つの第1の固定相手と少なくとも1つの第2の固定相手とが互いに解放されない限り、解放されない。第1の接続相手と第2の接続相手とは、ここでは、バヨネット式留め具によって互いに連結されている。第1の接続相手の少なくとも1つの連結突起と第2の接続相手の少なくとも1つの連結チャネルとは、挿入および回転運動(挿入回転運動)によって互いに連結される。この目的のために、少なくとも1つの連結チャネルは、第2の接続相手の長手軸に沿って延びる第1のチャネル部と、長手軸回りの少なくとも一部に延びる第2のチャネル部とを有することができる。第1のチャネル部と第2のチャネル部とは、角部において互いに接続されている。類似の態様において、少なくとも1つの連結突起は、第1の突出部と第2の突出部とを有することができる。第1の突出部は、長手軸に対して平行に延びることができ、第2の突出部は、長手軸回りに延びることができ、第1および第2の突出部は、角部において互いに接続される。次に、少なくとも1つの連結突起は、第2の接続相手の長手軸に沿って第1のチャネル部に挿入される。角部において、少なくとも1つの連結突起は、第2の接続相手の長手軸回りの第1の周方向への回転によって、第2のチャネル部に導入され得る。少なくとも1つの連結突起が少なくとも1つの連結チャネル内の終端位置に達するとすぐに、第1の接続相手上の第1の固定相手と第2の接続相手上の第2の固定相手とが相互に作用する。これらは、少なくとも1つの連結突起の、第1の周方向とは反対の第2の周方向への回転を阻止する。したがって、少なくとも1つの連結突起は、第1および第2の固定相手によって提供されるロック作用が解除されない限り、少なくとも1つの連結チャネルから移動することができない。この装置は、複数の連結突起を有することができる。さらに、この装置は、連結突起の数に対応する数の連結チャネルを有する。例えば、装置は4つの連結突起と4つの連結チャネルを有することができる。これにより、第1および第2の接続相手間の連結を簡単な方法でロックすることができる。連結を溶接する必要はない。したがって、さらに、コストのかかる溶接装置も必要ない。さらに、第1および第2の接続相手の公差を小さくすることが可能であるため、連結を確立するために必要な力のレベルが低くなる。これにより、本発明は、簡略化された組立を可能にし、費用対効果の高い改良された装置を提供する。
【0009】
一実施例によれば、少なくとも1つの第1の固定相手および少なくとも1つの第2の固定相手は、少なくとも1つの連結突起が長手軸に沿った移動および第1の周方向への回転によって少なくとも1つの連結チャネルに導入されたときに、第2の周方向にアンダーカットを形成することができる。
【0010】
少なくとも1つの連結突起が少なくとも1つの連結チャネルに連結されるとすぐに、第1の固定相手と第2の固定相手は、アンダーカットを介して互いに突き合わせることができる。第2の周方向において、第1の固定相手と第2の固定相手とは、形状による嵌合を介して互いに連結される。
【0011】
他の実施例によれば、少なくとも1つの第1の固定相手および少なくとも1つの第2の固定相手は、少なくとも1つの連結突起が長手軸に沿った移動および第1の周方向への回転によって少なくとも1つの連結チャネルに導入されたときに、ラッチ接続を形成することができる。
【0012】
ラッチ接続により、固定相手がラッチされたときに音響信号が発せられ、この信号により、使用者に、ロック動作が行われたことを示すことができる。これにより、装置の組立時の安全性がさらに向上する。少なくとも1つの第1の固定相手は、例えば、ラッチノーズを有することができる。
【0013】
他の実施例において、少なくとも1つの第1の固定相手はラッチレバーを有することができ、少なくとも1つの第2の固定相手はラッチノーズを有することができる。
【0014】
この実施例において、少なくとも1つの第1の固定相手は、少なくとも1つの連結突起が少なくとも1つの連結チャネルと連結されているときに応力を受けることができる。ここでは、少なくとも1つの連結突起が少なくとも1つの連結チャネルに導入されるときに、ラッチレバーがラッチノーズを横切ることが可能である。少なくとも1つの連結突起と少なくとも1つの連結チャネルが連結されると、ラッチレバーは応力から解放され、ラッチノーズにラッチすることができる。この目的のために、第1の周方向に沿って見たときに、ラッチノーズの後方の少なくとも1つの連結チャネルに凹部を設けることができ、ラッチレバーは、ラッチレバーがラッチノーズを通過すると、プレストレス作用によってこの凹部内に移動される。
【0015】
さらに、少なくとも1つの第1の固定相手は、例えば、少なくとも1つの連結突起とは別に第1の接続相手上に配置することができる。
【0016】
それにより、第1の接続相手上の連結機能からロック機能を分離することが可能である。それにより、少なくとも1つの連結チャネルの第1のチャネル部は、周方向において例えば、少なくとも1つの連結突起の幅よりも広くなるように設計することができる。第1のチャネル部の幅は、例えば、少なくとも1つの連結突起に割り当てられ、連結突起とは別に配置される第1の固定相手が、同様に第1のチャネル部に導入され得るような範囲とすることができる。これに代えて、第1のチャネル部は、長手軸に平行に延びる中間壁を有することができる。ここで、連結突起が中間壁の一側に導入され、第1の固定相手が中間壁の他側に導入されることが可能である。
【0017】
一実施例によれば、少なくとも1つの第1の固定相手は、少なくとも1つの連結突起上に配置することができる。
【0018】
それにより、少なくとも1つの第1の固定相手と少なくとも1つの連結突起とは、互いに直接接続される。そして、これらは一体に製造することができる。さらに、それにより、第1の固定相手の安定性を高めることができる。
【0019】
他の実施例によれば、第1の固定相手は、第1の周方向に見たときに、連結突起の後端部に配置することができる。
【0020】
第1の接続相手と第2の接続相手との間のロックされた連結を解除しようとすると、第1の固定相手は、第1の固定相手を連結突起に押し付ける圧縮力を受ける。その結果、第1の固定相手は安定性が増す。
【0021】
一実施例によれば、少なくとも1つの第2の固定相手は、少なくとも1つの連結チャネル上に配置することができる。
【0022】
このことは、第1の固定相手と第2の固定相手との間のロック作用が、簡単で信頼できる方法で実施できることを意味する。したがって、第1の固定相手のための専用チャネルは必要ない。さらに、第1および第2の固定相手は、連結動作がロックされる際、連結チャネルによって保護される。それにより、偶発的な固定解除作用が回避される。
【0023】
他の実施例によれば、少なくとも1つの第2の固定相手を、少なくとも1つの連結チャネルとは別に、第2の接続相手上に配置することができる。
【0024】
この場合には、第1の固定相手が専用のチャネルを有し、その上に第2の固定相手が配置されることが可能である。これに代えて、第1の固定相手および第2の固定相手は、長手軸に沿った移動と第1の周方向への回転によって少なくとも1つの連結突起が少なくとも1つの連結チャネルに導入されたときに、装置の外面上において互いに相互作用することができる。
【0025】
他の実施例において、第1の接続相手は流体導管用の連結片を有することができ、第2の接続相手は流体導管用の接続片を有することができる。
【0026】
流体導管は、例えば、冷却流体回路の異なる構成部材を流体的な連通のために互いに接続するために車両において使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明のさらなる特徴、詳細および利点は、特許請求の範囲の文言および図面を参照した例示的な実施形態の以下の説明から得ることができる。
【0028】
【
図4a】接続相手の接続に必要な順序を示す概略図である。
【
図4b】接続相手の接続に必要な順序を示す概略図である。
【
図4c】接続相手の接続に必要な順序を示す概略図である。
【
図4d】接続相手の接続に必要な順序を示す概略図である。
【
図5】第1の接続相手の代替例を示す概略図である。
【
図6a】第1の接続相手のさらなる代替例を示す概略図である。
【
図6b】第1の接続相手のさらなる代替例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
バヨネット式留め具をロックするための装置は、
図1において参照符号10によってその全体が参照されている。ここで、
図1の例は、装置10の構成部材の分解図を示している。
【0030】
装置10は、第1の接続相手12と第2の接続相手14とを有する。さらに、この装置は、第1および第2の接続相手12,14の間にシール部材22を有することができる。
【0031】
第1の接続相手12は、流体導管用の連結片28の形態で設計することができる。連結片28の第1の端部は、流体導管を連結片28に接続するために、流体導管の開口部に挿入することができる。
【0032】
第1の接続相手12は、少なくとも1つの連結突起16を有し、この連結突起16は、第1の端部とは反対側に位置する連結片28の端部に配置することができる。
図1による実施例において、第1の接続相手12は4つの連結突起16を有し、これらの連結突起16は第1の接続相手12の周方向にわたって互いに等間隔に分布している。
【0033】
この例では、連結突起は、長手軸20に沿って延びる第1の突出部36と、長手軸20回りに延びる第2の突出部38とを有するL字形状を有する。第1の突出部36と第2の突出部38とは、角部において互いに連結され得る。
【0034】
第2の接続相手14は、接続片30を有することができ、この接続片30は、他の流体導管に連結される他の接続片と連結することができる。接続片30と他の接続片との間の連結を固定する目的で、クリップ24を設けることができる。
【0035】
第2の接続相手14は、さらに、第2の接続相手14の開口部の内壁に配置することができる連結チャネル18を有する。連結チャネル18は、第1のチャネル部40と第2のチャネル部42とを有することができる。第1のチャネル部40は、長手軸20に対して平行に延びることができ、第2のチャネル部42は、長手軸回りに延びることができる。2つのチャネル部40,42は、角部において互いに接続され得る。
【0036】
長手軸20回りの周方向における第1のチャネル部40の幅は、長手軸20回りの周方向における連結突起16の範囲に対応する。
【0037】
長手軸20回りの周方向における第2のチャネル部42の範囲は、長手軸20回りの周方向における第2の突出部38の範囲に対応する。したがって、第2のチャネル部42は、第2の突出部38を受け入れることができる。
【0038】
したがって、少なくとも1つの連結突起16は、長手軸に沿った挿入運動と、それに続く長手軸回りの第1の周方向46への回転運動とによって、連結チャネル18内に導入することができる。したがって、第1の接続相手12と第2の接続相手14とは、挿入および回転運動によって連結される。連結突起16と連結チャネル18とは、それによってバヨネット式留め具を形成する。
【0039】
したがって、第1の接続相手12および/または連結片28に接続される流体導管が、流体的な連通のために接続片30に接続されることが可能である。
【0040】
さらに、第1の接続相手12は、少なくとも1つの第1の固定相手32を有し、この固定相手32は、この実施例において、少なくとも1つの連結突起16に固定されている。
【0041】
第2の接続相手14は、少なくとも1つの第2の固定相手34を有し、この固定相手34は、この実施例において、連結チャネル18上に配置されている。
【0042】
第1の固定相手32および第2の固定相手34は、長手軸20に沿った移動と第1の周方向46の回転とによって、少なくとも1つの連結突起16が少なくとも1つの連結チャネル18に導入されたときに相互作用する。次に、2つの固定相手32,34は、第1の接続相手12と第2の接続相手14との間の連結をロックする。ロック作用は、第1の周方向46とは逆向きの回転、すなわち第2の周方向48への回転がロックまたは防止されるという点で達成され得る。
【0043】
第1の接続相手12は、連結突起16と同数の第1の固定相手32を有することができる。それぞれの第1の固定相手32は、その場合、それぞれの連結突起16に接続される。
【0044】
図2aおよび
図2bは、互いに連結された接続相手12,14を図示する。
【0045】
図2aは、接続片30の開口部を示す図である。この開口部には、別の流体導管に接続された他の接続片を導入することができる。
図2aにおいて、クリップ24が接続片14のスロット26に導入されている。
【0046】
図2bは、連結片28の一部であり、2つの接続相手12,14が互いに連結されたときに接続片30の開口部の反対側に位置する開口部を示す図である。
【0047】
さらに、2つの固定相手32,34が見える。この実施例において、少なくとも1つの第1の固定相手32および第2の固定相手34は、ラッチノーズの形態に設計されている。第1の固定相手32は、連結突起16の端部44上の第1の突出部36上に配置されており、端部44は、長手軸20回りの第1の周方向46に見たときの、第1の突出部36の後部に配置されている。
【0048】
この実施例において、2つの固定相手32,34は、第2の周方向48においてアンダーカットを形成する。ここでは、2つの固定相手32,34はそれぞれ半径方向に延びるエッジを有する。固定相手32,34の2つのエッジは、長手軸20に沿った移動および第1の周方向46の回転によって、少なくとも1つの連結突起16が少なくとも1つの連結チャネル18内に導入されたときに、互いに突き合わされる。これによって、これらは、第2の周方向48において形状による嵌合を確立する。
【0049】
第1の突出部36および、したがってその後端部44は、第1のチャネル部42の入口領域に配置される。この場合、第1の固定相手32と第2の固定相手34との間のアンダーカットは、ロック作用を解除するために、工具によって破ることができる。
【0050】
図3は、本装置の断面図であり、2つの接続相手12,14が連結されているときに、接続相手12,14の間にシール部材22を配置することができる。シール部材22は、第1の接続相手12の一部を形成し、連結片28の内壁50に配置されたホルダ52に取り付けられている。シール部材22は、長手軸20方向にホルダ52を部分的に越えて突出している。第1および第2の接続相手12,14が連結されると、長手軸20方向にホルダ52から突出しているシール部材22の部分は、第2の接続相手14の当接面54に突き当たる。2つの接続相手12,14が連結されたときに2つの接続相手12,14の間に残る可能性のある外向きの隙間は、その過程で流体密にシールされる。
【0051】
2つの接続相手12,14間の可能性のある隙間に隣接する第1および第2の接続相手12,14のそれらの部分は、それによって、接続相手12,14を通って流れる流体と接触しない。したがって、これらの部分は、流体と接触している接続相手12,14の部分とは異なる材料特性を有することができる。
【0052】
第1の接続相手12と第2の接続相手14との間の連結動作は、
図4a~
図4dにおいて、より詳細に説明される。
【0053】
図4aにおいて、2つの接続相手12,14は互いに分離されている。第1の接続相手12と第2の接続相手14とは、連結突起16と第1のチャネル部40が長手軸20に平行に互いに整列するように、互いに対して方向付けされている。
【0054】
図4bは、この点に関して、長手軸20に平行な、第1のチャネル部40の詳細図を示している。この配置において、連結突起16は、長手軸に平行な第1の接続相手12の移動によって、連結チャネル18の第1のチャネル部40に導入され得る。この場合、固定相手32,34は互いに距離を置いて配置され、相互作用していない。
【0055】
連結突起16が第1のチャネル部40に導入されると、
図4cに示されているように、第1の接続相手12の第1の周方向46への回転によって、第2の突出部38を第2のチャネル部42に導入することができる。導入操作の間、固定相手32,34は互いに比較的離れているので相互作用しない。第1の接続相手12が回転されると、2つの固定相手32,34は互いに向かって移動される。
【0056】
第1の周方向46への回転は、第2の突出部38が第2のチャネル部42内に完全に導入されるまで行われ得る。第2の突出部38が第2のチャネル部42に完全に導入される前に、この実施例ではラッチノーズの形に設計されている第1の固定相手32が第2の固定相手34の上を通過する。
【0057】
第2の突出部38が第2のチャネル部42に完全に導入されると、
図4dに示されているように、第1の固定相手32は第2の固定相手34にラッチされる。第1の周方向46に沿った図に見られるように、長手軸20に対して半径方向に向いている第1の固定相手32のエッジは、長手軸20に対して半径方向に向いている第2の固定相手34のエッジをアンダーカットする。エッジは異なる向きであることもできる。
【0058】
少なくとも1つの連結突起16と少なくとも1つの連結チャネル18とによって形成されるバヨネット式留め具は、その後、2つの固定相手32,34によってロックされる。
【0059】
この例では、第1の固定相手32は、第1の突出部36の後端部44に配置され、第1のチャネル部42の入口領域に突出している。
【0060】
図5は、装置10の他の例示的な実施形態を示す。この例では、第1の固定相手32は、連結突起16とは別個に配置されている。さらに、第1の固定相手32は、ラッチレバーの形態で設計されている。
【0061】
図6aおよび
図6bは、装置10の第3の例示的な実施形態を示している。
【0062】
ここでの第1の固定相手32は、
図6aに示されるように、連結突起16に連結されるラッチレバーの形態で設計される。第1の固定相手32は、第1の突出部36の後端部44から第2の周方向48に沿って突出している。
【0063】
図6bによれば、ラッチレバーの形態に設計された第1の固定相手32は、第2の突出部38を延長する形態で、第2の周方向48に突出している。さらに、第1の固定相手32は、単に第1の突出部36の一部に沿って長手軸20と平行に延びることができる。連結突起16が第1のチャネル部40に導入されると、第1の固定相手32は、第1のチャネル部40の入口領域から距離を置いて連結チャネル18内に配置された状態になる。
【0064】
バヨネット式留め具がロックされたとき、第1の固定相手32は、それらが入口領域に延びる例示的な実施形態と比較して、工具によって費やされる付加的な努力によってのみ、外側から到達することができる。したがって、ロック動作は、追加の労力を費やすことによってのみ解除され得るので、第1の接続相手12と第2の接続相手14との間の接続の安全性が高まる。
【0065】
本発明は、上述した実施形態の一つに限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0066】
構造的な詳細、空間的な配置、および方法ステップを含む、特許請求の範囲、説明、および図面から導き出されるすべての特徴および利点は、個々に、および多種多様な異なる組み合わせの両方で、本発明に不可欠であり得る。
【符号の説明】
【0067】
10 バヨネット式留め具をロックするための装置
12 第1の接続相手
14 第2の接続相手
16 連結突起
18 連結チャネル
20 長手軸
22 シール部材
24 クリップ
26 スロット
28 連結片
30 接続片
32 第1の固定相手
34 第2の固定相手
36 第1の突出部
38 第2の突出部
40 第1のチャネル部
42 第2のチャネル部
44 端部
46 第1の周方向
48 第2の周方向
50 内壁
52 ホルダ
54 当接面
【国際調査報告】