(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】極高スループットシステムのためのリンク適応制御
(51)【国際特許分類】
H04W 28/06 20090101AFI20241003BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20241003BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20241003BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20241003BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20241003BHJP
【FI】
H04W28/06 110
H04W84/12
H04W16/28 130
H04W80/02
H04W72/0453
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523561
(86)(22)【出願日】2022-10-18
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 CN2022125845
(87)【国際公開番号】W WO2023066228
(87)【国際公開日】2023-04-27
(32)【優先日】2021-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】ヤン シン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン フン ソ
(72)【発明者】
【氏名】オサマ アブル-マジド
(72)【発明者】
【氏名】クウォク シャム アウ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067CC02
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK03
(57)【要約】
本出願は、極高スループット(EHT)システムに対するリンク適応に関する。シングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)およびマルチユーザー多重入力多重出力MU-MIMOに対するリンク適応パラメータの送信を可能にするために、種々のアプローチが提供される。幾つかの実施形態では、A制御サブフィールド内の二つの制御IDが使用され、一方はSU-MIMO用であり、他方はMU-MIMO用である。これらは、両方とも予備の制御IDであるか、または予備の制御IDと、HEリンク適応に通常使用される制御ID2との組み合わせにすることができる。幾つかの実施形態では、A制御サブフィールド内の単一の制御IDが使用される。これは、予備の制御ID、またはHEリンク適応に通常使用される制御ID2とすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
無線通信機器によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップ
を備え、
前記MACヘッダは、
高スループット(HT)制御サブフィールドであって、前記HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む、高スループット(HT)制御サブフィールド
を含み、
前記制御ID値が第一の値に設定される場合、前記制御情報は、シングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)に関する極高スループット(EHT)通信用のEHTリンク適応パラメータであり、
前記制御ID値が第二の値に設定される場合、前記制御情報は、マルチユーザー複数入力複数出力(MU-MIMO)に対するEHT通信用のEHTリンク適応パラメータである、
方法。
【請求項2】
前記第一の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、前記第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの異なる一つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の値が2であり、前記第二の値が9、11、12、13、および14のうちの一つであり、前記第一の値が2である場合、前記方法は、前記MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを、物理層において通信するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
方法であって、
無線通信機器によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップ
を備え、
前記MACヘッダは、
高スループット(HT)制御サブフィールドであって、前記HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む、高スループット(HT)制御サブフィールド
を含み、
前記制御ID値が第一の値に設定される場合、前記制御情報は、シングルユーザー/マルチユーザー多重入力多重出力(SU/MU-MIMO)に関する極高スループット(EHT)通信用のEHTリンク適応パラメータであり、前記制御情報は、制御情報がシングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)用であるか、またはマルチユーザー多重入力多重出力(MU-MIMO)用であるかという、シングルユーザー/マルチユーザー多重入力多重出力(SU/MU-MIMO)インジケーションを含む、
方法。
【請求項5】
前記制御情報は、推奨帯域幅を示す帯域幅サブフィールドと、以下のように定義されるリソースユニット(RU)割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドとを含み、
推奨物理層プロトコルデータ単位(PPDU)帯域幅が20MHzを超える場合、リソース単位(RU)割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドは、RU割当のみを含み、
前記推奨PPDU帯域幅が20MHzに等しい場合、リソースユニット(RU)割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドは、部分的RU割当および前記SU/MU-MIMOインジケーションを含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記制御情報は、自発的変調および符号化方式フィードバック(MFB)サブフィールドと、推奨物理層プロトコルデータユニット(PPDU)帯域幅を示す帯域幅サブフィールドと、以下のように定義される変調および符号化方式要求シーケンス識別子(MSI)/(物理層プロトコルデータユニット(PPDU)フォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドとを含み、
前記自発的MFBサブフィールドが0である場合、MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)は、MSIを含み、
前記自発的MFBサブフィールドが1であり、前記推奨PPDU帯域幅が20MHzである場合、前記MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)は、PPDUフォーマットおよび符号化タイプを含み、
前記自発的MFBサブフィールドが1であり、前記推奨PPDU帯域幅が20MHzを超える場合、前記MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)は、PPDUフォーマットおよび前記SU/MU-MIMOインジケーションを含む、
請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記第一の値は、9、11、12、13、および14の何れかである、請求項4、5、または6に記載の方法。
【請求項8】
前記第一の値は2であり、前記方法は、前記MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを物理層において通信するステップをさらに備える、請求項4、5、または6に記載の方法。
【請求項9】
通信するステップは、アクセスポイント(AP)による送信を含む、請求項1ないし8の何れか一つに記載の方法。
【請求項10】
通信するステップは、アクセスポイントによる受信を含む、請求項1ないし8の何れか一つに記載の方法。
【請求項11】
通信するステップは、非アクセスポイント(AP)局(STA)による送信を含む、請求項1ないし10の何れか一つに記載の方法。
【請求項12】
通信するステップは、非AP局(STA)による受信を含む、請求項1ないし10の何れか一つに記載の方法。
【請求項13】
プロセッサおよびメモリを備えるアクセスポイントであって、前記アクセスポイントは、
前記アクセスポイントによって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップ
を含む方法を実行するように構成され、
前記MACヘッダは、
高スループット(HT)制御サブフィールドであって、前記HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む、高スループット(HT)制御サブフィールド
を含み、
前記制御ID値が第一の値に設定される場合、前記制御情報は、シングルユーザー多入力多出力(SU-MIMO)に関するEHT通信用の極高スループット(EHT)リンク適応パラメータであり、
前記制御ID値が第二の値に設定される場合、前記制御情報は、マルチユーザー複数入力複数出力(MU-MIMO)に関するEHT通信用のEHTリンク適応パラメータである、
アクセスポイント。
【請求項14】
前記第一の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、前記第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの異なる一つである、請求項13に記載のアクセスポイント。
【請求項15】
前記第一の値は2であり、前記第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、前記第一の値が2である場合、前記方法は、前記MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを物理層において通信するステップをさらに含む、請求項13に記載のアクセスポイント。
【請求項16】
プロセッサおよびメモリを備える非アクセスポイント(AP)局であって、前記非AP局は、
前記非AP局によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップ
を含む方法を実行するように構成され、
前記MACヘッダは、
高スループット(HT)制御サブフィールドであって、前記HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む、高スループット(HT)制御サブフィールド
を含み、
前記制御ID値が第一の値に設定される場合、前記制御情報は、シングルユーザー多入力多出力(SU-MIMO)に関するEHT通信用の極高スループット(EHT)リンク適応パラメータであり、
前記制御ID値が第二の値に設定される場合、前記制御情報は、マルチユーザー多重入力多重出力(MU-MIMO)に関するEHT通信用のEHTリンク適応パラメータである、
非アクセスポイント(AP)局。
【請求項17】
前記第一の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、前記第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの異なる一つである、請求項16に記載の非アクセスポイント局。
【請求項18】
前記第一の値は2であり、前記第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、前記第一の値が2である場合、前記方法は、前記MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを物理層において通信するステップをさらに含む、請求項16に記載の非アクセスポイント局。
【請求項19】
前記HT制御サブフィールドは、高効率(HE)バリアントHT制御フィールドを含み、前記HEバリアントHT制御フィールドは、A制御サブフィールドを含み、前記A制御サブフィールドは、前記制御IDおよび前記制御情報を含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、極高スループット(EHT)システムのためのリンク適応に関する。
【背景技術】
【0002】
[相互参照]
本出願は、2021年10月20日に出願され、「極高スループットシステムのためのリンク適応制御」と題する、米国非仮特許出願第17/506,050号に対する優先権の利益を主張しており、その内容は、全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
[背景]
適応符号化および変調(ACM)および(電力制御のような)他を含むリンク適応は、無線通信において使用される用語であり、変調、符号化、ならびに他の信号およびプロトコルパラメータを、無線リンク上の条件(例えば、経路損失、他の送信機から来る信号に起因する干渉、受信機の感度、利用可能な送信機電力マージン等)に適合させることを示している。
【0004】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)におけるリンク適応には、送信機から受信機へのリンク適応パラメータの送信が含まれる。例えば、高スループット(HT)、超高スループット(VHT)、および高効率(HE)バリアント用などの、リンク適応パラメータを送信する既存の方法は、新しいEHTシステムで使用するには十分ではない。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、極高スループット(EHT)システムのためのリンク適応に関する。シングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)およびマルチユーザー多重入力多重出力MU-MIMO用のリンク適応パラメータの送信を可能にするために、種々のアプローチが提供される。幾つかの実施形態では、A制御サブフィールド内の二つの制御IDが使用され、一方はSU-MIMO用であり、他方はMU-MIMO用である。これらは、両方とも予備の制御IDであるか、または予備の制御IDと、HEリンク適応に通常使用される制御ID2との組み合わせとすることができる。幾つかの実施形態では、A制御サブフィールド内の単一の制御IDが使用される。これは、HEリンク適応に通常使用される予備の制御IDまたは制御ID2とすることができる。
【0006】
本開示の一態様によれば、無線通信機器によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップを含む方法が提供される。MACヘッダは、高スループット(HT)制御サブフィールドを有し、HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む。制御ID値が第一の値に設定される場合、制御情報は、シングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)に関するEHT通信用の極高スループット(EHT)リンク適応パラメータである。制御ID値が第二の値に設定される場合、制御情報は、マルチユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)に関するEHT通信用のEHTリンク適応パラメータである。
【0007】
幾つかの実施形態では、第一の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの異なる一つである。
【0008】
幾つかの実施形態では、第一の値は2であり、第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つである。第一の値が2である場合、本方法は、MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを物理層において通信するステップをさらに含む。
【0009】
本開示の別の態様によれば、無線通信機器によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップを含む方法が提供される。MACヘッダは、高スループット(HT)制御サブフィールドを有し、HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む。制御ID値が第一の値に設定される場合、制御情報は、EHT通信用のEHTリンク適応パラメータを含み、制御情報は、制御情報がSU-MIMO用であるか、またはMU-MIMO用であるかというSU/MU-MIMOインジケーションを含む。
【0010】
幾つかの実施形態では、制御情報は、推奨帯域幅を示す帯域幅サブフィールドと、以下のように定義されるリソースユニット(RU)割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドとを含む。すなわち、推奨PPDU帯域幅が20MHzを超える場合、リソースユニット(RU)割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドは、RU割当のみを含むこと。推奨PPDU帯域幅が20MHzに等しい場合、リソースユニット(RU)割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドは、部分的RU割当およびSU/MU-MIMOインジケーションを含む。
【0011】
幾つかの実施形態では、制御情報は、自発的変調および符号化方式フィードバック(MFB)サブフィールド、推奨PPDU帯域幅を示す帯域幅サブフィールド、ならびに以下のように定義される変調および符号化方式要求シーケンス識別子(MSI)/(物理層プロトコルデータユニット(PPDU)フォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドを含む。すなわち、自発的MFBサブフィールドが0である場合、MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)は、MSIを含む。自発的MFBサブフィールドが1であり、推奨PPDU帯域幅が20MHzである場合、MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)は、PPDUフォーマットおよび符号化タイプを含む。自発的MFBサブフィールドが1であり、推奨PPDU帯域幅が20MHzを超える場合、MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)は、PPDUフォーマットおよび符号化タイプを含む。
【0012】
幾つかの実施形態では、第一の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つである。
【0013】
幾つかの実施形態では、第一の値は2であり、第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つである。第一の値が2である場合、本方法は、MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを物理層において通信するステップをさらに含む。
【0014】
幾つかの実施形態では、通信するステップは、アクセスポイント(AP)による送信を含む。
【0015】
幾つかの実施形態では、通信するステップは、アクセスポイントによる受信を含む。
【0016】
幾つかの実施形態では、通信するステップは、非アクセスポイント(AP)局(STA)による送信を含む。
【0017】
幾つかの実施形態では、通信するステップは、非AP局(STA)による受信を含む。
【0018】
本発明の別の態様によれば、プロセッサおよびメモリを有するアクセスポイントが提供される。本アクセスポイントは、アクセスポイントによって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップを含む方法を実行するように構成される。MACヘッダは、高スループット(HT)制御サブフィールドを有し、HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む。制御ID値が第一の値に設定される場合、制御情報は、シングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)に関するEHT通信用の極高スループット(EHT)リンク適応パラメータである。
【0019】
幾つかの実施形態では、第一の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの異なる一つである。
【0020】
幾つかの実施形態では、第一の値は2であり、第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つである。第一の値が2である場合、本方法は、MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを物理層において通信するステップをさらに含む。
【0021】
本発明の別の態様によれば、プロセッサおよびメモリを有する非AP局が提供される。本非AP局は、非AP局によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップを含む方法を実行するように構成される。MACヘッダは、高スループット(HT)制御サブフィールドを有し、HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む。制御ID値が第一の値に設定される場合、制御情報は、シングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)に関するEHT通信用の極高スループット(EHT)リンク適応パラメータである。制御ID値が第二の値に設定される場合、制御情報は、マルチユーザー多重入力多重出力(MU-MIMO)に関するEHT通信用のEHTリンク適応パラメータである。
【0022】
幾つかの実施形態では、第一の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの異なる一つである。
【0023】
幾つかの実施形態では、第一の値は2であり、第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つである。第一の値が2である場合、本方法は、MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを物理層において通信するステップをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0024】
ここで、本出願の実施形態の一例を示す添付図面を、一例として参照する。
【0025】
【
図1A】STAおよびネットワークの間の極高スループット(EHT)通信のためのシステムの一例を例証する模式図である。
【
図1B】WLAN通信に適した機器の一例を例証するブロック図である。
【
図2】802.11の媒体アクセス制御(MAC)フレームフォーマットの形式を描写する図である。
【
図3A】高スループット(HT)、超高スループット(VHT)、および高効率(HE)バリアント用のHT制御フィールドの形式を描写する図である。
【
図3B】A制御サブフィールドの形式を描写する図である。
【
図4】制御IDサブフィールド値の意味を示す表である。
【
図5】HLA制御サブフィールド用の形式を描写する図である。
【
図6】EHT LA-SU MIMOにおける制御情報サブフィールド用のフォーマット例を描写する図である。
【
図7】EHT LA-MU MIMO内の制御情報サブフィールド用のフォーマット例を描写する図である。
【
図8】EHT LAパラメータを通信する方法を示すフローチャートである。
【
図9】SU-MIMOまたはMU-MIMOに対するEHT LA内の制御情報サブフィールド用のフォーマット例を描写する図である。
【
図10A】RU割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMO)サブフィールド用のフォーマット例を描写する図である。
【
図10B】RU割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMO)サブフィールド用のフォーマット例を描写する図である。
【
図11A】MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMO)サブフィールド用のフォーマット例を描写する図である。
【
図11B】MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMO)サブフィールド用のフォーマット例を描写する図である。
【
図11C】MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMO)サブフィールド用のフォーマット例を描写する図である。
【
図12】EHT LAパラメータを通信する別の方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の理解を支援するために、最初に、エアー・インタフェースを介した無線通信をサポートするシステム例について説明する。
【0027】
図1Aは、本明細書において説明される方法が実装され得る、例示的なシステム100を示す模式図である。
図1Aに示されるシステム100は、アクセスポイント(AP)102と、AP102のカバレッジ内にある複数の局(STA)104とを含む無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)をサポートし得る。図示される例では、一つのSTA104および一つのAP102のみが存在するが、複数のSTA104および/または複数のAP102が存在してもよい。各STA104は、例えば、スマートフォン、ラップトップ、携帯電話、またはタブレット機器などの、モバイル機器または据置型機器を含む、無線通信を可能とする任意の適切な機器とし得て、STA104は、相互に同じである必要はない。STA104は、例えば、端末、ユーザー機器、ユーザー装置(UE)、またはクライアントなどと呼ばれることもある。AP102は、基地局と呼ばれることもある。AP102は、例えば、ルータとして実装され得る。STA104は、AP102を介してネットワーク106にアクセスし得る。
【0028】
システム100は、AP102と各STA104との間の通信、およびSTA104間の直接通信(デバイス間通信とも呼ばれる)をサポートし得る。複数のアンテナを使用して、AP102は、マルチユーザー多重入力多重出力(MU-MIMO)の空間再利用技法を使用することによって、マルチユーザー送信(例えば、AP102から複数のSTA104への同時送信など)を遂行し得る。簡単のため、本明細書において説明される例は、STA104およびAP102の間のエアー・インタフェースを介した無線通信を指すことがあるが、本開示は、二つのSTA104間のエアー・インタフェースを介した無線通信、マルチユーザー通信(例えば、AP102および複数のSTA104の間など)、またはエアー・インタフェースを介した他の任意の無線通信に等しく適用され得ることは、理解されるべきである。
【0029】
図1Bは、本明細書において開示される方法およびシステムを実装するために使用され得る例示的な処理ユニット150、例えば、AP102、および/または一つもしくは複数のSTA104を例証するブロック図である。本開示を実装することに適した他の処理ユニットが使用されてもよく、これらは、以下に説明されるものとは異なるコンポーネントを含んでもよい。
図1Bは、各コンポーネントの単一インスタンスを示しているが、処理ユニット150には各コンポーネントの複数インスタンスが存在してもよい。
【0030】
処理ユニット150は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、専用論理回路、またはそれらの組み合わせなどの、一つまたは複数の処理デバイス152を含む。また、処理ユニット150は、一つまたは複数の入力/出力(I/O)インターフェース154を含み得て、これは、一つまたは複数の適切な入力デバイス164および/または出力デバイス166に対するインターフェースを可能にし得る。処理ユニット150は、ネットワーク106(例えば、イントラネット、インターネット、P2Pネットワーク、WAN、LAN、および/または無線アクセスネットワーク(RAN)など)に対する有線通信または無線通信用の一つまたは複数のネットワークインタフェース156を含む。ネットワークインタフェース156は、ネットワーク内通信および/またはネットワーク間通信用の有線リンク(例えば、イーサネットケーブルなど)および/または無線リンクを含み得る。ネットワークインタフェース156は、例えば、一つもしくは複数の送信機/受信機、または送受信機アンテナ168を介して無線通信を提供し得る。アンテナ168は、アンテナアレイとして共に機能し得て、この場合、各アンテナ168は、アンテナアレイのアンテナ素子または放射素子と呼ばれることがある。このようなアンテナアレイは、複数あってもよい。また、処理ユニット150は、一つまたは複数の記憶装置158を含んでもよく、この記憶装置は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、および/または光ディスクドライブなどの、大容量記憶ユニットを含んでもよい。
【0031】
処理ユニット150は、一つまたは複数のメモリ160を含み得て、このメモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および/または読取専用メモリ(ROM)など)を含み得る。非一時的メモリ160は、本開示において説明される方法を実施するためのもののような、処理デバイス152による実行用の命令(例えば、ソフトウェアモジュールの形態など)を格納し得る。例えば、(以下でさらに説明されるような)MLAをサポートするための論理層を実装するための命令が、メモリ160に格納され得る。
【0032】
モリ160は、オペレーティングシステム、および他のアプリケーション/機能を実装するためのものなどの、他のソフトウェア命令を含み得る。幾つかの例では、一つもしくは複数のデータセット、および/またはモジュールは、外部メモリ(例えば、処理ユニット150と有線または無線で通信する外部ドライブなど)によって提供されてもよいし、または一過性もしくは非一時的コンピュータ可読媒体によって提供されてもよい。非一時的コンピュータ可読媒体の例には、RAM、ROM、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、CD-ROM、または他のポータブルメモリストレージが含まれる。
【0033】
処理ユニット152、I/Oインターフェース154、ネットワークインタフェース156、記憶ユニット158および/またはメモリ160を含む、処理ユニット150のコンポーネント間の通信を提供するバス162が存在し得る。バス162は、例えば、メモリバス、周辺機器用バス、またはビデオバスを含む、任意の適切なバスアーキテクチャとし得る。
【0034】
図1Bにおいて、入力デバイス164(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、タッチスクリーン、および/またはキーパッドなど)、および出力デバイス166(例えば、ディスプレイ、スピーカ、および/またはプリンタなど)は、処理ユニット150に対する外部として示されている。他の例では、入力デバイス164および/または出力デバイス166のうちの一つまたは複数が、処理ユニット150のコンポーネントとして含まれてもよい。他の例では、入力デバイス164および出力デバイス166が何れも存在しないことがあり、この場合、I/Oインターフェース154は必要とされないことがある。
【0035】
AP102およびSTA104は、アンテナアレイを形成する複数のアンテナ素子168をそれぞれ含み得て、エアー・インタフェースを介した無線通信を実施するために、(例えば、処理デバイス152および処理ユニット150によって実装されるビームステアリング回路、および/またはビームステアリング制御モジュールを使用して)適切なビームフォーミングおよびビームステアリング制御を実施し得る。
【0036】
図2は、802.11の媒体アクセス制御(MAC)フレームフォーマットの形式を描写している。フレームフォーマットは、MACヘッダ200、フレームボディ202、およびフレームチェックシーケンス204を含む。他のフィールドの中で、MACヘッダ200は、高スループット(HT)制御フィールド206を含む。
【0037】
HT制御フィールド206は、制御ラッパーフレーム、QoSデータフレーム、およびQoSヌルフレームに存在し、MACヘッダ200内のフレーム制御フィールドの+HTCサブフィールドによって決定されるように、管理フレームにも存在する。HT制御フィールドのフォーマットは、高スループット(HT)、超高スループット(VHT)、および高効率(HE)バリアントについて、
図3Aに示されるように定義される。HTバリアントについて、フィールドは、HT制御ミドル、AC(アクセス制御)制約、RDG(逆方向グラント)/詳細PPDU(PHYプロトコルデータユニット)を含む。VHTバリアントについて、フィールドは、VHT制御ミドル、AC制約、RDG/詳細PPDUを含む。HEバリアントについて、フィールドは、A制御を含む。
【0038】
VHTおよびHEバリアント用のHT制御フィールドは、リンク適応(LA)パラメータを搬送する。HEバリアントについて、以下に詳述するように、これらは、A制御サブフィールドにて搬送される。
【0039】
A制御サブフィールドは、30ビット長である。A制御サブフィールドのフォーマットは、
図3Bに示されて、4ビットの制御IDおよび最大26ビットの制御情報を含む。
【0040】
図4は、802.11Be D1.0において定義された制御IDサブフィールド値の意味を示す表である。制御ID値は列400に示され、対応する意味は列402に示され、制御情報サブフィールドの長さは列404に示され、サブフィールドのコンテンツは列406に示されている。異なる制御ID値は、11個の異なる制御情報サブフィールドを示すために割当られる。
【0041】
4ビットの制御IDを超える残りの26ビットは、A制御サブフィールドの制御情報に使用される。列404に示された制御情報の長さから分かるように、幾つかの制御IDは、制御情報サブフィールドの26ビット全てを完全に利用することなく、この場合、制御情報サブフィールドの残りは、ゼロを用いてパディングされる。4ビットの二進表現「0010」を有する「2」という制御ID値は、制御フレームがHLA制御サブフィールドを含むことを示している。このタイプの制御フィールドでは、ゼロのパディングなしで全26ビットが、制御情報に割当られる。
【0042】
図5は、802.11Axにおいて規定されるHLA制御サブフィールドフォーマットを示し、26ビットがどのようにHEリンク適応(HLA)パラメータのインジケーションに使用されるかを示している。他のパラメータの中で、HLAパラメータは、空間ストリームの数を示す一つのパラメータ、すなわちパラメータNss500と、変調および符号化方式(MCS)を示す一つのパラメータ、すなわちパラメータHE-MCS502とを含む。
【0043】
HT制御フィールドにおける30ビットのA制御サブフィールドは、シングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)、およびマルチユーザーMIMO(MU-MIMO)用の個別のNssパラメータ、ならびにSU-MIMOおよびMU-MIMO用の個別のMCSパラメータなどの、EHTのための追加のLAパラメータを搬送するには十分な大きさではない。
【0044】
[HEバリアントHT制御フィールドのA制御サブフィールド内の二つの制御ID値を使用するEHTリンク適応(EHT LA)-第一の方法]
第一の実施形態に従って、以下の表1に示されるように、A制御サブフィールド内の二つの予備制御ID値は、SU MIMOおよびMU MIMOにそれぞれ関連するEHT LA用の二つの別個の制御情報サブフィールドを示すために使用される。この表に示される例では、制御ID 11および12がこの目的に使用されるが、より一般的には、任意の利用可能な予備の制御IDは、例えば、制御ID 9、および11ないし14を含む現在未使用のセットから、二つの制御IDを使用することができる。EHT LAに関する制御情報サブフィールドには、SU-MIMOまたはMU-MIMOの何れかのために、6ビットが含まれる。
【0045】
【0046】
[EHTリンク適応(EHT LA)内の制御情報サブフィールド]
本実施形態に使用され得るEHT LA SU MIMOおよびEHT LA-MU MIMOにおける制御情報サブフィールド内のコンテンツの一例は、それぞれ
図6および
図7に例証されている。ただし、これは単なる例であり、SU-MIMOまたはMU-MIMOのうちの一方または両方に対して異なるLAパラメータが使用されてもよいことは、理解されるべきである。
【0047】
SU-MIMOまたはMU-MIMOにおけるEHT LAについて、
図6および
図7の例に含まれる制御情報サブフィールド内のEHT LAパラメータに対する定義例のセットを以下に提供される。
【0048】
自発的変調および符号化方式(MCS)フィードバック(MFB)(自発的MFBインジケータ):
EHT LA制御が自発的MFBである場合、1に設定する。
EHT LA制御がEHT LAフィードバック要求インジケータ(MRQ)または非自発的MFBである場合、0に設定する。
【0049】
MRQ(ETH LAフィードバック要求インジケータ):
EHT LAフィードバックを要求するために、1に設定し、かつ自発的MFBを0に設定する。
EHT LA要求に応答するために、0に設定し、かつ自発的MFBを0に設定する。
自発的MFBが1である場合、MRQは保留される。
【0050】
SU-MIMOに対するNSS(SU-MIMOに対する推奨空間ストリーム数):
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFB(以下で定義される)が0である場合、または自発的MFBが0であり、MRQが0である場合、SU-MIMOサブフィールドに対するNSSは、STAに送信されるPPDUに対する推奨空間ストリーム数Nss,su-mimoを示し、Nss,su-mimo-1に設定される。Nss,su-mimoの範囲は、1ないし16である。
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが1である場合、NSSサブフィールドは、STAから送信されるEHT TB PPDUに対する推奨空間ストリーム数Nss,su-mimoを示し、Nss,su-mimo-1に設定される。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0051】
MU-MIMOに対するNSS(MU-MIMOに対する推奨空間ストリーム数):
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが0である場合、または自発的MFBが0であり、MRQが0である場合、MU-MIMOサブフィールドに対するNSSは、STAに送信されるPPDUに対する推奨空間ストリーム数Nss,mu-mimoを示し、Nss,mu-mimo-1に設定される。Nss,mu-mimoの範囲は、1ないし4である。
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが1である場合、NSSサブフィールドは、STAから送信されるEHT TB PPDUに対する推奨空間ストリーム数Nss,mu-mimoを示し、Nss,mu-mimo-1に設定される。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0052】
SU-MIMOに対するEHT-MCS(SU-MIMOに対する推奨EHT-MCS):
自発的MFBサブフィールドが1であり、UL EHT TB PPDU MFBサブフィールドが0である場合、または自発的MFBが0であり、MRQが0である場合、SU-MIMOに対するEHT-MCSは、SU-MIMOを用いてSTAに送信されるPPDUの推奨EHT-MCSを示し、EHT-MCSインデックスに設定される。
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBサブフィールドが1である場合、SU-MIMOに対するEHT-MCSは、SU-MIMOにおいてSTAから送信されるEHT TB PPDUの推奨EHT-MCSを示し、EHT-MCSインデックスに設定される。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0053】
MU-MIMOに対するEHT-MCS(MU-MIMOに対する推奨EHT-MCS):
自発的MFBサブフィールドが1であり、UL EHT TB PPDU MFBサブフィールドが0である場合、または自発的MFBが0であり、MRQが0である場合、MU-MIMOに対するEHT-MCSは、MU-MIMOを用いてSTAに送信されるPPDUの推奨EHT-MCSを示し、EHT-MCSインデックスに設定される。
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBサブフィールドが1である場合、MU-MIMOに対するEHT-MCSは、MU-MIMOにおいてSTAから送信されるEHT TB PPDUの推奨EHT-MCSを示し、EHT-MCSインデックスに設定される。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0054】
RU割当(推奨EHT-MCS/RU/MRUのリソースユニット(RU)/マルチユニットのリソースユニット(MRU)):
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが0である場合、RU割当サブフィールドは、推奨EHT-MCSがSTAに送信されるPPDUに適用するRU/MRUを示す。
自発的MFBが0であり、MRQが1である場合、RU割当サブフィールドは、フィードバックを得るためにMFBリクエスタによって要求されたRU/MRUを示す。
RU割当は、BWと解釈されて、RU/MRUを指定する。
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが1である場合、RU割当は、推奨EHT-MCSがSTAから送信されたEHT TB PPDUに適用するRU/MRUを示し、RU/MRUの実際の割当がレシピエントによって無視することができることを示す。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0055】
BW(推奨EHT-MCSの帯域幅/フィードバックを得るためにMFBリクエスタによって指定される帯域幅):
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが0である場合、BWは、推奨EHT-MCSがSTAに送信されるPPDUに適用する帯域幅を示す。
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが1である場合、BWは、推奨EHT-MCSがSTAから送信されるEHT TB PPDUに適用する帯域幅を示す。
自発的MFBが0であり、MRQが1である場合、BWは、フィードバックを得るためにMFBリクエスタによって要求される帯域幅を示す。
20MHzについて、0に設定する。40MHzについて、1に設定する。80MHzについて、2に設定する。160MHzについて、3に設定する。320-1MHzについて、4に設定する。320-2MHzについて、5に設定する。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0056】
MSI/部分的PPDUパラメータ(測定されたPPDU/MRQシーケンス識別子の部分パラメータ):
自発的MFBサブフィールドが0であり、MRQサブフィールドが1である場合、MSI/部分的PPDUパラメータサブフィールドは、特定のEHT-MCSフィードバック要求を識別する、0ないし3の範囲内のシーケンス番号を含む。
自発的MFBサブフィールドが0であり、MRQサブフィールドが0である場合、MSI/部分的PPDUパラメータサブフィールドは、特定の自発的EHT-MCSフィードバック要求に応答する、0ないし3の範囲内のシーケンス番号を含む。
自発的MFBサブフィールドが1である場合、MSI/部分的PPDUパラメータサブフィールドは、PPDUフォーマット(EHT MU PPDUまたはEHT TB PPDUのインジケーションに関する1ビット)および符号化タイプ(BCCまたはLDPCのインジケーションに関する1ビット)を含む。
【0057】
Txビームフォーミング(測定済されたPPDUの送信タイプ):
自発的MFBサブフィールドが1であり、UL EHT TB PPDU MFBサブフィールドが0である場合、Txビームフォーミングサブフィールドは、自発的MFBが推定されたPPDUがビームフォーミング化されるか否かを示す。
非ビームフォーミング化PPDUについて、0に設定する。
ビームフォーミング化PPDUについて、1に設定する。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0058】
UL EHT TB PPDU MFB(UL EHTトリガベース(TB)PPDU MFBインジケーション):
自発的MFBサブフィールドが1である場合、このサブフィールド内の値1は、NSS、EHT-MCS、BW、およびRU割当フィールドがSTAから送信されるEHT TB PPDUの推奨MFBを表すことを示す。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0059】
第一の実施形態の利点には、二つの予備制御ID値を使用することによって、A制御フォーマットと、HEに対するA制御サブフィールド内のサブフィールドに対する定義を変更することなく維持することが含まれる。
【0060】
[HEバリアントHT制御フィールドにおけるA制御サブフィールド内の二つの制御ID値を使用したEHTリンク適応(EHT LA)-第二の方法]
第二の実施形態に従って、SU-MIMOおよびMU-MIMOに対するEHT LAフィールド内の制御情報サブフィールドは、2に等しい制御ID値(802.11AxにおけるHLAについて)、およびA制御サブフィールド内の予備制御ID値(例えば、11など)によってそれぞれ示される。EHT LAに関する制御情報サブフィールドには、SU-MIMOまたはMU-MIMO構成用の26ビットが含まれる。
この場合、SU-MIMOに対するHLAおよびEHT LAの両方に制御ID2が使用される。送信機および受信機は、例えば、物理(PHY)層におけるレガシーPHYヘッダ内の長さフィールドなど、何らかの他の基準上で、これら二つのケースを区別することになる。PHYレイヤにおいてこの区別が行うことができれば、MAC層の処理が実行されるまでに、受信機は認識することになる。より具体的には、PHY層において、送信機および受信機は、フレームがHLAであるか、またはEHTであるかを判定することができる。以下の例では、TXVECTORパラメータフォーマット(PHY層パラメータの具体例)がHE PPDUを示す場合、これは、フレームがHLAであり、制御ID2HLA LAパラメータを示すと解釈されることを意味する。一方、TXVECTORパラメータフォーマットがEHT PPDUを示す場合、これは、フレームがEHTであることを意味し、制御ID2は、SU-MIMOに対するEHT LAに解釈される。より一般的には、インジケーションは、MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであることを物理層において伝達することができ、具体例としてはEHTがある。
【0061】
【0062】
EHTリンク適応(EHT LA)における制御情報サブフィールドのフォーマットの具体例は、上記に詳述される第一の実施形態についての例と同じものであるが、他のフォーマットは、代替的に使用され得る。制御情報サブフィールド内のEHT LAパラメータの定義例は、上記の第一の実施形態について説明される通りである。
【0063】
第二の実施形態の利点は、A制御フォーマットを変更することなく維持し、HLA用に一つの既存の制御IDを使用し、EHT LAのインジケーションのために一つの予備制御IDを使用することを含む。
【0064】
第一の実施形態および第二の実施形態は、二つの制御IDがEHT LAに使用されるという特徴を共有することが分かる。すなわち、一方は、SU-MIMOに使用され(これは2であるか、または予備の制御IDであるかの何れかである)、他方は、MU-MIMOに使用される(これは予備の制御IDである)。第一の実施形態および第二の実施形態を包含する方法のフローチャートが
図8に描写されている。本方法は、ブロック800において、無線通信機器によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップから始まる。MACヘッダは、高スループット(HT)制御サブフィールドを含み、HT制御サブフィールドは、ステップ802において示されるように、制御ID値および制御情報を含む。制御ID値が第一の値に設定される場合、制御情報は、ステップ804において示されるように、シングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)に関するEHT通信用の極高スループット(EHT)リンク適応パラメータである。制御ID値が第二の値に設定される場合、制御情報は、ステップ806において示されるように、マルチユーザー多重入力多重出力(MU-MIMO)に関するEHT通信用のEHTリンク適応パラメータである。
【0065】
幾つかの実施形態では、第一の制御IDは、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、第二の制御IDは、9、11、12、13、および14のうちの異なる一つである。幾つかの実施形態では、第一の制御IDは2であり、第二の制御IDは、9、11、12、13、および14のうちの一つである。第一の値が2である場合、本方法は、MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであることを示すインジケーションを物理層において通信するステップをさらに含む。
【0066】
図8において、通信するステップは、アクセスポイントによる受信を含むことができる。あるいは、通信するステップは、アクセスポイントによる送信を含むことができる。通信するステップは、非AP局による受信を含むことができる。また、通信するステップは、非AP局による送信を含むこともできる。
【0067】
[HEバリアントHT制御フィールドのA制御サブフィールド内の一つの制御ID値を使用したEHTリンク適応(EHT LA)-第一の方法]
第三の実施形態では、SU-MIMOまたはMU-MIMO構成に関連するEHT LAパラメータを搬送する一つの制御情報サブフィールドを示すために、A制御サブフィールド内の一つの予備制御ID値が使用される。EHT LA用の制御情報サブフィールドは、26ビットを含む。26ビットに含まれるのは、SU/MU-MIMOインジケーション(例えば、単一のSU/MU-MIMOインジケーションビットなど)であり、これは、制御情報サブフィールドにて搬送されるEHT LAパラメータがSU-MIMOに関連するか、またはMU-MIMOに関連するかをシグナリングするために使用される。SU/MU-MIMOインジケーションの位置は、他の要因に応じて変化させることができる。これが当て嵌まる具体的な例を以下に提供する。この例に関する制御IDの意味は、以下の表3において描写され、HEリンク適応には従来通りに制御ID2が使用され、EHTリンク適応には予備の制御ID(この例では11)が使用される。
【0068】
【0069】
SU-MIMOまたはMU-MIMOに対するEHT LAにおける制御情報サブフィールドのコンテンツの具体例を
図9に例証する。
【0070】
図10Aおよび
図10Bは、RU割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMO)サブフィールドの詳細な内訳を示している。推奨BWが20MHzである場合に関するコンテンツ容は、
図10に描写されている。この場合、RU割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドは、図示される例では8ビットおよび1ビットを使用して、部分的RU割当およびSU/MU-MIMOインジケーションを含む。
【0071】
推奨BWが20MHzを超える場合に関するコンテンツは、
図10Bに描写されている。この場合、RU割当て/(部分的RU割当て、SU/MI-MIMOインジケーション)サブフィールドは、RU割当てのみを含み、図示される例では9ビットである。
【0072】
図11A、11Bおよび11Cは、MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMO)サブフィールドの詳細な内訳を示し、これは、自発的MFBサブフィールドおよび推奨BWサブフィールドの関数として変化する。
【0073】
自発的MFBサブフィールドが0である場合に関するコンテンツは、
図11Aに描写されている。この場合、MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMO)サブフィールドは、単にMSIを含む。非自発的MFBは、特定された具体的なHE-MCSフィードバック要求を用いて、リクエスタが要求するフィードバックタイプを、STAが認識するか、または具体的な非自発的HE-MCSフィードバック要求に応答することを意味するため、この場合、SU-MIMOまたはMU-MIMO構成を示す必要がないことに留意されたい。
【0074】
自発的MFBサブフィールドが1であり、推奨BWが20MHzである場合に関するコンテンツは、
図11Bに描写されている。この場合、サブフィールドは、PPDUフォーマットおよび符号化タイプを含み、図示される例ではそれぞれ1ビットを使用する。
【0075】
自発的MFBサブフィールドが1であり、推奨BWが20MHzを超える場合に関するサブフィールドのコンテンツは、
図11Cに描写されている。この場合、サブフィールドは、PPDUフォーマットおよびSU/MU-MIMOインジケータを含む。
【0076】
本実施形態に関する制御情報サブフィールド内のEHT LAパラメータの具体的な定義例を以下に提供する。
【0077】
自発的MFB(自発的MFBインジケータ):
EHT LA制御が自発的MFBである場合、1に設定する。
EHT LA制御がMRQまたは非自発的MFBである場合、0に設定する。
【0078】
MRQ(ETH LAフィードバック要求インジケータ):
EHT LAフィードバックを要求するために、1に設定し、かつ、自発的MFBを0に設定する。
EHT LA要求に応答するために、0に設定し、自発的MFBを0に設定する。
自発的MFBが1である場合、MRQは保留される。
【0079】
NSS(SU-MIMOまたはMU-MIMOの推奨空間ストリーム数)
【0080】
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが0である場合、かつ、
1)SU/MU-MIMOサブフィールドがSU-MIMOを示す場合、NSSサブフィールドは、STAに送信されるPPDUに対する推奨空間ストリーム数Nss,su-mimoを示し、Nss,su-mimo-1に設定される。Nss,su-mimoの範囲は、1ないし16である。
2)SU/MU-MIMOサブフィールドがMU-MIMOを示す場合、NSSサブフィールドは、STAに送信されるPPDUに対する推奨空間ストリーム数Nss,mu-mimoを示し、Nss,mu-mimo-1に設定される。Nss,mu-mimoの範囲は、1ないし4である。
【0081】
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが1である場合、かつ、
1)SU/MU-MIMOサブフィールドがSU-MIMOを示す場合、NSSサブフィールドは、STAから送信されるEHT TB PPDUに対する推奨空間ストリーム数Nss,su-mimoを示し、Nss,su-mimo-1に設定される。
2)SU/MU-MIMOサブフィールドがMU-MIMOを示す場合、NSSサブフィールドは、STAから送信されるEHT TB PPDUに対する推奨空間ストリーム数Nss,mu-mimoを示し、Nss,mu-mimo-1に設定される。
自発的MFBが0であり、MRQが0である場合、NSSサブフィールドは、MSIによって識別することができるSU-MIMOまたはMU-MIMOの何れかのためにSTAに送信されるPPDUに対する推奨空間ストリーム数を示す。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0082】
EHT-MCS(SU-MIMOまたはMU-MIMOに対する推奨EHT-MCS)
【0083】
自発的MFBサブフィールドが1であり、UL EHT TB PPDU MFBサブフィールドが0である場合、かつ、
1)SU/MU-MIMOサブフィールドがSU-MIMOを示す場合、EHT-MCSサブフィールドは、SU-MIMOを用いてSTAに送信されるPPDUの推奨EHT-MCSを示し、EHT-MCSインデックスに設定される。
2)SU/MU-MIMOサブフィールドがMU-MIMOを示す場合、EHT-MCSサブフィールドは、MU-MIMOを用いてSTAに送信されるPPDUの推奨EHT-MCSを示し、EHT-MCSインデックスに設定される。
【0084】
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBサブフィールドが1である場合、かつ、
1)SU/MU-MIMOサブフィールドがSU-MIMOを示す場合、EHT-MCSサブフィールドは、SU-MIMOにおいてSTAから送信されるEHT TB PPDUの推奨EHT-MCSを示し、EHT-MCSインデックスに設定される。
2)SU/MU-MIMOサブフィールドがMU-MIMOを示す場合、EHT-MCSサブフィールドは、MU-MIMOにおいてSTAから送信されるEHT TB PPDUの推奨EHT-MCSを示し、EHT-MCSインデックスに設定される。
自発的MFBが0であり、MRQが0である場合、EHT-MCSサブフィールドは、MSIによって識別することができるSU-MIMOまたはMU-MIMOの何れかのためにSTAに送信されるPPDUに対する推奨EHT-MCSを示す。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0085】
RU割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMO)(フィードバックを得るためにMFBリクエスタによって指定された推奨EHT-MCS/RU/MRUのRU、およびSU/MU-MIMOタイプ)。
【0086】
BWサブフィールドが0に設定される(推奨EHT-MCS/RU/MRUのPPDU帯域幅が20MHzであることを示す)場合、このサブフィールドは、
図10Aを参照して上述されるように、それぞれ8ビットおよび1ビットを含む、部分的RU割当サブフィールドおよびSU/MU-MIMOサブフィールドを含む。
【0087】
部分的RU割当サブフィールドは、802.11be D1.1におけるRU割当サブフィールドに指定されたRU割当サブフィールドのB8-B0からのB7-B0を含み、20MHzのPPDU BW内に指定された全てのRU/MRUを示すことができる。
【0088】
SU/MU-MIMOサブフィールドは、SU-MIMOまたはMU-MIMOを備える推奨EHT-MCSがPPDUに適用することを示す。SU-MIMOを示すために0に設定し、MU-MIMOを示すために1に設定する。
【0089】
BWサブフィールドが1、2、3、4、または5に設定される(推奨EHT-MCS/RU/MRUのPPDU帯域幅が40、80、160、320-1、または320-2MHzであることを示す)場合、このサブフィールドは、802.11be D1.1におけるRU割当サブフィールド内に指定された
図10Bを参照して上述されるように、RU割当のみを含む。
【0090】
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが0である場合、この(部分的)RU割当サブフィールドは、推奨EHT-MCSがSTAに送信されるPPDUに適用するRU/MRUを示す。
【0091】
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが1である場合、この(部分的)RU割当は、推奨EHT-MCSがSTAから送信されたEHT TB PPDUに適用するRU/MRUを示し、RU/MRU の実際の割当がレシピエントによって無視することができることを示す。
【0092】
自発的MFBが0であり、MRQが1である場合、この(部分的)RU割当サブフィールドは、フィードバックを得るためにMFBリクエスタによって要求されたRU/MRUを示す。
【0093】
RU割当は、PPDU BWと解釈されて、RU/MRUを指定する。
【0094】
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0095】
BW(推奨EHT-MCSのPPDU帯域幅/フィードバックを得るためにMFBリクエスタによって指定されたPPDU帯域幅)
【0096】
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが0である場合、BWは、推奨EHT-MCSがSTAに送信されるPPDUに適用する帯域幅を示す。
【0097】
自発的MFBが1であり、UL EHT TB PPDU MFBが1である場合、BWは、推奨EHT-MCSがSTAから送信されるEHT TB PPDUに適用される帯域幅を示す。
【0098】
自発的MFBが0であり、MRQが1である場合、BWは、フィードバックを得るためにMFBリクエスタによって要求されるPPDU帯域幅を示す。
【0099】
20MHzについて、0に設定する。40MHzについて、1に設定する。80MHzについて、2に設定する。160MHzについて、3に設定する。320-1MHzについて、4に設定する。320-2MHzについて、5に設定する。
【0100】
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0101】
Txビームフォーミング(測定されたPPDUの送信タイプ):
【0102】
自発的MFBサブフィールドが1であり、UL EHT TB PPDU MFBサブフィールドが0である場合、Txビームフォーミングサブフィールドは、自発的MFBが推定されたPPDUがビームフォーミング化されるか否かを示す。
【0103】
非ビームフォーミング化PPDUについて、0に設定される。
【0104】
ビームフォーミング化PPDUについて、1に設定される。
【0105】
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0106】
UL EHT TB PPDU MFB(UL EHT TB PPDU MFBインジケーション):
自発的MFBサブフィールドが1である場合、このサブフィールド内の値1は、NSS、EHT-MCS、BW、およびRU割当フィールドが、STAから送信されるEHT TB PPDUに対する推奨MFBを表すことを示す。
それ以外の場合、このサブフィールドは予備である。
【0107】
MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMO)(MRQシーケンス識別子/測定されたPPDUのPPDUフォーマット、符号化タイプ、およびSU/MU-MIMOタイプ)
【0108】
図11Aに示されるように、自発的MFBサブフィールドが0であり、MRQサブフィールドが1である場合、このサブフィールドは、特定のEHT-MCSフィードバック要求を識別する、0ないし3の範囲内のシーケンス番号を含む。
【0109】
図11Aに示されるように、自発的MFBサブフィールドが0であり、MRQサブフィールドが0である場合、このサブフィールドは、特定の非自発的EHT-MCSフィードバック要求に応答する、0ないし3の範囲内のシーケンス番号を含む。
【0110】
自発的MFBサブフィールドが1であり、BWサブフィールドが0に設定される(推奨EHT-MCS/RU/MRUのPPDU帯域幅が20MHzであることを示す)場合、
図11Bに示されるように、このサブフィールドは、PPDUフォーマット(1ビット)(EHT MU PPDUのインジケーションについて0に設定され、EHT TB PPDUについて1に設定される)と、符号化タイプ(1ビット)(BCCのインジケーションについて0に設定され、LDPCについて1に設定される)サブフィールドとを含む。
【0111】
自発的MFBサブフィールドが1であり、BWサブフィールドが1、2、3、4、または5に設定される(推奨EHT-MCS/RU/MRUのPPDU帯域幅が40、80、160、320-1、または320-2MHzであることを示す)場合、
図11Cに示されるように、このサブフィールドは、PPDUフォーマット(1ビット)(EHT MU PPDUのインジケーションについて0を設定し、EHT TB PPDUのインジケーションについて1に設定する)と、SU/MU-MIMOタイプ(1ビット)(SU-MIMOのインジケーションについて0に設定し、MU-MIMOについて1に設定する)サブフィールドを含む。
【0112】
第三の実施形態の利点は、A制御フォーマットを変更することなく維持し、EHT LA制御のインジケーションのために一つの予備制御IDのみを使用することを含む。
【0113】
上述される実施形態では、SU/MU-MIMOインジケータの位置は、推奨BW、自発的MFBに依存して変化することが分かる。これは、特定の例として理解されるべきである。より一般的には、26ビットの制御情報内に、EHT LAパラメータがSU-MIMOに適用するか、またはMU-MIMOに適用するかという何らかのインジケータが存在する。幾つかの実施形態では、例えば、上述されるように自発的MFBサブフィールドが0である場合など、特定の場合においてSU/MU-MIMOインジケータを含める必要性に対する例外が存在し得る。
【0114】
[HEバリアントHT制御フィールドのA制御サブフィールド内の一つの制御ID値を使用したEHTリンク適応(EHT LA)-第二の方法]
第四の実施形態に従って、2に等しい制御ID値(802.11axにおけるHLAについて)は、HEおよびHLAの両方に対するLAパラメータを示すために使用される。受信機は、例えば、上記の第二の実施形態について説明されるように、PHY層のパラメータに基づくなど、別の根拠に基づいて、どちらのケースに関連するかを決定する。以下の表4は、本実施形態のための制御IDの割当を示している。
【0115】
【0116】
具体例では、EHTリンク適応(EHT LA)における制御情報サブフィールドのフォーマットは、
図9、10、および11を参照して先に第三の実施形態について説明したものと同じである。さらに、制御情報サブフィールド内のEHT LAパラメータの定義例は、上記の第三の実施形態について説明される通りである。
【0117】
第四の実施形態の利点は、A制御フォーマットを変更することなく維持し、EHT LA制御のインジケーションのために制御ID値2を再利用することを含む。
【0118】
第三の実施形態および第四の実施形態は、単一のIDがEHT LAに使用されるという特徴を共有することが分かる。これは、予備の制御ID(第三の実施形態)、または制御ID2(第四の実施形態)の何れかである。
【0119】
第三の実施形態および第四の実施形態を包含する方法のフローチャートが、
図12に描写されている。本方法は、ブロック1200において、無線通信機器によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップから始まる。MACヘッダは、高スループット(HT)制御サブフィールドを有し、HT制御サブフィールドは、ステップ1202において示されるように、制御ID値および制御情報を含む。制御ID値が第一の値に設定される場合、制御情報は、EHT通信に対するEHTリンク適応パラメータを含み、ステップ1204において示されるように、制御情報は、制御情報がSU-MIMO用であるか、またはMU-MIMO用であるかというSU/MU-MIMOインジケーションを含む。第一の値は、幾つかの実施形態では2であり、他の実施形態では、9、11、12、13、および14のうちの一つである。制御情報がSU-MIMO用であるか、またはMU-MIMO用であるかというインジケーションについては、多くの例が上述されており、それらの何れかをここで適用することができる。
【0120】
図12において、通信するステップは、アクセスポイントによる受信を含むことができる。あるいは、通信するステップは、アクセスポイントによる送信を含むことができる。通信するステップは、非AP局による受信を含むことができる。あるいは、通信するステップは、非AP局による送信を含むことができる。
【0121】
幾つかの実施形態では、例えば、APまたは非AP STAとし得る送信機は、SU-MIMOまたはMU-MIMOに対するEHT送信に関するEHT LAリンク適応情報を決定する。EHT LAパラメータの詳細な例は、上述される通りである。EHT LAパラメータの決定には、チャネル測定を行うことを含むことができる。次いで、送信機は、上述される方法のうちの一つを使用して、EHT LA情報を送信する。その後、更新されたEHT LAパラメータを使用して、データ送信が行わる。これは、EHT LAパラメータが再び更新されるまで行われる。
【0122】
上記の教示に照らして、本開示における多数の変更および変形が可能である。したがって、添付の請求項の範囲内において、本開示は、本明細書において具体的に説明された以外の方法において実施され得ることは、理解されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
無線通信機器によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップ
を備え、
前記MACヘッダは、
高スループット(HT)制御サブフィールドであって、前記HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む、高スループット(HT)制御サブフィールド
を含み、
前記制御ID値が第一の値に設定される場合、前記制御情報は、シングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)に関する極高スループット(EHT)通信用のEHTリンク適応パラメータであり、
前記制御ID値が第二の値に設定される場合、前記制御情報は、マルチユーザー複数入力複数出力(MU-MIMO)に対するEHT通信用のEHTリンク適応パラメータである、
方法。
【請求項2】
前記第一の値は、9、11、12、13、および14のうちの一つであり、前記第二の値は、9、11、12、13、および14のうちの異なる一つである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の値が2であり、前記第二の値が9、11、12、13、および14のうちの一つであり、前記第一の値が2である場合、前記方法は、前記MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを、物理層において通信するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
方法であって、
無線通信機器によって、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、フレームボディ、およびフレームチェックシーケンスを含む、MACフレームを通信するステップ
を備え、
前記MACヘッダは、
高スループット(HT)制御サブフィールドであって、前記HT制御サブフィールドは、制御ID値および制御情報を含む、高スループット(HT)制御サブフィールド
を含み、
前記制御ID値が第一の値に設定される場合、前記制御情報は、シングルユーザー/マルチユーザー多重入力多重出力(SU/MU-MIMO)に関する極高スループット(EHT)通信用のEHTリンク適応パラメータであり、前記制御情報は、制御情報がシングルユーザー多重入力多重出力(SU-MIMO)用であるか、またはマルチユーザー多重入力多重出力(MU-MIMO)用であるかという、シングルユーザー/マルチユーザー多重入力多重出力(SU/MU-MIMO)インジケーションを含む、
方法。
【請求項5】
前記制御情報は、推奨帯域幅を示す帯域幅サブフィールドと、以下のように定義されるリソースユニット(RU)割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドとを含み、
推奨物理層プロトコルデータ単位(PPDU)帯域幅が20MHzを超える場合、リソース単位(RU)割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドは、RU割当のみを含み、
前記推奨PPDU帯域幅が20MHzに等しい場合、リソースユニット(RU)割当/(部分的RU割当、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドは、部分的RU割当および前記SU/MU-MIMOインジケーションを含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記制御情報は、自発的変調および符号化方式フィードバック(MFB)サブフィールドと、推奨物理層プロトコルデータユニット(PPDU)帯域幅を示す帯域幅サブフィールドと、以下のように定義される変調および符号化方式要求シーケンス識別子(MSI)/(物理層プロトコルデータユニット(PPDU)フォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)サブフィールドとを含み、
前記自発的MFBサブフィールドが0である場合、MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)は、MSIを含み、
前記自発的MFBサブフィールドが1であり、前記推奨PPDU帯域幅が20MHzである場合、前記MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)は、PPDUフォーマットおよび符号化タイプを含み、
前記自発的MFBサブフィールドが1であり、前記推奨PPDU帯域幅が20MHzを超える場合、前記MSI/(PPDUフォーマット、符号化タイプ)/(PPDUフォーマット、SU/MU-MIMOインジケーション)は、PPDUフォーマットおよび前記SU/MU-MIMOインジケーションを含む、
請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
前記第一の値は、9、11、12、13、および14の何れかである、請求項
4に記載の方法。
【請求項8】
前記第一の値は2であり、前記方法は、前記MACフレームが高効率(HE)プロトコルの次世代プロトコルのフレームであるというインジケーションを物理層において通信するステップをさらに備える、請求項
4に記載の方法。
【請求項9】
前記HT制御サブフィールドは、高効率(HE)バリアントHT制御フィールドを含み、前記HEバリアントHT制御フィールドは、A制御サブフィールドを含み、前記A制御サブフィールドは、前記制御IDおよび前記制御情報を含む、請求項1
または4に記載の方法。
【請求項10】
プロセッサおよびメモリを備えるアクセスポイントであって、請求項1ないし3の何れか一つに記載の方法を実行するように構成される、アクセスポイント。
【請求項11】
プロセッサおよびメモリを備える非アクセスポイント(AP)局であって、請求項4ないし8の何れか一つに記載の方法を実行するように構成される、非AP局。
【請求項12】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、プログラム命令を格納し、前記プログラム命令が実行されると、請求項1ないし8の何れか一つに記載の方法が実行される、コンピュータ可読記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】
推奨BWが20MHzを超える場合に関するコンテンツは、
図10Bに描写されている。この場合、RU割当て/(部分的RU割当て、SU/M
U-MIMOインジケーション)サブフィールドは、RU割当てのみを含み、図示される例では9ビットである。
【国際調査報告】