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▶ マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】電動機
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/32 20060101AFI20241003BHJP
   H02K 9/19 20060101ALI20241003BHJP
【FI】
H02K1/32 Z
H02K9/19 A
H02K9/19 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024524657
(86)(22)【出願日】2022-08-25
(85)【翻訳文提出日】2024-06-11
(86)【国際出願番号】 EP2022073723
(87)【国際公開番号】W WO2023072455
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】102021212153.5
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506292974
【氏名又は名称】マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】MAHLE International GmbH
【住所又は居所原語表記】Pragstrasse 26-46, D-70376 Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アーロン モリッツ
(72)【発明者】
【氏名】エブリ マリウス
(72)【発明者】
【氏名】グレル トルステン
(72)【発明者】
【氏名】ヒルダブラント ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】チュリック ユルゲン
【テーマコード(参考)】
5H601
5H609
【Fターム(参考)】
5H601AA16
5H601BB20
5H601CC01
5H601CC15
5H601DD01
5H601DD09
5H601DD11
5H601DD30
5H601EE26
5H601GA02
5H601GE10
5H601GE14
5H601GE18
5H609BB03
5H609BB19
5H609PP07
5H609QQ05
5H609QQ11
5H609RR37
5H609RR40
5H609RR42
5H609RR44
5H609RR48
(57)【要約】
本発明は、電動機(1)、特に車両を駆動するための走行用モーターに関し、固定子(2)を有し、回転軸(6)の周りを、固定子(2)に対して回転可能なように設けられた回転子シャフト(7)を有する回転子(3)を有する。回転子(3)は、共同の回転のために回転子シャフト(7)に設けられ、少なくとも電動機(1)が動作している間は回転子磁界を発生する磁界発生装置(9)を有する。回転子シャフト(7)は、冷媒分配流路(10)を、回転軸(6)に対して同軸に含んでおり、軸方向のシャフト端(11)において、冷媒分配流路(10)に開口する冷媒入口(12)を有する。もし、電動機が動作している時に、冷媒(13)が第1装置端(15)に沿って流れるように、回転子シャフト(7)が、磁界発生装置(9)の第1軸方向装置端(15)において、冷媒分配流路(10)に開口する第1半径方向出口開口(17)を有するならば、及びもし、電動機が動作している時に、冷媒(13)が第2装置端(16)に沿って流れるように、回転子シャフト(7)が、磁界発生装置(9)の第2軸方向装置端(16)において、冷媒分配流路(10)に開口する第2半径方向出口開口(18)を有するならば、改善された冷却は達成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機(1)、特に車両を駆動するための走行用モーターであって、
前記電動機は、固定子(2)を有し、
前記電動機は、回転子シャフト(7)を備えた回転子(3)を有し、前記回転子は、前記固定子(2)に対して回転軸(6)の周りに回転可能に取り付けられており、
前記回転子(3)は、前記回転子シャフト(7)上に回転不能に固定された磁界発生装置(9)を備え、前記磁界発生装置は、少なくとも前記電動機(1)の動作中に、回転子磁界を発生し、
前記回転軸(6)と同軸の前記回転子シャフト(7)は、冷媒分配流路(10)を含み、軸方向のシャフト端(11)に冷媒入口(12)を備え、前記冷媒入口は、前記冷媒分配流路(10)に対して開口しており、
前記磁界発生装置(9)の第1軸方向装置端(15)における前記回転子シャフト(7)は、前記冷媒分配流路(10)に対して開口している第1半径方向出口開口(17)を備え、その結果、冷媒(13)は、前記電動機(1)の動作中に、前記第1軸方向装置端(15)に沿って流れ、
前記磁界発生装置(9)の第2軸方向装置端(16)における前記回転子シャフト(7)は、前記冷媒分配流路(10)に対して開口している第2半径方向出口開口(18)を備え、その結果、冷媒(13)は、前記電動機(1)の動作中に、前記第2軸方向装置端(16)に沿って流れる、
電動機(1)。
【請求項2】
前記回転子(3)は、前記第1軸方向装置端(15)において、前記回転子シャフト(7)上に回転不能に固定された第1補償リング(20)を備え、前記第1補償リング(20)は、前記第1半径方向出口開口(17)のそれぞれについて、第1流入チャンバ(22)を備え、前記第1流入チャンバ(22)は、前記第1半径方向出口開口(17)のそれぞれに開口し、
前記第2軸方向装置端(16)における前記回転子(3)は、前記回転子シャフト(7)上に回転不能に固定された第2補償リング(21)を備え、前記第2補償リング(21)は、前記第2半径方向出口開口(18)のそれぞれについて、第2流入チャンバ(23)を備え、前記第2流入チャンバ(23)は、前記第2半径方向出口開口(18)のそれぞれに開口し、
前記磁界発生装置(9)は、軸方向に延び、かつ円周方向(U)に沿って交互に配置された、複数の第1冷却流路(24)と複数の第2冷却流路(25)とを含み、
前記第1冷却流路(24)は、入口側において、第1流入チャンバ(22)に、それぞれ開口し、
前記第2冷却流路(25)は、入口側において、第2流入チャンバ(23)に、それぞれ開口し、
前記第1補償リング(20)は、前記円周方向(U)において、2つの前記第1流入チャンバ(22)のそれぞれの間に、第1流出チャンバ(26)をそれぞれ備え、第2冷却流路(25)は、出口側において、前記第1流出チャンバ(26)にそれぞれ通じており、前記第1流出チャンバ(26)は、半径方向に外部に開口し、
前記第2補償リング(21)は、前記円周方向(U)において、2つの前記第2流入チャンバ(23)のそれぞれの間に、第2流出チャンバ(27)をそれぞれ備え、第1冷却流路(24)は、出口側において、前記第2流出チャンバ(27)にそれぞれ通じており、前記第2流出チャンバ(27)は、半径方向に外部に開口する、
請求項1に記載の電動機(1)。
【請求項3】
前記第1流入チャンバ(22)及び前記第1流出チャンバ(26)は、それぞれ、前記円周方向(U)に延び、かつ互いに重なり合い、その結果、それぞれの前記第1流入チャンバ(22)は、それぞれの前記第1流出チャンバ(26)に半径方向外側で隣接し、
前記第2流入チャンバ(23)及び前記第2流出チャンバ(27)は、それぞれ、前記円周方向(U)に延び、かつ互いに重なり合い、その結果、それぞれの前記第2流入チャンバ(23)は、それぞれの前記第2流出チャンバ(27)に半径方向外側で隣接する、
請求項2に記載の電動機(1)。
【請求項4】
前記第1流入チャンバ(22)は、第1分離壁(30)によって、それぞれの前記第1流出チャンバ(26)から、それぞれ分離され、前記第1分離壁(30)は、半径方向内側で、前記第1流入チャンバ(22)のそれぞれを画定し、半径方向外側で、前記第1流出チャンバ(26)のそれぞれを画定し、
前記第2流入チャンバ(23)は、第2分離壁(34)によって、それぞれの前記第2流出チャンバ(27)から、それぞれ分離され、前記第2分離壁(34)は、半径方向内側で、前記第2流入チャンバ(23)のそれぞれを画定し、半径方向外側で、前記第2流出チャンバ(27)のそれぞれを画定する、
請求項3に記載の電動機(1)。
【請求項5】
前記第1冷却流路(24)及び前記第2冷却流路(25)は、前記磁界発生装置(9)内に、半径方向外側に配置されている、
請求項2-4のいずれか1項に記載の電動機(1)。
【請求項6】
前記第1流出チャンバ(26)のそれぞれは、第1流出開口(33)を備え、前記第1流出開口(33)は、半径方向に、かつ前記電動機(1)の動作中の、前記回転子(2)の回転方向(32)とは反対の前記円周方向(U)に、開口し、
前記第2流出チャンバ(27)のそれぞれは、第2流出開口(36)を備え、前記第2流出開口(36)は、半径方向に、かつ前記電動機(1)の動作中の、前記回転子(2)の回転方向(32)とは反対の前記円周方向(U)に、開口する、
請求項2-5のいずれか1項に記載の電動機(1)。
【請求項7】
出口側にある前記第1冷却流路(24)は、出口側において、前記第2流出チャンバ(27)の前記第2流出開口(36)の領域に、それぞれ通じており、
前記第2冷却流路(25)は、出口側において、前記第1流出チャンバ(26)の前記第1流出開口(33)の領域に、それぞれ通じる、
請求項5及び6に記載の電動機(1)。
【請求項8】
それぞれの前記第1流出チャンバ(26)は、前記円周方向(U)において、それぞれの前記第1流出開口(33)に収束し、
それぞれの前記第2流出チャンバ(27)は、前記円周方向(U)において、それぞれの前記第2流出開口(36)に収束する、
請求項6又は7に記載の電動機(1)。
【請求項9】
それぞれの前記第1流入チャンバ(22)は、前記第1半径方向出口開口(17)から、それぞれの前記第1冷却流路(24)に発散し、
それぞれの前記第2流入チャンバ(23)は、前記第2半径方向出口開口(18)から、それぞれの前記第2冷却流路(25)に発散する、
請求項2-8のいずれか1項に記載の電動機(1)。
【請求項10】
前記電動機(1)は外部から励起され、前記磁界発生装置(9)は、前記回転子磁界を発生する少なくとも1つの回転子コイル(37)を備え、
前記回転子コイル(37)の巻線(38)は、前記円周方向(U)に分散された複数の磁極片(39)に巻回され、
前記第1冷却流路(24)及び前記第2冷却流路(25)は、隣接する前記磁極片(39)の間で、前記円周方向(U)に延びる、
請求項2-9のいずれか1項に記載の電動機(1)。
【請求項11】
前記電動機(1)は外部から励起され、前記磁界発生装置(9)は、前記回転子磁界を発生する少なくとも1つの回転子コイル(37)を備え、
前記回転子コイル(37)の巻線(38)は、前記第1軸方向装置端(15)及び前記第2軸方向装置端(16)に巻線端(44)を備え、
前記第1流入チャンバ(22)及び前記第2流入チャンバ(23)、及び/又は前記第1流出チャンバ(26)及び前記第2流出チャンバ(27)は、前記巻線端(44)に向かって開口する、
請求項2-10のいずれか1項に記載の電動機(1)。
【請求項12】
前記電動機(1)は永久に励起され、前記磁界発生装置(9)は、前記回転子磁界を発生する複数の永久磁石(41)を備え、
前記磁界発生装置(9)は、軸方向に延びる、複数の磁束分離ギャップ(43)を備え、前記磁束分離ギャップ(43)は、前記円周方向(U)において、2つの隣接する前記永久磁石(41)の間にそれぞれ配置され、
前記第1冷却流路(24)及び前記第2冷却流路(25)は、前記磁束分離ギャップ(43)によって形成されるか、又は前記磁束分離ギャップ(43)の中に延びる、
請求項2-9のいずれか1項に記載の電動機(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、駆動モーター又は車両を駆動するための走行用モーターであり得る電動機に関する。好ましくは、それは、永久に励起され得る、又は外部から励起され得る同期機である。
【背景技術】
【0002】
通常、電動機は、固定子と、固定子に対して回転軸の周りを回転可能な回転子とを備える。このような電動機の動作中、熱が発生する。例えば、走行用モーターのような強力な電動機の場合、電動機の電気部品及び/又は電子部品の過熱を避けるために放散されなければならない大量の熱が、その過程において生じる。これとは別に、構成要素の耐用年数は、それを冷却することによって実質的に延長され得る。したがって、このような電動機について、効率的な冷却の方法を実現する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、上述された型の電動機について、改善された、又は少なくとも異なる冷却のための方法を述べることの課題に関する。
【0004】
本発明によれば、この課題は、独立請求項の主題により解決される。好適な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0005】
本発明は、回転子シャフトが、電動機の動作中に、軸方向の冷媒入口を介して冷媒を供給され得る冷媒分配流路を含むように、固定子と回転子と空洞とを備える電動機に回転子の回転子シャフトを構成する一般的な思想に基づく。この冷媒は、気体又は液体であり得る。さらに、回転子シャフトは、少なくとも電動機の動作中に、回転子磁界を発生する磁界発生装置を保持する。磁界発生装置は、第1軸方向装置端と第2軸方向装置端とを有する。回転子シャフトは、それから、第1軸方向装置端に、複数の第1半径方向出口開口を備え、それは、冷媒分配流路に開口している、つまり、そこに通じている。これとは別に、回転子シャフトは、第2軸方向装置端に、冷媒分配流路に開口している、つまり、そこに通じている複数の第2半径方向出口開口を備える。電動機の動作中、冷媒は、今度は、出口開口を通って、冷媒分配流路から出ることができ、それぞれの装置端に沿って流れ得る。よって、磁界発生装置の効率的な冷却が、それぞれの装置端において実現される。これとは別に、冷媒によって同様に作用され得る、固定子巻線の巻線先端は、通常、装置端に位置している。
【0006】
回転軸は、回転軸に対して平行に延びる、長手方向、つまり電動機の軸方向を規定する。半径方向は、回転軸に対して垂直に延び、円周方向は、回転軸の周りに延びる。
【0007】
好適な実施形態によれば、回転子は、第1装置端に、回転子シャフトに相対回転不能に配置された第1補償リングを備え得る。第1補償リングは、第1半径方向出口開口のそれぞれについて流入チャンバを備え、それは、それぞれの第1半径方向出口開口に開口する、つまり、それぞれの第1出口開口は、それぞれの第1流入チャンバに通じている。さらに、回転子は、第2装置端に、回転子シャフトに回転不能に配置された第2補償リングを備え、それは、第2半径方向出口開口のそれぞれについて第2流入チャンバを備え、第2流入チャンバは、それぞれの第2半径方向出口開口に開口する、つまり、それぞれの第2出口開口は、それぞれの第2流入チャンバに通じている。よって、冷媒は、電動機の動作中に、出口開口を通り、流入チャンバに入る。実質的に、今度は、磁界発生装置は、軸方向に延び、かつ円周方向に沿って交互に配置された、複数の第1冷却流路と複数の第2冷却流路とを備える。入口側において、第1冷却流路は、第1流入チャンバにそれぞれ通じている。入口側において、第2冷却流路は、第2流入チャンバにそれぞれが通じている。第1補償リングは、半径方向において、2つの第1流入チャンバのそれぞれの間に、第1流出チャンバを、今度は追加的にそれぞれ備え、第2冷却流路は、出口側において、第1流出チャンバにそれぞれ通じており、第1流出チャンバは、半径方向に外部に開口し、この結果、冷媒は、そこのそれぞれの第1流出チャンバから出ることができる。第2補償リングは、円周方向において、2つの第2流入チャンバのそれぞれの間に、第2流出チャンバをそれぞれ備え、第1冷却流路は、出口側において、第2流出チャンバにそれぞれ通じており、第2流出チャンバは、半径方向に外部に開口し、この結果、冷媒は、そこのそれぞれの第2流出チャンバから出ることができる。電動機の動作中、したがって、冷媒は、冷媒分配流路から、半径方向出口開口を通って、流入チャンバに流れ、そして、流入チャンバから冷却流路に流れ、それから、冷却流路から流出チャンバに流れ、その後に冷媒は、そこから回転子から流れ出る。よって、磁界発生装置の効果的な冷却が実現される。これとは別に、電動機の電子部品が、第1補償リング及び/又は第2補償リングに配置され得る。例えば、他励式同期機には、回転子磁界を発生するための制御装置が、回転子に配置され得る。それぞれの補償リングに配置された、これらの部品は、このように効果的に冷却され得る。
【0008】
さらに、磁界発生装置においては、冷媒は、第1冷却流路において、第1軸方向に流れ、一方で第2冷却流路において、第2軸方向に流れていることは注目に値する。この装置を持つ特定の有利な点は、電動機の動作中に、回転子の回転により、遠心力が第1流入チャンバ及び第2流入チャンバに作用し、その結果として、冷媒が、所望の流れ方向に送り出されることである。この結果、本発明に係る電動機は、ここで紹介された回転子の冷却について、冷媒を送り出すための、搬送装置を必要としないか、又は比較的に低容量の又は小型の搬送装置しか必要とせず、このことは、したがって製造コストを低減させ、設置スペース要件を緩和させる。
【0009】
好適なさらなる発展形態によれば、流入チャンバと流出チャンバとは、それぞれの流入チャンバが、その外側において、それぞれの流出チャンバに半径方向に隣接するように、それぞれの補償リングにおいて、それぞれ、円周方向に延び、重なり合っている。よって、特に流出チャンバは、それぞれの装置端において、それらが比較的に大きな領域部を占めるように、比較的に大きい寸法にされ得る。このことは、それぞれの装置端についての冷却を改善する。これとは別に、それによって、それぞれの冷却流路の入口の領域において、冷媒をそれぞれの冷却流路に送り出す比較的に高い動圧が達成されることが、電動機の動作中に回転子の回転方向へ適切に適合することによって達成され得る。
【0010】
他のさらなる発展形態は、それぞれの第1分離壁と第2分離壁とが、半径方向内側で、それぞれの流入チャンバを画定し、半径方向外側で、それぞれの流出チャンバを画定するように、流入チャンバが、それぞれの補償リングにおいて、第1分離壁及び第2分離壁によって、それぞれの流出チャンバから、それぞれ分離されることを提案する。それぞれの分離壁は、隣接する流出チャンバ及び流出チャンバについて、共通の制限をこのように形成し、これは、それぞれの補償リングの構造を簡略化にする。
【0011】
他のさらなる発展形態によれば、それぞれの流出チャンバは、それぞれの補償リングにおいて、流出開口をそれぞれ有しており、それぞれの第1流出開口及び第2流出開口は、電動機の動作中に、半径方向に、かつ回転子の回転方向とは反対の円周方向に開口するように向けられており、その結果、好ましくは、冷媒は、それぞれの流出チャンバから、実質的に接線方向に出ることができる。それぞれの流出開口のこの方向付けと位置決めとによって、冷媒は、電動機の動作中に、冷媒の回転による遠心力によって、この領域に均一に送り出されることもあり得る。
【0012】
別のさらなる発展形態では、第1冷却流路及び第2冷却流路は、磁界発生装置の内部で半径方向外側に配置され得る。よって、冷却流路と冷媒分配流路との間の比較的に大きい半径方向の距離が実現され、このことは、効果的な遠心力をそれに応じて増大させ、冷媒のための駆動を改善する。
【0013】
実質的に、それぞれの補償リングの内部に、冷却流路は、出口側において、それぞれの流出チャンバの流出開口の領域に、いずれの場合も通じていることが、今度は提供され得る。追加的に又は代替的に、それぞれの補償リングの内部に、それぞれの流出チャンバは、円周方向において、それぞれの流出開口に向かって収束すること、つまり冷媒が流れ得る断面積が減少することが提供され得る。これらの手段は冷媒の流れを促進し、このことは、冷却の効率を改善する。
【0014】
他の好適な実施形態において、それぞれの補償リングにおいて、それぞれの流入チャンバは、関連付けられた半径方向出口開口から、それぞれの冷却流路の方向に発散すること、つまり、つまり冷媒が流れ得る断面積が増大することが提供され得る。一方では、このことは、それぞれの流入チャンバを通る流れを促進し、他方では、特に、動圧により、入口側でのそれぞれの冷却流路への、増大した圧力を実現し得る。
【0015】
それから、ある実施形態が特に好適であり、それにおいて、電動機は、他励式電動機として構成されており、その結果、磁界発生装置は、回転子磁界を発生するための、少なくとも1つの回転子コイルを備える。回転子コイルの巻線は、円周方向に分散された複数の磁極片に巻回されており、それは回転子シャフトに相対回転不能に配置されている。第1冷却流路と第2冷却流路とは、今度は、磁界発生装置の内部で、円周方向において、隣接する磁極片の間に延ばされ得る。通常、巻線を実現することを可能にするために、長手方向の溝が、磁界発生装置に、円周方向において、磁極片の間に形成される。この冷却流路は、これら長手方向の溝の中に延び得るか、又はこれら長手方向の溝によって形成され得る。
【0016】
他の実施形態において、電動機は、同様に他励式であり、少なくとも1つの回転子コイルを備えており、回転子コイルの巻線は、装置端において巻線端を備え得る。出口開口を介して装置端に沿って冷媒を導くことによって、これらの巻線端は、集中的に冷却される。補償リングが追加的に設けられているとき、第1補償リング及び/又は第2補償リングの流入チャンバ及び/又は流入チャンバは、巻線端に向かって開口することが、実質的に提供され得る。それぞれのチャンバは、その全範囲に沿って開口し得る。それぞれの装置端に面するそれぞれの補償リングの壁が、それぞれのチャンバの領域において、少なくとも1つの開口を含むか、又は穿孔により複数の開口を含むことが、同様に考えられる。よって、冷媒による巻線端への直接的な作用も、ここで実現され得る。
【0017】
他励式電動機は、導電的な、又は誘導的な方法で他励され得る。
【0018】
代替的な実施形態において、電動機は、永久に励起された電動機として構成され得て、その結果、磁界発生装置は、つまり回転子磁界を発生するための複数の永久磁石を備える。この場合、その本体の中に永久磁石を保持する磁界発生装置は、複数の軸方向に延びる磁束分離ギャップ、いわゆる「フラックスバリア」を備え得る。これらの磁束分離ギャップは、2つの永久磁石の間で磁界発生装置の本体を通る磁束を低減させるために、円周方向において、2つの隣接する永久磁石の間にそれぞれ配置される。実質的に、第1冷却流路と第2冷却流路とは、これらの磁束分離ギャップによって形成されるか、又は磁束分離の中に形成されることが、今度は提供され得る。
【0019】
本発明のさらに重要な特徴及び有利な点は、従属請求項、図面、及び図面を用いる関連付けられた図面の説明から得られる。
【0020】
上述の又は以下でさらに説明される特徴は、言及されたそれぞれの組み合わせで用いられ得るだけでなく、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組み合わせで、又はそれ自体でも用いられ得ることは理解されたい。例えば、個別に設計された設備、装置又は配置のような上位のユニットの、上述の又は以下でさらに説明される要素は、たとえ図面において異なって示されていても、このユニットの個別の部品又は要素を形成し得るか、又はこのユニットの範囲又は一部に統合され得る。
【0021】
本発明の好ましい例示的な実施形態は、図面において示され、かつ以下の記述においてより詳細に説明され、ここで同一の参照番号は、同一の、類似の、又は機能的に同一の構成要素に関する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
それぞれの場合を概略的に示す。
図1図1は、電動機の非常に簡略化された長手方向断面図である。
図2図2は、図1の断面線IIに係る第1補償リングの領域における電動機の非常に簡略化された横断面図である。
図3図3は、図1の断面線IIIに係る第2補償リングの領域における電動機の非常に簡略化された横断面図である。
図4図4は、他励式電動機についての、回転子の扇形の非常に簡略化された横断面図である。
図5図5は、永久に励起された電動機についての、回転子の扇形の非常に簡略化された横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1によれば、電動機1は、好ましくは駆動モーター、特に車両を駆動するための走行用モーターであり、固定子2と回転子3とを含む。固定子2は、ここでは一部しか図示されていないハウジング4に固定され、固定子磁界を発生するための、少なくとも1つの固定子コイル5を備える。固定子5に対して、回転子3は、回転軸6の周りを回転可能に配置されている。この目的のため、回転子3は回転子シャフト7を備え、回転子シャフト7は、例えば軸受8によって、ハウジング4に回転可能に取り付けられる。これとは別に、回転子3は、少なくとも電動機1の動作中に回転子磁界を発生するように構成された磁界発生装置9を備える。
【0024】
回転軸6は、長手方向、つまり軸方向Xを規定し、軸方向Xは、図1において双方向矢印によって示され、回転軸6に対して平行に延びる。半径方向Yは、回転軸6に対して垂直に延び、図1において双方向矢印によって示される。円周方向Uは、回転軸6の周りに延び、図2及び図3において双方向矢印によって示される。
【0025】
回転子シャフト7は、ここで回転軸6に同軸に延びる、具体的には軸方向に延びる、冷媒分配流路10を含む。軸方向のシャフト端11において、回転子シャフト7は冷媒入口12を備え、冷媒入口12は冷媒分配流路10に開口している。冷媒入口12を通って、電動機1又は回転子3には、ここでは矢印によって示される、液体又は気体の冷媒13が供給され得る。ここでは記号だけでしか示されていない外部の搬送装置14が、ここで用いられ得て、外部の搬送装置14はポンプ又はブロアとして構成され得る。搬送装置14は、実質的に、電動機1の外部に配置されている。
【0026】
磁界発生装置9は第1軸方向装置端15を備え、図1の実施例において、第1軸方向装置端15は冷媒入口12のある側にある。これとは別に、磁界発生装置9は第2軸方向装置端16を備え、第2軸方向装置端16は、第1軸方向装置端15とは反対側にある。それから、回転子シャフト7は、第1軸方向装置端15の領域に、複数の第1半径方向出口開口17を備え、第1半径方向出口開口17は冷媒分配流路10にそれぞれ開口しており、図1の断面図においては、第1半径方向出口開口17の1つだけが図示されている。例えば、3つのそのような第1半径方向出口開口17は、図2によれば、円周方向Uに均等に分散されて配置され得る。電動機1の動作中に、冷媒13は、第1装置端15に沿って、これらの第1出口開口17を通って流れ得る。これとは別に、回転子シャフト7は、第2装置端16の領域に、複数の第2半径方向出口開口18を備え、第2半径方向出口開口18は、媒分配流路10に同様に開口している。図1の断面図においては、これら2つの出口開口18のうちの1つだけが図示されている。例えば、3つのそのような第2出口開口18は、図3では、円周方向Uに均等に分散されて配置され得る。電動機1の動作中に、冷媒は、第2装置端16に沿って、これらの第2出口開口18を通って流れ得る。
【0027】
ここでは示されていない、ある実施形態において、冷媒13は、第1出口開口17及び第2出口開口18から半径方向に出ることができ、それぞれの装置端15,16に沿って流れ得て、その過程においてこれらを冷却する。冷媒13は、固定子コイル5の巻線19の上へも流れ、冷却し得る。
【0028】
ここに示される好ましい実施形態において、回転子3は、回転子シャフト7に、第1装置端15の領域において第1補償リング20を、第2装置端16の領域において第2補償リング21を備え、これらは、回転子シャフト7にそれぞれ相対回転不能に配置されている。第1補償リング20は、第1出口開口17のそれぞれについて、第1流入チャンバ22を備え、第1流入チャンバ22は、第1出口開口17のそれぞれに開口する。同様に、補償リング21は、第2出口開口18のそれぞれについて、第2流入チャンバ23を備え、第2出口開口18のそれぞれに開口する。
【0029】
磁界発生装置9は、複数の第1冷却流路24と複数の第2冷却流路25とを備え、これらは、それぞれ軸方向に延び、円周方Uに沿って交互に配置されている。図1の断面図において、第1冷却流路24は下部に、第2冷却流路25は上部に図示されている。それぞれの第1冷却流路24は、入口側において第1補償リング20の第1流入チャンバ22に、それぞれ通じる。それぞれの第2冷却流路25は、入口側において、第2補償リング21の第2流入チャンバ23に、それぞれ通じる。第1補償リング20は、複数の第1流出チャンバ26を追加的に備え、第1流出チャンバ26は、2つの隣接する第1流入チャンバ22の間に、円周方向Uにそれぞれ配置されている。これとは別に、それぞれの第2冷却流路25は、出口側において、このような第1流出チャンバ26に、それぞれ通じる。第2補償リング21は、複数の第2流出チャンバ27を備え、第2流出チャンバ27は、2つの隣接する第2流入チャンバ23の間に、円周方向Uにそれぞれ配置されている。これとは別に、それぞれの第1冷却流路24は、出口側において、1つのこのような第2流出チャンバ27に通じる。よって、回転子3を通る後述の経路が、冷媒13のために得られる。第1冷媒経路28によれば、電動機1の動作中、冷媒13は、冷媒入口12から冷媒分配流路10に流れ、そして、そこから、第1出口開口17を通って第1流入チャンバ22に流れる。第1流入チャンバ22から、冷媒13は、第1冷却流路24を通り、第2流出チャンバ27に入る。そこで、冷媒13は、回転子3から、又は第2補償リング21から、このように半径方向に出ることができ、例えば、第2装置端16において、固定子コイル5の巻線端19に作用する。第2冷媒経路29によれば、電動機1の動作中、冷媒13は、冷媒入口12から冷媒分配流路10に流れ、そして、そこから、第2出口開口18を通って第2流出チャンバ23に流れる。第2流入チャンバ23から、冷媒13は、第2冷却流路25を通り、第1流出チャンバ26に入る。そこで、冷媒13は、回転子3から、又は第1補償リング20から、このように半径方向に出ることができ、例えば、第1装置端15において、固定子コイル5の巻線端19に作用する。
【0030】
回転子3は、電動機1の動作中に回転するので、そこに含まれている冷媒13も、したがって共に回転する。よって、冷媒13は、遠心力を受ける。流入チャンバ22,23の半径方向の向きにより、この遠心力は、冷媒13を経路28,29に送り出し得る。よって、外部の搬送装置14は、比較的に小さい寸法で作ってもよく、さらには省略してもよい。
【0031】
ここに示される実施例において、図2及び図3によれば、3つの第1冷却流路24と3つの第2冷却流路25とが設けられており、これらは円周方向Uに沿って交互に配置されている。したがって、図2によれば、3つの第1流入チャンバ22と3つの第1流出チャンバ26とが第1補償リング20に形成され、これらは円周方向Uに沿って交互に配置されている。そのことに類似して、図3によれば、3つの第2流入チャンバ23と3つの第2流出チャンバ27とが第2補償リング21に形成され、これらは円周方向Uに沿って交互に配置されている。図2によれば、第1流入チャンバ22及び第1流出チャンバ26は、第1補償リング20内で、それぞれ、円周方向Uに延び、流出チャンバ22と流出チャンバ26とは、円周方向Uに重なり合っている。よって、それぞれの第1流入チャンバ22が、その外側において、それぞれの第1流出チャンバ26に半径方向に隣接するように、つまり、半径方向に、より内側に配置されるように、この相互の重なりは生じる。それぞれの第1流入チャンバ22が、第1分離壁30によって、それぞれの第1流出チャンバ26から分離されることが図示されている。それぞれの第1分離壁30は、半径方向内側で、関連付けられた第1流入チャンバ22を画定し、半径方向外側で、関連付けられた第1流出チャンバ26を画定する。それぞれの第1分離壁30は、それぞれの第1流出開口17の近傍において、第1半径方向ウェブ31から始まり、それから、外側に半径方向に曲げられながら、円周方向Uにおいて回転子の回転方向32とは反対向きに延びている。この回転子の回転方向32は、図2において矢印によって示されており、電動機1の動作中にこの状態が実現する。図2によれば、それぞれの第1流出チャンバ26は第1流出開口33を備え、第1流出開口33は、半径方向に、かつ回転方向32とは反対の円周方向Uに開口する。
【0032】
図3によれば、第2流入チャンバ23及び第2流出チャンバ27は、第2補償リング21内で、それぞれ、円周方向Uに延び、第2流入チャンバ23と第2流出チャンバ27とは、円周方向Uに重なり合っている。それぞれの第2流入チャンバ23が、外側において、それぞれの第2流出チャンバ27に半径方向に隣接するように、つまり、半径方向に、より内側に配置されるように、この相互の重なりは生じる。それぞれの第2流入チャンバ23が、第2分離壁34によって、それぞれの第2流出チャンバ27から分離されることが図示されている。それぞれの第2分離壁34は、半径方向内側で、関連付けられた第2流入チャンバ23を画定し、半径方向外側で、関連付けられた第2流出チャンバ27を画定する。それぞれの第2分離壁34は、それぞれの第2流出開口18の近傍において、第2半径方向ウェブ35から始まり、それから、外側に半径方向に曲げられながら、円周方向Uにおいて回転子の回転方向32とは反対向きに伸びている。この回転子の回転方向32は、図3において矢印によって示されており、電動機1の動作中にこの状態が実現する。図3によれば、それぞれの第2流出チャンバ27は、第2流出開口36を有し、第2流出開口36は、半径方向に、かつ回転方向32とは反対の円周方向Uに開口する。
【0033】
図1の実施例において、第1冷却流路24及び第2冷却流路25は、半径方向Yにおいて比較的に外側に離れて、つまり磁界発生装置9に配置されている。よって、図2に係る第1冷却流路24は、出口側において、いずれの場合も、それぞれの第2流出チャンバ26の第2流出開口33の領域に通じ得る。このことに類似して、図3に係る第2冷却流路25は、いずれの場合も、それぞれの第2流出チャンバ27の第2流出開口36の領域において出口側に通じ得る。
【0034】
図2及び図3から、さらに、それぞれの第1流出チャンバ26が、円周方向Uにおいて、それぞれの第1流出開口33に向かって収束することは明らかである。同様に、それぞれの第2流出チャンバ27は、円周方向Uにおいて、それぞれの第2流出開口36に向かって収束する。さらに、それぞれの第1流入チャンバ22が、第1半径方向出口開口17から、それぞれの第1冷却流路24に向かって発散することが、ここで提供される。これとは別に、それぞれの第2流入チャンバ23は、それぞれの第2半径方向出口開口18から、それぞれの第2冷却流路25に向かって発散する。
【0035】
好ましくは、電動機1は、他励式電動機1として構成された同期機である。よって、磁界発生装置9は、図4に示される、少なくとも1つの回転子コイル37を備え、回転子コイル37は、電動機1の動作中に回転子磁界を発生するために機能する。図4において、回転子コイル37の巻線38が追加的に示されており、巻線38は、磁極片39に巻回される。それぞれの磁極片39は、磁界発生装置9の一部である。磁界発生装置9は、複数のこのような磁極片39を備え、磁極片39は、円周方向Uに沿って並んでおり、それぞれが巻線38を保持する。実質的に、今度は、第1冷却流路24及び第2冷却流路25が、隣接する磁極片39の間で、円周方向Uに延びることが、提供され得る。隣接する磁極片39の間で円周方向Uに配置された軸方向溝40が、これらの冷却流路24,25を形成すること、又は収容することが、特に提供され得る。図4において、第1冷却流路24と第2冷却流路25とについての2つの変形例が、それぞれ示されており、ここで破線を用いて、磁界発生装置9の本体42に埋め込まれた流路が示されている。
【0036】
巻線38は、図1において図示され、44によって示されている、軸方向の巻線端を有する。これらの巻線端44は、装置端15,16の領域にそれぞれ配置されている。実質的に、第1流入チャンバ22及び第2流入チャンバ23、及び/又は第1流出チャンバ26及び第2流出チャンバ27が、これらの巻線44に向かって軸方向に開口し、その結果、冷媒13は、これらの巻線44に直接的に衝突し、冷却することが、今度は提供され得る。
【0037】
しかしながら、電動機1は、永久に励起された電動機1としても構成され得る。図5によれば、磁界発生装置9は、それから複数の永久磁石41を備え、永久磁石41は回転子磁界を発生するために機能する。この目的のために、永久磁石41は、磁界発生装置9の本体42内に、円周方向Uに分散されて配置されている。出力を増大させるために、磁界発生装置9は、複数の軸方向に延びる磁束分離ギャップ43を備え得て、磁束分離ギャップ43は本体42内に形成される。これらの磁束分離ギャップ43は、円周方向において、それらが本体42にギャップを形成している、2つの隣接する永久磁石41の間に配置され、磁束分離ギャップ43は、この場所において本体42を通る磁束を遮断する。磁束分離ギャップ43は、第1冷却流路24及び第2冷却流路25を形成し、又は収容し得る。図5において、第1冷却流路24と第2冷却流路25についての2つの変形例が、それぞれ再現されており、ここで破線を用いて、磁界発生装置9の本体42に埋め込まれた流路が示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】