(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-10
(54)【発明の名称】マルチチャンネル型デバイス積層化
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20241003BHJP
H10B 80/00 20230101ALI20241003BHJP
【FI】
H01L25/08 C
H10B80/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525151
(86)(22)【出願日】2022-11-03
(85)【翻訳文提出日】2024-04-25
(86)【国際出願番号】 US2022048808
(87)【国際公開番号】W WO2023081273
(87)【国際公開日】2023-05-11
(32)【優先日】2021-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518065991
【氏名又は名称】アデイア セミコンダクター ボンディング テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ハーバ ベルガセム
(57)【要約】
積層化電子デバイスが開示される。積層化電子デバイスは、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体を有するのがよい。第1の複数の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイを含む。第2の積層化組立体が第1の集積化組立体に被着される。第2の積層化組立体は、第2の複数の集積デバイスダイを含み、第2の複数の集積デバイスダイは、第2の集積デバイスダイを含むのがよい。第1のチャンネルが第1の積層化組立体を少なくとも部分的に貫通して延びるのがよい。第1の集積デバイスダイは、第1の回路を有し、第1のチャネルは、第1の回路に接続される。第2のチャンネルが第1の積層化組立体を貫通して延びるとともにこれをバイパスするのがよく、第2のチャネルは、第2の積層化組立体を少なくとも部分的に貫通して延びている。第2の集積デバイスダイは、第2の回路を有し、第2のチャネルは、第2の回路に接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、
第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体を有し、前記第1の複数の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイを含み、
第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体を有し、前記第2の積層化組立体は、前記第1の集積化組立体に被着され、前記第2の複数の集積デバイスダイは、第2の集積デバイスダイを含み、
前記第1の積層化組立体を少なくとも部分的に貫通して延びる第1のチャネルを有し、前記第1の集積デバイスダイは、第1の回路を有し、前記第1のチャネルは、前記第1の回路に接続され、
前記第1の積層化組立体を貫通して延びるとともにバイパスする第2のチャネルを有し、前記第2のチャネルは、前記第2の積層化組立体を少なくとも部分的に貫通して延び、前記第2の集積デバイスダイは、第2の回路を有し、前記第2のチャネルは、前記第2の回路に接続されている、電子デバイス。
【請求項2】
前記第1の積層化組立体は、前記第2の積層化組立体にダイレクトボンディングされている、請求項1記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記第1の集積デバイスダイは、第1の非導電ボンディング層を有し、前記第1の非導電ボンディング層は、第1の複数の導電特徴部をさらに有し、前記第2の集積デバイスダイは、第2の非導電ボンディング層を有し、前記第2の非導電ボンディング層は、第2の複数の導電特徴部をさらに有し、前記第1の非導電ボンディング層は、前記第2の非導電ボンディング層にダイレクトボンディングされ、前記第1の複数の導電特徴部は、前記第2の複数の導電特徴部にダイレクトボンディングされている、請求項2記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記第1の積層化組立体は、はんだを用いて前記第2の積層化組立体にボンディングされている、請求項1記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記第1の複数の集積デバイスダイの各々は、アクティブ回路装置領域を有し、前記第2のチャンネルの少なくともリード及び/又はライト信号は、前記第1の複数の集積デバイスダイの前記アクティブ回路装置領域をバイパスする、請求項1記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記第1の積層化組立体は、前記第1の複数の集積デバイスダイに隣接して設けられたダミーダイを含み、前記第2のチャンネルは、前記ダミーダイを貫通して延びている、請求項1記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記第2のチャンネルは、前記第1の複数の集積デバイスダイを貫通して延びてはいない、請求項6記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記第2の積層化組立体は、前記第1の積層化組立体上にダイレクトに搭載されている、請求項1記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記第1の積層化組立体は、前記第2の積層化組立体にダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項1記載の電子デバイス。
【請求項10】
インターポーザをさらに有し、前記第2の積層化組立体は、前記インターポーザ上に搭載され、前記インターポーザは、前記第1の積層化組立体上に搭載されている、請求項1記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記第2のチャンネルは、前記第1の複数の集積デバイスダイを貫通して延びてはいない、請求項10記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記第2のチャンネルは、前記インターポーザを貫通して延びている、請求項10又は11記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記第2の積層化組立体は、前記インターポーザにダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項10~12のうちいずれか一に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記第1のチャネルは、前記第1のチャンネルは、前記第1の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延びている1つ以上の第1のインターコネクトを有し、前記第2のチャンネルは、前記第2の集積デバイスダイを貫通して延びている1つ以上の第2のインターコネクトを有する、請求項1記載の電子デバイス。
【請求項15】
前記1つ以上の第2のインターコネクトは、前記第1の集積デバイスダイのアクティブ回路装置領域を貫通して延び、前記1つ以上の第2のインターコネクトは、前記第1の集積デバイスダイのダイシングレーンを貫通して延びている、請求項14記載の電子デバイス。
【請求項16】
前記1つ以上の第2のインターコネクトは、前記第1の集積デバイスダイのダイシングレーンを貫通して延びている、請求項14記載の電子デバイス。
【請求項17】
前記第2のチャンネルは、第1の信号を第1の経路に沿って伝えるよう構成され、前記第1のチャンネルは、第2の信号を第2の経路に沿って伝えるよう構成され、前記第2の経路は、前記第1の経路よりも長く、前記第1の信号は、前記第2の信号よりも高い周波数を有する、請求項1記載の電子デバイス。
【請求項18】
前記第1の経路は、前記第2の積層化組立体とプロセッサダイとの間に設けられ、前記第2の経路は、前記第1の積層化組立体と前記プロセッサダイとの間に設けられている、請求項17記載の電子デバイス。
【請求項19】
電子デバイスであって、
第1の集積デバイス組立体と、
前記第1の集積デバイス組立体に被着された第2の集積デバイス組立体と、
前記第1の集積デバイス組立体の第1の回路に接続された第1のチャンネルと、
前記第1のチャンネルとは異なる第2のチャンネルとを有し、前記第2のチャンネルは、前記第1の集積デバイス組立体をバイパスするとともに前記第2のチャンネルは、前記第2の集積デバイス組立体の第2の回路に接続されている、電子デバイス。
【請求項20】
前記第2の集積デバイス組立体は、前記第1の集積デバイス組立体にダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項19記載の電子デバイス。
【請求項21】
前記第2のチャンネルは、前記第1の集積デバイス組立体を貫通して延びている、請求項19記載の電子デバイス。
【請求項22】
前記第1の集積デバイス組立体は、互いに積層された複数の集積デバイスダイからなる、請求項21記載の電子デバイス。
【請求項23】
前記複数の集積デバイスのうちの少なくとも2つは、互いにダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項22記載の電子デバイス。
【請求項24】
前記複数の集積デバイスダイは、互いにダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項22又は23記載の電子デバイス。
【請求項25】
第2のチャンネルは、前記複数の集積デバイスダイを貫通して延びている、請求項22記載の電子デバイス。
【請求項26】
前記第2のチャンネルは、前記複数の集積デバイスダイの側縁に沿って延びている、請求項22記載の電子デバイス。
【請求項27】
前記第1の集積デバイス組立体は、前記複数の集積デバイスダイに隣接して設けられたダミーダイを含み、前記第2のチャンネルは、前記ダミーダイを貫通して延びている、請求項22記載の電子デバイス。
【請求項28】
前記第2のチャンネルは、前記第1の集積デバイス組立体の前記複数の集積デバイスダイを貫通して延びてはいない、請求項27記載の電子デバイス。
【請求項29】
前記第1の集積デバイス組立体と前記第2の集積デバイス組立体との間に位置するインターポーザをさらに有し、前記第2のチャンネルは、前記インターポーザを貫通して延びている、請求項19又は22記載の電子デバイス。
【請求項30】
前記第2のチャンネルは、前記第1の集積デバイス組立体の前記複数の集積デバイスダイを貫通して延びてはいない、請求項29記載の電子デバイス。
【請求項31】
前記第2の集積デバイス組立体は、前記インターポーザにダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項29又は30記載の電子デバイス。
【請求項32】
前記複数の集積デバイスダイは、ダイシングレーンを有し、前記第2のチャンネルは、前記ダイシングレーン内に設けられている、請求項22記載の電子デバイス。
【請求項33】
電子デバイスであって、
第1の複数の集積デバイスダイを有し、
第2の複数の集積デバイスダイを有し、前記第1及び前記第2の複数の集積デバイスダイは、互いに積層され、
前記第1及び前記第2の複数の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延びている第1のチャンネルを有し、前記第1のチャンネルは、前記第2の複数の集積デバイスダイ中の回路装置に接続されるとともに前記第1の複数の集積デバイスダイ中の回路装置をバイパスし、
前記第1及び前記第2の複数の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延びている第2のチャンネルを有し、前記第2のチャンネルは、前記第1の複数の集積デバイスダイ中の回路装置に接続されている、電子デバイス。
【請求項34】
前記第1の複数の集積デバイスダイのうちの少なくとも2つは、互いにダイレクトハイブリッドボンディングされ、前記第2の複数の集積デバイスダイのうちの少なくとも2つは、互いにダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項33記載の電子デバイス。
【請求項35】
前記第1の複数の集積デバイスダイの各ダイは、前記第1の複数の集積デバイスダイのうちのもう1つのダイにダイレクトハイブリッドボンディングされ、前記第2の複数の集積デバイスダイの各ダイは、前記第2の複数の集積デバイスダイのうちのもう1つのダイにダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項33又は34記載の電子デバイス。
【請求項36】
前記第1及び前記第2の複数の集積デバイスダイは、前記第1の複数の集積デバイスダイのうちの前記集積デバイスダイが前記第2の複数の集積デバイスダイのうちの前記集積デバイスダイと交互に配置されるよう互いに積層されている、請求項33記載の電子デバイス。
【請求項37】
前記第1の複数の集積デバイスダイのうちの一ダイは、前記第2の複数の集積デバイスダイのうちの一ダイにダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項36記載の電子デバイス。
【請求項38】
前記第1の複数の集積デバイスダイは、第1の集積デバイス組立体を形成するよう互いに積層され、前記第2の複数の集積デバイスダイは、第2の集積デバイス組立体を形成するよう互いに積層され、前記第2の集積デバイス組立体は、前記第1の集積デバイス組立体に被着されている、請求項33記載の電子デバイス。
【請求項39】
前記第1の集積デバイス組立体は、前記第2の集積デバイス組立体にダイレクトハイブリッドボンディングされている、請求項38記載の電子デバイス。
【請求項40】
前記第1の複数の集積デバイスダイの各々は、少なくとも1つのダイシングレーンを有し、前記第1のチャンネルは、前記少なくとも1つのダイシングレーンを貫通して延びている、請求項33記載の電子デバイス。
【請求項41】
集積デバイス組立体であって、
第1の回路を有する第1の集積デバイスダイを含み、
第2の回路を有する第2の集積デバイスダイを含み、前記第2の集積デバイスダイは、前記第1の集積デバイスダイに被着され、
キャリヤを含み、前記第1の集積デバイスダイは、前記キャリヤに取り付けられ、
前記キャリヤと前記第1の回路との間に結合された第1のチャンネルを含み、前記第1のチャンネルは、前記第1の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延び、
前記キャリヤと前記第2の回路との間に結合された第2のチャンネルを含み、前記第2のチャンネルは、前記第1の集積デバイスダイを貫通して延びるとともに、前記第2の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延び、前記第2のチャンネルは、前記第1のチャンネル及び前記第1の回路から電気的に隔離されている、集積デバイス組立体。
【請求項42】
前記集積デバイス組立体は、第3の回路を有する第3の集積デバイスダイをさらに含み、前記第3の集積デバイスダイは、前記第1の集積デバイスダイに被着され、前記第1のチャンネルは、前記キャリヤと前記第3の回路との間に結合され、前記集積デバイス組立体は、第4の回路を有する第4の集積デバイスダイをさらに含み、前記第4の集積デバイスダイは、前記第1の集積デバイスダイ、前記第2、及び前記第3の集積デバイスダイに被着され、前記第2のチャンネルは、前記キャリヤと前記第4の回路との間に結合されている、請求項41記載の集積デバイス組立体。
【請求項43】
前記第3の集積デバイスダイは、前記第2の集積デバイスダイと前記第4の集積デバイスダイとの間に設けられ、前記第1のチャンネルは、前記第2の集積デバイスダイを貫通して延びている、請求項41記載の集積デバイス組立体。
【請求項44】
前記第3の集積デバイスダイは、前記第1の集積デバイスダイと前記第2の集積デバイスダイとの間に設けられている、請求項41記載の集積デバイス組立体。
【請求項45】
前記キャリヤは、論理デバイスからなる、請求項41記載の集積デバイス組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術分野は、マルチチャンネル型デバイス積層化に関する。
【0002】
〔関連出願の引照〕
本願は、2021年11月5日に出願された米国特許仮出願第63/263612号(発明の名称:MULTI-CHANNEL DEVICE STACKING)の優先権主張出願であり、この米国特許仮出願を参照により引用し、あらゆる目的についてのその記載内容全体を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
多層半導体素子(例えば、集積デバイスダイ)は、種々の用途、例えば垂直集積方式を利用するプロセッサ、高バンド幅メモリ(high bandwidth memory:HBM)デバイス、又は他のデバイスでは互いに上下に積層される場合がある。積層素子は、互いに電気的に通信することができる。信号及びパワー(電力)は、基板貫通ビア(through substrate via :TSV)経由でダイを通って伝送できる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一観点によれば、電子デバイスであって、
第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体を有し、第1の複数の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイを含み、
第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体を有し、第2の積層化組立体は、第1の集積化組立体に被着され、第2の複数の集積デバイスダイは、第2の集積デバイスダイを含み、
第1の積層化組立体を少なくとも部分的に貫通して延びる第1のチャネルを有し、第1の集積デバイスダイは、第1の回路を有し、第1のチャネルは、第1の回路に接続され、
第1の積層化組立体を貫通して延びるとともにバイパスする第2のチャネルを有し、第2のチャネルは、第2の積層化組立体を少なくとも部分的に貫通して延び、第2の集積デバイスダイは、第2の回路を有し、第2のチャネルは、第2の回路に接続されていることを特徴とする電子デバイスが提供される。
【0005】
本発明の別の観点によれば、電子デバイスであって、
第1の集積デバイス組立体と、
第1の集積デバイス組立体に被着された第2の集積デバイス組立体と、
第1の集積デバイス組立体の第1の回路に接続された第1のチャンネルと、
第1のチャンネルとは異なる第2のチャンネルとを有し、第2のチャンネルは、第1の集積デバイス組立体をバイパスし、第2のチャンネルは、第2の集積デバイス組立体の第2の回路に接続されていることを特徴とする電子デバイスが提供される。
【0006】
本発明のさらに別の観点によれば、電子デバイスであって、
第1の複数の集積デバイスダイを有し、
第2の複数の集積デバイスダイを有し、第1及び第2の複数の集積デバイスダイは、互いに積層され、
第1及び第2の複数の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延びている第1のチャンネルを有し、第1のチャンネルは、第2の複数の集積デバイスダイ中の回路装置に接続されるとともに第1の複数の集積デバイスダイ中の回路装置をバイパスし、
第1及び第2の複数の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延びている第2のチャンネルを有し、第2のチャンネルは、第1の複数の集積デバイスダイ中の回路装置に接続されていることを特徴とする電子デバイスが提供される。
【0007】
本発明のさらに別の観点によれば、集積デバイス組立体であって、
第1の回路を有する第1の集積デバイスダイを含み、
第2の回路を有する第2の集積デバイスダイを含み、第2の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイに被着され、
キャリヤを含み、第1の集積デバイスダイは、キャリヤに取り付けられ、
キャリヤと第1の回路との間に結合された第1のチャンネルを含み、第1のチャンネルは、第1の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延び、
キャリヤと第2の回路との間に結合された第2のチャンネルを含み、第2のチャンネルは、第1の集積デバイスダイを貫通して延びるとともに第2の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延び、第2のチャンネルは、第1のチャンネル及び第1の回路から電気的に隔離されていることを特徴とする集積デバイス組立体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】1つの実施形態に従って、互いに上下に積層された複数の集積デバイスダイ、キャリヤ、及び単一のチャンネルを含む複数の基板貫通ビア(TSV)の概略側面断面図である。
【
図2】1つの実施形態に従って、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、及びキャリヤの概略側面断面図である。
【
図3】1つの実施形態に従って、互いに積層された第1の複数の集積デバイスダイと第2の複数の集積デバイスダイの概略側面断面図であって、第1の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイが第2の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイと交互配置されるようになっている状態を示す図であり、また、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、及びキャリヤをさらに示す概略側面断面図である。
【
図4】1つの実施形態に従って、互いに積層された第1の複数の集積デバイスダイと第2の複数の集積デバイスダイを示す概略側面断面図であって、第1の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイが第2の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイと交互に配置され、第1及び第2の複数のダイのアクティブサイドが面と面を突き合わせるようになっている状態を示す図であり、また、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、及びキャリヤをさらに示す概略側面断面図である。
【
図5】1つの実施形態に従って、スタックの状態に互いにダイレクトボンディングされた第1の複数の集積デバイスダイと第2の複数の集積デバイスダイの概略側面断面図であって、第1の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイが第2の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイと交互に配置されるようになっている状態を示す図であり、また、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、及びキャリヤをさらに示す概略側面断面図である。
【
図6】1つの実施形態に従って、スタックの状態に互いにダイレクトボンディングされた第1の複数の集積デバイスダイと第2の複数の集積デバイスダイの概略側面断面図であって、第1の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイが第2の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイと交互に配置されるようになっている状態を示す図であり、また、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、及びキャリヤをさらに示す概略側面断面図である。
【
図7】互いにダイレクトボンディングされた複数の導電特徴部の概略側面断面図である。
【
図8】1つの実施形態に従って、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、第1のチャンネル経路、第2のチャンネル経路、プロセッサ又は論理ダイ、ダイシングレーン、ダイシングレーン内に設けられたTSV、キャリヤ、及び基板を示す概略側面断面図である。
【
図9】1つの実施形態に従って、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、プロセッサ又は論理ダイ、ダイシングレーン、スタックの一方の側でダイシングレーン内に設けられた信号TSV、スタックの反対側でダイシングレーン内に設けられた追加のTSV、キャリヤ及び基板を示す概略側面断面図である。
【
図10】1つの実施形態に従って、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、プロセッサ又は論理ダイ、ダイシングレーン、スタックの一方の側でダイシングレーン内に設けられた信号TSV、スタックの反対側でダイシングレーン内に設けられた追加のTSV、第1及び第2の積層化組立体を通るパワー及び/又はグラウンドTSV、キャリヤ、及び基板を示す概略側面断面図である。
【
図11】1つの実施形態に従って、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、ダイシングレーン、スタックの一方の側でダイシングレーン内に設けられた信号TSV、スタックの反対側でダイシングレーン内に設けられた追加のTSV、ならびに第1及び第2の積層化組立体を通るパワー及び/又はグラウンドTSVを示す概略側面断面図である。
【
図12】1つの実施形態に従って、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、ダイシングレーン、スタックの一方の側でダイシングレーン内に設けられた信号TSV、スタックの反対側でダイシングレーン内に設けられた追加のTSV、第1及び第2の積層化組立体を通るパワー及び/又はグラウンドTSV、キャリヤ、及びインターポーザを示す概略側面断面図である。
【
図13】1つの実施形態に従って、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、ダイシングレーン、スタックの一方の側でダイシングレーン内に設けられた信号TSV、スタックの反対側でダイシングレーン内に設けられた追加のTSV、第1及び第2の積層化組立体を通るパワー及び/又はグラウンドTSV、及びインターポーザを示す概略側面断面図である。
【
図14】1つの実施形態に従って、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、ダイシングレーン、複数のダミーダイ、スタックの一方の側で下側ダミーダイを通って設けられた信号TSV、スタックの反対側で下側ダミーダイを通って設けられた追加のTSV、第1及び第2の積層化組立体を通るパワー及び/又はグラウンドTSV、キャリヤ、及びインターポーザを示す概略側面断面図である。
【
図15】1つの実施形態に従って、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、ダイシングレーン、複数のダミーダイ、スタックの一方の側で下側ダミーダイを通って設けられた信号TSV、スタックの反対側で下側ダミーダイを通って設けられた追加のTSV、第1及び第2の積層化組立体を通るパワー及び/又はグラウンドTSV、及びインターポーザを示す概略側面断面図である。
【
図16A】1つの実施形態に従って、第1の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、第1のチャンネル経路、第2のチャンネル経路、論理ダイ、及びダイシングレーンを示す概略側面断面図である。
【
図16B】1つの実施形態に従って、第1の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、第1のチャンネル経路、第2のチャンネル経路、論理ダイ、ダイシングレーン、及びダイシングレーン内に設けられたTSVを示す概略側面断面図である。
【
図16C】1つの実施形態に従って、第1の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第1のチャンネル経路、第2のチャンネル経路、論理ダイ、ダイシングレーン、ダミーダイ、ダミーダイ内に設けられたTSV、及びダイシングレーン内に設けられたTSVを示す概略側面断面図である。
【
図16D】1つの実施形態に従って、第1の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体、第1の積層化組立体に被着されていて第2の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体、第1のチャンネルを含む第1の複数のTSV、第2のチャンネルを含む第2の複数のTSV、第1のチャンネル経路、第2のチャンネル経路、論理ダイ、インターポーザ、複数のダミーダイ、及びダミーダイ内に設けられた複数のTSVを示す概略側面断面図である。
【
図17A】第1のマイクロ電子素子及び第2のマイクロ電子素子の概略側面断面図である。
【
図17B】互いにダイレクトハイブリッドボンディングされた第1のマイクロ電子素子と第2のマイクロ電子素子の概略側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
同一の参照符号が詳細な説明及び図面全体にわたって同一の特徴を指すために用いられている。
【0010】
複数の積層化デバイスダイ相互間における電気通信を可能にすることは、難題である場合がある。特に、極めて細かいピッチを維持した上で信号をある厚さのデバイスダイ中に伝送することは難題である。はんだボンディングと比較して、ダイレクトハイブリッドボンディング(direct hybrid bonding)は、垂直方向に隣り合うダイ相互間の極めて細かいピッチの電気接続部の実現を可能にする一方で、ダイ相互間の厚手のはんだボールを用いた場合と比較して、ダイスタックの厚さを著しく減少させることも可能である。従来型メモリダイスタックでは、当該システムは、ダイスタック全体を通じてリード/ライト(read/write)信号を提供するよう構成された単一のチャンネルを含む。特に、高バンド幅メモリ(HBM)技術では、1つのチャンネルがダイスタック内に存在し、あらゆる信号は、ダイスタック中のあらゆるダイに送られる。ハイブリッドメモリキューブ(hybrid memory cube:HMC)技術では、ダイスタックは、複数のチャンネルを有し、あらゆる信号は、ダイスタック中のあらゆるダイに送られる。本明細書において開示する種々の実施形態は、ダイスタック中の第2のサブセットを互いに接続してバンド幅チャンネルを形成する。例えば、第1のチャンネルは、信号を第1の積層化組立体中の複数のダイに送ることができ、そして第2のチャンネルは、信号を第1の積層化組立体に被着された第2の積層化組立体中の複数のダイに送ることができ、その結果、第2のチャンネルは、第1の積層化組立体中の複数の第2のアクティブ回路をバイパスするようになっている。かかる技術は、メモリダイ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、論理NAND型構造(NAND))を備えたフラッシュメモリを含む任意適当な形式の集積デバイスダイに利用でき、そして有益には、多数のチャンネルの実装を可能にし、この場合、各チャンネルは、一義的な信号を提供することができる。例えば、インターコネクトが複数のダイ内のダイシングレーンを通って設けられるのがよく、その結果、高速信号をダイスタックの表(おもて)側又は面の前縁上に設けることができ、他方、他の信号の入力/出力をダイスタックの他のエッジ上に設けることができるようになっている。種々の実施形態では、ダイの中には、ビアを通る信号パスを有することができるものがある。種々の実施形態では、熱圧着又はダイレクトハイブリッドボンディングは、垂直方向に隣り合うダイを互いに電気的に接続する。種々の実施形態では、パワー及びグラウンド(基準電位)は、積層化デバイス中の全てのチャンネルによって共有でき、種々の実施形態では、インターコネクトは、ダイシングレーンで用いられるのと同一の条件下においてダミーシリコンブロック中に設けられるのがよい。種々の実施形態では、再配線層(redistribution layer:RDL)(表面配線と呼ばれる場合がある)を、アクティブ表(おもて)側又は面が対面した状態で相互配置ダイが積層される構成のためのダイ表面に被着するのがよい。
【0011】
図1は、従来型積層化電子デバイス4の概略側面断面図である。積層化電子デバイスは、任意適当な形式の電子システム、例えば高バンド幅メモリ(HBM)、ハイブリッドメモリキューブ(HMC)技術、又は他の任意適当な積層化システムに使用できる。図示のように、複数の集積デバイスダイ1a~1h(メモリダイ、プロセッサダイなど)を互いに上下に積層することができる。ボンディング層42がダイ1a~1hの各々について半導体層43に被着されるのがよい。半導体層43は、アクティブデバイス(例えば、トランジスタ)を形成することができる半導体デバイス領域を有するのがよい。ボンディング層42は、半導体層43に被着された1つ又は複数の金属化層を含むのがよい。積層ダイをキャリヤ2上に搭載するのがよい。図示の構成では、キャリヤ2は、論理ダイ又はプロセッサダイを有するのがよく、積層ダイ1a~1hは、メモリダイを含むのがよい。複数の信号ライン3が積層ダイ1a~1hを貫通して設けられるのがよい。例えば、各ダイは、複数のインターコネクト(例えば、複数の基板貫通ビア(TSV)46)を有するのがよく、これらインターコネクトは、信号をダイ中に伝送して垂直方向に隣り合うダイに結合する(例えば、TSV46は、各ダイを別々に貫通して延びる物理的金属インターコネクト又はビアである)。ダイは、例えばはんだボール又は熱圧着ボンディング(TCB)によって互いに取り付けられて積層されるのがよい。
図1では、信号ライン3は、スタック中のあらゆるダイ1a~1hに結合する単一のチャンネルを有するのがよい。幾つかの構成では、信号ライン3は、多数のチャンネルを有するのがよく、各チャンネルは、スタック中のあらゆるダイに接続される。
【0012】
図2は、種々の実施形態としての積層化電子デバイス5の概略断面側面図である。電子デバイス5は、第1の複数の集積デバイス6a~6dを含む第1の積層化組立体6を有するのがよい。電子デバイスは、第2の複数のデバイスダイ7a~7dを含む第2の積層化組立体7を有するのがよい。第2の積層化組立体7は、第1の積層化組立体6に被着されるのがよい。第1のチャンネル8が第1の積層化組立体6を少なくとも部分的に貫通して延びるのがよい。第1の集積デバイスダイ6aは、第1の回路(図示せず)を有するのがよく、第1のチャンネル8は、第1の回路に接続されるのがよい。第2のチャンネル9が第1の積層化組立体6を貫通して延びるとともにこれをバイパスするのがよい。第2のチャンネル9は、第2の積層化組立体7を少なくとも部分的に貫通して延びるのがよい。第2の集積デバイスダイ7aは、第2の回路(図示せず)を有するのがよく、第2のチャンネル9は、第2の回路に接続されるのがよい。種々の実施形態では、第1の複数の集積デバイスダイ6a~6dの各々は、アクティブ回路装置領域44(ボンディング層42と半導体層43との間)を有し、第2のチャンネル9の少なくともリード及び/又はライト信号が第1の複数の集積デバイスダイ6a~6dのアクティブ回路装置領域44をバイパスし又はこれに電気的に結合しない。
【0013】
さらに、
図2では、各ダイは、アクティブ表側又は面14及びアクティブ表側14と反対の裏側又は面13を有するのがよい。
図2では、積層化デバイス5は、第1の複数のダイ6a~6d及び第2の複数のダイ7a~7dのアクティブ表側14が表‐裏配列関係において同一方向に(例えば、キャリヤに向かって下方に)向くよう構成されている。ダイは、表‐裏配列関係をなしてダイレクトハイブリッドボンディングされるのがよい。しかしながら、他の実施形態では、ダイは、表‐表又は裏‐裏配列関係をなしてダイレクトボンディングされてもよい。種々の実施形態では、チャンネル(例えば、第1及び/又は第2のチャンネル8,9)は、メモリコントローラ(例えば、論理ダイ、例えばキャリヤ2)とメモリモジュール(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)モジュール、例えば、ダイ1a~1hのうちの任意のもの)との間に接続経路を有するのがよい。チャンネルは、リード/ライト信号を伝える電気経路を構成するのがよい。単一チャンネル用途では、1つのリード又はライト信号を一度に伝えることができ、これに対し、多チャンネル用途では、多数のリード/ライト信号を並列に別個独立に伝えることができる。
【0014】
第1のチャンネル8及び第2のチャンネル9は、ダイスタック6,7の個々のダイ6a~6c,7a~7cを通るTSV46を貫通して延びるのがよい。種々の実施形態では、TSV46は、例えば信号が最も上に位置するダイ6d,7dを通って伝送される必要がない下向き配列関係をなしてスタック6,7の最も上に位置するダイ6d,7d内に設けられないのがよい。集積デバイスダイは、任意適当な仕方で互いに取り付けられた状態で電気的に接続されるのがよい。理解されるべきこととして、ダイスタック6,7は、垂直ギャップが垂直方向に隣り合うダイ相互間に設けられた状態で概略的に示されているが、当業者であれば、ダイを互いに物理的にかつ電気的に結合することができるということを理解するであろう(例えば、
図5及び
図6を参照)。例えば、幾つかの実施形態では、第1の積層化組立体(ダイスタック)6を接着剤なしで第2の積層化組立体(ダイスタック)7にダイレクトボンディングすることができる。さらに、各スタック6,7内のダイ6a~6d,7a~7dもまた、接着剤なしで互いにダイレクトボンディングすることができる。以下に説明するように、ダイレクトハイブリッドボンディングプロセスを用いると、垂直方向に隣り合うダイスタックを接続するとともに垂直方向に隣り合う集積回路ダイを接続することができる。例えば、対向したTSV46を種々の実施形態では接着剤なしで互いにダイレクトボンディングすることができる(例えば、
図7を参照)。幾つかの実施形態では、幅の広い接触パッドをTSV46に被着された状態で互いにダイレクトボンディングするのがよい。他の実施形態では、TSV46は、互いに直接的に結合するのがよい。他の実施形態では、第1のチャンネル8及び第2のチャンネル9のTSV46を隣り合うダイ中に横方向にオフセットさせるのがよい。図示の実施形態は、ダイレクトボンディングされた積層化組立体を示しているが、他の実施形態では、はんだを用いて第1の積層化組立体6を第2の積層化組立体7にボンディングすることができる。はんだを用いて組立体内のダイを互いにボンディングすることができる。
【0015】
したがって、
図2に示すように、第1のチャンネル8及び第2のチャンネル9の各々は、積層化電子デバイス5中の第2のサブセットにのみ電気的に結合することができる。例えば、第1のチャンネル8は、ダイ6a~6dにのみ電気的に結合することができ、第2のチャンネル9は、ダイ7a~7dにのみ電気的に結合することができる。有益には、
図2の積層化電子デバイス5により、デバイス内の互いに異なるダイ(又はダイのスタック)に接続するよう多数の互いに異なるチャンネルの使用を実現することができる。かかる構成は、積層化デバイスのバンド幅を増大させることができる。例えば、
図1の構成では、一度にスタック1の中の1つのダイにしかアクセスすることができず、と言うのは、スタック1中のダイ1a~1hの全て(例えば、
図1のスタック中の8個のダイ)が1本のチャンネルで互いにショートされているからである。これとは対照的に、
図2では、2つの独立したチャンネル8,9を備えた状態で4つのダイ6a~6d,7a~7dのそれぞれの2つのスタック6,7が存在する。したがって、
図2では、2本のチャンネルの各々から少なくとも1つのダイに同時にアクセスすることができ、それにより、積層化デバイスのバンド幅を2倍にすることができる。理解されるべきこととして、2本のチャンネル8,9が2つのそれぞれのダイスタック6,7に接続された状態で示されているが、任意適当な数のチャンネル及びダイスタックを設けることができる。例えば、ダイについて3本、4本、又は5本以上のチャンネル及びダイのスタック(又はセット)を設けることができる。加うるに、
図2の各ダイスタック6,7は、4つのダイを含むが、他の実施形態では、各ダイスタックは、2個、3個、5個、又は6個以上のダイを含むことができる。各ダイスタックは、同一数のダイ又は異なる数のダイを含むことができる。
【0016】
図3は、もう1つの実施形態としての積層化電子デバイス10の概略側面断面図である。別段の注記がなければ、
図3と関連して本明細書において説明するコンポーネント及び技術的思想は、
図2と関連して上述したコンポーネント及び技術的思想と同一であり又は全体として類似しているのがよい。
図2の場合と同様、
図3では、積層化電子デバイス10は、第1の複数の集積デバイスダイ11a~11d及び第2の複数の集積デバイスダイ12a~12dを有するのがよい。第1及び第2の複数の集積デバイスダイは、互いに積層されている。第1のチャンネル8が第1の複数の集積デバイスダイ11a~11d及び第2の複数の集積デバイスダイ12a~12dを少なくとも部分的に貫通して延びるのがよい。第1のチャンネル8は、第2の複数の集積デバイスダイ12a~12d中のアクティブ回路装置領域44中の回路装置に接続され、そして第1の複数の集積デバイスダイ11a~11d中のアクティブ回路装置領域44の回路装置をバイパスする(例えば、第1のチャンネル8の少なくともリード及び/又はライト信号は、第1の複数の集積デバイスダイ11a~11d中のアクティブ回路装置領域44をバイパスする)。第2のチャンネル9が第1の複数の集積デバイスダイ11a~11d及び第2の複数の集積デバイスダイ12a~12dを少なくとも部分的に貫通して延びるのが良い。第2のチャンネル9は、第1の複数の集積デバイスダイ11a~11d中のアクティブ回路装置領域44の回路装置に接続されている。かくして、
図3の積層化電子デバイス10は、このデバイス内の互いに異なるダイ(又はダイのスタック)に結合するよう多数の互いに異なるチャンネルの使用を実現することができ、それにより積層化デバイス10のバンド幅が広がる。
【0017】
図2の実施形態(例えば、第2の複数のダイ7a,7dが第1の複数のダイ6a~6d上に積層され、あるいはこれと逆の関係をなしている)とは異なり、
図3では、第1の複数の集積デバイスダイ11a~11d及び第2の複数の集積デバイスダイ12a~12dは、第1の複数の集積デバイスダイ11a~11dの集積デバイスダイが第2の複数の集積デバイスダイ12a~12dの集積デバイスダイと交互に配置されるよう互いに積層されている。さらに、
図3では、各ダイは、アクティブ表側14及び表側14と反対の裏側13を有するのがよい。アクティブ回路装置領域44(例えば、トランジスタ)が各ダイ13の裏側よりも表側14の近くに設けられるのがよい。
図3では、積層化デバイス10は、第1の複数のダイ11a~11d及び第2の複数のダイ12a~12dのアクティブ表側14が表‐裏配列関係をなして同一方向に(例えば、キャリヤに向かって下方に)向くよう構成されている。ダイは、各ダイのアクティブ表側14が垂直方向に隣り合うダイの裏側13にダイレクトボンディングされるようダイレクトハイブリッドボンディングされるのがよい。しかしながら、他の実施形態では、第1の複数のダイ11a~11d及び第2の複数のダイ12a~12d中のアクティブ表側14がキャリヤ2から遠ざかって上方に向くのがよい。理解されるべきこととして、複数のダイ11a~11d,12a~12dは、垂直方向ギャップが垂直方向に隣り合うダイ相互間に設けられた状態で概略的に示されているが、当業者であれば、ダイを互いに物理的かつ電気的に結合することができるということを理解するであろう(例えば、
図5及び
図6参照)。
【0018】
図4は、もう1つの実施形態としての積層化電子デバイスの概略側面断面図である。別段の注記がなければ、
図4と関連して本明細書において説明するコンポーネント及び技術的思想は、
図3と関連して上述したコンポーネント及び技術的思想と同一であり又は全体として類似しているのがよい。
図3の実施形態と同様、
図4の積層化電子デバイス15は、このデバイス内の互いに異なるダイ(又はダイのスタック)11a~11d,12a~12dに結合するよう多数の互いに異なるチャンネルの使用を実現することができる。かかる構成により、積層化デバイス15のバンド幅が広がる。加うるに、ダイは、互いにダイレクトハイブリッドボンディングされるのがよい。
図3の実施形態とは異なり、
図4に示すように、第1の複数のダイ11a~11d及び第2の複数のダイ12a~12dのアクティブ表側14は、互いに向かい合うよう面と面を突き合わせて設けられるのがよい。垂直方向に隣り合う第2の各々のアクティブ表側14は、互いにダイレクトボンディングされるのがよく、垂直方向に隣り合うダイの各々の裏側13は、互いにダイレクトボンディングされるのがよい。例えば、第2の複数のダイ12a~12dのダイは、キャリヤ2に向かって下方に向くのがよく、第1の複数のダイ11a~11dのダイは、キャリヤ2から遠ざかって上方に向くのがよい。
図3の場合と同様、
図4では、理解されるべきこととして、複数のダイ11a~11d,12a~12dは、垂直方向ギャップが垂直方向に隣り合うダイ相互間に設けられた状態で概略的に示されているが、当業者であれば、ダイを互いに物理的かつ電気的に結合することができるということを理解するであろう(例えば、
図5及び
図6参照)。
【0019】
図5は、
図3に示す積層化デバイスとほぼ同じ積層化デバイス17を示しており、この積層化デバイスでは、アクティブ表側14は、同一方向に(例えば、キャリヤ2に向かって下方に)向いている。
図6は、
図4に示す積層化デバイスとほぼ同じ積層化デバイス18を示し、この積層化デバイスでは、第1の複数のダイ11a~11d及び第2の複数のダイ12a~12dのアクティブ表側14は、互いに逆方向に(例えば、互いに向かって)向いている。
図5~
図7に示すように、導電特徴部16(例えば、対向したTSV及び/又は接触パッド)が接着剤なしで互いにダイレクトボンディングされるのがよく、それにより、従来構造と比較して、細かいピッチのインターコネクトの使用を実現することができる。幾つかの実施形態では、導電特徴部16は、対向したダイに設けられていて、そして接着剤なしで電気的接続部を形成するよう互いに直接的に接触する接触特徴部を含むのがよい。種々の実施形態では、導電特徴部16は、TSVの露出端部、接触パッド、又はボンディング面のところで露出した他のメタライゼーションを含むのがよい。
【0020】
図8は、もう1つの実施形態としての積層化電子デバイス19の概略側面断面図である。別段の注記がなければ、
図8と関連して本明細書において説明するコンポーネント及び技術的思想は、
図2~
図7と関連して上述したコンポーネント及び技術的思想と同一であり又は全体として類似しているのがよい。
図8に示すように、第1の積層化構造体6と第2の積層化構造体7は、
図2に示すように、互いに上下に設けられるのがよい。積層ダイは、キャリヤ2、例えば論理ダイ又はインターポーザに取り付けられるのがよい。キャリヤ2は、基板20、例えばインターポーザ又は他のデバイスダイに取り付けられるのがよい。プロセッサ又は論理ダイ21がキャリヤ2から間隔を置いて位置した状態で基板20に取り付けられるのがよい。図示のように、プロセッサ又は論理ダイ21及びキャリヤ2は、はんだボール22により基板20に取り付けられるのがよい。他の実施形態では、プロセッサ又は論理ダイ21及び/又はキャリヤ2は、基板20にダイレクトボンディングされるのがよい。
【0021】
図2~
図7の実施形態とは異なり、
図8では、第1のチャンネル8及び第2のチャンネル9は、ダイの周囲のところ又はその近くで(例えば、ダイのアクティブ領域の外側で)ダイシングレーン23a,23b内に設けられたTSV27経由でそれぞれのダイスタックに電気的に結合するのがよい。図示のように、第1のチャンネル経路24は、論理ダイ21から基板20及びキャリヤ2を貫通して延びるのがよく(例えば、基板20及びキャリヤ2内に設けられたトレース経由で)、そしてダイのダイシングレーン23a,23bを通ってTSV27経由で下側のダイスタックをバイパスするのがよい。第1のチャンネルと経路24は、ダイの下側スタック6中の回路に電気的に結合することなく、ダイの上側スタック7に結合するのがよい。第2のチャンネル経路25が論理ダイ21から基板20及びキャリヤ2を貫通して延びるのがよく(例えば、基板20及びキャリヤ2内に設けられたトレース経由で)、そして下側ダイスタック6のダイに電気的に結合するのがよい。
【0022】
図9は、もう1つの実施形態としての積層化電子デバイス26の概略側面断面図である。別段の注記がなければ、
図9と関連して本明細書において説明するコンポーネント及び技術的思想は、
図8と関連して上述したコンポーネント及び技術的思想と同一であり又は全体として類似しているのがよい。
図9では、幾つかのTSV27がスタックの一方の側で第1クレーン23aを貫通して設けられるのがよく、追加のTSV28がスタックの反対側で第1クレーン23bを貫通して設けられるのがよい。
【0023】
例えば、種々の実施形態では、積層化デバイス26の各チャンネル8,9は、パワー接続部、グラウンド接続部、試験インターコネクト、及び/又は他の接続部に加えて、高速信号ライン及び低速信号ラインを含む複数の信号ラインを有するのがよい。幾つかの実施形態では、より高速の信号ラインは、物理的に短い経路(例えば、
図9の信号TSV入力/出力(I/O)経路27)に沿って設けられるのがよく、他方、より低速の信号ラインは、物理的に長い経路(例えば、
図9の残りのTSVI/O経路28)に沿って設けられるのがよい。幾つかの実施形態では、パワーをスタックの左側でパワー供給ラインに沿って供給することができる。
【0024】
図10は、もう1つの実施形態としての積層化電子デバイス29の概略側面断面図である。別段の注記がなければ、
図10と関連して本明細書において説明するコンポーネント及び技術的思想は、
図9と関連して上述したコンポーネント及び技術的思想と同一であり又は全体として類似しているのがよい。
図10では、パワー及びグラウンドのための追加のTSV30,45、又は共有TSV30,45がパワー及び/又はグラウンド接続部をデバイス29のダイに提供するために両方のダイスタックを貫通して(例えば、ダイスタック6,7を貫通して)設けられるのがよい。
図10の積層化デバイス29は、共通のパワー及び/又はグラウンド経路を利用することができ、その結果、ダイスタック6,7のダイは各々、パワーチャンネル30及びグラウンドチャンネル45を通ってパワーにアクセスすることができるようになっている。
【0025】
図11は、上述したように2本のチャンネル8,9を含むよう互いに積層された
図10に示すスタックとほぼ同じダイの3次元集積回路(3DIC)スタック31を示している。
図11のダイは、互いに積層されてダイレクトボンディングされるのがよく、積層化構造体は、幾つかの実施形態では、キャリヤに取り付けられるのがよい。幾つかの実施形態では、スタック31は、キャリヤにダイレクトハイブリッドボンディングされるのがよい。他の実施形態では、スタック31は、導電接着剤、例えばはんだでキャリヤに取り付けられるのがよい。
【0026】
図12は、もう1つの実施形態としての積層化電子デバイス32の概略側面断面図である。
図13は、2本のチャンネル8,9を含むよう互いに積層された
図12のデバイス32のダイの3次元集積回路(3DIC)スタック33を示している。別段の注記がなければ、
図12及び
図13と関連して本明細書において説明するコンポーネント及び技術的思想は、
図2~
図11と関連して上述したコンポーネント及び技術的思想と同一であり又は全体として類似しているのがよい。
図12及び
図13では、インターポーザ34がダイスタック6,7相互間に設けられるのがよい。インターポーザ34を貫通して延びるTSV27,28は、チャンネルI/O9をダイの上側スタック7に電気的に接続するのがよい。インターポーザ34は、任意適当な形式の構造体、例えばパターン化金属ビア及びトレースを備えた半導体インターポーザ、パッケージ基板、セラミック基板などを含むのがよい。
【0027】
図14は、もう1つの実施形態としての積層化電子デバイス35の概略側面断面図である。
図15は、2本のチャンネル8,9を含むよう互いに積層された
図14のデバイス35のダイの3次元集積回路(3DIC)スタック36を示している。別段の注記がなければ、
図14及び
図15と関連して本明細書において説明するコンポーネント及び技術的思想は、
図2~
図13と関連して上述したコンポーネント及び技術的思想と同一であり又は全体として類似しているのがよい。
図14及び
図15では、TSV27,28をダイの外周のところで第1クレーン23a,23bを貫通して設ける代わりに、1つ以上のダミーダイ37(これは、アクティブ回路装置を欠いているのがよい)がアクティブダイの周囲の外側に設けられるのがよい。TSV27,28は、信号チャンネル9に接続されたダイの上側セット7に結合するよう下側ダミーダイ及びインターポーザ34を貫通して設けられるのがよい。
【0028】
図16A~
図16Dは、論理チップ38と1組の第1及び第2の積層ダイ(例えば、第2のダイ40上に積層された第1のダイ39)との間の接続部を概略的に示す例示のアーキテクチャである。
図16A~
図16Dは、スタック中の2つのダイ39,40を示しているが、他の実施形態では、多数のダイを上記したように多数のスタックをなして提供することができる。
図16Aでは、論理ダイ38は、TSV46のそれぞれのアレイを経由して第1のダイ39及び第2のダイ40に別個独立に結合することができ、その結果、信号は、第1のチャンネル経路24と第2のチャンネル経路25との間で共有されることがないようになっている。
図16Bでは、論理ダイ38は、第1のチャンネル経路24がダイシングレーン23を通ってTSV41経由で(例えば、第1のチャンネル経路24がTSV41を通過する)上側ダイ39に結合した状態で、第1のダイ39及び第2のダイ40に別個独立に結合することができ、その結果、信号は、第1のチャンネル経路24と第2のチャンネル経路25との間で共有されることがないようになっている。
図16Cでは、論理ダイ38は、第1のチャンネル経路24がダミーダイ37を貫通して設けられたTSV41経由で(例えば、第1のチャンネル経路24がTSV41を通過する)上側ダイ39に結合した状態で、第1のダイ39及び第2のダイ40に別個独立に結合することができ、その結果、信号は、第1のチャンネル経路24と第2のチャンネル経路25との間で共有されることがないようになっている。
図16Dでは、論理ダイ38は、第1のチャンネル経路24がダミーダイ37及びインターポーザ34を貫通して設けられたTSV41経由で(例えば、第1のチャンネル経路24がTSV41を通過する)上側ダイ39に結合した状態で、第1のダイ39及び第2のダイ40に別個独立に結合することができ、その結果、信号は、第1のチャンネル経路24と第2のチャンネル経路25との間で共有されることがないようになっている。
【0029】
ダイレクトボンディング法及びダイレクトボンデッド(directly bonded)構造体の例
本明細書において開示する種々の実施形態は、2つ以上の素子を介在する接着剤なしでダイレクトボンディングすることができるダイレクトボンデッド構造体に関する。
図17A及び
図17Bは、幾つかの実施形態に従って介在する接着剤なしでダイレクトハイブリッドボンデッド構造体を形成するプロセスを概略的に示している。
図17A及び
図17Bでは、ボンデッド構造体100が、介在する接着剤なしでボンドインターフェース118のところで互いにダイレクトボンディングできる2つの素子102,104を有する。2つ以上のマイクロ電子素子102,104(例えば、集積デバイスダイ、ウエハ、パッシブデバイス、個々のアクティブデバイス、例えばパワースイッチなどを含む半導体素子)がボンデッド構造体100を構成するよう互いに積層され又はボンディングされるのがよい。第1の素子102の導電特徴部106a(例えば、接触パッド、ビア(例えば、TSV)の露出端部、又は基板貫通電極)が第2の素子104の対応の導電特徴部106bに電気的に接続されるのがよい。任意適当な数の素子をボンデッド構造体100内に積層することができる。例えば、第3の素子(図示せず)を第2の素子104上に積層することができ、第4の素子(図示せず)を第3の素子上に積層することができ、その他同様である。追加的に又は代替的に、1つ以上の追加の素子(図示せず)を第1の素子102に沿って互いに横方向に隣接して積層することができる。幾つの実施形態では、横方向に積層される追加の素子は、第2の素子よりも小さいのがよい。幾つかの実施形態では、横方向に積層される追加の素子は、第2の素子の1/2倍であるのがよい。
【0030】
幾つかの実施形態では、素子102,104は、接着剤なしで互いにダイレクトボンディングされている。種々の実施形態では、非導電又は誘電材料を含む非導電フィールド領域は、第1の素子102の第1のボンディング層108aとしての役目を果たすのがよく、第1のボンディング層108aは、接着剤なしで第2の素子104の第2のボンディング層108bとしての役目を果たす非導電又は誘電材料を含む対応の非導電フィールド領域にダイレクトボンディングされるのがよい。非導電ボンディング層108a,108bは、デバイス部分110a,110b、例えば素子102,104の半導体(例えば、シリコン)部分のそれぞれの前面114a,114b上に設けられるのがよい。アクティブデバイス及び/又は回路をデバイス部分110a,110b内又は上にパターン化するとともに/あるいは違ったやり方で設けるのがよい。アクティブデバイス及び/又は回路は、デバイス部分110a,110bの前面114a,114bのところ又はその近くに、かつ/あるいはデバイス部分110a,110bの反対の裏側116a,116bのところに又はその近くに設けられてもよい。ボンディング層が素子の表側及び/又は裏側上に設けられるのがよい。非導電材料を第1の素子102の非導電ボンディング領域又はボンディング層108aという場合がある。幾つかの実施形態では、第1の素子102の非導電ボンディング層108aは、誘電体間ボンディング技術を用いて第2の素子104の対応の非導電ボンディング層108bにダイレクトボンディングされるのがよい。例えば、誘電体間ボンドは、少なくとも米国特許第9,564,414号明細書、同第9,391,143明細書、及び同第10,434,749号明細書に開示されているダイレクトボンディング技術を用いて接着剤なしで形成でき、これら米国特許を参照により引用し、あらゆる目的に関しこれらの各々の記載内容全体を本明細書の一部とする。理解されるべきこととして、種々の実施形態では、ボンディング層108a及び/又は108bは、非導電材料、例えば誘電体、例えば酸化シリコン、又はアンドープ半導体材料、例えばアンドープシリコンからなるのがよい。ダイレクトボンディングのための適当な誘電体ボンディング表面又は材料は、無機誘電体、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、オキシ窒化シリコンを含むが、これには限定されず、あるいは、炭素、例えば炭化シリコン、オキシ炭窒化シリコン、低K(low-k)誘電体、SiCOH誘電体、炭窒化シリコンもしくはダイヤモンド状炭素又はダイヤモンド表面を含む材料を含んでもよい。かかる炭素含有セラミック材料は、炭素が含まれているにもかかわらず、無機と見なされる場合がある。幾つかの実施形態では、誘電体は、ポリマー材料、例えばエポキシ、樹脂又は成形材料を含んでいない。
【0031】
幾つかの実施形態では、デバイス部分110a,110bは、ヘテロジニアス構造を定める著しく異なる熱膨張率(CTE)を有するのがよい。デバイス部分110a,110b相互間、特にバルク半導体、代表的にはデバイス部分110a,110bの単結晶部分相互間のCTEの差は、5ppmを超え、又は10ppmを超えるのがよい。例えば、デバイス部分110a,110b相互間のCTEの差は、5ppmから100ppmまでの範囲、5ppmから40ppmまで範囲、10ppmから100ppmまでの範囲、又は10ppmから40ppmまでの範囲にあるのがよい。幾つかの実施形態では、デバイス部分110a,110bのうちの1つは、光圧電又は焦電用途に有用な光電子単結晶材料(ペロブスカイト材料を含む)からなるのがよく、デバイス部分110a,110bのうちの他方は、より従来の基板材料からなる。例えば、デバイス部分110a,110bは、リチウムタンタレート(LiTaO3)又はニオブ酸リチウム(LiNbO3)からなり、デバイス部分110a,110bのうちのもう1つは、シリコン(Si)、石英、溶融石英ガラス、サファイア、又はガラスからなる。他の実施形態では、デバイス部分110a,110bのうちの1つは、III~V属単一半導体材料、例えばガリウムヒ素(GaAs)又はガリウムナイトライド(GaN)からなり、デバイス部分110a,110bのうちの他の1つは、非III~V属半導体材料、例えばシリコン(Si)からなるのがよく、又は類似のCTEを持つ他の材料、例えば石英、溶融石英ガラス、サファイア、又はガラスからなるのがよい。
【0032】
種々の実施形態では、ダイレクトハイブリッドボンドは、介在する接着剤なしで形成できる。例えば、非導電ボンディング面112a,112bを高い平滑度に研磨することができる。例えば、化学機械研磨(CMP)を用いて非導電ボンディング112a,112bを研磨するのがよい。研磨済みボンディング面112a,112bの粗さは、30Årms未満であるのがよい。例えば、ボンディング面112a,112bの粗さは、約0.1Årmsから15Årmsまでの範囲、0.5Årmsから10Årmsまでの範囲、又は1Årmsから5Årmsまでの範囲にあるのがよい。ボンディング面112a,112bを清浄化してプラズマ及び/又はエッチング剤に当てると、表面112a,112bを活性化することができる。幾つかの実施形態では、これら表面112a,112bは、活性化後又は活性化中(例えば、プラズマ及び/又はエッチングプロセス中)、化学種で末端基化するができる。理論に束縛されるものではないが、幾つかの実施形態では、活性化プロセスは、ボンディング面のところでの化学結合を壊すために実施されるのがよく、末端基化プロセスは、ダイレクトボンディング中におけるボンディングエネルギーを向上させる1種類以上の追加の化学種をボンディング面112a,112bのところに提供することができる。幾つかの実施形態では、活性化及び末端基化は、同一のステップで提供され、例えば、プラズマを用いて表面112a,112bを活性化して末端基化することができる。他の実施形態では、ボンディング面112a,112bを別個の処理で末端基化を行ってダイレクトボンディングのための追加の化学種を提供することができる。種々の実施形態では、末端基化化学種は、窒素を含むのがよい。例えば、幾つかの実施形態では、ボンディング面112a,112bを窒素含有プラズマに当てるのがよい。さらに、幾つかの実施形態では、ボンディング面112a,112bをフッ素にさらすのがよい。例えば、第1の素子102と第2の素子104との間のボンドインターフェース118のところ又はその近くに1つ又は多数のフッ素ピークが生じるのがよい。かくして、ダイレクトボンデッド構造体100では、2つの非導電材料(例えば、ボンディング層108a,108b)相互間のボンドインターフェース118は、ボンドインターフェース118のところに高い窒素含有量及び/又はフッ素ピークを有する極めて滑らかなインターフェースを構成することができる。活性化及び/又は末端基化処理の追加の実施例が米国特許第9,564,414号明細書、同第9,391,143号明細書、及び同第10,434,749号明細書を通して見受けられ、これら米国特許の各々を参照により引用し、全ての目的に関してその記載内容全体を本明細書の一部とする。研磨済みボンディング面112a,112bの粗さは、アクチべーションプロセス後、僅かに粗くてもよい(例えば、約1Årms~30Årms、3Årms~20Årms、又は場合によってはこれよりも粗い)。
【0033】
種々の実施形態では、第1の素子102の導電特徴部106aもまた、第2の素子104の対応の導電特徴部106bにダイレクトボンディングされるのがよい。例えば、ダイレクトハイブリッドボンディング技術を用いると、上述したように前処理された共有直接結合状態の非導電体間(例えば、誘電体間)表面を含むボンドインターフェース118に沿って導体間ダイレクトボンドを提供することができる。種々の実施形態では、導体間(例えば、導電特徴部106a‐導電特徴部106b間)ダイレクトボンド及び誘電体間ハイブリッドボンドは、少なくとも米国特許第9,716,033号明細書及び同第9,852,988号明細書に開示されたダイレクトボンディング技術を用いて形成でき、これら米国特許の各々を参照により引用し、全ての目的についてその記載内容全体を本明細書の一部とする。本明細書において説明したダイレクトハイブリッドボンディング実施形態では、導電特徴部が非導電ボンディング層内に設けられ、導電特徴部と被動伝導特徴部の両方が例えば上述した平坦化は、アクチベーション及び/又は末端基化処理によりダイレクトボンディング可能に前処理する。かくして、ダイレクトボンディング可能に前処理されたボンディング面は、導電特徴部と非導電特徴部の両方を有する。
【0034】
例えば、非導電(誘電)ボンディング面112a,112b(例えば、無機誘電表面を含む)を前処理して、上述のように介在接着剤なしで互いにダイレクトボンディングすることができる。導電接触特徴部(例えば、導電特徴部106a,106b)(これは、ボンディング層108a,108b内の非導電性の誘電フィールド領域によって少なくとも部分的に包囲されるのがよい)もまた、介在接着剤なしで互いにダイレクトボンディングすることができる。種々の実施形態では、導電特徴部106a,106bは、非導電フィールド領域内に少なくとも部分的に埋め込まれた別々のパッド又はトレースを含むのがよい。幾つかの実施形態では、導電接触特徴部は、基板貫通ビア(例えば、シリコン貫通ビアTSV)の露出接触面を有するのがよい。幾つかの実施形態では、導電特徴部106a,106bをそれぞれ、誘電フィールド領域又は非導電ボンディング層108a,108bの外面(例えば、上面)の下に.凹ませるのがよく、例えば30nm未満、20nm未満、15nm未満、又は10nm未満だけ凹ませるのがよく、例えば、2nmから20nmまでの範囲又は4nm~10nmの範囲で凹ませるのがよい。種々の実施形態では、ダイレクトボンディングに先立って、対向した素子の凹部は、対向した接触パッド相互間の全ギャップが15nm未満、又は10nm未満であるように寸法決めされるのがよい。非導電ボンディング層108a,108bを室温で接着剤なしで互いにダイレクトボンディングするのがよく、その後、ボンデッド構造体100をアニールするのがよい。アニーリング時、導電特徴部106a,106bは、膨張して互いに接触し、それにより金属間ダイレクトボンドを形成することができる。有益には、カリフォルニア州サンノゼ所在のアデイア(Adeia)社から商業的に入手できるダイレクトボンドインターコネクト(Direct Bond Interconnect)、すなわち、DBI(登録商標)技術の使用により、ダイレクトボンドインターフェース118を横切って高密度の導電特徴部106a,106bを接続することができる(例えば、規則的なアレイについては小さな又は細かいピッチで)。幾つかの実施形態では、導電特徴部106a,106b、例えばボンデッド素子のうちの一方のボンディング面内に埋め込まれた導電トレースのピッチは、100ミクロン未満、10ミクロン未満であるのがよく、それどころか2ミクロン未満であってもよい。幾つかの用途に関し、導電特徴部106a,106bのピッチとボンディングパッドの寸法のうちの1つ(例えば、直径)の比は、20未満、10未満、5未満、3未満、場合によっては望ましくは2未満である。他の用途では、ボンデッド素子のうちの一方のボンディング面内に埋め込まれた導電トレースの幅は、0.3ミクロンから20ミクロンまでの範囲(例えば、0.3ミクロンから3ミクロンまでの範囲)にあるのがよい。種々の実施形態では、導電特徴部106a,106bは、銅又は銅合金からなるのがよいが、他の金属が適している場合がある。例えば、本明細書において開示した導電特徴部、例えば導電特徴部106a,106bは、微細粒金属(例えば、微細粒銅)からなるのがよい。
【0035】
かくして、ダイレクトボンディングプロセスでは、第1の素子102を介在接着剤なしで第2の素子104にダイレクトボンディングすることができる。幾つかの構成例では、第1の素子102は、単体化された素子、例えば単体化集積化デバイスダイからなるのがよい。他の構成例では、第1の素子102は、単体化されたときに複数の集積化デバイスダイを形成する複数の(例えば、数十個、数百個、又はそれ以上)のデバイス領域を含むキャリヤ又は基板(例えば、ウエハ)からなるのがよい。同様に、第2の素子104は、単体化素子、例えば単体化集積化デバイスダイからなるのがよい。他の構成例では、第2の素子104は、キャリヤ又は基板(例えば、ウエハ)からなるのがよい。したがって、本明細書において開示する実施形態は、ウエハ‐ウエハ(W2W)ボンディングプロセス、ダイ‐ダイ(D2D)ボンディングプロセス、又はダイ‐ウエハ(D2W)ボンディングプロセスに適用できる。ウエハ‐ウエハ(W2W)プロセスでは、2枚以上のウエハを互いにダイレクトボンディング(例えば、ダイレクトハイブリッドボンディング)し、そして適当な単体化プロセスを用いて単体化するのがよい。単体化後、単体化構造体の側縁(例えば、2つのボンデッド素子の側縁)は、互いに実質的に同一平面上に位置するのがよく、そしてかかる側縁は、ボンデッド構造体向きのありふれた単体化プロセスを表す目印(例えば、のこぎりによる単体化プロセスが用いられた場合、のこぎりマーク)を含むのがよい。
【0036】
本明細書において説明するように、第1の素子102と第2の素子104を接着剤なしで互いにダイレクトボンディングすることができ、これは、蒸着プロセスとは異なっており、その結果、蒸着と比較して構造的に異なるインターフェースが得られる。1つの用途では、ボンデッド構造体中の第1の素子102の幅は、第2の素子104の幅とほぼ同じである。幾つかの他の実施形態では、ボンデッド構造体100中の第1の素子102の幅は、第2の素子104の幅とは異なる。同様に、ボンデッド構造体中の大きい方の素子の幅又は面積は、小さい方の素子の幅又は面積よりも少なくとも10%大きいのがよい。したがって、第1及び第2の素子102,104は、非成膜素子からなってもよい。さらに、ダイレクトボンデッド構造体100は、成膜層とは異なり、、ボンドインターフェース118に沿って、ナノスケールのボイド(ナノボイド)が存在する欠陥領域を含む場合がある。ナノボイドは、ボンディング面112a,112bの活性化(例えば、プラズマへの曝露)に起因して形成される場合がある。上述したように、ボンドインターフェース118は、活性化及び/又は最後の化学処理プロセスから生じる物質の濃縮を含む場合がある。例えば、活性化のために窒素プラズマを利用する実施形態では、窒素ピークがボンドインターフェース118のところに形成される場合がある。窒素ピークは、二次イオン質量分析計を用いて検出可能である。種々の実施形態では、例えば、窒素末端基化処理(例えば、結合層を窒素含有プラズマに当てる)により、加水分解(OH末端化)表面に代えてNH2分子を用いることができ、それにより窒素末端基化表面が生じる。活性化のために酸素プラズマを利用する実施形態では、酸素ピークがボンドインターフェース118のところに形成される場合がある。幾つかの実施形態では、ボンドインターフェース118は、オキシ窒化シリコン、オキシ炭窒化シリコン、又は炭窒化シリコン4らなるのがよい。本明細書において説明したように、ダイレクトボンドは、共有結合を含み、この共有結合は、ファンデルワールス結合よりも強固である。ボンディング層108a,108bは、高い平滑度まで平坦化された研磨表面をさらに有するのがよい。
【0037】
種々の実施形態では、導電特徴部106a,106b相互間の金属間ボンドは、金属結晶粒がボンドインターフェース118を横切って互いの中に成長するよう接合されるのがよい。幾つかの実施形態では、金属は、銅であり又は銅を含み、これは、ボンドインターフェース118を横切る銅の拡散を向上させるために、(111)結晶面に沿って配向した結晶粒を有するのがよい。幾つかの実施形態では、導電特徴部106a,106bは、ナノ双晶銅結晶構造を含むのがよく、これは、アニール中における導電特徴部の合体を助けることができる。ボンドインターフェース118は、ボンデッド導電特徴部106a,106bの少なくとも一部分まで実質的に完全に延びるのがよく、その結果、ボンデッド導電特徴部106a,106bのところ又はその近くに非導電ボンディング層108a,108b相互間に実質的にギャップが生じないようになっている。幾つかの実施形態では、バリヤ層を、導電特徴部106a,106b(例えば、銅を含むのがよい)の下に又はこれらを横方向に包囲した状態で設けるのがよい。しかしながら、他の実施形態では、例えば、米国特許第11,195,748号明細書に記載されているように、導電特徴部106a,106bの下にバリヤ層がなくてもよく、この米国特許を参照により引用し、その記載内容全体を全ての目的に関して本明細書の一部とする。
【0038】
有益には、本明細書において説明するハイブリッドボンディング技術の使用により、隣り合う導電特徴部106a,106bの極めて微細なピッチ、及び/又は小さなパッドサイズの実現が可能になる。例えば、種々の実施形態では、隣り合う導電特徴部106a(又は106b)相互間のピッチp(すなわち、
図17Aに示すように、縁から縁まで、又は中心から中心までの距離)は、0.5ミクロンから50ミクロンまでの範囲、0.75ミクロンから25ミクロンまでの範囲、1ミクロンから25ミクロンまでの範囲、1ミクロンから10ミクロンまでの範囲、又は1ミクロンから5ミクロンまでの範囲にあるのがよい。さらに、主要な横方向寸法(例えば、パッド直径)もまた、小さいのがよく、例えば0.25ミクロンから30ミクロン、0.25ミクロンから5ミクロンまでの範囲、又は0.5ミクロンから5ミクロンまでの範囲にある。
【0039】
上述したように、非導電ボンディング層108a,108bは、接着剤なしで互いにダイレクトボンディングされるのがよく、その後、ボンデッド構造体100をアニールするのがよい。アニール時、導電特徴部106a,106bは、膨張して互いに接触し、それにより金属間ダイレクトボンドを形成することができる。幾つかの実施形態では、導電特徴部106a,106bの材料は、アニールプロセス中、相互拡散することができる。
【0040】
マルチチャンネル型デバイス積層化の例示の実施形態
1つの実施形態では、電子デバイスは、第1の複数の集積デバイスダイを含む第1の積層化組立体を有するのがよく、第1の複数の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイを含み、電子デバイスは、第2の複数の集積デバイスダイを含む第2の積層化組立体を有するのがよく、第2の積層化組立体は、第1の集積化組立体に被着され、第2の複数の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイを含み、電子デバイスは、第1の積層化組立体を少なくとも部分的に貫通して延びる第1のチャネルを有するのがよく、第1の集積デバイスダイは、第1の回路を有し、第1のチャネルは、第1の回路に接続され、電子デバイスは、第1の積層化組立体を貫通して延びるとともにバイパスする第2のチャネルを有するのがよく、第2のチャネルは、第2の積層化組立体を少なくとも部分的に貫通して延び、第2の集積デバイスダイは、第2の回路を有し、第2のチャネルは、第2の回路に接続されている。
【0041】
幾つかの実施形態では、第1の積層化組立体は、第2の積層化組立体にダイレクトボンディングされている。幾つかの実施形態では、第1の集積デバイスダイは、第1の非導電ボンディング層を有し、第1の非導電ボンディング層は、第1の複数の導電特徴部をさらに有し、第2の集積デバイスダイは、第2の非導電ボンディング層を有し、第2の非導電ボンディング層は、第2の複数の導電特徴部をさらに有し、第1の非導電ボンディング層は、第2の非導電ボンディング層にダイレクトボンディングされ、第1の複数の導電特徴部は、第2の複数の導電特徴部にダイレクトボンディングされている。幾つかの実施形態では、第1の積層化組立体は、はんだを用いて第2の積層化組立体にボンディングされている。幾つかの実施形態では、第1の複数の集積デバイスダイの各々は、アクティブ回路装置領域を有し、第2のチャンネルの少なくともリード及び/又はライト信号は、第1の複数の集積デバイスダイのアクティブ回路装置領域をバイパスする。幾つかの実施形態では、第1の積層化組立体は、第1の複数の集積デバイスダイに隣接して設けられたダミーダイを含み、第2のチャンネルは、ダミーダイを貫通して延びている。幾つかの実施形態では、第2のチャンネルは、第1の複数の集積デバイスダイを貫通して延びてはいない。幾つかの実施形態では、第2の積層化組立体は、第1の積層化組立体上にダイレクトに搭載されている。幾つかの実施形態では、第1の積層化組立体は、第2の積層化組立体にダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、電子デバイスは、インターポーザを有するのがよく、第2の積層化組立体は、インターポーザ上に搭載され、インターポーザは、第1の積層化組立体上に搭載されている。幾つかの実施形態では、第2のチャンネルは、第1の複数の集積デバイスダイを貫通して延びてはいない。幾つかの実施形態では、第2のチャンネルは、インターポーザを貫通して延びている。幾つかの実施形態では、第2の積層化組立体は、インターポーザにダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、第1のチャネルは、第1のチャンネルは、第1の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通した1つ以上の第1のインターコネクトを有し、第2のチャンネルは、第2の集積デバイスダイを貫通した1つ以上の第2のインターコネクトを有する。幾つかの実施形態では、1つ以上の第2のインターコネクトは、第1の集積デバイスダイのアクティブ回路装置領域を貫通し、1つ以上の第2のインターコネクトは、第1の集積デバイスダイのダイシングレーンを貫通している。幾つかの実施形態では、1つ以上の第2のインターコネクトは、第1の集積デバイスダイのダイシングレーンを貫通している。幾つかの実施形態では、第2のチャンネルは、第1の信号を第1の経路に沿って伝えるよう構成され、第1のチャンネルは、第2の信号を第2の経路に沿って伝えるよう構成され、第2の経路は、第1の経路よりも長く、第1の信号は、第2の信号よりも高い周波数を有する。幾つかの実施形態では、第1の経路は、第2の積層化組立体とプロセッサダイとの間に設けられ、第2の経路は、第1の積層化組立体とプロセッサダイとの間に設けられている。
【0042】
もう1つの実施形態では、電子デバイスは、第1の集積デバイス組立体と、第1の集積デバイス組立体に被着された第2の集積デバイス組立体と、第1の集積デバイス組立体の第1の回路に接続された第1のチャンネルと、第1のチャンネルとは異なる第2のチャンネルとを有するのがよく、第2のチャンネルは、第1の集積デバイス組立体をバイパスするとともに第2の集積デバイス組立体の第2の回路に接続されている。
【0043】
幾つかの実施形態では、第2の集積デバイス組立体は、第1の集積デバイス組立体にダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、第2のチャンネルは、第1の集積デバイス組立体を貫通して延びている。幾つかの実施形態では、第1の集積デバイス組立体は、互いに積層された複数の集積デバイスダイからなる。幾つかの実施形態では、複数の集積デバイスのうちの少なくとも2つは、互いにダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、複数の集積デバイスダイは、互いにダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、第2のチャンネルは、複数の集積デバイスダイを貫通して延びている。幾つかの実施形態では、第2のチャンネルは、複数の集積デバイスダイの側縁に沿って延びている。幾つかの実施形態では、第1の集積デバイス組立体は、複数の集積デバイスダイに隣接して設けられたダミーダイを含み、第2のチャンネルは、ダミーダイを貫通して延び、幾つかの実施形態では、第2のチャンネルは、第1の集積デバイス組立体の複数の集積デバイスダイを貫通して延びてはいない。幾つかの実施形態では、電子デバイスは、第1の集積デバイス組立体と第2の集積デバイス組立体との間に位置するインターポーザを有するのがよく、第2のチャンネルは、インターポーザを貫通して延びている。幾つかの実施形態では、第2のチャンネルは、第1の集積デバイス組立体の複数の集積デバイスダイを貫通して延びてはいない。幾つかの実施形態では、第2の集積デバイス組立体は、インターポーザにダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、複数の集積デバイスダイは、ダイシングレーンを有し、第2のチャンネルは、ダイシングレーン内に設けられている。
【0044】
もう1つの実施形態では、電子デバイスは、第1の複数の集積デバイスダイと、第2の複数の集積デバイスダイとを有するのがよく、第1及び第2の複数の集積デバイスダイは、互いに積層され、電子デバイスは、第1及び第2の複数の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延びている第1のチャンネルさらに有するのがよく、第1のチャンネルは、第2の複数の集積デバイスダイ中の回路装置に接続されるとともに第1の複数の集積デバイスダイ中の回路装置をバイパスし、電子デバイスはさらに、第1及び第2の複数の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延びている第2のチャンネルを有するのがよく、第2のチャンネルは、第1の複数の集積デバイスダイ中の回路装置に接続されている。
【0045】
幾つかの実施形態では、第1の複数の集積デバイスダイのうちの少なくとも2つは、互いにダイレクトハイブリッドボンディングされ、第2の複数の集積デバイスダイのうちの少なくとも2つは、互いにダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、第1の複数の集積デバイスダイの各ダイは、第1の複数の集積デバイスダイのうちのもう1つのダイにダイレクトハイブリッドボンディングされ、第2の複数の集積デバイスダイの各ダイは、第2の複数の集積デバイスダイのうちのもう1つのダイにダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、第1及び第2の複数の集積デバイスダイは、第1の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイが第2の複数の集積デバイスダイのうちの集積デバイスダイと交互に配置されるよう互いに積層されている。幾つかの実施形態では、第1の複数の集積デバイスダイのうちの一ダイは、第2の複数の集積デバイスダイのうちの一ダイにダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、第1の複数の集積デバイスダイは、第1の集積デバイス組立体を形成するよう互いに積層され、第2の複数の集積デバイスダイは、第2の集積デバイス組立体を形成するよう互いに積層され、第2の集積デバイス組立体は、第1の集積デバイス組立体に被着されている。幾つかの実施形態では、第1の集積デバイス組立体は、第2の集積デバイス組立体にダイレクトハイブリッドボンディングされている。幾つかの実施形態では、第1の複数の集積デバイスダイの各々は、少なくとも1つのダイシングレーンを有し、第1のチャンネルは、少なくとも1つのダイシングレーンを貫通して延びている。
【0046】
もう1つの実施形態では、集積デバイス組立体は、第1の回路を有する第1の集積デバイスダイと、第2の回路を有する第2の集積デバイスダイとを含むのがよく、第2の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイに被着され、集積デバイス組立体は、キャリヤを含むのがよく、第1の集積デバイスダイは、キャリヤに取り付けられ、集積デバイス組立体は、キャリヤと第1の回路との間に結合された第1のチャンネルを含むのがよく、第1のチャンネルは、第1の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延び、集積デバイス組立体は、キャリヤと第2の回路との間に結合された第2のチャンネルを含むのがよく、第2のチャンネルは、第1の集積デバイスダイを貫通して延びるとともに、第2の集積デバイスダイを少なくとも部分的に貫通して延び、第2のチャンネルは、第1のチャンネル及び第1の回路から電気的に隔離されている。
【0047】
幾つかの実施形態では、集積デバイス組立体は、第3の回路を有する第3の集積デバイスダイを含むのがよく、第3の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイに被着され、第1のチャンネルは、キャリヤと第3の回路との間に結合され、集積デバイス組立体は、第4の回路を有する第4の集積デバイスダイを含むのがよく、第4の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイ、第2、及び第3の集積デバイスダイに被着され、第2のチャンネルは、キャリヤと第4の回路との間に結合されている。幾つかの実施形態では、第3の集積デバイスダイは、第2の集積デバイスダイと第4の集積デバイスダイとの間に設けられ、第1のチャンネルは、第2の集積デバイスダイを貫通して延びている。幾つかの実施形態では、第3の集積デバイスダイは、第1の集積デバイスダイと第2の集積デバイスダイとの間に設けられている。幾つかの実施形態では、キャリヤは、論理デバイスからなる。
【0048】
文脈上別段の明示の必要がなければ、原文明細書及び原文特許請求の範囲全体を通じて、“comprise”(訳文では「~を有する」としている場合が多い)、“comprising”、“include”(「~を含む」)、“including”などの用語は、排他的又は網羅的な意味とは異なり、包括的な意味に、すなわち“including, but not limited to”(「~を含むが、これには限定されない」)の意味に解されるべきである。本明細書に一般的に用いられている「結合され」という用語は、互いに直接的に(ダイレクトに)連結されるか、1つ以上の中間要素により互いに連結される2つ以上の要素を意味している。同様に、本明細書において一般的に用いられている「連結され」という用語は、互いに直接的に連結されるか、1つ以上の中間要素により互いに連結される2つ以上の要素を意味している。加うるに、原語出願において用いられている“herein”(訳文では「本明細書において」としている場合が多い)、“above”(「上述の」の意)、“below”(「後述の」の意)、及び同様な趣旨の用語は、本願を全体として意味しており、本願の何らかの特定の部分を意味しているわけではない。さらに、本明細書で用いられているように、第1の素子が第2の素子の「上(on)」又は「覆って(over)」位置すると説明されている場合、第1の素子は、第1の素子と第2の素子は、互いに直接的に接触するよう、第2の素子上に又はこれを覆って直接位置する場合があり、あるいは第1の素子は、1つ以上の素子が第1の素子と第2の素子の間に介在するよう、第2の素子上又はこれを覆って間接的に位置する場合がある。文脈上許容される場合には、単数形又は複数形を用いた上記の詳細な説明中の用語は、それぞれ複数又は単数を含む場合がある。2つ以上のアイテムのリストに関して「又は」という用語は、この用語についての以下の解釈、すなわち、リスト中のアイテムのうちの任意のもの、リスト中のアイテムの全て、及びリスト中のアイテムの任意の組み合わせの全てを含む。
【0049】
さらに、原文明細書で用いられている条件語、とりわけ“can”(「~のがよい」、「~でもよい」又は「~することができる」)、“could”、“might”、“may”、“e.g.”、“for example”、“such as”などは、別段の明示の指定がなければ、又は用いられている文脈内で違ったやり方で理解されない場合、一般に、ある特定の実施形態がある特定の特徴、要素、及び/又は状態を含み、他の実施形態がある特定の特徴、要素、及び/又は状態を含まないということを意味するようになっている。かくして、かかる条件語は、一般的には、特徴、要素、及び/又は状態が、1つ以上の実施形態について必要な何らかの仕方で存在することを意味するようにはなってはいない。
【0050】
ある特定の実施形態を説明したが、これら実施形態は、例示としてのみ提供されており、本発明の範囲を限定するものではない。確かに、本明細書において説明した新規な装置、方法、及びシステムは、種々の他の形態で具体化でき、さらに、本明細書において説明した方法及びシステムの形態における種々の省略、置換、及び変更は、本発明の範囲から逸脱することなく実施できる。例えば、ブロックが所与の配置で示されているが、変形実施形態は、異なるコンポーネント及び/または回路トポロジでほぼ同じ機能を実行することができ、幾つかのブロックを削除し、動かし、追加し、分割し、組み合わせ、かつ/あるいは改造することができる。これらブロックの各々は、多種多様な仕方で具体化できる。上述の種々の実施形態の要素及び作用の任意適当な組み合わせは、別の実施形態を提供するよう組み合わせ可能である。添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲及びその均等範囲は、本発明の範囲及び精神に含まれるかかる形態又は改造を含むものである。
【国際調査報告】